JP5371974B2 - 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 - Google Patents

難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 Download PDF

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Description

本発明は、植物由来原料で作られた樹脂を用い、高度な難燃性および良好な物性を有する難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品に関する。さらに詳しくは特定の有機リン化合物を含有しかつ実質的にハロゲンフリーの難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品に関する。
樹脂製の成形品を得るための原料として、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリアミド(PA6、PA66)、ポリエステル(PET、PBT)、ポリカーボネート(PC)などの樹脂が使用されている。これらの樹脂は石油資源から得られる原料を用いて製造されている。
近年、石油資源の枯渇や地球環境などの問題が懸念されており、植物などの生物起源物質から得られる原料を用いた樹脂の製造が求められている。特に地球環境の問題を考えるとき、植物由来原料で作られた樹脂は、使用後に焼却されても植物の生育時に吸収した二酸化炭素量を考慮すると、炭素の収支として中立であるというカーボンニュートラルという考えから、地球環境への負荷の低い樹脂であると考えられる。
一方、これらの植物由来原料で作られた樹脂を工業材料、特に電気/電子関係用部品、OA関連用部品または自動車部品に利用する場合、安全上の問題から難燃性の付与が必要である。
これまでにも、植物由来原料で作られた樹脂、特にポリ乳酸樹脂の難燃化に関しては種々の試みがなされており、ある程度の難燃化は達成されている。しかしながら、これらの難燃化処方は多量の難燃剤を用いたものであり、樹脂本来の物性を損なうものであった(特許文献1〜6)。
特開2001−164014公報 特開2004−277552公報 特開2005−023260公報 特開2005−139441公報 特開2007−246730公報 特開2008−019294公報
本発明の第1の目的は、植物由来原料から作られた樹脂を含有し、高度な難燃性および良好な物性を有する難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品を提供することにある。
本発明の第2の目的は、特定の有機リン化合物を含有しかつ実質的にハロゲンフリーの難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品を提供することにある。
本発明者らの研究によれば、本発明の目的は、
(A)ポリ乳酸樹脂(A−1成分)を少なくとも50重量%含有する樹脂成分(A成分)100重量部、および
(B)下記式(1−a)、(1−b)、(1−c)および(1−d)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の有機リン化合物(B成分)50重量部、
を含有する難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品によって達成される。
Figure 0005371974
本発明によれば、樹脂本来の特性を損なうことなく、高い難燃性を達成する植物由来原料を用いた難燃性樹脂組成物が得られる。
本発明の難燃性樹脂組成物およびそれから形成された成形品は、従来のポリ乳酸樹脂で作られた樹脂組成物に比べて下記の利点が得られる。
(i)実質的にハロゲン含有難燃剤を使用することなく高度な難燃性を有するポリ乳酸樹脂組成物が得られる。
(ii)難燃剤としての有機リン化合物は、ポリ乳酸樹脂に対して優れた難燃効果を有するので、比較的少ない使用量でもV−2レベル、好ましくはV−0レベルが達成される。
(iii)難燃剤として使用する有機リン化合物の構造並びに特性に起因して、ポリ乳酸樹脂の成形時または成形品の使用時に、ポリ乳酸樹脂の熱劣化をほとんど起さず、熱安定性に優れた樹脂組成物が得られる。従って難燃性、機械的強度および熱安定性がいずれもバランスよく優れた組成物が得られる。
(iv)難燃剤としての有機リン化合物は、無色でありポリ乳酸樹脂に対して相溶性であるから、透明性に優れた成形品を得ることができる。
以下、本発明の難燃性樹脂組成物についてさらに詳細に説明する。
(A−1成分:ポリ乳酸樹脂)
本発明において樹脂成分(A成分)は、植物由来原料で作られた樹脂が主たる成分を占めればよい。樹脂成分(A成分)は、ポリ乳酸樹脂(A−1成分)の含有量が、少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも60重量%、より好ましくは少なくとも70重量%である。樹脂成分(A成分)中の他の樹脂(A−2成分)の含有量は、50重量%以下、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下である。
ポリ乳酸樹脂(A−1成分)は、ASTM D6866 05に準拠して測定された生物起源物質含有率が、好ましくは25%以上、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上である。本発明の性質上、生物起源物質含有率は高いほうが良く、25%より低い場合はバイオマス材料とは言い難い。
ポリ乳酸樹脂(A−1成分)としては、乳酸類の重合体であるポリ乳酸および乳酸類を主原料とする乳酸共重合体が挙げられる。乳酸共重合体として、乳酸−ヒドロキシカルボン酸共重合体や、乳酸−脂肪族多価アルコール−脂肪族多塩基酸共重合体などが挙げられる。
乳酸類としては、L−乳酸、D−乳酸、またはそれらの混合物、または乳酸の環状2量体であるラクタイドのいずれも使用できる。本発明における乳酸系樹脂は、これら原料乳酸類の単独重合体、または二種以上の共重合体でもよい。
乳酸類の具体例としてはL−乳酸、D−乳酸、DL−乳酸またはそれらの混合物、または乳酸の環状2量体であるラクタイドを挙げることができる。乳酸系樹脂としてはポリ(L−乳酸)、ポリ(D−乳酸)、ポリラクタノイドおよびこれらの混合物または共重合体を用いることができる。
脂肪族多価アルコールの具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、デカメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂肪族ジオールが挙げられ、単独或いは2種以上の混合物として使用することができる。
脂肪族多塩基酸の具体例としては、コハク酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸などの脂肪族二塩基酸が挙げられ、単独或いは2種以上の混合物として使用することができる。
脂肪族ヒドロキシカルボン酸の具体例としては、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸、4−ヒドロキシ青草酸、6−ヒドロキシカプロン酸などが挙げられ、単独或いは2種以上の混合物として使用することができる。
更に本発明に使用するポリ乳酸樹脂は、二種以上の異なる乳酸系樹脂を混合して使用してもよい。特に、主としてL−乳酸からなるポリ(L−乳酸)樹脂と、主としてD−乳酸からなるポリ(D−乳酸)樹脂の2種の乳酸系樹脂を混合使用した場合には、高結晶性のステレオコンプレックスポリ乳酸が形成され、その高い融点に起因して耐熱性に優れた成形品を得ることができ好ましい。ポリ(L−乳酸)樹脂とポリ(D−乳酸)樹脂との混合重量比は10/90〜90/10が好ましいが、より多くのステレオコンプレックスを形成させるためには、混合重量比は25/75〜75/25であることが好ましく、更に好ましくは40/60〜60/40である。一方のポリマーの重量比が10未満であるか、または90を超えると、ホモ結晶化が優先してしまい、ステレオコンプレックスを形成しがたくなるので好ましくない。
本発明に使用するポリ乳酸樹脂の製造方法としては、特に限定されるものではないが、一般に公知の溶融重合法、或いは、更に固相重合法を併用して製造される。具体例としては、米国特許第5,310,865号には、乳酸または乳酸とヒドロキシカルボン酸の混合物を原料として、直接脱水重縮合を行う方法が開示されている。また、米国特許第2,758,987号には、乳酸の環状2量体(ラクタイド)を溶融重合する開環重合法が開示されている。また、米国特許第4,057,537号には、乳酸と脂肪族ヒドロキシカルボン酸の環状2量体、例えばラクタイドやグリコライドとε−カプロラクトンを触媒の存在下、溶融重合する開環重合法が開示されている。また、米国特許第5,428,126号には、乳酸、脂肪族二価アルコールと脂肪族二塩基酸の混合物を直接脱水縮合する方法が開示されている。また、欧州特許公報第0712880A2号には、ポリ乳酸と脂肪族二価アルコールと脂肪族二塩基酸とのポリマーを有機溶媒存在下で縮合する方法が開示されている。
更に、一般のポリエステル重合体を製造する方法として、乳酸を触媒存在下、脱水重縮合反応を行い、一部の工程で固相重合を行う方法でも目的物が得られる。
(A−2成分:他の樹脂)
本発明の構成樹脂(A成分)は、ポリ乳酸樹脂(A−1成分)の他に他の樹脂(A−2成分)を含有していてもよい。前述したように他の樹脂(A−2成分)の含有量はA成分中、50重量%以下、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下である。
他の樹脂(A−2成分)として、ポリエステル樹脂(PEst)、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリアミド樹脂(PA)、ポリオレフィン樹脂(PO)、スチレン系樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)およびポリエーテルイミド樹脂(PEI)からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。これらA−2成分のうち、好ましいのはポリエステル樹脂(PEst)、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリアミド樹脂(PA)、ポリオレフィン樹脂(PO)およびスチレン系樹脂である。
次にこのA−2成分としての熱可塑性樹脂について具体的に説明する。
ポリエステル樹脂(PEst)としては、芳香族ポリエステル樹脂或いは脂肪族ポリエステル樹脂から選択される1種または2種以上の混合物が挙げられる。好ましくは芳香族ポリエステル樹脂であり、芳香族ジカルボン酸を主たるジカルボン酸成分とし、炭素数2〜10の脂肪族ジオールを主たるグリコール成分とするポリエステルである。好ましくはジカルボン酸成分の80モル%以上、より好ましくは90モル%以上が芳香族ジカルボン酸成分からなる。一方、グリコール成分は好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上が炭素数2〜10の脂肪族ジオール成分からなる。
芳香族ジカルボン酸成分としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、メチルテレフタル酸、メチルイソフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸などを好ましい例として挙げることができる。これらは1種または2種以上を用いることができる。芳香族ジカルボン酸以外の従たるジカルボン酸としては例えば、アジピン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸または脂環族ジカルボン酸などを挙げることができる。
炭素数2〜10の脂肪族ジオールとしては例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジオールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族ジオールを挙げることができる。炭素数2〜10の脂肪族ジオール以外のグリコールとしては例えば、p,p’−ジヒドロキシエトキシビスフェノールA、ポリオキシエチレングリコールなどを挙げることができる。
芳香族ポリエステル樹脂の好ましい例としては、主たるジカルボン酸成分がテレフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸から選ばれる少なくとも1種のジカルボン酸と、主たるジオール成分がエチレングリコール、トリメチレングリコール、およびテトラメチレングリコールから選ばれる少なくとも1種のジオールからなるエステル単位を有するポリエステルである。
具体的な芳香族ポリエステル樹脂は、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂、ポリシクロヘキサンジメチルテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂およびポリトリメチレンナフタレート樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましい。
特に好ましくは、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂およびポリエチレンナフタレート樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である。とりわけポリブチレンテレフタレート樹脂が特に好ましい。
また、本発明の芳香族ポリエステル樹脂として、上記繰り返し単位をハードセグメントの主たる繰り返し単位とするポリエステルエラストマーを用いることもできる。
テトラメチレンテレフタレートまたはテトラメチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートをハードセグメントの主たる繰り返し単位とするポリエステルエラストマーのソフトセグメントとしては、例えばジカルボン酸がテレフタル酸、イソフタル酸、セバシン酸およびアジピン酸より選ばれる少なくとも1種のジカルボン酸からなり、ジオール成分が炭素数5〜10の長鎖ジオールおよびH(OCHCHOH(i=2〜5)よりなる群から選ばれる少なくとも1種のジオールからなり、さらに融点が100℃以下または非晶性であるポリエステルまたはポリカプロラクトンからなるものを用いることができる。
なお、主たる成分とは、全ジカルボン酸成分または全グリコール成分の80モル%以上、好ましくは90モル%以上の成分であり、主たる繰り返し単位とは、全繰り返し単位の80モル%以上、好ましくは90モル%以上の繰り返し単位である。
本発明における芳香族ポリエステル樹脂の分子量は、通常成形品として使用しうる固有粘度を有していればよく、35℃、オルトクロロフェノール中で測定した固有粘度が好ましくは0.5〜1.6dl/g、さらに好ましくは0.6〜1.5dl/gである。
また芳香族ポリエステル樹脂は、末端カルボキシル基(−COOH)量が1〜60当量/T(ポリマー1トン)であるのが有利である。この末端カルボキシル基量は、例えばm−クレゾール溶液をアルカリ溶液で電位差滴定法により求めることができる。
A−2成分としてのポリフェニレンエーテル樹脂としては、通常PPE樹脂として知られたものが使用できる。かかるPPEの具体例としては、(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、(2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレン)エーテルなどの単独重合体および/あるいは共重合体が挙げられる。特に好ましくはポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルが挙げられる。また、これらのPPEにスチレン化合物がグラフト重合した共重合体であっても良い。かかるPPEの製造法は特に限定されるものではなく、例えば、米国特許第3,306,874号記載の方法による第一銅塩とアミン類の錯体を触媒として用い、2,6−キシレノールを酸化重合することにより容易に製造できる。
PPE樹脂の分子量の尺度である還元粘度ηsp/C(0.5g/dl、トルエン溶液、30℃測定)は、0.2〜0.7dl/gであり、好ましくは0.3〜0.6dl/gである。還元粘度がこの範囲のPPE樹脂は成形加工性、機械物性のバランスがよく、PPE製造時の触媒量などを調整することにより、容易に還元粘度を調整することが可能である。
A−2成分としてのポリカーボネート系樹脂(PC)とは、塩化メチレンなどの溶媒を用いて種々のジヒドロキシアリール化合物とホスゲンとの界面重合反応によって得られるもの、またはジヒドロキシアリール化合物とジフェニルカーボネートとのエステル交換反応により得られるものが挙げられる。代表的なものとしては、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとホスゲンの反応で得られるポリカーボネートである。
ポリカーボネートの原料となるジヒドロキシアリール化合物としては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)プロパン、2,2’−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)プロパン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、4,4’−ジヒドロキシフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトンなどがある。これらのジヒドロキシアリール化合物は単独でまたは2種以上組み合わせて使用できる。
好ましいジヒドロキシアリール化合物は、耐熱性の高い芳香族ポリカーボネートを形成するビスフェノール類、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどのビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ジヒドロキシジフェニルスルホン、ジヒドロキシジフェニルケトンなどである。特に好ましいジヒドロキシアリール化合物は、ビスフェノールA型芳香族ポリカーボネートを形成する2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンである。
なお、耐熱性、機械的強度などを損なわない範囲であれば、ビスフェノールA型芳香族ポリカーボネートを製造する際、ビスフェノールAの一部を、他のジヒドロキシアリール化合物で置換してもよい。
ポリカーボネート樹脂の分子量は特に制限する必要はないが、あまりに低いと強度が十分でなく、あまりに高いと溶融粘度が高くなり成形し難くなるので、粘度平均分子量で表して通常10,000〜50,000、好ましくは、15,000〜30,000である。ここでいう粘度平均分子量(M)は塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液から求めた比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めたものである。
ηsp/C=[η]+0.45×[η]
[η]=1.23×10−40.83
(但し[η]は極限粘度、Cはポリマー濃度で0.7)
ポリカーボネート樹脂を製造する基本的な手段を簡単に説明する。カーボネート前駆物質としてホスゲンを用いる界面重合法(溶液重合法)では、通常酸結合剤および有機溶媒の存在下に反応を行う。酸結合剤としては例えば水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、またはピリジンなどのアミン化合物が用いられる。有機溶媒としては例えば塩化メチレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素が用いられる。また反応促進のために例えば第三級アミンや第四級アンモニウム塩などの触媒を用いることができ、分子量調節剤として例えばフェノールやp−tert−ブチルフェノールのようなアルキル置換フェノールなどの末端停止剤を用いることが望ましい。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時間、反応中のpHは10以上に保つのが好ましい。尚結果として得られた分子鎖末端の全てが末端停止剤に由来の構造を有する必要はない。
カーボネート前駆物質として炭酸ジエステルを用いるエステル交換反応(溶融重合法)では、不活性ガスの存在下に所定割合の二価フェノールを炭酸ジエステルと加熱しながら攪拌し、生成するアルコールまたはフェノール類を留出させる方法により行う。反応温度は生成するアルコールまたはフェノール類の沸点などにより異なるが、通常120〜350℃の範囲である。反応はその初期から減圧にして生成するアルコールまたはフェノール類を留出させながら反応を完結させる。かかる反応の初期段階で二価フェノールなどと同時にまたは反応の途中段階で末端停止剤を添加させる。また反応を促進するために現在公知のエステル交換反応に用いられる触媒を用いることができる。このエステル交換反応に用いられる炭酸ジエステルとしては、例えばジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネートなどが挙げられる。これらのうち特にジフェニルカーボネートが好ましい。
A−2成分としてのポリアミド樹脂(PA)としては、例えば、環状ラクタムの開環重合物、アミノカルボン酸の重合物、二塩基酸とジアミンとの重縮合物などが挙げられ、具体的にはナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12などの脂肪族ポリアミドおよびポリ(メタキシレンアジパミド)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリ(ノナメチレンテレフタルアミド)、ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド)、ポリ(テトラメチレンイソフタルアミド)などの脂肪族−芳香族ポリアミド、およびこれらの共重合体や混合物を挙げることができる。本発明に使用できるポリアミドとしては特に限定されるものではない。
このようなポリアミド樹脂の分子量としては特に限定されるものではないが、98%硫酸中、濃度1%、25℃で測定する相対粘度が1.7〜4.5を使用することができ、好ましくは、2.0〜4.0、特に好ましくは2.0〜3.5である。
A−2成分としてのポリオレフィン樹脂とは、エチレン、プロピレン、ブテンなどのオレフィン類の単重合体もしくは共重合体、あるいはこれらのオレフィン類と共重合可能な単量体成分との共重合体である。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体などが挙げられる。これらポリオレフィン樹脂の分子量に関しては特に限定されるものではないが、高分子量のものほど難燃性が良好となる。
A−2成分としてのスチレン系樹脂とは、スチレン、α−メチルスチレンまたはビニルトルエンなどの芳香族ビニル単量体の単独重合体または共重合体、これらの単量体とアクリロニトリル、メチルメタクリレートなどのビニル単量体との共重合体、ポリブタジエンなどのジエン系ゴム、エチレン・プロピレン系ゴム、アクリル系ゴムなどにスチレンおよび/またはスチレン誘導体、またはスチレンおよび/またはスチレン誘導体と他のビニルモノマーをグラフト重合させたものである。スチレン系樹脂の具体例としては、例えばポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS樹脂)、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体(MBS樹脂)、メチルメタクリレート・アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(MABS樹脂)、アクリロニトリル・アクリルゴム・スチレン共重合体(AAS樹脂)、アクリロニトリル・エチレンプロピレン系ゴム・スチレン共重合体(AES樹脂)などの樹脂、またはこれらの混合物が挙げられる。耐衝撃性の観点からは、ゴム変性スチレン系樹脂が好ましく、ゴム変性スチレン系樹脂はビニル芳香族系重合体よりなるマトリックス中にゴム状重合体が粒子状に分散してなる重合体をいい、ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニル単量体、必要に応じてビニル単量体を加えて単量体混合物を公知の塊状重合、塊状懸濁重合、溶液重合または乳化重合することにより得られる。
前記ゴム状重合体の例としては、ポリブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)などのジエン系ゴムおよび上記ジエンゴムを水素添加した飽和ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系ゴム、およびエチレン−プロピレン−ジエンモノマー三元共重合体(EPDM)などを挙げることができ、特にジエン系ゴムが好ましい。
上記のゴム状重合体の存在下に重合させるグラフト共重合可能な単量体混合物中の必須成分の芳香族ビニル単量体は、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレンなどであり、スチレンが最も好ましい。
必要に応じて添加することが可能な、ビニル単量体としては、アクリロニトリル、メチルメタクリレートなどが挙げられる。
ゴム変性スチレン樹脂におけるゴム状重合体は、1〜50重量%、好ましくは2〜40重量%である。グラフト重合可能な単量体混合物は、99〜50重量%、好ましくは98〜60重量%である。
A−2成分としてのポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)は下記式で表される繰返し単位を有する。
Figure 0005371974
式中、nは1以上の整数であり、50〜500の整数が好ましく、100〜400の整数がより好ましく、直鎖状、架橋状いずれであってもよい。
ポリフェニレンサルファイド樹脂の製造方法の例としてはジクロロベンゼンと二硫化ナトリウムとを反応させる方法が挙げられる。架橋状のものは低重合度のポリマーを重合ののち、空気の存在下で加熱し、部分架橋を行い高分子量化する方法で製造することができ、直鎖状のものは重合時に高分子量化する方法で製造することができる。
A−2成分としてのポリエーテルイミド樹脂(PEI)は、下記式で表される繰返し単位を有する。
Figure 0005371974
式中のArは芳香族ジヒドロキシ化合物残基を示し、Arは芳香族ジアミン残基を示す。芳香族ジヒドロキシ化合物としては、前述したポリカーボネート樹脂の説明で示した芳香族ジヒドロキシ化合物が挙げられ、特にビスフェノールAが好ましい。芳香族ジアミンとしてはm−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニル、3,4’−ジアミノジフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンおよびジアミノジフェニルスルフィドなどが挙げられる。
前記式中のnは5〜1,000の整数を示し、10〜500の整数が好ましい。
また、ポリエーテルイミド樹脂の製造方法の例は、米国特許第3,847,867号、米国特許第3,847,869号、米国特許第3,850,885号、米国特許第3,852,242号および米国特許第3,855,178号などに記載されている。
前述した種々のA−2成分のうち、ポリエステル樹脂(PEst)、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリアミド樹脂(PA)またはスチレン系樹脂が好ましい。
(B成分:有機リン化合物)
発明の難燃性樹脂組成物における有機リン化合物(B成分)は、下記式(1−a)、(1−b)、(1−c)、(1−d)で示される化合物である。
Figure 0005371974
有機リン化合物(B成分)は、当該樹脂に対して極めて優れた難燃効果を発現する。本発明者らが知る限り、従来、当該樹脂のハロゲンフリーによる難燃化において、少量の難燃剤での難燃化は困難であり、実用上多くの問題点があった。
ところが本発明によれば、前記有機リン化合物(B成分)は驚くべきことにそれ自体単独の少量使用により当該樹脂の難燃化が容易に達成され、樹脂本来の特性を損なうことが無い。
しかし本発明ではB成分の他に、B成分以外のリン化合物、フッ素含有樹脂または他の添加剤を、B成分の使用割合の低減、成形品の難燃性の改善、成形品の物理的性質の改良、成形品の化学的性質の向上またはその他の目的のために当然配合することができる。これらの他の配合成分については後に具体的に説明する。
次に本発明における有機リン化合物(B成分)の合成法について説明する。B成分は、以下に説明する方法以外の方法によって製造されたものであってもよい。
B成分は例えばペンタエリスリトールに三塩化リンを反応させ、続いて酸化させた反応物を、ナトリウムメトキシドなどのアルカリ金属化合物により処理し、次いでアラルキルハライドを反応させることにより得られる。
また、ペンタエリスリトールにアラルキルホスホン酸ジクロリドを反応させる方法や、ペンタエリスリトールに三塩化リンを反応させることによって得られた化合物にアラルキルアルコールを反応させ、次いで高温でArbuzov転移を行う方法により得ることもできる。後者の反応は、例えば米国特許第3,141,032号明細書、特開昭54−157156号公報、特開昭53−39698号公報に開示されている。
B成分の具体的合成法を以下説明するが、この合成法は単に説明のためであって、本発明において使用されるB成分は、これら合成法のみならず、その改変およびその他の合成法で合成されたものであってもよい。より具体的な合成法は後述する調製例に説明される。
(I)B成分中の前記(1−a)の有機リン化合物;
ペンタエリスリトールに三塩化リンを反応させ、次いでターシャリーブタノールにより酸化させた反応物を、ナトリウムメトキシドにより処理し、ベンジルブロマイドを反応させることにより得ることができる。
(II)B成分中の前記(1−b)の有機リン化合物;
ペンタエリスリトールに三塩化リンを反応させ、次いでターシャリーブタノールにより酸化させた反応物を、ナトリウムメトキシドにより処理し、1−フェニルエチルブロマイドを反応させることにより得ることができる。
(III)B成分中の前記(1−c)の有機リン化合物;
ペンタエリスリトールに三塩化リンを反応させ、次いでターシャリーブタノールにより酸化させた反応物を、ナトリウムメトキシドにより処理し、2−フェニルエチルブロマイドを反応させることにより得ることができる。
(IV)B成分中の前記(1−d)の有機リン化合物;
ペンタエリスリトールにジフェニルメチルホスホン酸ジクロリドを反応させることにより得ることができる。
また別法としては、ペンタエリスリトールに三塩化リンを反応させ、得られた生成物とジフェニルメチルアルコールの反応生成物を触媒共存下で加熱処理することにより得られる。
B成分の酸価は、好ましくは0.7mgKOH/g以下、より好ましくは0.5mgKOH/g以下である。酸価がこの範囲のB成分を使用することにより、難燃性および色相に優れた成形品が得られ、かつ熱安定性の良好な成形品が得られる。B成分は、その酸価が0.4mgKOH/g以下のものが最も好ましい。ここで酸価とは、サンプル(B成分)1g中の酸成分を中和するのに必要なKOHの量(mg)を意味する。
さらに、B成分は、そのHPLC純度が、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%であるものが使用される。かかる高純度のものは成形品の難燃性、色相、および熱安定性に優れ好ましい。ここでB成分のHPLC純度の測定は、以下の方法を用いることにより効果的に測定が可能となる。
カラムは野村化学(株)製Develosil ODS−7 300mm×4mmφを用い、カラム温度は40℃とした。溶媒としてはアセトニトリルと水の6:4(容量比)の混合溶液を用い、5μlを注入した。検出器はUV−260nmを用いた。
B成分中の不純物を除去する方法としては、特に限定されるものではないが、水、メタノールなどの溶剤でリパルプ洗浄(溶剤で洗浄、ろ過を数回繰り返す)を行う方法が最も効果的で、且つコスト的にも有利である。
有機リン化合物(B成分)の含有量は、樹脂成分(A成分)100重量部に対して3〜50重量部、好ましくは4〜40重量部の範囲である。
B成分の含有量は、所望する難燃性レベル、樹脂成分(A成分)の種類などによりその好適範囲が決定される。これら組成物を構成するA成分およびB成分以外であっても必要に応じて他の成分を本発明の目的を損なわない限り使用することができ、他の難燃剤、難燃助剤、フッ素含有樹脂の使用によってもB成分の配合量を変えることができ、多くの場合、これらの使用によりB成分の配合割合を低減することができる。
本発明の難燃性樹脂組成物の調製は、樹脂成分(A成分)、有機リン化合物(B成分)および必要に応じてその他成分を、V型ブレンダー、スーパーミキサー、スーパーフローター、ヘンシェルミキサーなどの混合機を用いて予備混合し、かかる予備混合物は混練機に供給し、溶融混合する方法が好ましく採用される。混練機としては、種々の溶融混合機、例えばニーダー、単軸または二軸押出機などが使用でき、なかでも二軸押出機を用いて樹脂組成物を220〜280℃、好ましくは230〜270℃の温度で溶融して、サイドフィーダーにより液体成分を注入し、押出し、ペレタイザーによりペレット化する方法が好ましく使用される。
<成形品>
本発明の難燃性樹脂組成物は、実質的にハロゲンを含有せず、非常に高い難燃性能を有する。本発明の難燃性樹脂組成物はUL−94規格の難燃レベルにおいて、少なくともV−2を達成することができる。
本発明は、本発明の難燃性樹脂組成物より形成された成形品を包含する。本発明の難燃性樹脂組成物は、家電製品部品、電気・電子部品、自動車部品、機械・機構部品、化粧品容器などの種々の成形品を成形する材料として有用である。具体的には、ブレーカー部品、スイッチ部品、モーター部品、イグニッションコイルケース、電源プラグ、電源コンセント、コイルボビン、コネクター、リレーケース、ヒューズケース、フライバクトランス部品、フォーカスブロック部品、ディストリビューターキャップ、ハーネスコネクターなどに好適に用いることができる。さらに、薄肉化の進むハウジング、ケーシングまたはシャーシ、例えば、電子・電気製品(例えば電話機、パソコン、プリンター、ファックス、コピー機、テレビ、ビデオデッキ、オーディオ機器などの家電・OA機器またはそれらの部品など)のハウジング、ケーシングまたはシャーシに有用である。特に優れた耐熱性、難燃性が要求されるプリンターの筐体、定着ユニット部品、ファックスなど家電・OA製品の機械・機構部品などとしても有用である。
成形方法としては射出成形、ブロー成形、プレス成形など、特に限定されるものではないが、好ましくはペレット状の樹脂組成物を、射出成形機を用いて射出成形することにより製造される。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、評価は下記の方法で行った。
(1)難燃性(UL−94評価)
難燃性は厚さ1/16インチ(1.6mm)のテストピースを用い、難燃性の評価尺度として、米国UL規格のUL−94に規定されている垂直燃焼試験に準じて評価を行った。どの試験片も炎を取り去った後の燃焼が30秒以内で消火するものがV−2であり、この評価基準以下のものをnotVとした。
(2)酸価
JIS−K−3504に準拠して測定を実施した。
(3)MFR
JIS−K−7210(ISO1133)に準拠して測定を実施した。
(調製例1)
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジベンジル−3,9−ジオキサイド(FR−1)の調製
温度計、コンデンサー、滴下ロートを備えた反応容器にペンタエリスリトール816.9g(6.0モル)、ピリジン19.0g(0.24モル)、トルエン2,250.4g(24.4モル)を仕込み、攪拌した。該反応容器に三塩化リン1,651.8g(12.0モル)を該滴下ロートを用い添加し、添加終了後、60℃にて加熱攪拌を行った。反応後、室温まで冷却し、得られた反応物に塩化メチレン26.50部を添加し、氷冷しながらターシャリーブタノール889.4g(12.0モル)および塩化メチレン150.2g(1.77モル)を滴下した。得られた結晶をトルエンおよび塩化メチレンにて洗浄しろ過した。得られたろ取物を80℃、1.33×10Paで12時間乾燥し、白色の固体1,341.1g(5.88モル)を得た。得られた固体は31P、HNMRスペクトルにより2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキサイドであることを確認した。
温度計、コンデンサー、滴下ロートを備えた反応容器に得られた2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキサイド1,341.0g(5.88モル)、DMF6,534.2g(89.39モル)を仕込み、攪拌した。該反応容器に氷冷下ナトリウムメトキシド648.7g(12.01モル)を添加した。氷冷にて2時間攪拌した後に、室温にて5時間攪拌を行った。さらにDMFを留去した後に、DMF2,613.7g(35.76モル)を添加し、該反応混合物に氷冷にてベンジルブロマイド2,037.79g(11.91モル)を滴下した。氷冷下3時間攪拌した後、DMFを留去し、水8Lを加え、析出した固体を濾取、水2Lで2回洗浄した。得られた粗精製物とメタノール4Lをコンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に入れ、約2時間還流した。室温まで冷却後、結晶をろ過により分離し、メタノール2Lで洗浄した後、得られたろ取物を120℃、1.33×10Paで19時間乾燥し、白色の鱗片状結晶1,863.5g(4.56モル)を得た。得られた結晶は31P、HNMRスペクトルおよび元素分析により2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジベンジル−3,9−ジオキサイドであることを確認した。収率は76%、31PNMR純度は99%であった。また、本文記載の方法で測定したHPLC純度は99%であった。酸価は0.06mgKOH/gであった。
H−NMR(DMSO−d,300MHz):δ7.2−7.4(m,10H),4.1−4.5(m,8H),3.5(d,4H)、31P−NMR(DMSO−d,120MHz):δ23.1(S)、融点:255−256℃、元素分析 計算値:C,55.89;H,5.43、測定値:C,56.24;H,5.35
(調製例2)
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジベンジル−3,9−ジオキサイド(FR−2)の調製
攪拌機、温度計、コンデンサーを有する反応容器に、3,9−ジベンジロキシ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン22.55g(0.055モル)、ベンジルブロマイド19.01g(0.11モル)およびキシレン33.54g(0.32モル)を充填し、室温下攪拌しながら、乾燥窒素をフローさせた。次いでオイルバスで加熱を開始し、還流温度(約130℃)で4時間加熱、攪拌した。加熱終了後、室温まで放冷し、キシレン20mLを加え、さらに30分攪拌した。析出した結晶をろ過により分離し、キシレン20mLで2回洗浄した。得られた粗精製物とメタノール40mLをコンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に入れ、約2時間還流した。室温まで冷却後、結晶をろ過により分離し、メタノール20mLで洗浄した後、得られたろ取物を120℃、1.33×10Paで19時間乾燥し、白色の鱗片状結晶を得た。生成物は質量スペクトル分析、H、31P核磁気共鳴スペクトル分析および元素分析でビスベンジルペンタエリスリトールジホスホネートであることを確認した。収量は20.60g、収率は91%、31PNMR純度は99%であった。また、本文記載の方法で測定したHPLC純度は99%であった。酸価は0.05mgKOH/gであった。
H−NMR(DMSO−d,300MHz):δ7.2−7.4(m,10H),4.1−4.5(m,8H),3.5(d,4H)、31P−NMR(DMSO−d,120MHz):δ23.1(S)、融点:257℃
(調製例3)
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジα−メチルベンジル−3,9−ジオキサイド(FR−3)の調製
温度計、コンデンサー、滴下ロートを備えた反応容器にペンタエリスリトール816.9g(6.0モル)、ピリジン19.0g(0.24モル)、トルエン2,250.4g(24.4モル)を仕込み、攪拌した。該反応容器に三塩化リン1,651.8g(12.0モル)を該滴下ロートを用い添加し、添加終了後、60℃にて加熱攪拌を行った。反応後、室温まで冷却し、得られた反応物に塩化メチレン5,180.7g(61.0モル)を添加し、氷冷しながらターシャリーブタノール889.4g(12.0モル)および塩化メチレン150.2g(1.77モル)を滴下した。得られた結晶をトルエンおよび塩化メチレンにて洗浄しろ過した。得られたろ取物を80℃、1.33×10Paで12時間乾燥し、白色の固体1,341.1g(5.88モル)を得た。得られた固体は31P、HNMRスペクトルにより2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキサイドであることを確認した。
温度計、コンデンサー、滴下ロートを備えた反応容器に得られた2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキサイド1,341.0g(5.88モル)、DMF6,534.2g(89.39モル)を仕込み、攪拌した。該反応容器に氷冷下ナトリウムメトキシド648.7g(12.01モル)を添加した。氷冷にて2時間攪拌した後に、室温にて5時間攪拌を行った。さらにDMFを留去した後に、DMF2,613.7g(35.76モル)を添加し、該反応混合物に氷冷にて1−フェニルエチルブロマイド2,204.06g(11.91モル)を滴下した。氷冷下3時間攪拌した後、DMFを留去し、水8Lを加え、析出した固体を濾取、水2Lで2回洗浄した。得られた粗精製物とメタノール4Lをコンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に入れ、約2時間還流した。室温まで冷却後、結晶をろ過により分離し、メタノール2Lで洗浄した後、得られたろ取物を120℃、1.33×10Paで19時間乾燥し、白色の鱗片状結晶1,845.9g(4.23モル)を得た。得られた固体は31PNMR、HNMRスペクトルおよび元素分析により2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ジα−メチルベンジル−3,9−ジオキサイドであることを確認した。31PNMR純度は99%であった。また、本文記載の方法で測定したHPLC純度は99%であった。酸価は0.03mgKOH/gであった。
H−NMR(CDCl,300MHz):δ7.2−7.4(m,10H),4.0−4.2(m,4H),3.4−3.8(m,4H),3.3(qd,4H),1.6(ddd,6H)、31P−NMR(CDCl,120MHz):δ28.7(S)、融点:190−210℃、元素分析 計算値:C,57.80;H,6.01、測定値:C,57.83;H,5.96
(調製例4)
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキサイド(FR−4)の調製
温度計、コンデンサー、滴下ロートを備えた反応容器にペンタエリスリトール816.9g(6.0モル)、ピリジン19.0g(0.24モル)、トルエン2250.4g(24.4モル)を仕込み、攪拌した。該反応容器に三塩化リン1,651.8g(12.0モル)を該滴下ロートを用い添加し、添加終了後、60℃にて加熱攪拌を行った。反応後、室温まで冷却し、得られた反応物に塩化メチレン5,180.7g(61.0モル)を添加し、氷冷しながらターシャリーブタノール889.4g(12.0モル)および塩化メチレン150.2g(1.77モル)を滴下した。得られた結晶をトルエンおよび塩化メチレンにて洗浄しろ過した。得られたろ取物を80℃、1.33×10Paで12時間乾燥し、白色の固体1,341.1g(5.88モル)を得た。得られた固体は31P、HNMRスペクトルにより2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキサイドであることを確認した。
温度計、コンデンサー、滴下ロートを備えた反応容器に得られた2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキサイド1,341.0g(5.88モル)、DMF6,534.2g(89.39モル)を仕込み、攪拌した。該反応容器に氷冷下ナトリウムメトキシド648.7g(12.01モル)を添加した。氷冷にて2時間攪拌した後に、室温にて5時間攪拌を行った。さらにDMFを留去した後に、DMF2,613.7g(35.76モル)を添加し、該反応混合物に氷冷にて(2−ブロモエチル)ベンゼン2,183.8g(11.8モル)を滴下した。氷冷下3時間攪拌した後、DMFを留去し、水8Lを加え、析出した固体を濾取、水2Lで2回洗浄した。得られた粗精製物とメタノール4Lをコンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に入れ、約2時間還流した。室温まで冷却後、結晶をろ過により分離し、メタノール2Lで洗浄した後、得られたろ取物を120℃、1.33×10Paで19時間乾燥し、白色の粉末1,924.4g(4.41モル)を得た。得られた固体は31PNMR、HNMRスペクトルおよび元素分析により2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキサイドであることを確認した。31PNMR純度は99%であった。また、本文記載の方法で測定したHPLC純度は99%であった。酸価は0.03mgKOH/gであった。
H−NMR(CDCl,300MHz):δ7.1−7.4(m,10H),3.85−4.65(m,8H),2.90−3.05(m,4H),2.1−2.3(m,4H)、31P−NMR(CDCl,120MHz):δ31.5(S)、融点:245−246℃、元素分析 計算値:C,57.80;H,6.01、測定値:C,58.00;H,6.07
(調製例5)
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキサイド(FR−5)の調製
攪拌機、温度計、コンデンサーを有する反応容器に、3,9−ジ(2−フェニルエトキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン436.4g(1.0mol)および2−フェニルエチルブロマイド370.1g(2.0mol)を充填し、室温下攪拌しながら、乾燥窒素をフローさせた。次いでオイルバスで加熱を開始し、オイルバス温度180℃で10時間保持した。その後オイルバスを取り除き室温まで冷却した。得られた白色固体状の反応物にメタノール2,000mlを加えて攪拌洗浄後、グラスフィルターを用いて白色粉末を濾別した。次いで濾別した白色粉末とメタノール4,000mlをコンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に入れ、約2時間還流した。室温まで冷却後、結晶をろ過により分離し、メタノール2,000mLで洗浄した。得られた白色粉末を100Pa、120℃で8時間乾燥させて、2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキサイド362.3gを得た。生成物は質量スペクトル分析、H、31P核磁気共鳴スペクトル分析および元素分析で2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキサイドであることを確認した。収率83%、HPLC純度99.3%、酸価0.41KOHmg/gであった。
H−NMR(CDCl,300MHz):δ7.1−7.4(m,10H),3.85−4.65(m,8H),2.90−3.05(m,4H),2.1−2.3(m,4H)、31P−NMR(CDCl,120MHz):δ31.5(S)、融点:245−246℃
(調製例6)
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ビス(ジフェニルメチル)−3,9−ジオキサイド(FR−6)の調製
攪拌装置、攪拌翼、還流冷却管、温度計を備えた10リットル三つ口フラスコに、ジフェニルメチルホスホン酸ジクロリドを2,058.5g(7.22モル)とペンタエリスリトール468.3g(3.44モル)、ピリジン1,169.4g(14.8モル)、クロロホルム8,200gを仕込み、窒素気流下、60℃まで加熱し、6時間攪拌させた。反応終了後、クロロホルムを塩化メチレンで置換し、当該反応混合物に蒸留水6Lを加え攪拌し、白色粉末を析出させた。これを吸引濾過により濾取し、得られた白色物をメタノールを用いて洗浄した後、100℃、1.33×10Paで10時間乾燥し、白色の固体1,156.2gを得た。得られた固体は31P−NMR、H−NMRスペクトルおよび元素分析により2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ビス(ジフェニルメチル)−3,9−ジオキサイドであることを確認した。31P−NMR純度は99%であった。また、本文記載の方法で測定したHPLC純度は99%であった。酸価は0.3mgKOH/gであった。
H−NMR(DMSO−d6,300MHz):δ7.20−7.60(m,20H),5.25(d,2H),4.15−4.55(m,8H)、31P−NMR(DMSO−d6,120MHz):δ20.9、融点:265℃、元素分析 計算値:C,66.43;H,5.39、測定値:C,66.14;H,5.41
(調製例7)
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ビス(ジフェニルメチル)−3,9−ジオキサイド(FR−7)の調製
3口フラスコに攪拌機、温度計、およびコンデンサーを取り付け、窒素気流下、このフラスコに3,9−ビス(ジフェニルメトキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン40.4g(0.072モル)、ジフェニルメチルブロマイド35.5g(0.14モル)、キシレン48.0g(0.45モル)を入れ、還流温度(約130℃)で3時間加熱、攪拌した。加熱終了後、室温まで放冷し、キシレン30mLを加え、さらに30分攪拌した。析出した結晶をろ過により分離し、キシレン30mLで2回洗浄した。得られた粗精製物とメタノール100mLをナス型フラスコにいれ、コンデンサーを取り付け、約1時間還流した。室温まで冷却後、結晶をろ過により分離し、メタノール50mLで2回洗浄した後、120℃にて減圧乾燥した。得られた固体は31P−NMR、H−NMRスペクトルおよび元素分析により2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ビス(ジフェニルメチル)−3,9−ジオキサイドであることを確認した。得られた固体は白色の粉末であり、収量は36.8g、収率は91%であった。31PNMR純度は99%であった。また、本文記載の方法で測定したHPLC純度は99%であった。酸価は0.07mgKOH/gであった。
H−NMR(DMSO−d,300MHz):δ7.2−7.6(m,20H),6.23(d,J=9Hz、2H),3.89−4.36(m,6H),3.38−3.46(m,2H)、31P−NMR(CDCl,120MHz):δ20.9(S)、融点:265℃、元素分析 計算値:C,66.43;H,5.39、測定値:C,66.14;H,5.41
(調製例8)
ポリ乳酸(PLA−2)の調製
L−ラクチド100重量部を重合槽に仕込み、系内を窒素置換した後、ステアリルアルコール0.1重量部、触媒としてオクチル酸スズ0.05重量部を加え、190℃で2時間重合を行った。その後、減圧して残存ラクチドを除去し、チップ化し、ポリ(L−乳酸)樹脂を得た。得られたポリ(L−乳酸)樹脂の、重量平均分子量(Mw)は14.3×10、結晶化点(Tc)は122℃、融点(Tm)は165℃であった。
D−ラクチド100重量部を重合槽に仕込み、系内を窒素置換した後、ステアリルアルコール0.1重量部、触媒としてオクチル酸スズ0.05重量部を加え、190℃で2時間重合を行った。その後、減圧して残存ラクチドを除去し、チップ化し、ポリ(D−乳酸)樹脂を得た。得られたポリ(D−乳酸)樹脂の、重量平均分子量(Mw)は16.0×10、結晶化点(Tc)は126℃、融点(Tm)は169℃であった。
得られたポリ(L−乳酸)樹脂50重量部、ポリ(D−乳酸)樹脂50重量部、燐酸−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ナトリウム(アデカスタブNA−11:(株)ADEKA製)0.1重量部、およびタルク(P−3:日本タルク(株)製)1.0重量部を、径30mmφのベント式二軸押出機[(株)日本製鋼所製TEX30XSST]に供給し、シリンダー温度270℃、スクリュー回転数250rpm、吐出量9kg/h、およびベント減圧度3kPaで溶融押出してペレット化し、ポリ乳酸(PLA−2)を得た。
実施例、比較例で用いる各成分は以下のものを用いた。
(I)ポリ乳酸樹脂(A成分)
(i)ポリ乳酸(三井化学(株)製LACEA H100)を用いた(以下PLA−1と称する)。190℃、2.16kg荷重で測定したMFR値は、13.5g/10分であった。
(ii)調製例8で製造したステレオコンプレックスポリ乳酸樹脂(以下PLA−2と称する)。
(II)有機リン化合物(B成分)
(i)調製例1で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ジベンジル−3,9−ジオキサイド{式(1−a)のリン系化合物(以下FR−1と称する)}
(ii)調製例2で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ジベンジル−3,9−ジオキサイド{式(1−a)のリン系化合物(以下FR−2と称する)}
(iii)調製例3で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ジα−メチルベンジル−3,9−ジオキサイド{式(1−b)のリン系化合物(以下FR−3と称する)}
(iv)調製例4で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキサイド{式(1−c)のリン系化合物(以下FR−4と称する)}
(v)調製例5で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキサイド{式(1−c)のリン系化合物(以下FR−5と称する)}
(vi)調製例6で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ビス(ジフェニルメチル)−3,9−ジオキサイド{式(1−d)のリン系化合物(以下FR−6と称する)}
(vii)調製例7で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ビス(ジフェニルメチル)−3,9−ジオキサイド{式(1−d)のリン系化合物(以下FR−7と称する)}
(III)その他の有機リン化合物
(i)トリフェニルホスフェート(大八化学工業(株)製TPP)を用いた(以下TPPと称する)
(ii)1,3−フェニレンビス[ジ(2,6−ジメチルフェニル)フォスフェート](大八化学工業(株)製PX−200)を用いた(以下PX−200と称する)
実施例1〜16および比較例1〜8
表1および2記載の各成分を表1および2記載の量(重量部)でタンブラーにて配合し、15mmφ二軸押出機(テクノベル製、KZW15)にてペレット化した。得られたペレットを130℃の熱風乾燥機にて4時間乾燥を行った。乾燥したペレットを射出成形機((株)日本製鋼所製 J75E III)にて成形した。成形板を用いて評価した結果を表1、2に示した。
Figure 0005371974
Figure 0005371974
Figure 0005371974

Claims (6)

  1. (A)ポリ乳酸樹脂(A−1成分)を少なくとも50重量%含有する樹脂成分(A成分)100重量部、および
    (B)下記式(1−a)、(1−b)、(1−c)および(1−d)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の有機リン化合物(B成分)50重量部、
    を含有する難燃性樹脂組成物。
    Figure 0005371974
  2. ポリ乳酸樹脂(A−1成分)が、ASTM D6866 05に準拠して測定された生物起源物質含有率が25%以上である請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 有機リン化合物(B成分)の酸価が0.7mgKOH/g以下である請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  4. UL−94規格の難燃レベルにおいて、少なくともV−2を達成することができる請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  5. B成分の含有量が、A成分100重量部に対して、40重量部である請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  6. 請求項1記載の難燃性樹脂組成物より形成された成形品。
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