JP6659590B2 - 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 - Google Patents
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- C08L33/04—Homopolymers or copolymers of esters
Description
本発明の第2の目的は、特定の有機リン化合物を含有しかつ実質的にハロゲンフリーの難燃性アクリル樹脂組成物およびそれからの成形品を提供することにある。
(i)実質的にハロゲン含有難燃剤を使用することなく高度な難燃性を有するアクリル樹脂組成物が得られる。
(ii)難燃剤としての有機リン化合物は、アクリル樹脂に対して優れた難燃効果を有するので、比較的少ない使用量でもV−2レベルが達成される。
(iii)難燃剤として使用する有機リン化合物の構造並びに特性に起因して、アクリル樹脂本来の物性を低下させることなく、難燃性および機械的強度のバランスの優れた組成物が得られる。
(iv)難燃剤としての有機リン化合物は、無色でありアクリル樹脂に対して相溶性であるから、透明性に優れた成形品を得ることができる。
本発明において樹脂成分はアクリル樹脂が構成樹脂成分(A成分)中主たる成分を占めればよく、アクリル樹脂(A−1成分)が少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも65重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、さらに好ましくは少なくとも80重量%、特に好ましくは少なくとも90重量%、もっとも好ましくは100重量%であればよい。A成分中40重量%以下、好ましくは35重量%以下、より好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下、特に好ましくは10重量%以下が他の樹脂(A−2成分)であってもよい。この他の樹脂については後で詳しく説明する。
本発明の構成樹脂(A成分)は、前記アクリル樹脂(A−1成分)の他に他の熱可塑性樹脂(A−2成分)を含有していてもよい。
A−2成分としてのポリエステル樹脂(PEst)としては、芳香族ポリエステル樹脂或いは脂肪族ポリエステル樹脂から選択される1種または2種以上の混合物が挙げられる。好ましくは芳香族ポリエステル樹脂であり、芳香族ジカルボン酸を主たるジカルボン酸成分とし、炭素数2〜10の脂肪族ジオールを主たるグリコール成分とするポリエステルである。好ましくはジカルボン酸成分の80モル%以上、より好ましくは90モル%以上が芳香族ジカルボン酸成分からなる。一方、グリコール成分は好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上が炭素数2〜10の脂肪族ジオール成分からなる。
また、本発明の芳香族ポリエステル樹脂として、上記繰り返し単位をハードセグメントの主たる繰り返し単位とするポリエステルエラストマーを用いることもできる。
また芳香族ポリエステル樹脂は、末端カルボキシル基(−COOH)量が1〜60当量/T(ポリマー1トン)であるのが有利である。この末端カルボキシル基量は、例えばm−クレゾール溶液をアルカリ溶液で電位差滴定法により求めることができる。
ηsp/C=[η]+0.45×[η]2C
[η]=1.23×10−4M0.83
(但し[η]は極限粘度、Cはポリマー濃度で0.7)
ゴム変性スチレン樹脂におけるゴム状重合体は、1〜50重量%、好ましくは2〜40重量%である。グラフト重合可能な単量体混合物は、99〜50重量%、好ましくは98〜60重量%である。
前記式中のnは5〜1,000の整数を示し、10〜500の整数が好ましい。
前述した種々のA−2成分のうち、ポリエステル樹脂(PEst)、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリアミド樹脂(PA)またはスチレン系樹脂が好ましい。
好ましくは下記式(3)、(4)で表されるリン系化合物である。
ところが本発明によれば、前記有機リン化合物(B成分)は驚くべきことにそれ自体単独の少量使用により当該樹脂の難燃化が容易に達成され、樹脂本来の特性を損なうことが無い。
B成分は例えばペンタエリスリトールに三塩化リンを反応させ、続いて酸化させた反応物を、ナトリウムメトキシド等のアルカリ金属化合物により処理し、次いでアラルキルハライドを反応させることにより得られる。
ペンタエリスリトールに三塩化リンを反応させ、次いでターシャリーブタノールにより酸化させた反応物を、ナトリウムメトキシドにより処理し、ベンジルブロマイドを反応させることにより得ることができる。
(II)B成分中の前記(1−b)の有機リン化合物;
ペンタエリスリトールに三塩化リンを反応させ、次いでターシャリーブタノールにより酸化させた反応物を、ナトリウムメトキシドにより処理し、1−フェニルエチルブロマイドを反応させることにより得ることができる。
(III)B成分中の前記(1−c)の有機リン化合物;
ペンタエリスリトールに三塩化リンを反応させ、次いでターシャリーブタノールにより酸化させた反応物を、ナトリウムメトキシドにより処理し、2−フェニルエチルブロマイドを反応させることにより得ることができる。
(IV)B成分中の前記(1−d)の有機リン化合物;
ペンタエリスリトールにジフェニルメチルホスホン酸ジクロリドを反応させることにより得ることができる。
難燃性は厚さ1/16インチ(1.6mm)のテストピースを用い、難燃性の評価尺度として、米国UL規格のUL−94に規定されている垂直燃焼試験に準じて評価を行った。どの試験片も炎を取り去った後の燃焼が30秒以内で消火するものがV−2であり、この評価基準以下のものをnotVとした。
(2)酸価
JIS−K−3504に準拠して測定を実施した。
(3)HPLC純度
カラムは野村化学(株)製Develosil ODS−7 300mm×4mmφを用い、カラム温度は40℃とした。溶媒としてはアセトニトリルと水の6:4(容量比)の混合溶液を用い、5μlを注入した。検出器はUV−260nmを用いた。
(4)10重量%加熱重量減少温度
JIS−K−7120に準拠し、昇温速度20℃/min、窒素気流下にて測定したTG曲線より10重量%加熱重量減少温度を算出した。
(5)メルトフローレート(MFR)
JIS−K−7210に準拠し、230℃、3.8kg荷重にて測定を実施した。
(6)全光線透過率
JIS−K−7361に準拠し、厚み2mmの試験片にて測定を実施した。
(7)Haze
JIS−K−7136に準拠し、厚み2mmの試験片にて測定を実施した。
(8)シャルピー衝撃強度
JIS−K−7111に準拠し、ノッチ付きシャルピー衝撃強度の測定を行った。
(9)鉛筆硬度
JIS−K−5600−5−4に準拠し、750g荷重にて測定を行った。鉛筆硬度のランクは6B、5B、4B、3B、2B、B、HB、F、H、2H、3H、4H、5H、6Hの順で高硬度となり、樹脂成分のみのランクから1ランク下の硬度となった場合、「鉛筆硬度の低下が1ランクである」と定義した。
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジベンジル−3,9−ジオキサイド(FR−1)の調製
温度計、コンデンサー、滴下ロートを備えた反応容器にペンタエリスリトール816.9g(6.0モル)、ピリジン19.0g(0.24モル)、トルエン2250.4g(24.4モル)を仕込み、攪拌した。該反応容器に三塩化リン1651.8g(12.0モル)を該滴下ロートを用い添加し、添加終了後、60℃にて加熱攪拌を行った。反応後、室温まで冷却し、得られた反応物に塩化メチレン26.50部を添加し、氷冷しながらターシャリーブタノール889.4g(12.0モル)および塩化メチレン150.2g(1.77モル)を滴下した。得られた結晶をトルエンおよび塩化メチレンにて洗浄しろ過した。得られたろ取物を80℃、1.33×102Paで12時間乾燥し、白色の固体1341.1g(5.88モル)を得た。得られた固体は31P、1HNMRスペクトルにより2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキサイドである事を確認した。
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジベンジル−3,9−ジオキサイド(FR−2)の調製
攪拌機、温度計、コンデンサーを有する反応容器に、3,9−ジベンジロキシ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン22.55g(0.055モル)、ベンジルブロマイド19.01g(0.11モル)およびキシレン33.54g(0.32モル)を充填し、室温下攪拌しながら、乾燥窒素をフローさせた。次いでオイルバスで加熱を開始し、還流温度(約130℃)で4時間加熱、攪拌した。加熱終了後、室温まで放冷し、キシレン20mLを加え、さらに30分攪拌した。析出した結晶をろ過により分離し、キシレン20mLで2回洗浄した。得られた粗精製物とメタノール40mLをコンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に入れ、約2時間還流した。室温まで冷却後、結晶をろ過により分離し、メタノール20mLで洗浄した後、得られたろ取物を120℃、1.33×102Paで19時間乾燥し、白色の鱗片状結晶を得た。生成物は質量スペクトル分析、1H、31P核磁気共鳴スペクトル分析および元素分析でビスベンジルペンタエリスリトールジホスホネートであることを確認した。収量は20.60g、収率は91%、31PNMR純度は99%であった。また、本文記載の方法で測定したHPLC純度は99%であった。酸価は0.05mgKOH/gであった。10重量%加熱重量減少温度は370℃であった。
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジα−メチルベンジル−3,9−ジオキサイド(FR−3)の調製
温度計、コンデンサー、滴下ロートを備えた反応容器にペンタエリスリトール816.9g(6.0モル)、ピリジン19.0g(0.24モル)、トルエン2250.4g(24.4モル)を仕込み、攪拌した。該反応容器に三塩化リン1651.8g(12.0モル)を該滴下ロートを用い添加し、添加終了後、60℃にて加熱攪拌を行った。反応後、室温まで冷却し、得られた反応物に塩化メチレン5180.7g(61.0モル)を添加し、氷冷しながらターシャリーブタノール889.4g(12.0モル)および塩化メチレン150.2g(1.77モル)を滴下した。得られた結晶をトルエンおよび塩化メチレンにて洗浄しろ過した。得られたろ取物を80℃、1.33×102Paで12時間乾燥し、白色の固体1341.1g(5.88モル)を得た。得られた固体は31P、1HNMRスペクトルにより2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキサイドである事を確認した。
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキサイド(FR−4)の調製
温度計、コンデンサー、滴下ロートを備えた反応容器にペンタエリスリトール816.9g(6.0モル)、ピリジン19.0g(0.24モル)、トルエン2250.4g(24.4モル)を仕込み、攪拌した。該反応容器に三塩化リン1651.8g(12.0モル)を該滴下ロートを用い添加し、添加終了後、60℃にて加熱攪拌を行った。反応後、室温まで冷却し、得られた反応物に塩化メチレン5180.7g(61.0モル)を添加し、氷冷しながらターシャリーブタノール889.4g(12.0モル)および塩化メチレン150.2g(1.77モル)を滴下した。得られた結晶をトルエンおよび塩化メチレンにて洗浄しろ過した。得られたろ取物を80℃、1.33×102Paで12時間乾燥し、白色の固体1341.1g(5.88モル)を得た。得られた固体は31P、1HNMRスペクトルにより2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキサイドである事を確認した。
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキサイド(FR−5)の調製
攪拌機、温度計、コンデンサーを有する反応容器に、3,9−ジ(2−フェニルエトキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン436.4g(1.0mol)および2−フェニルエチルブロマイド370.1g(2.0mol)を充填し、室温下攪拌しながら、乾燥窒素をフローさせた。次いでオイルバスで加熱を開始し、オイルバス温度180℃で10時間保持した。その後オイルバスを取り除き室温まで冷却した。得られた白色固体状の反応物にメタノール2000mlを加えて攪拌洗浄後、グラスフィルターを用いて白色粉末を濾別した。次いで濾別した白色粉末をとメタノール4000mlをコンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に入れ、約2時間還流した。室温まで冷却後、結晶をろ過により分離し、メタノール2000mLで洗浄した。得られた白色粉末を100Pa、120℃で8時間乾燥させて、2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキサイド362.3gを得た。生成物は質量スペクトル分析、1H、31P核磁気共鳴スペクトル分析および元素分析でビス2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキサイドであることを確認した。収率83%、HPLC純度99.3%、酸価0.41KOHmg/gであった。10重量%加熱重量減少温度は389℃であった。
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ビス(ジフェニルメチル)−3,9−ジオキサイド(FR−6)の調製
攪拌装置、攪拌翼、還流冷却管、温度計を備えた10リットル三つ口フラスコに、ジフェニルメチルホスホン酸ジクロリドを2058.5g(7.22モル)とペンタエリスリトール468.3g(3.44モル)、ピリジン1169.4g(14.8モル)、クロロホルム8200gを仕込み、窒素気流下、60℃まで加熱し、6時間攪拌させた。反応終了後、クロロホルムを塩化メチレンで置換し、当該反応混合物にに蒸留水6Lを加え攪拌し、白色粉末を析出させた。これを吸引濾過により濾取し、得られた白色物をメタノールを用いて洗浄した後、100℃、1.33×102Paで10時間乾燥し、白色の固体1156.2gを得た。得られた固体は31P−NMR、1H−NMRスペクトルおよび元素分析により2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ビス(ジフェニルメチル)−3,9−ジオキサイドである事を確認した。31P−NMR純度は99%であった。また、本文記載の方法で測定したHPLC純度は99%であった。酸価は0.3mgKOH/gであった。10重量%加熱重量減少温度は398℃であった。
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ビス(ジフェニルメチル)−3,9−ジオキサイド(FR−7)の調製
3口フラスコに攪拌機、温度計、およびコンデンサーを取り付け、窒素気流下、このフラスコに3,9−ビス(ジフェニルメトキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン40.4g(0.072モル)、ジフェニルメチルブロマイド35.5g(0.14モル)、キシレン48.0g(0.45モル)を入れ、還流温度(約130℃)で3時間加熱、攪拌した。加熱終了後、室温まで放冷し、キシレン30mLを加え、さらに30分攪拌した。析出した結晶をろ過により分離し、キシレン30mLで2回洗浄した。得られた粗精製物とメタノール100mLをナス型フラスコにいれ、コンデンサーを取り付け、約1時間還流した。室温まで冷却後、結晶をろ過により分離し、メタノール50mLで2回洗浄した後、120℃にて減圧乾燥した。得られた固体は31P−NMR、1H−NMRスペクトルおよび元素分析により2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ビス(ジフェニルメチル)−3,9−ジオキサイドである事を確認した。得られた固体は白色の粉末であり、収量は36.8g、収率は91%であった。31PNMR純度は99%であった。また、本文記載の方法で測定したHPLC純度は99%であった。酸価は0.07mgKOH/gであった。10重量%加熱重量減少温度は401℃であった。
(I)アクリル樹脂(A成分)
(1)市販のアクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製アクリペット VH001)を用いた(以下PMMA−1と称する)。230℃、3.8kg荷重で測定したMFR値は、2.0g/10minであった。
(2)市販のアクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製アクリペット MD001)を用いた(以下PMMA−2と称する)。230℃、3.8kg荷重で測定したMFR値は、6.0g/10minであった。
(3)市販のアクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製アクリペット MF001)を用いた(以下PMMA−3と称する)。230℃、3.8kg荷重で測定したMFR値は、14.0g/10minであった。
(4)市販のアクリル樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製デルペット 720V)を用いた(以下PMMA−4と称する)。230℃、3.8kg荷重で測定したMFR値は、25.0g/10minであった。
(その他)ポリフェニレンエーテル(旭化成工業(株)製ザイロンP−402)を用いた(以下PPEと称する)。
(1)調製例1で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ジベンジル−3,9−ジオキサイド{前記式(1−a)で表されるリン系化合物(以下FR−1と称する)}
(2)調製例2で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ジベンジル−3,9−ジオキサイド{前記式(1−a)で表されるリン系化合物(以下FR−2と称する)}
(3)調製例3で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ジα−メチルベンジル−3,9−ジオキサイド{前記式(1−b)で表されるリン系化合物(以下FR−3と称する)}
(4)調製例4で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキサイド{前記式(1−c)で表されるリン系化合物(以下FR−4と称する)}
(5)調製例5で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキサイド{前記式(1−c)で表されるリン系化合物(以下FR−5と称する)}
(6)調製例6で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ビス(ジフェニルメチル)−3,9−ジオキサイド{前記式(1−d)で表されるリン系化合物(以下FR−6と称する)}
(7)調製例7で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ビス(ジフェニルメチル)−3,9−ジオキサイド{前記式(1−d)で表されるリン系化合物(以下FR−7と称する)}
(1)1,3−フェニレンビス[ジ(2,6−ジメチルフェニル)フォスフェート](大八化学工業(株)製PX−200)を用いた(以下PX−200と称する)。
(2)市販のリン系難燃剤(クラリアント製Exolit OP1240)を用いた(以下Exolitと称する)。
表1,2記載の各成分を表1,2記載の量(重量部)でタンブラーにて配合し、15mmφ二軸押出機(テクノベル製、KZW15)にてペレット化した。得られたペレットを熱風乾燥機にて乾燥し、乾燥したペレットを射出成形機((株)日本製鋼所製 J75EIII)にて成形した。成形板を用いて評価した結果を表1、2に示した。
Claims (7)
- (A)アクリル樹脂を少なくとも60重量%含有する樹脂成分(A成分)100重量部に対して、(B)下記式(1)で表される有機リン化合物(B成分)1〜100重量部を含有する難燃性樹脂組成物であって、A成分のアクリル樹脂が、熱可塑性アクリル樹脂であり、JIS K7210に準拠し、230℃、3.8kg荷重にて測定したメルトフローレートが0.5〜6.0g/10minである難燃性樹脂組成物。
- 上記A成分のアクリル樹脂が、熱可塑性アクリル樹脂であり、JIS K7210に準拠し、230℃、3.8kg荷重にて測定したメルトフローレートが0.7〜6.0g/10minである請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
- 有機リン化合物(B成分)が下記式(3)または(4)で表される有機リン化合物群から選択される、1種または2種以上の混合物である請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
- 有機リン化合物(B成分)の酸価が0.7mgKOH/g以下、HPLC純度が95%以上、且つ、10重量%加熱重量減少温度が350℃以上である請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
- UL−94規格の難燃レベルにおいて、少なくともV−2を達成し、全光線透過率が90%以上であり、鉛筆硬度の低下が1ランク以内である請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
- 請求項1記載の難燃性樹脂組成物より形成された成形品。
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