JP3254706B2 - 難燃性アクリル系樹脂組成物 - Google Patents
難燃性アクリル系樹脂組成物Info
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- JP3254706B2 JP3254706B2 JP34081991A JP34081991A JP3254706B2 JP 3254706 B2 JP3254706 B2 JP 3254706B2 JP 34081991 A JP34081991 A JP 34081991A JP 34081991 A JP34081991 A JP 34081991A JP 3254706 B2 JP3254706 B2 JP 3254706B2
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- Japan
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- acrylic resin
- resin composition
- flame retardant
- flame
- retardant acrylic
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、難燃性能に優れたアク
リル系樹脂組成物に関する。詳しくはアクリル系樹脂に
ポリホスフェート化合物を配合した難燃性組成物に関す
る。
リル系樹脂組成物に関する。詳しくはアクリル系樹脂に
ポリホスフェート化合物を配合した難燃性組成物に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】アクリル系樹脂は、その優れた光学物
性、機械物性、耐水性、耐薬品性及び電気絶縁性が優
れ、その上成形加工が容易であるため、建築材料、電気
機器用材料、自動車用材料及び雑貨等として広範囲に使
用されている。しかし、アクリル系樹脂は、合成樹脂の
なかでも比較的燃焼しやすいという欠点がある。この
為、アクリル系樹脂でも他の可燃性樹脂と同様に、難燃
化するため難燃剤を添加する方法が提案されている。例
えば、ポリマーの難燃化−その化学と実際技術−＜増補
新版＞昭和62年 2月28日（株）大成社発行には、アクリ
ル系樹脂の難燃剤として、有機塩素化合物やホスフェー
トエステル，トリクレジルホスフェートのごとき有機リ
ン系化合物、が記載されている。
性、機械物性、耐水性、耐薬品性及び電気絶縁性が優
れ、その上成形加工が容易であるため、建築材料、電気
機器用材料、自動車用材料及び雑貨等として広範囲に使
用されている。しかし、アクリル系樹脂は、合成樹脂の
なかでも比較的燃焼しやすいという欠点がある。この
為、アクリル系樹脂でも他の可燃性樹脂と同様に、難燃
化するため難燃剤を添加する方法が提案されている。例
えば、ポリマーの難燃化−その化学と実際技術−＜増補
新版＞昭和62年 2月28日（株）大成社発行には、アクリ
ル系樹脂の難燃剤として、有機塩素化合物やホスフェー
トエステル，トリクレジルホスフェートのごとき有機リ
ン系化合物、が記載されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】アクリル系樹脂は、比
較的燃焼性が高いことから、難燃剤を多く要し、その種
類によつては、樹脂の機器的強度や軟化点を低下させた
り、成形時に、該化合物が分解して、樹脂が着色するな
どアクリル系樹脂が有する光透過性に代表される優れた
諸特性を失い易い。従って、他の樹脂に有効な難燃剤が
必ずしも適しておらず、アクリル系樹脂に合った難燃剤
が望まれている。
較的燃焼性が高いことから、難燃剤を多く要し、その種
類によつては、樹脂の機器的強度や軟化点を低下させた
り、成形時に、該化合物が分解して、樹脂が着色するな
どアクリル系樹脂が有する光透過性に代表される優れた
諸特性を失い易い。従って、他の樹脂に有効な難燃剤が
必ずしも適しておらず、アクリル系樹脂に合った難燃剤
が望まれている。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、メタクリル酸
メチルを主体とした重合体であるアクリル系樹脂及び、
下記一般式（１）
メチルを主体とした重合体であるアクリル系樹脂及び、
下記一般式（１）
【化３】
【０００５】［式中、ｎは１〜５の数を表わし、Ｒ 1 、
Ｒ 2 、Ｒ 3 及びＲ 4 はそれぞれ独立して下記（２）〜
（６）
Ｒ 2 、Ｒ 3 及びＲ 4 はそれぞれ独立して下記（２）〜
（６）
【化４】
から選ばれる基を表わす］
【０００６】で示されるポリホスフェート化合物を０．
５〜４０重量％含有する難燃性アクリル系樹脂組成物
（ただし、９，１０−ジヒドロ−９−オキサ−１０−フ
ォスファフェナンスレン−１０−オキシドを含有するこ
とはない）を提供するものである。
５〜４０重量％含有する難燃性アクリル系樹脂組成物
（ただし、９，１０−ジヒドロ−９−オキサ−１０−フ
ォスファフェナンスレン−１０−オキシドを含有するこ
とはない）を提供するものである。
【０００７】本発明におけるアクリル系樹脂は、周知の
メタクリル酸メチルを主体とした重合体であり、共重合
成分として（メタ）アクリル酸エステル、（メタ）アク
リル酸、スチレン、αーメチルスチレン、アクリロニト
リル、無水マレイン酸、無水グルタル酸、グルタルイミ
ド等があり、これらの二元、三元、四元の共重合体、あ
るいはアクリルゴム、ブタジエンゴム等のエラストマー
で強化したものが該当する。
メタクリル酸メチルを主体とした重合体であり、共重合
成分として（メタ）アクリル酸エステル、（メタ）アク
リル酸、スチレン、αーメチルスチレン、アクリロニト
リル、無水マレイン酸、無水グルタル酸、グルタルイミ
ド等があり、これらの二元、三元、四元の共重合体、あ
るいはアクリルゴム、ブタジエンゴム等のエラストマー
で強化したものが該当する。
【０００８】一般式（１）のポリホスフェート化合物
は、ポリホスフェート化合物を製造する公知の方法、例
えば、特開昭６３−２２７６３２号公報に記載の方法に
よって製造でき、具体的には、レゾルシン、ハイドロキ
ノン、カテコールのごとき、ジヒドロキシベンゼン類と
オキシ塩化リンを反応させた後、式中のＲ1 ，Ｒ2 ，Ｒ
3 ，Ｒ4 を構成するフェノール類を反応させることによ
って、製造できる。
は、ポリホスフェート化合物を製造する公知の方法、例
えば、特開昭６３−２２７６３２号公報に記載の方法に
よって製造でき、具体的には、レゾルシン、ハイドロキ
ノン、カテコールのごとき、ジヒドロキシベンゼン類と
オキシ塩化リンを反応させた後、式中のＲ1 ，Ｒ2 ，Ｒ
3 ，Ｒ4 を構成するフェノール類を反応させることによ
って、製造できる。
【０００９】Ｒ1 ，Ｒ2 ，Ｒ3 ，Ｒ4 は、同種でも異種
でもよい。繰り返し単位ｎは１〜５、好ましくは、１〜
３である。ｎがあまり大きいと、粘度が高くなり、また
樹脂組成物の物性に悪影響がある。
でもよい。繰り返し単位ｎは１〜５、好ましくは、１〜
３である。ｎがあまり大きいと、粘度が高くなり、また
樹脂組成物の物性に悪影響がある。
【００１０】ポリホスフェート化合物の含有量は、全組
成物に対して、０．５〜４０重量％、好ましくは１〜１
５重量％である。これより少ない場合は、充分な難燃効
果が得られず、また含有量がこれより多いと、アクリル
系樹脂組成物の物性、特に強度が低下する。
成物に対して、０．５〜４０重量％、好ましくは１〜１
５重量％である。これより少ない場合は、充分な難燃効
果が得られず、また含有量がこれより多いと、アクリル
系樹脂組成物の物性、特に強度が低下する。
【００１１】本発明の難燃性アクリル系樹脂組成物は、
アクリル系樹脂製造の際に、通常使用される公知の酸化
防止剤、滑剤、着色剤、耐候剤等を含有させてもよい。
アクリル系樹脂製造の際に、通常使用される公知の酸化
防止剤、滑剤、着色剤、耐候剤等を含有させてもよい。
【００１２】本発明の難燃性アクリル系樹脂組成物は、
所定成分をヘンシェルミキサー、タブラー等で機械的に
混合し、バンバリーミキサーや１軸、２軸の押出機で溶
融混練する方法で混合できる。この様にして得られた組
成物は射出成形や押出成形により、製品に賦形すること
ができる。また、アクリル系樹脂のその単量体又はシラ
ップに（１）式で示すホスフェート化合物を混合、分散
させ、これを重合ささてもよい。この重合を鋳型のなか
で行う注型重合によれば、成形した組成物が得られる。
所定成分をヘンシェルミキサー、タブラー等で機械的に
混合し、バンバリーミキサーや１軸、２軸の押出機で溶
融混練する方法で混合できる。この様にして得られた組
成物は射出成形や押出成形により、製品に賦形すること
ができる。また、アクリル系樹脂のその単量体又はシラ
ップに（１）式で示すホスフェート化合物を混合、分散
させ、これを重合ささてもよい。この重合を鋳型のなか
で行う注型重合によれば、成形した組成物が得られる。
【００１３】
【発明の効果】本発明の難燃性アクリル系樹脂組成物
は、本来アクリル系樹脂が有している光学、機械物性を
維持したまま優れた難燃性を有している。これにより難
燃性の要求される電子電気部品、ＯＡ機器部品、自動車
部品、建築材料、看板、グレージング材料等の用途に有
用である。
は、本来アクリル系樹脂が有している光学、機械物性を
維持したまま優れた難燃性を有している。これにより難
燃性の要求される電子電気部品、ＯＡ機器部品、自動車
部品、建築材料、看板、グレージング材料等の用途に有
用である。
【００１４】
【実施例】実施例に用いた難燃剤は、以下の通りであ
る。 ・難燃剤Ａ：フェニル・クレジルハイドロキノンポリホ
スフェート： ハイドロキノンとオキシ塩化リンの反応物にフェノール
とクレゾールを反応させて得られる化合物であって、式
る。 ・難燃剤Ａ：フェニル・クレジルハイドロキノンポリホ
スフェート： ハイドロキノンとオキシ塩化リンの反応物にフェノール
とクレゾールを反応させて得られる化合物であって、式
【化５】 に相当し、Ｒ1、Ｒ2、Ｒ3及びＲ4がフェニル及びトリル
の混合物であり、ｎが１〜３でｎ＝１が主体の化合物。 ・ 難燃剤Ｃ：トリフェニルホスフェート ・難燃剤Ｄ：トリクレジルホスフェート
の混合物であり、ｎが１〜３でｎ＝１が主体の化合物。 ・ 難燃剤Ｃ：トリフェニルホスフェート ・難燃剤Ｄ：トリクレジルホスフェート
【００１５】評価方法は、以下のとおりである。 ・難燃性：ＵＬ９４ＨＢ（ＪＩＳ Ｋ６９１１Ｃ）燃焼
試験法に準拠し、スガ試験機製ＵＬー９４ＨＢ型燃焼性
試験器を用いて、燃焼速度で評価した。 ・熱変形温度：ＡＳＴＭ−Ｄ６４８に準拠し、安田精機
社製１４８ーＨＤＲヒートディストーションテスタを用
いて、測定した。 ・着色：ＪＩＳ−Ｋ７１０３に準拠し、厚み３mm縦横共
に５cmの板状試料を日本電色工業社製ＳＺ−Σ８０分光
式色差計を用い、黄色度（ＹＩ）を測定した。 ・ブリード性：上記板状試料を２３℃５０％ＲＭ恒温室
で１０日間放置後の表面状態を目視でブリードの有無を
観察した。無いものは○、有るものは×とした。
試験法に準拠し、スガ試験機製ＵＬー９４ＨＢ型燃焼性
試験器を用いて、燃焼速度で評価した。 ・熱変形温度：ＡＳＴＭ−Ｄ６４８に準拠し、安田精機
社製１４８ーＨＤＲヒートディストーションテスタを用
いて、測定した。 ・着色：ＪＩＳ−Ｋ７１０３に準拠し、厚み３mm縦横共
に５cmの板状試料を日本電色工業社製ＳＺ−Σ８０分光
式色差計を用い、黄色度（ＹＩ）を測定した。 ・ブリード性：上記板状試料を２３℃５０％ＲＭ恒温室
で１０日間放置後の表面状態を目視でブリードの有無を
観察した。無いものは○、有るものは×とした。
【００１６】実施例１〜８ メタクリル樹脂（スミペックスＥｘ住友化学工業（株）
製）に、表１に示す量の各難燃剤をミキサーにてブレン
ド後、Ｔダイ付き４０mm押出機（田辺プラスチック社
製）にて、２５０℃の温度で平板押出を行い、１００℃
前後の３本のポリシングロールを経由して、３mm厚の押
出板を得た。この押出板を評価した。その結果を表１に
示す。
製）に、表１に示す量の各難燃剤をミキサーにてブレン
ド後、Ｔダイ付き４０mm押出機（田辺プラスチック社
製）にて、２５０℃の温度で平板押出を行い、１００℃
前後の３本のポリシングロールを経由して、３mm厚の押
出板を得た。この押出板を評価した。その結果を表１に
示す。
【００１７】
【表１】
【００１８】比較例１〜７ 表２に示す難燃剤及びその量とした以外は実施例１と同
様に行った。その結果を表２に示す。
様に行った。その結果を表２に示す。
【００１９】
【表２】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平３−24135（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−25549（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−227632（ＪＰ，Ａ) 米国特許5290836（ＵＳ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C08L 33/00 - 33/26 C08K 5/00 - 5/59
Claims (1)
- 【請求項１】メタクリル酸メチルを主体とした重合体で
あるアクリル系樹脂及び、下記一般式（１） 【化１】 ［式中、ｎは１〜５の数を表わし、Ｒ 1 、Ｒ 2 、Ｒ 3 及び
Ｒ 4 はそれぞれ独立して下記（２）〜（６） 【化２】 から選ばれる基を表わす］で示されるポリホスフェート
化合物を０．５〜４０重量％含有することを特徴とする
難燃性アクリル系樹脂組成物（ただし、９，１０−ジヒ
ドロ−９−オキサ−１０−フォスファフェナンスレン−
１０−オキシドを含有することはない）。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34081991A JP3254706B2 (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 難燃性アクリル系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34081991A JP3254706B2 (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 難燃性アクリル系樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05170996A JPH05170996A (ja) | 1993-07-09 |
| JP3254706B2 true JP3254706B2 (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=18340590
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34081991A Expired - Lifetime JP3254706B2 (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 難燃性アクリル系樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3254706B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5837760A (en) * | 1994-03-16 | 1998-11-17 | Elastogran Gmbh | Self-extinguishing thermoplastic polyurethanes and their preparation |
| KR100758656B1 (ko) * | 2006-05-19 | 2007-09-13 | 장학섭 | 난연 및 방염성 아크릴 시트 및 그 제조방법 |
| JP6659590B2 (ja) | 2015-01-23 | 2020-03-04 | 帝人株式会社 | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 |
-
1991
- 1991-12-24 JP JP34081991A patent/JP3254706B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05170996A (ja) | 1993-07-09 |
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