JP5346708B2 - 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 - Google Patents
難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5346708B2 JP5346708B2 JP2009147545A JP2009147545A JP5346708B2 JP 5346708 B2 JP5346708 B2 JP 5346708B2 JP 2009147545 A JP2009147545 A JP 2009147545A JP 2009147545 A JP2009147545 A JP 2009147545A JP 5346708 B2 JP5346708 B2 JP 5346708B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- component
- resin composition
- different
- retardant resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 0 CC(C)(*(OP(Cc1ccccc1)(O1)=O)O2)*1OP2(Cc1ccccc1)=O Chemical compound CC(C)(*(OP(Cc1ccccc1)(O1)=O)O2)*1OP2(Cc1ccccc1)=O 0.000 description 1
- JUKZVFOMVSFOEY-UHFFFAOYSA-N O=P(CCc1ccccc1)(OC1)OCC1(CO1)[ClH]OP1(CCc1ccccc1)=O Chemical compound O=P(CCc1ccccc1)(OC1)OCC1(CO1)[ClH]OP1(CCc1ccccc1)=O JUKZVFOMVSFOEY-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
これまでにも、植物由来原料を用いた樹脂、特にポリ乳酸樹脂の難燃化に関しては種々の試みがなされており、ある程度の難燃化は達成されている。しかしながら、これらの難燃化処方は多量の難燃剤を用いたものであり、さらに難燃剤の特性から樹脂本来の物性や耐熱性を損なうものであった。
本発明の第2の目的は、特定の有機リン化合物を含有し、かつ実質的にハロゲンフリーの難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品を提供することにある。
1.(A)ポリ乳酸および/または乳酸共重合体(A成分)100重量部に対して、(B)ポリカーボネート樹脂(B成分)1〜100重量部、(C)スチレン系樹脂(C成分)1〜100重量部、および(D)下記式(1)で表される有機リン化合物(D成分)5〜90重量部を含有し、1.8MPa荷重で測定したHDTにおいて、HDT保持率が95%以上である難燃性樹脂組成物。
12.UL−94規格の難燃レベルにおいて、少なくともV−2を達成する前項1記載の難燃性樹脂組成物、
13.ポリカーボネート樹脂(B成分)は、300℃、1.2kg荷重におけるMVR値が0.1〜80cm3/10minである前項1記載の難燃性樹脂組成物、
14.ポリカーボネート樹脂(B成分)は、その末端に存在するOH基の含有量が100eq/ton以下である前項1記載の難燃性樹脂組成物、
15.スチレン系樹脂(C成分)は、200℃、5kg荷重におけるMVR値が1〜100cm3/10minである前項1記載の難燃性樹脂組成物、
16.スチレン系樹脂(C成分)は、220℃、10kg荷重におけるMVR値が1〜100cm3/10minである前項1記載の難燃性樹脂組成物、および
17.前項1記載の難燃性樹脂組成物より形成された成形品、
が提供される。
(i)実質的にハロゲン含有難燃剤を使用することなく高度な難燃性を有する植物由来原料を用いた樹脂組成物が得られる。
(ii)難燃剤としての有機リン化合物は、植物由来原料を用いた樹脂に対して優れた難燃効果を有するので、比較的少ない使用量でもV−2レベル、特に好ましくはV−0レベルが達成される。
(iii)難燃剤として使用する有機リン化合物の構造並びに特性に起因して、植物由来原料を用いた樹脂の成形時または成形品の使用時に、植物由来原料を用いた樹脂の熱劣化をほとんど起さず、耐熱性に優れた樹脂組成物が得られる。従って難燃性、機械的強度および耐熱性がいずれもバランスよく優れた組成物が得られる。
(iv)難燃剤としての有機リン化合物は、無色であり植物由来原料を用いた樹脂に対して相溶性であるから、透明性に優れた成形品を得ることができる。
本発明において樹脂成分であるポリ乳酸および/または乳酸共重合体(A成分)の中で、ポリ乳酸はL−乳酸、D−乳酸、DL−乳酸またはそれらの混合物、またはL−乳酸の環状2量体であるL−ラクタイド、D−乳酸の環状2量体であるD−ラクタイド、L−乳酸とD−乳酸からの環状2量体であるメソ−ラクタイドまたはそれらの混合物を用いた重合体を挙げることができる。
本発明においては乳酸類のみの重合体であるポリ乳酸が好適に用いられ、とりわけL−乳酸を主原料とするポリL−乳酸樹脂が好ましい。また、通常L−乳酸は光学異性体であるD−乳酸を含有しており、その含有量は15重量%以下が好ましく、さらに好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5重量%以下である。光学異性体を多く含む場合はポリ乳酸の結晶性が低減され、結果として得られるポリ乳酸はより柔軟になる。柔軟性を得たい成形体に対しては好適に利用されるが、耐熱性を要求される組成物に対しては好ましくない。
ポリカーボネート樹脂のMVR値や末端OH基含有量について上記条件を満たすための手段としては、重合温度、重合時間、末端停止剤使用量の調整等を挙げることができる。
ゴム変性スチレン樹脂におけるゴム状重合体は、1〜80重量%、好ましくは2〜70重量%である。グラフト重合可能な単量体混合物は、99〜20重量%、好ましくは98〜30重量%である。
スチレン系樹脂のMVR値や還元粘度ηsp/Cに関する上記条件を満たすための手段としては、重合開始剤量、重合温度、連鎖移動剤量の調整等を挙げることができる。
D成分は例えばペンタエリスリトールに三塩化リンを反応させ、続いて酸化させた反応物を、ナトリウムメトキシド等のアルカリ金属化合物により処理し、次いでアラルキルハライドを反応させることにより得られる。
ペンタエリスリトールに三塩化リンを反応させ、次いでターシャリーブタノールにより酸化させた反応物を、ナトリウムメトキシドにより処理し、ベンジルブロマイドを反応させることにより得ることができる。
(II)D成分中の前記(1−b)の有機リン化合物;
ペンタエリスリトールに三塩化リンを反応させ、次いでターシャリーブタノールにより酸化させた反応物を、ナトリウムメトキシドにより処理し、1−フェニルエチルブロマイドを反応させることにより得ることができる。
(III)D成分中の前記(1−c)の有機リン化合物;
ペンタエリスリトールに三塩化リンを反応させ、次いでターシャリーブタノールにより酸化させた反応物を、ナトリウムメトキシドにより処理し、2−フェニルエチルブロマイドを反応させることにより得ることができる。
(IV)D成分中の前記(1−d)の有機リン化合物;
ペンタエリスリトールにジフェニルメチルホスホン酸ジクロリドを反応させることにより得ることができる。
難燃性は厚さ1/16インチ(1.6mm)のテストピースを用い、難燃性の評価尺度として、米国UL規格のUL−94に規定されている垂直燃焼試験に準じて評価を行った。
UL−94垂直燃焼試験は、試験片5本を一組の試験として行い、どの試験片も10秒間の着炎を2回繰り返す。但し、一度目の着炎で全焼する試験片に関しては、その限りではない。1回目の着炎後、炎を取り去った後の燃焼時間を測定し、消炎後、2回目の着炎を行う。2回目の着炎後、炎を取り去った後の燃焼時間を測定する。5本一組の試験で、計10回の燃焼時間が測定でき、いずれの燃焼時間も10秒以内で消火し、10回の燃焼時間の合計が50秒以内であり、且つ、滴下物が綿着火をおこさないものがV−0、いずれの燃焼時間も30秒以内で消火し、10回の燃焼時間の合計が250秒以内であり、且つ、滴下物が綿着火をおこさないものがV−1、いずれの燃焼時間も30秒以内で消火し、10回の燃焼時間の合計が250秒以内であり、且つ、滴下物が綿着火をおこすものがV−2、この評価基準以下のものをnotVとした。
また、V−2の組成に関しては、1回目の着炎で滴下した滴下物の消炎時間を測定し、下記基準にて判定した。
○:滴下物の消炎時間が10秒未満のもの
×:滴下物の消炎時間が10秒以上のもの
ISO75−2に従った方法により6.35mm(1/4インチ)試験片を用いて1.8MPaの荷重で荷重たわみ温度(HDT)を測定した。また、荷重たわみ温度保持率(M)は、使用したベース樹脂(A成分、B成分およびC成分の混合物)からの成形品の荷重たわみ温度x(℃)と難燃性樹脂組成物(ベース樹脂とD成分の混合物)からの成形品の荷重たわみ温度y(℃)を測定し、M=(y/x)×100(%)の計算式により算出した。
JIS−K−3504に準拠して測定を実施した。
試料をアセトニトリルと水の6:4(容量比)の混合溶液に溶解し、その5μlをカラムに注入した。カラムは野村化学(株)製Develosil ODS−7 300mm×4mmφを用い、カラム温度は40℃とした。検出器はUV−260nmを用いた。
核磁気共鳴測定装置(JEOL製、JNM−AL400)により、リン原子の核磁気共鳴を測定し(DMSO−d6、162MHz、積算回数3072回)、積分面積比をリン化合物の31PNMR純度とした。
JIS−K−7210−1999に従って、300℃、1.2kg荷重の条件で測定を実施した。
400MHz、1H−NMR(日本電子株式会社製、JNM−AL400使用)にて、末端OH基を有する芳香族のオルソ位Hピークの積分値と、ポリカーボネートの芳香族オルソ位Hピークのサテライトピークの積分値から、ポリカーボネート樹脂の末端OH基量を算出した。
JIS−K−7210−1999に従って、200℃、5kg荷重の条件または220℃、10kg荷重の条件で測定を実施した。
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジベンジル−3,9−ジオキサイド(FR−1)の調製
温度計、コンデンサー、滴下ロートを備えた反応容器にペンタエリスリトール816.9g(6.0モル)、ピリジン19.0g(0.24モル)、トルエン2250.4g(24.4モル)を仕込み、攪拌した。該反応容器に三塩化リン1651.8g(12.0モル)を該滴下ロートを用い添加し、添加終了後、60℃にて加熱攪拌を行った。反応後、室温まで冷却し、得られた反応物に塩化メチレン26.50部を添加し、氷冷しながらターシャリーブタノール889.4g(12.0モル)および塩化メチレン150.2g(1.77モル)を滴下した。得られた結晶をトルエンおよび塩化メチレンにて洗浄しろ過した。得られたろ取物を80℃、1.33×102Paで12時間乾燥し、白色の固体1341.1g(5.88モル)を得た。得られた固体は31P、1HNMRスペクトルにより2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキサイドである事を確認した。
1H−NMR(DMSO−d6,300MHz):δ7.2−7.4(m,10H),4.1−4.5(m,8H),3.5(d,4H)、31P−NMR(DMSO−d6,120MHz):δ23.1(S)、融点:255−256℃、元素分析 計算値:C,55.89;H,5.43、測定値:C,56.24;H,5.35
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジベンジル−3,9−ジオキサイド(FR−2)の調製
攪拌機、温度計、コンデンサーを有する反応容器に、3,9−ジベンジロキシ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン22.55g(0.055モル)、ベンジルブロマイド19.01g(0.11モル)およびキシレン33.54g(0.32モル)を充填し、室温下攪拌しながら、乾燥窒素をフローさせた。次いでオイルバスで加熱を開始し、還流温度(約130℃)で4時間加熱、攪拌した。加熱終了後、室温まで放冷し、キシレン20mLを加え、さらに30分攪拌した。析出した結晶をろ過により分離し、キシレン20mLで2回洗浄した。得られた粗精製物とメタノール40mLをコンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に入れ、約2時間還流した。室温まで冷却後、結晶をろ過により分離し、メタノール20mLで洗浄した後、得られたろ取物を120℃、1.33×102Paで19時間乾燥し、白色の鱗片状結晶を得た。生成物は質量スペクトル分析、1H、31P核磁気共鳴スペクトル分析および元素分析で2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジベンジル−3,9−ジオキサイド(ビスベンジルペンタエリスリトールジホスホネート)であることを確認した。収量は20.60g、収率は91%、31PNMR純度は99%であった。また、本文記載の方法で測定したHPLC純度は99%であった。酸価は0.05mgKOH/gであった。
1H−NMR(DMSO−d6,300MHz):δ7.2−7.4(m,10H),4.1−4.5(m,8H),3.5(d,4H)、31P−NMR(DMSO−d6,120MHz):δ23.1(S)、融点:257℃
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジα−メチルベンジル−3,9−ジオキサイド(FR−3)の調製
温度計、コンデンサー、滴下ロートを備えた反応容器にペンタエリスリトール816.9g(6.0モル)、ピリジン19.0g(0.24モル)、トルエン2250.4g(24.4モル)を仕込み、攪拌した。該反応容器に三塩化リン1651.8g(12.0モル)を該滴下ロートを用い添加し、添加終了後、60℃にて加熱攪拌を行った。反応後、室温まで冷却し、得られた反応物に塩化メチレン5180.7g(61.0モル)を添加し、氷冷しながらターシャリーブタノール889.4g(12.0モル)および塩化メチレン150.2g(1.77モル)を滴下した。得られた結晶をトルエンおよび塩化メチレンにて洗浄しろ過した。得られたろ取物を80℃、1.33×102Paで12時間乾燥し、白色の固体1341.1g(5.88モル)を得た。得られた固体は31P、1HNMRスペクトルにより2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキサイドである事を確認した。
1H−NMR(CDCl3,300MHz):δ7.2−7.4(m,10H),4.0−4.2(m,4H),3.4−3.8(m,4H),3.3(qd,4H),1.6(ddd,6H)、31P−NMR(CDCl3,120MHz):δ28.7(S)、融点:190−210℃、元素分析 計算値:C,57.80;H,6.01、測定値:C,57.83;H,5.96
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキサイド(FR−4)の調製
温度計、コンデンサー、滴下ロートを備えた反応容器にペンタエリスリトール816.9g(6.0モル)、ピリジン19.0g(0.24モル)、トルエン2250.4g(24.4モル)を仕込み、攪拌した。該反応容器に三塩化リン1651.8g(12.0モル)を該滴下ロートを用い添加し、添加終了後、60℃にて加熱攪拌を行った。反応後、室温まで冷却し、得られた反応物に塩化メチレン5180.7g(61.0モル)を添加し、氷冷しながらターシャリーブタノール889.4g(12.0モル)および塩化メチレン150.2g(1.77モル)を滴下した。得られた結晶をトルエンおよび塩化メチレンにて洗浄しろ過した。得られたろ取物を80℃、1.33×102Paで12時間乾燥し、白色の固体1341.1g(5.88モル)を得た。得られた固体は31P、1HNMRスペクトルにより2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキサイドである事を確認した。
1H−NMR(CDCl3,300MHz):δ7.1−7.4(m,10H),3.85−4.65(m,8H),2.90−3.05(m,4H),2.1−2.3(m,4H)、31P−NMR(CDCl3,120MHz):δ31.5(S)、融点:245−246℃、元素分析 計算値:C,57.80;H,6.01、測定値:C,58.00;H,6.07
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ビス(ジフェニルメチル)−3,9−ジオキサイド(FR−6)の調製
攪拌装置、攪拌翼、還流冷却管、温度計を備えた10リットル三つ口フラスコに、ジフェニルメチルホスホン酸ジクロリドを2058.5g(7.22モル)とペンタエリスリトール468.3g(3.44モル)、ピリジン1169.4g(14.8モル)、クロロホルム8200gを仕込み、窒素気流下、60℃まで加熱し、6時間攪拌させた。反応終了後、クロロホルムを塩化メチレンで置換し、当該反応混合物に蒸留水6Lを加え攪拌し、白色粉末を析出させた。これを吸引濾過により濾取し、得られた白色物をメタノールを用いて洗浄した後、100℃、1.33×102Paで10時間乾燥し、白色の固体1156.2gを得た。得られた固体は31P−NMR、1H−NMRスペクトルおよび元素分析により2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ビス(ジフェニルメチル)−3,9−ジオキサイドである事を確認した。31P−NMR純度は99%であった。また、本文記載の方法で測定したHPLC純度は99%であった。酸価は0.3mgKOH/gであった。
1H−NMR(DMSO−d6,300MHz):δ7.20−7.60(m,20H),5.25(d,2H),4.15−4.55(m,8H)、31P−NMR(DMSO−d6,120MHz):δ20.9、融点:265℃、元素分析 計算値:C,66.43;H,5.39、測定値:C,66.14;H,5.41
(I)ポリ乳酸樹脂(A成分)
(i)市販のポリ乳酸(三井化学(株)製LACEA H100;ポリL−乳酸樹脂)を用いた(以下PLAと称する)。
(II)ポリカーボネート樹脂(B成分)
(i)市販のポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)製パンライトL−1225)を用いた(以下PC−1と称する、末端OH基含有量=14eq/ton、300℃、1.2kg荷重で測定したMVR値=10.1cm3/10min)。
(ii)市販のポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)製パンライトL−1250)を用いた(以下PC−2と称する、末端OH基含有量=13eq/ton、300℃、1.2kg荷重で測定したMVR値=7.5cm3/10min)。
(III)スチレン系樹脂(C成分)
(i)市販の耐衝撃性ポリスチレン(PSジャパン(株)製PSJポリスチレンH9152)を用いた(以下HIPSと称する、200℃、5kg荷重におけるMVR=5.7cm3/10min)。
(ii)市販のABS樹脂(日本エイアンドエル(株)製サンタックUT−61)を用いた(以下ABSと称する、220℃、10kg荷重におけるMVR=35cm3/10min)。
(iii)市販のAS樹脂(日本エイアンドエル(株)製ライタック―A BS−203)を用いた(以下ASと称する、220℃、10kg荷重におけるMVR=18cm3/10min)。
(IV)有機リン化合物(D成分)
(i)調製例1で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ジベンジル−3,9−ジオキサイド{前記式(1−a)の有機リン化合物(以下FR−1と称する)}
(ii)調製例2で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ジベンジル−3,9−ジオキサイド{前記式(1−a)の有機リン化合物(以下FR−2と称する)}
(iii)調製例3で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ジα−メチルベンジル−3,9−ジオキサイド{前記式(1−b)の有機リン化合物(以下FR−3と称する)}
(iv)調製例4で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキサイド{前記式(1−c)の有機リン化合物(以下FR−4と称する)}
(v)調製例5で合成した2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン,3,9−ビス(ジフェニルメチル)−3,9−ジオキサイド{前記式(1−d)の有機リン化合物(以下FR−5と称する)}
(V)その他の有機リン化合物
(i)1,3−フェニレンビス[ジ(2,6−ジメチルフェニル)フォスフェート](大八化学工業(株)製PX−200)を用いた(以下PX−200と称する)
表1〜5記載の各成分を表1〜5記載の量(重量部)でタンブラーにて配合し、15mmφ二軸押出機(テクノベル製、KZW15)にてペレット化した。得られたペレットを80℃の熱風乾燥機にて24時間乾燥を行った。乾燥したペレットを射出成形機((株)日本製鋼所製 J75EIII)にて成形した。成形板を用いて評価した結果を表1〜5に示した。
Claims (17)
- (A)ポリ乳酸および/または乳酸共重合体(A成分)100重量部に対して、(B)ポリカーボネート樹脂(B成分)1〜100重量部、(C)スチレン系樹脂(C成分)1〜100重量部、および(D)下記式(1)で表される有機リン化合物(D成分)5〜90重量部を含有し、1.8MPa荷重で測定したHDTにおいて、HDT保持率が95%以上である難燃性樹脂組成物。
- 有機リン化合物(D成分)は、下記式(3)および下記式(4)で表される有機リン化合物よりなる群から選択される少なくとも1種の化合物である請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
- 有機リン化合物(D成分)が、下記式(7)で表される請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
- 有機リン化合物(D成分)の酸価が0.7mgKOH/g以下である請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
- UL−94規格の難燃レベルにおいて、少なくともV−2を達成する請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
- ポリカーボネート樹脂(B成分)は、300℃、1.2kg荷重におけるMVR値が0.1〜80cm3/10minである請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
- ポリカーボネート樹脂(B成分)は、その末端に存在するOH基の含有量が100eq/ton以下である請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
- スチレン系樹脂(C成分)は、200℃、5kg荷重におけるMVR値が1〜100cm3/10minである請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
- スチレン系樹脂(C成分)は、220℃、10kg荷重におけるMVR値が1〜100cm3/10minである請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
- 請求項1記載の難燃性樹脂組成物より形成された成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009147545A JP5346708B2 (ja) | 2009-06-22 | 2009-06-22 | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009147545A JP5346708B2 (ja) | 2009-06-22 | 2009-06-22 | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011001511A JP2011001511A (ja) | 2011-01-06 |
JP5346708B2 true JP5346708B2 (ja) | 2013-11-20 |
Family
ID=43559732
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009147545A Expired - Fee Related JP5346708B2 (ja) | 2009-06-22 | 2009-06-22 | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5346708B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014208737A (ja) | 2013-03-25 | 2014-11-06 | 富士ゼロックス株式会社 | 樹脂組成物、樹脂成形体および表面処理赤燐 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4653373B2 (ja) * | 2001-09-17 | 2011-03-16 | 帝人化成株式会社 | 難燃性樹脂成形物およびそれからの成形品 |
JP2003213109A (ja) * | 2001-11-13 | 2003-07-30 | Teijin Chem Ltd | 難燃性樹脂成形物およびそれからの成形品 |
JP4017923B2 (ja) * | 2002-06-13 | 2007-12-05 | 帝人化成株式会社 | 難燃性樹脂成形物およびそれからの成形品 |
JP4660054B2 (ja) * | 2002-06-13 | 2011-03-30 | 帝人化成株式会社 | 難燃性樹脂成形物およびそれからの成形品 |
JP2004210968A (ja) * | 2003-01-06 | 2004-07-29 | Teijin Chem Ltd | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 |
KR20100059782A (ko) * | 2007-09-27 | 2010-06-04 | 유니띠까 가부시키가이샤 | 수지 조성물 및 그것을 성형한 성형체 |
-
2009
- 2009-06-22 JP JP2009147545A patent/JP5346708B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011001511A (ja) | 2011-01-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5622717B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 | |
JP5371974B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 | |
US8304476B2 (en) | Flame retardant resin composition and molded article thereof | |
JP5563249B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 | |
US20130281585A1 (en) | Flame retardant resin composition and molded article thereof | |
JP5378881B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 | |
JP5784894B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 | |
JP5378712B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 | |
JP6659590B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 | |
JP5346708B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 | |
JP5881285B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 | |
JP5394813B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 | |
JP5420987B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 | |
JP2010275347A (ja) | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 | |
JPWO2011070689A1 (ja) | 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20110704 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20110704 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120426 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20121212 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121218 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130213 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20130425 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130723 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130819 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5346708 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |