JP5350268B2 - 光情報記録媒体の製造方法及び光情報記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、光情報記録媒体の製造方法及び光情報記録媒体に関し、特に、例えば、複数の情報記録層と複数の中間層を有する多層光情報記録媒体の製造方法および多層光情報記録媒体に関する。
近年、情報記録の分野では様々な光情報記録に関する研究が進められている。この光情報記録は、高密度化が可能であり、また、非接触で記録・再生が行うことができ、それを安価に実現できる方式として幅広い用途での応用が実現されている。現在の光ディスクとしては、CD、DVD、Blu−rayディスクなどが広く使用されている。
Blu−rayディスクは、現在、2つの情報記録層を有する容量50GBの再生型・追記型・書き換え型の媒体が使われている。さらに、大容量・高密度を実現できる方法として、3層以上の情報記録層を有する多層Blu−rayディスクの研究・提案も行われている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
この多層型のBlu−rayディスクの基本的な構造は、およそ1.1mmの厚みを有する基板と、中間層によって隔てられた複数の情報記録層、および記録再生光が透過し情報記録層を守る光透過層から成る。基板としてはポリカーボネート、中間層および光透過層はUV硬化性樹脂を材料として用いられることが多い。
特許第3763763号公報 特開2005−141816号公報
しかしながらこの多層型の光情報記録媒体は、複数の中間層と複数の情報記録層が順に積み上げられた構造を持っているため、使用環境の変化による熱変形や吸水変形によって情報記録層がダメージを受け易いという課題を持っている。特に、2つの中間層に挟まれた情報記録層がダメージを受け易いことがわかった。
この現象を解析したところ、2つの中間層の線膨張係数が異なるために、それぞれの中間層で熱による膨張又は収縮が発生した場合に、2つの中間層の界面で歪みが起こりやすく、その界面に存在する情報記録層がダメージを受けてしまう、ということがわかった。
さらに、例え2つの中間層をまったく同じUV硬化性樹脂を用いて作成した場合においても、このような情報記録層へのダメージは発生してしまう。2つの中間層は同時に形成されるわけではなく、UV硬化性樹脂を塗布した後、UV光照射で硬化して下層の中間層を形成し、その後、情報記録層を挟んで、UV硬化性樹脂を塗布した後、UV光照射で硬化して上層の中間層を形成する。このように上層の中間層を形成する際には下層の中間層にもUV光が再度照射されてしまう。このため、UV光の照射量やUV光源の種類によって、作成されるそれぞれの中間層の線膨張係数が大きく異なるために、異なるUV硬化性樹脂を用いた場合と同様に、上述したのと同じ現象で上記問題が発生していることがわかった。
そこで、本発明の目的は、複数の情報記録層と、情報記録層を挟む2層の中間層を少なくとも有する多層光情報記録媒体の製造方法を提供することである。
本発明に係る光情報記録媒体の製造方法は、3層の情報記録層と、2層の中間層と、光透過層とを含む光情報記録媒体の製造方法であって、
第1情報記録層の上に第1のUV硬化性樹脂を設けるステップと、
1回目のUV光照射として、前記第1のUV硬化性樹脂の上からUV光を第1の照射量で照射して、前記第1のUV硬化性樹脂を硬化させて第1中間層を形成するステップと、
前記第1中間層の上に第2情報記録層を設けるステップと、
前記第2情報記録層の上に第2のUV硬化性樹脂を設けるステップと、
2回目のUV光照射として、前記第2のUV硬化性樹脂の上からUV光を第2の照射量で照射して、前記第2のUV硬化性樹脂を硬化させて第2中間層を形成するステップと、
前記第2中間層の上に第3情報記録層を設けるステップと、
前記第3情報記録層の上に第3のUV硬化性樹脂を設けるステップと、
3回目のUV光照射として、前記第3のUV硬化性樹脂の上からUV光を第3の照射量で照射して、前記第3のUV硬化性樹脂を硬化させて光透過層を形成するステップと、
を含み、
前記第1のUV硬化性樹脂と、前記第2のUV硬化性樹脂とは、UV光の照射量合計と線膨張係数との関係が実質的に同じ特性を有すると共に、
前記第1中間層へのUV光の照射量合計と、前記第2中間層へのUV光の照射量合計とが実質的に同じとなるように、前記1回目、2回目、3回目のUV光照射について、前記第1の照射量、前記第2の照射量、前記第3の照射量を制御すると共に、
前記第2情報記録層の透過率t 、前記第3情報記録層の透過率t 、前記1回目のUV光照射の第1の照射量UV 、前記2回目のUV光照射の第2の照射量UV 、前記3回目のUV光照射の第3の照射量UV について、前記第1中間層へのUV光への照射量合計P は、
=UV +UV ・t +UV ・t ・t
と表され、前記第2中間層へのUV光への照射量合計P は、
=UV +UV ・t
と表される。この場合に、前記第1中間層へのUV光への照射量合計P と前記第2中間層へのUV光への照射量合計P とが実質的に同じとなるように1回目、2回目、3回目のUV光照射について、第1の照射量UV 、第2の照射量UV 、第3の照射量UV を制御する。
上記本発明の光情報記録媒体の製造方法により、熱による中間層の伸びの違いで光情報記録層がストレスを受けることが少なくなり、信頼性の高い光情報記録媒体を得ることが可能となる。
また、前記第1のUV硬化性樹脂と前記第2のUV硬化性樹脂が、同じ材料であってもよい。これによって、同じ材料から作製した中間層の線膨張係数がほぼ等しくなり、熱ストレスによる情報記録層のひび割れが起こらない、信頼性の高い光情報記録媒体の製造が可能となる。

また、前記第1中間層を形成するステップでは、前記第1のUV硬化性樹脂の上に前記第2情報記録層のための溝または凹凸ピットを有する第1のスタンパを対向させて密着させ、前記第1のスタンパを介して前記第1のUV硬化性樹脂の上からUV光を照射して、前記第1のUV硬化性樹脂を硬化させて第1中間層を形成してもよい。
さらに、前記第2中間層を形成するステップでは、前記第2のUV硬化性樹脂の上に前記第3情報記録層のための溝または凹凸ピットを有する第2のスタンパを対向させて密着させ、前記第2のスタンパを介して前記第2のUV硬化性樹脂の上からUV光を照射して、前記第2のUV硬化性樹脂を硬化させて第2中間層を形成してもよい。
光情報記録媒体の製造方法は、基板と、nが3以上の自然数であるn層の情報記録層と、n−1層の中間層と、1層の光透過層とを有する光情報記録媒体の製造方法であって、
(1)自然数iについて、1からn−1までについて、以下のステップ、
a)第i情報記録層の上に第iのUV硬化性樹脂を設けるステップと、
b)i回目のUV光照射として、前記第iのUV硬化性樹脂の上からUV光を第iの照射量UVで照射して、前記第iのUV硬化性樹脂を硬化させて第i中間層を形成するステップと、
c)前記第i中間層の上に第(i+1)情報記録層を設けるステップと、
を繰り返すと共に、
(2)第(n−1)情報記録層の上に第nのUV硬化性樹脂を設けるステップと、
(3)n回目のUV光照射として、前記第nのUV硬化性樹脂の上からUV光を第nの照射量UVで照射して、前記第nのUV硬化性樹脂を硬化させて光透過層を形成するステップと、
を含み、
自然数iが1からn−1の間にある前記第iのUV硬化性樹脂は、UV光の照射量合計と線膨張係数との関係が実質的に同じ特性を有すると共に、
下記式で表される第s中間層へのUV光の照射量合計Psが各中間層について実質的に同じであることを特徴とする。
Figure 0005350268
(nは3以上の自然数であり、sは1からn−1の範囲の自然数であり、i、jは、2以上の自然数)
また、前記第i中間層を形成するステップでは、前記第iのUV硬化性樹脂の上に前記第(i+1)情報記録層のための溝または凹凸ピットを有する第iのスタンパを対向させて密着させ、前記第iのスタンパを介して前記第iのUV硬化性樹脂の上からUV光を照射して、前記第iのUV硬化性樹脂を硬化させて第i中間層を形成してもよい。
本発明に係る光情報記録媒体の製造方法は、3層の情報記録層と、2層の中間層と、光透過層とを含む光情報記録媒体の製造方法であって、
第1情報記録層の上に第1のUV硬化性樹脂を設けるステップと、
1回目のUV光照射として、前記第1のUV硬化性樹脂の上からUV光を第1の照射量で照射して、前記第1のUV硬化性樹脂を硬化させて第1中間層を形成するステップと、
前記第1中間層の上に第2情報記録層を設けるステップと、
前記第2情報記録層の上に第2のUV硬化性樹脂を設けるステップと、
2回目のUV光照射として、前記第2のUV硬化性樹脂の上からUV光を第2の照射量で照射して、前記第2のUV硬化性樹脂を硬化させて第2中間層を形成するステップと、
前記第2中間層の上に第3情報記録層を設けるステップと、
前記第3情報記録層の上に第3のUV硬化性樹脂を設けるステップと、
3回目のUV光照射として、前記第3のUV硬化性樹脂の上からUV光を第3の照射量で照射して、前記第3のUV硬化性樹脂を硬化させて光透過層を形成するステップと、
を含み、
前記第1のUV硬化性樹脂と、前記第2のUV硬化性樹脂とは、異なるUV硬化性樹脂であって、
前記1回目、2回目、3回目のUV光照射を受けた前記第1中間層の線膨張係数と、前記2回目、3回目のUV光照射を受けた前記第2中間層の線膨張係数との差が、2.5×10−4(1/℃)未満となるように、前記1回目、2回目、3回目のUV光照射について、前記第1の照射量、前記第2の照射量、前記第3の照射量を制御することを特徴とする。
また、前記第1中間層を形成するステップでは、前記第1のUV硬化性樹脂の上に前記第2情報記録層のための溝または凹凸ピットを有する第1のスタンパを対向させて密着させ、前記第1のスタンパを介して前記第1のUV硬化性樹脂の上からUV光を照射して、前記第1のUV硬化性樹脂を硬化させて第1中間層を形成してもよい。
さらに、前記第2中間層を形成するステップでは、前記第2のUV硬化性樹脂の上に前記第3情報記録層のための溝または凹凸ピットを有する第2のスタンパを対向させて密着させ、前記第2のスタンパを介して前記第2のUV硬化性樹脂の上からUV光を照射して、前記第2のUV硬化性樹脂を硬化させて第2中間層を形成してもよい。
本発明に係る光情報記録媒体は、前記光情報記録媒体の製造方法によって製造された3層以上の複数の情報記録層を有する光情報記録媒体であって、
前記光情報記録媒体は、1層の情報記録層を挟む2層の中間層を有し、
前記情報記録層を介して接する2つの前記中間層の線膨張係数の差が、2.5×10−4(1/℃)未満であることを特徴とする。
また、前記情報記録層を介して接する2つの前記中間層の前記線膨張係数の差が1.9×10−4(1/℃)以下であってもよい。これによってさらに熱に対する信頼性の高い光情報記録媒体を得ることができる。
さらに、前記情報記録層を介して接する2つの前記中間層の引張弾性率が、60℃以下の温度において、100MPa以上であってもよい。これによって樹脂層が安定に溝またや凹凸ピットの形状を維持し、光情報記録媒体の信頼性を保つことが可能となる。
本発明の光情報記録媒体の製造方法および光情報記録媒体によれば、UV硬化性樹脂を用いて中間層を形成する光情報記録媒体において、2つの中間層に挟まれた情報記録層が熱による中間層の変形によってダメージを受けることのない光情報記録媒体を作製することができる。
本発明の実施の形態1に係る光情報記録媒体の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態2における、光情報記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態2における、光情報記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態2における、光情報記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る3層の情報記録層を含む光情報記録媒体の製造方法において、3回のUV光の照射量UV、UV、UVと、第1中間層、第2中間層へのそれぞれのUV光の照射量合計P、Pとの関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態2の変形例に係る4層の情報記録層を含む光情報記録媒体の製造方法において、4回のUV光の照射量UV、UV、UV、UVと、第1中間層、第2中間層、第3中間層へのそれぞれのUV光の照射量合計P、P、Pとの関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。図面は特に断りのない限り断面図で示し、対称である場合、対称な軸から一方のみを示し、もう一方は省略する場合がある。また、図面において実質的に同一の部材には同一の符号を付している。
(実施の形態1)
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1に本発明に係る光情報記録媒体の一例を示す。この光情報記録媒体は、3つの情報記録層105、106、107を有するいわゆる3層光情報記録媒体であって、基板101と、それぞれの情報記録層を隔てる2層の中間層102、103と、第3情報記録層107を保護し、記録再生光が透過する光透過層104を有する。基板101は、厚みがおよそ1.1mm、直径がおよそ120mmの円盤形状で、直径15mmの中心孔を有する。第1中間層102の厚みはおよそ25μm(±2μm)、第2中間層103の厚みはおよそ18μm(±2μm)である。なお、各中間層102、103の厚みは30μm以下が好ましい。光透過層104の厚みは70μm以下が好ましい。光透過層104の表面を保護するための保護層をさらに設けても構わない。
本実施の形態1に係る光情報記録媒体では、第1中間層102と第2中間層103の線膨張係数の差は2.5×10−4(1/℃)未満であることを特徴とする。
また、本実施の形態1に係る光情報記録媒体の製造方法では、第2情報記録層106及び第3情報記録層107の透過率を考慮して3回のUV光の照射を制御して、それぞれ異なるUV硬化性樹脂からなる第1中間層102と第2中間層103の線膨張係数の差は2.5×10−4(1/℃)未満となるように形成することを特徴とする。
本実施の形態では、基板101は、ポリカーボネートを材料として射出成形で形成した。また、第1中間層102と第2中間層103と光透過層104は、アクリルを主成分とするが、それぞれ異なるUV硬化性樹脂を材料として形成した。UV硬化性樹脂としては、例えば、
(A)ウレタン(メタ)アクリレート及び/又はエポキシ(メタ)アクリレート
(B)(メタ)アクリレートモノマー
(C)光重合開始剤
(D)添加剤
のうち、複数種類を含有するUV硬化性樹脂を用いることができる。また、基板101や中間層102、103は、記録再生に必要な溝や凹凸ピットを有している。光情報記録媒体としては、書き換え型と追記型についてそれぞれ作製した。
この3層光情報記録媒体に対して、実使用を考えた場合、光情報記録媒体の信頼性試験として、室温(25℃)から60℃程度の高温の状態に繰り返し投入する熱サイクル試験がある。これは、夏場にラック内の置かれたレコーダやプレーヤ、車内のAV機器で光情報記録媒体を使用することを想定している。こういった状況では、機器内部が60℃程度まで昇温する場合があるため、機器で記録や再生を行うために光情報記録媒体を挿入、取り出しすることを考慮した試験である。ここでは、25℃に1時間、60℃に1時間のサイクルを10回繰り返した後、光情報記録媒体の記録特性を調べた。
この熱サイクル試験によって、第2情報記録層106の記録特性が悪くなる場合があることがわかった。光学顕微鏡で第2情報記録層106を観察したところ、記録層表面にひび割れのようなダメージが発生していた。このひび割れは書き換え型、追記型の両方の媒体で発生した。書き換え型光情報記録媒体の第2情報記録層は、基板に近い側から順に、透過率調整層/反射層/第2誘電体層/記録層/界面層/第1誘電体層を積層した6層構造からなり、6層全体の厚みは合わせておよそ120nmである。また、追記型光情報記録媒体の第2情報記録層は、基板に近い側から順に、反射層/第2誘電体層/記録層/第1誘電体層を積層した4層構造からなり、4層全体の厚みは合わせておよそ50nmである。
そこで、第2情報記録層106を挟んでいる第1中間層102と第2中間層103のUV硬化性樹脂の材料の組み合わせを色々試したところ、UV硬化性樹脂の組み合わせによっては上述のようなダメージが発生するが、ある組み合わせでは上述のようなダメージが発生しないことがわかった。さらに詳細に調べた結果、第1中間層102と第2中間層103の物性のうち、2つの中間層102、103の線膨張係数の差がどれくらいかによって、上記ダメージ発生には差があることがわかった。
Figure 0005350268
Figure 0005350268
使用したUV硬化性樹脂の種類別について、それぞれから形成した中間層の線膨張係数を測定した結果を表1に示す。また、それぞれのUV硬化性樹脂の組み合わせで光情報記録媒体を作製し、第2情報記録層106のひび割れの有無を表2に示す。表2では、○はひび割れ無しの場合を示しており、×はひび割れ有りの場合を示している。ここでもひび割れの有無は書き換え型と追記型で結果が同じであった。
表2の結果から、25℃から60℃の各温度での線膨張係数の差が2.5×10−4(1/℃)以上だとひび割れが発生しており、線膨張係数の差が1.9×10−4(1/℃)以下だとひび割れが発生しないということがわかる。この結果から、第1中間層102と第2中間層103の線膨張係数の差は2.5×10−4(1/℃)未満であることが好ましい。さらには線膨張係数の差が1.9×10−4(1/℃)以下であることがより好ましい。
さらに詳細に現象について考察すると、一般に、熱によって発生する応力は、線膨張係数、温度差、弾性率に比例する。もし線膨張係数に大きく差があった場合でも、弾性率がほとんど0MPaであれば応力は発生しないかもしれない。しかしながら弾性率が低すぎると、中間層は第1情報記録層および第2情報記録層の溝や凹凸ピットの形状を維持できず、光情報記録媒体の記録特性は非常に悪くなってしまう。溝や凹凸ピットの形状を正常に維持するには、光情報記録媒体の使用を想定している温度範囲内、60℃以下において、弾性率が100MPa以上であることが好ましい。中間層がこの高い弾性率を維持する状態でなければならないため、第1中間層102と第2中間層103の線膨張係数は前記した差を維持しなければならない。
ここまで本実施の形態では3層光情報記録媒体について説明してきたが、4層以上の光情報記録媒体においても、2つの中間層に挟まれた情報記録層においては同じ現象が起こる。したがって、情報記録層を介して接する2つの中間層においては同様の線膨張係数の差であることが好ましい。
以上、本発明の実施の形態について例をあげて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想に基づき他の実施の形態に適用することができる。
(実施の形態2)
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態2に係る光情報記録媒体の製造方法について説明する。なお、実施の形態1で説明した部分と同様の部分については、重複する説明を省略する。
実施の形態1では、第1中間層102と第2中間層103が異なるUV硬化性樹脂材料から形成される場合について示した。この実施の形態2に係る光情報記録媒体の製造方法では、第1中間層202を形成するUV硬化性樹脂と、第2中間層203を形成するUV硬化性樹脂とは、UV光の照射量合計と線膨張係数との関係が実質的に同じ特性を有するものとする。以下の説明では、UV光の照射量合計と線膨張係数との関係が実質的に同じ特性を有するUV硬化性樹脂の一例として、第1中間層202と第2中間層203を同じUV硬化性樹脂材料から形成した場合について説明する。なお、上記に限られず、異なるUV硬化性樹脂であっても、UV光の照射量合計と線膨張係数との関係が実質的に同じ特性を有するものであればよい。
この実施の形態2では、第1中間層202と第2中間層203を同じUV硬化性樹脂から形成する。しかし、このようにして形成した光情報記録媒体を、実施の形態1で述べたような25℃と60℃との間の熱サイクルで繰り返し試験したところ、第2情報記録層206でひび割れが発生した。
第1中間層102と第2中間層103の線膨張係数を測定したところ、40℃付近の線膨張係数が、第1中間層102で0.5×10−4(1/℃)、第2中間層103で3.1×10−4(1/℃)と大きく異なっていることがわかった。
Figure 0005350268
次に、中間層に用いるUV硬化性樹脂にUV光を照射したときの、照射量と線膨張係数の関係を表3に示す。UVランプはキセノン社製RC−747型を使用した。UV光の照射量によって、同じUV硬化性樹脂から中間層を形成しても線膨張係数が大きく異なることがわかる。したがって、同じUV硬化性樹脂から複数の中間層を形成する場合においても、それぞれの中間層の線膨張係数を同程度にすることが好ましい。実施の形態1の結果とあわせて考えると、第1中間層202と第2中間層203の線膨張係数の差は2.5×10−4(1/℃)未満であることが好ましい。さらには1.9×10−4(1/℃)以下であることが好ましい。
しかし、第1中間層202、第2情報記録層206、第2中間層203の順に積層されて順に形成されるため、UV硬化性樹脂212をUV光照射で硬化させて第2中間層203を形成する際には、第1中間層202にも同時にUV光の一部が第2情報記録層206を介して照射される。このため、通常の製造方法では、第2中間層203に比べて第1中間層202により多量のUV光が照射されてしまうという問題がある。この場合には上述のように第1中間層202のほうが第2中間層203よりUV光の照射量合計が多くなるため、第2中間層203のほうが第1中間層202よりも線膨張係数が高くなってしまう。
そこで、本実施の形態2に係る光情報記録媒体の製造方法では、第2情報記録層206及び第3情報記録層207の透過率を考慮して、第1中間層202及び第2中間層203に照射されるUV光の照射量合計がほぼ同程度となるように、3回のUV光の照射量を制御することを特徴とする。
ここで、本実施の形態2における3層光情報記録層の製造方法を示し、本製造方法においてそれぞれの中間層202、203へのUV光の照射量合計を同程度にする方法についての一例を示す。
(a)まず、第1情報記録層205を設けた基板201を用意した。図2(a)は、第1情報記録層205を設けた基板201の断面図である。この基板201は、ポリカーボネート材料から射出成形で作製した基板であり、厚みがおよそ1.1mm、直径がおよそ120mm、中心孔径がおよそ15mmである。この基板201の一主面に、第1情報記録層205のための溝または凹凸ピットを有する。第1この溝または凹凸ピットを有する主面にスパッタ法によって金属からなる情報記録層205を形成している。
(b)次に、図2(b)のように、第1情報記録層205上に、UV硬化性樹脂212を厚みおよそ25μmでスピンコート法によって塗布した。なお、ここでは塗布方法としてはスピンコート法を用いたが、それ以外の方法でも構わない。
(c)次いで、第2情報記録層の記録再生のための溝または凹凸ピットを有する第1スタンパ基板222を、塗布したUV硬化性樹脂212に密着させ、UVランプ208からUV光を照射した。これによってUV硬化性樹脂212を硬化させ、第1中間層202とした。なお、第1中間層202の第1スタンパ基板222に面した側には上記溝又は凹凸ピットが転写されている。
なお、第1スタンパ基板222を透してUV光の照射を行うため、第1スタンパ基板222はUV光を透過することが好ましい。また、第1スタンパ基板222はポリカーボネートを材料とし、射出成形によって形成した。第1スタンパ基板222の厚みはおよそ0.6mmで、直径や中心孔径は基板201とほぼ同じとした。
(d)次に、図3(a)のように、UV硬化性樹脂212を硬化して形成した第1中間層202から第1スタンパ基板222を剥離した。その後、第1中間層202の上に転写された溝又は凹凸ピット上に第2情報記録層206をスパッタ法によって形成した。
(e)同様にして、図3(b)のように、第2情報記録層206上に、UV硬化性樹脂212を厚みおよそ18μmで塗布した。塗布方法としてはここでもスピンコート法を用いたが、それ以外の方法でも構わない。
(f)次いで、第3情報記録層の記録再生のための溝または凹凸ピットを有する第2スタンパ基板223を、塗布したUV硬化性樹脂212に密着させ、UVランプ208から第2スタンパ基板223を介してUV光を照射した。なお、第1スタンパ基板222と同様に、第2スタンパ基板223もポリカーボネートから射出成形によって形成した。
(g)図4(a)のように、UV硬化性樹脂212を硬化して形成した第2中間層203から第2スタンパ基板223を剥離した後、第2中間層203に第3情報記録層207をスパッタによって形成した。
(h)最後に、図4(b)のように、UV硬化性樹脂212を厚みおよそ57μmで塗布し、UV光を照射してUV硬化性樹脂212を硬化して光透過層204を形成した。UV硬化性樹脂の形成方法としてはスピンコート法を用いた。詳しくは、例えば特許第3955867号や特開2005−210950号公報に記載の方法などである。
本発明の実施の形態2に係る光情報記録媒体の製造方法では、第1中間層202へのUV光の照射量合計Pと、第2中間層203へのUV光の照射量合計Pとがほぼ等しくなるように、もしくは多少違いが出たとしても、第1中間層202と第2中間層203の線膨張係数の差が前述した範囲内(2.5×10−4(1/℃)未満)になるように、それぞれのUV光の照射量UV、UV、UVを調整することを特徴とする。
これによって、第1中間層202と第2中間層203の線膨張係数の差が前述した範囲内に調整できるので、第1中間層202と第2中間層203の間に挟まれる第2情報記録層206のひび割れ等による破損を防ぐことができる。
本製造方法においては、基板201とは反対側の方向からUV光の照射を3回行っている。この場合にそれぞれの中間層202、203におけるUV光の照射量合計がどれぐらいになるかを考える。まず、各情報記録層からのUV光の反射はわずかなので無視する。また、実際にはUV光は第1スタンパ基板222、第2スタンパ基板223を介して照射されるので、詳細には照射されたUV光のうちスタンパ基板222、223の透過率も考慮する必要がある。しかし、考察を容易にするために、それぞれのスタンパ基板222、223を透過したUV光の照射量を用いることとする。すなわち、UV硬化性樹脂212への1回目のUV光の第1スタンパ基板222を透過した照射量をUV、UV硬化性樹脂212への2回目のUV光の第2スタンパ基板223を透過した照射量をUV、UV硬化性樹脂212への3回目のUV光の照射量をUVとする。また、第2情報記録層206の透過率をt、第3情報記録層207の透過率をtとする。
以上の条件に基づいて、それぞれの情報記録層206、207におけるUV光に対する透過率を考慮したうえで、それぞれの中間層202、203でのUV光の照射量合計P、Pを算出する。まず、第1中間層202に照射されるUV光の照射量合計Pは、
=UV+UV・t+UV・t・t
となる。また、第2中間層203に照射されるUV光の照射量合計P2は、
=UV+UV・t
となる。
次に、第1中間層202へのUV光の照射量合計Pと、第2中間層203へのUV光の照射量合計Pとがほぼ等しいという条件を式で表すと、以下のようになる。
≒P
さらに、UV、UV、UV、t、tを用いて表すと、
UV+UV・t+UV・t・t=UV+UV・t
UV=(1−t)(UV+UV・t
となる。
図5は、本実施の形態2に係る3層の情報記録層を含む光情報記録媒体の製造方法において、3回のUV光の照射量UV、UV、UVと、第1中間層202へのUV光の照射量合計Pと、第2中間層203へのUV光の照射量合計Pとの関係を示すグラフである。図5に示すように、第2中間層203を形成するための2回目のUV光の照射において、上層の第2中間層203に照射されるだけでなく、第2情報記録層206を介して下層の第1中間層202にも照射される。この場合、第2情報記録層206を透過して第1中間層202へ到達するため照射量増加の傾斜は第2中間層203への照射量増加の傾斜よりも緩くなる。なお、光透過層204を形成するための3回目のUV光の照射においても、第1中間層202には第3情報記録層207及び第2情報記録層206を介してUV光が到達し、第2中間層203には第3情報記録層207を介してUV光が到達する。実施の形態2に係る光情報記録媒体の製造方法では、第2情報記録層206、第3情報記録層207の透過率を考慮して、図5に示すように3回のUV光の照射量UV、UV、UVについて制御することにより、第1中間層202へのUV光の照射量合計と第2中間層203へのUV光の照射量合計とを同程度にすることができる。
(変形例)
なお、本実施の形態2では、3層の情報記録層を有する光情報記録媒体について考察したが、さらに変形例として4層の情報記録層を有する光情報記録媒体の場合について考察する。この場合、4回のUV光の照射について、第1中間層の形成時に照射する第1回目のUV光の照射量UV、第2中間層の形成時に照射する第2回目のUV光の照射量UV、第3中間層の形成時に照射する第3回目のUV照射量UV、光透過層の形成時に照射する第4回目のUV光の照射量UVとする。
そこで、第1中間層に照射されるUV光の照射量合計P1、第2中間層に照射されるUV光の照射量合計P、第3中間層に照射されるUV光の照射量合計Pのそれぞれは以下のように表される。
=UV+UV・t+UV・t・t+UV・t・t・t
=UV+UV・t+UV・t・t
=UV+UV・t
また、それぞれの照射量合計が互いにほぼ等しいという条件は以下のように表される。
≒P≒P≒P
図6は、実施の形態2の変形例における4回のUV光の照射量UV、UV、UV、UVと、第1中間層へのUV光の照射量合計Pと、第2中間層へのUV光の照射量合計Pと、第3中間層へのUV光の照射量合計Pとの関係を示すグラフである。図6に示すように、第2中間層を形成するための2回目のUV光の照射において、上層の第2中間層に照射されるだけでなく、第2情報記録層を介して下層の第1中間層にも照射される。この場合、第2情報記録層を透過して第1中間層へ到達するため照射量増加の傾斜は第2中間層への照射量増加の傾斜よりも緩くなる。また、第3中間層を形成するための3回目のUV光の照射において、上層の第3中間層に照射されるだけでなく、第3情報記録層を介して下層の第2中間層にも照射され、第3情報記録層及び第2情報記録層を介してさらに下層の第1中間層にも照射される。なお、光透過層を形成するための4回目のUV光の照射においても、第1中間層には第4情報記録層、第3情報記録層及び第2情報記録層を介してUV光が到達する。第2中間層には第4情報記録層及び第3情報記録層を介してUV光が到達する。第3中間層には第4情報記録層を介してUV光が到達する。実施の形態2の変形例に係る光情報記録媒体の製造方法では、第2情報記録層、第3情報記録層及び第4情報記録層の透過率を考慮して、図6に示すように4回のUV光の照射量UV、UV、UV、UVについて制御することにより、第1中間層へのUV光の照射量合計、第2中間層へのUV光の照射量合計、第3中間層へのUV光の照射量合計を同程度にすることができる。
なお、n層の情報記録層を有する光情報記録媒体は、n−1層の中間層と、1層の光透過層を有する。この場合、第s中間層へのUV光の照射量合計Psは、以下の式で表すことができる。
Figure 0005350268
ここで、nは3以上の自然数であり、sは1からn−1の自然数をとりうる。また、i、jは、1以上の自然数である。tは第i情報記録層の透過率である。
さらに、各中間層へのUV光の照射量合計Psがそれぞれ同程度であるという条件は、以下のように表される。
≒P≒P≒・・・≒Pn−1
ここまで光情報記録媒体の製造方法の一例を挙げ、その際に同一のUV硬化性樹脂からなる各中間層に照射されるUV光の照射量合計をほぼ同程度にする方法について述べてきた。さらに、例えば光透過層の表面に、傷つき防止のための保護層をUV硬化性樹脂で設ける場合においても、その際の各中間層におけるUV光の照射量合計も同様の方法で算出し、各中間層に照射されるUV光の照射量合計を同程度とするように、各UV光の照射量を制御することが好ましい。これによって、各中間層における線膨張係数の差を上記好ましい範囲内とすることができる。
さらに、UV照射のプロセスが異なる製造方法、例えば、基板方向からUV照射を行う場合、上方からのUV光照射と基板方向からのUV光照射とを組み合わせる場合、5層以上の情報記録層を有する光情報記録媒体の製造方法の場合等のいずれにおいても同様である。
以上、本発明の実施の形態2について例をあげて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想に基づき他の実施の形態に適用することができる。
(実施の形態3)
実施の形態1および2においては、Blu−rayディスク型の構造を持つ光情報記録媒体について例を示してきた。しかしながら、中間層に挟まれた光情報記録層が、それぞれの中間層の線膨張係数差によって昇温時にダメージを受けることは、ディスク全体の構造によらず、例えば多層型のHD DVDやそれ以外の次世代記録媒体でも同様である。実施の形態1および2で述べたように、それぞれの中間層の線膨張係数差を小さくすることが好ましい。
本発明に係る光情報記録媒体の製造方法及び光情報記録媒体は、高い信頼性を有する多層光情報記録媒体を提供するために有用である。
101,201 基板
102,202 第1中間層
103,203 第2中間層
104,204 光透過層
105,205 第1情報記録層
106,206 第2情報記録層
107,207 第3情報記録層
208 UVランプ
212 UV硬化性樹脂
222 第1スタンパ基板
223 第2スタンパ基板

Claims (10)

  1. 3層の情報記録層と、2層の中間層と、光透過層とを含む光情報記録媒体の製造方法であって、
    第1情報記録層の上に第1のUV硬化性樹脂を設けるステップと、
    1回目のUV光照射として、前記第1のUV硬化性樹脂の上からUV光を第1の照射量で照射して、前記第1のUV硬化性樹脂を硬化させて第1中間層を形成するステップと、
    前記第1中間層の上に第2情報記録層を設けるステップと、
    前記第2情報記録層の上に第2のUV硬化性樹脂を設けるステップと、
    2回目のUV光照射として、前記第2のUV硬化性樹脂の上からUV光を第2の照射量で照射して、前記第2のUV硬化性樹脂を硬化させて第2中間層を形成するステップと、
    前記第2中間層の上に第3情報記録層を設けるステップと、
    前記第3情報記録層の上に第3のUV硬化性樹脂を設けるステップと、
    3回目のUV光照射として、前記第3のUV硬化性樹脂の上からUV光を第3の照射量で照射して、前記第3のUV硬化性樹脂を硬化させて光透過層を形成するステップと、
    を含み、
    前記第1のUV硬化性樹脂と、前記第2のUV硬化性樹脂とは、UV光の照射量合計と線膨張係数との関係が実質的に同じ特性を有すると共に、
    前記第1中間層へのUV光の照射量合計と、前記第2中間層へのUV光の照射量合計とが実質的に同じとなるように、前記1回目、2回目、3回目のUV光照射について、前記第1の照射量、前記第2の照射量、前記第3の照射量を制御すると共に、
    前記第2情報記録層の透過率t 、前記第3情報記録層の透過率t 、前記1回目のUV光照射の第1の照射量UV 、前記2回目のUV光照射の第2の照射量UV 、前記3回目のUV光照射の第3の照射量UV について、前記第1中間層へのUV光への照射量合計P は、
    =UV +UV ・t +UV ・t ・t
    と表され、前記第2中間層へのUV光への照射量合計P は、
    =UV +UV ・t
    と表され、前記第1中間層へのUV光への照射量合計P と前記第2中間層へのUV光への照射量合計P とが実質的に同じとなるように1回目、2回目、3回目のUV光照射について、第1の照射量UV 、第2の照射量UV 、第3の照射量UV を制御することを特徴とする光情報記録媒体の製造方法。
  2. 前記第1のUV硬化性樹脂と前記第2のUV硬化性樹脂が、同じ材料であることを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体の製造方法。
  3. 前記第1中間層を形成するステップでは、前記第1のUV硬化性樹脂の上に前記第2情報記録層のための溝または凹凸ピットを有する第1のスタンパを対向させて密着させ、前記第1のスタンパを介して前記第1のUV硬化性樹脂の上からUV光を照射して、前記第1のUV硬化性樹脂を硬化させて第1中間層を形成すると共に、
    前記第2中間層を形成するステップでは、前記第2のUV硬化性樹脂の上に前記第3情報記録層のための溝または凹凸ピットを有する第2のスタンパを対向させて密着させ、前記第2のスタンパを介して前記第2のUV硬化性樹脂の上からUV光を照射して、前記第2のUV硬化性樹脂を硬化させて第2中間層を形成することを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体の製造方法。
  4. 基板と、nが3以上の自然数であるn層の情報記録層と、n−1層の中間層と、1層の光透過層とを有する光情報記録媒体の製造方法であって、
    (1)自然数iについて、1からn−1までについて、以下のステップ、
    a)第i情報記録層の上に第iのUV硬化性樹脂を設けるステップと、
    b)i回目のUV光照射として、前記第iのUV硬化性樹脂の上からUV光を第iの照射量UVで照射して、前記第iのUV硬化性樹脂を硬化させて第i中間層を形成するステップと、
    c)前記第i中間層の上に第(i+1)情報記録層を設けるステップと、
    を繰り返すと共に、
    (2)第n情報記録層の上に第nのUV硬化性樹脂を設けるステップと、
    (3)n回目のUV光照射として、前記第nのUV硬化性樹脂の上からUV光を第nの照射量UVで照射して、前記第nのUV硬化性樹脂を硬化させて光透過層を形成するステップと、
    を含み、
    自然数iが1からn−1の間にある前記第iのUV硬化性樹脂は、UV光の照射量合計と線膨張係数との関係が実質的に同じ特性を有すると共に、
    下記式で表される第s中間層へのUV光の照射量合計Psが各中間層について実質的に同じであることを特徴とする光情報記録媒体の製造方法。
    Figure 0005350268
    (nは3以上の自然数であり、sは1からn−1の範囲の自然数であり、i、jは、2以上の自然数であり、tは、第i情報記録層の透過率)
  5. 前記第i中間層を形成するステップでは、前記第iのUV硬化性樹脂の上に前記第(i+1)情報記録層のための溝または凹凸ピットを有する第iのスタンパを対向させて密着させ、前記第iのスタンパを介して前記第iのUV硬化性樹脂の上からUV光を照射して、前記第iのUV硬化性樹脂を硬化させて第i中間層を形成することを特徴とする請求項に記載の光情報記録媒体の製造方法。
  6. 3層の情報記録層と、2層の中間層と、光透過層とを含む光情報記録媒体の製造方法であって、
    第1情報記録層の上に第1のUV硬化性樹脂を設けるステップと、
    1回目のUV光照射として、前記第1のUV硬化性樹脂の上からUV光を第1の照射量で照射して、前記第1のUV硬化性樹脂を硬化させて第1中間層を形成するステップと、
    前記第1中間層の上に第2情報記録層を設けるステップと、
    前記第2情報記録層の上に第2のUV硬化性樹脂を設けるステップと、
    2回目のUV光照射として、前記第2のUV硬化性樹脂の上からUV光を第2の照射量で照射して、前記第2のUV硬化性樹脂を硬化させて第2中間層を形成するステップと、
    前記第2中間層の上に第3情報記録層を設けるステップと、
    前記第3情報記録層の上に第3のUV硬化性樹脂を設けるステップと、
    3回目のUV光照射として、前記第3のUV硬化性樹脂の上からUV光を第3の照射量で照射して、前記第3のUV硬化性樹脂を硬化させて光透過層を形成するステップと、
    を含み、
    前記第1のUV硬化性樹脂と、前記第2のUV硬化性樹脂とは、異なるUV硬化性樹脂であって、
    前記1回目、2回目、3回目のUV光照射を受けた前記第1中間層の線膨張係数と、前記2回目、3回目のUV光照射を受けた前記第2中間層の線膨張係数との差が、2.5×10−4(1/℃)未満となるように、前記1回目、2回目、3回目のUV光照射について、前記第1の照射量、前記第2の照射量、前記第3の照射量を制御することを特徴とする光情報記録媒体の製造方法。
  7. 前記第1中間層を形成するステップでは、前記第1のUV硬化性樹脂の上に前記第2情報記録層のための溝または凹凸ピットを有する第1のスタンパを対向させて密着させ、前記第1のスタンパを介して前記第1のUV硬化性樹脂の上からUV光を照射して、前記第1のUV硬化性樹脂を硬化させて第1中間層を形成すると共に、
    前記第2中間層を形成するステップでは、前記第2のUV硬化性樹脂の上に前記第3情報記録層のための溝または凹凸ピットを有する第2のスタンパを対向させて密着させ、前記第2のスタンパを介して前記第2のUV硬化性樹脂の上からUV光を照射して、前記第2のUV硬化性樹脂を硬化させて第2中間層を形成することを特徴とする請求項に記載の光情報記録媒体の製造方法。
  8. 請求項1に記載の光情報記録媒体の製造方法によって製造された3層以上の複数の情報記録層を有する光情報記録媒体であって、
    前記光情報記録媒体は、1層の情報記録層を挟む2層の中間層を有し、
    前記情報記録層を介して接する2つの前記中間層の線膨張係数の差が、2.5×10−4(1/℃)未満であることを特徴とする光情報記録媒体。
  9. 前記情報記録層を介して接する2つの前記中間層の前記線膨張係数の差が1.9×10−4(1/℃)以下であることを特徴とする請求項に記載の光情報記録媒体。
  10. 前記情報記録層を介して接する2つの前記中間層の引張弾性率が、60℃以下の温度において、100MPa以上であることを特徴とする請求項に記載の光情報記録媒体。
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