JP5304491B2 - 液体噴射装置 - Google Patents
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Description
このような液体噴射装置によれば、ゴミやミストの付着を防止することができる。
このような液体噴射装置によれば光沢を高めることができる。
このような液体噴射装置によれば、加工用ドットの形成面を平滑にすることができ、光沢をより高めることができる。
このような液体噴射装置によれば媒体のカールを防止することができる。
このような液体噴射装置によれば、搬送ローラーに液体が付着しないようにすることができる。
<プリンターの構成について>
図1は、プリンター1の全体構成のブロック図である。また、図2は、印刷領域周辺の概略図である。
プリンター1は、紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する印刷装置であり、外部装置であるコンピューター110と通信可能に接続されている。
コンピューター110にはプリンタードライバーがインストールされている。プリンタードライバーは、表示装置(不図示)にユーザーインターフェイスを表示させ、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換させるためのプログラムである。このプリンタードライバーは、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの記録媒体(コンピューター読み取り可能な記録媒体)に記録されている。または、このプリンタードライバーは、インターネットを介してコンピューター110にダウンロードすることも可能である。なお、このプログラムは、各種の機能を実現するためのコードから構成されている。
そして、コンピューター110は、プリンター1に画像を印刷させるため、印刷させる画像に応じた印刷データをプリンター1に出力する。
プリンター1は、搬送ユニット20、ヘッドユニット30、照射ユニット40、検出器群50、及びコントローラー60を有する。外部装置であるコンピューター110から印刷データを受信したプリンター1は、コントローラー60によって各ユニット(搬送ユニット20、ヘッドユニット30、照射ユニット40)を制御して、印刷データに従って媒体に画像を印刷する。コントローラー60は、コンピューター110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、媒体に画像を印刷する。プリンター1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラー60に出力する。コントローラー60は、検出器群50から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
上流側搬送ローラー21Aは、搬送ドラム22の図中左下の位置に設けられている。また、下流側搬送ローラー21Bは、搬送ドラム22よりも重力方向の下方向に、搬送ドラム22から離れて設けられている。上流側搬送ローラー21A及び下流側搬送ローラー21Bが回転することによって、媒体が搬送されるとともに搬送ドラム22が回転する。
搬送ドラム22は、円筒形状の搬送部材であり、ロール状に巻かれた長尺の紙Sを周面にて搬送する。なお、紙Sは上流側の給紙ロール(不図示)から供給され、下流側の巻き取りローラー(不図示)によって巻き取られる。また、紙Sは所定の張力で搬送ドラム22に密着するように搬送される。
なお、ヘッドユニット30の構成の詳細については、後で説明する。
本実施形態の仮硬化用照射部42a〜42eは、UV照射の光源として発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を備えている。LEDは入力電流の大きさを制御することによって、照射強度を容易に変更することが可能である。
なお、仮硬化の詳細については後述する。
図に示すように、本実施形態の本硬化用照射部44は、搬送ドラム22と下流側搬送ローラー21Bの間の紙Sの印刷面に向けて、本硬化のためのUVを照射する。
なお、本硬化の詳細については後述する。
本実施形態のプリンター1は、前述したように4つのカラーインク用ヘッド(ブラックインクヘッドK、シアンインクヘッドC、マゼンダインクヘッドM、イエローインクヘッドY)を備えている。これらの各ヘッドは、画像を印刷するためのUVインク(カラーインク)をインク色毎に噴射する。
図に示すように各ヘッドは、図に示すように「A列」「B列」の2個のノズル列を備える。
各列のノズルは、搬送方向と交差する方向(ノズル列方向)に沿って、1/180インチの間隔(ノズルピッチ)で並んでいる。また、A列のノズルのノズル列方向の位置と、B列のノズルのノズル列方向の位置は、半ノズルピッチ分(1/360インチ)だけずれている。これにより、1/360インチの解像度でカラードットを形成可能になっている。
なお、これらの各ノズル列のノズル列方向(紙幅方向)の長さは、媒体幅分の長さ以上であり、これにより媒体幅分のドットを一度に形成することができる。
本実施形態のプリンター1では、照射ユニット40として、仮硬化用照射部42a〜42dと本硬化用照射部44とを備えており、ドットの形成後に仮硬化と本硬化の2段階の硬化を行なっている。以下、各硬化の機能について説明する。
UVの照射タイミングが早い場合、例えば図4Aのようになる。この場合、インク間の滲みやドットの広がりを抑制することができるが、ドットによって構成される媒体表面の凹凸が大きくなるため光沢が悪化する。
一方、UVの照射タイミングが遅い場合、例えば図4Cのようになる。この場合、光沢は良好になる。但し、他のインクとの間で滲みが生じやすくなる。
プリンター1が印刷を開始する際には、予め紙Sが搬送ドラム22の周面に沿わされた状態で、上流側搬送ローラー21A、下流側搬送ローラー21Bにて支持されている。
プリンター1がコンピューター110から印刷データを受信すると、コントローラー60は、不図示の搬送モーターを一定速度で回転させる。これにより、上流側搬送ローラー21A及び下流側搬送ローラー21Bが図の矢印方向に一定速度で回転する。また、この回転によって、搬送ドラム22が矢印方向(搬送方向)に回転する。搬送ドラム22の周面に沿わされて上流側搬送ローラー21A及び下流側搬送ローラー21Bにて支持された紙Sは、搬送ドラム22の回転に応じて搬送方向に搬送される。なお、搬送中の紙Sは、搬送ドラム22に静電吸着又はバキューム吸着されている。
コントローラー60は、紙Sが搬送ドラム22の周面上で搬送されている間に、印刷データに基づき、ヘッドユニット30の各ヘッドのノズルからインクを断続的に噴射させることによって媒体にドットを形成するとともに、照射ユニット40の各照射部からUVを照射させる。
まず、紙SがブラックインクヘッドKの下を通る際に、ブラックインクヘッドKからブラックインクを噴射させてブラックを印刷する(S101)。そして、ブラックの印刷後、仮硬化用照射部42aからUVを照射させてブラックインクで形成されたドットの仮硬化を行う(S102)。
同様に、コントローラー60は、マゼンダインクヘッドMからマゼンダインクを噴射させてマゼンダを印刷し(S105)、仮硬化用照射部42cからUVを照射させてマゼンダインクで形成されたドットの仮硬化を行う(S106)。また、イエローインクヘッドYからイエローインクを噴射させてイエローを印刷し(S107)、仮硬化用部照射部42dからUVを照射させ、イエローインクで形成されたドットの仮硬化を行う(S108)。
このように、本実施形態では、本硬化の際に紙Sの印刷面が重力方向の下方を向くようにしているので、紙Sの印刷面にゴミやミストを付着しにくくすることができる。
また、本実施形態では、紙Sを搬送ドラム22の周面から引き離して、紙Sが真っ直ぐな状態で本硬化を行っている。これにより、紙Sのカールを防止することができる。
図6は、第2実施形態の印刷領域周辺の概略図である。なお、図6において、図2と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。第1実施形態(図2)と比べると、クリアインクヘッドCLが設けられている点が異なる。
クリアインクヘッドCL(加工液用ヘッドに相当する)は、UVが照射されることによって硬化する無色透明のクリアインク(加工液の一種)を噴射するものであり、仮硬化用照射部42dよりも搬送方向下流側に、搬送ドラム22と対向するように設けられている。
そして、クリアインクを塗布した後、本硬化用照射部44から紙Sの印刷面にUVを照射して本硬化を行う。
図7は、第2実施形態における本硬化時の紙Sの状態を示す概略図である。
本実施形態では、カラードット形成後の紙Sにクリアイクを塗布した後、クリアインク(クリアドット)の仮硬化を行なっていない。よって、クリアドットは、広がりやすい状態になっている。ここで、本硬化時には図のように、紙Sの印刷面は重力方向の下方を向いており、且つ、紙S(紙Sの搬送方向)は重力方向に斜めに傾斜している。このため、媒体に形成されたドットに働く重力は、媒体の斜面に平行な分力(a1)と、斜面に垂直な方向の分力(a2)に分けられる。また、紙Sが搬送方向に搬送されることにより、クリアドットは搬送方向と逆向きの空気抵抗(b)を受ける。これらの各力に応じて、クリアドットの広がりが促される。例えば、空気抵抗bは搬送速度が速いほど大きくなり、搬送速度が遅いほど小さくなる。また、紙Sの重力方向への傾斜が大きいと分力a1が大きくなり、分力a2が小さくなる。一方、重力方向への傾斜が小さいと分力a2が大きくなり、分力a1が小さくなる。よって、搬送速度を速くし、紙Sの重力方向の傾きを大きくすると、図のようにカラードットによる段差がある場合でも、その上に塗布されたクリアインク(クリアドット)の段差を低減することができる。つまり、表面がより平らになり、光沢を高めることができる。
さらに、下流側搬送ローラー21Bよりも手前で本硬化しているので、紙Sの印刷面が下流側搬送ローラー21Bと接しても、下流側搬送ローラー21Bにインクが付着しないようにすることができる。
図8は第3実施形態の印刷領域周辺の概略図である。
第1実施形態と比べると、搬送ユニット20の構成が異なる。
第3実施形態の搬送ユニット20は、搬送ローラー23A〜23Dと、ベルト24を有する。
プリンター1が印刷を開始する際には、予め紙Sが上流側の給紙ロール(不図示)から供給されており、搬送ローラー23A〜23Dを介して下流側の巻き取りローラー(不図示)へと渡されている。
一実施形態としてのプリンター等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
前述の実施形態では、装置の一例としてプリンターが説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の印刷装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。
前述の実施形態は、紫外線(UV)の照射を受けることによって硬化するインク(UVインク)をノズルから噴射していた。しかし、ノズルから噴射する液体は、このようなインクに限られるものではなく、UV以外の他の電磁波(例えば可視光線など)の照射を受けることによって硬化する液体をノズルから噴射しても良い。この場合、仮硬化用照射部及び本硬化用照射部から、その液体を硬化させるための電磁波(可視光線など)を照射するようにすればよい。
第2実施形態では、画像以外のドットを形成するのに無色透明のクリアインクを用いていたが、クリアインクに限られない。例えば、媒体の表面に光沢性をもたせる半透明な加工液であっても良い。また、加工するのは光沢でなくても良い。媒体の表面の質感を調整するような加工液であっても良い。
20 搬送ユニット、21A 上流側搬送ローラー、21B 下流側搬送ローラー、
22 搬送ドラム、23A〜23D 搬送ローラー、24 ベルト、
30 ヘッドユニット、40 照射ユニット、
42a〜42d 仮硬化用照射部、44 本硬化用照射部、
50 検出器群、60 コントローラー、61 インターフェイス部、62 CPU、
63 メモリー、64 ユニット制御回路、
110 コンピューター
K ブラックインクヘッド、C シアンインクヘッド、
M マゼンダインクヘッド、Y イエローインクヘッド、
CL クリアインクヘッド
Claims (4)
- 電磁波が照射されることによって硬化する液体を媒体に噴射する第1ヘッドと、
電磁波が照射されることによって硬化する加工液を前記液体上に噴射する第2ヘッドと、
前記液体によって前記媒体に形成されたドットに、前記ドットが完全に固化するには至らず前記ドットの広がりを抑制する程度の第1照射量の電磁波を照射する第1照射部と、
前記加工液および前記第1照射量の電磁波が照射された前記ドットに前記第1照射量よりも多い照射量の電磁波を照射する第2照射部と、
を備え、
前記第1ヘッド、前記第2ヘッド、前記第1照射部、前記第2照射部は、前記媒体の搬送方向に前記第1ヘッド、前記第1照射部、前記第2ヘッド、前記第2照射部の順に配置され、
前記第2照射部が電磁波を照射する際に、前記第2照射部と対向する位置において、前記媒体は重力方向に対して傾斜しており、且つ、前記媒体の前記ドットの形成面が重力方向の下方を向いており、
前記加工液に前記第2照射部による電磁波の照射がなされる前に、前記加工液に前記第1照射量以上の電磁波が照射されていないことを特徴とする液体噴射装置。 - 請求項1に記載の液体噴射装置であって、
前記第2照射部と対向する位置における前記媒体の重力方向に対する傾斜角度は、前記第2照射部と対向する位置において前記ドットに働く重力の、前記媒体の前記ドット形成面に平行な第1分力よりも前記媒体の前記ドット形成面に垂直な第2分力の方が小さいことを特徴とする液体噴射装置。 - 請求項2に記載の液体噴射装置であって、
前記媒体と接して前記媒体を搬送する搬送部材を有し、
前記第2照射部は、前記媒体が前記搬送部材から離間した位置に設けられている
ことを特徴とする液体噴射装置。 - 請求項3に記載の液体噴射装置であって、
前記搬送部材から離れた後の前記媒体の前記ドットの形成面と接して前記媒体を搬送する搬送ローラーを有し、
前記第2照射部は、前記搬送方向において前記搬送ローラーよりも手前に設けられている
ことを特徴とする液体噴射装置。
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