JP5515687B2 - 印刷装置 - Google Patents

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本発明は、印刷装置に関する。
従来より、有色インクとクリアインクとを媒体に対してそれぞれ吐出するヘッドと、ヘッドから吐出され媒体に付着した有色インクとクリアインクとに対して、電磁波を照射して仮硬化させる仮硬化部と、を備える印刷装置が知られている。
これにより、クリアインクで印刷表面をコーティングすることで、印刷面を保護することができる。
特開2008−265285号公報
しかしながら、従来技術によっては、半光沢を有する印刷表面仕上げにすることができないという課題がある。
本発明はかかる従来の課題に鑑みて成されたもので、半光沢を有する印刷表面仕上げを可能とすることを目的とする。
前記課題を解決するための主たる発明は、
有色インクを媒体に対して吐出して、前記媒体上に前記有色インクを付着させ、無色透明インクを前記媒体に対して吐出して、前記媒体上に付着した前記有色インクの上に前記無色透明インクを付着させるヘッドと、
前記ヘッドから吐出され前記媒体に付着した、前記有色インクと前記無色透明インクとに対して、電磁波を照射して仮硬化させる仮硬化部と、
を備え、
前記ヘッドは、
前記無色透明インクとして、前記有色インクよりも電磁波に対して硬化し易い第一インクと、前記有色インクよりも電磁波に対して硬化し難い第二インクと、を選択的に吐出可能であり、
第一表面仕上げ印刷と、前記第一表面仕上げ印刷よりも表面状態が平滑である第二表面仕上げ印刷との2種類の印刷のうち、前記第一表面仕上げ印刷が実行されるときには、前記第一インクを吐出し、前記第二表面仕上げ印刷が実行されるときには、前記第二インクを吐出する、
ことを特徴とする印刷装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
第1実施形態にかかるプリンター1の構成を示すブロック図である。 プリンター1のヘッド周辺の概略図である。 図3Aは図2のA−A断面に相当する横断面図であり、図3Bは図2のB−B断面に相当する横断面図である。 ヘッド31及び仮硬化部41の構成の一例の説明図である。 第2実施形態にかかるプリンター2のヘッド31及び仮硬化部41の構成の一例の説明図である。 図6Aは、第3実施形態にかかるプリンター3の概略上面図であり、図6Bは、プリンター3の概略側面図である。 図7Aは、第4実施形態にかかるプリンター4の概略上面図であり、図7Bは、プリンター4の概略側面図である。 プリンター1の変形例で往路のみで印刷するプリンターのヘッド31及び仮硬化部41の構成の一例の説明図である。
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
即ち、
有色インクを媒体に対して吐出して、前記媒体上に前記有色インクを付着させ、無色透明インクを前記媒体に対して吐出して、前記媒体上に付着した前記有色インクの上に前記無色透明インクを付着させるヘッドと、
前記ヘッドから吐出され前記媒体に付着した、前記有色インクと前記無色透明インクとに対して、電磁波を照射して仮硬化させる仮硬化部と、
を備え、
第一表面仕上げ印刷と、前記第一表面仕上げ印刷よりも表面状態が平滑である第二表面仕上げ印刷との2種類の印刷のうち、前記第一表面仕上げ印刷が実行されるときには、前記ヘッドは、前記有色インクよりも電磁波に対して硬化し易い前記無色透明インクを吐出することを特徴とする印刷装置である。
このような印刷装置によれば、半光沢を有する印刷表面仕上げを可能とする。
かかる印刷装置であって、
前記ヘッドは、
前記無色透明インクである第一インクと、前記有色インクよりも電磁波に対して硬化し難く無色透明であって、前記第一インクと異なる第二インクと、の二種類の無色透明なインクを選択的に吐出可能であり、
前記第一表面仕上げ印刷を実行するときには、前記第一インクを吐出し、
前記第二表面仕上げ印刷を実行するときには、前記第二インクを吐出する、
ことを特徴とする印刷装置である。
このような印刷装置によれば、半光沢を有する印刷表面仕上げと、光沢を有する印刷表面仕上げとを選択して印刷することができる。
かかる印刷装置であって、
前記仮硬化部は、
前記媒体に付着した前記有色インクに対して電磁波を照射して仮硬化させる第一予備照射部と、
前記媒体に付着した前記無色透明インクに対して、前記第一予備照射部よりも少ない照射量の電磁波を照射して仮硬化させる、前記第一予備照射部と異なる第二予備照射部と、を備える
ことを特徴とする印刷装置である。
このような印刷装置によれば、第二予備照射部に小さな光源を用いつつ、半光沢を有する印刷表面仕上げを可能とする。
===第1実施形態===
<プリンターの構成について>
以下、図1、図2、図3A、図3B、及び図4を参照しながら本実施形態のシリアルタイプのプリンター1(「印刷装置」に相当)について説明する。
図1は、第1実施形態にかかるプリンター1の構成を示すブロック図である。図2は、プリンター1のヘッド周辺の概略図である。図3A及び図3Bは、プリンター1の横断面図である。図3Aは図2のA−A断面に相当し、図3Bは図2のB−B断面に相当する。図4は、ヘッド31及び仮硬化部41の構成の一例の説明図である。
プリンター1は、用紙、布、フィルムシート等の媒体に向けて、液体の一例として、紫外線の照射によって硬化する紫外線硬化型インク(「電磁波硬化型インク」に相当)を吐出することにより、媒体に画像を印刷する装置である。紫外線硬化型インクは、紫外線硬化樹脂を含むインクであり、紫外線の照射を受けると紫外線硬化樹脂において光重合反応が起こることにより硬化する。なお、本実施形態のプリンター1は、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の4色のインク(「有色インク」に相当)とクリアインクの紫外線硬化型インクを用いて画像を印刷する。
また、プリンター1は、クリアインクとして、印刷面に凹凸があり半光沢であるマット調の印刷仕上げ(「第一印刷仕上げ」に相当)にするためのマット調用クリアインク(「無色透明インク」又は「第一インク」に相当)と、印刷面が平滑で光沢のあるグロス調の印刷仕上げ(「第二印刷仕上げ」に相当)にするためのグロス調用クリアインク(「第二インク」に相当)との2種類のうち、何れか一方を装着可能である。操作者は、所望する印刷仕上げに応じて、これら2種類のクリアインクのうちの一方を選択して用いる。
マット調用クリアインクは、有色インクよりも紫外線に対する硬化性が高い。また、グロス調用クリアインクは、マット調用クリアインクよりも紫外線に対する硬化性が低く、より好ましくは有色インクよりも紫外線に対する硬化性が低い。ここで、紫外線に対する硬化性とは、同じ照射エネルギー量の紫外線が照射されたときの、光重合性反応成分(例えば、モノマーやオリゴマー)の重合率(%)である。すなわち、重合率が高ければ高いほど、紫外線に対する硬化性が高いことになる。
プリンター1は、搬送ユニット10、キャリッジユニット20、ヘッドユニット30、照射ユニット40、検出器群50、及びコントローラー60を有する。外部装置であるコンピューター100から印刷データを受信したプリンター1は、コントローラー60によって各ユニット(搬送ユニット10、キャリッジユニット20、ヘッドユニット30、照射ユニット40)を制御する。コントローラー60は、コンピューター100から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、媒体に画像を印刷する。プリンター1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラー60に出力する。コントローラー60は、検出器群50から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット10は、用紙S(「媒体」に相当)を所定の方向(以下、「搬送方向」という)に搬送させるためのものである。この搬送ユニット10は、給紙ローラー11と、搬送モータ(不図示)と、搬送ローラー13と、プラテン14と、排紙ローラー15とを有する。給紙ローラー11は、紙挿入口に挿入された用紙Sをプリンター内に給紙するためのローラーである。搬送ローラー13は、給紙ローラー11によって給紙された用紙Sを印刷可能な領域まで搬送するローラーであり、搬送モーターによって駆動される。プラテン14は、印刷中の用紙Sを支持する。排紙ローラー15は、用紙Sをプリンターの外部に排出するローラーであり、印刷可能な領域に対して搬送方向下流側に設けられる。
キャリッジユニット20は、後述するヘッド31を、搬送方向と交差する所定の方向(以下、「移動方向」という)に移動させるためのものである。キャリッジユニット20は、キャリッジ21と、キャリッジモーター(不図示)とを有する。また、キャリッジ21は、紫外線硬化型インクを収容するインクカートリッジを着脱可能に保持する。そして、キャリッジ21は、後述する搬送方向と交差したガイド軸24に支持された状態で、キャリッジモーターによりガイド軸24に沿って往復移動する。
ヘッドユニット30は、用紙Sに紫外線硬化型インクを吐出するためのものである。ヘッドユニット30は、複数のノズルを有するヘッド31を備える。このヘッド31はキャリッジ21に設けられるため、キャリッジ21が移動方向に移動すると、ヘッド31も移動方向に移動する。そして、ヘッド31が移動方向に移動する際に紫外線硬化型インクを断続的に用紙Sに向かって吐出することによって、用紙S上に移動方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が形成される。
プリンター1は、双方向印刷を行なう。以下、図2の一端側から他端側に向かって移動する経路のこと往路と呼び、他端側から一端側に移動する経路のことを復路と呼ぶ。第1実施形態では、往路及び復路のそれぞれの期間中に紫外線硬化型インクが吐出される。
ヘッド31の下面には、図4に示すように、順に、クリアインクノズル列Ntと、シアンインクノズル列Ncと、マゼンダインクノズル列Nmと、イエローインクノズル列Nyと、ブラックインクノズル列Nkと、クリアインクノズル列Ntと、が形成される。各ノズル列は、各色の紫外線硬化型インクを吐出するための吐出口であるノズルが複数所定方向に配列されて、構成される。
なお、ヘッド31には、クリアインクノズル列Ntとクリアインクノズル列Ntとの2つクリアインクノズル列Ntが設けられているが、移動方向に対して下流側に位置するクリアインクノズル列Ntからクリアインクが吐出される。すなわち、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各有色インクがヘッド31から吐出され用紙S上に付着した後に、クリアインクは、ヘッド31から吐出され用紙S上の印刷領域に付着される。具体的には、ヘッド31が一端から他端に移動(往路移動)するときには、進行方向下流側に位置するクリアインクノズル列Ntからクリアインクが吐出される。また、ヘッド31が他端から一端に移動(復路移動)するときには進行方向下流側に位置するクリアインクノズル列Ntからクリアインクが吐出される。
各ノズルには、各ノズルから紫外線硬化型インクを吐出させるための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられる。このピエゾ素子を駆動信号によって駆動させることにより、前記各ノズルから滴状の紫外線硬化型インクが吐出される。吐出された紫外線硬化型インクは、用紙Sに着弾してドットを形成する。
照射ユニット40は、用紙Sに着弾した紫外線硬化型インクに向けて紫外線を照射する。用紙S上に形成されたドットは、照射ユニット40からの紫外線の照射を受けることにより、硬化する。本実施形態の照射ユニット40は、仮硬化部41a、41b、及び本硬化部43を備える。
仮硬化部41a、41bは、紫外線照射の光源としてそれぞれ多数の発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を備える。各LEDは、入力電流の大きさを制御することによって、照射強度(mW/cm)を容易に変更することが可能である。
仮硬化部41a、41bは、キャリッジ21に設けられる。仮硬化部41a、41bは、ヘッド31を挟むようにして、ヘッド31の移動方向の一端側と他端側にそれぞれ設けられる。すなわち、仮硬化部41a、41bは、ヘッド31と移動方向に並ぶ位置に設けられる。また、仮硬化部41a、41bの搬送方向の長さは、ヘッド31のノズル列の長さとほぼ同じである。そして、仮硬化部41a、41bは、ヘッド31とともに移動して、用紙Sに形成されたドットに紫外線を照射し、ドットを仮硬化させる(仮硬化処理)。すなわち、ヘッド31及び仮硬化部41が一端から他端に移動(往路移動)するときには進行方向下流側に位置する仮硬化部41aが紫外線を照射し、ヘッド31及び仮硬化部41が他端から一端に移動(復路移動)するときには進行方向下流側に位置する仮硬化部41bが紫外線を照射する。
本硬化部43は、キャリッジユニット20、ヘッドユニット30、仮硬化部41a、41bよりも搬送方向下流側に設けられる。また、本硬化部43の移動方向の長さは、用紙Sを移動方向において全面に照射できるように、用紙Sの幅よりも長い。そして、本硬化部43は、搬送動作によって本硬化部43の下に搬送された用紙Sに向けて紫外線を照射して、用紙S上に着弾し仮硬化処理された紫外線硬化型インクのドットを本硬化させる。本実施形態の本硬化部43は、紫外線照射の光源として、ランプ(メタルハライドランプ、水銀ランプなど)を備える。
検出器群50には、リニア式エンコーダー(不図示)、ロータリー式エンコーダー(不図示)、用紙検出センサー53、および光学センサー54等が含まれる。リニア式エンコーダーは、キャリッジ21の移動方向の位置を検出する。ロータリー式エンコーダーは、搬送ローラー13の回転量を検出する。用紙検出センサー53は、給紙中の用紙Sの先端の位置を検出する。光学センサー54は、キャリッジ21に取付けられる発光部と受光部により、用紙Sの有無を検出する。そして、光学センサー54は、キャリッジ21によって移動しながら用紙Sの端部の位置を検出し、用紙Sの幅を検出することができる。また、光学センサー54は、状況に応じて、用紙Sの先端(搬送方向下流側の端部であり、上端ともいう)及び後端(搬送方向上流側の端部であり、下端ともいう)も検出できる。
コントローラー60は、プリンター1の制御を行うための制御ユニット(制御部)である。コントローラー60は、インターフェイス部61と、CPU62と、メモリー63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェイス部61は、外部装置であるコンピューター100とプリンター1との間でデータの送受信を行う。CPU62は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。CPU62は、メモリー63に格納されるプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
印刷を行うとき、コントローラー60は、ヘッド31を移動方向に移動させつつCMYK各色の紫外線硬化型インクをヘッド31から吐出することによって用紙Sにドットを形成し、CMYK各色のドットの上にヘッド31からクリアインクを吐出することによってクリアインクの層を印刷領域に形成し、仮硬化部41を移動方向に移動させつつドット及びクリアインクの層に紫外線を照射することによって仮硬化させる処理であるパスを行うよう各ユニットを制御する。また、コントローラー60は、各パスの後に、移動方向と交差する搬送方向に用紙Sを搬送させる搬送動作を行うよう各ユニットを制御する。すなわち、コントローラー60は、パスと搬送動作とを交互に繰返して行うよう各ユニットを制御する。
<プリンターの印刷動作について>
以下では、プリンター1の印刷動作について説明する。なお、印刷が実行されるときのプリンター1の各種動作は、主としてコントローラー60により実現される。すなわち、第1実施形態においては、メモリー63に格納されたプログラムをCPU12が処理することにより実現される。そして、このプログラムは、以下に説明する各種の動作を行うためのコードから構成されている。
操作者は、印刷仕上げをマット調にするときには、CMYKインクの何れよりも紫外線に対して硬化し易いマット調用クリアインクが入ったカートリッジをプリンター1のヘッド31に装着する。一方、操作者は、印刷仕上げをグロス調にするときには、マット調用クリアインクよりも紫外線に対して硬化し難いグロス調用クリアインクが入ったカートリッジをプリンター1のヘッド31に装着する。
操作者は、ヘッド31にクリアインクの装着が完了すると、コンピューター100を操作してプリンター1の印刷動作を開始させる。そうすると、コントローラー60は、ラスタライズされた印刷データをコンピューター100から受信し、格納部16に格納された用紙Sをベルト12上に給紙するよう搬送ユニット10を制御する。
用紙Sは、ベルト12により搬送され、用紙Sの印刷領域の先端(搬送方向下流側の端部)がヘッド31と対向する位置に位置すると、用紙Sの搬送は一旦停止する。ここで、コントローラー60は、キャリッジユニット20を制御して往路を移動させる。また、コントローラー60は、ヘッド31の往路の移動に連動させつつ、印刷データに基づいてヘッド31を制御してヘッド31にシアンインクとマゼンタインクとイエローインクとブラックインクとクリアインクとをそれぞれ順に吐出する吐出動作を実行させる。すなわち、用紙S上の各画素では、ヘッド31から吐出されたシアンインクとマゼンタインクとイエローインクとブラックインクとの各有色インクがこの順に着弾して付着することによってドットが形成される。また、各ドットの上にクリアインクが着弾して付着することで、各ドットの上にクリアインクの層が形成される。さらに、コントローラー60は、キャリッジユニット20の往路移動に伴って仮硬化部41に往路移動をさせつつ、用紙Sに付着したCMYKインク及びクリアインクに紫外線を照射して仮硬化部41に仮硬化処理を実行させる。このようにして、コントローラー60は、キャリッジユニット20の往路移動に際して、各ユニットを制御して、ドット及びクリアインク層の形成と仮硬化処理との往路パスを実行する。
往路移動が完了すると、コントローラー60は、搬送ユニット10を制御して、ベルト12により所定距離分だけ用紙Sを搬送させる。
そして、コントローラー60は、キャリッジユニット20を制御して復路移動を実行させる。また、コントローラー60は、往路移動時と同様に、ヘッド31の復路移動に連動させつつ、印刷データに基づいてヘッド31を制御してヘッド31がブラックインク、イエローインク、マゼンタインク及びシアンインク並びにクリアインクをそれぞれ順に吐出する吐出動作をヘッド31に実行させるとともに、用紙Sに付着したCMYKインクとクリアインクに紫外線を照射して仮硬化部41に仮硬化処理を実行させる。このようにして、コントローラー60は、キャリッジユニット20の復路移動に際して、各ユニットを制御して、ドット及びクリアインク層の形成と仮硬化処理との復路パスを実行させる。復路移動が完了すると、コントローラー60は、搬送ユニット10を制御して、ベルト12により所定距離分だけ用紙Sを搬送させる。
なお、第1実施形態では、用紙Sの搬送方式としてバンド印刷を採用する。すなわち、上記の所定距離分の搬送とは、ノズル間ピッチ分(1ラスタラインの搬送方向長さ分)を埋める微小送りとともに、ノズル列分の大送りを組合せである。
このように、コントローラー60は、各ユニットを制御して、ヘッド31が用紙Sの印刷領域の後端(搬送方向上流側の端部)に対向する位置に位置するまで、往路パス、搬送動作、復路パス、搬送動作をこの順に繰返し実行させる。
一方で、コントローラー60は、用紙Sのパスが行われた部分に対して、本硬化部43を制御して、用紙Sに着弾したCMYKインク及びクリアインクの各インクに紫外線を照射し、これらのインクを本硬化させる本硬化処理を実行させる。本硬化処理の後、用紙S上での画像の印刷が完了し、用紙Sはプリンター1から外部へ排出される。
<第1実施形態の有効性>
第1実施形態によれば、シリアルタイプのプリンター1が、有色インクよりも紫外線に対する硬化し易いマット調用クリアインクを用いることで、マット調の表面仕上げの印刷を実行することができる。
すなわち、紫外線に対して硬化し易いクリアインクと紫外線に対して硬化し難いクリアインクとに対して、それぞれ同量の紫外線を照射すると、硬化し易いクリアインクは半光沢のマット調の印刷表面仕上げとなり、硬化し難いクリアインクは光沢のあるグロス調の印刷表面仕上げとなる。第1実施形態によれば、こうしたクリアインクの性質を利用して、硬化し易いマット調用クリアインクをプリンター1に装着して印刷を実行させれば、マット調の印刷表面仕上げの印刷を実行できる。また、硬化し難いグロス調用クリアインクをプリンター1に装着して印刷を実行させれば、グロス調の印刷表面仕上げの印刷を実行できる。
===第2実施形態===
第1実施形態のシリアルタイプのプリンター1においては、操作者が所望する印刷仕上げに応じて、マット調用クリアインクとグロス調用クリアインクとの2種類のクリアインクのうち一方を選択してヘッド31に装着した。一方で、第2実施形態のプリンター2は、マット調用クリアインクとグロス調用クリアインクとの2種類のクリアインクの両方を予め装着する。操作者は、自らが所望する印刷仕上げをコンピューター100に入力する。そして、プリンター2は、その入力に基づいて印刷を実行する。
<プリンターの構成について>
第2実施形態のプリンター2は、搬送ユニット10、キャリッジユニット20、ヘッドユニット30、照射ユニット40、検出器群50、コントローラー60を備える。このうち、搬送ユニット10、キャリッジユニット20、照射ユニット40、検出器群50、コントローラー60は、第1実施形態のプリンター1と同じ構成である。以下、ヘッドユニット30について説明する。
図5は、第2実施形態にかかるプリンター2のヘッド31及び仮硬化部41の構成の一例の説明図である。同図に示すように、ヘッド31は、マット調用クリアインク、グロス調用クリアインク、シアンインク、マゼンダインク、イエローインク、ブラックインクの各インクを吐出するノズルを複数個備えるノズル列を備える。すなわち、ヘッド31の下面には、図5に示すように、順に、マット調用クリアインクノズル列Nt1aと、グロス調用クリアインクノズル列Nt2aと、シアンインクノズル列Ncと、マゼンダインクノズル列Nmと、イエローインクノズル列Nyと、ブラックインクノズル列Nkと、グロス調用クリアインクノズル列Nt2bと、マット調用クリアインクノズル列Nt1bとが形成される。
なお、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各有色インクがヘッド31から吐出され用紙S上に付着した後に、クリアインクは、ヘッド31から吐出され用紙S上の印刷領域に付着される。すなわち、ヘッド31が一端から他端に移動(往路移動)するときには、進行方向下流側に位置するクリアインクノズル列Nt1a又はクリアインクノズル列Nt2aからマット調用クリアインク又はグロス調用クリアインクが吐出される。また、ヘッド31が他端から一端に移動(復路移動)するときには進行方向下流側に位置するクリアインクノズル列Nt1b又はクリアインクノズル列Nt2bからマット調用クリアインク又はグロス調用クリアインクが吐出される。
<プリンターの印刷動作について>
以下では、プリンター2の印刷動作について、プリンター1と異なる点を中心に説明する。
操作者は、コンピューター100を操作して、マット調印刷仕上げとグロス調印刷仕上げの何れか一方を選択する入力を行う。そして、コンピューター100を操作してプリンター2の印刷動作を開始させる。そうすると、コントローラー60は、印刷仕上げにかかる情報をラスタライズされた印刷データとともにコンピューター100から受信し、格納部16に格納された用紙Sをベルト12上に給紙するよう搬送ユニット10を制御する。また、コントローラー60は、マット調印刷仕上げとの情報を受信したときは、クリアインクにマット調用クリアインクを用いて印刷を行うようヘッドユニット30を制御する。また、コントローラー60は、グロス調印刷仕上げとの情報を受信したときは、クリアインクにグロス調用クリアインクを用いて印刷を行うようヘッドユニット30を制御する。
以下、プリンター2は、プリンター1と同様の印刷動作を行う。
<第2実施形態の有効性>
第2実施形態によれば、シリアルタイプのプリンター2が、有色インクよりも紫外線に対する硬化し易いマット調用クリアインクと、マット調用クリアインクよりも紫外線に対する硬化し難いグロス調用クリアインクとを選択的に吐出することにより、マット調の表面仕上げの印刷とグロス調の表面仕上げの印刷とを、操作者からの入力に応じて実行することができる。
===第3実施形態===
第1実施形態のプリンター1は、シリアルタイプのプリンターであったが、第3実施形態のプリンター3は、ラインタイプのプリンターである。
<プリンターの構成について>
図6Aは、第3実施形態にかかるプリンター3の概略上面図であり、図6Bは、プリンター3の概略側面図である。プリンター3は、搬送ユニット10、ヘッドユニット30、照射ユニット40、検出器群50、コントローラー60を備える。以下、図6を参照しながら本実施形態のプリンター3について説明する。
プリンター3は、クリアインクとして、印刷面に凹凸があり半光沢であるマット調の印刷仕上げ(「第一印刷仕上げ」に相当)にするためのマット調用クリアインク(「無色透明インク」又は「第一インク」に相当)と、印刷面が平滑で光沢のあるグロス調の印刷仕上げ(「第二印刷仕上げ」に相当)にするためのグロス調用クリアインク(「第二インク」に相当)との2種類のうち、何れか一方を装着可能である。操作者は、所望する印刷仕上げに応じて、これら2種類のクリアインクのうちの一方を選択して用いる。
プリンター3は、外部装置であるコンピューター100から印刷指令(印刷データ)を受信し、コントローラー60により、各ユニット(搬送ユニット10、ヘッドユニット30、紫外線照射ユニット40)を制御し、用紙Sに画像を形成する。また、プリンター3内の状況を検出器群50が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラー60は各ユニットを制御する。
コントローラー60は、プリンター1のコントローラー60と同様の制御を行う。
搬送ユニット10は、用紙Sを搬送方向に搬送させるためのものである。この搬送ユニット10は、図6に示すように、上流側搬送ローラー13a及び下流側搬送ローラー13bと、ベルト12と、を有する。不図示の搬送モーターが回転すると、上流側搬送ローラー13a及び下流側搬送ローラー13bが回転し、ベルト12が回転する。給紙ローラー(不図示)によって給紙された用紙Sは、ベルト12によって、印刷可能な領域(ヘッドと対向する領域)まで搬送される。ベルト12が用紙Sを搬送することによって、用紙Sがヘッドユニット30に対して搬送方向に移動する。印刷可能な領域を通過した用紙Sは、ベルト12によって外部へ排紙される。なお、搬送中の用紙Sは、ベルト12に静電吸着又はバキューム吸着される。
ヘッドユニット30は、用紙Sにインクを吐出するためのヘッド31を有する。図6に示すプリンター3では、互いに異なるインクを用紙Sに向けて吐出する複数のヘッド31が設けられる。各ヘッド31の下面にはインク吐出部であるノズルが複数設けられる。各ノズルには、インクが入った圧力室(不図示)と、圧力室の容量を変化させてインクを吐出させるための駆動素子(例えばピエゾ素子)が設けられる。駆動素子に駆動信号が印加されることにより、駆動素子は変形し、その変形に伴って圧力室が膨張・収縮することによりインクが吐出される。
プリンター3は、4色の有色インクとクリアインクとを吐出可能とする。搬送方向の上流側から下流側へ向かって順に、シアンインクCを吐出するヘッド31(C)と、マゼンタインクMを吐出するヘッド31(M)と、イエローインクYを吐出するヘッド31(Y)と、ブラックインクKを吐出するヘッド31(K)と、クリアインクTを吐出するヘッド31(T)とが設けられる。
ヘッド31は、用紙Sがヘッド31の下を一回通過するだけで用紙Sの全面に印刷することができるように、搬送方向と交差する方向である幅方向において、用紙Sの幅方向の長さよりも長い。
紫外線照射ユニット40は、ヘッド31が用紙Sに向けて吐出したインクに紫外線を照射してインクを硬化させるためのものである。この紫外線照射ユニット40は、インクに紫外線を照射してインクを仮硬化させるための仮硬化部41とインクに紫外線を照射してインクを本硬化させるための本硬化部43とを備える。
紫外線照射ユニット40は、幅方向において、用紙Sの幅方向の長さよりも長く、用紙Sが紫外線照射ユニット40の下を一回通過するだけで用紙Sの全面を照射することができる。
仮硬化部41は、紫外線照射の光源としてそれぞれ多数の発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を備える。各LEDは、入力電流の大きさを制御することによって、照射強度(mW/cm)を容易に変更することが可能である。また、本硬化部43は、紫外線照射の光源として、ランプ(メタルハライドランプ、水銀ランプなど)を備える。
また、仮硬化部41は本硬化部43に比べて照射強度の弱い紫外線を照射する。そして、このことにより、ヘッド31から吐出された紫外線硬化型インクは、仮硬化部41にて照射される紫外線では完全には硬化せず(仮硬化)、本硬化部43にて照射される紫外線によって完全に硬化することとなる(本硬化)。
第3実施形態のプリンター3では、複数のヘッド31により吐出される互いに異なるインクの各々を照射するための、複数のヘッド31の各々に対応した複数の仮硬化部41が設けられる。より具体的には、搬送方向の上流側から下流側へ向かって順に、シアンインクCを吐出するヘッド31(C)に対応し、ヘッド31(C)から見て下流側に位置するシアンインクCを照射するための仮硬化部41(C)と、マゼンタインクMを吐出するヘッド31(M)に対応し、ヘッド31(M)から見て下流側に位置するマゼンタインクMを照射するための仮硬化部41(M)と、イエローインクYを吐出するヘッド31(Y)に対応し、ヘッド31(Y)から見て下流側に位置するイエローインクYを照射するための仮硬化部41(Y)と、ブラックインクKを吐出するヘッド31(K)に対応し、ヘッド31(K)から見て下流側に位置するブラックインクKを照射するための仮硬化部41(K)と、クリアインクTを吐出するヘッド31(T)に対応し、ヘッド31(T)から見て下流側に位置するクリアインクTを照射するための仮硬化部41(T)とが備えられる。なお、仮硬化部41(T)の照射強度は、仮硬化部41(C)、41(M)、41(Y)、41(K)の何れの照射強度よりも小さい。
また、搬送方向の最も下流側には本硬化部43が一つだけ設けられる。
<プリンターの動作について>
以下では、プリンター3の印刷動作について説明する。
操作者は、印刷仕上げをマット調にするときには、CMYKインクの何れよりも紫外線に対して硬化し易いマット調用クリアインクが入ったカートリッジをプリンター3のヘッド31に装着する。一方、操作者は、印刷仕上げをグロス調にするときには、マット調用クリアインクよりも紫外線に対して硬化し難いグロス調用クリアインクが入ったカートリッジをプリンター3のヘッド31に装着する。
操作者は、ヘッド31にクリアインクの装着が完了すると、コンピューター100を操作してプリンター3の印刷動作を開始させる。そうすると、コントローラー60は、ラスタライズされた印刷データをコンピューター100から受信し、格納部16に格納された用紙Sがベルト12上に給紙されるよう搬送ユニット10を制御する。
用紙Sは、ベルト12により一定の速度で停まることなく搬送され、やがて、ヘッド31(C)と対向する位置に位置する。かかる際に、コントローラー60は、ヘッド31(C)を制御して、ヘッド31(C)がシアンインクを吐出するシアンインク吐出動作を実行させる。用紙Sには、ヘッド31(C)から吐出されたシアンインクが着弾することによってドットが形成される。そして、用紙Sは、ベルト12により搬送され、仮硬化部41(C)と対向する位置に位置する。次に、コントローラー60は、仮硬化部41(C)を制御して、用紙Sに着弾したシアンインクのドットに対して仮硬化部41(C)が紫外線を照射するシアンインク照射動作(シアンインクのドットを仮硬化させる仮硬化処理)を実行させる。そして、コントローラー60は、ベルト12に用紙Sを搬送させ、用紙Sをヘッド31(M)と対向する位置に位置させる。
コントローラー60は、同様に、ヘッド31(M)、仮硬化部41(M)を制御し、ヘッド31(M)からマゼンタインクを吐出して用紙Sに着弾させ、仮硬化部41(M)から用紙Sに着弾したマゼンタインクに紫外線を照射して仮硬化処理を実行させる。そして、そして、コントローラー60は、ベルト12に用紙Sを搬送させ、用紙Sをヘッド31(Y)と対向する位置に位置させる。以下、コントローラー60は、各ユニットを制御して、イエローインクY、ブラックインクK、クリアインクTについても同様の処理を実行させる。
CMYKの有色インクとクリアインクの全てのインクについての吐出及び仮硬化処理の終了後、コントローラー60は、本硬化部43を制御して、用紙Sに着弾したシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック及びクリアの各インクに紫外線を照射し、これらのインクを本硬化させる本硬化処理を実行させる。本硬化処理の後、用紙S上での画像の印刷が完了し、当該用紙Sはプリンター3から外部へ排出される。
<第3実施形態の有効性>
第3実施形態によれば、ラインタイプのプリンター3が、有色インクよりも紫外線に対する硬化し易いマット調用クリアインクを用いることで、マット調の表面仕上げの印刷を実行することができる。
また、プリンター3は、仮硬化部41(C)、41(M)、41(Y)、41(K)の何れよりも少ない照射量の紫外線を照射して仮硬化させる仮硬化部41(T)を備えることにより、より小さい光源の仮硬化部41(T)によってもマット調の印刷仕上げを実行することができる。
ところで、用紙Sは各仮硬化部41(C)、41(M)、41(Y)、41(K)、41(T)の下を同じ搬送速度で通過する。すなわち、用紙Sが各仮硬化部41(C)、41(M)、41(Y)、41(K)、41(T)の下を通過するのに要する時間は同じであるので、用紙Sが各仮硬化部41(C)、41(M)、41(Y)、41(K)、41(T)から受ける紫外線の照射時間も同じである。すると、仮硬化部41(T)は、その他の仮硬化部41(C)、41(M)、41(Y)、41(K)の何れよりも少ない照射量の紫外線を照射するということは、仮硬化部41(T)は、その他の仮硬化部41(C)、41(M)、41(Y)、41(K)の何れよりも小さい照射強度で紫外線を照射するということである。したがって、仮硬化部41(T)は、その他の仮硬化部41(C)、41(M)、41(Y)、41(K)の何れよりもコンパクトで安価な光源を用いることができる。
===第4実施形態===
第3実施形態のラインタイプのプリンター3においては、操作者が所望する印刷仕上げに応じて、マット調用クリアインクとグロス調用クリアインクとの2種類のクリアインクのうち一方を選択してヘッド31に装着した。一方で、第4実施形態のプリンター4は、マット調用クリアインクとグロス調用クリアインクとの2種類のクリアインクの両方を予め装着する。操作者は、自らが所望する印刷仕上げをコンピューター100に入力する。そして、プリンター4は、その入力に基づいて印刷を実行する。
<プリンターの構成について>
図7Aは、第4実施形態にかかるプリンター4の概略上面図であり、図7Bは、プリンター4の概略側面図である。プリンター4は、搬送ユニット10、ヘッドユニット30、照射ユニット40、検出器群50、コントローラー60を備える。以下、図7を参照しながら本実施形態のプリンター4について説明する。このうち、搬送ユニット10、照射ユニット40の本硬化部43、検出器群50、コントローラー60は、第3実施形態のプリンター3と同じ構成である。以下、ヘッドユニット30のヘッド31と、照射ユニット40の仮硬化部41について説明する。
プリンター4は、4色の有色インクとクリアインクとを吐出可能とする。搬送方向の上流側から下流側へ向かって順に、シアンインクCを吐出するヘッド31(C)と、マゼンタインクMを吐出するヘッド31(M)と、イエローインクYを吐出するヘッド31(Y)と、ブラックインクKを吐出するヘッド31(K)と、マット調用クリアインクTを吐出するヘッド31(T)と、グロス調用クリアインクTを吐出するヘッド31(T)と、が設けられる。
第4実施形態のプリンター4では、複数のヘッド31により吐出される互いに異なるインクの各々を照射するための、複数のヘッド31の各々に対応した複数の仮硬化部41が設けられる。より具体的には、搬送方向の上流側から下流側へ向かって順に、シアンインクCを吐出するヘッド31(C)に対応し、ヘッド31(C)から見て下流側に位置し、シアンインクCを照射するための仮硬化部41(C)と、マゼンタインクMを吐出するヘッド31(M)に対応し、ヘッド31(M)から見て下流側に位置し、マゼンタインクMを照射するための仮硬化部41(M)と、イエローインクYを吐出するヘッド31(Y)に対応し、ヘッド31(Y)から見て下流側に位置し、イエローインクYを照射するための仮硬化部41(Y)と、ブラックインクKを吐出するヘッド31(K)に対応し、ヘッド31(K)から見て下流側に位置し、ブラックインクKを照射するための仮硬化部41(K)と、マット調用クリアインクTを吐出するヘッド31(T)及びグロス調用クリアインクTを吐出するヘッド31(T)に対応し、ヘッド31(T)及びヘッド31(T)から見て下流側に位置し、マット調用クリアインクT及びグロス調用クリアインクTを照射するための仮硬化部41(T)とが備えられる。なお、仮硬化部41(T)の照射強度は、仮硬化部41(C)、41(M)、41(Y)、41(K)の何れの照射強度よりも小さい。
また、搬送方向の最も下流側には本硬化部43が一つだけ設けられる。
<プリンターの動作について>
以下では、プリンター4の印刷動作について説明する。
コントローラー60は、第3実施形態と同様に、シアンインクC、マゼンタインクM、イエローインクY、ブラックインクKについて吐出及び仮硬化処理を実行させる。
操作者は、コンピューター100を操作して、マット調印刷仕上げとグロス調印刷仕上げの何れか一方を選択する入力を行う。そして、コンピューター100を操作してプリンター2の印刷動作を開始させる。そうすると、コントローラー60は、印刷仕上げにかかる情報をラスタライズされた印刷データとともにコンピューター100から受信し、格納部16に格納された用紙Sをベルト12上に給紙するよう搬送ユニット10を制御する。また、コントローラー60は、マット調印刷仕上げとの情報を受信したときは、クリアインクにマット調用クリアインクを用いて印刷を行うようヘッドユニット30を制御する。また、コントローラー60は、グロス調印刷仕上げとの情報を受信したときは、クリアインクにグロス調用クリアインクを用いて印刷を行うようヘッドユニット30を制御する。
CMYKの有色インクとクリアインクについての吐出及び仮硬化処理の終了後、コントローラー60は、本硬化部43を制御して、用紙Sに着弾したシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック及びクリアの各インクに紫外線を照射し、これらのインクを本硬化させる本硬化処理を実行する。本硬化処理の後、用紙S上での画像の印刷が完了し、当該用紙Sはプリンター4から外部へ排出される。
<第4実施形態の有効性>
第4実施形態によれば、ラインタイプのプリンター4が、有色インクよりも紫外線に対する硬化し易いマット調用クリアインクと、マット調用クリアインクよりも紫外線に対する硬化し難いグロス調用クリアインクとを選択的に吐出することにより、マット調の表面仕上げの印刷とグロス調の表面仕上げの印刷とを、操作者からの入力に応じて実行することができる。
また、プリンター3は、仮硬化部41(C)、41(M)、41(Y)、41(K)の何れよりも少ない照射強度の紫外線を照射して仮硬化させる仮硬化部41(T)を備えることにより、より小さい仮硬化部41(T)によってもマット調の印刷仕上げを実行することができる。
===その他の実施形態===
第1〜第4実施形態は、主として印刷装置について記載されるが、印刷方法等の開示も含まれる。また、第1〜第4実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<移動機構について>
第1及び第2実施形態では、キャリッジユニット20を用いてヘッド31を移動させることにより、ヘッド31と用紙Sを移動方向に相対移動させる。また、搬送ユニット10を用いて用紙Sを搬送することにより、ヘッド31と用紙Sを搬送方向に相対移動させる。
しかし、移動機構はこれに限られるものではない。例えば、移動方向については、ヘッド31は所定の位置に位置したまま、用紙Sを移動方向に移動させることによって、ヘッド31と用紙Sを移動方向に相対移動させてもよい。また、搬送方向については、用紙Sは所定の位置に位置したまま、ヘッド31、仮硬化部41、本硬化部43を移動させることによって、ヘッド31と用紙Sを相対移動させてもよい。
また、第3及び第4実施形態では、搬送ユニット10を用いて用紙Sを搬送することにより、ヘッド31と用紙Sを相対移動させるが、移動機構はこれに限られるものではない。例えば、用紙Sは所定の位置に位置したまま、ヘッド31、仮硬化部41、本硬化部43を移動させることによって、ヘッド31と用紙Sを相対移動させてもよい。
<ヘッドについて>
第1〜第4実施形態では、圧電素子を用いてインクを吐出するヘッド31を用いていた。しかし、流体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
<紫外線硬化型インク、仮硬化部及び本硬化部について>
第1〜第4実施形態では、ヘッド31から吐出するインクとして紫外線硬化型インクを例に挙げ、また仮硬化部41及び本硬化部43が照射する電磁波として紫外線を例に挙げたが、これに限定されるものではない。例えば、仮硬化部41が照射する電磁波には電子線、X線、可視光線、赤外線等の電磁波が含まれていてもよい。また、本硬化部43は、電子線、X線、可視光線、赤外線等の電磁波を照射してもよい。さらに、インクは、これらに対応する電磁波によって硬化するインクであってもよい。
<搬送ユニットの動作について>
第1及び第2実施形態では、バンド印刷を行うこととしたが、これに限らず、MW(Micro Weave)印刷、FOL(Full Overlap)印刷、POL(Part Overlap)印刷などであってもよい。
搬送ユニット10の紙送り量は、これらの印刷方法に基づいて、コントローラー60が適切に制御する。
<ヘッドユニットの動作について>
第1及び第2実施形態では、往路及び復路の双方向印刷だが、一方向印刷としても良い。
図8は、プリンター1の変形例で往路のみで印刷するプリンターのヘッド31及び仮硬化部41の構成の一例の説明図である。同図に示すように、プリンター1は、クリアインクノズル列Nt及びクリアインクノズル列Ntの2つのクリアインクノズル列を有するが、往路のみで印刷を行うこととし、クリアインクノズル列としてクリアインクノズル列Ntのみを有することとしてもよい。
また、同様に、プリンター2は、クリアインクノズル列Nt1a及びクリアインクノズル列Nt2a並びにクリアインクノズル列Nt1b及びクリアインクノズル列Nt2bの4つのクリアインクノズル列を有するが、往路のみで印刷を行うこととし、クリアインクノズル列としてクリアインクノズル列Nt1a及びクリアインクノズル列Nt2aのみを有することとしてもよい。
1、2、3、4 プリンター
10 搬送ユニット
11 給紙ローラー
12 ベルト
13 搬送ローラー
14 プラテン
15 排紙ローラー
16 格納部
20 キャリッジユニット
21 キャリッジ
24 ガイド軸
30 ヘッドユニット
31 ヘッド
40 照射ユニット
41 仮硬化部
43 本硬化部
50 検出器群
53 用紙検出センサー
54 光学センサー
60 コントローラー
61 インターフェイス部
62 CPU
63 メモリー
64 ユニット制御回路
100 コンピューター

Claims (2)

  1. 有色インクを媒体に対して吐出して、前記媒体上に前記有色インクを付着させ、無色透明インクを前記媒体に対して吐出して、前記媒体上に付着した前記有色インクの上に前記無色透明インクを付着させるヘッドと、
    前記ヘッドから吐出され前記媒体に付着した、前記有色インクと前記無色透明インクとに対して、電磁波を照射して仮硬化させる仮硬化部と、
    を備え、
    前記ヘッドは、
    前記無色透明インクとして、前記有色インクよりも電磁波に対して硬化し易い第一インクと、前記有色インクよりも電磁波に対して硬化し難い第二インクと、を選択的に吐出可能であり、
    第一表面仕上げ印刷と、前記第一表面仕上げ印刷よりも表面状態が平滑である第二表面仕上げ印刷との2種類の印刷のうち、前記第一表面仕上げ印刷が実行されるときには、前記第一インクを吐出し、前記第二表面仕上げ印刷が実行されるときには、前記第二インクを吐出する、
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記仮硬化部は、
    前記媒体に付着した前記有色インクに対して電磁波を照射して仮硬化させる第一予備照射部と、
    前記媒体に付着した前記無色透明インクに対して、前記第一予備照射部よりも少ない照射量の電磁波を照射して仮硬化させる、前記第一予備照射部と異なる第二予備照射部と、を備える
    ことを特徴とする印刷装置。
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