JP2011131426A - 印刷装置 - Google Patents

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JP2011131426A JP2009291036A JP2009291036A JP2011131426A JP 2011131426 A JP2011131426 A JP 2011131426A JP 2009291036 A JP2009291036 A JP 2009291036A JP 2009291036 A JP2009291036 A JP 2009291036A JP 2011131426 A JP2011131426 A JP 2011131426A
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Hiroyuki Onishi
弘幸 大西
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Abstract

【課題】 複数種類の液体を吐出する場合であっても、画質の低下を抑止することができる。
【解決手段】 第一液体と第二液体とを媒体Sに対して吐出するヘッド31と、第一液体を加熱する第一加熱部33と、第二液体を加熱する第二加熱部33と、第一液体が第一目標温度となるように第一加熱部33を制御し、第二液体が第一目標温度とは異なる第二目標温度となるように第二加熱部33を制御する制御部60と、を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、印刷装置に関する。
従来より、加熱した液体をヘッドから媒体に対して吐出する液体吐出装置がある(例えば、特許文献1)。
これにより、常温では粘度が高い液体であっても、加熱によって液体の粘度を下げることによってヘッドからインクを適切に吐出し、もって画質の低下を抑止することができる。
特開2008−260192号公報
しかしながら、従来技術によっては、複数種類の液体を吐出する場合、各液体を同じ温度となるように加熱しても、画質の低下を抑止することができない場合がある。
本発明はかかる従来の課題に鑑みて成されたもので、複数種類の液体を吐出する場合であっても、画質の低下を抑止することを目的とする。
前記課題を解決するための主たる発明は、
第一液体と第二液体とを媒体に対して吐出するヘッドと、
前記第一液体を加熱する第一加熱部と、
前記第二液体を加熱する第二加熱部と、
前記第一液体が第一目標温度となるように前記第一加熱部を制御し、前記第二液体が前記第一目標温度とは異なる第二目標温度となるように前記第二加熱部を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする液体吐出装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
第1実施形態にかかるプリンター1の構成を示すブロック図である。 図2Aは、第1実施形態にかかるプリンター1の概略上面図であり、図2Bは、プリンター1の概略側面図である。 インクを収納するメインタンク21とサブタンク32とヘッド31との関係を示す概念図である。 各インクについて温度と粘度の関係を示す表である。 図5Aは、第2実施形態にかかるプリンター2の概略上面図であり、図5Bは、プリンター2の概略側面図である。 第3実施形態にかかるプリンター3の構成を示すブロック図である。 プリンター3のヘッド周辺の概略図である。 図8Aは図7のA−A断面に相当するプリンター3の横断面図であり、図8Bは図7のB−B断面に相当するプリンター3の横断面図である。 ヘッド31及び仮硬化部41の構成の一例の説明図である。
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
即ち、第一液体と第二液体とを媒体に対して吐出するヘッドと、
前記第一液体を加熱する第一加熱部と、
前記第二液体を加熱する第二加熱部と、
前記第一液体が第一目標温度となるように前記第一加熱部を制御し、前記第二液体が前記第一目標温度とは異なる第二目標温度となるように前記第二加熱部を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする液体吐出装置である。
このような印刷装置によれば、複数種類の液体を吐出する場合であっても、画質の低下を抑止することができる。
かかる印刷装置であって、
前記ヘッドを保温温度に保温する保温部と、
前記第一液体を貯留する第一メインタンクと、
前記第一メインタンクから前記第一液体の供給を受け、前記第一インクを前記ヘッドに供給する第一サブタンクと、
前記第二液体を貯留する第二メインタンクと、
前記第二メインタンクから前記第二液体の供給を受け、前記第二インクを前記ヘッドに供給する第二サブタンクと、
を備え、
前記第一加熱部は、前記第一サブタンク内の前記第一液体を加熱し、
前記第二加熱部は、前記第二サブタンク内の前記第二液体を加熱し、
前記制御部は、前記保温温度が前記第一目標温度と前記第二目標温度との間の温度となるように前記保温部を制御することを特徴とする液体吐出装置である。
このような印刷装置によれば、ヘッドを保温温度に適温に保つことによって、ヘッドから吐出される各インクの粘度をそろえることができ、もって画質の低下を抑止することができる。
かかる印刷装置であって、
前記制御部は、外部から受信した吐出指令に基づいて、前記第一液体又は前記第二液体を前記媒体に対して吐出する吐出動作を前記ヘッドに実行させた後、所定時間経過後に次の前記吐出指令を受信したときは、次の前記吐出指令に基づいて前記吐出動作を実行させる前に、フラッシング動作を実行させるように前記ヘッドを制御することを特徴とする液体吐出装置である。
このような印刷装置によれば、適切な粘度のインクをサブタンクからヘッドに供給することによって、画質の低下を抑止することができる。
かかる印刷装置であって、
前記第一液体は、複数の有色インクであり、
前記第二液体は、クリアインクであることを特徴とする液体吐出装置である。
このような印刷装置によれば、温度粘度特性の異なる有色インクとクリアインクとを異なる目標温度に基づいて制御することにより、画質の低下を抑止することができる。
かかる印刷装置であって、
前記第一液体は、描画インクであり、
前記第二液体は、複数の背景インクであることを特徴とする液体吐出装置である。
このような印刷装置によれば、適切な形状のインク滴を吐出する必要性の高い描画インクと、インク滴の形状の厳密な制御の必要性の低い背景インクとを異なる目標温度に基づいて制御することにより、画質の低下を抑止することができる。
===第1実施形態===
<プリンターの構成について>
以下、図1〜図3を参照しながら本実施形態のラインタイプのプリンター1(「液体吐出装置」に相当)について説明する。
図1は、第1実施形態にかかるプリンター1の構成を示すブロック図である。図2Aは、第1実施形態にかかるプリンター1の概略上面図であり、図2Bは、プリンター1の概略側面図である。プリンター1は、搬送ユニット10、メインタンクユニット20、ヘッドユニット30、照射ユニット40、検出器群50、コントローラー60を備える。図3は、インクを収納するメインタンク21とサブタンク32とヘッド31との関係を示す概念図である。以下、図1〜図3を参照しながら本実施形態のプリンター1について説明する。
プリンター1は、用紙、布、フィルムシート等の媒体に向けて、液体の一例として、紫外線の照射によって硬化する紫外線硬化型インクを吐出することにより、媒体に画像を印刷する装置である。紫外線硬化型インクは、紫外線硬化樹脂を含むインクであり、紫外線の照射を受けると紫外線硬化樹脂において光重合反応が起こることにより硬化する。なお、本実施形態のプリンター1は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ホワイトの5色のインク(「有色インク」に相当)とクリアインクの紫外線硬化型インクを用いて画像を印刷する。
なお、各インクの温度粘度特性は、それぞれ異なる。図4は、各インクについて温度と粘度の関係を示す表である。同図に示すように、20℃での粘度について、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク、ホワイトインク及びクリアインクは、それぞれ31(mPa・s)である。また、同図に示すように、各インクは何れも温度上昇とともに粘度は低下するものの、粘度低下の度合いは異なり、40℃では、マゼンタインク及びホワイトの粘度は14(mPa・s)であり、シアンインクとイエローインクとブラックインクの粘度は13(mPa・s)であり、クリアインクの粘度は12(mPa・s)である。
プリンター1は、外部装置であるコンピューター100から印刷指令(印刷データ)を受信し、コントローラー60により、各ユニット(搬送ユニット10、メインタンクユニット20、ヘッドユニット30、紫外線照射ユニット40)を制御し、用紙Sに画像を形成する。また、プリンター3内の状況を検出器群50が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラー60は各ユニットを制御する。
搬送ユニット10は、用紙Sを搬送方向に搬送させるためのものである。この搬送ユニット10は、図2Bに示すように、上流側搬送ローラー13a及び下流側搬送ローラー13bと、ベルト12と、を有する。不図示の搬送モーターが回転すると、上流側搬送ローラー13a及び下流側搬送ローラー13bが回転し、ベルト12が回転する。給紙ローラー(不図示)によって給紙された用紙Sは、ベルト12によって、印刷可能な領域(ヘッドと対向する領域)まで搬送される。ベルト12が用紙Sを搬送することによって、用紙Sがヘッドユニット30に対して搬送方向に移動する。印刷可能な領域を通過した用紙Sは、ベルト12によって外部へ排紙される。なお、搬送中の用紙Sは、ベルト12に静電吸着又はバキューム吸着される。
メインタンクユニット20は、各インクのメインタンク21を有する。すなわち、メインタンク21Cはシアンインクを貯留し、メインタンク21Mはマゼンタインクを貯留し、メインタンク21Yはイエローインクを貯留し、メインタンク21Kはブラックインクを貯留し、メインタンク21Wはホワイトインクを貯留し、メインタンク21Tは、クリアインクを貯留する。そして、各メインタンク21は、供給管22を介して後述する各サブタンク32に各インクをそれぞれ補充供給する。なお、各メインタンク21から各サブタンク32に供給されるときの各インクの温度は常温(室温)である。
ヘッドユニット30は、用紙Sにインクを吐出するためのヘッド31と、ヘッド31にインクを供給するサブタンク32と、サブタンク32に貯留されたインクを加熱する加熱部33と、ヘッド31を保温する保温部35と、を有する。
ヘッド31には、同一インクを用紙Sに向けて吐出する複数のノズルが一列に並んだノズル列を有する。ヘッド31の下面には、各インク列が複数並んで配置される。各ノズルには、インクが入った圧力室(不図示)と、圧力室の容量を変化させてインクを吐出させるための駆動素子(例えばピエゾ素子)が設けられる。駆動素子に駆動信号が印加されることにより、駆動素子は変形し、その変形に伴って圧力室が膨張・収縮することによりインクが吐出される。ヘッド31の各ノズル列は、用紙Sがヘッド31の下を一回通過するだけで用紙Sの全面に印刷することができるように、搬送方向と交差する方向である幅方向において、用紙Sの幅方向の長さよりも長い。
サブタンク32は、インク毎に設けられ、各インクに対応する供給管22を介して各メインタンク21からそれぞれ供給された各インクを貯留する。すなわち、サブタンク32Cはシアンインクを貯留し、サブタンク32Mはマゼンタインクを貯留し、サブタンク32Yはイエローインクを貯留し、サブタンク32Kはブラックインクを貯留し、サブタンク32Wはホワイトインクを貯留し、サブタンク32Tはクリアインクを貯留する。また、各サブタンク32は、それぞれ貯留する各インクを、各インクに対応する配管34を介して各圧力室にそれぞれ供給する。
加熱部33は、サブタンク32毎に設けられる。すなわち、加熱部33Cはサブタンク32Cに貯留されたシアンインクを加熱し、加熱部33Mはサブタンク32Mに貯留されたマゼンタインクを加熱し、加熱部33Yはサブタンク32Yに貯留されたイエローインクを加熱し、加熱部33Kはサブタンク32Kに貯留されたブラックインクを加熱し、加熱部33Wはサブタンク32Wに貯留されたホワイトインクを加熱し、加熱部33Tはサブタンク32Tに貯留されたクリアインクを加熱する。各加熱部33は、各インクの粘度が均一になるよう、インク毎の目標温度にそれぞれ制御される。例えば、図4に示された各インクを用いる場合では、各サブタンク32に貯留された各インクの粘度が13(mPa・s)となるように、各加熱部33は、各インクをそれぞれ加熱する。例えば、イエローインクとシアンインクとブラックインク(これら3種類のインクが「第一液体」に相当)とは40℃(「第一目標温度」に相当)となるように加熱し、マゼンタインクとホワイトインク(これら2種類のインクが「第二液体」に相当)とは42℃(「第二目標温度」に相当)となるように加熱し、クリアインクは38℃となるように加熱する。
保温部35は、ヘッド31を保温温度に保温することによって、ヘッド31の各圧力室に滞留する各インクを保温する。ここで、保温温度は、各サブタンク32の各目標温度のうち最も高い温度と最も低い温度の間の温度である。
紫外線照射ユニット40は、ヘッド31が用紙Sに向けて吐出したインクに紫外線を照射してインクを硬化させるためのものである。この紫外線照射ユニット40は、インクに紫外線を照射してインクを仮硬化させるための仮硬化部41とインクに紫外線を照射してインクを本硬化させるための本硬化部43とを備える。
紫外線照射ユニット40は、幅方向において、用紙Sの幅方向の長さよりも長く、用紙Sが紫外線照射ユニット40の下を一回通過するだけで用紙Sの全面を照射することができる。
仮硬化部41は、紫外線照射の光源としてそれぞれ多数の発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を備える。各LEDは、入力電流の大きさを制御することによって、照射強度(mW/cm)を容易に変更することが可能である。また、本硬化部43は、紫外線照射の光源として、ランプ(メタルハライドランプ、水銀ランプなど)を備える。
また、仮硬化部41は本硬化部43に比べて照射強度の弱い紫外線を照射する。そして、このことにより、ヘッド31から吐出された紫外線硬化型インクは、仮硬化部41にて照射される紫外線では完全には硬化せず(仮硬化)、本硬化部43にて照射される紫外線によって完全に硬化する(本硬化)。本硬化部43は、搬送方向の最も下流側に一つだけ設けられる。
検出器群50には、ロータリー式エンコーダー(不図示)、用紙検出センサー(不図示)、および光学センサー(不図示)等が含まれる。ロータリー式エンコーダーは、搬送ローラー13の回転量を検出する。用紙検出センサーは、給紙中の用紙Sの先端の位置を検出する。光学センサーは、発光部と受光部により、用紙Sの有無を検出する。そして、光学センサーは、用紙Sの端部の位置を検出し、用紙Sの幅を検出することができる。また、光学センサーは、状況に応じて、用紙Sの先端(搬送方向下流側の端部であり、上端ともいう)及び後端(搬送方向上流側の端部であり、下端ともいう)も検出できる。
コントローラー60は、プリンター1の制御を行うための制御ユニット(制御部)である。コントローラー60は、インターフェイス部61と、CPU62と、メモリー63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェイス部61は、外部装置であるコンピューター100とプリンター1との間でデータの送受信を行う。CPU62は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。CPU62は、メモリー63に格納されるプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
印刷を行うとき、コントローラー60は、各サブタンク32に貯留される各インクが、インク毎の目標温度となるように制御する。また、コントローラー60は、用紙Sを搬送ユニット10によって搬送方向に搬送しつつ、ホワイト、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、クリアの各紫外線硬化型インクをヘッド31から吐出することによって用紙Sに画像を形成する。また、仮硬化部41に対向する位置に、画像が形成された用紙Sを搬送しつつ、各インクに紫外線を照射することによって仮硬化処理を行う。さらに、本硬化部43に対向する位置に、仮硬化処理された用紙Sを搬送しつつ、各インクに紫外線を照射することによって本硬化処理を行う。
<プリンターの動作について>
以下では、プリンター1の印刷動作について説明する。なお、印刷が実行されるときのプリンター1の各種動作は、主としてコントローラー60により実現される。すなわち、第1実施形態においては、メモリー63に格納されたプログラムをCPU12が処理することにより実現される。そして、このプログラムは、以下に説明する各種の動作を行うためのコードから構成されている。
操作者は、コンピューター100を操作してプリンター1の印刷動作を開始させる。そうすると、コントローラー60は、ラスタライズされた印刷データとともに印刷指令(「吐出指令」に相当)をコンピューター100から受信する。コントローラー60は印刷指令を受信すると、前回の印刷指令に基づいて行った印刷動作が終了してから経過した時間が所定時間(例えば、5分)以上であるかどうかを判定する。
ここで、所定時間とは、ヘッド31に貯留された各インクの温度が、目標温度よりも保温温度に近くなるのに要する時間である。すなわち、各インクは各サブタンク32において各加熱部33によって加熱され目標温度となる。しかし、各インクは、ヘッド31内に滞留する際に、保温温度で保温され、目標温度から保温温度に近づいていく。つまり、各インクの温度が目標温度から乖離すると保温の意味が減少するので、所定時間を経過していれば、ヘッド31内に滞留するインクをキャップ内に吐出するフラッシング動作を行う。なお、所定時間経過していなければ、フラッシング動作は行わない。
次に、コントローラー60は、格納部16に格納された用紙Sがベルト12上に給紙されるよう搬送ユニット10を制御する。用紙Sは、ベルト12により一定の速度で停まることなく搬送され、ヘッド31(W)と対向する位置に位置する。かかる際に、コントローラー60は、ヘッド31(W)を制御して、ヘッド31(W)がホワイトインクを吐出するホワイトインク吐出動作を実行させる。用紙Sには、ヘッド31(W)から吐出されたホワイトインクが一面に着弾することによってホワイトインク層が形成される。
やがて、ヘッド31(C)と対向する位置に位置する。かかる際に、コントローラー60は、ヘッド31(C)を制御して、ヘッド31(C)がシアンインクを吐出するシアンインク吐出動作を実行させる。用紙Sには、ヘッド31(C)から吐出されたシアンインクが着弾することによってドットが形成される。
コントローラー60は、同様に、ヘッド31(M)を制御し、ヘッド31(M)からマゼンタインクを吐出して用紙Sに着弾させる。そして、コントローラー60は、ベルト12に用紙Sを搬送させ、用紙Sをヘッド31(Y)と対向する位置に位置させる。以下、コントローラー60は、各ユニットを制御して、イエローインクY、ブラックインクKについても同様の処理を実行させる。
さらに、コントローラー60は、同様に、ヘッド31(T)を制御し、ヘッド31(T)からクリアインクを吐出して用紙Sに着弾させ、各インクのドットの上面にクリアインク層を形成させる。
コントローラー60は、ベルト12に用紙Sを搬送させ、用紙Sを仮硬化部41と対向する位置に位置させる。そして、コントローラー60は、各インクに紫外線を仮硬化部41に照射させて仮硬化処理を実行させる。
コントローラー60は、ベルト12に用紙Sを搬送させ、用紙Sを本硬化部43と対向する位置に位置させる。そして、コントローラー60は、各インクに紫外線を本硬化部43に照射させて本硬化処理を実行させる。本硬化処理の後、用紙S上での画像の印刷が完了し、当該用紙Sはプリンター1から外部へ排出される。
<第1実施形態の有効性>
第1実施形態によれば、ラインタイプのプリンター1が、第一目標温度となるように第一インクを加熱する第一加熱部と、第一目標温度とは異なる第二目標温度となるように第二インクを加熱する第二加熱部と、を備えることによって、複数種類の液体を吐出する場合であっても、ヘッドから適切な形状のインク滴を吐出することができ、もって画質の低下を抑止することができる。
各インクの温度粘度特性はそれぞれ異なっている。しかし、各メインタンク21から各サブタンクに供給されるときには、各インクが概ね均一に供給されるようにするため、各インクの粘度は揃っていることが望ましい。各メインタンク21に貯留される各インクの温度は室温(常温)である。各インクは図4に示すように、室温(例えば、20℃)において粘度が31(mPa・s)で揃うように調合される。
一方で、ヘッド31から各インクを吐出するときには、吐出されるインク滴の形状が略球形となるよう、すなわちインク滴の尾引きを抑止するために、各インクの粘度を小さくする必要がある。このため、各加熱部33は各インクを加熱して各インクの温度を上げることによって、各インクの粘度を小さくする。ここで、各インクの温度粘度特性は異なるので、例えば40℃とすると、マゼンタインク及びホワイトの粘度は14(mPa・s)、シアンインクとイエローインクとブラックインクの粘度は13(mPa・s)、クリアインクの粘度は12(mPa・s)となり、各インクの粘度が揃わない。各インクの粘度が揃わないと、各ヘッド31から吐出される各インクのインク滴の形状が揃わず、用紙S上に形成されるドットの形状も揃わない。各インクのドットの形状が揃わないと画質が低下してしまう。そこで、例えば、各インクの粘度が13(mPa・s)で揃うように、各インクを加熱する。すなわち、イエローインクとシアンインクとブラックインクとは40℃となるように加熱し、マゼンタインクとホワイトインクとは42℃となるように加熱し、クリアインクは38℃となるように加熱する。
このように、プリンター1によれば、各インクの温度粘度特性が異なっていても、各メインタンク21から各サブタンク32へ供給するときの各インクの粘度を揃えることができ、もって各メインタンク21から各サブタンク32への各インクの供給を概ね均一に行うことができる。また、同時にヘッド31から吐出する各インクの粘度も揃えることができ、もってヘッド31から吐出する各インクのドットの形状を揃えることができる。これらにより、用紙Sに形成される画像の画質を向上させることができる。
また、ヘッド31を保温温度に保温する保温部35と、第一インクを貯留する第一メインタンク21と、第一メインタンク21から第一インクの供給を受け第一インクをヘッド31に供給する第一サブタンク32と、第二インクを貯留する第二メインタンク21と、第二メインタンク21から第二インクの供給を受け第二インクをヘッド31に供給する第二サブタンク32と、を備え、第一加熱部33は第一サブタンク32内の第一インクを加熱し、第二加熱部33は第二サブタンク32内の第二インクを加熱し、コントローラー60は保温温度が第一目標温度と第二目標温度との間の温度となるように保温部35を制御することにより、ヘッド31を保温温度に適温に保ち、ヘッド31から吐出される各インクの粘度をそろえ、もって画質の低下を抑止することができる。
各ヘッド31は、保温部に35によって保温温度に保温されると、各ヘッド31内の各インクの温度は保温温度に近づいていく。ここで、各インクの温度が各目標温度から乖離すると保温の意味が減少するので、なるべく各インクの温度が各目標温度から乖離しないようにする必要がある。ところで、インク温度は一般に外部温度との温度差が大きければ大きいほど変化し易い。各インクの温度が各目標温度から乖離しないようにするために、各ヘッド31に流入した当初の各インク温度である各目標温度と保温温度との温度差がなるべく小さくなるようにする必要がある。すなわち、保温温度が第一目標温度と第二目標温度との間にあれば、保温温度と第一目標温度との温度差と、保温温度と第二目標温度との温度差との合計の温度差を最小とすることができる。つまり、各目標温度と保温温度との温度差をなるべく小さくできる。したがって、コントローラー60は、保温温度が第一目標温度と第二目標温度との間の温度となるように保温部35を制御することにより、ヘッド31を保温温度に適温に保ち、ヘッド31から吐出される各インクの粘度を揃えられる。
また、コントローラー60は、外部から受信した吐出指令に基づいて、各インクを用紙Sに対して吐出する吐出動作をヘッド31に実行させた後、所定時間経過後に次の吐出指令を受信したときは、次の吐出指令に基づいて吐出動作を実行させる前に、フラッシング動作を実行させるようにヘッド31を制御することにより、ヘッド31の圧力室に滞留したインクを吐出する。そして、そのことにより、画質の低下を抑止することができる。すなわち、コントローラー60は印刷指令を受信すると、前回の印刷指令に基づいて行った印刷動作が終了してから経過した時間が所定時間以上であるかどうかを判定し、所定時間経過した場合にはフラッシング動作を行うことで、ヘッド31の圧力室に滞留したインクを吐出する。
各インクは各サブタンク32において各加熱部33によって加熱され目標温度となる。しかし、各インクは、ヘッド31内に滞留する際に、保温温度で保温され、目標温度から保温温度に近づいていく。すなわち、各インクが目標温度から乖離すると、各インクの粘度も吐出に適切な粘度から乖離することとなる。各インクの粘度が適切でなければ、ヘッド31から吐出するインク滴について適切な形状を得られないこととなる。しかし、本実施形態によれば、コントローラー60は、前回の印刷動作終了から所定時間経過し、適切な粘度でなくなったインクをヘッド31の圧力室から排出させる。そして、コントローラー60は、適切な粘度のインクをサブタンク32からヘッド31の圧力室に供給させることによって、ヘッド31が適切な形状のインク滴を吐出することができる。
===第2実施形態===
第1実施形態のプリンター1は、一つのヘッドから各インクを吐出するラインタイプのプリンターであったが、第2実施形態のプリンター2は、各インクに対応したヘッドが設けられたラインタイプのプリンターである。
図5Aは、第2実施形態にかかるプリンター2の概略上面図であり、図5Bは、プリンター2の概略側面図である。プリンター2は、搬送ユニット10、メインタンクユニット20、ヘッドユニット30、照射ユニット40、検出器群50、コントローラー60を備える。以下、図5を参照しながら第2実施形態のプリンター2について説明する。
搬送ユニット10は、第1実施形態のプリンター1と同様である。
プリンター2は、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク、ホワイトインク、クリアインクの6種類のインクを吐出可能とする。メインタンクユニット20は、ホワイトインクWを貯留するメインタンク21(W)と、シアンインクCを貯留するメインタンク21(C)と、マゼンタインクMを貯留するメインタンク21(M)と、イエローインクYを貯留するメインタンク21(Y)と、ブラックインクKを貯留するメインタンク21(K)と、クリアインクTを貯留するメインタンク21(T)とが設けられている。
ヘッドユニット30は、各インクに対応して6つ設けられる。すなわち、搬送方向の上流側から下流側へ向かって順に、ホワイトインクWを吐出するヘッド31(W)と、シアンインクCを吐出するヘッド31(C)と、マゼンタインクMを吐出するヘッド31(M)と、イエローインクYを吐出するヘッド31(Y)と、ブラックインクKを吐出するヘッド31(K)と、クリアインクTを吐出するヘッド31(T)とが設けられている。
サブタンク32は、インク毎に設けられ、対応する各ヘッド31に隣接して設けられる。また、加熱部33は、プリンター1と同様、サブタンク32毎に設けられる。加熱部33は、各インクの粘度が揃うよう、インク毎の目標温度にそれぞれ制御される。
照射ユニット40は、仮硬化部41と本硬化部43とを備える。仮硬化部41は、各ヘッド31に対応して、各ヘッド31が吐出したインクの仮硬化処理を実行するためにそれぞれの搬送方向下流側に設けられる。より具体的には、搬送方向の上流側から下流側へ向かって順に、ホワイトインクWを吐出するヘッド31(W)に対応しヘッド31(W)から見て下流側に位置するホワイトインクWを照射するための仮硬化部41(W)と、シアンインクCを吐出するヘッド31(C)に対応しヘッド31(C)から見て下流側に位置するシアンインクCを照射するための仮硬化部41(C)と、マゼンタインクMを吐出するヘッド31(M)に対応しヘッド31(M)から見て下流側に位置するマゼンタインクMを照射するための仮硬化部41(M)と、イエローインクYを吐出するヘッド31(Y)に対応しヘッド31(Y)から見て下流側に位置するイエローインクYを照射するための仮硬化部41(Y)と、ブラックインクKを吐出するヘッド31(K)に対応しヘッド31(K)から見て下流側に位置するブラックインクKを照射するための仮硬化部41(K)と、クリアインクTを吐出するヘッド31(T)に対応しヘッド31(T)から見て下流側に位置するクリアインクTを照射するための仮硬化部41(T)と、が備えられている。そして、搬送方向の最も下流側には本硬化部43が一つだけ設けられている。
検出器群50とコントローラー60とは、第1実施形態のプリンター1と同様である。
<プリンターの動作について>
以下では、プリンター2の印刷動作について説明する。
操作者は、コンピューター100を操作してプリンター2の印刷動作を開始させる。そうすると、コントローラー60は、ラスタライズされた印刷データとともに印刷指令(「吐出指令」に相当)をコンピューター100から受信する。コントローラー60は印刷指令を受信すると、前回の印刷指令に基づいて行った印刷動作が終了してから経過した時間が所定時間(例えば、5分)以上であるかどうかを判定する。所定時間を経過していれば、ヘッド31内に滞留するインクをキャップ内に吐出するフラッシング動作を行う。なお、所定時間経過していなければ、フラッシング動作は行わない。
次に、コントローラー60は、格納部16に格納された用紙Sがベルト12上に給紙されるよう搬送ユニット10を制御する。
用紙Sは、ベルト12により一定の速度で停まることなく搬送され、やがて、ヘッド31(W)と対向する位置に位置する。かかる際に、コントローラー60は、ヘッド31(W)を制御して、ヘッド31(W)がホワイトインクを吐出するホワイトインク吐出動作を実行させる。用紙Sには、ヘッド31(W)から吐出されたホワイトインクが着弾することによってホワイトインク層が形成される。そして、用紙Sは、ベルト12により搬送され、仮硬化部41(C)と対向する位置に位置する。次に、コントローラー60は、仮硬化部41(W)を制御して、用紙Sに着弾したホワイトインク層に対して仮硬化部41(W)が紫外線を照射するホワイトインク照射動作(ホワイトインク層を仮硬化させる仮硬化処理)を実行させる。そして、コントローラー60は、ベルト12に用紙Sを搬送させ、用紙Sをヘッド31(C)と対向する位置に位置させる。
コントローラー60は、同様に、ヘッド31(C)を制御して、ヘッド31(C)がシアンインクを吐出するシアンインク吐出動作を実行させる。用紙Sには、ヘッド31(C)から吐出されたシアンインクが着弾することによってドットが形成される。そして、用紙Sは、ベルト12により搬送され、仮硬化部41(C)と対向する位置に位置する。次に、コントローラー60は、仮硬化部41(C)を制御して、用紙Sに着弾したシアンインクのドットに対して仮硬化部41(C)が紫外線を照射するシアンインク照射動作(シアンインクのドットを仮硬化させる仮硬化処理)を実行させる。そして、コントローラー60は、ベルト12に用紙Sを搬送させ、用紙Sをヘッド31(M)と対向する位置に位置させる。
コントローラー60は、同様に、ヘッド31(M)、仮硬化部41(M)を制御し、ヘッド31(M)からマゼンタインクを吐出して用紙Sに着弾させ、仮硬化部41(M)から用紙Sに着弾したマゼンタインクに紫外線を照射して仮硬化処理を実行させる。そして、そして、コントローラー60は、ベルト12に用紙Sを搬送させ、用紙Sをヘッド31(Y)と対向する位置に位置させる。以下、コントローラー60は、各ユニットを制御して、イエローインクY、ブラックインクKについても同様の処理を実行させる。
さらに、コントローラー60は、ヘッド31(T)を制御して、ヘッド31(T)がクリアインクを吐出するクリアインク吐出動作を実行させる。用紙Sには、ヘッド31(T)から吐出されたクリアインクが各インクの上面に着弾することによってクリアインク層が形成される。そして、用紙Sは、ベルト12により搬送され、仮硬化部41(T)と対向する位置に位置する。次に、コントローラー60は、仮硬化部41(T)を制御して、用紙Sに着弾したクリアトインク層に対して仮硬化部41(T)が紫外線を照射するクリアインク照射動作(クリアインク層を仮硬化させる仮硬化処理)を実行させる。
全てのインクについての吐出及び仮硬化処理の終了後、コントローラー60は、本硬化部43を制御して、用紙Sに着弾したホワイト、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック及びクリアの各インクに紫外線を照射し、これらのインクを本硬化させる本硬化処理を実行させる。本硬化処理の後、用紙S上での画像の印刷が完了し、当該用紙Sはプリンター2から外部へ排出される。
<第2実施形態の有効性>
第2実施形態によれば、ラインタイプのプリンター2が、第一目標温度となるように第一インクを加熱する第一加熱部と、第一目標温度とは異なる第二目標温度となるように第二インクを加熱する第二加熱部と、を備えることによって、複数種類の液体を吐出する場合であっても、画質の低下を抑止することができる。
===第3実施形態===
第1実施形態のプリンター1は、ラインタイプのプリンターであったが、第3実施形態のプリンター3は、シリアルタイプのプリンターである。
<プリンターの構成について>
以下、図6、図7、図8A、図8B、及び図9を参照しながら本実施形態のシリアルタイプのプリンター3について説明する。
図6は、第3実施形態にかかるプリンター3の構成を示すブロック図である。図7は、プリンター3のヘッド周辺の概略図である。図8A及び図8Bは、プリンター3の横断面図である。図8Aは図7のA−A断面に相当し、図8Bは図7のB−B断面に相当する。図9は、ヘッド31及び仮硬化部41の構成の一例の説明図である。
プリンター1は、搬送ユニット10、ヘッドユニット30、照射ユニット40、検出器群50、コントローラー60、及びキャリッジユニット70を有する。外部装置であるコンピューター100から印刷データを受信したプリンター1は、コントローラー60によって各ユニット(搬送ユニット10、ヘッドユニット30、照射ユニット40、キャリッジユニット70)を制御する。コントローラー60は、コンピューター100から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、媒体に画像を印刷する。プリンター1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラー60に出力する。コントローラー60は、検出器群50から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
メインタンクユニット20の構成は、図3に示すように、プリンター1、2と同様である。
搬送ユニット10は、用紙Sを所定の方向(「搬送方向」という)に搬送させるためのものである。この搬送ユニット10は、給紙ローラー11と、搬送モータ(不図示)と、搬送ローラー13と、プラテン14と、排紙ローラー15とを有する。給紙ローラー11は、紙挿入口に挿入された用紙Sをプリンター内に給紙するためのローラーである。搬送ローラー13は、給紙ローラー11によって給紙された用紙Sを印刷可能な領域まで搬送するローラーであり、搬送モーターによって駆動される。プラテン14は、印刷中の用紙Sを支持する。排紙ローラー15は、用紙Sをプリンターの外部に排出するローラーであり、印刷可能な領域に対して搬送方向下流側に設けられている。
キャリッジユニット70は、後述するヘッド31を、搬送方向と交差する所定の方向(以下、「移動方向」という)に移動させるためのものである。キャリッジユニット70は、キャリッジ71と、キャリッジモーター(不図示)とを有する。また、キャリッジ71は、紫外線硬化型インクを収容するインクカートリッジを着脱可能に保持する。そして、キャリッジ71は、後述する搬送方向と交差したガイド軸74に支持された状態で、キャリッジモーターによりガイド軸74に沿って往復移動する。
ヘッドユニット30は、用紙Sに紫外線硬化型インクを吐出するためのものである。ヘッドユニット30は、複数のノズルを有するヘッド31を備える。このヘッド31はキャリッジ71に設けられるため、キャリッジ71が移動方向に移動すると、ヘッド31も移動方向に移動する。そして、ヘッド31が移動方向に移動する際に紫外線硬化型インクを断続的に用紙Sに向かって吐出することによって、用紙S上に移動方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が形成される。
プリンター1は、双方向印刷を行なう。以下、図7の一端側から他端側に向かって移動する経路のこと往路と呼び、他端側から一端側に移動する経路のことを復路と呼ぶ。第3実施形態では、往路の期間中に紫外線硬化型インクが吐出される。
ヘッド31の下面には、図9に示すように、順に、ホワイトインクノズル列、マゼンダインクノズル列Nmと、イエローインクノズル列Nyと、ブラックインクノズル列Nkと、クリアインクノズル列Ntと、が形成される。各ノズル列は、各種類の紫外線硬化型インクを吐出するための吐出口であるノズルが複数所定方向に配列されて、構成される。
照射ユニット40は、用紙Sに着弾した紫外線硬化型インクに向けて紫外線を照射する。用紙S上に形成されたドットは、照射ユニット40からの紫外線の照射を受けることにより、硬化する。本実施形態の照射ユニット40は、仮硬化部41、及び本硬化部43を備える。
仮硬化部41は、キャリッジ71に設けられる。仮硬化部41は、キャリッジ71が往路移動するときにヘッド31から見て進行方向の下流となる側に設けられる。仮硬化部41の搬送方向の長さは、ヘッド31のノズル列の長さとほぼ同じである。そして、仮硬化部41は、ヘッド31とともに移動して、用紙Sに形成されたドットに紫外線を照射し、ドットを仮硬化させる(仮硬化処理)。すなわち、ヘッド31及び仮硬化部41が一端から他端に移動(往路移動)するときに進行方向下流側に位置する仮硬化部41が紫外線を照射する。
本硬化部43は、キャリッジユニット70、ヘッドユニット30、仮硬化部41よりも搬送方向下流側に設けられる。また、本硬化部43の移動方向の長さは、用紙Sを移動方向において全面に照射できるように、用紙Sの幅よりも長い。そして、本硬化部43は、搬送動作によって本硬化部43の下に搬送された用紙Sに向けて紫外線を照射して、用紙S上に着弾し仮硬化処理された紫外線硬化型インクのドットを本硬化させる。
検出器群50には、リニア式エンコーダー(不図示)、ロータリー式エンコーダー(不図示)、用紙検出センサー53、および光学センサー54等が含まれる。リニア式エンコーダーは、キャリッジ71の移動方向の位置を検出する。ロータリー式エンコーダーは、搬送ローラー13の回転量を検出する。用紙検出センサー53は、給紙中の用紙Sの先端の位置を検出する。光学センサー54は、キャリッジ71に取付けられる発光部と受光部により、用紙Sの有無を検出する。そして、光学センサー54は、キャリッジ71によって移動しながら用紙Sの端部の位置を検出し、用紙Sの幅を検出することができる。また、光学センサー54は、状況に応じて、用紙Sの先端(搬送方向下流側の端部であり、上端ともいう)及び後端(搬送方向上流側の端部であり、下端ともいう)も検出できる。
コントローラー60は、プリンター1の制御を行うための制御ユニット(制御部)である。コントローラー60は、インターフェイス部61と、CPU62と、メモリー63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェイス部61は、外部装置であるコンピューター100とプリンター1との間でデータの送受信を行う。CPU62は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。CPU62は、メモリー63に格納されるプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
印刷を行うとき、コントローラー60は、各サブタンク32に貯留される各インクが、インク毎の目標温度となるように制御する。また、コントローラー60は、用紙Sを搬送ユニット10によって搬送方向に搬送しつつ、ホワイト、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、クリアの各紫外線硬化型インクをヘッド31から吐出することによって用紙Sに画像を形成する。
印刷を行うとき、コントローラー60は、ヘッド31を移動方向に移動させつつホワイト、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、クリアの各紫外線硬化型インクをヘッド31から吐出し、仮硬化部41を移動方向に移動させつつ吐出されたインクに紫外線を照射することによって仮硬化させる処理であるパスを行うよう各ユニットを制御する。また、コントローラー60は、各パスの後に、移動方向と交差する搬送方向に用紙Sを搬送させる搬送動作を行うよう各ユニットを制御する。すなわち、コントローラー60は、パスと搬送動作とを交互に繰返して行うよう各ユニットを制御する。
<プリンターの印刷動作について>
以下では、プリンター3の印刷動作について説明する。
操作者は、コンピューター100を操作してプリンター1の印刷動作を開始させる。そうすると、コントローラー60は、ラスタライズされた印刷データとともに印刷指令(「吐出指令」に相当)をコンピューター100から受信する。コントローラー60は印刷指令を受信すると、前回の印刷指令に基づいて行った印刷動作が終了してから経過した時間が所定時間(例えば、5分)以上であるかどうかを判定する。所定時間を経過していれば、ヘッド31内に滞留するインクをキャップ内に〜吐出するフラッシング動作を行う。一方で、所定時間経過していなければ、フラッシング動作は行わない。
次に、コントローラー60は、格納部16に格納された用紙Sがベルト12上に給紙されるよう搬送ユニット10を制御する。
用紙Sは、ベルト12により搬送され、用紙Sの印刷領域の先端(搬送方向下流側の端部)がヘッド31と対向する位置に位置すると、用紙Sの搬送は一旦停止する。ここで、コントローラー60は、キャリッジユニット70を制御して往路を移動させる。また、コントローラー60は、ヘッド31の往路の移動に連動させつつ、印刷データに基づいてヘッド31を制御してヘッド31にホワイトインクとシアンインクとマゼンタインクとイエローインクとブラックインクとクリアインクとをそれぞれ順に吐出する吐出動作を実行させる。すなわち、用紙Sには、ヘッド31(W)から吐出されたホワイトインクが一面に着弾することによってホワイトインク層が形成される。さらに、ホワイトインク層の上に、ヘッド31から吐出されたシアンインクとマゼンタインクとイエローインクとブラックインクとの各有色インクがこの順に着弾して付着することによってドットが形成される。また、各ドットの上にクリアインクが着弾して付着することで、各ドットの上にクリアインクの層が形成される。そして、コントローラー60は、キャリッジユニット70の往路移動に伴って仮硬化部41に往路移動をさせつつ、用紙Sに付着したホワイトインク、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク及びクリアインクに紫外線を照射して仮硬化部41に仮硬化処理を実行させる。このようにして、コントローラー60は、キャリッジユニット70の往路移動に際して、各ユニットを制御して、ドット及びクリアインク層の形成と仮硬化処理との往路パスを実行する。
往路移動が完了すると、コントローラー60は、搬送ユニット10を制御して、ベルト12により所定距離分だけ用紙Sを搬送させる。
そして、コントローラー60は、キャリッジユニット70を制御して復路移動を実行させる。このときヘッド31はインクの吐出を行わず、往路の出発位置に戻る。
このように、コントローラー60は、各ユニットを制御して、ヘッド31が用紙Sの印刷領域の後端(搬送方向上流側の端部)に対向する位置に位置するまで、往路パス、搬送動作、復路移動をこの順に繰返し実行させる。
一方で、コントローラー60は、用紙Sのパスが行われた部分に対して、本硬化部43を制御して、用紙Sに着弾した各インクに紫外線を照射し、これらのインクを本硬化させる本硬化処理を実行させる。本硬化処理の後、用紙S上での画像の印刷が完了し、用紙Sはプリンター1から外部へ排出される。
<第3実施形態の有効性>
第3実施形態によれば、ラインタイプのプリンター3が、第一目標温度となるように第一インクを加熱する第一加熱部と、第一目標温度とは異なる第二目標温度となるように第二インクを加熱する第二加熱部と、を備えることによって、複数種類の液体を吐出する場合であっても、画質の低下を抑止することができる。
===その他の実施形態===
第1〜第3実施形態は、主として印刷装置について記載されるが、印刷方法等の開示も含まれる。また、第1〜第3実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<移動機構について>
第1及び第2実施形態では、搬送ユニット10を用いて用紙Sを搬送することにより、ヘッド31と用紙Sを相対移動させるが、移動機構はこれに限られるものではない。例えば、用紙Sは所定の位置に位置したまま、ヘッド31、仮硬化部41、本硬化部43を移動させることによって、ヘッド31と用紙Sを相対移動させてもよい。
また、第3実施形態では、キャリッジユニット70を用いてヘッド31を移動させることにより、ヘッド31と用紙Sを移動方向に相対移動させる。また、搬送ユニット10を用いて用紙Sを搬送することにより、ヘッド31と用紙Sを搬送方向に相対移動させる。
しかし、移動機構はこれに限られるものではない。例えば、移動方向については、ヘッド31は所定の位置に位置したまま、用紙Sを移動方向に移動させることによって、ヘッド31と用紙Sを移動方向に相対移動させてもよい。また、搬送方向については、用紙Sは所定の位置に位置したまま、ヘッド31、仮硬化部41、本硬化部43を移動させることによって、ヘッド31と用紙Sを相対移動させてもよい。
<ヘッドについて>
第1〜第3実施形態では、圧電素子を用いてインクを吐出するヘッド31を用いていた。しかし、流体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
<紫外線硬化型インク、仮硬化部及び本硬化部について>
第1〜第3実施形態では、ヘッド31から吐出するインクとして紫外線硬化型インクを例に挙げ、また仮硬化部41及び本硬化部43が照射する電磁波として紫外線を例に挙げたが、これに限定されるものではない。例えば、仮硬化部41が照射する電磁波には電子線、X線、可視光線、赤外線等の電磁波が含まれていてもよい。また、本硬化部43は、電子線、X線、可視光線、赤外線等の電磁波を照射してもよい。さらに、インクは、これらに対応する電磁波によって硬化するインクであってもよい。
また、ヘッド31から吐出するインクとして電磁波硬化型インクでなくてもよい。
<第一液体および第二液体について>
第1〜第3実施形態では、第一液体はイエローインクとシアンインクとブラックインクとであり、第二液体はマゼンタインクとホワイトインクとであるとしたが、これに限られない。
例えば、第一液体は、イエローインクとマゼンタインクとシアンインクとブラックインクとホワイトインク等の複数の有色インクであり、第二液体はクリアインクであってもよく、これにより、簡易に画質の低下を抑止することができる。クリアインクは、顔料を含まないため、他の有色インクとは温度粘度特性が異なる傾向にある。すなわち、温度粘度特性の異なるクリアインクをその他の有色インクと分けて加熱温度を設定することによって、簡易に画質の低下を抑止することができる。
また、第一液体は、イエローインクとマゼンタインクとシアンインクとブラックインク等の描画インクであり、第二液体はホワイトインクとクリアインク等の複数の背景インクであってもよく、これにより、簡易に画質の低下を抑止することができる。背景インクとは、背景又は表面仕上げに用いられるインクであり、これらのインクは微細なドット形成は必ずしも必要でなく、また顔料の成分が描画インクと異なるため温度粘度特性も異なる傾向にあることから、描画インクとは分けて制御することとしてもよい。これにより、簡易に画質の低下を抑止することができる。
<フラッシング動作>
第1〜第3実施形態では、前回の印刷指令に基づいて行った印刷動作が終了してから経過した時間が所定時間以上であるかどうかを判定し、所定時間経過の場合にはフラッシング動作を行い、所定時間経過していない場合にはフラッシング動作を行わないこととした。しかし、経過時間に拘らず、電源をオンにする度にフラッシング動作をすることとしてもよい。
<搬送ユニットの動作について>
第3実施形態では、バンド印刷を行うこととしたが、これに限らず、MW(Micro Weave)印刷、FOL(Full Overlap)印刷、POL(Part Overlap)印刷などであってもよい。
搬送ユニット10の紙送り量は、これらの印刷方法に基づいて、コントローラー60が適切に制御する。
<ヘッドユニットの動作について>
第3実施形態では、一方向印刷としたが、往路及び復路の双方向印刷としても良い。
1、2、3 プリンター,10 搬送ユニット,11 給紙ローラー,
12 ベルト,13 搬送ローラー,14 プラテン,15 排紙ローラー,
16 格納部,20 メインタンクユニット,21 メインタンク,
22 供給管,30 ヘッドユニット,31 ヘッド,32 サブタンク,
33 加熱部,34 配管,35 保温部,40 照射ユニット,
41 仮硬化部,43 本硬化部,50 検出器群,53 用紙検出センサー,
54 光学センサー,60 コントローラー,61 インターフェイス部,
62 CPU,63 メモリー,64 ユニット制御回路,
70 キャリッジユニット,71 キャリッジ,74 ガイド軸,
100 コンピューター

Claims (6)

  1. 第一液体と第二液体とを媒体に対して吐出するヘッドと、
    前記第一液体を加熱する第一加熱部と、
    前記第二液体を加熱する第二加熱部と、
    前記第一液体が第一目標温度となるように前記第一加熱部を制御し、前記第二液体が前記第一目標温度とは異なる第二目標温度となるように前記第二加熱部を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置であって、
    前記ヘッドを保温温度に保温する保温部と、
    前記第一液体を貯留する第一メインタンクと、
    前記第一メインタンクから前記第一液体の供給を受け、前記第一液体を前記ヘッドに供給する第一サブタンクと、
    前記第二液体を貯留する第二メインタンクと、
    前記第二メインタンクから前記第二液体の供給を受け、前記第二液体を前記ヘッドに供給する第二サブタンクと、
    を備え、
    前記第一加熱部は、前記第一サブタンク内の前記第一液体を加熱し、
    前記第二加熱部は、前記第二サブタンク内の前記第二液体を加熱し、
    前記制御部は、前記保温温度が前記第一目標温度と前記第二目標温度との間の温度となるように前記保温部を制御することを特徴とする液体吐出装置。
  3. 請求項1又は2に記載の液体吐出装置であって、
    前記制御部は、外部から受信した吐出指令に基づいて、前記第一液体又は前記第二液体を前記媒体に対して吐出する吐出動作を前記ヘッドに実行させた後、所定時間経過後に次の前記吐出指令を受信したときは、次の前記吐出指令に基づいて前記吐出動作を実行させる前に、フラッシング動作を実行させるように前記ヘッドを制御することを特徴とする液体吐出装置。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の液体吐出装置であって、
    前記第一液体は、複数の有色インクであり、
    前記第二液体は、クリアインクであることを特徴とする液体吐出装置。
  5. 請求項1〜3の何れかに記載の液体吐出装置であって、
    前記第一液体は、描画インクであり、
    前記第二液体は、複数の背景インクであることを特徴とする液体吐出装置。
  6. 第一液体が第一目標温度となるように第一加熱部を制御することと、
    第二液体が前記第一目標温度とは異なる第二目標温度となるように第二加熱部を制御することと、
    前記第一液体と前記第二液体とをヘッドから媒体に対して吐出することと、
    を有することを特徴とする液体吐出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017202685A (ja) * 2012-04-27 2017-11-16 セイコーエプソン株式会社 インクジェット記録装置、インクジェット記録方法

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