JP2011062995A - 液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発熱の低減を図る。
【解決手段】光の照射によって硬化する液体を吐出するヘッドを、媒体の搬送方向と交差する移動方向に移動させるキャリッジと、キャリッジに設けられ、移動するヘッドから吐出された液体が媒体に着弾して形成されたドットに仮硬化用の光を照射する仮硬化用光源と、仮硬化用光源よりも搬送方向の下流側のキャリッジに設けられ、仮硬化用の光が照射されたドットに本硬化用の光を照射する本硬化用光源と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、液体吐出装置に関する。
光(電磁波の一種、例えば紫外線(UV))の照射によって硬化する液体(例えばUVインク)を用いて印刷を行なう液体吐出装置が知られている。このような液体吐出装置では、ヘッドのノズルから媒体に液体を吐出した後、媒体に形成されたドットに光を照射する。こうすることにより、ドットが硬化して媒体に定着するので、液体を吸収しにくい媒体に対しても良好な印刷を行うことができる(例えば特許文献1参照)。
特開2000-158793号公報
また、上述したような液体吐出装置として、2段階の硬化を行うものが提案されている。例えばドット形成直後に弱い照射エネルギーの光を照射することで、インク間の滲みやドットの広がりを抑制する(仮硬化)。そして、その後、仮硬化されたドットに強いエネルギーの光を照射する。これによりドットを完全に硬化させる(本硬化)。この場合、本硬化用の光を照射する光源(本硬化用光源)は、ヘッドよりも搬送方向下流側(例えば排紙直前の位置)において、移動方向の長さが印刷対象となる媒体の最大幅よりも長くなるように設けられていた。
しかし、このような液体吐出装置では、本硬化用の光の照射による発熱が大きいという問題があった。
そこで、本発明は、発熱の低減を図ることを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、
(A)光の照射によって硬化する液体を吐出するヘッドを、媒体の搬送方向と交差する移動方向に移動させるキャリッジと、
(B)前記キャリッジに設けられ、移動する前記ヘッドから吐出された前記液体が媒体に着弾して形成されたドットに仮硬化用の光を照射する仮硬化用光源と、
(C)前記仮硬化用光源よりも前記搬送方向の下流側の前記キャリッジに設けられ、前記仮硬化用の光が照射されたドットに本硬化用の光を照射する本硬化用光源と、
を有することを特徴とする液体吐出装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
プリンターの構成を示すブロック図である。 プリンターのヘッド周辺の概略図である。 図3A及び図3Bは、プリンターの横断面図である。 ヘッドの構成の説明図である。 図5A〜図5Cは、媒体上に着弾したUVインク(ドット)の形状と、仮硬化のUV照射エネルギーとの関係の説明図である。 図6A〜図6Dは、第1実施形態の画像形成の様子の説明図である。 本硬化の照射条件の評価結果を示す図である。 仮硬化の照射条件の評価結果を示す図である。 比較例のヘッド周辺の概略図である。 第2実施形態のヘッド部分の説明図である。 図11A〜図11Fは、第2実施形態の画像形成の様子の説明図である。 第3実施形態のヘッド部分の説明図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
(A)光の照射によって硬化する液体を吐出するヘッドを、媒体の搬送方向と交差する移動方向に移動させるキャリッジと、(B)前記キャリッジに設けられ、移動する前記ヘッドから吐出された前記液体が媒体に着弾して形成されたドットに仮硬化用の光を照射する仮硬化用光源と、(C)前記仮硬化用光源よりも前記搬送方向の下流側の前記キャリッジに設けられ、前記仮硬化用の光が照射されたドットに本硬化用の光を照射する本硬化用光源と、を有することを特徴とする液体吐出装置が明らかとなる。
このような液体吐出装置によれば、本硬化用光源を小さく構成することができるので、発熱の低減を図ることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記本硬化用光源はLEDであることが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、発熱が小さいのでキャリッジに搭載するのに好適である。
かかる液体吐出装置であって、前記本硬化用光源は、前記仮硬化光源よりも波長の帯域が広いことが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、確実に本硬化させることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記仮硬化用光源は、前記キャリッジの前記ヘッドよりも前記移動方向の一端側と他端側にそれぞれ設けられており、前記本硬化用光源は、前記移動方向の長さが2つの前記仮硬化用光源の間隔分あることが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、キャリッジを移動させる際の電力のロスを低減させることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記本硬化用光源による前記本硬化用の光の照射エネルギーは、200〜500mJ/cmであることが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、品質の向上を図ることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記仮硬化用光源による前記仮硬化用の光の照射エネルギーは3〜30mJ/cmであることが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、画質の向上を図ることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記仮硬化用の光が照射されたドットの硬化度は20〜35%であることが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、画質の向上を図ることができる。
以下の実施形態では、液体吐出装置としてインクジェットプリンター(以下、プリンター1ともいう)を例に挙げて説明する。
===第1実施形態===
<プリンターの構成について>
以下、図1、図2、図3A、及び図3Bを参照しながら本実施形態のプリンター1について説明する。図1は、プリンター1の構成を示すブロック図である。図2は、プリンター1のヘッド周辺の概略図である。図3A及び図3Bは、プリンター1の横断面図である。図3Aは図2のA−A断面に相当し、図3Bは図2のB−B断面に相当する。
本実施形態のプリンター1は、紙、布、フィルムシート等の媒体に向けて、液体の一例として、紫外線(以下、UV)の照射によって硬化する紫外線硬化型インク(以下、UVインク)を吐出することにより、媒体に画像を印刷する装置である。UVインクは、UVの照射を受けると光重合反応が起こることにより硬化する。なお、本実施形態のプリンター1は、CMYKの4色のUVインクを用いて画像を印刷する。
プリンター1は、搬送ユニット10、キャリッジユニット20、ヘッドユニット30、照射ユニット40、検出器群50、及びコントローラー60を有する。外部装置であるコンピューター110から印刷データを受信したプリンター1は、コントローラー60によって各ユニット(搬送ユニット10、キャリッジユニット20、ヘッドユニット30、照射ユニット40)を制御する。コントローラー60は、コンピューター110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、媒体に画像を印刷する。プリンター1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラー60に出力する。コントローラー60は、検出器群50から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット10は、媒体(例えば、紙)を所定の方向(以下、搬送方向という)に搬送させるためのものである。この搬送ユニット10は、給紙ローラー11と、搬送モータ(不図示)と、搬送ローラー13と、プラテン14と、排紙ローラー15とを有する。給紙ローラー11は、紙挿入口に挿入された媒体をプリンター内に給紙するためのローラーである。搬送ローラー13は、給紙ローラー11によって給紙された媒体を印刷可能な領域まで搬送するローラーであり、搬送モーターによって駆動される。プラテン14は、印刷中の媒体を支持する。排紙ローラー15は、媒体をプリンターの外部に排出するローラーであり、印刷可能な領域に対して搬送方向下流側に設けられている。
キャリッジユニット20は、ヘッドを所定の方向(以下、移動方向という)に移動(「走査」とも呼ばれる)させるためのものである。キャリッジユニット20は、キャリッジ21と、キャリッジモーター(不図示)とを有する。また、キャリッジ21は、UVインクを収容するインクカートリッジを着脱可能に保持している。そして、キャリッジ21は、後述する搬送方向と交差したガイド軸24に支持された状態で、キャリッジモーターによりガイド軸24に沿って往復移動する。
ヘッドユニット30は、媒体に液体(本実施形態ではUVインク)を吐出するためのものである。ヘッドユニット30は、複数のノズルを有するヘッド31を備える。このヘッド31はキャリッジ21に設けられているため、キャリッジ21が移動方向に移動すると、ヘッド31も移動方向に移動する。そして、ヘッド31が移動方向に移動中にUVインクを断続的に吐出することによって、移動方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が媒体に形成される。なお、以下の説明において、図2の一端側から他端側に向かって移動する経路のこと往路と呼び、他端側から一端側に移動する経路のことを復路と呼ぶ。本実施形態では、往路及び復路の両期間中にUVインクが吐出される。すなわち、本実施形態のプリンター1は、双方向印刷を行なう。
なお、ヘッド31の構成については、後述する。
照射ユニット40は、媒体に着弾したUVインク(ドット)に向けてUVを照射するものである。媒体上に形成されたドットは、照射ユニット40からのUVの照射を受けることによって硬化する。なお、本実施形態の照射ユニット40は、仮硬化用照射部42a、42b、及び本硬化用照射部43を備えている。
仮硬化用照射部42a、42bは、ヘッド31を挟むようにして、キャリッジ21の移動方向の一端側と他端側にそれぞれ設けられている。すなわち、仮硬化用照射部42a、42bは、ヘッド31と移動方向に並ぶ位置に設けられている。また、仮硬化用照射部42a、42bの搬送方向の長さは、ヘッド31のノズル列の長さとほぼ同じになっている。そして、仮硬化用照射部42a、42bは、キャリッジ21(ヘッド31)とともに移動して、媒体に形成されたドットにUVを照射する。仮硬化用の光源としては、365〜420nmにピークを持つ光源が望ましく、本実施形態の仮硬化用照射部42a、42bは、UV照射の光源として、約395nmにピークを持つ単波長の発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を備えている。なお、LEDは入力電流の大きさを制御することによって、照射エネルギーを容易に変更することが可能である。
本硬化用照射部43は、キャリッジ21の移動方向の中央において、ヘッド31及び仮硬化用照射部42a、42bよりも搬送方向下流側に設けられている。言い換えると、本硬化用照射部43は、媒体にインクが着弾しドットが形成される印刷領域よりも搬送方向下流側の位置に設けられている。
本硬化用照射部43の搬送方向の長さは、ヘッド31のノズル列の長さとほぼ同じである。そして、本硬化用照射部43は、キャリッジ21とともに移動して、媒体に形成されたドットに本硬化用のUVを照射する。なお、本実施形態の本硬化用照射部43は、UV照射の光源として波長の異なる複数のLEDから構成されるユニットを複数個(例えば数十個)備えている。これにより、本硬化用照射部43は、仮硬化量照射部42a、42bよりも波長の帯域が広くなっている。なお、LEDは、ランプ(例えば、メタルハライドランプ、水銀ランプ)などの他の光源と比べて発熱が小さく、また、指向性があるのでキャリッジ21に搭載するのに適している。
なお、仮硬化、及び、本硬化の詳細については後述する。
検出器群50には、リニア式エンコーダー(不図示)、ロータリー式エンコーダー(不図示)、紙検出センサー53、および光学センサー54等が含まれる。リニア式エンコーダーは、キャリッジ21の移動方向の位置を検出する。ロータリー式エンコーダーは、搬送ローラー13の回転量を検出する。紙検出センサー53は、給紙中の紙の先端の位置を検出する。光学センサー54は、キャリッジ21に取付けられている発光部と受光部により、紙の有無を検出する。そして、光学センサー54は、キャリッジ31によって移動しながら紙の端部の位置を検出し、紙の幅を検出することができる。また、光学センサー54は、状況に応じて、紙の先端(搬送方向下流側の端部であり、上端ともいう)・後端(搬送方向上流側の端部であり、下端ともいう)も検出できる。
コントローラー60は、プリンター1の制御を行うための制御ユニット(制御部)である。コントローラー60は、インターフェイス部61と、CPU62と、メモリー63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェイス部61は、外部装置であるコンピューター110とプリンター1との間でデータの送受信を行う。CPU62は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。CPU62は、メモリー63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
印刷を行うとき、コントローラー60は、後述するように往路方向及び復路方向に移動中のヘッド31からUVインクを吐出させるドット形成動作と、搬送方向に紙を搬送する搬送動作とを交互に繰り返し、複数のドットから構成される画像を紙に印刷する。なお、以下、ドット形成動作のことを「パス」と呼ぶ。また、n回目のパスのことをパスnと呼ぶ。
<印刷手順について>
コントローラー60は、コンピューター110から受信した印刷データを印刷する際、プリンター1の各ユニットに以下の処理を行わせる。
まず、コントローラー60は、給紙ローラー11を回転させ、印刷すべき媒体(ここでは紙S)を搬送ローラー13の所まで送る。次に、コントローラー60は、搬送モーター(不図示)を駆動させることによって搬送ローラー13を回転させる。搬送ローラー13が所定の回転量にて回転すると、紙Sは所定の搬送量にて搬送される。
紙Sがヘッド31の下部まで搬送されると、コントローラー60は、キャリッジモーター(不図示)を回転させる。このキャリッジモーターの回転に応じて、キャリッジ21が移動方向に移動する。また、キャリッジ21が移動することによって、キャリッジ21に設けられたヘッド31、仮硬化用照射部42a、42b及び本硬化用照射部43も同時に移動方向に移動する。そして、コントローラー60は、ヘッド31が移動方向に移動している間にヘッド31から断続的にインク滴を吐出させる。このインク滴が、用紙Sにインク滴が着弾することによって、移動方向に複数のドットが並ぶドット列が形成される。また、コントローラー60は、ヘッド31が移動方向に移動している間に、仮硬化用照射部42a、42b及び本硬化用照射部43から適宜UVの照射を行わせる。なお、UV照射の詳細については後述する。
また、コントローラー60は、ヘッド31が往復移動する合間に搬送モーターを駆動させる。搬送モーターは、コントローラー60からの指令された駆動量に応じて回転方向の駆動力を発生する。そして、搬送モーターは、この駆動力を用いて搬送ローラー13を回転させる。搬送ローラー13が所定の回転量にて回転すると、用紙Sは所定の搬送量にて搬送される。つまり、用紙Sの搬送量は、搬送ローラー13の回転量に応じて定まることになる。このように、ヘッド31の往復移動と紙Sの搬送を交互に繰り返して行い、用紙Sの各画素にドットを形成していく。
印刷の終わった紙Sは、搬送ローラー13と同期して回転する排紙ローラー15によって、排紙される。こうして紙Sに画像が印刷される。
<ヘッド31の構成について>
図4は、ヘッド31の構成の一例の説明図である。ヘッド31の下面には、図4に示すように、ブラックインクノズル群Kと、シアンインクノズル列Cと、マゼンダインクノズル列Mと、イエローインクノズル列Yとが形成されている。各ノズル列は、各色のUVインクを吐出するための吐出口であるノズルを複数個(本実施形態では180個)備えている。
各ノズル列の複数のノズルは、搬送方向に沿って一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、媒体に形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、kは、1以上の整数である。例えば、ノズルピッチが180dpi(1/180インチ)であって、搬送方向のドットピッチが720dpi(1/720インチ)である場合、k=4である。
各ノズル列のノズルには、搬送方向下流側のノズルほど若い番号が付されている。各ノズルには、各ノズルからUVインクを吐出させるための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。このピエゾ素子を駆動信号によって駆動させることにより、前記各ノズルから滴状のUVインクが吐出される。吐出されたUVインクは、媒体に着弾してドットを形成する。
<仮硬化及び本硬化について>
本実施形態では、媒体に着弾したUVインクにUVを照射することで、ドットを硬化させている。本実施形態のプリンター1では、照射ユニット40として、UVインクの仮硬化用のUV照射を行なう仮硬化用照射部42a、42bと、本硬化用のUV照射を行なう本硬化用照射部43を備えており、2段階の硬化を行なっている。なお、仮硬化とは、媒体に着弾したUVインクの間の滲みやドットの広がりを抑制するためのものであり、本硬化とは、UVインクを完全に硬化させるためのものである。このため、本硬化のUVの照射エネルギーは、仮硬化のUVの照射エネルギーよりも大きい。
本実施形態では、仮硬化用照射部42a、42b及び本硬化用照射部43はキャリッジ21に設けられている。従って、キャリッジ21が移動するのとともに、ヘッド31、仮硬化用照射部42a、42b、及び本硬化用照射部43は一体的に移動方向に移動する。ヘッド31の各色のノズル列が移動方向に往復移動する際、仮硬化用照射部42a、42b及び本硬化用照射部43は、各色のノズル列に対する相対位置を維持しながら往復移動する。
仮硬化用照射部42aは、キャリッジ21の移動方向の一端側においてヘッド31と移動方向に並ぶ位置に設けられ、仮硬化用照射部42bは、キャリッジ21の移動方向の他端側にいてヘッド31と移動方向に並ぶ位置に設けられている。そして、キャリッジ21が移動方向に移動する際に仮硬化用照射部42a、42bから、媒体に向けてUVが照射される。なお、ヘッド31に対して、移動方向の下流側に位置する仮硬化用照射部からUVが照射される。具体的には、往路の期間には仮硬化用照射部42aからUVが照射され、復路の期間には仮硬化用照射部42bからUVが照射される。このように仮硬化は、ヘッド31が移動方向に移動する期間に行われるものであり、ドットを形成するのと同一パスにおいて行なわれる。
本硬化用照射部43は、キャリッジ21の移動方向の中央において、ヘッド31及び仮硬化用照射部42a、42bよりも搬送方向下流側に設けられている。そして、キャリッジ21が移動する際に、本硬化用照射部43から媒体に向けてUVが照射される。但し、本硬化用照射部43は、ヘッド31及び仮硬化用照射部42a、42bよりも搬送方向下流側に設けられているので、本硬化は、ドットを形成するパス(仮硬化を行うパス)とは別のパスで行われることになる。
このように、本実施形態のプリンター1では仮硬化と本硬化との2段階の硬化によってUVインクを硬化させて印刷を行っている。ところで、仮硬化は、媒体に着弾したUVインクの間の滲みやドットの広がりを制御するものであり、仮硬化によって、ドットの形状がほぼ定まる。
図5A〜図5Cは、媒体上に着弾したUVインク(ドット)の形状と、仮硬化のUV照射エネルギーとの関係の説明図である。なお、図5A、図5B、図5Cの順でUVの照射エネルギーが小さくなっている。なお、UVの照射エネルギー(mJ/cm)とは、UVの照射強度(mW/cm)×時間(sec)のことである。
仮硬化のUV照射エネルギーが大きい場合、例えば図5Aのようになる。この場合、インク間の滲みやドットの広がりを抑制することができるが、ドットによって構成される媒体表面の凹凸が大きくなるため光沢が悪化する。
一方、仮硬化のUV照射エネルギーが小さい場合、例えば図5Cのようになる。この場合、光沢は良好になる。但し、他のインクとの間で滲みが生じやすくなり、また、ドットの広がりが大きくなる。
<第1実施形態の印刷動作>
次に、第1実施形態の印刷動作について説明する。
図6A〜図6Dは、第1実施形態の画像形成の様子の説明図である。
図6A、図6Bは往路のドット形成を示し、図6C、図6Dは復路のドット形成を示している。なお、各図において仮硬化用照射部42a、42b及び本硬化用照射部43のうち使用する(UV照射を行なう)部分を斜線で示している。
まず、図6Aに示すように、コントローラー60は、最初のパス(パス1)では、キャリッジ21を移動方向(往路方向)に移動させつつヘッド31のノズルからUVインクを吐出させる。また、コントローラー60は、ヘッド31からインクを吐出させた後、ヘッド31の移動方向の上流側の仮硬化用照射部(この場合、斜線を付している仮硬化用照射部42a)からUVを照射させる。これにより媒体に形成されたドットは仮硬化される。本実施形態では、仮硬化用照射部42a、42bは、キャリッジ21のヘッド31と移動方向に並ぶ位置に設けられているので、ドット形成直後に仮硬化用のUV照射を行なうことができる。このようにドット形成直後に仮硬化を行なうことでドット間の滲みを防止することができ、またドットの広がりを抑制することができる。
このパス1によって、図6Bに示すように媒体に画像が印刷される。なお、この印刷画像は、仮硬化後の状態になっている。
パス1の後、コントローラー60は媒体を所定量搬送させる(搬送動作)。この搬送動作によって、図6Cに示すように、図6Bの印刷画像が印刷領域の搬送方向下流側に位置するようになる。
搬送動作の後、コントローラー60は、次のパス(パス2)を行なわせる。コントローラー60は、図6Cに示すように、キャリッジ21を移動方向(復路方向)に移動させつつヘッド31のノズルからUVインクを吐出させる。また、コントローラー60は、ヘッド31からインクを吐出させた後、ヘッド31の移動方向の上流側の仮硬化用照射部(この場合、斜線を付している仮硬化用照射部42b)から仮硬化用のUVを照射させて、仮硬化を行なわせる。図6Cでは、移動方向が図6Aの場合と逆なので、仮硬化に用いる仮効用照射部が図6Aの場合と逆になっている。
このパス2によって、図6Dに示すように媒体に画像が印刷され、その画像のドットの形成直後に、仮硬化用照射部42bからのUV照射によって仮硬化が行なわれる。なお、このようにドット形成直後に仮硬化を行なうことでドット間の滲みやドットの広がりを抑制することができる。
また、パス2において、コントローラー60は、キャリッジ21(ヘッド31)とともに移動方向に移動する本硬化用照射部43から、前のパス(パス1)で印刷された画像に本硬化用のUVを照射させる。本硬化用照射部43は、キャリッジ21のヘッド31よりも搬送方向下流に設けられているので、パス1で形成された画像(仮硬化後の画像)に本硬化用のUVを照射できる。こうして、仮硬化後の画像を本硬化させる。
以下、同様にコントローラー60は、パスと搬送動作を交互に繰り返し行なわせる。例えば、パス2の後の搬送動作によって図6Dの仮硬化後の画像が印刷領域の搬送方向下流側に位置する。そしてパス3では、コントローラー60は、キャリッジ21を往路の方向に移動させつつ、ヘッド31からインクを吐出させ、また、仮硬化用照射部42aから仮硬化用のUVを照射させる。さらに、本硬化用照射部43からパス2で仮硬化されたドット(図6Dの仮硬化後の画像)に本硬化用のUVを照射させる。つまり、媒体に形成されるドットは、そのドット形成と同一パスで仮硬化され、次のパスで本硬化されることになる。
このようにして、媒体上に画像が印刷されていく。
<照射条件について>
前述したように、UVの照射条件によってドットの形状が異なり、画質に差が生じる。そこで、2段階のUV照射についてそれぞれ最適な条件の評価を行った。
なお、UVインクは、光重合硬化性を有するオリゴマーやモノマー、光重合開始剤、及び、顔料の混合物に、重合禁止剤、界面活性剤等の補助剤を添加して調合される。これらの光重合開始剤を含むインクに光を照射すると、インクに含まれる光重合開始剤が特定波長の光を吸収してラジカルを発生する。そして、そのラジカルがモノマーをアタックすることで重合反応が進んでいく(硬化が進む)。
なお、仮硬化の照射エネルギーに対して、本硬化の照射エネルギーは非常に(例えば100倍以上)大きいので、まず本硬化の照射条件についての評価を行った。
図7は、本硬化の照射条件の評価結果を示す図である。本実施形態では本硬化の照射エネルギーが150(mJ/cm)〜550(mJ/cm)の範囲において、図に示すように、密着性、耐擦性、色安定性(黄変等)について評価した。なお、密着性は、テープ剥離試験による評価を行い、耐擦性は、学振式磨耗試験機による評価を行った。また、色安定性は目視による評価を行った。
図から、本硬化のUV照射エネルギーが180mJ/cm以下では、密着性及び耐擦性が悪化していることがわかる。本硬化のUVの照射エネルギーが200J/cm以上で、密着性及び耐擦性が良好になっている。
一方、本硬化のUV照射エネルギーが520mJ/cm以上では、色安定性が悪化している(黄変が発生する)。UVの照射エネルギーが500mJ/cm以下で、色安定性が良好になっている。なお、黄変とは、インクの色が黄色に変色する現象のことであり、UVの照射エネルギーが大きいほど発生しやすい。
よって、本硬化の照射エネルギーとして、200〜500(mJ/cm)が適していることになる。
続いて、仮硬化のUVの照射条件の評価を行った。本実施形態では、上記の本硬化条件の範囲内(200〜500mJ/cm)で仮硬化のUVの照射エネルギーを変えてテストパターンの印刷を行ない、その画質について評価した。
図8は、仮硬化の照射条件の評価結果を示す図である。図に示すように、本硬化の照射エネルギーが1〜33(mJ/cm)の範囲において、図に示すように、ブリード、ムラ、埋まり、光沢についての評価をそれぞれ行った。なお、図に示す評価は目視によって判定した。
ブリードとは、異なるインク色間の境界部で起こる滲みのことである。前述したように、仮硬化のUV照射エネルギーが小さい場合に滲みが生じやすくなる。ブリードは、仮硬化の照射エネルギーが3mJ/cm以上の場合に良好であった。
ムラもブリードと同様に仮硬化のUV照射エネルギーが小さい場合に発生しやすい。図に示すように、ムラは仮硬化の照射エネルギーが3mJ/cm以上のときに良好であった。
埋まりは、いわゆるベタ画像などの高階調画像を印刷する際に、走査方向(本実施形態では移動方向)にスジが発生しないかの評価である。埋まりは、ブリードやムラの場合とは逆に、仮硬化のUV照射エネルギーが小さい場合に良好になる。これは、仮硬化のUV照射エネルギーが小さいとドットが広がりやすくなるからである(図5C参照)。図に示すように、埋まりは仮硬化のUV照射エネルギーが30mJ/cm以下のときに良好であった。
光沢は、印刷画像の表面状態の評価である。表面が滑らかだと光沢が良くなり、表面が凸凹だと光沢が悪化する。よって、光沢も埋まりと同様に仮硬化のUV照射エネルギーが小さい場合に良好になる。図に示すように、光沢は、仮硬化のUV照射エネルギーが30mJ/cm以下で良好であった。特に、仮硬化のUV照射エネルギーが15mJ/cm以下ではより良好であった。
このように、仮硬化のUV照射エネルギーとしては、3〜30(mJ/cm)が好適である。さらに、仮硬化の照射エネルギーが3〜15(mJ/cm)だとより画質の向上を図ることができる。なお、この照射エネルギーが3〜15(mJ/cm)における仮硬化後の硬化率(重合率ともいう)は20〜35%であった。硬化率とは、インク中のモノマーの二重結合が完全に消失した場合と100%としたときの消失した二重結合の割合のことである。例えば、硬化率が20%の場合、インク中において消失した二重結合は20%であり、消失していない二重結合は80%である。以上のことから、仮硬化後における硬化率を20〜35%とし、本硬化のUV照射で完全に硬化させることによって、画質の向上を図ることができる。
<比較例>
図9は比較例のヘッド周辺の概略図である。
この比較例では、本硬化用照射部43´は、キャリッジ21よりも搬送方向の下流側(例えば排紙直前の位置)において、移動方向の長さが印刷対象となる媒体の最大幅よりも長くなるように設けられている。
この比較例において本硬化用照射部43´は、移動方向に移動することなく、印刷終了後の媒体が排紙される直前に、搬送中の媒体に向けて本硬化用のUV照射を行う。こうして、媒体上のドット(仮硬化後のドット)を本硬化させる。
しかし、この比較例の場合、印刷対象となる媒体の最大幅の領域で本硬化のUV照射を行うことになるので、発熱が大きいという問題がある。また、比較例では、装置を小型化するのが困難である。さらに、比較例では、媒体の大きさに対応したUV照射を行うことができない。
これに対し、本実施形態では、本硬化用照射部43をキャリッジ21に設けている。そして、キャリッジ21が移動方向に移動するのとともに本硬化用照射部43も移動方向に移動して、前のパスで形成されたドット(仮硬化済みのドット)に本硬化用のUVを照射するようにしている。これにより、本実施形態では、比較例よりも本硬化用照射部43を小さく構成することができ、発熱を低減させることができる。また、装置のサイズの小型化を図ることができる。
また、本実施形態では、印刷する媒体の大きさに対応して本硬化のUVを照射する範囲を変えることができ、効率的に本硬化を行うことができる。
なお、本実施形態では本硬化用照射部43の光源としてLEDを用いている。LEDはランプと比べて、発熱が小さく、また、指向性があるのでキャリッジ21に搭載するのに適している。
また、本実施形態では本硬化用照射部43の光源は、波長の異なる複数のLEDからなるユニットが複数個集められて構成されており、仮硬化用照射部42a、42bの光源よりも波長の帯域が広くなっている。これにより、インクの組成にかかわらず、ドットを確実に本硬化させることができる。
===第2実施形態===
<プリンターの構成について>
図10は、第2実施形態のヘッド部分の説明図である。第1実施形態と比較すると、本硬化用照射部43の位置が異なっている。
第2実施形態のキャリッジ21は、第1実施形態(図2)よりも搬送方向の長さが長くなっている。
そして、図に示すように、第2実施形態の本硬化用照射部43は、ヘッド31からノズル列の長さ分の間隔を空けてキャリッジ21に設けられている。つまり、仮硬化用照射部42a、42bと、本硬化用照射部43との搬送方向の位置関係についても、同様にノズル列長さ分の間隔があることになる。
<第2実施形態の印刷動作>
次に、第2実施形態の印刷動作について説明する。
図11A〜図11Fは、第2実施形態の画像形成の様子の説明図である。
図11A、図11Bは往路のドット形成(パス1)を示し、図11C、図11Dは復路のドット形成(パス2)を示している。また、図11E、図11Fは往路のドット形成(パス3)を示している。なお、各図において仮硬化用照射部42a、42b及び本硬化用照射部43のうち使用する(UV照射を行なう)部分を斜線で示している。
パス1の印刷動作(図11A)は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。このパス1によって、図11Bに示すように媒体に画像が印刷される。なお、この印刷画像は、仮硬化後の状態になっている。
パス1の後、コントローラー60は媒体を所定量搬送させる(搬送動作)。この搬送動作によって、図11Cに示すように、図11Bの印刷画像が印刷領域の搬送方向下流側に位置するようになる。
搬送動作の後、コントローラー60は、次のパス(パス2)を行なわせる。パス2についても第1実施形態と同様に、コントローラー60は、キャリッジ21を移動方向(復路方向)に移動させつつヘッド31のノズルからUVインクを吐出させ、また、仮硬化用照射部42bから仮硬化用のUVを照射させて、仮硬化を行なわせる。図11Cでは、移動方向が図11Aの場合と逆なので、仮硬化に用いる仮効用照射部が図11Aの場合と逆になっている。
但し、第2実施形態では、パス2の際に、パス1で印刷された画像(仮硬化後の画像)は、搬送方向についてヘッド31と本硬化用照射部43との間ある。つまり、本硬化用照射部43は、パス1で印刷された画像よりも搬送方向の下流側に位置している。よって、第2実施形態では、パス2では本硬化用照射部43からの本硬化用のUV照射を行わない。
このパス2によって、図11Dに示すように、パス1で印刷された画像の搬送方向上流側に画像が印刷される。なお、この印刷画像も、仮硬化後の状態になっている。
パス2の後、コントローラー60は媒体を所定量搬送させる(搬送動作)。この搬送動作によって、図11Eに示すように、パス2で印刷された画像(図11Dの上側の画像)が印刷領域の搬送方向下流側に位置するようになる。また、パス1で印刷された画像(図11Dの下側の画像)の搬送方向の位置が、本硬化用照射部43とほぼ同じになる。
搬送動作の後、コントローラー60は、次のパス(パス3)を行なわせる。パス3では、コントローラー60は、図11Eに示すように、キャリッジ21を移動方向(往路方向)に移動させつつヘッド31のノズルからUVインクを吐出させる。また、コントローラー60は、ヘッド31からUVインクを吐出させた後、ヘッド31の移動方向の上流側の仮硬化用照射部(この場合、斜線を付している仮硬化用照射部42a)から仮硬化用のUVを照射させる。これにより媒体に形成されたドットは仮硬化される。
このパス3によって、図11Fに示すように媒体に画像が印刷され、その画像のドットの形成直後に、仮硬化用照射部42bからのUV照射によって仮硬化が行なわれる。なお、このようにドット形成直後に仮硬化を行なうことでドット間の滲みやドットの広がりを抑制することができる。
また、パス3において、コントローラー60は、キャリッジ21(ヘッド31)とともに移動方向に移動する本硬化用照射部43から、2つ前のパス(パス1)で印刷された画像に本硬化用のUVを照射させる。本硬化用照射部43は、キャリッジ21のヘッド31からノズル列長さ分の間隔をあけて搬送方向下流に設けられているので、2つ前のパス(パス1)で形成された画像(仮硬化後の画像)に本硬化用のUVを照射できる。こうして、仮硬化後の画像を本硬化させる。
以下、同様にコントローラー60は、パスと搬送動作を交互に繰り返し行なわせる。第2実施形態では、媒体に形成されるドットは、そのドット形成と同一パスで仮硬化され、ドット形成のパスの2つ後のパスで本硬化されることになる。
この第2実施形態では、ヘッド31と本硬化用照射部43との間に間隔を設けているので、本硬化用照射部43から照射されるUVが媒体で反射してヘッド31のノズルに到達することによるノズルの目つまりを防止することができる。
また、第2実施形態では、第1実施形態と比べて、仮硬化を行ってから本硬化を行うまでの時間を(パス1回分+搬送動作1回分)長く設定することができる。
なお、本実施形態では、ヘッド31と本硬化用照射部43との間隔をノズル列長さとしたが、これには限られない。例えば、ノズル列長さの半分でもよいし、ノズル列長さの整数倍であってもよい。
===第3実施形態===
<プリンターの構成について>
図12は、第3実施形態のヘッド部分の説明図である。第2実施形態と比較すると、本硬化用照射部43の移動方向の長さが異なっている。
図のように、第3実施形態の本硬化用照射部43は、移動方向の長さが2つの仮硬化用照射部(仮硬化用照射部42aと仮硬化用照射部42b)の間隔分ある。
なお、印刷動作については第2実施形態と同様であるので説明を省略する。
本硬化用照射部43の移動方向の長さを2つの仮硬化用照射部(仮硬化用照射部42aと仮硬化用照射部42b)の間隔分にすることで、前述の実施形態と比べて、パスの際に媒体に本硬化のUVを照射する時間が長くなる。よって、本硬化のUVを多く照射することができる。
また、もし、仮に、本硬化用照射部43の移動方向の長さが2つの仮硬化用照射部(仮硬化用照射部42aと仮硬化用照射部42b)の間隔よりも長いと、パスの際にキャリッジ21をその分余分に移動させねばならないので、移動距離が長くなる。よって消費電力にロスが生じる。
本実施形態では、本硬化用照射部43の移動方向の長さが2つの仮硬化用照射部(仮硬化用照射部42aと仮硬化用照射部42b)の間隔分であるので、パスの際のキャリッジ21の移動方向の移動範囲を最小にすることができる。よって、消費電力のロスを低減させることができる。
===その他の実施の形態===
一実施形態としてのプリンター等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<プリンターについて>
前述の実施形態では、液体吐出装置の一例としてプリンターが説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。
<ノズルについて>
前述の実施形態では、圧電素子(ピエゾ素子)を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
<インクについて>
前述の実施形態は、紫外線(UV)の照射を受けることによって硬化するインク(UVインク)をノズルから吐出していた。しかし、ノズルから吐出する液体は、このようなインクに限られるものではなく、UV以外の他の光(例えば可視光線など)の照射を受けることによって硬化する液体をノズルから吐出しても良い。この場合、仮硬化用照射部42a、42b及び本硬化用照射部43から、その液体を硬化させるための光(可視光線など)を照射するようにすればよい。
また、本実施形態ではCMYKの4色のUVインクを用いていたが、他の色のUVインクを用いてもよい。例えば背景用の白インクや、無色透明のクリアインクを用いてもよい。
<ドット形成について>
前述の実施形態では、双方向印刷を行っていたがこれには限られない。つまり、片方向印刷でもよい。この場合、仮硬化用照射部は、少なくともドットを形成する際のヘッド31の移動方向の下流側に1つあればよい。
また、本実施形態では1回のパスによってノズル列長さ分のラスタラインを形成する場合(バンド印刷)について説明したが、複数回のパスによってノズル列長さ分のラスタラインを形成してもよい。例えば、インターレース印刷であってもよい。この場合、各ドットへのUVの照射エネルギーが前述の実施形態と同様になるようにすればよい。
1 プリンター、10 搬送ユニット、11 給紙ローラー、
13 搬送ローラー、14 プラテン、15 排紙ローラー、
20 キャリッジユニット、21 キャリッジ、
30 ヘッドユニット、31 ヘッド、
40 照射ユニット、42a,42b 仮硬化用照射部、43 本硬化用照射部、
50 検出器群、53 紙検出センサー、54 光学センサー
60 コントローラー、61 インターフェイス部、62 CPU、
63 メモリー、64 ユニット制御回路、
110 コンピューター

Claims (7)

  1. (A)光の照射によって硬化する液体を吐出するヘッドを、媒体の搬送方向と交差する移動方向に移動させるキャリッジと、
    (B)前記キャリッジに設けられ、移動する前記ヘッドから吐出された前記液体が媒体に着弾して形成されたドットに仮硬化用の光を照射する仮硬化用光源と、
    (C)前記仮硬化用光源よりも前記搬送方向の下流側の前記キャリッジに設けられ、前記仮硬化用の光が照射されたドットに本硬化用の光を照射する本硬化用光源と、
    を有することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置であって、
    前記本硬化用光源は、LEDである
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  3. 請求項1又は2に記載の液体吐出装置であって、
    前記本硬化用光源は、前記仮硬化光源よりも波長の帯域が広い
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の液体吐出装置であって、
    前記仮硬化用光源は、前記キャリッジの前記ヘッドよりも前記移動方向の一端側と他端側にそれぞれ設けられており、
    前記本硬化用光源は、前記移動方向の長さが2つの前記仮硬化用光源の間隔分ある
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の液体吐出装置であって、
    前記本硬化用光源による前記本硬化用の光の照射エネルギーは、200〜500mJ/cmである
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の液体吐出装置であって、
    前記仮硬化用光源による前記仮硬化用の光の照射エネルギーは3〜30mJ/cmである
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の液体吐出装置であって、
    前記仮硬化用の光が照射されたドットの硬化度は20〜35%である
    ことを特徴とする液体吐出装置。
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