JP4533217B2 - インクジェット記録装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置におけるメンテナンス技術に関するものである。
インクジェット記録装置は、インクという液体を媒介として入力画像データを出力画像に変換するシステムであるが、このような装置においては、そのメンテナンス技術が非常に重要な要素となっている。ここでメンテナンスを必要とする主な理由を簡単に説明する。
(a)入力画像データの記録を行っているときに、インクジェット記録ヘッドに配列される複数のノズルのうち、インクを吐出していない吐出口においてインクが蒸発し、吐出口内のインクの粘度が増加して通常のインク吐出エネルギーでは安定してインクの吐出が行えなくなり、吐出不良が生じる。
(b)記録を行っているときに、ノズルから吐出されるインク滴には主インク滴以外の細かなインク滴(これをミストともいう)もあり、この細かなインク滴がインクジェット記録ヘッドのインク吐出口周りに付着することで、インク吐出の直進性を妨げる。
(c)インクジェット記録ヘッド内のインク溜の部分に泡が存在すると、吐出口やインクジェット記録ヘッドを構成する材質の内部を通り抜けてきたガスが泡に取り込まれ成長したり、印字時の昇温により泡が膨張したりするため、インクタンクからのインク供給を阻害し、結果として印字不良を引き起こす。
これらの(a)〜(c)の問題を解決するためのメンテナンス技術として以下のようなものが知られている。
(a)インク吐出が行われないで放置されていた時間や環境などに応じて、画像データに基づいたインク吐出とは別に、所定量のインク吐出を行い、粘度が増加したインクを排出する(以下、この動作を予備吐出という)。
(b)吐出口からインク滴が吐出された吐出回数をカウントし、カウント数が所定値を超えた場合にはゴムブレードなどでインクジェット記録ヘッドの吐出口が形成されている面(以下、フェイス面という)を掃いて付着インクを除去する(以下、この動作をワイピングと呼ぶ)。
(c)ポンプを用いて吐出口からインクを吸い出して、吐出口内のインクを排出する回復動作を行う(以下、この動作を吸引回復という)。なお、インクジェット記録ヘッドとインクタンクが分離可能で、インクタンクが交換可能なインクジェット記録装置においては、インクタンク交換後にも吸引回復を行っている。
ここで、図を用いてワイピング動作と吸引回復動作について簡単に説明する。
図1は、ワイピング動作を説明するための図である。1101はワイピングを行うゴムブレード、1102はワイピングされるフェイス面、1103はインク吐出口(インク吐出ノズル)、1104は吐出を妨げる付着インク、1105はワイピング方向である。ワイピングとは、図1のようにインクジェット記録ヘッドにゴムブレード1101を押し付けながら1105で示される方向に移動させることにより、付着インク1104をブレードに接触させて、フェイス面から掃きとる動作である。
図2は吸引回復動作を説明するための図である。1201はインクジェット記録ヘッド、1202はインク吐出ノズル、1203はフェイス面、1204は吸引キャップ、1205はインク排出用チューブ、1206はインクを吸い出す負圧を発生させる吸引ポンプである。吸引回復とは、一般的にはゴム製の吸引キャップ1204をフェイス面1203に当接、または圧接して密着させ、吸引ポンプ1206を矢印1207の方向に回動させて負圧を発生させることにより、インクジェット記録ヘッド1201内のインクをインク吐出ノズル(インク吐出口)1202より吸引キャップ1204内に吸い出してインク排出用チューブ1205より排出するものである。
高画質化・高速化が求められる最近のインクジェット記録装置においては、搭載するインクの種類やインクを吐出する吐出口の数が数年前より飛躍的に多くなってきており、このような状況では、上記のようなメンテナンス技術がより大きな課題となってきている。
ここで、最近のインクジェット記録装置の高画質化について簡単に説明する。
元来、インクジェット記録装置は、シアンインク、マゼンタインク、イエローインクによる減法混色と呼ばれる3原色の重ね合わせにより画像を形成するように構成されている。
しかし、この3色のインクに加えて、高いコントラストを表現できるブラックインク、階調性を向上させるために色材の含有率を下げた淡インク(淡シアンインク、淡マゼンタインク)を用いたり、出力画像の粒状感を低減するために吐出インク滴の極小化などの技術も導入することにより、高品位の画像を形成することを可能としてきた。
そして、さらなる画質向上のために上記の6色のインクでは再現しきれない色域を表現する特殊インク(シアン、マゼンタ、イエロー以外の色)が用いられたり、出力画像の保存性を向上させるカラー顔料インクが用いられたり、インクを記録媒体に吐出する前、または後に塗布することで光沢感を向上させる液体などの技術も知られている。
高画質化の一例として、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、ライトシアン(淡シアンともいう)、ライトマゼンタ(淡マゼンタともいう)のインク以外に、再現できる色域を広げるためのオレンジ、グリーンのインクを搭載したインクジェット記録装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2001−138552号公報
前述のように、画質向上のため多種のインクを用いる場合におけるメンテナンス技術(c)において、図2に示すように一つのみの吸引キャップ1204で対応しようとすると、例えば、インクの種類が8種類であれば、一色のインクタンクを交換する度に、8色分のインクタンク全てに吸引回復が実施され、必要以上にインクが消費されるという問題があった。
このような問題を解決する一つの方法としては、図3に示すように、一つのインクジェットヘッド2001内で、インク吐出ノズルの構成部を、複数のノズル部、例えば第1ノズル部2003、第2ノズル部2005、…のように分離し、分離されたそれぞれのノズル部に独立に吸引キャップ2007、2009、…を設け、各ノズル部2003、2005、…毎に吸引回復動作を行なう回数やタイミングを変更できるようにすることが考えられる。
このような構成により、インクタンク交換時や早すぎるタイミングでの吸引回復などにより消費される余分なインク量を可能な限り減らし、吸引回復時を含めた装置全体の総消費インク量を低減させることが可能となる。
しかしながら、分離された吐出ノズル部に供給するインクを収容するインクタンクの数や、インクタンクからインク吐出部までのインク供給路(インクを供給するための配管構成)などが、分離された吐出ノズル部毎に異なる場合には、各々の吐出ノズル部において吸引回復のために必要とされる最適な吸引負圧やインク流量が異なる場合がある。

これに対し、通常では、吸引キャップを各々のノズル部毎に設けたとしても、装置大型化の回避やコスト等の観点から吸引ポンプを1つのみの配置とすると、それぞれの吸引キャップに接続されるインク排出用チューブは同じ吸引ポンプに接続されている。また、それぞれの吸引キャップと吸引ポンプとを連通させるインク排出用チューブは同じ物(同じ径、同じ材質など)を用いているため、吸引ポンプの1回の駆動において生じる負圧やインク流量は同じであった。このような構成で各々の吐出ノズル部の回復動作を行うには、吸引ポンプとキャップの間にある大気連通弁を開け閉めすることで、吸引ポンプに接続されるインク排出用チューブを切り替えて、各々の吐出ノズル部毎に順次吸引回復を行なうのが一般的な考え方である。
そのため、各々の吐出ノズル部において吸引回復のために必要とされる最適な吸引負圧やインク流量が異なる場合には、各々の吐出ノズル部に最適な吸引負圧やインク流量を発生させるために、各々の吐出ノズル部にとって最適となるポンプ駆動条件で順番に吸引回復することとなるため、吸引回復にかかる時間が吐出ノズル部の数に合わせて長くなりユーザーに余計なストレスを与えるという問題が発生する。
従って、本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、吸引回復動作における無駄なインク消費を抑制しつつ、吸引回復動作にかかる時間が長くなることを防止できるようにすることである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係わるインクジェット記録装置は、インクを吐出するノズルを複数配列したノズル列を複数配置した第一のノズル列群と、インクを吐出するノズルを複数配列したノズル列を複数配置した、前記第一のノズル列群とは異なる第二のノズル列群とを備える記録ヘッドを用い、記録媒体に記録を行なうインクジェット記録装置において、前記第一のノズル列群をキャップする第一のキャップ手段と、前記第二のノズル列群をキャップする第二のキャップ手段と、前記第一及び第二のキャップ手段に共通に設けられ、前記第一及び第二のキャップ手段内に負圧を発生させて前記第一及び第二のノズル列群からインクを吸引することが可能な吸引手段と、前記第一及び第二のキャップ手段のそれぞれに前記吸引手段による負圧を発生させるか否かを切り替える切り替え手段と、前記記録ヘッドからインクを吐出した場合の昇温速度が閾値を超えた場合には、前記第一及び第二のキャップ手段内に負圧を順番に発生させて前記第一及び第二のノズル群から順次吸引する第1吸引モードを実行し、前記昇温速度が閾値を超えない場合には、前記第一及び第二のキャップ手段内に負圧を同時に発生させて前記第一及び第二のノズル群から同時吸引する第2吸引モードを実行するように、前記吸引手段と前記切り替え手段とを制御する制御手段と、を具備することを特徴とする。
また、本発明に係わるインクジェット記録装置の制御方法は、インクを吐出するノズルを複数配列したノズル列を複数配置した第一のノズル列群と、インクを吐出するノズルを複数配列したノズル列を複数配置した、前記第一のノズル列群とは異なる第二のノズル列群とを備える記録ヘッドと、前記第一のノズル列群をキャップする第一のキャップ手段と、前記第二のノズル列群をキャップする第二のキャップ手段と、該第一及び第二のキャップ手段に共通に設けられ、前記第一及び第二のキャップ手段内に負圧を発生させて前記第一及び第二のノズル列群からインクを吸引することが可能な吸引手段と、前記第一及び第二のキャップ手段のそれぞれに前記吸引手段による負圧を発生させるか否かを切り替える切り替え手段と、を備えるインクジェット記録装置を制御する方法であって、前記記録ヘッドからインクを吐出した場合の昇温速度が閾値を超えた場合には、前記第一及び第二のキャップ手段内に負圧を順番に発生させて前記第一及び第二のノズル群から順次吸引する第1吸引モードを実行し、前記昇温速度が閾値を超えない場合には、前記第一及び第二のキャップ手段内に負圧を同時に発生させて前記第一及び第二のノズル群から同時吸引する第2吸引モードを実行するように、前記吸引手段と前記切り替え手段とを制御する制御工程を具備することを特徴とする。
本発明によれば、吸引回復動作における無駄なインク消費を抑制しつつ、吸引回復動作にかかる時間が長くなることを防止することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施形態では、インクジェット方式に従う記録ヘッドを用いた記録装置を例に挙げて説明する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
<第1の実施形態>
(機構部の構成)
まず、本発明の実施形態に係わる記録装置の機構部の構成について説明する。本実施形態における記録装置本体は、各機構の役割から、給紙部、用紙搬送部、排紙部、キャリッジ部、クリーニング部、外装部に大きく分類することができる。
図4は記録装置本体全体の構成を示す斜視図である。なお、本発明は、インクジェット記録ヘッドの吸引回復動作に関するものであるので、主としてクリーニング部の構成について説明する。
(全体構成)
上記のように、本発明はインクジェット記録ヘッドの吸引回復動作に関するものであるので、全体構成については各部の名称のみを記載する。
図4において、M1010はシャーシ、M1011はガイドレール、M2000はベース、M2010は圧板、M2030は可動サイドガイド、M3000はピンチローラホルダ、M3040はプラテン、M3060は搬送ローラ、M3070はピンチローラ、M3110は排紙ローラ、M3111は弾性体、M3130は拍車ホルダ、M4000はキャリッジ、M4010はヘッドセットレバー、M4020はガイドシャフト、M4030は摺動シート、M4041はタイミングベルト、M4042はアイドルプーリ、M5000はポンプ、M5010は吸引キャップ、M5011はキャップ吸収体、M5020はブレード、M5060はブレードクリーナー、E0002はLFモータ、E0005はエンコーダスケール、E0009はASFセンサ、E0014はメイン基板、E0105はASFモータである。
(クリーニング部)
クリーニング部は、インクジェット記録ヘッドH1001のクリーニングを行うためのポンプM5000と、インクジェット記録ヘッドH1001の乾燥を抑制するためのキャップM5010と、インクジェット記録ヘッドH1001の吐出口形成面をクリーニングするためのブレードM5020とを備えて構成されている。
クリーニング部には、専用のクリーニングモータE0003が配置されている。クリーニングモータE0003には、不図示のワンウェイクラッチが設けられており、一方向の回転でポンプM5000が駆動され、もう一方向の回転ではブレードM5020が駆動されると同時にキャップM5010の昇降動作が行なわれる。
ポンプM5000では、不図示のポンプコロが2本の不図示のチューブをしごくことによって負圧を発生させるように構成されている。またキャップM5010は、不図示の弁などを介してポンプM5000に接続されている。キャップM5010をインクジェット記録ヘッドH1001のインク吐出口に密着させた状態で、ポンプM5000を動作させると、インクジェット記録ヘッドH1001から不要なインク等が吸引されるようになされている。更にキャップM5010の内側部分には、吸引後のインクジェット記録ヘッドH1001のフェイス面に残るインクを削減するために、キャップ吸収体M5011が設けられている。また、キャップM5010を開けた状態で、キャップM5010に残っているインクを吸引することにより、残インクによる固着およびその後の弊害が起こらないように配慮されている。なお、ポンプM5000で吸引されたインクは廃インクとなり、記録装置本体の下ケース(外装)に設けられた廃インク吸収体に吸収され、ここに保持される。
ブレードM5020の動作、キャップM5010の昇降、および不図示の弁の開閉など、連続して行われる一連の動作は、軸上に複数のカムを設けた不図示のメインカムによって制御される。それぞれの部位のカムやアームがメインカムに連動して、所定の動作を行うことが可能となっている。メインカムの回転位置は、フォトインタラプタ等の位置検出センサで検出することができる。キャップM5010の降時には、ブレードM5020がキャリッジM4000の走査方向に垂直に移動し、インクジェット記録ヘッドH1001のフェイス面をクリーニングする構成となっている。ブレードM5020は、インクジェット記録ヘッドH1001のノズル近傍をクリーニングするものと、フェイス面全体をクリーニングするものと、複数設けられている。そして、キャリッジM4000が、一番奥に移動した際には、ブレードクリーナーM5060に当接することにより、ブレードM5020自身に付着したインクなども除去することができる構成になっている。
(インクジェット記録ヘッドの構成)
以下に本実施形態に用いられるヘッドカートリッジH1000の構成について説明する。本実施形態におけるヘッドカートリッジH1000は、インクジェット記録ヘッドH1001と、インクタンクH1900を搭載する機構部、およびインクタンクH1900からインクジェット記録ヘッドH1001にインクを供給するための機構部とを有しており、キャリッジM4000に対して着脱可能に搭載される。
図5は、本実施形態に用いられるヘッドカートリッジH1000に対し、インクタンクH1900を装着する様子を示した図である。
本実施形態の記録装置は、7色のインクによって画像を形成するように構成されており、従ってインクタンクH1900も7色分が独立に用意されている。そして、図5に示すように、それぞれのインクタンクがヘッドカートリッジH1000に対して着脱自在となっている。尚、インクタンクH1900の着脱は、キャリッジM4000にヘッドカートリッジH1000が搭載された状態で行えるようになっている。
図6は、ヘッドカートリッジH1000の分解斜視図である。
図6において、ヘッドカートリッジH1000は、第1の記録素子基板H1100と、第2の記録素子基板H1101と、第1のプレートH1200と、第2のプレートH1400と、電気配線基板H1300と、タンクホルダーH1500と、流路形成部材H1600と、フィルターH1700と、シールゴムH1800とを備えて構成されている。
第1の記録素子基板H1100および第2の記録素子基板H1101はSi基板であり、その片面にインクを吐出するための複数の記録素子(ノズル)がフォトリソグラフィ技術により形成されている。各記録素子に電力を供給するAl(アルミニウム)等の電気配線は、成膜技術により形成されており、個々の記録素子に対応した複数のインク流路もまた、フォトリソグラフィ技術により形成されている。さらに、複数のインク流路にインクを供給するためのインク供給口が裏面に開口するように形成されている。
それぞれ異なるインク色に対応する記録素子の列(以下ノズル列ともいう)は、記録媒体の搬送方向に例えば1200dpi(dots/inch)の間隔で並ぶ768個のノズルによって構成され、最少で約2ピコリットルのインク滴を吐出させることが可能である。各ノズル吐出口における開口面積は、およそ100μm2に設定されている。また、第1の記録素子基板H1100および第2の記録素子基板H1101は第1のプレートH1200に接着固定されており、ここには、第1の記録素子基板H1100および第2の記録素子基板H1101にインクを供給するためのインク供給口H1201が形成されている。
さらに、第1のプレートH1200には、開口部を有する第2のプレートH1400が接着固定されており、この第2のプレートH1400は、電気配線基板H1300と第1の記録素子基板H1100および第2の記録素子基板H1101とが電気的に接続されるように、電気配線基板H1300を保持している。
電気配線基板H1300は、第1の記録素子基板H1100および第2の記録素子基板H1101に形成されている各ノズルからインクを吐出させるための電気信号を供給するものであり、第1の記録素子基板H1100および第2の記録素子基板H1101に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し記録装置本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301とを有している。外部信号入力端子H1301は、タンクホルダーH1500の背面側に位置決め固定されている。
一方、インクタンクH1900を保持するタンクホルダーH1500には、流路形成部材H1600が例えば超音波溶着により固定され、インクタンクH1900から第1のプレートH1200に通じるインク流路H1501を形成している。
インクタンクH1900と係合するインク流路H1501のインクタンク側の端部には、フィルターH1700が設けられており、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようになされている。また、インクタンクH1900との係合部にはシールゴムH1800が装着され、係合部からのインクの蒸発を防止し得るようになされている。
さらに、前述のようにタンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700及びシールゴムH1800から構成されるタンクホルダー部と、第1の記録素子基板H1100および第2の記録素子基板H1101、第1のプレートH1200、電気配線基板H1300及び第2のプレートH1400から構成されるインクジェット記録ヘッド部H1001とを、接着等で結合することにより、ヘッドカートリッジH1000が構成されている。
図7は、本発明の第1の実施形態におけるインクジェット記録ヘッドのノズル構成を示す図である。
1301はインクジェット記録ヘッド、1302は高速フルカラー記録を可能とするインクジェットヘッド構成部、1303は高画質記録を可能とするインクジェットヘッド構成部である。
高速フルカラー記録を可能とするインクジェットヘッド構成部1302は、フルカラーを減法混色で再現するための3原色の色材であるシアンインク、マゼンタインク、イエローインクを吐出するノズルを有している。このインクを吐出するノズルは、各々インクジェットヘッドの走査方向1312と略垂直に交わる方向(搬送方向ともいう)に複数のノズルが配列されているノズル列1304、1305、1306から構成されており、一色のインクにつき、ノズル列が2列ペアで設けられている。
一方、高画質記録を可能とするインクジェットヘッド構成部1303は、出力画像の階調性を高めるために、ノズル列1307、1311にライトシアンインク(淡シアンインクともいう)、ライトマゼンタインク(淡マゼンタインクともいう)を吐出するノズル列が設けられており、出力画像のコントラストを高めるために、ノズル列1309にブラックインクを吐出するノズル列が設けられている。さらに、本実施形態においては、シアン、マゼンタ、イエローの色材の3原色だけでは再現できない色域を再現可能とするために、2種類の特色インク(特殊インク1、特殊インク2)を搭載しているため、インクジェットヘッド構成部1303はその特色インク2種類を吐出するノズル列1308、1310を備えている。なお、インクジェットヘッド構成部1303においても、1307〜1311のそれぞれのインクのノズル列は、インクジェットヘッド構成部1302と同様に、2列ペアで構成されている。
図8は、インクジェットヘッド構成部1302,1303それぞれのメンテナンスシステムを示す図である。
1401は、インクジェットヘッド構成部1302,1303それぞれをキャップできるように二つの部屋1401a,1401bが設けられている吸引キャップであり、吸引キャップ1401はインクジェットヘッド構成部のノズルが形成された面に当接、または圧接することができる。さらに、吸引キャップ1401の各々の部屋1401a,1401bには大気開放弁1404,1405が設けられており、さらに吸引キャップ1401の各々の部屋1401a,1401bにインク排出用チューブ1402,1403が独立して接続されている。このインク排出用チューブ1402,1403それぞれに吸引ポンプを独立させて設けると、メンテナンスシステムの容積がかさみ、装置サイズが大きくなったり、装置のコスト高になるため、本実施形態においては、2本のインク排出用チューブ1402,1403に対して1台の吸引ポンプ1406を設けている。つまり、吸引キャップ1401の部屋1401a,1401b、大気開放弁1404,1405、およびインク排出用チューブ1402,1403は、それぞれインクジェットヘッド構成部1302,1303に対応するように独立して設けられているのに対し、吸引ポンプは共通化している。吸引回復動作時には、吸引回復させたいインクジェットヘッド構成部に対応した吸引キャップの部屋に設けられている大気開放弁だけを閉め、吸引回復する必要のないインクジェットヘッド構成部に対応した吸引キャップの部屋に設けられた大気開放弁を開けることにより、吸引回復動作を行うインクジェットヘッド構成部を選択できる。
なお、ここではインクジェットヘッド構成部1302のインク吐出口が形成された面に吸引キャップ1401をキャッピングし、インクジェットジェットヘッド構成部1302に対応する大気開放弁1404(大気連通弁ともいう)を閉じた状態で、吸引ポンプ1406を回動させることによって、吸引キャップ1401の部屋1401a内のインク、またはインクジェットヘッド構成部1302のノズル内のインクを吸引することを吸引動作という。この吸引動作を行うことによって、インクジェットヘッド構成部1302からのインクの吐出状態を良好に保つことが可能となる。
なお、インクジェットヘッド構成部1303に対しても同様に吸引動作を行う。また、本実施形態においては、吸引キャップ1401はインクジェットヘッド構成部1302,1303の両方をキャッピングできる構成となっているが、別々にキャッピングするように、吸引キャップを2つに分離しても良い。
図9は、インクジェットヘッド構成部1302のみ吸引回復動作を行う場合の動作シーケンスを示す図である。
なお、図8では図示していないが、吸引回復における吸引キャップなどの動作は、カムシャフトの回動、およびギヤ駆動により制御されている。
まず、大気開放弁1404を閉めるとともに、大気開放弁1405を開けた状態にする(ステップS1)。
次に、吸引キャップ1401を上昇させてインクジェットヘッド1301に押し付けて、インクジェットヘッド1301のノズルが形成された面をキャップする(ステップS2)。このステップS2によって、吸引キャップ1401のインクジェットヘッド構成部1302に対応した部屋1401aのみ密閉される。
次に、二本のインク排出用チューブ1402,1403が連結されている吸引ポンプ1406を回動させ、インクジェットヘッド構成部1302の吸引回復動作を行う(ステップS3)。なお、このとき、吸引キャップ1401のインクジェットヘッド構成部1303に対応した部屋1401bは、大気開放弁1405から空気を吸い込むだけとなり、インクジェットヘッド構成部1303では回復動作が行われず、インクジェットヘッド構成部1302のみの吸引動作が行われる。さらに、吸引ポンプの回転量は、メンテナンスを行う目的(インクジェットヘッド1301内から排出するインク量)に応じて変えるとよい。
次に、所定の吸引動作が終了すると、大気開放弁1404を開放することで、インクジェットヘッド構成部1302を密閉していた吸引キャップ1401の部屋1401a内に空気を導入し、インクジェットヘッド1301内のインクの移動を終了させる(ステップS4)。
次に、吸引キャップ1401を下降させて、ワイピング動作を行うことで、インクジェットヘッド構成部1302の表面に残ったインク滴を掃きとる(ステップS5)。
次に、大気開放弁1404,1405を共に開放させたまま吸引キャップ1401を上昇させる(ステップS6)。
次に、インクジェットヘッド1301に当接された吸引キャップ1401内が大気と連通した状態で、吸引ポンプ1406を回動させてからインクジェットヘッド構成部1302から予備吐出を行う(ステップS7)。このステップS7の動作は、予備吐出を行う際に発生するインクミストが装置内に噴出することで、装置内を汚してしまうことを防ぐためである。
次に、再び吸引キャップ1401を下降させた後にワイピングを行い、インクジェットヘッド構成部1302の表面に残ったインク滴を掃きとり(ステップS8)、下降した吸引キャップ1401内に予備吐出を実施させて(ステップS9)吸引回復にかかる一連の動作を終了する。
このような動作を行うことによりインクジェットヘッド構成部1302,1303それぞれを選択的に吸引回復することができる。なお、インクジェットヘッド構成部1302,1303を同時に吸引回復したい場合には、大気開放弁1404,1405を双方とも閉じた状態として上記一連の回復動作を行えばよい。なお、ステップS9の後に、吸引ポンプ1406を回動させることで、予備吐出により吸引キャップ1401内に排出されたインクを吸引するようにしても良い。
なお、ここでは、高速フルカラー記録を可能とするインクジェットヘッド構成部1302を主に吸引回復する場合について説明したが、高画質記録を可能とするインクジェットヘッド構成部1303を主に吸引回復する場合においても同様のことが言える。
このように、インクジェットヘッドにおいて、高速フルカラー記録を可能とするインクジェットヘッド構成部1302と高画質記録を可能とするインクジェットヘッド構成部1303を分離させ、各々のインクジェットヘッド構成部を独立して吸引回復できる構成とすることにより、タンク交換時に一緒に吸引回復されるインクタンク(もしくはノズル列)の数を全8色でなく5色もしくは3色に削減し、吸引回復におけるインク消費量を低減することができる。
また、図9に示したフローチャートにおいて、ステップS3の吸引動作のあとのワイピングや予備吐出を吸引回復を行ったインクジェットヘッド構成部に対してのみ行っていたが、片方のインクジェットヘッド構成部の吸引回復を行ったときに、他方のインクジェットヘッド構成部のノズル形成面が汚れる場合には、吸引動作の後のワイピングや予備吐出を両方のインクジェットヘッド構成部に対して実施してもよい。
図10は、インクタンクからインク吐出口までのインク流路の概略構成を示す図である。
図中の1601〜1608で示した部分はフィルタであり、上部にインクタンクが連結される。なお、1601から1608に向けて順に、イエローインクタンク、マゼンタインクタンク、シアンインクタンク、淡シアンインクタンク、特殊インク1タンク、ブラックインクタンク、特殊インク2タンク、淡マゼンタインクタンクの順に不図示のインクタンクが連結される。
図中1609〜1616で示した部分は、各インクがインクタンクから供給されるための供給路となっている。さらに、図中1617〜1626で示した部分は、複数配置されているノズルにインクを安定して分配供給するために設けられている液室であり、形状および寸法は全て同じである。ただし、1617,1618については液室は形成されているが、配管は接続されていない。
すなわち、前述の高速フルカラー記録を可能とする構成部(シアン、マゼンタ、イエローの各インクの吐出ノズルが形成された構成部)1302においてインクが流れる経路は図中の1601〜1603、1609〜1611、1619〜1621であり、高画質記録を可能とする構成部(ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ、特殊インク1、特殊インク2の各インクの吐出ノズルが形成された構成部)1303においてインクが流れる経路は1604〜1608、1612〜1616、1622〜1626となる。
ここで、第1の実施形態において、吸引回復を実施する目的に応じて各々のインク排出用チューブ1402,1403に発生させるべきインク流量の考え方について説明する。
本願発明者らは、吸引回復時に発生させるべきインク流量については大別して2種あることを見出した。ひとつは、空になったインク流路・液室などにインクを再び充填させたり、インク流路・液室などに存在する泡を抜き取りたい場合である。もうひとつは、インクを吐出するための吐出口近傍の蒸発増粘インクを新しいインクへ置換したり、インクを吐出するための吐出口に存在する泡を抜き取りたい場合である。
さらには、前者の場合はインク排出用チューブ1402,1403に発生させるインク流量を各々最適にする必要があり、同時に吸引回復ができず、後者の場合はインク排出用チューブ1402,1403に発生させるインク流量は同じでもよく、すなわち同時に吸引回復できることも見出した。
初めに、空になったインク流路・液室などにインクを再び充填させたり、インク流路・液室などに存在する泡を抜き取りたい場合における吸引方法について説明する。インクジェット記録装置としては、長期間放置した後や完全にインクを使い切った後などに実施する動作である。
この場合には、インク流路・液室の中を流れるインク流量が重要である。流量が少なすぎると再充填時に液室内に大きな空気残りが発生したり、液室などに存在する泡が動きにくく抜けなかったりする。一方、流量が多すぎると、インクタンクとインクジェットヘッドのジョイント部などから余分な空気を抱き込んでしまい、逆に液室内に泡を増やしてしまう結果となる。
ここで、本実施形態では、配置される各系統のインク流路および液室の寸法などにさほど違いがなく、各系統に必要なインク流量がおよそ一意的に定められるものとする。そのため、シアン、マゼンタ、イエローの3系統のインク流路および液室が配置された高速フルカラー記録を可能とする構成部1302を吸引する場合は、インク排出用チューブ1402のインク流量が1系統において必要なインク流量の3倍となるよう吸引ポンプ1406を駆動させればよい。また、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ、特殊インク1、特殊インク2の5系統のインク流路および液室が配置された高画質記録を可能とする構成部1303を吸引する場合は、インク排出用チューブ1403のインク流量が1系統において必要なインク流量の5倍となるよう吸引ポンプ1406を駆動させればよい。
すなわち、第1の実施形態の吸引ポンプ1406では、排出用チューブ1402,1403が同じものであるため、吸引ポンプ1406を駆動させたときに起こるチューブ1402,1403における体積変化も同じであることから、インク排出用チューブ1402におけるインク流量とインク排出用チューブ1403におけるインク流量を比率にして3:5となるように吸引する必要がある。そのために、吸引ポンプ1406を順次2回駆動させ、排出用チューブ1402,1403の各々に違ったインク流量を発生させる。
図11は、時間をX軸にとり、インク流量をY軸にとった場合に、上記のような順次2回のポンプ駆動で回復動作を行ったときのインク流量の時間変化を示す図である
曲線Aは、高速フルカラー記録を可能とするインクジェットヘッド構成部1302側における排出用チューブ1402のインク流量の時間変化を示している。
曲線Bは、高画質記録を可能とするインクジェットヘッド構成部1303側における排出用チューブ1403のインク流量の時間変化を示している。
曲線Cは、インク供給路1609〜1616の各々におけるインク流量の時間変化を示す。
このように、順次2回のポンプ駆動を用いれば、ヘッド構成部によらず各インク供給路におけるインク流量を略同じ値に設定することができる。
本実施形態における3つの曲線の関係は以下のようになっている。
A≒3C、B≒5C
また、図12を用いて順次2回のポンプ駆動で発生させるインク流量についての概念を説明する。
図12(a)は、高速フルカラー記録を可能とするインクジェットヘッド構成部1302側における排出用チューブ1402で必要なインク流量を示している。141Aはインク流量が少なすぎて空の液室などをしっかりと充填できない領域を示す。142Aはインク流量が大きすぎてインクタンクとインクジェットヘッドのジョイント部などから余分な空気を抱き込んでしまい、逆に液室内に泡を増やしてしまう領域を示す。すなわち143Aがこのような問題なしに目的を達せられるインク流量を示している(図11での曲線Aに相当)。
図12(b)は高画質記録を可能とするインクジェットヘッド構成部1303側における排出用チューブ1403で必要なインク流量を示している。141Bはインク流量が少なすぎて空の液室などをしっかりと充填できない領域を示す。142Bはインク流量が大きすぎてインクタンクとインクジェットヘッドのジョイント部などから余分な空気を抱き込んでしまい、逆に液室内に泡を増やしてしまう領域を示す。すなわち143Bがこのような問題なしに目的を達せられるインク流量を示している(図11での曲線Bに相当)。
ここで領域143Aと領域143Bを比較すると明らかなように、インクジェットヘッド構成部1302では、前述のように3系統のインク流路を有するため、必要なインク流量(領域143A)は少なく、インクジェットヘッド構成部1303では、前述のように5系統のインク流路を有するため、必要なインク流量(領域143B)は多くなっており、互いに共通なインク流量を有していない。このことからも、同時吸引ができないことがよくわかる。
次に、インクを吐出するための吐出口近傍の蒸発増粘インクを新しいインクへ置換したり、インクを吐出するための吐出口に存在する泡を抜き取りたい場合における吸引方法について説明する。インクジェット記録装置としては、長時間使用していなかった場合や、印字中に吐出口に泡ができて吐出不良となった場合などに実施する動作である。
この場合、特に重要となるのは、インク吐出口のメニスカスを破り吐出口の泡を移動できるようにすることである。メニスカスを破る原動力となるのは、吸引ポンプ1406が駆動されたときに吸引キャップ1401内に発生する圧力である。このとき、吸引キャップ1401は2つの部屋1401a,1401bに分かれており各々の部屋が構成部1302と1303に各々対応している。また、2つの部屋1401a,1401bのサイズは全く同じであるため、大気開放弁1404,1405を共に閉めてポンプを駆動した場合は両構成部に対して同じ圧力がかかる。すなわち、両構成部に対して吸引を実施する場合は同時1回の駆動でよい。
図13は、時間をX軸にとり、インク流量をY軸にとった場合に、同時1回のポンプ駆動で回復動作を行ったときのインク流量の時間変化を示す図である。
曲線Cは、高速フルカラー記録を可能とするインクジェットヘッド構成部1302側における排出用チューブ1402のインク流量の時間変化、および高画質記録を可能とするインクジェットヘッド構成部1303側における排出用チューブ1403のインク流量の時間変化を示している。このように、同時吸引における排出用チューブ内のインク流量の時間変化は排出用チューブ1402,1403で同じとなる。
また、曲線Dは高速フルカラー記録を可能とするインクジェットヘッド構成部1302側におけるインク供給路1609,1610,1611のインク流量の時間変化を示し、曲線Eは高画質記録を可能とするインクジェットヘッド構成部1303側におけるインク供給路1612,1613,1614,1615,1616のインク流量の時間変化を示す。
このように同時1回のポンプ駆動では構成部に依存してインク供給路におけるインク流量が異なることがわかる。しかしながら、曲線Cと同じく各々の構成部に対する吸引キャップ内で発生する負圧は略等しくなる。
本実施形態における3つの曲線の関係は以下のようになっている。
D≒(1/3)C、E≒(1/5)C
また、図14を用いて同時1回のポンプ駆動で発生させるインク流量についての概念を説明する。
図12と同じく、図14(a)は高速フルカラー記録を可能とするインクジェットヘッド構成部1302側における排出用チューブ1402で必要なインク流量を示している。141Aはインク流量が少なすぎて空の液室などをしっかりと充填できない領域を示す。142Aはインク流量が大きすぎてインクタンクとインクジェットヘッドのジョイント部などから余分な空気を抱き込んでしまい、逆に液室内に泡を増やしてしまう領域を示す。
図14(b)は高画質記録を可能とするインクジェットヘッド構成部1303側における排出用チューブ1403で必要なインク流量を示している。141Bはインク流量が少なすぎて空の液室などをしっかりと充填できない領域を示す。142Bはインク流量が大きすぎてインクタンクとインクジェットヘッドのジョイント部などから余分な空気を抱き込んでしまい、逆に液室内に泡を増やしてしまう領域を示す。
また、図14(a)、(b)にまたがる線160Cは、図13の曲線Cにて示した本実施形態の同時1回のポンプ駆動におけるインク流量を示すものである。これは、インク吐出口のメニスカスを破り吐出口の泡を移動できるポンプ駆動である。
前述の順次2回のポンプ駆動では、各々の構成部に対して領域143Aと領域143Bのインク流量を発生させたが、同時1回のポンプ駆動では吸引キャップ1401内に所定の圧力が発生すればよく、空になったインク流路・液室などにインクを再び充填させたり、インク流路・液室などに存在する泡を抜き取るような効果を必要としないので、160Cが領域141Bに掛かっていても問題はない。
次に、インクジェット記録装置における、実際の上記の2つの駆動方法の切替え方について説明する。
順次2回のポンプ駆動が行なわれるのは、空になったインク流路・液室などにインクを再び充填させたり、インク流路・液室などに存在する泡を抜き取りたい場合である。このような状態になる場合としては、インクジェット記録装置を購入後はじめてインクジェットヘッドを装着する場合、かなりの長期間未使用だった場合、インクタンク内のインクがなくなるまで使用された場合がある。
したがって、本実施形態では、記録装置本体及び本体制御プログラム内にインクジェットヘッドがはじめて装着されるものか、未使用経過時間が閾値を超えるか、インクタンクがなくなるまで使用されたかを、判断できる判断手段を設けることにより、Yesであれば順次2回のポンプ駆動を実施するようにする。
上記の判断手段は、具体的には、次のように構成される。すなわち、記録装置本体のブロック構成図である図16に示すように、記録装置本体は、インクジェットヘッドの装着を判断するインクジェットヘッド装着判断部5006を備え、CPU5010がROM5012に格納されている制御プログラムとインクジェット装着判断部の検出結果とに基づいてインクジェットヘッドがはじめて装着されたものか否かを判断する。インクジェットヘッドがはじめて装着されたものか否かを判断する方法として、例えば、インクジェットヘッドが装着されたことを検出すると、記録装置はインクジェットヘッドの固体識別が可能な情報(例えば、シリアル番号)を読み取り、記録装置内のメモリに記憶されているこれまでに使用したインクジェットヘッドの固体識別情報と比較する方法がある。予め、固体識別情報をインクジェットヘッドにバーコード印刷しておいたり、固体識別情報を格納したメモリ(ICやROM)をインクジェットヘッドに搭載することで、記録装置はインクジェットヘッドの固体識別可能な情報を取得することができる。また、CPU5010は、インク残量検出部5003とインクタンク装着判断部5001の検出結果に基づいて、インクタンクがなくなるまで使用されたか、及び交換されたかを判断する。また、CPU5010は、タイマ5007の計測時間に基づいて、インクジェットヘッドの未使用経過時間が閾値を超えたか否かを判断する。
一方、同時1回のポンプ駆動が行なわれるのは、インクを吐出するための吐出口近傍の蒸発増粘インクを新しいインクに置換し記録物の色味がおかしくなることを防止したり、インクを吐出するための吐出口に存在する泡を抜き取りインクの不吐出によるスジなどを防止する場合である。このような状態になる場合としては、短期間未使用だった場合、記録中に偶発的に起きる場合がある。
したがって、本実施形態では、記録装置本体及び本体制御プログラム内に未使用経過時間が閾値を超えるか、連続記録時間が閾値を越えるか、連続記録の記録量が閾値を超えるかを判断できる判断手段を設けることにより、Yesであれば同時1回のポンプ駆動を実施するようにする。
上記の判断手段は、具体的には、次のように構成される。すなわち、記録装置本体のブロック構成図である図16に示すように、記録装置本体は、タイマ5007を備え、CPU5010がROM5012に格納されている制御プログラムとタイマの経過時間とに基づいて、インクジェットヘッドの未使用経過時間が閾値を超えたか、連続記録時間が閾値を超えたかを判断する。また、CPU5010は、記録量をモニターし、連続記録の記録量が閾値を超えたか否かも判断する。
このように、第1の実施形態においては、あらかじめ記録装置にプログラムされた記述に従い、二つのインクジェット構成部を吸引する目的に応じて、順次2回のポンプ駆動と同時1回のポンプ駆動を切替えて使い分ける。
また、第1の実施形態におけるインクシステムは、インク同士が接触したときに反応を起こさない、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ、特殊インク1、特殊インク2の8種類の染料インクシステムを用いている。なお、全色染料インクであっても全色顔料インクであっても、互いのインクが混色してもインク吐出性能、メンテナンス性などに何ら影響が出ないものであればとくに限定するものではない。
<第2の実施形態>
インクジェット記録装置における、上記の2つの駆動方法の切替え方の第2の実施形態について説明する。
順次2回のポンプ駆動は、空になったインク流路・液室などにインクを再び充填させたり、インク流路・液室などに存在する泡を抜き取りたい場合である。このような状態の場合に記録すると、記録画像は激しく乱れてしまう。
一方、同時1回のポンプ駆動は、インクを吐出するための吐出口近傍の蒸発増粘インクを新しいインクへ置換し記録物の色味がおかしくなることを防いだり、インクを吐出するための吐出口に存在する泡を抜き取りインクの不吐出によるスジなどを防ぎたい場合である。このような状態の場合に記録すると、記録画像は適正な色でなくなるか白いスジが目立つ。
この第2の実施形態においては、インクジェット記録装置を動作させるアプリケーション(通称:ドライバ)、インクジェット記録装置の操作パネル、デジタルカメラなどのように、インクジェット記録装置にダイレクトに記録対象データを与えることができる装置類に、ユーザーが目で見て印刷の乱れ方の違いを判断できる記録データを出力できる操作キー(図16の操作パネル5014に配置されている)を準備しておく。
したがって、本実施形態では、ユーザーが任意の記録を実施し記録画像に異変があると判断した場合に、ユーザー自ら上記の記録データを出力できる操作キー(図16の操作パネル5014に配置されている)により印刷の乱れ方の違いを判断できる記録データを出力し、激しい乱れが発生していると判断できるのであれば操作キー(図16の操作パネル5014に配置されている)にて順次2回のポンプ駆動を実施するように指示し、色味が変わっているかあるいは白いスジなどが発生しているのであれば、操作キーにて同時1回のポンプ駆動を実施するように指示する。
このように、本実施形態においては、あらかじめ記録装置にプログラムされた記録画像をユーザーが出力し、その記録画像を見て順次2回のポンプ駆動と同時1回のポンプ駆動を切替えて使い分ける。
また、本実施形態におけるインクシステムは、インク同士が接触したときに反応を起こさない、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ、特殊インク1、特殊インク2の8種類の染料インクシステムを用いている。なお、全色染料インクであっても全色顔料インクであっても、互いのインクが混色してもインク吐出性能、メンテナンス性などに何ら影響が出ないものであればとくに限定するものではない。
なお、本実施形態においては、ユーザーが出力された記録画像を見て、吸引回復の駆動を切り替える構成としたが、光学センサや撮像素子を用いて記録画像の読み取りが可能な読取手段を記録装置が備える場合には、所定のタイミングで出力した記録画像を読み取って吸引回復の駆動を切り替える構成としてもよい。
<第3の実施形態>
インクジェット記録装置において、上記の2つの駆動方法の切替え方の第3の実施形態について説明する。
順次2回のポンプ駆動は、空になったインク流路・液室などにインクを再び充填させたり、インク流路・液室などに存在する泡を抜き取りたい場合である。このような状態の場合に記録領域外にて多量にインクを吐出させると、インクジェットヘッドの昇温が早くなる。これは、インクを吐出するために電気的エネルギーを投入するが、インクが存在しない吐出口近傍ではヒーターにて熱エネルギーに変換されるものの、インクが吐出されないため、その熱エネルギーがインクジェットヘッドに蓄熱されるからである。
一方、同時1回のポンプ駆動は、インクを吐出するための吐出口近傍の蒸発増粘インクを新しいインクに置換し記録物の色味がおかしくなることを防いだり、インクを吐出するための吐出口に存在する泡を抜き取りインクの不吐出によるスジなどを防ぎたい場合である。このような状態の場合に記録領域外にて多量にインクを吐出させると、インクジェットヘッドの昇温は前述の状態と比較して緩やかなものになる。これは、インクを吐出するために電気的エネルギーを投入すると、ヒーターにて変換された熱エネルギーが、インクの吐出により一部インクジェットヘッド外に排出されるため、インクジェットヘッドの蓄熱が遅くなるからである。
図15は、本発明の第3の実施形態の切替方法を説明するためのフローチャートである。
インクジェット記録装置の動作プログラム(図16におけるROM5012に記憶されている)内にポンプ駆動のリクエストがあった場合は(ステップS1701)、まずインクジェットヘッドの温度を図15に示す温度センサ5005により検出し(ステップS1702)、記録領域外にて多量にインクを吐出させ(ステップS1703)、その直後にインクジェットヘッドの温度を再度検出し(ステップS1704)、このときの昇温速度を算出する(ステップS1705)。そして、CPU5010は算出した昇温速度値が閾値を超えているか否かを判断し(ステップS1706)、Yesの場合は順次2回のポンプ駆動を実施し(ステップS1707)、Noの場合は同時1回のポンプ駆動を実施する(ステップS1708)。
このように、第3の実施形態においては、あらかじめ記録装置にプログラムされたフローにより、自動的に順次2回のポンプ駆動と同時1回のポンプ駆動を切替えて使い分ける。
また、第3の実施形態におけるインクシステムは、インク同士が接触したときに反応を起こさない、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ、特殊インク1、特殊インク2の8種類の染料インクシステムを用いている。なお、全色染料インクであっても全色顔料インクであっても、互いのインクが混色してもインク吐出性能、メンテナンス性などに何ら影響が出ないものであればとくに限定するものではない。
<第4の実施形態>
上記の第1乃至第3の実施形態におけるインクジェットヘッド構成部の差異は、全て各々の構成部に属するインクタンク・インク流路・液室の個数に基づくものとして説明したが、本発明を適用することにより同様な効果を生むものであれば、上記の差異が、インク吐出口・吐出ノズルの数や口径に起因するものであってもよく、また各々の構成部に属するインクタンク・インク流路・液室の個数が等価であってもその構造・寸法が著しく違うことに起因するものであってもよい。
また、第1乃至第3の実施形態では、インクジェットヘッド構成部が2個に分離されている例について説明したが、本発明を適用することにより同様な効果を生むものであれば、上記の構成部が2個以外の複数個に分離されていても、なんら差し支えはない。
以上説明したように、上記の実施形態によれば、メンテナンス時を含む記録装置で消費される総インク量の低減とともに、複数のノズル構成部を順番に吸引することを必要最小限にとどめることにより、ユーザーに余計なストレスをかけないですむようになる。
<他の実施形態>
また、各実施形態の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した手順に対応するプログラムコードが格納されることになる。
インクジェットヘッドのワイピング動作を説明するための図である。 インクジェットヘッドの吸引回復動作を説明するための図である。 分割されたノズル部毎に吸引キャップを設けた例を示す図である。 本発明の第1の実施形態における記録装置の機構部の構成を示す斜視図である。 ヘッドカートリッジにインクタンクを装着する状態を示した斜視図である。 ヘッドカートリッジの分解斜視図である。 インクジェットヘッドのノズル構成を示す図である。 高速フルカラー印字を可能とするインクジェットヘッド構成部と高画質印字を可能とするインクジェットヘッド構成部を分離した状態を示す図である。 高速フルカラー印字を可能とするインクジェットヘッド構成部のみを吸引回復させたい場合の動作シーケンスを説明するフローチャートである。 インクタンクからインク吐出口までのインク流路を示す図である。 順次2回のポンプ駆動で回復動作を行ったときのインク流量の時間変化を示す図である。 順次2回のポンプ駆動で発生させるインク流量についての概念図である。 同時1回のポンプ駆動で回復動作を行ったときのインク流量の時間変化を示す図である。 同時1回のポンプ駆動で発生させるインク流量についての概念図である。 第3の実施形態における切替方法を示すフローチャートである。 記録装置本体のブロック構成を示す図である。
符号の説明
M1010 シャーシ
M1011 ガイドレール
M2000 ベース
M2010 圧板
M2030 可動サイドガイド
M3000 ピンチローラホルダ
M3040 プラテン
M3060 搬送ローラ
M3070 ピンチローラ
M3110 排紙ローラ
M3111 弾性体
M3130 拍車ホルダ
M4000 キャリッジ
M4010 ヘッドセットレバー
M4020 ガイドシャフト
M4030 摺動シート
M4041 タイミングベルト
M4042 アイドルプーリ
M5000 ポンプ
M5010 キャップ
M5011 キャップ吸収体
M5020 ブレード
M5060 ブレードクリーナー
E0002 LFモータ
E0003 クリーニングモータ
E0005 エンコーダスケール
E0009 ASFセンサ
E0014 メイン基板
E0105 ASFモータ
H1000 ヘッドカートリッジ
H1001 インクジェット記録ヘッド
H1100 第1の記録素子板
H1101 第2の記録素子板
H1200 第1のプレート
H1201 インク供給口
H1300 電気配線基板
H1301 外部信号入力端子
H1400 第2のプレート
H1500 タンクホルダー
H1501 インク流路
H1600 流路形成部材
H1700 フィルター
H1800 シールゴム
H1900 インクタンク
1101 ゴムブレード
1102 フェイス面
1103 インク吐出口
1104 付着インク
1105 ワイピング方向
1201 インクジェットヘッド
1202 インク吐出ノズル
1203 フェイス面
1204 吸引キャップ
1205 インク排出用チューブ
1206 吸引ポンプ
1207 ポンプの回動方向
1301 インクジェットヘッド
1302 高速フカラー印字を可能とするインクジェットヘッド構成部
1303 高画質印字を可能とするインクジェットヘッド構成部
1304〜1311 インク吐出ノズル列
1401 吸引キャップ
1402,1403 インク排出用チューブ
1404,1405 大気開放弁
1406 吸引ポンプ
1601〜1608 フィルタ部
1609〜1616 供給路
1617〜1626 液室

Claims (2)

  1. インクを吐出するノズルを複数配列したノズル列を複数配置した第一のノズル列群と、インクを吐出するノズルを複数配列したノズル列を複数配置した、前記第一のノズル列群とは異なる第二のノズル列群とを備える記録ヘッドを用い、記録媒体に記録を行なうインクジェット記録装置において、
    前記第一のノズル列群をキャップする第一のキャップ手段と、
    前記第二のノズル列群をキャップする第二のキャップ手段と、
    前記第一及び第二のキャップ手段に共通に設けられ、前記第一及び第二のキャップ手段内に負圧を発生させて前記第一及び第二のノズル列群からインクを吸引することが可能な吸引手段と、
    前記第一及び第二のキャップ手段のそれぞれに前記吸引手段による負圧を発生させるか否かを切り替える切り替え手段と、
    前記記録ヘッドからインクを吐出した場合の昇温速度が閾値を超えた場合には、前記第一及び第二のキャップ手段内に負圧を順番に発生させて前記第一及び第二のノズル群から順次吸引する第1吸引モードを実行し、前記昇温速度が閾値を超えない場合には、前記第一及び第二のキャップ手段内に負圧を同時に発生させて前記第一及び第二のノズル群から同時吸引する第2吸引モードを実行するように、前記吸引手段と前記切り替え手段とを制御する制御手段と、
    を具備することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. インクを吐出するノズルを複数配列したノズル列を複数配置した第一のノズル列群と、インクを吐出するノズルを複数配列したノズル列を複数配置した、前記第一のノズル列群とは異なる第二のノズル列群とを備える記録ヘッドと、前記第一のノズル列群をキャップする第一のキャップ手段と、前記第二のノズル列群をキャップする第二のキャップ手段と、該第一及び第二のキャップ手段に共通に設けられ、前記第一及び第二のキャップ手段内に負圧を発生させて前記第一及び第二のノズル列群からインクを吸引することが可能な吸引手段と、前記第一及び第二のキャップ手段のそれぞれに前記吸引手段による負圧を発生させるか否かを切り替える切り替え手段と、を備えるインクジェット記録装置を制御する方法であって、
    前記記録ヘッドからインクを吐出した場合の昇温速度が閾値を超えた場合には、前記第一及び第二のキャップ手段内に負圧を順番に発生させて前記第一及び第二のノズル群から順次吸引する第1吸引モードを実行し、前記昇温速度が閾値を超えない場合には、前記第一及び第二のキャップ手段内に負圧を同時に発生させて前記第一及び第二のノズル群から同時吸引する第2吸引モードを実行するように、前記吸引手段と前記切り替え手段とを制御する制御工程を具備することを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。
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