JP5526583B2 - 画像記録装置及び画像記録方法 - Google Patents
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Description
このようなドット硬化装置によれば、インクドットに過剰な光が照射されるのを防止することができる。
このようなドット硬化装置によれば、インクドットにより適切な量の光を照射することができる。
このようなドット硬化装置によれば、上流側で形成されたインクドットについて過剰な光が照射されるのを防止しやすくなる。
このようなドット硬化装置によれば、適切な量の光を照射をしつつ、印刷処理を高速
に行うことができる。
このようなドット硬化装置によれば、印刷領域ごとに、より詳細で適切な光を照射することができる。
このようなドット硬化装置によれば、媒体幅方向についても、光の照射量をコントロールすることができる。
第1実施形態では、ドットを形成する記録装置としてラインプリンター(プリンター1)を例に挙げて説明する。
図1は、プリンター1の全体構造を示すブロック図である。
プリンター1は、紙・布・フィルム等の媒体に文字や画像を記録(印刷)する記録装置であり、外部装置であるコンピューター110と通信可能に接続されている。
コンピューター110はプリンター1に画像を印刷させるため、印刷させる画像に応じた印刷データをプリンター1に出力する。
搬送ユニット20は、媒体(例えば紙Sなど)を所定の方向(以下、搬送方向という)に搬送させるためのものである。この搬送ユニット20は、上流側搬送ローラー23A及び下流側搬送ローラー23Bと、ベルト24とを有する(図2)。不図示の搬送モータが回転すると、上流側搬送ローラー23A及び下流側搬送ローラー23Bが回転し、ベルト24が回転する。給紙ローラー(不図示)によって給紙された媒体は、ベルト24によって印刷可能な領域(ヘッドと対向する領域)まで搬送される。印刷可能な領域を通過した紙Sはベルト24によって外部へ排紙される。なお、搬送中の紙Sはベルト24に静電吸着又はバキューム吸着されている。
ヘッドユニット30は、媒体にUVインクを噴出するためのものである。なお、本実施形態ではUVインクとして、画像を形成するためのカラーインクを噴出する。
ヘッドユニット30は搬送中の媒体に対して各インクを噴出することによってドットを形成し、画像を媒体に印刷する。本実施形態のプリンター1はラインプリンターであり、ヘッドユニット30の各ヘッドは媒体幅分のドットを一度に形成することができる。なお、図2では、搬送方向の上流側から順に、ブラックのUVインクを噴出するブラックインクヘッドK、シアンのUVインクを噴出するシアンインクヘッドC、マゼンダのUVインクを噴出するマゼンダインクヘッドM、及び、イエローのUVインクを噴出するイエローインクヘッドYの各ヘッド31(図2)が設けられている。以下、カラーインクを噴出する各色ヘッドのことをカラーインク用ヘッドともいう。
照射ユニット40は、媒体に着弾したUVインクのドット(インクドット)に向けてUVを照射するものである。ヘッドユニット30の各ヘッドにより媒体上に形成されたドットは、照射ユニット40からUVの照射を受けることにより硬化する。
照射ユニット40は仮硬化用照射部41、及び本硬化用照射部42を備えている。
照射エネルギーの制御の詳細については後で説明する。
仮硬化用照射部41は、ヘッドユニット30の各色カラーインク用ヘッドの、搬送方向の下流側にそれぞれ設けられる(図2)。仮硬化用照射部41の媒体幅方向の長さは媒体幅以上である。
本硬化用照射部42は、媒体の搬送方向の最も下流側に位置する仮硬化用照射部41のさらに下流側に設けられる(図2)。仮硬化用照射部41によって仮硬化されたカラーインクドットを完全に固化させるためである。本硬化用照射部42の媒体幅方向の長さは媒体幅以上である。
検出器群50には、ロータリー式エンコーダー(不図示)や、紙検出センサー(不図示)などが含まれる。ロータリー式エンコーダーは上流側搬送ローラー23Aや下流側搬送ローラー23Bの回転量を検出する。ロータリー式エンコーダーの検出結果に基づいて媒体の搬送量を検出することができる。紙検出センサーは給紙中の媒体の先端の位置を検出する。
コントローラー60は、プリンター制御を行うための制御ユニット(制御部)である。コントローラー60はインターフェース部61と、CPU62と、メモリー63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェース部61は外部装置であるコンピューター110とプリンター1との間でデータの送受信を行う。CPU62はプリンター全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー63はCPU62のプログラムを格納する領域や作業領域を確保するためのものであり、RAM・EEPROM等の記憶素子を有する。
CPU62はメモリー63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
プリンター1がコンピューター110から印刷データを受信すると、コントローラー60は、まず、搬送ユニット20によって給紙ローラー(不図示)を回転させ、印刷すべき媒体をベルト24上に送る。媒体はベルト24上を一定速度で停まることなく搬送され、ヘッドユニット30、照射ユニット40の各ユニットを通過する。この間に、ヘッドユニット30の各ヘッドのノズルからUVインクを断続的に噴出させることによって媒体上にドットを形成する。そして、照射ユニット40の仮照射部41からUVを照射してドットを仮硬化させる。仮硬化のためのUV照射量は、あらかじめ入力されたテーブルデータに従って、各ヘッドの液体噴出率に基づいて決められる。
この動作をKCMY各色について繰り返した後、本硬化用照射部42からUVを照射して、各色カラードットを完全に硬化させる。こうして媒体に画像が印刷される。
最後にコントローラー60は、画像の印刷が終了した媒体を排紙する。
プリンタードライバーは、アプリケーションプログラムから画像データを受け取り、プリンター1が解釈できる形式の印刷データに変換し、印刷データをプリンターに出力する。アプリケーションプログラムから画像データを印刷データに変換する際に、プリンタードライバーは、解像度変換処理、色変換処理、ハーフトーン処理、ラスタライズ処理、コマンド付加処理などを行う。以下に、プリンタードライバーが行う各種の処理について説明する。
各ヘッドの液体噴出率について説明する。本実施形態では、前述のハーフトーン処理により、各画素におけるドットの形成状況がデータ化されているので、このデータを用いて液体噴出率を算出する。具体的には、画素ごとに形成されるドットの大きさのデータ(例えば大ドット、中ドット、小ドット、又はドットなし)から印刷媒体上に占めるドットの面積を換算し、印刷が行われる媒体全体(全ての画素)の面積で割った値を、そのヘッドにおける液体噴出率とする。すなわち、全ての画素について大ドットが形成された場合に、そのヘッドにおける液体噴出率が100%となる。
本実施形態で使用するテーブルデータの例を表1に示す。表1では、本実施形態におけるKCMYの4色のカラーインク用ヘッドを、搬送方向上流側から順番にそれぞれ第1〜第4ヘッドとする(図2)。そして、各ヘッドにおける液体噴出率を0%、1〜50%、51〜100%の範囲に区分し、各ヘッドの液体噴出率の組み合わせにより、第1〜第4仮硬化用照射部のUV照射出力を規定している。液体噴出率の区分を3通り、ヘッド数を4とした場合、全ての組み合わせを考慮すると81通りのデータからなるテーブルが作成できる。表1では、その中から代表的な特徴を表す14通りの例について示している。
例1〜5に、任意の1箇所の単一ヘッドから液体を噴出する場合における、液体噴出率とUV照射出力との関係を示す。
このように、液体噴出率の大きさによってUV照射出力を変化させることで、ヘッドごとに形成されるドットに対して適切な量のUVを照射し、適度にドットを硬化させることができる。
なお、ここでいうUVとは、ドットを仮硬化するために仮硬化用照射部41によって照射されるUVのことである。
例6〜8に、2つのヘッドからUVインクを噴出する場合の、液体噴出率とUV照射出力との関係を示す。
下流側のヘッドにおいては、例6の第2照射部や、例8の第3照射部に示すように、前述の単一ヘッドの場合と同じ出力(液体噴出率1〜50%ならUV照射出力50%、液体噴出率51〜100%ならUV照射出力100%)でUVが照射される。
これは、該下流側ヘッドにより形成されるドットが、媒体の搬送過程において最後に形成されるドットであり、さらに下流においてドットが形成されることはないためである。つまり、該下流側ヘッドにより形成されたドットを適切に硬化させるためのUV照射のみを考慮すれば良く、他の照射部による影響を考慮する必要がないため、単一ヘッドによりドットが形成される場合と同様に考えることができる。
例9〜14に、3以上の複数ヘッドからUVインクを噴出する場合の、液体噴出率とUV照射出力との関係を示す。
これは、上述の2ヘッドの場合と全く同様に、最下流ヘッド以降では新たにドットが形成されないことを理由としている。
一方、上流側ヘッド(最下流以外の複数ヘッドを意味する)においては、上述の2ヘッドの場合と同様、UV照射出力を通常の1/2とする(例9〜11参照)。
例えば例9の第1及び第2ヘッドの液体噴出率は共に51〜100%であるが、対応する第1及び第2照射部のUV照射出力は通常の1/2の値である50%となる。
このように、上流側のUV照射出力を制限することで、上流側で形成されるドットへの過剰なUV照射を防止する。
第2実施形態では、UV照射出力を、テーブルデータに基づいて制御するのではなく、計算式に基づいて制御する。その他、ヘッドユニット30や照射ユニット40等プリンターの構成については第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、このようにしてドットに照射されるUVの出力が制御される。
式1において、第n照射部のUV照射出力は、第nヘッドの液体噴出率を、第nヘッドから最後までの各ヘッドの液体噴出率の和で割ることにより求められる。これは、第nヘッド以降のヘッドで噴出される液体の総量を考慮することにより、第nヘッドで形成されたドットに対して、搬送過程においてその下流域で照射されるUVの総量を推定し、最終的に過剰なUV照射を受けないようにすることを意図している。すなわち、下流ヘッドでの液体噴出量が多い場合には、その分下流照射部におけるUV照射量も多くなることから、上流でのUV照射を制限する必要がある。
図3に、第3実施形態におけるプリンターの印刷領域周辺を、媒体鉛直上方から見た場合の構成を示す。本実施形態では、媒体上の印刷領域(全画素)を媒体の幅方向に6分割し、それぞれを印刷エリアA〜Fとしている。そして、分割された印刷エリアに合わせて第1〜第4の各仮照射部41も媒体の幅方向に6分割され、41A〜41Fとなっている。その他の構成は第1実施形態の場合と同様である。
本実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態の場合と同様、ハーフトーン処理によりデータ化された各画素におけるドットの形成状況から液体噴出率を算出する。ただし、液体噴出率は媒体全体ではなく、各印刷エリアについて算出される。例えば、第1ヘッドから噴出されるブラック(K)のUVインクについての液体噴出率は、媒体幅方向にエリアA〜Fまでの6種類算出され、第2ヘッドから噴出されるシアン(C)のUVインクについての液体噴出率も、同様に6種類算出される。
一実施形態としてのプリンター等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
前述の実施形態では、インクドットに過剰な光が照射されるのを防止する装置の一例としてプリンターが説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造型機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の液体噴出記録装置に、本実施形態と同様の技術を適用してもよい。
前述の実施形態では、紫外線(UV)の照射を受けることによって硬化するインク(UVインク)をノズルから噴出していた。しかし、噴出する液体は、このようなインクに限られるものではなく、UV以外の他の電磁波(例えば可視光線など)の照射を受けることによって硬化するものであってもよい。この場合、仮硬化用照射部及び本硬化用照射部から、その液体を硬化させるための電磁波(可視光線など)を照射するようにすればよい。
プリンタードライバーの処理はプリンター側で行っても良い。その場合、プリンターとプリンタードライバーをインストールしたPCとで記録装置が構成される。
前述の実施形態では、UV照射出力決定のための、ヘッドからの液体噴出量を算定する方法として液体噴出率を用いていたが、これに限られるものではない。例えば、実際にヘッドから噴出される液体の量(pl)を算出したり、媒体に形成されるドットの数をカウントして液体噴出量とする等、液体噴出量に関連して定量化できるデータであれば利用可能である。
20 搬送ユニット、 23A 上流側搬送ローラー、 23B下流側搬送ローラー、
24 ベルト、 30 ヘッドユニット、
40 照射ユニット、 41 仮硬化用照射部、 42 本硬化用照射部、
50 検出器群、 60 コントローラー、 61 インターフェース部、
62 CPU、 63 メモリー、 64 ユニット制御回路、
110 コンピューター
Claims (6)
- 媒体を搬送する搬送ユニットと、
光が照射されると硬化する液体を媒体に噴出することで前記媒体にドットを形成する第1ヘッドと、
前記第1ヘッドにより形成されたドットに光を照射する第1照射部と、
光が照射されると硬化する液体を媒体に噴出することで前記媒体にドットを形成する第2ヘッドと、
前記第1ヘッドにより形成されたドットと、前記第2ヘッドにより形成されたドットに光を照射する第2照射部と、
を有し、
前記第1ヘッド、前記第2ヘッド、前記第1照射部及び前記第2照射部は、前記媒体の搬送方向に前記1ヘッド、前記第1照射部、前記第2ヘッド、前記第2照射部の順に位置しており、
前記第1照射部の第1照射出力が、前記第1ヘッドの第1液体噴出量及び前記第2ヘッドの第2液体噴出量に応じて決定され、
前記第2照射部の第2照射出力が、前記第2液体噴出量に応じて決定される画像記録装置。 - 請求項1に記載の画像記録装置であって、
前記第2液体噴出量が大きくなると、前記第1照射出力は小さくなり、前記第2液体噴出量が小さくなると、前記第1照射出力が大きくなることを特徴とする画像記録装置。 - 請求項1又は2に記載の画像記録装置であって、
前記第1照射出力が、前記第1液体噴出量及び前記第2液体噴出量に対応するテーブルデータにより決定されることを特徴とする画像記録装置。 - 請求項2に記載の画像記録装置であって、
前記第1照射出力が、前記第1液体噴出量及び前記第2液体噴出量の和により決定されることを特徴とする画像記録装置。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像記録装置であって、
前記第1照射部を、前記媒体の搬送方向と交差する前記媒体の幅方向に複数有することを特徴とする画像記録装置。 - 媒体を搬送することと、
光が照射されると硬化する液体を、第1ヘッドから媒体に噴出することで第1ドットを形成することと、
第1照射部から、前記第1ヘッドにより形成された前記第1ドットに光を照射することと、
第2ヘッドから、光が照射されると硬化する液体を前記第1ドットが形成された前記媒体に噴出することで第2ドットを形成することと、
第2照射部から、前記第1ドット及び前記第2ドットに光を照射することと、
を備え、
前記第1照射部の照射出力が、前記第1ヘッドの液体噴出量及び前記第2ヘッドの液体噴出量に応じて決定され、
前記第2照射部の照射出力が、前記第2ヘッドの液体噴出量に応じて決定されることを特徴とする画像記録方法。
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