JP5303298B2 - 透明電極上における光触媒膜の形成方法 - Google Patents

透明電極上における光触媒膜の形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、透明基板とその上の透明導電膜とからなる透明電極の表面に光触媒膜を形成する方法に関する。透明基板とその上の透明導電膜とからなる透明電極に光触媒膜を形成し、これを光増感色素で染色して成る電子材料は、色素増感太陽電池などの光電変換素子の電極として好適に用いられる。
一般に、色素増感型太陽電池などの光電変換素子は、ガラス板などの透明基板上に透明導電膜を形成し、その上に酸化チタンのような金属酸化物からなる光触媒膜を形成し、同膜をルテニウム錯体などの光増感色素で染色してなる電極と、対極用基板上に透明導電膜を形成してなる対極とを対向状に配置し、両電極間にヨウ素系電解質などからなる電解質層を介在させたものが知られている(特許文献1)。
また、特許文献2、3には、このような光電変換素子で使用するのに適した結晶性酸化チタンからなる光触媒膜を形成する方法が開示されている。
特開2002−93475号公報 特開平11−310898号公報 特開2005−108807号公報
上記のような色素増感型太陽電池では、光触媒膜の内部における光触媒粒子同士の結合および光触媒膜の光触媒粒子と透明電極との結合を強固なものとすることが重要であり、そのために、特許文献1では、酸化チタン微粒子を有機バインダーと有機溶剤により分散させたペーストを、上記透明導電膜上に塗布した後、これを450℃の高温で処理することにより、酸化チタン微粒子を焼結させて酸化チタンの多孔質層を形成している。また、特許文献2では、電気泳動によって酸化チタン前駆体膜を形成した後、400℃以上の温度で焼成することで酸化チタン膜を形成している。
しかしながら、450℃もの高温処理を行うと、透明導電膜の導電性が損なわれるため、このような高温でも導電性を失わない透明導電膜を得るには材料としてフッ素ドープ酸化スズ(FTO)などを用いる必要があり、使用できる材料が限られる。また、上記透明導電膜を支持する基板も耐熱性を有するガラス基板などに限られるため、製品を低コスト化することおよび柔軟性を有するフレキシブルな太陽電池を作製することは困難であった。さらに、上記酸化チタン膜が高温下に晒されることにより活性低下し、電池性能の低下につながるという問題があった。
特許文献3では、酸化チタンの多孔質層を静電的電着法により基板に堆積させているが、この方法では、低温で基板に堆積はできるものの、光触媒膜の内部における光触媒粒子同士の結合および光触媒膜の光触媒粒子と透明電極との結合が十分でないという問題があった。
そこで、本発明は、上記のような高温処理を省くことで、透明導電膜や基板に耐熱性の低い材料の使用を可能とし、かつ、光触媒膜の内部における光触媒粒子同士の結合および光触媒膜の光触媒粒子と透明電極との結合を強固なものとすることができる光触媒膜の形成方法を提供する。
請求項1に係る透明電極上における光触媒膜の形成方法の発明は、透明基板とその上の透明導電膜とからなる透明電極において透明導電膜上に金属酸化物ゾルを静電塗布し、生じた塗膜を低温で焼成することにより光触媒膜を形成し、焼成の前後いずれか若しくは両方において、塗膜または光触媒膜をその表面側からロール状のプレス装置で連続的に加圧しながら、塗膜または光触媒膜に透明電極側からレーザを照射することを特徴としている。
本発明によれば、透明基板とその上の透明導電膜とからなる透明電極において透明導電膜上に金属酸化物ゾルを静電塗布し、生じた塗膜を低温で焼成することにより光触媒膜を形成し、焼成の前後いずれか若しくは両方において、塗膜または光触媒膜をその表面側からロール状のプレス装置で連続的に加圧しながら、塗膜または光触媒膜に透明電極側からレーザを照射することで、光触媒膜の内部における光触媒粒子同士の結合、および光触媒膜と透明電極の透明導電膜との結合をいずれも強固なものとすることができ、これにより、充分な効率を示す光電変換素子を製造することができる。
実施例1の方法を概略的に示す垂直縦断面図である。 実施例3の方法を概略的に示す垂直縦断面図である。 実施例4の方法を概略的に示す垂直縦断面図である。 実施例5の方法を概略的に示す垂直縦断面図である。 実施例7の方法を概略的に示す垂直縦断面図である。 実施例8の方法を概略的に示す垂直縦断面図である。 参考例1の光電変換素子を示す垂直縦断面図である。
透明電極上における光触媒膜の形成方法は、透明基板とその上の透明導電膜とからなる透明電極において透明導電膜上に金属酸化物ゾルを静電塗布し、生じた塗膜を低温で焼成することにより光触媒膜を形成し、焼成の前後いずれか若しくは両方において塗膜または光触媒膜にレーザを照射することによって行う。
まず、透明基板と、その上に形成された透明導電膜とからなる透明電極について、説明をする。
透明基板としては、合成樹脂板、ガラス板などが適宜使用されるが、PEN(ポリエチレン・ナフタレート)フィルムなどの熱可塑性樹脂フィルムが好ましい。合成樹脂は、PENの他に、ポリエチレン・テレフタレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィンなどであってもよい。
透明基板の厚さは好ましくは数十μm〜1mm、透明導電膜の厚さは好ましくは数十〜数百nmである。
透明基板上への透明導電膜の形成は、透明導電膜上に金属酸化物ゾルを静電塗布し、低温で焼成する方法によって行われる。
より詳しくは、静電塗布装置をマイナス側とし被塗物である透明電極の透明導電膜をプラス側として、この間に高電圧を加えて静電界を形成し、静電塗布装置のスプレーノズルから噴霧された金属酸化物をマイナス側に帯電させて透明導電膜表面に塗布する。静電塗布装置は金属酸化物ゾルを透明導電膜上に塗布できるものであれば良く、上記構成に限定されない。
金属酸化物ゾルの出発原料となる金属化合物としては、金属有機化合物では、例えば金属アルコキシド、金属アセチルアセトネート、金属カルボキシレート、金属無機化合物では、例えば金属の硝酸塩、オキシ塩化物、塩化物などが挙げられる。
上記金属酸化物としては、酸化チタンが好ましく、その他酸化スズ、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化ニオブなどが挙げられる。
酸化チタンを用いた一例として、金属アルコキシドとしては、チタンテトラメトキシド、チタンエトキシド、チタンイソプロポキシド、チタンブタキシドなど、金属アセチルアセトネートとしては、チタンアセチルアセトネートなど、金属カルボキシレートとしては、チタンカルボキシレートなど、硝酸チタン、オキシ塩化チタン、四塩化チタンなどが挙げられる。
さらに、上記金属化合物に、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノールなどの溶媒、酸またはアンモニア、その他添加物などを加えることでゾル化、ゲル化を行う。
上記、金属アルコキシドを用いる場合は、金属アルコキシドに、粒径20〜60nmの上記金属酸化物の粒子、さらに必要に応じて光反乱用粒子として粒径100〜400μmの金属酸化物の粒子を含んでなるものが好ましい。
乾燥は、室温で、5〜15分程度行うのが好ましい。焼成は、低温(120〜150)℃で、10〜20分程度行うのがこのましい。
上記方法により、より形成されたレーザ照射前の光触媒膜の厚みは、好ましくは5〜20μmである。
次に、光触媒膜にレーザを照射する工程について、説明をする。
レーザ照射は光触媒層に透明電極側から、および/または、光触媒層の表面側から照射され、光触媒膜に照射することにより光触媒粒子同士の結合を強固にし、光触媒膜と透明電極の透明導電膜との界面に照射することにより透明導電膜と光触媒膜との結合を強固にするものである。
光触媒膜に透明電極側から照射するレーザとしては、好ましくは可視光域(380nm〜800nm)、具体的にはNd:YAGレーザ(1064nm)の赤外線を、波長変換素子を用いて波長532nmの緑色の光(SHG)としたものや、アレキサンドライトレーザ(700−820nm)が適用可能である。なお、レーザ照射の際に、短焦点を形成できる光学系を組み、透明導電膜と光触媒膜との界面に焦点が合うようにすることで、結合効果がさらに向上する。
このようなレーザを発振するレーザ発振器はガルバノスキャナを備えており、自在にレーザ照射位置を変更することができる。
同光触媒膜にその表面側から照射するレーザとしては、好ましくは可視光域〜近赤外域(700nm〜1100nm)、具体的にはNd:YAGレーザ(1064nm)やNd:YVO4レーザ(1064nm)、またはTI:サファイアレーザ(650−1100nm)、Cr:LiSAFレーザ(780−1010nm)、アレキサンドライトレーザ(700−820nm)、COレーザのような波長可変レーザが適用可能である。
レーザ照射は焼成の前後いずれか若しくは両方において行われる。
上記の透明電極上における光触媒膜の形成方法において、透明基板とその上の透明導電膜とからなる透明電極において透明導電膜上に金属酸化物ゾルを静電塗布し、光触媒膜を形成しながら、光触媒膜に透明電極側から同電極を経てレーザを照射する。
この方法において、静電塗布しながら、レーザを照射することにより、静電塗布された塗膜の乾燥と低温焼成することによる、光触媒膜の形成および、光触媒膜内部における光触媒粒子同士の結合、および光触媒膜と透明電極の透明導電膜との結合を行うものである。
レーザ照射は光触媒層に透明電極側から、および/または、光触媒層の表面側から照射してよいが、前者の場合、静電塗布用の電極およびこれを載せるステージはレーザを透過する材料で構成されている。
上記の透明電極上における光触媒膜の形成方法において、同光触媒膜に透明電極側から照射するレーザ、および、同光触媒膜にその表面側から照射するレーザは、それぞれ、上記に説明したものであってよい。
上記の透明電極上における光触媒膜の形成方法において、静電塗布による光触媒膜およびその後のレーザ照射による光触媒層の結合の後、さらにこの結合された光触媒膜の上への別の光触媒膜の形成と同光触媒膜へのレーザ照射とからなる追加操作を少なくとも1回行うことが好ましい。
上記の透明電極上における光触媒膜の形成方法において、レーザ照射と同時にまたはレーザ照射の前後いずれか若しくは両方において、塗膜または光触媒膜をその表側から圧力10MPa〜100MPaで加圧することが好ましい。
上記の透明電極上における光触媒膜の形成方法において、光触媒膜の加圧は、平板状のプレス装置、ロール状のプレス装置等を用いて行われる。ロール状のプレス装置を用いて行いることにより、光触媒膜の加圧を連続的に行うことができる。ロール状のプレス装置の内部に加熱素子を設けてこれを加熱することや、ロール状のプレス装置を透明材料で構成して、その内部からレーザを照射してもよい。
塗膜または光触媒膜の加圧は、光触媒膜を加熱しながら行うことが好ましい。光触媒膜の加熱は、プレス装置の内部に電気ヒータを設置したり、同内部に高熱流体を流す方法によってなされてよい。光触媒膜の加熱温度は、好ましくは150℃である。
光触媒膜が透明電極に強固に形成された後、光触媒膜の表面が染色される。この染色は、例えば、透明電極に形成した光触媒膜を、光増感色素を含む浸漬液に浸して光触媒膜の表面に同色素を吸着させることにより行われる。浸漬後、乾燥さらには焼成を行うことが好ましい。光増感色素は、例えばビピリジン構造、ターピリジン構造などを含む配位子を有するルテニウム錯体や鉄錯体、ポルフィリン系やフタロシアニン系の金属錯体、さらにはエオシン、ローダミン、メロシアニン、クマリンなどの有機色素などであってよい。
このようにして、透明電極に形成した染色光触媒膜は、色素増感太陽電池などの光電変換素子の電極として好適に用いられる。
光電変換素子は、例えば、上記染色光触媒膜を備えた透明電極と、これに対向する対極と、両極間に配された電解質層とから主として構成されている。
電解質としては、例えば、ヨウ素系電解液が使用され、具体的には、ヨウ素、ヨウ化物イオン、ターシャリーブチルピリジンなどの電解質成分が、エチレンカーボネートやメトキシアセトニトリルなどの有機溶媒に溶解されてなるものが例示される。電解質は、電解液からなるものに限定されず、固体電解質であってもよい。固体電解質としては、例えば、DMPImI(ジメチルプロピルイミダゾリウムヨウ化物)が例示され、このほか、LiI、NaI、KI、CsI、CaIなどの金属ヨウ化物、およびテトラアルキルアンモニウムヨーダイドなど4級アンモニウム化合物のヨウ素塩などのヨウ化物とIとを組み合わせたもの;LiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBrなどの金属臭化物、およびテトラアルキルアンモニウムブロマイドなど4級アンモニウム化合物の臭素塩などの臭化物とBrとを組み合わせたものなどを適宜使用することができる。
対極は、対極用透明基板上に透明導電膜が形成されたもの、あるいは同基板上にアルミニウム、銅、スズなどの金属のシートを設けたものであってよい。このほか、金属(アルミニウム、銅、スズなど)またはカーボン製などのメッシュ状電極にゲル状固体電解質を保持させることで対極を構成してもよく、また、対極用基板の片面上に導電性接着剤層を同基板を覆うように形成し、同接着剤層を介して、別途形成のブラシ状カーボンナノチューブ群を基板に転写することで、対極を構成してもよい。
光電変換素子を組み立てるには、例えば、染色光触媒膜を備えた電極と対極とを対向状に位置合わせし、両極間を熱融着フィルムやシール材などで密封し、対極または電極などに予め設けておいた孔や隙間から電解質を注入する。また、固体電解質を用いる場合は、両極をこれらの間に光触媒膜および電解質層が挟まれるように重ね合わせ、その周縁部同士を加熱接着する。加熱は、金型によってもよく、プラズマ(波長の長いもの)、マイクロ波、可視光(600nm以上)や赤外線などのエネルギービームを照射することによってもよい。
光電変換素子は、例えば、方形の電極用透明基板と方形の対極用透明基板との間に、電極用透明導電膜、対極用透明導電膜、集電電極、電解質層および光触媒膜が所定間隔で配置されることにより形成され、この際の電極と対極との接続は、直列とされることがあり、並列とされることもある。いずれの場合でも、電解質層および光触媒膜はシール材によって隣り合うもの同士の間が仕切られる。直列接続の場合、電極用透明導電膜、対極用透明導電膜および集電電極は、隣り合うもの同士の間に間隙が形成され、隣り合う電極用透明導電膜と対極用透明導電膜とが導体によって接続される。並列接続の場合、電極用透明導電膜、対極用透明導電膜および集電電極は、隣り合うもの同士の間に隙間がない形状とされる。
つぎに、本発明を具体的に説明するために、実施例をいくつか挙げる。
なお、下記の実施例1〜6、および実施例8と9は、参考例として挙げられており、実施例7が本発明の透明電極上における光触媒膜の形成方法の実施例である。
実施例1
図1(a)において、ポリエチレン・ナフタレートフィルムからなる透明基板(1)と、その上のITOからなる透明導電膜(2)とからなる透明電極(3)に、チタン(IV)イソプロポキシド(TTIP)60g、エタノール500ml、ジエタノールアミン20g、純水5gの混合液をスプレーノズル(7)を用いて透明電極(3)の透明導電膜(2)に静電塗布した。ここで、スプレーノズル(7)と透明電極(3)との距離は80mmとし、同ノズル(7)とステージ(5)上の電極(6)の間に20kvの電圧を印加し、塗膜の厚みが10μmになるまで静電塗布を行った。次いで、生じた塗膜を室温で乾燥させ、さらに温度150℃の低温で焼成した。この焼成の前後に、図1(b)に示すように、ガルバノスキャナを備えたレーザ発振器(8)を用いて、光触媒膜(4)にその表面側からも直接アレキサンドライトレーザ(700−820nm)を照射した。
このようにして、光触媒膜(4)を透明電極(3)に強固に結合させた後、光増感色素を含む浸漬液(ルテニウム錯体(N719、分子量1187.7g./mol)をt−ブタノール:アセトニトリル(容量比1:1)に溶解させたもので、色素濃度:0.3mM)に温度40℃で40分間浸して光触媒膜の表面に同色素を吸着させた。
実施例2
実施例1において、光触媒膜(4)にその表面側から同電極を経てアレキサンドライトレーザ(700−820nm)を照射しながら、透明電極(3)側からもアレキサンドライトレーザ(700−820nm)を照射した。
その他の構成は実施例1のものと同じである。
実施例3
図2に示すように、実施例1と同様の操作で静電塗布によって透明電極(3)に光触媒膜(4)を形成しながら、ガルバノスキャナを備えたレーザ発振器(8)を用いて、光触媒膜(4)にその表面側からも直接アレキサンドライトレーザ(700−820nm)を照射した。
その他の構成は実施例1のものと同じである。ただし、焼成の前後でのレーザ照射は行わなかった。
実施例4
図3に示すように、実施例1と同様の操作で静電塗布によって透明電極(3)に光触媒膜(4)を形成しながら、ガルバノスキャナを備えたレーザ発振器(8)を用いて、光触媒膜(4)に透明のステージ(5)およびその上の透明の電極(6)を経てアレキサンドライトレーザ(700−820nm)を照射した。
その他の構成は実施例1のものと同じである。ただし、焼成の前後でのレーザ照射は行わなかった。
実施例5
図4(a)に示すように、実施例1と同様にして透明電極(3)に第1の光触媒膜(4)を結合させた後、図4(b)に示すように、第1の光触媒膜(4)の上に、実施例1と同様の操作により静電塗布、乾燥、焼成を行って、第2の光触媒膜(9)を形成した。ついで、ガルバノスキャナを備えたレーザ発振器(8)を用いて、第2の光触媒膜(9)にその表面側から直接アレキサンドライトレーザ(700−820nm)を照射して第1の光触媒膜(4)の上に第2の光触媒膜(9)を結合させた。
その後、図4(c)に示すように、第2の光触媒膜(9)の上に、上記と同様の操作により静電塗布、乾燥、焼成を行って、第3の光触媒膜(10)を形成した。ついで、上記と同様の操作により第3の光触媒膜(10)にその表面側からレーザを照射して第2の光触媒膜(9)の上に第3の光触媒膜(10)を結合させた。
その後、図4(d)に示すように、第3の光触媒膜(10)の上に、上記と同様の操作により静電塗布、乾燥、焼成を行って、第4の光触媒膜(11)を形成した。ついで、上記と同様の操作により第4の光触媒膜(11)にその表面側からレーザを照射して第3の光触媒膜(10)の上に第4の光触媒膜(11)を結合させた。
その後、図4(e)に示すように、第4の光触媒膜(11)の上に、上記と同様の操作により静電塗布、乾燥、焼成を行って、第5の光触媒膜(12)を形成した。ついで、上記と同様の操作により第4の光触媒膜(12)にその表面側からレーザを照射して第4の光触媒膜(11)の上に第5の光触媒膜(12)を結合させた。
その他の構成は実施例1のものと同じである。
こうして厚さ2μmの5層の光触媒膜を形成した。
実施例6
実施例3と同様にして透明電極(3)に厚さ2μmの第1の光触媒膜(4)を結合させた後、その上に、実施例5と同様にして厚さ2μmの4層の光触媒膜を形成した。
実施例7
実施例1のレーザ照射工程において、図5に示すように、この焼成の前後に、光触媒膜(4)をその表面側からロール状のプレス装置(13)で圧力50MPaで、30秒間加圧しながら、ガルバノスキャナを備えたレーザ発振器(8)を用いて、光触媒膜(4)に透明電極(3)側からアレキサンドライトレーザ(700−820nm)を照射した。ロール状のプレス装置(13)を用いることにより、光触媒膜(4)の加圧を連続的に行うことができた。
その他の構成は実施例1のものと同じである。
実施例8
実施例7において、ロールのプレス装置の代わりに、図6に示す平板状のプレス装置(14)を用いて、透明電極(3)に光触媒膜(4)を加圧した。加圧は、内部に電熱ヒータ線(14)を設けた平板状のプレス装置(15)を用いて、圧力50MPaでプレス装置温度150℃で30秒間行った。
その他の構成は実施例7のものと同じである。
実施例9
実施例8において、光触媒膜(4)へのレーザ照射を、同光触媒膜(4)の表面側から透明の平板状プレス装置(14)を経て行うと共に透明電極(3)側からもアレキサンドライトレーザ(700−820nm)を用いて行った。
その他の構成は実施例8のものと同じである。
参考例1
図7に、光増感色素で染色された光触媒膜を備えた透明電極を用いて構成した光電変換素子の例を示す。光電変換素子は、染色光触媒膜を備えた透明電極と、これに対向する対極と、両極間に配される電解質層とから主として構成されている。
同図において、(21)は透明基板、(22)は透明基板(21)上に形成された透明導電膜、(24)は対極用基板、(25)は同基板(24)に設けられた対極で、白金で構成されている。(26)は両極間に亘って設けられた複数のシール材兼セパレータで、これらによって両極間に複数の区画が形成されている。(23)は各区画において透明導電膜(22)上に形成された光触媒膜で、光増感色素で染色されている。各区画には電解液が注入されている。(27)は両極に渡された複数の極間電極、(28)は極間電極保護用シール材である。
膜厚数μm、100mm角の色素増感太陽電池を作製し、AM1.5、100mW/cmの標準光源照射により電力変換効率を計測したところ、実施例1で得られた染色光触媒膜を備えた透明電極を用いた場合、変換効率η=5〜6%、実施例4または7で得られた染色光触媒膜を備えた透明電極を用いた場合、変換効率η=6〜7%と、いずれも高効率が得られた。
(1) 透明基板
(2) 透明導電膜
(3) 透明電極
(4)(9)(10)(11)(12) 光触媒膜
(5) ステージ
(6) 電極
(7) スプレーノズル
(8) レーザ発振器
(13)(15) プレス放置
(14) ヒータ線

Claims (1)

  1. 透明基板とその上の透明導電膜とからなる透明電極において透明導電膜上に金属酸化物ゾルを静電塗布し、生じた塗膜を低温で焼成することにより光触媒膜を形成し、焼成の前後いずれか若しくは両方において、塗膜または光触媒膜をその表面側からロール状のプレス装置で連続的に加圧しながら、塗膜または光触媒膜に透明電極側からレーザを照射することを特徴とする、透明電極上における光触媒膜の形成方法。
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