JP5125860B2 - 酸化チタン膜の形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池のような光電変換素子で使用される酸化チタン膜を形成する方法に関するものである。
一般に、色素増感型太陽電池などの光電変換素子は、ガラス板などの透明基板上に透明導電膜を形成した上に金属酸化物(TiOなど)を形成し、さらに光増感色素(ルテニウムなど)で染色してなる電極と、対極用基板上に透明導電膜を形成してなる対極とを形成して、両電極間に電解質層(ヨウ素系など)を介在させたものが知られている(特許文献1)。
また、特許文献2には、このような光電変換素子で使用するのに適した結晶性酸化チタン膜を形成する方法が開示されている。
特開2002−93475号公報 特開平11−310898号公報
上記のような色素増感型太陽電池では、酸化チタン粒子同士の密着性(ネッキング)が重要であり、そのために、特許文献1では、TiO微粒子を有機バインダーと有機溶剤により分散させたペーストを、上記透明導電膜上に塗布した後、これを450℃の高温で処理することにより、TiO微粒子を焼結させてTiO多孔質層を形成している。また、特許文献2のものでは、電気泳動によって酸化チタン前駆体膜を形成した後、400℃以上の温度で焼成することで酸化チタン膜を形成している。
しかしながら、450℃もの高温処理を行うと、透明導電膜の導電性が損なわれるため、このような高温でも導電性を失わないフッ素ドープ酸化スズ(FTO)などを用いる必要があるなど使用できる材料が限られる。また、上記透明導電膜を支持する基板も耐熱性を有するガラス基板などに限られるため、低コスト化することおよび柔軟性を有するフレキシブルな太陽電池を作製することは困難であった。さらに、上記酸化チタン膜が高温下に晒されることにより活性低下し、電池性能の低下につながるという問題があった。
そこで、本発明では、上記のような高温処理を省くことで、透明導電膜や基板に耐熱性の低い材料の使用を可能とし、これにより、低コスト化が可能で、しかも、柔軟性を有するフレキシブルな太陽電池が実現可能でかつ活性低下を抑制し得る、酸化チタン膜を形成する方法を提供する。
本発明による酸化チタン膜の形成方法は、導電性基体上に酸化チタン膜を形成する方法であって、導電性基体としての電極を移動させる搬送装置としてのロールと、水または有機溶剤を含む溶液中に酸化チタン粒子を分散させたペースト状混合溶液を電極上に供給する供給装置としてのダイと、電界を印加する直流電源とを備えている酸化チタン膜の形成装置を使用し、電極を透明基板上に透明導電膜を形成したものとし、ダイによって所定の厚みとなるように混合溶液を電極上に塗布し、ダイを正極、ロールを負極とし、直流電源によって、500〜1200V/cmの電界を生じさせる電圧を正極と負極との間に印加し、電極をロールによって連続的に供給して、酸化チタン膜を連続的に生産することを特徴とする。
酸化チタン粒子は、粒径20〜60mの酸化チタンナノ粒子であることが好ましい。
また、前記酸化チタン粒子に、数百m程度(例えば100〜400m)の酸化チタン粒子をさらに含有させることにより、光散乱効果を高め、光増感色素への光吸収を効率的に行うようにしても良い。
また、塗布した混合溶液を加熱することが好ましい。加熱は、400℃という高温ではなく、例えば150℃以下の低温で行われる。塗布後の混合溶液に150℃以下の熱処理を加えることで、ネッキングを向上させることができる。混合溶液塗布後に、レーザー照射することによっても、酸化チタン粒子のネッキングを向上させることができる。
酸化チタンナノ粒子のζ(ゼータ)電位が正であることから、アルコール溶液中に分散した酸化チタンナノ粒子は正に帯電する。したがって、導電性基体(例えば透明導電性基板)を負極にすると、電気泳動によって、導電性基体上に酸化チタンナノ粒子を堆積させることができる。例えば、スリットダイのような酸化チタン供給側を正極、ロール、スチールベルトなどの導電性基体供給側を負極として、500V/cm〜1200V/cmの電界を発生させたまま、アルコール溶液中に分散した粒径20〜60mの酸化チタンナノ粒子を塗布し、その後、熱処理を加えることで、通常のスキージ法による塗布膜よりも強固な酸化チタン膜(導電性のポーラス酸化チタン薄膜)を得ることができる。熱処理時の温度は150℃以下でよく、これにより、高温で焼結することなく、高温処理と同等の酸化チタン粒子同士の密着性を確保することができるとともに、酸化チタン膜が高温下に晒されることによる活性低下を防ぐことができる。
こうして得られた酸化チタン膜に光増感色素を担持させることで光触媒膜を形成することができ、この光触媒膜を、電極と、これに対向する対極と、両極間に配される電解質層および光触媒膜とを備えている光電変換素子において使用することにより、電力変換効率に優れた光電変換素子を得ることができる。
光増感色素を光触媒粒子となる酸化チタン膜に担持するに際し、カーボンナノチューブ粒子などの微粒子を含むようにしてもよい。
導電性基体は、例えば、透明基板上に透明導電膜が形成された透明導電性基板とされる。この場合、透明基板としては、合成樹脂板、ガラス板などが適宜使用されるが、PENフィルムなどの熱可塑性樹脂が好ましい。PEN(ポリエチレン・ナフタレート)の他に、ポリエチレン・テレフタレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィンなどを使用することもできる。透明基板上への透明導電膜を形成するには、スパッタリング法などの各種蒸着法を使用することができる。透明導電膜としては、スズ添加酸化インジウム(ITO)の他に、フッ素添加酸化スズ(FTO)、酸化スズ(SnO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)などの導電性酸化チタンを含む薄膜を使用することができる。
電解質層としては、例えば、ヨウ素系電解液が使用され、具体的には、ヨウ素、ヨウ化物イオン、ターシャリーブチルピリジンなどの電解質成分が、エチレンカーボネートやメトキシアセトニトリルなどの有機溶媒に溶解されてなるものとされる。電解質層は、電解液に限られるものではなく、固体電解質であってもよい。固体電解質としては、例えば、DMPImI(ジメチルプロピルイミダゾリウムヨウ化物)が例示され、このほか、LiI、NaI、KI、CsI、CaIなどの金属ヨウ化物、およびテトラアルキルアンモニウムヨーダイドなど4級アンモニウム化合物のヨウ素塩などのヨウ化物とIとを組み合わせたもの;LiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBrなどの金属臭化物、およびテトラアルキルアンモニウムブロマイドなど4級アンモニウム化合物の臭素塩などの臭化物とBrとを組み合わせたものなどを適宜使用することができる。
対極の構成としては、例えば、透明基板上に透明導電膜が形成されたものとすればよく、アルミニウム、銅、スズなどの金属のシートとしてもよい。このほか、金属(アルミニウム、銅、スズなど)またはカーボン製などのメッシュ状電極にゲル状固体電解質を保持させることで対極を構成してもよく、また、対極用基板の片面上に導電性接着剤層を同基板を覆うように形成し、同接着剤層を介して、別途形成のブラシ状カーボンナノチューブ群を基板に転写することで、対極を構成してもよい。
光電変換素子を組み立てるには、まず、上記のようにして、透明導電性基板上に形成された酸化チタン膜に光増感色素を担持させることで光触媒膜を有する電極が形成された後、この電極とこれに対向する対極とが位置合わせされて、両極間が熱融着フィルムや封止材などで密封され、対極または電極などに予め設けておいた孔や隙間から電解質が注入される。また、固体電解質を用いる場合は、両極間に光触媒膜および電解質層が挟まれるように重ね合わせられて、その周縁部同士が加熱接着されるようにしてもよい。加熱は、金型によってもよく、プラズマ(波長の長いもの)、マイクロ波、可視光(600nm以上)や赤外線などのエネルギービームを照射することによってもよい。
混合溶液は、例えば、10〜30%の酸化チタンナノ粒子と、溶媒(例えば、アルコール溶液)、増粘剤などからなるものとされることがあり、また、10〜30%の酸化チタンナノ粒子と、低級アルコール50〜70%と、少量の水とからなるものとされることがあり、さらにまた、10〜30%の酸化チタンナノ粒子、ポリエチレングリコール、蒸留水または酸性水溶液とからなるものとされることがある。また、粒径20〜60nmの酸化チタンナノ粒子に加えて、粒径100nmの酸化チタンナノ粒子が含まれていることがある。
酸化チタン膜の形成装置は、連続的に酸化チタン膜を製造するものであることが好ましい。光電変換素子の製造方法(装置)は、色素吸着工程(手段)、対極の貼り合わせ工程(手段)、電解液注入工程(手段)あるいはゲル化電解液塗布工程(手段)、電解液の封止工程(手段)などを組み合わせたものとされる。
本発明によれば、導電性基体を負極とした状態でこれに酸化チタンの混合溶液を塗布することで、酸化チタン膜の密着性を確保することができ、従来、活性化のために行われていた高温処理を省くことができる。これにより、高温に起因する活性低下の抑制が可能となり、導電性基体に耐熱性の低い材料を使用することができるので、低コスト化も可能となる。しかも、柔軟性を有するが耐熱性が低い合成樹脂製基板の使用が可能となることで、フレキシブルな太陽電池が実現可能となる。また、混合溶液を導電性基体としての電極上に塗布しながら、電極を搬送装置としてのロールによって連続的に供給することで、酸化チタン膜を連続的に生産することができる
本発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。以下の説明において、上下左右は、図1の上下左右をいうものとする。
図1は、本発明による酸化チタン膜の形成方法で得られる酸化チタン膜の使用例である光電変換素子を示している。同図において、光電変換素子(1)は、負極となる電極(2)と、正極となる対極(3)と、両極(2)(3)間に介在させられた光触媒膜(4)および電解質層(5)とからなる。
電極(2)は、電極用透明基板(11)および透明導電膜(12)を有し、対極(3)は、対極用透明基板(31)および透明導電膜(32)を有している。光触媒膜(4)は、酸化チタン膜(34)に光増感色素(33)を担持させたもので、酸化チタン膜(34)は、透明基板(11)上に形成された透明導電膜(12)上に所定のパターンで形成されている。
図1において、電極(2)および対極(3)は、それぞれ複数(図示は3つ)に分割されて、複数の光電変換素子(1)が形成されている。各光電変換素子(1)は、その左側において、上端部によって対極(3)の透明導電膜(32)を仕切っており、下端面が電極(2)の透明導電膜(12)に当接し、極間電極(37)を保護するための極間電極保護用シール材(35)でシールされており、その右側において、下端部によって電極(2)の透明導電膜(12)を仕切っており、上端面が対極(3)の透明導電膜(32)に当接し、極間電極(37)を保護するための極間電極保護用シール材(36)でシールされている。左右に隣り合うシール材(35)(36)の間には、間隙が形成されており、ここに極間電極(37)が配置されている。極間電極(37)は、その上端面が対極(3)の透明導電膜(32)に当接し、その下端面が電極(2)の透明導電膜(12)に当接している。こうして、電極(2)の透明導電膜(12)→光触媒膜(4)→電解質層(5)→対極(3)の透明導電膜(32)→極間電極(37)→電極(2)の透明導電膜(12)→……という順で、左右に隣り合う光電変換素子(1)が直列接続されている。
1.電極の製造
(i)まず、例えばPENフィルムからなる透明基板(11)上に透明導電膜(12)を形成する。透明基板(11)上への透明導電膜の形成方法はスパッタリング法など各種の蒸着法が使用できる。透明導電膜(12)としては、導電性と光の透過性に優れるITOが好ましいが、その他FTO、ZnOなどでもよく、特に限定されるものではない。透明基板(11)上の透明導電膜(12)の形成については、市販のPEN−ITOフィルムなども用いることができる。
(ii)次いで、透明導電膜(12)上に酸化チタン(TiO)膜(34)を形成する。
図2および図3に、酸化チタン膜(34)の形成方法の参考例を模式的に示す。同図において、酸化チタン膜の形成方法は、スキージ法により酸化チタン膜(34)を形成するもので、導電性スキージ(21)が正極、電極(2)が負極となるように直流電源(22)によって電圧を印加し、この状態で、アルコール溶液中に分散した粒径20〜60mの酸化チタンナノ粒子のペースト状混合溶液(23)を電極(2)に塗布するものである。導電性スキージ(21)の両端には、絶縁部(21a)が設けられており、酸化チタンナノ粒子の混合溶液(23)の厚みは、電極(2)両縁に配置されて導電性スキージ(21)を受けているスペーサ(24)の高さによって調整されている。両極間には、500V/cm〜1200V/cmの電界を生じさせる電圧が印加されている。
上記において、アルコール溶液は、酸化チタンナノ粒子が10〜30%入っているものであれば特に制限されるものではないが、例として、酸化チタンナノ粒子に低級アルコールや水を加えたものや、蒸留水または酸性溶液やポリエチレングリコールを加えたものなどを用いることができる。また、粒径20〜60mの酸化チタンナノ粒子以外に粒径100mの光散乱用酸化チタンナノ粒子を加えてもよい。
酸化チタン膜は、この後、150℃以下の熱処理が加えられることでネッキングが向上させられる。
なお、混合溶液(23)を塗布するに際しては、スキージ法に代えて、ドクターブレード法などによってもよい。
図4に、この発明による酸化チタン膜(34)の形成方法の実施形態を模式的に示す。同図において、酸化チタン膜の形成装置は、導電性基体としての電極(2)を移動させる搬送装置としてのロール(25)と、水または有機溶剤を含む溶液中に酸化チタン粒子を分散させたペースト状混合溶液(23)を電極(2)上に供給する供給装置としてのスリットダイ(26)と、電界を印加する直流電源(22)とを備えている。
混合溶液(23)は、スリットダイ(26)によって所定の厚みとなるように供給されており、このスリットダイ(26)が正極、電極(2)を供給するロール(25)が負極とされている。両極(25)(26)間には、直流電源(22)によって、500V/cm〜1200V/cmの電界を生じさせる電圧が印加されており、この状態で、混合溶液(23)が電極(2)上に塗布される。電極(2)は、ロール(25)によって連続的に供給され、これにより、酸化チタン膜が連続的に生産される。電極(2)は、透明基板(11)上に透明導電膜(12)を形成したものであり、透明導電膜(12)は、酸化チタン膜(34)の形成時に条件によっては還元される可能性があるが、この方法においては、透明導電膜(12)に直接電圧を印加していないことから、透明導電膜(12)の還元が防止される。
なお、酸化チタン粒子を含む混合溶液(23)は、加熱する必要がないため、スリットダイ(26)内部にはヒータは必要ない。また、スリットダイ(26)は、これと同等の機能を有しているマニホールドダイ、テーパマニホールドダイ、コートハンガダイ、フィッシュテイルダイ、スクリュダイなど、薄膜を製作可能な他のダイに置き換えることができる。
(iv)この後、酸化チタン膜(34)に光増感色素(33)を担持させることで、光触媒膜(4)が形成された電極(2)が得られる。
なお、光触媒膜(4)は、さらにカーボンナノチューブ粒子を含むようにしてもよい。この場合、光触媒(34)は平均粒子径が約20nmであることが好ましく、カーボンナノチューブ粒子は、マルチウオールナノチューブ群(MWNT)の長さ1μmの粒子(MWNTをアルコールに分散し、超音波洗浄器で微粉化し、濾過器で1μm以下のMWNTを取り出したもの)とされる。MWNT以外に、シングルウオールナノチューブ群(SWNT)やダブルウオールナノチューブ群(DWNT)を用いても良い。このようにすると、カーボンナノチューブ粒子により、電子の移動がよりスムーズになり、発電効率の向上につながる。
2.対極の製造
対極(3)は、対極用透明基板(31)上に、導電性酸化チタンを含む透明導電膜(32)を形成したものとされる。なお、対極(3)は、白金、アルミニウム、銅、スズなどの金属のシートとしてもよく、金属(白金、アルミニウム、銅、スズなど)またはカーボン製などのメッシュ状電極にゲル状固体電解質を保持させたものでもよく、導電性接着剤層を介してカーボンナノチューブを転写したものであってもよい。
3.素子の組み立て
光電変換素子の組立てに際しては、1.で作成した光触媒膜(4)を含む電極(2)と2.で作成した対極(3)とが位置合わせされて、両極(2)(3)間が熱融着フィルムなどの極間電極保護用シール材(35)(36)で密封される。次いで、対極(3)または電極(2)などに予め設けておいた孔や隙間から電解質層(5)を構成する電解液が注入され、これにより、光触媒膜(4)および電解質層(5)が透明電極(2)と対極(3)との間に配されて、光電変換素子(1)が得られる。
上記のように、直流電圧を印加した状態で、酸化チタン粒子を分散させた混合溶液(23)を塗布し、さらに150℃以下の熱処理を加えてネッキングを向上させた酸化チタン膜(34)を用いて、白金対極(3)を使用した色素径φ6mmの色素増感太陽電池を作製し、基準太陽光(AM1.5、100mW/cm)のもとで性能を評価したところ、η=5〜6%の発電効率が得られた。ここで、直流電圧の印加および150℃以下の熱処理を行わない場合には、発電効率η=4%であった。
なお、直流電源(22)の電圧を変化させて両極間に生じる電界の大きさを変化させ、種々の色素増感太陽電池を作製したところ、電界が500V/cm未満の場合は、発電効率が5%未満と低く、電界が500V/cm以上では、発電効率が5%以上の色素増感太陽電池が得られた。また、電界をこれより大きくしていくと、色素増感太陽電池の発電効率は徐々に増加する傾向にあるが、電界が1200V/cmを超えると、色素増感太陽電池の発電効率の増加は見られなかった。
また、FTOガラスを使用して同様に酸化チタン膜(24)を形成し、これを550℃程度の炉に入れて焼成した後、白金対極を使用した色素径φ6mmの色素増感太陽電池を作製し、基準太陽光(AM1.5、100mW/cm)のもとで性能を評価したところ、η=7〜8%の発電効率が得られた。ここで、直流電圧の印加および150℃以下の熱処理を行わない場合には、発電効率η=5〜6%であった。
また、酸化チタン膜(24)の成膜前後で電極(2)の表面抵抗値を測定した結果、透明導電膜(12)が還元されていないことも確認できた。
図1は、この発明が対象とする一例である光電変換素子を示す断面図である。 図2は、化チタン膜の製造方法の参考例を模式的に示す斜視図である。 図3は、同側面図である。 図4は、この発明による酸化チタン膜の製造方法の実施形態を模式的に示す斜視図である。
(1) 光電変換素子
(2) 電極(導電性基体)
(3) 対極
(4) 光触媒膜
(5) 電解質層
(11) 透明基板
(12) 透明導電膜
(22) 直流電源
(23) 混合溶液
(25) ロール(搬送装置)
(26) スリットダイ(供給装置)
(33) 光増感色素
(34) 酸化チタン膜

Claims (1)

  1. 導電性基体上に酸化チタン膜を形成する方法であって、
    導電性基体としての電極を移動させる搬送装置としてのロールと、水または有機溶剤を含む溶液中に酸化チタン粒子を分散させたペースト状混合溶液を電極上に供給する供給装置としてのダイと、電界を印加する直流電源とを備えている酸化チタン膜の形成装置を使用し、
    電極を透明基板上に透明導電膜を形成したものとし、ダイによって所定の厚みとなるように混合溶液を電極上に塗布し、ダイを正極、ロールを負極とし、直流電源によって、500〜1200V/cmの電界を生じさせる電圧を正極と負極との間に印加し、電極をロールによって連続的に供給して、酸化チタン膜を連続的に生産することを特徴とする、酸化チタン膜の形成方法。
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