JP5530648B2 - 光電変換素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、透明の作用極基板上に透明導電膜とその上に光触媒膜を有する作用極と、対極基板上に少なくとも導電部材を有する対極とが所定間隔で対向状に配置され、両電極間に電解質が配置されてなる光電変換素子の製造方法に関する。
本明細書および特許請求の範囲を通して、内外関係は光電変換素子の構造を基準としその内方を内側とし外方を外側とする。
一般に、色素増感型太陽電池などの光電変換素子は、ガラス板などの透明の作用極基板上に透明導電膜を形成し、その上に酸化チタンのような金属酸化物からなる光触媒膜を形成し、同膜にルテニウム錯体などの光増感色素を吸着してなる作用極と、対極基板上に導電膜を形成してなる対極とを対向状に配置し、両電極間にヨウ素系電解質などからなる電解質層を介在させたものが知られている。
このような構成の光電変換素子では、その電池性能を維持しつつ寿命を延ばすために封止技術が重要となる。例えば、光電変換素子中の電解質が外部に漏洩することがないように、封止の構造や封止材料など種々の研究開発が行われている(例えば特許文献1)。
特開2007−194075号公報
透明の作用極基板として、従来主流であったガラス板などの無機基板に代わりに、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)などの合成樹脂からなる樹脂フィルム製の有機基板を用いたフレキシブルタイプの光電変換素子が開発されている。この場合、前記樹脂フィルム製の基板は、通常の樹脂系封止材との接着強度が十分でなく、封止できても耐久性が悪いといった問題がある。
また、封止材としてガラスフリットを用いる場合、前記樹脂系の封止材に比べ、比較的封止の耐久性が向上するものの、これを300〜600℃程度の高温で加熱、溶融させる必要があり、前記樹脂フィルム製の基板には適用できないという問題があった。
そこで、本発明では作用極基板に樹脂フィルムを用いた場合であっても、耐久性の高い封止が可能な光電変換素子の製造方法を提供する。
請求項1に係る発明は、透明の作用極基板の内面に透明導電部材とその内面に光触媒膜を有する作用極と、対極基板の内面に少なくとも導電部材を有する対極とが封止部材を介して対向状に配置され、両電極間に電解質が配置されてなる光電変換素子の製造方法であって、
前記作用極用基板および対極用基板のうち少なくとも作用極用基板を合成樹脂製のシート/フィルムで構成し、該シート/フィルムの内面にガラス状膜を形成し、少なくとも作用極基板のガラス状膜に前記封止部材の接合すべき面を接合することを特徴とする、光電変換素子の製造方法である。
請求項2に係る発明は、前記ガラス状膜の内面を凹凸状にすることを特徴とする、請求項1記載の光電変換素子の製造方法である。
請求項3に係る発明は、前記ガラス状膜を、該シート/フィルムの内面にシリカ化合物から成るゾルを塗布し、乾燥、焼成して、形成することを特徴とする、請求項1または2記載の光電変換素子の製造方法である。
請求項1の発明によれば、少なくとも作用極用基板を合成樹脂製のシート/フィルムで構成し、該シート/フィルムの内面にガラス状膜を形成し、少なくとも作用極基板のガラス状膜に前記封止部材の接合すべき面を接合することで、従来のガラスフリットによる封止のように高温で加熱、溶融することなく、樹脂系封止材との親和性(封止力)が向上する。
よって、光電変換素子からなる太陽電池を作製する際に封止を容易かつ強固になし得、光電変換素子外部からの水分や不純物が内部に侵入することを確実に防止することができ、太陽電池の発電効率を高く維持しつつ寿命を伸ばすことができる。加えて、ガラス状膜が光電変換素子外部からの光線を内部で散乱させることにより光線を内部に閉じ込める効果(閉じ込め効果)があるため、太陽電池の耐久性と発電効率を一層高めることができる。
請求項2の発明によれば、前記ガラス状膜の内面を凹凸状にすることで、広範囲の方向から入射する光線を光電変換素子内の光触媒層に取り込むことができるため、光閉じ込め効果をさらに向上させることができる。
請求項3の発明によれば、前記効果が一層高められる。
光電変換素子を示す垂直断面図である。 凹凸状のシート/フィルムからなる作用極基板の内面にガラス状膜を形成した例を示す垂直断面図である。 凹凸状のシート/フィルムの変形例を示す平面図である。
作用極基板の材料としては、PET(ポリエチレン・テレフタレート)が好ましいが、その外にPEN(ポリエチレン・ナフタレート)フィルム、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィンなどであってもよい。
作用極基板の厚さは好ましくは数十μm〜1mmである。
対極基板の材料は作用極基板のものと同じものであってもよいが、その他の絶縁性材料であってもよい。なお、作用極側において主に光線を素子内に取り入れ、対極側では光線を素子内に取り入れる必要がない場合は、対極基板は透明である必要はない。
対極基板の厚さは好ましくは数十μm〜1mmである。

作用極基板の表面(すなわち内面)へのガラス状膜の形成手段は特に限定しないが、シリケート、アルミナシリケートなどを含む塗布液を、作用極基板の表面に塗布し、塗膜を常温で乾燥後、150℃以下、好ましくは120℃〜150℃で焼成することでガラス状膜を形成することができる。
前記ガラス状膜の原料は、珪素を原料とするガラス系のコーティング材料であれば特に
限定されず、珪素を原料としたガラス系と石油が原料のフッ素系を化学反応で合体させたシリコーン系の材料であっても良い。
また、前記ガラス状膜は、有機溶剤に溶解する無機ポリマー(パーヒドロポリシラザン[PHPS]など)を含む塗布液を、塗布し、焼成することで得られた、ポリシラザンをシリカ(酸化ケイ素SiO2)に転化させたものであっても良い。この場合、塗布面がシリカガラス系の素材で覆われ、表面性質がガラスのようになるため、封止部材との結合力が向上する。
ガラス状膜の厚さは、好ましくは1サブμm〜20μmである。塗布方法としては、スピンコートやスキージ法により塗布、あるいは静電塗布(静電スプレー)や超音波スプレーが好ましい。静電塗布や超音波スプレーでは、シリカ化合物から成るゾルを作用極基板内面に霧状に塗布できるため、後述する作用極基板の凹凸の形状・寸法に合致したガラス状膜を形成することができる。
なお、静電塗布の場合は、スプレーノズルと樹脂基板間の距離を50〜2000mmとし、該ノズルと基板下の電極間に10〜30kVの電圧を印加して塗装を行うのが好ましい。
また、シリカ化合物から成るゾルとしては、例えば、金属アルコキシド(ケイ素のアルコキシド)であるテトラエトキシシラン(Si(C2H5)4)にエタノール、水、塩酸などを加えたものが用いられる。
対極基板内面にもガラス状膜を形成する場合、その形成手段は前記と同じであってよい。
前記ガラス状膜の内面すなわちちガラス状膜を形成すべき面を凹凸状にすることが好ましい。前記ガラス状膜の内面を凹凸状にする方法は、(i)作用極基板の内面を凹凸状に形成した後、この凹凸部形状に沿って均一厚みのガラス状膜を形成する方法や、(ii)作用極基板の平坦な内面にガラス状膜をその表面が凹凸状になるように形成する方法であってよい。
(i)の方法では、透明の作用極基板の材料であるシート/フィルムの内面を凹凸状にする。対極基板側から光線を入射させる場合は、透明の対極基板の材料であるシート/フィルムの内面も凹凸状にすることが好ましい。対極基板側から光線を入射させない場合(対極基板が透明でない場合)であっても、対極基板の材料であるシート/フィルムの内面を凹凸状にすることが好ましい。この対向基板の凹凸面により、作用極基板側から光触媒層を経由して入射し対極基板へ至った光線の閉じ込め効果が期待できる。
(ii)の方法では、作用極基板の平坦な内面に均一厚みでガラス状膜を形成し、その上における、凸部となる部分にのみさらにガラス状膜を形成する。または、前記均一厚みで形成したガラス状膜に溝加工を施すことで凹部分を形成する。
凹凸部の谷底から山頂までの高さは、光触媒粒子の直径の2倍(約40nm)以上〜光触媒膜の厚みの半分(約10〜15μm)以下が好ましい。
これは、この高さが光触媒粒子の直径の2倍未満であると、凹部が光触媒粒子により埋まり、前記閉じ込め効果が十分に得られず、逆に光触媒膜の厚みの半分を超えると光が触媒層の奥まで届かないため、効率が落ち、好ましくない。
凹凸部の形状(パターン)は、特に限定されないが、光増感色素から放出する電子の寿命は短いため、前記溝間隔が大きすぎると、途中で電子が消滅するため発電効率が低下し、逆に溝間隔が狭すぎると、太陽電池の開口率が低下し(発電可能面積が減少するため)発電効率が低下する傾向にあるため、この点を考慮して形状(パターン)が形成される。
凹凸部の形状として例えば図3に記載のものが挙げられる。図3(a)(b)(c)において、(21)は凹部、(22)は凸部である。
作用極では導電性向上のために、ガラス状膜内面に透明導電膜を形成する。透明導電膜の形成方法はイオン化蒸着、CVD法などいろいろあり限定されないが、特にスパッタ法により行うことが好ましい。スパッタ法での金属ターゲットとしては、透明導電膜のスズ添加酸化インジウム(ITO)、フッ素添加酸化スズ(FTO)、酸化スズ(SnO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)の材料となる、In−Sn合金、Zn、In−Zn合金、Sn、Ga−Zn合金、Al−Zn合金などが好適に使用されるが、非酸化物金属で透明導電膜が形成できるものであれば特に限定はされない。透明導電膜の厚さは好ましくは数十〜数百nmである。
対極でも、その基板の内面にガラス状膜を形成しその上に導電膜を形成してもよい。対極の導電膜は白金、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)などで構成されたものであってよい。

透明導電膜上に光触媒膜を形成する。これは、例えば、i)光触媒粒子(金属酸化物粒子)を含むペーストを透明導電膜上に塗布し、乾燥し、場合によっては焼成する方法や、ii)金属酸化物ゾルを透明導電膜上に静電塗布し、乾燥し、場合によっては焼成する方法によって行われる。
光触媒粒子は、酸化チタン(TiO)、酸化スズ(SnO)、酸化タングステン(WO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(Nb)などの金属酸化物からなる。さらに粒径数百nmの光触媒粒子を混ぜることが好ましい。
i)の方法において、光触媒含有ペーストは、純水、エタノール、プロパノール、t-ブタノール等に光触媒粒子を添加したものであってよい。
ii)の方法では、静電塗布装置をマイナス側とし被塗物である透明導電膜をプラス側として、この間に高電圧を加えて静電界を形成し、静電塗布装置のスプレーノズルから噴霧された金属酸化物ゾルをマイナス側に帯電させて透明導電膜内面に塗装する。この場合、静電塗布しながらレーザ照射し、前記乾燥、焼成を同時に行うようにしても良い。静電塗布装置は金属酸化物ゾルを透明導電膜上に塗布できるものであれば良く、前記構成に限定されない。レーザとしては、好ましくは可視光域〜近赤外域(700nm〜1100nm)、具体的にはNd:YAGレーザ(1064nm)やNd:YVO4レーザ(1064nm)、またはTI:サファイアレーザ(650-1100nm)、Cr:LiSAFレーザ(780-1010nm)、アレキサンドライトレーザ(700-820nm)、CO2レーザのような波長可変レーザが適用可能である。
金属酸化物ゾルの出発原料となる金属化合物としては、金属有機化合物では、例えば金属アルコキシド、金属アセチルアセトネート、金属カルボキシレート、金属無機化合物では、例えば金属の硝酸塩、オキシ塩化物、塩化物などが挙げられる。
前記金属酸化物としては、酸化チタンが好ましく、その他酸化スズ、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化ニオブなどが挙げられる。
酸化チタンを用いた一例として、金属アルコキシドとしては、チタンテトラメトキシド、チタンエトキシド、チタンイソプロポキシド、チタンブタキシドなど、金属アセチルアセトネートとしては、チタンアセチルアセトネートなど、金属カルボキシレートとしては、チタンカルボキシレートなど、硝酸チタン、オキシ塩化チタン、四塩化チタンなどが挙げられる。
さらに、前記金属化合物に、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノールなどの溶媒、酸またはアンモニア、その他添加物などを加えることでゾル化、ゲル化を行う。
i)およびii)の方法において、乾燥は、室温で、5〜15分程度行われる。焼成は、温度120〜150℃で、10〜30分程度行われる。
光触媒膜の厚みは、好ましくは5〜20μmである。
次に、同光触媒膜に作用極基板側からレーザを照射することが好ましい。このレーザは前記のものと同じであってよい。
その後、光触媒膜に光増感色素を吸着させる。光増感色素の吸着は、例えば、光触媒膜を有する作用極を、光増感色素を含む浸漬液に浸して光触媒膜の表面に同色素を吸着させることにより行われる。浸漬後、乾燥さらには焼成を行うことが好ましい。光増感色素は、例えばビピリジン構造、ターピリジン構造などを含む配位子を有するルテニウム錯体や鉄錯体、ポルフィリン系やフタロシアニン系の金属錯体、さらにはエオシン、ローダミン、メロシアニン、クマリンなどの有機色素などであってよい。
光増感色素で染色された光触媒膜を形成するには、例えば、光増感色素と光触媒粒子とを含むペーストを透明導電膜内面に塗布し、乾燥により、色素で染色された光触媒粒子を透明導電膜に担持するようにしてもよい。
ここで形成するガラス状膜は、前記作用極における作用に加えて、ヨウ素などの電解質による対極基板の腐食を防ぐ作用も奏する。
光電変換素子は、透明の作用極基板上に透明導電部材とその上に光触媒膜を有する作用極と、対極基板上に少なくとも導電部材を有する対極とが所定間隔で対向状に配置され、両電極間に電解質が配置されることにより、主として構成されている。
電解質としては、例えば、ヨウ素系電解液が使用され、具体的には、ヨウ素、ヨウ化物イオン、ターシャリーブチルピリジンなどの電解質成分が、エチレンカーボネートやメトキシアセトニトリルなどの有機溶媒に溶解されてなるものが例示される。電解質は、電解液からなるものに限定されず、固体電解質であってもよい。固体電解質としては、例えば、DMPImI(ジメチルプロピルイミダゾリウムヨウ化物)が例示され、このほか、LiI、NaI、KI、CsI、CaIなどの金属ヨウ化物、およびテトラアルキルアンモニウムヨーダイドなど4級アンモニウム化合物のヨウ素塩などのヨウ化物とIとを組み合わせたもの;LiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBrなどの金属臭化物、およびテトラアルキルアンモニウムブロマイドなど4級アンモニウム化合物の臭素塩などの臭化物とBrとを組み合わせたものなどを適宜使用することができる。
光電変換素子は、例えば、方形の透明の作用極基板と方形の対極基板との間に、作用極用透明導電部材、対極用導電部材、集電電極、電解質層および光触媒膜が所定間隔で配置されることにより形成され、この際の作用極と対極との接続は、直列とされることがあり、並列とされることもある。いずれの場合でも、電解質層および光触媒膜はセパレータとなる封止部材によって隣り合うもの同士の間が仕切られる。直列接続の場合、作用極用透明導電部材、対極用導電部材および集電電極は、隣り合うもの同士の間に間隙が形成され、隣り合う作用極用透明導電部材と対極用導電部材とが導体によって接続される。並列接続の場合、作用極用透明導電部材、対極用導電部材および集電電極は、隣り合うもの同士の間に隙間がない形状とされる。
作用極は、作用極基板上に透明導電膜が形成されたもの(ITOガラス、FTOガラスなど)や金属板あるいは金属箔(アルミニウム、銅、スズ、チタンなど)などであってよく、対極は、対極基板に透明導電膜が形成したもの、あるいはアルミニウム、銅、スズなどの金属シート内面に、白金、PEDOTなどの導電膜を形成したものであってもよい。
光電変換素子を組み立てるには、例えば、作用極と対極とが数μm〜数十μmの間隔で対向状に位置合わせされて、両極間が熱融着フィルムや封止部材などで密封され、対極または作用極などに予め設けておいた孔や隙間から電解質が注入される。また、固体電解質を用いる場合は、両極間に光触媒膜および電解質層が挟まれるように重ね合わせられて、その周縁部同士が加熱接着されるようにしてもよい。加熱は、金型によってもよく、プラズマ(波長の長いもの)、マイクロ波、可視光(600nm以上)や赤外線などのエネルギービームを照射することによってもよい。
電解質層および光触媒膜を隣り合うもの同士の間で仕切るセパレータとなる封止部材は、例えば熱硬化性樹脂などからなるものであってよい。
つぎに、本発明を具体的に説明するために、本発明の実施例をいくつか挙げる。
実施例1
図1において、透明の作用極基板(1)となる厚み100μmの2軸延伸PETフィルムの表面(すなわち内面)全面に、シリカ化合物から成るゾル(テトラエトキシシラン(Si(C2H5)4)25g、エタノール37.6g、水23.5g、塩酸0.3g)をスプレー静電塗布法により塗布し、得られた塗膜を常温で乾燥した後、150℃で焼成し、シリケートからなるガラス状膜(2)を形成した。その後、このガラス状膜(2)の内面に、スズ添加酸化インジウム(ITO)からなる厚さ150nmの透明導電膜(3)を形成した。透明導電膜(3)が色素増感太陽電池の作用極として機能するよう、これを所定の形状にカットした。さらにその上に、光触媒粒子として酸化チタン粒子を含むペースト(エタノールと水に酸化チタンを添加したもの)を塗布し、室温で、15分間乾燥し、温度150℃で、15分間焼成し、透明導電膜(3)の上に厚さ10μmの光触媒膜(4)を形成した。こうして作用極基板(1)とガラス状膜(2)と透明導電膜(3)と光触媒膜(4)からなる作用極(5)を構成した。
作用極(5)を、光増感色素を含む浸漬液(ルテニウム錯体(N719、分子量1187.7g./mol)をt-ブタノール:アセトニトリル(容量比1:1)に溶解させたもので、色素濃度:0.3mM)に温度40℃で40分間浸して光触媒膜(4)の表面に同色素を吸着させた。
対極基板(6)も作用極基板(1)と同様に2軸延伸PETフィルムからなり、その表面(すなわち内面)全面に、シリカ化合物から成るゾルをスプレー静電塗布法により塗布し、得られた塗膜を常温で乾燥した後、150℃で焼成し、シリケートからなるガラス状膜(7)を形成した。その後、このガラス状膜(7)の内面に、PEDOTからなる厚さ150nmの導電膜(8)を形成した。この導電膜(8)も色素増感太陽電池の作用極として機能するよう、これを所定の形状にカットした。こうして対極基板(6)とガラス状膜(7)と導電膜(8)からなる対極(9)を構成した。
作用極(5)と対極(9)を、図1に示すように、各導電膜を内側にして15μmの間隔で向き合うように配置した。作用極ガラス状膜(2)の上面(内面)に下側封止部材(10)の下端面を接合し、下側封止部材(10)の上端面を対極(9)の透明導電膜(8)に接合した。また、対極ガラス状膜(7)の下面(内面)に上側封止部材(11)の上端面を接合し、上側封止部材(11)の下端面を作用極(5)の透明導電膜(2)に接合した。その後、両電極間の空間に電解液を充填し電解質層(12)を形成した。(13)は極間配線である。
こうして、図1に示す光電変換素子からなる色素増感太陽電池を作製した。

実施例2
図2において、作用極基板(1)として表面(内面)に図3(a)に示す凹凸を有するものを用い、この凹凸表面(内面)上にガラス状膜(2)を均一厚みで形成した。その他の構成は実施例1と同じである。
(1)は作用極基板
(2)はガラス状膜
(3)は透明導電膜
(4)は光触媒膜
(5)は作用極
(6)は対極基板
(7)はガラス状膜
(8)は透明導電膜
(9)は対極
(10)は下側封止部材
(11)は上側封止部材
(12)は電解質層
(21)は凹部
(22)は凸部

Claims (2)

  1. 透明の作用極基板の内面に透明導電部材とその内面に光触媒膜を有する作用極と、対極基板の内面に少なくとも導電部材を有する対極とが封止部材を介して対向状に配置され、両電極間に電解質が配置されてなる光電変換素子の製造方法であって、
    前記作用極用基板および対極用基板のうち少なくとも作用極用基板を合成樹脂製のシート/フィルムで構成し、該シート/フィルムの内面にガラス状膜を形成し、該ガラス状膜の内面を凹凸状にし、少なくとも作用極基板のガラス状膜に前記封止部材の接合すべき面を接合することを特徴とする、光電変換素子の製造方法。
  2. 前記ガラス状膜を、該シート/フィルムの内面にシリカ化合物から成るゾルを塗布し、乾燥、焼成して、形成することを特徴とする、請求項1記載の光電変換素子の製造方法。
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