JP5508730B2 - 透明電極上における光触媒膜の形成方法 - Google Patents

透明電極上における光触媒膜の形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、透明基板とその上の透明導電膜とからなる透明電極の表面に光触媒膜を形成する方法に関する。透明基板とその上の透明導電膜とからなる透明電極に光触媒膜を形成し、これを光増感色素で染色して成る電子材料は、色素増感太陽電池などの光電変換素子の電極として好適に用いられる。
従来、透明基板とその上の透明導電膜とからなる透明電極に光触媒膜を形成する方法としては、透明電極の透明導電膜上に、光触媒粒子を含むペーストを塗布し、乾燥させて、光触媒膜を形成し、同層にその表面から直接レーザを照射する方法や、光触媒粒子を透明電極に向けて加圧する方法などが知られている(非特許文献1等)。
上記のような色素増感型太陽電池では、酸化チタン粒子同士及び、透明導電膜と酸化チ
タン粒子の結合が重要である。しかしながら、上記のように光触媒膜にその表面から直接レーザを照射する方法では、光触媒膜の表面付近の光触媒粒子同士は強固に結合させることができるが、光触媒膜の内部における光触媒粒子同士の結合、および、最も重要な、光触媒膜を構成する光触媒粒子と透明電極との結合は十分なものとすることができなかった。
そこで、本発明は、光触媒膜の内部における光触媒粒子同士の結合および光触媒膜の光触媒粒子と透明電極との結合を強固なものとすることができる光触媒膜の形成方法を提供する。
請求項に係る発明は、透明基板とその上の透明導電膜とからなる透明電極において透明導電膜上に光触媒膜を形成し、ついで同光触媒膜に透明電極側から同電極を経てレーザを照射しながら同光触媒膜の表面側から直接レーザを照射することを特徴とする、透明電極上における光触媒膜の形成方法である。
請求項に係る発明は、透明基板とその上の透明導電膜とからなる透明電極において透明導電膜上に光触媒膜を形成し、ついで同光触媒膜に透明電極側から同電極を経てレーザを照射した後、同光触媒膜の表面側から直接レーザを照射し、さらにこの光触媒膜の上への光触媒膜の形成と同光触媒膜へのその表面からのレーザ照射との追加操作を少なくとも1回行うことを特徴とする、透明電極上における光触媒膜の形成方法である。
請求項に係る発明は、光触媒膜へのレーザ照射を、同光触媒膜をその表面側から加圧しながら行うことを特徴とする、請求項1または2に記載の透明電極上における光触媒膜の形成方法である。
請求項に係る発明は、加圧を透明プレス装置で行い、透明プレス装置を経てレーザを照射することを特徴とする、請求項に記載の透明電極上における光触媒膜の形成方法である。
請求項に係る発明は、光触媒膜の加圧を、同光触媒膜を加熱しながら行うことを特徴とする、請求項またはに記載の透明電極上における光触媒膜の形成方法である。
請求項に係る発明は、透明プレス装置として、ロール状のものを用い光触媒膜の加圧を連続的に行うことを特徴とする、請求項に記載の透明電極上における光触媒膜の形成方法である。
請求項1に係る発明によれば、光触媒膜に透明電極側からレーザを照射することで、光触媒膜の内部における光触媒粒子同士の結合、および光触媒膜と透明電極の透明導電膜との結合をいずれも強固なものとすることができ、これにより、充分な効率を示す光電変換素子を製造することができる。
また、光触媒膜へのレーザ照射を同光触媒膜の表面側からも行うことで、光触媒膜の内部における光触媒粒子同士の結合、および光触媒膜と透明電極の透明導電膜との結合をいずれも一層強固なものとすることができる。
請求項に係る発明によれば、透明導電膜上に形成した光触媒膜に透明電極側からレーザを照射した後、同光触媒膜の表面側からレーザを照射し、さらにこの光触媒膜の上への光触媒膜の形成および同光触媒膜への透明電極側からのレーザ照射を少なくとも1回行うことで、光触媒膜の内部における光触媒粒子同士の結合、および光触媒膜と透明電極の透明導電膜との結合を一層強固なものとすることができる。
請求項に係る発明によれば、光触媒膜へのレーザ照射を、同光触媒膜をその表面側から加圧しながら行うことで、光触媒膜の内部における光触媒粒子同士の結合、および光触媒膜と透明電極の透明導電膜との結合を一層強固なものとすることができる。
請求項に係る発明によれば、透明導電膜上に光触媒膜を形成し、ついで同光触媒膜をその表面側から加圧しながら、同光触媒膜にその表面側からレーザを照射すること、光触媒膜の内部における光触媒粒子同士の結合、および光触媒膜と透明電極の透明導電膜との結合を強固なものとすることができ、これにより、充分な効率を示す光電変換素子を製造することができる。
請求項に係る発明によれば、光触媒膜の加圧を、同光触媒膜を加熱しながら行うことで、光触媒膜の内部における光触媒粒子同士の結合、および光触媒膜と透明電極の透明導電膜との結合を一層強固なものとすることができる。
請求項の方法によれば、可撓性の材料の使用により透明導電膜の連続製造が可能である。
実施例1の方法を概略的に示す垂直縦断面図である。 実施例4の方法を概略的に示す垂直縦断面図である。 実施例7の方法を概略的に示す垂直縦断面図である。 実施例3の方法を概略的に示す垂直縦断面図である。 実施例7の方法を概略的に示す垂直縦断面図である。 参考例1の光電変換素子を示す垂直縦断面図である。
本発明の第1のものは、透明基板とその上の透明導電膜とからなる透明電極において透明導電膜上に光触媒膜を形成し、ついで同光触媒膜に透明電極側から同電極を経てレーザを照射することを特徴とする、透明電極上における光触媒膜の形成方法である。
まず、透明基板と、その上に形成された透明導電膜とからなる透明電極について、説明をする。
透明基板としては、合成樹脂板、ガラス板などが適宜使用されるが、PEN(ポリエチレン・ナフタレート)フィルムなどの熱可塑性樹脂フィルムが好ましい。合成樹脂は、PENの他に、ポリエチレン・テレフタレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィンなどであってもよい。
透明基板上への透明導電膜の形成方法はイオン化蒸着、CVD法などいろいろあり限定されないが、特にスパッタ法により行うことが好ましい。スパッタ法での金属ターゲットとしては、透明導電膜のスズ添加酸化インジウム(ITO)、フッ素添加酸化スズ(FTO)、酸化スズ(SnO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)の材料となる、In−Sn合金、Zn、In−Zn合金、Sn、Ga−Zn合金、Al−Zn合金などが好適に使用されるが、非酸化物金属で透明導電膜が形成できるものであれば特に限定はされない。
透明基板の厚さは好ましくは数十μm〜1mm、透明導電膜の厚さは好ましくは数十〜数百nmである。

透明電極の透明導電膜上に光触媒膜を形成するには、例えば、i)光触媒粒子(金属酸化物粒子)を含むペーストを透明導電膜上に塗布し、乾燥し、場合によっては焼成する方法や、ii)金属酸化物ゾルを透明導電膜上に静電塗布し、乾燥し、場合によっては焼成する方法によって行われる。
光触媒粒子は、酸化チタン(TiO)、酸化スズ(SnO)、酸化タングステン(WO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(Nb)などの金属酸化物からなる。
i)の方法において、光触媒含有ペーストは、純水、エタノール、プロパノール、t-ブタノール等に光触媒粒子を添加したものであってよい。
ii)の方法では、静電塗布装置をマイナス側とし被塗物である透明電極の透明導電膜をプラス側として、この間に高電圧を加えて静電界を形成し、静電塗布装置のスプレーノズルから噴霧された金属酸化物ゾルをマイナス側に帯電させて透明導電膜表面に塗装する。この場合、静電塗布しながらレーザ照射し、上記乾燥、焼成を同時に行うようにしても良い。静電塗布装置は金属酸化物ゾルを透明導電膜上に塗布できるものであれば良く、上記構成に限定されない。
金属酸化物ゾルの出発原料となる金属化合物としては、金属有機化合物では、例えば金属アルコキシド、金属アセチルアセトネート、金属カルボキシレート、金属無機化合物では、例えば金属の硝酸塩、オキシ塩化物、塩化物などが挙げられる。
上記金属酸化物としては、酸化チタンが好ましく、その他酸化スズ、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化ニオブなどが挙げられる。
酸化チタンを用いた一例として、金属アルコキシドとしては、チタンテトラメトキシド、チタンエトキシド、チタンイソプロポキシド、チタンブタキシドなど、金属アセチルアセトネートとしては、チタンアセチルアセトネートなど、金属カルボキシレートとしては、チタンカルボキシレートなど、硝酸チタン、オキシ塩化チタン、四塩化チタンなどが挙げられる。
さらに、上記金属化合物に、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノールなどの溶媒、酸またはアンモニア、その他添加物などを加えることでゾル化、ゲル化を行う。
i)およびii)の方法において、乾燥は、室温で、5〜30分程度行われる。焼成は、温度450〜550℃で、30〜60分程度行われる。
光触媒膜の厚みは、好ましくは5〜20μmである。
次に、同光触媒膜に透明電極側から同電極を経てレーザを照射する工程について、説明をする。
同光触媒膜に透明電極側から照射するレーザとしては、好ましくは可視光域(380nm〜800nm)、具体的にはNd:YAGレーザ(1064nm)の赤外線を、波長変換素子を用いて波長532nmの緑色の光(SHG)としたものや、アレキサンドライトレーザ(700-820nm)が適用可能である。なお、レーザ照射の際に、短焦点を形成できる光学系を組み、透明導電膜と光触媒膜との界面に焦点が合うようにすることで、結合効果がさらに向上する。
このようなレーザを発振するレーザ発振器はガルバノスキャナを備えており、自在にレーザ照射位置を変更することができる。
光触媒膜に透明電極側から同電極を経てレーザを照射しながらまたは照射した後に、同光触媒膜の表面側から直接レーザを照射することが好ましい。
同光触媒膜にその表面側から照射するレーザとしては、好ましくは可視光域〜近赤外域(700nm〜1100nm)、具体的にはNd:YAGレーザ(1064nm)やNd:YVO4レーザ(1064nm)、またはTI:サファイアレーザ(650-1100nm)、Cr:LiSAFレーザ(780-1010nm)、アレキサンドライトレーザ(700-820nm)、CO2レーザのような波長可変レーザが適用可能である。
光触媒膜へのレーザ照射を、同光触媒膜をその表面側から加圧しながら行うことが好ましい。
本発明の第2のものは、透明基板とその上の透明導電膜とからなる透明電極において透明導電膜上に光触媒膜を形成し、ついで同光触媒膜をその表面側から透明プレス装置で加圧しながら、同光触媒膜にその表面側から透明プレス装置を経てレーザを照射することを特徴とする、透明電極上における光触媒膜の形成方法である。
第2発明において、光触媒膜へのレーザ照射を、同光触媒膜の表面側から透明プレス装置を経て行うと共に透明電極側からも同電極を経て行うことが好ましい。透明プレス装置はガラスや樹脂といった透明体で構成されている。
第2発明において、光触媒膜の加圧を、同光触媒膜を加熱しながら行うことが好ましい。光触媒膜の加熱は、プレス装置の内部に電気ヒータを設置したり、同内部に高熱流体を流す方法によってなされてよい。光触媒膜の加熱温度は、好ましくは150℃である。
第2発明において、同光触媒膜に透明電極側から照射するレーザ、および、同光触媒膜にその表面側から照射するレーザは、それぞれ、第1発明について説明したものであってよい。
第1および第2発明において、光触媒膜の加圧を、圧力10MPa〜100MPaで行うことが好ましい。
第1および第2発明において、光触媒膜の加圧は、平板状のプレス装置、ロール状のプレス装置等を用いて行われる。ロール状のプレス装置を用いて行いることにより、光触媒膜の加圧を連続的に行うことができる。ロール状のプレス装置の内部に加熱素子を設けてこれを加熱することや、ロール状のプレス装置を透明材料で構成して、その内部からレーザを照射してもよい。
本発明により光触媒膜が透明電極に強固に形成された後、光触媒膜の表面が染色される。この染色は、例えば、透明電極に形成した光触媒膜を、光増感色素を含む浸漬液に浸して光触媒膜の表面に同色素を吸着させることにより行われる。浸漬後、乾燥さらには焼成を行うことが好ましい。光増感色素は、例えばビピリジン構造、ターピリジン構造などを含む配位子を有するルテニウム錯体や鉄錯体、ポルフィリン系やフタロシアニン系の金属錯体、さらにはエオシン、ローダミン、メロシアニン、クマリンなどの有機色素などであってよい。
このようにして、透明電極に形成した染色光触媒膜は、色素増感太陽電池などの光電変換素子の電極として好適に用いられる。
光電変換素子は、例えば、上記染色光触媒膜を備えた透明電極と、これに対向する対極と、両極間に配された電解質層とから主として構成されている。
電解質としては、例えば、ヨウ素系電解液が使用され、具体的には、ヨウ素、ヨウ化物イオン、ターシャリーブチルピリジンなどの電解質成分が、エチレンカーボネートやメトキシアセトニトリルなどの有機溶媒に溶解されてなるものが例示される。電解質は、電解液からなるものに限定されず、固体電解質であってもよい。固体電解質としては、例えば、DMPImI(ジメチルプロピルイミダゾリウムヨウ化物)が例示され、このほか、LiI、NaI、KI、CsI、CaIなどの金属ヨウ化物、およびテトラアルキルアンモニウムヨーダイドなど4級アンモニウム化合物のヨウ素塩などのヨウ化物とIとを組み合わせたもの;LiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBrなどの金属臭化物、およびテトラアルキルアンモニウムブロマイドなど4級アンモニウム化合物の臭素塩などの臭化物とBrとを組み合わせたものなどを適宜使用することができる。
対極は、対極用透明基板上に透明導電膜が形成されたもの、あるいは同基板上にアルミニウム、銅、スズなどの金属のシートを設けたものであってよい。このほか、金属(アルミニウム、銅、スズなど)またはカーボン製などのメッシュ状電極にゲル状固体電解質を保持させることで対極を構成してもよく、また、対極用基板の片面上に導電性接着剤層を同基板を覆うように形成し、同接着剤層を介して、別途形成のブラシ状カーボンナノチューブ群を基板に転写することで、対極を構成してもよい。
光電変換素子を組み立てるには、例えば、染色光触媒膜を備えた電極と対極とを対向状に位置合わせし、両極間を熱融着フィルムやシール材などで密封し、対極または電極などに予め設けておいた孔や隙間から電解質を注入する。また、固体電解質を用いる場合は、両極をこれらの間に光触媒膜および電解質層が挟まれるように重ね合わせ、その周縁部同士を加熱接着する。加熱は、金型によってもよく、プラズマ(波長の長いもの)、マイクロ波、可視光(600nm以上)や赤外線などのエネルギービームを照射することによってもよい。
光電変換素子は、例えば、方形の電極用透明基板と方形の対極用透明基板との間に、電極用透明導電膜、対極用透明導電膜、集電電極、電解質層および光触媒膜が所定間隔で配置されることにより形成され、この際の電極と対極との接続は、直列とされることがあり、並列とされることもある。いずれの場合でも、電解質層および光触媒膜はシール材によって隣り合うもの同士の間が仕切られる。直列接続の場合、電極用透明導電膜、対極用透明導電膜および集電電極は、隣り合うもの同士の間に間隙が形成され、隣り合う電極用透明導電膜と対極用透明導電膜とが導体によって接続される。並列接続の場合、電極用透明導電膜、対極用透明導電膜および集電電極は、隣り合うもの同士の間に隙間がない形状とされる。
つぎに、本発明を具体的に説明するために、本発明の実施例をいくつか挙げる。
実施例1
図1において、ポリエチレン・ナフタレートフィルムからなる透明基板(1)と、その上のITOからなる透明導電膜(2)とからなる透明電極(3)に、光触媒粒子として酸化チタン粒子を含むペースト(エタノールと水に酸化チタンを添加したもの)を塗布し、室温で、15分間乾燥し、温度150℃で、15分間焼成し、透明電極(3)の透明導電膜(2)の上に光触媒膜(4)を形成した。ついで、ガルバノスキャナを備えたレーザ発振器(5)を用いて、光触媒膜(4)に透明電極(3)側からアレキサンドライトレーザ(700-820nm)を照射した。その際、短焦点を形成する光学系を組み、透明導電膜と光触媒膜との界面に焦点が合うようにした。
このようにして、光触媒膜(4)を透明電極(3)に強固に結合させた後、光増感色素を含む浸漬液(ルテニウム錯体(N719、分子量1187.7g./mol)をt-ブタノール:アセトニトリル(容量比1:1)に溶解させたもので、色素濃度:0.3mM)に温度40℃で40分間浸して光触媒膜の表面に同色素を吸着させた。
実施例2
実施例1において、光触媒膜(4)に透明電極(3)側から同電極を経てアレキサンドライトレーザ(700-820nm)を照射しながら、同光触媒膜(4)の表面側からも直接アレキサンドライトレーザ(700-820nm)を照射した。
その他の構成は実施例1のものと同じである。
実施例3
実施例1において、図4(a)に示すように、第1の光触媒膜(4)に透明電極(3)側から同電極を経てアレキサンドライトレーザ(700-820nm)を照射して透明電極(3)に第1の光触媒膜(4)を結合させた後、図4(b)に示すように、第1の光触媒膜(4)の上に、実施例1と同様の操作により酸化チタン粒子含有ペーストを塗布し、乾燥し、第2の光触媒膜(8)を形成した。ついで、ガルバノスキャナを備えたレーザ発振器(5)を用いて、第2の光触媒膜(8)にその表面側から直接アレキサンドライトレーザ(700-820nm)を照射して第1の光触媒膜(4)の上に第2の光触媒膜(8)を結合させた。
その後、図4(c)に示すように、第2の光触媒膜(8)の上に、実施例1と同様の操作により酸化チタン粒子含有ペーストを塗布し、乾燥し、第3の光触媒膜(9)を形成した。ついで、上記と同様に第3の光触媒膜(9)にその表面側から直接アレキサンドライトレーザ(700-820nm)を照射して第2の光触媒膜(8)の上に第3の光触媒膜(9)を結合させた。
最後に、図4(d)に示すように、上記と同様の操作により第3の光触媒膜(9)の上に第4の光触媒膜(10)を結合させた。
その他の構成は実施例1のものと同じである。
実施例4
実施例1において、の光触媒膜(4)へのレーザ照射を、同光触媒膜をその表面側から圧力50MPaで、30秒間加圧しながら行った。加圧は、図2に示すように、内部に電熱ヒータ線(6)を設けた平板状のプレス装置(7)を用いて、プレス装置温度150℃で30秒間行った。
その他の構成は実施例1のものと同じである。
実施例5
実施例1と同様にして、透明基板(1)とその上の透明導電膜(2)とからなる透明電極(3)に、の光触媒膜(4)を形成した。ついで、図5に示すように、同光触媒膜(4)をその表面側から透明ガラス板製の透明プレス装置(12)で加圧しながら、同光触媒膜(4)にその表面側から透明プレス装置(12)を経て、ガルバノスキャナを備えたレーザ発振器(5)を用いてアレキサンドライトレーザ(700-820nm)を照射した。
その他の構成は実施例1のものと同じである。
実施例6
実施例5において、光触媒膜(4)へのレーザ照射を、同光触媒膜(4)の表面側から透明プレス装置(12)を経て行うと共に透明電極(3)側からもアレキサンドライトレーザ(700-820nm)を用いて行った。
その他の構成は実施例4のものと同じである。
実施例7
実施例4において、平板状のプレス装置の代わりに、図3に示すロール状のプレス装置(11)を用いて、透明電極(3)に光触媒膜(4)を加圧した。その他の構成は実施例4のものと同じである。ロール状のプレス装置(11)を用いることにより、光触媒膜(4)の加圧を連続的に行うことができた。
参考例1
図6に、光増感色素で染色された光触媒膜を備えた透明電極を用いて構成した光電変換素子の例を示す。光電変換素子は、染色光触媒膜を備えた透明電極と、これに対向する対極と、両極間に配される電解質層とから主として構成されている。
同図において、(21)は透明基板、(22)は透明基板(21)上に形成された透明導電膜、(24)は対極用基板、(25)は同基板(24)に設けられた対極で、白金で構成されている。(26)は両極間に亘って設けられた複数のシール材兼セパレータで、これらによって両極間に複数の区画が形成されている。(23)は各区画において透明導電膜(22)上に形成された光触媒膜で、光増感色素で染色されている。各区画には電解液が注入されている。(27)は両極に渡された複数の極間電極、(28)は極間電極保護用シール材である。
膜厚数μm、100mm角の色素増感太陽電池を作製し、AM1.5、100mW/cmの標準光源照射により電力変換効率を計測したところ、実施例1で得られた染色光触媒膜を備えた透明電極を用いた場合、変換効率η=5〜6%、実施例4または7で得られた染色光触媒膜を備えた透明電極を用いた場合、変換効率η=6〜7%と、いずれも高効率が得られた。
(1) 透明基板
(2) 透明導電膜
(3) 透明電極
(4),(8),(9),(10) 光触媒膜
(5) レーザ発振器
(6) 電熱ヒータ線
(7) 平板状のプレス装置
(11) ロール状のプレス装置
:色素増感太陽電池の開発と構成材料、(株)シーエムシー出版

Claims (6)

  1. 透明基板とその上の透明導電膜とからなる透明電極において透明導電膜上に光触媒膜を形成し、ついで同光触媒膜に透明電極側から同電極を経てレーザを照射しながら同光触媒膜の表面側から直接レーザを照射することを特徴とする、透明電極上における光触媒膜の形成方法。
  2. 透明基板とその上の透明導電膜とからなる透明電極において透明導電膜上に光触媒膜を形成し、ついで同光触媒膜に透明電極側から同電極を経てレーザを照射した後、同光触媒膜の表面側から直接レーザを照射し、さらにこの光触媒膜の上への光触媒膜の形成と同光触媒膜へのその表面からのレーザ照射との追加操作を少なくとも1回行うことを特徴とする、透明電極上における光触媒膜の形成方法。
  3. 光触媒膜へのレーザ照射を、同光触媒膜をその表面側から加圧しながら行うことを特徴とする、請求項1または2に記載の透明電極上における光触媒膜の形成方法。
  4. 加圧を透明プレス装置で行い、透明プレス装置を経てレーザを照射することを特徴とする、請求項に記載の透明電極上における光触媒膜の形成方法。
  5. 光触媒膜の加圧を、同光触媒膜を加熱しながら行うことを特徴とする、請求項またはに記載の透明電極上における光触媒膜の形成方法。
  6. 透明プレス装置として、ロール状のものを用い、光触媒膜の加圧を連続的に行うことを特徴とする、請求項に記載の透明電極上における光触媒膜の形成方法。
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