JP5300735B2 - 色素増感太陽電池モジュール - Google Patents

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Description

本発明は太陽電池として有用な色素増感型光電変換素子を有した太陽電池モジュールに関する。更に詳しくは、色素増感型光電変換素子を有した複数の色素増感太陽電池セルを平面的に配置し、電気的に直列に接続された、大面積で、太陽電池としての性能に優れた色素増感太陽電池モジュールに関する。
クリーンなエネルギー源として注目されている太陽電池は、近年、一般住宅用に利用されるようになってきたが、未だ充分に普及するには至っていない。その理由としては、太陽電池そのものの性能が充分優れているとは言い難いためモジュールを大きくせざるを得ないこと、モジュール製造における生産性が低いこと、その結果、太陽電池そのものが高価であること等が挙げられる。
太陽電池にはいくつかのタイプがあるが、実用化されている大部分はシリコン太陽電池である。最近になって色素増感型の光電変換素子を用いた湿式の太陽電池が注目され、その実用化を目指して研究がなされている。色素増感型の光電変換素子を用いた湿式太陽電池自体は古くから研究がなされているものであり、その基本構造は、通常、金属酸化物等の半導体(一方の電極を形成)、そこに吸着した色素、電解質溶液及び対極からなっている。これらのうち、色素や電解質溶液については様々な種類のものが検討されているが、半導体についての研究は、その種類の開発等に限られている。即ち、初期の湿式太陽電池においては、半導体の単結晶、例えば、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、硫化カドミウム(CdS)、酸化スズ(SnO2)等が一方の電極として用いられている。しかし、このような単結晶電極は色素の吸着能が小さい為、光から電気への変換効率が非常に低く、コストが高いというデメリットがあった。これを改善すべく提案されたのが、微粒子を焼結し、細孔を多く設けた高表面積半導体を電極として用いる方法で、有機色素を吸着したこのような多孔質の酸化亜鉛を用いた電極の性能が非常に高いことが報告されている(特許第266494号公報、特許文献1)。
その後、1991年にグレッツェル(スイス)らによって光電変換素子を用いた新しいタイプの光(太陽)電池が開発された。これは、グレッツェルセルとも呼ばれ、透明導電性基板上に色素によって増感され、一方の極になる酸化物半導体微粒子からなる薄膜基板と、それと対峙するようにプラチナ等の還元剤を配した対極からなる基板との間に電荷移動層(レドックス物質を含む電解液)を狭持したもので、例えば、ルテニウム錯体色素を多孔質酸化チタン微粒子の電極に吸着させることにより、シリコン太陽電池に近い性能を実現するまでに至っている(非特許文献1)。
この新しいタイプの太陽電池においては、酸化物半導体微粒子を用いた光電変換層に光が照射されると電子が発生し、その電子は外部電気回路を通って対極に移動する。次いで、対極に移動した電子は、両極間に設けられた電荷移動層中の電解質によって運ばれ、前記光電変換層に戻る。このような電子の移動の繰り返しにより電気エネルギーが取り出される。
このような色素増感太陽電池においては、従来型及び新しいタイプの何れであっても、一つの色素増感太陽電池セルの面積を大きくすると、原理的には発生する電流は面積に比例して増加する。しかし、例えば、特許文献1に記載の色素増感太陽電池の基本構造は、2枚のガラス基板間に電解質溶液(電解液)を注入することで色素増感太陽電池を作りこんだもので、このような構造を採用した場合、小面積の色素増感太陽電池の製作は可能であっても、例えば30cm〜1m角のような大面積の色素増感太陽電池の製造は困難である。なぜならば、色素増感太陽電池の大面積化に伴い電極部分に用いる透明導電層の面内方向の電圧降下が増大し、ひいては太陽電池としての内部直列抵抗が増加するため、光電変換時の電流−電圧特性における形状因子(フィルファクタ)、さらには短絡電流が低下し、光電変換効率が低くなるという問題が生じるからである。
このような問題を解決する1方法として、アモルファスシリコン太陽電池のモジュール等に採用されている、単位セルの第1導電層と隣接する単位セルの第2導電層を接触させる集積化構造が考えられる。しかしながら、アモルファスシリコン太陽電池に比べ、色素増感太陽電池は多孔質半導体層、電荷移動層などの層を有し、概して複雑な構造を持つうえ、電荷移動層中の電解質として多用されているヨウ素には腐食性があるため、アモルファスシリコン太陽電池に採用されている大面積化の技術をそのまま色素増感太陽電池に適用することは出来ない。
そのため、色素増感太陽電池独自の、いくつかの大面積化の為のモジュール構造が発表されている。
例えば、特開2001−035789号公報(特許文献2)には、2枚の支持体間に封止材(シール材)で絶縁された複数のセルを設け、この封止材中に設けた金属ペースト層による隣接するセル間の導通方法、絶縁ポリマー材料中に金属微粒子を混ぜた導電材料による導通方法、さらに金属ファイバー表面にポリマーをコーティングした異方性導電部材による導通方法等が開示されている。
次に、特開2002−535808号公報(特許文献3)には、隣接するセル間の導通方法として、2枚のガラス基板上の導電層間に、被膜を有する金属ワイヤを配置した構造が示されている。ここでは、ガラス基板に圧力をかけると、導電層間の金属ワイヤが圧縮され、被膜が破れて金属ワイヤが導電層と電気的に接触する。
更に、特開2002−540559号公報(特許文献4)には、ポリマーマトリクスに導電粒子を含有せしめた導電材料による、隣接するセル間の導通方法が記載されている。
特許第2664194号公報 特開2001−035789号公報 特開2002−535808号公報 特開2002−540559号公報 M.K.Nazeeruddinら、J.Am.Chem.Soc.115(1993)6382
特許文献2には、一方の基板に所定の隙間を開けた2本の封止材を設け、その隙間に金属ペーストを塗布する導通方法が開示されている。しかしながら、その実施例1に記載されたように、この方法で用いられている封止材の幅はかなり広くなるため、発電に寄与しない面積が大きく、モジュール性能の向上が難しくなるという問題がある。また、絶縁ポリマー材料中に金属微粒子を混ぜた導電材料を用いた導通方法においては、導電材料が微粒子であるため接触抵抗が大きく、対向する基板間を導通すると電流の損失が大きくなる恐れがある。更に、特許文献2では微粒子を分散した溶液の塗布により、モジュール基板間距離を決定していることが記載されているが、この方式では微粒子がセルの中に飛散することにより、発電部分が機械的に損傷してしまう恐れがある。更に、この方式を例えば30cm角のような大面積基板に適用すると微粒子分布の不均一が起こり、基板間距離のむらが生じる可能性がある。なお色素増感太陽電池においては、電荷輸送層の厚さが電解質の拡散定数に比べてある程度以上に大きくなると、光電変換効率が低下することが知られており、予定外に間隔が広がった部分が存在すると、モジュール全体の性能が低下する。
他方、特許文献3に記載のモジュールでは、金属ワイヤと導電層との接触面積が小さく電流の損失が多いため、モジュール効率の低下を招く恐れがある。さらにこの方式では、基板貼合せ時の圧力が部分的に金属ワイヤ上に形成された被膜を突き破るのに必要な圧力以下であった場合は、基板間隔が不均一になる恐れがあり、さらにこの方式における金属ワイヤは貼合せ時において横方向(基板面方向)への移動が自在であるため、圧力の面内不均一によってワイヤが移動する恐れがある。それにより基板間隔が不均一になるとともに、隣接するセル間の導通も不安定になる。
特許文献2乃至特許文献4に記載の、2枚の基板間に複数の色素増感太陽電池セルを配置するモジュールにおいては、電荷移動層ならびに光電変換層中に含まれる電解質が各隣接するセル間で移動しないようにすることが望まれる。隣接するセル間で電解液の移動がおこると、各セル間の電位差が維持できなくなり、太陽電池としての性能を著しく損なうことになる。
本発明は、対向する基板間に複数の色素増感太陽電池セルを直列に且つ平面的に配置する色素増感太陽電池モジュールにおいて、均一な基板間隔を保持することが可能であり、各色素増感太陽電池セル中の電解質が隣接するセル部分へ移動することを確実に妨げられ、また、隣接するセル間の電気的接続が良好かつ安定に行なわれる色素増感太陽電池モジュール及びそれを用いた太陽電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究の結果、対向する基板のそれぞれに導電層を設けその一方又は両方の導電層上に第3の導電層を設け、これらの層を介して色素増感太陽電池セルを直列配置し、更に隔壁中には導電性微粒子を含有せしめ、両導電層間を電気的に接続せしめることにより前記課題が解決されることを見出し、本発明を完成させたものである。
即ち、本発明は
(1)複数の色素増感太陽電池セルを平面に配置してなる色素増感太陽電池モジュールであって、該色素増感太陽電池セルは、光電変換層設置部と延在部とからなる第1導電層が設けられた第1基板、第1導電層上の光電変換層設置部に設けられた光電変換層、電荷移動層接触部と延在部とからなる第2導電層が設けられた対極としての第2基板、該第1導電層及び/又は第2導電層の延在部上に設けられた第3導電層、隣接する色素増感太陽電池セルを分割する隔壁及び電荷移動層からなり、且つ前記隔壁の一部又は全部が表面に導電層を有する導電性微粒子を含有した隔壁であり、該導電性微粒子の導電層と色素増感太陽電池セルの第1導電層の延在部及び隣接する色素増感太陽電池セルの第2導電層の延在部とを、第1導電層の延在部上及び/又は第2導電層の延在部上に設けられた第3導電層を介して、電気的に直列に接続してなる前記色素増感太陽電池モジュール。
(2)第3導電層が、第1導電層の延在部上にのみ設けられている(1)に記載の色素増感太陽電池モジュール。
(3)第3導電層が、第2導電層の延在部上にのみ設けられている(1)に記載の色素増感太陽電池モジュール。
(4)第3導電層が、第1導電層及び第2導電層の両延在部上に設けられている(1)に記載の色素増感太陽電池モジュール。
(5)第3導電層が、第1導電層及び第2導電層よりも電気的抵抗が小さい金属層又は金属含有層である(1)乃至(4)のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
(6)隔壁中の導電性微粒子が、第1基板と第2基板とを張り合せる際に基板が受ける圧力により変形可能な球状の樹脂微粒子の表面に導電性金属をメッキしたものである(1)乃至(5)のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
(7)第3導電層が、隔壁中の導電性微粒子よりも柔らかい金属層又は金属含有層である(1)乃至(6)のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
(8)隔壁を設ける為の材料(シール材)が、接着性の樹脂中に導電性微粒子を分散させたものである(1)乃至(7)のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
(9)第1導電層と第2導電層との空間距離Lが、5〜200μmである(1)乃至(8)のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
前記したような構成を採用する本発明の色素増感度太陽電池モジュールは次のような特徴を有する。
(1)隔壁中の導電性微粒子によって対向する基板間の間隔(セルギャップ)を制御できると共に、第1導電層と第2導電層との電気的な接続をより確実なものとすることが出来る。
(2)第3導電層に電気が溜まりやすくなり、電気を効率よく取り出すことが出来る。
(3)熱或いは光等によって硬化可能な樹脂系の組成物を隔壁(シール材)の材料に用いることが可能であり、これにより色素増感太陽電池モジュールを効率よく作成することが出来る。
(4)色素増感太陽電池モジュール自体の強度が増強されるのに加え、隣接する色素増感太陽電池セル間での電解質の移動を確実に妨ぐことが出来る。
このような特徴を有する本発明の色素増感太陽電池モジュールを用いることにより、優れた性能を有する色素増感型太陽電池の簡便な製造が可能になる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の色素増感太陽電池モジュールは、対向する2つの基板、それらの上に設けられ、かつ、延在部を有する導電層、一方の導電層上に設けられ色素により増感された光電変換層、電荷移動層、該延在部の一方又は両方に設けられた第3の導電層及び2つの基板を接続するための隔壁を必須の構成要素とするものである。以下にこれらの構成要素について順次説明する。
対向して設けられる2つの基板のうち、第1の基板(以下、単に第1基板という。)は、ガラス、プラスティックフィルムなどの安定な無機性又は有機性のフィルム又はシ−ト状成形物であれば特に限定されないが、この上に積層される半導体含有層に吸着させる増感用色素(以下単に増感色素という。)の吸収波長に対する十分な透過率を有することが必要で、その透過率は、増感色素の吸収波長領域の透過率平均の通常50%以上、好ましくは70%以上である。第1基板の厚さは透過率を損なわない範囲で材質の強度などを考慮して選択すれば良く、通常0.01〜5.0mm、好ましくは0.1〜5.0mm、更に好ましくは0.5〜5.0mm、特に好ましくは0.5〜2.0mmである。好ましい材質としては、ガラス、ポリエステルフィルム等が挙げられる。
対向して設けられる2つの基板のうち、もう一方の基板(以下、単に第2基板という。)も、前記同様、ガラス、プラスティックフィルムなどの安定な無機性又は有機性のフィルム又はシ−ト状成形物であれば特に限定されないが、第2基板については、必ずしも透明である必要はなく、有色あるいは不透明な基板でも用いることもできる。
次に、第1基板上に設けられる第1の導電層(以下、単に第1導電層という。)について説明する。第1導電層は透明な導電層である必要があり、例えばFTO(フッ素ドープ酸化スズ)、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)、ITO(インジウムドープ酸化スズ)に代表される導電性物質を薄膜化させたものが通常用いられる。第1導電層が形成された基板全体の透過率は、可視光領域の透過率平均の通常50%以上、好ましくは平均70%以上である。第1導電性層の膜厚は、可視光領域の光の透過率を損なわない範囲で選択すれば良く、通常10〜200μm程度である。又、その表面抵抗は通常1000Ω/cm以下、好ましくは100Ω/cm以下である。
第1導電層である透明導電層の形成方法としては、蒸着法(物理蒸着:PVD(Physical Vapor Deposition)と化学蒸着:CVD(Chemical Vapor Deposition)の2種類がある。)、無電解メッキなどの湿式法、溶液塗布方法などが挙げられる。
このような導電層の設けられた基板は、市販品としても入手可能であり、それらをそのまま使用することも可能である。本発明の色素増感太陽電池モジュールに使用しうる導電層つき基板の例としては、例えば、FTOガラス、ITOガラス、ZnOガラス、ATOガラス等があげられる。
尚、本明細書においては、第1導電層を光電変換層設置部と延在部の2つの部位に分類しているが、これらは単一の第1導電層上の特定箇所を表すものである。ここでいう光電変換層設置部とは、第1導電層におけるその上部に光電変換層が設けられる部分を表す。また延在部とは、第1導電層における光電変換層設置部以外の部分を表し、この延在部に後述する隔壁が設けられたり、リード線が結線される。
第1導電層は、その延在部が、隣接する電池セルの第2導電層(下記)の延在部と対向するようにして設けられる。延在部の幅は通常1μm〜5mm、好ましくは10μm〜2mm、更に好ましくは100μm〜1mmである。尚、第1導電層の延在部と後記する第1導電層の半導体含有層との大きさ(短軸幅)の関係は、延在部の短軸幅の長さをL5、半導体含有層の短軸幅の長さをL6とした場合、L6/L5が1以上であり、5以上であることが好ましく、10以上であることが更に好ましく、20以上であることが特に好ましい。
次に、第2基板上に設けられる第2の導電層(以下、単に第2導電層という。)について説明する。第2導電層は必ずしも透明である必要はなく、導電体であれば特に制限なく使用できるが、導電率や電解質への耐腐食性の面から通常Pt、Ti、W等の金属や第1導電層の材料である金属酸化物が好ましく用いられ、特にPtが好ましい。尚、Pt以外の導電材料を用いる際は、レドックス電解質(後述)の還元反応に触媒的に作用するもの(例えばPt、炭素等の薄膜)をその表面に形成しておくことが好ましい。第2導電層の膜厚は通常5Å〜10μm程度である。
第2導電層の形成方法としては、蒸着法、無電解メッキ法、電着法、印刷法など、一般的に電極を形成する方法であれば、いずれの方法を用いてもよい。このような導電層の設けられた基板は、市販品としても入手可能であり、それらをそのまま使用することも可能である。第2導電層の形成に使用しうる導電層つき基板の市販品の例としては、前記したもの等があげられる。
尚、本明細書においては、第2導電層を電荷移動層接触部と延在部の2つの部位に分類しているが、これらは単一の第2導電層上の特定箇所を表すものである。ここでいう電荷移動層接触部とは、後述する方法で作製された太陽電池セルにおいて、第2導電層におけるその上部が電荷移動層と接触する部分を表す。また延在部とは、第2導電層における電荷移動層接触部以外の部分を表し、この延在部に後述する隔壁が設けられたり、リード線が結線される。
第2導電層は、その延在部が隣接する電池セルの上記した第1導電層の延在部に対向するようにして設けられる。延在部の幅は通常1μm〜5mm、好ましくは10μm〜2mm、更に好ましくは100μm〜1mmである。
次に第1導電層上に半導体含有層を設け、次いでこれに増感色素を吸着せしめた光電変換層について説明する。
半導体含有層の構成材料としては、酸化物半導体の微粒子が好ましく用いられる。酸化物半導体の具体例としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化インジウム又は酸化チタンと他の酸化物の複合酸化物(例えば酸化チタンと金属類との複合酸化物)等が挙げられる。酸化チタンと複合化する金属の好ましい例として、Zr、Mg、Ca、Nb、V、Zn、Sn、W、Mo、Fe、Ge、In等が挙げられる。これらの酸化物半導体の微粒子における粒径は平均粒径として、通常1〜500nmで、好ましくは1〜100nmである。この酸化物半導体の微粒子は大きな粒径のものと小さな粒径のものを混合したり、或いは多層にして用いたりすることもできる。
半導体含有層は前記第1導電層の光電変換層設置部に設けられるが、第1導電層上に半導体含有層を設ける方法としては、スプレー噴霧などにより直接導電層上に酸化物半導体微粒子の薄膜を形成する方法、電気的に酸化物半導体微粒子を薄膜として形成する方法、電気的に酸化物半導体微粒子を薄膜上に析出させる方法、酸化物半導体微粒子のスラリー又は半導体アルコキサイド等の酸化物半導体微粒子の前駆体を加水分解することにより得られた微粒子を含有するペーストを導電層上に塗布した後、乾燥、硬化若しくは焼成する方法等が挙げられる。この酸化物半導体含有層は一方の電極の一部となるが、電極の性質上、スラリーを用いて調製する方法が好ましい。この方法においては、2次凝集している酸化物半導体微粒子を常法により分散媒中に平均粒子が1〜200nmになるように分散させることによりスラリーが調製される。
スラリーを分散させる分散媒としては酸化物半導体微粒子を分散させ得るものであれば特に限定されず、水、エタノール及びターピネオール等のアルコール類、アセトン及びアセチルアセトン等のケトン類、又はヘキサン等の炭化水素類等が用いられ、これらは混合して用いても良い。特に水を用いることはスラリーの粘度変化を少なくするという点で好ましい。またスラリーには、酸化物半導体微粒子の分散状態を安定化させる目的で分散安定剤を併用することが出来る。用い得る分散安定剤の例としては、酢酸、塩酸、硝酸及びアクリル酸等の酸、又はアセチルアセトン、ポリエチレングリコール及びポリビニルアルコール等の有機溶媒等が挙げられる。
スラリーを塗布した基板は焼成してもよく、その焼成温度は通常100℃以上、好ましくは200℃以上であり、かつ上限は概ね基板の融点(軟化点)以下の通常は900℃以下、好ましくは600℃以下である。焼成時間は特に限定されないが、概ね4時間以内が好ましい。第1導電層上の酸化物半導体含微粒子薄膜の膜厚は、通常1〜200μm、好ましくは3〜50μm、特に好ましくは5〜30μmである。
酸化物半導体微粒子の薄膜には2次処理を施してもよい。例えば酸化物半導体と同一の金属アルコキサイド、金属アルコキシド、塩化物、硝化物、硫化物、アセチル化物等の溶液に、酸化物半導体微粒子の薄膜の設けられた基板全体を直接浸漬させた後に乾燥若しくは再焼成することにより、酸化物半導体微粒子の薄膜の性能を向上させることも出来る。金属アルコキサイドとしてはチタンエトキサイド、チタンイソプロポキサイド及びチタン−t−ブトキサイド等が、また金属アルコキシドとしてはn−ジブチル−ジアセチルスズ等が挙げられ、それらのアルコール溶液が用いられる。塩化物としては例えば四塩化チタン、四塩化スズ、塩化亜鉛等が、アセチル化物としては酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛等が挙げられ、それらの水溶液が用いられる。
このようにして得られた酸化物半導体薄膜は酸化物半導体の微粒子からなっている。
このようにして調製された半導体含有層に増感用の色素(以下、単に増感色素という。)を吸着(担持ともいう。)せしめることにより、光エネルギーを吸収して電気エネルギーに変換する機能を有する光電変換層をえる。増感色素としては金属錯体色素、非金属有機色素等が用いられるが、酸化物半導体微粒子と相まって光吸収を増感させるものであれば特に限定されず、1種類の増感色素でも良いし、数種類の増感色素を混合して用いても良い。混合する場合は有機性の増感色素同士でも良いし、有機性増感色素と金属錯体色素を混合しても良い。特に吸収波長の異なる増感色素同士を混合することにより、幅広い吸収波長を利用することが出来、変換効率の高い光電変換層が得られる。用い得る金属錯体色素の例としては、ルテニウム錯体、フタロシアニン、ポルフィリンなどが挙げられ、同じく有機色素としては非金属のフタロシアニン、ポルフィリンやシアニン、メロシアニン、オキソノール、トリフェニルメタン系、アクリル酸系色素、などのメチン系色素や、キサンテン系、アゾ系、アンスラキノン系、ペリレン系等の色素が挙げられる。好ましくはルテニウム錯体やメロシアニン、上記アクリル酸系色素等のメチン系色素等が挙げられる。次に、本発明の太陽電池モジュールに用いうる色素の例を挙げる。
メチン系色素としては、国際公開2002-011213号公報、国際公開2004-082061号公報、国際出願JP/2007/053885、特開2002-334729号公報、特開2003-007358号公報、特開2003-017146号公報、特開2003-059547号公報、特開2003-086257号公報、特開2003-115333号公報、特開2003-132965号公報、特開2003-142172号公報、特開2003-151649号公報、特開2003-157915号公報、特開2003-282165号公報、特開2004-014175号公報、特開2004-022222号公報、特開2004-022387号公報、特開2004-227825号公報、特開2005-005026号公報、特開2005-019130号公報、特開2005-135656号公報、特開2006-079898号公報、特開2006-134649号公報、特開平11-086916号公報、特開平11-163378号公報、特開平11-167937号公報、特開平11-214730号公報、特開平11-214731号公報、特開2000-106224号公報、特開2000-223167号公報、特開2000-228233号公報、特開2000-251958号公報、特開2000-277180号公報、特開2000-285978号公報、特開2000-294303号公報、特開2000-294305号公報、特開2001-006761号公報、特開2001-024253号公報、特開2001-043906号公報、特開2001-052766号公報、特開2001-067931号公報、特開2001-076773号公報、特開2001-076775号公報、特開2001-229984号公報、特開2002-042907号公報、特開2002-042908号公報、特開2002-050779号公報、特開2002-100420号公報、特開2002-164089号公報、特開2002-231325号公報、特開2002-343455号公報、特開2002-352871号公報、特開2003-007359号公報、特開2003-007360号公報、特開2003-017145号公報、特開2003-059547号公報、特開2003-078152号公報、特開2003-115333号公報、特開2003-132965号公報、特開2003-142172号公報、特開2003-147329号公報、特開2003-151649号公報、特開2003-157915号公報、特開2003-197281号公報、特開2003-203684号公報、特開2003-234133号公報、特開2003-249274号公報、特開2003-327948号公報、特開2003-346925号公報、特開2004-139755号公報、特開2003-249275号公報、特開2003-264010号公報、特開2003-282165号公報、特開2004-143355号公報、特開2004-152854号公報、特開2004-171969号公報、特開2004-200068号公報、特開2004-207224号公報、特開2004-220974号公報、特開2004-234953号公報、特開2004-235052号公報、特開2004-247158号公報、特開2004-253333号公報、特開2004-269695号公報、特開2004-292742号公報、特開2004-292743号公報、特開2004-292744号公報、特開2004-296170号公報、特開2004-319202号公報、特開2004-319309号公報、特開2005-005026号公報、特開2005-011800号公報、特開2005-019124号公報、特開2005-019249号公報、特開2005-019250号公報、特開2005-019251号公報、特開2005-0192520号公報、特開2005-019253号公報、特開2005-019756号公報、特開2005-026030号公報、特開2005-026114号公報、特開2005-026115号公報、特開2005-026116号公報、特開2005-032475号公報、特開2005-056650号公報、特開2005-056697号公報、特開2005-078887号公報、特開2005-078888号公報、特開2005-078995号公報、特開2005-085643号公報、特開2005-123013号公報、特開2005-123033号公報、特開2005-126586号公報、特開2005-129329号公報、特開2005-129429号公報、特開2005-129430号公報、特開2005-132914号公報、特開2005-135656号公報、特開2005-209359号公報、特開2005-209682号公報、特開2005-264025号公報、特開2001-052766号公報等に記載の色素が挙げられる。
また、金属錯体系色素としては、例えば、特開2000-026487号公報、特開2000-268889号公報、特開2000-268890号公報、特開2001-006760号公報、特開2001-039995号公報、特開2001-059062号公報、特開2001-060467号公報、特開2001-060468号公報、特開2001-203005号公報、特開2001-226607号公報、特開2001-229983号公報、特開2001-236999号公報、特開2001-237000号公報、特開2001-247546号公報、特開2001-247546号公報、特開2001-253894号公報、特開2001-291534号公報、特開2002-025636号公報、特開2002-093473号公報、特開2002-093474号公報、特開2002-100417号公報、特開2002-105346号公報、特開2002-176188号公報、特開2002-193935号公報、特開2002-241634号公報、特開2003-003083号公報、特開2003-051343号公報、特開2003-051344号公報、特開2003-212851号公報、特開2003-261536号公報、特開2003-272721号公報、特開2003-288953号公報、特開2001-253894号公報、特開2004-176072号公報、特開2000-268890号公報、特開2005-120042号公報、特開2005-222941号公報、特開2005-222942号公報、特開2005-255992号公報、特開2001-039995号公報、特開2001-247546号公報、特許第2664194号公報、特許第3731752号公報、特許第3783872号公報、特許第3849005号公報、特公平8−15097号公報、米国特許第5350644号等に記載の錯体色素等が挙げられる。
更に、上記メチン系色素及び金属錯体系色素以外の色素として、特開平9-199744号公報、特開平10-051049号公報、特開平10-093118号公報、特開平10-093121号公報、特開平10-189065号公報、特開平10-334954号公報、特開平10-340742号公報、特開平11-049773号公報、特開平11-097725号公報、特開平11-204821号公報、特開平10-093118号公報、特開2000-082506号公報、特開2000-100482号公報、特開2000-100483号公報、特開2000-195570号公報、特開2000-243463号公報、特開2000-251956号公報、特開2000-251957号公報、特開2000-285976号公報、特開2001-093589号公報、特開2001-203006号公報、特開2002-042909号公報、特開2002-047290号公報、特開2002-063949号公報、特開2002-100419号公報、特開2002-184476号公報、特開2002-270865号公報、特開2002-334729号公報、特開1999-049773号公報、特開2003-007358号公報、特開2003-017146号公報、特開2003-031273号公報、特開2003-086257号公報、特開2003-123863号公報、特開2003-152208号公報、特開2003-346926号公報、特開1998-340742号公報、特開2002-0639497号公報、特開2004-143463号公報、特開2004-363096号公報、特開2002-047290号公報、特開2005-085659号公報、特開2004-143463号公報等に記載の色素等も用いることが出来る。
色素を担持させる方法としては、前記増感色素を下記するような溶媒に溶解して得た溶液、又は溶解性の低い色素にあっては色素を分散せしめて得た分散液に、上記半導体含有層の設けられた第1基板を浸漬する方法が挙げられる。浸漬温度は概ね常温から使用されている溶媒の沸点迄であり、また浸漬時間は通常1〜48時間である。
増感色素を溶解させるのに使用し得る溶媒の例としては、メタノール、エタノール、アセトニトリル、ジメチルスルホキサイド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトン、水、t−ブタノール等が挙げられる。増感色素のこれらの溶媒中での濃度は通常1×10−6〜1M、好ましくは1×10−5〜1×10−1Mである。
増感色素を混合して用いる場合の各増感色素の比率は特に限定は無く、それぞれの増感色素により最適条件が選択されるが、一般的には等モルずつの混合から、1つの増感色素につき、10%モル程度以上使用するのが好ましい。2種以上の増感色素を溶解もしくは分散した溶液を用いて半導体含有層に増感色素を担持する場合、溶液中の増感色素の合計濃度は前記した増感色素濃度と同様でよい。増感色素を混合して使用する場合の溶媒としては前記するような溶媒が使用可能であり、使用する各増感色素用の溶媒は同一でも異なっていてもよい。2種以上の溶媒を混合して用いる場合の各溶媒の比率は特に限定は無く、増感色素の溶解度、更には光電変換特性及び太陽電池の耐久性等を考慮し、任意に設定することが可能である。また、2種以上の溶媒を順次用いる多段階担持の場合も、溶媒の種類及び比率を任意に選択及び設定することが可能である。半導体含有層に増感色素を担持する際、増感色素同士の会合を防ぐために包接化合物の共存下で増感色素を担持することが効果的である。ここで包接化合物としてはコール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、コール酸メチルエステル、コール酸ナトリウム、ウルソデオキシコール酸等のステロイド系化合物、クラウンエーテル、シクロデキストリン、カリックスアレン、ポリエチレンオキサイドなどが挙げられるが、好ましいものとしてはコール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、コール酸メチルエステル、コール酸ナトリウム、ウルソデオキシコール酸等のコール酸類、ポリエチレンオキサイド等である。これら包摂化合物の使用形態としては、増感色素溶液に添加したり、予め溶媒に溶解させた後、増感色素を溶解させたりすることが可能である。尚、上記包摂化合物は2種類以上を組み合わせて用いることも可能であり、その割合は任意に選択することが可能である。
また、増感色素を担持させた後、4−t−ブチルピリジン等のアミン化合物で半導体含有層の表面を処理しても良い。処理の方法は例えばアミン化合物のエタノール溶液に増感色素を担持した半導体含有層の設けられた基板を浸漬する方法等が採られる。その浸漬温度は通常25℃、浸漬時間は通常1〜72時間、好ましくは2〜48時間である。
本発明においては、この様にして増感色素で増感された半導体含有層(光電変換層)を載置した第1基板が半導体電極として一方の電極の機能を有する。
次に、光電変換層と接して形成され、色素の酸化体を還元する役割をもつ電荷移動層について説明する。電荷移動層は、レドックス電解質、正孔輸送材料又はp型半導体等から構成され、その形態としては、液体、擬固体(ゲル及びゲル状)、固体等が挙げられる。液状のものとしてはレドックス電解質、溶融塩、正孔輸送材料、p型半導体等をそれぞれ溶媒に溶解させたものや常温溶融塩等を、擬固体(ゲル及びゲル状)のものとしては前記液状形態のものをポリマーマトリックスや低分子ゲル化剤等に含ませたもの等を、固体のものとしてはレドックス電解質、溶融塩、正孔輸送材料、p型半導体等を用いることができる。
レドックス電解質としてはハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物及びハロゲン分子からなるハロゲン酸化還元系電解質、フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩やフェロセン−フェリシニウムイオン、コバルト錯体、公開特許公報2006−302849号記載のブルー銅錯体などの金属錯体等の金属酸化還元系電解質、アルキルチオール−アルキルジスルフィド、ビオロゲン色素、ヒドロキノン−キノン等の有機酸化還元系電解質等をあげることができるが、ハロゲン酸化還元系電解質が好ましい。ハロゲン化合物−ハロゲン分子からなるハロゲン酸化還元系電解質におけるハロゲン分子としては、例えばヨウ素分子や臭素分子等があげられ、ヨウ素分子が好ましい。又、ハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物としては、例えばLiBr、NaBr、KBr、LiI、NaI、KI、CsI、CaI、MgI、CuI等のハロゲン化金属塩あるいはテトラアルキルアンモニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイドなどのハロゲンの有機4級アンモニウム塩等があげられるが、ヨウ素イオンを対イオンとする塩類が好ましい。また、上記ヨウ素イオンの他にビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、ジシアノイミドイオン等のイミドイオンを対イオンとする電解質を用いることも好ましい。電荷移動層の総量中におけるレドックス電解質の濃度は、通常0.01〜99質量%、好ましくは0.1〜90質量%程度である。
正孔輸送材料としてはアミン誘導体やポリアセチレン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリフルオレンビニレン等の導電性高分子や、トリフェニレン系化合物等のディスコティック液晶相に用いる化合物等が挙げられる。
また、p型半導体としてはCuI、CuSCN等が挙げられる。
電荷移動層がレドックス電解質、正孔輸送材料又はp型半導体等を含む液体の形で構成されている場合、その溶媒には電気化学的に不活性なものが用いられる。例えばアセトニトリル、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、3−メトキシプロピオニトリル、メトキシアセトニトリル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、γ−ブチロラクトン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、1、2−ジメトキシエタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1、3−ジオキソラン、メチルフォルメート、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチル−オキサゾリジン−2−オン、スルホラン、テトラヒドロフラン又は水等が挙げられ、これらの中でも、特に、アセトニトリル、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、3−メトキシプロピオニトリル、メトキシアセトニトリル、エチレングリコール、3−メチル−オキサゾリジン−2−オン又はγ−ブチロラクトン等が好ましい。これらは単独もしくは2種以上組み合わせて用いても良い。2種以上組み合わせて用いる場合、その割合は任意に選択することが可能である。
次に、第1導電層の延在部及び/又は隣接する電池セルの第2導電層の延在部に設けられる第3の導電層(以下、単に第3導電層という。)について説明する。
第3導電層は所定の厚さを有する帯状の金属層又は金属含有層である。第3導電層を構成する金属材料としては、電気的抵抗が低い金属が好ましく、集電効果及び接触抵抗を低くする理由で、第3導電層は第1導電層及び第2導電層よりも電気的抵抗が小さいことが好ましく、使用される金属はこの条件が満たされるように適宜選択される。使用しうる金属の具体例としては、Ag、Cu、Ti、Ni、Au、Pt、W等が挙げられる。第3導電層は、例えば、これらの金属微粒子を含むペーストを第1導電層及び/又は第2導電層の延在部上に塗布した後、乾燥等の処理を行なうことにより調製することが出来る。また、第3導電層として、黒鉛や導電性有機材料等の非金属材料を用いることも可能である。
前記のペーストは、使用の都度調製してもよいし、市販品をそのまま用いてもよい。塗布方法としてはスクリーン印刷、ディスペンサによる塗布等の方法が採用できる。ペーストを調製するには、通常、粒径10〜100μmの金属微粒子を熱可塑性樹脂等の媒体に混合攪拌して調製する。使用しうる市販品の具体例としては、ドータイト(商品名 藤倉化成工業社製)、エブリオーム、バニーハイト(商品名 日本黒鉛社製)、ライオンペースト(商品名 ライオン社製)等が挙げられる。また、これらのペーストは2種類以上混合して用いることも可能であり、2種類以上混合する場合、その割合は任意に選択することが可能である。
第3導電層と隔壁中の導電性微粒子(後記)との接触をより確実にする為には、第3導電層は弾力性にとみ、隔壁中に存在する導電性微粒子(後記)よりも柔らかい層であることが好ましい。
次に、隔壁は所定の厚さを持ち、導電性の構造物である太陽電池モジュールの各光電変換層及び電荷移動層を分割すると共に、対向する基板同士を接着し、必要により電気的に接続することを目的に設けられるものである。隔壁を設ける為に通常シール材が用いられ、通常接着用材料と必要により隔壁に導電性を付与するための導電性の微粒子(以下、単に導電性微粒子という。)等から構成される。シール材を構成する接着用材料としては、その内部に導電性の微粒子等を分散可能であり、且つ対向する基板を貼り合わせた後に前記の目的を果たせるものであれば何ら限定されない。使用しうる接着用材料の具体例としては、エポキシ樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、シリコーン樹脂、ポリイソブチレン系樹脂、架橋剤、重合開始剤等を主要な成分として調製されたシール材が挙げられる。これらのうちエポキシ樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、ポリイソブチレン系樹脂が好ましい。市場から入手可能なシール材としては31X−101(商品名 スリーボンド社製)、KAYATORON ML−3600P5E(商品名 日本化薬社製)等が挙げられる。
また、導電性微粒子としては、通常、導電性を有しない非金属材料(芯材)の表面に、導電性金属の薄膜層(導電層)を形成したものが使用される。使用しうる芯材の具体例としては、天然樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルニトリル、アイオノマー、ポリエステルなどの熱可塑樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、シリコーン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等の有機材料が、又ガラス、セラミック、シリカ、金属酸化物、金属珪酸塩、金属炭化物、金属窒化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属リン酸塩、金属硫化物、金属ハロゲン化物等の無機材料がそれぞれ挙げられる。
これらのうち、導電性微粒子の芯材には、第1基板上の延在部(第1導電層又は第1導電層上に設けられた第3導電層)及び第2基板上の延在部(第2導電層又は第2導電層上に設けられた第3導電層)と導電性微粒子との接触面積を大きくする目的から、樹脂材料を用いることが好ましい。芯材に樹脂材料を用いた場合、第1基板と第2基板との貼り合わせの際に基板が受ける圧力(後述)によって、導電性微粒子全体を基板に対して水平方向から見た場合の断面が円から楕円に変形することで接触面積が増加し、かつ、楕円から円に戻ろうとする復元力により第1導電層及び/又は第2導電層と第3導電層との電気的な接触信頼性が向上する。
芯材である微粒子の表面をメッキする為に使用される導電性の金属としては、電気的抵抗が小さい材料が好ましく、具体的にはNiやAuが用いられる。膜の形成方法は無電解メッキのような公知の方法で行なわれる。導電性微粒子の変形しうる幅は、断面の長径に比べ短径が、通常50〜95%、好ましくは60〜90%、特に好ましくは70〜80%である。このような性能を有する導電性微粒子は市場から入手することが可能で、入手可能な導電性微粒子の例としてはミクロパールAU(商品名 積水化学社製)、ブライト(商品名 日本化学工業社製)等が挙げられる。また、導電性微粒子を2種類以上混合して用いることも可能であり、2種類以上混合する場合、その割合は任意に選択することが可能である。
シール材に含有される導電性微粒子の含有量は通常1〜50質量%、好ましくは2〜40質量%、特に好ましくは5〜30質量%である。また、導電性微粒子の粒径は、1〜100μmであり、10〜80μmであることが好ましく、15〜80μmであることが更に好ましく、20〜40μmであることが特に好ましい。また、これら微粒子は一定の粒度分布を有していることが多く、必ずしも上記範囲外の微粒子を排除するものではない。
シール材にはその他の成分として、接着性付与剤、難燃剤、充填剤、着色剤、溶剤、チキソトロピー付与剤、酸化安定剤、光安定剤、滑剤その他各種の樹脂等が必要に応じて添加される。
隔壁調製用のシール材は市販のシール材等の接着用材料に導電性の微粒子を混合攪拌することにより調製される。
前記導電性微粒子を含有するシール材を、第1導電層及び隣接するセルの第2導電層の一方又は両方の延在部(第3導電層の設けてある層については第3導電層上)及びその周辺部に塗布後、互いに重ね合わせて両基板ごと加熱又は非加熱状態でプレスし、加熱又はUV照射等により硬化させることにより第1基板と第2基板が接着して隔壁が形成される。この際、第1基板と第2基板の間隔は主にシール材に使用されている導電性微粒子の粒子径、該微粒子の芯材材料及びプレス圧力等により決定される。隔壁となるシール材の塗布方法としては、スクリーン印刷やディスペンサによる塗布等、それ自体公知の方法が採用出来る。
尚、第3導電層として電荷移動層に使用されている物質によって腐食され易い金属を用いている場合には、第3導電層が完全に覆われるようにして隔壁を設けるのが好ましい。
前記した通り、第3導電層と前記導電性微粒子との接触をより確実にする為には、第3導電層が隔壁を形成する導電性微粒子よりも柔らかいことが好ましいが、第3導電層が導電性微粒子よりも柔らかい場合、第1基板と第2基板を貼り合わせる際に基板が受ける圧力によって第3導電層中に導電性微粒子が入り込んでいても良い。
第3導電層中に隔壁中の導電性微粒子が入り込む場合、第3導電層の厚さは導電性微粒子の粒子径の5〜50%程度である。また、第1導電層及び第2導電層の両方にそれぞれ第3導電層を設ける場合、それぞれの第3導電層は互いに接触していても良い。
更に、第3導電層が導電性微粒子よりも柔らかく、且つ導電性微粒子が第1基板及び第2基板よりも柔らかい場合には、導電性微粒子は第1基板と第2基板を貼り合わせる際に基板が受ける圧力によって第3導電層中に入り込むが、第1基板及び第2基板には入りこまない為、第1基板と第2基板の間隔は導電性微粒子の粒子径のみに依存することになり、第3導電層の膜厚に影響されることなく基板間隔を制御できる。具体的には導電性微粒子の復元力を考慮して貼り合わせの際に基板が受ける圧力を調整することにより、第1基板と第2基板の間隔を一定に保つことが出来る。貼り合せの際に基板が受ける圧力は、通常0.01〜10MPa、好ましくは0.1〜0.5MPaである。第1導電層と第2導電層との空間距離Lは、通常1〜200μmであり、5〜200μmであることが好ましく、10〜80μmであることが更に好ましく、20〜40μmであることが特に好ましい。
導電性微粒子と第1基板及び第2基板もしくは第3導電層との柔らかさの比較は、第1基板及び第2基板もしくは第3導電層上に散布した導電性微粒子に圧力を加えた後、微粒子が各基板又は導電層に入り込んでいるかどうかを顕微鏡等で観察することにより容易に行うことが出来る。あるいは第1及び第2基板、第3導電層並びに導電性微粒子の芯材のユニバーサル硬さ試験法(フィッシャースコープH100(商品名)フィッシャー・インスツルメンツ社製)の測定結果からそれぞれの硬さを求めることで、それぞれの柔らかさを比較することも出来る。
尚、上記導電性微粒子は上記電荷移動層に接触せず、かつ該導電性微粒子は少なくとも第3導電層に接触しているが、必ずしも第2導電層に接している必要はない。又、上記導電性微粒子の硬さに対する第3導電層の相対的な硬さに特に制限はなく、例えば、導電性微粒子が第3導電層より硬い場合は、前者が後者に埋没する状態であってもよいし、逆に第3導電層が導電性微粒子より硬い場合は第3導電層が導電性微粒子に接しているような状態であってもよい。
本発明の色素増感太陽電池モジュールは、上記に説明した各材料を使用して、例えば、概略次のような工程を経て製造される。
(1)第1基板及び第2基板上にそれぞれ第1導電層及び第2導電層を設ける工程
(2)第1導電層上の光電変換層設置部に半導体微粒子層を設ける工程
(3)第1導電層及び第2導電層の両方又はいずれかの一方の導電層の延在部に第3導電層を設ける工程
(4)半導体微粒子層に増感色素を担持させて光電変換層を得る工程
(5)第1基板及び/又は第2基板上にシール材を塗布する工程(この時、少なくとも第1基板と第2基板の電気的な接続が必要な延在部の導電層上には導電性微粒子を含有するシール材を用いる。)
(6)両基板を接着する為の工程
(7)注入口から電解液を注入し、次いで注入口を封じる工程
本発明の色素増感太陽電池モジュールは、上記工程と異なる製造法(例えば国際公開2007/046499号公報記載の製法)等にも適宜適用しうるものである。
本発明の色素増感太陽電池モジュールの末端の第1導電層(−極)及び同じく第2導電層(+極)にリード線を結線し、負荷と接続することにより色素増感太陽電池として利用される。
対向する導電層に新たに導電層を設け、導電性微粒子を含有する隔壁により両導電層を電気的に接続せしめるように接続する本発明の方法は、本発明のように色素増感太陽電池モジュール内における太陽電池素子(セル)間の接続に好ましく用いられる。尚、本発明のモジュールにおける各構成要素の配置方法は、接続部の導電性微粒子を絶縁微粒子に置換することにより、正負極(本発明においては第2導電層及び第1導電層)を一定間隔に対峙させうるスペーサーとしての役割を付与させ、特許第3683899号公報、米国公開特許公報2003/0140959号、公表特許公報2005−528750号等記載の直列及び並列タイプの色素増感型モジュールに応用することも可能である。
本発明の太陽電池モジュールは、該モジュール中の複数の太陽電池セルの第1基板と第2基板を直列に接続したものである。従って、該モジュールの設計次第では、第1基板と第2基板を電気的に接続する隔壁と接続しない隔壁の両方が必要となる可能性がある。
第1基板と第2基板を隔壁で電気的に接続するためには、両方の基板上に設けられた導電層間に導電性微粒子を含有するシール材からなる隔壁を設ける必要があるが、逆に、両方の基板上の導電層の設けられた部分以外の場所に導電性微粒子を含有するシール材からなる隔壁を設けても、第1基板と第2基板は電気的に接続されない。
即ち、導電性微粒子を含有するシール材からなる隔壁と含有しないシール材からなる隔壁を組み合わせることで、第1基板と第2基板を電気的に接続する隔壁と接続しない隔壁の両方を作製することも可能であるが、導電性微粒子を含有するシール材のみを用いた場合でも、基板上の導電層の形成されている部分とされていない部分の両方を使い分けることにより、第1基板と第2基板を電気的に接続する隔壁と電気的に接続しない隔壁の両方を作製することができる。
また、本発明の配置方法は、色素増感型太陽電池モジュールに限らず、例えば特開2006−332380号公報等記載の有機太陽電池(薄膜積層型)モジュールにも用いることが可能である。
以下に実施例により、本発明を添付図を参照しながら更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
第1基板としての厚さ1.1mmのガラス板上に、CVD法により導電性物質としてのFTOの薄膜を図1のように3列形成し、第1導電層とした。次いで、この第1導電層上にTiO微粒子(粒度 20nm)をターピネオール(ターピネオール:TiO微粒子の質量比70:30)でペースト状にしたものを塗布して450℃で30分間焼成し、半導体含有層(膜厚15μm 短軸幅5mm)を形成した(図2)。第1導電層上にバニーハイトM−18(商品名 銀ペースト 日本黒鉛社製)の銀ペーストをスクリーン印刷にて塗布し、120℃で30分間乾燥して第3導電層(膜厚 8〜15μm、若干の凹凸あり)を形成した(図3)。
次に、下記式で表される増感色素が3.2×10−4Mになるようにアセトニトリルとt−ブタノールの1:1混合溶媒に溶解した溶液に、前記で得られた半導体含有層の設けられた第1基板を室温(25℃)で36時間浸漬して該増感色素を担持させ、アセトニトリルで洗浄、乾燥して第1導電層上に光電変換層の設けられた第1基板を得た(図4)。尚、この時の第1導電層の延在部の短軸幅の長さは1mmであり、上述のL6/L5の値は5であった。
Figure 0005300735
第2基板としての厚さ1.1mmのガラス板上にCVD法によりFTOの薄膜(膜厚 1000nm)を形成し、このFTOの薄膜上にPtを50Åスパッタして第2導電層)を形成した(図5)。次いで、第2導電層上に前記の銀ペーストをスクリーン印刷にて塗布し、120℃で30分間乾燥して第3導電層(膜厚8〜15μm)を形成した(図6)。
KAYATORON ML−3600P5E(商品名 エポキシ樹脂系シール材 日本化薬社製)にバニーハイトM−18(商品名 銀ペースト 日本黒鉛社製 平均粒子径30μm)を5質量%混合、攪拌して、隔壁用の導電性微粒子含有シール材を作成した。
第2基板上の第2導電層及び第3導電層上に前記導電性微粒子含有シール材をスクリーン印刷により塗布した後、第1基板と2.5kgf/cmの圧力で貼合せ、120℃で60分間硬化させることにより隔壁(幅1mm)を形成すると共に、両基板の周辺部を導電性微粒子を含有しない前記のシール材で接着(電荷移動層を注入するための注入口を除く。)した(図7)。貼合せ後の第1導電層、第2導電層、第3導電層、導電性微粒子、隔壁のイメージを図8に示す。なお、図8は第1導電層、第2導電層、隔壁、導電性微粒子及び第3導電層との関係を示すための部分的拡大図である。尚、貼り合せ後の第1導電層と第2導電層の間隔は約25μmであった。
第1基板、第2基板及び隔壁によって形成された空隙に注入口(図示せず)から電解質を含む溶液(電荷移動層)を注入し、空隙を満たした(図9)。電荷移動層としては、3−メトキシプロピオニトリルにヨウ素/ヨウ化リチウム/1,2−ジメチル−3−n−プロピルイミダゾリウムアイオダイド/t−ブチルピリジンをそれぞれ0.1M/0.1M/0.6M/1Mになるように溶解したものを使用した。次いで、注入口を封止し、本発明の色素増感太陽電池モジュール(モジュールA)を得た。こうして得られた3セル直列の色素増感太陽電池モジュールにリード線を取り付けて色素増感太陽電池を作製した(図10)。
比較例1
導電層上に第3導電層を設けないこと以外は実施例1と同様の方法で比較用の色素増感太陽電池モジュール(モジュールB)を作製した。
実施例2
セルを6列直列に配列する(図12)以外は、実施例1と同様にして本発明の色素増感太陽電池モジュール(モジュールC)を作製した。
実施例3
第1基板上にのみに第3導電層を設ける(図13)以外は、実施例2と同様にして本発明の色素増感太陽電池モジュール(モジュールD)を作製した。
実施例4
第2基板上にのみ第3導電層を設ける以外は、実施例2と同様にして本発明の色素増感太陽電池モジュール(モジュールE)を作製した。
比較例2
対向する導電層のいずれにも第3導電層を設けないこと以外は実施例2と同様にして比較用の色素増感太陽電池モジュール(モジュールF)を作製した。
評価試験
実施例1乃至実施例4及び比較例1乃至比較例2で得られた各色素増感太陽電池モジュールA乃至同Fの太陽電池としての性能を以下に示す条件で試験した。それらの測定結果を表1に示す。
○測定条件
光源:500Wキセノンランプ
AM(大気圏通過空気量):1.5フィルターを通して100mW/cm測定器:ソーラシュミレータWXS−155S−10(AM1.5G)((株)ワコム電製)を用いて短絡電流、解放電圧、変換効率を測定。
Figure 0005300735
表1における実施例1と比較例1の比較から、実施例1は比較例1と比べて、短絡電流が最大18%、開放電圧が最大6%、変換効率が最大35%、形状因子が最大3%向上しており、第3導電層を設けた本発明の色素増感太陽電池モジュールの太陽電池としての性能が優れていることがわかった。また、表1の実施例2〜4と比較例2の比較から、第1導電層及び第2導電層の両方又は何れか一方の延在部上に第3導電層を設けた本発明実施例2乃至4は、第1導電層及び第2導電層の延在部上に第3導電層を設けていない比較例2と比較して、短絡電流、開放電圧、変換効率及び形状因子の向上による、太陽電池としての性能向上が示唆された。特に太陽電池内部の電池抵抗を表す形状因子においては、約3%〜7%の改善が見られ、変換効率においては、約9%〜15%の改善が見られた。
図1〜図13は本発明の色素増感太陽電池モジュールの作製の各工程図、同じく色素増感太陽電池モジュール及び該色素増感太陽電池モジュールを用いた太陽電池をそれぞれ模式的に示す概略図である。
第1基板上に第1導電層を作製する工程図。 第1導電層上に半導体含有層を作製する工程図。 第1導電層上に第3導電層を作製する工程図。 半導体含有層に色素を吸着し、光電変換層を作製する工程図。 第2基板上に第2導電層を作製する工程図。 第2導電層上に第3導電層を作製する工程図。 第1基板と第2基板を貼合せ、隔壁を作製する工程図。 隔壁周辺の第1基板、第2基板、第1導電層、第2導電層及び隔壁中の第3導電層、導電性微粒子の関係を示す図。 第1導電層、第2導電層及び隔壁で囲まれた空隙中に電荷移動層を作製する工程図。 本発明の色素増感太陽電池モジュールを太陽電池として使用した装置。 図1の第1導電層の設けられた第1基板を長手方向に上から見た図(セルが3個の場合)。 第1導電層の設けられた第1基板を長手方向に上から見た図(セルが6個の場合)。 第1導電層上のみに第3導電層を作製した図。
符号の説明
1 第1基板
2 第1導電層
3 第2基板
4 第2導電層
5 第3導電層
6 隔壁(導電性微粒子を含有しない)
7 光電変換層
8 電荷移動層
9 半導体含有層
10 導電性微粒子
11 隔壁(導電性微粒子を含有する)
本発明の太陽電池モジュールは太陽電池に有効に用いられる。

Claims (9)

  1. 複数の色素増感太陽電池セルを平面に配置してなる色素増感太陽電池モジュールであって、該色素増感太陽電池セルは、光電変換層設置部と延在部とからなる第1導電層が設けられた第1基板、第1導電層上の光電変換層設置部に設けられた光電変換層、電荷移動層接触部と延在部とからなる第2導電層が設けられた対極としての第2基板、該第1導電層の延在部上に設けられた第3導電層、隣接する色素増感太陽電池セルを分割する隔壁及び電荷移動層からなり、且つ前記隔壁の一部又は全部が表面に導電層を有する導電性微粒子を含有した隔壁であり、該導電性微粒子の導電層と色素増感太陽電池セルの第1導電層の延在部及び隣接する色素増感太陽電池セルの第2導電層の延在部とを、第1導電層の延在部上に設けられた第3導電層を介して、電気的に直列に接続してなる前記色素増感太陽電池モジュール。
  2. 第3導電層が、第1導電層及び第2導電層の両延在部上に設けられている請求項1に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  3. 第3導電層が、第1導電層及び第2導電層よりも電気的抵抗が小さい金属層又は金属含有層である請求項1又は2に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  4. 隔壁中の導電性微粒子が、第1基板と第2基板とを張り合せる際に基板が受ける圧力により変形可能な球状の樹脂微粒子の表面に導電性金属をメッキしたものである請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  5. 第3導電層が、隔壁中の導電性微粒子よりも柔らかい金属層又は金属含有層である請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  6. 隔壁を設ける為の材料(シール材)が、接着性の樹脂中に導電性微粒子を分散させたものである請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  7. 第1導電層と第2導電層との空間距離L が、5〜200μmである請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  8. 第1導電層がFTO、ITO、ZnO、及びATOからなる群から選ばれる少なくとも一種を含み、第3導電層が、Ag、Cu、Ti、Ni、Au、Pt、W、黒鉛、及び導電性有機材料からなる群から選択される少なくとも一種を含む、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  9. 第2導電層がPt、Ti、W、FTO、ITO、ZnO及びATOから群から選択される少なくとも一種を含む、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
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