JP2007012377A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】 構成の簡単化により容易に製造できると共に、高い発電効率が得られ、さらにはユニット
セルの耐薬品性の改善も図れる、ユニットセルを直列接続してなる太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】 本発明に係る太陽電池モジュール1Aは、増感色素を担持させた多孔質酸化物半導体層5を有して構成され、窓極として機能する第一電極4aと、少なくとも一部に電解質層7を介して前記第一電極と対向して配される第二電極4bとを備え、第一電極を設ける第一基材2は、隣接するユニットセル間を分離する隔壁部21を有することを特徴とする。なお、隔壁部は、第二電極を載置する第二基材に設ける構成としてもよい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、色素増感太陽電池[以下、DSC(Dye-Sensitized Solar Cell )と略記する。]をはじめとする湿式太陽電池のユニットセルを直列接続してなる太陽電池モジュールに関する。
DSCを大型化する方法としては、セル内に配線を施して内部抵抗を下げることで電流を得る方法と、基板内でセルを分割し、それぞれのセルを直列に接続することで高電圧低電流のミニモジュールとする方法がある。このうち、後者のように単一の基板内に直列DSCモジュールを形成する方法としては、電流の経路形状から名付けられたZ型、W型と呼ばれるモジュールが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このZ型、W型と呼ばれるモジュールは、例えば、図16及び図17にそれぞれ示すように、何れも基材101と透明導電層102と半導体層103からなる三層構造の透明基板を光が入射する側の作用極(窓側電極)108とし、一方、透明導電層102を塗布した基材101を対極109として、この作用極108と対極109とで電解質層(電解液もしくは電解質ゲル)105を挟み込んだ構造をしている。そして、Z型のモジュール100Aは、図16に示すように、隔壁106で分割された各セル110a,b,c・・・を、作用極108は何れか一方側に、対極109は他方側となるようにそれぞれ分けて配置すると共に、隣接する各セル110a,b,c・・・の作用極108と対極109とをセル間接続部材107を用いて繋ぎ合わせて電気接続した構造をしている。一方、W型のモジュール100Bは、図17に示すように、隔壁106で分割された各セル110a,b,c・・・を、隣接する作用極108と対極109とが交互になるように配置して裏面入射可能とすると共に、隣り合う一対のセル110a,110b、110b,110c・・・の作用極108と対極109とを同一基材101上に設けて接続した構造をしている。
このうちZ型のモジュールは、W型のモジュールのように光電変換効率の劣る裏面入射となるユニットセルが存在しないことから、W型モジュールに比べてモジュール単位での発電効率の向上が図れる。しかしながら、Z型のモジュールは、作用極と対極とを接続する構成が複雑となることから、製造時の作業性が低く、また多くの製造工程も要するので製造コストが嵩む等の問題がある。
Z型のモジュールにおいて良好な特性を得る方法としては、例えば、作用極と対極との間に、オレフィン樹脂からなる絶縁性材料中に導電剤を含んだ導電性材料を設け、両極間を電気的に接続するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、Z型のモジュールからさらに進んだ構造として、一つの基板上にユニットセルを並べて配し、隣接するユニットセル同士を電気的に接続してなるモノリシック型モジュールを実現しようとするアイデアも提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、これら2つの提案に基づき作製されたZ型のモジュールにおいては、特筆するほど優れた光電変換効率が得られたという報告例は見られない。
発電効率の面で有利なZ型モジュールを作製する場合、基板上に多くのユニットセルを作製し、それぞれ隣接したセルの作用極と対極とを接続部材を用いて直列に接続しなければならないが、接続に用いる部分は非発電領域となるため、極力狭くする必要がある。そのため、従来は、その接続部材として、例えば、導電性の柱や壁状の構成物を用いているが、作製方法が複雑な上、金属を使用する場合は、図18に示すように、腐食性の電解質層(電解液もしくは電解質ゲル)105から保護するためにセル間接続部材107の表面全体をそれぞれ樹脂等の耐薬性絶縁物106,106で保護しなければならない。また、図19に示すように、金属に代えてカーボンを使用する場合もあるが、暗電流の低下が生じやすいため、少なくともユニットセル間の接続部材107における高電位側の片面を、樹脂等の耐薬性絶縁物106で保護する必要があった。しかも、この保護膜を構成する耐薬性絶縁物106にピンホール等ができると、ピンホールを通して電解液105が隣接するユニットセル間を往来するので、電解液105の往来した2つのユニットセルにおいては高電位部をなすユニットセルと低電位部をなすユニットセルとの区別がなくなり、ひいてはセルが機能しなくなるため、僅かな極間で信頼性良くこのような構造を作製することは難しかった。ゆえに、電解液105が隣接するユニットセル間を往来しないように、ユニットセル間の分離性に優れた構造の開発が期待されていた。
さらに、基板に凹状の窪みをもたせ、その窪みの中にユニットセルを設けることにより、電解質層(電解液もしくは電解質ゲル)と両極を接着する接着剤の接触面積を低減し、セルの耐薬品性を向上させるように工夫した構成も提案されている(特許文献4参照)。
特開平8−306399号公報 特開2005−93252号公報 特開2004−303463号公報 特開平11−307141号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ユニットセル間の分離性を高めことによりユニットセルの耐薬品性が改善され、構成の簡単化により容易に製造できると共に、高い発電効率も得られる、ユニットセルを直列接続してなる太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る太陽電池モジュールは、増感色素を担持させた多孔質酸化物半導体層を有して構成され、窓極として機能する第一電極と、少なくとも一部に電解質層を介して前記第一電極と対向して配される第二電極とを備え、前記第一電極を設ける第一基材又は前記第二電極を設ける第二基材は、隣接するユニットセル間を分離する隔壁部を有することを特徴とする。
本発明の請求項2に係る太陽電池モジュールは、請求項1において、前記隔壁部は、前記第一基材又は前記第二基材と一体化されていることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る太陽電池モジュールは、請求項1において、前記第一基材は、前記多孔質酸化物半導体層と接する面に透明導電層を備え、該透明導電層は前記隔壁部の一方の側面とこれに連なる頂面のみを覆うように設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る太陽電池モジュールは、請求項3において、前記頂面において、前記透明導電層は前記第二電極と電気的に直接接続されており、その接続周囲には絶縁性接着部材が配されていることを特徴とする。
本発明の請求項5に係る太陽電池モジュールは、請求項3において、前記頂面において、前記透明導電層は前記第二電極と電気的に間接接続されており、両者間には導電性接着部材が配されていることを特徴とする。
本発明によれば、何れか一方の電極(第一電極または第二電極)を設けた基材(第一基材または第二基材)に、隣接するユニットセル間を分離する隔壁部を備えた構成としたことによって、従来に比べて隣接するユニットセル間の構成が簡単となり、ひいては組立の容易性を図ることの可能な太陽電池モジュールが得られる。しかも、隔壁部を利用して隣接するユニットセル同士を接続するものであるので、隔壁部の厚みを調整するだけで、ユニットセル同士の接続に用いられて非発電領域となる部分を極力狭めた構成とすることができる。この構成により、多孔質酸化物半導体層を形成することができる空間が拡がり、発電効率が向上したユニットセルを直列接続してなる太陽電池モジュールが得られる。
特に、窓極として機能する第一電極に隔壁部を設けて、隔壁部間をなす凹状の空間内にユニットセルを形成する構成とした場合には、対極との間で起電力を生じさせる多孔質酸化物半導体層をこの凹状の空間内の全域にわたって配置できるので、従来より多孔質酸化物半導体層の大面積化により発電効率が向上する。
また、本発明の太陽電池モジュールを構成する基材(第一基材または第二基材)は、その表面が殆ど耐薬品性に優れた電極(第一電極または第二電極)により被覆されているので高い耐薬品性を備えることが可能となる。これに加えて、本発明の太陽電池モジュールは、従来の構造とは異なり、2つの基材(第一基材、第二基材)同士を接続するために、隔壁部の上部にのみ少量の接着剤を設けるだけで良いので、接着剤が電解液と接触する面積を極めて小さく抑えることが可能となり、ひいては耐薬品性の向上が図れる。
さらに、本発明の太陽電池モジュールは、カーボン等を用いたセル間接続部材を用いる必要も無いので、従来の太陽電池モジュールに比べて絶縁膜のピンホール等による暗電流の上昇が抑制されることにより、発電効率の向上が容易となる。
本発明に係る太陽電池モジュールは、何れか一方の電極(第一電極または第二電極)を設けた基材(第一基材または第二基材)に、隣接するユニットセル間を分離する隔壁部を備えた構成としている。隔壁部は基材(第一基材または第二基材)とは別に作製された後に基材と組み立ててもよいし、初めから基材と一体をなすように、すなわち基材の一部として作製しても構わない。特に、後者は、電解質層(電解液もしくは電解質ゲル)の液漏れ等に対する遮断性が高く、信頼性の向上が図れるので好ましい。一方の基材に対して凹凸加工を施し、形成された凹部にユニットセルを設け、凸部を隣接するユニットセル間を分離する隔壁部して利用する。そして、ユニットセルを構成する電極のうち、凹部の底面側に配された電極をなす導電層を凸部の頂面まで延ばして設けるとともに、この頂面において該導電層が他方の基材に設けた電極と電気的に接続されるように、一方の基材と他方の基材とを対向させて配置し、さらに電極間に電解質層を設けて構成される。この構成により、発電特性に優れたZ型の直列接続太陽電池モジュールを得ることができる。
以下では、本発明に係る太陽電池モジュールの一実施形態として、窓極として機能する電極を設けた基板に隔壁部を配置した場合について、図1及び図2を参照して説明する。
図1及び図2は何れも、本発明に係る太陽電池モジュールの構造例を示す概略断面図であり、図1は、窓極として機能する電極を設けた基板と対極として機能する電極を設けた基板とを直接接続してなる第一形態であり、図2は、窓極として機能する電極を設けた基板と対極として機能する電極を設けた基板とを間接接続してなる第二形態である。
そして、第一形態および第二形態に係る太陽電池モジュールは、何れも増感色素を担持させた多孔質酸化物半導体層を有して構成され、窓極として機能する第一電極と、少なくとも一部に電解質層を介して前記第一電極と対向して配される第二電極とを備え、前記第一電極を設ける第一基材は、隣接するユニットセル間を分離する隔壁部を有するものである。
まず、本発明に係る第一形態を示す太陽電池モジュール1は、図1に示すように、隣接するユニットセル10,10間を分離する隔壁部21を備えた透明部材からなる第一基材2と、第一電極として機能する導電層4aと、導電層4a上に設けた多孔質酸化物半導体層5とからなる構造体を、光が入射する側の窓極(作用極)基板8とする。一方、第二基材3と第二電極として機能する導電層4bと、電極部材6とからなる構造体を、対極基板9とする。そして、窓極基板8と対極基板9との間に電解質層(電解液もしくは電解質ゲル)7を設けてなる。また、窓極基板8の導電層4aは一端が隔壁部21の頂面まで延び、この頂面において対極基板9の導電層4bと直接接続しており、さらに、この接続周囲に絶縁性接着部材11を配して構成されるものである。なお、その際、接続抵抗を低下させるために、隔壁部21の頂面に銀等からなる薄膜を配しても構わない。また、導電性を向上させるために、金属導線を絶縁性接着部材11と組み合わせることも有効である。
第一基材2は、表面に導電材料からなる膜(層)を形成することにより電気を通す導電性を有し、光透過性の高い透明な部材であれば何でも良く、特に制限されない。この第一基材2としては、ガラス板を使用するのが一般的であるが、ガラス板以外にも、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)等のプラスチック、酸化チタンやアルミナ等のセラミックスを用いることができる。
隣接するユニットセル10,10間を分離する隔壁部21は、本実施形態の場合、第一基材2と一体化されており、例えば、第一基材2の表面に凹凸加工を施すことで形成することができる。この凹凸加工は、第一基材2としてガラス板を用いた場合、エッチング法等を用いることで行なうことができる。また、第一基材2がプラスチックである場合は、射出成形法や切削法、ダイスタンプ法等の簡便な方法で凹凸加工を施すことができる。しかも、第一基材2にプラスチックを用いた場合、経済的に、軽量なモジュールを得ることができる。
このように、基材に凹凸加工を施し、隔壁部を基材と一体化して形成することで、両極基板を接着する接着部材と電解質層との接触面積が低減し、セルの耐薬品性が向上すると共に、暗電流の問題が起こりにくいものとなる。
また、第一基材2は途中熱プレスの工程を経ることから、このときに用いるプラスチックは、例えば、ポリカーボネートやポリアリレート等、耐熱温度が130℃以上を有するエンジニアリングプラスチックが望ましい。
さらに、第一基材2は、後に導電層を形成した基板上に色素担持用の多孔質半導体として高分子バインダを含む二酸化チタン(TiO を焼結する場合は、500℃程度の高熱に耐える導電性耐熱ガラスが望ましい。
第一電極として機能する導電層4aは、第一基材2上に形成された導電材料からなる導電性の膜である。導電層4aとしては、例えば、スズ添加酸化インジウム(ITO)や酸化スズ(SnO 、フッ素添加スズ(FTO)等の透明な酸化物半導体を単独で、もしくは複数種類を複合化して用いるようにしても良い。導電層4aは、第一基材2上に形成される場合、光透過率の高いものが好適である。
また、導電層4aは、隔壁部21の一方の側面とこれに連なる頂面のみを覆うように設けられ、隣接する位置にあるセル構造体を直列に繋ぎ合わせるセル間接続部材として作用する。したがって、本実施形態の場合、導電層4aをそのまま利用して窓極と対極とを電気的に接続可能とする構成となっている。
そして、第一基材2上に光透過率の高い透明な導電層4aを形成することにより、窓極(作用極)基板8とする。
多孔質酸化物半導体層5は、多孔質半導体に色素を担持させたものである。多孔質酸化物半導体層5の素材、形成法等について特に限定されるものは無いが、例えば、二酸化チタン(TiO)、酸化スズ(SnO)、酸化タングステン(WO 、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(Nb)等を単独、または2種以上を複合させた、酸化物半導体粒子を主成分とし、必要に応じて粒子径の大きい光散乱粒子を加えて構成される多孔質の薄膜であり、市販の微粒子やゾル−ゲル法により得られたコロイド溶液等から得ることができる。
多孔膜化の手法としては、例えばコロイド溶液や分散液(必要に応じて添加剤を含む)を、スクリーンプリント、インクジェットプリント、ロールコート、ドクターブレード、スピンコート、スプレー塗布等、種々の塗布法を用いて塗布する他、微粒子の泳動電着、発泡剤の併用等によるものでも構わない。この多孔質酸化物半導体層5の粒子間には、増感色素が含まれている。
また、増感色素は、例えば、ビピリジン構造、ターピリジン構造等を配位子に含むルテニウム錯体、ポルフィリン、フタロシアニン等の含金属錯体をはじめ、エロシン、ローダミン、メロシアニン等の有機色素等も使用することができ、用途、使用する半導体酸化物多孔質層の材料に応じて適当なものを、特に限定されることなく適宜選択することができる。
一方、第二基材3は、その内面に第二電極として機能する導電層4bを設けることにより導電性を備え、光透過性の高い部材である必要はなく、特に制限されない。この第二基材3としては、ガラス板を使用するのが一般的であるが、ガラス板以外にも、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)等のプラスチックフィルムシート、酸化チタン、アルミナ等セラミックスの研磨板等を用いることができる。中でも、第二基材3としては、熱膨張に起因した反りの発生を抑えるために、窓極を構成する第一基材2と同じ材料又はほぼ同じ熱膨張率の材料が好ましい。なお、第二基材3の内面に設けられる導電層4bとしては、上述した導電層4aと同様の部材が用いられる。
また、電極部材6は、窓極との間で起電力を生じさせる電極であり、例えば、白金や化学的に安定なカーボンが好適に用いられる。電極部材6の形成方法に関しては、例えば、電極部材6が白金からなる場合、スパッタ法や蒸着法といった真空製膜法、基板表面に塩化白金酸溶液等の含白金溶液を塗布後に熱処理を加える湿式製膜法等を用いておこなうことができる。
また、電解質層をなす電解液7は、電解質が液中で解離して陽イオンと陰イオンを生じる電導性を有する溶液をいう。この電解液7としては、例えば、酸化還元対を含む有機溶媒や、イオン性液体(室温溶融塩)等を用いることができる。
酸化還元対も特に限定されるものでは無いが、例えばヨウ素/ヨウ化物イオン、臭素/臭化物イオン等を選ぶことができ、前者であればヨウ化物塩(リチウム塩、四級化イミダゾリウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等を単独、あるいは複合して用いることができる)とヨウ素を単独、あるいは複合して添加することにより与えることができる。
有機溶媒としては、アセトニトリルやメトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン等を用いた揮発性電解液が例示される。
また、イオン性液体としては、例えば、四級化イミダゾリウム誘導体や四級化ピリジニウム誘導体、四級化アンモニウム誘導体といった四級化された窒素原子を有する化合物をカチオンとした室温で液体の常温溶融性塩がある。
また、このような電解液を適当なゲル化剤、充填剤を導入することにより流動性を抑えた疑似固体化したもの、いわゆるゲル電解質を電解質層として用いても構わない。
電解液7には、更に必要に応じてリチウム塩やtert−ブチルピリジン等種々の添加物を加えても構わない。更に、このような電解液と同様に電荷輸送能力を有する高分子固体電解質等を電解質層として用いても構わない。
絶縁性接着部材11は、加熱加圧することで接合する非導電接着材料であり、接合部分を封止、保護する。この絶縁性接着部材11としては、例えば、接着機能と絶縁機能とをもつペースト状のNCP(Non Conductive Paste)や、フィルム状のNCF(Non Conductive Film)等が挙げられる。
そして、窓極基板8の多孔質酸化物半導体層5と対極基板9の電極部材6が対向するように重ね合わせる。その際、窓極基板8に設けた、あるいは窓極基板8と一体化された隔壁部21がユニットセル10,10間を分離する役割を担う。その際、窓極基板8の第一基材2上に設けられ、隔壁部21の一方の側面とこれに連なる頂面のみを覆うように配された導電層4aの隔壁部21頂面部分と、対極基板9の第二基材3上に設けられた導電層4bとを直接接続(直に接触)させる。さらに、この接続周囲に絶縁性接着部材11を配すことにより直接接続した部分を補強し、太陽電池モジュール1Aが構成される。
以下では、本発明に係る太陽電池モジュール1Aの製造方法の一例について説明する。
図3〜図8は、太陽電池モジュールを構成する窓極(作用極)基板8を作製する工程を順に示す概略断面図であり、図9〜図12は、太陽電池モジュールにおける対極基板9を作製する工程を順に示す概略断面図である。そして、図13は、本発明に係る第一形態の太陽電池モジュールの製造例を示す概略断面図である。
まず、窓極(作用極)基板8の作製方法について図3〜図8に基づき説明する。
図3に示すように、凹凸加工を施すことが可能な第一基材2を準備する。第一基材2は、通常用いられているガラス板でも差し支えないが、凹凸加工が施し易く、経済的で、軽量なモジュールを得ることができる樹脂板(プラスチック板)が好ましい。
次に、図4に示すように、この第一基材2の一方の面に凹凸加工を施し、凹部20と凸部(以下、隔壁部とも呼ぶ)21を形成する。これにより、この凸部21は第一基材2と一体化されたものとなり、隣接するユニットセル10,10間を分離する隔壁部21と機能する。凹凸加工の方法としては、例えば、射出成形法や切削法、ダイスタンプ法等の簡便な方法が挙げられる。
そして、この凹部21の深さ(すなわち、凸部の高さ)は、極間距離の関係から、100μm以下、多孔質酸化物半導体層の厚さ以上が望ましい。凹部の深さが100μm以上であると、電解質層が厚過ぎて内部抵抗が大きくなり芳しくなく、一方、多孔質酸化物半導体層の厚さより凹部の深さが浅いと、対極とぶつかってしまい両極間に多孔質酸化物半導体層が収納されないためである。
次いで、図5に示すように、凹凸加工が施された第一基材2の表面上に透明な導電層4a’を設ける。導電層4a’の形成方法としては、導電層4a’の材料に応じて公知の方法を用いて行えば良く、例えば、スパッタ法やCVD法(気相成長法)、SPD法(スプレー熱分解堆積法)、蒸着法等により、スズ添加酸化インジウム(ITO)等の酸化物半導体からなる薄膜を形成する。この導電層4a’は、厚過ぎると光透過性が劣り、一方、薄過ぎると導電性が損なわれるので、例えばITO膜の場合、光透過性と導電性の両方を考慮して、0.030μm〜1μm程度の膜厚にするとよい。
引き続き、図6に示すように、この成膜された導電層4a’の上に、レジスト(不図示)をスクリーン印刷法等により形成し、このレジストをマスクとして導電層4a’の一部を除去する。その後、レジストを除去することにより、凹凸加工が施された第一基材2の一面上に、隔壁部21の一方の側面21aとこれに連なる頂面21bのみを覆うように導電層4aを作製する。これにより、窓極用の導電性基板が得られる。
さらに、図7に示すように、窓極用の導電性基板における導電層4a上に、多孔質酸化物半導体層5を形成する。多孔質酸化物半導体層5の形成方法としては、例えば、二酸化チタン(TiO)の粉末を分散媒と混ぜてペーストを調整し、これをスクリーン印刷法やインクジェットプリント法、ロールコート法、ドクターブレード法、スピンコート法等により導電層4上に塗布し、焼成する。そして、この多孔質酸化物半導体層5は、1μm〜20μm程度に形成する。
そして、図8に示すように、多孔質酸化物半導体層5の粒子間に、増感色素15を担持させることで、窓極基板8を構成する。増感色素15の担持は、例えば、多孔質酸化物半導体層5が形成された導電性基板を色素液に浸漬することでなし得る。
次に、対極基板9の作製方法について図9〜図12に基づき説明する。
図9に示すように、プラスチックよりなる第二基材3を準備し、この第二基材3の一面に導電層4b’を設ける。導電層4b’の形成方法としては、第一基材2の場合と同様に、導電層4b’の材料に応じて公知の方法を用いて行えば良く、例えば、スパッタ法やCVD法(気相成長法)、SPD法(スプレー熱分解堆積法)、蒸着法等により、スズ添加酸化インジウム(ITO)等の酸化物半導体からなる薄膜を形成する。この導電層4b’は、厚過ぎると密着性が芳しくなく、一方、薄過ぎると導電性が劣ってしまうこととなるため、密着性と導電性の両方を考慮して、0.030μm〜2μm程度の膜厚にするとよい。
引き続き、図10に示すように、この成膜された導電層4b’の上に、レジスト(不図示)をスクリーン印刷法等により形成し、このレジストをマスクとして導電層4b’の一部を除去する。その後、レジストを除去することにより、所望の形状をしたユニットセルパターンをなす導電層4bを作製する。これにより、対極用の導電性基板が得られる。
次いで、図11に示すように、対極用の導電性基板における導電層4bの上に、予め剥離可能なレジストαをスクリーン印刷法等により形成した後、導電層4bおよびレジストαを覆うように電極部材6を形成する。この電極部材6としては、例えば白金やカーボンを用いることができ、スパッタ法や蒸着法といった真空製膜法によって形成できるほか、基板表面に塩化白金酸溶液等の含白金溶液を塗布後に熱処理を加える湿式成膜法等によって形成してもよい。この電極部材6の厚さは、0.01μm〜5μm程度が好ましい。0.01μmより薄いと電極の実効面積が不足となり、5μmを越えると成膜コストが過大となることから芳しくない。
その後、第二基材3から、レジストαと一緒に、その上に位置する電極部材6の一部を剥離することにより除去する。これより、図12に示した構成の対極基板9を得る。
次いで、図13に示すように、図8に示した窓極基板8と図12に示した対極基板9とを重ね合わせて、両者を貼り合わせるることにより、図1に示すような太陽電池モジュール1Aを形成する。図13(a)は貼り合わせる前の状態を表す概略断面図、図13(b)は貼り合わせ中の状態を表す接続部分の拡大断面図、図13(c)は貼り合わせ終了の状態を表す接続部分の拡大断面図、である。ここで、接続部分とは図13(a)における点線サークル内を意味する。
具体的には、まず、窓極基板8に設けた多孔質酸化物半導体層5と対極基板9に設けた電極部材6とが向かい合うように配置する。その際、窓極基板8を構成する隔壁部21の頂部21bと対向する位置にある、対極基板9の導電層4b上に絶縁性接着部材11’を予め設けておく[図13(a)]。
次いで、窓極基板8を構成する隔壁部21の頂面に載置された導電層4aと、対極基板9の導電層4bとが直接接続(直に接触)するように熱プレスにより貼り合わせる(太い矢印方向)。その際、絶縁性接着部材11’は、導電層4aと導電層4bに挟まれ、接触部の外周方向(細い矢印方向)に押し出される[図13(b)]。ここで、絶縁性接着部材11”は、接触部の外周方向へ移動しつつある絶縁性接着部材を表す。
最終的に、導電層4aと導電層4bとが直接接続(直に接触)した状態に至り、両極間の電気的な導通が確保されると共に、絶縁性接着部材11’は接触部の外周域を囲い込み、両極間の接触部を側方から保持した状態で固化する[図13(c)]。ここで、絶縁性接着部材11は、接触部の外周域を囲い込み固化した状態の絶縁性接着部材を表す。
その後、セル10内に電解液を注入して封止することにより、図1に示すような、ユニットセルを直列接続してなる太陽電池モジュール1Aが得られる。
また、本発明に係る太陽電池モジュールは、第一形態のように窓側電極基板8と対極基板9とが直接接続されたものに限らず、間接接続されたものとすることもできる。
以下、第二形態として、窓側電極基板8と対極基板9とが間接接続された太陽電池モジュールについて説明する。
本発明に係る第二形態を示す太陽電池モジュール1Bは、図2に示すように、隣接するユニットセル10,10間を分離する隔壁部21を備えた透明部材からなる第一基材2と、第一電極として機能する導電層4aと、導電層4a上に設けた多孔質酸化物半導体層5とからなる構造体を、光が入射する側の窓極(作用極)基板8とする。一方、第二基材3と第二電極として機能する導電層4bと、電極部材6とからなる構造体を、対極基板9とする。そして、窓極基板8と対極基板9との間に電解質層(電解液もしくは電解質ゲル)7を設けてなる。また、窓極基板8の導電層4aは一端が隔壁部21の頂面まで延び、この頂面において対極基板9の導電層4bとの間に導電性接着部材12を設けることによって、間接接続するように構成されたものである。
窓極(作用極)基板8と対極基板9の各構成及びその作製方法は、上述した第一形態と同様である。
導電性接着部材12は、加熱加圧することで接合する異方性導電接着剤が好適である。異方性導電接着剤は接着・導電・絶縁という3つの機能を兼ね備えた接続材料であって、熱圧着することにより、その厚み方向には導通性、面方向には絶縁性という電気的異方性をもつ。この導電性接着部材12としては、例えば、ペースト状のACP(Anisotropic Conductive Paste)や、フィルム状のACF(Anisotropic Conductive Film) 等が挙げられる。また、導電性を向上させるために、金属導線を異方性導電接着剤と組み合わせることも有効である。なお、金属導線と組み合わせて利用する場合は、異方性導電接着剤に代えて、絶縁性接着部材であるNCP(Non Conductive Paste)を用いてもよい。
そして、本発明に係る太陽電池モジュール1Bの製造方法の一例としては、図14に示すことができる。図14は、本発明に係る第二形態の太陽電池モジュールを製造する一例を示す概略断面図である。
図14に示すように、図8に示した窓極基板8と図12に示した対極基板9とを、窓極基板8に設けた多孔質酸化物半導体層5と対極基板9に設けた電極部材6とが向かい合うように配置し、窓極基板8の隔壁部21の頂面に設けられた導電層4aと対極基板9の導電層4b(または電極部材6)との間に導電性接着部材12を配して間接接続して熱プレスにより貼り合わせする。
その後、セル10内に電解液を注入して封止することにより、図2に示すような、ユニットセルを直列接続してなる太陽電池モジュール1Bとする。
さらに、本発明に係る太陽電池モジュールは、図15に示すように、対極として機能する電極を設けた基板に隔壁部を配置してもよい。図15の構成例(第三形態)は、図2の構成例(第二形態)と同様に、導電性接着部材を用いるものである。なお、図示しないが、図1の構成例(絶縁性接着部材11を用いる場合)としても構わない。
以下、第三形態として、窓側電極基板8と対極基板9とが間接接続された太陽電池モジュールについて説明する。
本発明に係る第三形態を示す太陽電池モジュール51Bは、図15に示すように、透明部材からなる第一基材52と、第一電極として機能する導電層54aと、導電層54a上に設けた多孔質酸化物半導体層55とからなる構造体を、光が入射する側の窓極(作用極)基板8とする。一方、隣接するユニットセル60,60間を分離する隔壁部71を有する第二基材53と第二電極として機能する導電層54bと、電極部材56とからなる構造体を、対極基板59とする。そして、窓極基板58と対極基板59との間に電解質層(電解液もしくは電解質ゲル)57を設けてなる。また、対極基板59の導電層4bは一端が隔壁部71の頂面まで延び、この頂面において窓極基板58の導電層4aとの間に導電性接着部材62を設けることによって、間接接続するように構成されたものである。
このような構成においては、第二基材53は、表面に導電材料からなる膜(層)を形成することにより電気を通す導電性を有してさえいれば、光透過性の高い部材である必要はない。つまり、第二基材53としては、ガラス板を使用するのが一般的であるが、ガラス板以外にも、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)等のプラスチック、酸化チタンやアルミナ等のセラミックスの他に、光透過性の低い金属等も用いることができる。
隣接するユニットセル60,60間を分離する隔壁部71は、本実施形態の場合、第二基材53と一体化されており、例えば、第二基材53の表面に凹凸加工を施すことで形成することができる。この凹凸加工は、第二基材53としてガラス板を用いた場合、エッチング法等を用いることで行なうことができる。また、第二基材53が金属である場合は、切削法やプレス法、キャスト法、エッチング法等を用いることで凹凸加工を施すことが出来、例えば、材質として純チタンが好適と思われる。
このように対極基板59に隔壁部71を配置した場合も、窓極(作用極)に隔壁部を設けた場合と同様に、構成の簡単化により容易に製造できると共に、高い発電効率が得られ、さらにはユニットセルの耐薬品性の改善も図れる、ユニットセルを直列接続してなる太陽電池モジュールが得られる。
また、対極基板に隔壁部を配置する作用・効果は、図1の構成例(第一形態)と同様に、絶縁性接着部材を用いる場合にも有効である。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
まず、第一基材2として、210mm×297mm×3mmのポリアリレート板(ユニチカ社製:Uポリマー)を用い、その上面に切削法により加工を施して、160mm×10mm×0.1mmの凹状溝を1つ有するもの、160mm×10mm×0.1mmの凹状溝を1mm間隔に3箇所有するもの、及び160mm×10mm×0.1mmの凹状溝を1mm間隔に23箇所有するものをそれぞれ作製した。その後、各第一基材2を洗浄し、スパッタリング法にてシート抵抗約20Ω/□のスズ添加酸化インジウム(ITO)膜を、凹凸加工を施した側の表面に導電層4a’として60nmの厚さに形成した。その後、スクリーン印刷法により導電層4a’にマスクを施し、溝の端部の導電層4a’をエッチングで除去することにより、導電層4aを備えた電極用導電基板とした。
次いで、凹状溝に成膜された導電層4aの上にチタチアペースト(ペクセルテクノロジーズ社製:PECC−01)を約2μmの厚さに塗布し、120℃で30分間焼成して、チタニア多孔膜からなる多孔質酸化物半導体層5を形成した。そして、多孔質酸化物半導体層5が形成された電極用導電基板を、0.3mMのN3色素(Solaronix社製:Ruthenium535 )のエタノール溶液に一昼夜浸漬し、チタニア多孔膜表面に色素を担持して窓極(作用極)基板8とした。
また、第二基材3として170mm×262mm×3mmのポリアリレート板(ユニチカ社製:Uポリマー)を用い、洗浄後、上記第一基材2と同様に、スパッタリング法にてシート抵抗約20Ω/□のスズ添加酸化インジウム(ITO)膜を、片面に導電層4bとして60nmの厚さに形成して、電極用導電基板とした。次いで、導電層4bの上からスクリーン印刷法にて合成ゴム系レジストを成膜してマスキングを行ない、ITO膜をエッチングした。そして、同様の方法でITO膜と同パターンに白金薄膜を10nm以下の厚さにスパッタリング法にて成膜した。そして、得られた基板に電解液注入孔(不図示)を作製し、ACP膜をパターン形成して対極基板9とした。
その後、窓極(作用極)基板8と対極基板9とをACPを介して熱プレスすることにより貼り合わせ、電解液を注入して封止し、取り出し電極(不図示)を作製して、単セル、3セル、及び23セルの太陽電池モジュールをそれぞれ得た。
そして、得られた各太陽電池モジュールを、JIS−C8934に規定されるJIS−C級ソーラーシミュレータを用い、発電特性として開放電圧を測定した。その結果を、表1に示す。
また、比較例として、図16に示すような、隣接する各ユニットセルの作用極と対極とをユニットセル間に接続部材を用いて繋ぎ合わせて電気的に接続する構造とした従来のZ型モジュールを作製した。セルの数を1(単セル)、3、及び23としたものをそれぞれ作製し、実施例と同様に開放電圧VOCを測定した。その結果を、表1に併せて示す。
Figure 2007012377
表1から、以下の点が明らかとなった。
(1)本発明に係る構成とした太陽電池モジュール(実施例)は、ユニットセルを直列接続した際に、接続したユニットセルの個数にほぼ比例して開放電圧が増大する。
(2)従来の構成とした太陽電池モジュール(比較例)は、確かに接続したユニットセルの個数に応じて開放電圧が僅かに増加するが、その増加量は実施例に比べて極めて低い。セル数の増加に伴って作製が難しくなり、正常なモジュールが得られず、ユニットセルが23個の場合には発電しなかった。
以上の結果より、本発明に係る太陽電池モジュールは、ユニットセルを直列接続した際に、開放電圧が接続したユニットセルの個数に比例して増大することから、発電特性の著しい向上が図れることが確認された。
本発明に係る太陽電池モジュールの第一形態を示す概略断面図である。 本発明に係る太陽電池モジュールの第二形態を示す概略断面図である。 窓極(作用極)基板を作製する第一工程を示す概略断面図である。 窓極(作用極)基板を作製する第二工程を示す概略断面図である。 窓極(作用極)基板を作製する第三工程を示す概略断面図である。 窓極(作用極)基板を作製する第四工程を示す概略断面図である。 窓極(作用極)基板を作製する第五工程を示す概略断面図である。 窓極(作用極)基板を作製する第六工程を示す概略断面図である。 対極基板を作製する第一工程を示す概略断面図である。 対極基板を作製する第二工程を示す概略断面図である。 対極基板を作製する第三工程を示す概略断面図である。 対極基板を作製する第四工程を示す概略断面図である。 第一形態の太陽電池モジュールの製造例を示す概略断面図である。 第二形態の太陽電池モジュールの製造例を示す概略断面図である。 本発明に係る太陽電池モジュールの第三形態を示す概略断面図である。 従来のZ型太陽電池モジュールの構造例を示す概略断面図である。 従来のW型太陽電池モジュールの構造例を示す概略断面図である。 従来のZ型太陽電池モジュールにおける接続部分の一例を示す拡大断面図である。 従来のZ型太陽電池モジュールにおける接続部分の他の一例を示す拡大断面図である。
符号の説明
1A、1B、51B 太陽電池モジュール、2、52 第一基材、3、53 第二基材、4a、54a 第一電極(導電層)、4b、54b 第二電極(導電層)、5、55 多孔質酸化物半導体層、6、56 電極部材、7、57 電解質層(電解液、電解質ゲル)、8、58 窓極(作用極)基板、9、58 対極基板、10、60 ユニットセル、11 絶縁性接着部材、12、62 導電性接着部材、20 凹部、21、71 隔壁部。

Claims (5)

  1. 増感色素を担持させた多孔質酸化物半導体層を有して構成され、窓極として機能する第一電極と、少なくとも一部に電解質層を介して前記第一電極と対向して配される第二電極とを備え、
    前記第一電極を設ける第一基材又は前記第二電極を設ける第二基材は、隣接するユニットセル間を分離する隔壁部を有することを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記隔壁部は、前記第一基材又は前記第二基材と一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記第一基材は、前記多孔質酸化物半導体層と接する面に透明導電層を備え、該透明導電層は前記隔壁部の一方の側面とこれに連なる頂面のみを覆うように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記頂面において、前記透明導電層は前記第二電極と電気的に直接接続されており、その接続周囲には絶縁性接着部材が配されていることを特徴とする請求項3に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記頂面において、前記透明導電層は前記第二電極と電気的に間接接続されており、両者間には導電性接着部材が配されていることを特徴とする請求項3に記載の太陽電池モジュール。
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