JP5283146B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は液晶表示装置に関する。具体的には画像表示面に透明な前面板を有する液晶表示装置に関する。
液晶を用いた画像表示装置は光源からの光が液晶層,カラーフィルタ,偏光板等を通過することで画像として認識される。この場合、パソコンモニター用途、或いは液晶テレビ用途の最表面は偏光板であり、表面反射を抑えるため、偏光板表面には細かな凹凸を設けたアンチグレア膜、或いは反射防止膜が形成されている。偏光板はトリアセチルセルロースからなる薄膜であり、この膜の鉛筆硬度は2〜3H程度である。
また液晶表示装置のうちでも携帯電話の場合は衣類のポケット内に入れられ、たえず擦られる場合を想定して、画像表示面は偏光板の上にアクリル樹脂等の透明樹脂基板を設け、衣服等が直接接触することが無いような構造になっている。
前述のようにパソコンモニター用途、或いは液晶テレビ用途の最表面は偏光板はトリアセチルセルロースからなる薄膜であり、この膜の鉛筆硬度は2〜3H程度であるが、表面にアンチグレア処理に伴う凹凸があるため耐擦性が低下する。そのため家庭で雑巾等で表面の汚れを拭き取る際、雑巾に砂や土のような高硬度の異物が付着していると傷が付いてしまう。即ち最表面が偏光板では耐擦性が低いという問題である。
また、たとえ室内に置いたとしてもパソコンモニター,液晶テレビ表面に物がぶつかる恐れもある。しかし偏光板の下のガラス板は製品によっても異なるが、おおよそ0.5 〜0.7mm のため、食器,花瓶,おもちゃ等がぶつかった場合衝撃の程度が大きいと割れる可能性もある。今後パソコンモニター,液晶テレビとも画面が大きくなる方向であり、ガラス板厚が変わらず画面が大きくなればなるほど、耐衝撃性は低下し、極小さな衝撃であっても破損しやすくなる。
更に携帯電話最表面の透明樹脂基板は厚さが2mm程度で且つ平坦であるため、上着のポケット等に入れておいても視認性が低下するほどの傷はつきにくい。但し偏光板との間に隙間があるため、基板の両面での反射に伴う画像表示面への風景の映り込みが強く起こり、明るい場所での視認が低下する問題がある。
加えて、液晶パネル製造においては液晶を封入する2枚のガラスは0.5〜0.7mmと薄く、製造時の各工程の搬送時、或いは配線等時、必要以上に強く保持するとガラスが破損する恐れがある。そのため、製造装置の中で液晶パネル製造途中の保持には精度が要求される。
本発明はこれら課題を解決すべく考案されたものである。
我々は種々の材料、及び基板構成を検討した結果、最表面に透明基板を設けて、耐擦性を向上させると共に、偏光板と透明基板の間に透明な有機物媒体を充填することにより空気層を塞ぐことで映り込みの抑制が図れることを見出し本発明に至った。
また前面板がアクリル板等の有機樹脂の場合でも高硬度のシリカを主成分とする反射防止膜を設けることにより耐擦性が向上することを見出し本発明に至った。
更に偏光板を前面板に貼付することで、前面板の場所の微調整により偏光板の吸収軸を合わせることが可能になるという効果も見出し本発明に至った。
加えてシリカの反射防止膜は透明基板に比べて液体に対する接触角が低く、即ち濡れ性が高いため、偏光板の密着性を向上させ、透明な有機物媒体を充填する際、気泡の発生を抑制したりすることも見出し本発明に至った。
また、搬送の際、前面板があることで、液晶パネルの保持時に多少強く保持しても、パネル自身の破損が起こりにくくなり、製造装置の保持系の保持力精度を高める必要がなくなった。
上記目的を達成するための一手段は下記の通りである。
(1)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に透明な前面板を有し、
且つ液晶セルに偏光板が貼付され、
且つ該前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有することを特徴とする液晶表示装置。
(2)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に透明な前面板を有し、
且つ該前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該前面板の該透明な有機物の媒体層側に偏光板が貼付されていることを特徴とする液晶表示装置。
(3)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に透明な前面板を有し、
且つ液晶セルに偏光板が貼付され、
且つ該前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該前面板の該透明な有機物の媒体層に面していない側に反射防止膜を有することを特徴とする液晶表示装置。
(4)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に透明な前面板を有し、
且つ該前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該前面板の該透明な有機物の媒体層側に偏光板が貼付されており、
且つ該前面板の該透明な有機物の媒体層に面していない側に反射防止膜を有することを特徴とする液晶表示装置。
(5)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に両面に反射防止膜を有する透明な前面板を有し、
且つ液晶セルに偏光板が貼付され、
且つ該前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有することを特徴とする液晶表示装置。
(6)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に両面に反射防止膜を有する透明な前面板を有し、
且つ該前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該前面板の該透明な有機物の媒体層側に偏光板が貼付されていることを特徴とする液晶表示装置。
(7)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に、反射防止膜を有する透明な前面板を有し、
且つ液晶セルに偏光板が貼付され、
且つ該前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該バックライト,該液晶セル,該偏光板がフレームで保持され、該前面板が該透明な有機物の媒体層を介して該偏光板に貼合わされていることを特徴とする液晶表示装置。
(8)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に、反射防止膜を有する透明な前面板を有し、
且つ液晶セルに偏光板が貼付され、
且つ該前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該バックライト,該液晶セル,該偏光板,該透明な有機物の媒体層,該前面板がフレームで保持されていることを特徴とする液晶表示装置。
(9)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に、反射防止膜を有する透明な前面板を有し、
且つ該前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該前面板の該透明な有機物の媒体層側に偏光板が貼付されており、
且つ該バックライト,該液晶セルがフレームで保持され、該前面板の該偏光板面が該透明な有機物の媒体層を介して該液晶セルに貼合わされていることを特徴とする液晶表示装置。
(10)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に、反射防止膜を有する透明な前面板を有し、
且つ該前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該前面板の該透明な有機物の媒体層側に偏光板が貼付されており、
且つ該バックライト,該液晶セル,該透明な有機物の媒体層,該偏光板,該前面板がフレームで保持されていることを特徴とする液晶表示装置。
(11)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に、反射防止膜を有する透明な前面板を有し、
且つ液晶セルに偏光板が貼付され、
且つ該前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該バックライト,該液晶セル,該偏光板がフレームで保持され、該前面板が該透明な有機物の媒体層を介して該偏光板に貼合わされており、且つ該フレームと該前面板が固定されていることを特徴とする液晶表示装置。
(12)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に、反射防止膜を有する透明な前面板を有し、
且つ該前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該前面板の該透明な有機物の媒体層側に偏光板が貼付されており、
且つ該バックライト,該液晶セル,該バックライトユニット側の偏光板がフレームで保持され、該前面板の該偏光板面が該透明な有機物の媒体層を介して該液晶セルに貼合わされており、且つ該フレームと該前面板が固定されていることを特徴とする液晶表示装置。
(13)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に、反射防止膜を有する透明な前面板を有し、
且つ液晶セルに偏光板が貼付され、
且つ該前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該バックライトがフレームで保持され、該液晶セル,該偏光板が透明な有機物の媒体層で保持され、該前面板が該透明な有機物の媒体層を介して該偏光板に貼合わされており、且つ該フレームと該前面板が固定されていることを特徴とする液晶表示装置。
(14)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に、反射防止膜を有する透明な前面板を有し、
且つ該前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該前面板の該透明な有機物の媒体層側に偏光板が貼付されており、
且つ該バックライトがフレームで保持され、該液晶セルと該バックライトユニット側の偏光板が該透明な有機物の媒体層で保持され、該前面板の該偏光板面が該透明な有機物の媒体層を介して該液晶セルに貼合わされており、且つ該フレームと該前面板が固定されていることを特徴とする液晶表示装置。
(15)前記液晶セルのドライバが前記液晶セルの下部に配置していることを特徴とする請求項(1)〜(14)記載の液晶表示装置。
(16)前記前面板の算術平均粗さ(Ra)が10nm以下であることを特徴とする(1)〜(15)記載の液晶表示装置。
(17)前記透明な有機物の媒体層の厚さが0.1 〜10mmであることを特徴とする(1)〜(16)記載の液晶表示装置。
(18)前記透明な有機物の媒体層の構成部材の屈折率をn、前面板の屈折率をn0 とする場合、これら屈折率が下記式に従うことを特徴とする(1)〜(17)記載の液晶表示装置。
0−0.2<n<n0+0.2
(19)前記透明な有機物の媒体層が可視領域に吸収のある化合物を含有していることを特徴とする(1)〜(18)記載の液晶表示装置。
(20)前記可視領域に吸収のある化合物が一軸異方性がある化合物であることを特徴とする(1)〜(19)記載の液晶表示装置。
(21)前記反射防止膜が、酸化ケイ素微粒子とバインダーから形成され、
且つ前記反射防止膜は内部に空隙を有することを特徴とする(3)〜(20)記載の液晶表示装置。
(22)前記反射防止膜が、酸化ケイ素微粒子と加水分解性残基を有するケイ素化合物から形成され、
且つ前記反射防止膜は内部に空隙を有することを特徴とする(3)〜(21)記載の液晶表示装置。
(23)前記反射防止膜が、表面にパーフルオロポリエーテル鎖、或いはパーフルオロアルキル鎖、或いはフルオロアルキル鎖を有する化合物から形成される層を有することを特徴とする(3)〜(22)記載の液晶表示装置。
(24)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されており、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に透明な前面板を有し、
且つ液晶セルに偏光板が貼付され、
且つ該前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有する液晶表示装置の製造方法において、
該透明な有機物の媒体層と接する偏光板の表面と前面板の表面の水との接触角を10°以下に処理したことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
(25)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されており、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に透明で且つ少なくとも片面に反射防止膜を有する前面板を有し、
且つ液晶セルに偏光板が貼付され、
且つ該前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有する液晶表示装置の製造方法において、
該透明な有機物の媒体層と接する偏光板の表面と前面板の表面の水との接触角を10°以下に処理したことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
(26)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されており、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に透明な前面板を有し、
且つ該前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該前面板の該透明な有機物の媒体層側に偏光板が貼付されている液晶表示装置において、
該透明な有機物の媒体層と接する偏光板の表面と液晶セルの表面の水との接触角を10°以下に処理したことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
(27)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されており、
該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に透明で且つ少なくとも片面に反射防止膜を有する前面板と、液晶セルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該前面板の該透明な有機物の媒体層側に偏光板が貼付されている液晶表示装置において、
該透明な有機物の媒体層と接する偏光板の表面と液晶セルの表面の水との接触角を10°以下に処理したことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
透明な有機物媒体を介して偏光板の上に前面板を設けることにより耐擦性が向上し、また反射率は前面板のみより低減することが示された。更に反射防止膜を設けることで反射率が更に低減することが示された。偏光板を前面板に貼付することにより、偏光板の軸合わせが容易になることが示された。
まず本発明の概要を説明する。但し、発明の主旨を超えない限り、本発明は具体例に限定されるものではない。
[A]本発明の画像表示装置の構成
本発明の画像表示装置の構成について、図1〜図14を用いて説明する。
(1)最表面が前面板
現在市販されているパソコンのモニターや液晶テレビの場合、図1の(a)の透明な有機物媒体層1と前面板2の無い構造である。図1の(a)で言えばバックライトユニット3に偏光板4,液晶セル5,偏光板が重ねられた構造である。これらを合わせたものを液晶モジュールと言う。なお液晶セルは一対の透明なガラス基板間に配置された液晶層とカラーフィルタ層、その液晶層に電界を印加するための電極構造、更に各種絶縁膜から形成されている。このような構成からなる液晶セルと光学特性を変えるための偏光板、更に光源としてのバックライトユニットを合わせ、駆動用ICドライバーを実装したものを液晶モジュールという。この場合は最表面が偏光板のため上述のように耐擦性が低い。
そこで、本発明では図1の(a)のように前面板を設けて耐擦性を向上させている。また前面板と偏光板の隙間に透明な有機物媒体を充填することにより、前面板の裏側の反射を抑制している。
更に液晶セルと透明な有機物媒体層の間にある偏光板は製造時に液晶セルに貼付する形になるが、この場合は偏光軸を精度良く合わせる必要がある。しかも一度貼ると貼り直しはできない。しかし図1の(b)のように前面板に大雑把な精度で貼付すれば、前面板を装着する際、前面板固定の際に偏光軸を再度合わせられ、精度を高められる利点がある。
これができるのは前面板自体の装着位置が若干ずれていても、画像表示上は問題にならないからである。
図2のように、これら液晶モジュール6を装着し、電源ユニット7,制御系8,前部の外枠9,後部の外枠10を装着することにより液晶表示装置が作製される。図2の(a)は前面板が液晶セルと同程度の大きさの例であり、(b)は後述する前面板が液晶セルより大きい場合の例である。なお(b)は前面の外枠が無い場合を図示しているが、あっても特に機能上問題は無い。なお後述する図3〜図5,図11〜図14に示される液晶モジュールはいずれも図2で示される液晶表示装置と同様の構成となる。
(2)前面板の上に反射防止膜形成
前面板の屈折率と空気の屈折率の差が反射を生じる。そこで、前面板の上に反射防止膜11を形成することにより、反射を抑制し、視認性を向上させたものが図3の(a)で示される構造の液晶表示装置である。ただ耐擦性を十分確保することが必要であり、その点で無機酸化物からなる反射防止膜が好適である。
図3の(b)は偏光板を前面板に装着した場合であり、この効果は上述の(1)の図1の(b)と同様である。
(3)前面板の両側に反射防止膜形成
反射防止膜を形成する際、ディップコート,フローコート等により製膜すると特にマスクをしなければ前面板の両面に反射防止膜が形成される。前面板が樹脂の場合は、表面の濡れ性が低いため、透明な有機物媒体が充填しにくくなる。即ち気泡が入りやすく、且つ抜けにくくなる。そこで、無機酸化物からなる反射防止膜により、表面の濡れ性を向上させ透明な有機物媒体の充填を促進させる効果がある。また偏光板を貼付する際も濡れ性が高いほど偏光板の密着性を向上できる。前面板の両面に反射防止膜を設けたものが図4の(a)である。
図4の(b)は偏光板を前面板に装着した場合であり、この効果は上述の(1)の図1の(b)と同様である。
(4)液晶モジュールをフレーム保持
現在市販されているパソコンのモニターや液晶テレビの場合、図5の(a)のバックライトユニット,偏光板,液晶セル,偏光板までが一括してフレーム12で保持され、液晶モジュールとなっている。これに制御系,電源,外枠等が装着されて画像表示装置として機能している。透明な有機物媒体層と前面板は液晶モジュールが作製された後装着できるため、従来の液晶モジュールの製造プロセスを変えずに作製できるというメリットがある。
図5の(b)は偏光板を前面板に装着した場合であり、この効果は上述の(1)の図1の(b)と同様である。
ところで、偏光板,液晶セル,バックライトユニットについて図6,図7に詳しく示した。ここで、駆動用ICドライバ13は液晶セルの下部に配置しており、FPC基板14で結ばれている。バックライトユニットと液晶パネルはバックライトユニットと液晶パネルのハウジング15に収まっている。このハウジングの内面には反射層16が敷かれ、蛍光管17から発せられる光等を反射し、結果としてなるべく光を画像表示に用いるよう機能している。蛍光管から画像表示面に向かって進む光は始めに拡散板18を通過することで光が更に拡散する。この後、拡散シート19,プリズムシート20等の光学シートを通過した後に液晶セルに入射する。なおここでは液晶セルが動かないようにハウジングの上ブタ21を設けている。
ここでこの駆動用ICドライバはドレイン用として機能する。バックライトを長時間点灯すると、その時の発熱により液晶パネルも加熱される。液晶パネルのうち上部は特に加熱の程度が大きいため、温度も上昇する。この時駆動用ICドライバが上部に結合していると、強く加熱されるため、熱による素子類のダメージが大きくなり、結果としてパネルの耐久性の低下を引き起こす。また素子類のダメージが無くても、熱が液晶セルに伝わり、液晶としての動作温度以上になった場合は画像がボケてくるという問題も発生する恐れがある。そこで、駆動用ICドライバは液晶セルの下部に配置するのが理想である。しかし駆動用ICドライバを下に配置した場合、前面板がない従来の液晶表示装置を濡れ雑巾等で拭いた際は、画像表示部分を介して、即ち偏光板を伝わって、水滴が駆動用ICドライバに入りショートを引き起こす可能性もある。そのため、ユーザーの日常の扱いを考えた場合、駆動用ICドライバを液晶セルの下部に配置するにはある程度の防水効果も必要となる。ここで前面板を設けることで防水性が発揮され、駆動用ICドライバを液晶セルの下部に配置することが可能となり、結果として駆動用ICドライバ,液晶パネルの長寿命化も付与することが可能となる。
図8には図7に比べてバックライトから偏光板,液晶セルまでの間にある拡散シート,プリズムシート等の数,構成の異なるものを示した。表示装置設計時に拡散板の性能,バックライトの拡散性等に合わせて、これらの構成の中から、或いは準じる形を適宜選択する。
なお、図6〜図8はバックライトに蛍光管を用いているが、発光ダイオード22(或いはLEDと記述される場合もある)を用いた構成を図9に示した。また発光ダイオードの構造を図9に示した。発光ダイオードは発光部23のまわりに反射面24がある。表示装置設計時に蛍光管,発光ダイオードのどちらか、或いは併用する構成を適宜選択する。
(5)バックライトユニットから前面板までをフレーム保持
現在市販されているパソコンのモニターや液晶テレビの場合、液晶モジュール(図5の(a)のバックライトユニット,偏光板,液晶セル,偏光板までが一括してフレームで保持されたもの)に、制御系,電源,外枠等が装着されて画像表示装置として機能している。図11の(a)のようにフレームに透明な有機物媒体層と前面板まで保持されることにより従来の液晶表示装置の製造プロセスを変えずにパソコンのモニターや液晶テレビを作製できるというメリットがある。
図11の(b)は偏光板を前面板に装着した場合であり、この効果は上述の(1)の図1の(b)と同様である。
(6)前面板とフレーム固定
図11ではフレームにより前面板までを保持している。例えば32インチの液晶TVの場合、前面板に厚さ2mmガラスを用いると、前面板だけで約1.5kg になる。厚さ3mmのガラスを用いた場合は約2.2kg にもなる。そのためフレームは前面板を保持するため、従来より肉厚の部材を用いる必要が出てくる。これは液晶TVの重量増加にもつながるので、好ましいことではない。
そこで図12の(a)に示すように前面板とフレームを固定することによりフレームだけでなく前面板とともに、他の部材を保持できるため、フレームを肉厚にする必用がなくなる。即ち、部材の使用量とその分のコストが低減でき、部材が薄くなるので加工も容易というメリットがある。
図12の(b)は偏光板を前面板に装着した場合であり、この効果は上述の(1)の図1の(b)と同様である。
(7)透明な有機物媒体層で偏光板と液晶セルを保持
図13の(a)、及び図14の(a)に示すように透明な有機物媒体層で偏光板と液晶セルを保持し、これらが前面板に保持されるようにすることで、フレームで保持する部材がバックライトだけになる。そのため、フレームを上記(6)より肉薄にできるため、部材の使用量とその分のコストが更に低減でき、部材も更に薄くなるので加工も容易というメリットがある。
図13の(b)、及び図14の(b)は偏光板を前面板に装着した場合であり、この効果は上述の(1)の図1の(b)と同様である。
[B]構成ユニット,部材等
(1)バックライトユニット
バックライトユニットは光源,光学シートから構成されている。光源としては冷陰極管、或いはLED等が挙げられる。光学シートとしては導光板,拡散シート,プリズムシート,反射偏光シート等が挙げられる。
(2)偏光板
偏光板は特定の振動方向の光だけを透過する機能を持っている板であり、本発明では特に限定は無く、通常の液晶表示装置で用いられているものが使われる。一つの表示装置に2枚用いられ、1枚はバックライトユニットと液晶層の間に設ける。残る1枚は前述のように設ける部位が異なっているが、それ自体の機能は果せる。
(3)液晶セル
液晶セルは2枚のガラス基板の間に透明電極,配向層,液晶層,配向層,カラーフィルタの順で保持されているものが一般的であり、本発明の液晶セルもこの構成を前提としている。また一部構成が変わっても同様の機能が果せれば本発明の液晶表示装置に用いることは可能である。
(4)前面板
前面板は可視領域に吸収がほとんど無く、且つ耐擦性が高い透明な板が好ましい。また、たとえ前面板部材の硬度が高くても表面が粗化されていると、尖ったものや砂のついた雑巾等で擦られた際、表面の凸部分が強く擦られるため、傷がつきやすい。前述するようにトリアセチルセルロースは鉛筆硬度が2H〜3Hあるが、アンチグレア処理により表面の算術平均粗さ(Ra)も150〜500nmあるため引っかき傷がつきやすい。
この点で考えると、まず部材の鉛筆硬度が9H以上のガラス板,鉛筆硬度が2Hのアクリル板,鉛筆硬度が2H〜3Hのトリアセチルセルロース等が前面板部材として挙げられる。また前述のようにこれらの表面の凹凸が小さく平坦なもの、具体的には算術平均粗さ(Ra)が100nm以下、好ましくは10nm以下のものがより好ましい。
また前面板の厚さは液晶表示部分の大きさによっても異なるが、前面板がガラスの場合は0.7mm 以上、アクリル等の樹脂の場合は1mm以上が望ましい。これより薄いと製造時に前面板が変形し、その変形が製品の表示面の平坦性に影響を与えるためである。
なお前面板の大きさは図7の(a),(b)のように、透明な有機物媒体層,偏光板,液晶セル,バックライトユニットより大きくてもかまわない。
(5)透明な有機物媒体
透明な有機物媒体は、本発明では性状として常温で固体か液体を示す。
透明な有機物媒体の屈折率は前面板,偏光板の屈折率に近いほど反射率が低減できる。
後述する前面板の組成はガラス(屈折率1.50〜1.54),アクリル(屈折率1.49),PET(屈折率1.56),ポリカーボネート(屈折率1.59)等が挙げられる。
ここで前面板の屈折率をn0 、透明な有機物媒体の屈折率をnとするとき、下記式より前面板と透明な有機物媒体の界面での反射率Rが求まる。
R={(n0−n)/(n0+n)}2
これら前面板の内側に透明な有機物媒体が無い場合、即ち空気層(屈折率1.0) の状態では、前面板の空気層との界面では約3.7〜5.2%の反射が生じる。
反射は前面板と空気との屈折率の差によって生じる。そのため空気の代わりに前面板と屈折率の近い透明な媒体を空気層に満たせば反射は抑制できることになる。
直射日光の当たる場合、約3.7〜5.2%ある前面板と透明な有機物媒体の界面での反射率が0.5% 程度まで低減させられればかなり視認性は向上する。上記式から透明な有機物媒体を充填して片面の反射率が凡そ0.5% に低減する屈折率を求めると下記の表1のようになる。
Figure 0005283146
この表より、反射率を約0.5%まで低減するには前面板の屈折率に対して透明な有機物媒体の屈折率の差は0.2以下にすることが望ましいことが示される。
よって前面板の屈折率をn0 、透明な有機物媒体の屈折率をnとするときは下記の不等式が成り立つよう前面板、透明な有機物媒体を選択することが好ましい。
0−0.2<n<n0+0.2
透明な有機物媒体としては、例えば下記のものが挙げられる。
固体としてはモノマーを熱硬化,光硬化することにより重合させる熱硬化樹脂,光硬化樹脂等が挙げられる。またすでに重合が完了している熱可塑性の樹脂も挙げられる。
熱硬化樹脂,光硬化樹脂は前面板との隙間に前記モノマーを充填後、適切な熱、或いは光を与えることにより硬化させることにより、隙間を塞ぐことが可能となる。これら樹脂のモノマーとしては、モノマー内の2重結合を用いて重合させるもの,異なるモノマー或いはポリマを重合させるもの,脱水反応により重合させるもの,脱アルコール反応等が挙げられる。
モノマー内の2重結合を用いて重合させるものとしてスチレン,メチルメタクリレート,エチルメタクリレート,プロピルメタクリレート,イソプロピルメタクリレート,ブチルメタクリレート,イソブチルメタクリレート,ヘキシルメタクリレート,オクチルメタクリレート,2−エチルヘキシルメタクリレート,デシルメタクリレート,ドデシルメタクリレート,メチルアクリレート,エチルアクリレート,プロピルアクリレート,イソプロピルアクリレート,ブチルアクリレート,イソブチルアクリレート,ヘキシルアクリレート,オクチルアクリレート,2−エチルヘキシルアクリレート,デシルアクリレート,ドデシルアククリレート等が挙げられる。これらを単独、或いは複数種用いることで透明な有機物媒体層を形成する。またこれらを別のポリマ,モノマーとの共重合させることによっても透明な有機物媒体層を形成できる。用いるポリマとしてはポリアクリル酸,ポリビニルアルコール等が挙げられる。またモノマーとしては分子内に水酸基を有するエチレングリコール,プロピレングリコール,ジエチレングリコール、1,3−ジヒドロキシシクロブタン、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,5−ジヒドロキシシクロオクタン等、末端にグリシジル基を有するエチレングリコールモノグリシジルエーテル,エチレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
脱水反応により重合させるモノマー,ポリマとしては、末端に2個以上の水酸基、或いはグリシジル基、2個以上のアミノ基を有するものと、末端に2個以上のカルボキシル基、或いはカルボン酸無水物構造を有するものが縮重合するものが挙げられる。末端に水酸基を有するものとしては、エチレングリコール,プロピレングリコール,ジエチレングリコール、1,3−ジヒドロキシシクロブタン、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,5−ジヒドロキシシクロオクタン,ポリエチレングリコール等、末端にグリシジル基を有するものとしては、エチレングリコールモノグリシジルエーテル,エチレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。末端にアミノ基を有するものとしては、エチレンジアミン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,4−ジアミノベンゼン、2,6−ジアミノナフタレン,メラミン等が挙げられる。末端にカルボキシル基を有するものとしては、アジピン酸、1,3−フタル酸、1,4−フタル酸,フマル酸,マレイン酸,トリメリト酸,ピロメリト酸等が挙げられる。末端にカルボン酸無水物構造を有するものとしては、無水マレイン酸,無水フタル酸,無水ピロメリト酸等が挙げられる。脱アルコール反応により重合させるものとしては、アルコキシシラン基を有する化合物,アルコキシチタン基を有する化合物が挙げられる。具体的には、テトラメトキシシラン,テトラエトキシシラン,テトラプロポキシシラン,テトラブトキシシラン,メチルトリメトキシシラン,エトキシトリメトキシシラン,ブチルトリメトキシシラン,メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン,ブチルトリエトキシシラン,1−アミノプロピルトリエトキシシラン,1−クロルプロピルトリエトキシシラン,1−グリシジルプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
また、ポリイソブチレンのように弾性の高い材料を用いることで、透明な有機物媒体層は衝撃に対する緩衝作用を向上させることも可能である。透明な有機物媒体層の弾性の範囲としては、ゴム硬度測定の規格JIS K 6253で測定して、硬度5から硬度40が好適である。また硬度10から硬度30がより好適である。硬度5未満の場合は前面板を液晶表所装置に長期にわたって保持させる際の信頼性が下がるおそれがある。また硬度
40を超えると、衝撃に対する緩衝効果が低下する傾向がある。
熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン,スチレン/アクリル樹脂,アクリル樹脂,ポリエステル樹脂,ポリプロピレン,ポリイソブチレン等が挙げられる。これらはTg以上に加温することにより液状化して充填しやすくなる。
透明な有機物媒体が液体の場合、或いはモノマーが液体の場合、以下のような方法で透明な有機物媒体を充填する。まず透明な有機物媒体の接する部材(前面板、或いは偏光板,液晶セル)の周囲にバンク25を設ける。図1,図3〜図5,図11〜図14の透明な有機物媒体層でも、透明な有機物媒体が液体の場合、或いはモノマーが液体の場合は図では省略しているが、バンクを設ける。次に透明な有機物媒体を注入後、気泡が入っている場合は、オートクレーブ等の装置で加圧、或いは加圧・加熱したり、バイブレータ等で振動を与えたり、吸引する等して気泡を除去する。図15にその工程の模式図を示す。
更に気泡を抜けやすくするには、透明な有機物媒体が触れる部分の濡れ性を向上させることが好適である。具体的な面は前面板,偏光板,反射防止膜,液晶セルの透明な有機物媒体との接触面である。表面の濡れ性が向上すると空気より透明な有機物媒体が付着しやすくなるため、結果として気泡が抜けやすくなる。濡れ性の具体的な条件は水を基準に考えると、水との接触角で20°以下が好適である。これであればほとんどの有機物はほとんど気泡が入らず充填できる。より確実に気泡を抑制するには、水との接触角は10°以下が好適である。
なお、バンクは画像表示面に被さる場合、透明な部材を用いることにより画像の縁がバンクにより見えなくなることを抑制できる。バンクが画像表示面に被さらない場合は透明である必要は無い。その場合は画像のくっきり感を高める上で、黒色のバンクが好ましい。
また透明な有機物媒体層の大きさは図13の(a)(b)のように偏光板,液晶セルより大きくてもかまわない。
透明な有機物媒体が液体の場合、その液体としては液晶表示装置の発する熱によっても揮発しにくいよう比較的高沸点の溶媒が好ましい。例えばアルコール(炭素数6以上),ジオール(エチレングリコール,プロピレングリコール等),炭化水素(炭素数10以上),エチレングリコールのモノアルキルエーテル,エチレングリコールのモノアルキルエステル,ジエチレングリコールのモノアルキルエーテル,ジエチレングリコールのモノアルキルエステル,トリエチレングリコールのモノアルキルエーテル,トリエチレングリコールのモノアルキルエステル等が挙げられる。
透明な有機物媒体層の厚さは、液体の場合、バンクを形成する際の精度を確保するため、或いは気泡を抜けやすくするため、少なくとも0.1mm 以上が望ましい。また、厚すぎると、特に液体の場合、液体の重量が増加するためバンクの液体保持が困難になってくる。そのため厚くても10mm以下が望ましい。また厚さを一定にするため、目標とする厚さと直径がほぼ同じ透明の粒子(層厚制御粒子)26を用いる方法がある。透明な有機物媒体を充填する予定の隙間に、この粒子を重ならないように予め入れておき、その後透明な有機物媒体を充填する。これにより透明な有機物媒体層の厚さをこの粒子によって目標とする厚さに制御することが可能になる。この粒子を層厚制御粒子と記述する。また模式図を図16に示す。
なお、層厚制御粒子を透明な有機物媒体に混ぜて充填することでも層厚制御は可能である。
この他、透明な有機物媒体層の中に吸収異方性のある色素を溶解した光硬化性樹脂モノマーを充填後、偏光子を用いて偏光した光を照射し、モノマーを硬化させる際、色素も吸収軸を持つことで、透明な有機物媒体層が補助偏光板として機能でき、液晶の黒表示における光漏れを低減することも可能である。
なお、カラーフィルタに用いられている顔料が光源の光を散乱するため、この散乱光が黒表示の際の光漏れとなってコントラストを低下させる問題があるが、透明な有機物媒体層に散乱光を吸収する色素を含有することで、コントラストの低下を抑制できる。また、液晶表示装置は黒表示の際、色調が青みを帯びる。これは400〜450nmの波長域での光漏れが他の波長領域より強めだからである。そこで、透明な有機物媒体層の中に400〜450nmの光を吸収する色素を含有することによって、黒表示の際の青みを抑制することにより鮮明な黒表示も可能になる。なお色素に限らず、無機物、或いは金属のナノ粒子も量子サイズ効果による光を吸収する効果がある。
(6)反射防止膜
反射防止膜は液晶表示装置の画像表示面の最表面に位置するため、耐擦性の高いものが望まれる。そのため、その材質は有機物によるものより、無機物中心の部材構成が好適である。また空気中に置かれるので、酸素による酸化の影響を受けにくい、或いはすでに酸化している部材が好適である。
多層の反射防止膜は、高屈折率の酸化ジルコニウム(屈折率約2.1 前後),低屈折率のフッ化マグネシウム(屈折率約1.38 ),これらの間の屈折率を示す酸化ケイ素(屈折率約1.5 前後)等を組合わせることにより形成する。この場合反射防止膜の鉛筆硬度は前面板がガラスの場合8〜9H程度と高いため、実用上も高い耐擦性を有することになり好ましい。
単層の反射防止膜の場合は基板より低屈折率の膜である必要がある。このような膜としては鉛筆硬度の高い無機酸化物から形成されるものが好ましく、特に無機酸化物の中でも屈折率の比較的低い酸化ケイ素、或いは加水分解性基を有するケイ素化合物をマトリックスとし、ポーラスな(内部に空隙を有する)酸化ケイ素膜が好適である。その中でもシリカゾルが好適である。酸化ケイ素微粒子とシリカゾルは水、或いはアルコール系の溶媒に分散,溶解させる。これらの混合物である反射防止膜形成用の塗料27を前面板に塗布後、速やかに加熱することにより、溶媒が急激に気化することで膜内部に気泡28を生じる。この状態で固化が終了し膜内に空隙29が保持された状態で反射防止膜30が形成する。この様子を図17に模式的に示す。
また、図18に本発明で用いる反射防止膜の断面写真を示す。
基板はアクリル板である。なおその上にはカーボンが形成されている。なおここでカーボンは測定における断面のサンプルを作成する際、断面が破断しないようにするためにのみ形成したものであり、存在していなくても本発明の効果を奏する。図17より本発明で用いる反射防止膜の内部には幾つかの空隙の存在が確認できる。そのため膜の屈折率は通常の酸化ケイ素の屈折率約1.5 より低くなる。酸化ケイ素微粒子の含有割合が大きいほど屈折率は低くなる傾向がある。
空隙の大きさは形状が不定形なので長軸で観察するとおおよそ5〜150nmのものが確認される。また空隙であることを確認するため空隙と空隙でない部分の元素の存在強度について測定した。この結果を図19に示す。
図19より、空隙は空隙でない部分に比べて炭素,酸素,ケイ素等の存在強度が小さいことがわかる。このことからも空隙の存在を確認できる。膜のマトリクスである酸化ケイ素(屈折率は約1.5 )と空隙(屈折率は約1.0 )の膜中に占める割合を変えることで屈折率が制御できる。具体的には空隙の割合が大きくなるほど屈折率が小さくなる。また熱硬化中の塗膜中での溶媒の気化が空隙形成に寄与することから用いる溶媒の沸点、及び基板に塗料を塗布後の熱硬化温度によっても空隙の形成は制御できる。更に図8にその傾向が見出せるが、空隙は反射防止膜の比較的上部(最表面に近い部分)に多く形成している。これは熱硬化、即ち加熱によって基板上の塗料内部で形成を始めた気泡が、表面近傍に上がってくるためと考えられる。この性質により、同じ組成の塗料を用いて厚さの異なる反射防止膜を形成した場合、熱硬化条件が同じ時は薄い膜ほど屈折率が低い傾向がある。これは表面近傍に多くの空隙が形成しやすいためである。もし、空隙を表面近傍だけではなく内部にも多く形成させるためには、本発明で用いる反射防止膜を複層化する方法が挙げられる。これにより、空隙が表面近傍だけでなく内部にも形成されるので、膜の物理的強度がいっそう向上する。
前述で加水分解性残基を有するケイ素化合物の一つとしてシリカゾルを挙げて反射防止膜の製法を示した。これは加熱によって酸化ケイ素に変化する物質である。形成される酸化ケイ素の透明性が高いため、光透過性が高い。シリカゾルを作製する際用いられるテトラアルコキシシランとしてはテトラメトキシシラン,テトラエトキシシラン,テトラプロポキシシラン,テトライソプロポキシシラン,テトライソブトキシシラン,テトラブトキシシラン等が挙げられる。これ以外にはアルコキシシラン基の代わりに塩素基を有するケイ素化合物、例えば四塩化ケイ素等も挙げられる。
シリカゾル以外に加水分解性残基を有するケイ素化合物としては、テトラアルコキシシラン以外に、アミノ基やクロル基,メルカプト基等を有する化合物を含まれる。具体的には3−アミノプロピルトリエトキシシラン,3−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン,3−クロロプロピルトリメトキシシラン,3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン,3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン,ビニルトリメトキシシラン,ビニルトリエトキシシラン,3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン,3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
無機酸化物微粒子としては酸化ケイ素,酸化アルミニウム,酸化チタン,酸化セリウム等の無色、或いは白色の微粒子が挙げられる。大きさとしては膜を平坦性を高める点で、粒子の短軸が平均膜厚以下になることが望ましい。また上記の中では低屈折率の膜が得やすいという点で、比較的屈折率の低い酸化ケイ素(屈折率は約1.5〜1.7),酸化アルミニウム(屈折率は約1.7〜1.9)等が好適である。特に屈折率の低い酸化ケイ素微粒子がより好適である。
酸化ケイ素微粒子は球形の場合、膜に入射した可視光(波長としては380〜760
nm)が散乱しないよう平均粒子径は190nm以下が望ましい。これ以上になると入射した光が散乱するため膜が濁って見え、ディスプレイ関係への適用に不具合を生じる場合がある。また酸化ケイ素微粒子が鎖状の場合も上記と同様の理由で太さを190nm以下にする必要にすることが望ましい。なお酸化ケイ素微粒子の粒子径は小さいほど透明性が向上する。そのため望ましくは平均粒子径が100nm以下が好適である。また本発明で酸化ケイ素微粒子の大きさの下限は入手可能なサイズの関係で9nm程度であるが、膜中に良好に分散するのであればこれより小さくても問題は無い。
反射防止膜を製膜する際の目標膜厚は60〜190nmが望ましい。理論的に膜厚tは入射する光の波長λ、光が入射する媒体(透明基板、及び本発明の反射防止膜の屈折率)をnとしたとき、t=λ/4nとなる場合に反射率が最小になる。
入射する光が可視光領域(380〜760nm)で、媒体の屈折率が空気(屈折率が約1.0)から比較的高屈折率の透明ガラス基板(屈折率が約1.7)までを部材の使用範囲と考えた場合、望ましい最小膜厚は380/(4×1.7)=56nm である。56nm未満の場合は可視光領域の光が入射した場合、十分に反射率に影響を与えることができなくなる。塗膜を製膜する場合の膜厚分布も考慮すると最小膜厚は56nmよりやや大きめの60nmを狙うことが望ましい。一方最大膜厚は760/(4×1.0)=190 より、
190nmが望ましい。以上の条件より本発明の膜厚は60〜190nmが適切と考えられる。
(7)撥液層
熱硬化によって本発明で用いる反射防止膜は形成されるが、これに撥液性を有する含フッ素化合物からなる層が形成されることによって、表面の防汚性が向上する。ただし撥液性を有する含フッ素化合物からなる層の厚さは形成された反射防止膜の反射防止効果を低下させることがないよう、極めて薄く製膜する必要がある。具体的には前述の反射防止膜の膜厚のところで述べたよう56nm未満にすることで反射率への影響を逃れることができる。
なお撥液性を有する含フッ素化合物からなる層の形成形態は下記2種類挙げられる。
(α)撥液性を有する含フッ素化合物からなる塗膜
撥液性を有する含フッ素化合物からなる塗膜を形成する方法であり、表面を塗膜で被覆することにより撥液性を発揮するものである。但しこの塗膜は抵抗が高いため、反射防止膜の表面抵抗が高まり、結果的にチリ等の埃を付着しやすくなる。またこの撥液性の膜の硬度(酸化ケイ素等に比べて低硬度)が表面の鉛筆硬度を決めるため、耐擦性が低下する恐れもある。この膜を形成する材料としては、サイトップ(旭硝子社製),INT304VC(INTスクリーン社製)等が挙げられる。これらを溶媒で希釈後、塗布し、加熱することにより溶媒を揮発させ、場合によっては熱硬化させることにより製膜する。
(β)パーフルオロポリエーテル化合物、或いはパーフルオロアルキル化合物を結合
末端に水酸基等と結合可能なアルコキシシラン基を有するパーフルオロポリエーテル化合物、或いはパーフルオロアルキル化合物を反射防止膜に結合させる方法である。具体的には下記で示されるような化合物を反射防止膜に結合される。
Figure 0005283146
この場合、反射防止膜表面を完全に被覆するのではなく、反射防止膜上に草のようにパーフルオロポリエーテル鎖、或いはパーフルオロアルキル鎖が生えているような状況になる。反射防止膜の表面が完全に被覆されているわけではないのでこの方法を行った後も膜は高抵抗にならず、また膜の鉛筆硬度の低下も防げる。
更にこれらパーフルオロポリエーテル鎖、或いはパーフルオロアルキル鎖を表面に形成することで、表面の潤滑性も向上する。そのため、擦れによる表面の物理的ダメージを緩和し、耐擦性の高い表面を形成することができる。
以上より、防汚性以外に表面の低抵抗の維持,耐擦性向上を図れる点で、撥液層を形成する際は、末端にアルコキシシラン基を有するパーフルオロポリエーテル化合物、或いはパーフルオロアルキル化合物を用いる方法が有利である。下記に撥液剤、及び撥液膜形成方法を示す。
(a)撥液剤
末端にアルコキシシラン基を有するパーフルオロポリエーテル化合物、或いはパーフルオロアルキル化合物としては具体的には以下の化合物1〜12があげられる。
Figure 0005283146
Figure 0005283146
Figure 0005283146
Figure 0005283146
Figure 0005283146
Figure 0005283146
Figure 0005283146
Figure 0005283146
Figure 0005283146
Figure 0005283146
Figure 0005283146
Figure 0005283146
このうち化合物1〜8は以下に示す合成方法を実行することで得られる。化合物9〜
12は化合物名がそれぞれ1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリメトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトキシシラン、1H,
1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリエトキシシランとしてヒドラス化学社より上市されている。またその他の市販材料としてはダイキン工業社製オプツールDSXが挙げられる。また化合物1〜4はフッ素鎖がパーフルオロポリエーテルであり、このフッ素鎖を有する化合物から形成される撥液膜は水以外にエンジンオイルやガソリン等に長期(1000時間)にわたって浸漬しても撥水性が殆ど低下しない(低下量は5°以下)という特徴があり、防汚性の点で有利である。これら化合物を一般式で表すと以下のようになる。
Figure 0005283146
化合物5〜12はエンジンオイルやガソリンに長期(1000時間)にわたって浸漬すると、水との接触角が浸漬前(約110°)から基材の接触角とほぼ同じレベルまで低下する。
(化合物1の合成)
デュポン社製クライトックス157FS−L(平均分子量2500)(25重量部)を3M社製PF−5080(100重量部)に溶解し、これに塩化チオニル(20重量部)を加え、攪拌しながら48時間還流する。塩化チオニルとPF−5080をエバポレーターで揮発させクライトックス157FS−Lの酸クロライド(25重量部)を得る。これにPF−5080(100重量部),チッソ(株)製サイラエースS330(3重量部),トリエチルアミン(3重量部)を加え、室温で20時間攪拌する。反応液を昭和化学工業製ラジオライト ファインフローAでろ過し、ろ液中のPF−5080をエバポレーターで揮発させ、化合物1(20重量部)を得た。
(化合物2の合成)
チッソ(株)製サイラエースS330(3重量部)の代わりにチッソ(株)製サイラエースS360(3重量部)を用いる以外は化合物1の合成と同様にして化合物2(20重量部)を得た。
(化合物3の合成)
デュポン社製クライトックス157FS−L(平均分子量2500)(25重量部)の代わりにダイキン工業社製デムナムSH(平均分子量3500)(35重量部)を用いる以外は化合物1の合成と同様にして化合物3(30重量部)を得た。
(化合物4の合成)
チッソ(株)製サイラエースS330(3重量部)の代わりにチッソ(株)製サイラエースS360を用い、デュポン社製クライトックス157FS−L(平均分子量2500)(25重量部)の代わりにダイキン工業社製デムナムSH(平均分子量3500)(35重量部)を用いる以外は化合物1の合成と同様にして化合物4(30重量部)を得た。
(化合物5の合成)
デュポン社製クライトックス157FS−L(平均分子量2500)(25重量部)の代わりにダイキン工業社製7H−ドデカフルオロヘプタン酸 (分子量346.06)(3.5重量部)を用いる以外は化合物1の合成と同様にして化合物5(3.5重量部)を得た。
(化合物6の合成)
デュポン社製クライトックス157FS−L(平均分子量2500)(25重量部)の代わりにダイキン工業社製7H−ドデカフルオロヘプタン酸 (分子量346.06)(3.5重量部)を用い、チッソ(株)製サイラエースS310(2重量部)の代わりにチッソ
(株)社サイラエースS320(2重量部)を用いる以外は化合物1の合成と同様にして化合物6(3.5重量部)を得た。
(化合物7の合成)
デュポン社製クライトックス157FS−L(平均分子量2500)(25重量部)の代わりにダイキン工業社製9H−ヘキサデカフルオロノナン酸(分子量446.07)
(4.5重量部)を用いる以外は化合物1の合成と同様にして化合物7(4.5重量部)を得た。
(化合物8の合成)
デュポン社製クライトックス157FS−L(平均分子量200)(25重量部)の代わりにダイキン工業社製9H−ヘキサデカフルオロノナンサン(分子量446.07)
(4.5 重量部)を用い、チッソ(株)製サイラエースS310(2重量部)の代わりにチッソ(株)サイラエースS320(2重量部)を用いる以外は化合物1の合成と同様にして化合物8(4.5重量部)を得た。
(b)撥液膜形成方法
末端にアルコキシシラン基を有するパーフルオロポリエーテル化合物、或いはパーフルオロアルキル化合物を用いる撥液膜形成方法は以下の通りである。
まず末端にアルコキシシラン基を有するパーフルオロポリエーテル化合物、或いはパーフルオロアルキル化合物を溶媒に溶解する。濃度は塗布方法によっても異なってくるが、概ね0.01〜1.0重量%程度である。アルコキシシラン基は溶媒中の水分、或いは空気中から溶媒に入り込んでくる水分によっても徐々に加水分解されるので、溶媒は脱水するか、フッ素系の溶媒のように水を溶解しにくいものを選択することが望ましい。フッ素系の溶媒として具体的には3M社のFC−72,FC−77,PF−5060,PF−5080,HFE−7100,HFE−7200,デュポン社製バートレルXF等が挙げられる。
こうしてパーフルオロポリエーテル化合物、或いはパーフルオロアルキル化合物を溶解した液(以後撥液処理剤と記述)を調製する。
次に反射防止膜表面に撥液処理剤を塗布する。塗布の方法はディップコート,スピンコート等通常の塗布方法を用いる。次に加熱する。加熱はアルコキシシラン残基が表面の水酸基等と結合を形成するのに必要な条件であり、通常120℃では10分間程度、100℃では30分間程度行うことで完了する。90℃では1時間程度である。常温でも進行するがかなりの時間を要する。
最後にフッ素系の溶媒で表面をリンスし、余分な撥液剤を除去することで撥液処理が完了する。リンスの際使用する溶媒は撥液処理剤の説明で提示した溶媒が使用できる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
バックライトユニットに偏光板,液晶セル,偏光板が重ねられた構造の液晶モジュールを3枚作製する。このうち1枚に透明な有機物媒体としてポリイソブチレンを介して前面板として厚さ2mmのガラス板を設ける。ポリイソブチレン層は厚さが約1mmである。もう1枚にはポリイソブチレンを充填せず空気層を介する形で同様のガラス板を設ける。残る1枚は液晶モジュールのままである。
これらの表面の鉛筆硬度を荷重1kgで測定したところ、2Hの鉛筆使用時、前面板を有するモジュールは前面板に傷がつかなかったが、前面板の無いモジュールでは傷がついた。よって前面板を設けることで鉛筆硬度2Hが確保でき、耐擦性の向上が図れた。より高硬度の鉛筆を用いて前面板を設けた場合の鉛筆硬度を調べたところ、透明な有機物媒体を設けた場合も設けない場合も9H以上であった。
前面板を設けたモジュールを比較すると、ポリイソブチレンを充填しない方が表面の反射が強く現れた。測定すると、ポリイソブチレンを充填していない方は約8%、充填している方は約4%の反射率であった。よってポリイソブチレンで前面板と偏光板の隙間を塞ぐことにより反射が抑制できることが示された。
ポリイソブチレン層は厚さを約0.1mm にした場合、及び10mmにした場合も作製したが、どちらも反射率は約4%であった。
バックライトユニットに偏光板,液晶セル,偏光板が重ねられた構造の液晶モジュールを3枚作製する。更に液晶モジュールに制御系,電源等を装着し、画像表示装置を作製する。このうち2セットは駆動用ICドライバが液晶セル下部に、もう1セットが液晶セル上部に駆動用ICドライバが装着されている。液晶セル下部に駆動用ICドライバがセットされている液晶表示装置のうち1セットに透明な有機物媒体としてポリイソブチレンを介して前面板として厚さ2mmのガラス板を設ける。ポリイソブチレン層は厚さが約1mmである。
これら3セットの液晶表示装置を40℃の部屋で3時間連続使用した。すると、液晶セル上部に駆動用ICドライバが装着されている液晶表示装置は駆動用ICドライバ結合部付近の画像ぼやけが発生した。
液晶表示装置を使用すると、バックライトからの熱が液晶表示装置内を加熱する。特に上部では加熱の程度が大きくなる。駆動用ICドライバも加熱され、その熱は液晶セルに伝わる。液晶セル上部に駆動用ICドライバが装着されている液晶表示装置の場合は、駆動用ICドライバから液晶セルに伝わった熱が液晶としての動作温度近くまで熱せられたため、液晶が液晶性を示さなくなり結果として画像ぼやけが生じたと考えられる。
次に画面のほこりを除去するため画面に弱アルカリ性のガラスクリーナをスプレーし、その後雑巾で拭いたところ、液晶セル下部に駆動用ICドライバがセットされている液晶表示装置のうち前面板を設けていないものの画面の一部が映像を表示しなくなった。他の2台ではこのような現象は起こらなかった。調べたところスプレーしたガラスクリーナが画面上をしたたり落ち偏光板とフレームの隙間から駆動用ICドライバまで達し、ドライバを濡らしていた。このため駆動用ICドライバの配線が短絡し、結果的に画面の一部が映像を表示しなくなったものと考えられる。ガラスクリーナの代わりに洗剤を混ぜた水でも同様の現象が起こった。
以上より、高温の部屋での長期使用による画像ぼやけを防ぎ、かつガラスクリーナや洗剤混合液等の液体による画面清掃にも耐えられる防液性を兼ね備えるには、駆動用ICドライバを液晶セル下部に装着し、かつ前面板を設けた液晶表示装置が好適であることが示された。
偏光板側の端部近傍に幅6mm,厚さ1mmの両面テープを貼り、透明な有機物媒体のバンクとした。透明な有機物媒体としてトリエチレングリコールを充填する以外は実施例1と同様にして鉛筆硬度、及び反射率を調べたところ、前面板のある場合の鉛筆硬度は9H以上、またトリエチレングリコールを充填した場合の反射率は約4%であった。
初めに前面板への反射防止膜作成方法を示す。
(1)反射防止塗料調製
バインダーとしてシリカゾル溶液(リン酸酸性,溶媒は水:エタノール=1:4、アルコキシシラン重合物は2.5 重量%含有)(3重量部),無機酸化物微粒子として酸化ケイ素の分散液(粒子径が10〜30nm、固形分は10重量%)(12重量部)、これにエタノール(60重量部)を混合することで反射防止膜を形成するための塗料(以後反射防止塗料と記述)が調製される。なおこの塗料の沸点は80℃であった。
(2)反射防止膜形成
この塗料を前面板として厚さ2mmのガラス板にスピンコート塗布する。
塗布後、速やかにガラス板を160℃に制御した恒温槽中にいれ、10分間加熱する。
これによりシリカゾルが酸化ケイ素に変化し、熱硬化が完了する。こうして表面に反射防止膜の形成されたガラス板が完成する。
(3)光学評価実験
ガラス板に形成された反射防止膜の膜厚と屈折率を測定したところ、それぞれ120
nmと1.33であった。また反射防止膜を製膜した面の視感度反射率は1.5%であった。なお膜厚と屈折率は溝尻光学工業所製エリプソメーター(型式DHA−OLX)を用いて測定した。反射防止膜が無いガラス板の反射率は片面約4%であり,本発明の膜が反射防止機能を有していることを確認した。
形成した反射防止膜の断面をTEMで観察したところ、図18に示すように大きさが5〜150nmの空隙が確認された。
(4)液晶表示装置作製
上記反射防止膜を製膜した前面板を用いる以外は実施例1と同様にして透明な有機物媒体としてポリイソブチレンを用いた液晶表示装置を作製した。
(5)鉛筆硬度等の評価
実施例1と同様鉛筆硬度を調べたところ、上記反射防止膜を設けた前面板の鉛筆硬度は6Hであり、前面板を設けない場合、即ち最表面が偏光板の場合(H)に比べて向上していることが確認された。
また反射率は1.5% であり、前面板のみに比べて反射率低減効果の向上していることが確認された。
反射防止膜形成時にスピンコートではなくディップコートで製膜する以外は実施例4と同様にして、前面板の両面に反射防止膜を形成した。これを実施例4と同様に透明な有機物媒体としてポリイソブチレンを用いて液晶表示装置を作製した。その際、両面に反射防止膜を設けたものは、設けない場合に比べて、気泡の発生がかなり少なく、作製が容易であった。これは反射防止膜が内部に空隙を有し、膜としての濡れ性が向上しているため、気泡の発生がほとんど無く充填できたものと考える。
よって両面に反射防止膜を設けた前面板を用いた場合は液晶表示装置の製造が容易になることが示された。
反射防止塗料調製の際、シリカゾル溶液(3重量部)の代わりに、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン (チッソ社製S320) (0.1重量部)に代える以外は、実施例5と同様にして反射防止塗料を調製する。この塗料を用いて前面板に反射防止膜を製膜後、実施例1と同様に透明な有機物媒体としてポリイソブチレンを用いて液晶表示装置を作製した。
この装置の画像表示表面の鉛筆硬度は4H、表面の反射率は1.6% であり、従来に比べて耐擦性の高いことが示された。
液晶パネルの観察者側に配置された偏光板と反射防止膜を観察者側に形成した前面板の間に配置する透明な有機物媒体を、色素NK3981(林原生物科学研究所製)を0.1wt%含んだ光硬化性アクリル樹脂モノマー溶液とした構成以外は実施例1と同様にして、高圧水銀ランプで365nmの光を照射することにより、アクリル樹脂モノマーを硬化した。
本実施例の構成においては、透明な有機物媒体は、混入させた色素の効果により、波長490nm付近に吸収ピークを有するスペクトル吸収層として作用する。これにより、さらに、コントラスト比向上効果を期待できる。
液晶パネルに用いられているカラーフィルタは有機顔料によって、青,緑,赤の着色層が形成されている。たとえば、青にはPB15:6+PV23、緑にはPG36+PY
150、赤にはPR177+PY83などが知られている。有機顔料は、50nm〜200nm程度の粒子径でベースポリマーに分散した状態で存在するが、これらはレイリー散乱領域の粒子系であるため、液晶パネル背面に配置された光源からの入射光を散乱させ、その散乱光が黒表示における光漏れとなって、コントラスト比を低下させてしまう。液晶表示装置においては視野角特性を保持するため、液晶パネルには平行光ではなく拡散光が入射されるので、この影響は深刻である。
このとき、カラーフィルタの散乱光はレイリー散乱によるため、本来の分光特性よりも短波長にピークを有している。特に、緑フィルタでは、ピーク波長が530nmから490nm付近へ短波長シフトするため、光源の発光がある波長領域であること、視感度が比較的高い波長領域であることから、コントラスト比に対して最も影響が大きい。たとえば、狭帯域発光蛍光体による光源であれば、490nm付近に緑蛍光体の副発光があり、発光ダイオードであれば、発光ピークではないが青や緑の発光ダイオードの発光領域にかかる。すなわち、黒表示において、490nmの光は特異的に強められることになる。
本実施例では、490nm付近の光を吸収する作用を透明な有機物媒体に付与したが、これによって、黒表示において特異的に強調される490nm付近の不要な光を吸収することができる。なお、490nm付近の光強度は、白表示においては非常に弱いため、この波長を吸収しても、白表示の透過光強度に大きな影響は与えないので、コントラスト比向上効果が得られる。本実施例の構成では、色素を0.1 wt%を添加したことにより、黒表示の透過率を−13%低減することができ、コントラスト比を10%向上できた。
スペクトル吸収層として機能させるためには、490nm付近に吸収ピークを有し、透明な有機物媒体に分散させることが可能な色素であればよく、本実施例に限定されないことはいうまでもない。色素の添加量は、用いる色素の吸光度と、黒表示,白表示の透過率を考慮し、適宜最適化すればよい。
本実施例では、ほぼ透明な有機媒体を、金属ナノ粒子を0.2wt%添加した光硬化性アクリル樹脂に替えた以外は実施例6と同様である。これにより、黒表示においてカラーフィルタ顔料で散乱される約490nm付近の特異的な光を吸収することが可能となり、コントラスト比向上効果が得られる。また金属ナノ粒子の表面を界面活性剤で処理することでナノ粒子の凝集を防ぎ有機媒体中に均一に分散することが可能となる。本実施例の構成では、界面活性剤として例えばアクリル基を有する長鎖アルキルチオールを用いて表面処理した粒径10nm以下の金ナノ粒子を0.2wt% 添加混合したことにより、黒の透過率を−10%低減することができ、コントラストを8%向上できた。
金属ナノ粒子は、490nm付近に吸収ピークを有し、その表面を処理することで有機媒体中に均一に分散させることが可能なものであれば良く、各種金属の合金からなるナノ粒子なども使用可能であり、本実施例に限定されないことはいうまでもない。ナノ粒子の添加量は、用いる粒子の吸収係数と、黒表示,白表示の透過率を考慮し、適宜最適化すればよい。
本実施例では、透明な有機物媒体を、4−カルボキシメチルアゾベンゼンを0.1wt%添加した光硬化性アクリル樹脂に代え、硬化する際の光照射のプロセスを変えた以外は、実施例7と同様である。アクリル樹脂の光硬化処理の前に、吸収異方性を発現させるために、高圧水銀ランプを光源に用い、干渉フィルタを介して、365nmのi線を取り出し、石英基板を積層したパイル偏光子を用いて、偏光比約10:1の直線偏光として、約5J/cm2 の照射エネルギーで基板のほぼ垂直に照射した。照射した偏光の偏光方向は、基板の短辺方向とした。その後、透明な有機媒体であるアクリル樹脂を硬化するための250から450nmの範囲の紫外線を前面に照射した。これらの光は合わせて照射することも可能である。これにより、透明な有機物媒体は、基板の長辺方向に吸収軸を発現した。これは、本実施例に用いた液晶パネルの前面の偏光板、すなわち観察者側に配置される偏光板の吸収軸と同一方向とするためである。用いる液晶パネルの前面偏光板の吸収軸が短辺方向であれば、照射する偏光面を基板の長辺方向とすればよい。また、本実施例では、照射した偏光の偏光方向と直交する方向に吸収軸が発現する材料を用いたが、たとえば、照射した偏光の偏光方向に対して光酸化を生じる等、吸収軸を照射した偏光の偏光面と同一方向になる材料を用いる場合には、照射する偏光方向を変えればよい。なお、偏光紫外線照射によって、一軸吸収異方性を発現させる光官能性物質であれば同様の効果が得られ、本実施例の化合物には限定されない。また、添加する量は、用いる光官能性物質の異方性発現に合わせて、適宜最適化すればよい。
本実施例における透明な有機物媒体は、観察者側の偏光板の補助偏光板として機能するため、わずかな一軸吸収異方性であっても、黒表示における光漏れを効果的に低減できるため、コントラスト比を向上できる。本実施例では、黒表示の輝度を5%低減することができ、コントラスト比を5%向上することができた。
本実施例では、透明な有機物媒体を、ダイレクトオレンジ39を0.12 wt%添加した光硬化性アクリル樹脂に代えた以外は、実施例8と同様である。本実施例における透明な有機物媒体は、波長400から500nmにおいて二色性を示す。従って、黒表示において強度が大きい短波長領域の光漏れを効率よく吸収することができ、かつ、白表示への影響はほとんどないため、コントラスト比向上および、黒表示の色調補正が可能となった。なお、添加する色素は、二色性を示す色素であって、透明な有機物媒体に添加することができる色素であればよい。
一般に、液晶表示装置は、黒表示の色調が白表示の色調よりも青みを帯びる。これは、偏光板偏光度の波長依存性によるためであり、黒表示において400から450nmの波長領域で光漏れが強くなるからである。本実施例の二色性色素を含有した透明な有機物媒体により、黒表示における400から450nmの光漏れを吸収することができた。黒表示の色調は、より無彩色に近づき、またコントラスト比は3%向上できた。
厚さ2mmのガラス板の代わりに厚さ2mmのアクリル板を用いる以外は実施例4と同様にして液晶表示装置を作製した。
その結果、アクリル板表面の反射防止膜の膜厚と屈折率はそれぞれ115nmと1.33であった。また反射防止膜形成面の視感度反射率は1.5% であった。反射防止膜を形成していないアクリル板を用いた場合は約4%の反射率を示すことから、前面板のみに比べて反射率低減の効果が確認された。
鉛筆硬度を調べたところ、4Hであった。即ち偏光板の場合(H)に比べて硬度が向上していることが示された。更に反射防止膜を形成していないアクリル板の場合(2H)に比べても硬度が向上していることが示された。
なお透明な有機物媒体としてポリイソブチレンの代わりに光硬化性アクリル樹脂を用いた場合も同様の結果であった。用いる光硬化性アクリル樹脂のモノマーがアクリル板を若干溶解しながら充填するため透明な有機物媒体層中に気泡発生の少ない傾向があった。
厚さ2mmのガラス板の代わりに厚さ2mmのポリカーボネート板を用いる以外は実施例4と同様にして液晶表示装置を作製した。
その結果、ポリカーボネート板表面の反射防止膜の膜厚と屈折率はそれぞれ115nmと1.33であった。また反射防止膜形成面の視感度反射率は1.5%であった。反射防止膜を形成していないポリカーボネート板を用いた場合は約4%の反射率を示すことから、前面板のみに比べて反射率低減の効果が確認された。
鉛筆硬度を調べたところ、3Hであった。即ち偏光板の場合(H)に比べて硬度が向上していることが示された。更に反射防止膜を形成していないポリカーボネート板の場合
(2B)に比べても硬度が向上していることが示された。
なお透明な有機物媒体としてポリイソブチレンの代わりに光硬化性アクリル樹脂を用いた場合も同様の結果であった。用いる光硬化性アクリル樹脂のモノマーがポリカーボネート板を若干溶解しながら充填するため透明な有機物媒体層中に気泡発生の少ない傾向があった。
実施例4で作製した反射防止膜を形成した前面板に撥液処理を行う。
(1)撥液処理液調製
始めに化合物1〜12の0.5重量%溶液 (溶媒は3M社製フロリナートPF−5080) を調製する。これらを撥液処理液とする。また化合物1の0.1重量%PF−5080溶液を撥液処理液[1]、化合物2の0.1 重量%PF−5080溶液を撥液処理液[2]、……化合物12の0.1重量%PF−5080溶液を撥液処理液[12]とする。
次に比較のため、旭硝子社製サイトップCTX−109Aの0.1 %溶液を撥液処理剤[13]として用いた。
(2)撥液処理方法
・撥液処理液[1]〜[12]を用いた場合
撥液処理液を刷毛で塗布する。次に内部を95℃に加熱された恒温漕に30分間放置する。前面板を取り出し、PF−5080で表面をリンスし、余分な撥液処理液を除去することで処理が完了する。
・撥液処理液[13]を用いた場合
撥液処理液中を刷毛で塗布する。次に内部を95℃に加熱された恒温漕に90分間放置する。前面板を取り出し、処理が完了する。
(3)撥液性評価
撥液処理の完了した基板の表面の撥液性を水との接触角で評価した。結果を表2に示す。
Figure 0005283146
また撥液処理前の水との接触角、及び撥液処理前後の屈折率と反射率,鉛筆硬度も併記する。
撥液処理前はいずれも反射防止膜も水に対する接触角は10°未満であった。しかし、撥液処理をすることにより、いずれの膜も接触角が大きくなった。屈折率,反射率も撥液処理前後で変化が無いことから、撥液処理はこれらに関わる性能を低下することがないことが示された。
ただし、サイトップCTX−109Aの0.1% 溶液で処理したものは前面板の表面抵抗が高くなった。これはサイトップCTX−109Aが反射防止膜表面をほぼ完全に被覆するのに対して、化合物1〜12は反射防止膜表面の所々にアルコキシシラン基を介して撥液性のフッ素系鎖が結合するため、結果的に反射防止膜を完全に被覆しなくなるためと考えられる。膜抵抗が上昇すると、結果的に帯電しやすい膜になるため、チリや埃が付着しやすい問題が出てくるので、膜抵抗を高めない化合物1〜12は膜にチリや埃付着しにくい状態を維持できる点で好適である。
以上より撥液性を付与されても膜抵抗を高めない点で末端にアルコキシシラン基を有するフッ素系化合物が好適であることが示された。
次に反射防止膜の鉛筆硬度を見てみると、化合物1〜12により撥液処理した膜は鉛筆硬度がいずれも7Hであったが、サイトップCTX−109Aで処理したものは鉛筆硬度がHであった。撥液処理前は6Hだったので、化合物1〜12を用いた撥液処理によって耐擦性も向上することが明らかになった。
なお撥液処理に用いる化合物で比べてみると、化合物1〜4を用いた場合に接触角が高い傾向があり、最低でも化合物1、あるいは2で処理した場合の110°であった。特に化合物3,4を用いた場合は接触角が高く、いずれの場合でも接触角115°を示した。
化合物1〜4はパーフルオロポリエーテル鎖を有する化合物であり、他はパーフルオロアルキル鎖、あるいはフルオロアルキル鎖を有する化合物である。このことからパーフルオロポリエーテル鎖を有する化合物で撥液処理する方が撥液性の優れた前面板を形成することが可能であることが示された。
本発明の液晶表示装置の液晶モジュール断面模式図(1)。 本発明の液晶表示装置の断面模式図。 本発明の液晶表示装置の液晶モジュール断面模式図(2)。 本発明の液晶表示装置の液晶モジュール断面模式図(3)。 本発明の液晶表示装置の液晶モジュール断面模式図(4)。 本発明の液晶表示装置の偏光板/液晶セル/偏光板/バックライトユニット部分の図。 本発明の液晶表示装置の偏光板/液晶セル/偏光板/バックライトユニット/フレーム部分の図。 本発明の液晶表示装置の偏光板/液晶セル/偏光板/バックライトユニット部分の図。 本発明の液晶表示装置の偏光板/液晶セル/偏光板/発光ダイオードからなるバックライトユニット部分の図。 本発明の液晶表示装置のバックライトユニットの発光ダイオードの構造。 本発明の液晶表示装置の断面模式図(5)。 本発明の液晶表示装置の断面模式図(6)。 本発明の液晶表示装置の断面模式図(7)。 本発明の液晶表示装置の断面模式図(8)。 本発明の液晶表示装置製造の際、透明な有機物媒体充填工程の模式図。 本発明で用いる層厚制御粒子を含有した透明な有機物媒体層の模式図。 本発明で用いる反射防止膜の形成方法の概略。 本発明で用いる反射防止膜の断面写真。 本発明で用いる反射防止膜の存在強度。
符号の説明
1…有機物媒体層、2…前面板、3…バックライトユニット、4…偏光板、5…液晶セル、6…液晶モジュール、7…電源ユニット、8…制御系、9…前部の外枠、10…後部の外枠、11,30…反射防止膜、12…フレーム、13…駆動用ICドライバ、14…FPC基板、15…バックライトユニットと液晶パネルのハウジング、16…反射層、
17…蛍光管、18…拡散板、19…拡散シート、20…プリズムシート、21…ハウジングの上ブタ、22…発光ダイオード、23…発光部、24…反射面、25…バンク、
26…層厚制御粒子、27…反射防止塗料、28…気泡、29…空隙。


Claims (4)

  1. バックライトユニット,バックライトユニット側の第1の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶セルが配置されている液晶表示装置において、
    該液晶セルの該バックライトユニットに面していない側に透明な前面板を有し、
    且つ前記前面板と前記液晶セルとの間に配置され、該液晶セルに貼付される、第2の偏光板を有し、
    且つ該前面板と、液晶セルの間に液体で構成されている透明な有機物の媒体層を有し、
    前記前面板は当該液晶表示装置の最表面に設けられ、
    当該液晶表示装置の表示部側における前記前面板の表面の算術平均粗さ(Ra)が10nm以下であり、
    前記前面板の厚さは0.7mm以上であり、
    前記透明な有機物の媒体層の周囲には、前記透明な有機物の媒体層を密封するためのバンクであって、前記前面板の後面の周囲あるいは前記第2の偏光板の表面の周囲に設けられ、該前面板あるいは該第2の偏光板の全周を連続して囲むバンクが設けられており、
    前記透明な有機物の媒体層の厚さが0.1〜10mmである、
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記液晶セルのドライバが前記液晶セルの下部に配置していることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記透明な有機物の媒体層の構成部材の屈折率をn、前面板の屈折率をnとする場合、これら屈折率が下記式に従うことを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
    −0.2<n<n+0.2
  4. 前記バックライトはフレームで保持され、
    前記フレームと前記前面板が固定されていることを特徴とする請求項1乃至いずれか一項に記載の液晶表示装置。
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