JP5095993B2 - 液晶表示装置,プラズマ表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は液晶表示装置,プラズマ表示装置に関する。具体的には画像表示面に透明な保護板を有する液晶表示装置またはプラズマ表示装置に関する。
液晶を用いた画像表示装置は光源からの光が薄いガラス板2枚に挟まれた液晶層,カラーフィルタ,偏光板等を通過することで画像として認識される。この場合、パソコンモニター用途、或いは液晶テレビ用途の最表面は偏光板であり、偏光板表面と空気層の界面での反射を抑えるため、偏光板表面には細かな凹凸を設けたり、内部に粒子を含有させたアンチグレア層が形成されている。
一方、液晶テレビの一般家庭への普及に伴い、犬や猫等ペットがいる家庭や小さな子供のいる家庭においても使用される場合が増え、テレビ画面にものがぶつかったり、叩いたりして割れるケースが増えている。そのため、一部液晶テレビではアクリル製の保護板を設け画面が割れないような構造になっている。
また、プラズマテレビの場合、分厚い保護板を設けてあり割れにくい構造であるが、画像形成面から保護板最表面までの距離が大きいため、最表面にアンチグレア層を用いると画像がボヤケ不鮮明になる。したがって、反射防止膜を用いた構成が多いが、正反射率を完全には抑制できないので映り込みが生じる。
前面板の両面にアンチグレア層を有する構造として特許文献1がある。
特開2003−5662号公報
前述のように液晶を用いた画像表示装置は、製品によっても異なるが偏光板の下のガラス板は厚みがおおよそ0.5〜0.7mmのため、食器,花瓶,おもちゃ等がぶつかった場合衝撃の程度が大きいと割れる可能性もある。今後パソコンモニター,液晶テレビとも画面が大きくなる方向であり、ガラス板厚が変わらず画面が大きくなればなるほど、耐衝撃性は低下し、極小さな衝撃であっても破損しやすくなる。
加えて、液晶パネル製造においては液晶を封入する2枚のガラスは0.5〜0.7mmと薄く、製造時の各工程の搬送時、或いは配線時等で必要以上に強く保持するとガラスの破損する恐れがある。そのため、製造装置の中で液晶パネル製造途中のパネルやガラス保持には細心の注意が必要である。
画面の高強度化のためには前面側に透明な保護板を用いる方法があるが、画像表示面と保護板間に空気層があると、界面反射によって透過率が低下したり、2重映りが起こり視認性が低下する。
また、保護板の出射光側に反射防止膜またはアンチグレア層がないと、明るい環境では画面に周囲の風景が映りこむ。反射防止膜は、正反射を完全には抑制できないので映り込み抑制に限界がある。一方、アンチグレア処理の場合、正反射は抑制できるものの画像表示面からアンチグレア層までの距離が大きくなると画像がボヤケて視認性が低下する。そのため、現状では画像表示面から保護板までの距離が大きなプラズマテレビには、最表面にアンチグレア層が用いられていない。
本発明はこれら課題を解決すべく考案されたものである。
本発明は種々の材料、及び基板構成を検討した結果、主に、下記3つの手段により課題を解決できることを見出し、本発明にいたった。
1):最表面に保護板として透明基板を設けることで耐割性を向上させる。
2):偏光板と透明基板の間に透明な有機物媒体を充填し空気層を除くことで界面反射を抑制する。
3):保護板最表面にアンチグレア層を付与することで、映り込みを低減させる。
4):画像形成面からアンチグレア層までの距離とヘイズの関係を画素サイズに対して規定することで鮮明性を確保する。
上記目的を達成するための一手段は下記の通りである。
(1)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶パネルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶パネルの該バックライトユニットに面していない側に透明な保護板を有し、
且つ液晶パネルの出射光側にも偏光板が貼付され、
且つ該保護板と、液晶パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該保護板の該透明な有機物の媒体層に面していない側にアンチグレア層を有することを特徴とする液晶表示装置。
(2)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶パネルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶パネルの該バックライトユニットに面していない側に透明な保護板を有し、
且つ該保護板と、液晶パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該保護板の該透明な有機物の媒体層側に偏光板が貼付されており、
且つ該保護板の該透明な有機物の媒体層に面していない側にアンチグレア層を有することを特徴とする液晶表示装置。
(3)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶パネルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶パネルの該バックライトユニットに面していない側に透明な保護板を有し、
且つ液晶パネルの出射光側にも偏光板が貼付され、
且つ該保護板と、液晶パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該保護板の該透明な有機物の媒体層に面していない側にアンチグレア層を有し、
且つ該バックライト,該液晶パネル,該2枚の偏光板がハウジング内にあり、該保護板が該透明な有機物の媒体層を介して該偏光板に貼合わされていることを特徴とする液晶表示装置。
(4)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶パネルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶パネルの該バックライトユニットに面していない側に透明な保護板を有し、
且つ液晶パネルの出射光側にも偏光板が貼付され、
且つ該保護板と、液晶パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該保護板の該透明な有機物の媒体層に面していない側にアンチグレア層を有し、
且つ該バックライト,該液晶パネル,該2枚の偏光板,該透明な有機物の媒体層,保護板がハウジング内にあることを特徴とする液晶表示装置。
(5)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶パネルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶パネルの該バックライトユニットに面していない側に透明な保護板を有し、
且つ液晶パネルの出射光側にも偏光板が貼付され、
且つ該保護板と、液晶パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該保護板の該透明な有機物の媒体層に面していない側にアンチグレア層を有し、
且つ該保護板の面積が、液晶パネルより大きく、該保護板と該ハウジングが結合されていることを特徴とする液晶表示装置。
(6)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶パネルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶パネルの該バックライトユニットに面していない側に透明な保護板を有し、
且つ該保護板と、液晶パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該保護板の該透明な有機物の媒体層側に偏光板が貼付されており、
且つ該保護板の該透明な有機物の媒体層に面していない側にアンチグレア層を有し、
且つ該バックライト,該液晶パネル,該偏光板がハウジング内にあり、該保護板が該透明な有機物の媒体層を介して該偏光板に貼合わされていることを特徴とする液晶表示装置。
(7)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶パネルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶パネルの該バックライトユニットに面していない側に透明な保護板を有し、
且つ該保護板と、液晶パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該保護板の該透明な有機物の媒体層側に偏光板が貼付されており、
且つ該保護板の該透明な有機物の媒体層に面していない側にアンチグレア層を有し、
且つ該バックライト,該液晶パネル,該偏光板,該透明な有機物の媒体層,保護板がハウジング内にあることを特徴とする液晶表示装置。
(8)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶パネルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶パネルの該バックライトユニットに面していない側に透明な保護板を有し、
且つ該保護板と、液晶パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該保護板の該透明な有機物の媒体層側に偏光板が貼付されており、
且つ該保護板の該透明な有機物の媒体層に面していない側にアンチグレア層を有し、
且つ該保護板の面積が、液晶パネルより大きく、該保護板と該ハウジングが結合されていることを特徴とする液晶表示装置。
(9)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶パネルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶パネルの該バックライトユニットに面していない側に透明な保護板を有し、
且つ該保護板と、液晶パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該保護板の出射光側に偏光板を貼付し、その上にアンチグレア層を設け、
且つ該バックライト,該液晶パネル,該偏光板がハウジング内にあり、該保護板が該透明な有機物の媒体層を介して該偏光板に貼合わされていることを特徴とする液晶表示装置。
(10)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶パネルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶パネルの該バックライトユニットに面していない側に透明な保護板を有し、
且つ該保護板と、液晶パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該保護板の出射光側に偏光板を貼付し、その上にアンチグレア層を設け、
且つ該バックライト,該液晶パネル,該偏光板,該透明な有機物の媒体層,保護板がハウジング内にあることを特徴とする液晶表示装置。
(11)バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶パネルが配置されている液晶表示装置において、
該液晶パネルの該バックライトユニットに面していない側に透明な保護板を有し、
且つ該保護板と、液晶パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該保護板の出射光側に偏光板を貼付し、その上にアンチグレア層を設け、
且つ該保護板の面積が、液晶パネルより大きく、該保護板と該ハウジングが結合されていることを特徴とする液晶表示装置。
(12)前記液晶表示装置の駆動用ICドライバが前記液晶表示装置の下部に配置していることを特徴とする(1)〜(11)記載の液晶表示装置。
(13)前記透明な有機物の媒体層の厚さが0.1 〜10mmであることを特徴とする(1)〜(12)記載の液晶表示装置。
(14)前記透明な有機物の媒体層の構成部材の屈折率をn、保護板の屈折率をn0 とする場合、これら屈折率が下記式に従うことを特徴とする(1)〜(13)記載の液晶表示装置。
0−0.2<n<n0+0.2
(15)前記透明な有機物の媒体層が可視領域に吸収のある化合物を含有していることを特徴とする(1)〜(14)記載の液晶表示装置。
(16)前記可視領域に吸収のある化合物が一軸異方性がある化合物であることを特徴とする(1)〜(15)記載の液晶表示装置。
(17)前記液晶表示装置において、画像形成面からアンチグレア層表面までの距離をL(mm)とする場合、距離Lが下記式に従うことを特徴とする(1)〜(16)記載の液晶表示装置。
2.1≦L
(18)2枚のガラス基板間に、1色または複数色の放電セルが複数配列されるとともに、各放電セルに対応する色の蛍光体層が配設され、当該蛍光体層が紫外線により励起されて発光する構成のプラズマ表示パネルにおいて、
該プラズマ表示パネルの出射光側に透明な保護板を有し、
且つ該保護板と、プラズマ表示パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
且つ該保護板の該透明な有機物の媒体層に面していない側にアンチグレア層を有することを特徴とするプラズマ表示装置。
(19)前記透明な有機物の媒体層の厚さが0.1 〜10mmであることを特徴とする
(18)記載のプラズマ表示装置。
(20)前記透明な有機物の媒体層の構成部材の屈折率をn、保護板の屈折率をn0 とする場合、これら屈折率が下記式に従うことを特徴とする(18),(19)記載のプラズマ表示装置。
0−0.2<n<n0+0.2
(21)前記液晶表示装置またはプラズマ表示装置のボヤケ幅をd(mm)、画素サイズをD(mm)とする場合、ボヤケ幅が下記式に従うことを特徴とする(1)〜(20)記載の液晶表示装置またはプラズマ表示装置。
d<2・D
(22)前記液晶表示装置またはプラズマ表示装置のボヤケ幅をd(mm)、画素サイズをD(mm)とする場合、ボヤケ幅が下記式に従うことを特徴とする(1)〜(21)記載の液晶表示装置またはプラズマ表示装置。
d<(2/3)・D
(23)前記液晶表示装置またはプラズマ表示装置の画像形成面からアンチグレア層表面までの距離をL(mm)、もアンチグレア層のヘイズをH、画素サイズをD(mm)とする場合、これらが下記関係式に従うことを特徴とする(1)〜(22)記載の液晶表示装置またはプラズマ表示装置。
L・H/D<200
(24)前記液晶表示装置またはプラズマ表示装置の画像形成面からアンチグレア層表面までの距離をL(mm)、もアンチグレア層のヘイズをH、画素サイズをD(mm)とする場合、これらが下記関係式に従うことを特徴とする(1)〜(22)記載の液晶表示装置またはプラズマ表示装置。
L・H/D<150
透明な有機物媒体を介して画像表示パネルの上に保護板を設けることにより耐割性が向上した。また、空気界面での反射率は有機物媒体なしの場合より低減することが示された。
まず本発明の概要を説明する。但し、発明の主旨を超えない限り、本発明は具体例に限定されるものではない。
概要を説明するにあたって、まず「ボヤケ幅」と「画像形成面からアンチグレア層までの距離」について説明する。
〔1〕ボヤケ幅について
図1(a)にボヤケ幅の説明図を示す。1画素のサイズをDとし、隣り合った2画素に白,黒表示した場合、画素の隣接部分は輝度が白と黒の間(グレー)になる部分が現れる。この領域の幅をボヤケ幅(d)と定義する。
ボヤケ幅は、具体的には下記1)〜4)の手順で求める。
1)上記白と黒画像の輝度の対数を階調とし、階調(y軸方向)の最大値を100、最小 値を0とし100分割する。
2)各画像について階調のバラツキを抑制するために、x軸方向と平行に10本線を引き 、平均階調を求める。
3)移動平均法で諧調平均値を求める。その際平均値を求める画素数は11個とした。次 に画素平均値をグラフ化する。
4)人間の視感度は550nm前後が高いので、それに近いGreen の画素平均値のグラフ において、最大値に対して−5%の位置と、最小値に対して+5%の位置のx軸方向 の距離を測定する。これがボヤケ幅である。
図1(b)を用いて白黒画像の場合、許容できるボヤケ幅について説明する。例えば、ある画素に白を、隣接する画素に黒を表示した場合、ボヤケ幅が2画素以上になると2画素共グレーになる。よって、グレーで無い部分、つまり白の部分と黒の部分を存在させるには、ボヤケ幅は2画素未満が必要である。
次に図1(c)を用いてカラー画像の場合、許容できるボヤケ幅について説明する。1画素は3分割されR(赤),G(緑),B(青)で構成されている。例えば1画素で青を表示する場合は青色の部分は光が透過するが、赤や緑の部分は透過しない。仮に隣接する画素において異なる色を表示し、それらの色が隣接していた場合、ボヤケ幅が1画素以上あると隣の色が完全に混ざってしまうため色純度が低下する。よって、パネルの高精細化を考えた場合、異なる色が隣接していても、隣の色の影響を受けない領域を存在させるためには、ボヤケ幅が2/3画素未満である必要がある。
〔2〕画像形成面からアンチグレア層までの距離について
液晶表示装置の場合、バックライトから発せられた光は、液晶層で画素毎に光量が制御され、更にカラーフィルタを通過することで色合いが調整されて、画像が形成される。そこで、画像形成面とは、液晶表示装置の場合、カラーフィルタが形成されている面を指す。プラズマ表示パネルの場合、各放電セル毎に配置された蛍光体層が紫外線により励起されて発光し画像を形成する。従って、画像形成面とは前面基板の蛍光体層側の面を指す。この画像形成面から保護板の出射光側最表面に設けたアンチグレア層までの距離をL(mm)とすると、距離が小さい場合、画面を雑巾等で拭いたり、擦ったりした跡がしばらく残ってしまう。
なお、液晶パネルにおいて、アンチグレアフィルムを貼付した保護板を設け、間に透明な有機物媒体を充填した構造において、人間が汚れを拭き取る場合を想定して、保護板表面を約2kg/cm2 の荷重で押しながら左から右へ約100mm/秒の速度で100mm移動させたところ、画像形成面からアンチグレア層までの距離Lが2.0mm 以下の場合は、押した跡が数秒間残り、2.1mm 以上の場合は押した跡が残らなかった。従って、画像形成面からアンチグレア層までの距離は2.1mm 以上が必要である。後述の実施例で、詳細な結果を示す。
〔A〕本発明の構成ユニット,部材等
A−1.画像表示ユニット
本発明で言う画像表示ユニットとは、液晶モジュールもしくはプラズマ表示パネル等、画像を表示するユニットを指す。画像を表示する方法は液晶,プラズマに限定されず、他の表示方法であっても良い。
○液晶モジュール
液晶モジュールとは、光源であるバックライトユニット,偏光板,液晶パネル、及びそれらを格納する筐体からなる構成ユニットをいう。
バックライトユニット
バックライトユニットとは、冷陰極蛍光管もしくはLED等からなる光源部材,反射シート,拡散板,拡散シート,プリズムシート,反射偏光シート,導光板等の光学部材,光源部材と光学部材を保持するバックライト保持ハウジングから構成されるユニットを言う。
・偏光板
偏光板とは、特定の振動方向の光だけを透過する機能を持っている板であり、本発明では特に限定は無く、通常の液晶表示装置で用いられているものが使われる。
一つの表示装置に2枚用いられ、1枚はバックライトユニットと液晶層の間に設ける。
この偏光板は、画像形成面より背面側に位置するので、防汚処理,アンチグレア処理,反射防止処理等の表面処理の有無は画像の鮮明性に影響を与えない。
よって、表面処理の有無は特に限定しない。
残る1枚は液晶層と保護板の間もしくは保護板の出射光側表面に設ける。
液晶層と保護板の間に用いる偏光板も、上記表面処理は無くても良い。
しかし、偏光板を保護板の出射光側最表面に設けた場合、映り込み防止のため表面処理層としてアンチグレア層を有するものを用いるか、もしくはアンチグレア層を有しない場合は偏光板の表面にアンチグレアフィルムを貼付する必要がある。
・液晶パネル
液晶パネルは2枚のガラス基板の間に、バックライトに面する側から透明電極,配向層,液晶層,配向層,カラーフィルタの順で保持されているものが一般的であり、本発明の液晶パネルもこの構成を前提としている。
また一部構成が変わっても同様の機能が果せれば本発明の液晶表示装置の範疇に入る。
○プラズマ表示パネル
プラズマ表示パネルとは、ここでは2枚のガラス基板間に、1色または複数色の放電セルが複数配列されるとともに、各放電セルに対応する色の蛍光体層が配設され、当該蛍光体層が紫外線により励起されて発光する構成物である。
A−2.保護板
保護板は可視領域に吸収がほとんど無く、且つ耐擦性が高い透明な板が好ましい。
また保護板の厚さは画像表示部分の大きさによっても異なるが、保護板がガラスの場合は0.7mm 以上、アクリル等の樹脂の場合は1mm以上が望ましい。これより薄いと製造時に保護板が歪み、その歪みが製品の表示面の平坦性に影響を与えるためである。
ところで、保護板は厚くなるほど重量が大きくなり、大画面化によりそれが顕著になる。保護板の重量増に伴い、テレビ本体・スタンドの補強・剛性向上も必要となり、全体の重量増にもつながる。そこで、保護板の厚みはガラスの場合4mm以下、樹脂の場合5mm以下が望ましい。
なお保護板の大きさは後述する透明な有機物媒体層,偏光板,液晶パネル,バックライトユニットより大きくてもかまわない。
保護板の出射光側表面は、映り込みを抑制するため粗化されていても良い。
A−3.透明な有機物媒体
透明な有機物媒体は、本発明では性状として常温で固体か液体を示す。
透明な有機物媒体の屈折率は、保護板,液晶パネルやプラズマ表示パネル,偏光板等接する基板の屈折率に近いほど各々での界面の反射率が低減できる。
保護板の組成はガラス(屈折率約1.50〜1.54),アクリル(屈折率約1.49)、PET(屈折率約1.56),ポリカーボネート(屈折率約1.59),トリアセチルセルロース(屈折率約1.5)等が挙げられる。
ここで保護板の屈折率をn0 、透明な有機物媒体の屈折率をnとするとき、下記式より保護板と透明な有機物媒体の界面での反射率Rが求まる。
R={(n0−n)/(n0+n)}2
これら保護板の内側に透明な有機物媒体が無い場合、即ち空気層(屈折率1.0) の状態では、保護板の空気層との界面では約4〜5%の反射が生じる。
液晶パネルやプラズマ表示パネル等画像表示パネルの基板についても、保護板と同様、ガラス基板やトリアセチルセルロース等が用いられるため、空気層との界面では約4〜5%の反射を生じる。
偏光板は、片面に粘着剤、もう片面には表面処理層が無い、もしくは表面処理層としてハードコート層,アンチグレア層,反射防止層等が設けられる。それぞれの表面処理によって屈折率が異なるが、概ね屈折率1.3〜1.6である。従って、保護板と同様偏光板の空気層との界面でも、数%の反射を生じる。
反射は、保護板等各基板と空気層の屈折率差によって生じる。そのため空気の代わりに各基板と屈折率の近い透明な媒体を空気層に満たせば反射は抑制できることになる。
直射日光の当たる場合、約4〜5%ある保護板と透明な有機物媒体の界面での反射率が0.5% 程度まで低減させられればかなり視認性は向上する。上記式から透明な有機物媒体を充填して片面の反射率が凡そ0.5% に低減する屈折率を調べたところ下記の表1のようになった。
Figure 0005095993
この表より、反射率を約0.5%まで低減するには各基板に対して透明な有機物媒体の屈折率の差は0.2以下にすることが望ましいことが示される。
よって各基板の屈折率をn0 、透明な有機物媒体の屈折率をnとするときは下記の不等式が成り立つよう各基板,透明な有機物媒体を選択することが好ましい。
0−0.2<n<n0+0.2
透明な有機物媒体としては、例えば下記のものが挙げられる。
固体としてはモノマーを熱硬化,光硬化することにより重合させる熱硬化樹脂,光硬化樹脂等が挙げられる。またすでに重合が完了している熱可塑性の樹脂も挙げられる。
熱硬化樹脂,光硬化樹脂は画像表示パネルと保護板との隙間に前記モノマーを充填後、適切な熱、或いは光を与えることにより硬化させることにより、隙間を塞ぐことが可能となる。これら樹脂のモノマーとしては、モノマー内の2重結合を用いて重合させるもの、異なるモノマー或いはポリマを重合させるもの、脱水反応により重合させるもの、脱アルコール反応等が挙げられる。
モノマー内の2重結合を用いて重合させるものとしてスチレン,メチルメタクリレート,エチルメタクリレート,プロピルメタクリレート,イソプロピルメタクリレート,ブチルメタクリレート,イソブチルメタクリレート,ヘキシルメタクリレート,オクチルメタクリレート,2−エチルヘキシルメタクリレート,デシルメタクリレート,ドデシルメタクリレート,メチルアクリレート,エチルアクリレート,プロピルアクリレート,イソプロピルアクリレート,ブチルアクリレート,イソブチルアクリレート,ヘキシルアクリレート,オクチルアクリレート,2−エチルヘキシルアクリレート,デシルアクリレート,ドデシルアククリレート等が挙げられる。これらを単独、或いは複数種用いることで透明な有機物媒体層を形成する。またこれらを別のポリマ,モノマーとの共重合させることによっても透明な有機物媒体層を形成できる。用いるポリマとしてはポリアクリル酸,ポリビニルアルコール等が挙げられる。またモノマーとしては分子内に水酸基を有するエチレングリコール,プロピレングリコール,ジエチレングリコール、1,3−ジヒドロキシシクロブタン、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,5−ジヒドロキシシクロオクタン等、末端にグリシジル基を有するエチレングリコールモノグリシジルエーテル,エチレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
脱水反応により重合させるモノマー,ポリマとしては、末端に2個以上の水酸基、或いはグリシジル基、2個以上のアミノ基を有するものと、末端に2個以上のカルボキシル基、或いはカルボン酸無水物構造を有するものが縮重合するものが挙げられる。末端に水酸基を有するものとしては、エチレングリコール,プロピレングリコール,ジエチレングリコール、1,3−ジヒドロキシシクロブタン、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,5−ジヒドロキシシクロオクタン,ポリエチレングリコール等、末端にグリシジル基を有するものとしては、エチレングリコールモノグリシジルエーテル,エチレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。末端にアミノ基を有するものとしては、エチレンジアミン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,4−ジアミノベンゼン、2,6−ジアミノナフタレン,メラミン等が挙げられる。末端にカルボキシル基を有するものとしては、アジピン酸、1,3−フタル酸、1,4−フタル酸,フマル酸,マレイン酸,トリメリト酸,ピロメリト酸等が挙げられる。末端にカルボン酸無水物構造を有するものとしては、無水マレイン酸,無水フタル酸,無水ピロメリト酸等が挙げられる。脱アルコール反応により重合させるものとしては、アルコキシシラン基を有する化合物,アルコキシチタン基を有する化合物が挙げられる。具体的には、テトラメトキシシラン,テトラエトキシシラン,テトラプロポキシシラン,テトラブトキシシラン,メチルトリメトキシシラン,エトキシトリメトキシシラン,ブチルトリメトキシシラン,メチルトリエトキシシラン,エチルトリエトキシシラン,ブチルトリエトキシシラン、1−アミノプロピルトリエトキシシラン、1−クロルプロピルトリエトキシシラン、1−グリシジルプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
また、ポリイソブチレン,ポリビニルブチラールのように弾性の高い材料を用いることで、透明な有機物媒体層は衝撃に対する緩衝作用を向上させることも可能である。透明な有機物媒体層の弾性の範囲としては、ゴム硬度測定の規格JIS K 6253で測定して、硬度5から硬度40が好適である。また硬度10から硬度30がより好適である。硬度5未満の場合は保護板を液晶表示装置に長期にわたって保持させる際の信頼性が下がるおそれがある。また硬度40を超えると、衝撃に対する緩衝効果が低下する傾向がある。
熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン,スチレン/アクリル樹脂,アクリル樹脂,ポリエステル樹脂,ポリプロピレン,ポリイソブチレン,ポリビニルブチラール等が挙げられる。これらはTg以上に加温することにより液状化して充填しやすくなる。
図2に工程の模式図を示す。透明な有機物媒体が液体の場合、或いはモノマーが液体の場合、以下のような方法で透明な有機物媒体を充填する。まず透明な有機物媒体の接する部材(保護板、或いは偏光板,液晶パネル等画像表示パネル)の周囲にバンクを設ける。例えば、液晶パネル1に偏光板2を添付し、偏光板2の上にバンク3を設ける。後述する液晶モジュールの構成図中の透明な有機物媒体層についても、透明な有機物媒体4が液体の場合、或いはモノマーが液体の場合は図では省略しているが、バンクを設ける。次に透明な有機物媒体4を注入後、保護板5を被せる。気泡が入っている場合は、オートクレーブ等の装置で加圧、或いは加圧・加熱したり、バイブレータ等で振動を与えたり、吸引する等して気泡を除去する。
更に気泡を抜けやすくするには、透明な有機物媒体が触れる部分の濡れ性を向上させることが好適である。具体的な面は保護板,偏光板,液晶パネル等画像表示パネルと透明な有機物媒体との接触面である。表面の濡れ性が向上すると空気より透明な有機物媒体が付着しやすくなるため、結果として気泡が抜けやすくなる。濡れ性の具体的な条件は水を基準に考えると、水との接触角で20°以下が好適である。これであればほとんどの有機物はほとんど気泡が入らず充填できる。より確実に気泡を抑制するには、水との接触角は
10°以下が好適である。
なお、バンクは透明な部材を用いることにより画像表示面を一部被っても画像が認識できる。バンクが画像表示面を被わない場合は透明である必要は無い。その場合は画像のくっきり感を高める上で、黒色のバンクが好ましい。
また透明な有機物媒体層の大きさは後述する液晶モジュール構成図中の偏光板,液晶パネルより大きくてもかまわない。
透明な有機物媒体が液体の場合、その液体としては液晶表示装置の発する熱によっても揮発しにくいよう比較的高沸点の溶媒が好ましい。例えばアルコール(炭素数6以上),ジオール(エチレングリコール,プロピレングリコール等),炭化水素(炭素数10以上),エチレングリコールのモノアルキルエーテル,エチレングリコールのモノアルキルエステル,ジエチレングリコールのモノアルキルエーテル,ジエチレングリコールのモノアルキルエステル,トリエチレングリコールのモノアルキルエーテル,トリエチレングリコールのモノアルキルエステル等が挙げられる。
透明な有機物媒体層の厚さは、液体の場合、バンクを形成する際の精度を確保するため、或いは気泡を抜けやすくするため、少なくとも0.1mm 以上が望ましい。また、厚すぎると、特に液体の場合、液体の重量が増加するためバンクの液体保持が困難になってくる。そのため厚くても10mm以下が望ましい。また厚さを一定にするため、目標とする厚さと直径がほぼ同じ透明の粒子(層厚制御粒子)6を用いる方法がある。模式図を図3に示す。透明な有機物媒体4を充填する予定の隙間に、この粒子を重ならないように予め入れておき、その後透明な有機物媒体を充填する。
これにより透明な有機物媒体層の厚さをこの粒子の直径によって制御することが可能になる。この粒子を層厚制御粒子と記述する。
なお、層厚制御粒子を透明な有機物媒体に混ぜて充填することでも層厚制御は可能である。
この他、透明な有機物媒体層の中に吸収異方性のある色素を溶解した光硬化性樹脂モノマーを充填後、偏光子を用いて偏光した光を照射し、モノマーを硬化させる際、色素も吸収軸を持つことで、透明な有機物媒体層が補助偏光板として機能でき、液晶の黒表示における光漏れを低減することも可能である。
なお、カラーフィルタに用いられている顔料が光源の光を散乱するため、この散乱光が黒表示の際の光漏れとなってコントラストを低下させる問題があるが、透明な有機物媒体層に散乱光を吸収する色素を含有することで、コントラストの低下を抑制できる。また、液晶表示装置は黒表示の際、色調が青みを帯びる。これは400〜450nmの波長域での光漏れが他の波長領域より強めだからである。そこで、透明な有機物媒体層の中に400〜450nmの光を吸収する色素を含有することによって、黒表示の際の青みを抑制することにより鮮明な黒表示も可能になる。なお色素に限らず、無機物、或いは金属のナノ粒子も量子サイズ効果による光を吸収する効果がある。
A−4.アンチグレア層
アンチグレア層は、明るい環境で画面を見た場合に周囲の風景が映りこまないようにするため用いる。アンチグレア層は、表面に凹凸形状を形成したり、層内に内部粒子を分散させることで、映り込みを防止するが、内部粒子の粒子径が数十μm以上になるとアンチグレア層のヘイズ値に面内バラツキを生じるようになる。従って、内部粒子径は数μm以下が好ましい。
アンチグレア層の形態は、トリアセチルセルロースやPETなど透明樹脂あるいは偏光板を基材とし、片面に粘着剤、もう片面にアンチグレア層を形成するアンチグレアフィルムや、保護板に直接アンチグレア層をコートしたり、保護板の表面を直接粗化したものであっても良い。いずれの場合においても、アンチグレア層は、少なくとも保護板の出射光側最表面に有する必要があり、例えば保護板両面に形成してあっても良い。粗化の方法は、サンドブラストによる物理的工法、あるいは保護板を溶解させる液(ガラスの場合は、強塩基の溶液)に浸漬する化学的工法が挙げられる。
A−5.ハウジング
画像表示ユニットに保護板,有機透明樹脂,アンチグレア層のほか、電源等画像を表示するために必要な装置を備え、それらを背面から覆ったものをハウジングと言う。内部部材を保護,保持する働きを有するものであれば、材質や形状,色等は特に限定しない。
A−6.駆動用ICドライバ
アクティブマトリクス型液晶表示装置は、液晶パネルを駆動させるために、信号線駆動回路と走査線駆動回路とが設けられ、この信号線駆動回路と走査線駆動回路を制御するためのタイミングコントローラが設けられている。これを駆動用ICドライバと言う。
製品によって、液晶モジュールの上部に設置してある場合と、下部に設置してある場合がある。
〔B〕画像表示装置構成
本発明の画像表示装置の構成について、図4〜図15を用いて説明する。例として液晶表示装置について説明するが、液晶モジュールの部分がプラズマ表示パネルであっても、アンチグレア層,保護板,透明な有機物媒体,ハウジングに関しては同様である。ただし、偏光板については、液晶モジュールでのみ有する。
(1)最表面が保護板
現在市販されているパソコンのモニターや液晶テレビの場合、図4の(a)の透明な有機物媒体4と保護板5が無く、偏光板表面にアンチグレア膜7を有する構造である。図4の(a)で言えばバックライトユニット8に偏光板2,液晶パネル1,偏光板が重ねられた構造である。これらを合わせたものを液晶モジュールと言う。なお液晶パネルは一対の透明なガラス基板間に配置された液晶層とカラーフィルタ層、その液晶層に電界を印加するための電極構造、更に各種絶縁膜から形成されている。このような構成からなる液晶パネルと光学特性を変えるための偏光板、更に光源としてのバックライトユニットを合わせ、駆動用ICドライバを実装したものを液晶モジュールという。この場合は液晶パネルのガラスの厚みが0.7mmと薄いため、物がぶつかった時に割れやすい。
そこで、本発明では図4の(a)のように保護板を設けて耐割性を向上させている。また保護板と偏光板の隙間に透明な有機物媒体を充填することにより、保護板の裏側と偏光板の反射を抑制している。その上、保護板の最表面にアンチグレアフィルムを貼付することで映り込みを抑制している。アンチグレアフィルムは、表面に傷が付いたりマジックなどで落書きされた時や、製造過程でゴミが付着した際に貼り直しできる。また、保護板にアンチグレア層を直接塗布で形成する場合、フィルムに比べて粘着層や離形フィルムが不要になるため、環境負荷低減が図れると言う利点がある。その他、保護板を直接祖化してアンチグレア層を形成した場合、掃除の際に雑巾等で強く擦ってもアンチグレア層が剥がれないという利点がある。
更に液晶パネルと透明な有機物媒体層の間にある偏光板は製造時に液晶パネルに貼付する形になるが、この場合は偏光軸を精度良く合わせる必要がある。しかも一度貼ると貼り直しはできない。しかし図4の(b)のように保護板に貼付すれば、保護板を固定する際に偏光軸を合わせられるので、精度を高められる利点がある。
これができるのは保護板自体の装着位置が若干ずれたとしても、画像表示上は問題にならないからである。
また図4の(c)は保護板上に偏光板、その上にアンチグレア層7が形成されている。この構造では上記2層を1層で兼ねられる場合(アンチグレア層付き偏光板)も含む。これにより、新たにアンチグレアフィルムを貼付する必要が無いという利点がある。
図5のように、これら液晶モジュール9を装着し、電源ユニット10,制御系11,前部の外枠12,後部の外枠13を装着することにより液晶表示装置が作製される。図5の(a)は保護板が液晶パネルと同程度の大きさの例であり、(b)は後述する保護板が液晶パネルより大きい場合の例である。なお(b)は前面の外枠が無い場合を図示しているが、あっても特に機能上問題は無い。なお後述する図6,図12〜図15に示される液晶モジュールはいずれも図5で示される液晶表示装置と同様の構成となる。
(2)液晶モジュールをハウジングで保持
現在市販されているパソコンのモニターや液晶テレビの場合、図6の(a)のバックライトユニット,偏光板,液晶パネル,偏光板までが一括してハウジング14で保持され、液晶モジュールとなっている。これに制御系,電源,外枠等が装着されて画像表示装置として機能している。透明な有機物媒体層と保護板は液晶モジュールが作製された後装着できるため、従来の液晶モジュールの製造プロセスを変えずに作製できるというメリットがある。
図6の(b),(c)は偏光板を保護板の入射光側または出射光側に装着した場合であり、この効果は上述の(1)の図4の(b),(c)と同様である。
ところで、偏光板,液晶パネル,バックライトユニットについて図7,図8に詳しく示す。ここで、駆動用ICドライバ15は液晶パネルの下部に配置しており、FPC基板
16で結ばれている。バックライトユニットと液晶パネルはバックライトユニットと液晶パネルの筐体17に収まっている。この筐体の内面には反射シート18が敷かれ、蛍光管19から発せられる光等を反射し、結果としてなるべく光を画像表示に用いるよう機能している。蛍光管から画像表示面に向かって進む光は初めに拡散板20を通過することで光が更に拡散する。この後、拡散シート21,プリズムシート22等の光学シートを通過した後に液晶パネルに入射する。なおここでは液晶パネルが動かないように筐体の上ブタ
23を設けている。
バックライトを長時間点灯すると、その時の発熱により液晶パネルも加熱される。液晶パネルのうち上部は特に加熱の程度が大きいため、温度も上昇する。この時駆動用ICドライバが上部に結合していると、強く加熱されるため、熱による素子類のダメージが大きくなり、結果としてパネルの耐久性の低下を引き起こす。また素子類のダメージが無くても、熱が液晶パネルに伝わり、液晶としての動作温度以上になった場合は画像がボケてくるという問題も発生する恐れがある。そこで、駆動用ICドライバは液晶パネルの下部に配置するのが理想である。しかし駆動用ICドライバを下に配置した場合、保護板がない従来の液晶表示装置を濡れ雑巾等で拭いた際は、画像表示部分を介して、即ち偏光板を伝わって、水滴が駆動用ICドライバに入りショートを引き起こす可能性もある。そのため、ユーザーの日常の扱いを考えた場合、駆動用ICドライバを液晶パネルの下部に配置するにはある程度の防水効果も必要となる。ここで保護板を設けることで防水性が発揮され、駆動用ICドライバを液晶パネルの下部に配置することが可能となり、結果として駆動用ICドライバ,液晶パネルの長寿命化も付与することが可能となる。
図9には図8に比べてバックライトから偏光板,液晶パネルまでの間にある拡散シート,プリズムシート等の数,構成の異なるものを示した。表示装置設計時に拡散板の性能,バックライトの拡散性等に合わせて、これらの構成の中から、或いは準じる形を適宜選択する。
なお、図7〜図9はバックライトに蛍光管を用いているが、発光ダイオード24(或いはLEDと記述される場合もある)を用いた構成を図10に示した。また発光ダイオードの構造を図10に示した。発光ダイオードは発光部25のまわりに反射面26がある。表示装置設計時に蛍光管,発光ダイオードのどちらか、或いは併用する構成を適宜選択する。
(3)バックライトユニットから保護板までをハウジングで保持
現在市販されているパソコンのモニターや液晶テレビの場合、液晶モジュール(図6の(a)のバックライトユニット,偏光板,液晶パネル,偏光板までが一括してハウジングで保持されたもの)に、制御系,電源,外枠等が装着されて画像表示装置として機能している。図12の(a)のようにハウジングに透明な有機物媒体層と保護板まで保持されることにより従来の液晶表示装置の製造プロセスを変えずにパソコンのモニターや液晶テレビを作製できるというメリットがある。
図12の(b),(c)は偏光板を保護板の入射光側または出射光側に装着した場合であり、この効果は上述の(1)の図4の(b)(c)と同様である。
(4)保護板とハウジングで固定
図12ではハウジングにより保護板までを保持している。例えば32インチの液晶TVの場合、保護板に厚さ2mmガラスを用いると、保護板だけで約1.5kg になる。厚さ3mmのガラスを用いた場合は約2.2kg にもなる。そのためハウジングは保護板を保持するため、従来より肉厚の部材を用いる必要が出てくる。これは液晶TVの重量増加にもつながるので、好ましいことではない。
そこで図13の(a)に示すように保護板とハウジングを固定することによりハウジングだけでなく保護板とともに、他の部材を保持できるため、ハウジングを肉厚にする必要がなくなる。即ち、部材の使用量とその分のコストが低減でき、部材が薄くなるので加工も容易というメリットがある。
図13の(b)(c)は偏光板を保護板の入射光側または出射光側に装着した場合であり、この効果は上述の(1)の図4の(b)(c)と同様である。
(5)透明な有機物媒体層で偏光板と液晶パネルを保持
図14の(a)、及び図15の(a)に示すように透明な有機物媒体層で偏光板と液晶パネルを保持し、これらが保護板に保持されるようにすることで、ハウジングで保持する部材がバックライトだけになる。そのため、ハウジングを上記(4)より肉薄にできるため、部材の使用量とその分のコストが更に低減でき、部材も更に薄くなるので加工も容易というメリットがある。
図14の(b)(c)、及び図15の(b)(c)は偏光板を保護板の入射光側または出射光側に装着した場合であり、この効果は上述の(1)の図1の(b)と同様である。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施例では、
実施例1において透明な有機物媒体の有無による界面反射に関する例を、
実施例2において保護板の防液性に関する例を、
実施例3〜6において透明な有機物媒体への添加物によるコントラスト向上に関する例を、
実施例7〜11,比較例1〜2において鮮明性に関する例を、
実施例6〜10,比較例3〜5において画面ひずみに関する実施例を記載する。
バックライトユニットの出射光側に、2枚の偏光板を貼付した液晶パネルを設けた構成の液晶モジュールを2台作製する。このうち1台に透明な有機物媒体としてポリイソブチレンを介し、保護板として厚さ1.8mm のガラス板を設け、保護板の出射光側表面にはヘイズ3%のアンチグレア処理フィルムを貼付する。ポリイソブチレン層は厚さが約1mmである。もう1台にはポリイソブチレンを充填せず空気層を介する構成で同様のガラス板を設ける、保護板の出射光側表面にはヘイズ3%のアンチグレア処理フィルムを貼付する。
保護板を設けたモジュールを比較すると、ポリイソブチレンを充填しない方が表面の反射が強く現れた。測定すると、ポリイソブチレンを充填していない方は約12%、充填している方は約4%の反射率であった。また、表面にアンチグレアフィルムを有することで、反射光が散乱し映り込みも抑制され、保護板のないモジュール同様、鮮明な画像が得られた。よって、保護板を設けてもポリイソブチレンで保護板と偏光板の隙間を塞ぎ、表面にアンチグレア層を付与することにより界面反射および映り込みを抑制できることが示された。
ポリイソブチレン層は厚さを約0.1mm にした場合、及び10mmにした場合も作製したが、どちらも反射率は約4%であった。
また、保護板は、基板の屈折率がガラス基板と近いものであれば、上記と同様の効果が得られる。例えばアクリル基板等透明樹脂基板は屈折率がガラス基板とほぼ同じ1.5 であり、透明樹脂基板とガラス基板を貼り合せた複合基板の場合も、屈折率が約1.5 なので、上記と同様の効果を得られる。
また、透明な有機物媒体についても、ポリイソブチレンに限ったことではなく、透明な有機物媒体の屈折率をn、保護板の屈折率をn0 とする場合、これら屈折率が下記式に従う材料であれば、上記と同様の効果を得られる。
0−0.2<n<n0+0.2
尚、透明な有機物媒体は、パネルと保護板を接着し固定する働きを有するので、接着性のある透明な有機物媒体であればよい。
バックライトユニットの出射光側に、2枚の偏光板を貼付した液晶パネルを設けた構成の液晶モジュールを2台作製する。更にこの2台の液晶モジュールにそれぞれ制御系,電源等を装着し、画像表示装置を作製する。また駆動用ICドライバが液晶モジュール下部に装着されている。この液晶表示装置のうち1台に透明な有機物媒体としてポリイソブチレンを介して保護板として厚さ2mmのガラス板を設ける。ポリイソブチレン層は厚さが約1mmである。
画面のほこりを除去するため画面に弱アルカリ性のガラスクリーナをスプレーし、その後雑巾で拭いたところ、保護板を設けていないものは画面の一部が画像を表示しなくなった。保護板を設けた方はこのような現象は起こらなかった。調べたところスプレーしたガラスクリーナが画面上を滴り落ち偏光板とハウジングの隙間から駆動用ICドライバにまで達していた。このため駆動用ICドライバの配線が短絡し、画面の一部が映像を表示しなくなった。ガラスクリーナの代わりに洗剤を混ぜた水でも同様の現象が起こった。
以上より、ガラスクリーナや洗剤混合液等の液体による画面清掃にも耐えられる防液性を兼ね備えるには、保護板を設けた液晶表示装置が好適であることが示された。
偏光板と保護板との間の透明な有機物媒体を、ポリイソブチレンの代わりに色素NK
3981(林原生物科学研究所製)を0.1wt% 含んだアクリル樹脂とする構成以外は実施例1の透明な有機物媒体を用いた液晶モジュールと同様のものを作製した。
本実施例の構成において、透明な有機物媒体は、混入させた色素の効果により、波長
490nm付近に吸収ピークを有するスペクトル吸収層として作用する。これにより、カラーフィルタの散乱によって生じる490nm付近の光漏れを吸収し、コントラスト比向上効果が期待できる。
液晶パネルに用いられているカラーフィルタは有機顔料によって、青,緑,赤の着色層が形成されている。たとえば、青にはPB15:6+PV23、緑にはPG36+PY
150、赤にはPR177+PY83などが知られている。有機顔料は、50nm〜200nm程度の粒子径でベースポリマに分散した状態で存在するが、これらはレイリー散乱領域の粒子系であるため、液晶パネル背面に配置された光源からの入射光を散乱させ、その散乱光が黒表示における光漏れとなって、コントラスト比を低下させてしまう。液晶表示装置においては視野角特性を保持するため、液晶パネルには平行光ではなく拡散光が入射されるので、この影響は深刻である。
このとき、カラーフィルタの散乱光はレイリー散乱によるため、本来の分光特性よりも短波長にピークを有している。特に、緑フィルタでは、ピーク波長が530nmから490nm付近へ短波長シフトするため、光源の発光がある波長領域であること、視感度が比較的高い波長領域であることから、コントラスト比に対して最も影響が大きい。たとえば、狭帯域発光蛍光体による光源であれば、490nm付近に緑蛍光体の副発光があり、発光ダイオードであれば、発光ピークではないが青や緑の発光ダイオードの発光領域にかかる。すなわち、黒表示において、490nmの光は特異的に強められることになる。
本実施例では、490nm付近の光を吸収する作用を透明な有機物媒体に付与したが、これによって、黒表示において特異的に強調される490nm付近の不要な光を吸収することができる。なお、490nm付近の光強度は、白表示においては非常に弱いため、この波長を吸収しても、白表示の透過光強度に大きな影響は与えないので、コントラスト比が向上する。本実施例の構成では、色素を0.1wt% を添加したことにより、黒表示の透過率を13%低減することができ、コントラスト比を10%向上できた。
スペクトル吸収層として機能させるためには、490nm付近に吸収ピークを有し、透明な有機物媒体に分散させることが可能な色素であればよく、本実施例に限定されないことはいうまでもない。色素の添加量は、用いる色素の吸光度と、黒表示,白表示の透過率を考慮し、適宜最適化すればよい。
本実施例では、ほぼ透明な有機物媒体を、金属ナノ粒子を0.2wt% 添加した光硬化性アクリル樹脂に替えた以外は実施例3と同様である。これにより、黒表示においてカラーフィルタ顔料で散乱される約490nm付近の特異的な光を吸収することが可能となり、コントラスト比向上効果が得られる。また金属ナノ粒子の表面を界面活性剤で処理することでナノ粒子の凝集を防ぎ有機媒体中に均一に分散することが可能となる。本実施例の構成では、界面活性剤として例えばアクリル基を有する長鎖アルキルチオールを用いて表面処理した粒径10nm以下の金ナノ粒子を0.2wt% 添加混合したことにより、黒の透過率を10%低減することができ、コントラストを8%向上できた。
金属ナノ粒子は、490nm付近に吸収ピークを有し、その表面を処理することで有機媒体中に均一に分散させることが可能なものであれば良く、各種金属の合金からなるナノ粒子なども使用可能であり、本実施例に限定されないことはいうまでもない。ナノ粒子の添加量は、用いる粒子の吸収係数と、黒表示,白表示の透過率を考慮し、適宜最適化すればよい。
本実施例では、透明な有機物媒体を、4−カルボキシメチルアゾベンゼンを0.1wt%添加した光硬化性アクリル樹脂に代え、硬化する際の光照射のプロセスを変えた以外は、実施例4と同様である。アクリル樹脂の光硬化処理の前に、吸収異方性を発現させるために、高圧水銀ランプを光源に用い、干渉フィルタを介して、365nmのi線を取り出し、石英基板を積層したパイル偏光子を用いて、偏光比約10:1の直線偏光光を、約5J/cm2 基板へほぼ垂直に照射した。照射した偏光の偏光方向は、基板の短辺方向とした。その後、透明な有機媒体であるアクリル樹脂を硬化するための250から450nmの範囲の紫外線を前面に照射した。これらの光は合わせて照射することも可能である。これにより、透明な有機物媒体は、基板の長辺方向に吸収軸を発現した。これは、本実施例に用いた液晶パネルの前面の偏光板、すなわち観察者側に配置される偏光板の吸収軸と同一方向とするためである。用いる液晶パネルの前面偏光板の吸収軸が短辺方向であれば、照射する偏光面を基板の長辺方向とすればよい。また、本実施例では、照射した偏光の偏光方向と直交する方向に吸収軸が発現する材料を用いたが、たとえば、照射した偏光の偏光方向に対して光酸化を生じる等、吸収軸を照射した偏光の偏光面と同一方向になる材料を用いる場合には、照射する偏光方向を変えればよい。なお、偏光紫外線照射によって、一軸吸収異方性を発現させる光官能性物質であれば同様の効果が得られ、本実施例の化合物には限定されない。また、添加する量は、用いる光官能性物質の異方性発現に合わせて、適宜最適化すればよい。
本実施例における透明な有機物媒体は、観察者側の偏光板の補助偏光板として機能するため、わずかな一軸吸収異方性であっても、黒表示における光漏れを効果的に低減でき、コントラスト比を向上できる。本実施例では、黒表示の輝度を5%低減することができ、コントラスト比を5%向上することができた。
本実施例では、透明な有機物媒体を、ダイレクトオレンジ39を0.12wt% 添加した光硬化性アクリル樹脂に代えた以外は、実施例5と同様である。本実施例における透明な有機物媒体は、波長400から500nmにおいて二色性を示す。従って、黒表示において強度が大きい短波長領域の光漏れを効率よく吸収することができ、かつ、白表示への影響はほとんどないため、コントラスト比向上および、黒表示の色調補正が可能となった。なお、添加する色素は、二色性を示す色素であって、透明な有機物媒体に添加することができる色素であればよい。
一般に、液晶表示装置は、黒表示の色調が白表示の色調よりも青みを帯びる。これは、偏光板偏光度の波長依存性によるためであり、黒表示において400から450nmの波長領域で光漏れが強くなるからである。本実施例の二色性色素を含有した透明な有機物媒体により、黒表示における400から450nmの光漏れを吸収することができた。黒表示の色調は、より無彩色にちかづき、またコントラスト比は3%向上できた。
バックライトユニットに偏光板,液晶パネル,偏光板が重ねられた構造の液晶モジュールを作製する。本実施例で用いた液晶モジュールはWXGAタイプの32インチであり、画素サイズは0.511mmとなる。また、液晶パネルの中のカラーフィルタから偏光板までの距離0.9mmである。パネルの耐衝撃性を上げるため、パネルのおもて面側に厚さ1.0mmの透明な有機物媒体を介して、表面にヘイズ5%のアンチグレアフィルムを貼付した厚さ1.8mm の保護板を設ける。以上の構成によりカラーフィルタから画像表示部最表面までの距離は3.7mm となる。なお、透明な有機物媒体は、パネルと保護板間の界面反射を抑制する効果も有する。
白黒画像の拡大写真より、ボヤケ幅を測定したところ、0.15mmで画像サイズ(0.51
mm)の2/3以下であり、ボヤケの感じられない非常に鮮明性の高い画像であることを確認した。
32インチWXGAパネルの代わりに32インチハイビジョンタイプのパネル(画素サイズは0.363mm)を用いて、実施例7と同様に評価したところ、ボヤケ幅は同じく
0.15mmとなり、ボヤケの感じられない鮮明な画像を表示した。
透明樹脂の厚みを1.0mmから0.3mmへ、ヘイズが5%のフィルムを8%のアンチグレア処理フィルムに代えた以外は実施例7と同様の構成の液晶モジュールを作製する。
ボヤケ幅を測定したところ、0.20mm であり32インチ WXGAタイプのパネルを用いても比較的鮮明な画像であった。また、ヘイズが高いので明るい室内で暗い映像を鑑賞しても映り込みが気にならなかった。
保護板の厚みを1.8mmから1.1mmへ、ヘイズが5%のフィルムを52%のアンチグレア処理フィルムに代えた以外は実施例7と同様の構成の液晶モジュールを作製する。
ボヤケ幅を測定したところ、0.30mm であり32インチWXGAタイプのパネルを用いても比較的鮮明な画像である。また、ガラス厚みが1.1mm であるため実施例7〜9の場合に比べて液晶モジュールの薄型,軽量化が図られている。
透明樹脂の厚みを1.0mmから0.3mmに代えた以外は実施例10と同様の液晶モジュールを作製する。
ボヤケ幅を測定したところ、0.25mmであり32インチWXGAタイプのパネルを用いても比較的鮮明な画像である。また、透明樹脂層も薄いので実施例7〜10の場合に比べて液晶モジュール,液晶表示装置の薄型化が可能である。
〔比較例1〕
保護板の厚みを1.8mmから2.8mmへ、透明樹脂の厚みを1.0mmから2.8mmへ、アンチグレア処理フィルムのヘイズを5%から52%にする以外は実施例7と同様の構成の液晶モジュールを作製する。
ボヤケ幅を測定したところ0.44mm であり、画素サイズの2/3倍より大きく不鮮明な画像であった。
〔比較例2〕
アンチグレア処理フィルムのヘイズを5%から25%にする以外は実施例7と同様の構成の液晶モジュールを作製する。
ボヤケ幅を測定したところ0.39mm であり、画素サイズの2/3倍より大きく不鮮明な画像であった。
Figure 0005095993
実施例7〜11、及び比較例1,2より、ボヤケ幅が画素サイズの2/3以下であれば画像の鮮明性を確保できることが示された。
実施例7と同様の構成の液晶モジュールを作製する。
保護板表面を約2kg/cm2の荷重で押しながら左から右へ約100mm/秒の速度で100mm移動させたが、押した跡は全く残らず、画像に変化は無かった。
実施例9と同様の構成の液晶モジュールを構成する。
保護板表面を約2kg/cm2の荷重で押しながら左から右へ約100mm/秒の速度で100mm移動させたが、押した跡は全く残らず、画像に変化は無かった。
実施例10と同様の構成の液晶モジュールを構成する。
保護板表面を約2kg/cm2の荷重で押しながら左から右へ約100mm/秒の速度で100mm移動させたが、押した跡は全く残らず、画像に変化は無かった。
実施例11と同様の構成の液晶モジュールを構成する。
保護板表面を約2kg/cm2の荷重で押しながら左から右へ約100mm/秒の速度で100mm移動させたが、押した跡は全く残らず、画像に変化は無かった。
透明樹脂の厚みを0.3mmから0.1mmに変えた以外は実施例11と同様の構成の液晶モジュールを構成する。
保護板表面を約2kg/cm2の荷重で押しながら左から右へ約100mm/秒の速度で100mm移動させたが、押した跡は全く残らず、画像に変化は無かった。
〔比較例3〕
透明樹脂の厚みを0.3mmから0.05mmに変えた以外は実施例11と同様の構成の液晶モジュールを構成する。
保護板表面を約2kg/cm2の荷重で押しながら左から右へ約100mm/秒の速度で100mm移動させたところ、押した跡が数秒間残り、その間は画像が認識できなかった。この現象は、押されることにより、液晶パネル内の液晶層のギャップ間隔が乱れ、これが画像に影響を与えたものである。
〔比較例4〕
透明樹脂の厚みを0.3mmから0.025mmに変えた以外は実施例11と同様の構成の液晶モジュールを構成する。
保護板表面を約2kg/cm2の荷重で押しながら左から右へ約100mm/秒の速度で100mm移動させたところ、押した跡が数秒間残り、その間は画像が認識できなかった。
〔比較例5〕
保護板の厚みを1.1mmから0.8mmに変えた以外は実施例11と同様の構成の液晶モジュールを構成する。
保護板表面を約2kg/cm2の荷重で押しながら左から右へ約100mm/秒の速度で100mm移動させたところ、押した跡が数秒間残り、その間は画像が認識できなかった。
実施例12〜16、及び比較例3〜5より、画像形成面であるカラーフィルタから保護板のアンチグレア層の面までの距離2.1mm 以上であれば、押されることによる液晶層のギャップ間隔の乱れを抑制できることが示された。
Figure 0005095993
保護板と透明な有機物媒体を付けた液晶モジュールを作製する。パネルのおもて面側に厚さ0.5mm の透明な有機物媒体を介して、表面にヘイズ10、或いは12,15,18,22,25%のアンチグレアフィルムを貼付した。また保護板の厚さは0.7 、或いは1.4,1.8,2.8,3.8,4.8mm とした。本実施例で用いた液晶モジュールはWXGAタイプの32インチであり、画素サイズは0.511mm となる。また、液晶パネルの中のカラーフィルタから偏光板までの距離はいずれも0.9mm である。以上の構成によりカラーフィルタから画像表示部最表面までの距離は2.1 ,2.8,3.2,4.2,5.2,
6.2mm となる。目視でボヤケの程度を調べたところ下記の結果になった。尚、被験者は10名である。
下記表の数値はカラーフィルタ面、すなわち画像形成面から保護板表面までの距離をL、用いるアンチグレア層のヘイズをH、液晶モジュールの画素サイズをDとしたときのL×H/Dの値である。
Figure 0005095993
・表中の数値は、L・H/Dで求めた数値である。
・(カッコ)内の○は目視評価により10名とも許容できる、△は5〜9名許容できる、 ×は許容できる人が5名未満である。
用いる液晶モジュールをWXGAタイプの32インチの代わりに37インチのハイビジョンタイプ(画素サイズは0.42mm )に代える以外は実施例17と同様にして保護板と透明な有機物媒体を付けた液晶モジュールを作製した。目視でボヤケの程度を調べたところ下記の結果になった。
Figure 0005095993
・表中の数値は、L・H/Dで求めた数値である。
・(カッコ)内の○は目視評価により10名とも許容できる、△は5〜9名許容できる、×は許容できる人が5名未満である。
以上の結果より、カラーフィルタ面、すなわち画像形成面から保護板表面までの距離をL、用いるアンチグレア層のヘイズをH、液晶モジュールの画素サイズをDとしたとき、L×H/D<150のとき、全員ボヤケが許容できることが示された。また、L×H/D<200のとき、半数以上の人がボヤケを許容できることが示された。
以上の通り、本願発明の構成を有することで、透明な有機物媒体を介して画像表示パネルの上に保護板を設けることにより耐割性が向上した。また、空気界面での反射率は有機物媒体なしの場合より低減することが示された。
更にアンチグレア層を設けることで映り込みを抑制できることが示された。加えて、画像形成面からアンチグレア層までの距離とアンチグレア層のヘイズを画素サイズに対して規定することで、鮮明性低下を抑制できることが示された。
ボヤケ幅の説明図。 本発明の液晶表示装置製造の際の透明な有機物媒体充填工程の模式図。 本発明で用いる層厚制御粒子を含有した透明な有機物媒体層の模式図。 本発明の液晶表示装置の液晶モジュール断面模式図(1)。 本発明の液晶表示装置の断面模式図。 本発明の液晶表示装置の液晶モジュール断面模式図(2)。 本発明の液晶表示装置の偏光板/液晶セル/偏光板/バックライトユニット部分の図。 本発明の液晶表示装置の偏光板/液晶セル/偏光板/バックライトユニット/ハウジング部分の図。 本発明の液晶表示装置の偏光板/液晶セル/偏光板/バックライトユニット部分の図。 本発明の液晶表示装置の偏光板/液晶セル/偏光板/発光ダイオードからなるバックライトユニット部分の図。 本発明の液晶表示装置のバックライトユニットの発光ダイオードの構造。 本発明の液晶表示装置の液晶モジュール断面模式図(3)。 本発明の液晶表示装置の液晶モジュール断面模式図(4)。 本発明の液晶表示装置の液晶モジュール断面模式図(5)。 本発明の液晶表示装置の液晶モジュール断面模式図(6)。
符号の説明
1 液晶パネル
2 偏光板
3 バンク
4 透明な有機物媒体
5 保護板
6 層厚制御粒子
7 アンチグレア層
8 バックライトユニット
9 液晶モジュール
10 電源ユニット
11 制御系
12 前部の外枠
13 後部の外枠
14 ハウジング
15 駆動用ICドライバ
16 FPC基板
17 筐体
18 反射シート
19 蛍光管
20 拡散板
21 拡散シート
22 プリズムシート
23 筐体の上ブタ
24 発光ダイオード
25 発光部
26 反射面

Claims (23)

  1. バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶パネルが配置されている液晶表示装置において、
    該液晶パネルの該バックライトユニットに面していない側に透明な保護板を有し、
    液晶パネルの出射光側にも偏光板が貼付され、
    該保護板と、液晶パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
    該保護板の該透明な有機物の媒体層に面していない側にアンチグレア層を有し、
    該透明な有機物の媒体層の周囲にバンクが形成され
    前記液晶表示装置の下部には、前記液晶表示装置の駆動用ICドライバが配置され、
    前記透明な有機物の媒体層は、可視領域に吸収のある化合物を含有し、
    前記透明な有機物の媒体層は、前記バンクの内側で、水との接触角が20°以下となる濡れ性を有する部材と接触することを特徴とする液晶表示装置。
  2. バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶パネルが配置されている液晶表示装置において、
    該液晶パネルの該バックライトユニットに面していない側に透明な保護板を有し、
    該保護板と、液晶パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
    該保護板の該透明な有機物の媒体層側に偏光板が貼付されており、
    該保護板の該透明な有機物の媒体層に面していない側にアンチグレア層を有し、
    該透明な有機物の媒体層の周囲にバンクが形成され
    前記液晶表示装置の下部には、前記液晶表示装置の駆動用ICドライバが配置され、
    前記透明な有機物の媒体層は、可視領域に吸収のある化合物を含有し、
    前記透明な有機物の媒体層は、前記バンクの内側で、水との接触角が20°以下となる濡れ性を有する部材と接触することを特徴とする液晶表示装置。
  3. 該バックライト,該液晶パネル,該2枚の偏光板がハウジング内にあり、該保護板が該透明な有機物の媒体層を介して該偏光板に貼合わされていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  4. 該バックライト,該液晶パネル,該2枚の偏光板,該透明な有機物の媒体層,保護板がハウジング内にあることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  5. 該保護板の該透明な有機物の媒体層に面していない側にアンチグレア層を有し、該保護板の面積が、液晶パネルより大きく、該保護板と該ハウジングが結合されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  6. 該バックライト,該液晶パネル,該偏光板がハウジング内にあり、該保護板が該透明な有機物の媒体層を介して該偏光板に貼合わされていることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  7. 該バックライト,該液晶パネル,該偏光板,該透明な有機物の媒体層,保護板がハウジング内にあることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  8. 該保護板の面積が、液晶パネルより大きく、該保護板と該ハウジングが結合されていることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  9. バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶パネルが配置されている液晶表示装置において、
    該液晶パネルの該バックライトユニットに面していない側に透明な保護板を有し、
    該保護板と、液晶パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
    該保護板の出射光側に偏光板を貼付し、その上にアンチグレア層を設け、
    該バックライト,該液晶パネル,該偏光板がハウジング内にあり、該保護板が該透明な有機物の媒体層を介して該偏光板に貼合わされて、
    該透明な有機物の媒体層の周囲にバンクが形成され
    前記液晶表示装置の下部には、前記液晶表示装置の駆動用ICドライバが配置され、
    前記透明な有機物の媒体層は、可視領域に吸収のある化合物を含有し、
    前記透明な有機物の媒体層は、前記バンクの内側で、水との接触角が20°以下となる濡れ性を有する部材と接触することを特徴とする液晶表示装置。
  10. バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶パネルが配置されている液晶表示装置において、
    該液晶パネルの該バックライトユニットに面していない側に透明な保護板を有し、
    該保護板と、液晶パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
    該保護板の出射光側に偏光板を貼付し、その上にアンチグレア層を設け、該バックライト,該液晶パネル,該偏光板,該透明な有機物の媒体層,保護板がハウジング内にあり、
    該透明な有機物の媒体層の周囲にバンクが形成され、
    前記液晶表示装置の下部には、前記液晶表示装置の駆動用ICドライバが配置され、
    前記透明な有機物の媒体層は、可視領域に吸収のある化合物を含有し、
    前記透明な有機物の媒体層は、前記バンクの内側で、水との接触角が20°以下となる濡れ性を有する部材と接触することを特徴とする液晶表示装置。
  11. バックライトユニット,バックライトユニット側の偏光板,2枚のガラス基板で保持され内部に電極,液晶層,配向層,カラーフィルタを有する液晶パネルが配置されている液晶表示装置において、
    該液晶パネルの該バックライトユニットに面していない側に透明な保護板を有し、
    該保護板と、液晶パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
    該保護板の出射光側に偏光板を貼付し、その上にアンチグレア層を設け、該保護板の面積が、液晶パネルより大きく、該保護板と該ハウジングが結合されて、
    該透明な有機物の媒体層の周囲にバンクが形成され
    前記液晶表示装置の下部には、前記液晶表示装置の駆動用ICドライバが配置され、
    前記透明な有機物の媒体層は、可視領域に吸収のある化合物を含有し、
    前記透明な有機物の媒体層は、前記バンクの内側で、水との接触角が20°以下となる濡れ性を有する部材と接触することを特徴とする液晶表示装置。
  12. 前記透明な有機物の媒体層の厚さが0.1 〜10mmであることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の液晶表示装置。
  13. 前記透明な有機物の媒体層の構成部材の屈折率をn、保護板の屈折率をn0 とする場合、これら屈折率が下記式に従うことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の液晶表示装置。
    0−0.2<n<n0+0.2
  14. 前記可視領域に吸収のある化合物が一軸異方性がある化合物であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の液晶表示装置。
  15. 前記液晶表示装置において、画像形成面からアンチグレア層表面までの距離をL(mm)とする場合、距離Lが下記式に従うことを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の液晶表示装置。
    2.1≦L
  16. 2枚のガラス基板間に、1色または複数色の放電セルが複数配列されるとともに、各放電セルに対応する色の蛍光体層が配設され、当該蛍光体層が紫外線により励起されて発光する構成のプラズマ表示パネルにおいて、
    該プラズマ表示パネルの出射光側に透明な保護板を有し、
    該保護板と、プラズマ表示パネルの間に透明な有機物の媒体層を有し、
    該保護板の該透明な有機物の媒体層に面していない側にアンチグレア層を有し、
    該透明な有機物の媒体層の周囲にバンクが形成され、
    前記プラズマ表示パネルの下部には、前記プラズマ表示パネルの駆動用ICドライバが配置され、
    前記透明な有機物の媒体層は、可視領域に吸収のある化合物を含有し、
    前記透明な有機物の媒体層は、前記バンクの内側で、水との接触角が20°以下となる濡れ性を有する部材と接触することを特徴とするプラズマ表示装置。
  17. 前記透明な有機物の媒体層の厚さが0.1〜10mmであることを特徴とする請求項16に記載のプラズマ表示装置。
  18. 前記透明な有機物の媒体層の構成部材の屈折率をn、保護板の屈折率をn0 とする場合、これら屈折率が下記式に従うことを特徴とする請求項16,17のいずれかに記載のプラズマ表示装置。
    0−0.2<n<n0+0.2
  19. 前記液晶表示装置またはプラズマ表示装置のボヤケ幅をd(mm)、画素サイズをD(mm)とする場合、ボヤケ幅が下記式に従うことを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載の液晶表示装置またはプラズマ表示装置。
    d<2・D
  20. 前記液晶表示装置またはプラズマ表示装置のボヤケ幅をd(mm)、画素サイズをD(mm)とする場合、ボヤケ幅が下記式に従うことを特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載の液晶表示装置またはプラズマ表示装置。
    d<(2/3)・D
  21. 前記液晶表示装置またはプラズマ表示装置の画像形成面からアンチグレア層表面までの距離をL(mm)、もアンチグレア層のヘイズをH、画素サイズをD(mm)とする場合、これらが下記関係式に従うことを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の液晶表示装置またはプラズマ表示装置。
    L・H/D<200
  22. 前記液晶表示装置またはプラズマ表示装置の画像形成面からアンチグレア層表面までの距離をL(mm)、もアンチグレア層のヘイズをH、画素サイズをD(mm)とする場合、これらが下記関係式に従うことを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の液晶表示装置またはプラズマ表示装置。
    L・H/D<150
  23. 前記バンクは、黒色であることを特徴とする請求項1〜22のいずれかに記載の液晶表示装置またはプラズマ表示装置。
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