以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の表示装置の1実施例の断面構造の概略を示す模式図である。この表示装置1は表示パネル30と、その前面に配置する保護板10と、保護板10と表示パネル30の間に充填される透明層20から構成される。
表示パネル30としては液晶表示パネルや、有機エレクトロルミネッセンスパネルなどを用いることができる。また、これらの表示パネルにはパッシブ駆動方式やアクティブ駆動方式があるが、詳細な構成や動作については周知であるのでここではその説明は省略する。
本実施例では以下、表示パネル30として液晶表示パネルを用いる場合を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
液晶表示パネル30は、液晶セル40と、その背面に配置するバックライト50とから構成される。
バックライト50は液晶セル40の表示領域をその背面側から照明するものである。バックライト50としてはエッジライト方式(導光体方式),直下方式(反射板方式),面状光源方式などがある。バックライト50はこれらの方式やその他の方式の中から用途や目的,表示領域の大きさに合わせて最適な方式を選べばよい。ここでは、エッジライト方式のバックライトについて説明する。
バックライト50は裏面に白色顔料によるドット印刷、或いは微細な凹凸形状やレンズ形状等の光の進行方向を変える手段を形成した透明な樹脂からなる導光板52と、導光板52の端面に配置した光源51と、導光板52の裏面側に配置した反射シート53と、導光板52の表面側に配置したプリズムシートや、マイクロレンズアレイ,拡散シートなどの光学部材54とを有している。
光源51としては冷陰極管や熱陰極管などの線状光源や発光ダイオード(LED)などの点状光源を使用することができる。ここでは以下、光源51としてLEDを使用する場合を説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
光源51としてLEDを用いる場合は、光源からの光を導光板52に効率よく入射させるため、図示しない反射体を設けたり、発光部の周囲に形成するモールド樹脂の形状を工夫すると良い。
この構成において、光源51から出射し、導光板52に入射する光は全反射しながら導光板52内を伝播する。導光板52内を伝播する光のうち導光体裏面に施された、光の進行方向を変える手段に至った光は、その進行方向が変わり、導光板52の表面側から出射する。導光板52から出射する光は、プリズムシートや、マイクロレンズアレイ,拡散シートなどの光学部材により出射角度の分布や、面内での輝度分布が調整された後、液晶セル40に照射される。
液晶セル40はバックライト50からの光の透過光量を調整することで映像を表示する透過型、或いは半透過反射型の液晶セルを用いる。
液晶セル40は偏光板を備え、液晶層に入射する光の偏光状態を制御することで映像表示を行うものが比較的低い駆動電圧でコントラスト比の高い映像が得られることから望ましい。
液晶セル40としては例えばTN(Twisted Nematic)方式,STN(Super Twisted Nematic)方式,ECB(Electrical Controlled Birefringence)方式などを用いることができる。また、広視野角を特徴とするIPS(In Plane Switching)方式,VA(Vertical Alingned)方式を用いることができる。
あるいは液晶セル40として、上記方式を応用した半透過反射型の液晶セルを用いることができる。
ここでは以下、液晶セル40としてアクティブマトリクス方式を用いる場合の概要を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
液晶セル40は、平坦かつ透明で光学的に等方なガラス、あるいはプラスチックからなる透明基板41および透明基板42とを有する。透明基板41には、カラーフィルタや、ポリイミド系高分子からなる配向膜(いずれも不図示)が積層されている。透明基板42には、配向膜,画素を形成する電極,信号電極,薄膜トランジスタ等からなるスイッチング素子等(いずれも不図示)が形成されている。
2枚の透明基板41,42は配向膜形成面を向かい合わせ、図示しないスペーサーにより一定の間隙を設けた状態で枠状のシール材44で周囲を接着して内部に空間を形成する。この空間に液晶を封入し、封止することで液晶層43が設けられる。
液晶層43は2枚の透明基板41,42上に形成された配向膜に施される配向処理により、その液晶分子長軸の配向方向が規定される。
透明基板41の前面と透明基板42の背面にはそれぞれ偏光板45及び偏光板46を備える。
偏光板はこれに入射する光のうち互いに直交する直線偏光成分の一方を透過し、他方を吸収するものである。偏光板45,46としては例えば、ヨウ素や有機染料などの2色性の材料を染色あるいは吸着させたポリビニルアルコールなどからなる基材フィルムを延伸し、2色性の材料を配向させることで吸収2色性を発現する偏光層をトリアセチルセルロースフィルムなどからなる2枚の保護フィルムで挟んだ構造のものを用いることができる。
偏光板45,46はそれぞれ図示しない粘着層を介して、透明基板41,42に固定される。
透明層20は、表示パネル30の最表面にある偏光板45、及び保護板10とその屈折率の値が近いほどそれぞれとの境界面における反射が小さくなる。つまり、不要な反射を減らすため、透明層の屈折率は偏光板や保護板の屈折率との差が小さいことが必要である。
具体的には偏光板の保護層として利用されるトリアセチルセルロースフィルムや後述する保護板として使用される材質の屈折率は1.4〜1.6程度であるので、透明層の屈折率も1.4〜1.6の範囲とすることで各界面での不要反射を十分に抑制することができる。
透明層としては、例えば下記のものが挙げられる。
モノマーを熱硬化,光硬化することにより重合させる熱硬化樹脂や、光硬化樹脂、或いはすでに重合が完了している熱可塑性の樹脂を挙げることができる。
保護板10と表示パネル30の間に透明層20を充填する方法としては、透明層20が接する部材(保護板、或いは液晶セル)の周縁部に必要に応じて図示しない土手を設け、透明層20としての熱硬化樹脂や光硬化樹脂のモノマーを保護板10と表示パネル30との隙間に充填後、適切な熱、或いは光を与えることにより硬化させるという方法がある。
これら樹脂のモノマーとしては、モノマー内の2重結合を用いて重合させるもの、脱水反応により重合させるもの、脱アルコール反応等が挙げられる。
モノマー内の2重結合を用いて重合させるものとしてスチレン,メチルメタクリレート,エチルメタクリレート,プロピルメタクリレート,イソプロピルメタクリレート,ブチルメタクリレート,イソブチルメタクリレート,ヘキシルメタクリレート,メチルアクリレート,エチルアクリレート,プロピルアクリレート,イソプロピルアクリレート,ブチルアクリレート,イソブチルアクリレート等が挙げられる。これらを単独、或いは複数種用いることで透明層を形成する。脱水反応により重合させるモノマーとしては、末端に2個以上の水酸基、或いはグリシジル基、2個以上のアミノ基を有するものと、末端に2個以上のカルボキシル基、或いはカルボン酸無水物構造を有するものが縮重合するものが挙げられる。末端に水酸基を有するものとしては、エチレングリコール,プロピレングリコール,ジエチレングリコール、1,3−ジヒドロキシシクロブタン、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,5−ジヒドロキシシクロオクタン等、末端にグリシジル基を有するものとしては、エチレングリコールモノグリシジルエーテル,エチレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。末端にアミノ基を有するものとしては、エチレンジアミン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,4−ジアミノベンゼン、2,6−ジアミノナフタレン,メラミン等が挙げられる。末端にカルボキシル基を有するものとしては、アジピン酸、1,3−フタル酸、1,4−フタル酸,フマル酸,マレイン酸,トリメリト酸,ピロメリト酸等が挙げられる。末端にカルボン酸無水物構造を有するものとしては、無水マレイン酸,無水フタル酸,無水ピロメリト酸等が挙げられる。脱アルコール反応により重合させるものとしては、アルコキシシラン基を有する化合物,アルコキシチタン基を有する化合物が挙げられる。具体的には、テトラメトキシシラン,テトラエトキシシラン,テトラプロポキシシラン,テトラブトキシシラン,メチルトリメトキシシラン,エトキシトリメトキシシラン,ブチルトリメトキシシラン,メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン,ブチルトリエトキシシラン,1−アミノプロピルトリエトキシシラン,1−クロルプロピルトリエトキシシラン,1−グリシジルプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
また、ポリイソブチレンのように弾性の高い材料を用いることで、透明層は衝撃に対する緩衝作用を向上させることも可能である。透明層20の硬さとしては、ゴム硬度測定の規格JIS K 6253において、硬度5から硬度40が好適である。これは硬度5未満の場合は長期にわたって透明層20を保持する際の信頼性が下がるおそれがあり、また硬度40を超えると、衝撃に対する緩衝効果が低下する傾向がある。
また、熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン,スチレン/アクリル樹脂,アクリル樹脂,ポリエステル樹脂,ポリプロピレン,ポリイソブチレン等が挙げられる。これらはTg以上に加温することにより液状化して充填することができる。
尚、本実施例は透明層が液体の場合を除外するものではない。この場合、以下のような方法で透明層を充填することができる。まず透明層の接する部材(保護板、或いは液晶セル)の周囲に図示しないバンクを設け、次に液状の透明層組成物を注入し、気泡が入っている場合は、オートクレーブ等の装置で加圧、或いは加圧・加熱したり、バイブレータ等で振動を与えたり、吸引する等して気泡を除去する。透明層が液状の場合、例えばアルコール(炭素数6以上),ジオール(エチレングリコール,プロピレングリコール等),炭化水素(炭素数10以上),エチレングリコールのモノアルキルエーテル,エチレングリコールのモノアルキルエステル,ジエチレングリコールのモノアルキルエーテル,ジエチレングリコールのモノアルキルエステル,トリエチレングリコールのモノアルキルエーテル,トリエチレングリコールのモノアルキルエステル等を用いることができる。
透明層の厚さは、液体の場合、バンクを形成する際の精度を確保するため、或いは気泡を抜けやすくするため、少なくとも0.1mm以上が望ましい。また、厚すぎると、特に液
体の場合、液体の重量が増加するためバンクの液体保持が困難になってくる。
このように、透明層を液状として充填する場合、工程や構造が煩雑になる。このため、透明層として液状素材の代わりにシート状の素材を適用することが、その扱い易さと加工性が良いことから望ましい。この場合、シート状の透明層としては、いわゆる透明エラストマーを用いればよく、その弾性率は1×105〜3×105Paとし、厚さは0.1mm〜1mm程度とすることが扱い易さの面から望ましい。
透明層20は少なくとも表示パネル30の表示領域(画面)を全て覆うように配置される。
保護板10としては可視領域に吸収がほとんど無い透明な板を用いることができる。具体的にはアクリルやポリカーボネートなどの透明な樹脂からなる板やガラス板を使用することができる。
保護板10は少なくとも表示パネル30の表示領域(画面)よりも面積が大きく、さらに透明層20よりも大きな範囲を覆うように配置する。
保護板10の表示パネル30側の面には微細な凹凸形状を形成する。この場合、保護板と透明層を接触させた際に抱き込まれる気泡は、圧力を加えることで保護板に形成した凹凸の隙間から抜けるため、気泡の残留を抑制することができる。つまり、透明層20として、シート状の材料を用いても、気泡の残留が抑制されるので、明るい環境であっても外光の反射が少なく、高品位な画像が得られる表示装置が実現できる。
尚、保護板10に微細な凹凸形状を形成する場合には、透明層20は予め、表示パネル30上に密着させておく。この際、透明層20として、シート状の材料を用いる場合、シート状の透明層の弾性率が1〜3×105Pa程度であれば表示パネル30上に気泡の残留なく密着させることは容易である。
保護板10に形成する凹凸は、その断面形状が三角波や矩形波型でも良いが、図1に例示する通り、保護板10に透明層20が密着しやすくするためには角のない波型にすることが望ましい。また、保護板10に形成する凹凸の高さは、透明層20の弾性率により最適な値は異なるが、気泡残留の防止という観点からは1μm以上が好ましく、密着後の安定性という観点から25μm以下であることが望ましい。
また、透明層20が隙間なく保護板10に密着しやすくするために凹凸形状のピッチは凹凸の高さの1/2以上、より望ましくは2倍以上とすることが望ましい。これは、凹凸形状のピッチが凹凸形状の高さの1/2以下の場合には、特に透明層20として、シート状の透明材料を用いる場合、透明層が保護板10の凹部に密着しづらくなり、気泡が残留しやすくなるからである。
また、保護板に形成する凹凸を溝状の形状とすることで、保護板に外部から機械的な力が作用した場合のたわみ量を小さくすることができる。つまり、保護板に形成された凸部がリブとしても機能するため、外部から機械的な力が作用した場合に、表示パネルへ加わる力を抑制できる。
図2,図3,図4,図5はそれぞれ保護板10の表示パネル側の面に形成する凹凸形状を溝状にする場合の溝の様子の例を模式的に示す正面図である。
図2は保護板10の表示パネル側に形成する溝状の凹凸形状11が、画面の長手方向と直交する場合を模式的に示す正面図である。この場合、保護板10と透明層20を接触させた際に抱き込まれる気泡は、圧力を加えることで保護板に形成した溝状の形状に沿って抜けるのだが、この経路がより短い距離となるため、気泡の残留を抑制しやすいという効果がある。
図3は保護板10の表示パネル側に形成する溝状の凹凸形状11が、画面の長手方向と平行な方向である場合を模式的に示す正面図である。この場合、保護板10に形成された凸部がリブとしても機能し、外部から機械的な力が作用した場合に、保護板10のたわむ量が、図2に例示する場合より小さくなり、表示パネルへ加わる力を抑制できるという効果がある。
図4は保護板10の表示パネル側に形成する溝状の凹凸形状11が、画面の長手方向に対して傾いた方向である場合を模式的に示す正面図である。この場合、保護板10に形成される溝状の構造が繰り返される方向が表示パネル30の画素配列と異なる方向となるため、保護板10に形成される溝状の構造と表示パネル30の画素配列との間で発生するモアレが抑制されるという効果がある。
図5は保護板10の表示パネル側に形成する溝状の凹凸形状11が、中央部から外側に向って放射状に伸びる形状である場合を模式的に示す正面図である。この場合、保護板10に形成される溝状の構造が繰り返される方向が表示パネル30の画素配列と異なる方向となるため、保護板10に形成される溝状の構造と表示パネル30の画素配列との間で発生するモアレが抑制されるという効果がある。また、凸部がリブとしても機能し、外部から機械的な力が作用した場合に、保護板10のたわむ量がより小さくなり、表示パネルへ加わる力を抑制できるという効果がある。
いずれにしても保護板10の表示パネル側の面に形成する凹凸形状は、透明層20の弾性率や、厚さ、さらには表示パネルの精細度や、表示装置の用途に応じて、最適な形状を選択するようにすると良い。
次に本発明の表示装置の他の実施例について説明する。図6は本発明の表示装置の一実施例の概略構成を模式的に示す断面図である。この表示装置1は表示パネル30と、その前面に配置する保護板10と、保護板10と表示パネル30の間に充填される透明層20から構成され、上記実施例と同じ部材には同じ符号を付け詳細な説明は省略する。
本実施例では特に保護板10が、少なくとも表示パネル30側の面の中央部および(または)その近傍が周辺部よりも膨らんでいること特徴とする。
この場合、保護板10を透明層20上に重ねると、保護板10と透明層20は中央部およびその近傍から接触し、圧力を加えることで気泡は周辺部へ押し出されていくため、気泡の残留を抑制することができる。尚、この場合も保護板10に微細な凹凸形状を形成する上記実施例と同様、透明層20は予め、表示パネル30上に密着させておく。この際、透明層20として、シート状の材料を用いる場合、シート状の透明層の弾性率が1〜3×105Pa程度であれば表示パネル30上に気泡の残留なく密着させることは容易である。
図7は保護板10の表示パネル30側の膨らみ量dcの定義を説明するための模式図である。保護板10の表示パネル30側の膨らみ量dcは、図示の通り、保護板10の中央部において、透明層20が保護板10に密着している最端部の位置を基準とする相対的な厚みである。また、表示パネル30の表示領域(画面)端部において、同じく透明層20が保護板10に密着している最端部の位置を基準とする相対的な厚みを保護板端部での膨らみ量deと定義する。
本実施例では保護板の膨らみ量dcと保護板端部での膨らみ量deにはdc>deの関係が有ることになる。
尚、保護板10の表示パネル30側の膨らみの量dcは透明層20を表示パネル30上に配置した際の初期厚みよりも小さいことが望ましい。これは、保護板10の膨らみの量dcが透明層20の初期厚さよりも大きい場合、保護板10と透明層20を密着させるため圧力を加えると透明層20が弾性変形するのだが、圧力を無くすと保護板10の周辺部で保護板10と透明層20が剥がれ易くなるからである。
本実施例においても上記実施例と同様、透明層20として、シート状の材料を用いても、気泡の残留が抑制されるので、明るい環境であっても外光の反射が少なく、高品位な画像が得られる表示装置が実現できる。
尚、気泡を抜けやすくするには、保護板10の表示パネル側の面や、表示パネル30の表側の面といった透明層が接触する面の濡れ性を向上させることが有効である。表面の濡れ性が向上すると透明層が付着しやすくなるため、結果として気泡が抜けやすくなる。濡れ性の具体的な条件は水を基準に考えると、水との接触角が20°以下、より望ましくは水との接触角が10°以下とすることが好適である。
次に本発明の表示装置の他の実施例について説明する。図8は本発明の表示装置の一実施例の概略構成を模式的に示す断面図である。この表示装置1は表示パネル30と、その前面に配置する保護板10と、保護板10と表示パネル30の間に充填される透明層20から構成され、上記実施例と同じ部材には同じ符号を付け詳細な説明は省略する。
本実施例では特に保護板10の少なくとも表示パネル30側の面に数ナノから数十ナノの大きさの空隙を有する透明なナノポア層100を備えることを特徴とする。
透明ナノポア層100は無機酸化物から形成することができる。特に無機酸化物の中でも屈折率が比較的低い酸化ケイ素、或いは加水分解性基を有するケイ素化合物から形成することが不要な反射が発生することを防止するために望ましい。
酸化ケイ素を主成分とする透明ナノポア層は以下の工程により形成することができる。
まず、酸化ケイ素微粒子とシリカゾルを水、或いはアルコール系の溶媒に分散,溶解させる。これらの混合物を保護板10に塗布後、速やかに加熱することにより、溶媒が急激に気化することで膜内部に気泡を生じる。この状態で固化が終了すると層内に数ナノから数十ナノの大きさの空隙を有する透明なナノポア層が形成できる。
この場合、保護板10と透明層20を接触させた際に抱き込まれる気泡は、圧力を加えることで透明ナノポア層100内に分散し、一部は透明ナノポア層を介して排出され、一部は光の波長よりも小さな気泡となり視認できなくなる。
尚、この場合も上記実施例と同様、透明層20は予め、表示パネル30上に密着させておく。この際、透明層20として、シート状の材料を用いる場合、シート状の透明層の弾性率が1〜3×105Pa程度であれば表示パネル30上に気泡の残留なく密着させることは容易である。
尚、透明ナノポア層を形成する酸化ケイ素微粒子は球形の場合、膜に入射した可視光(波長としては380〜760nm)が散乱しないよう平均粒子径は190nm以下が望ましい。これ以上になると入射した光が散乱するため膜が濁って見え、ディスプレイ関係への適用に不具合を生じる場合がある。また酸化ケイ素微粒子が鎖状の場合も上記と同様の理由で太さを190nm以下にすることが望ましい。
尚、透明ナノポア層100は屈折率を低くできることから、その厚みを最適化することで単層の反射防止膜としても機能する。この場合、透明ナノポア層を保護板の表側の面にも形成するようにしても良い。図9はこのような本発明に係る表示装置の一実施例の概略構成を模式的に示す断面図である。この表示装置1は表示パネル30と、その前面に配置する保護板10と、保護板10と表示パネル30の間に充填される透明層20から構成され、上記実施例と同じ部材には同じ符号を付け詳細な説明は省略する。この表示装置1では特に保護板10の表側と表示パネル30側の面にそれぞれ透明なナノポア層110,100を備えることを特徴とする。
このように保護板の両面に透明なナノポア層を形成する方法としてはディップコート,フローコート等がある。
透明ナノポア層に反射防止機能を併用をする場合、その厚みは60〜190nm程度とすれば良い。この場合、透明ナノポア層110には、保護板10と透明層20を接触させた際に抱き込まれる気泡を排出、或いは視認しにくくする効果があり、透明ナノポア層110には、保護板10の表側の空気との境界面での反射を防止する効果がある。このため、明るい環境であっても外光の反射が少なく、高品位な画像が得られる表示装置が実現できる。
次に本発明の表示装置の他の実施例について説明する。本実施例は表示パネルと、その前面側に配置する透明な保護板と、表示パネル及び保護板の間に透明層を有する表示装置において、透明層の端部の厚みが中央部より薄いことを特徴とする。
図10,図11,図12,図13はそれぞれ本発明の表示装置の一実施例の概略構成を模式的に示す断面図である。本実施例に係る表示装置1も表示パネル30と、その前面に配置する保護板10と、保護板10と表示パネル30の間に充填される透明層20から構成され、上記実施例と同じ部材には同じ符号を付け詳細な説明は省略する。
ここでは、透明層20の端部とは、表示パネル30の表示領域(画面)の外側に相当する位置に存在するものであり、その厚みte(図13においてはte1+te2)が透明層20の表示パネル30の表示領域(画面)に相当する位置での厚みtcより小さい部分のことを示すこととする。
図10は透明層20の端部が略半球状に外側に向って膨らんだ形状であることで透明層の端部の厚みteが中央部の厚みtcより薄い場合を模式的に示す断面図である。この場合、表示パネル30の表面に偏光板が設けられ、その端面にばりが存在しても、透明層の端部が薄いため、この部分を偏光板の端部に相当する位置に配置することで、偏光板の端面のばりに起因する気泡の発生は抑制される。また、透明層の熱膨張係数が表示パネルよりも大きく、環境温度が低い状態の場合、透明層は表示パネルよりも大きく収縮するが、透明層の端部が略半球状に外側に向って膨らんでいるため、温度低下による寸法の変化を透明層で吸収しやすくなる。
図11は透明層20の端部が略三角柱状に外側に向って膨らむ形状であることで透明層の端部の厚みteが中央部の厚みtcより薄い場合を模式的に示す断面図である。この場合も表示パネル30の表面に偏光板が設けられ、その端面にばりが存在していても、透明層の端部が薄いため、この部分を偏光板の端部に相当する位置に配置することで、偏光板の端面のばりに起因する気泡の発生は抑制される。また、透明層の熱膨張係数が表示パネルよりも大きく、環境温度が低い状態の場合、透明層は表示パネルよりも大きく収縮するが、透明層の端部が外側に向って膨らんでいるため、温度低下による寸法の変化を透明層で吸収しやすくなる。
図12は透明層20の端部を斜めにカットすることで端部の厚みteを中央部の厚みtcよりも薄くする場合を模式的に示す断面図である。この場合も表示パネル30の表面に偏光板が設けられ、その端面にばりが存在していても、透明層の端部が薄いため、この部分を偏光板の端部に相当する位置に配置することで、偏光板の端面のばりに起因する気泡の発生は抑制される。
図13は透明層20の端部が内側へ凹んだ形状であることで透明層の端部の厚みte1+te2が中央部の厚みtcより薄い場合を模式的に示す断面図である。この場合も表示パネル30の表面に偏光板が設けられ、その端面にばりが存在していても、透明層の端部が薄いため、この部分を偏光板の端部に相当する位置に配置することで、偏光板の端面のばりに起因する気泡の発生は抑制される。また、透明層の熱膨張係数が表示パネルよりも大きく、環境温度が高い状態の場合、透明層は表示パネルよりも大きく膨張するが、透明層の端部が内側に向って凹んでいるため、温度上昇による寸法の変化を透明層で吸収しやすくなる。
いずれにしても透明層20の端部の形状は、透明層20の弾性率や、厚さ、さらには表示パネルの表面の状態や、表示装置の使用環境に応じて、最適な形状を選択するようにすると良い。
また、透明層20の端部の形状は透明層がシート状素材であれば端面をカットする方法、あるいは透明層が液状材料であれば透明層を保持するための土手の形状や、保護板及び(あるいは)表示パネル表面の濡れ性を制御し、その接触角を調整することにより変化させることができる。
次に本発明の表示装置の他の実施例について説明する。本実施例は表示パネルと、その前面側に配置する透明な保護板と、表示パネル及び保護板の間に透明層を有する表示装置において、表示パネルの表面に偏光板などのフィルムを有し、そのフィルムの端部の形状に起因して発生する気泡を抑制することを目的とする。
図14,図15,図16はそれぞれ本発明の表示装置の一実施例の概略構成を模式的に示す断面図である。本実施例に係る表示装置1も表示パネル30と、その前面に配置する保護板10と、保護板10と表示パネル30の間に充填される透明層20から構成され、上記実施例と同じ部材には同じ符号を付け詳細な説明は省略する。
表示パネル30としては液晶表示パネルや有機エレクトロルミネッセンス表示パネルを用いることができる。液晶表示パネルの場合、表示パネルの最表面には偏光板が配置される。また、有機エレクトロルミネッセンス表示パネルの場合にも、電極での反射を抑制するため表示パネルの最表面に円偏光板が配置される。つまり、図14,図15,図16において、表示パネルの最表面に配置されるフィルム35は偏光板であることが一般的である。
図14は透明層20の端部を斜めにカットすることで端部の厚みを薄くし、幅が大きい面を表示パネル側に配置する場合を模式的に示す断面図である。この場合、表示パネル30の表面のフィルム35の端面にばりが存在していても、透明層の端部が薄いため、この部分をフィルム35の端部に相当する位置に配置することで、フィルム35の端面のばりに起因する気泡の発生は抑制される。
図15は透明層20の端部を斜めにカットすることで端部の厚みを薄くし、幅が狭い面を表示パネル側に配置する場合を模式的に示す断面図である。この場合、表示パネル30の表面のフィルム35の端面にばりが存在していても、透明層の端部の幅が狭い面を表示パネル側に向け、透明層の端部がフィルム35の端部に触れないように配置することで、フィルム35の端面のばりに起因する気泡の発生は抑制される。
図16は表示パネル30の表面に設けられるフィルム35の端面形状がテーパー状である場合を模式的に示す断面図である。この場合、表示パネル30の表面のフィルム35の端面にはばりが存在しないので、フィルム35の端面のばりに起因する気泡の発生は抑制される。
次に本発明の表示装置の他の実施例について説明する。本実施例は表示パネルと、その前面側に配置する透明な保護板と、表示パネル及び保護板の間に透明層を有する表示装置において、保護板に設けられる着色層に起因して発生する気泡を抑制することを目的とする。
図17は保護板10の一例を示す斜視図である。携帯電話に使用される表示装置では一般に保護板10の表示パネル側に枠やロゴなどの着色層が印刷されている。図17では一例として内側に黒色で枠状に形成される第1の着色層12と、その外側に明るい色で枠状に形成される第2の着色層13を有する保護板を例示している。
このような着色層は通常、有限の厚みを有するため保護板の表面に段差を形成することになる。この段差は、透明層と保護板を密着させる際、気泡を残留させる原因となる。
図18,図19,図20はそれぞれ本発明の表示装置に係る保護板の一実施例の概略構成を模式的に示す断面図である。
図18は保護板10の表示パネル側の面、すなわち、着色層が形成された面上に透明な平坦化層14を設けたものである。
平坦化層14としては、SiO2,Al2O3等の酸化物や、SiN,AlN等の窒化物などの無機材料、或いはアクリル系樹脂,ベンゾシクロブテン樹脂,ポリイミド系樹脂等の有機材料を用いることができる。
この場合、保護板上の着色層による段差が平坦化されるため、着色層に起因して発生する気泡は抑制される。
図19及び図20はともに保護板10の表示パネル側の面であって、なおかつ着色層が形成される領域に段差を設け、着色層12,13を形成した際に表示パネル側に突き出す段差が生じないように構成するものである。図19に例示する保護板10は着色層を形成する面を凹ませさらに傾けることで着色層12,13を形成した際に表示パネル側に突き出す段差が生じないように構成している。また、図20に例示する保護板10は着色層を形成する部分に凹んだ段差を設け、着色層12,13を形成した際にほぼ平らになるように構成している。この場合、保護板上の着色層による表示パネル側に突き出す段差はないため着色層の段差に起因して発生する気泡は抑制される。
また、図21と図22はそれぞれ本発明の表示装置の一実施例の概略構成を模式的に示す断面図である。本実施例に係る表示装置1も表示パネル30と、その前面に配置する保護板10と、保護板10と表示パネル30の間に充填される透明層20から構成され、上記実施例と同じ部材には同じ符号を付け詳細な説明は省略する。
図21は透明層20の端部を斜めにカットすることで端部の厚みを薄くし、幅が大きい面を表示パネル側に配置する場合を模式的に示す断面図である。この場合、保護板10の表示パネル30側の面に着色層12,13による段差を有していても、透明層の端部の幅が狭い面を保護板10側に向け、透明層の端部が保護板10上の着色層12の端部に触れないように配置することで、着色層の段差に起因して発生する気泡は抑制される。
図22は透明層20の端部が略半球状に外側に向って膨らんだ形状とすることで、透明層の端部の厚みが中央部の厚みより薄い場合を模式的に示す断面図である。この場合、保護板10の表示パネル30側の面に着色層12,13による段差を有していても、透明層の端部が保護板10上の着色層12の端部に触れないように配置することで、着色層の段差に起因して発生する気泡は抑制される。また、透明層の熱膨張係数が表示パネルよりも大きく、環境温度が低い状態の場合、透明層は表示パネルよりも大きく収縮するが、透明層の端部が略半球状に外側に向って膨らんでいるため、温度低下による寸法の変化を透明層で吸収しやすくなる。
次に本発明の表示装置の他の実施例について説明する。図23は本発明の表示装置の一実施例の概略構成を模式的に示す断面図である。この表示装置1は表示パネル30と、その前面に配置する保護板10と、保護板10と表示パネル30の間に充填される透明層20から構成され、上記実施例と同じ部材には同じ符号を付け詳細な説明は省略する。
本実施例では特に保護板10と表示パネル30の間にさらに透明板15を備え、表示パネル30と透明板15の間と、透明板15と保護板10との間にそれぞれ透明層20,21を有することを特徴とする。
透明板15は、保護板10と同様、可視領域に吸収がほとんど無い透明な板を用いることができる。具体的にはアクリルやポリカーボネートなどの透明な樹脂からなる板やガラス板を使用することができる。
透明層20,21は、それぞれ表示パネル30と透明板15、及び透明板15と保護板10に対し、その屈折率の値が近いほどそれぞれとの境界面における反射が小さくなる。つまり、不要な反射を減らすため、透明層の屈折率は表示パネル,透明板、及び保護板とは屈折率の差が小さいことが必要である。
このため、素材の種類を増やさないためには、透明層20,21として同じ材質の透明層を用い、さらに透明板15と保護板10も同じ素材を用いることが望ましい。
透明板15は少なくとも表示パネル30の表示領域(画面)よりも面積を大きくすることが表示領域をクリアに観察するために望ましい。
本実施例では、保護板10に外部から機械的な力が作用する場合、二つの透明層20,21と透明板15にも力が加わり、表示パネル30へ加わる力を分散できる。
尚、本実施例においても透明層に残留する気泡を抑制するために、保護板10及び透明板15の表示パネル30側の面に微細な凹凸形状を形成してもよい。図24は本発明の表示装置の一実施例の概略構成を模式的に示す断面図である。この表示装置1は表示パネル30と、その前面に配置する透明板15、及び保護板10と、表示パネル30と透明板15、及び透明板15と保護板10との間にそれぞれ充填される透明層20,21から構成され、上記実施例と同じ部材には同じ符号を付け詳細な説明は省略する。
この場合、保護板10と透明層21、或いは透明板15と透明層20を接触させた際に抱き込まれる気泡は、圧力を加えることでそれぞれ保護板及び透明板に形成した凹凸の隙間から抜けるため、気泡の残留を抑制することができる。つまり、透明層20,21として、シート状の材料を用いても、気泡の残留が抑制されるので、明るい環境であっても外光の反射が少なく、高品位な画像が得られる表示装置が実現できる。
尚、保護板10及び透明板15に微細な凹凸形状を形成する場合には、透明層20は予め、表示パネル30上に密着させておく。この際、透明層20として、シート状の材料を用いる場合、シート状の透明層の弾性率が1〜3×105Pa程度であれば表示パネル30上に気泡の残留なく密着させることは容易である。また、透明板15の表面側には表示パネル30と透明板15を透明層20を介して密着させた後に、透明層21を密着させる。その際も透明層21として、シート状の材料を用いる場合、シート状の透明層の弾性率が1〜3×105Pa程度であれば表示パネル30上に気泡の残留なく密着させることは容易である。
尚、透明板15と保護板10に形成する微細な凹凸形状を溝状とし、互いにその溝の方向を略直交するように構成すると、透明板15と保護板10上の凸部がリブとして機能して、外部から機械的な力が作用した場合に透明板15と保護板10がたわむ量を抑制され、表示パネル30へ加わる力を抑制できる。
尚、これとは別に透明層に残留する気泡を抑制するために、保護板10及び透明板15の表示パネル30側の面の中央部および(または)その近傍が周辺部よりも膨らんだもので構成しても良い。図25は本発明の表示装置の一実施例の概略構成を模式的に示す断面図である。この表示装置1は表示パネル30と、その前面に配置する透明板15、及び保護板10と、表示パネル30と透明板15、及び透明板15と保護板10との間にそれぞれ充填される透明層20,21から構成され、上記実施例と同じ部材には同じ符号を付け詳細な説明は省略する。
この場合、保護板10と透明層21、或いは透明板15と透明層20を接触させた際保護板10と透明層21、或いは透明板15と透明層20は中央部およびその近傍から接触し、圧力を加えることで気泡は周辺部へ押し出されていくため、気泡の残留を抑制することができる。
さらに、これとは別に透明層に残留する気泡を抑制するために、透明板の保護板側の面と表示パネル側の面の両方の面に微細な凹凸形状を形成するようにしてもよい。図26は本発明の表示装置の一実施例の概略構成を模式的に示す断面図である。この表示装置1は表示パネル30と、その前面に配置する透明板15、及び保護板10と、表示パネル30と透明板15、及び透明板15と保護板10との間にそれぞれ充填される透明層20,21から構成され、上記実施例と同じ部材には同じ符号を付け詳細な説明は省略する。
この場合、保護板10の表示パネル30側の面には気泡残留抑制のために微細な凹凸形状を設けても良いが、保護板10を平板状としても良い。
保護板10を平板状とする場合、透明層21は予め、保護板10上に密着させておく。この際、透明層21として、シート状の材料を用いる場合、シート状の透明層の弾性率が1〜3×105Pa程度であれば保護板10上に気泡の残留なく密着させることは容易である。
この場合、透明板15の保護板10側の面と表示パネル30側の面に異なる方向に伸びる微細な凹凸からなる溝を形成することで、透明層と透明板との間に残留する気泡を排除しやすくなり、さらに透明板上の凸部がリブとして機能することで、外部から機械的な力が作用した場合に透明板がたわむ量を抑制することができ表示パネルへ加わる力を抑制できる。
次に本発明の表示装置の他の実施例について説明する。図27は本発明の表示装置の一実施例の概略構成を模式的に示す断面図である。この表示装置1は表示パネル30と、その前面に配置する保護板10と、保護板10と表示パネル30の間に充填される透明層20から構成され、上記実施例と同じ部材には同じ符号を付け詳細な説明は省略する。
本実施例では特に表示パネル30として液晶表示パネルを用い、該液晶表示パネルは液晶セル40とバックライト50から構成され、液晶セル40とバックライト50の間に透明層20と略同じ素材の透明層22を配置することを特徴とする。
この場合、液晶セル40は2つの透明層20,22でサンドイッチされるため、透明層の熱膨張係数が液晶セルと異なる場合であっても、環境温度の変化により液晶セルが反ってしまい、表示が乱れたり、機械的に変形してしまうことが抑制される。
特に、バックライト50としてサイドライト方式を用い、その導光板に使用する透明体と、保護板に使用する透明体を、アクリル樹脂,シクロオレフィン樹脂,ポリカーボネートなど、同じ材質、もしくは同等の熱膨張係数を有する材質で構成すれば、表示装置全体が液晶セルを中心として、ほぼ対称な構造となるため各構成要素の熱膨張係数が異なっていても、表示装置が反ってしまい、表示が乱れたり、機械的に変形してしまうことが抑制される。
次に本発明の表示装置を備える機器の実施例について説明する。図28は本発明の表示装置を備える機器の一実施例の概略構成を模式的に示す断面図である。また、図29は本発明の表示装置を備える機器の表示装置近傍の概略構成を模式的に示す一部断面図である。
この機器は、テンキー等から構成される入力手段400と、保護板10と透明層20と表示パネル30から構成される表示装置1と、これら入力手段400や表示装置1などを保持する筐体200を備える。
表示装置1は表示パネル30と、その前面に配置する保護板10と、保護板10と表示パネル30の間に充填される透明層20から構成され、上記実施例と同じ部材には同じ符号を付け詳細な説明は省略する。保護板10は表示パネル30よりも面積が大きく、表示パネル30は透明層20により保護板10に接着されている。
さらに表示装置1は保護板10によって、粘着テープ等により筐体200に固定され、表示パネル30の裏面側にはスポンジなどの緩衝部材300が備えられる。
この場合、外部から表示装置に加わる機械的な力は保護板10と機器の筐体200に加わり、表示パネル30へ加わる力が抑制できるため、表示に不具合が生じにくくなる。