JPH11174417A - 液晶パネル保持構造、その液晶パネル保持構造を有する電子機器、および電子機器の製造方法 - Google Patents

液晶パネル保持構造、その液晶パネル保持構造を有する電子機器、および電子機器の製造方法

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JPH11174417A
JPH11174417A JP34559197A JP34559197A JPH11174417A JP H11174417 A JPH11174417 A JP H11174417A JP 34559197 A JP34559197 A JP 34559197A JP 34559197 A JP34559197 A JP 34559197A JP H11174417 A JPH11174417 A JP H11174417A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性に優れていながら、小型軽量化が可
能で、表示品質への悪影響が少ない液晶パネルの保持構
造を提供する。 【解決手段】 携帯電話機10の筐体14の表面に配置
される透明部材18の内側に対向保持され、その透明部
材18を介して目視される液晶パネル28の保持構造で
ある。液晶パネル28は、透明部材18の内面側に接着
される透明弾性樹脂22を介して透明部材18に保持さ
れる。しかも、液晶パネル28に殆ど力を及ぼさない状
態で接続される配線部を除き、液晶パネル28は透明弾
性樹脂22とのみ接触する。また、透明弾性樹脂22
は、液晶パネル28の表示面全面および透明部材18に
密着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶パネル保持構
造、その液晶パネル保持構造を有する電子機器、および
電子機器の製造方法に関する。
【0002】
【背景技術および発明が解決しようとする課題】近年、
携帯電話、ページャー、PDA、ノートパソコンといっ
た携帯用の情報通信機器の普及が著しい。また、このよ
うな機器における表示装置として液晶表示装置が用いら
れることが多い。
【0003】携帯用の情報通信機器においては、携帯の
ための要請として、小型、軽量でありながら、耐衝撃性
を備えることが特に強く求められる。そして、液晶表示
装置を有する携帯機器において、通常最も衝撃に弱い部
分が液晶表示装置である。そのため、液晶表示装置の耐
衝撃性を高めるために、一般的には、液晶表示装置を包
む筐体等を衝撃吸収用の厚い構造とすることが行われて
いる。これは、機器の小型軽量化の要請に反するもので
ある。また、筐体等が厚く複雑な構造となることによっ
て、表示面における光の反射や吸収が増加するため、液
晶表示装置の表示品質にも悪影響を及ぼしていた。
【0004】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的は、耐衝撃性に優れてい
ながら、小型軽量化が可能な液晶パネルの保持構造、そ
の液晶パネル保持構造を有する電子機器、および電子機
器の製造方法を提供することにある。
【0005】また、本発明の他の目的は、耐衝撃性に優
れていながら、表示品質への悪影響が少ない液晶パネル
の保持構造、その液晶パネル保持構造を有する電子機
器、および電子機器の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る液晶パネル保持構造は、電子機器の筐体の表面に配
置される透明部材の内側に対向保持され、該透明部材を
介して目視される液晶パネルの保持構造であって、前記
透明部材の内面側に接着される透明弾性樹脂を介して前
記液晶パネルが透明部材に保持され、前記液晶パネル
は、該液晶パネルに殆ど力を及ぼさない状態で接続され
る配線部を除き、前記透明弾性樹脂とのみ接触すること
を特徴とする。
【0007】請求項1に記載の発明によれば、液晶パネ
ルが、電子機器の筐体の表面に配置される透明部材の内
面側に接着される透明弾性樹脂を介して、透明部材に保
持される構造となり、液晶パネルは液晶パネルに殆ど力
を及ぼさない状態で接続される配線部を除き透明弾性樹
脂とのみ接触する。
【0008】したがって、透明部材や電子機器の筐体に
外力が加わっても、それらの変形に伴って液晶パネルに
押圧力や張力が加わることが殆どない。そのため、電子
機器に加わった外力によって、液晶パネルが破損するこ
とが少ない液晶パネルの保持構造となる。
【0009】また、液晶パネルは、弾性を有する透明弾
性樹脂を介して透明部材に保持され、直接液晶パネルを
保持するのは、この透明弾性樹脂のみであるため、電子
機器に加わった衝撃は、透明弾性樹脂を介して液晶パネ
ルに伝わり、しかも、筐体など他の部分と液晶パネルと
の干渉は起きない。したがって、透明弾性樹脂が緩衝材
として作用し、液晶パネルに伝わる衝撃を和らげる。そ
の結果、耐衝撃性の強い液晶パネルの保持構造となる。
【0010】しかも、耐衝撃性を得るために用いる部材
は、一片の透明弾性樹脂のみであり、多くの部品を必要
としないため、小型軽量でありながら耐衝撃性を有する
液晶パネルの保持構造を形成することができる。
【0011】請求項2に記載の発明に係る液晶パネル保
持構造は、請求項1において、前記透明弾性樹脂は、前
記液晶パネルの表示面全面および前記透明部材に密着す
ることを特徴とする。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、透明弾性
樹脂が、液晶パネルの表示面全面と密着し、かつ、表示
面に対応する窓となる透明部材の全面にも密着する。し
たがって、液晶パネル表示面と透明部材との間に、プラ
スチックやガラス等で形成される透明部材や液晶パネル
の基板との屈折率差が大きい空気層が存在しない。その
結果、反射等の原因となる空気層との境界面が介在しな
い構造となる。そのため、耐衝撃性が高いにも拘わら
ず、高い表示品質を確保することのできる液晶パネルの
保持構造となる。
【0013】請求項3に記載の発明に係る液晶パネル保
持構造は、請求項1または請求項2において、前記透明
弾性樹脂は粘着性を有することを特徴とする。
【0014】請求項3に記載の発明によれば、透明弾性
樹脂が粘着性を持つため、接着剤等を用いることなく、
透明部材および液晶パネルの表示面と密着した状態を保
つことができる。
【0015】請求項4に記載の発明に係る液晶パネル保
持構造は、請求項1ないし請求項3のいずれかにおい
て、前記透明部材は、タッチパネルであることを特徴と
する。
【0016】請求項4に記載の発明によれば、タッチパ
ネルを有する電子機器において、高い耐衝撃性を持ち、
表示品質の高い液晶パネル保持構造が得られる。
【0017】請求項5に記載の発明に係る液晶パネル保
持構造は、請求項1ないし請求項4のいずれかにおい
て、前記透明弾性樹脂は、前記液晶パネル全体を包み込
んでいることを特徴とする。
【0018】請求項5に記載の発明によれば、透明弾性
樹脂が液晶パネル全体を包み込む構造となっているた
め、湿気や急激な温度変化等の外部環境に影響を受けに
くい液晶パネルの保持構造となる。
【0019】請求項6に記載の発明に係る電子機器の製
造方法は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の
液晶パネル保持構造を有する電子機器の製造方法であっ
て、前記透明弾性樹脂は、熱硬化性樹脂であり、前記液
晶パネルおよび前記透明部材に前記透明弾性樹脂を仮接
着する工程と、前記透明弾性樹脂を加熱し、弾性を残し
て硬化させて、前記液晶パネルおよび前記透明部材に接
着する工程と、を有することを特徴とする。
【0020】請求項6に記載の発明によれば、まず、透
明弾性樹脂を液晶パネルおよび透明部材に仮接着し、そ
の後、透明弾性樹脂を加熱することによって液晶パネル
および透明部材と接着される。したがって、透明弾性樹
脂が液晶パネルおよび透明部材に仮接着された段階で接
着面等にゴミ等が介在していることが判明した場合は、
仮接着を剥がしてゴミ等を取り除いた後、再度、仮接着
し、さらに透明弾性樹脂を加熱して接着することができ
る。そのため、ゴミ等の介在がないことが確認された状
態で、透明弾性樹脂を液晶パネルおよび透明部材に接着
することができ、ゴミ等の介在が原因となって不良品が
発生することを防ぐことができる。
【0021】請求項7に記載の発明に係る電子機器の製
造方法は、請求項5に記載の液晶パネル保持構造を有す
る電子機器の製造方法であって、前記透明弾性樹脂は、
熱硬化性樹脂であり、前記液晶パネル全体を前記透明弾
性樹脂で包み込む工程と、前記液晶パネルを包み込んだ
前記透明弾性樹脂を前記透明部材に仮接着する工程と、
前記透明弾性樹脂を加熱し、弾性を残して硬化させて、
前記透明部材に接着する工程と、を有することを特徴と
する。
【0022】請求項7に記載の発明によれば、液晶パネ
ルを包み込んだ透明弾性部材と、透明部材とを仮接着し
た状態でゴミ等の存在が確認できるため、ゴミ等がある
場合は取り除いた後に、液晶パネルを包み込んだ透明弾
性部材と、透明部材とを接着することができる。したが
って、液晶パネルを包み込んだ透明弾性部材と、透明部
材との接着面におけるゴミ等の介在が原因となって不良
品が発生することを防ぐことができる。
【0023】請求項8に記載の発明に係る電子機器は、
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の液晶パネル
保持構造を有することを特徴とする。
【0024】請求項8に記載の発明によれば、請求項1
ないし請求項5のそれぞれについて前述した作用効果を
有する液晶パネル保持構造を持つ電子機器が得られる。
【0025】請求項9に記載の発明に係る電子機器の製
造方法は、請求項2に記載の液晶パネル保持構造を有す
る電子機器の製造方法であって、前記透明弾性樹脂は、
熱硬化性樹脂であり、前記透明部材に前記液晶パネルを
仮固定する工程と、前記液晶パネルと前記透明部材との
隙間に透明弾性樹脂を充填する工程と、前記透明樹脂を
加熱し弾性を残して硬化させる工程と、を有することを
特徴とする。
【0026】請求項9に記載の発明によれば、液晶パネ
ルを透明部材に仮固定した状態で、それらの隙間に透明
弾性樹脂を充填し、弾性を残して硬化させることによっ
て、透明弾性樹脂が液晶パネルの表示面全面および透明
部材に密着する構造を容易に形成することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて、図面を参照しながら、さらに具体的に説明す
る。
【0028】〔第1実施形態〕図1は、本実施形態の液
晶パネル保持構造を示す断面図である。また、図2は、
本実施形態の液晶パネル保持構造を有する電子機器とし
ての携帯電話機10を示す断面図であり、図3は、その
斜視図である。
【0029】これらの図に示すように、本実施形態の液
晶パネル保持構造においては、液晶パネル28の表示面
全面にわたって透明弾性樹脂22が密着し、その透明弾
性樹脂22は電子機器としての携帯電話機10の筐体1
4表面に配置される透明部材18例えばカバーレンズに
密着している。また、この液晶パネル28は、この透明
弾性樹脂22のみにより保持されており、他の回路との
接続に用いられ液晶パネル28に殆ど力を及ぼさない配
線部材(図示せず)を除き携帯電話機の筐体14や他の
部分には接触してない。例えば、図2に示したバックラ
イト40も、液晶パネル28には接触しない状態となっ
ている。バックライト40は、例えば、図2に示すよう
に、携帯電話機10の回路基板44を介して、筐体14
に保持されている。
【0030】液晶パネル28は、2枚の透明な基板3
0,30と、それぞれの基板30,30に貼付された偏
光板31,31と、周囲を封止するシール材32と、そ
れらにより形成される空間に封入された液晶34を含ん
で構成される。2枚の基板30は、それぞれガラスまた
はプラスチックのいずれかで形成されている。なお、液
晶パネル28は、駆動方式で言えば、パネル自体にスイ
ッチング素子を用いない単純マトリックス液晶表示パネ
ルやスタティック駆動液晶表示パネル、またTFTで代
表される三端子スイッチング素子あるいはMIMで代表
される二端子スイッチング素子を用いたアクティブマト
リックス液晶表示パネル、電気光学特性で言えば、TN
形、STN形、ゲストホスト形、相転移形、強誘電形な
ど、種々のタイプの液晶パネルを用いることができる。
【0031】透明弾性樹脂22は、シリコンゲル等のシ
リコーン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化
性を有し、熱硬化後も弾性を保つことができ、可視光を
十分透過する材料で形成されている。また、透明弾性樹
脂22は、粘着性を持ち、その粘着力によって液晶パネ
ル28の偏光板31、および透明部材18に貼付するこ
とができる。さらに、透明弾性樹脂22は、接着剤を用
いることなく、熱硬化により液晶パネル28および透明
部材18に強固に接着される。なお、透明弾性樹脂22
は、この熱硬化後も所定の弾性を保持している。このよ
うに、透明弾性樹脂22は、粘着性を持つため、接着剤
等を用いることなく、透明部材18および液晶パネル2
8の偏光板31と密着した状態を保つことができる。
【0032】透明部材18は、アクリル樹脂、ウレタン
樹脂、エポキシ樹脂等で形成され、可視光を十分透過
し、例えば1〜2mm程度の厚さを持ち、携帯時の落下
衝撃等に耐えうる強度を有している。本実施形態におい
ては、透明部材18は、電子機器としての携帯電話機1
0の筐体14の一部分を構成している。
【0033】上記のような本実施形態の液晶パネル28
の保持構造によれば、液晶パネル28が、電子機器であ
る携帯電話機10の筐体14の表面に配置される透明部
材18の内面側に接着される透明弾性樹脂22を介し
て、透明部材18によって保持される構造となり、液晶
パネル28は透明弾性樹脂22とのみ接触する。なお、
配線部材(図示せず)は、液晶パネルに接触するが、液
晶パネル28に殆ど力を及ぼさない状態で接続されてい
る。
【0034】したがって、透明部材18や携帯電話機1
0の筐体14に外力が加わっても、液晶パネル28は透
明部材18側でのみ保持され他に接触してないため、そ
れらの変形に伴って液晶パネル28に押圧力や張力が加
わることが殆どない。しかも、透明部材18の変形やゆ
がみは、透明弾性樹脂22を介して伝わるため、その弾
性によって変形やゆがみが緩和されて液晶パネル28に
伝わる。そのため、携帯電話機10に加わった外力によ
って液晶パネル28が破損することが起きにくい液晶パ
ネル28の保持構造となる。
【0035】また、液晶パネル28は、弾性を有する透
明弾性樹脂22を介して透明部材18に保持され、液晶
パネル28に殆ど力を及ぼさない状態で接続される配線
部材を除いて透明弾性樹脂22のみにしか接触しないた
め、携帯電話機10に加わった衝撃は、透明弾性樹脂2
2を介して液晶パネル28に伝わり、しかも、その衝撃
によって液晶パネル28が筐体など他の部分と干渉する
ことがない。したがって、透明弾性樹脂22が緩衝材と
して作用し、液晶パネル28に伝わる衝撃を和らげる。
その結果、耐衝撃性の強い液晶パネル28の保持構造と
なる。
【0036】しかも、耐衝撃性を得るために用いる部材
は、一片の透明弾性樹脂22のみであり、多くの部品を
必要としないため、小型軽量でありながら高い耐衝撃性
を有する液晶パネル28の保持構造を形成することがで
きる。
【0037】さらに、本実施形態の液晶パネル保持構造
によれば、透明弾性樹脂22が、液晶パネル28の表示
面全面と密着し、かつ、表示面に対応した窓となる透明
部材18の全面にも密着するため、それらの相互間に空
気層が存在しない。したがって、液晶パネル28表示面
と透明部材18との間に、プラスチックやガラス等で形
成される透明部材18や液晶パネル28の偏光板31と
の屈折率差が大きい空気層が存在しない。その結果、反
射等の原因となる空気層との境界面が介在しない構造と
なる。そのため、耐衝撃性が高いにも拘わらず、高い表
示品質を確保することのできる液晶パネル保持構造とな
る。
【0038】次に、本実施形態の液晶パネル保持構造を
有する電子機器としての携帯電話機10の製造方法につ
いて述べる。
【0039】まず、透明弾性樹脂22の一面側を液晶パ
ネル28の表示面全面に仮接着するとともに、透明弾性
樹脂22の他面側の全面を透明部材18に仮接着する。
【0040】そして、この仮接着の状態において、ゴミ
等が各接着面に介在しないことを確認する。
【0041】もし、ゴミ等がいずれかの接着面に介在す
る場合は、仮接着を剥がし、ゴミ等を除去した後、再
度、仮接着する。
【0042】そして、透明弾性樹脂22を加熱し、耐衝
撃性を保つために十分な弾性を残して硬化させて、透明
弾性樹脂22をさらに強固に液晶パネル28および透明
部材18に接着させる。
【0043】このように、本実施形態の液晶パネル保持
構造を有する電子機器の製造方法によれば、まず、透明
弾性樹脂22を液晶パネル28および透明部材18に仮
接着し、その後、透明弾性樹脂22を加熱することによ
って、液晶パネル28および透明部材18とさらに強固
に接着される。したがって、透明弾性樹脂22が液晶パ
ネル28および透明部材18に仮接着された段階で接着
面等にゴミ等が介在していることが判明した場合は、仮
接着を剥がしてゴミ等を取り除いた後、再度、仮接着
し、さらに透明弾性樹脂22を加熱して接着することが
できる。そのため、ゴミ等の介在がないことが確認され
た状態で、透明弾性樹脂22を液晶パネル28および透
明部材18に強固に接着することができ、ゴミ等の介在
が原因となって不良品が発生することを防ぐことができ
る。
【0044】〔第2実施形態〕第2実施形態は、電子機
器としての携帯電話機10の筐体14表面に配置される
透明部材18としてタッチパネル56が用いられ、その
タッチパネル56に透明弾性樹脂22を介して液晶パネ
ル28が保持される点が、第1実施形態とは異なる。そ
れ以外の点については、第1実施形態と同様であるの
で、その説明を省略する。
【0045】図4は、透明部材がタッチパネル56とな
っている、本実施形態の液晶パネル保持構造が用いられ
た電子機器としての携帯電話機52を示す断面図であ
る。この図に示すように本実施形態の液晶パネル保持構
造においては、タッチパネル56が携帯電話機52の筐
体14表面の一部を構成し、そのタッチパネル56に液
晶パネル28が透明弾性樹脂22を介して保持されてい
る。
【0046】本実施形態によれば、タッチパネル56を
有する電子機器において、高い耐衝撃性を持ち、表示品
質の高い液晶パネル保持構造が得られる。
【0047】〔第3実施形態〕図5は、第3実施形態の
液晶パネル保持構造を示す断面図である。本実施形態
は、液晶パネル28が、透明弾性樹脂82によって包ま
れた状態で、透明弾性樹脂82を介して透明部材18に
保持される点が第1実施形態とは異なる。それ以外の点
については、第1実施形態と同様であるので、その説明
を省略する。
【0048】本実施形態の液晶パネル28の保持構造を
有する電子機器例えば携帯電話機の製造方法において
は、まず、液晶パネル28全体を透明弾性樹脂82で包
み込む。これは、例えばポッティングという方法、すな
わち、配線部材が接続された液晶パネルを、型枠(図示
せず)に接触しない状態で型枠内に配置し、その型枠に
液体状の樹脂を流し込み、その樹脂を硬化させて透明弾
性樹脂82とし、その後、型枠を取り除くことによって
行われる。
【0049】そして、液晶パネル28を包み込んだ透明
弾性樹脂82の、液晶パネルの表示面に対応する面の全
面を透明部材18に仮接着する。
【0050】この仮接着の状態において、ゴミ等が透明
弾性樹脂82と透明部材18との接着面に介在しないこ
とを確認する。
【0051】もし、ゴミ等がいずれかの接着面に介在す
る場合は、仮接着を剥がし、ゴミ等を除去した後、再
度、仮接着する。
【0052】そして、透明弾性樹脂82を加熱し、弾性
を残して硬化させて、透明弾性樹脂82をさらに強固に
液晶パネル28および透明部材18に接着する。
【0053】本実施形態によれば、第1実施形態の場合
と同様な作用効果を奏することができる。
【0054】それに加えて、本実施形態によれば、透明
弾性樹脂82が液晶パネル28全体を包み込む構造とな
っているため、液晶パネルが湿気や急激な温度変化等の
外部環境に影響を受けにくい状態で、液晶パネル28を
保持する構造が得られる。
【0055】以上、本発明の実施形態を説明したが、本
発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、
本発明の要旨の範囲内または特許請求の範囲の均等範囲
内で各種の変形実施が可能である。
【0056】例えば、上記各実施形態では、透明弾性樹
脂と、液晶パネルおよび透明部材との接着において、透
明弾性樹脂の接着性のみをもって接着する例を示した
が、透明弾性樹脂としては接着性のないものを用い、透
明弾性樹脂と、液晶パネルおよび透明部材とのそれぞれ
の間に弾性を有する透明な接着剤を用いて接着してもよ
い。
【0057】また、上記各実施例では、液晶パネルに殆
ど力を及ぼさない状態で接続される配線部を除き、液晶
パネルが透明弾性樹脂のみに接触する例を示したが、十
分な弾性をもって液晶パネルに接触するのであれば、ゴ
ム等で形成された他の部材が液晶パネルに接触していて
もよい。例えば、図2においてバックライト40と液晶
パネル28との間にこのような他の部材を介在させても
よい。
【0058】さらに、上記各実施形態では、電子機器と
して携帯電話機の例を示したが、本発明の液晶パネルの
保持構造および電子機器の製造方法は、時計、ページ
ャ、PDA、電子手帳、ノートパソコン、電卓、POS
端末、ICカード、ミニディスクプレーヤなどを含むさ
まざまな電子機器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の液晶パネル保持構造を示す断面
図である。
【図2】第1実施形態の液晶パネル保持構造を有する携
帯電話機の模式的な断面図である。
【図3】第1実施形態の液晶パネル保持構造を有する携
帯電話機の斜視図である。
【図4】第2実施形態の液晶パネルの保持構造が用いら
れた携帯電話機を示す断面図である。
【図5】第3実施形態の液晶パネル保持構造を示す断面
図である。
【符号の説明】
10,52 携帯電話機(電子機器) 14 筐体 18 透明部材 22,82 透明弾性樹脂 28 液晶パネル 31 偏光板 56 タッチパネル

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子機器の筐体の表面に配置される透明
    部材の内側に対向保持され、該透明部材を介して目視さ
    れる液晶パネルの保持構造であって、 前記透明部材の内面側に接着される透明弾性樹脂を介し
    て前記液晶パネルが透明部材に保持され、 前記液晶パネルは、該液晶パネルに殆ど力を及ぼさない
    状態で接続される配線部を除き、前記透明弾性樹脂との
    み接触することを特徴とする液晶パネル保持構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記透明弾性樹脂は、前記液晶パネルの表示面全面およ
    び前記透明部材に密着することを特徴とする液晶パネル
    保持構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 前記透明弾性樹脂は粘着性を有することを特徴とする液
    晶パネル保持構造。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかにお
    いて、 前記透明部材は、タッチパネルであることを特徴とする
    液晶パネル保持構造。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかにお
    いて、 前記透明弾性樹脂は、前記液晶パネル全体を包み込んで
    いることを特徴とする液晶パネル保持構造。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の液晶パネル保持構造を有する電子機器の製造方法で
    あって、 前記透明弾性樹脂は、熱硬化性樹脂であり、 前記液晶パネルおよび前記透明部材に前記透明弾性樹脂
    を仮接着する工程と、 前記透明弾性樹脂を加熱し、弾性を残して硬化させて、
    前記液晶パネルおよび前記透明部材に接着する工程と、 を有することを特徴とする電子機器の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の液晶パネル保持構造を
    有する電子機器の製造方法であって、 前記透明弾性樹脂は、熱硬化性樹脂であり、 前記液晶パネル全体を前記透明弾性樹脂で包み込む工程
    と、 前記液晶パネルを包み込んだ前記透明弾性樹脂を前記透
    明部材に仮接着する工程と、 前記透明弾性樹脂を加熱し、弾性を残して硬化させて、
    前記透明部材に接着する工程と、 を有することを特徴とする電子機器の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載の液晶パネル保持構造を有することを特徴とする電子
    機器。
  9. 【請求項9】 請求項2に記載の液晶パネル保持構造を
    有する電子機器の製造方法であって、 前記透明弾性樹脂は、熱硬化性樹脂であり、 前記透明部材に前記液晶パネルを仮固定する工程と、 前記液晶パネルと前記透明部材との隙間に透明弾性樹脂
    を充填する工程と、 前記透明樹脂を加熱し弾性を残して硬化させる工程と、 を有することを特徴とする電子機器の製造方法。
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