JP3916076B2 - 画像表示装置用偏光子、その製造方法、光学フィルムおよび画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置用偏光子、その製造方法、光学フィルムおよび画像表示装置 Download PDF

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本発明は、画像表示装置用偏光子(以下、画像表示装置用偏光子を単に偏光子ともいう)およびその製造方法に関する。また本発明は当該偏光子を用いた偏光板、光学フィルムに関する。さらには当該偏光子、偏光板、光学フィルムを用いた液晶表示装置、有機EL表示装置、PDP等の画像表示装置に関する。
液晶表示装置等の画像表示装置には、その表示原理から偏光子(偏光板)が用いられている。近年では、画像表示装置の大面積化、多様化に伴い、偏光子の需要も拡大しており、かつ品質向上・耐久性への要求は大きくなっている。特に、携帯電話、PDAなどの屋外での過酷な環境下での使用を想定した液晶表示装置や、車載用ナビゲーション、液晶プロジェクタ用の液晶表示装置等には非常に高い耐熱性が要求される。
従来、画像表示装置用の偏光子としては、主に延伸したポリビニルアルコールフィルムに二色性の誠実を持つヨウ素や染料である二色性材料で染色したものが広く用いられている(たとえば、特許文献1参照。)。
ヨウ素系偏光子は、非晶性であるヨウ素を混入した水溶液によりフィルムを染色したのち、延伸処理を施すことによって得られ、可視光に対する高い偏光性を有し、大型偏光子の作製が可能である。しかし、ヨウ素系偏光子は、ヨウ素が高温で昇華したり、または錯体構造が変化するために偏光性能を維持することが難しい。一方、二色性染料を用いた染料系偏光子は、ヨウ素系偏光子に比べて耐熱性はよいものの、染料の二色比が十分でないことや耐候性などに劣ることなどから、一部の用途を除いては広く採用はされていない。なお、偏光子のフィルム材料としては、ポリビニルアルコールのほかに、ポリスチレン、セルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、アクリル系重合体、ポリアミド、ポリエステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物なども用いられている。
また高温での耐熱性の要求される光通信、光記録再生装置などの光デバイス分野で用いられる偏光子としては、等方性の基板上に、光吸収異方性を有する金属性粒子を分散させた偏光子が用いられている。かかる偏光子としては、たとえば、ガラス中に還元反応などによって金属粒子を析出させ、延伸したものなどが用いられている。しかし、等方性基板上へ金属性微粒子を分散させた偏光子は、金属性微粒子の配置を真空蒸着法等により行うため、高い熱プロセスが必要であり、量産に適していない。
また、異方性を持つ金属性微粒子をポリイミド中に分散し、一軸延伸処理することにより耐熱性のよい偏光性フィルムが得られることが知られている(たとえば、特許文献2参照。)。しかし、かかる偏光性フィルムは、ポリイミドにより形成されているため、一軸延伸処理後も黄色く色づいており、透過性に劣っているという問題がある。
またヨウ素を含む上述の二色性材料を用いた偏光子では、二色性材料を延伸方向に配向させることによって偏光性能が発揮される。このような偏光子に偏光を入射したときに測定される吸光スペクトルは、一般に、入射偏光面が、偏光子の延伸方向に平行な場合の吸光スペクトル(MDスペクトル)と、偏光子の延伸方向に垂直方向に平行な場合の吸光スペクトル(TDスペクトル)は、スペクトルの形状は同じ(吸収ピーク波長もほぼ同じ)で、吸光度がMDスペクトル>TDスペクトルの関係になる。つまり、吸光スペクトルは、偏光子に対する、入射偏光面の方位によって、『吸収ピークが縦にシフトする』。このとき、偏光性能を上げるためには、MDスペクトルの吸収ピークの吸光度をより大きくし、TDスペクトルの吸収ピークの吸光度をできるだけ小さくしなければならない。すなわち、MDスペクトルとTDスペクトルの吸光度の差をできるだけ大きくする必要があった。
特開2001−296427号公報 特開平8−184701号公報
本発明は、簡便な手法にて製造可能な耐熱性のよい偏光子およびその製造方法を提供することを目的とする。
また本発明は、耐熱性がよく、しかも透過性の良好な偏光子およびその製造方法を提供することを目的とする。
また本発明は、MDスペクトルとTDスペクトルの吸光度の差が小さい場合であって、偏光性能の良好な偏光子を提供することを目的とする。
さらには本発明は、前記偏光子を用いた偏光板を提供すること、前記偏光子または偏光板を用いた光学フィルムを提供することを目的とする。さらには当該偏光子、偏光板または光学フィルムを用いた画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す偏光子により前記目的を達成できることを見出し本発明を完成するに至った。
(1)すなわち本発明は、ポリマーマトリクス中に、金属性微粒子が分散されている構造のフィルムからなる画像表示装置用偏光子であって、
ポリマーマトリクスを形成するポリマーは、厚み1mmで測定した時の透過率が88%以上の透光性ポリマーであり、かつフィルムは一軸延伸されており、
金属性微粒子により形成される微小領域が、平均粒径100nm以下であり、かつアスペクト比(最大長/最小長)が2以下であることを特徴とする画像表示装置用偏光子、に関する。
上記本発明の偏光子は、ポリマーマトリクス中に、金属性微粒子が分散された構造を有することから、画像表示装置として用いた場合の耐熱性を有し、耐熱性の要求される用途において好適に用いられる。また、ポリマーマトリクスには透過率が88%以上の透光性ポリマーを用いており、透過性が良好である。透光性ポリマーの透過率は高いほど好ましく、88%以上、さらには90%以上であるのが好適である。なお、透過率は、厚み1mmに製膜した透光性ポリマーを、(株)島津製作所製UV−3150を用いて測定した時の全光線透過率である。
ポリマーマトリクス中に分散された金属性微粒子は表面プラズモン吸収を起こし、一定波長の光を吸収することによるものと推定され、また媒質である透光性ポリマーが一軸延伸処理により一軸性の複屈折を有することから光学異方性を発現し、これにより本発明の偏光子は偏光特性を発現したものと思われる。プラズモン吸収は、微粒子界面における入射光の振動と微粒子内の電子によるプラズマ振動の共振によるものであり、このとき金属は大きな吸収特性を示す。偏光特性を持つ波長領域は、金属性微粒子のプラズモン吸収波長と、媒質である透光性ポリマーの屈折率等の特性により決定されるため、透光性ポリマーの複屈折性を利用することにより任意の光学特性を持つ偏光子の設計が可能である。通常、吸収物質としてはヨウ素や二色染料が使用されるが、本発明においては金属性微粒子の特性を利用して金属を吸収物質としている。
前記偏光子において、金属性微粒子により形成される微小領域が、平均粒径100nm以下であり、かつアスペクト比(最大長/最小長)が2以下であることが好ましい。すなわち、当該微小領域は、形状の異方性が殆どない(球形)に近いものであるのが良好である。アスペクト比が2を超えると、金属性微粒子を配列させる必要があるときに、配列方向に長軸を並べる必要があるが、アスペクト比が2以下であれば長軸、短軸について並べる工程が不要となるからである。微小領域の平均粒径は100nm以下、さらには50nm以下であるのが好ましい。またアスペクト比は2以下、さらには1.8以下、さらには1.5以下であるのが好ましい。なお、微小領域の平均粒径、アスペクト比は詳しくは実施例の記載による。
また本発明は、厚み1mmで測定した時の透過率が88%以上の透光性ポリマーを含有する溶液に、金属性微粒子を分散含有させた混合溶液を、製膜した後、一軸延伸することを特徴とする前記偏光子の製造方法、に関する。
本発明の偏光子は、簡便な方法にて、耐熱性および透過性のよい偏光子を得ることができる。また偏光特性を持つ波長領域は、金属性微粒子のプラズモン吸収波長と、媒質である透光性ポリマーの屈折率等の特性により決定されるため、透光性ポリマー、金属性微粒子の材料等を適宜に選択し、一軸延伸により透光性ポリマーにより形成されるフィルムの複屈折性を制御することにより任意の光学特性を持つ偏光子を製造することができる。
(2)また本発明は、サーモトロピック性の液晶性材料により形成されるマトリクス中に、金属性微粒子が分散されている画像表示装置用偏光子であって、
金属性微粒子により形成される微小領域が、平均粒径100nm以下であり、かつアスペクト比(最大長/最小長)が2以下であることを特徴とする画像表示装置用偏光子、に関する。前記偏光子は、液晶性材料が、一軸配向していることが好ましい。
上記本発明の偏光子は、マトリクス中に、金属性微粒子が分散された構造を有することから、画像表示装置として用いた場合の耐熱性を有し、耐熱性の要求される用途において好適に用いられる。かかる構造の本発明の偏光子は、簡便な手法により製法可能である。液晶性材料は、液晶ポリマーであるのが製法が簡便であり好適である。
マトリクス中に分散された金属性微粒子は表面プラズモン吸収を起こし、一定波長の光を吸収することによるものと推定され、また媒質である液晶性材料により光学異方性を発現し、これにより本発明の偏光子は偏光特性を発現したものと思われる。プラズモン吸収は、微粒子界面における入射光の振動と微粒子内の電子によるプラズマ振動の共振によるものであり,このとき金属は大きな吸収特性を示す。偏光特性を持つ波長領域は、金属性微粒子のプラズモン吸収波長と、媒質である液晶性材料の屈折率等の特性により決定されるため、液晶性材料の複屈折性を利用することにより任意の光学特性を持つ偏光子の設計が可能である。通常、吸収物質としてはヨウ素や二色染料が使用されるが、本発明においては金属性微粒子の特性を利用して金属を吸収物質としている。
前記偏光子において、金属性微粒子により形成される微小領域が、平均粒径100nm以下であり、かつアスペクト比(最大長/最小長)が2以下であることが好ましい。すなわち、当該微小領域は、形状の異方性が殆どない(球形)に近いものであるのが良好である。アスペクト比が2を超えると、金属性微粒子を配列させる必要があるときに、配列方向に長軸を並べる必要があるが、アスペクト比が2以下であれば長軸、短軸について並べる工程が不要となるからである。微小領域の平均粒径は100nm以下、さらには50nm以下であるのが好ましい。またアスペクト比は2以下、さらには1.8以下、さらには1.5以下であるのが好ましい。なお、微小領域の平均粒径、アスペクト比は詳しくは実施例の記載による。
また本発明は、液晶性材料を含む溶液に、金属性微粒子を分散含有させた混合溶液を、製膜することを特徴とする前記偏光子の製造方法、に関する。
前記製造方法によれば、簡便な方法にて、耐熱性のよい偏光子を得ることができる。また、偏光特性を持つ波長領域は、金属性微粒子のプラズモン吸収波長と、媒質である液晶性材料の屈折率等の特性により決定されるため、液晶性材料、金属性微粒子の材料等を適宜に選択し、液晶性材料により形成されるフィルムの複屈折性を制御することにより任意の光学特性を持つ偏光子を製造することができる。
(3)また本発明は、フィルム面内に複屈折を有する有機マトリクス中に、金属性微粒子が分散されている画像表示装置用偏光子であって
金属性微粒子により形成される微小領域が、平均粒径100nm以下であり、かつアスペクト比(最大長/最小長)が2以下であり、
偏光を入射させた時に測定した吸光スペクトルが、ある波長において吸収ピークを有し、
偏光子に対する、入射偏光面の方位を変化させると、当該変化に伴って吸収ピーク波長がシフトすることを特徴とする画像表示装置用偏光子、に関する。
このように、本発明の偏光子の偏光吸光スペクトルは、入射偏光面の方位によって吸収ピーク波長自体が変化する。すなわち、吸光スペクトルは、偏光子に対する、入射偏光面の方位によって、『吸収ピークが横にシフトする』。その結果として、入射偏光面の方位によって、MDスペクトルとTDスペクトルの吸光度の差が小さくても、良好な偏光性能を発揮させることができる。なお、吸光スペクトルの測定は詳しくは実施例の記載による。
前記偏光子は、一般的に、偏光子に対する、入射偏光面の方位を変化させた場合に、測定される吸収スペクトルの吸収ピーク波長が最も長波長(この波長をλ1とする)になるときの、入射偏光面の方位を0°とするとき、
当該偏光面の方位を0°から徐々に増大させると、吸収ピーク波長もこれに伴って短波長へシフトし、
入射偏光面の方位が90°のときに、吸収ピーク波長が最も短波長(この波長をλ2とする)になる。通常、本発明の偏光子は、MDスペクトルにおける吸収ピーク波長が最も長波長(λ1)になり、この方位を基準にして、入射偏光面の方位を回転させた時、偏光スペクトルの吸収ピーク波長は徐々に短波長側へシフトし、90°回転した時(TDスペクトル)にピーク波長は最も短波長(λ2)になるが、逆の場合もある。
前記偏光子は、(λ1−λ2)=10〜50nm、を満足することをが好ましい。望ましくは、(λ1−λ2)=20〜50nmである。(λ1−λ2)の値が10nm未満ではシフトすべき2つの吸収が殆ど重なるので偏光特性が発揮し難くなる。
ここに述べたような本発明の偏光子の吸収特性は、ヨウ素系偏光子や二色性色素を用いた偏光子の吸収特性と明らかに異なる。
前記本発明の偏光子は、たとえば、フィルム面内に複屈折を有する有機マトリクス中に、金属性微粒子が分散されているものを用いることができる。
上記偏光子にみられる偏光特性は、有機マトリクス中に分散された金属性微粒子が、表面プラズモン吸収を起こすことにより一定波長の光を吸収することによるものと推定される。プラズモン吸収は、微粒子界面における入射光の振動と微粒子内の電子によるプラズマ振動の共振によるものであり、このとき金属は大きな吸収特性を示す。この吸収特性は、金属性微粒子のプラズモン吸収波長と媒質である有機材料の屈折率等の特性、金属性微粒子の微小領域の分散状態により決定される。ゆえに、フィルム面内方位によって屈折率が異なる場合(すなわち複屈折媒体の場合)には、入射偏光面の方位が異なると吸収特性が異なり、波長シフトが発生する。以上のような原理で吸収の異方性、すなわち偏光性能が発現していると考えられる。
また本発明の偏光子は、金属性微粒子が分散された構造を有することから、画像表示装置として用いた場合の耐熱性を有する。そのため、携帯電話、PDAなどの屋外での過酷な環境下での使用を想定した液晶表示装置や、車載用ナビゲーション、液晶プロジェクタ用の液晶表示装置等には非常に高い耐熱性が要求される用途において好適である。
有機マトリクスは、ポリマーマトリクスにより形成されており、ポリマーマトリクスを形成するポリマーは、厚み1mmで測定した時の透過率が88%以上の透光性ポリマーであり、かつフィルムは一軸延伸されているもの好適に用いることができる。
また有機マトリクスとしては、液晶性材料により形成されているものを好適に用いることができる。液晶性材料が、一軸配向していることが好ましい。また液晶性材料は、液晶ポリマーであるのが製法が簡便である好ましい。
前記偏光子において、金属性微粒子により形成される微小領域が、平均粒径100nm以下であり、かつアスペクト比(最大長/最小長)が2以下であることが好ましい。すなわち、当該微小領域は、形状の異方性が殆どない(球形)に近いものであるのが良好である。アスペクト比が2を超えると、金属性微粒子を配列させる必要があるときに、配列方向に長軸を並べる必要があるが、アスペクト比が2以下であれば長軸、短軸について並べる工程が不要となるからである。微小領域の平均粒径は100nm以下、さらには50nm以下であるのが好ましく、アスペクト比は2以下、さらには1.8以下、さらには1.5以下であるのが好ましい。微小領域の平均粒径、アスペクト比は詳しくは実施例の記載による。なお、本発明の偏光子の入射偏光面の方位による吸収ピークの変化は、マトリクス材料の屈折率異方性のほか、金属性微粒子により形成される微小領域の分布状態などによっても制御される。
また本発明は、前記偏光子の少なくとも片面に、透明保護層を設けた偏光板、に関する。また本発明は、前記偏光子、前記偏光板が、少なくとも1枚積層されていることを特徴とする光学フィルム、に関する。さらには本発明は、前記偏光子、前記偏光板または前記光学フィルムが用いられていることを特徴とする画像表示装置、に関する
本発明の偏光子は、複屈折を有する有機マトリクスにより形成される。有機マトリクス材料としては、非液晶性ポリマー(透光性ポリマー)を1軸延伸したもの、液晶性材料を1軸配向させたものなどがあげられる。
透光性ポリマーは、厚み1mmで測定した時の透過率が88%以上であるものが好適に用いられる。透光性ポリマーは、前記透過率のものを特に制限なく好適に使用できる。
透光性ポリマーとしては、たとえば、ポリビニルアルコールまたはその誘導体があげられる。ポリビニルアルコールの誘導体としては、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール等があげられる他、エチレン、プロピレン等のオレフィン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸そのアルキルエステル、アクリルアミド等で変性したものがあげられる。ポリビニルアルコールの重合度は、1000〜10000程度、ケン化度は80〜100モル%程度のものが一般に用いられる。
なお、前記ポリビニルアルコール系フィルム中には可塑剤等の添加剤を含有することもできる。可塑剤としては、ポリオールおよびその縮合物等があげられ、たとえばグリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等があげられる。可塑剤の使用量は、特に制限されないがポリビニルアルコール系フィルム中20重量%以下とするのが好適である。
また透光性ポリマーとしては、例えばポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体等のオレフィン系樹脂等があげられる。さらには、塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂、アミド系樹脂、、イミド系樹脂、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、ビニルブチラール系樹脂、アリレート系樹脂、ポリオキシメチレン系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂等があげられる。これらは1種または2種以上を組み合わせることができる。また、フェノール系、メラミン系、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型または紫外線硬化型の樹脂の硬化物を用いることもできる。
前記透光性ポリマーにより形成されるフィルムは、一軸延伸処理により、一軸性の複屈折が付与される。したがって、前記透光性ポリマーは、複屈折を生じやすい異方性を有するものが好ましく、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、スルホン系ポリマー等が好適である。
液晶性材料は、低分子液晶または高分子液晶(液晶ポリマー)のいずれでもよく、またエネルギー線硬化型の重合性液晶(液晶モノマー)であってもよい。液晶性ポリマーは、たとえば加熱等により配向し、冷却して固定させて、マトリクスを形成する。液晶性モノマーは配向後に、紫外線照射等のエネルギー線により重合してマトリクスを形成する。
前記液晶性材料は、サーモトロピック性であり、室温で液晶性を示すもの、高温で液晶性を示すものであってもよい。これら液晶性材料としては、ネマチック相またはスメクチック相の状態が出現するものが好適に用いられる。これら液晶性材料は1種を単独でまたは2種以上の混合物などとして用いることができる。
前記液晶性ポリマーとしては、主鎖型、側鎖型またはこれらの複合型の各種骨格のポリマーを特に制限なく使用できる。主鎖型の液晶ポリマーとしては、芳香族単位等からなるメソゲン基を結合した構造を有する縮合系のポリマー、たとえば、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリカーボネート系、ポリエステルイミド系などのポリマーがあげられる。メソゲン基となる前記芳香族単位としては、フェニル系、ビフェニル系、ナフタレン系のものがあげられ、これら芳香族単位は、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基等の置換基を有していてもよい。
側鎖型の液晶ポリマーとしては、ポリアクリレート系、ポリメタクリレート系、ポリ−α−ハロ−アクリレート系、ポリ−α−ハロ−シアノアクリレート系、ポリアクリルアミド系、ポリシロキサン系、ポリマロネート系の主鎖を骨格とし、側鎖に環状単位等からなるメソゲン基を有するものがあげられる。メソゲン基となる前記環状単位としては、たとえば、ビフェニル系、フェニルベンゾエート系、フェニルシクロヘキサン系、アゾキシベンゼン系、アゾメチン系、アゾベンゼン系、フェニルピリミジン系、ジフェニルアセチレン系、ジフェニルベンゾエート系、ビシクロへキサン系、シクロヘキシルベンゼン系、ターフェニル系等があげられる。なお、これら環状単位の末端は、たとえば、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロゲン基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ハロアルケニル基等の置換基を有していてもよい。またメソゲン基のフェニル基は、ハロゲン基を有するものを用いることができる。
また、いずれの液晶ポリマーのメソゲン基も屈曲性を付与するスペーサ部を介して結合していてもよい。スペーサー部としては、ポリメチレン鎖、ポリオキシメチレン鎖等があげられる。スペーサー部を形成する構造単位の繰り返し数は、メソゲン部の化学構造により適宜に決定されるがポリメチレン鎖の繰り返し単位は0〜20、好ましくは2〜12、ポリオキシメチレン鎖の繰り返し単位は0〜10、好ましくは1〜3である。
前記液晶性ポリマーは、ガラス転移温度50℃以上、さらには80℃以上であることが好ましい。また、重量平均分子量が2千〜10万程度のものが好ましい。
液晶性モノマーとしては、末端にアクリロイル基、メタクリロイル基等の重合性官能基を有し、これに前記環状単位等からなるメソゲン基、スペーサ部を有するものがあげられる。また重合性官能基として、アクリロイル基、メタアクリロイル基等を2つ以上有するものを用いて架橋構造を導入して耐久性を向上させることもできる。
前記マトリクス中に分散され、微小領域を形成している金属性微粒子は、可視光域に吸収を持つものであれば特に制限されない。金属としては、たとえば、銀、銅、金、白金、アルミニウム、パラジウム、ロジウム、鉄、クロム、ニッケル、マンガン、スズ、コバルト、チタン、マグネシウム、リチウム等、またこれらの金属の合金を例示できる。またこれら金属は複数の種類を組み合わせて用いることができる。
マトリクス中に分散している金属性微粒子の割合は、耐熱性、透過性の良好な偏光子を得る点から、前記マトリクス材料100重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。なお、ポリマーマトリクス中または液晶性材料中で、金属性微粒子により形成される微小領域は、前述の通り、特定の方向へ配向していないことが好ましく、また平均粒径100nm以下であり、かつアスペクト比が2以下であることが好ましい。
また、予め形成されている金属性微粒子の代わりに、還元・析出等により金属性微粒子を形成することができる金属性ドーパントを用いることができる。金属性ドーパントは、有機マトリクス材料を含有する溶液に混合したのち、還元等により金属性微粒子を析出し、分散させることができる。金属性ドーパントとしては、前記有機マトリクス材料の溶液に可溶であり、しかも可視光域に吸収を持つものであれば使用が可能であり、例えば以下のようなものがあげられる。金属性ドーパントとしては、無機金属化合物、有機金属化合物、無機金属化合物と有機金属化合物の錯体、有機金属化合物と有機金属化合物の錯体があげられる。金属性ドーパントとしては、金属のハロゲン化物、金属の硝酸化合物、金属の酢酸化合物、金属のトリフルオロ酢酸化合物、金属のアセチルアセトン化合物、金属のトリフルオロアセチルアセトン化合物、金属のへキサフルオロアセチルアセトン化合物等があげられる。また、以上の化合物とアセチルアセトン、1,1,1−トリフルオロアセチルアセトン、1,1,1,5,5,5−へキサフルオロアセチルアセトンを混合することによって得られた錯体なども使用可能である。
本発明の偏光子の製造方法は特に制限されないが、マトリクス材料含有する溶液に、金属性微粒子を分散含有させた混合溶液を調製する。有機マトリクス材料の溶液と、金属性微粒子を分散させた溶液(または金属性ドーパントを含有する溶液)の混合割合は、得られる偏光子において、マトリクス中に分散している金属性微粒子の割合が前記範囲となるように適宜に調整される。なお、前記溶液中には、分散剤、界面活性剤、色相調整剤、紫外線吸収剤、難燃剤、酸化防止剤、増粘剤・可塑剤等の各種の添加剤を含有させることができる。
有機マトリクス材料が透光性ポリマーの場合には、前記混合溶液を製膜した後、一軸延伸処理することにより偏光子が得られる。
透光性ポリマー溶液に用いる溶媒としては、透光性ポリマーが溶解するものであれば特に制限はない。たとえば、水;トルエン、キシレン等の芳香族単炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、シクロヘプタノン、2−ヘプタノン、メチルイソブチルケトン、ブチルラクトン等のケトン類;メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等のエステル類;ヘキサン、シクロへキサン等の炭素水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロエチレン等のハロゲン化炭素水素類;テトラヒドロフラン等のエーテル類等があげられる。なお、透光性ポリマーとして、ポリビニルアルコール等の水溶性のものを用いる場合には、溶媒としては水が好適に用いられる。
透光性ポリマー溶液の濃度は、通常、5〜50重量%程度、さらには0.05〜30重量%程度に調整するのが好ましい。一方、金属性微粒子は、通常、分散溶液として前記透光性ポリマー溶液に混合される。金属性微粒子の分散溶液の濃度は、通常、0.1〜15重量%程度、さらには0.1〜10重量%程度に調整するのが好ましい。
前記透光性ポリマー溶液に、金属性微粒子を分散含有させた混合溶液は製膜しフィルム化する。フィルムの形成方法としては、キャスティング法、押出成形法、ラミネート成形法、射出成形法、ロール成形法、流延成形法などの各種の方法を採用できる。フィルム成形にあたっては、溶液の粘度、乾燥速度を調整することにより、微小領域の大きさや分散性を制御することもできる。
次いで、一軸延伸処理することにより、ポリマーマトリクスを形成する透光性ポリマーに一軸性の複屈折を付与する。偏光特性を持つ波長領域は、金属性微粒子のプラズモン吸収波長と、透光性ポリマーの屈折率等の特性により決定されるため、一軸延伸処理による透光性ポリマーの複屈折制御により偏光子の光学特性を制御できる。
一軸延伸処理は、空気中での延伸、金属ロールへの接触等による乾式延伸でもよいし、透光性ポリマーがポリビニルアルコールのような水溶性の場合には、水中での湿式延伸でもよい。なお、延伸は透光性ポリマーに応じて、そのガラス転移温度の付近において伸長が可能である温度にて行う。延伸倍率は特に制限されないが、通常、1.05〜30倍程度、3〜30倍程度、5〜20倍とするのが好ましい。さらには、1.05〜8倍程度、さらには、3〜8倍とするのが好ましい。
マトリクス材料として液晶性材料を用いる場合には、たとえば、前記混合溶液を調製し、その混合溶液を一軸配向させ、製膜することにより偏光子が得られる。
液晶性材料の溶液に用いる溶媒としては、たとえば、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、フェノール、パラクロロフェノールなどのフェノール類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシベンゼン、1,2−ジメトキベンゼンなどの芳香族炭化水素類、その他、アセトン、酢酸エチル、tert−ブチルアルコール、グリセリン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、トリエチルアミン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ブチロニトリル、二硫化炭素、シクロヘキサノンなどを用いることができる。液晶性材料溶液の濃度は、通常、5〜50重量%程度、さらには0.05〜30重量%程度に調整するのが好ましい。一方、金属性微粒子は、通常、分散溶液として前記液晶性材料溶液に混合される。金属性微粒子の分散溶液の濃度は、通常、0.1〜10重量%程度、さらには0.01〜5重量%程度に調整するのが好ましい。
前記液晶性材料の溶液に、金属性微粒子を分散含有させた混合溶液を製膜しフィルム化する。液晶性材料は一軸配向する。液晶性材料の配向は配向基材上で、製膜することにより行うことができる。配向基材としては、従来より知られている各種のものを使用でき、たとえば、基材上にポリイミドやポリビニルアルコール等からなる薄層の配向膜を形成してそれをラビングする方法により形成したもの、基材を延伸処理した延伸フィルム、シンナメート骨格やアゾベンゼン骨格を有するポリマーまたはポリイミドに偏光紫外線を照射したもの等を用いることができる。
上記混合溶液の配向基材への塗工方法としては、例えば、ロールコート法、グラビアコート法、スピンコート法、バーコート法などを採用することができる。塗工後、溶媒を除去し、フィルムを形成させる。フィルム成形にあたっては、溶液の粘度、乾燥速度を調整することにより、微小領域の大きさや分散性を制御することもできる。溶媒の除去条件は、特に限定されず、溶媒をおおむね除去でき、フィルムが流動したり、流れ落ちたりさえしなければよい。通常、室温での乾燥、乾燥炉での乾燥、ホットプレート上での加熱などを利用して溶媒を除去する。
液晶性材料の配向は、たとえば、液晶性材料が液晶状態を示す温度において、熱処理することにより行うことができる。当該熱処理温度は、液晶性材料により適宜に調整する。熱処理方法としては、上記の乾燥方法と同様の方法で行うことができる。なお、液晶性材料の配向には、配向基材を用いることができるほかに、電場、磁場、応力等により配向処理することができる。
液晶性材料として、液晶モノマーを用いた場合には配向後に重合させる。液晶モノマーには、重合開始剤が適宜に配合される。重合法は、液晶モノマーの種類に応じて各種手段を採用できるが、たとえば、光照射による光重合性法を採用できる。光照射は、たとえば、紫外線照射により行う。紫外線照射条件は、十分に反応を促進するために、不活性気体雰囲気中とすることが好ましい。高圧水銀紫外ランプが代表的に用いられる。メタハライドUVランプや白熱管などの別種ランプを使用することもできる。
偏光子の厚さは、特に制限されないが、通常、0.1〜100μm程度、好ましくは5〜80μmである。得られた偏光子は、常法に従って、その少なくとも片面に透明保護層を設けた偏光板とすることができる。透明保護層はポリマーによる塗布層として、またはフィルムのラミネート層等として設ることができる。透明保護層を形成する、透明ポリマーまたはフィルム材料としては、適宜な透明材料を用いうるが、透明性や機械的強度、熱安定性や水分遮断性などに優れるものが好ましく用いられる。前記透明保護層を形成する材料としては、例えばポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、二酢酸セルロースや三酢酸セルロース等のセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマーなどがあげられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、あるいは前記ポリマーのブレンド物なども前記透明保護層を形成するポリマーの例としてあげられる。
また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルム、たとえば、(A)側鎖に置換および/または非置換イミド基を有する熱可塑性樹脂と、(B)側鎖に置換および/非置換フェニルならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物があげられる。具体例としてはイソブチレンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する樹脂組成物のフィルムがあげられる。フィルムは樹脂組成物の混合押出品などからなるフィルムを用いることができる。
偏光特性や耐久性などの点より、特に好ましく用いることができる透明保護層は、表面をアルカリなどでケン化処理したトリアセチルセルロースフィルムである。透明保護層の厚さは、任意であるが一般には偏光板の薄型化などを目的に500μm以下、さらには1〜300μm、特に5〜300μmが好ましい。なお、偏光子の両側に透明保護層を設ける場合は、その表裏で異なるポリマー等からなる透明保護フィルムを用いることができる。
また、透明保護フィルムは、できるだけ色付きがないことが好ましい。したがって、Rth=[(nx+ny)/2−nz]・d(ただし、nx、nyはフィルム平面内の主屈折率、nzはフィルム厚方向の屈折率、dはフィルム厚みである)で表されるフィルム厚み方向の位相差値が−90nm〜+75nmである保護フィルムが好ましく用いられる。かかる厚み方向の位相差値(Rth)が−90nm〜+75nmのものを使用することにより、保護フィルムに起因する偏光板の着色(光学的な着色)をほぼ解消することができる。厚み方向位相差値(Rth)は、さらに好ましくは−80nm〜+60nm、特に−70nm〜+45nmが好ましい。
前記透明保護フィルムの偏光子を接着させない面には、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理を施したものであってもよい。
ハードコート処理は偏光板表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、例えばアクリル系、シリコーン系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り特性等に優れる硬化皮膜を透明保護フィルムの表面に付加する方式などにて形成することができる。反射防止処理は偏光板表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、従来に準じた反射防止膜などの形成により達成することができる。また、スティッキング防止処理は隣接層との密着防止を目的に施される。
またアンチグレア処理は偏光板の表面で外光が反射して偏光板透過光の視認を阻害することの防止等を目的に施されるものであり、例えばサンドブラスト方式やエンボス加工方式による粗面化方式や透明微粒子の配合方式などの適宜な方式にて透明保護フィルムの表面に微細凹凸構造を付与することにより形成することができる。前記表面微細凹凸構造の形成に含有させる微粒子としては、例えば平均粒径が0.5〜50μmのシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等からなる導電性のこともある無機系微粒子、架橋又は未架橋のポリマー等からなる有機系微粒子などの透明微粒子が用いられる。表面微細凹凸構造を形成する場合、微粒子の使用量は表面微細凹凸構造を形成する透明樹脂100重量部に対して一般的に2〜50重量部程度であり、5〜25重量部が好ましい。アンチグレア層は、偏光板透過光を拡散して視角などを拡大するための拡散層(視角拡大機能など)を兼ねるものであってもよい。
なお、前記反射防止層、スティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層等は、透明保護フィルムそのものに設けることができるほか、別途光学層として透明保護層とは別体のものとして設けることもできる。
前記偏光子と透明保護フィルムとの接着処理には、接着剤が用いられる。接着剤としては、イソシアネート系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ゼラチン系接着剤、ビニル系ラテックス系、水系ポリエステル等を例示できる。前記接着剤は、通常、水溶液からなる接着剤として用いられ、通常、0.5〜60重量%の固形分を含有してなる。
本発明の偏光板は、前記透明保護フィルムと偏光子を、前記接着剤を用いて貼り合わせることにより製造する。接着剤の塗布は、透明保護フィルム、偏光子のいずれに行ってもよく、両者に行ってもよい。貼り合わせ後には、乾燥工程を施し、塗布乾燥層からなる接着層を形成する。偏光子と透明保護フィルムの貼り合わせは、ロールラミネーター等により行うことができる。接着層の厚さは、特に制限されないが、通常0.1〜5μm程度である。
本発明の偏光板は、実用に際して他の光学層と積層した光学フィルムとして用いることができる。その光学層については特に限定はないが、例えば反射板や半透過板、位相差板(1/2 や1/4等の波長板を含む)、視角補償フィルムなどの液晶表示装置等の形成に用いられることのある光学層を1層または2層以上用いることができる。特に、本発明の偏光板に更に反射板または半透過反射板が積層されてなる反射型偏光板または半透過型偏光板、偏光板に更に位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板、偏光板に更に視角補償フィルムが積層されてなる広視野角偏光板、あるいは偏光板に更に輝度向上フィルムが積層されてなる偏光板が好ましい。
反射型偏光板は、偏光板に反射層を設けたもので、視認側(表示側)からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置などを形成するためのものであり、バックライト等の光源の内蔵を省略できて液晶表示装置の薄型化を図りやすいなどの利点を有する。反射型偏光板の形成は、必要に応じ透明保護層等を介して偏光板の片面に金属等からなる反射層を付設する方式などの適宜な方式にて行うことができる。
反射型偏光板の具体例としては、必要に応じマット処理した透明保護フィルムの片面に、アルミニウム等の反射性金属からなる箔や蒸着膜を付設して反射層を形成したものなどがあげられる。また前記透明保護フィルムに微粒子を含有させて表面微細凹凸構造とし、その上に微細凹凸構造の反射層を有するものなどもあげられる。前記した微細凹凸構造の反射層は、入射光を乱反射により拡散させて指向性やギラギラした見栄えを防止し、明暗のムラを抑制しうる利点などを有する。また微粒子含有の透明保護フィルムは、入射光及びその反射光がそれを透過する際に拡散されて明暗ムラをより抑制しうる利点なども有している。透明保護フィルムの表面微細凹凸構造を反映させた微細凹凸構造の反射層の形成は、例えば真空蒸着方式、イオンプレーティング方式、スパッタリング方式等の蒸着方式やメッキ方式などの適宜な方式で金属を透明保護層の表面に直接付設する方法などにより行うことができる。
反射板は前記の偏光板の透明保護フィルムに直接付与する方式に代えて、その透明フィルムに準じた適宜なフィルムに反射層を設けてなる反射シートなどとして用いることもできる。なお反射層は、通常、金属からなるので、その反射面が透明保護フィルムや偏光板等で被覆された状態の使用形態が、酸化による反射率の低下防止、ひいては初期反射率の長期持続の点や、保護層の別途付設の回避の点などより好ましい。
なお、半透過型偏光板は、上記において反射層で光を反射し、かつ透過するハーフミラー等の半透過型の反射層とすることにより得ることができる。半透過型偏光板は、通常液晶セルの裏側に設けられ、液晶表示装置などを比較的明るい雰囲気で使用する場合には、視認側(表示側)からの入射光を反射させて画像を表示し、比較的暗い雰囲気においては、半透過型偏光板のバックサイドに内蔵されているバックライト等の内蔵光源を使用して画像を表示するタイプの液晶表示装置などを形成できる。すなわち、半透過型偏光板は、明るい雰囲気下では、バックライト等の光源使用のエネルギーを節約でき、比較的暗い雰囲気下においても内蔵光源を用いて使用できるタイプの液晶表示装置などの形成に有用である。
偏光板に更に位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板について説明する。直線偏光を楕円偏光または円偏光に変えたり、楕円偏光または円偏光を直線偏光に変えたり、あるいは直線偏光の偏光方向を変える場合に、位相差板などが用いられる。特に、直線偏光を円偏光に変えたり、円偏光を直線偏光に変える位相差板としては、いわゆる1 /4 波長板(λ/4 板とも言う)が用いられる。1 /2 波長板(λ/2 板とも言う)は、通常、直線偏光の偏光方向を変える場合に用いられる。
楕円偏光板はスーパーツイストネマチック(STN)型液晶表示装置の液晶層の複屈折により生じた着色(青又は黄)を補償(防止)して、前記着色のない白黒表示する場合などに有効に用いられる。更に、三次元の屈折率を制御したものは、液晶表示装置の画面を斜め方向から見た際に生じる着色も補償(防止)することができて好ましい。円偏光板は、例えば画像がカラー表示になる反射型液晶表示装置の画像の色調を整える場合などに有効に用いられ、また、反射防止の機能も有する。上記した位相差板の具体例としては、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレンやその他のポリオレフィン、ポリアリレート、ポリアミドの如き適宜なポリマーからなるフィルムを延伸処理してなる複屈折性フィルムや液晶ポリマーの配向フィルム、液晶ポリマーの配向層をフィルムにて支持したものなどがあげられる。位相差板は、例えば各種波長板や液晶層の複屈折による着色や視角等の補償を目的としたものなどの使用目的に応じた適宜な位相差を有するものであってよく、2種以上の位相差板を積層して位相差等の光学特性を制御したものなどであってもよい。
また上記の楕円偏光板や反射型楕円偏光板は、偏光板又は反射型偏光板と位相差板を適宜な組合せで積層したものである。かかる楕円偏光板等は、(反射型)偏光板と位相差板の組合せとなるようにそれらを液晶表示装置の製造過程で順次別個に積層することによっても形成しうるが、前記の如く予め楕円偏光板等の光学フィルムとしたものは、品質の安定性や積層作業性等に優れて液晶表示装置などの製造効率を向上させうる利点がある。
視角補償フィルムは、液晶表示装置の画面を、画面に垂直でなくやや斜めの方向から見た場合でも、画像が比較的鮮明にみえるように視野角を広げるためのフィルムである。このような視角補償位相差板としては、例えば位相差フィルム、液晶ポリマー等の配向フィルムや透明基材上に液晶ポリマー等の配向層を支持したものなどからなる。通常の位相差板は、その面方向に一軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムが用いられるのに対し、視角補償フィルムとして用いられる位相差板には、面方向に二軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムとか、面方向に一軸に延伸され厚さ方向にも延伸された厚さ方向の屈折率を制御した複屈折を有するポリマーや傾斜配向フィルムのような二方向延伸フィルムなどが用いられる。傾斜配向フィルムとしては、例えばポリマーフィルムに熱収縮フィルムを接着して加熱によるその収縮力の作用下にポリマーフィルムを延伸処理又は/及び収縮処理したものや、液晶ポリマーを斜め配向させたものなどが挙げられる。位相差板の素材原料ポリマーは、先の位相差板で説明したポリマーと同様のものが用いられ、液晶セルによる位相差に基づく視認角の変化による着色等の防止や良視認の視野角の拡大などを目的とした適宜なものを用いうる。
また良視認の広い視野角を達成する点などより、液晶ポリマーの配向層、特にディスコティック液晶ポリマーの傾斜配向層からなる光学的異方性層をトリアセチルセルロースフィルムにて支持した光学補償位相差板が好ましく用いうる。
偏光板と輝度向上フィルムを貼り合わせた偏光板は、通常液晶セルの裏側サイドに設けられて使用される。輝度向上フィルムは、液晶表示装置などのバックライトや裏側からの反射などにより自然光が入射すると所定偏光軸の直線偏光または所定方向の円偏光を反射し、他の光は透過する特性を示すもので、輝度向上フィルムを偏光板と積層した偏光板は、バックライト等の光源からの光を入射させて所定偏光状態の透過光を得ると共に、前記所定偏光状態以外の光は透過せずに反射される。この輝度向上フィルム面で反射した光を更にその後ろ側に設けられた反射層等を介し反転させて輝度向上フィルムに再入射させ、その一部又は全部を所定偏光状態の光として透過させて輝度向上フィルムを透過する光の増量を図ると共に、偏光子に吸収させにくい偏光を供給して液晶表示画像表示等に利用しうる光量の増大を図ることにより輝度を向上させうるものである。すなわち、輝度向上フィルムを使用せずに、バックライトなどで液晶セルの裏側から偏光子を通して光を入射した場合には、偏光子の偏光軸に一致していない偏光方向を有する光は、ほとんど偏光子に吸収されてしまい、偏光子を透過してこない。すなわち、用いた偏光子の特性によっても異なるが、およそ50%の光が偏光子に吸収されてしまい、その分、液晶画像表示等に利用しうる光量が減少し、画像が暗くなる。輝度向上フィルムは、偏光子に吸収されるような偏光方向を有する光を偏光子に入射させずに輝度向上フィルムで一旦反射させ、更にその後ろ側に設けられた反射層等を介して反転させて輝度向上フィルムに再入射させることを繰り返し、この両者間で反射、反転している光の偏光方向が偏光子を通過し得るような偏光方向になった偏光のみを、輝度向上フィルムは透過させて偏光子に供給するので、バックライトなどの光を効率的に液晶表示装置の画像の表示に使用でき、画面を明るくすることができる。
輝度向上フィルムと上記反射層等の間に拡散板を設けることもできる。輝度向上フィルムによって反射した偏光状態の光は上記反射層等に向かうが、設置された拡散板は通過する光を均一に拡散すると同時に偏光状態を解消し、非偏光状態となる。すなわち、拡散板は偏光を元の自然光状態にもどす。この非偏光状態、すなわち自然光状態の光が反射層等に向かい、反射層等を介して反射し、再び拡散板を通過して輝度向上フィルムに再入射することを繰り返す。このように輝度向上フィルムと上記反射層等の間に、偏光を元の自然光状態にもどす拡散板を設けることにより表示画面の明るさを維持しつつ、同時に表示画面の明るさのむらを少なくし、均一で明るい画面を提供することができる。かかる拡散板を設けることにより、初回の入射光は反射の繰り返し回数が程よく増加し、拡散板の拡散機能と相俟って均一の明るい表示画面を提供することができたものと考えられる。
前記の輝度向上フィルムとしては、例えば誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多層積層体の如き、所定偏光軸の直線偏光を透過して他の光は反射する特性を示すもの、コレステリック液晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持したものの如き、左回り又は右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示すものなどの適宜なものを用いうる。
従って、前記した所定偏光軸の直線偏光を透過させるタイプの輝度向上フィルムでは、その透過光をそのまま偏光板に偏光軸を揃えて入射させることにより、偏光板による吸収ロスを抑制しつつ効率よく透過させることができる。一方、コレステリック液晶層の如く円偏光を投下するタイプの輝度向上フィルムでは、そのまま偏光子に入射させることもできるが、吸収ロスを抑制する点よりその円偏光を位相差板を介し直線偏光化して偏光板に入射させることが好ましい。なお、その位相差板として1/4波長板を用いることにより、円偏光を直線偏光に変換することができる。
可視光域等の広い波長範囲で1/4波長板として機能する位相差板は、例えば波長550nmの淡色光に対して1/4波長板として機能する位相差層と他の位相差特性を示す位相差層、例えば1/2波長板として機能する位相差層とを重畳する方式などにより得ることができる。従って、偏光板と輝度向上フィルムの間に配置する位相差板は、1層又は2層以上の位相差層からなるものであってよい。
なお、コレステリック液晶層についても、反射波長が相違するものの組み合わせにして2層又は3層以上重畳した配置構造とすることにより、可視光領域等の広い波長範囲で円偏光を反射するものを得ることができ、それに基づいて広い波長範囲の透過円偏光を得ることができる。
また偏光板は、上記の偏光分離型偏光板の如く、偏光板と2層又は3層以上の光学層とを積層したものからなっていてもよい。従って、上記の反射型偏光板や半透過型偏光板と位相差板を組み合わせた反射型楕円偏光板や半透過型楕円偏光板などであってもよい。
偏光板に前記光学層を積層した光学フィルムは、液晶表示装置等の製造過程で順次別個に積層する方式にても形成することができるが、予め積層して光学フィルムとしたのものは、品質の安定性や組立作業等に優れていて液晶表示装置などの製造工程を向上させうる利点がある。積層には粘着層等の適宜な接着手段を用いうる。前記の偏光板やその他の光学フィルムの接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜な配置角度とすることができる。
前述した偏光板や、偏光板を少なくとも1層積層されている光学フィルムには、液晶セル等の他部材と接着するための粘着層を設けることもできる。粘着層を形成する粘着剤は特に制限されないが、例えばアクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フッ素系やゴム系などのポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、アクリル系粘着剤の如く光学的透明性に優れ、適度な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性などに優れるものが好ましく用いうる。
また上記に加えて、吸湿による発泡現象や剥がれ現象の防止、熱膨張差等による光学特性の低下や液晶セルの反り防止、ひいては高品質で耐久性に優れる液晶表示装置の形成性などの点より、吸湿率が低くて耐熱性に優れる粘着層が好ましい。
粘着層は、例えば天然物や合成物の樹脂類、特に、粘着性付与樹脂や、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉、その他の無機粉末等からなる充填剤や顔料、着色剤、酸化防止剤などの粘着層に添加されることの添加剤を含有していてもよい。また微粒子を含有して光拡散性を示す粘着層などであってもよい。
偏光板や光学フィルムの片面又は両面への粘着層の付設は、適宜な方式で行いうる。その例としては、例えばトルエンや酢酸エチル等の適宜な溶剤の単独物又は混合物からなる溶媒にベースポリマーまたはその組成物を溶解又は分散させた10〜40重量%程度の粘着剤溶液を調製し、それを流延方式や塗工方式等の適宜な展開方式で偏光板上または光学フィルム上に直接付設する方式、あるいは前記に準じセパレータ上に粘着層を形成してそれを偏光板上または光学フィルム上に移着する方式などがあげられる。
粘着層は、異なる組成又は種類等のものの重畳層として偏光板や光学フィルムの片面又は両面に設けることもできる。また両面に設ける場合に、偏光板や光学フィルムの表裏において異なる組成や種類や厚さ等の粘着層とすることもできる。粘着層の厚さは、使用目的や接着力などに応じて適宜に決定でき、一般には1〜500μmであり、5〜200μmが好ましく、特に10〜100μmが好ましい。
粘着層の露出面に対しては、実用に供するまでの間、その汚染防止等を目的にセパレータが仮着されてカバーされる。これにより、通例の取扱状態で粘着層に接触することを防止できる。セパレータとしては、上記厚さ条件を除き、例えばプラスチックフィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体を、必要に応じシリコーン系や長鏡アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したものなどの、従来に準じた適宜なものを用いうる。
なお本発明において、上記した偏光板を形成する偏光子や透明保護フィルムや光学フィルム等、また粘着層などの各層には、例えばサリチル酸エステル系化合物やべンゾフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で処理する方式などの方式により紫外線吸収能をもたせたものなどであってもよい。
本発明の偏光板または光学フィルムは液晶表示装置等の各種装置の形成などに好ましく用いることができる。液晶表示装置の形成は、従来に準じて行いうる。すなわち液晶表示装置は一般に、液晶セルと偏光板または光学フィルム、及び必要に応じての照明システム等の構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込むことなどにより形成されるが、本発明においては本発明による偏光板または光学フィルムを用いる点を除いて特に限定はなく、従来に準じうる。液晶セルについても、例えばTN型やSTN型、π型などの任意なタイプのものを用いうる。
液晶セルの片側又は両側に偏光板または光学フィルムを配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライトあるいは反射板を用いたものなどの適宜な液晶表示装置を形成することができる。その場合、本発明による偏光板または光学フィルムは液晶セルの片側又は両側に設置することができる。両側に偏光板または光学フィルムを設ける場合、それらは同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散板、アンチグレア層、反射防止膜、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトなどの適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
次いで有機エレクトロルミネセンス装置(有機EL表示装置)について説明する。一般に、有機EL表示装置は、透明基板上に透明電極と有機発光層と金属電極とを順に積層して発光体(有機エレクトロルミネセンス発光体)を形成している。ここで、有機発光層は、種々の有機薄膜の積層体であり、例えばトリフェニルアミン誘導体等からなる正孔注入層と、アントラセン等の蛍光性の有機固体からなる発光層との積層体や、あるいはこのような発光層とペリレン誘導体等からなる電子注入層の積層体や、またあるいはこれらの正孔注入層、発光層、および電子注入層の積層体等、種々の組み合わせをもった構成が知られている。
有機EL表示装置は、透明電極と金属電極とに電圧を印加することによって、有機発光層に正孔と電子とが注入され、これら正孔と電子との再結合によって生じるエネルギーが蛍光物資を励起し、励起された蛍光物質が基底状態に戻るときに光を放射する、という原理で発光する。途中の再結合というメカニズムは、一般のダイオードと同様であり、このことからも予想できるように、電流と発光強度は印加電圧に対して整流性を伴う強い非線形性を示す。
有機EL表示装置においては、有機発光層での発光を取り出すために、少なくとも一方の電極が透明でなくてはならず、通常酸化インジウムスズ(ITO)などの透明導電体で形成した透明電極を陽極として用いている。一方、電子注入を容易にして発光効率を上げるには、陰極に仕事関数の小さな物質を用いることが重要で、通常Mg−Ag、Al−Liなどの金属電極を用いている。
このような構成の有機EL表示装置において、有機発光層は、厚さ10nm程度ときわめて薄い膜で形成されている。このため、有機発光層も透明電極と同様、光をほぼ完全に透過する。その結果、非発光時に透明基板の表面から入射し、透明電極と有機発光層とを透過して金属電極で反射した光が、再び透明基板の表面側へと出るため、外部から視認したとき、有機EL表示装置の表示面が鏡面のように見える。
電圧の印加によって発光する有機発光層の表面側に透明電極を備えるとともに、有機発光層の裏面側に金属電極を備えてなる有機エレクトロルミネセンス発光体を含む有機EL表示装置において、透明電極の表面側に偏光板を設けるとともに、これら透明電極と偏光板との間に位相差板を設けることができる。
位相差板および偏光板は、外部から入射して金属電極で反射してきた光を偏光する作用を有するため、その偏光作用によって金属電極の鏡面を外部から視認させないという効果がある。特に、位相差板を1 /4 波長板で構成し、かつ偏光板と位相差板との偏光方向のなす角をπ/4 に調整すれば、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
すなわち、この有機EL表示装置に入射する外部光は、偏光板により直線偏光成分のみが透過する。この直線偏光は位相差板により一般に楕円偏光となるが、とくに位相差板が1 /4 波長板でしかも偏光板と位相差板との偏光方向のなす角がπ/4 のときには円偏光となる。
この円偏光は、透明基板、透明電極、有機薄膜を透過し、金属電極で反射して、再び有機薄膜、透明電極、透明基板を透過して、位相差板に再び直線偏光となる。そして、この直線偏光は、偏光板の偏光方向と直交しているので、偏光板を透過できない。その結果、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
以下に、実施例を記載して、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
実施例1
重合度2400のポリビニルアルコール(厚み1mmの透過率は88%)の100重量部およびグリセリン10重量部を、水に徐々に加熱撹拌しながら溶解し、10重量%のポリビニルアルコール水溶液を得た。得られたポリビニルアルコール水溶液10重量部に、銀超微粒子(平均粒径20nm)の1重量%分散水溶液を4重量部混合し、十分に撹拌して混合溶液を調製した。次いで、この混合溶液を、乾燥後の厚みが75μmとなるようにアプリケーターを用いて、予め離型処理を施した平板上へ展開し、50℃で1時間乾燥し、銀超微粒子を分散したポリビニルアルコールフィルムを得た。得られたポリビニルアルコールフィルムを、100℃に熱した金属ロールへ接触させながら延伸倍率3倍で一軸延伸処理し、厚さ30μmの偏光子を得た。延伸後のフィルムの透過率は88%であった。延伸フィルムは銀超微粒子の吸収に基づき薄く黄色に色づいており、二色性を示した。
得られた偏光子について、金属性微粒子により形成される微小領域について、平均粒径およびアスペクト比を測定した。平均粒径およびアスペクト比は、TEMにより測定した。平均粒径は25nm、アスペクト比は1.3であった。得られた偏光子について吸光特性を測定した結果、400nm付近に吸収の増大を確認した。なお、吸光特性の測定は、(株)日立製作所製U−4100を用いて行った。
(偏光子の物性)
偏光子のマトリクス材料である、ポリビニルアルコールフィルムの複屈折は直接は測定できなかったが、銀微粒子を除き同条件で延伸したフィルムについて、王子計測機器株式会社製の自動複屈折計KOBRA21ADHで位相差(Δn・d)とd(Δn:複屈折、d:膜厚)を測定したのち、Δnを求めたところ、0.03であった。
(偏光子の吸収スペクトル)
得られた偏光子について、偏光を入射させた場合の吸光スペクトルを測定した。吸光スペクトルを図1に示す。吸光スペクトルの測定は、(株)日立製作所製の分光光度計U4100を用いグラントムソン偏光プリズムを設置させて行った。図1に示すように、入射偏光面が延伸方向に平行な場合(MD偏光)に、吸収ピーク波長は最も長波長(λ1:438nm)であり、入射偏光面の方位を回転させるとともにピーク波長は短波長側にシフトし(たとえば45°偏光)、延伸方向に垂直な偏光(TD偏光)では吸収ピークは最も短波長(λ2:410nm)になった。偏光子は、結果として偏光が発現していた。(λ1−λ2)=28nmであった。
実施例2
実施例1において、銀微粒子を金微粒子に変えたこと以外は実施例1と同様にして偏光子を得た。延伸後のフィルムの透過率は88%であった。延伸フィルムは金超微粒子の吸収に基づき薄く赤色をしており、二色性を示した。得られた偏光子において金属性微粒子により形成される微小領域の平均粒径は25nm、アスペクト比は1.2であった。
比較例1
透過率88%のポリビニルアルコールフィルムを用いて、JIS Z 8701の2視野XYZ補正による、透過率43%、偏光度99.95%の市販のヨウ素系偏光子を用いた。
比較例2
透過率68%のポリイミドに銀微粒子を実施例1と同じ割合で分散したフィルムを、1.1倍に延伸して偏光子を得た。延伸後のフィルムはポリイミドの着色と銀超微粒子の吸収の双方により、濃い黄色となり、二色性を示した。
実施例1〜2および比較例1〜2の偏光子について以下の評価を行った。結果を表1に示す。
(透過性)
ポリマーマトリクスの透過性は、(株)日立製作所製U−4100を用いて波長550nmにおける全光線透過率(%)を測定した値である。
(耐熱性)
偏光子を100℃の環境下に24時間放置し、乾燥した後、偏光子を目視観察し、以下の基準で評価した。
○:色抜け、色変化を目視で見られない。
×:色抜け、色変化が目視で観察できる。
Figure 0003916076
実施例3
アクリロイル基を分子内に一つ持つ液晶性モノマー(90〜190℃においてネマチック液晶となる)100重量部をトルエン中に溶解し、さらに光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製,イルガキュア907)5重量部およびレベリング剤(BYK−361)0.5重量部を加え、液晶性モノマー濃度20重量%の溶液を調製した。この溶液に、予め、銀超微粒子(平均粒径10nm)をトルエンに分散させた1重量%の分散液を1重量部混合し、十分に撹拌して、銀超微粒子の濃度約1%の混合溶液を調製した。
この混合溶液を、ガラス基板上に形成したポリビニルアルコールの薄層をラビング処理した配向膜上に、スピンコートにて塗工し、110℃で3分間乾燥した。さらにUV照射によりUV重合を施すことにより、厚さ2μmの偏光子を得た。
得られた偏光子について、金属性微粒子により形成される微小領域についてアスペクト比を測定した。平均粒径およびアスペクト比は、TEMにより測定した。アスペクト比は1.3であった。また得られた偏光子について吸光特性を測定した結果、420nmに吸収の増大を確認した。なお、吸光特性の測定は、(株)日立製作所製U−4100を用いて行った。
実施例4
シアノビフェニル基を有する側鎖型の液晶性ポリマー(70〜190℃においてネマチック液晶となる)を、トルエン中に溶解し、濃度20重量%の溶液を調製した。この溶液に、予め、銀超微粒子(平均粒径10nm)をトルエンに分散させた20重量%の分散液を1重量部混合し十分に撹拌して、銀超微粒子の濃度約1%の混合溶液を調製した。




この混合溶液を、ガラス基板上に形成したポリビニルアルコールの薄層をラビング処理した配向膜上に、スピンコートにて塗工し、110℃で3分間乾燥し、厚さ2μmの偏光子を得た。
得られた偏光子について、金属性微粒子により形成される微小領域についてアスペクト比を測定した。平均粒径およびアスペクト比は、TEMにより測定した。アスペクト比は1.3であった。得られた偏光子について吸光特性を測定した結果、420nmと550nm付近に吸収の増大を確認した。
実施例3〜4の偏光子について上記同様の耐熱性の評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0003916076
実施例1の偏光子について、入射偏光面の方位を変化させて測定した吸光スペクトルである。

Claims (24)

  1. ポリマーマトリクス中に、金属性微粒子が分散されている構造のフィルムからなる画像表示装置用偏光子であって、
    ポリマーマトリクスを形成するポリマーは、厚み1mmで測定した時の透過率が88%以上の透光性ポリマーであり、かつフィルムは一軸延伸されており、
    金属性微粒子により形成される微小領域が、平均粒径100nm以下であり、かつアスペクト比(最大長/最小長)が2以下であることを特徴とする画像表示装置用偏光子。
  2. ポリマーマトリクスを形成するポリマーが、ポリビニルアルコール、ポリカーボネートまたはスルホン系ポリマーであることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置用偏光子。
  3. マトリクス中に分散している金属性微粒子の割合は、マトリクス材料100重量部に対して、0.1〜10重量部であることを特徴とする請求項1または2記載の画像表示装置用偏光子
  4. 厚み1mmで測定した時の透過率が88%以上の透光性ポリマーを含有する溶液に、金属性微粒子を分散含有させた混合溶液を、製膜した後、一軸延伸することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像表示装置用偏光子の製造方法。
  5. 延伸倍率が、1.05〜30倍であることを特徴とする請求項4記載の画像表示装置用偏光子の製造方法
  6. 濃度5〜50重量%の透光性ポリマー溶液に、濃度0.1〜15重量%の金属性微粒子の分散溶液を混合して混合溶液を調製することを特徴とする請求項4または5記載の画像表示装置用偏光子の製造方法
  7. サーモトロピック性の液晶性材料により形成されるマトリクス中に、金属性微粒子が分散されている画像表示装置用偏光子であって、
    金属性微粒子により形成される微小領域が、平均粒径100nm以下であり、かつアスペクト比(最大長/最小長)が2以下であることを特徴とする画像表示装置用偏光子。
  8. 液晶性材料が、一軸配向していることを特徴とする請求項記載の画像表示装置用偏光子。
  9. 液晶性材料が、液晶ポリマーであることを特徴とする請求項7または8記載の画像表示装置用偏光子。
  10. マトリクス中に分散している金属性微粒子の割合は、マトリクス材料100重量部に対して、0.1〜10重量部であることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の画像表示装置用偏光子
  11. 液晶性材料を含む溶液に、金属性微粒子を分散含有させた混合溶液を、製膜することを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の画像表示装置用偏光子の製造方法。
  12. 濃度5〜50重量%の液晶性材料を含む溶液に、濃度0.1〜15重量%の金属性微粒子の分散溶液を混合して混合溶液を調製することを特徴とする請求項11記載の画像表示装置用偏光子の製造方法
  13. フィルム面内に複屈折を有する有機マトリクス中に、金属性微粒子が分散されている画像表示装置用偏光子であって
    金属性微粒子により形成される微小領域が、平均粒径100nm以下であり、かつアスペクト比(最大長/最小長)が2以下であり、
    偏光を入射させた時に測定した吸光スペクトルが、ある波長において吸収ピークを有し、
    偏光子に対する、入射偏光面の方位を変化させると、当該変化に伴って吸収ピーク波長がシフトすることを特徴とする画像表示装置用偏光子。
  14. 偏光子に対する、入射偏光面の方位を変化させた場合に、測定される吸収スペクトルの吸収ピーク波長が最も長波長(この波長をλ1とする)になるときの、入射偏光面の方位を0°とするとき、
    当該偏光面の方位を0°から徐々に増大させると、吸収ピーク波長もこれに伴って短波長へシフトし、
    入射偏光面の方位が90°のときに、吸収ピーク波長が最も短波長(この波長をλ2とする)になることを特徴とする請求項13記載の画像表示装置用偏光子。
  15. (λ1−λ2)=10〜50nm、を満足することを特徴とする請求項14記載の画像表示装置用偏光子。
  16. 有機マトリクスが、ポリマーマトリクスにより形成されており、ポリマーマトリクスを形成するポリマーは、厚み1mmで測定した時の透過率が88%以上の透光性ポリマーであり、かつフィルムは一軸延伸されていることを特徴とする請求項13から15のいずれかに記載の画像表示装置用偏光子。
  17. ポリマーマトリクスを形成するポリマーが、ポリビニルアルコール、ポリカーボネートまたはスルホン系ポリマーであることを特徴とする請求項16記載の画像表示装置用偏光子
  18. 有機マトリクスが、サーモトロピック性の液晶性材料により形成されていることを特徴とする請求項13〜15のいずれかに記載の画像表示装置用偏光子。
  19. 液晶性材料が、一軸配向していることを特徴とする請求項18記載の画像表示装置用偏光子。
  20. 液晶性材料が、液晶ポリマーであることを特徴とする請求18または19記載の画像表示装置用偏光子。
  21. マトリクス中に分散している金属性微粒子の割合は、マトリクス材料100重量部に対して、0.1〜10重量部であることを特徴とする請求項13〜20のいずれかに記載の画像表示装置用偏光子
  22. 請求項1〜3、7〜10、13〜21のいずれかに記載の画像表示装置用偏光子の少なくとも片面に、透明保護層を設けた偏光板。
  23. 請求項1〜3、7〜10、13〜21のいずれかに記載の画像表示装置用偏光子または請求項22記載の偏光板が、少なくとも1枚積層されていることを特徴とする光学フィルム。
  24. 請求項1〜3、7〜10、13〜21のいずれかに記載の画像表示装置用偏光子、請求項22記載の偏光板または請求項23記載の光学フィルムが用いられていることを特徴とする画像表示装置。
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