JP5281071B2 - エチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物ペレットの製造方法 - Google Patents
エチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物ペレットの製造方法 Download PDFInfo
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Description
塔式ケン化反応器の塔上部から、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびアルコール系溶媒を含む第1の溶液と、アルカリ触媒およびアルコール系溶媒を含む第2の溶液とを導入し、前記塔式ケン化反応器の塔下部からアルコール系溶媒を蒸気として導入し、
前記塔式ケン化反応容器内に、前記EVAcに対して100ppm以上15000ppm以下(ppmは重量基準;以下同様)の水を供給し、
ケン化度が90モル%以上98モル%以下であるエチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物を得、
得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物を水または水とメタノールとの混合液からなる凝固浴中へと押し出して切断することを特徴とする。この製造方法によれば、ケン化工程自体に大幅な変更を加えることなく、このペレットを使用したEVOH成形体の外観特性を向上させることができる。
アルカリ触媒(水酸化ナトリウム)の添加量は、EVAcのエチレン含有率、目的とするケン化度などに応じて調整すればよい。一般に、90モル%以上のケン化度を得ようとする場合は、EVAcの酢酸エステル成分に対し、0.5〜20モル%が好適である。
ケン化反応器として、塔径0.85m、段数20段の泡鐘塔を使用した。この泡鐘塔の搭上部より、EVAc(エチレン含有率:32モル%)のメタノール溶液(EVAc濃度:45重量%)を1.3t/時、水を含む水酸化ナトリウムのメタノール溶液(水酸化ナトリウム濃度:15重量%、含水率:1.74重量%)を50kg/時で供給した。EVAcに対する含水量は約1500ppmであった。また、塔下部から、115℃のメタノール蒸気を1.1t/時で塔内へ吹き込み、副生した酢酸メチルをメタノールの一部と共に塔頂部から留出させた。このとき、塔内の温度は110〜115℃、圧力は5.5kg/cm2(約0.54MPa)、原料の塔内滞留時間は30分であった。このようにして、塔底部よりケン化度99.5モル%のEVOHのメタノール溶液を得た。
7103に従ってYellow Indexを測定したところ、15を示した。
使用するEVAcのエチレン含有率を52モル%に変更し、かつ塔上部より供給する水酸化ナトリウムのメタノール溶液の含水率を0.86重量%とし、供給速度を100kg/時とした点を除いては、参考例1と同様にしてケン化を行った。EVAcに対する含水量は約1500ppmであった。得られたEVOHのケン化度は99.0モル%、Yellow Indexは18であった。
搭上部より供給する水酸化ナトリウムのメタノール溶液の含水率を5.8重量%とした点を除いては、参考例1と同様にしてケン化を行った。EVAcに対する含水量は約5000ppmであった。得られたEVOHのケン化度は96モル%、Yellow Indexは10であった。
搭上部より供給する水酸化ナトリウムのメタノール溶液の含水率を0.04重量%とした点を除いては、参考例1と同様にしてケン化を行った。EVAcに対する含水量は約50ppmであった。得られたEVOHのケン化度は99.6モル%、Yellow Indexは30であり、肉眼による観察でも黄色味を帯びていた。
搭上部より供給する水酸化ナトリウムのメタノール溶液の含水率を35重量%とした点を除いては、参考例1と同様にしてケン化を試みた。EVAcに対する含水量は約30000ppmであった。しかし、ケン化反応の速度が極めて遅いため、ケン化を打ち切らざるを得なかった。
2,3 塔上部
4 塔中部
5 塔下部
6 塔底部
10 塔式ケン化反応器
Claims (4)
- エチレン−酢酸ビニル共重合体を、アルカリ触媒の存在下、アルコール系溶媒中でケン化するエチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物の製造方法であって、
塔式ケン化反応器の塔上部から、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびアルコール系溶媒を含む第1の溶液と、アルカリ触媒およびアルコール系溶媒を含む第2の溶液とを導入し、前記塔式ケン化反応器の塔下部からアルコール系溶媒を蒸気として導入し、
前記塔式ケン化反応容器内に、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体に対して100ppm以上15000ppm以下の水を供給し、
ケン化度が90モル%以上98モル%以下であるエチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物を得、
得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物を水または水とメタノールとの混合液からなる凝固浴中へと押し出して切断することを特徴とするエチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物ペレットの製造方法。 - 第2の溶液に水を含有させることにより、塔式ケン化反応器内に水を供給する請求項1に記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物ペレットの製造方法。
- エチレン−酢酸ビニル共重合体に対して1000ppm以上15000ppm以下の水を含有させ、前記水の存在により促進されるアルカリ触媒の消費によって前記エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化を停止させることにより、ケン化度が90モル%以上98モル%以下であるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を得る請求項1または2に記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物ペレットの製造方法。
- エチレン−酢酸ビニル共重合体のエチレン含有率を20モル%以上70モル%以下とする請求項1〜3のいずれかに記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物ペレットの製造方法。
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