JPWO2019130799A1 - エチレン−ビニルアルコール共重合体含有樹脂組成物、成形体及び包装材料 - Google Patents

エチレン−ビニルアルコール共重合体含有樹脂組成物、成形体及び包装材料 Download PDF

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Abstract

エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)及び下記の式(X)で示される化合物(B)を含む樹脂組成物であって、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)がエチレン単位含有量15〜60モル%、けん化度85モル%以上であり、化合物(B)の含有量が5〜100ppmである、樹脂組成物とする。当該樹脂組成物は、繰り返しの溶融成形プロセスにおいてもコゲの発生が抑制され、かつ塩基性条件下における着色耐性にも優れる。(式(X)中、Z1及びZ2は、それぞれ独立して水素原子又はメチル基である。)

Description

本発明は、エチレン−ビニルアルコール共重合体を主成分とする樹脂組成物、並びに前記樹脂組成物を用いた成形体及び包装材料に関する。
エチレン−ビニルアルコール共重合体(以下、「EVOH」という。)は、優れたガスバリア性及び溶融成形性を有することから、各種の溶融成形法により、フィルム、シート、パイプ、チューブ、ボトル等に成形され、ガスバリア性の要求される食品分野及び産業分野で包装材料等として広く使用されている。しかしながら、長時間連続してEVOHの溶融成形を行う場合には、押出機シリンダー、スクリュー及びダイス内におけるコゲの発生が問題となることがあった。このようなコゲの発生は、溶融成形プロセスを不安定化させるだけでなく、得られる成形体の外観、機械物性といった品質の低下にもつながるため、定期的に運転を停止して押出機の分解と掃除を実施する必要があった。そのため、製造コストの上昇や押出機の運転の停止及び再立ち上げに起因する材料ロスの発生も生じていた。このようなことからコゲの問題の改善が求められている。
上記問題を改善するために、様々なEVOH含有樹脂組成物が開発されている。例えば、特許文献1には、EVOH、ホウ素化合物、酢酸ナトリウム及び酢酸マグネシウムを含有する樹脂組成物が記載されている。そして、当該樹脂組成物によれば、溶融成形時のロングラン性が改善されると記載されている。特許文献2には、EVOH及び共役ポリエン化合物を含有する樹脂組成物が記載されている。そして、当該樹脂組成物によれば、溶融成形によるゲルやブツの発生が抑制されると記載されている。特許文献3には、EVOH、特定のカルボン酸金属塩及びヒンダードフェノール系酸化防止剤を含有する樹脂組成物が記載されている。そして、当該樹脂組成物は熱安定性に優れ、高温における酸化性ゲルの形成が抑制されると記載されている。特許文献4には、EVOH及び特定の不飽和アルデヒドを含有する樹脂組成物が記載されている。そして、当該樹脂組成物によれば、溶融成形によるフィッシュアイやゲル等の欠陥の発生が抑制され、溶融成形時のロングラン性が改善されると記載されている。
特開平11−60874号公報 特開平9−71620号公報 特開平4−227744号公報 国際公開第2013/146961号
一方、溶融成形体の製造時に発生するトリムやバリを回収し、再度、粉砕・溶融して用いることが広く行われているが、本発明者らは、上述したEVOH含有樹脂組成物は、何度も熱履歴を受けた場合にコゲが発生するという問題があることを見出した。また、近年、包装材料を用いて包装される内容物はますます多様化しており、包装材料には、特に酸性物質や塩基性物質に対する安定性が要求されるようになってきた。しかし、上述したEVOH含有樹脂組成物は、塩基性条件下、特に高温条件下においては着色しやすいという問題があることを本発明者らは見出した。
本発明は上記のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、繰り返しの溶融成形プロセスにおいてもコゲの発生が抑制され、かつ塩基性条件下における着色耐性にも優れたEVOHを得ることにある。
本発明者らは、上記の問題を解決するために鋭意検討した結果、EVOHを主成分とする樹脂組成物に特定の構造を有する化合物を含有させることで、繰り返しの溶融成形プロセスにおいてもコゲの発生を抑制できることを見出した。また、当該化合物の含有量を適切な範囲に制御することで、コゲの発生が抑制され、かつ塩基性条件下における着色耐性も改善されることを見出し、本発明に至った。上記課題は以下の発明によって解決される。
(1)エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)及び下記式(X)で示される化合物(B)を含む樹脂組成物であって、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)のエチレン単位含有量が15〜60モル%、けん化度が85モル%以上であり、化合物(B)の含有量が5〜100ppmである、樹脂組成物。
Figure 2019130799
(式(X)中、Z1及びZ2は、それぞれ独立して水素原子又はメチル基である。)
(2)前記樹脂組成物10gを純水50mlで95℃、8時間抽出して得られる抽出液の20℃におけるpHが4.0〜5.5の範囲にある、(1)に記載の樹脂組成物。
(3)さらに、金属イオン(C)を100〜400ppm含有する、(1)または(2)に記載の樹脂組成物。
(4)さらに、pKaが3.5〜5.5の範囲にあるカルボン酸(D)を50〜400ppm含有する、(1)〜(3)のいずれかに記載の樹脂組成物。
ただし、カルボン酸(D)の含有量は、前記樹脂組成物10gを純水50mlで95℃、8時間抽出した後、得られる抽出液を滴定によって測定することにより求められる。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の樹脂組成物を含む成形体。
(6)前記樹脂組成物からなる層を含む多層構造体である、(5)に記載の成形体。
(7)(5)または(6)に記載の成形体を有する包装材料。
本発明の樹脂組成物は、繰り返しの溶融成形プロセスにおいてもコゲの発生が抑制され、かつ塩基性条件下における着色耐性にも優れる。また、本発明の樹脂組成物は経済的に提供されるため、多様な包装材料に応用され得る。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明はこれらに限定されない。また、例示される材料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<樹脂組成物>
本発明の樹脂組成物は、EVOH(A)及び下記の式(X)で示される化合物(B)を含有し、必要に応じてその他の添加物を含有してもよい。
Figure 2019130799
(式(X)中、Z1及びZ2は、それぞれ独立して水素原子又はメチル基である。)
本発明の樹脂組成物10gを純水50mlで95℃、8時間抽出して得られる抽出液の20℃におけるpHは、4.0〜5.5の範囲にあることが好ましい。抽出液のpHがこの範囲にあることで、樹脂組成物のpH緩衝能力が高まり、溶融成形性や、酸性物質や塩基性物質による着色をさらに改善できる。抽出液のpHは、後述する金属イオン(C)やカルボン酸(D)等の種類や含有量を変更することで制御できる。以下、各成分について説明する。
<EVOH(A)>
EVOH(A)は、本発明の樹脂組成物の主成分である。EVOH(A)は、主構造単位として、エチレン単位及びビニルアルコール単位を有する共重合体である。EVOH(A)は、通常、エチレンとビニルエステルとを重合し、得られるエチレン−ビニルエステル共重合体をけん化して得られる。
EVOH(A)のエチレン単位含有量(すなわち、EVOH(A)中の単量体単位の総数に対するエチレン単位の数の割合)は15〜60モル%の範囲にある必要がある。EVOH(A)のエチレン単位含有量の下限は20モル%が好ましく、23モル%がより好ましい。一方、EVOH(A)のエチレン単位含有量の上限は55モル%が好ましく、50モル%がより好ましい。EVOH(A)のエチレン単位含有量が15モル%未満の場合、高湿度下でのガスバリア性が低下し、溶融成形性も悪化することがある。逆に、EVOH(A)のエチレン単位含有量が60モル%を超えると充分なガスバリア性が得られないことがある。
EVOH(A)のけん化度(すなわち、EVOH(A)中のビニルアルコール単位及びビニルエステル単位の総数に対するビニルアルコール単位の数の割合)は85モル%以上である必要がある。EVOH(A)のけん化度の下限は95モル%が好ましく、99モル%がより好ましい。一方、EVOH(A)のけん化度の上限は100モル%が好ましく、99.99モル%がより好ましい。EVOH(A)のけん化度が85モル%未満の場合、充分なガスバリア性が得られないことがあり、さらに熱安定性が不十分となるおそれもある。
EVOH(A)が、エチレン単位含有量の異なる2種類以上のEVOHの混合物からなる場合には、混合質量比から算出される平均値をエチレン単位含有量とする。この場合、エチレン単位含有量が最も離れたEVOH同士のエチレン単位含有量の差が30モル%以下であることが好ましく、20モル%以下がより好ましく、15モル%以下がさらに好ましい。同様に、EVOH(A)が、けん化度の異なる2種類以上のEVOHの混合物からなる場合には、混合質量比から算出される平均値を混合物のけん化度とする。この場合、最も離れたEVOH同士のけん化度の差は7%以下が好ましく、5%以下がより好ましい。熱成形性及びガスバリア性が、より高いレベルでバランスがとれた樹脂組成物を所望する場合は、エチレン単位含有量が24モル%以上34モル%未満であり、けん化度が99モル%以上のEVOH(A−1)と、エチレン単位含有量が34モル%以上50モル%未満であり、けん化度が99モル%以上のEVOH(A−2)とを、配合質量比(A−1/A−2)が60/40〜90/10となるように混合し、EVOH(A)として使用することが好ましい。EVOH(A)のエチレン単位含有量及びけん化度は、核磁気共鳴(NMR)法により求めることができる。
EVOH(A)のJIS K 7210:2014に準拠したメルトフローレート(以下、単に「MFR」ともいう。;温度210℃、荷重2160g)の下限は通常0.1g/10分であり、上限は通常50g/10分である。
EVOH(A)は、本発明の目的が阻害されない範囲で、エチレン単位、ビニルアルコール単位及びビニルエステル単位以外の単量体単位を共重合単位として含有できる。前記単量体の例としては、例えばプロピレン、1−ブテン、イソブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィン;イタコン酸、メタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸、その塩、その部分又は完全エステル、そのニトリル、そのアミド、その無水物;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン系化合物;不飽和スルホン酸又はその塩;不飽和チオール類;ビニルピロリドン類が挙げられる。EVOH(A)中のエチレン単位、ビニルアルコール単位及びビニルエステル単位以外の単量体単位の含有量は、通常5モル%以下であり、2モル%以下が好ましく、1モル%以下がより好ましい。
本発明の樹脂組成物中におけるEVOH(A)の含有量は、通常70質量%以上であり、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。EVOH(A)の含有量をこの範囲とすることで、得られる樹脂組成物の溶融成形性が向上し、それから得られる成形体のガスバリア性や耐油性等も優れたものとなる。
<化合物(B)>
本発明の樹脂組成物は、下記式(X)で示される化合物(B)を含有する。本発明の樹脂組成物は、所定量の化合物(B)を含有することで、繰り返しの溶融成形プロセスにおいてもコゲの発生が抑制される。コゲ発生抑制の理由は定かではないが、化合物(B)が滑剤のようにふるまい、本発明の樹脂組成物の溶融成形時に、樹脂組成物とスクリューやダイス表面との摩擦が軽減され、劣化樹脂の付着及び局所的な剪断発熱を低減できるためと考えられる。また、本発明の樹脂組成物は、塩基性条件下における着色耐性も改善される。着色耐性が改善される理由も定かではないが、化合物(B)中の隣接したニトリル基が塩基成分と相互作用するためと考えられる。
Figure 2019130799
(式(X)中、Z1及びZ2は、それぞれ独立して水素原子又はメチル基である。)
前記樹脂組成物中の化合物(B)の含有量は、5〜100ppmの範囲にある必要がある。化合物(B)の含有量の下限は10ppmが好ましい。一方、化合物(B)の含有量の上限は、60ppmが好ましい。化合物(B)の含有量が5ppm未満の場合、繰り返しの溶融成形プロセスにおいてコゲの発生が十分に抑制されず、ロングラン性が不十分となる。一方、化合物(B)の含有量が100ppmを超える場合、塩基性条件下における着色耐性が不十分となり、問題となるおそれがある。樹脂組成物中の化合物(B)の含有量は、核磁気共鳴(NMR)法により求めることができる。
<金属イオン(C)>
本発明の樹脂組成物はさらに金属イオン(C)を含有することが好ましい。本発明の樹脂組成物は金属イオン(C)を含有することで、多層構造の成形体とした時の層間接着性が優れたものとなる。金属イオン(C)によって層間接着性が向上する理由は明らかではないが、EVOH(A)と隣接する層がEVOH(A)のヒドロキシ基と反応し得る官能基を有する分子を有する場合には、この結合生成反応が金属イオン(C)によって加速されることが一因であると考えられる。また、金属イオン(C)と、後述するカルボン酸(D)との含有比率を制御することで、得られる樹脂組成物の溶融成形性や着色耐性をさらに改善することができる。
前記樹脂組成物中の金属イオン(C)の含有量の下限は100ppmが好ましく、150ppmがより好ましい。一方、前記樹脂組成物中の金属イオン(C)の含有量の上限は400ppmが好ましく、350ppmがより好ましい。前記樹脂組成物中の金属イオン(C)の含有量が100ppm未満の場合、得られる多層構造体の層間接着性が不十分となる場合がある。一方、前記樹脂組成物中の金属イオン(C)の含有量が400ppmを超える場合、着色耐性が不十分となる場合がある。
金属イオン(C)としては、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、その他遷移金属イオン等を挙げることができ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、金属イオン(C)がアルカリ金属イオンを含むことが好ましく、アルカリ金属イオンのみからなることがより好ましい。金属イオン(C)がアルカリ金属イオンのみからなることで、製造方法の簡易化が可能なだけでなく、多層構造体の層間接着性をさらに向上できる。
アルカリ金属イオンとしては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムのイオンが挙げられるが、工業的入手の点からはナトリウム又はカリウムのイオンが好ましい。
アルカリ金属イオンを与えるアルカリ金属塩としては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の脂肪族カルボン酸塩、芳香族カルボン酸塩、炭酸塩、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、金属錯体が挙げられる。中でも、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウムが、入手容易である点からより好ましい。
金属イオン(C)はアルカリ土類金属イオンを含むことが好ましい場合がある。金属イオン(C)がアルカリ土類金属イオンを含むことで、トリムを再利用した際のEVOH(A)の熱劣化が抑制され、成形体のゲル及びブツの発生が抑制される場合がある。
アルカリ土類金属イオンとしては、例えばベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムのイオンが挙げられるが、工業的に入手し易い点からはマグネシウム又はカルシウムのイオンであることが好ましい。
アルカリ土類金属イオンを与えるアルカリ土類金属塩としては、例えばマグネシウムやカルシウム等のアルカリ土類金属の脂肪族カルボン酸塩、芳香族カルボン酸塩、炭酸塩、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、金属錯体が挙げられる。
<カルボン酸(D)>
本発明の樹脂組成物が、さらに、pKaが3.5〜5.5の範囲にあるカルボン酸(D)を含有することが好ましい。本発明の樹脂組成物がカルボン酸(D)を含有することにより、当該樹脂組成物の溶融成形性や高温下での着色耐性をさらに改善することができる。特に、カルボン酸(D)のpKaが3.5〜5.5の範囲にあることで、得られる樹脂組成物のpH緩衝能力が高まり、酸性物質や塩基性物質による着色をさらに改善することができる場合がある。
前記樹脂組成物中のカルボン酸(D)の含有量の下限は50ppmが好ましく、100ppmがより好ましい。一方、前記樹脂組成物中のカルボン酸(D)の含有量の上限は400ppmが好ましく、350ppmがより好ましい。樹脂組成物中のカルボン酸(D)の含有量が50ppm未満の場合、高温下での着色耐性が不十分となる場合がある。一方、前記樹脂組成物中のカルボン酸(D)の含有量が400ppmを超える場合、溶融成形性が不十分となったり、臭気が問題になったりする場合がある。カルボン酸(D)の含有量は、前記樹脂組成物10gを純水50mlで95℃、8時間抽出した後、得られる抽出液を滴定によって測定することにより求められる。ここで、前記樹脂組成物中のカルボン酸(D)の含有量として、前記抽出液中に塩として存在するカルボン酸は考慮しない。
カルボン酸(D)としては、1価カルボン酸及び多価カルボン酸を挙げることができ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。前記樹脂組成物が、カルボン酸(D)として1価カルボン酸と多価カルボン酸の両方を含む場合には、溶融成形性や高温下での着色耐性を大幅に改善できる場合がある。また、多価カルボン酸は、3個以上のカルボキシル基を有してもよい。この場合、本発明の樹脂組成物の着色耐性をより効果的に向上できる場合がある。
1価カルボン酸とは、分子内に1つのカルボキシル基を有する化合物である。pKaが3.5〜5.5の範囲にある1価カルボン酸としては、特に限定されず、例えばギ酸(pKa=3.77)、酢酸(pKa=4.76)、プロピオン酸(pKa=4.85)、酪酸(pKa=4.82)、カプロン酸(pKa=4.88)、カプリン酸(pKa=4.90)、乳酸(pKa=3.86)、アクリル酸(pKa=4.25)、メタクリル酸(pKa=4.65)、安息香酸(pKa=4.20)、2−ナフトエ酸(pKa=4.17)等が挙げられる。これらのカルボン酸は、pKaが3.5〜5.5の範囲にある限り、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子といった置換基をさらに有していてもよい。これらの中でも、安全性が高く、取扱いが容易であることから酢酸が好ましい。
多価カルボン酸とは、分子内に2つ以上のカルボキシル基を有する化合物である。この場合、少なくとも1つのカルボキシル基のpKaが3.5〜5.5の範囲にあればよく、例えば、シュウ酸(pKa=4.27)、コハク酸(pKa=4.20)、フマル酸(pKa=4.44)、リンゴ酸(pKa=5.13)、グルタル酸(pKa=4.30、pKa=5.40)、アジピン酸(pKa=4.43、pKa=5.41)、ピメリン酸(pKa=4.71)、フタル酸(pKa=5.41)、イソフタル酸(pKa=4.46)、テレフタル酸(pKa=3.51、pKa=4.82)、クエン酸(pKa=4.75)、酒石酸(pKa=4.40)、グルタミン酸(pKa=4.07)、アスパラギン酸(pKa=3.90)等を挙げることができる。
<その他の成分>
本発明の樹脂組成物は本発明の効果を損なわない範囲でその他の成分を含有していてもよい。その他の成分としては、例えばリン酸化合物、ホウ素化合物、EVOH(A)以外の熱可塑性樹脂、架橋剤、乾燥剤、酸化促進剤、酸化防止剤、酸素吸収剤、可塑剤、滑剤、熱安定剤(溶融安定剤)、加工助剤、界面活性剤、脱臭剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、防曇剤、難燃剤、顔料、染料、フィラー、充填剤、各種繊維等の補強剤等が挙げられる。
<リン酸化合物>
リン酸化合物を含有する場合、前記樹脂組成物中のその含有量の下限は、リン酸根換算で1ppmが好ましく、10ppmがより好ましい。一方、前記樹脂組成物中のリン酸化合物の含有量の上限は、リン酸根換算で200ppmが好ましく、100ppmがより好ましい。この範囲でリン酸化合物を含有することにより、前記樹脂組成物の熱安定性を改善できる。特に、長時間にわたって溶融成形を行う際のゲル状ブツの発生や着色を抑制できる場合がある。
前記リン酸化合物としては、例えばリン酸、亜リン酸等の各種の酸やその塩等を用いることができる。リン酸塩は第1リン酸塩、第2リン酸塩、第3リン酸塩のいずれであってもよい。リン酸塩のカチオン種も特に限定されないが、カチオン種がアルカリ金属、アルカリ土類金属であることが好ましい。中でも、前記リン酸化合物として、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、及びリン酸水素二カリウムが好ましい。
<ホウ素化合物>
ホウ素化合物を含有する場合、前記樹脂組成物中のその含有量の下限は、ホウ素元素換算で5ppmが好ましく、10ppmがより好ましい。一方、前記樹脂組成物中の含有量の上限はホウ素元素換算で1000ppmが好ましく、500ppmがより好ましい。この範囲でホウ素化合物を含有することにより、前記樹脂組成物の溶融成形時の熱安定性が向上して、ゲル状ブツの発生が抑制される場合がある。また、得られる成形体の機械的性質が向上する場合もある。これらの効果は、EVOH(A)とホウ素化合物との間にキレート相互作用が発生することに起因すると推測される。
前記ホウ素化合物としては、例えばホウ酸、ホウ酸エステル、ホウ酸塩、水素化ホウ素が挙げられる。具体的には、ホウ酸としては、例えばオルトホウ酸(HBO)、メタホウ酸、四ホウ酸が挙げられ、ホウ酸エステルとしては、例えばホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチルが挙げられ、ホウ酸塩としては、例えば前記ホウ酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、ホウ砂などが挙げられる。これらの中でもオルトホウ酸が好ましい。
EVOH(A)以外の熱可塑性樹脂としては、例えば各種ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレンと炭素数4以上のα−オレフィンとの共重合体、ポリオレフィンと無水マレイン酸との共重合体、エチレン−ビニルエステル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、又はこれらを不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変性した変性ポリオレフィン等)、各種ポリアミド(ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6/66共重合体、ナイロン11、ナイロン12、ポリメタキシリレンアジパミド等)、各種ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリアクリレート及び変性ポリビニルアルコール樹脂等が挙げられる。前記樹脂組成物中の前記熱可塑性樹脂の含有量は通常30質量%未満であり、20質量%未満であることが好ましく、10質量%未満であることがより好ましい。
<樹脂組成物の製造方法>
本発明の樹脂組成物の製造方法としては、EVOH(A)中に化合物(B)を均一に混合でき、最終的に得られる樹脂組成物に5〜100ppmの化合物(B)を含有させられる方法であれば特に限定されない。好ましい製造方法としては、エチレンとビニルエステルとを共重合してエチレン−ビニルエステル共重合体を得る共重合工程(I)、エチレン−ビニルエステル共重合体をけん化してEVOH(A)を得るけん化工程(II)、造粒操作によりEVOH(A)の含水ペレットを得る造粒工程(III)、及び含水ペレットを乾燥してEVOH(A)を含む樹脂組成物を得る乾燥工程(IV)を含み、共重合工程(I)より後に、エチレン−ビニルエステル共重合体又はEVOH(A)と化合物(B)とを混合する混合工程を含む方法が挙げられる。この場合、前記混合工程において添加する化合物(B)の量を調節することで、最終的に得られる樹脂組成物中の化合物(B)の含有量を容易に制御できる。さらに、必要に応じて化合物(B)を除去する洗浄操作を行ってもよい。洗浄操作による化合物(B)の含有量の調節は、造粒工程(III)においてEVOH(A)のペーストを析出させる際のペースト濃度及び温度、凝固浴の組成及び温度を調整したり、その後の工程においてEVOH(A)の含水ペレットを浸漬する溶液の種類、温度、浸漬時間及び回数を適宜調節すること等によりなし得る。また、乾燥後の樹脂組成物を良溶媒に溶解させた溶液に貧溶媒を少量ずつ添加し、樹脂組成物を析出・沈殿させて回収することで、樹脂組成物中の化合物(B)の含有量を必要量まで低減させることも化合物(B)の含有量を調整する方法として有効である。
共重合工程(I)より後にEVOH(A)に化合物(B)を添加する混合工程としては、例えば、けん化反応中またはその後に化合物(B)を添加する方法、EVOH(A)のペーストを析出させる工程で析出させたストランドに化合物(B)を含浸させる方法、析出させたストランドをカットした後に化合物(B)を含浸させる方法、乾燥したEVOH(A)のチップを再溶解したものに化合物(B)を添加する方法、EVOH(A)及び化合物(B)の2成分をブレンドしたものを溶融混練する方法、押出機の途中からEVOH(A)の溶融物に化合物(B)を粉体、溶液又は分散液としてフィードして溶融混練する方法、化合物(B)をEVOH(A)の一部に高濃度で配合して造粒したマスターバッチを作成し、当該マスターバッチとEVOH(A)とをドライブレンドした後に溶融混練する方法等が挙げられる。
これらのうち、EVOH(A)中に微量の化合物(B)を均一に分散できる観点から、EVOH(A)に化合物(B)を添加する混合工程としては、けん化反応の後に化合物(B)をEVOH(A)に添加する方法が好ましい。具体的には、けん化工程で得られたEVOH(A)を水/メタノール混合溶媒等の良溶媒に溶解させた溶液に化合物(B)を添加し、その混合溶液をノズル等から貧溶媒中に押出して析出させたストランドをカットして含水ペレットを得た後、それを必要に応じて洗浄してから乾燥することにより、EVOH(A)に化合物(B)が均一に混合された樹脂組成物のペレットを得ることができる。
本発明の樹脂組成物に化合物(B)以外の各成分を含有させる方法としては、例えば、EVOH(A)に化合物(B)が混合された上記樹脂組成物のペレットを各成分と共に混合して溶融混練する方法、上記樹脂組成物のペレットを調製する際に、EVOH(A)及び化合物(B)と同時に各成分も混合する方法、上記樹脂組成物のペレットを各成分が含まれる溶液に浸漬させる方法等が挙げられる。この際、上記樹脂組成物のペレットとしては含水ペレット、乾燥ペレットともに使用することができる。
<共重合工程(I)>
共重合工程は、エチレンとビニルエステルとの共重合の工程に加え、必要に応じて重合禁止剤を添加し、それに続いて未反応エチレン、未反応ビニルエステルを除去してエチレン−ビニルエステル共重合体溶液を得る工程を含む。エチレンとビニルエステルとの共重合方法としては、例えば溶液重合、懸濁重合、乳化重合、バルク重合などの公知の方法が挙げられる。重合に用いられる代表的なビニルエステルとして酢酸ビニルが挙げられるが、その他の脂肪族ビニルエステル、例えばプロピオン酸ビニルやピバリン酸ビニルも使用できる。他にも、共重合し得る単量体を少量共重合させることができる。重合温度は20〜90℃が好ましく、40〜70℃がより好ましい。重合時間は2〜15時間が好ましく、3〜11時間がより好ましい。重合率は、仕込みのビニルエステルに対して10〜90%が好ましく、30〜80%がより好ましい。重合後の溶液中の樹脂含有量は5〜85質量%が好ましく、20〜70質量%がより好ましい。
共重合工程(I)で使用される開始剤は特に限定されないが、アゾニトリル系重合開始剤を使用することが好ましい。アゾニトリル系重合開始剤の分子骨格によってラジカル生成速度や溶剤への溶解性を制御できる。また、アゾニトリル系重合開始剤は、金属接触等により誘発される分解を起こしにくく、分解時に溶媒の影響も受けにくい。このようなことから、アゾニトリル系重合開始剤を用いることにより、安全かつ安定に重合工程を行うことができる。アゾニトリル系重合開始剤としては、例えば、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)を挙げることができる。これらの中でも、比較的低温で重合を速やかに進行させることが可能であることから、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)及び2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)を好ましく使用できる。
<けん化工程(II)>
次に、エチレン−ビニルエステル共重合体溶液にアルカリ触媒を添加し、溶液中の共重合体をけん化してEVOH(A)を得る。けん化方法として、連続式、回分式のいずれも採用可能である。アルカリ触媒としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカリ金属アルコラートが挙げられる。また、けん化工程の後に、酢酸等の酸を添加して残存するアルカリ触媒を中和することも一般に行われる。
<造粒工程(III)>
造粒の操作としては、例えば、(1)EVOH(A)の溶液を低温の貧溶媒中に押出して析出又は凝固させその直後又はさらに冷却固化させた後にカットする方法、(2)EVOH(A)の溶液を水蒸気と接触させて予めEVOH(A)の含水樹脂組成物を得た後、当該含水樹脂組成物をカットする方法が挙げられる。これらの方法により得られたEVOH(A)の含水ペレット中の含水量は、EVOH(A)100質量部に対して、50〜200質量部であることが好ましく、70〜150質量部であることがより好ましい。
<乾燥工程(IV)>
造粒工程で得られたEVOH(A)の含水ペレットを乾燥することにより、EVOH(A)の乾燥ペレットとすることが好ましい。乾燥ペレット中の水分量は、ボイドの発生といった成形時のトラブルを防ぐ目的から、EVOH(A)100質量部に対して、1.0質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以下であることがより好ましく、0.3質量部以下であることがさらに好ましい。含水ペレットの乾燥方法としては、例えば静置乾燥や流動乾燥が挙げられる。これらの乾燥方法は単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。乾燥処理は連続式、バッチ式いずれの方法で行っても良い。複数の乾燥方法を組み合わせて行う場合は、各乾燥方法について連続式、バッチ式を自由に選択できる。乾燥を低酸素濃度或いは無酸素状態で行うことも、乾燥中の酸素による樹脂組成物の劣化を低減できる点で好ましい。
<成形体>
本発明の樹脂組成物を含む成形体が本発明の好適な実施態様である。本発明の樹脂組成物は、単層構造の成形体とすることもできるし、当該樹脂組成物からなる層と、他の層とを有する多層構造の成形体、すなわち多層構造体とすることもできる。成形方法としては、例えば押出成形、熱成形、異形成形、中空成形、回転成形、射出成形が例示される。本発明の成形体の用途は多岐にわたり、フィルム、シート、容器、ボトル、タンク、パイプ、ホース等が好適なものとして例示される。
具体的な成形方法として以下の方法が例示される。フィルム、シート、パイプ、ホース等であれば押出成形により得られる。容器形状であれば射出成形により得られる。ボトルやタンク等の中空容器であれば中空成形や回転成形により得られる。中空成形としては、押出成形によりパリソンを得た後、これをブローして成形を行う押出中空成形と、射出成形によりプリフォームを成形し、これをブローして成形を行う射出中空成形が挙げられる。フレキシブル包装材や容器の成形方法としては、押出成形によって多層フィルム等の包装材を得る方法、押出成形によって得られた多層シートを熱成形して容器状の包装材にする方法が好適に用いられる。
<多層構造体>
本発明の樹脂組成物からなる層を含む多層構造体が本発明のより好適な実施態様である。当該多層構造体は、本発明の樹脂組成物からなる層と他の層とが積層されてなる。前記樹脂組成物層以外の他の層として、EVOH(A)以外の樹脂からなる層が好ましい。また、前記多層構造体がさらに接着性樹脂からなる層を有していてもよい。当該多層構造体の層構成としては、EVOH(A)以外の樹脂からなる層をx層、本発明の樹脂組成物層をy層、接着性樹脂層をz層とすると、例えばx/y、x/y/x、x/z/y、x/z/y/z/x、x/y/x/y/x、x/z/y/z/x/z/y/z/x等が挙げられる。複数のx層、y層、z層を設ける場合は、その種類は同じであっても異なっていてもよい。また、成形時に発生するトリム等のスクラップからなる回収樹脂を用いた層を別途設けてもよいし、回収樹脂をEVOH(A)以外の他の樹脂からなる層にブレンドしてもよい。当該多層構造体の各層の厚さや構成は、特に限定されるものではないが、成形性及びコスト等の観点から、全層厚さに対するy層の厚さ比は通常2〜20%である。
前記x層に使用される樹脂としては、加工性等の観点から熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば各種ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレンと炭素数4以上のα−オレフィンとの共重合体、ポリオレフィンと無水マレイン酸との共重合体、エチレン−ビニルエステル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、又はこれらを不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変性した変性ポリオレフィン等)、各種ポリアミド(ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6/66共重合体、ナイロン11、ナイロン12、ポリメタキシリレンアジパミド等)、各種ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリアクリレート及び変性ポリビニルアルコール樹脂が挙げられる。かかる熱可塑性樹脂層は無延伸のものであってもよいし、一軸もしくは二軸に延伸又は圧延されているものであっても構わない。これらの熱可塑性樹脂のうち、ポリオレフィンは耐湿性、機械的特性、経済性、ヒートシール性等の点で、また、ポリアミドやポリエステルは機械的特性、耐熱性等の点で好ましい。
前記z層に使用される接着性樹脂としては、各層を接着できるものであれば特に限定されず、ポリウレタン系又はポリエステル系の一液型又は二液型硬化性接着剤、カルボン酸変性ポリオレフィン等が好適に用いられる。カルボン酸変性ポリオレフィンは、不飽和カルボン酸又はその無水物(無水マレイン酸等)を共重合成分として含むポリオレフィン系共重合体;又は不飽和カルボン酸又はその無水物をポリオレフィンにグラフトさせて得られるグラフト共重合体である。
本発明の多層構造体を得る方法としては、例えば共押出成形、共押出中空成形、共射出成形、押出ラミネート、共押出ラミネート、ドライラミネート、溶液コート等が挙げられる。なお、このような方法で得られた多層構造体に対して、さらに真空又は圧空深絞成形、ブロー成形、プレス成形等の方法により、EVOH(A)の融点以下の範囲で再加熱後に二次加工成形を行い、目的とする成形体にしてもよい。また、多層構造体に対して、ロール延伸法、パンタグラフ延伸法、インフレーション延伸法等の方法により、EVOH(A)の融点以下の範囲で再加熱後に一軸又は二軸延伸して、延伸された多層構造体を得ることもできる。
本発明の樹脂組成物は、繰り返しの溶融成形プロセスにおいてもコゲの発生が抑制され、かつ塩基性条件下における着色耐性にも優れる。また、本発明の樹脂組成物は経済的に提供することができる。そのため、本発明の樹脂組成物は、フィルム、シート、容器等に成形され、各種包装材料として好適に用いられる。本発明の樹脂組成物を含む成形体を有する包装材料が本発明の好適な実施態様である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されない。なお、本実施例における各分析及び評価は以下の方法で行った。
(1)EVOH(A)のエチレン単位含有量及びけん化度
乾燥ペレットを内部標準物質としてテトラメチルシラン(TMS)、添加剤としてトリフルオロ酢酸(TFA)を含む重ジメチルスルホキシド(DMSO−d)に溶解し、500MHzのH−NMR(日本電子株式会社製:「GX−500」)を用いて80℃で測定し、エチレン単位、ビニルアルコール単位、ビニルエステル単位のピーク強度比よりエチレン単位含有量及びけん化度を求めた。
(2)化合物(B)の含有量
乾燥ペレットを内部標準物質としてTMSを含むDMSO−dに溶解し、500MHzのH−NMR(日本電子株式会社製:「GX−500」)を用いて45℃で測定し、エチレン単位、ビニルアルコール単位、ビニルエステル単位のピーク強度と、化合物(B)が有するメトキシ基のメチル水素またはエトキシ基のメチレン水素のピーク強度の比より化合物(B)の含有量を求めた。なお、化合物(B)が有するメトキシ基のメチル水素またはエトキシ基のメチレン水素のピークは、3.13ppm付近に検出された。
(3)金属イオン(C)の含有量
乾燥ペレット0.5gをテフロン(登録商標)製圧力容器に入れ、ここに濃硝酸5mLを加えて室温で30分間分解させた。分解後に、前記容器に蓋をしてから、湿式分解装置により150℃で10分間、次いで180℃で5分間加熱することでさらに分解を行い、その後室温まで冷却した。この処理液を50mLのメスフラスコに移し純水でメスアップした。この溶液をICP発光分光分析装置により測定することで、乾燥ペレット中の各金属イオンの含有量を定量した。なお、リン酸化合物、ホウ素化合物の含有量も同様の方法で定量することができる。
(4)カルボン酸(D)の含有量
乾燥ペレット10gと純水50mLを共栓付き100mL三角フラスコに投入し、冷却コンデンサーを付け、95℃で8時間撹拌した。得られた抽出液を20℃まで冷却した後、フェノールフタレインを指示薬として、0.02モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液で滴定することにより、カルボン酸(D)の含有量を定量した。
(5)抽出液のpH
乾燥ペレット10gと純水50mLを共栓付き100mL三角フラスコに投入し、冷却コンデンサーを付け、95℃で8時間撹拌した。得られた抽出液を20℃まで冷却し、pHを測定した。
(6)コゲの評価
乾燥ペレット2kgを用いて、単軸押出機(東洋精機株式会社D2020、口径20mmφ、L/D20、フルフライトスクリュー)でペレタイズを行い、1回溶融成形されたペレットを得た。温度条件は、供給部/圧縮部/計量部/ダイ=175/215/225/220℃、スクリュー回転数は50rpmとした。得られた溶融成形ペレットを再度同条件にてペレタイズを行い、2回溶融成形されたペレットを得た。同様にして合計5回ペレタイズを繰り返した後、500gの高密度ポリエチレンで単軸押出機内でパージ(洗浄)した。次に、スクリューを抜き出してスクリュー上のコゲの付着状況を目視で確認した後に採取して秤量し、下記のA〜Dの基準で評価することでコゲの評価の指標とした。
A :コゲの色は淡黄色で、その量は0.1g未満であった
B :コゲの色は黄色または褐色で、その量は0.1g未満であった
C :コゲの色は黄色または褐色で、その量は0.1g以上0.3g未満であった
D :コゲの色は黄色または褐色で、その量は0.3g以上であった
(7)着色耐性
乾燥ペレット100gを0.1モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液1000gに浸漬し、前記ペレットが入った容器の蓋をして80℃で1週間静置した。HunterLab社製「LabScan XE Sensor」を用い、浸漬前後のペレットのYI(イエローインデックス)値を測定し、浸漬によるYIの増加量を求め、下記のA〜Dの基準で評価した。この評価結果を塩基性条件下における樹脂組成物の着色耐性の指標とした。なお、YI値は対象物の黄色度(黄色み)を表す指標であり、YI値が高いほど黄色度が強く、一方、YI値が低いほど黄色度が弱く、着色が少ないことを表している。
A :YIの増加量が2未満
B :YIの増加量が2以上4未満
C :YIの増加量が4以上6未満
D :YIの増加量が6以上
(8)溶融成形後の外観特性
乾燥ペレット10gを用いて、加熱圧縮プレス装置にて220℃で6分間加熱溶融させて、厚み3mmの円盤状サンプルを作製した。HunterLab社製「LabScan XE Sensor」を用い、得られた円盤状サンプルのYI値を測定し、下記のA〜Dの基準で評価した。この評価結果を溶融成形後の外観特性の指標とした。
A :YIが8未満
B :YIが8以上13未満
C :YIが13以上20未満
D :YIが20以上
(9)層間接着性
乾燥ペレット、直鎖状低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製ノバテックLL−UF943、以下LLDPEと略記する)及び接着性樹脂(デュポン社製バイネルCXA417E10を上記LLDPEで7%に希釈したもの、以下Adと略記する)を用い、3種5層の多層フィルム(LLDPE/Ad/EVOH/Ad/LLDPE=50μm/10μm/10μm/10μm/50μm)を製膜した。押出機及び押出条件、使用したダイは下記の通りとした。
押出機:
EVOH:単軸押出機(東洋精機株式会社 ラボ機ME型CO−EXT)
口径20mmφ、L/D20、フルフライトスクリュー
供給部/圧縮部/計量部/ダイ=175/210/220/220℃
LLDPE:単軸押出機(株式会社プラスチック工学研究所 GT−32−A)
口径32mmφ、L/D28、フルフライトスクリュー
供給部/圧縮部/計量部/ダイ=150/200/210/220℃
Ad:単軸押出機(株式会社テクノベル SZW20GT−20MG−STD)
口径20mmφ、L/D20、フルフライトスクリュー
供給部/圧縮部/計量部/ダイ=150/200/220/220℃
ダイ:300mm幅3種5層用コートハンガーダイ(プラスチック工学研究所社製)
上記製膜を開始してから15分を経過したときに得られた多層フィルムを、温度23℃、相対湿度50%RHにて調湿した後、押出方向に沿って長さ150mm、幅15mmの試料を切り取った。株式会社島津製作所製オートグラフDCS−50M型引張試験機を用いて前記試料の剥離強度を測定(23℃、50%RHの雰囲気下、引張速度250mm/分、T型剥離モード)し、下記のA〜Cの基準で評価した。この評価結果を層間接着力の指標とした。
A :500g/15mm以上
B :300g/15mm以上500g/15mm未満
C :300g/15mm未満
[合成例1]
250Lの加圧反応槽を用いて以下の原料及び条件でエチレン−酢酸ビニル共重合体の重合を実施した。
・酢酸ビニル:105.0kg
・メタノール:38.3kg
・開始剤:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(10.0g/Lメタノール溶液)、初期供給量:2440mL、連続供給量:なし
・重合温度:60℃
・重合槽エチレン圧力:3.7MPa
酢酸ビニルの重合率が約40%となったところでソルビン酸を添加して冷却して重合を停止した。次いで、反応槽を開放して脱エチレンした後に追出塔に供給し、塔下部からのメタノール蒸気の導入により未反応酢酸ビニルを塔頂より除去して、エチレン−酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液を得た。この溶液をケン化反応器に仕込み、水酸化ナトリウム/メタノール溶液(80g/L)を、共重合体中のビニルエステル単位に対する水酸化ナトリウムのモル比が0.7となるように添加し、メタノールを加えて共重合体濃度が15%になるように調整した。この溶液を60℃に昇温し、反応器内に窒素ガスを吹き込みながら約4時間けん化反応させた。その後、反応液に酢酸と水を添加してけん化反応を停止させ、EVOH懸濁液を得た後、遠心脱液機により脱液した。得られたEVOHに、EVOH中の全単量体単位に対するアセトニトリルのモル比が2となるように、アセトニトリルを加えた後、脱液する操作を2回繰り返した。さらに前記EVOHに大量の水を加え脱液する操作を繰り返した。次いで60℃で24時間乾燥させることでエチレン単位含有量32モル%、けん化度99.9モル%のEVOHの粗乾燥物を得た。
[合成例2]
前記エチレン−酢酸ビニル共重合体の重合時における条件を下記に変更した以外は合成例1と同様の操作により、エチレン単位含有量32モル%、けん化度99.9モル%のEVOHの粗乾燥物を得た。
・酢酸ビニル:83.0kg
・メタノール:26.6kg
・開始剤:2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(2.5g/Lメタノール溶液)、初期供給量:362mL、連続供給量:1120mL/hr
・重合温度:60℃
・重合槽エチレン圧力:3.6MPa
[合成例3]
前記エチレン−酢酸ビニル共重合体の重合時における条件を下記に変更した以外は合成例1と同様の操作により、エチレン単位含有量44モル%、けん化度99.9モル%のEVOHの粗乾燥物を得た。
・酢酸ビニル:76.7kg
・メタノール:11.0kg
・開始剤:2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(2.5g/Lメタノール溶液)、初期供給量:510mL、連続供給量:1570mL/hr
・重合温度:60℃
・重合槽エチレン圧力:5.5MPa
[実施例1〜9及び比較例1〜5]
上記合成例1で得られたEVOHの粗乾燥物を、固形分40%となるように水/メタノール=40/60(質量比)の混合溶媒に入れ、60℃で6時間攪拌して溶解させた。得られた溶液に上記式(X)におけるZとZが水素原子である化合物(B)を添加してさらに1時間攪拌した後、直径4mmのノズルより、0℃に調整した水/メタノール=90/10(質量比)の析出浴中に連続的に押出してストランド状に析出させた。このストランドをペレタイザーに導入して多孔質の含水ペレットを得た。この含水ペレットを酢酸水溶液及びイオン交換水を用いて洗浄した後、酢酸ナトリウム及び酢酸を含む水溶液で浸漬処理を行った。この水溶液と含水ペレットを分離して脱液した後、熱風乾燥機に入れて80℃で3時間、次いで110℃で35時間乾燥を行って乾燥ペレットを得た。この乾燥ペレットを用いて、上記した分析及び評価を行った。なお、化合物(B)の添加量、浸漬処理用水溶液の各成分の濃度を調節することにより、表1に記載された組成の樹脂組成物を製造した。
[実施例10]
酢酸ナトリウムの代わりに酢酸カリウムを使用した以外は実施例1と同様の操作により、乾燥ペレットを製造して分析及び評価を行った。
[実施例11]
酢酸ナトリウムの代わりに乳酸ナトリウムを、酢酸の代わりに乳酸を使用した以外は実施例1と同様の操作により、乾燥ペレットを製造して分析及び評価を行った。
[実施例12]
酢酸ナトリウムの代わりにトリフルオロ酢酸ナトリウムを、酢酸の代わりにトリフルオロ酢酸を使用した以外は実施例1と同様の操作により、乾燥ペレットを製造して分析及び評価を行った。
[実施例13]
上記合成例2で得られたEVOHの粗乾燥物を使用した以外は実施例1と同様の操作により、乾燥ペレットを製造して分析及び評価を行った。
[実施例14]
上記合成例3で得られたEVOHの粗乾燥物を使用し、溶解に水/メタノール=25/75(質量比)の混合溶媒を用いた以外は実施例1と同様の操作により、乾燥ペレットを製造して分析及び評価を行った。
実施例及び比較例の各樹脂組成物の組成及び評価結果を表1に示す。
Figure 2019130799

Claims (7)

  1. エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)及び下記式(X)で示される化合物(B)を含む樹脂組成物であって、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)のエチレン単位含有量が15〜60モル%、けん化度が85モル%以上であり、化合物(B)の含有量が5〜100ppmである、樹脂組成物。
    Figure 2019130799
    (式(X)中、Z1及びZ2は、それぞれ独立して水素原子又はメチル基である。)
  2. 前記樹脂組成物10gを純水50mlで95℃、8時間抽出して得られる抽出液の20℃におけるpHが4.0〜5.5の範囲にある、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. さらに、金属イオン(C)を100〜400ppm含有する、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. さらに、pKaが3.5〜5.5の範囲にあるカルボン酸(D)を50〜400ppm含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物を含む成形体。
  6. 前記樹脂組成物からなる層を含む多層構造体である、請求項5に記載の成形体。
  7. 請求項5または6に記載の成形体を有する包装材料。

JP2019562799A 2017-12-27 2018-10-31 エチレン-ビニルアルコール共重合体含有樹脂組成物の製造方法 Active JP7079270B2 (ja)

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