JP4554060B2 - エチレン−ビニルアルコール共重合体の評価方法、およびその評価方法による特定の特性を満足するエチレン−ビニルアルコール共重合体 - Google Patents

エチレン−ビニルアルコール共重合体の評価方法、およびその評価方法による特定の特性を満足するエチレン−ビニルアルコール共重合体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレン−ビニルアルコール共重合体の評価方法に関するものである。また、その評価方法による特定の特性を満足するガスバリア性のすぐれたエチレン−ビニルアルコール共重合体に関するものである。
【0002】
以下、説明の簡単化のため、エチレン−ビニルアルコール共重合体(つまりエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物)を、必要に応じて「EVOH」と略記することがある。
【0003】
【従来の技術】
〈EVOHとそのガスバリア性向上手段〉
周知のように、EVOHは、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)をケン化して、酢酸ビニル成分をビニルアルコール成分に変換することにより製造される。エチレン単位とビニルアルコール単位とを構成成分とするEVOHは、ビニルアルコール単位に基く多数のOH基を分子内に有するため、ガスバリア性が良好である。分子内に多数のOH基を有することは、保香性、耐溶剤性、耐油性、保温性などの性質が良好であることも意味する。そのため、EVOHフィルムやEVOHフィルム層を含む積層体は、食品包装材料、医薬品包装材料、工業薬品包装材料、農薬包装材料をはじめとする各種包装用途や、農業用の用途に広く使われている。また、プラスチックス基板を用いた液晶表示素子においても、ガスバリア性を確保するため、EVOHフィルム層を含む電極基板の検討がなされている(たとえば、特公昭62−51740号公報を参照)。
【0004】
上記のようにEVOHは、素質的にはガスバリア性が良好な樹脂であるが、側鎖にOH基を有するため親水性を有し、高湿条件下や水と接触する用途に用いるときには、本来のガスバリア性が低下するという問題点を有している。
【0005】
そこで、(イ)EVOHフィルムを熱処理する方法、(ロ)EVOHフィルムを二軸延伸する方法、(ハ)EVOHフィルム層を疎水性樹脂層の中間に位置させる方法など、EVOHをフィルムにしてからガスバリア性を向上させる手段が講じられている。そして、次に述べるように、上記以外のガスバリア性向上方法も提案されている。
【0006】
〈EVOHのX線構造解析によるa軸方向の水素結合間距離〉
すなわち、特開平11−21320号公報には、エチレン含有量3〜60モル%、1,2−グリコール結合量 0.2〜 1.5モル%、ケン化度95%以上のエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)からなり、該EVOHのX線構造解析によるa軸方向の水素結合間距離が3.00〜3.15Åである成形物が示されており、b軸方向の水素結合間距離は2.50〜2.70Åが好ましいとしてある。この公報の発明は、EVOHそのものの「結晶部分の構造」に着目したものである。なお「Macromolecules 1999, 32, 5860-5871」にも、この特開平11−21320号公報と同様の趣旨のことが記載されている。
【0007】
〈陽電子消滅寿命測定法に関する文献〉
本発明に関係する陽電子消滅寿命測定法については、EVOHにかかるものではないが、次のような文献に解説ないし説明がある。
【0008】
「高分子論文集,Vol. 55, No. 8, pp. 448-455 (Aug. 1998) 」には、「形状記憶ポリマー(スチレン−ブタジエン共重合体)の自由体積の温度特性と記憶メカニズムの考察」と題する論文が掲載されており、ポリノルボルネン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリエチレンについても言及がある。
【0009】
「高分子論文集,Vol. 55, No. 8, pp. 456-464 (Aug. 1998) 」には、「陽電子消滅によるスチレン−ブタジエンブロック共重合体の自由体積の評価」と題する論文が掲載されている。
【0010】
「高分子論文集,Vol. 55, No. 11, pp. 710-714 (Nov. 1998)」には、「陽電子消滅寿命測定による延伸したポリエチレンシート自由体積の変化」と題する論文が掲載されており、延伸率を増すとポリエチレンが結晶化し、示差走査熱測定における非晶部の減少、X線回折ピークの増大として確認されることが示されている。
【0011】
「ぶんせき, 1988 1, pp. 11-20」には、「陽電子消滅法による高分子の自由体積の評価」と題する解説記事が掲載されており、応用例として、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリビニルアルコール(PVA)、シリコーンゴム、ポリスチレン(PS)、ポリスチレン(PS)/ポリフェニレンエーテル(PPE)ブレンドポリマー、ポリメタクリル酸アルキルの自由体積の測定例が示されている。
【0012】
「RADIOISOTOPES, Vol. 47, No.1, pp. 19-28 (1998)」には、「オルト−ポジトロニウム消滅寿命測定を用いた高分子ヒドロゲル中の水の状態の解析」と題する論文が掲載されている。高分子試料としては、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリビニルアルコール、カラゲナン、卵白アルブミン、ゼラチンなどの高分子を用いている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
EVOHは、EVAの重合工程、得られたEVAのケン化工程、その後の精製工程、後処理工程、成形工程、二次加工工程などを経て、フィルムやその他の形状の成形物とされるが、これら各工程のそれぞれには多数の要因を含んでいるため、それらの要因の影響を受けて、最終的に得られるフィルム等の成形物のガスバリア性が変化する。なお、先に述べた(イ)の熱処理や(ロ)の二軸延伸は、成形後のEVOH成形物の結晶部分の割合を増大させることにより、EVOH成形物のガスバリア性を向上させるものであるということができる。また先に述べた(ハ)は、EVOHフィルム層自体のガスバリア性を上げるものではなく、疎水性樹脂層により耐水性を確保し、積層体中のEVOH層の吸湿によるガスバリア性の低下を防ぐものである。
【0014】
もし、ガスバリア性に「直接的に」影響を与えるEVOHそのものの構造にかかる指標を見い出して、ガスバリア性との関係を解明することができれば、EVOHを正確に評価することができる。そして、そのような構造を与える指標に基いて各要因を検討し、好ましい条件を追及していけば、ガスバリア性のすぐれたEVOHを得ることが可能となる。このようにして得たEVOHは、そのEVOHフィルムを単独で用いる場合であってもガスバリア性がすぐれており、そのEVOHに従来公知の手段(熱処理、二軸延伸、疎水性樹脂層とのラミネート)を講じるときは、ガスバリア性をさらに高めることができる。
【0015】
先に述べた特開平11−21320号公報または「Macromolecules 1999, 32, 5860-5871」にあっては、EVOHのX線構造解析によるa軸方向(またはこれとb軸方向)の水素結合間距離に着目してガスバリア性の向上を図っており、具体的手段としては、EVOHに含有させるリン酸根の含有量やホウ素化合物の含有量を調整して、a軸方向(またはこれとb軸方向)の水素結合間距離を特定の範囲に設定しようとしている。しかしながら、EVOHにリン酸根やホウ素化合物を含有させること自体は従来より知られている方法であり、その含有量の調整によるa軸方向(またはこれとb軸方向)の水素結合間距離のみでは、EVOHの結晶構造の一面のみを把握するにとどまり、そのような水素結合間距離を指標にしても、必ずしも期待するようなガスバリア性向上が得られるとは限らない。
というのは、X線構造解析によるa軸方向(またはこれとb軸方向)の水素結合間距離は、EVOHの構造のうち結晶部分に着目したものであるところ、結晶部分は微視的なガスの透過通路から見た場合には「間接的な」指標であるにとどまるからである。
【0016】
本発明は、このような背景下において、微視的なガスの透過通路と直接関係のある非晶部の構造から指標を見い出すことにより、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)を評価する評価方法を提供すること、および、その評価方法による特定の特性を満足するガスバリア性のすぐれたエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明のエチレン−ビニルアルコール共重合体の評価方法は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)のエチレン含有量Etとケン化度SV、および、そのEVOHについての陽電子消滅寿命測定法により求めた自由体積Vfと陽電子の全寿命成分に占める第3成分τ3 の割合I3とに基いて、EVOHの評価を行うことを特徴とするものである。
【0018】
本発明のエチレン−ビニルアルコール共重合体は、
エチレン含有量Et(mole %)が5〜60で、ケン化度SV(mole %)が95以上であるエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)であって、
そのEVOHの陽電子消滅寿命測定法により求めた自由体積Vf(nm3) が
Vf ≦1.35×10-5・Et2 - 1.42×10-4・Et - 4.73 ×10-3・SV + C1 (1)
(ただし、C1は5.09×10-1)の関係を満足し、かつそのEVOHの陽電子消滅寿命測定法で求めた陽電子の全寿命成分に占める第3成分τ3 の割合I3(%) が
I3 ≦ 1.2×10-3・Et2 - 1.60×10-1・Et - 1.51 ・SV + C2 (2)
(ただし、C2は1.75×102 )の関係を満足すること
を特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
【0020】
〈評価方法〉
本発明のエチレン−ビニルアルコール共重合体の評価方法は、
・EVOHのエチレン含有量Et、
・EVOHのケン化度SV、
・EVOHについての陽電子消滅寿命測定法により求めた自由体積Vf、
・EVOHについての陽電子消滅寿命測定法により求めた陽電子の全寿命成分に占める第3成分τ3 の割合I3
という4つの必須の指標に基いて、EVOHの評価を行うものである。
【0021】
なお、これら4指標のほかに、さらに他の指標を加味することは差し支えない。他の指標の例は、EVOHのエチレン組成分布、タクチシティー、固有粘度、連鎖長分布などである。
【0022】
〈EVOHの共重合組成〉
まず、本発明に適用できるEVOHの共重合組成は、
・エチレン含有量Etが5〜60モル%で、
・ケン化度SVが95モル%以上
である。EVOHのエチレン含有量 Et およびケン化度 SV は、この業界では周知の手段を用いて測定される。
【0023】
EVOHのエチレン含有量Etの下限は、上記のように5モル%であり、好ましくは10モル%、さらに好ましくは15モル%、特に好ましくは20モル%である。一方、EVOHのエチレン含有量Etの上限は、上記のように60モル%であり、好ましくは55モル%である。エチレン含有量Etが余りに少ないときには、フィルム等の成形物の耐水性が不足すると共に、高湿時のガスバリア性が不足する。一方、エチレン含有量Etが余りに多いときには、フィルム等の成形物のガスバリア性が不足する。
【0024】
EVOHのケン化度(つまり酢酸ビニル単位のケン化度)SVの下限は、上記のように95モル%であり、好ましくは97モル%、さらに好ましくは98モル%である。ケン化度SVが余りに低いときには、フィルム等の成形物の耐水性が不足すると共に、ガスバリア性も不足するようになる。ケン化度SVは、一般的に高ければ高いほど好ましく、上限は100モル%である。
【0025】
EVOHは、エチレン含有量Etやケン化度SVが異なる2種以上のEVOHの混合物であってもよい。
【0026】
またEVOHは、ケン化前のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を得るときの共重合やグラフト重合や、EVOHの官能基を利用した付加反応による変性EVOHであってもよい。このような変性EVOHの例は、酢酸ビニル以外のビニルエステル;α−オレフィン、エチレン性不飽和カルボン酸またはその塩・無水物・モノまたはジアルキルエステル;エチレン性不飽和ニトリル;エチレン性不飽和アミド;アルキルビニルエーテル;ポリオキシアルキレン基を有する(メタ)アリルエーテル・(メタ)アクリレート・(メタ)アクリルアミド・ビニルエーテル・アリルアミン・ビニルアミン;オレフィンスルホン酸またはその塩;塩化ビニル;塩化ビニリデン;ケイ素含有モノマー;酢酸アリル;酢酸イソプロペニル;などのコモノマーで共重合体変性したEVOHや、EVOHのOH基をシアノエチル化したり、EVOHのOH基にアルキレンオキサイドを付加したものなどである。ただし、これらの変性EVOHにおける変性量は、本発明の趣旨を損なわない程度の範囲とする。
【0027】
〈陽電子寿命測定法におけるサンプル〉
以下に述べる陽電子寿命測定は、EVOHを厚さ3mm、直径50mmの円板に成形したサンプルについての測定である。このような円板は、EVOHが粉粒体やペレットあるいは成形物の粉砕物であるときは、その融点より30℃高い温度にて射出成形することにより作製される(EVOHが2種以上のEVOHの混合物であるときは、その最多成分の融点を基準とするが、溶融不足の成分があるときは全ての成分が溶融するに足る温度を基準とする)。サンプルは、EVOHがフィルムまたは薄板状であるときは、そのフィルムまたは薄板を積層することにより作製される。
【0028】
射出成形により、厚さ3mm、直径50mmの円板サンプルを作製するときの典型的な条件は、次の通りである。
・射出時間: 8sec
・冷却時間: 15sec
・サイクル時間: 29sec
・射出速度: 25mm/sec
・射出圧力: 1095kg/cm2
・保圧: 548kg/cm2
・スクリュー回転数:76rpm
・金型温度: 50℃
・シリンダー温度: 融点+30℃
【0029】
〈陽電子寿命測定法の原理と装置〉
陽電子寿命測定のための計測装置においては、陽電子e+ が円板試料に入射されてから消滅するまでの寿命を測定する。以下の説明は、主として、従来の技術の項で述べた「ぶんせき, 1988 1, pp. 11-20」を参照して要約したものである。
【0030】
陽電子寿命測定のためには、e+ の入射時刻と消滅時刻を知る必要があるが、22Na 線源からのe+ の入射時刻は、同時に放出される1.28 MeVのγ線の検出時刻より求められる。e+ の消滅時刻は、消滅γ線(511 keV)の検出時刻より求められる。そして、その時間差をfast-fast 同時計数システムにより測定する。γ線で得られたパルスは、弁別回路で識別され、高速同時計数回路で入射γ線と消滅γ線の同時性が確認されたときにだけ、時間差波高変換回路に送られる。時間差波高変換回路で、入射パルスと消滅パルスの時間差に比例した波高の電圧パルスが発生し、この電圧パルスはアナログ−ディジタル変換器でディジタル信号に変換され、パソコンに蓄積されて、経時的に減衰する消滅曲線(減衰曲線)が得られる。
【0031】
横軸に時間(ns)、縦軸にカウント数としてプロットされた減衰曲線には、減衰の急な第1成分τ1 、減衰のやや緩やかな第2成分τ2 、減衰のゆるやかな第3成分τ3 、減衰のずっとゆるやかな第4成分τ4 などが含まれている。これをラプラス逆変換して、横軸に時間(ns)、縦軸に確率密度関数をとると、τ1 、τ2 、τ3 、τ4 など各τ成分の寿命の分布がピークとして現われる。このうち第3成分τ3 は、自由体積 Vf の大きさの分布を示している。
【0032】
自由体積 Vf は、ポリマーの非結晶部に形成されるサブナノメーターのオーダーの半径の原子空孔の体積であり、陽電子e+ や、陽電子e+ と電子e- とから形成されたポジトロニウムの寿命に関係する。
【0033】
〈自由体積Vf、第3成分τ3 の割合I3
本発明のEVOHは、先に述べた共重合組成を満足するほか、
そのEVOHの陽電子消滅寿命測定法により求めた自由体積Vf(nm3) が
Vf ≦1.35×10-5・Et2 - 1.42×10-4・Et - 4.73 ×10-3・SV + C1 (1)
(ただし、C1は5.09×10-1)の関係を満足し、かつそのEVOHの陽電子消滅寿命測定法で求めた陽電子の全寿命成分に占める第3成分τ3 の割合I3(%)が
I3 ≦ 1.2×10-3・Et2 - 1.60×10-1・Et - 1.51 ・SV + C2 (2)
(ただし、C2は1.75×102 )の関係を満足すること
の関係を満足することが要求される。
【0034】
市場で入手しうる種々の共重合組成のEVOHにつき、陽電子消滅寿命測定法によりVfおよびI3を求めたところ、Vf, I3は、後述の表1および表3のように、上記の式(1), (2)の右辺からの算出値よりも大きく、上記の式(1), (2)を満足しなかった。そのようなVfおよびI3を示すものが市場で入手できる代表的なEVOHであり、これが従来とられている要因に基くEVOHの「樹脂としての」ガスバリア性向上の限界のようである。従来のEVOHを製膜してから熱処理や二軸延伸処理のような特別の処理を行えば、ガスバリア性を相当程度上げることができるが、おのずから限界がある。市場で入手できる代表的なEVOHのVfおよびI3がこのような範囲にあり、従ってガスバリア性の点で限界があったのは、VfおよびI3に基いて評価を行うことによってガスバリア性向上を図るという視点を欠いていたため、ブレークスルーすることができなかったものと考えられる。
【0035】
EVOHは、EVAの重合工程、得られたEVAのケン化工程、その後の精製工程、後処理工程、成形工程、二次加工工程などを経て、フィルム、ボトル、トレイをはじめとする種々の形状の成形物とされるが、これら各工程のそれぞれには極めて多数の要因を含んでいるため、どのような要因を組み合わせれば最もすぐれたガスバリア性が得られるかは判断しがたい。しかるに、本発明においては、VfおよびI3に基いて評価を行うことによってガスバリア性向上を図るという視点を見い出したため、それらを指標にEVOHを得る諸工程の要因を最適なものに導くことができ、従ってEVOHのガスバリア性を従来の限界を越えて高めることができる。
【0036】
本発明における上記の式(1), (2)におけるC1, C2は、それぞれ5.09×10-1、1.75×102 であるが、さらにC1, C2の数値をやや小さくして、Vf, I3により厳しい制約を課すこともできる。
【0037】
〈VfおよびI3を小にする要因の例〉
EVOHのガスバリア性を小さくすることのできる要因を見い出すべく、VfおよびI3を小にする要因を探索していった場合、エチレンと酢酸ビニルの共重合工程における要因を例にとると、たとえば、
・重合温度を低くすること、
・重合率を低くすること、
・溶剤/モノマー比(S/M比)を高くすること、
・重合触媒としてアゾ系のものを用いたり、有機過酸化物であればエステルタイプのものを用いること
などが有効である。
【0038】
そして、このようにして得たEVAをケン化してEVOHとなしたときのケン化工程や精製工程においては、たとえば、
・ケン化により得たEVOHを凝固液中に吐出して、EVOHの多孔性析出物を得、これをペレット化すること、
・そのペレットの含水率に留意すること、
・EVOH中に含まれる灰分の量を調整すること(たとえば500ppm 以下、好ましくは470ppm 以下、殊に450ppm 以下になるようにすること)、
・EVOHに含まれるNaおよびKの金属含有量を調整すること(たとえば両者の和が0.01〜500ppm になるようにすること)、
・EVOHに含まれるCaおよびMg金属含有量を調整すること(たとえば両者の和が1〜200ppm になるようにすること)、
・EVOHに含まれる酢酸含有量を調整すること、
・EVOHに含まれるリン酸根含有量を調整すること、
・EVOHに含まれるホウ酸化合物の含有量を調整すること、
・そのほか、乾燥工程、製膜条件などにも留意すること、
などが有効である。
【0039】
これらの要因につき、VfおよびI3を小にする条件を探索して、総合的に目的を達成できる要因を発見するようにする。
【0040】
成形法としては、押出成形法(キャスト法、ブロー成形法、インフレーション成形法を含む)、射出成形法、圧縮成形法などの溶融成形法が採用される。流延製膜法も可能であり、対象物に塗布やディッピングを行うだけのコーティング法も可能である。
【0041】
得られたEVOH成形物は、乾式または湿式の熱処理に供することもできる。
また、得られたEVOH成形物は、それがフィルム状、パリソン状、ボトル状、容器状などであるときは、真空成形ないし深絞り成形や、一軸または二軸延伸(殊に同時または逐次の二軸延伸)に供することができる。延伸後は熱固定し、ついで冷却することが多い。
【0042】
〈積層体〉
EVOHは、他の層と積層した積層体として使用することもできる。積層体の代表例は、EVOH層の片面または両面に他のフィルムまたはフィルム層がラミネートされたものである。積層体は、共押出、エクストルージョンコーティング、ドライラミネート、ウエットラミネートなどの方法により製造される。接着剤を用いてラミネートするときは、たとえば、有機チタン系化合物、イソシアネート系(ウレタン系)接着剤、ポリエステル系接着剤をはじめとする適宜の接着剤が用いられる。
【0043】
ここで積層相手の他のフィルムまたはフィルム層としては、ポリオレフィン系樹脂(直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテンなどのオレフィンの単独または共重合体、あるいはこれらの不飽和カルボン酸やそのエステルによるグラフト変性物)、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレンなどのフィルムがあげられる。EVOHフィルムとの積層も可能である。積層相手の基材層としては、フィルム以外のもの、たとえば、紙、織布、不織布、編布、金属箔、木質材なども使用可能である。
【0044】
積層体の層構成は、EVOHフィルムまたはフィルム層をA、他の基材層をBとするとき、A/B、A/B/A、B/A/B、A/A/B、A/B/B、B/B/A/B/Bをはじめ任意であり、積層体のうちAやBを2層以上含む場合は、それらのAあるいはBは同種であっても異種であってもよい。なお、A/B/B、B/B/A/B/Bのような積層体を共押出により得る場合は、B/BのうちAに隣接する方のBを接着性樹脂層で構成することもできる。
【0045】
EVOHフィルムには、他の物質をコーティングして複合フィルムとすることもできる。このときのコーティング物質としては、先に述べた種々の樹脂のほか、無機物も可能である。コーティング方法としては、それ自体が液状であるコーティング物質やコーティング物質の溶液、分散液、溶融液を塗布し、コーティング液の種類に応じて乾燥、硬化、冷却、紫外線照射などの被膜形成手段を講じる方法、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングなどに被膜を形成する方法などがあげられる。
【0046】
〈用途〉
このようにして得られるEVOHフィルム等の成形物や該フィルム層を含む積層体は、ガスバリア性がすぐれているので(保香性、耐溶剤性、耐油性などの性質もすぐれている)、食品、医薬品、農薬品、工業薬品、香料、油類などを包装する包装用のフィルム、シート、チューブ、袋、容器(ボトル、コンテナ、トレイ、タンク等)として特に有用であり、保温性を利用した農業用資材や、ガスバリア性を利用した電極基板などの用途にも用いることができる。
【0047】
【実施例】
次に実施例を比較例と共にあげて、本発明をさらに説明する。
【0048】
−比較例−
〈原料EVOHと供試サンプルの作成〉
EVOHとして、市場で入手しうるEVOHと、本出願人が市販EVOHと同様の重合法およびケン化法に従って試作製造してあるEVOHとを準備した。これらのEVOHの共重合組成および融点は、後述の表1に示してある。表1中、Etはエチレン含有量(mole %)、SVはケン化度(mole %)である。なお、EVOHの融点の測定は、示差熱走査熱測定装置(DSC)を用いてセカンド・ラン(second run)につき昇温速度10℃/minで測定したものである。ここでセカンド・ランの融点とは、一旦10℃/minの速度で230℃(ポリビニルアルコールの場合は250℃)まで昇温した後(これがファースト・ラン(first run) )、10℃/minの速度で30℃まで冷却してから、再度10℃/minの速度で昇温したときに測定される融点のことである。
【0049】
上記で準備したEVOHにつき、先に説明した条件に従って射出成形を行い、厚さ3mm、直径50mmの円板を成形した。
【0050】
〈陽電子寿命の測定〉
このようにして得られた円板をサンプルとして用いて、陽電子寿命測定法により、自由体積Vf(nm3) と、陽電子の全寿命成分に占める第3成分τ3 の割合I3(%) とを求めた。22Naは、 7×105 Bqに相当する22NaCl水溶液を、ポリイミド膜に直径 0.2mm以内となるよう滴下して乾燥し、ついで同じ大きさのポリイミド膜で密封することにより調製した。
【0051】
使用した陽電子寿命測定装置の概略を図1に示す。図1のシステム中、検出器としての光電子増倍管としてはフィリップス社製の「XP2020Q 」を、エネルギー弁別回路(差分式ディスクリミネーター回路)としてはSEIKO EG & G社製の「ORTEC 583 」を、高速同時計数回路としてはSEIKO EG & G社製の「ORTEC 414A」を、時間差波高変換回路としてSEIKO EG & G社製の「ORTEC 457 」を、AD(アナログ−デジタル)変換回路としてはSEIKO EG & G社製の「1821」を、パソコンとしてはNEC 社製の「PC-9801RX 」を、それぞれ用いている。
【0052】
上記の陽電子寿命測定によって得られる陽電子の寿命の測定は室温で行い、陽電子消滅寿命の減衰曲線を非線形最小二乗法により解析し、各成分の寿命と相対強度を求めた。寿命と自由体積の半径との関係は、下記の(注)で述べた式を用いて求めた。各成分の寿命の分布は、減衰曲線をラプラス逆変換することにより求めた。
(注)自由体積を球形に仮定すると、半径(R, nm) とオルトポジトロンの寿命 (τ3 , ns) との関係は
τ3 = 0.5 [1-(R/R0)+(1/(2π))sin(2 πR/R0)]-1
になる。R0はオルトポジトロンの半径であり、自由体積の壁から浸出している電子層の厚さは 0.166nmなので、R0 = R + 0.166 (nm) である。
【0053】
〈酸素透過度(OTR) の測定〉
また上記のEVOHにつき、T−ダイを備えた単軸押出成形機により厚さ20μm のフィルムを成形した。得られたフィルムの酸素透過度(OTR) を、20℃、0%RHの条件下にMOCON社製の「OXTRAN 2/20」を使用して測定した。
【0054】
〈結果〉
使用したEVOHの共重合組成と融点、VfとI3の測定結果、およびOTR の測定結果を、次の表1に示す。OTR の単位は「 cc.20μm/m2/day/atm」(20μm 換算値)である。比較例の No. 0はポリビニルアルコール(PVA) である。表1のVf, I3の欄の下段の( ) 書きは、請求項の式(1), (2)の右辺の計算値であり、参考のために示したものである。
【0055】
【表1】
Figure 0004554060
【0056】
−実施例−
実施例(No.5)
外部冷却ジャケットおよび撹拌機を備えた容量10リットルの重合缶を用いて、EVAの重合を行った。触媒としては、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルを用いた。
・重合温度: 45℃
・エチレン圧: 53 MPa
・酢酸ビニル仕込み量:4000g
・触媒仕込み量: 1.8 g
・重合時間: 1.0 hr
【0057】
これにより、エチレン含有量45mole %、酢酸ビニルの重合率20%のEVAを得たので、これをケン化、精製、洗浄、乾燥して、EVOHを得た。
【0058】
実施例(No.1〜4, 6)
実施例(No.5)において、エチレン圧、酢酸ビニル仕込み量、触媒仕込み量、重合時間を種々変更して重合を行ってEVAを得、ついで実施例(No.5)に準じてケン化、精製、洗浄、乾燥を行い、EVOHを得た。
【0059】
このようにして得たEVOHの共重合組成と融点、VfとI3の測定結果、および酸素透過度(OTR) の測定結果を、次の表2に示す。表2のVf, I3の欄の下段の( ) 書きは、請求項の式(1), (2)の右辺の計算値であり、参考のために示したものである。
【0060】
【表2】
Figure 0004554060
【0061】
〈解析〉
比較例、実施例において使用したEVOHのEt、SVから求められる請求項の式(1), (2)の右辺のVf, I3の計算値と、比較例、実施例におけるVf, I3の実測値との乖離の度合いΔVf, ΔI3を、次の表3に示す。また比較例、実施例におけるOTR の実測値を表3に併せて示す。OTR の単位は「 cc.20μm/m2/day/atm」である。
【0062】
【表3】
Figure 0004554060
【0063】
表3から、実施例と比較例の同等の組成のものを対比すると、実施例の方が確実に酸素透過度OTR が小さくなっていることがわかる。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、微視的なガスの透過通路と「直接的に」関係のある非晶部の構造からVf、I3によりEVOHを評価するようにしているので、EVAの製造工程からケン化工程、得られたEVOHの精製工程、後処理工程をはじめとする多種の要因をVf、I3に及ぼす影響を探索することができ、従って、Vf、I3を下げる要因を追跡して最小のVf、I3となる要因を見い出すことにより、従来に比しさらにすぐれたガスバリア性を有するEVOHを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】使用した陽電子寿命測定装置の概略図である。

Claims (4)

  1. エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)のエチレン含有量Etとケン化度SV、および、そのEVOHについての陽電子消滅寿命測定法により求めた自由体積Vfと陽電子の全寿命成分に占める第3成分τ3 の割合I3とに基いて、EVOHの評価を行うことを特徴とするエチレン−ビニルアルコール共重合体の評価方法。
  2. エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)のエチレン含有量Et(mole %)が5〜60で、ケン化度SV(mole %)が95以上である請求項1の評価方法。
  3. エチレン含有量Et(mole %)が5〜60で、ケン化度SV(mole %)が95以上であるエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)であって、
    そのEVOHの陽電子消滅寿命測定法により求めた自由体積Vf(nm3) が
    Vf ≦1.35×10-5・Et2 - 1.42×10-4・Et - 4.73 ×10-3・SV + C1 (1)
    (ただし、C1は5.09×10-1)の関係を満足し、かつそのEVOHの陽電子消滅寿命測定法で求めた陽電子の全寿命成分に占める第3成分τ3 の割合I3(%) が
    I3 ≦ 1.2×10-3・Et2 - 1.60×10-1・Et - 1.51 ・SV + C2 (2)
    (ただし、C2は1.75×102 )の関係を満足すること
    を特徴とするエチレン−ビニルアルコール共重合体。
  4. エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)が、単層の成形物の形態にあるか、複層成形物の少なくとも1層を構成している請求項3記載のエチレン−ビニルアルコール共重合体。
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