JP6724019B2 - 樹脂組成物、その製造方法及び多層構造体 - Google Patents
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Description
(1)エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と、硝酸及び硝酸イオンの少なくともいずれか一方からなる成分(B)と、金属イオン(C)とを含有し、前記成分(B)の含有物質量Bmが0.5μmol/g以上100μmol/g以下であり、前記金属イオン(C)の含有物質量Cmが2μmol/g以上120μmol/g以下であり、かつ前記成分(B)の含有物質量Bmと、前記金属イオン(C)の含有物質量Cm及びその平均価数Cvとが、(Cv×Cm)/Bm≧1.0の関係を満たし、カルボン酸及びカルボン酸イオンの少なくともいずれか一方からなる成分(D)を含有する場合には、前記Bm、前記Cm、前記Cv、前記成分(D)の含有物質量Dm及びその平均価数Dvとが((Cv×Cm)−Bm)/(Dv×Dm)≧0.2の関係を満たす樹脂組成物;
(2)前記Bmが5μmol/g以上25μmol/g以下である上記(1)に記載の樹脂組成物;
(3)前記金属イオン(C)がアルカリ金属イオン(C1)のみからなる上記(1)又は上記(2)に記載の樹脂組成物;
(4)前記金属イオン(C)がアルカリ金属イオン(C1)とアルカリ土類金属イオン(C2)とを含み、アルカリ金属イオン(C1)の含有物質量C1mと、アルカリ土類金属イオン(C2)の含有物質量C2mとが、C1m/(C1m+2×C2m)≧0.5の関係を満たす上記(1)又は上記(2)に記載の樹脂組成物;
(5)前記成分(D)を含有し、前記成分(D)が、1価カルボン酸及び1価カルボン酸イオンの少なくともいずれか一方からなる成分(D1)、並びに多価カルボン酸及び多価カルボン酸イオンの少なくともいずれか一方からなる成分(D2)の少なくともいずれか一方を含み、前記Bm、前記Cm、前記Cv、前記成分(D)の含有物質量Dm及びその平均価数Dvとが0.3≦((Cv×Cm)−Bm)/(Dv×Dm)≦1.0の関係を満たす上記(1)から上記(4)のいずれか1項に記載の樹脂組成物;
(6)前記成分(D)が前記成分(D1)及び前記成分(D2)の両方を含み、さらに前記成分(D2)が3個以上のカルボキシル基を有する上記(5)に記載の樹脂組成物;
(7)さらに、リン酸化合物(E)を含有し、その含有量Ewがリン酸根換算で5ppm以上500ppm以下である上記(1)から上記(6)のいずれか1項に記載の樹脂組成物;
(8)さらに、ホウ素化合物(F)を含有し、その含有量Fwがホウ素元素換算で5ppm以上2,000ppm以下である上記(1)から上記(7)のいずれか1項に記載の樹脂組成物;
(9)共押出成形用である上記(1)から上記(8)のいずれか1項に記載の樹脂組成物;
(10)エチレンとビニルエステルとを共重合してエチレン−ビニルエステル共重合体を得る共重合工程、及び前記エチレン−ビニルエステル共重合体をけん化してエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)を得るけん化工程を含み、前記共重合工程より後に、前記エチレン−ビニルエステル共重合体又はエチレンビニルアルコール共重合体(A)と、前記成分(B)と、前記金属イオン(C)とを混合する混合工程を含む上記(1)から上記(9)のいずれか1項に記載の樹脂組成物の製造方法;
(11)前記けん化工程で得られたエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)を含む溶液から造粒操作によりエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)の含水ペレットを得る造粒工程、及び前記含水ペレットを乾燥する乾燥工程を含み、前記造粒工程以降に前記混合工程を行う上記(10)に記載の樹脂組成物の製造方法;
(12)前記混合工程として、前記造粒工程と前記乾燥工程との間で、上記含水ペレットを前記成分(B)及び金属イオン(C)を含有する溶液に浸漬させる上記(11)に記載の樹脂組成物の製造方法;
(13)上記(1)から上記(9)のいずれか1項に記載の樹脂組成物から得られる層を少なくとも一層有する多層構造体。
本発明の樹脂組成物は、EVOH(A)を主成分とする。なお、主成分とは、乾燥状態において質量基準の含有量が最も多い成分をいう。当該樹脂組成物におけるEVOH(A)の含有量の下限としては、例えば90質量%が好ましく、99質量%がより好ましいことがある。なお、当該樹脂組成物における各成分の含有量は、乾燥状態の樹脂組成物(以下、「乾燥樹脂組成物」ともいう)をいい、固形分換算の含有量と同義である(以下、同様)。
本発明の樹脂組成物は、硝酸及び硝酸イオンの少なくともいずれか一方からなる成分(B)(以下、成分(B)と略記する。)を含有する。本発明の樹脂組成物は成分(B)を含有することで、当該樹脂組成物を構成する他の成分の影響を受けることなく、溶融成形後及び長期使用後の黄変等の着色を抑制することができる。
本発明の樹脂組成物は、金属イオン(C)を含有する。本発明の樹脂組成物は金属イオン(C)を含有することで、得られる多層構造体の層間接着性が優れたものとなる。金属イオン(C)が層間接着性を向上させる理由は明らかではないが、層間においてEVOH(A)のヒドロキシ基同士の親和性が金属イオンの存在によってより高くなることが考えられる。また、隣接する層の一方が、EVOH(A)のヒドロキシ基と反応し得る官能基を分子内に有する場合には、この結合生成反応が金属イオン(C)の存在によって加速されることも考えられる。
本発明の樹脂組成物は、カルボン酸及びカルボン酸イオンの少なくともいずれか一方からなる成分(D)(以下、成分(D)と略記する。)を含有していなくてもよいし、含有していてもよい。
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸等の脂肪族ジカルボン酸;
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;
クエン酸、イソクエン酸、アコニット酸等のトリカルボン酸;
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、エチレンジアミン四酢酸等の4個以上のカルボキシル基を有するカルボン酸;
クエン酸、イソクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、ムチン酸、タルトロン酸、シトラマル酸等のヒドロキシカルボン酸;
オキサロ酢酸、メソシュウ酸、2−ケトグルタル酸、3−ケトグルタル酸等のケトカルボン酸
グルタミン酸、アスパラギン酸、2−アミノアジピン酸等のアミノ酸
を挙げることができる。多価カルボン酸としては、これらの中でもクエン酸及び酒石酸が好ましい。なお、成分(D2)の多価カルボン酸イオンとしては、これらの陰イオンを挙げることができる。
本発明の樹脂組成物は、リン酸化合物(E)を含有してもよい。これにより樹脂組成物の溶融成形時の熱安定性を向上させることができ、その結果、成形体とした時のゲル及びブツの発生を抑制することができる。
本発明の樹脂組成物は、ホウ素化合物(F)を含有してもよい。これにより樹脂組成物の溶融成形時の熱安定性を向上させることができ、その結果、成形体とした時のゲル及びブツの発生を抑制することができる。詳細には、当該樹脂組成物にホウ素化合物(F)が配合された場合、EVOH(A)とホウ素化合物(F)との間にキレート化合物が生成することで、樹脂組成物の熱安定性と機械的性質が向上すると考えられる。
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば可塑剤、安定剤、界面活性剤、色剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、スリップ剤、帯電防止剤、乾燥剤、架橋剤、充填剤、各種繊維等の補強剤を適量含んでもよい。但し、当該樹脂組成物における上記(A)〜(F)の各成分以外の他の成分の含有量の上限は、10質量%であってよく、1質量%であってよく、0.1質量%であってもよい。
本発明の樹脂組成物のMFRの好ましい範囲は、EVOH(A)の上述のMFRと同様であり、その範囲とすることにより得られる効果も、EVOH(A)の場合と同様である。
本発明の樹脂組成物は、例えばエチレンとビニルエステルとを共重合してエチレン−ビニルエステル共重合体を得る共重合工程(工程1)、及び前記エチレン−ビニルエステル共重合体をけん化してEVOH(A)を得るけん化工程(工程2)を含み、前記共重合工程より後に上記エチレン−ビニルエステル共重合体又はEVOH(A)と、成分(B)と、金属イオン(C)とを混合する混合工程(工程α)をさらに含む製造方法により効果的に得ることができる。ここで、混合工程を共重合工程より後に行うことで、溶融成形時に起こる樹脂組成物の黄変等の着色が抑制される。以下、各工程について詳説する。
共重合工程は、エチレンとビニルエステルとの共重合の工程に加え、必要に応じて重合禁止剤を添加し、それに続いて未反応エチレン、未反応ビニルエステルを除去してエチレン−ビニルエステル共重合体溶液を得る工程を含む。共重合工程以前に成分(B)及び金属イオン(C)を添加すると、樹脂組成物の着色が抑制されないばかりか、却って着色する場合がある。エチレンとビニルエステルとの共重合方法としては、例えば溶液重合、懸濁重合、乳化重合、バルク重合などの公知の方法が挙げられる。
次に、エチレン−ビニルエステル共重合体溶液にアルカリ触媒を添加し、溶液中の共重合体をけん化する。けん化方法は、連続式、回分式のいずれも可能である。このアルカリ触媒としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカリ金属アルコラートが挙げられる。
混合工程では、共重合工程で得られたエチレン−ビニルエステル共重合体又はけん化工程で得られたEVOH(A)と、成分(B)と、金属イオン(C)とを混合する。この混合には、例えば
(1)けん化工程に供するエチレン−ビニルエステル共重合体を含む溶液に予め成分(B)及び金属イオン(C)を添加する方法、
(2)けん化工程においてエチレン−ビニルエステル共重合体のけん化反応中に成分(B)及び金属イオン(C)を添加する方法、及び
(3)けん化工程でEVOH(A)を得た後に成分(B)及び金属イオン(C)を混合する方法
を用いることができる。
本発明の樹脂組成物をペレットの形状で得るには、共重合工程とけん化工程の後に造粒工程を設ければよい。後述のように造粒工程以降に混合工程を行うことも好ましく、当該方法によっても、溶融成形時の樹脂組成物の着色が抑制される。EVOH(A)は、けん化反応に用いた溶媒を含む溶液の形で得られるため、溶液中に残存したアルカリ等の触媒や酢酸ナトリウム等の副生物を除去するために洗浄が行われる。この洗浄操作を容易にするために、けん化工程で得られたEVOH(A)含有溶液を造粒して、EVOH(A)の含水ペレットとすることが好ましい。
造粒工程で得られたEVOHの含水ペレットは、乾燥することでEVOH(A)の乾燥ペレットとすることが好ましい。乾燥ペレット中の水分率は、成形加工時のボイドの発生といった成形トラブルを防ぐ目的から、乾燥ペレット全体に対して1.0質量%以下であることが好ましく、0.8質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以下であることがさらに好ましい。
造粒工程以降に混合工程を行う方法としては、例えば
(1)EVOH(A)の含水ペレットを成分(B)及び金属イオン(C)を含有する溶液と接触する方法、並びに
(2)EVOH(A)の含水ペレットと成分(B)及び金属イオン(C)を押出機内で溶融混練する方法
が挙げられる。この際、成分(D)、成分(E)、成分(F)等を同時にEVOH(A)と混合することができる。これらの中でも(1)の方法が好ましく、具体的には、造粒工程と乾燥工程との間で、含水ペレットを成分(B)及び金属イオン(C)を含有する溶液に浸漬させる方法が好ましい。当該方法によれば、成分(B)及び金属イオン(C)を効率的に樹脂組成物中に混合させることができ、本発明の樹脂組成物の諸特性が優れたものとなる。
本発明の多層構造体は、上記樹脂組成物から得られる層を少なくとも一層備える多層構造体である。本発明の多層構造体は、外観特性やロングラン性に優れた樹脂組成物から得られる層を有しているため優れた外観特性を有しており、高温で長時間にわたって使用された場合にも、良好な外観特性を維持することができる。
本発明の多層構造体を製造する方法としては、例えば
(1)本発明の樹脂組成物から得られる成形体上に熱可塑性樹脂を溶融押出する方法、
(2)本発明の樹脂組成物と他の熱可塑性樹脂とを共押出する方法、
(3)本発明の樹脂組成物と熱可塑性樹脂とを共射出する方法、及び
(4)本発明の樹脂組成物から得られる成形体と他の基材とを接着剤を用いて積層する方法
が挙げられる。これらの方法の中でも、(2)の方法を好ましく用いることができる。これは、本発明の樹脂組成物は、高温条件下で溶融してもロングラン性に優れ、かつ、その後の着色も抑制されているため、高融点の他の熱可塑性樹脂と共押出しても、着色が抑制されて外観特性に優れた多層構造体を得ることができるからである。共押出の方法としては、例えば、マルチマニホールド合流方式Tダイ法、フィードプロック合流方式Tダイ法、インフレーション法を挙げることができる。
(1)多層構造体(シート又はフィルム等)を一軸又は二軸方向に延伸、熱処理することにより得られる多層延伸シート又はフィルム、
(2)多層構造体(シート又はフィルム等)を圧延することにより得られる多層圧延シート又はフィルム、
(3)多層構造体(シート又はフィルム等)を真空成形、圧空成形、真空圧空成形等、熱成形加工することにより得られる多層トレー、カップ状容器、
(4)多層構造体(パイプ等)からのストレッチブロー成形等により得られるボトル、カップ状容器等。
ハロゲン水分率分析装置を用い、乾燥温度180℃、乾燥時間20分、サンプル量10gの条件で含水EVOHペレットの含水率を、加熱乾燥重量測定法により測定した。以下に示す含水EVOHの含水率は、乾燥EVOH基準の質量%とする。
乾燥EVOHペレットを内部標準物質としてテトラメチルシラン、添加剤としてトリフルオロ酢酸(TFA)を含むジメチルスルホキシド(DMSO)−d6に溶解し、500MHzの1H−NMRを用いて80℃で測定し、エチレン単位、ビニルアルコール単位、ビニルエステル単位のピーク強度比よりエチレン単位含有量及びけん化度を求めた。
乾燥EVOHペレットを凍結粉砕して得られたEVOH粉末10gとイオン交換水50mLとを100mL共栓付き三角フラスコに投入し、冷却コンデンサーを付け、95℃で10時間撹拌して抽出液を得た。得られた抽出液2mLを、イオン交換水8mLで希釈したものを、イオンクロマトグラフィーを用いて定量分析し、硝酸イオン及びカルボン酸イオンの量を各々定量することで、成分(B)及び成分(D)の各々の量を算出した。
乾燥EVOHペレット0.5gをテフロン(登録商標)製圧力容器に入れ、ここに濃硝酸5mLを加えて室温で30分間分解させた。分解後に蓋をし、湿式分解装置により150℃で10分間、次いで180℃で5分間加熱することでさらに分解を行い、その後室温まで冷却した。この処理液を50mLのメスフラスコに移し純水でメスアップした。この溶液について、ICP発光分光分析装置により各金属イオンの量を定量した。
乾燥EVOHペレット0.5gをテフロン(登録商標)製圧力容器に入れ、ここに濃硝酸5mLを加えて室温で30分間分解させた。分解後に蓋をし、湿式分解装置により150℃で10分間、次いで180℃で5分間加熱することでさらに分解を行い、その後室温まで冷却した。この処理液を50mLのメスフラスコに移し純水でメスアップした。この溶液について、ICP発光分光分析装置によりリン元素の量を定量し、リン酸化合物(E)の量をリン酸根換算値で算出した。
乾燥EVOHペレット0.5gをテフロン(登録商標)製圧力容器に入れ、ここに濃硝酸5mLを加えて室温で30分間分解させた。分解後に蓋をし、湿式分解装置により150℃で10分間、次いで180℃で5分間加熱することでさらに分解を行い、その後室温まで冷却した。この処理液を50mLのメスフラスコに移し純水でメスアップした。この溶液について、ICP発光分光分析装置によりホウ素化合物(F)の量をホウ素元素換算で定量した。
乾燥EVOHペレット8gを用いて、加熱圧縮プレス装置にて240℃で5分間加熱溶融させて、厚み1mmの円盤状サンプルを作製した。得られた円盤状サンプルの透明性及び着色状況を目視で確認し、下記のA〜Eの基準で評価することで溶融成形後の外観特性(透明性及び着色)の指標とした。基準A〜Cが実使用に十分なレベルである。
A :透明性に優れ、かつほとんど着色していない
B :透明性がわずかに低い、又はわずかに着色している
C :透明性がやや低い、又はやや着色(淡黄色)している
D :透明性がかなり低い、又はかなり着色(黄色)している
E :不透明、又は激しく着色(褐色)している
A :透明性に優れ、かつほとんど着色していない
B :透明性がわずかに低い、又はわずかに着色している
C :透明性がやや低い、又はやや着色(淡黄色)している
D :透明性がかなり低い、又はかなり着色(黄色)している
E :不透明、又は激しく着色(褐色)している
乾燥EVOHペレットを用いて、単軸押出機(東洋精機株式会社D2020。口径 20mmφ、L/D 20、スクリュー フルフライトタイプ。)での単層製膜を行い、EVOHの単層フィルム(20μm)を得た。押出条件は、供給部/圧縮部/計量部/ダイ=175/215/225/220℃とした。製膜開始から2時間後に得られた単層フィルムのゲル及びブツの発生量を目視で確認し、下記のA〜Eの基準で評価することで初回製膜後の外観特性(ゲル及びブツの発生)の指標とした。基準A〜Cが実使用に十分なレベルである。
A :ほとんどゲルやブツが見られない
B :わずかにゲルやブツが見られる
C :ややゲルやブツが見られる
D :かなりゲルやブツが見られる
E :激しくゲルやブツが見られる
A :ほとんどゲルやブツが見られない
B :わずかにゲルやブツが見られる
C :ややゲルやブツが見られる
D :かなりゲルやブツが見られる
E :激しくゲルやブツが見られる
乾燥EVOHペレット60gをラボプラストミル(二軸異方向)を用いて100rpm、240℃で混練したときのトルク変化を測定した。混練開始後20分から30分後までのトルクの平均値(TI)、混練開始後170分から180分までのトルクの平均値(TF)をそれぞれ算出し、TF/TIの比率によって、下記のA〜Eの基準で評価することでロングラン性の指標とした。基準A〜Cが実使用に十分なレベルである。
A :75/100以上125/100未満
B :125/100以上150/100未満
C :150/100以上200/100未満
D :200/100以上300/100未満
E :300/100以上、又は75/100未満
乾燥EVOHペレット、直鎖状低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製ノバテックLL−UF943、以下LLDPEと略記する。)及び接着性樹脂(デュポン社製バイネルCXA417E 10を上記LLDPEで6%に希釈したもの、以下Adと略記する。)を、下記の押出機及び押出条件、並びに300mm幅3種5層用コートハンガーダイ(プラスチック工学研究所社製)を用いて、3種5層の多層フィルム(LLDPE/Ad/EVOH/Ad/LLDPE=50μm/10μm/10μm/10μm/50μm)に製膜した。
押出機:
EVOH : 単軸押出機(東洋精機株式会社 ラボ機ME型CO−EXT)
口径 20mmφ、L/D 20、スクリュー フルフライトタイプ
LLDPE: 単軸押出機(株式会社プラスチック工学研究所 GT−32−A)
口径 32mmφ、L/D 28、スクリュー フルフライトタイプ
Ad : 単軸押出機(株式会社テクノベル SZW20GT−20MG−STD)
口径 20mmφ、L/D 20、スクリュー フルフライトタイプ
押出条件:
EVOH : 供給部/圧縮部/計量部/ダイ=175/210/220/220℃
LLDPE: 供給部/圧縮部/計量部/ダイ=150/200/210/220℃
Ad : 供給部/圧縮部/計量部/ダイ=150/200/220/220℃
A :500g/15mm以上
B :400g/15mm以上500g/15mm未満
C :300g/15mm以上400g/15mm未満
D :200g/15mm以上300g/15mm未満
E :200g/15mm未満
(共重合工程)
ジャケット、撹拌機、窒素導入口、エチレン導入口及び開始剤添加口を備える250L加圧反応槽に酢酸ビニル83.0kg、メタノール26.6kgを仕込み、60℃に昇温した後、30分間の窒素バブリングにより系中を窒素置換した。次いで反応槽圧力が3.6MPaとなるようにエチレンを仕込んだ。開始剤として、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(AMV)をメタノールに溶解し、濃度2.5g/Lの開始剤溶液を調製し、窒素ガスによるバブリングを行って窒素置換した。上記重合槽内温を60℃に調整した後、上記開始剤溶液362mLを注入し重合を開始した。重合中はエチレンを導入して反応槽圧力を3.6MPaに、重合温度を60℃に維持し、上記開始剤溶液を用いて1120mL/hrでAMVを連続添加して重合を実施した。5時間後に重合率が40%となったところで冷却して重合を停止した。反応槽を開放して脱エチレンした後、窒素ガスをバブリングして脱エチレンを完全に行った。次いで減圧下で未反応の酢酸ビニルモノマーを除去し、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVAc)含有メタノール溶液を得た。
上記で得たEVAc含有メタノール溶液にメタノールをさらに加えて、EVAcの濃度が15質量%となるEVAc希釈溶液を得た。ジャケット、攪拌機、窒素導入口、蒸気冷却器及び溶液添加口を備えた400L反応槽に上記で得たEVAc希釈溶液100kgを仕込んだ。この溶液に窒素を吹き込みながら60℃に昇温し、NaOHの10質量%メタノール溶液30.2Lを2時間かけて添加して、さらに60℃で2時間撹拌することにより、EVAcのけん化反応を進行させた。その後、3.6kgの酢酸と24Lの水を添加して中和することでけん化反応を停止させ、EVOH懸濁液を得た。前記EVOH懸濁液を遠心脱液機により脱液し、内容物をドラム缶に移した。ここに純水160kgを加えて撹拌し、これを再び遠心脱液機に移して脱液した。この純水を加え、脱液する操作を5回繰り返すことにより洗浄し、次いで60℃で24時間乾燥させることでEVOHの粗乾燥物を得た。
ジャケット、攪拌機及び還流冷却器を備えた攪拌槽に上記で得たEVOH粗乾燥物4.2kg及び水/メタノール混合溶液9.0kg(質量比:水/メタノール=40/60)を仕込み、85℃で撹拌しながら溶解させた。次に、撹拌を止めて溶解槽の温度を65℃に下げて5時間放置し、上述のEVOHの水/メタノール溶液の脱泡を行った。そして、直径3.5mmの円形の開口部を有する金型から、5℃の水/メタノール混合溶液(質量比:水/メタノール=90/10)中に、脱泡後のEVOHの水/メタノール溶液を押出してストランド状に析出させ、ストランドカッターでペレット状にカットすることで直径約4mm、長さ約5mmの含水EVOHペレットを得た。
合成例1において、EVAcの重合時における酢酸ビニル及びメタノールの仕込み量をそれぞれ85.2kg、32.3kgに、反応槽圧力を2.9MPaに、開始剤溶液(AMVの2.5g/L濃度のメタノール溶液)の重合開始時の注入量を310mLに、開始剤溶液の連続添加量を950mL/hrに変更した以外は合成例1と同様の操作によりEVAcのメタノール溶液を得た。重合反応時の反応時間は5時間、重合率は40%であった。
次いで、アルカリ溶液の添加量を31.1Lに、中和時の酢酸添加量を3.7kgに変更した以外は合成例1と同様の操作によりけん化、洗浄を行ってEVOH粗乾燥物を得た。
さらに、EVOH溶解時に用いる水/メタノール混合溶液の水/メタノール質量比を50/50に変更した以外は合成例1と同様の操作により析出、洗浄を行って含水EVOHペレット(w−EVOH−2)を得た。得られた含水EVOHペレットの含水率は110質量%であった。また、当該含水EVOHペレットを、熱風乾燥機中80℃で3時間、引き続き120℃で24時間乾燥して、乾燥EVOHペレットを得た後、上記に従いエチレン単位含有量及びけん化度を分析したところ、エチレン単位含有量は27mol%、けん化度は99.98mol%以上であった。
合成例1において、EVAcの重合時における酢酸ビニル及びメタノールの仕込み量をそれぞれ76.7kg、11.0kgに、反応槽圧力を5.5MPaに、開始剤溶液(AMVの2.5g/L濃度のメタノール溶液)の重合開始時の注入量を510mLに、開始剤溶液の連続添加量を1570mL/hrに変更した以外は合成例1と同様の操作によりEVAcのメタノール溶液を得た。重合反応時の反応時間は5時間、重合率は40%であった。
次いで、アルカリ溶液の添加量を27.7Lに、中和時の酢酸添加量を3.3kgに変更した以外は合成例1と同様の操作によりけん化、洗浄を行ってEVOH粗乾燥物を得た。
さらに、EVOH溶解時に用いる水/メタノール混合溶液の水/メタノール質量比を25/75に変更した以外は合成例1と同様の操作により析出、洗浄を行って含水EVOHペレット(w−EVOH−3)を得た。得られた含水EVOHペレットの含水率は110質量%であった。また、当該含水EVOHペレットを、熱風乾燥機中80℃で3時間、引き続き120℃で24時間乾燥して、乾燥EVOHペレットを得た後、上記に従いエチレン単位含有量及びけん化度を分析したところ、エチレン単位含有量は44mol%、けん化度は99.98mol%以上であった。
合成例1において、EVAcの重合時における酢酸ビニル及びメタノールの仕込み量をそれぞれ102.0kg、17.7kgに、反応槽圧力を2.9MPaに、開始剤溶液(AMVの2.5g/L濃度のメタノール溶液)の重合開始時の注入量を280mLに、開始剤溶液の連続添加量を850mL/hrに変更した以外は合成例1と同様の操作によりEVAcのメタノール溶液を得た。重合反応時の反応時間は5時間、重合率は40%であった。
次いで、アルカリ溶液の添加量を31.6Lに、中和時の酢酸添加量を3.8kgに変更した以外は合成例1と同様の操作によりけん化、洗浄を行ってEVOH粗乾燥物を得た。
さらに、EVOH溶解時に用いる水/メタノール混合溶液の水/メタノール質量比を55/45に変更した以外は合成例1と同様の操作により析出、洗浄を行って含水EVOHペレット(w−EVOH−4)を得た。得られた含水EVOHペレットの含水率は110質量%であった。また、当該含水EVOHペレットを、熱風乾燥機中80℃で3時間、引き続き120℃で24時間乾燥して、乾燥EVOHペレットを得た後、上記に従いエチレン単位含有量及びけん化度を分析したところ、エチレン単位含有量は24mol%、けん化度は99.98mol%以上であった。
特開昭51−49294号公報(特許文献4)の実施例2に記載の方法に従って、含水EVOHペレット(w−EVOH−5)を得た。この含水ペレット(w−EVOH−5)は、上記特許文献4の実施例2中の酸処理前の「樹脂」に相当する。
表1に示すように、硝酸カリウム1.95g/Lとなるように硝酸カリウムを水に溶解した水溶液90.0Lに、w−EVOH−1を10.0kg投入して、25℃で6時間、時々攪拌しながら浸漬を行った。浸漬後のペレットを遠心脱水した後、熱風乾燥機中80℃で3時間、引き続き120℃で24時間乾燥して、乾燥EVOHペレットを得た。得られたペレットについて上記に従って分析及び評価した結果を表2に示す。
水溶液中に配合した成分及び濃度を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様に操作することで、乾燥EVOHペレットを得た。得られた各ペレットについて、上記に従って分析及び評価した結果を表2に示す。
用いた含水EVOHペレットの種類並びに水溶液中に配合した成分及び濃度を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様に操作することで、乾燥EVOHペレットを得た。得られた各ペレットについて、上記に従って分析及び評価した結果を表2に示す。
w−EVOH−1を熱風乾燥機中80℃で1時間乾燥することで、含水率を50質量%とした含水EVOHペレットを得た。得られた含水EVOHペレットを、二軸押出機に10kg/hrで投入し、吐出口の樹脂温度を100℃とし、吐出口側先端部の溶液添加部より、硝酸カリウム22.5g/Lとなるように硝酸カリウムを水に溶解した水溶液を0.6L/hrで添加した。ダイスより吐出されたストランド状の溶融状態の含水EVOHをストランドカッターで切断し、含水率25質量%の含水EVOHペレットを得た。得られた含水EVOHペレットを熱風乾燥機中80℃で1時間、引き続き120℃で24時間乾燥して、乾燥EVOHペレットを得た。得られた乾燥EVOHペレットについて、上記に従って分析及び評価した結果を表2に示す。
w−EVOH−5を用い、特開昭51−49294号公報(特許文献4)の実施例2に記載の方法に従って酸処理(水溶液への浸漬)及び乾燥を行い、乾燥EVOHペレットを得た。すなわち、比較例9は、上記特許文献4の実施例2を再現したものである。得られた乾燥EVOHペレットについて、上記に従って分析及び評価した結果を表2に示す。
w−EVOH−5を用い、特開昭51−49294号公報(特許文献4)の対照例9に記載の方法に従って酸処理(水溶液への浸漬)及び乾燥を行い、乾燥EVOHペレットを得た。すなわち、比較例10は、上記特許文献4の対照例9を再現したものである。得られた乾燥EVOHペレットについて、上記に従って分析及び評価した結果を表2に示す。
Claims (13)
- エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と、
硝酸及び硝酸イオンの少なくともいずれか一方からなる成分(B)と、
金属イオン(C)と
を含有し、
前記成分(B)の含有物質量Bmが0.5μmol/g以上100μmol/g以下であり、
前記金属イオン(C)の含有物質量Cmが2μmol/g以上120μmol/g以下であり、かつ
前記成分(B)の含有物質量Bmと、前記金属イオン(C)の含有物質量Cm及びその平均価数Cvとが、下記式(1)を満たし、
カルボン酸及びカルボン酸イオンの少なくともいずれか一方からなる成分(D)を含有する場合には、前記Bm、前記Cm、前記Cv、前記成分(D)の含有物質量Dm及びその平均価数Dvとが下記式(2)を満たし、
前記金属イオン(C)がアルカリ金属イオン(C1)を含む樹脂組成物。
(Cv×Cm)/Bm≧1.0 ・・・(1)
((Cv×Cm)−Bm)/(Dv×Dm)≧0.2 ・・・(2) - 前記Bmが5μmol/g以上25μmol/g以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記金属イオン(C)がアルカリ金属イオン(C1)のみからなる請求項1又は請求項2に記載の樹脂組成物。
- 前記金属イオン(C)がアルカリ金属イオン(C1)とアルカリ土類金属イオン(C2)とを含み、
アルカリ金属イオン(C1)の含有物質量C1mと、アルカリ土類金属イオン(C2)の含有物質量C2mとが、下記式(3)を満たす請求項1又は請求項2に記載の樹脂組成物。
C1m/(C1m+2×C2m)≧0.5 ・・・(3) - 前記成分(D)を含有し、
前記成分(D)が、1価カルボン酸及び1価カルボン酸イオンの少なくともいずれか一方からなる成分(D1)、並びに多価カルボン酸及び多価カルボン酸イオンの少なくともいずれか一方からなる成分(D2)の少なくともいずれか一方を含む請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。 - 前記成分(D)が前記成分(D1)及び前記成分(D2)の両方を含み、さらに前記成分(D2)が3個以上のカルボキシル基を有する請求項5に記載の樹脂組成物。
- さらに、リン酸化合物(E)を含有し、その含有量Ewがリン酸根換算で5ppm以上500ppm以下である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- さらに、ホウ素化合物(F)を含有し、その含有量Fwがホウ素元素換算で5ppm以上2,000ppm以下である請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 共押出成形用である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- エチレンとビニルエステルとを共重合してエチレン−ビニルエステル共重合体を得る共重合工程、及び
前記エチレン−ビニルエステル共重合体をけん化してエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)を得るけん化工程
を含み、
前記共重合工程より後に、
前記エチレン−ビニルエステル共重合体又はエチレンビニルアルコール共重合体(A)と、前記成分(B)と、前記金属イオン(C)とを混合する混合工程を含む請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の樹脂組成物の製造方法。 - 前記けん化工程で得られたエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)を含む溶液から造粒操作によりエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)の含水ペレットを得る造粒工程、及び
前記含水ペレットを乾燥する乾燥工程
を含み、
前記造粒工程以降に上記混合工程を行う請求項10に記載の樹脂組成物の製造方法。 - 前記混合工程として、前記造粒工程と前記乾燥工程との間で、前記含水ペレットを前記成分(B)及び金属イオン(C)を含有する溶液に浸漬させる請求項11に記載の樹脂組成物の製造方法。
- 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の樹脂組成物から得られる層を少なくとも一層有する多層構造体。
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