JP5246142B2 - ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に設けられた車輪に付与される制動力を制御するブレーキ制御装置に関する。
特許文献1には、アキュムレータ圧が不足する場合にアキュムレータの液圧を圧力源とするアンチスキッド制御を禁止するブレーキ装置が記載されている。
特開2002−356152号公報
アキュムレータを液圧源とするブレーキシステムにおいては、ブレーキ操作が頻繁になされたときやフェード現象が発生したときにアキュムレータの蓄圧が大きく消費される可能性がある。アキュムレータの構造上、内部にある程度作動液が貯まるまでは液圧が立ち上がらない。この場合にアキュムレータ圧を回復させるまでの間、一時的にアキュムレータによるブレーキ液圧の提供に制限が生じるおそれがある。
そこで、本発明は、アキュムレータの蓄圧が基準を下回った場合にも継続して適正なブレーキ液圧を提供することを目的とする。
本発明のある態様のブレーキ制御装置は、アキュムレータに作動液を蓄圧するためのポンプと、前記アキュムレータに蓄圧された作動液をホイールシリンダに供給するための第1供給経路と、前記ポンプの送出する作動液を前記ホイールシリンダに供給するための第2供給経路と、前記第1供給経路及び前記第2供給経路の一方により前記ホイールシリンダに作動液を供給するよう前記第1供給経路と前記第2供給経路とを切り替える切替機構と、前記アキュムレータの蓄圧が基準を満たすか否かを判定し、当該基準を満たす場合には前記第1供給経路を選択し該基準を下回る場合には前記第2供給経路を選択するよう前記切替機構を制御する制御部と、を備える。
本発明によれば、アキュムレータの蓄圧が基準を下回った場合にも適正なブレーキ液圧を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るブレーキ制御装置を示す系統図である。 本発明の一変形例に係るブレーキ制御装置を示す系統図である。
図1は、本発明の一実施形態に係るブレーキ制御装置20を示す系統図である。同図に示されるブレーキ制御装置20は、車両用の電子制御式ブレーキシステム(ECB)を構成しており、車両に設けられた4つの車輪に付与される制動力を制御する。本実施形態に係るブレーキ制御装置20は、例えば、走行駆動源として電動モータと内燃機関とを備えるハイブリッド車両に搭載される。このようなハイブリッド車両においては、車両の運動エネルギを電気エネルギに回生することによって車両を制動する回生制動と、ブレーキ制御装置20による液圧制動とのそれぞれを車両の制動に用いることができる。本実施形態における車両は、これらの回生制動と液圧制動とを併用して所望の制動力を発生させるブレーキ回生協調制御を実行することができる。
ブレーキ制御装置20は、図1に示されるように、各車輪に対応して設けられたディスクブレーキユニット21FR,21FL、21RRおよび21RLと、マスタシリンダユニット27と、動力液圧源30と、液圧アクチュエータ40とを含む。
ディスクブレーキユニット21FR,21FL、21RRおよび21RLは、車両の右前輪、左前輪、右後輪、および左後輪のそれぞれに制動力を付与する。本実施形態におけるマニュアル液圧源としてのマスタシリンダユニット27は、ブレーキ操作部材としてのブレーキペダル24の運転者による操作量に応じて加圧されたブレーキフルードをディスクブレーキユニット21FR〜21RLに対して送出する。動力液圧源30は、動力の供給により加圧された作動流体としてのブレーキフルードを、運転者によるブレーキペダル24の操作から独立してディスクブレーキユニット21FR〜21RLに対して送出することが可能である。液圧アクチュエータ40は、動力液圧源30またはマスタシリンダユニット27から供給されたブレーキフルードの液圧を適宜調整してディスクブレーキユニット21FR〜21RLに送出する。これにより、液圧制動による各車輪に対する制動力が調整される。
ディスクブレーキユニット21FR〜21RL、マスタシリンダユニット27、動力液圧源30、および液圧アクチュエータ40のそれぞれについて以下で更に詳しく説明する。各ディスクブレーキユニット21FR〜21RLは、それぞれブレーキディスク22とブレーキキャリパに内蔵されたホイールシリンダ23FR〜23RLを含む。そして、各ホイールシリンダ23FR〜23RLは、それぞれ異なる流体通路を介して液圧アクチュエータ40に接続されている。なお以下では適宜、ホイールシリンダ23FR〜23RLを総称して「ホイールシリンダ23」という。
ディスクブレーキユニット21FR〜21RLにおいては、ホイールシリンダ23に液圧アクチュエータ40からブレーキフルードが供給されると、車輪と共に回転するブレーキディスク22に摩擦部材としてのブレーキパッドが押し付けられる。これにより、各車輪に制動力が付与される。なお、本実施形態においてはディスクブレーキユニット21FR〜21RLを用いているが、例えばドラムブレーキ等のホイールシリンダ23を含む他の制動力付与機構を用いてもよい。
マスタシリンダユニット27は、本実施形態では液圧ブースタ付きマスタシリンダであり、液圧ブースタ31、マスタシリンダ32、レギュレータ33、およびリザーバ34を含む。液圧ブースタ31は、ブレーキペダル24に連結されており、ブレーキペダル24に加えられたペダル踏力を増幅してマスタシリンダ32に伝達する。動力液圧源30からレギュレータ33を介して液圧ブースタ31にブレーキフルードが供給されることにより、ペダル踏力は増幅される。そして、マスタシリンダ32は、ペダル踏力に対して所定の倍力比を有するマスタシリンダ圧を発生する。
マスタシリンダ32とレギュレータ33との上部には、ブレーキフルードを貯留するリザーバ34が配置されている。マスタシリンダ32は、ブレーキペダル24の踏み込みが解除されているときにリザーバ34と連通する。一方、レギュレータ33は、リザーバ34と動力液圧源30のアキュムレータ35との双方と連通しており、リザーバ34を低圧源とすると共に、アキュムレータ35を高圧源とし、マスタシリンダ圧とほぼ等しい液圧を発生する。レギュレータ33における液圧を以下では適宜、「レギュレータ圧」という。なお、マスタシリンダ圧とレギュレータ圧とは厳密に同一圧にされる必要はなく、例えばレギュレータ圧のほうが若干高圧となるようにマスタシリンダユニット27を設計することも可能である。
動力液圧源30は、アキュムレータ35およびポンプ36を含む。アキュムレータ35は、ポンプ36により昇圧されたブレーキフルードの圧力エネルギを窒素等の封入ガスの圧力エネルギ、例えば14〜22MPa程度に変換して蓄えるものである。ポンプ36は、駆動源としてモータ36aを有し、その吸込口がリザーバ34に接続される一方、その吐出口が切替弁80を介してアキュムレータ35に接続される。
切替弁80は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、ソレノイドが非通電状態にある場合にポンプ36とアキュムレータ35とを接続し、ソレノイドが通電状態にある場合にポンプ36をバイパス経路82へと接続する。よって、切替弁80のソレノイドに通電していないとき(図示の場合)にはポンプ36からアキュムレータ35への蓄圧が許容され、通電時にはポンプ36からバイパス経路82を通じてホイールシリンダ23に作動液を直接供給することができる。
なお単一の切替弁80を設ける代わりに、ポンプ36の下流に並列に設けられ互いに連動して開閉する2つの開閉弁を切替機構として設けてもよい。例えば、一方の開閉弁がポンプ36の吐出口からアキュムレータ35への経路上に設けられ、他方の開閉弁がポンプ36の吐出口からバイパス経路82への経路上に設けられる。ブレーキECU70は、一方の開閉弁を開弁するときは他方の開閉弁を閉弁するよう2つの開閉弁を連動して開閉する。
ポンプ36により、アキュムレータ圧は維持されるべき設定範囲(本明細書ではこれを許容範囲という場合もある)に保たれる。ブレーキECU70は、アキュムレータ圧センサ72の測定値に基づいて、アキュムレータ圧が許容範囲の下限を下回った場合にポンプ36をオンとしてアキュムレータ圧を加圧し、アキュムレータ圧が許容範囲の上限を超えた場合にポンプ36をオフとして加圧を終了する。
また、アキュムレータ35は、マスタシリンダユニット27に設けられたリリーフバルブ35aにも接続されている。アキュムレータ35におけるブレーキフルードの圧力が異常に高まって例えば25MPa程度になると、リリーフバルブ35aが開弁し、高圧のブレーキフルードはリザーバ34へと戻される。
上述のように、ブレーキ制御装置20は、ホイールシリンダ23に対するブレーキフルードの供給源として、マスタシリンダ32、レギュレータ33およびアキュムレータ35を有している。さらに、切替弁80を作動することにより、アキュムレータ35に代えてポンプ36をホイールシリンダ23に対するブレーキフルードの供給源とすることもできる。
マスタシリンダ32にはマスタ配管37が、レギュレータ33にはレギュレータ配管38が、アキュムレータ35にはアキュムレータ配管39が接続されている。さらに動力液圧源30にはバイパス配管84が接続されている。これらのマスタ配管37、レギュレータ配管38、アキュムレータ配管39、及びバイパス配管84は、それぞれ液圧アクチュエータ40に接続される。
液圧アクチュエータ40は、複数の流路が形成されるアクチュエータブロックと、複数の電磁制御弁を含む。アクチュエータブロックに形成された流路には、個別流路41、42,43および44と、主流路45とが含まれる。個別流路41〜44は、それぞれ主流路45から分岐されて、対応するディスクブレーキユニット21FR、21FL,21RR,21RLのホイールシリンダ23FR、23FL,23RR,23RLに接続されている。これにより、各ホイールシリンダ23は主流路45と連通可能となる。
また、個別流路41,42,43および44の中途には、ABS保持弁51,52,53および54が設けられている。各ABS保持弁51〜54は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングをそれぞれ有しており、何れもソレノイドが非通電状態にある場合に開とされる常開型電磁制御弁である。開状態とされた各ABS保持弁51〜54は、ブレーキフルードを双方向に流通させることができる。つまり、主流路45からホイールシリンダ23へとブレーキフルードを流すことができるとともに、逆にホイールシリンダ23から主流路45へもブレーキフルードを流すことができる。ソレノイドに通電されて各ABS保持弁51〜54が閉弁されると、個別流路41〜44におけるブレーキフルードの流通は遮断される。
更に、ホイールシリンダ23は、個別流路41〜44にそれぞれ接続された減圧用流路46,47,48および49を介してリザーバ流路55に接続されている。減圧用流路46,47,48および49の中途には、ABS減圧弁56,57,58および59が設けられている。各ABS減圧弁56〜59は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングをそれぞれ有しており、何れもソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。各ABS減圧弁56〜59が閉状態であるときには、減圧用流路46〜49におけるブレーキフルードの流通は遮断される。ソレノイドに通電されて各ABS減圧弁56〜59が開弁されると、減圧用流路46〜49におけるブレーキフルードの流通が許容され、ブレーキフルードがホイールシリンダ23から減圧用流路46〜49およびリザーバ流路55を介してリザーバ34へと還流する。なお、リザーバ流路55は、リザーバ配管77を介してマスタシリンダユニット27のリザーバ34に接続されている。
主流路45は、中途に分離弁60を有する。この分離弁60により、主流路45は、個別流路41および42と接続される第1流路45aと、個別流路43および44と接続される第2流路45bとに区分けされている。第1流路45aは、個別流路41および42を介して前輪用のホイールシリンダ23FRおよび23FLに接続され、第2流路45bは、個別流路43および44を介して後輪用のホイールシリンダ23RRおよび23RLに接続される。
分離弁60は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、ソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。分離弁60が閉状態であるときには、主流路45におけるブレーキフルードの流通は遮断される。ソレノイドに通電されて分離弁60が開弁されると、第1流路45aと第2流路45bとの間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。
また、液圧アクチュエータ40においては、主流路45に連通するマスタ流路61およびレギュレータ流路62が形成されている。より詳細には、マスタ流路61は、主流路45の第1流路45aに接続されており、レギュレータ流路62は、主流路45の第2流路45bに接続されている。また、マスタ流路61は、マスタシリンダ32と連通するマスタ配管37に接続される。レギュレータ流路62は、レギュレータ33と連通するレギュレータ配管38に接続される。
マスタ流路61は、中途にマスタカット弁64を有する。マスタカット弁64は、マスタシリンダ32から各ホイールシリンダ23へのブレーキフルードの供給経路上に設けられている。マスタカット弁64は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、規定の制御電流の供給を受けてソレノイドが発生させる電磁力により閉弁状態が保証され、ソレノイドが非通電状態にある場合に開とされる常開型電磁制御弁である。開状態とされたマスタカット弁64は、マスタシリンダ32と主流路45の第1流路45aとの間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。ソレノイドに規定の制御電流が通電されてマスタカット弁64が閉弁されると、マスタ流路61におけるブレーキフルードの流通は遮断される。
また、マスタ流路61には、マスタカット弁64よりも上流側において、シミュレータカット弁68を介してストロークシミュレータ69が接続されている。すなわち、シミュレータカット弁68は、マスタシリンダ32とストロークシミュレータ69とを接続する流路に設けられている。シミュレータカット弁68は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、規定の制御電流の供給を受けてソレノイドが発生させる電磁力により開弁状態が保証され、ソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。シミュレータカット弁68が閉状態であるときには、マスタ流路61とストロークシミュレータ69との間のブレーキフルードの流通は遮断される。ソレノイドに通電されてシミュレータカット弁68が開弁されると、マスタシリンダ32とストロークシミュレータ69との間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。
ストロークシミュレータ69は、複数のピストンやスプリングを含むものであり、シミュレータカット弁68の開放時に運転者によるブレーキペダル24の踏力に応じた反力を創出する。ストロークシミュレータ69としては、運転者によるブレーキ操作のフィーリングを向上させるために、多段のバネ特性を有するものが採用されると好ましい。
レギュレータ流路62は、中途にレギュレータカット弁65を有する。レギュレータカット弁65は、レギュレータ33から各ホイールシリンダ23へのブレーキフルードの供給経路上に設けられている。レギュレータカット弁65も、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、規定の制御電流の供給を受けてソレノイドが発生させる電磁力により閉弁状態が保証され、ソレノイドが非通電状態にある場合に開とされる常開型電磁制御弁である。開状態とされたレギュレータカット弁65は、レギュレータ33と主流路45の第2流路45bとの間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。ソレノイドに通電されてレギュレータカット弁65が閉弁されると、レギュレータ流路62におけるブレーキフルードの流通は遮断される。
液圧アクチュエータ40には、マスタ流路61およびレギュレータ流路62に加えて、アキュムレータ流路63も形成されている。アキュムレータ流路63の一端は、主流路45の第2流路45bに接続され、他端は、アキュムレータ35と連通するアキュムレータ配管39に接続される。
アキュムレータ流路63は、中途に増圧リニア制御弁66を有する。また、アキュムレータ流路63および主流路45の第2流路45bは、減圧リニア制御弁67を介してリザーバ流路55に接続されている。増圧リニア制御弁66と減圧リニア制御弁67とは、それぞれリニアソレノイドおよびスプリングを有しており、何れもソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67は、それぞれのソレノイドに供給される電流に比例して弁の開度が調整される。
増圧リニア制御弁66は、各車輪に対応して複数設けられた各ホイールシリンダ23に対して共通の増圧制御弁として設けられている。また、減圧リニア制御弁67も同様に、各ホイールシリンダ23に対して共通の減圧制御弁として設けられている。つまり、本実施形態においては、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67は、動力液圧源30から送出される作動流体を各ホイールシリンダ23へ給排制御する1対の共通の制御弁として設けられている。このように増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67を各ホイールシリンダ23に対して共通化すれば、ホイールシリンダ23ごとにリニア制御弁を設けるのと比べて、コストの観点からは好ましい。
なお、ここで、増圧リニア制御弁66の出入口間の差圧は、アキュムレータ35におけるブレーキフルードの圧力と主流路45におけるブレーキフルードの圧力との差圧に対応し、減圧リニア制御弁67の出入口間の差圧は、主流路45におけるブレーキフルードの圧力とリザーバ34におけるブレーキフルードの圧力との差圧に対応する。また、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67のリニアソレノイドへの供給電力に応じた電磁駆動力をF1とし、スプリングの付勢力をF2とし、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67の出入口間の差圧に応じた差圧作用力をF3とすると、F1+F3=F2という関係が成立する。従って、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67のリニアソレノイドへの供給電力を連続的に制御することにより、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67の出入口間の差圧を制御することができる。
液圧アクチュエータ40にはさらに、主バイパス流路86、第1バイパス流路88及び第2バイパス流路90も形成されている。主バイパス流路86の一端はバイパス配管84に接続され、他端は第1バイパス流路88と第2バイパス流路90とに分岐している。第1バイパス流路88は主流路45の第1流路45aに接続され、第2バイパス流路90は主流路45の第2流路45bに接続される。なお、ポンプ36によるフロント系統への液圧直接導入が不要である場合には、第1バイパス流路88を設けずに主バイパス流路86及び第2バイパス流路90のみを設けてもよい。
ブレーキ制御装置20において、動力液圧源30および液圧アクチュエータ40は、本実施形態における制御部としてのブレーキECU70により制御される。ブレーキECU70は、CPUを含むマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に各種プログラムを記憶するROM、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポートおよび通信ポート等を備える。そして、ブレーキECU70は、上位のハイブリッドECU(図示せず)などと通信可能であり、ハイブリッドECUからの制御信号や、各種センサからの信号に基づいて動力液圧源30のポンプ36及び切替弁80や、液圧アクチュエータ40を構成する電磁制御弁51〜54,56〜59,60,64〜68を制御する。
また、ブレーキECU70には、レギュレータ圧センサ71、アキュムレータ圧センサ72、および制御圧センサ73が接続される。レギュレータ圧センサ71は、レギュレータカット弁65の上流側でレギュレータ流路62内のブレーキフルードの圧力、すなわちレギュレータ圧を検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU70に与える。アキュムレータ圧センサ72は、増圧リニア制御弁66の上流側でアキュムレータ流路63内のブレーキフルードの圧力、すなわちアキュムレータ圧を検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU70に与える。制御圧センサ73は、主流路45の第1流路45a内のブレーキフルードの圧力を検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU70に与える。各圧力センサ71〜73の検出値は、所定時間おきにブレーキECU70に順次与えられ、ブレーキECU70の所定の記憶領域に格納保持される。
分離弁60が開状態とされて主流路45の第1流路45aと第2流路45bとが互いに連通している場合、制御圧センサ73の出力値は、増圧リニア制御弁66の低圧側の液圧を示すと共に減圧リニア制御弁67の高圧側の液圧を示すので、この出力値を増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67の制御に利用することができる。また、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67が閉鎖されていると共に、マスタカット弁64が開状態とされている場合、制御圧センサ73の出力値は、マスタシリンダ圧を示す。更に、分離弁60が開放されて主流路45の第1流路45aと第2流路45bとが互いに連通しており、各ABS保持弁51〜54が開放される一方、各ABS減圧弁56〜59が閉鎖されている場合、制御圧センサの73の出力値は、各ホイールシリンダ23に作用する作動流体圧、すなわちホイールシリンダ圧を示す。
さらに、ブレーキECU70に接続されるセンサには、ブレーキペダル24に設けられたストロークセンサ25も含まれる。ストロークセンサ25は、ブレーキペダル24の操作量としてのペダルストロークを検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU70に与える。ストロークセンサ25の出力値も、所定時間おきにブレーキECU70に順次与えられ、ブレーキECU70の所定の記憶領域に格納保持される。本実施形態においてはストロークセンサ25は2つの接点を有しており、見かけ上2つのセンサであるかのように2つの測定値をブレーキECU70に出力することができる。
上述のように構成されたブレーキ制御装置20は、ブレーキ回生協調制御を実行することができる。ブレーキ制御装置20は制動要求を受けて制動を開始する。制動要求は、例えば運転者がブレーキペダル24を操作した場合など、車両に制動力を付与すべきときに生起される。制動要求を受けてブレーキECU70は要求制動力を演算し、要求制動力から回生による制動力を減じることによりブレーキ制御装置20により発生させるべき制動力である要求液圧制動力を算出する。ここで、回生による制動力の実効値は、ハイブリッドECUからブレーキ制御装置20に供給される。そして、ブレーキECU70は、算出した要求液圧制動力に基づいて各ホイールシリンダ23FR〜23RLの目標液圧を算出する。ブレーキECU70は、ホイールシリンダ圧が目標液圧となるように、フィードバック制御則により増圧リニア制御弁66や減圧リニア制御弁67に供給する制御電流の値を決定する。
なお、本実施形態に係るブレーキ制御装置20は、回生制動力を利用せずに液圧制動力だけで要求制動力をまかなう場合にも、当然ホイールシリンダ圧制御系統により制動力を制御することができる。ブレーキ回生協調制御を実行しているか否かにかかわらず、ホイールシリンダ圧制御系統により制動力を制御する制御モードを以下では適宜「リニア制御モード」と称する。あるいは、ブレーキバイワイヤによる制御と呼ぶ場合もある。
その結果、ブレーキ制御装置20においては、ブレーキフルードが動力液圧源30から増圧リニア制御弁66を介して各ホイールシリンダ23に供給され、車輪に制動力が付与される。また、各ホイールシリンダ23からブレーキフルードが減圧リニア制御弁67を介して必要に応じて排出され、車輪に付与される制動力が調整される。本実施形態においては、増圧リニア制御弁66及び減圧リニア制御弁67等を含んで第1の作動液供給経路が構成されている。第1の作動液供給経路はアキュムレータ35を液圧源としてホイールシリンダ23に作動液を供給する。なお、本実施形態に係るブレーキ制御装置20は、回生制動力を利用せずに液圧制動力だけで要求制動力をまかなう場合にも、当然ホイールシリンダ圧制御系統により制動力を制御することができる。
ブレーキバイワイヤ方式の制動力制御を行う場合には、ブレーキECU70は、レギュレータカット弁65を閉状態とし、レギュレータ33から送出されるブレーキフルードがホイールシリンダ23へ供給されないようにする。更にブレーキECU70は、マスタカット弁64を閉状態とするとともにシミュレータカット弁68を開状態とする。これは、運転者によるブレーキペダル24の操作に伴ってマスタシリンダ32から送出されるブレーキフルードがホイールシリンダ23ではなくストロークシミュレータ69へと供給されるようにするためである。ブレーキ回生協調制御中は、レギュレータカット弁65及びマスタカット弁64の上下流間には、回生制動力の大きさに対応する差圧が作用する。またブレーキECU70は、分離弁60を開状態とする。これにより各ホイールシリンダ圧が共通の液圧に制御される。
ブレーキECU70は、アキュムレータ35の蓄圧が基準を満たすか否かを判定し、当該基準を満たす場合には切替弁80に通電しない。この場合、上述のリニア制御モードによりホイールシリンダ圧が制御される。一方、ブレーキECU70は、アキュムレータ35の蓄圧が当該基準を下回る場合には切替弁80に通電させる。これにより、ポンプ36の接続先がアキュムレータ35からバイパス経路82へと切り替えられる。このため、ポンプ36が送出するブレーキフルードをホイールシリンダ23に直接供給することができる。
ここで、切替弁80によるバイパス経路82への切替についてのアキュムレータ蓄圧基準は例えば、ポンプ36によるアキュムレータ昇圧能力とアキュムレータ35に想定される作動液最大流出速度とに基づいて実験的または経験的に適宜設定することができる。例えば、ポンプ36の作動液吐出量(すなわちアキュムレータ35への単位時間あたりの供給量)をアキュムレータ35の消費液量(すなわちアキュムレータ35からホイールシリンダ23への送出量)が超える場合に、ブレーキECU70は切替弁80をバイパス経路82へと切り替える。
また、制動中にアキュムレータ圧が所望の最低圧を下回らないようにするにはポンプ36の昇圧能力が不足していると見込まれる場合に、ブレーキECU70は切替弁80をバイパス経路82へと切り替えてもよい。例えば、ポンプ36によるアキュムレータ圧回復の実施中に制動がなされた場合に、ブレーキECU70は切替弁80をバイパス経路82へと切り替えてもよい。特に、ポンプ36によるアキュムレータ圧回復の実施中において、フェード現象が発生した場合や所定の頻度を超えて繰り返し制動がなされた場合に、ブレーキECU70は切替弁80をバイパス経路82へと切り替えてもよい。
このようにすれば、ブレーキ操作が頻繁になされたときやフェード現象が発生したときなどのようにアキュムレータの蓄圧が一時的に大きく消費された場合にホイールシリンダ23にポンプ36から直接ブレーキフルードを供給することができる。よって、アキュムレータの蓄圧が基準を下回った場合にも継続して適正なブレーキ液圧を提供することができる。コーナーブレーキのサイズダウンによる車重低減及びコスト低減も実現できる。また、ポンプ36により代替的に制動液圧を提供することができるので、アキュムレータ35を小型化も可能となる。
本実施形態においては更に、第1バイパス流路88及び第2バイパス流路90の少なくとも一方にカット弁を設けてもよい。このカット弁は例えば常開型電磁制御弁であり、通電によりバイパス流路を遮断する。カット弁を設けることにより、2系統(本実施例ではフロント系統及びリヤ系統)のいずれかに選択的にポンプ36から作動液圧を直接導入することができる。
例えば、第2バイパス流路90にカット弁を設けることにより、リヤ系統に液漏れ等の異常が生じた場合にリヤ系統をポンプ36から分離してフロント系統のみをポンプ36で助勢することができる。リヤ系統の異常時には分離弁60によりアキュムレータ35からフロント系統への作動液供給が遮断される。本実施形態によれば、運転者の踏力によるフロント側作動液圧にポンプ36の助勢液圧を加えて制動力を発生させることができる。よって、要求される制動力を保証しつつフロント側のマニュアルブレーキ系統の設計自由度を高めることができる。例えば、マスタシリンダ容積やペダル踏力助勢機構の小型化が可能となる。
同様に、第1バイパス流路88にカット弁を設けることにより、フロント系統に液漏れ等の異常が生じた場合にフロント系統をポンプ36から分離してリヤ系統のみをポンプ36で助勢することができる。リヤ系統のみで十分な制動力を発生させるためにはリヤ側の軸重配分を大きくとる必要がある。本実施形態によれば、リヤ系統にポンプ36で助勢することができるので、車両の前後重量配分についての設計自由度を高めることができる。
また、第1バイパス流路88及び第2バイパス流路90の両方にカット弁を設けることにより、切替弁80を省略してもよい。この場合カット弁は常閉型電磁制御弁であることが好ましい。このように、単一の切替弁80を切替機構として構成する代わりに、バイパス経路82上に複数のカット弁を設けることにより切替機構を構成するようにしてもよい。
図2は、本発明の一変形例に係るブレーキ制御装置20を示す系統図である。図1及び図2の実施例は、ブレーキECU70がアキュムレータ35の蓄圧が基準を満たすか否かを判定し、当該基準を下回る場合には切替弁80によってポンプ36からホイールシリンダ23への作動液直接供給に切り替えるという点については共通である。よって、図2に示す実施例において図1に示す実施例と共通する構成については説明を適宜省略する。
この変形例が図1に示す実施例と異なる点は、アキュムレータ35を増圧リニア制御弁66に接続する液路にバイパス経路82を接続したことである。図2に示されるように、バイパス経路82はアキュムレータ配管39に接続されている。このようにバイパス経路82をアキュムレータ35の下流に接続しても、増圧リニア制御弁66を介してポンプ36からホイールシリンダ23に作動液を直接供給することができる。
この場合、分離弁60を開弁しておくことにより、2系統の両方にポンプ36から作動液を直接供給することができる。また、分離弁60を閉弁することにより、フロント系統をポンプ36から遮断してリヤ系統にのみポンプ36から作動液を直接供給することができる。よって、ブレーキECU70は、フロント系統に異常を検出した場合に分離弁60を遮断してリヤ系統に作動液を直接供給するようポンプ36を制御してもよい。
また、図2に示されるように、アキュムレータ配管39におけるバイパス経路82の接続位置の上流(すなわちレギュレータ側)に開閉弁92が設けられている。開閉弁92は例えば常開型の電磁制御弁である。ブレーキECU70は、切替弁80の切替に連動して開閉弁92を開閉する。つまり、ブレーキECU70は、切替弁80がポンプ36をアキュムレータ35に接続するときは開閉弁92を開弁し、切替弁80がポンプ36をバイパス経路82に接続するときは開閉弁92を閉弁する。このようにすれば、ポンプ36によるホイールシリンダ23の直接加圧の際に、ポンプ36からレギュレータ33への作動液の流出を防いで消費液量を低減することができる。
20 ブレーキ制御装置、 23 ホイールシリンダ、 27 マスタシリンダユニット、 32 マスタシリンダ、 33 レギュレータ、 34 リザーバ、 60 分離弁、 65 レギュレータカット弁、 66 増圧リニア制御弁、 67 減圧リニア制御弁、 70 ブレーキECU、 73 制御圧センサ、 80 切替弁、 82 バイパス経路。

Claims (1)

  1. アキュムレータに作動液を蓄圧するためのポンプと、
    前記アキュムレータに蓄圧された作動液をホイールシリンダに供給するための第1供給経路と、
    前記ポンプの送出する作動液を前記ホイールシリンダに供給するための第2供給経路と、
    前記第1供給経路及び前記第2供給経路の一方により前記ホイールシリンダに作動液を供給するよう前記第1供給経路と前記第2供給経路とを切り替える切替機構と、
    前記アキュムレータの蓄圧が基準を満たすか否かを判定し、当該基準を満たす場合には前記第1供給経路を選択し該基準を下回る場合には前記第2供給経路を選択するよう前記切替機構を制御する制御部と、を備えることを特徴とするブレーキ制御装置。
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