JP4692440B2 - ブレーキ制御装置 - Google Patents

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本発明は、車両に設けられた車輪に付与される制動力を制御するブレーキ制御装置の技術に関する。
従来、ブレーキペダルの操作量に応じた液圧を液圧回路内に発生させ、ホイールシリンダにその液圧回路内の液圧を供給することにより車両に設けられた車輪に制動力を付与する液圧制御装置が知られている。また、特許文献1には、ホイールシリンダの増圧や減圧に用いられる一対の電磁制御弁が車輪ごとに設けられたアクチュエータと、このアクチュエータを制御する電子制御ユニットとを備えた液圧制御装置が開示されている。
この液圧制御装置によれば、運転者によるブレーキペダルの操作量は、センサ等により測定され電気信号に変換されて電子制御ユニットに供される。そして電子制御ユニットにより増圧用または減圧用の電磁制御弁が制御され、車両の4輪のホイールシリンダ圧が独立かつ最適に制御される。このため、高度の走行安定性および安全性を実現することができる。このように運転者による操作入力を電気信号に置き換えて制動力を制御することは、一般にブレーキバイワイヤと称されている。
特許文献1に記載の液圧制御装置においては、車輪ごとに増圧用および減圧用の電磁制御弁を必要とするため、装置全体のコストの上昇を招くことになる。そこで、特許文献2には、動力液圧源で発生させた液圧を用いて一組の増圧用および減圧用の電磁制御弁により全輪のホイールシリンダの液圧を制御する液圧ブレーキ装置が開示されている。
特開2005−35471号公報 特開2006−123889号公報
ところで、通常、電磁制御弁はそのバルブ特性にばらつきがある。また、特許文献2に記載の液圧ブレーキ装置は、ブレーキシリンダの液圧が目標液圧から設定液圧以上隔たっている場合のように高応答が要求された状態では、動力液圧源に加えて、ブレーキ操作部材の操作力を倍力した力に応じた液圧を発生させる液圧ブースタからも作動液を供給することができる。
しかしながら、特許文献2に記載の装置のように、動力液圧源で発生させた液圧を用いて全輪のホイールシリンダの液圧を制御する電磁制御弁を備えている場合、その電磁制御弁のバルブ特性が異なると、同じような条件で電磁制御弁を開いても、電磁制御弁の個体差により動力液圧源から供給される作動流体の流量が異なることが考えられる。つまり、液圧ブレーキ装置におけるホイールシリンダの液圧の昇圧特性にばらつきが生じる可能性がある。
また、特許文献2に記載の装置のように、高応答時には動力液圧源から増圧用の電磁制御弁を介して作動流体を供給するだけでなく他の系統からも作動流体を供給する場合、電磁制御弁の個体差を考慮して早めに他の系統から作動流体を供給するように制御することも考えられる。しかし、このような制御を適正な電磁制御弁が用いられている場合に行うと、本来必要のないタイミングにおいて他の系統から作動流体が供給され、他の系統における作動流体の供給を制御する制御弁の開閉回数が不必要に増加することとなる。その結果、制御弁の摩耗による耐久性や信頼性の低下、および制御弁における作動音の増大を招くことになる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ホイールシリンダの液圧を精度良く昇圧することが可能な技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のブレーキ制御装置は、運転者のブレーキ操作から独立した動力を用いて蓄圧可能な動力液圧源と、作動流体の供給を受けて車輪に制動力を付与するホイールシリンダと、前記ホイールシリンダの圧力を検出するホイールシリンダ圧力センサと、前記動力液圧源と前記ホイールシリンダとを接続し、前記動力液圧源から前記ホイールシリンダへの作動流体の供給が可能なように連通される動力液圧伝達経路と、前記動力液圧伝達経路に設けられ、前記動力液圧源から前記ホイールシリンダへの作動流体の供給を制御するリニア制御弁と、収容された作動流体を運転者によるブレーキ操作部材の操作量に応じて加圧する第1の圧力源と、前記第1の圧力源の作動流体の圧力に合わせて作動流体を調圧する第2の圧力源とを含むマニュアル圧力源と、前記マニュアル圧力源と前記ホイールシリンダとを接続し、前記マニュアル圧力源から前記ホイールシリンダへの作動流体の供給が可能なように連通されるマニュアル圧力伝達経路と、前記マニュアル圧力伝達経路に設けられ、前記マニュアル圧力源から前記ホイールシリンダへの作動流体の供給を制御するマニュアル圧力制御弁と、前記動力液圧伝達経路における作動流体の圧力を制御するために前記リニア制御弁を制御するとともに、所定の条件において前記マニュアル圧力源から前記ホイールシリンダへの作動流体の供給が許容されるように前記マニュアル圧力制御弁を制御する制御部と、前記マニュアル圧力制御弁を開くタイミングを決定するための閾値を前記リニア制御弁の流量特性と相関のある情報から算出する流量特性演算部と、前記閾値を記憶する記憶部とを備える。前記制御部は、前記マニュアル圧力源から前記ホイールシリンダへの作動流体の供給が許容される場合に前記ホイールシリンダの圧力と前記閾値とを比較し、前記ホイールシリンダの圧力が前記閾値を超えたときに前記マニュアル圧力制御弁を開く。
この態様によると、動力液圧源における圧力を用いて動力液圧伝達経路を介したホイールシリンダへの作動流体の供給を制御することができる。その際、動力液圧伝達経路に設けられた電磁制御弁を開くことで、動力液圧源からホイールシリンダへ作動流体を供給する。また、所定の条件においてマニュアル圧力源からもホイールシリンダへの作動流体の供給を許容することができる。これにより、例えば、ブレーキ操作によるブレーキペダルのストロークの増加速度が設定速度以上の場合、踏力の増加速度が設定速度以上の場合、実際のブレーキシリンダ液圧が目標液圧から設定液圧以上隔たっている場合等、ホイールシリンダの圧力を通常の制動時よりも早く上昇させる必要のある高応答が要求された場合であっても、より信頼性の高い制動を行うことができる。また、高応答な制動が必要ないときは、マニュアル圧力制御弁を動作させる必要がないため、マニュアル圧力制御弁の作動頻度を低減することができる。
さらに、流量特性演算部は、マニュアル圧力制御弁を開くタイミングを決定するための閾値をリニア制御弁の流量特性と相関のある情報、例えば、リニア制御弁に流す電流と圧力変動との関係を示す情報から算出し、その閾値は記憶部に記憶される。これにより、リニア制御弁の流量特性に基づいてマニュアル圧力制御弁を開くタイミングを決定することができる。そのため、例えば、ブレーキ制御装置に標準のリニア制御弁より開きやすいリニア制御弁が用いられている場合、マニュアル圧力制御弁を開くタイミングを決定する閾値を標準のリニア制御弁が用いられている場合よりも大きくすることができる。すなわち、動力液圧源からホイールシリンダへの作動流体の供給に加えてマニュアル液圧源からも作動流体の供給が必要とされる高応答の要求があった場合であっても、ホイールシリンダの液圧と比較してタイミングを決定するために用いる閾値を大きくすることで、マニュアル液圧制御弁の作動頻度を低減することができる。その結果、マニュアル圧力制御弁の摩耗が抑制され耐久性や信頼性を向上することができ、またマニュアル圧力制御弁における作動音の発生を低減することができる。
また、リニア制御弁の流量特性と相関のある情報からマニュアル圧力制御弁を開くタイミングを決定することで、リニア制御弁の流量特性のばらつきに起因するホイールシリンダの液圧の昇圧特性のばらつきを抑えることができる。その結果、ブレーキ制御装置は、リニア制御弁の流量特性にばらつきがあってもホイールシリンダの液圧を精度良く昇圧することが可能となる。
前記流量特性演算部は、車両の使用状態に応じて前記マニュアル圧力制御弁を開くタイミングを決定するための新たな閾値を算出し、前記記憶部は、前記新たな閾値を記憶し、前記制御部は、前記マニュアル圧力源から前記ホイールシリンダへの作動流体の供給が許容される場合に前記ホイールシリンダの圧力と前記新たな閾値とを比較し、前記ホイールシリンダの圧力が前記新たな閾値を超えたときに前記マニュアル圧力制御弁を開く。
リニア制御弁の流量特性は、リニア制御弁やそれを含むブレーキ制御装置の各部材の経年変化により変動することが考えられる。そこで、流量特性演算部は、車両の使用状態に応じて前記マニュアル圧力制御弁を開くタイミングを決定するための新たな閾値を算出することで、長期にわたり、ホイールシリンダの液圧を精度良く昇圧することが可能となる。ここで、車両の使用状態とは、例えば、ブレーキ制御装置を車両に組み込んだ初期の状態や、一定距離または一定期間走行した状態等、適宜設定されたタイミングに達した状態ということもできる。
前記リニア制御弁に通電する電流を検出する電流検出手段を更に備えてもよい。前記流量特性演算部は、前記リニア制御弁を開いた際に前記ホイールシリンダの圧力の変化から推定される流量とそのときに前記リニア制御弁に通電されている電流とから、前記閾値を算出してもよい。
これにより、流量特性演算部は、別個に流量計を用いることなく簡便に流量特性を推定することができ、閾値を算出することができる。
前記リニア制御弁と前記動力液圧源との間に設けられ、前記動力液圧源で蓄圧されている作動流体の圧力を検出する動力液圧源圧力センサとを更に備えてもよい。前記ホイールシリンダは、複数の車輪のうち少なくともいずれかに制動力を付与する第1のホイールシリンダと、該第1のホイールシリンダとは異なる車輪に制動力を付与する第2のホイールシリンダとを更に含んでもよい。前記マニュアル圧力伝達経路は、前記第1の圧力源と前記第1のホイールシリンダとを接続する第1の供給経路と、前記第2の圧力源と前記第2のホイールシリンダとを接続する第2の供給経路と、該第1の供給経路と該第2の供給経路とを接続する流路の中途に設けられ、閉弁時に前記第1の供給経路と前記第2の供給経路とを分離する分離弁とを更に含んでもよい。前記マニュアル圧力制御弁は、前記第1の供給経路上に設けられた第1の開閉弁と、前記第2の供給経路上に設けられた第2の開閉弁とを更に含んでもよい。前記流量特性演算部は、前記マニュアル圧力制御弁を開くタイミングを決定するための閾値を動力液圧源圧力センサが検出した圧力変動の情報に基づいて算出し、前記制御部は、前記流量特性演算部が前記閾値を算出する場合、少なくとも前記分離弁および前記第2の開閉弁を閉じてもよい。
これにより、流量特性演算部が閾値を算出する場合、少なくとも分離弁および第2の開閉弁を閉じることでリニア制御弁を開いた際に作動流体により昇圧される領域が小さくなる。つまり、リニア制御弁より下流側の動力液圧伝達経路やマニュアル液圧伝達経路を構成する配管や接合部材等のばらつきによる経路の剛性への影響を低減することができる。そのため、リニア制御弁の流量特性を精度良く推定することが可能となり精度の高い閾値を算出することができる。
なお、本発明を方法、装置、あるいはシステムとして表現したもの、それらの表現を入れ替えたものなどもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、ホイールシリンダの液圧を精度良く昇圧することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
(ブレーキ制御装置)
図1は、本発明の一実施の形態に係るブレーキ制御装置20を示す系統図である。図1に示されるブレーキ制御装置20は、車両用の電子制御式ブレーキシステムを構成しており、車両に設けられた4つの車輪に付与される制動力を制御する。本実施の形態に係るブレーキ制御装置20は、例えば、走行駆動源として電動モータと内燃機関とを備えるハイブリッド車両に搭載される。このようなハイブリッド車両においては、車両の運動エネルギを電気エネルギに回生することによって車両を制動する回生制動と、ブレーキ制御装置20による液圧制動とのそれぞれを車両の制動に用いることができる。本実施の形態における車両は、これらの回生制動と液圧制動とを併用して所望の制動力を発生させるブレーキ回生協調制御を実行することができる。
ブレーキ制御装置20は、図1に示されるように、各車輪に対応して設けられたディスクブレーキユニット21FR,21FL、21RRおよび21RLと、マスタシリンダユニット27と、動力液圧源30と、液圧アクチュエータ40とを含む。
ディスクブレーキユニット21FR,21FL,21RRおよび21RLは、車両の右前輪、左前輪、右後輪、および左後輪のそれぞれに制動力を付与する。本実施の形態では、通常、前輪のほうが後輪よりも制動力配分が大きく設定されている。マニュアル液圧源としてのマスタシリンダユニット27は、ブレーキ操作部材としてのブレーキペダル24の運転者による操作量に応じて加圧された作動流体をディスクブレーキユニット21FR〜21RLに対して送出する。
動力液圧源30は、封入された気体を、運転者のブレーキ操作から独立した動力を用いて供給される作動流体としてのブレーキフルードにより圧縮することで蓄圧することができる。そして、動力の供給により加圧されたブレーキフルードを、運転者によるブレーキペダル24の操作から独立してディスクブレーキユニット21FR〜21RLに対して送出することが可能である。液圧アクチュエータ40は、動力液圧源30またはマスタシリンダユニット27から供給されたブレーキフルードの液圧を適宜調整してディスクブレーキユニット21FR〜21RLに送出する。これにより、液圧制動による各車輪に対する制動力が調整される。
ディスクブレーキユニット21FR〜21RL、マスタシリンダユニット27、動力液圧源30、および液圧アクチュエータ40のそれぞれについて以下で更に詳しく説明する。
(ディスクブレーキユニット)
各ディスクブレーキユニット21FR〜21RLは、それぞれブレーキディスク22とブレーキキャリパに内蔵されたホイールシリンダ23FR〜23RLを含む。そして、各ホイールシリンダ23FR〜23RLは、それぞれ異なる流体通路を介して液圧アクチュエータ40に接続されている。なお以下では適宜、ホイールシリンダ23FR〜23RLを総称して「ホイールシリンダ23」という。
ディスクブレーキユニット21FR〜21RLにおいては、ホイールシリンダ23に液圧アクチュエータ40からブレーキフルードが供給されると、車輪とともに回転するブレーキディスク22に摩擦部材としてのブレーキパッドが押し付けられる。これにより、各車輪に制動力が付与される。なお、本実施の形態においてはディスクブレーキユニット21FR〜21RLを用いているが、例えばドラムブレーキ等のホイールシリンダ23を含む他の制動力付与機構を用いてもよい。
(マスタシリンダユニット)
運転者の操作に応じて圧力を発生させるマニュアル圧力源として機能するマスタシリンダユニット27は、本実施の形態では液圧ブースタ付きマスタシリンダであり、液圧ブースタ31、マスタシリンダ32、レギュレータ33、およびリザーバ34を含む。液圧ブースタ31は、ブレーキペダル24に連結されており、ブレーキペダル24に加えられたペダル踏力を増幅してマスタシリンダ32に伝達する。動力液圧源30からレギュレータ33を介して液圧ブースタ31にブレーキフルードが供給されることにより、ペダル踏力は増幅される。そして、マスタシリンダ32は、ペダル踏力に対して所定の倍力比を有するマスタシリンダ圧を発生する。
マスタシリンダ32とレギュレータ33との上部には、ブレーキフルードを貯留するリザーバ34が配置されている。マスタシリンダ32は、ブレーキペダル24の踏み込みが解除されているときにリザーバ34と連通する。一方、レギュレータ33は、リザーバ34と動力液圧源30のアキュムレータ35との双方と連通しており、リザーバ34を低圧源とするとともに、アキュムレータ35を高圧源とし、マスタシリンダ圧とほぼ等しい液圧を発生する。レギュレータ33における液圧を以下では適宜、「レギュレータ圧」という。なお、マスタシリンダ圧とレギュレータ圧とは厳密に同一圧にされる必要はなく、例えばレギュレータ圧のほうが若干高圧となるようにマスタシリンダユニット27を設計することも可能である。なお、本実施の形態に係るマスタシリンダユニット27においては、マスタシリンダ32は、収容されたブレーキフルードを運転者によるブレーキペダル24の操作量に応じて加圧する第1の圧力源として機能し、レギュレータ33は、マスタシリンダ32のブレーキフルードの圧力に合わせてブレーキフルードを調圧する第2の圧力源として機能する。
(動力液圧源)
動力液圧源30は、アキュムレータ35およびポンプ36を含む。アキュムレータ35は、ポンプ36により昇圧されたブレーキフルードの圧力エネルギを窒素等の封入ガスの圧力エネルギ、例えば14〜22MPa程度に変換して蓄えるものである。ポンプ36は、運転者のブレーキ操作から独立した動力である駆動源としてモータ36aを有し、その吸込口がリザーバ34に接続される一方、その吐出口がアキュムレータ35に接続される。また、アキュムレータ35は、マスタシリンダユニット27に設けられたリリーフバルブ35aにも接続されている。アキュムレータ35におけるブレーキフルードの圧力が異常に高まって例えば25MPa程度になると、リリーフバルブ35aが開き、高圧のブレーキフルードはリザーバ34へと戻される。
上述のように、ブレーキ制御装置20は、ホイールシリンダ23に対するブレーキフルードの供給源として、マスタシリンダ32、レギュレータ33およびアキュムレータ35を有している。そして、マスタシリンダ32にはマスタ配管37が、レギュレータ33にはレギュレータ配管38が、アキュムレータ35にはアキュムレータ配管39が接続されている。これらのマスタ配管37、レギュレータ配管38およびアキュムレータ配管39は、それぞれ液圧アクチュエータ40に接続される。
(液圧アクチュエータ)
液圧アクチュエータ40は、複数の流路が形成されるアクチュエータブロックと、複数の電磁制御弁を含む。アクチュエータブロックに形成された流路には、個別流路41,42,43および44と、主流路45とが含まれる。個別流路41〜44は、それぞれ主流路45から分岐されて、対応するディスクブレーキユニット21FR,21FL,21RR,21RLのホイールシリンダ23FR,23FL,23RR,23RLに接続されている。これにより、各ホイールシリンダ23は主流路45と連通可能となる。
本実施の形態において、マスタシリンダユニット27とホイールシリンダ23とを接続し、マスタシリンダユニット27からホイールシリンダ23へのブレーキフルードの供給が可能なように連通されるマニュアル圧力伝達経路は、レギュレータ配管38、個別流路41,42,43および44、主流路45により構成される。なお、レギュレータ配管38の代わりにまたは加えてマスタ配管37を用いてマニュアル圧力伝達経路を構成してもよい。
また、個別流路41,42,43および44の中途には、ABS保持弁51,52,53および54が設けられている。各ABS保持弁51〜54は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングをそれぞれ有しており、何れもソレノイドが非通電状態にある場合に開とされる常開型電磁制御弁である。開状態とされた各ABS保持弁51〜54は、ブレーキフルードを双方向に流通させることができる。つまり、主流路45からホイールシリンダ23へとブレーキフルードを流すことができるとともに、逆にホイールシリンダ23から主流路45へもブレーキフルードを流すことができる。ソレノイドに通電されて各ABS保持弁51〜54が閉じると、個別流路41〜44におけるブレーキフルードの流通は遮断される。
さらに、ホイールシリンダ23は、個別流路41〜44にそれぞれ接続された減圧用流路46,47,48および49を介してリザーバ流路55に接続されている。減圧用流路46,47,48および49の中途には、ABS減圧弁56,57,58および59が設けられている。各ABS減圧弁56〜59は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングをそれぞれ有しており、何れもソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。各ABS減圧弁56〜59が閉状態であるときには、減圧用流路46〜49におけるブレーキフルードの流通は遮断される。ソレノイドに通電されて各ABS減圧弁56〜59が開弁されると、減圧用流路46〜49におけるブレーキフルードの流通が許容され、ブレーキフルードがホイールシリンダ23から減圧用流路46〜49およびリザーバ流路55を介してリザーバ34へと還流する。なお、リザーバ流路55は、リザーバ配管77を介してマスタシリンダユニット27のリザーバ34に接続されている。
主流路45は、中途に分離弁60を有する。この分離弁60により、主流路45は、個別流路41および42と接続される第1流路45aと、個別流路43および44と接続される第2流路45bとに区分けされている。第1流路45aは、個別流路41および42を介して前輪側のホイールシリンダ23FRおよび23FLに接続され、第2流路45bは、個別流路43および44を介して後輪側のホイールシリンダ23RRおよび23RLに接続される。
分離弁60は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、ソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。分離弁60が閉状態であるときには、主流路45におけるブレーキフルードの流通は遮断される。ソレノイドに通電されて分離弁60が開弁されると、第1流路45aと第2流路45bとの間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。
また、液圧アクチュエータ40においては、主流路45に連通するマスタ流路61およびレギュレータ流路62が形成されている。より詳細には、マスタ流路61は、主流路45の第1流路45aに接続されており、レギュレータ流路62は、主流路45の第2流路45bに接続されている。また、マスタ流路61は、マスタシリンダ32と連通するマスタ配管37に接続される。レギュレータ流路62は、レギュレータ33と連通するレギュレータ配管38に接続される。
マスタ流路61は、中途にマニュアル圧力制御弁として機能するマスタカット弁64を有する。マスタカット弁64は、マスタシリンダ32から各ホイールシリンダ23へのブレーキフルードの供給経路上に設けられている。マスタカット弁64は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、規定の制御電流の供給を受けてソレノイドが発生させる電磁力により閉弁状態が保証され、ソレノイドが非通電状態にある場合に開弁状態とされる常開型電磁制御弁である。開弁状態とされたマスタカット弁64は、マスタシリンダ32と主流路45の第1流路45aとの間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。ソレノイドに規定の制御電流が通電されてマスタカット弁64が閉じると、マスタ流路61におけるブレーキフルードの流通は遮断される。本実施の形態においては、マスタ流路61、第1流路45a、個別流路41,42により、マスタシリンダ32とホイールシリンダ23FR,FLとを接続する第1の供給経路を構成する。
また、マスタ流路61には、マスタカット弁64よりも上流側において、シミュレータカット弁68を介してストロークシミュレータ69が接続されている。すなわち、シミュレータカット弁68は、マスタシリンダ32とストロークシミュレータ69とを接続する流路に設けられている。シミュレータカット弁68は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、ソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。シミュレータカット弁68が閉状態であるときには、マスタ流路61とストロークシミュレータ69との間のブレーキフルードの流通は遮断される。ソレノイドに通電されてシミュレータカット弁68が開弁されると、マスタシリンダ32とストロークシミュレータ69との間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。
ストロークシミュレータ69は、複数のピストンやスプリングを含むものであり、シミュレータカット弁68の開放時に運転者によるブレーキペダル24の踏力に応じた反力を創出する。ストロークシミュレータ69としては、運転者によるブレーキ操作のフィーリングを向上させるために、多段のバネ特性を有するものが採用されると好ましい。
レギュレータ流路62は、中途にマニュアル圧力制御弁として機能するレギュレータカット弁65を有する。レギュレータカット弁65は、レギュレータ33から各ホイールシリンダ23へのブレーキフルードの供給経路上に設けられている。レギュレータカット弁65も、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、規定の制御電流の供給を受けてソレノイドが発生させる電磁力により閉弁状態が保証され、ソレノイドが非通電状態にある場合に開とされる常開型電磁制御弁である。開状態とされたレギュレータカット弁65は、レギュレータ33と主流路45の第2流路45bとの間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。ソレノイドに通電されてレギュレータカット弁65が閉じると、レギュレータ流路62におけるブレーキフルードの流通は遮断される。本実施の形態においては、レギュレータ流路62、第2流路45b、個別流路43,44により、レギュレータ33とホイールシリンダ23RR,RLとを接続する第2の供給経路を構成する。
液圧アクチュエータ40には、マスタ流路61およびレギュレータ流路62に加えて、アキュムレータ流路63も形成されている。アキュムレータ流路63の一端は、主流路45の第2流路45bに接続され、他端は、アキュムレータ35と連通するアキュムレータ配管39に接続される。本実施の形態においては、アキュムレータ流路63、主流路45、個別流路41〜44により、動力液圧源30からホイールシリンダ23へのブレーキフルードの供給が可能なように連通された動力液圧伝達通路を構成する。
アキュムレータ流路63は、中途に増圧リニア制御弁66を有する。また、アキュムレータ流路63および主流路45の第2流路45bは、減圧リニア制御弁67を介してリザーバ流路55に接続されている。増圧リニア制御弁66と減圧リニア制御弁67とは、それぞれリニアソレノイドおよびスプリングを有しており、何れもソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67は、それぞれのソレノイドに供給される電流に比例して弁の開度が調整される。
増圧リニア制御弁66は、各車輪に対応して複数設けられた各ホイールシリンダ23に対して共通の増圧用制御弁として設けられている。また、減圧リニア制御弁67も同様に、各ホイールシリンダ23に対して共通の減圧用制御弁として設けられている。つまり、本実施の形態においては、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67は、動力液圧源30から送出されるブレーキフルードを各ホイールシリンダ23へ給排制御する1対の共通の制御弁として設けられている。このように増圧リニア制御弁66等を各ホイールシリンダ23に対して共通化すれば、ホイールシリンダ23ごとにリニア制御弁を設けるのと比べて、コストの観点からは好ましい。
なお、ここで、増圧リニア制御弁66の出入口間の差圧は、アキュムレータ35におけるブレーキフルードの圧力と主流路45におけるブレーキフルードの圧力との差圧に対応し、減圧リニア制御弁67の出入口間の差圧は、主流路45におけるブレーキフルードの圧力とリザーバ34におけるブレーキフルードの圧力との差圧に対応する。また、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67のリニアソレノイドへの供給電力に応じた電磁駆動力をF1とし、スプリングの付勢力をF2とし、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67の出入口間の差圧に応じた差圧作用力をF3とすると、F1+F3=F2という関係が成立する。従って、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67のリニアソレノイドへの供給電力を連続的に制御することにより、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67の出入口間の差圧を制御することができる。
ブレーキ制御装置20において、動力液圧源30および液圧アクチュエータ40は、本実施の形態における制御部としてのブレーキECU70により制御される。図2は、本実施の形態に係るブレーキECU70のブロック図である。ブレーキECU70は、CPUを含むマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に各種プログラムを記憶するROM、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポートおよび通信ポート等を備える。そして、ブレーキECU70は、上位のハイブリッドECU(図示せず)などと通信可能であり、ハイブリッドECUからの制御信号や、各種センサからの信号に基づいて動力液圧源30のポンプ36や、液圧アクチュエータ40を構成するABS保持弁51〜54、ABS減圧弁56〜59、分離弁60、マスタカット弁64、レギュレータカット弁65、増圧リニア制御弁66、減圧リニア制御弁67、シミュレータカット弁68を制御する制御部80を備える。
本実施の形態において、制御部80は、動力液圧伝達経路におけるブレーキフルードの圧力を制御するために増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67を制御するとともに、所定の条件においてマスタシリンダユニット27からホイールシリンダへのブレーキフルードの供給が許容されるようにレギュレータカット弁65やマスタカット弁64を制御する。具体的には、制御部80は、マスタシリンダユニット27からホイールシリンダへのブレーキフルードの供給が許容される場合にホイールシリンダ23の圧力と後述する流量特性演算部86により算出された閾値とを比較し、ホイールシリンダ23の圧力が閾値を超えたタイミングでレギュレータカット弁65やマスタカット弁64を開く。
これにより、例えば、ブレーキ操作によるブレーキペダル24のストロークの増加速度が設定速度以上の場合、踏力の増加速度が設定速度以上の場合、実際のブレーキシリンダ液圧が目標液圧から設定液圧以上隔たっている場合等、ホイールシリンダ23の圧力を通常の制動時よりも早く上昇させる必要のある高応答が要求された場合であっても、より信頼性の高い制動を行うことができる。
ブレーキECU70には、レギュレータ圧センサ71、アキュムレータ圧センサ72、および制御圧センサ73が接続される。レギュレータ圧センサ71は、レギュレータカット弁65の上流側でレギュレータ流路62内のブレーキフルードの圧力、すなわち動力液圧源30で蓄圧されているレギュレータ圧を検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU70に与える。アキュムレータ圧センサ72は、増圧リニア制御弁66の上流側でアキュムレータ流路63内のブレーキフルードの圧力、すなわちアキュムレータ圧を検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU70に与える。制御圧センサ73は、主流路45の第1流路45a内のブレーキフルードの圧力を検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU70に与える。また、制御圧センサ73は、場合によってホイールシリンダ23の圧力を測定するホイールシリンダ圧力センサとしても機能する。
レギュレータ圧センサ71、アキュムレータ圧センサ72および制御圧センサ73の検出値は、所定時間おきにブレーキECU70に順次与えられ、ブレーキECU70の所定の記憶領域に所定量ずつ格納保持される。また、ブレーキECU70は、ブレーキ制御装置20における高応答要求時にレギュレータカット弁65を開くタイミングを決定するための閾値を算出する流量特性演算部86と、閾値を記憶する記憶部90とを備える。
分離弁60が開状態とされて主流路45の第1流路45aと第2流路45bとが互いに連通している場合、制御圧センサ73の出力値は、増圧リニア制御弁66の低圧側の液圧を示すとともに減圧リニア制御弁67の高圧側の液圧を示すので、この出力値を増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67の制御に利用することができる。また、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67が閉鎖されているとともに、マスタカット弁64が開状態とされている場合、制御圧センサ73の出力値は、マスタシリンダ圧を示す。さらに、分離弁60が開放されて主流路45の第1流路45aと第2流路45bとが互いに連通しており、各ABS保持弁51〜54が開放される一方、各ABS減圧弁56〜59が閉鎖されている場合、制御圧センサの73の出力値は、各ホイールシリンダ23に作用する作動流体圧、すなわちホイールシリンダ圧を示す。
さらに、ブレーキECU70に接続されるセンサには、ブレーキペダル24に設けられたストロークセンサ25および電流検出手段82も含まれる。ストロークセンサ25は、ブレーキペダル24の操作量としてのペダルストロークを検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU70に与える。ストロークセンサ25の出力値も、所定時間おきにブレーキECU70に順次与えられ、ブレーキECU70の所定の記憶領域に所定量ずつ格納保持される。なお、ストロークセンサ25以外のブレーキ操作状態検出手段をストロークセンサ25に加えて、あるいは、ストロークセンサ25に代えて設け、ブレーキECU70に接続してもよい。ブレーキ操作状態検出手段としては、例えば、ブレーキペダル24の操作力を検出するペダル踏力センサや、ブレーキペダル24が踏み込まれたことを検出するブレーキスイッチなどがある。電流検出手段82は、増圧リニア制御弁66や減圧リニア制御弁67に通電する電流と相関のある情報を検出し、検知した値を示す信号をブレーキECU70に与える。
上述のように構成されたブレーキ制御装置20は、ブレーキ回生協調制御を実行することができる。ブレーキ制御装置20は制動要求を受けて制動を開始する。制動要求は、例えば運転者がブレーキペダル24を操作した場合など、車両に制動力を付与すべきときに生起される。制動要求を受けて、ブレーキECU70は、要求制動力から回生による制動力を減じることにより、ブレーキ制御装置20により発生させるべき制動力である要求液圧制動力を算出する。ここで、回生による制動力は、ハイブリッドECUからブレーキ制御装置20に供給される。そして、ブレーキECU70は、算出した要求液圧制動力に基づいて各ホイールシリンダ23FR〜23RLの目標液圧を算出する。ブレーキECU70は、ホイールシリンダ圧が目標液圧となるように、フィードバック制御により増圧リニア制御弁66や減圧リニア制御弁67に対する供給電流の値を決定する。
その結果、ブレーキ制御装置20においては、動力液圧源30から増圧リニア制御弁66を介してブレーキフルードが各ホイールシリンダ23に供給されて車輪に制動力が付与される。また、各ホイールシリンダ23からブレーキフルードが減圧リニア制御弁67を介して必要に応じて排出され、車輪に付与される制動力が調整される。本実施の形態においては、動力液圧源30、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67等を含んでホイールシリンダ圧制御系統が構成されている。ホイールシリンダ圧制御系統によりいわゆるブレーキバイワイヤによる制動力制御が行われる。ホイールシリンダ圧制御系統は、マスタシリンダユニット27からホイールシリンダ23へのブレーキフルードの供給経路に並列に設けられている。
このとき、ブレーキECU70は、第2の開閉弁としてのレギュレータカット弁65を閉状態とし、第2の液圧源としてのレギュレータ33から送出されるブレーキフルードがホイールシリンダ23へ供給されないようにする。更にブレーキECU70は、第1の開閉弁としてのマスタカット弁64を閉状態とするとともにシミュレータカット弁68を開状態とする。これは、運転者によるブレーキペダル24の操作に伴って第1の液圧源としてのマスタシリンダ32から送出されるブレーキフルードがホイールシリンダ23ではなくストロークシミュレータ69へと供給されるようにするためである。
(リニア制御弁の流量特性)
ブレーキ制御装置20は、組み付けられる増圧リニア制御弁66の流量特性の個体差によりホイールシリンダ23の昇圧特性にばらつきがでる場合がある。図3は、増圧リニア制御弁の流量特性のばらつきを示す図である。横軸は、増圧リニア制御弁に流した電流Iを示し、縦軸は、そのときの単位時間当りの流量Qを示している。
図3に示す曲線Cは、標準とされるリニア制御弁Xの流量特性を示したものである。曲線Cは、流量特性を比較するにあたり基準となる流量Qにおいて、リニア制御弁に流した電流はIとなる。これに対して、曲線Cは、標準とされるリニア制御弁より開きやすい、換言すれば流量ゲインが高いリニア制御弁Xの流量特性を示したものである。曲線Cは、流量特性を比較するにあたり基準となる流量Qにおいて、リニア制御弁に流した電流はIとなる。一方、曲線Cは、標準とされるリニア制御弁より開きにくい、換言すれば流量ゲインが低いリニア制御弁Xの流量特性を示したものである。曲線Cは、流量特性を比較するにあたり基準となる流量Qにおいて、リニア制御弁に流した電流はIとなる。
前述のような昇圧特性のばらつきは、特に、ブレーキ操作によるブレーキペダルのストロークの増加速度が設定速度以上の場合、踏力の増加速度が設定速度以上の場合、実際のブレーキシリンダ液圧が目標液圧から設定液圧以上隔たっている場合等、ホイールシリンダの圧力を通常の制動時よりも早く上昇させる必要のある高応答が要求された場合に影響が大きくなる。
具体的には、本実施の形態では、高応答の要求があった場合、増圧リニア制御弁66を開きホイールシリンダ23にブレーキフルードを供給するだけでなく、所定の条件においてレギュレータカット弁65を開き、レギュレータ33からもホイールシリンダ23にブレーキフルードを供給している。そのため、リニア制御弁の流量特性にばらつきがあることを考慮しないで、どのようなリニア制御弁を用いても高応答時には一定のタイミングでレギュレータカット弁65を開くようにすると以下のような問題点が発生する可能性がある。
図4は、リニア制御弁の流量特性のばらつきによる高応答時のホイールシリンダ圧力の昇圧特性の違いを模式的に説明する図である。横軸は、制動開始からの時間Tを示し、縦軸は、そのときのホイールシリンダ圧力Pwcを示している。
図4に示す折れ線Dは、標準とされるリニア制御弁Xの昇圧特性を示したものである。本実施の形態に係るブレーキ制御装置20は、制動開始直後は動力液圧源30からのみブレーキフルードをホイールシリンダに供給している。そして、折れ線Dが示すように、ホイールシリンダ圧力PwcがPに達したときにレギュレータカット弁65が開かれ、レギュレータ33の圧力がホイールシリンダ23に加えられることで、昇圧勾配が変化している。
これに対して、折れ線Dは、標準とされるリニア制御弁Xより流量ゲインが高いリニア制御弁Xの昇圧特性を示したものである。このようなリニア制御弁Xが組み込まれた場合であっても、レギュレータ33の圧力をホイールシリンダ23に加えるタイミングを標準とされるリニア制御弁Xのときと同様とすると、図4に示すように昇圧特性に大きな違いが生じることになる。より詳述すれば、折れ線Dが示すように、標準とされるリニア制御弁Xと比較してホイールシリンダ圧力PwcがPに達するタイミングが早くなる。そのため、十分な制動が得られておりレギュレータ33からの圧力の導入は必要ないような状況においても、レギュレータカット弁65が開くことになる。その結果、レギュレータカット弁65の動作頻度が増加し、可動部材の摩耗によるレギュレータカット弁65の性能や寿命の低下、作動音の増大の要因となる。また、レギュレータ33から圧力が導入されるとホイールシリンダ23の圧力が急に変化するため、不必要なレギュレータ33からの圧力の導入はブレーキフィールの悪化を招くことになる。
一方、折れ線Dは、標準とされるリニア制御弁より流量ゲインが低いリニア制御弁Xの昇圧特性を示したものである。このようなリニア制御弁Xが組み込まれた場合であっても、レギュレータ33の圧力をホイールシリンダ23に加えるタイミングを標準とされるリニア制御弁Xのときと同様とすると、図4に示すように昇圧特性に大きな違いが生じることになる。より詳述すれば、折れ線Dが示すように、標準とされるリニア制御弁Xと比較してホイールシリンダ圧力PwcがPに達するタイミングが遅くなる。そのため、レギュレータカット弁65が開くタイミングが遅くなり、レギュレータ33から圧力が導入されるタイミングが遅くなり、大きな制動力が得られないまま制動が行われることになる。その結果、高応答の要求があった場合に、最適な制動を行うことが困難となる。
本実施の形態に係るブレーキ制御装置20では、前述の問題点を考慮して以下のような制御を行っている。具体的には、本実施の形態に係るブレーキ制御装置20は、どのような流量特性のリニア制御弁であってもホイールシリンダ圧力PwcがPに達するタイミングで一律にレギュレータカット弁65を開くという制御ではなく、リニア制御弁の流量特性に応じてレギュレータカット弁65を開く閾値としてのホイールシリンダ圧力Pwcを変化させている。図5は、本実施の形態に係るブレーキ制御装置におけるリニア制御弁の昇圧特性を模式的に説明する図である。
図5に示す折れ線Eは、標準とされるリニア制御弁Xの昇圧特性を示したものである。これに対して、折れ線Eは、標準とされるリニア制御弁Xより流量ゲインが高いリニア制御弁Xの昇圧特性を示したものである。流量ゲインが高いリニア制御弁Xが組み込まれているブレーキ制御装置20の場合、制動開始の初期から十分な制動力を発揮している。そこで、標準とされるリニア制御弁Xが組み込まれている場合にレギュレータ33から圧力を導入するタイミングとなる、ホイールシリンダ圧力PwcがPになったときには、レギュレータカット弁65は閉じたままとしている。そして、ホイールシリンダ圧力PwcがPよりも高いPとなったタイミングでレギュレータカット弁65が開く設定としている。
これにより、レギュレータ33から圧力を導入するタイミングを決定するための閾値、本実施の形態ではホイールシリンダ圧力、をどのような流量特性のリニア制御弁であっても同じに設定してある場合と比較して、レギュレータカット弁65の作動頻度を低減することができる。その結果、レギュレータカット弁65の摩耗が抑制され耐久性や信頼性を向上することができ、またレギュレータカット弁65における作動音の発生を低減することができる。
一方、折れ線Eは、標準とされるリニア制御弁より流量ゲインが低いリニア制御弁Xの昇圧特性を示したものである。流量ゲインが低いリニア制御弁Xが組み込まれているブレーキ制御装置20の場合、制動開始の初期において十分な制動力を発揮していない。そこで、ホイールシリンダ圧力PwcがPより低いPになったときにレギュレータカット弁65を開き、レギュレータ33から圧力を導入している。
これにより、流量ゲインが低いリニア制御弁Xが組み込まれているブレーキ制御装置20の場合であっても、レギュレータ33から圧力を導入するタイミングを決定するための閾値を低くすることで、レギュレータカット弁65が開くタイミングを早くし、高応答の要求があった場合でも、所望の制動を行うことが可能となる。
(閾値の設定方法)
次に、高応答要求時にレギュレータカット弁65を開くタイミングを決定するための閾値の設定方法について説明する。前述のようにブレーキECU70は、流量特性演算部86を備えている。上述のブレーキ制御装置20をはじめ、リニア制御弁を備えるブレーキ制御装置においては、リニア制御弁の個体差による流量特性のばらつきによりホイールシリンダの液圧の昇圧特性がばらつく可能性がある。そのため、何らかの方法によりリニア制御弁における流量特性を判定することが求められている。
そこで、本実施の形態に係るブレーキ制御装置20は、流量特性の検出動作の要求を受けて閾値の設定を開始する。検出動作要求は、例えば製造におけるブレーキフルードの充填前や車両が一定の距離、一定の時間走行した後、イグニッションキーを抜いた後等において、予め設定されている車両の状態に応じてその状態を検出したときに生起される。そして、流量特性演算部86は、制御部80によりポンプ36や各弁が適宜制御された際に検出した増圧リニア制御弁66の流量特性と相関のある情報、本実施の形態では制御圧センサ73により検出したホイールシリンダ圧力や電流検出手段82により検出した通電電流の値、に基づいてレギュレータカット弁65を開く所定のタイミングを決定するための閾値を算出することができる。
図6は、本実施の形態に係る閾値の設定方法を示すフローチャートである。なお、閾値の設定は、工場において液圧アクチュエータ40単独の状態やブレーキ制御装置20として組み立てた状態、あるいは車両にブレーキ制御装置を組み立てた状態等、どの段階で行ってもよい。また、液圧アクチュエータ40の状態でブレーキフルードを充填せずに、エアを用いて直接流量計によりリニア制御弁の流量特性を測定してもよい。本実施の形態では、ブレーキ制御装置20として組み立てた状態における閾値の設定方法を説明する。
工場で閾値の設定を行う工程になると、動力液圧源30の蓄圧状態や各弁の開閉状態を検出し閾値の設定を開始する条件を満たしているかを判定する(S10)。閾値の設定を開始する条件を満たしていない場合(S10のNo)、設定を開始することができるように各部を駆動する(S12)。各部を駆動するとは、例えば、アキュムレータ35に蓄圧するためにポンプ36を駆動することや、主流路45を閉空間とするためにマスタカット弁64、レギュレータカット弁65、増圧リニア制御弁66、減圧リニア制御弁67等を閉じることである。
閾値の設定を開始する条件を満たしている場合(S10のYes)、増圧リニア制御弁66に所定の電流Iを通電する(S14)。そして、アキュムレータ圧センサ72や制御圧センサ73の圧力変動から電流Iを通電した際のブレーキフルードの流量Qを流量特性演算部86が算出する(S16)。流量特性演算部86は、算出した流量Qと閾値を決定するにあたり基準となる値Qとを比較する(S18)。流量QがQ未満の場合(S18のNo)、通電する電流Iをaだけ増加させる(S20)。そして、増圧リニア制御弁66の上流側と下流側の差圧が所定の値となった時点で再度電流を流して流量Qを算出する。
一方、流量QがQ以上の場合(S18のYes)、そのときの電流Iが流量特性と相関のある情報として求められる(S22)。そして、電流Iとレギュレータカット弁65が開くタイミングを決める切り替え圧力Pとの関係が予め設定されているマップやテーブルを参照して切り替え圧力Pを決定し(S24)、切り替え圧力Pを閾値として記憶部等に記憶する(S26)。
図7は、電流Iとレギュレータカット弁65が開くタイミングを決める切り替え圧力Pとの関係を示す図である。例えば、電流Iの値がIの場合、切り替え圧力Pの値はPとなる。同様に、電流Iの値がIの場合、切り替え圧力Pの値はPとなる。このような関係を示すマップやテーブルをブレーキECU70の記憶部90に記憶しておくことで、リニア制御弁の流量特性に応じて高応答要求時にレギュレータカット弁65が開くタイミングを適切に決定することができる。
また、本実施の形態に係るブレーキ制御装置20のように、リニア制御弁に通電する電流を検出する電流検出手段82を備えることで、流量特性演算部86は、増圧リニア制御弁66を開いた際にホイールシリンダの圧力の変化から推定される流量とそのときに増圧リニア制御弁66に通電されている電流とから、閾値を算出することができる。そのため、流量特性演算部86は、別個に流量計を用いることなく簡便に流量特性を推定することができ、閾値を算出することができる。
前述の説明では、流量特性演算部86は、ブレーキ制御装置20として組み立てた状態において閾値の設定を行っていたが、設定は一回限りである必要はない。リニア制御弁の流量特性は、リニア制御弁やそれを含むブレーキ制御装置の各部材の経年変化により変動することが考えられる。そこで、例えば、工場において初期の閾値が設定された状態で車両として出荷された後に、車両の使用状態に応じてレギュレータカット弁65を開くタイミングを決定するための新たな閾値を算出する。そして、記憶部90は、新たな閾値を記憶する。ブレーキECU70は、ホイールシリンダ23の圧力と新たな閾値とを比較し、ホイールシリンダ23の圧力が新たな閾値を超えた場合にレギュレータカット弁65を開くようにしてもよい。これにより、ブレーキ制御装置20は、長期にわたりホイールシリンダ23の液圧を精度良く昇圧することが可能となる。
また、閾値を設定する際に増圧リニア制御弁66の下流側の閉空間が大きいと、ブレーキフルードの供給による初期の圧力変動にばらつきが生じやすい。そこで、制御部80は、流量特性演算部86が閾値を算出する場合、少なくとも分離弁60およびレギュレータカット弁65を閉じる。この場合、制御圧センサ73の情報を用いることはできないので、流量特性演算部86は、レギュレータカット弁65を開くタイミングを決定するための閾値をアキュムレータ圧センサ72が検出した圧力変動の情報に基づいて算出する。閾値の設定時にこのような制御を行うことにより、増圧リニア制御弁66より下流側の第1流路45aや個別流路41,42を構成する配管や接合部材等のばらつきによる経路の剛性への影響を低減することができる。そのため、増圧リニア制御弁66の流量特性を精度良く推定することが可能となり精度の高い閾値を算出することができる。
以上説明したように、本実施の形態に係るブレーキ制御装置20においては、増圧リニア制御弁66の流量特性と相関のある情報からレギュレータカット弁65を開くタイミングを決定することで、増圧リニア制御弁66の流量特性のばらつきに起因するホイールシリンダ23の液圧の昇圧特性のばらつきを抑えることができる。その結果、ブレーキ制御装置20は、増圧リニア制御弁66の流量特性にばらつきがあってもホイールシリンダ23の液圧を精度良く昇圧することが可能となる。
以上、本発明を上述の実施の形態を参照して説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、実施の形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
本発明の一実施の形態に係るブレーキ制御装置を示す系統図である。 本実施の形態に係るブレーキECUのブロック図である。 増圧リニア制御弁の流量特性のばらつきを示す図である。 リニア制御弁の流量特性のばらつきによる高応答時のホイールシリンダ圧力の昇圧特性の違いを模式的に説明する図である。 本実施の形態に係るブレーキ制御装置におけるリニア制御弁の昇圧特性を模式的に説明する図である。 本実施の形態に係る閾値の設定方法を示すフローチャートである。 電流Iとレギュレータカット弁が開くタイミングを決める切り替え圧力Pとの関係を示す図である。
符号の説明
20 ブレーキ制御装置、 23 ホイールシリンダ、 27 マスタシリンダユニット、 30 動力液圧源、 31 液圧ブースタ、 32 マスタシリンダ、 33 レギュレータ、 35 アキュムレータ、 36 ポンプ、 37 マスタ配管、 38 レギュレータ配管、 39 アキュムレータ配管、 40 液圧アクチュエータ、 41 個別流路、 43 個別流路、 45 主流路、 60 分離弁、 61 マスタ流路、 62 レギュレータ流路、 63 アキュムレータ流路、 64 マスタカット弁、 65 レギュレータカット弁、 66 増圧リニア制御弁、 67 減圧リニア制御弁、 70 ブレーキECU、 71 レギュレータ圧センサ、 72 アキュムレータ圧センサ、 73 制御圧センサ、 80 制御部、 82 電流検出手段、 86 流量特性演算部、 90 記憶部。

Claims (4)

  1. 運転者のブレーキ操作から独立した動力を用いて蓄圧可能な動力液圧源と、
    作動流体の供給を受けて車輪に制動力を付与するホイールシリンダと、
    前記ホイールシリンダの圧力を検出するホイールシリンダ圧力センサと、
    前記動力液圧源と前記ホイールシリンダとを接続し、前記動力液圧源から前記ホイールシリンダへの作動流体の供給が可能なように連通される動力液圧伝達経路と、
    前記動力液圧伝達経路に設けられ、前記動力液圧源から前記ホイールシリンダへの作動流体の供給を制御するリニア制御弁と、
    収容された作動流体を運転者によるブレーキ操作部材の操作量に応じて加圧する第1の圧力源と、前記第1の圧力源の作動流体の圧力に合わせて作動流体を調圧する第2の圧力源とを含むマニュアル圧力源と、
    前記マニュアル圧力源と前記ホイールシリンダとを接続し、前記マニュアル圧力源から前記ホイールシリンダへの作動流体の供給が可能なように連通されるマニュアル圧力伝達経路と、
    前記マニュアル圧力伝達経路に設けられ、前記マニュアル圧力源から前記ホイールシリンダへの作動流体の供給を制御するマニュアル圧力制御弁と、
    前記動力液圧伝達経路における作動流体の圧力を制御するために前記リニア制御弁を制御するとともに、所定の条件において前記マニュアル圧力源から前記ホイールシリンダへの作動流体の供給が許容されるように前記マニュアル圧力制御弁を制御する制御部と、
    前記マニュアル圧力制御弁を開くタイミングを決定するための閾値を前記リニア制御弁の流量特性と相関のある情報から算出する流量特性演算部と、
    前記閾値を記憶する記憶部とを備え、
    前記制御部は、前記マニュアル圧力源から前記ホイールシリンダへの作動流体の供給が許容される場合に前記ホイールシリンダの圧力と前記閾値とを比較し、前記ホイールシリンダの圧力が前記閾値を超えたときに前記マニュアル圧力制御弁を開くことを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 前記流量特性演算部は、車両の使用状態に応じて前記マニュアル圧力制御弁を開くタイミングを決定するための新たな閾値を算出し、
    前記記憶部は、前記新たな閾値を記憶し、
    前記制御部は、前記マニュアル圧力源から前記ホイールシリンダへの作動流体の供給が許容される場合に前記ホイールシリンダの圧力と前記新たな閾値とを比較し、前記ホイールシリンダの圧力が前記新たな閾値を超えたときに前記マニュアル圧力制御弁を開くことを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置。
  3. 前記リニア制御弁に通電する電流を検出する電流検出手段を更に備え、
    前記流量特性演算部は、前記リニア制御弁を開いた際に前記ホイールシリンダの圧力の変化から推定される流量とそのときに前記リニア制御弁に通電されている電流とから、前記閾値を算出することを特徴とする請求項1または2に記載のブレーキ制御装置。
  4. 前記リニア制御弁と前記動力液圧源との間に設けられ、前記動力液圧源で蓄圧されている作動流体の圧力を検出する動力液圧源圧力センサとを更に備え、
    前記ホイールシリンダは、複数の車輪のうち少なくともいずれかに制動力を付与する第1のホイールシリンダと、該第1のホイールシリンダとは異なる車輪に制動力を付与する第2のホイールシリンダとを更に含み、
    前記マニュアル圧力伝達経路は、前記第1の圧力源と前記第1のホイールシリンダとを接続する第1の供給経路と、前記第2の圧力源と前記第2のホイールシリンダとを接続する第2の供給経路と、該第1の供給経路と該第2の供給経路とを接続する流路の中途に設けられ、閉弁時に前記第1の供給経路と前記第2の供給経路とを分離する分離弁とを更に含み、
    前記マニュアル圧力制御弁は、前記第1の供給経路上に設けられた第1の開閉弁と、前記第2の供給経路上に設けられた第2の開閉弁とを更に含み、
    前記流量特性演算部は、前記マニュアル圧力制御弁を開くタイミングを決定するための閾値を動力液圧源圧力センサが検出した圧力変動の情報に基づいて算出し、
    前記制御部は、前記流量特性演算部が前記閾値を算出する場合、少なくとも前記分離弁および前記第2の開閉弁を閉じることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のブレーキ制御装置。
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