JP6447042B2 - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

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本発明は、ハイドロブースタを有する車両用ブレーキ装置(以下、単にブレーキ装置という)に関するものである。
従来より、例えば特許文献1に示されるように、ブレーキペダルの操作力の加圧補助を行うハイドロブースタを有するブレーキ装置がある。この種のブレーキ装置では、アキュムレータ(ACC)に所定圧力範囲のブレーキ液圧を蓄圧することで、ハイドロブースタに加えるブレーキ液圧を発生させる補助加圧源が備えられている。具体的には、ハイドロブースタを有するブレーキ装置には、補助加圧源として、アキュムレータに加えて圧力センサやモータおよびポンプが備えられる。そして、アキュムレータに蓄えられたブレーキ液圧(以下、アキュムレータ圧という)が所定圧力範囲となるように圧力センサにて圧力検出を行い、アキュムレータ圧が低いと、モータを駆動することでポンプによるブレーキ液の吸入吐出動作を行わせるようにしている。
このようなハイドロブースタを有するブレーキ装置では、アキュムレータ圧を基に、マスタシリンダ(以下、M/Cという)に内蔵されたマスタピストンを押し込むことでマスタ圧を発生させている。そして、M/C圧をホイールシリンダ(以下、W/Cという)にW/C圧として伝えることで制動力を発生させている。このとき、アキュムレータ圧の蓄圧目標圧は、W/C圧として要求される最大圧を供給可能な値に設定している。
すなわち、ブレーキ用の摩擦材(ブレーキパッドやブレーキシュー)のフェード(高温)時の摩擦係数低下およびブレーキロック限界まで制動力が上げられることを考慮して、アキュムレータの蓄圧目標圧が決められている。しかしながら、通常時のW/C圧はW/C圧として要求される最大圧よりも低いため、アキュムレータに蓄圧されている目標値に対して通常時のW/C圧との差が大きく、アキュムレータの蓄圧に要するエネルギーロスが生じていた。
そこで、特許文献1において、ブレーキパッドの温度を検出し、その検出結果に基づいてブレーキパッドとブレーキロータとの間の摩擦係数を推定し、摩擦係数に応じてアキュムレータの蓄圧目標圧を決定することが提案されている。このように、ブレーキ用の摩擦材の温度に応じてアキュムレータの蓄圧目標圧を可変させることで、アキュムレータの蓄圧に要するエネルギーロスを低減できるようにしている。
特開2001−39280号公報
しかしながら、摩擦材の温度を直接実測する場合、例えば、摩擦材となるブレーキパッドが貼り付けられる金属プレートに穴を形成して温度センサを埋め込む必要があり、構造が複雑になって製品コストが高くなるという問題がある。また、ブレーキパッドまで達するように金属プレートに貫通穴を空ければ正確な温度検出が行えるが、耐久性などの観点から金属プレートに貫通穴を空けることはできず、結局、摩擦面の温度を直接検出できないため、正確な温度検出が行えない。一方、ブレーキパッドの摩擦面に赤外線照射を行うことで摩擦面の温度を検出する非接触型の温度センサとすることも考えられるが、摩擦面に赤外線照射が行える位置に温度センサを設置しなければならない。このため、搭載性の面で温度センサを設置するのが難しいし、非接触型の温度センサが必要になる分、コスト高になる。
本発明は上記点に鑑みて、搭載性の問題を生じさせることなく、より正確な温度検出を行って、アキュムレータの蓄圧に要するエネルギーロスを低減することを可能としたブレーキ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、ドライバによって操作されるブレーキ操作部材(11)と、ブレーキ操作部材の操作力を加圧補助するハイドロブースタ(12)と、ハイドロブースタによる加圧補助に基づいて、ブレーキ操作部材の操作力に応じたM/C圧を発生させるM/C(13)と、M/C圧に基づいてW/C圧を発生させ、該W/C圧に基づいて摩擦材を被摩擦材に押し当てることで制動力を発生させるW/C(14、15、34、35)と、液圧ポンプ(101)を駆動することによってアキュムレータ(102)にアキュムレータ圧を蓄積し、ハイドロブースタによる加圧補助を行うために、ハイドロブースタに対してアキュムレータ圧を伝える補助加圧源(100)と、を備えたブレーキ装置であって、アキュムレータ圧を検出する圧力検出手段(104)と、圧力検出手段で検出されるアキュムレータ圧が所定の蓄圧目標範囲となるように液圧ポンプを駆動し、摩擦材の温度を推定して、温度推定手段にて推定された摩擦材の温度に基づき、摩擦材の温度が高いほど、アキュムレータ圧の蓄圧目標範囲を高い値に設定する制御手段(70)と、を備えていることを特徴としている。
このように、摩擦材の温度を推定によって正確に求めている。また、そのような正確なブレーキパッドの温度に基づいて、蓄圧すべきアキュムレータ圧の蓄圧目標範囲を摩擦材の温度が高いほど高くなるようにしている。そして、そのアキュムレータ圧を用いた加圧助勢によってM/C圧を加圧し、加圧されたM/C圧に基づいてW/C圧を発生させて制動力を発生させるようにしている。
これにより、例えば熱フェードの可能性がないときにはアキュムレータ圧の蓄圧目標範囲を比較的小さな値に設定してエネルギーロスを低減できる。また、熱フェードの可能性があるときにはアキュムレータ圧の蓄圧目標範囲を比較的大きな値に設定して的確に制動力が得られるようにすることができる。そして、このようなアキュムレータ圧の切替えに用いている摩擦材の温度を実測ではなく推定によって取得している。このため、摩擦材の温度を実測する場合のように、ブレーキパッド近辺に温度センサを搭載しなくても良くなるため、搭載性の問題を生じさせないで済む。
その上、例えば、モータを回転数制御すればモータおよびポンプの作動音を下げられ、ドライバに対して不快な音を感じさせに難くすることができる。さらに、熱フェード時のように、蓄圧目標範囲が高い値に設定される場合には、モータの回転数制御やめ、アキュムレータ圧の昇圧速度を上げることで熱フェードに的確に対応することが可能となる。つまり、ドライバに対して不快な音を感じさせ難くするためにモータ回転数を抑制していたが、モータ回転数の抑制をやめることで、アキュムレータ圧の昇圧速度を上昇させられる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかるブレーキ装置の液圧回路の基本構成を示す図である。 アキュムレータ圧設定処理のフローチャートである。 アキュムレータ圧の蓄圧目標範囲の詳細を示した図である。 ブレーキパッドの温度に対するブレーキパッドとブレーキディスクとの間の摩擦係数の変化を示した図である。 制動中におけるW/C温度の変化を示した図である。 走行時間に対するW/C温度の変化を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。本発明の一実施形態にかかるブレーキ装置について説明する。まず、図1を参照して、本実施形態にかかるブレーキ装置の液圧回路の基本構成について説明する。ここでは前後配管の液圧回路を構成する車両に本発明にかかるブレーキ装置を適用した例について説明するが、X配管などの車両についても適用可能である。
図1において、ブレーキ操作部材としてのブレーキペダル11が操作されると、後述する補助加圧源100からのブレーキ液圧が伝えられるハイドロブースタ12にてブレーキペダル11の操作力が加圧補助され、M/C13内にM/C圧が発生させられる。具体的には、M/C13内の図示しないマスタピストンが押圧され、マスタピストンによって区画されるプライマリ室とセカンダリ室とに同圧のM/C圧が発生させられる。M/C圧は、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ50を通じて各W/C14、15、34、35に伝えられる。
M/C13には、プライマリ室およびセカンダリ室それぞれと連通する通路を有するマスタリザーバ13aが備えられており、このマスタリザーバ13aから補助加圧源100へのブレーキ液供給が行われる。また、ハイドロブースタ12からは、余剰なブレーキ液がマスタリザーバ13aに返流されるようになっている。なお、ブレーキペダル11には、操作量検出手段としてストロークセンサ11aが備えられており、ストロークセンサ11aによってブレーキペダル11の操作量が検出できるようになっている。
ブレーキ液圧制御用アクチュエータ50は、第1配管系統50aと第2配管系統50bとを有しており、図示しないアルミ製などのブロックに各種部品が組み付けられることで一体化された構成とされている。第1配管系統50aは、左後輪RLと右後輪RRに加えられるブレーキ液圧を制御するリア系統、第2配管系統50bは、左前輪FLと右前輪FRに加えられるブレーキ液圧を制御するフロント系統とされる。
なお、各系統50a、50bの基本構成は同様であるため、以下では第1配管系統50aについて説明し、第2配管系統50bについては説明を省略する。
第1配管系統50aは、上述したM/C圧を左後輪RLに備えられたW/C14および右後輪RRに備えられたW/C15に伝達し、W/C圧を発生させる主管路となる管路Aを備えている。
管路Aには、管路Aを連通状態と差圧状態に制御することで、上流側となるM/C13側の第1管路と下流側となるW/C14、15側の第2管路との間の差圧を制御する第1差圧制御弁16が備えられている。この第1差圧制御弁16は、ドライバがブレーキペダル11の操作を行う通常ブレーキ時(衝突回避制御や横滑り防止制御などの車両運動制御が実行されていない時)には連通状態となるように弁位置が調整されている。そして、第1差圧制御弁16に備えられるソレノイドコイルに電流が流されると、この電流値が大きいほど大きな差圧状態となるように弁位置が調整される。
この第1差圧制御弁16が差圧状態のときには、W/C14、15側のブレーキ液圧がM/C圧よりも所定以上高くなった際にのみ、W/C14、15側からM/C13側へのブレーキ液の流動が許容される。このため、常時W/C14、15側がM/C13側よりも所定圧力以上高くならないように維持される。また、第1差圧制御弁16に対して並列に逆止弁16aが備えられている。
管路Aは、この第1差圧制御弁16よりも下流になるW/C14、15側において、2つの管路A1、A2に分岐する。管路A1にはW/C14へのブレーキ液圧の増圧を制御する第1増圧制御弁17が備えられ、管路A2にはW/C15へのブレーキ液圧の増圧を制御する第2増圧制御弁18が備えられている。
第1、第2増圧制御弁17、18は、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁により構成されている。具体的には、第1、第2増圧制御弁17、18は、内蔵されたソレノイドコイルへの制御電流がゼロとされる時(非通電時)には連通状態となり、ソレノイドコイルに制御電流が流される時(通電時)に遮断状態に制御されるノーマルオープン型となっている。
管路Aにおける第1、第2増圧制御弁17、18および各W/C14、15の間と調圧リザーバ20とを結ぶ減圧管路となる管路Bには、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁により構成される第1減圧制御弁21と第2減圧制御弁22とがそれぞれ配設されている。これら第1、第2減圧制御弁21、22は、内蔵されたソレノイドコイルへの制御電流がゼロとされる時(非通電時)には遮断状態となり、ソレノイドコイルに制御電流が流される時(通電時)に連通状態に制御されるノーマルクローズ型となっている。
調圧リザーバ20と主管路である管路Aとの間には還流管路となる管路Cが配設されている。この管路Cには調圧リザーバ20からM/C13側あるいはW/C14、15側に向けてブレーキ液を吸入吐出するモータ60によって駆動される自吸式のポンプ19が設けられている。ポンプ19は、例えばピストンポンプと比較して静寂性に優れたトロコイドポンプなどのギヤポンプによって構成されている。モータ60は図示しないモータリレーに対する通電が制御されることで駆動される。
調圧リザーバ20とM/C13の間には補助管路となる管路Dが設けられている。この管路Dを通じ、ポンプ19にてM/C13からブレーキ液を吸入し、管路Cを経由して、管路Aに吐出することで、車両運動制御時において、W/C14、15側にブレーキ液を供給し、対象となる車輪のW/C圧を加圧する。
さらに、管路Eには圧力センサ61が備えられており、M/C圧を検出できるようになっている。
なお、ここでは第1配管系統50aについて説明したが、第2配管系統50bも同様の構成であり、第1配管系統50aに備えられた各構成と同様の構成を第2配管系統50bも備えている。具体的には、第1差圧制御弁16および逆止弁16aと対応する第2差圧制御弁36および逆止弁36a、第1、第2増圧制御弁17、18と対応する第3、第4増圧制御弁37、38、第1、第2減圧制御弁21、22と対応する第3、第4減圧制御弁41、42、ポンプ19と対応するポンプ39、リザーバ20と対応するリザーバ40、管路A〜Dと対応する管路E〜Hがある。なお、各系統50a、50bがブレーキ液を供給するW/C14、15、34、35については、リア系統となる第1配管系統50aよりもフロント系統となる第2配管系統50bの方の容量を大きくすることができる。これにより、フロント側においてより大きな制動力を発生させることができる。トラック等のように、リア系統とフロント系統が同じ容量とされて、各系統50a、50bで同じ構成とされていても良い。
さらに、図1に示すように、本実施形態にかかるブレーキ装置の液圧回路には、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ50に加えて補助加圧源100が備えられている。補助加圧源100には、液圧ポンプ101、アキュムレータ102、電動モータ103、圧力センサ104およびリリーフ弁105などが備えられている。
液圧ポンプ101は、マスタリザーバ13aとハイドロブースタ12とを接続する管路Iに備えられ、電動モータ103によって駆動されるもので、マスタリザーバ13aのブレーキ液を吸入吐出する。この液圧ポンプ101が吐出したブレーキ液がアキュムレータ102に供給される。液圧ポンプ101は、ギヤポンプによって構成されており、本実施形態では内接歯車型のギヤポンプであるトロコイドポンプによって液圧ポンプ101を構成している。
アキュムレータ102も管路Iに備えられ、管路Iのうち液圧ポンプ101の吐出側に配設され、液圧ポンプ101によるブレーキ液の吐出に基づいてブレーキ液圧を蓄える。このアキュムレータ102で蓄圧されたブレーキ液圧がアキュムレータ圧に相当し、ブレーキペダル11の操作力を加圧補助するためのブレーキ液圧としてハイドロブースタ12に伝えられる。
電動モータ103は、アキュムレータ圧が所定の下限値(最小値)を下回ることに応答して駆動されることでアキュムレータ圧を上昇させ、アキュムレータ圧が所定の上限値(最大値)を上回ることに応答して停止させられる。これにより、アキュムレータ圧を所定圧力範囲に維持している。
圧力センサ104は、アキュムレータ圧を監視する圧力検出手段に相当するものであり、管路Iのうち液圧ポンプ101の吐出側に備えられる。この圧力センサ104で検出されたアキュムレータ圧が常に所定範囲内に保たれるように、圧力センサ104の検出信号に基づいて電動モータ103の駆動が行われている。
リリーフ弁105は、管路Iのうち液圧ポンプ101の吸入側と吐出側との間を結ぶ管路Jに備えられている。このリリーフ弁105は、液圧ポンプ101の吐出側のブレーキ液圧と吸入側のブレーキ液圧の差圧が所定値となるまでは遮断状態を保持し、その所定値に達するとリリーフされることで、差圧が所定値を超えないようにする。具体的には、リリーフ弁105は、後述するように、アキュムレータ圧が高い値とされるときの蓄圧目標範囲である圧力P2の最大値P2maxよりも高い値で作動してリリーフ状態となり、アキュムレータ圧を保持する。これにより、アキュムレータ圧が高くなり過ぎないようにできる。
以上のような構造によって、本実施形態にかかるブレーキ装置の液圧回路が構成されている。さらに、本実施形態にかかるブレーキ装置には、図1に示すように、上記のように構成された液圧回路を制御するためのブレーキ制御用の電子制御装置(以下、ブレーキECUという)70が備えられている。ブレーキECU70は、圧力センサ61、104や車輪速度センサ62〜65や温度センサ66の検出信号などを入力し、それに基づいて各種演算を行うと共に各種制御弁17、18、21、22、37、38、41、42、105、106やモータ60の制御を行う。これにより、M/C圧の加圧助勢を行ったり、各車輪FL〜RRのW/C14、15、34、35に発生させられるW/C圧の調整を行っている。
以下、ブレーキECU70で実行される制御の詳細について説明する。なお、ブレーキECU70では、車輪速度センサ62〜65の検出信号から得られる車輪速度やその車輪速度から得られる推定車体速度に基づいて、車両安定化のための各種ブレーキ制御(アンチロックブレーキ制御や横滑り防止制御など)を行っている。しかしながら、これらの制御については従来と同様であるため、ここでは本願の特徴となる制御についてのみ説明する。
本実施形態にかかるブレーキ装置では、アキュムレータ102の蓄圧に要するエネルギーロスを低減するための制御を行っている。すなわち、アキュムレータ102に蓄圧させるアキュムレータ圧をW/C圧として必要とされる最大圧よりも低い値としておく。そして、W/C14、15、34、35の加圧に基づいて摩擦材となるブレーキパッドを被摩擦材となるブレーキディスクに押し当てて制動力を発生させたときのブレーキパッドの温度を正確に推定し、その推定温度の上昇に伴ってアキュムレータ圧を上昇させる。これにより、W/C14、15、34、35の増圧を可能とし、ブレーキパッドの温度上昇に伴う摩擦係数低下を補填しつつ、ブレーキパッドの温度が上昇していないときにまで高いアキュムレータ圧を発生させることによるエネルギーロスを抑制する。
具体的には、ブレーキECU70は、図2に示すアキュムレータ圧設定処理のフローチャートに基づく作動を行うことで、上記のような制御を行っている。なお、図2のフローチャートに示す各処理は、例えばイグニッションスイッチがオンされたときに所定の制御周期毎に実行される。
まず、ステップ100では、初期アキュムレータ圧として、アキュムレータ圧の蓄圧目標範囲を例えば図3に示されるような最小圧がP1minで最大圧がP1maxで規定される圧力P1に設定する。これにより、ブレーキECU70は、圧力センサ104の検出信号に基づいて、アキュムレータ圧が圧力P1となるようにモータ103を制御する。具体的には、圧力センサ104での検出結果に基づいて圧力P1の最小圧P1minよりもアキュムレータ圧が低下するとモータ103を駆動してポンプ101による加圧によってアキュムレータ圧を増加させる。そして、圧力P1の最大圧P1maxになると、モータ103を停止させる。その際、モータ103を回転数制御し低回転化することで通常のモータ103やポンプ101の作動音より低音化し、聞こえ難くすることもできる。
ここでいう圧力P1は、ブレーキパッドの温度上昇があまり発生していないとき、つまり熱フェードによる摩擦係数の低下が発生していないときに設定されるアキュムレータ圧である。ブレーキパッドの温度に対するブレーキパッドとブレーキディスクとの間の摩擦係数の変化は図4のように表される。つまり、ブレーキパッドが所定温度となるまでは摩擦係数は緩やかに上昇するが、所定温度に達すると摩擦係数が急激に低下するという特性となる。
このため、ブレーキパッドが所定温度以下のときはブレーキパッドの温度上昇があまり発生していないとき、つまり所望の摩擦係数が得られる状態となる。そして、この状態において、通常ブレーキ時に要求されるW/C圧の最大値を発生させるために必要なアキュムレータ圧が圧力P1となる。通常ブレーキ時に要求されるW/C圧の最大値は、ブレーキパッドの温度上昇があまり発生していない状態であれば、ブレーキパッドとブレーキディスクとの間の摩擦係数が比較的大きいことから、ブレーキパッドの温度上昇が発生した状態のときより小さな値となる。
続いて、ステップ105に進み、W/C温度を測定する。このときには、温度センサ66からの検出信号に基づいてW/C温度を取得している。例えば、温度センサ66をW/C34などに取り付けることでW/C温度を直接測定している。ブレーキ作動前のときにはまだブレーキパッドの温度は外気温やW/C温度とほぼ同じと考えられるため、例えばイグニッションスイッチがオンになった当初のW/C温度をブレーキパッドの温度として推定している。
なお、ここでは温度センサ66をW/C34に取り付ける場合を例に挙げたが、車両に搭載されている外気温センサを用いても良い。その場合、外気温をW/C温度、すなわちブレーキ作動前のブレーキパッドの温度として用いれば良い。
そして、ステップ110に進み、ブレーキ作動中か否かを判定する。例えば、上記したように、ブレーキペダル11にストロークセンサ11aを備えることで、ブレーキ操作量を検出できるようになっていることから、このストロークセンサ11aの検出結果に基づいてブレーキ作動中か否かを判定することができる。なお、ここでは操作量検出手段としてストロークセンサ11aを用いる例を挙げているが、ストロークセンサ11aの他、踏力センサやM/C圧センサなどを用いてブレーキ操作量を検出しても良い。
ここで肯定判定されるとステップ115以降の処理に進み、ブレーキ作動時、つまり発熱が生じる際に行われる各処理(発熱フロー)を実行する。まず、ステップ115では、車体減速度を計測する。車体減速度については、図示しない車輪速度センサ62〜65の検出信号から取得される各車輪FL〜RRの車輪速度より演算により求められる推定車体速度の微分値を求めることで計測することができる。なお、車体減速度については、回生ブレーキ時や上り坂などでも発生することから、W/C圧が発生していることを条件として車体減速度を計測すると好ましい。
また、ステップ120に進み、W/C圧計測を行う。ブレーキ液圧制御用アクチュエータ50を動作させていない状態では、M/C圧がW/C圧と等しくなることから、ここでは圧力センサ61の検出信号から求められるM/C圧をW/C圧として用いている。回生ブレーキ時には、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ50でモータ60およびポンプ19またはポンプ39、第1差圧制御弁16または第2差圧制御弁36を作動させる。
なお、ここではW/C圧計測にM/C圧を利用している。しかしながら、これは一例を示したものであり、図1では記載していないが、発生させた実際のW/C圧を測定すべく、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ50内部におけるW/C14、15、34、35に繋がる管路A、Eに圧力センサを加えても良い。また、回生時には、第1、第2差圧制御弁16、36で発生させる差圧の目標値と圧力センサ61で測定したM/C圧とからW/C圧を算出しても良い。
その後、ステップ125に進み、車体減速度の発生開始からの減速時間およびW/C圧に基づいて、W/C発熱量、つまりブレーキパッド発熱量を推定する。減速時間やW/C圧とW/C発熱量とは相関関係があり、例えば、減速時間が多くなるほどW/C発熱量が大きくなり、その発熱量はW/C圧が大きいほど同じ減速時間であっても大きくなるという関係がある。具体的には、減速開始から所定期間は比較的急勾配でW/C発熱量が増加し、その後は徐々に増加勾配が減少して比較的緩やかな勾配でW/C発熱量が増加するという特性を有している。そして、W/C圧が高いほど、W/C発熱量が大きくなるという特性を有している。
このため、W/C発熱量を加味したW/C温度と減速時間およびW/C圧との関係をマップもしくは演算式で記憶しておき、そのマップもしくは演算式を用いてW/C発熱量を演算している。具体的には、ステップ110でブレーキ作動中と判定されてからの減速時間およびステップ120で検出されたW/C圧と記憶しておいたマップもしくは演算式より、W/C発熱量を演算している。なお、W/C発熱量と減速時間およびW/C圧との関係は、車両諸元によって異なるため、予め車両ごとにマッピングしている。
ここで、減速時間は、基本的にはブレーキ作動によってW/C圧が発生して減速が開始されてからの時間、つまり車体減速度の発生開始からの時間である。ただし、車両が停止したとき、もしくは、車両が目標速度になってブレーキが解除されたときには、そのタイミングが減速時間の終了タイミングとなる。
続いて、ステップ130に進み、W/C温度推定、つまりブレーキパッドの温度推定を行う。具体的には、ステップ105で取得したW/C温度に対してステップ125で演算したW/C発熱量から推定される温度上昇分を加算することで、W/C温度を推定している。W/C発熱量に対する温度上昇についても、車両諸元によって異なることから、予めマッピングしておくことで求めることが可能である。例えば、上記したようにW/C発熱量が減速時間が多いほど大きくなり、W/C圧が大きいほど大きくなることから、図5に示すようにW/C温度の温度上昇も減圧時間が多いほど大きな特性となる。さらに、W/C発熱量は、図中矢印で示したように、W/C圧が大きいほど大きくなる特性となる。この図5に示すような特性に基づいて、W/C温度を推定することができる。
その後、ステップ135に進み、熱フェードの発生可能性があるか否か、つまりブレーキパッドの温度上昇によってブレーキパッドとブレーキディスクとの間の摩擦係数が低下して所望の制動力が発生させられない可能性があるか否かを判定する。具体的には、ステップ130で演算したW/C温度が所定の温度閾値を超えていれば、熱フェードの発生可能性があると判定している。すなわち、図4に示したように、所定温度に達すると摩擦係数が急激に低下することから、その急激に低下し始める温度を温度閾値として、この温度閾値を基準として熱フェードの発生可能性を判定している。
ここで否定判定されれば、アキュムレータ圧を圧力P1としたままでも所望の制動力を得ることができることから、ステップ140に進み、ステップ100と同様、アキュムレータ圧を圧力P1に設定する。これにより、ブレーキECU70は、圧力センサ104の検出信号に基づいて、ステップ100と同様、アキュムレータ圧が圧力P1となるようにモータ103を制御することとなる。このため、ドライバがブレーキペダル11を踏み込んだときには、比較的小さな圧力P1のアキュムレータ圧に基づいてM/C圧が発生させられ、これに基づいてW/C圧が発生させられて、所望の制動力が発生させられることになる。
一方、ステップ135で肯定判定されれば、アキュムレータ圧を圧力P1としたままでは所望の制動力を得ることができないことから、ステップ145に進む。そして、アキュムレータ圧の蓄圧目標範囲を例えば図3に示されるような最小圧がP2minで最大圧がP2maxで規定される圧力P2に設定する。これにより、ブレーキECU70は、圧力センサ104の検出信号に基づいて、アキュムレータ圧が圧力P2となるようにモータ103を制御する。具体的には、圧力センサ104での検出結果に基づいて圧力P2の最小圧P2minよりもアキュムレータ圧が低下するとモータ103を駆動してポンプ101による加圧によってアキュムレータ圧を増加させる。そして、圧力P2の最大圧P2maxになると、モータ103を停止させる。この際、モータ103については回転数制御を行わず、アキュームレータ圧の上昇を早めることで熱フェード時の対応を素早くできる。つまり、モータ103をフル通電したときの最大回転数で保持し、アキュムレータ圧の上昇速度を熱フェードではない時よりも速くすることで、より高いW/C圧を発生させられるようにする。これにより、熱フェードによって摩擦力が低下したとしても、所望の制動力が得られるようにできる。
ここでいう圧力P2は、圧力P1よりも高く、ブレーキパッドの温度上昇が発生したとき、つまり熱フェードによる摩擦係数の低下が発生したときに設定されるアキュムレータ圧である。ブレーキパッドの温度に対するブレーキパッドとブレーキディスクとの間の摩擦係数の変化は、上記した通り、図4のように表される。つまり、ブレーキパッドが所定温度となるまでは摩擦係数は緩やかに上昇するが、所定温度に達すると摩擦係数が急激に低下するという特性となる。
このため、熱フェードの可能性がある場合には、熱フェードの可能性がない場合と比較して、アキュムレータ圧をより高く設定し、M/C圧を加圧助勢できるようにする。したがって、ドライバがブレーキペダル11を踏み込んだ場合には、比較的大きな圧力P2のアキュムレータ圧に基づいて高いM/C圧が発生させられ、これに基づいて高いW/C圧が発生させられる。これにより、熱フェードの可能性があっても所望の制動力が発生させられることになる。
また、上記したステップ110において否定判定された場合には、ステップ150以降の処理に進み、ブレーキ非作動時、つまり放熱が生じる際に行われる各処理(放熱フロー)を実行する。まず、ステップ150では、車体速度を取得する。ブレーキECU70では、車輪速度センサ62〜65の検出信号から得られる車輪速度に基づいて、車両安定化のための各種ブレーキ制御のために推定車体速度を演算していることから、これを車体速度として取得しいる。
続いてステップ155に進み、W/C温度推定、つまりブレーキパッドの温度推定を行う。
まず、ステップ110でブレーキ作動が行われていないと判定されてからの走行時間と車体速度に基づいて、W/C放熱量、つまりブレーキパッド放熱量を推定することで、W/C温度推定を行う。走行時間や車体速度とW/C放熱量とは相関関係があり、走行時間が多くなるほどW/C放熱量が大きくなり、その放熱量は車体速度が大きいほど同じ走行時間であっても大きくなるという関係がある。具体的には、走行開始から所定期間はブレーキ作動後の温度から比較的急勾配でW/C放熱量が増加し、その後は徐々に増加勾配が減少して比較的緩やかな勾配でW/C放熱量が増加するという特性を有している。そして、車体速度が高いほど、ブレーキパッドを通過する風量(空気量)が増えてW/C放熱量が大きくなるという特性を有している。
このため、W/C放熱量と走行時間および車体速度との関係をマップもしくは演算式で記憶しておき、そのマップもしくは演算式を用いてW/C放熱量を演算している。具体的には、ステップ110でブレーキ作動中と判定されてからの走行時間およびステップ150で検出された車体速度と記憶しておいたマップもしくは演算式より、W/C放熱量を演算している。なお、W/C放熱量と走行時間および車体速度との関係は、車両諸元によって異なるため、予め車両ごとにマッピングしている。
そして、ステップ105で取得したW/C温度に対して先ほど演算したW/C放熱量から推定される温度低下分を減算することで、W/C温度を推定している。W/C放熱量に対する温度低下についても、車両諸元によって異なることから、予めマッピングしておくことで求めることが可能である。例えば、上記したようにW/C放熱量が走行時間が多いほど大きくなることから、図6に示すようにW/C温度の温度低下も走行時間が多いほど大きな特性となる。さらに、W/C放熱量は、図中矢印で示したように、車体速度が高いほど大きくなり、図6に示すようにW/C温度の温度低下も車体速度が高いほど大きくなる特性となる。この図6に示すような特性に基づいて、W/C温度を推定することができる。
以上のようにして、W/C温度、つまりブレーキパッドの温度を正確に推定することが可能となり、そのような正確なブレーキパッドの温度に基づいて、蓄圧すべきアキュムレータ圧を圧力P1とそれよりも高い圧力P2とに切替えるようにしている。そして、そのアキュムレータ圧を用いた加圧助勢によってM/C圧を加圧し、加圧されたM/C圧に基づいてW/C圧を発生させて制動力を発生させるようにしている。
これにより、熱フェードの可能性がないときにはアキュムレータ圧を比較的小さな圧力P1に設定してエネルギーロスを低減できる。また、熱フェードの可能性があるときにはアキュムレータ圧を比較的大きな圧力P2に設定して的確に制動力が得られるようにすることができる。そして、このようなアキュムレータ圧の圧力P1、P2の切替えに用いているブレーキパッドの温度を実測ではなく推定によって取得している。このため、ブレーキパッドの温度を実測する場合のように、ブレーキパッド近辺に温度センサを搭載しなくても良くなるため、搭載性の問題を生じさせないで済む。
なお、上記したようにステップ105においてW/C温度を検出しており、例えばW/C34に温度センサ66を取り付けているが、このW/C温度はブレーキ作動開始前のブレーキパッドの温度を検出するために備えているのであり、場所は問わない。また、温度センサ66を車両に他に搭載されている外気温センサとしても良い。したがって、搭載性の問題を生じさせることはない。
また、上記したように、車体減速度の発生開始からの減速時間やW/C圧に基づいてブレーキパッドの温度上昇を算出すると共に、走行時間や車体速度に基づいてブレーキパッドの温度低下を算出することでブレーキパッドの温度を推定している。これにより、より正確にブレーキパッドの温度を推定することが可能となる。
なお、アキュムレータ圧として設定される圧力P1、P2は、共に、リリーフ弁105のリリーフ圧よりも小さい設定となっている。このため、アキュムレータ102が過剰に高圧なアキュムレータ圧によって破壊しないようにされている。
このように、アキュムレータ圧の蓄圧目標を熱フェード等の可能性により低圧側(P1)と高圧側(P2)に変えることができ、これにより、モータ103に必要なトルクを変動させることができる。モータ103の消費エネルギーはトルクに比例する為、消費電力を減少することができる。
具体的には、低圧時のモータトルクをTP1、高圧時のモータトルクをTP2とする。モータ103に必要な電流値は低圧時IP1∝TP1、高圧時IP2∝TP2となる。モータ作動時の電圧Vは一定であるとして、低圧時消費電力WP1=V×IP1、高圧時消費電力WP2=V×IP2となる。従って、消費エネルギーの減少はWP2−WP1で示され、WP2−WP1=V×(IP2−IP1)で示される。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、ブレーキ操作量を表すものとしてペダルストロークを用いたが、ブレーキペダル11にかかる踏力やM/C圧を用いることもできる。また、上記実施形態では、摩擦材がブレーキパッド、被摩擦材がブレーキディスクとなるディスクブレーキを例に挙げて説明したが、他のブレーキシステムについても本発明を適用できる。例えば、摩擦材がブレーキシュー、被摩擦材がドラムとなるドラムブレーキについても本発明を適用できる。また、上記実施形態では、液圧ポンプ19、39としてギヤポンプを例に挙げて説明したが、静寂性を考慮しなければ他のポンプ、例えばピストンポンプを用いても良い。
さらに、上記実施形態では、ブレーキパッドの温度が熱フェードの可能性のある温度閾値を超えたときに、アキュムレータ圧の蓄圧目標範囲を圧力P1から圧力P2に切替えるようにしている。これは、ブレーキパッド(摩擦材)の温度が高くなるほど、アキュムレータ圧を高くする形態の一例を示したのであり、他の形態、例えば、ブレーキパッドの温度上昇に合わせてアキュムレータ圧を徐々に大きく設定するようにしても良い。
なお、各図中に示したステップは、各種処理を実行する手段に対応するものである。すなわち、ステップ130、155の処理を実行する部分が温度推定手段、ステップ140、145の処理を実行する部分が圧力設定手段に相当する。
1…車両用ブレーキ装置、11…ブレーキペダル、11a…ストロークセンサ、12…ハイドロブースタ、13…M/C、14、15、34、35…W/C、16、36…第1、第2差圧制御弁、19、39…ポンプ、50…ブレーキ液圧制御用アクチュエータ、70…ブレーキECU、100…補助加圧源

Claims (8)

  1. ドライバによって操作されるブレーキ操作部材(11)と、
    前記ブレーキ操作部材の操作力を加圧補助するハイドロブースタ(12)と 、
    前記ハイドロブースタによる加圧補助に基づいて、前記ブレーキ操作部材の操作力に応じたマスタシリンダ圧を発生させるマスタシリンダ(13)と、
    前記マスタシリンダ圧に基づいてホイールシリンダ圧を発生させ、該ホイールシリンダ圧に基づいて摩擦材を被摩擦材に押し当てることで制動力を発生させるホイールシリンダ(14、15、34、35)と、
    液圧ポンプ(101)を駆動することによってアキュムレータ(102)にアキュムレータ圧を蓄積し、前記ハイドロブースタによる加圧補助を行うために、前記ハイドロブースタに対して前記アキュムレータ圧を伝える補助加圧源(100)と、を備えたブレーキ装置であって、
    前記アキュムレータ圧を検出する圧力検出手段(104)と、
    前記圧力検出手段で検出される前記アキュムレータ圧が所定の蓄圧目標範囲となるように前記液圧ポンプを駆動し、前記摩擦材の温度を推定して、推定された前記摩擦材の温度に基づき、前記摩擦材の温度が高いほど、前記アキュムレータ圧の蓄圧目標範囲を高い値に設定する制御手段(70)と、を備え
    前記制御手段は、前記ブレーキ操作部材が操作されることによる車体減速度の発生時に、前記ホイールシリンダ圧に基づいて、前記ホイールシリンダ圧が高いほど前記摩擦材の温度上昇を大きく推定して、前記摩擦材の温度を推定することを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  2. 前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダとの間をつなぐ管路(A、E)には前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダとの間の差圧を制御する差圧制御弁(16、36)が備えられ、
    回生時には、前記差圧制御弁で発生させる差圧の目標値と前記マスタシリンダ圧より前記ホイールシリンダ圧を算出し、該ホイールシリンダ圧より前記摩擦材の温度を推定する請求項に記載の車両用ブレーキ装置。
  3. 前記制御手段は、前記ブレーキ操作部材の操作に基づくブレーキ作動が行われていないときに、該ブレーキ作動が行われていないときの車両の走行時間に基づいて、前記走行時間が多いほど前記摩擦材の温度低下を大きく推定して、前記摩擦材の温度を推定することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用ブレーキ装置。
  4. 前記制御手段は、前記ブレーキ操作部材の操作に基づくブレーキ作動が行われていないときに、車体速度に基づいて、前記車体速度が大きいほど前記摩擦材の温度低下を大きく推定して、前記摩擦材の温度を推定することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用ブレーキ装置。
  5. ドライバによって操作されるブレーキ操作部材(11)と、
    前記ブレーキ操作部材の操作力を加圧補助するハイドロブースタ(12)と 、
    前記ハイドロブースタによる加圧補助に基づいて、前記ブレーキ操作部材の操作力に応じたマスタシリンダ圧を発生させるマスタシリンダ(13)と、
    前記マスタシリンダ圧に基づいてホイールシリンダ圧を発生させ、該ホイールシリンダ圧に基づいて摩擦材を被摩擦材に押し当てることで制動力を発生させるホイールシリンダ(14、15、34、35)と、
    液圧ポンプ(101)を駆動することによってアキュムレータ(102)にアキュムレータ圧を蓄積し、前記ハイドロブースタによる加圧補助を行うために、前記ハイドロブースタに対して前記アキュムレータ圧を伝える補助加圧源(100)と、を備えたブレーキ装置であって、
    前記アキュムレータ圧を検出する圧力検出手段(104)と、
    前記圧力検出手段で検出される前記アキュムレータ圧が所定の蓄圧目標範囲となるように前記液圧ポンプを駆動し、前記摩擦材の温度を推定して、推定された前記摩擦材の温度に基づき、前記摩擦材の温度が高いほど、前記アキュムレータ圧の蓄圧目標範囲を高い値に設定する制御手段(70)と、を備え、
    前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダとの間をつなぐ管路(A、E)には前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダとの間の差圧を制御する差圧制御弁(16、36)が備えられ、
    回生時には、前記差圧制御弁で発生させる差圧の目標値と前記マスタシリンダ圧より前記ホイールシリンダ圧を算出し、該ホイールシリンダ圧より前記摩擦材の温度を推定することを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  6. ドライバによって操作されるブレーキ操作部材(11)と、
    前記ブレーキ操作部材の操作力を加圧補助するハイドロブースタ(12)と 、
    前記ハイドロブースタによる加圧補助に基づいて、前記ブレーキ操作部材の操作力に応じたマスタシリンダ圧を発生させるマスタシリンダ(13)と、
    前記マスタシリンダ圧に基づいてホイールシリンダ圧を発生させ、該ホイールシリンダ圧に基づいて摩擦材を被摩擦材に押し当てることで制動力を発生させるホイールシリンダ(14、15、34、35)と、
    液圧ポンプ(101)を駆動することによってアキュムレータ(102)にアキュムレータ圧を蓄積し、前記ハイドロブースタによる加圧補助を行うために、前記ハイドロブースタに対して前記アキュムレータ圧を伝える補助加圧源(100)と、を備えたブレーキ装置であって、
    前記アキュムレータ圧を検出する圧力検出手段(104)と、
    前記圧力検出手段で検出される前記アキュムレータ圧が所定の蓄圧目標範囲となるように前記液圧ポンプを駆動し、前記摩擦材の温度を推定して、推定された前記摩擦材の温度に基づき、前記摩擦材の温度が高いほど、前記アキュムレータ圧の蓄圧目標範囲を高い値に設定する制御手段(70)と、を備え、
    前記制御手段は、前記ブレーキ操作部材の操作に基づくブレーキ作動が行われていないときに、該ブレーキ作動が行われていないときの車両の走行時間に基づいて、前記走行時間が多いほど前記摩擦材の温度低下を大きく推定して、前記摩擦材の温度を推定することを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  7. 前記制御手段は、前記ブレーキ操作部材の操作に基づくブレーキ作動が行われていないときに、車体速度に基づいて、前記車体速度が大きいほど前記摩擦材の温度低下を大きく推定して、前記摩擦材の温度を推定することを特徴とする請求項6に記載の車両用ブレーキ装置。
  8. ドライバによって操作されるブレーキ操作部材(11)と、
    前記ブレーキ操作部材の操作力を加圧補助するハイドロブースタ(12)と 、
    前記ハイドロブースタによる加圧補助に基づいて、前記ブレーキ操作部材の操作力に応じたマスタシリンダ圧を発生させるマスタシリンダ(13)と、
    前記マスタシリンダ圧に基づいてホイールシリンダ圧を発生させ、該ホイールシリンダ圧に基づいて摩擦材を被摩擦材に押し当てることで制動力を発生させるホイールシリンダ(14、15、34、35)と、
    液圧ポンプ(101)を駆動することによってアキュムレータ(102)にアキュムレータ圧を蓄積し、前記ハイドロブースタによる加圧補助を行うために、前記ハイドロブースタに対して前記アキュムレータ圧を伝える補助加圧源(100)と、を備えたブレーキ装置であって、
    前記アキュムレータ圧を検出する圧力検出手段(104)と、
    前記圧力検出手段で検出される前記アキュムレータ圧が所定の蓄圧目標範囲となるように前記液圧ポンプを駆動し、前記摩擦材の温度を推定して、推定された前記摩擦材の温度に基づき、前記摩擦材の温度が高いほど、前記アキュムレータ圧の蓄圧目標範囲を高い値に設定する制御手段(70)と、を備え、
    前記制御手段は、前記ブレーキ操作部材の操作に基づくブレーキ作動が行われていないときに、車体速度に基づいて、前記車体速度が大きいほど前記摩擦材の温度低下を大きく推定して、前記摩擦材の温度を推定することを特徴とする車両用ブレーキ装置。
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