JP5242903B2 - 研磨布の製造方法 - Google Patents

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本発明は研磨布の製造方法に関し、さらに詳しくは高精度の仕上げを要求されるシリコン、ガリウム砒素やインジウム燐などの半導体基板、または半導体ウエハ、ガラス、LCD、ディスク、などの表面研磨に用いられる研磨布の製造方法に関する。
近年コンピューターなどの情報処理技術の発達に伴い、磁気記録媒体やシリコンウエハーに対する高精度の表面仕上げが要求されている。例えば磁気記録媒体のハードディスク等を製造する場合、基板となるアルミニウム、ガラス等の表面を平滑化する加工を行うが、そこで用いられる研磨布に対する要求もますます高くなってきている。また、研磨方法の一種として、ディスク表面に微細な溝を形成させるために砥粒を分散させたスラリーと研磨布を用いたテクスチャ加工と呼ばれる表面加工処理がおこなわれることが増加しており、高容量化、高密度化のために最適な研磨布が求められている。
このような研磨布としては多孔層の表面部分である充実層(スキン層)をバフ研磨等により除去し、多孔層内部に発生した微孔部を表面に露出させて開孔させたものが使用されてきた(たとえば特許文献1や特許文献2)。
しかし近年、被研磨体表面の平坦度に対する要求が高くなるにつれ、研磨布に要求される硬度も高くなり、研磨布に由来するスクラッチが次第に増加するという問題があった。
特開平11−335979号公報 特開2004−136432号公報
本発明の目的は、高効率な加工ができるとともに高い平坦性を得られ、かつスクラッチや傷の発生が少なく寿命の長い研磨布の製造方法を提供することである。
本発明の研磨布の製造方法は、表面に開孔した多孔層を有するシート状物に対し、表面の側より高圧水流を吹き付けると同時にブラシ処理を行い、当該高圧水流を吹き付ける処理の前または後に、回転するブラシロールを表面にあてながら、研磨屑を吸引する方法であることを特徴とする。
さらには、多孔層がポリウレタン湿式凝固法により得られるものであることや、開孔した多孔層が、最表層を機械的研削して得たものであることが好ましい。また、ブラシに用いる材質がナイロン繊維あるいはPET繊維であること、高圧水流の角度がシート状物に対し、10〜70度の角度であることが好ましい。
本発明によれば、高効率な加工ができるとともに高い平坦性を得られ、かつスクラッチや傷の発生が少なく寿命の長い研磨布の製造方法が提供される。
本発明の研磨布の製造方法は、表面に開孔した多孔層を有するシート状物に対し、表面の側より高圧水流を吹き付けることを必須とする。
ここで研磨布の製造に用いられる多孔層を付与する前のシート状物の基材としては、繊維と高分子弾性体からなる基材または、樹脂フィルムからなる基材等が例示されるが、被研磨体への圧着のためには繊維と高分子からなる繊維質基材であることが好ましい。さらには研磨布としての均一性、圧着性を向上させるためには、繊維質基材を構成する繊維の形態が不織布であることが好ましい。
本発明の基材に用いられる繊維としては、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン12などのポリアミド繊維、またはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル繊維などを挙げることができる。特にポリエチレンテレフタレート繊維は吸湿性が少なく、寸法安定性に優れ、汎用されているために低コストであることから極めて適している。
さらには繊維として、繊維質基材が極細繊維を含むものであることが好ましい。たとえば単繊維繊度が0.3デシテックス以下、さらには0.1〜0.0001デシテックスの繊維が交絡された不織布であることが好ましい。繊維質基材を構成する単繊維の繊度が細くなることにより、得られる基材表面が平滑となり、よりスクラッチ傷が少ない研磨を行うことが可能となる。このような単繊維繊度の繊維は、従来から知られている方法によって製造することができ、合成繊維製造における海島紡糸法、混合紡糸法、分割型複合紡糸法などを挙げることができる。例えばこれらの繊維を不織布として利用する場合には、比較的太い極細化前の親繊維を短繊維となした後、従来から知られているカード機等による開繊、ニードル機等による交絡により不織布とし、後に極細化することによって極細繊維から成る不織布となる。極細化の方法としては、海島紡糸法および混合紡糸法で得られた親繊維から極細繊維となる以外の成分を抽出または分解除去する方法や、分割型複合紡糸法により得られた親繊維を機械的、または化学的に分割する方法を採用することができる。抽出または分解除去されるポリマー成分としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、あるいはこれらの共重合体が代表例として挙げられ、極細繊維となるポリマー成分としてはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルや、ナイロン6、ナイロン6,6などのポリアミドなどを挙げることができる。また効率的に生産する場合には、分割型複合紡糸を紡糸し直接ウェブ化した後、ニードル機等で交絡し、機械的分割処理するなどして極細不織布とすることが好ましい。さらにはこの不織布にカレンダー加工を施し、熱と圧力によって不織布表面の平滑性や不織布内部密度を高めることが好ましい。
本発明で用いられるシート状物を構成する基材としては、上記のような繊維と高分子弾性体からなる複合繊維集合体であることが好ましいが、より具体的には上記のようにして得た不織布に高分子弾性体を含浸、凝固、乾燥させたものであることが好ましい。高分子弾性体としては、例えばポリウレタン系樹脂、ポリウレタン・ポリウレア系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ポリスチレン・ブタジエン系樹脂、ポリアクリルニトリル・ブタジエン系樹脂などを挙げることができる。この中では、加工性、耐磨耗性、耐加水分解性の観点よりポリウレタン系樹脂を用いることが好ましい。中でも研磨砥粒のスラリーがアルカリ性または酸性の程度が強くポリウレタン系樹脂の加水分解劣化を伴うような場合には、特にエーテル系ポリウレタン、またはカーボネート系ポリウレタンであることが、加水分解劣化を抑制する傾向にあり好ましい。
これらの高分子弾性体は有機溶剤で溶解、あるいは分散された溶液、あるいは分散液として含浸に供される。含浸した繊維質内部の高分子弾性体は湿式凝固法などによる多孔質状であることが好ましく、多孔による柔軟性により研磨時のスクラッチなどの欠点を減少させることができる。また繊維質基材中の含浸高分子弾性体の重量比率は20〜80重量%であることが好ましい。
本発明で用いられるシート状物は、上に述べたこのような基材上に多孔層を有し、多孔層の表面に開孔部を有しているものである。本発明の多孔層における開孔した多孔とは、連通孔であることが、特には多孔層の開孔部が基材から連通したものであることが好ましく、研磨時のスラリーを適切に循環させることが可能となる。また本発明で用いられる多孔層の表面は、このように高分子弾性体の多孔開孔部があたかも天然皮革の立毛であるかのようなナップ層を有するものであることが好ましく、スラリーを均一に保持することが可能となる。
多孔層における開孔部の直径としては1μm以上の孔であることが好ましく、さらには3〜150μmが、特には10〜80μmであることが最も効果的である。孔径が小さすぎたり大きすぎたりした場合には、開孔による研磨液の保持が困難となる傾向にある。
このような多孔層としては、高分子弾性体からなる層であることが好ましく、特には多孔層がポリウレタン湿式凝固法により得られるものであることが好ましい。このような高分子重合体からなる多孔質層は、前述の基材上に直接、コーティング法などにより形成することができる。より具体的には例えば、ポリウレタンの良溶剤でありかつ水と相溶性の有機溶剤にポリウレタンを溶解させ、このポリウレタン溶液を任意の厚みで支持体上にコーティングし、水浴中に浸漬して多孔凝固させる、いわゆる湿式凝固法を採用することが、孔の形状を制御し易く、繊維質基材からの連通孔が得られやすいので特に好ましい。
この層を形成する高分子弾性体としては先の複合繊維集合体に用いたものを挙げることができるが、特にはポリウレタンを主成分とするものであることが好ましく、具体的には、有機ジイソシアネート、高分子ジオールおよび鎖伸長剤の重合反応で得られる熱可塑性ポリウレタンを挙げることができる。
多孔層の厚みとしては0.05mm〜1.5mmの範囲であることが好ましい。厚みが0.05mm以下であると基材層の凹凸が研磨面の多孔層の平滑性に悪影響を与える傾向にある。密度としては0.2〜0.7g/cm、さらには0.3〜0.5g/cmの範囲であることが好ましく、適切な弾性率を有し研磨に適する。
またシート状物の表面に開孔しない充実層が存在する場合には、高圧水流を吹き付ける前に基材上の多孔層を開孔させることが必要となるが、本発明の研磨布の多孔層としては最表層を機械的研削して得たものであることが好ましい。特に多孔層がポリウレタン湿式凝固法により得られたものである場合には、湿式凝固時にその最表層にポリウレタンの充実層が形成されるために特に有効である。
多孔層を開孔させるために機械的に研削する方法とは、より具体的には繊維質基材上に形成された多孔層の表面をサンドペーパーなどで研削するか、スライサーなどで表面を切り落とし、多孔質表面の充実した皮膜部分を取り去ることによって孔を露出させ、開孔させる方法である。この場合、その皮革様シート状物表面のほとんどが開孔部となり、スラリーを均一に保持することが可能となる。
本発明の製造方法ではこのようにして得た表面に開孔した多孔層を有するシート状物を表面側より高圧水流によって洗浄することを必須とする。高圧水流としては例えばスプレーノズルから高圧の水を噴射することによって得られる水流などを用いることができる。このように高圧水流を用いることにより、多孔内に残留している開孔時に発生した削り粉等の不純物を除くことができるため、スクラッチの発生を防止し研磨物の精度の高い平坦度を得ることが可能となった。
そしてたとえば最表層を機械的研削した場合に本発明の製造方法は特に効果的となる。機械的研削の場合には、高分子弾性体の削り粉の発生量は極めて多く、たとえ研削時に吸引することで大半の削り粉は除去できたとしても、表面に存在する開孔した多孔層に、従来はどうしても残留物があるという問題があったからである。
高圧水流としては水圧は0.1〜6MPaの圧力であることが好ましく、より好ましくは1〜5MPaであることである。この圧力が低すぎる場合には、例えノズルを基材に近づけたとしてもその勢いが弱く、有効に研磨粉を除去することが困難な傾向にある。また圧力が大きすぎる場合には、水流の圧力で表面のポリウレタンのナップが切断されるなど、表面形態が乱れる傾向にあり、また高圧を発生させるための装置が大掛かりなものと成るため工業的に実施が困難な傾向にある。
また水流としては、50リットル/分以上の水流であることが好ましい。より具体的には例えば1.4mm×5mmのスリット状のノズルから噴出させた水流などを用いて、高圧水流を発生させるノズルとしては1列または2列以上であるとともに、2列以上の場合には1列目のノズル配置の間隙に後列のノズルの配置があることが好ましく、さらにはノズルの間隔としては50〜300mm程度であることが、またノズルの基材横方向の列としては2〜8列であることが好ましい。水流の量としてはラインスピード等にもよるが、10〜10000リットル/分であることが好ましい。このようなノズルを用いることによりシート状物の全幅に均一に水流処理を行うことができる。
高圧水流はシート状物の表面から0.5〜30cm離れた位置にあるノズルから吹き付けるものであることが好ましい。より好ましくは1〜20cm、もっとも好ましくは2〜10cmの位置にあることである。このノズルの位置が近すぎる場合には、吹き付けた水の反射圧で相殺され効率が低下する傾向にあり、一方ノズルの位置が遠くなりすぎると基布表面にあたる水流の圧力が低くなり期待する効果が得られない傾向にあるばかりか、圧力ムラが増大し基布表面の毛羽屑が部分的に残存しやすい傾向にある。
また高圧水流の角度としてはシート状物に対し、10〜80°の角度で吹き付けるものであることが好ましい。このような斜めの角度から吹き付けることにより、微小異物を再付着させることなく、効率的に研磨屑を除去することが可能になる。10°以下の角度で水流をあてた場合その力が基材に充分に伝わりにくく、80°以上の角度で水流をあてるとその水流の勢いから反対方向の水流も発生し効率が低下してしまう。
また、高圧水流を吹き付けると同時にブラシ処理を行うことが好ましい。シート状物に高圧水流が達する部分と、ブラシの先がシート状物に当たる部分とを同一にすることにより、微小物の脱落をより促進して行うことが可能となる。ブラシによる引き出し効果とともに、開孔部の内部にまで水流が容易に浸入することができるからである。このようなブラシに用いる材質としては、ナイロン繊維あるいはPET繊維であることが好ましく、適度な柔軟性と水に対する強度を有し、シート状物を安定して洗浄することが可能である。ブラシを構成する繊維太さとしては直径0.1〜0.8mmであることが、長さは10〜50mm程度であることが適当である。また繊維は50〜500本合わさった繊維束であることが好ましく、その繊維束の太さは直径3〜8mmであることが好ましい。ブラシ処理の回転数としては100〜10000回、特には500〜1000回であることが好ましい。
また、高圧水流を吹き付ける前または後に、他の方法による研磨屑の除去方法を追加することも好ましく、たとえば回転するブラシロールを表面にあてながら強く吸引する方法や、振動を与える方法などを採用することが好ましい。
本発明では高圧水流を吹き付けることが必須であるが、上記その他の方法を併用することはさらに好ましく、さらには表面のみではなく、その裏面に同じ処理を行い、裏面もクリーンにすることが好ましい。
本発明の製造方法によって得られた研磨布の厚さとしては0.3〜1.2mmが好ましく、0.3mm未満では強度が不足する傾向にあり、1.2mm以上では厚く作業性が低下する傾向にある。厚さを最適化するため、または生産性を上げるために得られた基布をスライスして用いるのも良い方法である。
このようにして得られた本発明の研磨布は特に磁気記録基板のテクスチャ加工等に好ましく用いられる。例えばハードディスクを製造する際のテクスチャ加工では、本発明の研磨布と研磨砥粒を分散させたスラリーとを用いて行われる。研磨布と共に使用される研磨砥粒スラリーは酸化アルミニウム、二酸化珪素、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、窒化珪素、単または多結晶ダイアモンド、などでありそれぞれ粒径は0.05〜0.5μm程度のものが好ましく使用される。
表面に多孔層を有する研磨布を用いた場合、基本的には開孔した表面層のナップ部で、研磨の際のスクラッチや傷の発生を防ぎ、被研磨物の平坦度をアップさせることができる。そしてさらに本発明の製造方法で得られた研磨布を用いた場合には、加工時に加工面からの異物の脱落が極めて少ないため、被研磨物に対するスクラッチなどの発生がさらに少なくなり、平滑な表面が得られる。加えて、加工液の排水時に用いるフィルターが詰まるまでの時間が長くなり、交換頻度が大幅に改善されパットライフが向上し、研磨加工、ひいては製造工程の生産効率を大きく改善することができる。このように特に本発明の製造方法で得られた研磨布はシリコンウエハーやフォトマスクガラスさらにはニッケルメッキアルミニウムディスクに最適に使用できるのである。
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。なお各測定方法は下記の方法によった。
(1)湿摩擦堅牢度評価
JIS L0823、II型の装置を使用する。幅30mm、長さ220mmの試験片をとり、表面を上にして摩擦試験機械の試験片台上に固定する。次に摩擦子の先端にあらかじめ蒸留水を10分間浸した後軽く絞った50mm×50mmの摩擦用白綿布かなきん3号を1枚かぶせ、荷重を200gfとし、試験片上100mmの間を毎分30回往復の速度で100往復行う。汚染の程度は汚染用グレースケールJIS L0805を用い評価を行う。良い方から、5級から1級まで評価した。
[実施例1]
ポリエステル繊維を紡糸、延伸、捲縮、カットして繊度2dtex、51mm長の短繊維を作成した。この短繊維を、カード及びクロスレイヤーを用いて積層し、ニードルパンチして不織布を作成した。得られた不織布は目付け340g/m、厚さ1.2mmであった。該不織布に、ポリエーテルエステル系ポリウレタン15%濃度のジメチルホルムアミド(以下DMFとする)溶液を含浸し、不織布表面を基材厚さの90%にスクイーズし、余分なポリウレタン樹脂を除去した。不織布に含浸された溶液の目付けは800g/mであった。その後水バス中で凝固して多孔質の高分子弾性体とし、140℃で乾燥しベース基材を得た。このベース基材をバフィングにより面を整え、表面にポリエーテルエステル系ポリウレタン20%濃度のDMF溶液をコーティングし900g/m塗布した。水バス中で凝固して多孔質のコーティング層をのせた基布とし140℃で乾燥した。次に、コーティング表面をサンドペーパーでバフィングし、表面を開孔させた。開孔径は平均40μm、ナップの厚みは450μmであった。開孔したコーティング層(多孔層)のナップ内の断面を電子顕微鏡で観察するとバフィングで発生したウレタンの粉が孔内に多く入り込んで付着していた。湿摩擦堅牢度試験を行ったところ、2級であった。
この基体の表面に、高速で回転しているブラシを用い吸引しながらブラシ掛けを行った。その直後に、シート状物の幅135cmに対し、4m/分のラインスピードにてシート状物平面の開孔した多孔層の基体表面に対し45度の角度で7cmの距離から、ノズルとしては1.4×6mm、ノズル間隔160mm、一列10個、2列計20個あるものを用いた。このとき水の圧力は3MPa(30kg/cm)、水量500リットル/分であった。また水流のあたる部分にて同時にブラシ処理を行った。ブラシはナイロン繊維、直径0.4mm、長さ25mmの繊維150本からなる繊維束を10mm間隔で芯となるシリンダーに植えつけたブラシであり、その繊維束の径は5mm、シリンダー芯の径は120mm、繊維束40列から構成されていた。ブラシの回転数は500rpmであった。
乾燥後、電子顕微鏡でナップ内を観察すると、ポリウレタンの削り粉はほとんど無かった。得られた研磨布について湿摩擦堅牢度試験を行ったところ、4級であった。
この研磨布を研磨機定盤に取り付け、シリコンウエハーを研磨したところ、研磨スラリーの汚れ発生が低減され、スクラッチも減少し平坦性が向上し、さらに寿命が従来に比べて約10%延びた。
[比較例1]
高圧水流処理を行わない以外は、実施例1と同様にして研磨布を作成した。湿摩擦堅牢度試験を行ったところ2級であった。
この研磨布を研磨機定盤に取り付け、シリコンウエハーを研磨したところ、研磨スラリーの汚れがはやく、微細スクラッチの発生頻度の多いものであった。

Claims (5)

  1. 表面に開孔した多孔層を有するシート状物に対し、表面の側より高圧水流を吹き付けると同時にブラシ処理を行い、当該高圧水流を吹き付ける処理の前または後に、回転するブラシロールを表面にあてながら、研磨屑を吸引する方法であることを特徴とする研磨布の製造方法。
  2. 多孔層がポリウレタン湿式凝固法により得られるものである請求項1記載の研磨布の製造方法。
  3. 開孔した多孔層が、最表層を機械的研削して得たものである請求項1または2記載の研磨布の製造方法。
  4. ブラシに用いる材質がナイロン繊維あるいはPET繊維である請求項1〜3のいずれか1項記載の研磨布の製造方法。
  5. 高圧水流の角度がシート状物に対し、10〜70度の角度である請求項1〜4のいずれか1項記載の研磨布の製造方法。
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