JP3187769B2 - スエード様研磨布 - Google Patents
スエード様研磨布Info
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Description
しくはメモリーディスク等に用いるアルミニッケルリン
メッキ基板(以下、Al基板と略記する)等の研磨、特
に仕上研磨に好適なスエード様研磨布に関する。
維または合成繊維からなる編織布または不織布、あるい
はこれらにポリウレタンエラストマー等の樹脂またはス
チレンブタジエンゴム、ニトリルブタジエンゴム等のゴ
ム状物質を充填して得られる基体に、ポリウレタンエラ
ストマーの溶液を塗布し、これを凝固液で処理し湿式凝
固して多孔質銀面層を形成せしめ、水洗乾燥後、該銀面
層表面を研削して得られる。
ており、例えばメモリーディスク用のAl基板等の仕上
研磨において、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化セ
リウム等の微細砥粒を分散せしめた研磨液を供給しなが
ら研磨する、いわゆる精密研磨用として広く使用されて
いる。その時研磨布は、通常4μm以上のAl基板等の
研磨取りしろが要求される一方、1段階研磨あるいは2
段階研磨で仕上げることが要求される。
材としては適度に表面が粗く、硬いものが用いられてき
た。しかしながら近年、メモリーディスク用基板は、記
憶容量の増大とともに、研磨後うねりのより低い、精度
の高いものが求められ、その要求に対応しうる研磨布が
求められている。
布は、顕微鏡観察にて研磨布表面が約50〜150μm
の振幅を有する不均一な凹凸状であった。その為研磨初
期段階では研磨布の表面状態を反映し、被研磨物である
メモリーディスク基板はうねりが大きく精密な研磨仕上
ができない状態であった。そのため、精度の良好な被研
磨物を得るためには、研磨布使用の初期段階に、被研磨
物と同等の物を数時間から数十時間研磨し研磨布そのも
のを被研磨物になじませる作業(ダミー研磨)が必要で
あった。このため、余分の被研磨物と時間を浪費し、生
産性の低い点が大きな問題であった。さらに、うねりの
改善をすべく、研磨液に配合された研磨剤の更なる微細
化を行ったが、研磨速度が低下し生産性が落ちるため、
解決困難であった。
に鑑み鋭意研究した結果、本発明を完成したものであ
る。すなわち、被研磨物のうねりの発生原因が、スエー
ド様研磨布の表面、即ち約50〜150μmの振幅を有
する不均一な凹凸状表面である事を見出し、それに対
し、穴開け後表面仕上した表面の凹凸の振幅をRy50
μm以下に制御した研磨布を開発することによって、ダ
ミー研磨の不要な、生産効率の高い研磨作業を達成し
た。さらに、被研磨物の表面の凹凸を均一な状態とし
た。そして、本願発明の研磨布によって、その初期使用
段階から1つの研磨布で、被研磨物の目的とする精度ま
での研磨が可能となった。
にポリウレタンエラストマーの水混和性有機溶剤溶液を
塗布し、水系凝固液で処理して基体上に多孔質銀面相を
形成せしめた研磨布の銀面層表面を加工することによっ
て得られる。本発明に用いられる基体としては、綿、レ
ーヨン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリロニト
リル等の繊維またはこれらの混合物からなる編織布や不
織布、或はこれらにスチレンブタジエンゴム、ニトリル
ブタジエンゴム等のゴム状物質またはポリウレタンエラ
ストマー等の樹脂を充填して得られるものが挙げられる
が、特にこれらに限定されるものではない。
リウレタンエラストマーとは、一般的に有機ジイソシア
ネート、ポリオール類及び鎖伸長剤とから製造される。
有機ジイソシアネートとしては、例えばジフェニルメタ
ン−4,4’−ジイソシアネート、トリレン−2,4−
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジン
クロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート等、或はこれらの混合物
が挙げられる。
ジペートグリコール、ポリプロピレンアジペートグリコ
ール、ポリエチレンプロピレンアジペートグリコール、
ポリブチレンアジペートグリコール、ポリエチレンブチ
レンアジペートグリコール、ポリペンタメチレンアジペ
ートグリコール等のポリエステルポリオール類、或はポ
リエチレンエーテルグリコール、ポリプロピレンエーテ
ルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコー
ル、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール等のポリエ
ーテルポリオール類、或はラクトン環を開環重合したポ
リカプロラクトン類等の両末端に水酸基を有する分子量
500〜8,000のグリコール、或はポリヘキサメチ
レンカーボネート、更にはポリヘキサメチレンカーボネ
ートと上述のポリオール類を併用し共重合させたものが
挙げられる。
だ低分子化合物、例えばエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコ
ール等のグリコール類、例えばエチレンジアミン、トリ
メチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジア
ミン等のジアミン類、あるいはアミノアルコール等を挙
げることができる。
ストマーを溶解する溶剤としては、例えばジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラ
ン、ジメチルアセトアミド、エチルアセテート、ジオキ
サン等の水混和性有機溶剤を挙げることができるが、特
にこれらに限定されるものではない。
ストマー溶液の配合物としては、ポリ塩化ビニル、ポリ
アミド、ポリアクリロニトリル、或は配合しない物等を
挙げることができる。ポリウレタンエラストマー溶液の
エラストマー固形分濃度は好ましくは10〜40重量
%、更に好ましくは15〜30重量%である。エラスト
マー固形分濃度が低過ぎる場合、溶液粘度が低過ぎて、
溶液が基体へ過度に浸み込み、良好なる多孔質銀面層が
形成されにくくなる。
は、例えば次の様にすればよい。即ち、上述の如き組成
に調整された銀面形成用ポリウレタンエラストマー溶液
を前記基体上にロールコーター、ナイフコーター等の適
宜な塗布手段を用いて、好ましくは150〜1,500
g/m2 、更に好ましくは300〜1,200g/m2
の塗布量(溶液として)になるように塗布し、次いで水
或は水とポリウレタンエラストマーの溶剤との混合液中
に浸漬して湿式凝固せしめた後、脱溶剤のための水洗、
乾燥をすることにより、基体面に垂直且つ均一な紡錘状
気孔を有する銀面層を具えたシート状物質が得られる。
銀面表面を穴開け研削し、通常のスエード様研磨布を得
る。
パー、好ましくは#100番手以上のサンドペーパー、
更に好ましくは#120〜#320番手のサンドペーパ
ーを用いて、クリアランス0.5〜2.0、ラインスピ
ード1〜15m/分、ペーパー回転数500〜3000
rpmの条件で、表面仕上を行う。
面に熱をかけることによっても表面仕上げができる。例
えば、多孔質銀面層に用いる樹脂の熱軟化温度以上に保
った熱ロールを、該スエード様研磨布の表面にあてがう
ことによって仕上られる。
極めて鋭利なバンドナイフを用いて、カッティングする
ことによっても表面仕上できる。
0μm以下の表面であり、表面孔形状も均一で且つ断面
孔形状が基体面に垂直で均一な紡錘状気孔であるスエー
ド様研磨布である。
01−1994に準拠して該スエード表面を測定して求
めた値であり、粗さ曲線からその平行線の方向に基準長
さだけ抜き取り、この抜き取り部分の山頂線と谷底線と
の間隔を粗さ曲線の縦倍率の方向に測定し、この値をマ
イクロメートル(μm)で表わしたものをいう。
述する。尚、実施例及び比較例1中の「部」及び「%」
は、特に断りの無い限り重量当たりの比率である「重量
部」及び、単位重量当たりの重量%比率である「重量
%」を意味する。
1−1994に準拠し、表面粗さ計(東京精密株式会社
製、表面粗さ形状測定機サーファコム120A)で測定
する。触針の先端部の形状は、JIS B0601−1
996に準拠し、円すい形であり、円すい形の頂角は9
0度、先端曲率半径は5μm である。また、Ryの測定
において、基準長さを8mm、評価長さを40mmにし
た。
式会社製)に装着し、研磨液(フジミインコーポレーテ
ッド株式会社製、平均粒径0.8μのアルミナを分散さ
せたDISKLITE4479を純水で1:2の割合で
希釈したもの)を用いて、3.5インチAl基板を研磨
する。基板1枚当たり6分間研磨し、それを1回とし、
全部で10回くり返し行う。研磨条件は次の通りでる。 加工圧力 80g/cm2 定盤回転数 60rpm 研磨液供給量 200cc/min
さ)は、New View 200(zygo社製、対
物レンズ2.5倍)の表面粗さ測定器にてRa(Å)を
測定し、下記基準に準拠して評価する。 ◎ 15Å未満 ○ 15以上18Å未満 △ 18以上21Å未満 × 21Å以上
りなるニードルパンチされた不織布(目付250g/m
2 、厚み1.6m/m)に、ポリウレタンエラストマー
溶液を含浸させ、水に浸漬して湿式凝固せしめた後、水
洗乾燥後、0.5mmの厚さにバフィングして基体を得
た。
ール(PTMG)をポリオール成分として用い、ジフェ
ニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジアミンを
ジメチルホルムアミド中で溶液重合させて濃度30%の
ポリウレタンエラストマー溶液を得た。このポリウレタ
ンエラストマー溶液100部に、カーボンブラック粉末
5部、ステアリルアルコール3部、ジメチルホルムアミ
ド100部を加え、銀面ポリウレタンエラストマー塗布
液を得た。
ターで1000g/m2 塗布した後、35℃の凝固浴
(水:ジメチルホルムアミド=90:10重量比)の中
に浸漬して凝固させ、温水で充分に脱溶媒した後、15
0℃にて熱風乾燥を行い、シート状物質を得た。
開け研削し、スエード様研磨布を得た。このスエード様
研磨布を、表1に示した各番手の各サンドペーパーを用
いて、クリアランス0.9〜1.1、ラインスピード1
〜10m/分、ぺーパー回転数500〜1500rpm
の条件で、各研削回数にて、スエード様研磨布の表面仕
上げを行い、本発明のスエード様研磨布を得た。
表1比較例1に示した如く、表面仕上を行わないスエー
ド様研磨布を得た。
スエード様研磨布を用いて、被研磨物であるAl基板を
研磨した場合、その表面状態は、研削2バッチ目でも研
削10バッチ目と略同等のうねりしか無かった。従っ
て、Ryが50μm以下のスエード様研磨布は、研磨布
の初期使用段階からAl基板表面の研磨状態を良好にす
る研磨布である。一方、比較例1に示した如く、表面処
理を施さず或は表面処理が充分でないことから、スエー
ド様研磨布の表面粗さがRyが50μm以上となった研
磨布を用いた場合、研磨したAl基板の表面状態は、研
削2バッチ目と研削10バッチ目のうねりが大きく異な
った。このことは、研磨初期のAl基板のうねりは、悪
い位置づけにあり、Al基板は製品として成し得ない事
を示す。従って、比較例1の研磨布は、初期使用段階に
おいてAl基板の研磨効率を低下させるものである。
Ry50μm以下であり、表面の滑らかさ、平滑性に優
れている。このため、本発明のスエード様研磨布を用い
てA1基板等の研磨を行うと、スエード様研磨布の使用
初期から、被研磨物の表面はうねりの少ない、良好な研
磨状態と成る。この様に、本発明のスエード様研磨布
は、被研磨物の研磨における立ち上がり性が良好である
ことから、ダミー研磨を行う時間が少ないか殆ど不要と
なり、従来の研磨布と比べ、被研磨物の生産性を向上さ
せる優れた研磨ができるのである。
Claims (1)
- 【請求項1】 穴開け後表面仕上した表面粗さがRy5
0μm以下のスエード様研磨布。
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---|---|---|---|
JP15861698A JP3187769B2 (ja) | 1998-05-21 | 1998-05-21 | スエード様研磨布 |
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