JP2004342985A - 研磨装置および研磨パッドのドレッシング方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】研磨パッド2に複数の同心円状の溝8を形成する溝形成機構3と、溝形成機構3の刃先14によって削られて発生する屑を高圧の純水を噴射し除去する研磨パッド洗浄用クリ−ナ6とを設け、高さセンサ9で溝8の深さを監視しながらウェハ31を研磨し、溝8の深さを一定に保つ。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェハである基板の表面を平坦に研磨する研磨装置に関し、特に、研磨パッドの研磨面にある同心円状の複数の溝を成形する溝形成機構を備える研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、化学機械平坦化法(Chemical Mechanical Pl−anarization法)は、半導体ウェハ(以下ウェハと記す)に形成された絶縁膜の表面を研磨する工程に用いられている。このCMP法による研磨方法は、絶縁膜表面上にある微小な凸部を、該凸部より低い位置にある絶縁膜をあまり薄くすることなく除去することができる。
【0003】
ウェハ表面を研磨する研磨パッドは、研磨する毎に減耗し研磨性能が低下する。このため、適時、研磨パッド表面をこすり落し、毛ば立てるといった所謂ドレッシング処理して研磨パッドの表面を修復する必要がある。しかしながら、このドレッシング作業は、研磨作業の前後に行なわなければならず。研磨工程の稼働率を低下させるという問題がある。
【0004】
かかる問題を解消する研磨パッドをドレッシングする方法が提案されている。図4はオンラインでドレッシングできる従来の研磨装置の一例を説明するための図である。この研磨装置は、図4に示すように、ウェハ表面206Sを研磨しながら、キャリア202に格納されているドレッシング機構を下降させて、該ドレッシング機構の底部の外周部に設けられたドレッシング手段208Aを研磨パッド210Sに接触させ、キャリア202の回転運動と並進運動により、研磨パッド表面210Sを均一にドレッシング処理していることを特徴としている(特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−52231号公報(第8−9頁、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年、この種の研磨装置においては、定常的に供給されるスラリ−(研磨剤)がウェハの上面に均一に供給され、かつスラリ−が停留しないように、スラリ−の流動性を考慮して研磨パッドに穴や溝が形成されている。このような研磨パッドの場合、ドレッシングする毎に、穴や溝の深さが浅くなり、スラリ−の運搬性能が劣化し、研磨が安定して行えない。さらに、研磨パッドの寿命が短くなるという問題がある。
【0007】
従って、本発明の目的は、研磨パッドへのスラリ−の流動性および研磨パッドの研磨性能を維持し、かつ研磨パッドの寿命を長くする研磨装置および研磨パッドのドレッシング方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の特徴は、一方向に回転する定盤と、この定盤に貼り付けられる研磨パッドと、前記研磨パッドに研磨剤を供給する研磨剤供給ノズルと、半導体ウェハを保持し前記研磨パッド面に該半導体ウェハを押し付け回転するヘッドと、前記半導体ウェハが研磨された後に前記研磨パッドに同心円状の複数の溝を形成する複数の刃先をもつ溝形構と、前記溝形成機構により発生する屑を高圧純水で除去する前記研磨パッド洗浄用クリ−ナとを備えることを特徴とする研磨装置成機とを備える研磨装置である。
【0009】
また、前記研磨パッドの表面から前記溝の底までの深さを検知する高さセンサを備えることが望ましい。さらに、前記高さセンサが得られる前記溝の深さに応じて前記溝形成機構の刃先の切込み量を制御する送り機構を備えることが望ましい。そして、好ましくは、前記送り機構は、前記溝形成機構体に内蔵するナットに噛合う送りねじと、送りねじを回転するパルスモ−タとを備えることである。
【0010】
一方、前記複数の刃先は、一体化されているか、または、単一の刃先の複数枚を交互に積み重ねて組立てられることが望ましい。また、必要に応じて、前記半導体ウェハの研磨前または研磨後に前記研磨パッドの面を目立たせるコンディショナ−を備えることである。
【0011】
本発明の他の特徴は、一方向に回転する定盤と、この定盤に貼り付けられる研磨パッドと、前記研磨パッドに研磨剤を供給する研磨剤供給ノズルと、半導体ウェハを保持し前記研磨パッド面に該半導体ウェハを押し付け回転するヘッドと、前記半導体ウェハが研磨された後に前記研磨パッドに同心円状の複数の溝を形成する複数の刃先をもつ溝形成機構と、前記溝形成機構により発生する屑を高圧純水で除去する研磨パッド洗浄用クリ−ナとを備える研磨装置成機において、前記半導体ウェハを研磨しながら前記溝形成機構により前記研磨パッドに該溝を形成し、前記研磨パッド洗浄用クリ−ナにより高圧純水を噴射し発生する屑を除去する研磨パッドのドレッシング方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について図面を参照して説明する。
【0013】
図1(a)および(b)は本発明の一実施の形態における研磨装置を示す上面図および側面図である。この研磨装置は、図1に示すように、矢印で示す方向に回転する定盤1と、この定盤1に貼り付けられる研磨パッド2と、研磨パッド2に研磨剤を供給する研磨剤供給ノズル7と、ウェハ31を保持し研磨パッド2の表面にウェハ31を押し付け回転するヘッド4と、ウェハ31が研磨された後に研磨パッド2に同心円状の複数の溝8を形成する複数の刃先14をもつ溝形成機構3と、溝形成機構3により発生する屑を高圧で噴射される純水15で除去する研磨パッド洗浄用クリ−ナ6を備えている。
【0014】
また、溝形成機構3は、刃先14を保持する溝形成機構体11と、刃先14に切り込み与える送り機構10とで構成され、送り機構11は、上下案内用のガイドと、パルスモ−タ16により回転する送りねじ13とを備えている。この送りねじ13は溝形成機構体11のナット12と噛合い、パルスモ−タ16の回転により刃先14に切り込み量を与えることになる。
【0015】
さらに、高さセンサ9は、一対の距離センサ、例えば、マイケルソン式光干渉計である距離センサで構成されている。一つ距離センサは研磨パッド2の表面の高さを測定し、他の距離センサは溝8の底部の高さを測定している。結局、この二つの距離センサの測定値の差で溝8の深さを求めている。
【0016】
そして、初期の溝8の深さ、例えば、0.5mmとすると、刃先14を研磨パッド2に切り込ませ、深さ0.5mmになるまで、定盤1の回転にさせ加工する。それ以降の研磨中は、高さセンサ9は常時溝8の深さを監視し、深さの変化に応じてパルスモ−タ16に送るパルス列を制御し、刃先14の切り込み量を決定し、溝8の深さが初期値を維持するように加工修正する。
【0017】
図2(a)および(b)は図1の溝形成機構の刃先取り付け構造を説明するための図である。この溝形成機構の刃先取り付け構造は、図2(a)に示すように、複数の刃先14を一体化して製作された刃体部17を溝形成機構体11の溝にはめ込み、位置決めピン18により刃先14の突出量を設定し、締付けボルト19により刃体部17を固定保持している。
【0018】
また、刃体部17は、脆い超硬質金属でなく靭性の高い工具鋼から本体を切り出し、しかる後焼入れしてから、微細な刃先を研削で突出させることが望ましい。特に、ポリウレタン樹脂のような柔らかい被切削物に対しては、刃先14のすくい角および逃げ角を通常の切削バイトより大きくする必要がある。そして、刃先14の幅を、例えば、0.3mm程度とし、刃先14のピッチを、2mm程度が望ましい。
【0019】
他の溝形成機構の刃先取り付け構造は、図2(b)に示すように、刃先をもつ複数の刃先部材14aと複数のスペ−サとを交互に積み重ね刃体部を組み立てている。それ以外は前述溝形成機構の刃先取付け構造と同じである。この短冊状の刃先部材14aは、板状の鋼材を切り出し焼入れ研磨することで簡単に製作されるという利点がある上に、スペ−サ20の厚みを任意に変えることで刃先のピッチを自由に設定できるという効果がある。
【0020】
図3は本発明の一実施の形態における研磨パッドのドレッシング方法を説明するためのフロ−チャ−トである。次に、図1および図3を参照して、研磨装置の動作を説明する。
【0021】
まず、図3のステップAで、図1のヘッド4およびコンディショナ−5を上昇させた状態で、定盤1を回転させ、溝形成機構3の刃先14を研磨パッド2面に切り込ませ溝8を形成する。溝8が形成された研磨パッド2は、定盤1の回転に伴って移動し、研磨パッド洗浄用クリ−ナ6から噴射される高圧の純水により削り取られた研磨パッド2の切り屑は研磨パッド2の表面から外側へ押し流される。このとき、刃先14の切り込み量は、定盤1の一回転当たり、例えば、0.1mm程度とする。
【0022】
次に、図3のステップBで、図1の高さセンサ9の深さの読み取り値が規定値(例えば、0.5mm)に達しかを判定する。もし、達していなかったら、そのまま溝加工を進める。もし、溝の深さが規定値に達したら、図3のステップCに進み、図1のヘッド4を下降させウェハ31を研磨パッド2に押し付け、研磨剤供給ノズル7からスラリ−を供給しウェハ31を研磨すると同時に高さセンサ9による溝8の深さの変化を監視する。
【0023】
次に、図3のステップDで、一定経過時間毎に、高さセンサ9により溝8の変化を監視しているうちに、溝8の深さが浅くなったら、ステップEに進み、浅くなった数値だけ刃先14の送り量を増加させ、溝8を加工しながらウェハ31を研磨する。そして、ステップCに戻り、ウェハを研磨しながら溝8の深さの監視を続ける。
【0024】
所定研磨時間が経過すると、ステップFでウェハ31の研磨が終了する。この研磨終了後、研磨パッド2の表面を観察し、必要に応じて、研磨パッド2の表面をドレッシングする。これには、図1のコンディショナ−5を下降させ、定盤1を回転させながら、コンディショナ−5を支軸を中心にして旋回させ、研磨パッド2の表面の目立てを行う。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、研磨剤の流れを円滑にする溝を形成し、常に形成された溝の深さを監視しかつ溝の深さを一定に維持することにより、研磨剤の運搬効率を維持し、研磨性能を安定して維持し、品質の高いウェハの研磨ができるという効果がある。
【0026】
また、溝の深さが一定に維持することから、研磨パッドの寿命が長くなり、研磨パッドの交換頻度の減少および交換のための費用の低減ならびに稼動率の向上が図れるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における研磨装置を示す上面図および側面図である。
【図2】図1の溝形成機構の刃先取り付け構造を説明するための図である。
【図3】本発明の一実施の形態における研磨パッドのドレッシング方法を説明するためのフロ−チャ−トである。
【図4】オンラインでドレッシングできる従来の研磨装置の一例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 定盤
2 研磨パッド
3 溝形成機構
4 ヘッド
5 コンディショナ−
6 研磨パッド洗浄用クリ−ナ
7 研磨剤供給ノズル
8 溝
9 高さセンサ
10 送り機構
11 溝形成機構体
12 ナット
13 送りねじ
14 刃先
16 パルスモ−タ
18 位置決めピン
19 締付けボルト
Claims (8)
- 一方向に回転する定盤と、この定盤に貼り付けられる研磨パッドと、前記研磨パッドに研磨剤を供給する研磨剤供給ノズルと、半導体ウェハを保持し前記研磨パッド面に該半導体ウェハを押し付け回転するヘッドと、前記半導体ウェハが研磨された後に前記研磨パッドに同心円状の複数の溝を形成する複数の刃先をもつ溝形成機構と、前記溝形成機構により発生する屑を高圧純水で除去する研磨パッド洗浄用クリ−ナとを備えることを特徴とする研磨装置。
- 前記研磨パッドの表面から前記溝の底までの深さを検知する高さセンサを備えることを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
- 前記高さセンサが得られる前記溝の深さに応じて前記溝形成機構の刃先の切込み量を制御する送り機構を備えることを特徴とする請求項2記載の研磨装置。
- 前記送り機構は、前記溝形成機構体に内蔵するナットに噛合う送りねじと、送りねじを回転するパルスモ−タとを備えることを特徴とする請求項3記載の研磨装置。
- 前記複数の刃先は、一体化されていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4記載の研磨装置。
- 前記複数の刃先は、単一の刃先の複数枚とスペ−サの複数枚とを交互に積み重ねて組立てられることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項または請求項4記載の研磨装置。
- 前記半導体ウェハの研磨前または研磨後に前記研磨パッドの面を目立たせるコンディショナ−を備えることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項6記載の研磨装置。
- 一方向に回転する定盤と、この定盤に貼り付けられる研磨パッドと、前記研磨パッドに研磨剤を供給する研磨剤供給ノズルと、半導体ウェハを保持し前記研磨パッドに前記半導体ウェハを押し付け回転するヘッドと、前記半導体ウェハが研磨された後に前記研磨パッドに同心円状の複数の溝を形成する複数の刃先をもつ溝形成機構と、前記溝形成機構により発生する屑を高圧純水で除去する研磨パッド洗浄用クリ−ナとを備える研磨装置において、前記半導体ウェハを研磨しながら前記溝形成機構により前記研磨パッドに該溝を形成し、前記研磨パッド洗浄用クリ−ナにより高圧純水を噴射し発生する屑を除去することを特徴とする研磨パッドのドレッシング方法。
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JP2003140448A JP2004342985A (ja) | 2003-05-19 | 2003-05-19 | 研磨装置および研磨パッドのドレッシング方法 |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008088563A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Teijin Cordley Ltd | 研磨布の製造方法 |
JP2011161623A (ja) * | 2010-12-08 | 2011-08-25 | Toho Engineering Kk | 研磨パッドの再生方法 |
KR101366153B1 (ko) | 2012-01-04 | 2014-03-12 | 주식회사 엘지실트론 | 웨이퍼 연마 장치의 드레서 |
CN104858783A (zh) * | 2014-02-26 | 2015-08-26 | 盛美半导体设备(上海)有限公司 | 研磨垫修整方法 |
CN104858784A (zh) * | 2014-02-26 | 2015-08-26 | 盛美半导体设备(上海)有限公司 | 研磨垫修整方法 |
WO2024099307A1 (zh) * | 2022-11-07 | 2024-05-16 | 杭州众硅电子科技有限公司 | 一种用于cmp设备抛光垫沟槽修整的方法 |
-
2003
- 2003-05-19 JP JP2003140448A patent/JP2004342985A/ja active Pending
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