JP5241564B2 - 活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物、インクジェット記録方法、および印刷物 - Google Patents
活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物、インクジェット記録方法、および印刷物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5241564B2 JP5241564B2 JP2009046569A JP2009046569A JP5241564B2 JP 5241564 B2 JP5241564 B2 JP 5241564B2 JP 2009046569 A JP2009046569 A JP 2009046569A JP 2009046569 A JP2009046569 A JP 2009046569A JP 5241564 B2 JP5241564 B2 JP 5241564B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- ink composition
- general formula
- jet recording
- ink jet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 0 C*(C)(C)CN(C=C)C(C)=O Chemical compound C*(C)(C)CN(C=C)C(C)=O 0.000 description 1
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/02—Printing inks
- C09D11/10—Printing inks based on artificial resins
- C09D11/101—Inks specially adapted for printing processes involving curing by wave energy or particle radiation, e.g. with UV-curing following the printing
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/30—Inkjet printing inks
- C09D11/32—Inkjet printing inks characterised by colouring agents
- C09D11/322—Pigment inks
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/24—Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.]
- Y10T428/24802—Discontinuous or differential coating, impregnation or bond [e.g., artwork, printing, retouched photograph, etc.]
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/31504—Composite [nonstructural laminate]
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/31504—Composite [nonstructural laminate]
- Y10T428/31855—Of addition polymer from unsaturated monomers
Description
専用紙を必要とするインクジェット記録方式は、記録媒体が制限されること、記録媒体のコストアップが問題となる。そこで、専用紙と異なる被転写媒体へインクジェット方式により記録する試みが多数なされている。
一般に、水を希釈剤として含む水性インクや有機溶剤を希釈剤として含む溶剤型インクと比較して、活性放射線硬化型インクによるインクジェット記録方式は、ガラス、金属、プラスチック基材といった非吸収性基材への描画が可能であり、基材の適応範囲が広い、描画画像の耐擦過性や耐溶剤性に優れる、感度が高い、生産性に優れる、揮発性の溶剤を含まないので臭気等の人体への影響や環境への負荷が小さい、といったメリットを有する。このため、産業用途での利用が期待されている。
活性放射線硬化型インクジェット記録用インクの着色剤としては、耐光性や耐候性に優れることから、顔料が広く使用されている。
しかしながら、色材に各色顔料を用い、吐出安定性に優れた紫外線硬化型インクジェット記録用インク組成物が強く求められている。
そこで、長期間保存後または高温経時後の紫外線硬化型インクジェット記録用イエロー色インクにおいて、吐出インク体積のバラツキを小さくし、目標着弾位置からのズレを小さくすることにより、濃度ムラおよび筋ムラを改善することが求められており、以下の点が本発明の課題となる。
即ち、本発明の課題は、長期間保存後または高温経時後であっても、吐出安定性に優れた活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物を提供することにある。
また、本発明の他の課題は、上記活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物を用いた、濃度ムラおよび筋ムラを改善しうるインクジェット記録方法、および該インクジェット記録方法により得られた、高品質の印刷物を提供することにある。
<1> (A)下記一般式(1)で表されるアゾ顔料およびその互変異性体ならびにそれらの塩および水和物の少なくとも1種、
(B)高分子分散剤、
(C)ラジカル重合性化合物、および、
(D)ラジカル重合開始剤を含有することを特徴とする活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物。
吐出された活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物に活性放射線を照射して、前記活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物を硬化する工程を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
また、本発明によれば、上記活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物を用いた、濃度ムラおよび筋ムラを改善しうるインクジェット記録方法、および該インクジェット記録方法により得られた、高品質の印刷物を提供することができる。
以下、まず、本発明の活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物について詳細に説明する。
以降、本発明の活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物を、単に、「インク組成物」と称する場合がある。
本発明のインク組成物は、(A)一般式(1)で表されるアゾ顔料およびその互変異性体ならびにそれらの塩および水和物の少なくとも1種、(B)高分子分散剤、(C)ラジカル重合性化合物、および、(D)ラジカル重合開始剤を含有することを特徴とする。
これら(A)〜(D)成分について、順に説明する。
本発明に用いられるアゾ顔料は、代表的には一般式(1)で表される。また、(A)アゾ顔料は一般式(1)で表される構造であっても、その互変異性体であってもよい。
以下、下記一般式(1)で表されるアゾ顔料について説明する。
一般式(1)で表される化合物は、その特異的な構造により分子間相互作用を形成しやすく、水または有機溶媒等に対する溶解性が低く、アゾ顔料とすることができる。
ここで、顔料は、水や有機溶媒等に分子分散状態で溶解させて使用する染料とは異なり、溶媒中に分子集合体等の固体粒子として微細に分散させて用いるものである。
Zが6員含窒素ヘテロ環に由来する2価の基の場合、色素分子の分子内、分子間作用が、水素結合性、分子の平面性の点からもより向上しやすい点で好ましい。
Y1およびY2として特に好ましくは、水素原子、アルキル基(例えば、メチル基)、アリール基(例えば、フェニル基)、ヘテロ環基(例えば、2−ピリジル基)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基)であり、さらに好ましくは、水素原子、メチル基、フェニル基、メチルチオ基であり、その中でも水素原子が最も好ましい。
なお、Y1およびY2は同一であっても異なっていてもよい。
R11およびR12が置換基を表す場合、その置換基としては、炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、2−メチルスルホニルエチル、3−フェノキシプロピル、トリフルオロメチル)、炭素数7〜18の直鎖または分岐鎖アラルキル基(例えば、ベンジル)、炭素数2〜12の直鎖または分岐鎖アルケニル基(例えば、ビニル)、炭素数2〜12の直鎖または分岐鎖アルキニル基(例えば、エチニル)、炭素数3〜12の直鎖または分岐鎖シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル)、炭素数3〜12の直鎖または分岐鎖シクロアルケニル基(例えば、シクロペンテニル)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、アリール基(例えば、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル)、ヘテロ環基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アミノ基、アルキルオキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−メチルスルホニルエトキシ)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、3−t−ブチルオキシカルボニルフェノキシ、3−メトキシカルボニルフェニルオキシ、アシルアミノ基(例えば、アセトアミド、ベンズアミド、4−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンアミド)、アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルブチルアミノ)、アリールアミノ基(例えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリノ)、ウレイド基(例えば、フェニルウレイド、メチルウレイド、N,N−ジブチルウレイド)、スルファモイルアミノ基(例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、オクチルチオ、2−フェノキシエチルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ、2−カルボキシフェニルチオ)、アルキルオキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ)、アルキルスルホニルアミノ基およびアリールスルホニルアミノ基(例えば、メチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、p−トルエンスルホニルアミノ)、カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−フェニルスルファモイル)、スルホニル基(例えば、メチルスルホニル、オクチルスルホニル、フェニルスルホニル、p−トルエンスルホニル)、アルキルオキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル)、ヘテロ環オキシ基(例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイルオキシ基(例えば、N−メチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ)、シリルオキシ基(例えば、トリメチルシリルオキシ、ジブチルメチルシリルオキシ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、イミド基(例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、ヘテロ環チオ基(例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2,4−ジ−フェノキシ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ、2−ピリジルチオ)、スルフィニル基(例えば、3−フェノキシプロピルスルフィニル)、ホスホニル基(例えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル)、アシル基(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベンゾイル)、イオン性親水性基(例えば、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基および4級アンモニウム基)が挙げられる。
なお、R11およびR12は同一であっても異なっていてもよい。
また、G1およびG2がアルキル基を表す場合、総炭素数5以下のアルキル基であることが好ましく、総炭素数3以下のアルキル基であることがより好ましく、メチル基が最も好ましい。
なお、G1およびG2は同一であっても異なっていてもよい。
W1およびW2で表されるアルコキシ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基等が挙げられる。
具体的には、アルキル基としては、好ましくは、炭素数1から30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、エイコシル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。シクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基等が挙げられる。ビシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数5から30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[1.2.2]ヘプタン−2−イル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−3−イル基等が挙げられる。
W1およびW2が、総炭素数5以下のアルコキシ基、アミノ基、または総炭素数5以下のアルキルアミノ基の場合、色素分子が分子内および分子間で相互作用を強固に形成しやすくなり、より安定な分子配列の顔料を構成しやすくなることで、良好な色相、高い堅牢性(耐光・ガス・熱・水・薬品)の点で好ましい。
なお、W1およびW2は、同一であっても異なっていてもよい。
例えば、一般式(1)で表されるアゾ顔料には、下記一般式(1’)で表されるアゾ−ヒドラゾンの互変異性体が考えられる。
本発明は、一般式(1)で表されるアゾ顔料の互変異性体である以下の一般式(1’)で表される化合物もその範囲に含むものである。
また、G1、G2で表されるアルキル基としては、総炭素数5以下のアルキル基がより好ましく、総炭素数3以下のアルキル基がより好ましく、メチル基が最も好ましい。
X11、X12は、それぞれ独立に、上記一般式(1)中のZで表される含窒素ヘテロ環化合物に由来する2価の基(Het.)中のヘテロ原子を表す。
また、本発明において、一般式(1)で表されるアゾ顔料は、分子内水素結合または分子内交叉水素結合を形成する置換基を有することが好ましい。本発明における一般式(1)で表されるアゾ顔料は、少なくとも1個以上の分子内交叉水素結合を形成する置換基を有することが好ましく、少なくとも3個以上の分子内水素結合を形成する置換基を有することがより好ましく、少なくとも3個以上の分子内水素結合を形成する置換基を有し、且つ、それらの水素結合の少なくとも2個が分子内交叉水素結合を形成する置換基を有する場合が特に好ましい。
この構造が好ましい要因としては、一般式(2)で示すようにアゾ顔料構造に含有するヘテロ環を構成する窒素原子、水素原子およびヘテロ原子(アゾ基またはその互変異性体であるヒドラゾン基の窒素原子とカルボニル基の酸素原子またはアミノ基の窒素原子)が少なくとも1個以上の分子内の交叉水素結合(分子内水素結合)を容易に形成し易いことが挙げられる。
これらの構造が好ましい要因としては、上記一般式(2)で示すように、アゾ顔料が含有するヘテロ環基を構成する窒素原子、アミノ基の水素原子およびヘテロ原子(例えば、アゾ基またはその互変異性体であるヒドラゾン基の窒素原子、カルボニル基の酸素原子またはアミノ基の窒素原子)が少なくとも4個以上の分子内水素結合を容易に形成し易く、且つ、少なくとも2個以上の分子内の交叉水素結合を容易に形成し易いことが挙げられる。
その結果、分子の平面性が上がり、さらに分子内・分子間相互作用が向上し、例えば一般式(2)で表されるアゾ顔料の結晶性が高くなり(高次構造を形成し易くなり)、顔料としての要求性能である、光堅牢性、熱安定性、湿熱安定性、耐水性、耐ガス性およびまたは耐溶剤性が大幅に向上するため、最も好ましい例となる。
本発明における一般式(1)で表されるアゾ顔料に結晶多形が存在する場合、その結晶型はどの多形であってもよく、また2種以上の多形の混合物であってもよいが、結晶型が単一のものを主成分とすることが好ましい。すなわち結晶多形の混入が少ないものが好ましく、単一の結晶型を有するアゾ顔料の含有量はアゾ顔料全体に対し70%〜100%、好ましくは80%〜100%、より好ましくは90%〜100%、さらに好ましくは95%〜100、特に好ましくは100%である。
アゾ顔料における結晶多形の混合比は、単結晶X線結晶構造解析、粉末X線回折(XRD)、結晶の顕微鏡写真(TEM)、IR(KBr法)等の固体の物理化学的測定値から確認できる。
一般式(1)で表されるアゾ顔料は、例えば、下記一般式(A)で表されるヘテロ環アミンを酸性条件でジアゾニウム化し、下記一般式(B)で表される化合物とカップリング反応を行い、常法による後処理を行うことで、製造することができる。
また、上記一般式(B)で表される化合物は、国際公開第06/082669号や特開2006−57076号公報に記載の方法、および、それに準じた方法で製造することができる。
カップリング反応は、上述の方法で得られたジアゾニウム塩と上記一般式(B)で表される化合物とを40℃以下、好ましくは、25℃以下で10分〜12時間程度反応させることで行うことができる。
この後処理の方法としては、例えば、ソルベントソルトミリング、ソルトミリング、ドライミリング、ソルベントミリング、アシッドペースティング等の磨砕処理、溶媒加熱処理などによる顔料粒子制御工程、樹脂、界面活性剤および分散剤等による表面処理工程が挙げられる。
溶媒加熱処理に使用される溶媒としては、例えば、水、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、イソプロパノール、イソブタノール等のアルコール系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の極性非プロトン性有機溶媒、氷酢酸、ピリジン、またはこれらの混合物等が挙げられる。上記で挙げた溶媒に、さらに無機または有機の酸または塩基を加えてもよい。溶媒加熱処理の温度は所望する顔料の一次粒子径の大きさによって異なるが、40〜150℃が好ましく、60〜100℃がさらに好ましい。また、処理時間は、30分〜24時間が好ましい。
また、一般式(1)で表されるアゾ顔料およびその互変異性体ならびにそれらの塩および水和物の含有量は、インク組成物の全量に対して、0.1〜10質量%が好ましく、1〜7質量%がより好ましく、2〜5質量%がさらに好ましい。
一般式(1)で表されるアゾ顔料の含有量がこの範囲であれば、所望のイエローの色相が得られ、且つ、吐出安定性にも優れることとなる。
併用可能な顔料の例としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、14C、16、17、24、34、35、37、42、53、55、65、73、74、75、81、83、93、95、97、98、100、101、104、108、109、110、114、117、120、128、129、138、150、151、153、154、155、180を挙げることができる。
このように、一般式(1)で表されるアゾ顔料とその他の顔料を併用する場合、一般式(1)で表されるアゾ顔料の含有量は、顔料全体に対して20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましい。
本発明のインク組成物は(B)高分子分散剤を含有する。
本発明において、前述した一般式(1)で表されるアゾ顔料を混合・分散する工程は、高分子分散剤の存在下にて行うことが好ましい。
本発明における「高分子分散剤」とは、重量平均分子量が1,000以上の分散剤を意味する。
高分子分散剤の主鎖骨格は、特に制限は無いが、ポリウレタン骨格、ポリアクリル骨格、ポリエステル骨格、ポリアミド骨格、ポリイミド骨格、ポリウレア骨格等が挙げられ、インク組成物の保存安定性の点で、ポリウレタン骨格、ポリアクリル骨格、ポリエステル骨格が好ましい。また、高分子分散剤の構造に関しても特に制限はないが、ランダム構造、ブロック構造、くし型構造、星型構造等が挙げられ、同様に保存安定性の点で、ブロック構造またはくし型構造が好ましい。
上記範囲であると、顔料の凝集・沈降、インク粘度上昇が生じず、保存安定性に優れるインク組成物が得られ、インク粘度が低粘度となり、吐出安定性にも優れるインク組成物が得られる。
本発明のインク組成物は(C)ラジカル重合性化合物(以下、「重合性化合物」または「モノマー」ともいう。)を含有する。
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればどのようなものでもよく、モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態を持つものが含まれる。ラジカル重合性化合物は1種のみ用いてもよく、また、目的とする特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用してもよく、2種以上併用して用いることが、反応性、印刷物の品質を制御する上で好ましい。
重合性化合物としては、芳香族単官能エチレン性不飽和化合物、N−ビニルラクタム類、脂肪族環状構造を有する単官能エチレン性不飽和化合物、および、多官能エチレン性不飽和化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物を含有することがより好ましい。
以下、それぞれについて詳述する。
脂肪族環状構造を有する単官能エチレン性不飽和化合物、および芳香族単官能エチレン性不飽和化合物は、以下の式(C1)で表される単官能エチレン性不飽和化合物であることが好ましい。なお、脂肪族環状構造を有する単官能エチレン性不飽和化合物とは、ヘテロ原子を含んでもよい脂環式炭化水素基を有する単官能エチレン性不飽和化合物であり、また、芳香族単官能エチレン性不飽和化合物とは、芳香族基を有する単官能エチレン性不飽和化合物である。
また、単官能エチレン性不飽和化合物は、ラジカル重合性モノマーであり、重合性のあるエチレン性不飽和結合を1つのみ有するモノマーである。重合性のあるエチレン性不飽和結合を有する基としては、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基、ビニル基、ビニルオキシ基が好ましく例示できる。
なお、本発明において、脂肪族環状構造を有するラジカル重合性モノマーは、脂肪族環状構造の他にエチレン性不飽和結合を有しており、脂肪族環状構造内に有するエチレン性不飽和結合は、重合性のあるエチレン性不飽和結合に該当しない。また、芳香族単官能エチレン性不飽和化合物は、芳香族基の他に、エチレン性不飽和結合を1つ有する化合物である。
本発明において、重合性化合物として、N−ビニルラクタム類を使用することができる。
本発明に用いることができるN−ビニルラクタム類の好ましい例として、下記一般式(C)で表される化合物が挙げられる。
N−ビニルラクタム類はインク組成物中に1種のみ含有されていてもよく複数種含有されていてもよい。
本発明におけるラジカル重合性化合物として、アクリレート基、メタクリレート基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基、ビニルオキシ基、およびN−ビニル基よりなる群から選択されるエチレン性不飽和二重結合基を2つ以上有する多官能エチレン性不飽和化合物(以下、多官能モノマーと称する。)を使用することもできる。
多官能モノマーを含有することで、高い硬化膜強度を有する画像を提供できるインク組成物が得られる。
中でも、環状構造を有していない非環状多官能モノマーが好ましい。
ラジカル重合性化合物として、下記の非環状単官能モノマーをあわせて使用することもできる。
非環状単官能モノマーは比較的低粘度であり、例えば、インク組成物を低粘度化する目的においても好ましく使用できる。ただし、硬化膜のべとつきを抑えることや、成形加工時にキズ等を発生させない高い膜強度を与えるという観点で、下記非環状単官能モノマーがインク組成物全体に占める割合は、20質量%以下であることが好ましい。より好ましくは15質量%以下である。
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度の観点から、ジビニルエーテル化合物、トリビニルエーテル化合物が好ましく、特に、ジビニルエーテル化合物が好ましい。ビニルエーテル化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。本発明においてビニルエーテル化合物は特に低粘度化の目的で好ましく使用されるが、添加量が多くなると硬化性の劣化や硬化膜表面のべたつきを引き起こすことがあり、ビニルエーテル化合物の添加量はインク組成物の全体に対して20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明のインク組成物は、(D)ラジカル重合開始剤(以下、「重合開始剤」、「光重合開始剤」、「光開始剤」ともいう。)を含有する。本発明において、ラジカル重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。本発明に用いることができるラジカル重合開始剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明において、ラジカル重合開始剤として、その他のラジカル重合開始剤を含有することができる。
その他のラジカル重合開始剤としては、α−ヒドロキシアセトフェノン化合物、オキシムエステル化合物が例示できる。
α−ヒドロキシアセトフェノン化合物として具体的には、特開2008−246832号公報の段落〔0097〕〜〔0100〕に記載の化合物が挙げられ、ここに記載の化合物を本発明でも好適に用いることができる。
また、オキシムエステル化合物として具体的には、特開2008−246832号公報の段落〔0101〕〜〔0105〕に記載の化合物が挙げられ、ここに記載の化合物を本発明でも好適に用いることができる。
本発明のインク組成物は、前記(A)〜(D)成分以外に、下記に示すようなその他の成分を含有していてもよい。
本発明においては、(D)ラジカル重合開始剤の感度を向上させる目的で、増感色素を添加してもよい。増感色素としては、以下の化合物類に属しており、かつ350nmから450nm域に吸収波長を有するものが好ましい。
増感色素としては、例えば、多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)が挙げられる。
さらに、本発明のインク組成物には、感度を一層向上させる、あるいは酸素による重合阻害を抑制する等の作用を有する公知の化合物を共増感剤として加えてもよい。
このような共増感剤としては、アミン類、例えば、M. R. Sanderら著「Journal of Polymer Society」第10巻3173頁(1972)、特公昭44−20189号公報、特開昭51−82102号公報、特開昭52−134692号公報、特開昭59−138205号公報、特開昭60−84305号公報、特開昭62−18537号公報、特開昭64−33104号公報、Research Disclosure 33825号に記載の化合物等が挙げられ、より具体的には、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等が挙げられる。
また他の共増感剤としては、例えば、アミノ酸化合物(例、N−フェニルグリシン等)、特公昭48−42965号公報記載の有機金属化合物(例、トリブチル錫アセテート等)、特公昭55−34414号公報記載の水素供与体、特開平6−308727号公報記載のイオウ化合物(例、トリチアン等)、特開平6−250387号公報記載のリン化合物(ジエチルホスファイト等)、特願平6−191605号公報記載のSi−H、Ge−H化合物等が挙げられる。
本発明のインク組成物には、目的に応じて種々の添加剤を併用することができる。例えば、インク組成物の安定性向上のため、酸化防止剤、重合禁止剤を添加することができる。
また、本発明のインク組成物には、さらに、各種の有機系および金属錯体系の褪色防止剤、射出物性の制御を目的としたチオシアン酸カリウム、硝酸リチウム、チオシアン酸アンモニウム、ジメチルアミン塩酸塩などの導電性塩類、被記録媒体との密着性を改良するため、極微量の有機溶剤を添加することができる。
また、本発明のインク組成物には、液物性調整のためにノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤や、有機フルオロ化合物などを添加することもできる。
また、本発明のインク組成物には、この他にも、必要に応じて、例えば、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのワックス類、ポリオレフィンやPET等の被記録媒体への密着性を改善するために、重合を阻害しないタッキファイヤーなどを含有させることができる。
以下に、それぞれの添加剤について述べる。
本発明のインク組成物には、長時間安定した吐出性を付与するため、界面活性剤を添加してもよい。
界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、シリコーンオイル類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。なお、前記界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。前記有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。前記有機フルオロ化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)および固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭62−135826号の各公報に記載されたものが挙げられる。
インク組成物中の界面活性剤の含量は、インクジェットヘッドの吐出に適した表面張力に適合させるように適宜調整されるが、0〜6質量%が好ましく、より好ましくは0〜4質量%、さらに好ましくは0〜2質量%の範囲である。
本発明のインク組成物の保存性を高める観点から重合禁止剤を添加してもよい。また、本発明のインク組成物はインクジェット記録に適用するため、40〜80℃の範囲で加熱し、低粘度化して吐出することが好ましく、熱重合によるヘッド詰まりを防ぐためにも、重合禁止剤を添加することが好ましい。
重合禁止剤は、本発明のインク組成物全量に対し、200〜20,000ppm添加することが好ましい。
ラジカル重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、ベンゾキノン、p−メトキシフェノール、TEMPO、TEMPOL、クペロンAl、tris(N−nitroso−N−phenylhydroxylamine)aluminum salt等が挙げられる。
本発明のインク組成物の安定性向上のため、酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤としては、ヨーロッパ公開特許第223739号公報、同309401号公報、同第309402号公報、同第310551号公報、同第310552号公報、同第459416号公報、ドイツ公開特許第3435443号公報、特開昭54−48535号公報、同62−262047号公報、同63−113536号公報、同63−163351号公報、特開平2−262654号公報、特開平2−71262号公報、特開平3−121449号公報、特開平5−61166号公報、特開平5−119449号公報、米国特許第4814262号明細書、米国特許第4980275号明細書等に記載のものを挙げることができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、インク組成物の総量に対して0.1〜8質量%であることが好ましい。
本発明のインク組成物には、各種の有機系および金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。前記有機系の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類などが挙げられる。前記金属錯体系の褪色防止剤としては、ニッケル錯体、亜鉛錯体などが挙げられ、具体的には、リサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのI〜J項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や、特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式および化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、インク組成物の総量に対して0.1〜8質量%であることが好ましい。
本発明のインク組成物には、吐出物性の制御を目的として、チオシアン酸カリウム、硝酸リチウム、チオシアン酸アンモニウム、ジメチルアミン塩酸塩などの導電性塩類を添加することができる。
本発明のインク組成物には、被記録媒体との密着性を改良するため、極微量の有機溶剤を添加することも有効である。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤などが挙げられる。
この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有効であり、その量はインク組成物全体に対し0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜3質量%の範囲である。
本発明のインク組成物には、膜物性を調整するため、各種高分子化合物を添加することができる。高分子化合物としては、アクリル系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類、その他の天然樹脂等が使用できる。また、これらは2種以上併用してもかまわない。これらのうち、アクリル系のモノマーの共重合によって得られるビニル系共重合が好ましい。さらに、高分子化合物の共重合組成として、「カルボキシル基含有モノマー」、「メタクリル酸アルキルエステル」、または「アクリル酸アルキルエステル」を構造単位として含む共重合体も好ましく用いられる。
塩基性化合物は、インク組成物の保存安定性を向上させる観点から添加することが好ましい。本発明に用いることができる塩基性化合物としては、公知の塩基性化合物を用いることができ、例えば、無機塩等の塩基性無機化合物や、アミン類等の塩基性有機化合物を好ましく用いることができる。
この他にも、必要に応じて、例えば、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのワックス類、ポリオレフィンやPET等の被記録媒体への密着性を改善するために、重合を阻害しないタッキファイヤーなどを含有させることができる。
タッキファイヤーとしては、具体的には、特開2001−49200号公報の5〜6ページに記載されている高分子量の粘着性ポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸と炭素原子数1〜20のアルキル基を有するアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素原子数3〜14の脂環属アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素原子数6〜14の芳香属アルコールとのエステルからなる共重合物)や、重合性不飽和結合を有する低分子量粘着付与性樹脂などが例示できる。
本発明のインク組成物は、吐出性を考慮し、25℃における粘度が40mPa・s以下であることが好ましい。より好ましくは5〜40mPa・s、さらに好ましくは7〜30mPa・sである。また吐出温度(好ましくは25〜80℃、より好ましくは25〜50℃)における粘度が、3〜15mPa・sであることが好ましく、3〜13mPa・sであることがより好ましい。
本発明のインク組成物は、粘度が上記範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。室温での粘度を高く設定することにより、多孔質な被記録媒体を用いた場合でも、被記録媒体中へのインク浸透を回避し、未硬化モノマーの低減が可能となる。さらにインク液滴着弾時のインクの滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善されるので好ましい。
本発明のインクジェット記録方法は、被記録媒体(支持体、記録材料等)上に本発明のインク組成物を吐出する工程、および、吐出されたインク組成物に活性放射線を照射して、該インク組成物を硬化する工程を含むことを特徴とする。これらの工程を行うことで、被記録媒体上に硬化したインク組成物による画像が形成される。
本発明のインクジェット記録方法では、本発明のインク組成物が吐出安定性を有することから、吐出インク体積のバラツキが小さくなり、目標着弾位置からのズレが小さくなることで、濃度ムラおよび筋ムラを抑制することが可能となる。
本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置としては、特に制限はなく、目的とする解像度を達成し得る公知のインクジェット記録装置を任意に選択して使用することができる。すなわち、市販品を含む公知のインクジェット記録装置であれば、いずれも、本発明のインクジェット記録方法における被記録媒体へのインク組成物の吐出を実施することができる。
インク供給系は、例えば、本発明のインク組成物を含む元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドからなる。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、好ましくは1〜100pl、より好ましくは8〜30plのマルチサイズドットを、好ましくは320×320〜4,000×4,000dpi、より好ましくは400×400〜1,600×1,600dpi、さらに好ましくは720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動することができる。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
温度コントロールの方法としては、特に制約はないが、例えば、温度センサーを各配管部位に複数設け、インク流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。温度センサーは、インク供給タンクおよびインクジェットヘッドのノズル付近に設けることができる。また、加熱するヘッドユニットは、装置本体を外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断もしくは断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンター立上げ時間を短縮するため、あるいは熱エネルギーのロスを低減するために、他部位との断熱を行うとともに、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
本発明のインク組成物のような活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物は、概して通常インクジェット記録用インクで使用される水性インクより粘度が高いため、吐出時の温度変動による粘度変動が大きい。インク組成物の粘度変動は、液滴サイズの変化および液滴吐出速度の変化に対して大きな影響を与え、ひいては画質劣化を引き起こす。したがって、吐出時のインク組成物の温度はできるだけ一定に保つことが必要である。よって、本発明において、インク組成物の温度の制御幅は、好ましくは設定温度の±5℃、より好ましくは設定温度の±2℃、さらに好ましくは設定温度±1℃とすることが適当である。
被記録媒体上に吐出されたインク組成物は、活性放射線を照射することによって硬化する。これは、本発明のインク組成物に含まれるラジカル重合開始剤が活性放射線の照射により分解して、ラジカルを発生し、そのラジカルによってラジカル重合性化合物の重合反応が、生起、促進されるためである。このとき、インク組成物においてラジカル重合開始剤と共に増感剤が存在すると、系中の増感剤が活性放射線を吸収して励起状態となり、ラジカル重合開始剤と接触することによってラジカル重合開始剤の分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
また、発光ダイオード(LED)およびレーザーダイオード(LD)を活性放射線源として用いることが可能である。特に、紫外線源を要する場合、紫外LEDおよび紫外LDを使用することができる。例えば、日亜化学(株)は、主放出スペクトルが365nmと420nmとの間の波長を有する紫色LEDを上市している。さらに一層短い波長が必要とされる場合、米国特許番号第6,084,250号明細書は、300nmと370nmとの間に中心付けされた活性放射線を放出し得るLEDを開示している。また、他の紫外LEDも、入手可能であり、異なる紫外線帯域の放射を照射することができる。本発明で特に好ましい活性放射線源はUV−LEDであり、特に好ましくは350〜420nmにピーク波長を有するUV−LEDである。
なお、LEDの被記録媒体上での最高照度は10〜2,000mW/cm2であることが好ましく、20〜1,000mW/cm2であることがより好ましく、50〜800mW/cm2であることが特に好ましい。
活性放射線の照射条件並びに基本的な照射方法は、特開昭60−132767号公報に開示されている。具体的には、インクの吐出装置を含むヘッドユニットの両側に光源を設け、いわゆるシャトル方式でヘッドユニットと光源を走査することによって行われる。活性放射線の照射は、インク着弾後、一定時間(好ましくは0.01〜0.5秒、より好ましくは0.01〜0.3秒、さらに好ましくは0.01〜0.15秒)をおいて行われることになる。このようにインク着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、被記録媒体に着弾したインクが硬化前に滲むことを防止するこが可能となる。また、多孔質な被記録媒体に対しても光源の届かない深部までインクが浸透する前に露光することができるため、未反応モノマーの残留を抑えることができるので好ましい。
さらに、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させてもよい。国際公開第99/54415号パンフレットでは、照射方法として、光ファイバーを用いた方法やコリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されており、このような硬化方法もまた、本発明のインクジェット記録方法に適用することができる。
本発明のインク組成物を使用してフルカラー画像を得るためには、イエロー(本発明のインク組成物)、シアン、マゼンタ、ブラックよりなる4色の濃色インク組成物を組み合わせたインクセットであることが好ましい。また、イエロー(本発明のインク組成物)、シアン、マゼンタ、ブラック、ホワイトよりなる5色の濃色インク組成物群と、ライトシアン、ライトマゼンタのインク組成物群と、を組み合わせたインクセットであることがさらに好ましい。
なお、本発明における「濃色インク組成物」とは、顔料の含有量がインク組成物全体の1質量%を超えているインク組成物を意味する。
このように、明度の低いインクから順に重ねることにより、下部のインクまで照射線が到達しやすくなり、良好な硬化感度、残留モノマーの低減、密着性の向上が期待できる。また、照射は、全色を吐出してまとめて露光することが可能だが、1色毎に露光するほうが、硬化促進の観点で好ましい。
また、本発明の印刷物は、画像形成に用いられるインク組成物が色相および感度にも優れるため、発色性と鮮鋭度に優れた高品質な画像を有することから、広汎な分野に適用し得る。
〜例示化合物(Pig.−1)の合成〜
例示化合物(Pig.−1)の合成スキームを下記に示す。
シアノ酢酸メチル29.7g(0.3モル)にオルトギ酸トリメチル42.4g(0.4モル)、無水酢酸20.4g(0.2モル)、p−トルエンスルホン酸0.5gを加えて110℃(外温)に加熱し、反応系から生じる低沸点成分を留去しながら20時間攪拌した。この反応液を減圧濃縮した後、シリカゲルカラム精製を行い、前記中間体(a)を14.1g(黄色粉末、収率30%)で得た。得られた中間体(a)のNMR測定結果は以下の通りである。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)7.96(s,1H),4.15(s,3H),3.81(s,3H)
メチルヒドラジン7.4mL(141ミリモル)にイソプロパノール150mLを加えて15℃(内温)に冷却し、この混合液に中間体(a)7.0g(49.6ミリモル)を徐々に添加した後、50℃に加熱して1時間40分攪拌した。この反応液を減圧濃縮した後、シリカゲルカラム精製を行い、前記中間体(b)を10.5g(白色粉末、収率50%)で得た。得られた中間体(b)のNMR測定結果は以下の通りである。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)7.60(s,1H),4.95(brs,2H),3.80(s,3H),3.60(s,3H)
ヒドラジン1水和物130mLにメタノール100mLを加えて10℃(内温)に冷却し、この混合液に4,6−ジクロロピリミジン50.0g(336ミリモル)を徐々に添加(内温20℃以下)した後、50℃に加熱して4時間30分攪拌した。反応液から析出した結晶をろ取、イソプロパノールでかけ洗い後、乾燥を行い、前記中間体(c)を43.1g(白色粉末、収率92%)で得た。得られた中間体(c)のNMR測定結果は以下の通りである。
1H−NMR(300MHz、d6−DMSO)7.82(s,1H),7.55(s,2H),5.96(s,1H),4.12(s,4H)
中間体(c)35.0g(0.25モル)、ピバロイルアセトニトリル68.8g(0.55モル)に水900mLを加えて室温で攪拌した。この懸濁液に1M塩酸水をpH3になるように滴下した後、50℃に加熱して8時間攪拌した。この反応液に8M水酸化カリウム水溶液を滴下してpH8に調整して、さらに1M塩酸水を滴下してpH6に調整して析出した結晶をろ取、イソプロパノールでかけ洗い後、乾燥を行い前記中間体(d)を83.0g(白色粉末、収率94%)で得た。得られた中間体(d)のNMR測定結果は以下の通りである。
1H−NMR(300MHz、d6−DMSO)8.73(s,1H),7.97(s,1H),6.88(s,4H),5.35(s,2H),1.22(s,18H)
濃硫酸4.1mLに酢酸18.5mLを加えて氷冷で攪拌し、40%ニトロシル硫酸3.85g(12.1ミリモル)を滴下した。この混合液に中間体(b)1.71g(11.0ミリモル)を徐々に添加(内温0℃以下)した後、0℃で2時間攪拌した。この反応液に尿素150mgを添加し、さらに0℃で15分攪拌して、ジアゾ液Aを調製した。
中間体(d)にメタノール50mLを加えて加熱溶解させた後、氷冷で攪拌した混合液に前記ジアゾ液Aをゆっくり滴下した(内温10℃以下)。この反応液を室温で2時間攪拌した後、析出した結晶をろ取、メタノールでかけ洗いして前記例示化合物(Pig.−1)の粗結晶を得た。さらに前記粗結晶に水を加えて攪拌した後、この懸濁液を水酸化ナトリウム水溶液でpH7に調整し、さらにジメチルアセトアミド20mLを加えて、80℃で2時間攪拌した。析出した結晶をろ取、さらにメタノールで懸濁洗浄し得られた結晶をろ取、乾燥して例示化合物(Pig.−1)を2.0g(黄色粉末、収率79%)で得た。
なお、上記合成スキームと同様にして、例示化合物(Pig.−18)、例示化合物(Pig.−21)、および例示化合物(Pig.−33)を合成した。
実施例1〜3で使用した各素材は下記に示す通りである。
・RAPI−CURE DVE−3(トリエチレングリコールジビニルエーテル、ISP社製)
・DISPERBYK−168(高分子分散剤、固形分30%、BYK Chemie社製)
・N−ビニル−ε−カプロラクタム(NVC、BASF社製)
・FA−512A(ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ−ト、日立化成工業(株)製)
・SR339A(2−フェノキシエチルアクリレート、SARTOMER社製)
・KAYARAD DPCA−60(カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、日本化薬(株)製)
・FIRSTCURE ST−1(重合禁止剤、Chem First社製)
・p−メトキシフェノール(重合禁止剤、和光純薬工業(株)製)
・Lucirin TPO(ラジカル重合開始剤、BASF社製)
・ベンゾフェノン(ラジカル重合開始剤、和光純薬工業(株)製)
・KF−353(シリコーン系界面活性剤、信越化学工業(株)製)
なお、以下の各素材は特開2004−2528号公報の実施例1においても使用したものである。
・Yellow HG AF(クラリアント製C.I.ピグメント・イエロー・180)
・アジスパーPB821(高分子分散剤、味の素ファインテクノ製)
・イルガキュア369(ラジカル重合開始剤、チバ・スペチャリティー・ケミカルズ製)
・ダロキュア1173(ラジカル重合開始剤、チバ・スペチャリティー・ケミカルズ製)
イエローミルベースを以下の組成にて混合し、ミキサー(シルバーソン社製L4R)を用いて3,000回転/分にて10分撹拌した。その後、ビーズミル分散機DISPERMAT SL(VMA−GETZMANN GmbH社製)に入れ、直径0.65mmのジルコニアビーズ(YTZボール、(株)ニッカトー社製)を用い、ビーズ充填率80体積%、2,500回転/分で6時間分散を行い、イエローミルベースYM1を作製した。
・顔料:例示化合物(Pig.−1) 30部
・RAPI−CURE DVE−3 26部
・DISPERBYK−168 44部
以下の成分を、ミキサー(シルバーソン社製L4R)を用いて2,500回転/分にて15分撹拌して、イエロー色のインク組成物(実験例101のインク組成物)を得た。
東機産業(株)製TVE−22LTを用いて測定した25℃における粘度は18.5mPa・sであった。協和界面科学(株)社製、全自動表面張力計CBVP−Zを用いて測定した25℃における表面張力は27.6mN/mであった。
・イエローミルベースYM1 13.0部
・N−ビニル−ε−カプロラクタム 24.7部
・FA−512A 37.0部
・SR339A 9.3部
・KAYARAD DPCA−60 1.9部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・p−メトキシフェノール 1.5部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・KF−353 0.1部
〜吐出精度評価〜
上記で得られたインクジェット記録用インク組成物(実験例101〜112のインク組成物)を、それぞれPET製容器に密栓し70℃環境下に4週間経時した。インクジェット記録装置として、インクジェットプリントヘッドCA3(東芝テック製)を搭載したJetLyzer(ミマキエンジニアリング社製)を吐出電圧22V、吐出ドロップ数7ドロップに設定し、インク組成物を45℃にて60分間連続吐出したのち、10cmラインにて印字した。被記録媒体としてのポリ塩化ビニル(厚み220μm)を用いた。
印字サンプルの打滴開始部から5cmの部位のライン間の距離を王子計測機器製ドットアナライザイーDA−6000で測定し、その標準偏差を算出し、吐出の方向精度を評価した。評価基準は以下の通りである。また、評価結果を表1に示す。
◎・・・標準偏差が2μm未満
○・・・標準偏差が2μm以上4μm未満
△・・・標準偏差が4μm以上6μm未満
×・・・標準偏差が6μm以上
また、実験例109、110、112から判るように、顔料としてC.I.ピグメントイエロー−180に変更すると、吐出精度が悪化していることが判る。
特開2004−2528号公報の実施例1のインク組成物を調製し、前記吐出精度評価を行ったところ、吐出精度は「×」であった。なお、特開2004−2528号公報の実施例1のインク中に含まれる顔料は、C.I.ピグメントイエロー−180である(比較例)。
また、特開2004−2528号公報の実施例1のインク中に含まれる顔料であるC.I.ピグメントイエロー−180を、例示化合物(Pig.−1)、(Pig.−18)、(Pig.−21)、および(Pig.−33)にそれぞれ変更してインク組成物を調製した(本発明)。得られたインク組成物について前記吐出精度評価を行ったところ、評価結果は「○」であり、良好な結果が得られた。
実施例1、および実施例2で調製された各インク組成物を、PET製容器に密栓して70℃環境下に4週間経時する代わりに、高密度ポリエチレン容器に密栓して室温で3ヶ月経時させた以外は前記吐出精度評価と同様にして吐出精度を評価した。その結果、本発明の活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物〔例示化合物(Pig.−1)、(Pig.−18)、(Pig.−21)、または(Pig.−33)を含むもの〕は、実施例1、および実施例2と同様に、「○」の結果となり、良好な性能が得られることが確認できた。
Claims (6)
- (A)下記一般式(1)で表されるアゾ顔料およびその互変異性体ならびにそれらの塩および水和物の少なくとも1種、
(B)高分子分散剤、
(C)ラジカル重合性化合物、および、
(D)ラジカル重合開始剤を含有することを特徴とする活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物。
- 前記一般式(1)中のW1、W2が、それぞれ独立に、総炭素数3以下のアルコキシ基、アミノ基、または総炭素数3以下のアルキルアミノ基である請求項1に記載の活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物。
- 前記一般式(1)中のG1、G2が、それぞれ独立に、総炭素数3以下のアルキル基である請求項1または請求項2に記載の活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物。
- 前記一般式(1)中のZが、6員の含窒素ヘテロ環に由来する2価の基であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物。
- 被記録媒体上に、請求項1〜請求項4いずれか1項に記載の活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物を吐出する工程、および、
吐出された活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物に活性放射線を照射して、前記活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物を硬化する工程を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。 - 請求項5に記載のインクジェット記録方法によって記録された印刷物。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009046569A JP5241564B2 (ja) | 2009-02-27 | 2009-02-27 | 活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物、インクジェット記録方法、および印刷物 |
EP20100000805 EP2223977B1 (en) | 2009-02-27 | 2010-01-27 | Radiation-curable ink composition for inkjet recording, inkjet recording method, and printed matter |
US12/698,568 US8415409B2 (en) | 2009-02-27 | 2010-02-02 | Radiation-curable ink composition for inkjet recording, inkjet recording method, and printed matter |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009046569A JP5241564B2 (ja) | 2009-02-27 | 2009-02-27 | 活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物、インクジェット記録方法、および印刷物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010202684A JP2010202684A (ja) | 2010-09-16 |
JP5241564B2 true JP5241564B2 (ja) | 2013-07-17 |
Family
ID=42173901
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009046569A Expired - Fee Related JP5241564B2 (ja) | 2009-02-27 | 2009-02-27 | 活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物、インクジェット記録方法、および印刷物 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US8415409B2 (ja) |
EP (1) | EP2223977B1 (ja) |
JP (1) | JP5241564B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5312125B2 (ja) * | 2009-03-19 | 2013-10-09 | 富士フイルム株式会社 | インクジェット記録用油性インク |
CN102482512B (zh) * | 2009-09-04 | 2013-10-23 | 富士胶片株式会社 | 水性颜料分散体和喷墨记录用水性墨水 |
WO2011027843A1 (ja) * | 2009-09-04 | 2011-03-10 | 富士フイルム株式会社 | アゾ顔料の製造方法、アゾ顔料、及び、着色組成物 |
JP5803582B2 (ja) | 2011-05-12 | 2015-11-04 | 株式会社リコー | 光重合性インクジェットインク、インクカートリッジ、プリンタ |
GB2539847A (en) * | 2014-03-20 | 2016-12-28 | Fujifilm Speciality Ink Systems Ltd | Printing ink |
US10414150B2 (en) | 2015-07-08 | 2019-09-17 | Ricoh Company, Ltd. | Active-energy-ray-curable composition, composition stored container, two-dimensional or three-dimensional image forming apparatus, method for forming two-dimensional or three-dimensional image, and cured product |
US11898044B2 (en) * | 2020-10-30 | 2024-02-13 | Dnp Fine Chemicals Co., Ltd. | Ink composition |
Family Cites Families (55)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3547651A (en) | 1968-04-02 | 1970-12-15 | Du Pont | Photopolymerizable compositions containing organometal compounds |
US3844790A (en) | 1972-06-02 | 1974-10-29 | Du Pont | Photopolymerizable compositions with improved resistance to oxygen inhibition |
DE2458345C3 (de) | 1974-12-10 | 1979-08-23 | Basf Ag, 6700 Ludwigshafen | Durch UV-Licht härtbare Überzugsmassen und Druckfarben |
ZA757987B (en) | 1975-12-23 | 1976-12-29 | Dynachem Corp | Adhesion promoters for polymerizable films |
JPS5928203B2 (ja) | 1976-05-04 | 1984-07-11 | 富士写真フイルム株式会社 | 光重合性組成物 |
JPS5448535A (en) | 1977-08-31 | 1979-04-17 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | Color photographic material |
JPS5494319A (en) | 1978-01-09 | 1979-07-26 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | Silver halide photographic material |
JPS6019791B2 (ja) | 1978-10-05 | 1985-05-17 | 株式会社東芝 | 接着装置およびその方法 |
DE2944866A1 (de) | 1979-11-07 | 1981-05-21 | Hoechst Ag, 6000 Frankfurt | Photopolymerisierbares gemisch und damit hergestelltes photopolymerisierbares kopiermaterial |
DE3471595D1 (en) | 1983-01-20 | 1988-07-07 | Ciba Geigy Ag | Electron-beam curing method for coatings |
DE3331157A1 (de) | 1983-08-30 | 1985-03-14 | Basf Ag, 6700 Ludwigshafen | Photopolymerisierbare mischungen, enthaltend tertiaere amine als photoaktivatoren |
JPS60132767A (ja) | 1983-12-21 | 1985-07-15 | Seikosha Co Ltd | インクジエツトプリンタ |
DE3435443A1 (de) | 1984-09-27 | 1986-04-03 | Agfa-Gevaert Ag, 5090 Leverkusen | Fotografisches aufzeichnungsmaterial |
GB2180358B (en) | 1985-07-16 | 1989-10-04 | Mead Corp | Photosensitive microcapsules and their use on imaging sheets |
EP0223739A1 (de) | 1985-11-06 | 1987-05-27 | Ciba-Geigy Ag | Neue Dibenzoxaphosphorine |
JPS62135826A (ja) | 1985-12-09 | 1987-06-18 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | 熱現像感光材料 |
JPS62173463A (ja) | 1986-01-28 | 1987-07-30 | Fuji Photo Film Co Ltd | 画像形成方法 |
JPS62183457A (ja) | 1986-02-07 | 1987-08-11 | Fuji Photo Film Co Ltd | 画像形成方法 |
JPS62215272A (ja) | 1986-02-17 | 1987-09-21 | Fuji Photo Film Co Ltd | カラ−画像形成方法 |
GB8610610D0 (en) | 1986-04-30 | 1986-06-04 | Kodak Ltd | Stabilization of dye images |
EP0264730B1 (en) | 1986-10-10 | 1993-07-14 | Konica Corporation | Silver halide photographic light-sensitive material to provide dye-image with improved color-fastness to light |
GB8625149D0 (en) | 1986-10-21 | 1986-11-26 | Kodak Ltd | Stabilisation of dye images |
JPH0830876B2 (ja) | 1986-12-25 | 1996-03-27 | コニカ株式会社 | 色素画像の堅牢性が改良されたハロゲン化銀写真感光材料 |
GB8714865D0 (en) | 1987-06-25 | 1987-07-29 | Ciba Geigy Ag | Photopolymerizable composition iii |
DE3851931T2 (de) | 1987-09-21 | 1995-03-16 | Ciba Geigy Ag | Stabilisierung einer Beschichtung mit sterisch gehinderten N-hydroxysubstituierten Aminen. |
ES2065924T5 (es) | 1987-09-21 | 2002-12-16 | Ciba Sc Holding Ag | Estabilizadores a base de amidas bloqueadas n-substituidas. |
EP0310552B1 (de) | 1987-09-30 | 1992-05-13 | Ciba-Geigy Ag | Stabilisatoren für farbphotographische Aufzeichnungsmaterialien |
EP0310551B1 (de) | 1987-09-30 | 1994-01-26 | Ciba-Geigy Ag | Phenolische Thianderivate |
JP2528334B2 (ja) | 1987-10-09 | 1996-08-28 | 富士写真フイルム株式会社 | ハロゲン化銀カラ―写真感光材料 |
GB8808694D0 (en) | 1988-04-13 | 1988-05-18 | Kodak Ltd | Stabilization of dye images produced in photographic materials |
US5028519A (en) | 1988-12-06 | 1991-07-02 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Silver halide color photosensitive material |
JPH03121449A (ja) | 1989-07-25 | 1991-05-23 | Fuji Photo Film Co Ltd | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 |
US5254433A (en) | 1990-05-28 | 1993-10-19 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Dye fixing element |
JPH0561166A (ja) | 1991-05-28 | 1993-03-12 | Fuji Photo Film Co Ltd | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 |
JP2687264B2 (ja) | 1991-10-25 | 1997-12-08 | 富士写真フイルム株式会社 | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 |
JPH05142772A (ja) | 1991-11-26 | 1993-06-11 | Fuji Photo Film Co Ltd | 光重合性組成物 |
JP2510064B2 (ja) | 1992-12-25 | 1996-06-26 | 伊豫鉄工株式会社 | ボックス型パレット |
JPH06250387A (ja) | 1993-03-01 | 1994-09-09 | Sumitomo Chem Co Ltd | キノンジアジドスルホン酸エステルの製法及び該製法により得られたキノンジアジドスルホン酸エステルを含有してなる感放射線性樹脂組成物 |
JP3112771B2 (ja) | 1993-04-19 | 2000-11-27 | 富士写真フイルム株式会社 | 光重合性組成物 |
WO1998039805A1 (de) | 1997-03-03 | 1998-09-11 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Weisse lumineszenzdiode |
US6331326B1 (en) | 1998-04-15 | 2001-12-18 | Basf Nof Coatings Co., Ltd. | Method for forming coating film and coating composition |
JP4825992B2 (ja) | 1999-08-11 | 2011-11-30 | 綜研化学株式会社 | アクリル系粘着剤組成物、該組成物を用いた粘着テープの製造方法および粘着テープ |
JP4106598B2 (ja) * | 2002-05-31 | 2008-06-25 | Dic株式会社 | 紫外線硬化型インクジェット記録用イエロー色インク組成物 |
JP4420189B2 (ja) | 2003-10-28 | 2010-02-24 | 株式会社Ihi | X線検査装置 |
JP4810123B2 (ja) | 2004-07-20 | 2011-11-09 | 富士フイルム株式会社 | インク組成物及びインクジェット記録方法 |
JP4073453B2 (ja) * | 2004-10-20 | 2008-04-09 | 富士フイルム株式会社 | 色素、インク、インクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクシート、カラートナー及びカラーフィルター |
JP2006213862A (ja) * | 2005-02-04 | 2006-08-17 | Fuji Photo Film Co Ltd | インク組成物、インクジェット記録方法、印刷物、平版印刷版の作製方法及び平版印刷版 |
CN101115803B (zh) | 2005-02-07 | 2012-12-12 | 富士胶片株式会社 | 色料、油墨、喷墨用油墨、喷墨记录方法、彩色墨粉及彩色滤色片 |
JP4951243B2 (ja) * | 2006-01-19 | 2012-06-13 | 富士フイルム株式会社 | インク、インクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクシート、カラートナー及びカラーフィルター |
JP4865484B2 (ja) | 2006-09-29 | 2012-02-01 | 富士フイルム株式会社 | 成形印刷物の製造方法、及び、成形印刷物 |
JP2008214395A (ja) | 2007-02-28 | 2008-09-18 | Fujifilm Corp | インクジェット記録用インク組成物、及び、インクジェット記録方法 |
JP4601009B2 (ja) | 2007-03-30 | 2010-12-22 | 富士フイルム株式会社 | インクジェット記録用インクセット及びインクジェット記録方法 |
JP5433173B2 (ja) * | 2007-06-29 | 2014-03-05 | 富士フイルム株式会社 | アゾ顔料および該アゾ顔料の製造方法、該顔料を含む顔料分散物、着色組成物及びインクジェット記録用インク |
JP5111039B2 (ja) * | 2007-09-27 | 2012-12-26 | 富士フイルム株式会社 | 重合性化合物、重合開始剤、および染料を含有する光硬化性組成物 |
JP5292039B2 (ja) * | 2008-03-07 | 2013-09-18 | 富士フイルム株式会社 | アゾ顔料組成物、アゾ顔料組成物の製造方法、アゾ顔料組成物を含む分散物、着色組成物及びインクジェット記録用インク |
-
2009
- 2009-02-27 JP JP2009046569A patent/JP5241564B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2010
- 2010-01-27 EP EP20100000805 patent/EP2223977B1/en not_active Not-in-force
- 2010-02-02 US US12/698,568 patent/US8415409B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP2223977A1 (en) | 2010-09-01 |
US8415409B2 (en) | 2013-04-09 |
EP2223977B1 (en) | 2013-03-13 |
JP2010202684A (ja) | 2010-09-16 |
US20100221506A1 (en) | 2010-09-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5227521B2 (ja) | インク組成物、インクジェット記録方法、印刷物、及び、インクセット | |
JP5241564B2 (ja) | 活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物、インクジェット記録方法、および印刷物 | |
JP5189393B2 (ja) | 活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物、インクジェット記録方法及び印刷物 | |
JP5225156B2 (ja) | 活性放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物、インクジェット記録方法及び印刷物 | |
JP5758953B2 (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP5241349B2 (ja) | インク組成物、インクジェット記録方法及び印刷物 | |
JP5236238B2 (ja) | インクジェット記録用ホワイトインク組成物 | |
EP2042568B1 (en) | Ink composition, inkjet recording method, and printed material | |
WO2011027842A1 (ja) | インクセット、記録方法、記録物及び印刷物 | |
JP5401299B2 (ja) | インクセット、記録物及び印刷物 | |
US8366818B2 (en) | Photocurable composition | |
JP5241565B2 (ja) | インクジェット記録用水性インク | |
JP2011068783A (ja) | インク組成物、及び、インクジェット記録方法 | |
JP2009191183A (ja) | インク組成物、インクジェット記録方法、及び、印刷物 | |
JP2009067956A (ja) | インクジェット用インク組成物、インクジェット記録方法、及び、印刷物 | |
JP2010018702A (ja) | インク組成物、インクジェット記録方法及びこの方法により記録された印刷物 | |
JP2008207411A (ja) | インクジェット記録方法、及び、印刷物 | |
JP2010180330A (ja) | 非水系インク、インクセット、画像記録方法、画像記録装置、および記録物 | |
JP2011021118A (ja) | インク組成物、及び、インクジェット記録方法 | |
JP2010202693A (ja) | インク組成物 | |
JP2008201918A (ja) | 液圧転写用インク組成物、液圧転写用インクセット、液圧転写用フィルムの製造方法、液圧転写用フィルム、液圧転写体の製造方法及び液圧転写体 | |
JP2008208189A (ja) | インク組成物、インクセット、インクジェット記録方法、及び、印刷物 | |
JP5349216B2 (ja) | インク組成物、インクジェット記録方法及び印刷物 | |
JP2010202691A (ja) | インク組成物 | |
JP5667800B2 (ja) | インクジェット記録用水性インク |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110802 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130301 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130312 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130402 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5241564 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |