JP2008207411A - インクジェット記録方法、及び、印刷物 - Google Patents
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Abstract
【課題】高精彩であり、かつ、耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性及びプラスチック基材への密着性に優れる活性線硬化型インクジェトインク硬化画像を得ることができるインクジェット記録方法、並びに、印刷物を提供すること。
【解決手段】式(I)又は式(II)で表されるモノマーを含有するインク組成物を被記録媒体上に吐出する工程、吐出されたインク組成物に活性放射線を照射して、該インク組成物を硬化する工程、及び、得られた硬化画像を40℃以上150℃未満の温度で加温処理する工程を含むことを特徴とするインクジェット記録方法、並びに、印刷物。式(I)及び式(II)中、R1は水素原子、ハロゲン原子、又は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、X1は二価の連結基を表し、R2及びR3はそれぞれ独立に置換基を表し、kは1〜6の整数を表し、q及びrはそれぞれ独立に0〜5の整数を表し、nは環状炭化水素構造を表す。
【選択図】なし
【解決手段】式(I)又は式(II)で表されるモノマーを含有するインク組成物を被記録媒体上に吐出する工程、吐出されたインク組成物に活性放射線を照射して、該インク組成物を硬化する工程、及び、得られた硬化画像を40℃以上150℃未満の温度で加温処理する工程を含むことを特徴とするインクジェット記録方法、並びに、印刷物。式(I)及び式(II)中、R1は水素原子、ハロゲン原子、又は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、X1は二価の連結基を表し、R2及びR3はそれぞれ独立に置換基を表し、kは1〜6の整数を表し、q及びrはそれぞれ独立に0〜5の整数を表し、nは環状炭化水素構造を表す。
【選択図】なし
Description
本発明は、インクジェット記録方法、及び、インクジェット記録方法により得られる印刷物に関するものである。
画像データ信号に基づき、紙などの被記録媒体に画像を形成する画像記録方法として、電子写真方式、昇華型及び溶融型熱転写方式、インクジェット方式などがある。電子写真方式は、感光体ドラム上に帯電及び露光により静電潜像を形成するプロセスを必要とし、システムが複雑となり、結果的に製造コストが高価になるなどの問題がある。また熱転写方式は、装置は安価であるが、インクリボンを用いるため、ランニングコストが高く、かつ廃材が出るなどの問題がある。
一方、インクジェット方式は、安価な装置で、かつ、必要とされる画像部のみにインクを吐出し被記録媒体上に直接画像形成を行うため、インク組成物を効率良く使用でき、ランニングコストが安い。さらに、騒音が少なく、画像記録方式として優れている。
一方、インクジェット方式は、安価な装置で、かつ、必要とされる画像部のみにインクを吐出し被記録媒体上に直接画像形成を行うため、インク組成物を効率良く使用でき、ランニングコストが安い。さらに、騒音が少なく、画像記録方式として優れている。
また、特許文献1には、ジシクロペンテニル基を有するアクリレートモノマーと、N−ビニルラクタムモノマーと、光重合開始剤と、着色剤とを含むことを特徴とするインクジェット用インクが記載されている。
本発明の目的は、高精彩であり、かつ、耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性及びプラスチック基材への密着性に優れる活性線硬化型インクジェトインク硬化画像を得ることができるインクジェット記録方法、並びに、前記インクジェット記録方法によって記録された印刷物を提供することである。
上記目的は、下記<1>及び<5>に記載の手段により達成された。好ましい実施態様である<2>〜<4>と共に以下に示す。
<1> (a1)式(I)又は式(II)で表されるモノマーを含有するインク組成物を被記録媒体上に吐出する工程、(b1)吐出されたインク組成物に活性放射線を照射して、該インク組成物を硬化する工程、及び、(c1)得られた硬化画像を40℃以上150℃未満の温度で加温処理する工程を含むことを特徴とするインクジェット記録方法、
<1> (a1)式(I)又は式(II)で表されるモノマーを含有するインク組成物を被記録媒体上に吐出する工程、(b1)吐出されたインク組成物に活性放射線を照射して、該インク組成物を硬化する工程、及び、(c1)得られた硬化画像を40℃以上150℃未満の温度で加温処理する工程を含むことを特徴とするインクジェット記録方法、
<2> 式(I)又は式(II)で表されるモノマーのうち少なくとも1つが単官能アクリレートである上記<1>に記載のインクジェット記録方法、
<3> 前記式(II)で表されるモノマーが式(III)、式(IV)又は式(V)で表されるモノマーである上記<1>又は<2>に記載のインクジェット記録方法、
<4> 前記活性放射線が、350〜420nmの範囲に発光ピーク波長を有し、且つ、被記録媒体表面での最高照度が10〜2,000mW/cm2である発光ダイオードにより照射される上記<1>〜<3>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法、
<5> シアン色、マゼンタ色、イエロー色、ブラック色、ホワイト色、ライトシアン色、ライトマゼンタ色、ライトブラック色よりなる群から選択された、式(I)又は式(II)で表されるモノマーを含有するインク組成物を少なくとも2つ以上含むインクセットを用いる上記<1>〜<4>のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法、
<6> 上記<1>〜<5>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法によって記録された印刷物。
本発明によれば、高精彩であり、かつ、耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性及びプラスチック基材への密着性に優れる活性線硬化型インクジェトインク硬化画像を得ることができるインクジェット記録方法、並びに、前記インクジェット記録方法によって記録された印刷物を提供することができる。
(インクジェット記録方法、及び、印刷物)
本発明のインクジェット記録方法は、(a1)式(I)又は式(II)で表されるモノマーを含有するインク組成物を被記録媒体(支持体、記録材料等)上に吐出する工程(以下、「(a1)工程」ともいう。)、(b1)吐出されたインク組成物に活性放射線を照射して、該インク組成物を硬化する工程(以下、「(b1)工程」ともいう。)、及び、(c1)得られた硬化画像を40℃以上150℃未満の温度で加温処理する工程(以下、「(c1)工程」ともいう。)を含むことを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法は、(a1)式(I)又は式(II)で表されるモノマーを含有するインク組成物を被記録媒体(支持体、記録材料等)上に吐出する工程(以下、「(a1)工程」ともいう。)、(b1)吐出されたインク組成物に活性放射線を照射して、該インク組成物を硬化する工程(以下、「(b1)工程」ともいう。)、及び、(c1)得られた硬化画像を40℃以上150℃未満の温度で加温処理する工程(以下、「(c1)工程」ともいう。)を含むことを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法は、前記(a1)、(b1)及び(c1)工程を含むことにより、被記録媒体上において、高精彩であり、かつ、耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性に優れる活性線硬化型インクジェトインク硬化画像を得ることができる。また、被記録媒体としてプラスチック基材を用いた場合には、さらに、密着性に優れる活性線硬化型インクジェトインク硬化画像を得ることができる。
一方、前記特許文献1の実施例に記載されているような、活性放射線照射後の処理を150℃以上で行うと、画像の変色が起こり、画像の精彩度が減少し、高精彩な画像は得られない。
また、本発明の印刷物は、本発明のインクジェット記録方法によって記録された印刷物である。
一方、前記特許文献1の実施例に記載されているような、活性放射線照射後の処理を150℃以上で行うと、画像の変色が起こり、画像の精彩度が減少し、高精彩な画像は得られない。
また、本発明の印刷物は、本発明のインクジェット記録方法によって記録された印刷物である。
本発明のインクジェット記録方法における(a1)工程には、以下に詳述するインクジェット記録装置が用いることができる。なお、本発明に用いることができるインク組成物については後述する。
〔インクジェット記録装置〕
本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置としては、特に制限はなく、目的とする解像度を達成しうる公知のインクジェット記録装置を任意に選択して使用することができる。即ち、市販品を含む公知のインクジェット記録装置であれば、いずれも、本発明のインクジェット記録方法の(a1)工程における被記録媒体へのインクの吐出を実施することができる。
本発明で用いることのできるインクジェット記録装置としては、例えば、インク供給系、温度センサー、活性放射線源を含む装置が挙げられる。
インク供給系は、例えば、インク組成物を含む元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドからなる。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、好ましくは1〜100pl、より好ましくは8〜30plのマルチサイズドットを、好ましくは320×320〜4,000×4,000dpi、より好ましくは400×400〜1,600×1,600dpi、さらに好ましくは720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動することができる。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置としては、特に制限はなく、目的とする解像度を達成しうる公知のインクジェット記録装置を任意に選択して使用することができる。即ち、市販品を含む公知のインクジェット記録装置であれば、いずれも、本発明のインクジェット記録方法の(a1)工程における被記録媒体へのインクの吐出を実施することができる。
本発明で用いることのできるインクジェット記録装置としては、例えば、インク供給系、温度センサー、活性放射線源を含む装置が挙げられる。
インク供給系は、例えば、インク組成物を含む元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドからなる。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、好ましくは1〜100pl、より好ましくは8〜30plのマルチサイズドットを、好ましくは320×320〜4,000×4,000dpi、より好ましくは400×400〜1,600×1,600dpi、さらに好ましくは720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動することができる。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
放射線硬化型インクは、吐出されるインクを一定温度にすることが望ましいことから、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までは、断熱及び加温を行うことができる。温度コントロールの方法としては、特に制約はないが、例えば、温度センサーを各配管部位に複数設け、インク流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。温度センサーは、インク供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近に設けることができる。また、加熱するヘッドユニットは、装置本体を外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断若しくは断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンター立上げ時間を短縮するため、或いは熱エネルギーのロスを低減するために、他部位との断熱を行うとともに、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
上記のインクジェット記録装置を用いて、インク組成物の吐出は、インク組成物を、好ましくは25〜80℃、より好ましくは25〜50℃に加熱して、インク組成物の粘度を、好ましくは3〜15mPa・s、より好ましくは3〜13mPa・sに下げた後に行うことが好ましい。特に、インク組成物として、25℃におけるインク粘度が50mPa・s以下であるものを用いると、良好に吐出が行えるので好ましい。この方法を用いることにより、高い吐出安定性を実現することができる。
放射線硬化型インク組成物は、概して通常インクジェット記録用インクで使用される水性インクより粘度が高いため、吐出時の温度変動による粘度変動が大きい。インクの粘度変動は、液滴サイズの変化及び液滴吐出速度の変化に対して大きな影響を与え、ひいては画質劣化を引き起こす。従って、吐出時のインクの温度はできるだけ一定に保つことが必要である。よって、本発明において、インクの温度の制御幅は、好ましくは設定温度の±5℃、より好ましくは設定温度の±2℃、さらに好ましくは設定温度±1℃とすることが適当である。
放射線硬化型インク組成物は、概して通常インクジェット記録用インクで使用される水性インクより粘度が高いため、吐出時の温度変動による粘度変動が大きい。インクの粘度変動は、液滴サイズの変化及び液滴吐出速度の変化に対して大きな影響を与え、ひいては画質劣化を引き起こす。従って、吐出時のインクの温度はできるだけ一定に保つことが必要である。よって、本発明において、インクの温度の制御幅は、好ましくは設定温度の±5℃、より好ましくは設定温度の±2℃、さらに好ましくは設定温度±1℃とすることが適当である。
次に、(b1)吐出されたインク組成物に活性放射線を照射して、該インク組成物を硬化する工程について説明する。
被記録媒体上に吐出されたインク組成物は、活性放射線を照射することによって硬化する。これは、インク組成物に含まれる重合開始剤等の化合物が活性放射線の照射により分解して、ラジカル、酸、塩基などの開始種を発生し、その開始種の機能にラジカル重合性化合物の重合反応が、生起、促進されるためである。このとき、インク組成物において重合開始剤と共に増感剤が存在すると、系中の増感剤が活性放射線を吸収して励起状態となり、重合開始剤と接触することによって重合開始剤の分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
被記録媒体上に吐出されたインク組成物は、活性放射線を照射することによって硬化する。これは、インク組成物に含まれる重合開始剤等の化合物が活性放射線の照射により分解して、ラジカル、酸、塩基などの開始種を発生し、その開始種の機能にラジカル重合性化合物の重合反応が、生起、促進されるためである。このとき、インク組成物において重合開始剤と共に増感剤が存在すると、系中の増感剤が活性放射線を吸収して励起状態となり、重合開始剤と接触することによって重合開始剤の分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
ここで、使用される活性放射線は、α線、γ線、電子線、X線、紫外線、可視光又は赤外光などが使用され得る。活性放射線のピーク波長は、増感剤の吸収特性にもよるが、例えば、200〜600nmであることが好ましく、300〜450nmであることがより好ましく、350〜420nmであることがさらに好ましい。
また、インク組成物の重合開始系は、低出力の活性放射線であっても十分な感度を有するものであることが好ましい。露光面照度が、好ましくは10〜4,000mW/cm2、より好ましくは20〜2,500mW/cm2で硬化させることが適当である。
活性放射線源としては、水銀ランプやガス・固体レーザー等が主に利用されており、紫外線光硬化型インクジェット記録用インクの硬化に使用される光源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプが広く知られている。しかしながら、現在環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。さらに、LED(UV−LED),LD(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、光硬化型インクジェット用光源として期待されている。
また、発光ダイオード(LED)及びレーザーダイオード(LD)を活性放射線源として用いることが可能である。特に、紫外線源を要する場合、紫外LED及び紫外LDを使用することができる。例えば、日亜化学(株)は、主放出スペクトルが365nmと420nmとの間の波長を有する紫色LEDを上市している。さらに一層短い波長が必要とされる場合、米国特許番号第6,084,250号明細書は、300nmと370nmとの間に中心付けされた活性放射線を放出し得るLEDを開示している。また、他の紫外LEDも、入手可能であり、異なる紫外線帯域の放射を照射することができる。本発明で特に好ましい活性放射線源は、UV−LEDであり、特に好ましくは、350〜420nmにピーク波長を有するUV−LEDである。
なお、LEDの被記録媒体上での最高照度は10〜2,000mW/cm2であることが好ましく、20〜1,000mW/cm2であることがより好ましく、特に好ましくは50〜800mW/cm2である。
また、発光ダイオード(LED)及びレーザーダイオード(LD)を活性放射線源として用いることが可能である。特に、紫外線源を要する場合、紫外LED及び紫外LDを使用することができる。例えば、日亜化学(株)は、主放出スペクトルが365nmと420nmとの間の波長を有する紫色LEDを上市している。さらに一層短い波長が必要とされる場合、米国特許番号第6,084,250号明細書は、300nmと370nmとの間に中心付けされた活性放射線を放出し得るLEDを開示している。また、他の紫外LEDも、入手可能であり、異なる紫外線帯域の放射を照射することができる。本発明で特に好ましい活性放射線源は、UV−LEDであり、特に好ましくは、350〜420nmにピーク波長を有するUV−LEDである。
なお、LEDの被記録媒体上での最高照度は10〜2,000mW/cm2であることが好ましく、20〜1,000mW/cm2であることがより好ましく、特に好ましくは50〜800mW/cm2である。
インク組成物は、このような活性放射線に、好ましくは0.01〜120秒、より好ましくは0.1〜90秒照射されることが適当である。
活性放射線の照射条件並びに基本的な照射方法は、特開昭60−132767号公報に開示されている。具体的には、インクの吐出装置を含むヘッドユニットの両側に光源を設け、いわゆるシャトル方式でヘッドユニットと光源を走査することによって行われる。活性放射線の照射は、インク着弾後、一定時間(好ましくは0.01〜0.5秒、より好ましくは0.01〜0.3秒、さらに好ましくは0.01〜0.15秒)をおいて行われることになる。このようにインク着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、被記録媒体に着弾したインクが硬化前に滲むことを防止するこが可能となる。また、多孔質な被記録媒体に対しても光源の届かない深部までインクが浸透する前に露光することができるため、未反応モノマーの残留を抑えることができるので好ましい。
さらに、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させてもよい。国際公開第99/54415号パンフレットでは、照射方法として、光ファイバーを用いた方法やコリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されており、このような硬化方法もまた、本発明のインクジェット記録方法に適用することができる。
活性放射線の照射条件並びに基本的な照射方法は、特開昭60−132767号公報に開示されている。具体的には、インクの吐出装置を含むヘッドユニットの両側に光源を設け、いわゆるシャトル方式でヘッドユニットと光源を走査することによって行われる。活性放射線の照射は、インク着弾後、一定時間(好ましくは0.01〜0.5秒、より好ましくは0.01〜0.3秒、さらに好ましくは0.01〜0.15秒)をおいて行われることになる。このようにインク着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、被記録媒体に着弾したインクが硬化前に滲むことを防止するこが可能となる。また、多孔質な被記録媒体に対しても光源の届かない深部までインクが浸透する前に露光することができるため、未反応モノマーの残留を抑えることができるので好ましい。
さらに、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させてもよい。国際公開第99/54415号パンフレットでは、照射方法として、光ファイバーを用いた方法やコリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されており、このような硬化方法もまた、本発明のインクジェット記録方法に適用することができる。
上述したようなインクジェット記録方法を採用することにより、表面の濡れ性が異なる様々な被記録媒体に対しても、着弾したインクのドット径を一定に保つことができ、画質が向上する。なお、カラー画像を得るためには、明度の低い色から順に重ねていくことが好ましい。明度の低いインクから順に重ねることにより、下部のインクまで照射線が到達しやすくなり、良好な硬化感度、残留モノマーの低減、密着性の向上が期待できる。また、照射は、全色を吐出してまとめて露光することが可能だが、1色毎に露光するほうが、硬化促進の観点で好ましい。
このようにして、インク組成物を活性放射線の照射により高感度で硬化することで、被記録媒体表面に画像を形成することができる。
このようにして、インク組成物を活性放射線の照射により高感度で硬化することで、被記録媒体表面に画像を形成することができる。
次に、(c1)得られた硬化画像を40℃以上150℃未満の温度で加温処理する工程について説明する。
活性放射線照射後、得られた硬化画像を40℃以上の温度で加温処理することで、硬化膜内に残存する開始剤分解成分や、残存モノマーが揮発し、さらには膜中に残存する活性ラジカルが、膜中残存二重結合の反応を促進させることで達成モノマーを耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性、プラスチック基材への密着性に優れるインクジェットインク画像が得られると推定される。また、処理温度が150℃未満であると、画像の変色が起こりにくく、高精彩な画像が得られる。一方、加温処理温度が150℃以上になると、硬化膜を形成する成分の分解等が生じるためか、画像の変色が起こり、画像の精彩度は減少する。
活性放射線照射後、得られた硬化画像を40℃以上の温度で加温処理することで、硬化膜内に残存する開始剤分解成分や、残存モノマーが揮発し、さらには膜中に残存する活性ラジカルが、膜中残存二重結合の反応を促進させることで達成モノマーを耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性、プラスチック基材への密着性に優れるインクジェットインク画像が得られると推定される。また、処理温度が150℃未満であると、画像の変色が起こりにくく、高精彩な画像が得られる。一方、加温処理温度が150℃以上になると、硬化膜を形成する成分の分解等が生じるためか、画像の変色が起こり、画像の精彩度は減少する。
(c1)工程における加温処理温度は、40℃以上150℃未満であり、42℃〜130℃であることがより好ましく、43℃以上110℃未満であることがさらに好ましく、45℃以上100℃以下であることが特に好ましい。処理温度が上記範囲であると、高精彩な画像が得ることができる。
また、加温処理温度は一定の温度でなくともよく、例えば、加温処理温度を徐々に変化させても、段階的に変化させてもよい。
また、加温処理温度は一定の温度でなくともよく、例えば、加温処理温度を徐々に変化させても、段階的に変化させてもよい。
加温処理時間は低温であるほどより長時間行うことが好ましいが、加温処理温度が25℃以上60℃未満の場合、1時間以上1週間以内が好ましい。加温処理温度が60℃以上100℃未満の場合、5分以上1日以下が好ましい。加温処理温度が100℃以上150℃未満の場合、1分以上5時間以下が好ましい。処理時間が上記範囲であると、耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性、プラスチック基材への密着性に優れる。
加温装置としては、特に制限はないが、加熱プレート上、サーモセルコ内等に保管する方法が挙げられる。さらに、保管雰囲気を常時換気すると、より短時間で、耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性、プラスチック基材への密着性に優れる印刷物が得られる。
加温処理時の保存湿度としては、5〜70%RHであることが好ましく、8〜60%RHであることがより好ましく、10〜50%RHであることが特に好ましい、上記範囲内であると、耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性、プラスチック基材への密着性に優れる。上記理由としては、膜内の揮発性分の除去が効率的に行われることが推定される。
本発明のインクジェット記録方法は、必要に応じ、(c1)工程を2回以上行ってもよいが、操作が簡潔となるよう(c1)工程は1回のみ行うことが好ましい。
(c1)工程を行う方法又は装置としては、特に制限はなく、公知の方法又は装置を用いることができる。また、(c1)工程は、前記(a1)及び(b1)工程にて使用したインクジェット記録装置と同一の装置で行ってもよく、別の装置等により行ってもよい。
また、本発明のインクジェット記録方法は、前記(a1)、(b1)及び(c1)工程に加え、必要に応じ、所望の公知の工程を含んでいてもよい。
(c1)工程を行う方法又は装置としては、特に制限はなく、公知の方法又は装置を用いることができる。また、(c1)工程は、前記(a1)及び(b1)工程にて使用したインクジェット記録装置と同一の装置で行ってもよく、別の装置等により行ってもよい。
また、本発明のインクジェット記録方法は、前記(a1)、(b1)及び(c1)工程に加え、必要に応じ、所望の公知の工程を含んでいてもよい。
本発明のインクジェット記録方法には、本発明のインクセットを好適に使用することができる。吐出する各着色インク組成物の順番は、特に限定されるわけではないが、明度の低い着色インク組成物から被記録媒体に付与することが好ましく、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色を使用する場合には、イエロー→シアン→マゼンタ→ブラックの順で被記録媒体上に付与することが好ましい。また、これにホワイトを加えた5色を使用する場合にはホワイト→イエロー→シアン→マゼンタ→ブラックの順で被記録媒体上に付与することが好ましい。さらに、本発明はこれに限定されず、シアン、ライトシアン、マゼンタ、ライトマゼンタ、ブラック、ライトブラック(グレー)、ホワイト、イエローの8色が少なくとも含まれる本発明のインクセットを好ましく使用することもできる。
本発明において、被記録媒体としては、特に限定されず、支持体や記録材料として公知の被記録媒体を使用することができる。例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上述した金属がラミネートされ又は蒸着された紙又はプラスチックフィルム等が挙げられる。また、本発明における被記録媒体として、非吸収性被記録媒体が好適に使用することができる。
(インク組成物)
本発明のインクジェット記録方法に用いることができるインク組成物(以下、単に「インク」ともいう。)は、式(I)及び/又は式(II)で表されるモノマーを含有する。
本発明のインクジェット記録方法に用いることができるインク組成物(以下、単に「インク」ともいう。)は、式(I)及び/又は式(II)で表されるモノマーを含有する。
また、本発明に用いることができるインク組成物は、N−ビニルラクタム類を含有することが好ましい。
本発明でいう「放射線」とは、その照射によりインク組成物中において開始種を発生させうるエネルギーを付与することができる活性放射線であれば、特に制限はなく、広くα線、γ線、X線、紫外線(UV)、可視光線、電子線などを包含するものであるが、なかでも、硬化感度及び装置の入手容易性の観点から紫外線及び電子線が好ましく、特に紫外線が好ましい。したがって、本発明に用いることができるインク組成物としては、放射線として、紫外線を照射することにより硬化可能なインク組成物が好ましい。
(A)式(I)又は式(II)で表されるモノマー
本発明に用いることができるインク組成物は、前記式(I)及び/又は式(II)で表されるモノマー(以下、(A)成分ともいう。)を含有する。
本発明に用いることができるインク組成物は、式(I)で表されるモノマー、又は、式(II)で表されるモノマーのどちらか一方のみを含有していてもよく、式(I)で表されるモノマー、及び、式(II)で表されるモノマーの両方を含有していてもよい。また、式(I)で表されるモノマーを2種以上含有していてもよく、式(II)で表されるモノマーを2種以上含有していてもよい。
前記式(I)又は式(II)で表されるモノマーは、付加重合性モノマーであることが好ましく、ラジカル重合性モノマーであることがより好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物は、前記式(I)及び/又は式(II)で表されるモノマー(以下、(A)成分ともいう。)を含有する。
本発明に用いることができるインク組成物は、式(I)で表されるモノマー、又は、式(II)で表されるモノマーのどちらか一方のみを含有していてもよく、式(I)で表されるモノマー、及び、式(II)で表されるモノマーの両方を含有していてもよい。また、式(I)で表されるモノマーを2種以上含有していてもよく、式(II)で表されるモノマーを2種以上含有していてもよい。
前記式(I)又は式(II)で表されるモノマーは、付加重合性モノマーであることが好ましく、ラジカル重合性モノマーであることがより好ましい。
式(I)又は式(II)におけるR1は、水素原子、ハロゲン原子、又は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、原材料入手の容易性の観点から、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましく、水素原子又はメチル基であることがより好ましい。また、k個存在するR1はそれぞれ同じであっても、異なっていてもよい。
式(I)又は式(II)におけるX1は二価の連結基を表し、エーテル基(−O−)、エステル基(−C(O)O−若しくは−OC(O)−)、アミド基(−C(O)NR’−)、カルボニル基(−C(O)−)、窒素原子(−NR’−)、置換基を有していてもよい炭素数1〜15のアルキレン基、又は、これらを2以上組み合わせた二価の基であることが好ましい。なお、R’は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状アルキル基、又は、炭素数6〜20のアリール基を表す。k個存在するX1はそれぞれ同じであっても、異なっていてもよい。
また、式(I)又は式(II)におけるX1のビニル基と結合する端部は、X1のカルボニル炭素とビニル基とが結合するエステル基又はアミド基であることが好ましく、その場合、アダマンタン骨格若しくはノルボルネン骨格と結合するX1の他の部分は、単結合であっても、前記の基から任意に選択したものであってもよい。
式(I)又は式(II)におけるR1及びX1を含むビニル部分(H2C=C(R1)−X1−)の置換数kは1〜6の整数を表す。R1及びX1を含むビニル部分は、各脂環式炭化水素構造上の任意の位置で結合することができる。なお、「各脂環式炭化水素構造上」とは、式(I)におけるアダマンタン構造上、式(II)におけるノルボルネン構造上及びnを含む環状炭化水素構造上を指す。
また、着色剤との親和性を向上させるという観点から、式(I)又は式(II)におけるX1の脂環式炭化水素構造と結合する端部は、酸素原子であることが好ましく、エーテル性酸素原子であることがより好ましく、式(I)又は式(II)におけるX1は−C(O)O(CH2CH2O)p−(pは1又は2を表す。)であることがさらに好ましい。
式(I)又は式(II)におけるX1は二価の連結基を表し、エーテル基(−O−)、エステル基(−C(O)O−若しくは−OC(O)−)、アミド基(−C(O)NR’−)、カルボニル基(−C(O)−)、窒素原子(−NR’−)、置換基を有していてもよい炭素数1〜15のアルキレン基、又は、これらを2以上組み合わせた二価の基であることが好ましい。なお、R’は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状アルキル基、又は、炭素数6〜20のアリール基を表す。k個存在するX1はそれぞれ同じであっても、異なっていてもよい。
また、式(I)又は式(II)におけるX1のビニル基と結合する端部は、X1のカルボニル炭素とビニル基とが結合するエステル基又はアミド基であることが好ましく、その場合、アダマンタン骨格若しくはノルボルネン骨格と結合するX1の他の部分は、単結合であっても、前記の基から任意に選択したものであってもよい。
式(I)又は式(II)におけるR1及びX1を含むビニル部分(H2C=C(R1)−X1−)の置換数kは1〜6の整数を表す。R1及びX1を含むビニル部分は、各脂環式炭化水素構造上の任意の位置で結合することができる。なお、「各脂環式炭化水素構造上」とは、式(I)におけるアダマンタン構造上、式(II)におけるノルボルネン構造上及びnを含む環状炭化水素構造上を指す。
また、着色剤との親和性を向上させるという観点から、式(I)又は式(II)におけるX1の脂環式炭化水素構造と結合する端部は、酸素原子であることが好ましく、エーテル性酸素原子であることがより好ましく、式(I)又は式(II)におけるX1は−C(O)O(CH2CH2O)p−(pは1又は2を表す。)であることがさらに好ましい。
式(I)又は式(II)におけるR2及びR3はそれぞれ独立に置換基を表し、各脂環式炭化水素構造上の任意の位置で結合することができる。また、q個存在するR2、及び、r個存在するR3はそれぞれ同じであっても、異なっていてもよい。
q個存在するR2、及び、r個存在するR3は、それぞれ独立に一価又は多価の置換基であってもよく、一価の置換基として水素原子、ヒドロキシル基、置換若しくは無置換のアミノ基、チオール基、シロキサン基、さらに置換基を有していてもよい総炭素数30以下の炭化水素基若しくは複素環基、又は、二価の置換基としてオキシ基(=O)であることが好ましい。
R2の置換数qは0〜5の整数を表し、また、R3の置換数rは0〜5の整数を表す。
q個存在するR2、及び、r個存在するR3は、それぞれ独立に一価又は多価の置換基であってもよく、一価の置換基として水素原子、ヒドロキシル基、置換若しくは無置換のアミノ基、チオール基、シロキサン基、さらに置換基を有していてもよい総炭素数30以下の炭化水素基若しくは複素環基、又は、二価の置換基としてオキシ基(=O)であることが好ましい。
R2の置換数qは0〜5の整数を表し、また、R3の置換数rは0〜5の整数を表す。
式(II)におけるnは、環状炭化水素構造を表し、その両端はノルボルネン骨格の任意の位置で置換していてもよく、単環構造であっても、多環構造であってもよく、また、前記環状炭化水素構造として炭化水素結合以外に、カルボニル結合(−C(O)−)及び/又はエステル結合(−C(O)O−)を含んでいてもよい。
また、式(I)におけるアダマンタン骨格中の一炭素原子をカルボニル結合(−C(O)−)及び/又はエステル結合(−C(O)O−)で置換してもよく、式(II)におけるノルボルネン骨格中の一炭素原子をエーテル結合(−O−)及び/又はエステル結合(−C(O)O−)で置換してもよい。
また、式(I)におけるアダマンタン骨格中の一炭素原子をカルボニル結合(−C(O)−)及び/又はエステル結合(−C(O)O−)で置換してもよく、式(II)におけるノルボルネン骨格中の一炭素原子をエーテル結合(−O−)及び/又はエステル結合(−C(O)O−)で置換してもよい。
前記式(I)又は式(II)で表されるモノマーとしては、式(III)、式(IV)又は式(V)で表されるモノマーであることが好ましい。
式(III)、式(IV)又は式(V)におけるR1、X1及びkは、式(I)又は式(II)におけるR1、X1及びkと同義であり、好ましい範囲も同様である。
式(III)、式(IV)又は式(V)におけるR1及びX1を含むビニル部分は、式(III)、式(IV)又は式(V)における下記に示す各脂環式炭化水素構造上の任意の位置で結合することができる。
式(III)、式(IV)又は式(V)におけるR1及びX1を含むビニル部分は、式(III)、式(IV)又は式(V)における下記に示す各脂環式炭化水素構造上の任意の位置で結合することができる。
式(III)、式(IV)又は式(V)におけるR4、R5及びR6はそれぞれ独立に置換基を表し、式(III)、式(IV)又は式(V)における上記各脂環式炭化水素構造上の任意の位置で結合することができる。R4、R5及びR6における置換基は、式(I)又は式(II)のR2及びR3における置換基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
式(III)、式(IV)又は式(V)におけるs、t及びuはそれぞれ独立に0〜5の整数を表し、また、s個存在するR4、t個存在するR5、及び、u個存在するR6はそれぞれ同じであっても、異なっていてもよい。
式(III)、式(IV)又は式(V)におけるs、t及びuはそれぞれ独立に0〜5の整数を表し、また、s個存在するR4、t個存在するR5、及び、u個存在するR6はそれぞれ同じであっても、異なっていてもよい。
式(I)又は式(II)で表されるモノマーとして、単官能アクリレートの好ましい具体例を以下に示す。
なお、下記例示化合物の一部において、炭化水素鎖を炭素(C)及び水素(H)の記号を省略した簡略構造式で記載する。
なお、下記例示化合物の一部において、炭化水素鎖を炭素(C)及び水素(H)の記号を省略した簡略構造式で記載する。
式(I)又は式(II)で表されるモノマーとして、単官能メタクリレートの好ましい具体例を以下に示す。
式(I)又は式(II)で表されるモノマーとして、単官能アクリルアミドの好ましい具体例を以下に示す。
式(I)又は式(II)で表されるモノマーとして、単官能ビニルエーテルの好ましい具体例を以下に示す。
式(I)又は式(II)で表される多官能アクリレートの好ましい具体例を以下に示す。
式(II)で表される多官能メタクリレートの好ましい具体例を以下に示す。
これら単官能モノマー及び多官能モノマーの中でも、(A)式(I)又は式(II)で表されるモノマーとして、M−1、M−10、M−11、M−12、M−13、M−16、又は、M−35を用いることが特に好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物中の(A)式(I)又は式(II)で表されるモノマーの総使用量は、インク組成物の総量に対し、0.5〜90重量%であることが好ましく、2〜70重量%であることがより好ましく、10〜50重量%であることがさらに好ましく、20〜40重量%であることが特に好ましい。上記範囲内であると、硬化性に優れ、また、粘度が適度であるため好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物中の(A)式(I)又は式(II)で表されるモノマーのうち、少なくとも1つは単官能モノマーであることが好ましく、少なくとも1つは単官能アクリレートであることがより好ましい。単官能モノマーを用いると十分な硬化性に加え、硬化膜柔軟性が十分得られるので好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物中の式(I)又は式(II)で表される単官能アクリレート、単官能メタクリレート、単官能アクリルアミド、単官能ビニルエーテルを有する場合、該単官能アクリレート、単官能メタクリレート、単官能アクリルアミド、単官能ビニルエーテルがインク組成物中に占める割合は、1〜90重量%部であることが好ましく、2〜70重量%であることがより好ましく、10〜50重量%であることがさらに好ましい。上記範囲内であると、硬化性、柔軟性に優れ、また、粘度が適度であるため好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物中の式(I)又は式(II)で表されるアクリレート、メタクリレート、アクリルアミドより選択される2つ以上の官能基を有するモノマーを有する場合、該モノマーがインク組成物中に占める割合は、0.5〜15重量%であることが好ましく、0.5〜10重量%であることがより好ましく、0.5〜5重量%であることがさらに好ましい。上記範囲内であると、硬化性、柔軟性に優れ、また、粘度が適度であるため好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物中に、少なくとも2つ以上のアクリレート基を有する多官能アクリレートが占める割合は0〜15重量%が好ましく、より好ましくは0〜10重量%がより好ましく、0〜5重量%がさらに好ましい。上記範囲内にて、硬化膜の柔軟性に優れるインク組成物が提供できる。
(B)N−ビニル化合物
本発明のインク組成物は、N−ビニル化合物(以下、(B)成分ともいう。)を含有することが好ましく、10重量%以上含有することがより好ましい。
N−ビニル化合物としては、N−ビニルアミド類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルイミダゾール等が挙げられる。
また、N−ビニルアミド類としては、N−ビニルラクタム類、N−ビニルアセトアミド、N-ビニルホルムアミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミド、N−メチル−N−ビニルホルムアミド等の化合物が挙げられる。
本発明のインク組成物は、N−ビニル化合物(以下、(B)成分ともいう。)を含有することが好ましく、10重量%以上含有することがより好ましい。
N−ビニル化合物としては、N−ビニルアミド類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルイミダゾール等が挙げられる。
また、N−ビニルアミド類としては、N−ビニルラクタム類、N−ビニルアセトアミド、N-ビニルホルムアミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミド、N−メチル−N−ビニルホルムアミド等の化合物が挙げられる。
本発明のインク組成物は、N−ビニルラクタム類を含有することがより好ましく、N−ビニルラクタム類を10重量%以上含有することがさらに好ましい。
本発明に用いることができるN−ビニルラクタム類の好ましい例として、下記式(B-1)で表される化合物が挙げられる。
本発明に用いることができるN−ビニルラクタム類の好ましい例として、下記式(B-1)で表される化合物が挙げられる。
式(B-1)中、nは1〜5の整数を表し、インク組成物が硬化した後の柔軟性、被記録媒体との密着性、及び、原材料の入手性の観点から、nは2〜4の整数であることが好ましく、nが2又は4であることがより好ましく、nが4である、すなわちN−ビニルカプロラクタムであることが特に好ましい。N−ビニルカプロラクタムは安全性に優れ、汎用的で比較的安価に入手でき、特に良好なインク硬化性、及び硬化膜の被記録媒体への密着性が得られるので好ましい。
また、上記N−ビニルラクタム類は、ラクタム環上にアルキル基、アリール基等の置換基を有していてもよく、飽和又は不飽和環構造を連結していてもよい。
また、上記N−ビニルラクタム類は、ラクタム環上にアルキル基、アリール基等の置換基を有していてもよく、飽和又は不飽和環構造を連結していてもよい。
本発明に用いることができるインク組成物は、N−ビニルラクタム類をインク全体の10重量%以上含有することが好ましく、10重量%以上40重量%以下含有することがより好ましく、10重量%以上35重量%以下含有することがさらに好ましく、12重量%以上25重量%以下含有することが特に好ましい。N−ビニルラクタム類の使用量が上記範囲であると、硬化性、硬化膜柔軟性、硬化膜の基材密着性に優れる。
また、N−ビニルラクタム類は比較的融点が高い化合物である。N−ビニルラクタム類が40重量%以下の含有率であると、0℃以下の低温下でも良好な溶解性を示し、インク組成物の取り扱い可能温度範囲が広くなり好ましい。
上記N−ビニルラクタム類はインク組成物中に1種のみ含有されていてもよく、複数種含有されていてもよい。
また、N−ビニルラクタム類は比較的融点が高い化合物である。N−ビニルラクタム類が40重量%以下の含有率であると、0℃以下の低温下でも良好な溶解性を示し、インク組成物の取り扱い可能温度範囲が広くなり好ましい。
上記N−ビニルラクタム類はインク組成物中に1種のみ含有されていてもよく、複数種含有されていてもよい。
(C)ラジカル重合開始剤
本発明に用いることができるインク組成物は、(C)ラジカル重合開始剤を含有する。
本発明で用いることができる重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤を使用することができる。本発明に用いることができるラジカル重合開始剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、ラジカル重合開始剤と後述するカチオン重合開始剤とを併用してもよい。
インク組成物に用いることのできるラジカル重合開始剤は、外部エネルギーを吸収してラジカル重合開始種を生成する化合物である。重合を開始するために使用される外部エネルギーは、熱及び活性放射線に大別され、それぞれ、熱重合開始剤及び光重合開始剤が使用される。活性放射線としては、γ線、β線、電子線、紫外線、可視光線、赤外線が例示できる。
本発明に用いることができるインク組成物は、(C)ラジカル重合開始剤を含有する。
本発明で用いることができる重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤を使用することができる。本発明に用いることができるラジカル重合開始剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、ラジカル重合開始剤と後述するカチオン重合開始剤とを併用してもよい。
インク組成物に用いることのできるラジカル重合開始剤は、外部エネルギーを吸収してラジカル重合開始種を生成する化合物である。重合を開始するために使用される外部エネルギーは、熱及び活性放射線に大別され、それぞれ、熱重合開始剤及び光重合開始剤が使用される。活性放射線としては、γ線、β線、電子線、紫外線、可視光線、赤外線が例示できる。
本発明に用いることができるラジカル重合開始剤としては(a)芳香族ケトン類、(b)アシルホスフィン化合物、(c)芳香族オニウム塩化合物、(d)有機過酸化物、(e)チオ化合物、(f)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(g)ケトオキシムエステル化合物、(h)ボレート化合物、(i)アジニウム化合物、(j)メタロセン化合物、(k)活性エステル化合物、(l)炭素ハロゲン結合を有する化合物、及び(m)アルキルアミン化合物等が挙げられる。これらのラジカル重合開始剤は、上記(a)〜(m)の化合物を単独若しくは組み合わせて使用してもよい。本発明におけるラジカル重合開始剤は単独もしくは2種以上の併用によって好適に用いられる。
(a)芳香族ケトン類、(b)アシルホスフィン化合物、及び、(e)チオ化合物の好ましい例としては、「RADIATION CURING IN POLYMER SCIENCE AND TECHNOLOGY」J. P. FOUASSIER J.F.RABEK(1993)、pp.77〜117記載のベンゾフェノン骨格又はチオキサントン骨格を有する化合物等が挙げられる。より好ましい例としては、特公昭47−6416号公報記載のα−チオベンゾフェノン化合物、特公昭47−3981号公報記載のベンゾインエーテル化合物、特公昭47−22326号公報記載のα−置換ベンゾイン化合物、特公昭47−23664号公報記載のベンゾイン誘導体、特開昭57−30704号公報記載のアロイルホスホン酸エステル、特公昭60−26483号公報記載のジアルコキシベンゾフェノン、特公昭60−26403号公報、特開昭62−81345号公報記載のベンゾインエーテル類、特公平1−34242号公報、米国特許第4,318,791号、ヨーロッパ特許0284561A1号記載のα−アミノベンゾフェノン類、特開平2−211452号公報記載のp−ジ(ジメチルアミノベンゾイル)ベンゼン、特開昭61−194062号公報記載のチオ置換芳香族ケトン、特公平2−9597号公報記載のアシルホスフィンスルフィド、特公平2−9596号公報記載のアシルホスフィン、特公昭63−61950号公報記載のチオキサントン類、特公昭59−42864号公報記載のクマリン類等を挙げることができる。
(c)芳香族オニウム塩化合物としては、周期律表の15、16及び17族の元素、具体的にはN、P、As、Sb、Bi、O、S、Se、Te、又はIの芳香族オニウム塩が含まれる。例えば、欧州特許104143号明細書、米国特許4837124号明細書、特開平2−150848号公報、特開平2−96514号公報に記載されるヨードニウム塩類、欧州特許370693号、同233567号、同297443号、同297442号、同279210号、及び同422570号の各明細書、米国特許3902144号、同4933377号、同4760013号、同4734444号、及び同2833827号の各明細書に記載されるジアゾニウム塩類(置換基を有してもよいベンゼンジアゾニウム等)、ジアゾニウム塩樹脂類(ジアゾジフェニルアミンのホルムアルデヒド樹脂等)、N−アルコキシピリジニウム塩類等(例えば、米国特許4,743,528号明細書、特開昭63−138345号、特開昭63−142345号、特開昭63−142346号、及び特公昭46−42363号の各公報等に記載されるもので、具体的には1−メトキシ−4−フェニルピリジニウム テトラフルオロボレート等)、さらには特公昭52−147277号、同52−14278号、及び同52−14279号の各公報記載の化合物が好適に使用される。活性種としてラジカルや酸を生成する。
(d)有機過酸化物としては、分子中に酸素−酸素結合を1個以上有する有機化合物のほとんど全てが含まれるが、その例としては、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−アミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−オクチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(クミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレートなどの過酸化エステル系の化合物が好ましい。
(f)ヘキサアリールビイミダゾール化合物としては、特公昭45−37377号公報、特公昭44−86516号公報記載のロフィンダイマー類、例えば2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(m−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o,o’−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。
(g)ケトオキシムエステル化合物としては、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−p−トルエンスルホニルオキシイミノブタン−2−オン、2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられる。
(h)ボレート化合物の例としては、米国特許3,567,453号、同4,343,891号、ヨーロッパ特許109,772号、同109,773号の各明細書に記載されている化合物が挙げられる。
(i)アジニウム塩化合物の例としては、特開昭63−138345号、特開昭63−142345号、特開昭63−142346号、特開昭63−143537号、及び特公昭46−42363号の各公報記載のN−O結合を有する化合物群を挙げることができる。
(j)メタロセン化合物の例としては、特開昭59−152396号、特開昭61−151197号、特開昭63−41484号、特開平2−249号、特開平2−4705号記載のチタノセン化合物ならびに、特開平1−304453号、特開平1−152109号の各公報記載の鉄−アレーン錯体を挙げることができる。
上記チタノセン化合物の具体例としては、ジクロロビス(シクロペンタジエニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス(フェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス(2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス(2,6−ジフルオロフェニ−1−イル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス(2,4−ジフルオロフェニ−1−イル)チタニウム、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル)チタニウム、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ビス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル)チタニウム、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ビス(2,4−ジフルオロフェニ−1−イル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(メチルスルホンアミド)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチルビアロイル−アミノ)フェニル]チタニウム等を挙げることができる。
(k)活性エステル化合物の例としては、欧州特許0290750号、同046083号、同156153号、同271851号、及び同0388343号の各明細書、米国特許3901710号、及び同4181531号の各明細書、特開昭60−198538号、及び特開昭53−133022号の各公報に記載されるニトロベンズルエステル化合物、欧州特許0199672号、同84515号、同199672号、同044115号、及び同0101122号の各明細書、米国特許4618564号、同4371605号、及び同4431774号の各明細書、特開昭64−18143号、特開平2−245756号、及び特開平4−365048号の各公報記載のイミノスルホネート化合物、特公昭62−6223号、特公昭63−14340号、及び特開昭59−174831号の各公報に記載される化合物等が挙げられる。
(l)炭素ハロゲン結合を有する化合物の好ましい例としては、例えば、若林ら著、Bull. Chem. Soc. Japan、42、2924(1969)記載の化合物、英国特許1388492号明細書記載の化合物、特開昭53−133428号公報記載の化合物、独国特許3337024号明細書記載の化合物等を挙げることができる。
また、F. C. Schaefer等によるJ. Org. Chem.、29、1527(1964)記載の化合物、特開昭62−58241号公報記載の化合物、特開平5−281728号公報記載の化合物等を挙げることができる。ドイツ特許第2641100号に記載されているような化合物、ドイツ特許第3333450号に記載されている化合物、ドイツ特許第3021590号に記載の化合物群、あるいはドイツ特許第3021599号に記載の化合物群、等を挙げることができる。
ラジカル重合開始剤の総使用量は、N−ビニルラクタム類及び式(I)又は式(II)で表されるモノマーを含む重合性化合物の総使用量に対して、好ましくは0.01〜35重量%、より好ましくは0.5〜20重量%、さらに好ましくは1.0〜15重量%の範囲である。0.01重量%以上にてインク組成物を硬化させることができ、35重量%以下にて硬化度が均一な硬化膜を得ることができる。
また、インク組成物に後述する増感剤を用いる場合、ラジカル重合開始剤の総使用量は、増感剤に対して、ラジカル重合開始剤:増感剤の重量比で、好ましくは200:1〜1:200、より好ましくは50:1〜1:50、さらに好ましくは20:1〜1:5の範囲である。
また、インク組成物に後述する増感剤を用いる場合、ラジカル重合開始剤の総使用量は、増感剤に対して、ラジカル重合開始剤:増感剤の重量比で、好ましくは200:1〜1:200、より好ましくは50:1〜1:50、さらに好ましくは20:1〜1:5の範囲である。
(D)着色剤
本発明に用いることができるインク組成物は、必要に応じ、着色剤を含有することができる。
本発明に用いることができる着色剤としては、特に制限はないが、耐候性に優れ、色再現性に富んだ顔料及び油溶性染料が好ましく、溶解性染料等の公知の着色剤から任意に選択して使用することができる。インク組成物に好適に使用し得る着色剤は、活性放射線による硬化反応の感度を低下させないという観点からは、硬化反応である重合反応において重合禁止剤として機能しない化合物を選択することが好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物は、必要に応じ、着色剤を含有することができる。
本発明に用いることができる着色剤としては、特に制限はないが、耐候性に優れ、色再現性に富んだ顔料及び油溶性染料が好ましく、溶解性染料等の公知の着色剤から任意に選択して使用することができる。インク組成物に好適に使用し得る着色剤は、活性放射線による硬化反応の感度を低下させないという観点からは、硬化反応である重合反応において重合禁止剤として機能しない化合物を選択することが好ましい。
<顔料>
本発明に使用できる顔料としては、特に限定されるわけではないが、例えばカラーインデックスに記載される下記の番号の有機又は無機顔料が使用できる。
赤又はマゼンタ顔料としては、Pigment Red 3,5,19,22,31,38,42,43,48:1,48:2,48:3,48:4,48:5,49:1,53:1,57:1,57:2,58:4,63:1,81,81:1,81:2,81:3,81:4,88,104,108,112,122,123,144,146,149,166,168,169,170,177,178,179,184,185,208,216,226,257、Pigment Violet 3,19,23,29,30,37,50,88、Pigment Orange 13,16,20,36、
青又はシアン顔料としては、Pigment Blue 1,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,16,17−1,22,27,28,29,36,60、
緑顔料としては、Pigment Green 7,26,36,50、
黄顔料としては、Pigment Yellow 1,3,12,13,14,17,34,35,37,55,74,81,83,93,94,95,97,108,109,110,120,137,138,139,153,154,155,157,166,167,168,180,185,193、
黒顔料としては、Pigment Black 7,28,26、
白色顔料としては、PigmentWhite 6,18,21
などが目的に応じて使用できる。
本発明に使用できる顔料としては、特に限定されるわけではないが、例えばカラーインデックスに記載される下記の番号の有機又は無機顔料が使用できる。
赤又はマゼンタ顔料としては、Pigment Red 3,5,19,22,31,38,42,43,48:1,48:2,48:3,48:4,48:5,49:1,53:1,57:1,57:2,58:4,63:1,81,81:1,81:2,81:3,81:4,88,104,108,112,122,123,144,146,149,166,168,169,170,177,178,179,184,185,208,216,226,257、Pigment Violet 3,19,23,29,30,37,50,88、Pigment Orange 13,16,20,36、
青又はシアン顔料としては、Pigment Blue 1,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,16,17−1,22,27,28,29,36,60、
緑顔料としては、Pigment Green 7,26,36,50、
黄顔料としては、Pigment Yellow 1,3,12,13,14,17,34,35,37,55,74,81,83,93,94,95,97,108,109,110,120,137,138,139,153,154,155,157,166,167,168,180,185,193、
黒顔料としては、Pigment Black 7,28,26、
白色顔料としては、PigmentWhite 6,18,21
などが目的に応じて使用できる。
<油溶性染料>
以下に、本発明で使用することのできる油溶性染料について説明する。
本発明で使用することのできる油溶性染料とは、水に実質的に不溶な染料を意味する。具体的には、25℃での水への溶解度(水100gに溶解できる染料の重量)が1g以下であり、好ましくは0.5g以下、より好ましくは0.1g以下であるものを指す。従って、油溶性染料とは、所謂水に不溶性の顔料や油溶性色素を意味し、これらの中でも油溶性色素が好ましい。
以下に、本発明で使用することのできる油溶性染料について説明する。
本発明で使用することのできる油溶性染料とは、水に実質的に不溶な染料を意味する。具体的には、25℃での水への溶解度(水100gに溶解できる染料の重量)が1g以下であり、好ましくは0.5g以下、より好ましくは0.1g以下であるものを指す。従って、油溶性染料とは、所謂水に不溶性の顔料や油溶性色素を意味し、これらの中でも油溶性色素が好ましい。
本発明に使用可能な前記油溶性染料のうち、イエロー染料としては、任意のものを使用することができる。例えばカップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピラゾロン類、ピリドン類、開鎖型活性メチレン化合物類を有するアリール若しくはヘテリルアゾ染料;例えばカップリング成分として開鎖型活性メチレン化合物類を有するアゾメチン染料;例えばベンジリデン染料やモノメチンオキソノール染料等のようなメチン染料;例えばナフトキノン染料、アントラキノン染料等のようなキノン系染料;等が挙げられ、これ以外の染料種としてはキノフタロン染料、ニトロ・ニトロソ染料、アクリジン染料、アクリジノン染料等を挙げることができる。
本発明に使用可能な前記油溶性染料のうち、マゼンタ染料としては、任意のものを使用することができる。例えばカップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類を有するアリール若しくはヘテリルアゾ染料;例えばカップリング成分としてピラゾロン類、ピラゾロトリアゾール類を有するアゾメチン染料;例えばアリーリデン染料、スチリル染料、メロシアニン染料、オキソノール染料のようなメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料のようなカルボニウム染料;例えばナフトキノン、アントラキノン、アントラピリドンなどのようなキノン系染料;例えばジオキサジン染料等のような縮合多環系染料;等を挙げることができる。
本発明に適用可能な前記油溶性染料のうち、シアン染料としては、任意のものを使用することができる。例えばインドアニリン染料、インドフェノール染料或いはカップリング成分としてピロロトリアゾール類を有するアゾメチン染料;シアニン染料、オキソノール染料、メロシアニン染料のようなポリメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料のようなカルボニウム染料;フタロシアニン染料;アントラキノン染料;例えばカップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類を有するアリール若しくはヘテリルアゾ染料;インジゴ・チオインジゴ染料;等を挙げることができる。
前記の各染料は、クロモフォア(発色性の原子団)の一部が解離して初めてイエロー、マゼンタ、シアンの各色を呈するものであってもよく、その場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはそれらを部分構造に有するポリマーカチオンであってもよい。
以下に限定されるものではないが、好ましい具体例としては、例えば、C.I.ソルベント・ブラック 3,7,27,29及び34;C.I.ソルベント・イエロー 14,16,19,29,30,56,82,93及び162;C.I.ソルベント・レッド 1,3,8,18,24,27,43,49,51,72,73,109,122,132及び218;C.I.ソルベント・バイオレット 3;C.I.ソルベント・ブルー 2,11,25,35,38,67及び70;C.I.ソルベント・グリーン 3及び7;並びにC.I.ソルベント・オレンジ 2;等が挙げられる。
これらの中で特に好ましいものは、Nubian Black PC−0850、Oil Black HBB 、Oil Yellow 129、Oil Yellow 105、Oil Pink 312、Oil Red 5B、Oil Scarlet 308、Vali Fast Blue 2606、Oil Blue BOS(オリエント化学(株)製)、Aizen Spilon Blue GNH(保土ヶ谷化学(株)製)、NeopenYellow 075、Neopen Mazenta SE1378、Neopen Blue 808、Neopen Blue FF4012、Neopen Cyan FF4238(BASF社製)等である。
本発明においては、油溶性染料は1種単独で用いてもよく、また、数種類を混合して用いてもよい。
これらの中で特に好ましいものは、Nubian Black PC−0850、Oil Black HBB 、Oil Yellow 129、Oil Yellow 105、Oil Pink 312、Oil Red 5B、Oil Scarlet 308、Vali Fast Blue 2606、Oil Blue BOS(オリエント化学(株)製)、Aizen Spilon Blue GNH(保土ヶ谷化学(株)製)、NeopenYellow 075、Neopen Mazenta SE1378、Neopen Blue 808、Neopen Blue FF4012、Neopen Cyan FF4238(BASF社製)等である。
本発明においては、油溶性染料は1種単独で用いてもよく、また、数種類を混合して用いてもよい。
また、着色剤として油溶性染料を使用する際、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、他の水溶性染料、分散染料、顔料等の着色剤を併用することもできる。
本発明においては、水非混和性有機溶媒に溶解する範囲で分散染料を用いることもできる。分散染料は一般に水溶性の染料も包含するが、本発明においては水非混和性有機溶媒に溶解する範囲で用いることが好ましい。分散染料の好ましい具体例としては、C.I.ディスパースイエロー 5,42,54,64,79,82,83,93,99,100,119,122,124,126,160,184:1,186,198,199,201,204,224及び237;C.I.ディスパーズオレンジ 13,29,31:1,33,49,54,55,66,73,118,119及び163;C.I.ディスパーズレッド 54,60,72,73,86,88,91,92,93,111,126,127,134,135,143,145,152,153,154,159,164,167:1,177,181,204,206,207,221,239,240,258,277,278,283,311,323,343,348,356及び362;C.I.ディスパーズバイオレット 33;C.I.ディスパーズブルー 56,60,73,87,113,128,143,148,154,158,165,165:1,165:2,176,183,185,197,198,201,214,224,225,257,266,267,287,354,358,365及び368;並びにC.I.ディスパーズグリーン 6:1及び9;等が挙げられる。
本発明においては、水非混和性有機溶媒に溶解する範囲で分散染料を用いることもできる。分散染料は一般に水溶性の染料も包含するが、本発明においては水非混和性有機溶媒に溶解する範囲で用いることが好ましい。分散染料の好ましい具体例としては、C.I.ディスパースイエロー 5,42,54,64,79,82,83,93,99,100,119,122,124,126,160,184:1,186,198,199,201,204,224及び237;C.I.ディスパーズオレンジ 13,29,31:1,33,49,54,55,66,73,118,119及び163;C.I.ディスパーズレッド 54,60,72,73,86,88,91,92,93,111,126,127,134,135,143,145,152,153,154,159,164,167:1,177,181,204,206,207,221,239,240,258,277,278,283,311,323,343,348,356及び362;C.I.ディスパーズバイオレット 33;C.I.ディスパーズブルー 56,60,73,87,113,128,143,148,154,158,165,165:1,165:2,176,183,185,197,198,201,214,224,225,257,266,267,287,354,358,365及び368;並びにC.I.ディスパーズグリーン 6:1及び9;等が挙げられる。
本発明に用いることができる着色剤は、インク組成物に添加された後、適度に当該インク内で分散することが好ましい。着色剤の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等の各分散装置を用いることができる。
着色剤は、インク組成物の調製に際して、各成分とともに直接添加により配合してもよいが、分散性向上のため、あらかじめ溶剤又は本発明に使用するラジカル重合性化合物のような分散媒体に添加し、均一分散或いは溶解させた後、配合することもできる。
本発明において、溶剤が硬化画像に残留する場合の耐溶剤性の劣化並びに残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound:揮発性有機化合物)の問題を避けるためにも、着色剤は、ラジカル重合性化合物のような分散媒体に予め添加して、配合することが好ましい。なお、分散適性の観点のみを考慮した場合、着色剤の添加に使用する重合性化合物は、最も粘度の低いモノマーを選択することが好ましい。
本発明において、溶剤が硬化画像に残留する場合の耐溶剤性の劣化並びに残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound:揮発性有機化合物)の問題を避けるためにも、着色剤は、ラジカル重合性化合物のような分散媒体に予め添加して、配合することが好ましい。なお、分散適性の観点のみを考慮した場合、着色剤の添加に使用する重合性化合物は、最も粘度の低いモノマーを選択することが好ましい。
これらの着色剤はインク組成物の使用目的に応じて、1種又は2種以上を適宜選択して用いればよい。
なお、本発明に用いることができるインク組成物中において固体のまま存在する顔料などの着色剤を使用する際には、着色剤粒子の平均粒径は、好ましくは0.005〜0.5μm、より好ましくは0.01〜0.45μm、さらに好ましくは0.015〜0.4μmとなるよう、着色剤、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定することが好ましい。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性及び硬化感度を維持することができるので好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物中における着色剤の含有量は、色、及び使用目的により適宜選択されるが、インク組成物全体の重量に対し、0.01〜30重量%であることが好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物中における着色剤の含有量は、色、及び使用目的により適宜選択されるが、インク組成物全体の重量に対し、0.01〜30重量%であることが好ましい。
(E)分散剤
着色剤の分散を行う際に分散剤を添加することが好ましい。分散剤としては、その種類に特に制限はないが、好ましくは高分子分散剤を用いることが好ましい。
高分子分散剤としては、DisperBYK−101、DisperBYK−102、DisperBYK−103、DisperBYK−106、DisperBYK−111、DisperBYK−161、DisperBYK−162、DisperBYK−163、DisperBYK−164、DisperBYK−166、DisperBYK−167、DisperBYK−168、DisperBYK−170、DisperBYK−171、DisperBYK−174、DisperBYK−182(以上BYKケミー社製)、EFKA4010、EFKA4046、EFKA4080、EFKA5010、EFKA5207、EFKA5244、EFKA6745、EFKA6750、EFKA7414、EFKA7462、EFKA7500、EFKA7570、EFKA7575、EFKA7580(以上エフカアディティブ社製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(サンノプコ製)等の高分子分散剤;ソルスパース(Solsperse)3000,5000,9000,12000,13240,13940,17000,24000,26000,28000,32000,36000,39000,41000,71000などの各種ソルスパース分散剤、(アビシア社製);アデカプルロニックL31,F38,L42,L44,L61,L64,F68,L72,P95,F77,P84,F87、P94,L101,P103,F108、L121、P−123(旭電化(株)製)及びイソネットS−20(三洋化成(株)製)楠本化成社製「ディスパロン KS−860,873SN,874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)」が挙げられる。
また、フタロシアニン誘導体(商品名:EFKA−745(エフカ社製))、ソルスパース5000,12000、ソルスパース22000(アビシア社製)等の顔料誘導体もあわせて使用することができる。
本発明に用いることができるインク組成物中における分散剤の含有量は、使用目的により適宜選択されるが、インク組成物全体の重量に対し、0.01〜5重量%であることが好ましい。
着色剤の分散を行う際に分散剤を添加することが好ましい。分散剤としては、その種類に特に制限はないが、好ましくは高分子分散剤を用いることが好ましい。
高分子分散剤としては、DisperBYK−101、DisperBYK−102、DisperBYK−103、DisperBYK−106、DisperBYK−111、DisperBYK−161、DisperBYK−162、DisperBYK−163、DisperBYK−164、DisperBYK−166、DisperBYK−167、DisperBYK−168、DisperBYK−170、DisperBYK−171、DisperBYK−174、DisperBYK−182(以上BYKケミー社製)、EFKA4010、EFKA4046、EFKA4080、EFKA5010、EFKA5207、EFKA5244、EFKA6745、EFKA6750、EFKA7414、EFKA7462、EFKA7500、EFKA7570、EFKA7575、EFKA7580(以上エフカアディティブ社製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(サンノプコ製)等の高分子分散剤;ソルスパース(Solsperse)3000,5000,9000,12000,13240,13940,17000,24000,26000,28000,32000,36000,39000,41000,71000などの各種ソルスパース分散剤、(アビシア社製);アデカプルロニックL31,F38,L42,L44,L61,L64,F68,L72,P95,F77,P84,F87、P94,L101,P103,F108、L121、P−123(旭電化(株)製)及びイソネットS−20(三洋化成(株)製)楠本化成社製「ディスパロン KS−860,873SN,874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)」が挙げられる。
また、フタロシアニン誘導体(商品名:EFKA−745(エフカ社製))、ソルスパース5000,12000、ソルスパース22000(アビシア社製)等の顔料誘導体もあわせて使用することができる。
本発明に用いることができるインク組成物中における分散剤の含有量は、使用目的により適宜選択されるが、インク組成物全体の重量に対し、0.01〜5重量%であることが好ましい。
(F)界面活性剤
本発明に用いることができるインク組成物には、長時間安定した吐出性を付与するため、界面活性剤を添加することが好ましい。
界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。また、前記界面活性剤として有機フルオロ化合物やポリシロキサン化合物を用いてもよい。前記有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。前記有機フルオロ化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭62−135826号の各公報に記載されたものが挙げられる。前記ポリシロキサン化合物としては、ジメチルポリシロキサンのメチル基の一部に有機基を導入した変性ポリシロキサン化合物であることが好ましい。変性の例として、ポリエーテル変性、メチルスチレン変性、アルコール変性、アルキル変性、アラルキル変性、脂肪酸エステル変性、エポキシ変性、アミン変性、アミノ変性、メルカプト変性などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらの変性の方法は組み合わせて用いられてもかまわない。また、中でもポリエーテル変性ポリシロキサン化合物がインクジェットにおける吐出安定性改良の観点で好ましい。ポリエーテル変性ポリシロキサン化合物の例としては、例えば、SILWET L−7604、SILWET L−7607N、SILWET FZ−2104、SILWET FZ−2161(日本ユニカー株式会社製)、BYK−306、BYK−307、BYK−331、BYK−333、BYK−347、BYK−348等(ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−6191、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(信越化学工業株式会社製)が挙げられる。
本発明に用いることができるインク組成物中における界面活性剤の含有量は使用目的により適宜選択されるが、一般的には、インク組成物全体の重量に対し、0.0001〜1重量%であることが好ましい。また、これらの海面活性剤は単独で含有しても、2種類以上のポリシロキサン化合物を併用して含有してもよい。
本発明に用いることができるインク組成物には、長時間安定した吐出性を付与するため、界面活性剤を添加することが好ましい。
界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。また、前記界面活性剤として有機フルオロ化合物やポリシロキサン化合物を用いてもよい。前記有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。前記有機フルオロ化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭62−135826号の各公報に記載されたものが挙げられる。前記ポリシロキサン化合物としては、ジメチルポリシロキサンのメチル基の一部に有機基を導入した変性ポリシロキサン化合物であることが好ましい。変性の例として、ポリエーテル変性、メチルスチレン変性、アルコール変性、アルキル変性、アラルキル変性、脂肪酸エステル変性、エポキシ変性、アミン変性、アミノ変性、メルカプト変性などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらの変性の方法は組み合わせて用いられてもかまわない。また、中でもポリエーテル変性ポリシロキサン化合物がインクジェットにおける吐出安定性改良の観点で好ましい。ポリエーテル変性ポリシロキサン化合物の例としては、例えば、SILWET L−7604、SILWET L−7607N、SILWET FZ−2104、SILWET FZ−2161(日本ユニカー株式会社製)、BYK−306、BYK−307、BYK−331、BYK−333、BYK−347、BYK−348等(ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−6191、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(信越化学工業株式会社製)が挙げられる。
本発明に用いることができるインク組成物中における界面活性剤の含有量は使用目的により適宜選択されるが、一般的には、インク組成物全体の重量に対し、0.0001〜1重量%であることが好ましい。また、これらの海面活性剤は単独で含有しても、2種類以上のポリシロキサン化合物を併用して含有してもよい。
(G)他のラジカル重合性化合物
本発明においては、(A)及び(B)成分に加え、他のラジカル重合性化合物(以下、単に「ラジカル重合性化合物」ともいい、(A)、(B)成分を除くラジカル重合性化合物を意味することはいうまでもない。)を含有していてもよい。
ラジカル重合性化合物を併用するとさらに硬化性に優れるインク組成物が提供できるので好ましい。
ラジカル重合性化合物としては、例えば、特開平7−159983号、特公平7−31399号、特開平8−224982号、特開平10−863号、特開平9−80675号等の各公報に記載されている光重合性組成物を用いた光硬化型材料が知られている。
本発明においては、(A)及び(B)成分に加え、他のラジカル重合性化合物(以下、単に「ラジカル重合性化合物」ともいい、(A)、(B)成分を除くラジカル重合性化合物を意味することはいうまでもない。)を含有していてもよい。
ラジカル重合性化合物を併用するとさらに硬化性に優れるインク組成物が提供できるので好ましい。
ラジカル重合性化合物としては、例えば、特開平7−159983号、特公平7−31399号、特開平8−224982号、特開平10−863号、特開平9−80675号等の各公報に記載されている光重合性組成物を用いた光硬化型材料が知られている。
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればどのようなものでもよく、モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態を持つものが含まれる。ラジカル重合性化合物は目的とする特性を向上するために任意の比率で1種を含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エチレン性不飽和基を有する無水物、アクリロニトリル、スチレン、さらに種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン(メタ)アクリル系モノマーあるいはプレポリマー、エポキシ系モノマーあるいはプレポリマー、ウレタン系モノマーあるいはプレポリマー等の(メタ)アクリル酸エステルが好ましく用いられる。
具体例としては、(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートメチルエステル、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートエチルエステル、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートフェニルエステル、(ポリ)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートフェニルエステル、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートメチルエステル、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートエチルエステル、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド(PO)付加物ジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド(EO)付加物ジ(メタ)アクリレート、EO変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、PO変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、EO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、PO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、EO変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、PO変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性テトラメチロールメタンテトラアクリレート、PO変性テトラメチロールメタンテトラアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、n−デシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、n−ラウリルアクリレート、n−トリデシルアクリレート、n−セチルアクリレート、n−ステアリルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エポキシアクリレート等のアクリル酸誘導体、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、n−デシルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、n−トリデシルメタクリレート、n−セチルメタクリレート、n−ステアリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリル誘導体、その他、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、テトラメチロールメタントリアクリレート、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、エトキシ化フェニルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、変性グリセリントリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、変性ビスフェノールAジアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ラクトン変性可撓性アクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、2−ヒドロキシエチルアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマーが挙げられ、さらに具体的には、山下晋三編「架橋剤ハンドブック」(1981年、大成社);加藤清視編「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編「UV・EB硬化技術の応用と市場」79頁(1989年、シーエムシー);滝山栄一郎著「ポリエステル樹脂ハンドブック」(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品若しくは業界で公知のラジカル重合性乃至架橋性のモノマー、オリゴマー及びポリマーを用いることができる。
具体例としては、(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートメチルエステル、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートエチルエステル、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートフェニルエステル、(ポリ)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートフェニルエステル、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートメチルエステル、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートエチルエステル、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド(PO)付加物ジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド(EO)付加物ジ(メタ)アクリレート、EO変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、PO変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、EO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、PO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、EO変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、PO変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性テトラメチロールメタンテトラアクリレート、PO変性テトラメチロールメタンテトラアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、n−デシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、n−ラウリルアクリレート、n−トリデシルアクリレート、n−セチルアクリレート、n−ステアリルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エポキシアクリレート等のアクリル酸誘導体、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、n−デシルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、n−トリデシルメタクリレート、n−セチルメタクリレート、n−ステアリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリル誘導体、その他、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、テトラメチロールメタントリアクリレート、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、エトキシ化フェニルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、変性グリセリントリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、変性ビスフェノールAジアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ラクトン変性可撓性アクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、2−ヒドロキシエチルアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマーが挙げられ、さらに具体的には、山下晋三編「架橋剤ハンドブック」(1981年、大成社);加藤清視編「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編「UV・EB硬化技術の応用と市場」79頁(1989年、シーエムシー);滝山栄一郎著「ポリエステル樹脂ハンドブック」(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品若しくは業界で公知のラジカル重合性乃至架橋性のモノマー、オリゴマー及びポリマーを用いることができる。
更に、ラジカル重合性化合物として、ビニルエーテル化合物を用いることも好ましい。好適に用いられるビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ヒドロキシエチルモノビニルエーテル、ヒドロキシノニルモノビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度の観点から、ジビニルエーテル化合物、トリビニルエーテル化合物が好ましく、特に、ジビニルエーテル化合物が好ましい。ビニルエーテル化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度の観点から、ジビニルエーテル化合物、トリビニルエーテル化合物が好ましく、特に、ジビニルエーテル化合物が好ましい。ビニルエーテル化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
本発明においては、上述した重合性化合物として列挙されているモノマーは、反応性が高く、粘度が低く、また、記録媒体への密着性に優れる。
インク組成物中における他のラジカル重合性化合物の好ましい含有率としては、1重量%以上70重量%以下の範囲内であり、より好ましくは1重量%以上60重量%以下の範囲内である。
本発明においては、オリゴマーや、ポリマーを併せて使用することができる。ここでオリゴマーとは分子量(分子量分布を有するものに関しては、重量平均分子量)が2,000以上の化合物を意味し、ポリマーとは、分子量(分子量分布を有するものに関しては、重量平均分子量)が10,000以上の化合物を意味する。該オリゴマー、ポリマーはラジカル重合性基を有していても良く、有していなくてもよい。該オリゴマー、ポリマー1分子中に有するラジカル重合性基が4以下(分子量分布を有する化合物に関しては、含まれる分子全体の平均で4以下)であると、柔軟性に優れたインク組成物が得られ好ましい。インクをジェッティングに最適な粘度に調整するという意味でも好適に使用できる。
(H)その他の成分
本発明に用いることができるインク組成物には、必要に応じて、前記成分以外の他の成分を添加することができる。
その他の成分としては、例えば、増感剤、共増感剤、他の重合性化合物、他の重合開始剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、褪色防止剤、導電性塩類、溶剤、高分子化合物、塩基性化合物等が挙げられる。
本発明に用いることができるインク組成物には、必要に応じて、前記成分以外の他の成分を添加することができる。
その他の成分としては、例えば、増感剤、共増感剤、他の重合性化合物、他の重合開始剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、褪色防止剤、導電性塩類、溶剤、高分子化合物、塩基性化合物等が挙げられる。
<増感剤>
本発明に用いることができるインク組成物には、特定の活性放射線を吸収して上記重合開始剤の分解を促進させるために増感剤を添加してもよい。増感剤は、特定の活性放射線を吸収して電子励起状態となる。電子励起状態となった増感剤は、重合開始剤と接触して、電子移動、エネルギー移動、発熱などの作用が生じる。これにより重合開始剤は化学変化を起こして分解し、ラジカル、酸或いは塩基を生成する。
本発明に用いることができる増感剤としては、増感色素が好ましい。
好ましい増感色素の例としては、以下の化合物類に属しており、かつ350nmから450nm域に吸収波長を有するものを挙げることができる。
多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)。
本発明に用いることができるインク組成物には、特定の活性放射線を吸収して上記重合開始剤の分解を促進させるために増感剤を添加してもよい。増感剤は、特定の活性放射線を吸収して電子励起状態となる。電子励起状態となった増感剤は、重合開始剤と接触して、電子移動、エネルギー移動、発熱などの作用が生じる。これにより重合開始剤は化学変化を起こして分解し、ラジカル、酸或いは塩基を生成する。
本発明に用いることができる増感剤としては、増感色素が好ましい。
好ましい増感色素の例としては、以下の化合物類に属しており、かつ350nmから450nm域に吸収波長を有するものを挙げることができる。
多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)。
より好ましい増感色素の例としては、下記式(IX)〜(XIII)で表される化合物が挙げられる。
式(IX)中、A1は硫黄原子又はNR50を表し、R50はアルキル基又はアリール基を表し、L2は隣接するA1及び隣接炭素原子と共同して色素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R51、R52はそれぞれ独立に水素原子又は一価の非金属原子団を表し、R51、R52は互いに結合して、色素の酸性核を形成してもよい。Wは酸素原子又は硫黄原子を表す。
式(X)中、Ar1及びAr2はそれぞれ独立にアリール基を表し、−L3−による結合を介して連結している。ここでL3は−O−又は−S−を表す。また、Wは式(IX)に示したものと同義である。
式(XI)中、A2は硫黄原子又はNR59を表し、L4は隣接するA2及び炭素原子と共同して色素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R53、R54、R55、R56、R57及びR58はそれぞれ独立に一価の非金属原子団の基を表し、R59はアルキル基又はアリール基を表す。
式(XII)中、A3、A4はそれぞれ独立に−S−、−NR62−又は−NR63−を表し、R62、R63はそれぞれ独立に置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基を表し、L5、L6はそれぞれ独立に、隣接するA3、A4及び隣接炭素原子と共同して色素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R60、R61はそれぞれ独立に水素原子又は一価の非金属原子団であるか又は互いに結合して脂肪族性又は芳香族性の環を形成することができる。
式(XIII)中、R66は置換基を有してもよい芳香族環又はヘテロ環を表し、A5は酸素原子、硫黄原子又は=NR67を表す。R64、R65及びR67はそれぞれ独立に水素原子又は一価の非金属原子団を表し、R67とR64、及びR65とR67はそれぞれ互いに脂肪族性又は芳香族性の環を形成するため結合することができる。
式(IX)〜(XIII)で表される化合物の好ましい具体例としては、以下に示す(E−1)〜(E−20)が挙げられる。
なお、下記例示化合物の一部において、炭化水素鎖を炭素(C)及び水素(H)の記号を省略した簡略構造式で記載する。
なお、下記例示化合物の一部において、炭化水素鎖を炭素(C)及び水素(H)の記号を省略した簡略構造式で記載する。
本発明に用いることができるインク組成物中における増感剤の含有量は使用目的により適宜選択されるが、一般的には、インク組成物全体の重量に対し、0.05〜4重量%であることが好ましい。
<共増感剤>
本発明に用いることができるインク組成物は、共増感剤を含有することも好ましい。本発明において共増感剤は、増感剤の活性放射線に対する感度を一層向上させる、あるいは酸素による重合性化合物の重合阻害を抑制する等の作用を有する。
この様な共増感剤の例としては、アミン類、例えばM. R. Sanderら著「Journal of Polymer Society」第10巻3173頁(1972)、特公昭44−20189号公報、特開昭51−82102号公報、特開昭52−134692号公報、特開昭59−138205号公報、特開昭60−84305号公報、特開昭62−18537号公報、特開昭64−33104号公報、Research Disclosure 33825号記載の化合物等が挙げられ、具体的には、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等が挙げられる。
本発明に用いることができるインク組成物は、共増感剤を含有することも好ましい。本発明において共増感剤は、増感剤の活性放射線に対する感度を一層向上させる、あるいは酸素による重合性化合物の重合阻害を抑制する等の作用を有する。
この様な共増感剤の例としては、アミン類、例えばM. R. Sanderら著「Journal of Polymer Society」第10巻3173頁(1972)、特公昭44−20189号公報、特開昭51−82102号公報、特開昭52−134692号公報、特開昭59−138205号公報、特開昭60−84305号公報、特開昭62−18537号公報、特開昭64−33104号公報、Research Disclosure 33825号記載の化合物等が挙げられ、具体的には、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等が挙げられる。
共増感剤の別の例としては、チオール及びスルフィド類、例えば、特開昭53−702号公報、特公昭55−500806号公報、特開平5−142772号公報記載のチオール化合物、特開昭56−75643号公報のジスルフィド化合物等が挙げられ、具体的には、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4(3H)−キナゾリン、β−メルカプトナフタレン等が挙げられる。
また別の例としては、アミノ酸化合物(例、N−フェニルグリシン等)、特公昭48−42965号公報記載の有機金属化合物(例、トリブチル錫アセテート等)、特公昭55−34414号公報記載の水素供与体、特開平6−308727号公報記載のイオウ化合物(例、トリチアン等)、特開平6−250387号公報記載のリン化合物(ジエチルホスファイト等)、特開平8−54735号公報記載のSi−H、Ge−H化合物等が挙げられる。
本発明に用いることができるインク組成物中における共増感剤の含有量は、使用目的により適宜選択されるが、インク組成物全体の重量に対し、0.05〜4重量%であることが好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物中における共増感剤の含有量は、使用目的により適宜選択されるが、インク組成物全体の重量に対し、0.05〜4重量%であることが好ましい。
<その他の重合性化合物>
本発明に用いることができるインク組成物には、必要に応じその他の重合性化合物として、カチオン重合性化合物を併用することもできる。カチオン重合性化合物を併用する場合には、重合開始剤としてカチオン重合開始剤も併用することが好ましい。
本発明に用いることができるカチオン重合性化合物は、光酸発生剤から発生する酸により重合反応を開始し、硬化する化合物であれば特に制限はなく、光カチオン重合性モノマーとして知られる各種公知のカチオン重合性のモノマーを使用することができる。カチオン重合性モノマーとしては、例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892号、同2001−40068号、同2001−55507号、同2001−310938号、同2001−310937号、同2001−220526号などの各公報に記載されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
本発明に用いることができるインク組成物には、必要に応じその他の重合性化合物として、カチオン重合性化合物を併用することもできる。カチオン重合性化合物を併用する場合には、重合開始剤としてカチオン重合開始剤も併用することが好ましい。
本発明に用いることができるカチオン重合性化合物は、光酸発生剤から発生する酸により重合反応を開始し、硬化する化合物であれば特に制限はなく、光カチオン重合性モノマーとして知られる各種公知のカチオン重合性のモノマーを使用することができる。カチオン重合性モノマーとしては、例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892号、同2001−40068号、同2001−55507号、同2001−310938号、同2001−310937号、同2001−220526号などの各公報に記載されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
また、カチオン重合性化合物としては、例えば、カチオン重合系の光硬化性樹脂に適用される重合性化合物が知られており、最近では400nm以上の可視光波長域に増感された光カチオン重合系の光硬化性樹脂に適用される重合性化合物として、例えば、特開平6−43633号、特開平8−324137号の各公報等に公開されている。これらも本発明に用いることができるインク組成物に適用することができる。
<その他の重合開始剤>
本発明に用いることができるインク組成物には、必要に応じ、その他の重合開始剤として、カチオン重合開始剤を用いることもできる。カチオン重合開始剤を併用する場合には、重合性化合物としてカチオン重合性化合物も併用することが好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物には、必要に応じ、その他の重合開始剤として、カチオン重合開始剤を用いることもできる。カチオン重合開始剤を併用する場合には、重合性化合物としてカチオン重合性化合物も併用することが好ましい。
本発明に用いることができるカチオン重合開始剤としては、第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C6F5)4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができる。第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができる。第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
本発明に好適に用いられるカチオン重合開始剤例〔(b−1)〜(b−96)〕を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本発明における化学構造式の一部において、炭化水素鎖を炭素(C)及び水素(H)の記号を省略した簡略構造式で記載する。
<紫外線吸収剤>
本発明においては、得られる画像の耐候性向上、退色防止の観点から、紫外線吸収剤を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤などが挙げられる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、固形分換算で0.5〜15重量%であることが好ましい。
本発明においては、得られる画像の耐候性向上、退色防止の観点から、紫外線吸収剤を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤などが挙げられる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、固形分換算で0.5〜15重量%であることが好ましい。
<酸化防止剤>
インク組成物の安定性向上のため、酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤としては、ヨーロッパ公開特許、同第223739号公報、同309401号公報、同第309402号公報、同第310551号公報、同第310552号公報、同第459416号公報、ドイツ公開特許第3435443号公報、特開昭54−48535号公報、同62−262047号公報、同63−113536号公報、同63−163351号公報、特開平2−262654号公報、特開平2−71262号公報、特開平3−121449号公報、特開平5−61166号公報、特開平5−119449号公報、米国特許第4814262号明細書、米国特許第4980275号明細書等に記載のものを挙げることができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、固形分換算で0.1〜8重量%であることが好ましい。
インク組成物の安定性向上のため、酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤としては、ヨーロッパ公開特許、同第223739号公報、同309401号公報、同第309402号公報、同第310551号公報、同第310552号公報、同第459416号公報、ドイツ公開特許第3435443号公報、特開昭54−48535号公報、同62−262047号公報、同63−113536号公報、同63−163351号公報、特開平2−262654号公報、特開平2−71262号公報、特開平3−121449号公報、特開平5−61166号公報、特開平5−119449号公報、米国特許第4814262号明細書、米国特許第4980275号明細書等に記載のものを挙げることができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、固形分換算で0.1〜8重量%であることが好ましい。
<褪色防止剤>
本発明に用いることができるインク組成物には、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。前記有機系の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類などが挙げられる。前記金属錯体系の褪色防止剤としては、ニッケル錯体、亜鉛錯体などが挙げられ、具体的には、リサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのI〜J項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や、特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、固形分換算で0.1〜8重量%であることが好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物には、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。前記有機系の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類などが挙げられる。前記金属錯体系の褪色防止剤としては、ニッケル錯体、亜鉛錯体などが挙げられ、具体的には、リサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのI〜J項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や、特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、固形分換算で0.1〜8重量%であることが好ましい。
<導電性塩類>
本発明に用いることができるインク組成物には、吐出物性の制御を目的として、チオシアン酸カリウム、硝酸リチウム、チオシアン酸アンモニウム、ジメチルアミン塩酸塩などの導電性塩類を添加することができる。
本発明に用いることができるインク組成物には、吐出物性の制御を目的として、チオシアン酸カリウム、硝酸リチウム、チオシアン酸アンモニウム、ジメチルアミン塩酸塩などの導電性塩類を添加することができる。
<溶剤>
本発明に用いることができるインク組成物には、被記録媒体との密着性を改良するため、極微量の有機溶剤を添加することも有効である。
インク組成物に用いることができる溶剤としては、重合性粒子の内部構造に樹脂を用いている場合、その樹脂の溶解度パラメータの値(SP値)と用いる溶剤の溶解度パラメータの値との差が、2以上であることが好ましく、3以上であることがより好ましい。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤などが挙げられる。
この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有効であり、その量はインク組成物全体に対し0.1〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜3重量%の範囲である。
本発明に用いることができるインク組成物には、被記録媒体との密着性を改良するため、極微量の有機溶剤を添加することも有効である。
インク組成物に用いることができる溶剤としては、重合性粒子の内部構造に樹脂を用いている場合、その樹脂の溶解度パラメータの値(SP値)と用いる溶剤の溶解度パラメータの値との差が、2以上であることが好ましく、3以上であることがより好ましい。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤などが挙げられる。
この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有効であり、その量はインク組成物全体に対し0.1〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜3重量%の範囲である。
<高分子化合物>
本発明に用いることができるインク組成物には、膜物性を調整するため、各種高分子化合物を添加することができる。高分子化合物としては、アクリル系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類、その他の天然樹脂等が使用できる。また、これらは2種以上併用してもかまわない。これらのうち、アクリル系のモノマーの共重合によって得られるビニル系共重合が好ましい。さらに、高分子化合物の共重合組成として、「カルボキシル基含有モノマー」、「メタクリル酸アルキルエステル」、又は「アクリル酸アルキルエステル」を構造単位として含む共重合体も好ましく用いられる。
本発明に用いることができるインク組成物には、膜物性を調整するため、各種高分子化合物を添加することができる。高分子化合物としては、アクリル系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類、その他の天然樹脂等が使用できる。また、これらは2種以上併用してもかまわない。これらのうち、アクリル系のモノマーの共重合によって得られるビニル系共重合が好ましい。さらに、高分子化合物の共重合組成として、「カルボキシル基含有モノマー」、「メタクリル酸アルキルエステル」、又は「アクリル酸アルキルエステル」を構造単位として含む共重合体も好ましく用いられる。
<塩基性化合物>
塩基性化合物は、インク組成物の保存安定性を向上させる観点から添加することが好ましい。本発明に用いることができる塩基性化合物としては、公知の塩基性化合物を用いることができ、例えば、無機塩等の塩基性無機化合物や、アミン類等の塩基性有機化合物を好ましく用いることができる。
塩基性化合物は、インク組成物の保存安定性を向上させる観点から添加することが好ましい。本発明に用いることができる塩基性化合物としては、公知の塩基性化合物を用いることができ、例えば、無機塩等の塩基性無機化合物や、アミン類等の塩基性有機化合物を好ましく用いることができる。
この他にも、必要に応じて、例えば、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのワックス類、ポリオレフィンやPET等の被記録媒体への密着性を改善するために、重合を阻害しないタッキファイヤーなどを含有させることができる。
タッキファイヤーとしては、具体的には、特開2001−49200号公報の5〜6pに記載されている高分子量の粘着性ポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルキル基を有するアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数3〜14の脂環属アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数6〜14の芳香属アルコールとのエステルからなる共重合物)や、重合性不飽和結合を有する低分子量粘着付与性樹脂などが例示できる。
タッキファイヤーとしては、具体的には、特開2001−49200号公報の5〜6pに記載されている高分子量の粘着性ポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルキル基を有するアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数3〜14の脂環属アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数6〜14の芳香属アルコールとのエステルからなる共重合物)や、重合性不飽和結合を有する低分子量粘着付与性樹脂などが例示できる。
〔インク物性〕
本発明においては、吐出性を考慮し、25℃における粘度が40mPa・s以下であるインク組成物を使用することが好ましい。より好ましくは5〜40mPa・s、さらに好ましくは7〜30mPa・s、特に好ましくは7〜26mPa・sである。また吐出温度(好ましくは25〜80℃、より好ましくは25〜50℃)における粘度が、3〜15mPa・sであることが好ましく、3〜13mPa・sであることがより好ましい。本発明に用いることができるインク組成物は、粘度が上記範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。室温での粘度を高く設定することにより、多孔質な被記録媒体を用いた場合でも、被記録媒体中へのインク浸透を回避し、未硬化モノマーの低減が可能となる。さらにインク液滴着弾時のインクの滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善されるので好ましい。
本発明においては、吐出性を考慮し、25℃における粘度が40mPa・s以下であるインク組成物を使用することが好ましい。より好ましくは5〜40mPa・s、さらに好ましくは7〜30mPa・s、特に好ましくは7〜26mPa・sである。また吐出温度(好ましくは25〜80℃、より好ましくは25〜50℃)における粘度が、3〜15mPa・sであることが好ましく、3〜13mPa・sであることがより好ましい。本発明に用いることができるインク組成物は、粘度が上記範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。室温での粘度を高く設定することにより、多孔質な被記録媒体を用いた場合でも、被記録媒体中へのインク浸透を回避し、未硬化モノマーの低減が可能となる。さらにインク液滴着弾時のインクの滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善されるので好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物の25℃における表面張力は20〜35mN/mであることが好ましい。より好ましくは23〜33mN/mである。ポリオレフィン、PET、コート紙、非コート紙など様々な被記録媒体へ記録する場合、滲み及び浸透の観点から、20mN/m以上が好ましく、濡れ性の点はで35mN/m以下が好ましい。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
なお、以下の記載における「部」とは、特に断りのない限り「重量部」を示すものとする。
なお、以下の記載における「部」とは、特に断りのない限り「重量部」を示すものとする。
本発明で使用した素材は下記に示す通りである。
・IRGALITTE BLUE GLVO(シアン顔料、チバスペシャルティーケミカルズ社製)
・CINQUASIA MAGENTA RT−335 D(マゼンタ顔料、チバスペシャルティーケミカルズ社製)
・NOVOPERM YELLOW H2G(イエロー顔料、クラリアント社製)
・SPECIAL BLACK 250(ブラック顔料、チバスペシャルティーケミカルズ社製)
・KRONOS2300(ホワイト顔料、KRONOS社製)
・例示化合物M−1(1−アダマンチルアクリレート)
・例示化合物M−22
・ファンクリル512A(例示化合物M−11に相当、日立化成社製)
・ファンクリル513A(例示化合物M−13に相当、日立化成社製)
・ファンクリル511A(例示化合物M−10に相当、日立化成社製)
・ファンクリル513M(例示化合物M−19に相当、日立化成社製)
・N−ビニルカプロラクタム(NVC、BASF社製)
・KAYARAD DPCA−60(DPCA、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、日本化薬社製)
・Solsperse 32000(Noveon社製分散剤)
・Solsperse 36000(Noveon社製分散剤)
・Disper BYK−168(BYK Chemie社製高分子分散剤)
・NKエステルAMP−10G(PEA、フェノキシエチルアクリレート、新中村化学社製)
・Rapi−Cure DVE−3(トリエチレングリコールジビニルエーテル、ISP
Europe社製)
・FIRSTCURE ST−1(重合禁止剤、Chem First社製)
・Lucirin TPO(BASF社製光開始剤)
・ベンゾフェノン(光開始剤、和光純薬社製)
・Irgacure 184(光開始剤、チバスペシャルティーケミカルズ社製)
・KF−353(シリコーン系界面活性剤、信越化学社製)
・BYK−307(界面活性剤、BYK Chemie社製)
・FIRSTCURE ITX(増感剤、Chem First社製)
・IRGALITTE BLUE GLVO(シアン顔料、チバスペシャルティーケミカルズ社製)
・CINQUASIA MAGENTA RT−335 D(マゼンタ顔料、チバスペシャルティーケミカルズ社製)
・NOVOPERM YELLOW H2G(イエロー顔料、クラリアント社製)
・SPECIAL BLACK 250(ブラック顔料、チバスペシャルティーケミカルズ社製)
・KRONOS2300(ホワイト顔料、KRONOS社製)
・例示化合物M−1(1−アダマンチルアクリレート)
・例示化合物M−22
・ファンクリル512A(例示化合物M−11に相当、日立化成社製)
・ファンクリル513A(例示化合物M−13に相当、日立化成社製)
・ファンクリル511A(例示化合物M−10に相当、日立化成社製)
・ファンクリル513M(例示化合物M−19に相当、日立化成社製)
・N−ビニルカプロラクタム(NVC、BASF社製)
・KAYARAD DPCA−60(DPCA、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、日本化薬社製)
・Solsperse 32000(Noveon社製分散剤)
・Solsperse 36000(Noveon社製分散剤)
・Disper BYK−168(BYK Chemie社製高分子分散剤)
・NKエステルAMP−10G(PEA、フェノキシエチルアクリレート、新中村化学社製)
・Rapi−Cure DVE−3(トリエチレングリコールジビニルエーテル、ISP
Europe社製)
・FIRSTCURE ST−1(重合禁止剤、Chem First社製)
・Lucirin TPO(BASF社製光開始剤)
・ベンゾフェノン(光開始剤、和光純薬社製)
・Irgacure 184(光開始剤、チバスペシャルティーケミカルズ社製)
・KF−353(シリコーン系界面活性剤、信越化学社製)
・BYK−307(界面活性剤、BYK Chemie社製)
・FIRSTCURE ITX(増感剤、Chem First社製)
(例示化合物M−1の合成)
1−アダマンタノール(Aldrich社製)とアクリロイルクロリド(Aldrich社製)との反応により、例示化合物M−1(1−アダマンチルアクリレート)を得た。
1−アダマンタノール(Aldrich社製)とアクリロイルクロリド(Aldrich社製)との反応により、例示化合物M−1(1−アダマンチルアクリレート)を得た。
(例示化合物M−22の合成)
下記アルコールAとアクリル酸クロリドとの反応により、例示化合物M−22を得た。
下記アルコールAとアクリル酸クロリドとの反応により、例示化合物M−22を得た。
(シアンミルベースAの調製)
IRGALITTE BLUE GLVOを300重量部と、NKエステルAMP−10Gを650重量部と、Solsperse32000を50重量部とを撹拌混合し、顔料インクを得た。なお、顔料ミルベースの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで2時間分散を行った。
IRGALITTE BLUE GLVOを300重量部と、NKエステルAMP−10Gを650重量部と、Solsperse32000を50重量部とを撹拌混合し、顔料インクを得た。なお、顔料ミルベースの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで2時間分散を行った。
(マゼンタミルベースBの調製)
CINQUASIA MAGENTA RT−335 Dを300重量部と、NKエステルAMP−10Gを640重量部と、Solsperse32000を60重量部とを撹拌混合し、顔料インクを得た。なお、顔料ミルベースの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで7時間分散を行った。
CINQUASIA MAGENTA RT−335 Dを300重量部と、NKエステルAMP−10Gを640重量部と、Solsperse32000を60重量部とを撹拌混合し、顔料インクを得た。なお、顔料ミルベースの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで7時間分散を行った。
(イエローミルベースCの調製)
NOVOPERM YELLOW H2Gを300重量部と、NKエステルAMP−10Gを640重量部と、Solsperse32000を60重量部とを撹拌混合し、顔料インクを得た。なお、顔料ミルベースの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで5時間分散を行った。
NOVOPERM YELLOW H2Gを300重量部と、NKエステルAMP−10Gを640重量部と、Solsperse32000を60重量部とを撹拌混合し、顔料インクを得た。なお、顔料ミルベースの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで5時間分散を行った。
(ブラックミルベースDの調製)
SPECIAL BLACK 250を300重量部と、NKエステルAMP−10Gを650重量部と、Solsperse32000を50重量部とを撹拌混合し、顔料インクを得た。なお、顔料ミルベースの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで3時間分散を行った。
SPECIAL BLACK 250を300重量部と、NKエステルAMP−10Gを650重量部と、Solsperse32000を50重量部とを撹拌混合し、顔料インクを得た。なお、顔料ミルベースの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで3時間分散を行った。
(ホワイトミルベースEの調製)
KRONOS2300を650重量部と、NKエステルAMP−10Gを280重量部と、Solsperse36000を70重量部とを撹拌混合し、顔料インクを得た。なお、顔料ミルベースの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで4時間分散を行った。
KRONOS2300を650重量部と、NKエステルAMP−10Gを280重量部と、Solsperse36000を70重量部とを撹拌混合し、顔料インクを得た。なお、顔料ミルベースの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで4時間分散を行った。
《インクジェット画像記録方法》
次に、ピエゾ型インクジェットノズルを有するインクジェット記録実験装置を用いて、被記録媒体への記録を行った。インク供給系は、元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドから成り、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までを断熱及び加温を行った。温度センサーは、インク供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近にそれぞれ設け、ノズル部分が常に45℃±2℃となるよう、温度制御を行った。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、8〜30plのマルチサイズドットを720×720dpiの解像度で射出できるよう駆動した。着弾後はUV光を露光面照度1,630mW/cm2に集光し、被記録媒体上にインク着弾した0.1秒後に照射が始まるよう露光系、主走査速度及び射出周波数を調整した。また、画像に照射される積算光量を1,500mJ/cm2となるようにした。紫外線ランプには、HAN250NL ハイキュア水銀ランプ(ジーエス・ユアサ コーポレーション社製)を使用した。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。被記録媒体として、エステルフィルムE5000(膜厚125μm、東洋紡社製)を用いた。
次に、ピエゾ型インクジェットノズルを有するインクジェット記録実験装置を用いて、被記録媒体への記録を行った。インク供給系は、元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドから成り、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までを断熱及び加温を行った。温度センサーは、インク供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近にそれぞれ設け、ノズル部分が常に45℃±2℃となるよう、温度制御を行った。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、8〜30plのマルチサイズドットを720×720dpiの解像度で射出できるよう駆動した。着弾後はUV光を露光面照度1,630mW/cm2に集光し、被記録媒体上にインク着弾した0.1秒後に照射が始まるよう露光系、主走査速度及び射出周波数を調整した。また、画像に照射される積算光量を1,500mJ/cm2となるようにした。紫外線ランプには、HAN250NL ハイキュア水銀ランプ(ジーエス・ユアサ コーポレーション社製)を使用した。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。被記録媒体として、エステルフィルムE5000(膜厚125μm、東洋紡社製)を用いた。
(表面タックフリー性の評価)
上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmでA6サイズのベタ画像の描画を行い、紫外線照射後の画像面において、触診により、画像のべとつきの程度を評価した。
また、硬化感度は以下の基準で評価した。
3: 画像にべとつきなし。
2: 画像がややべとついている。
1: 未硬化のインクが手に転写するほど固まっていない。
上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmでA6サイズのベタ画像の描画を行い、紫外線照射後の画像面において、触診により、画像のべとつきの程度を評価した。
また、硬化感度は以下の基準で評価した。
3: 画像にべとつきなし。
2: 画像がややべとついている。
1: 未硬化のインクが手に転写するほど固まっていない。
(硬化膜の耐ブロッキング性評価)
上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmでA6サイズのベタ画像の描画を行い、A6サイズのエステルフィルムE5000(膜厚125μm、東洋紡社製)を硬化膜表面全体が覆うように重ねる。さらにその上から、A6サイズのエステルフィルムE5000(膜厚125μm、東洋紡社製)1kgを重石として載せ、40℃条件下、24時間放置する。放置後、硬化膜上に重ねたA6サイズのエステルフィルムE5000を剥がし、硬化膜が転写している程度を評価する。
評価基準は以下の通りである。
4: 重ねたPETフイルムへの転写がない。
3: 重ねたPETフイルムへの転写が確認されるが、硬化膜面積全体の5%以下の面積である。
2: 重ねたPETフイルムへの転写面積が硬化膜面積全体の5%以上30%以下である。
1: 重ねたPETフイルムへの転写面積が硬化膜面積全体の30%以上である。
上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmでA6サイズのベタ画像の描画を行い、A6サイズのエステルフィルムE5000(膜厚125μm、東洋紡社製)を硬化膜表面全体が覆うように重ねる。さらにその上から、A6サイズのエステルフィルムE5000(膜厚125μm、東洋紡社製)1kgを重石として載せ、40℃条件下、24時間放置する。放置後、硬化膜上に重ねたA6サイズのエステルフィルムE5000を剥がし、硬化膜が転写している程度を評価する。
評価基準は以下の通りである。
4: 重ねたPETフイルムへの転写がない。
3: 重ねたPETフイルムへの転写が確認されるが、硬化膜面積全体の5%以下の面積である。
2: 重ねたPETフイルムへの転写面積が硬化膜面積全体の5%以上30%以下である。
1: 重ねたPETフイルムへの転写面積が硬化膜面積全体の30%以上である。
(硬化膜の耐水性評価)
上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmでA6サイズのベタ画像の描画行った。硬化膜を、水を十分に給水させた綿棒(生活協同組合連合会製)で5往復擦り、硬化膜の剥がれ具合を評価した。評価基準は以下の通りである。
3: 硬化膜が全く剥がれない。
2: 硬化膜の上面が剥がれる。
1: 硬化膜が下部まで剥がれ、支持体が露出する。
上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmでA6サイズのベタ画像の描画行った。硬化膜を、水を十分に給水させた綿棒(生活協同組合連合会製)で5往復擦り、硬化膜の剥がれ具合を評価した。評価基準は以下の通りである。
3: 硬化膜が全く剥がれない。
2: 硬化膜の上面が剥がれる。
1: 硬化膜が下部まで剥がれ、支持体が露出する。
(硬化膜の耐溶剤性評価)
上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmでA6サイズのベタ画像の描画行った。硬化膜を、イソプロピルアルコールを十分に給水させた綿棒(生活協同組合連合会製)で5往復擦り、硬化膜の剥がれ具合を評価した。評価基準は以下の通りである。
3: 硬化膜が全く剥がれない。
2: 硬化膜の上面が剥がれる。
1: 硬化膜が下部まで剥がれ、支持体が露出する。
上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmでA6サイズのベタ画像の描画行った。硬化膜を、イソプロピルアルコールを十分に給水させた綿棒(生活協同組合連合会製)で5往復擦り、硬化膜の剥がれ具合を評価した。評価基準は以下の通りである。
3: 硬化膜が全く剥がれない。
2: 硬化膜の上面が剥がれる。
1: 硬化膜が下部まで剥がれ、支持体が露出する。
(密着性評価)
上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmでA6サイズのベタ画像の描画行った。クロスカッターとして、テスター産業社製PI−1003(ピッチ幅1mm)を用い、クロスカットテープとして、Scoch 610−1PK(3M社製)を用いて、クロスカット試験テープ剥離試験を行った。
評価基準は以下の通りである。
3・・・ テープが粘着された部分のうち、1%以下の面積しか画像が剥がれない。
2・・・ テープが粘着された部分のうち、1%以上、10%未満の面積の画像が剥がれた。
1・・・ テープが粘着された部分のうち、10%以上の面積の画像が剥がれた。
上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmでA6サイズのベタ画像の描画行った。クロスカッターとして、テスター産業社製PI−1003(ピッチ幅1mm)を用い、クロスカットテープとして、Scoch 610−1PK(3M社製)を用いて、クロスカット試験テープ剥離試験を行った。
評価基準は以下の通りである。
3・・・ テープが粘着された部分のうち、1%以下の面積しか画像が剥がれない。
2・・・ テープが粘着された部分のうち、1%以上、10%未満の面積の画像が剥がれた。
1・・・ テープが粘着された部分のうち、10%以上の面積の画像が剥がれた。
(画像の色彩度劣化(ΔEab値)評価)
上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmでA6サイズのベタ画像の描画行った。Xrite530(D50光源)にて、色相評価を行い、加温前後でのΔEab値を測定した。
上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmでA6サイズのベタ画像の描画行った。Xrite530(D50光源)にて、色相評価を行い、加温前後でのΔEab値を測定した。
(粘度測定方法)
本実施例における粘度測定は、B型粘度計:Brookfield LVDV-I(Brookfield社製)を
用い、25℃条件下で、ローターの回転数20rpmで粘度測定を行った。
本実施例における粘度測定は、B型粘度計:Brookfield LVDV-I(Brookfield社製)を
用い、25℃条件下で、ローターの回転数20rpmで粘度測定を行った。
〔シアンインク組成物(C−1)の作製〕
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、シアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は17mPa・sであった。
・シアンミルベースA 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・ファンクリル512A 35.5部
・N−ビニルカプロラクタム 16.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、シアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は17mPa・sであった。
・シアンミルベースA 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・ファンクリル512A 35.5部
・N−ビニルカプロラクタム 16.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
〔マゼンタインク組成物(M−1)の作製〕
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、マゼンタ色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は19mPa・sであった。
(マゼンタ色インク組成物)
・マゼンタミルベースB 13.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 17.0部
・ファンクリル512A 30.4部
・N−ビニルカプロラクタム 18.0部
・KAYARAD DPCA−60 1.4部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・FIRSTCURE ITX 3.00部
・KF−353 0.06部
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、マゼンタ色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は19mPa・sであった。
(マゼンタ色インク組成物)
・マゼンタミルベースB 13.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 17.0部
・ファンクリル512A 30.4部
・N−ビニルカプロラクタム 18.0部
・KAYARAD DPCA−60 1.4部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・FIRSTCURE ITX 3.00部
・KF−353 0.06部
〔イエローインク組成物(Y−1)の作製〕
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、イエロー色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は19mPa・sであった。
・イエローミルベースC 13.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・ファンクリル512A 30.4部
・N−ビニルカプロラクタム 18.0部
・KAYARAD DPCA−60 1.4部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・KF−353 0.06部
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、イエロー色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は19mPa・sであった。
・イエローミルベースC 13.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・ファンクリル512A 30.4部
・N−ビニルカプロラクタム 18.0部
・KAYARAD DPCA−60 1.4部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・KF−353 0.06部
〔ブラックインク組成物(K−1)の作製〕
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、ブラック色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は17mPa・sであった。
・ブラックミルベースD 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・ファンクリル512A 35.5部
・N−ビニルカプロラクタム 16.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、ブラック色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は17mPa・sであった。
・ブラックミルベースD 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・ファンクリル512A 35.5部
・N−ビニルカプロラクタム 16.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
〔ホワイトインク組成物(W−1)の作製〕
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、ホワイト色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は20mPa・sであった。
・ホワイトミルベースE 22.0部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・ファンクリル512A 31.4部
・N−ビニルカプロラクタム 16.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.05部
・Lucirin TPO 8.5部
・Irgacure 184 2.0部
・BYK−307 0.05部
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、ホワイト色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は20mPa・sであった。
・ホワイトミルベースE 22.0部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・ファンクリル512A 31.4部
・N−ビニルカプロラクタム 16.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.05部
・Lucirin TPO 8.5部
・Irgacure 184 2.0部
・BYK−307 0.05部
〔ライトシアンインク組成物(LC−1)の作製〕
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、ライトシアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は18mPa・sであった。
・シアンミルベースA 1.2部
・DisperBYK168 5.8部
・NKエステルAMP−10G 21.0部
・ファンクリル512A 35.5部
・N−ビニルカプロラクタム 16.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、ライトシアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は18mPa・sであった。
・シアンミルベースA 1.2部
・DisperBYK168 5.8部
・NKエステルAMP−10G 21.0部
・ファンクリル512A 35.5部
・N−ビニルカプロラクタム 16.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
〔ライトマゼンタインク組成物(LM−1)の作製〕
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、ライトマゼンタ色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は19mPa・sであった。
・マゼンタミルベースB 2.6部
・DisperBYK168 6.4部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・ファンクリル512A 33.4部
・N−ビニルカプロラクタム 18.0部
・KAYARAD DPCA−60 1.4部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・FIRSTCURE ITX 3.00部
・KF−353 0.06部
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、ライトマゼンタ色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は19mPa・sであった。
・マゼンタミルベースB 2.6部
・DisperBYK168 6.4部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・ファンクリル512A 33.4部
・N−ビニルカプロラクタム 18.0部
・KAYARAD DPCA−60 1.4部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・FIRSTCURE ITX 3.00部
・KF−353 0.06部
〔ライトブラックインク組成物(LK−1)の作製〕
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、ライトブラック色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は18mPa・sであった。
・ブラックミルベースD 1.0部
・DisperBYK168 6.0部
・NKエステルAMP−10G 21.0部
・ファンクリル512A 35.5部
・N−ビニルカプロラクタム 16.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、ライトブラック色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は18mPa・sであった。
・ブラックミルベースD 1.0部
・DisperBYK168 6.0部
・NKエステルAMP−10G 21.0部
・ファンクリル512A 35.5部
・N−ビニルカプロラクタム 16.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
〔シアンインク組成物(C−2)の作製〕
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、シアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は17mPa・sであった。
・シアンミルベースA 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・ファンクリル511A 35.5部
・N−ビニルカプロラクタム 16.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、シアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は17mPa・sであった。
・シアンミルベースA 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・ファンクリル511A 35.5部
・N−ビニルカプロラクタム 16.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
〔シアンインク組成物(C−3)の作製〕
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、シアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は17mPa・sであった。
・シアンミルベースA 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・ファンクリル513A 35.5部
・N−ビニルカプロラクタム 16.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、シアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は17mPa・sであった。
・シアンミルベースA 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・ファンクリル513A 35.5部
・N−ビニルカプロラクタム 16.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
〔シアンインク組成物(C−4)の作製〕
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、シアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は18mPa・sであった。
・シアンミルベースA 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 19.0部
・ファンクリル513M 18.0部
・ファンクリル512A 17.5部
・N−ビニルカプロラクタム 17.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、シアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は18mPa・sであった。
・シアンミルベースA 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 19.0部
・ファンクリル513M 18.0部
・ファンクリル512A 17.5部
・N−ビニルカプロラクタム 17.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
〔シアンインク組成物(C−5)の作製〕
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、シアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は26mPa・sであった。
・シアンミルベースA 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・例示化合物M−1 35.5部
・N−ビニルカプロラクタム 16.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、シアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は26mPa・sであった。
・シアンミルベースA 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・例示化合物M−1 35.5部
・N−ビニルカプロラクタム 16.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
〔シアンインク組成物(C−6)の作製〕
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、シアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は26mPa・sであった。
・シアンミルベースA 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・例示化合物M−22 35.5部
・N−ビニルカプロラクタム 16.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、シアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は26mPa・sであった。
・シアンミルベースA 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 20.0部
・例示化合物M−22 35.5部
・N−ビニルカプロラクタム 16.5部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
〔シアンインク組成物(C−7)の作製〕
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、シアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は20mPa・sであった。
(シアン色インク組成物)
・シアンミルベースA 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・ファンクリル512A 36.0部
・NKエステルAMP−10G 35.0部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、シアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は20mPa・sであった。
(シアン色インク組成物)
・シアンミルベースA 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・ファンクリル512A 36.0部
・NKエステルAMP−10G 35.0部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
〔シアンインク組成物(C−8)の作製〕
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、シアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は22mPa・sであった。
(シアン色インク組成物)
・シアンミルベースA 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 71.0部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、シアン色のUVインクジェット用インクを得た。粘度は22mPa・sであった。
(シアン色インク組成物)
・シアンミルベースA 6.0部
・DisperBYK168 2.0部
・NKエステルAMP−10G 71.0部
・KAYARAD DPCA−60 2.0部
・Rapi−Cure DVE−3 3.0部
・FIRSTCURE ST−1 0.3部
・Lucirin TPO 9.0部
・ベンゾフェノン 3.2部
・Irgacure 184 2.44部
・KF−353 0.06部
(実施例1−1〜1−14、及び、比較例1−1)
得られたインク組成物を用いて前記記載の方法でインクジェット記録を行い、膜厚12μmの硬化膜ベタ画像の作成を行った。印字直後に20℃条件下で、耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性、プラスチック基材への密着性、色相測定を行った。また、印字サンプルを40℃、湿度50%RHで1日又は1週間保管し、それぞれ同様の評価を行った。結果を表1にまとめて記載した。
得られたインク組成物を用いて前記記載の方法でインクジェット記録を行い、膜厚12μmの硬化膜ベタ画像の作成を行った。印字直後に20℃条件下で、耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性、プラスチック基材への密着性、色相測定を行った。また、印字サンプルを40℃、湿度50%RHで1日又は1週間保管し、それぞれ同様の評価を行った。結果を表1にまとめて記載した。
(実施例2−1〜2−14、及び、比較例2−1)
得られたインク組成物を用いて前記記載の方法でインクジェット記録を行い、膜厚12μmの硬化膜ベタ画像の作成を行った。印字直後に20℃条件下で、耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性、プラスチック基材への密着性、色相測定を行った。また、印字サンプルを60℃、湿度45%RHで8時間又は24時間保管し、それぞれ同様の評価を行った。結果を表2にまとめて記載した。
得られたインク組成物を用いて前記記載の方法でインクジェット記録を行い、膜厚12μmの硬化膜ベタ画像の作成を行った。印字直後に20℃条件下で、耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性、プラスチック基材への密着性、色相測定を行った。また、印字サンプルを60℃、湿度45%RHで8時間又は24時間保管し、それぞれ同様の評価を行った。結果を表2にまとめて記載した。
(実施例3−1〜3−14、及び、比較例3−1)
得られたインク組成物を用いて前記記載の方法でインクジェット記録を行い、膜厚12μmの硬化膜ベタ画像の作成を行った。印字直後に20℃条件下で、耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性、プラスチック基材への密着性、色相測定を行った。また、印字サンプルを100℃、湿度40%RHで15分又は1時間保管し、それぞれ同様の評価を行った。結果を表3にまとめて記載した。
得られたインク組成物を用いて前記記載の方法でインクジェット記録を行い、膜厚12μmの硬化膜ベタ画像の作成を行った。印字直後に20℃条件下で、耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性、プラスチック基材への密着性、色相測定を行った。また、印字サンプルを100℃、湿度40%RHで15分又は1時間保管し、それぞれ同様の評価を行った。結果を表3にまとめて記載した。
(実施例4−1〜4−14、及び、比較例4−1)
得られたインク組成物を用いて前記記載の方法でインクジェット記録を行い、膜厚12μmの硬化膜ベタ画像の作成を行った。印字直後に20℃条件下で、耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性、プラスチック基材への密着性、色相測定を行った。また、印字サンプルを140℃、湿度15%RHで5分又は1時間保管し、それぞれ同様の評価を行った。結果を表4にまとめて記載した。
得られたインク組成物を用いて前記記載の方法でインクジェット記録を行い、膜厚12μmの硬化膜ベタ画像の作成を行った。印字直後に20℃条件下で、耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性、プラスチック基材への密着性、色相測定を行った。また、印字サンプルを140℃、湿度15%RHで5分又は1時間保管し、それぞれ同様の評価を行った。結果を表4にまとめて記載した。
(比較例5−1〜5−14及び5−16)
得られたインク組成物を用いて前記記載の方法でインクジェット記録を行い、膜厚12μmの硬化膜ベタ画像の作成を行った。印字直後に20℃条件下で、耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性、プラスチック基材への密着性、色相測定を行った。また、印字サンプルを180℃、湿度5%RHで3分又は1時間保管し、それぞれ同様の評価を行った。結果を表5にまとめて記載した。
得られたインク組成物を用いて前記記載の方法でインクジェット記録を行い、膜厚12μmの硬化膜ベタ画像の作成を行った。印字直後に20℃条件下で、耐ブロッキング性、耐水性、耐溶剤性、プラスチック基材への密着性、色相測定を行った。また、印字サンプルを180℃、湿度5%RHで3分又は1時間保管し、それぞれ同様の評価を行った。結果を表5にまとめて記載した。
(実施例1−15、2−15、3−15、4−15、及び、比較例5−15)
《インクジェット画像記録方法(フルカラー)》
次に、ピエゾ型インクジェットノズルを有するインクジェット記録実験装置を用いて、フルカラー被記録媒体への記録を行った。前記インクジェット記録装置は、計8つのインク供給系を有し、該インク供給系は、それぞれ各インク供給計で独立して元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドから成る。各インクタンクに作製したC−1、M−1、Y−1、K−1、W−1、LC−1、LM−1、LK−1を充填し、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までを断熱及び加温を行った。温度センサーは、インク供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近にそれぞれ設け、ノズル部分が常に45℃±2℃となるよう、温度制御を行った。8つ有するピエゾ型のインクジェットヘッドは、並列に配列し、8〜30plのマルチサイズドットを720×720dpiの解像度で射出できるよう同時に駆動した。着弾後はUV光を露光面照度1,630mW/cm2に集光し、被記録媒体上にインク着弾した0.1秒〜0.3秒後に照射が始まるよう露光系、主走査速度及び射出周波数を調整した。また、画像に照射される積算光量を1,500mJ/cm2となるようにした。紫外線ランプには、HAN250NL ハイキュア水銀ランプ(ジーエス・ユアサ コーポレーション社製)を使用した。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。被記録媒体として、エステルフィルムE5000(膜厚125μm、東洋紡社製)を用いた。
充填した8色のインク全色を用いて、膜厚12μmのコンポジットブラックベタ画像を作成した。
作成したコンポジットブラックベタ画像を前記実施例1−1〜4−1又は比較例5−1に示す条件でそれぞれ保管し、それぞれ同様の評価を行った。
《インクジェット画像記録方法(フルカラー)》
次に、ピエゾ型インクジェットノズルを有するインクジェット記録実験装置を用いて、フルカラー被記録媒体への記録を行った。前記インクジェット記録装置は、計8つのインク供給系を有し、該インク供給系は、それぞれ各インク供給計で独立して元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドから成る。各インクタンクに作製したC−1、M−1、Y−1、K−1、W−1、LC−1、LM−1、LK−1を充填し、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までを断熱及び加温を行った。温度センサーは、インク供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近にそれぞれ設け、ノズル部分が常に45℃±2℃となるよう、温度制御を行った。8つ有するピエゾ型のインクジェットヘッドは、並列に配列し、8〜30plのマルチサイズドットを720×720dpiの解像度で射出できるよう同時に駆動した。着弾後はUV光を露光面照度1,630mW/cm2に集光し、被記録媒体上にインク着弾した0.1秒〜0.3秒後に照射が始まるよう露光系、主走査速度及び射出周波数を調整した。また、画像に照射される積算光量を1,500mJ/cm2となるようにした。紫外線ランプには、HAN250NL ハイキュア水銀ランプ(ジーエス・ユアサ コーポレーション社製)を使用した。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。被記録媒体として、エステルフィルムE5000(膜厚125μm、東洋紡社製)を用いた。
充填した8色のインク全色を用いて、膜厚12μmのコンポジットブラックベタ画像を作成した。
作成したコンポジットブラックベタ画像を前記実施例1−1〜4−1又は比較例5−1に示す条件でそれぞれ保管し、それぞれ同様の評価を行った。
Claims (6)
- (a1)式(I)又は式(II)で表されるモノマーを含有するインク組成物を被記録媒体上に吐出する工程、
(b1)吐出されたインク組成物に活性放射線を照射して、該インク組成物を硬化する工程、及び、
(c1)得られた硬化画像を40℃以上150℃未満の温度で加温処理する工程を含むことを特徴とする
インクジェット記録方法。
- 式(I)又は式(II)で表されるモノマーのうち少なくとも1つが単官能アクリレートである請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記活性放射線が、350〜420nmの範囲に発光ピーク波長を有し、且つ、被記録媒体表面での最高照度が10〜2,000mW/cm2である発光ダイオードにより照射される請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- シアン色、マゼンタ色、イエロー色、ブラック色、ホワイト色、ライトシアン色、ライトマゼンタ色、ライトブラック色よりなる群から選択された、式(I)又は式(II)で表されるモノマーを含有するインク組成物を少なくとも2つ以上含むインクセットを用いる請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法によって記録された印刷物。
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JP2007044890A JP2008207411A (ja) | 2007-02-26 | 2007-02-26 | インクジェット記録方法、及び、印刷物 |
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---|---|
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Cited By (8)
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-
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- 2007-02-26 JP JP2007044890A patent/JP2008207411A/ja active Pending
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