JP5239236B2 - 電子部品およびその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、電子部品およびその製造方法に関するもので、特に、金属端子が外部電極に接合された構造を有する電子部品およびその製造方法に関するものである。
中高圧用途の積層セラミックコンデンサのようなセラミック電子部品として、電子部品素体の両端面に外部電極を形成し、この外部電極に金属板からなる金属端子を接合したものが知られている。従来、外部電極への金属端子の接合ははんだによって行なうことが一般的であった。しかしながら、はんだによる接合は熱衝撃に弱く、リフローはんだ付け法によってセラミック電子部品を実装した場合、外部電極と金属端子とを接合しているはんだが再溶融するという問題もあった。
これを解決するため、たとえば特開2004−47671号公報(特許文献1)では、Agめっきを施したCu端子を、Cuペーストを介して外部電極と対向するように配置し、Cuペーストを焼き付けることにより、Ag−Cu合金層を形成し、外部電極と金属端子とを互いに接合するという技術が開示されている。このAg−Cu合金層の形成は、AgおよびCuの相互拡散によってもたらされる。
しかしながら、Agの拡散速度はCuの拡散速度より高いため、Ag−Cu合金層を形成しようとすると、AgとCuの相互拡散において、上述した拡散速度の差が問題となる。外部電極のように焼付け導体膜からなる厚膜で形成されているときには問題にならないが、金属端子に形成されためっき膜のような薄膜の場合には、めっき膜を形成するAgが外部電極となるべきCuペースト層に拡散してしまって、部分的な抜けが生じるというカーケンダルボイドが発生し、十分な接合強度が得られないという問題に遭遇することがある。
なお、上述の問題は、Agめっき膜の厚みを厚くすれば、ある程度解決できるが、Agめっきは、材料費が比較的高いため、このような対策はコスト面から単純には採用できない。
また、特許文献1に記載の接合構造では、リフローはんだ付け法を適用した場合、あるいは実使用環境(特に高温時)においても、Ag−Cuの拡散が進み、接合強度が経時的に下がる可能性がある。
上述の説明は、積層セラミックコンデンサのようなセラミック電子部品について行なったが、金属端子が外部電極に接合された構造を有するものであれば、セラミック電子部品以外の電子部品についても言えることである。
特開2004−47671号公報
そこで、この発明の目的は、上述したような問題を解決し得る、電子部品およびその製造方法を提供しようとすることである。
この発明は、外部電極が両端面に形成されたチップ状の電子部品素体と、外部電極に接合された金属端子と、外部電極と金属端子との間に形成される、外部電極と金属端子とを接合するための接合部とを備える、電子部品にまず向けられるものであって、上述した技術的課題を解決するため、次のような構成を備えることを特徴としている。
すなわち、外部電極は、その少なくとも表面がCuを主成分とするCu系導体で形成され、金属端子は、その少なくとも表面がCuを主成分とするCu系導体で構成され、接合部は、Cuを主成分とする導電性粉末を含有するペーストを焼結させることにより形成されており、外部電極のCu系導体と金属端子のCu系導体とを焼結によって互いに接合していることを特徴としている。
外部電極は、Cuを主成分とする焼付け導体膜から構成されても、あるいは、焼付け導体膜とその表面を覆うように形成されたCuめっき膜とを含んでいてもよい。後者の場合、焼付け導体膜は、Cu以外の金属を主成分としていてもよい。いずれの実施態様であっても、外部電極の少なくとも表面はCu系導体で構成されることになる。
金属端子は、Cuを主成分とする金属材から構成されても、あるいは、導電性母材とその表面に形成されるNiめっき膜とその表面に形成されるCuめっき膜とを含んでいてもよい。後者の場合、導電性母材はCu以外の金属を主成分としていてもよい。いずれの実施態様であっても、金属端子は、その少なくとも表面がCu系導体で構成されることになる。
金属端子の、少なくとも回路基板とはんだ付けされる部分の表面は、抗酸化処理が施されていることが好ましい。
また、金属端子は、外部電極に対して面対向する平板部を備え、この平板部には応力緩和のためのスリットが設けられていることが好ましい。
この発明は、電子部品の製造方法にも向けられる。この発明に係る電子部品の製造方法では、少なくとも表面がCuを主成分とするCu系導体で構成された外部電極が両端面に形成された、チップ状の電子部品素体、少なくとも表面がCuを主成分とするCu系導体で構成された、金属端子、および、Cuを主成分とする導電性粉末を含有する接合用ペーストがそれぞれ用意される。そして、接合用ペーストを介して、外部電極と金属端子とを互いに対向するように配置し、この状態を維持しながら、還元性雰囲気中で接合用ペーストを焼結させて、外部電極と金属端子とを互いに接合する工程が実施される。
電子部品素体を用意する工程は、電子部品素体の両端面に導電性ペーストを塗布して焼き付けることにより、焼付け導体膜を形成する工程と、その後、焼付け導体膜の表面を覆うようにCuめっき膜を形成する工程とを含んでいてもよい。
金属端子を用意する工程は、導電性母材を用意する工程と、導電性母材の表面にNiめっき膜を形成する工程と、Niめっき膜の表面にCuめっき膜を形成する工程とを含むことが好ましい。
この発明に係る電子部品の製造方法は、外部電極と金属端子とを互いに接合する工程の後に、金属端子の、少なくとも回路基板とはんだ付けされる部分の表面に、抗酸化処理を施す工程をさらに備えることが好ましい。
この発明によれば、接合部においてCu−Cuの固相焼結が生じ、この固相焼結によって金属端子が外部電極に十分な接合強度をもって接合される。したがって、カーケンダルボイド発生の懸念は回避される。そして、接合のための熱処理温度を上げることは、焼結が進む方向に作用し、その結果、接合強度をむしろ高めることになる。これらのことから、接合部における耐熱性を高め、かつ拡散による接合強度の低下の問題に遭遇することはなく、したがって、焼付けのための熱処理時や実使用環境での温度サイクルの双方において生じ得る、経時的な接合強度低下の懸念をなくすことができる。また、Agめっきを用いないので、材料費の低減を図ることができる。
この発明において、外部電極がCuを主成分とする焼付け導体膜から構成されると、外部電極における電気抵抗を低くすることができ、その結果、電子部品の等価直列抵抗(ESR)を低くすることができる。
他方、外部電極が焼付け導体膜とその表面を覆うように形成されたCuめっき膜とを含む場合、焼付け導体膜についてCu以外のたとえばAgを主成分とすることができるので、外部電極に接続される内部電極がPdまたはAg−Pdを主成分とする電子部品にも問題なく対応することができる。
金属端子がCuを主成分とする金属材から構成されると、金属端子の電気抵抗を低くすることができ、その結果、電子部品のESRを低くすることができる。
金属端子が導電性母材とその表面に形成されるNiめっき膜とその表面に形成されるCuめっき膜とを含んでいると、Niめっき膜が導電性母材に含まれる成分の拡散を防止するためのバリア層として機能し、そのため、金属端子のはんだ濡れ性低下を抑制することができる。
金属端子に抗酸化処理が施されていると、少なくとも表面のCu系導体の酸化を抑制することができ、十分なはんだ濡れ性を確保することができる。
金属端子の平板部にスリットが設けられていると、たとえばセラミックをもって構成される電子部品素体と金属端子との間での線膨張係数の差により生じる応力を緩和することができ、そのため、電子部品素体におけるクラック発生を抑制することができる。
図1は、この発明の第1の実施形態による電子部品1の外観を示す斜視図である。図2は、図1に示した電子部品1の一部を拡大して示す断面図である。
電子部品1は、中高圧用途の積層セラミックコンデンサを構成するもので、チップ状の電子部品素体2を備えている。電子部品素体2は、一例として、長さ5.7mm、幅5.0mmおよび厚み2.5mmの寸法を有している。電子部品素体2は、図2に示すように、積層された複数のセラミック層3と内部電極4および5とを交互に積層した積層構造を有している。内部電極4および5のうち、内部電極4は、電子部品素体2の図2に示した一方の端面6にまで引き出され、内部電極5は、図2では図示されない他方の端面7(図1参照)にまで引き出されている。これら内部電極4と内部電極5とは積層方向に関して交互に配置されている。内部電極4および5はたとえばNiを主成分としている。
電子部品2の端面6および7には、それぞれ、内部電極4および5に電気的に接続される外部電極8および9が形成されている。外部電極8および9は、その少なくとも表面がCuを主成分とするCu系導体で構成される。典型的な実施態様では、外部電極8および9は、Cuを主成分とする焼付け導体膜から構成される。なお、Cuを主成分とする焼付け導体膜に代えて、たとえば、Ag、Ag−Pd、AlまたはAuを主成分とする焼付け導体膜が用いられてもよい。この場合、焼付け導体膜の表面を覆うようにCuめっき膜が形成される。
外部電極8および9には、それぞれ、金属端子10および11が接合される。金属端子10および11は、外部電極8および9の各々に対して面対向する平板部12および13と、平板部12および13の各下端縁から直交する方向に延び、回路基板(図示せず。)に対する接続部となる接続端部14および15とを備えている。なお、金属端子10および11の図示した形状は一例にすぎず、用途等に応じて、その他種々の形状を採用することができる。
金属端子10および11は、その少なくとも表面がCuを主成分とするCu系導体で構成される。図2に一方の金属端子10について図示されているように、金属端子10および11は、典型的な実施態様では、導電性母材16とその表面に形成されるNiめっき膜17とその表面に形成されるCuめっき膜18とを備えている。導電性母材16は、好ましくは、ばね用リン青銅から構成される。導電性母材16の材料として、ばね用リン青銅に代えて、他のリン青銅、ベリリウム銅、黄銅等の銅合金、無酸素銅、42アロイ、コバール等のNi系合金またはFe系合金を用いることもできる。
Niめっき膜17は、たとえば3μmの厚みをもって形成される。Niめっき膜17は、後述する焼付け工程において、導電性母材16に含まれる成分がCuめっき膜18にまで拡散し、Cuめっき膜18のはんだ濡れ性の低下を抑制するバリア層として機能する。導電性母材16が前述したリン青銅から構成される場合、Niめっき膜17はSnの拡散を防止する。
Cuめっき膜18は、たとえば5μmの厚みとされる。なお、金属端子10および11が、たとえば無酸素銅のようなCuを主成分とする金属材から構成される場合、Cuめっき膜18は形成されなくてもよく、したがって、Niめっき膜17も形成される必要がない。
図2において、各々一方の外部電極8および金属端子10が図示されているように、電子部品1は、外部電極8および9と金属端子10および11とをそれぞれ接合するための接合部19を備えている。接合部19は、Cuを主成分とし、かつ外部電極8および9のCu系導体と金属端子10および11のCu系導体とを焼結によって互いに接合している。
上記外部電極8および9のCu系導体とは、この実施形態では、外部電極8および9を構成するCuを主成分とする焼付け導体膜であり、金属端子10および11のCu系導体とは、この実施形態では、Cuめっき膜18である。
接合部19は、Cuを主成分とする導電性粉末を含有する接合用ペーストを焼結させることによって得られるものであり、この接合部19においては、Cu−Cuの固相焼結が生じている。接合用ペーストとして、たとえば、平均粒径1.3μmであって、真球度が1.2〜2.4の球形の銅粉末、Ba、B、SiO等のガラス成分、ならびに有機ビヒクルを混練して得られたものが用いられる。
金属端子10および11の、少なくとも回路基板(図示せず。)とはんだ付けされる部分(たとえば、接続端部14および15ならびにその近傍)の表面は、抗酸化処理が施されている。抗酸化処理には、たとえばベンゾトリアゾール系防錆剤が用いられる。このベンゾトリアゾール系防錆剤による抗酸化処理にあたっては、ベンゾトリアゾール系防錆剤の希釈水溶液に少なくとも金属端子10および11の所定部分を浸漬させる方法、あるいは、ベンゾトリアゾール系防錆剤を気化させて金属端子10および11の所定の部分に付着させる方法を採用することができる。ベンゾトリアゾール系防錆剤による抗酸化処理によれば、金属端子10および11の酸化を防止するとともに、酸化膜の除去にも効果があることが確認されている。
次に、電子部品1の製造方法の具体例について説明する。
まず、少なくとも表面がCuを主成分とするCu系導体で構成された外部電極8および9が端面6および7にそれぞれ形成された、チップ状の電子部品素体2が用意される。この場合、外部電極8および9は、通常、Cuを含む導電性ペーストを電子部品素体2の両端面6および7にディップ法または転写法を適用して塗布し、800〜900℃の温度で焼き付けることにより形成される。
あるいは、適宜の焼付け導体膜を上述のような方法で形成し、その後、焼付け導体膜の表面を覆うようにCuめっき膜を形成してもよい。この方法を採用すれば、Cu以外の金属を含む導電性ペーストを用いることができるので、Cu以外の金属を主成分とする焼付け導体膜が形成される場合にも対応することができる。
他方、少なくとも表面がCuを主成分するCu系導体で構成された、金属端子10および11が用意されるとともに、Cuを主成分とする導電性粉末を含有する接合用ペーストが用意される。金属端子10および11ならびに接合用ペーストの詳細については前述したとおりである。
次に、電子部品素体2が固定され、外部電極8および9上に、スクリーン印刷法によって、あるいはディスペンサーを用いて、上述した接合用ペーストが塗布され、次いで、金属端子10および11が、それぞれ、外部電極8および9に向かって押し付けられる。
そして、このように、接合用ペーストを介して、外部電極8および9と金属端子10および11とが互いに対向するように配置された状態が、適当なホルダ(図示せず。)によって維持され、この状態で、たとえば150℃の温度を20分間付与することによって、接合用ペーストが乾燥される。接合用ペーストが乾燥すれば、金属端子10および11からホルダを取り外しても、金属端子10および11は電子部品素体2に仮固定された状態が維持される。
次に、接合用ペーストを焼結させて、外部電極8および9と金属端子10および11とをそれぞれ互いに接合するための焼付け工程が実施され、それによって、接合部19が形成される。この焼付け工程では、たとえば640℃の温度が適用され、焼付けの雰囲気は、たとえば窒素雰囲気であって、酸素分圧濃度が1ppm以下といった還元性雰囲気に選ばれる。
次に、金属端子10および11の、少なくとも回路基板とはんだ付けされる部分の表面に、抗酸化処理が施される。抗酸化処理が、前述したベンゾトリアゾール系防錆剤への浸漬によって行なわれる場合、一例として、ベンゾトリアゾール0.1重量%水溶液が用意され、この水溶液に電子部品1を丸ごと5分間浸漬させることが行なわれる。
以上のようにして、電子部品1が完成される。
図3は、この発明の第2の実施形態による電子部品1aの外観を示す斜視図である。図3において、図1に示す要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図3に示した電子部品1aは、金属端子10aおよび11aにおける、外部電極8および9に対して面対向する平板部12および13に、スリット20および21が設けられていることを特徴としている。
これらスリット20および21は、応力緩和のために設けられる。すなわち、接合部19を形成するための接合用ペーストの焼付け工程において、前述したように、たとえば640℃といった高い温度が付与される。そのため、セラミックをもって構成される電子部品素体2と金属端子10aおよび11aとの間での線膨張係数の差により、電子部品素体2に比較的大きな応力が生じ、これによって、電子部品素体2にクラックがもたらされることがある。スリット20および21は、焼付け工程の後に電子部品素体2に生じる応力を小さくするように作用し、その結果、電子部品素体2にクラックが発生することを抑制できる。
スリット20および21の形状に関して、図3では、逆T字状をなしていたが、その他種々に変更することができる。
次に、この発明において扱われる、少なくとも表面がCuを主成分とするCu系導体で構成された金属端子についての好ましい処理方法を見出すために実施した実験例について説明する。
まず、金属端子の試験片として、折り曲げ部のない平板状のものであって、ばね用リン青銅を導電性母材とし、その表面にNiめっき膜を形成し、さらにその表面にCuめっき膜を形成したものを用意した。ここで、Cuめっき膜の厚みは5μmとし、他方、Niめっき膜17については、表1に示すように、厚み1μmのものと厚み3μmのものとを用意した。
このような試験片に対して、表1の「処理内容」の欄に示すような処理を施し、はんだ濡れ性を評価するため、表1に示すように、「ゼロクロスタイム」を測定した。
上記「ゼロクロスタイム」とは、試験片がはんだ浴に浸漬してから、はんだ浴から受ける力が0となるまでの時間を示し、これが短いほど、はんだ濡れ性が良好であると判断される。この実験例では、はんだ浴において、Sn−3Ag−0.5Cuはんだを用い、はんだ浴温度を260℃に設定し、また、試験片の浸漬深さを0.2mmとした。
Figure 0005239236
表1を参照して、未処理の試料1では、ゼロクロスタイムが1.28秒であるのに対し、大気中、640℃で熱処理を施した試料2では、ゼロクロスタイムが4.83秒と長くなり、はんだ濡れ性が劣化したことがわかる。また、N雰囲気中、640℃で熱処理を施した試料3では、ゼロクロスタイムが3.10秒となり、試料2に比べて短くなった。このことから、はんだ濡れ性をできるだけ良好に保つためには、N雰囲気のような還元性雰囲気で熱処理すなわち焼付けを実施する方が好ましいことがわかる。
次に、試料4では、Niめっき膜の厚みが3μmと厚くされている。そのため、熱処理を試料3と同様の条件で行なっても、ゼロクロスタイムが1.88秒と短くすることができた。このことから、Niめっき膜の厚みを厚くすれば、導電性母材に含まれる成分のCuめっき膜への拡散を防止し、はんだ濡れ性の劣化を防止する効果が高められることがわかる。
次に、試料5では、試料4と比較して、熱処理の後、さらにベンゾトリアゾール系防錆剤による防錆処理を施した点において異なっている。防錆処理を行なった試料5によれば、ゼロクロスタイムを1.76秒とさらに短くすることができた。このことから、防錆処理は、試料片の酸化を防止するとともに、酸化膜の除去にも効果があることがわかる。
この発明の第1の実施形態による電子部品1の外観を示す斜視図である。 図1に示した電子部品1の金属端子10が取り付けられた部分を拡大して示す断面図である。 この発明の第2の実施形態による電子部品1aの外観を示す斜視図である。
符号の説明
1,1a 電子部品
2 電子部品素体
6,7 端面
8,9 外部電極
10,11,10a,11a 金属端子
12,13 平板部
16 導電性母材
17 Niめっき膜
18 Cuめっき膜
19 接合部
20,21 スリット

Claims (11)

  1. 外部電極が両端面に形成されたチップ状の電子部品素体と、前記外部電極に接合された金属端子と、前記外部電極と前記金属端子との間に形成される、前記外部電極と前記金属端子とを接合するための接合部とを備え、
    前記外部電極は、その少なくとも表面がCuを主成分とするCu系導体で構成され、
    前記金属端子は、その少なくとも表面がCuを主成分とするCu系導体で構成され、
    前記接合部は、Cuを主成分とする導電性粉末を含有するペーストを焼結させることにより形成されており、前記外部電極のCu系導体と前記金属端子のCu系導体とを焼結によって互いに接合している、
    電子部品。
  2. 前記外部電極は、Cuを主成分とする焼付け導体膜からなる、請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記外部電極は、焼付け導体膜とその表面を覆うように形成されたCuめっき膜とを含む、請求項1に記載の電子部品。
  4. 前記金属端子は、Cuを主成分とする金属材からなる、請求項1ないし3のいずれかに記載の電子部品。
  5. 前記金属端子は、導電性母材とその表面に形成されるNiめっき膜とその表面に形成されるCuめっき膜とを含む、請求項1ないし3のいずれかに記載の電子部品。
  6. 前記金属端子の、少なくとも回路基板とはんだ付けされる部分の表面は、抗酸化処理が施されている、請求項1ないし5のいずれかに記載の電子部品。
  7. 前記金属端子は、前記外部電極に対して面対向する平板部を備え、前記平板部には、応力緩和のためのスリットが設けられている、請求項1ないし6のいずれかに記載の電子部品。
  8. 少なくとも表面がCuを主成分とするCu系導体で構成された外部電極が両端面に形成された、チップ状の電子部品素体を用意する工程と、
    少なくとも表面がCuを主成分とするCu系導体で構成された、金属端子を用意する工程と、
    Cuを主成分とする導電性粉末を含有する接合用ペーストを用意する工程と、
    前記接合用ペーストを介して、前記外部電極と前記金属端子とを互いに対向するように配置し、この状態を維持しながら、還元性雰囲気中で前記接合用ペーストを焼結させて、前記外部電極と前記金属端子とを互いに接合する工程と
    を備える、電子部品の製造方法。
  9. 前記電子部品素体を用意する工程は、前記電子部品素体の両端面に導電性ペーストを塗布して焼き付けることにより、焼付け導体膜を形成する工程と、その後、前記焼付け導体膜の表面を覆うようにCuめっき膜を形成する工程とを含む、請求項8に記載の電子部品の製造方法。
  10. 前記金属端子を用意する工程は、導電性母材を用意する工程と、前記導電性母材の表面にNiめっき膜を形成する工程と、前記Niめっき膜の表面にCuめっき膜を形成する工程とを含む、請求項8または9に記載の電子部品の製造方法。
  11. 前記外部電極と前記金属端子とを互いに接合する工程の後に、前記金属端子の、少なくとも回路基板とはんだ付けされる部分の表面に、抗酸化処理を施す工程をさらに備える、請求項8ないし10のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
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