JP5221543B2 - 感光性樹脂組成物及びその積層体 - Google Patents

感光性樹脂組成物及びその積層体 Download PDF

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Description

本発明はアルカリ性水溶液によって現像可能な感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物を支持体上に積層した感光性樹脂積層体、該感光性樹脂積層体を用いて基板上にレジストパターンを形成する方法、及び該レジストパターンの用途に関する。さらに詳しくは、プリント配線板の製造、フレキシブルプリント配線板の製造、ICチップ搭載用リードフレーム(以下、リードフレームという)の製造、メタルマスク製造に代表される金属箔精密加工、BGA(ボールグリッドアレイ)やCSP(チップサイズパッケージ)に代表される半導体パッケージ製造、TAB(Tape Automated Bonding)やCOF(Chip on Film:半導体ICをフィルム状の微細配線板上に搭載したもの)に代表されるテープ基板の製造、半導体バンプの製造、フラットパネルディスプレイ分野におけるITO電極、アドレス電極、又は電磁波シールドに代表される部材の製造、及びサンドブラスト工法によって基材を加工する際の保護マスク部材として好適なレジストパターンを与える感光性樹脂組成物に関する。
従来、プリント配線板はフォトリソグラフィー法によって製造されている。フォトリソグラフィー法とは感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、パターン露光して該感光性樹脂組成物の露光部を重合硬化させ、未露光部を現像液で除去して基板上にレジストパターンを形成し、エッチング又はめっき処理を施して導体パターンを形成した後、該レジストパターンを該基板上から剥離除去することによって、基板上に導体パターンを形成する方法を言う。
上記のフォトリソグラフィー法においては、感光性樹脂組成物を基板上に塗布するにあたって、フォトレジスト溶液を基板に塗布して乾燥させる方法、又は支持体、感光性樹脂組成物からなる層(以下、「感光性樹脂層」ともいう。)、及び必要によっては保護層、を順次積層した感光性樹脂積層体(以下、「ドライフィルムレジスト」という。)を基板に積層する方法のいずれかが使用される。そして、プリント配線板の製造においては、後者のドライフィルムレジストが使用されることが多い。
上記のドライフィルムレジストを用いてプリント配線板を製造する方法について、以下に簡単に述べる。
まずドライフィルムレジストが保護層、例えば、ポリエチレンフィルムを有する場合には、感光性樹脂層からこれを剥離する。次いでラミネーターを用いて基板、例えば、銅張積層板の上に、該基板、感光性樹脂層、支持体の順序になるように感光性樹脂層及び支持体を積層する。次いで配線パターンを有するフォトマスクを介して、該感光性樹脂層を超高圧水銀灯が発するi線(365nm)を含む紫外線で露光することによって、露光部分を重合硬化させる。次いで支持体、例えばポリエチレンテレフタレートを剥離する。次いで現像液、例えば、弱アルカリ性を有する水溶液により感光性樹脂層の未露光部分を溶解又は分散除去して、基板上にレジストパターンを形成させる。
このようにして形成した基板上のレジストパターンを用いて、金属導体パターンを作製する方法としては大きく分けて2つの方法があり、レジストに被覆されていない金属部分をエッチングにより除去する方法とめっきにより金属を付ける方法がある。特に最近は工程の簡便さから前者の方法が多用される。
エッチングにより金属部分を除去する方法では、基板の貫通孔(スルーホール)や層間接続のためのビアホールを、硬化レジスト膜で覆うことにより孔内の金属がエッチングされないようにする。この工法はテンティング法と呼ばれる。エッチング工程には、例えば、塩化第二銅、塩化第二鉄、銅アンモニア錯体溶液が用いられる。
最近ではプリント配線板における配線間隔の微細化に伴い、ドライフィルムレジストには高解像度の要求が増している。一般的にドライフィルムレジストの厚みが薄ければ解像度は向上し、高解像度の要求には応えることができる。しかしドライフィルムの厚みが薄くなるとともにテンティング性が悪化し、基板の貫通孔を覆う硬化レジストが破れやすくなり、歩留まりが大きく低下するという問題がある。そのため厚みを厚くすることなくテンティング性が良好で、歩留まり向上に大きく寄与する感光性樹脂組成物が求められている。
一方、プリント配線板製造技術において、レーザーによる直接描画、つまり、フォトマスクを不要とするマスクレス露光が近年急激な広がりを見せている。マスクレス露光の光源としては波長350〜410nmの光、特にi線(365nm)又はh線(405nm)が用いられる場合が多い。しかし通常行われるコンタクト露光に比べ、マスクレス露光は1回の露光に要する時間が長く、コンタクト露光より露光工程のスループットが低い。そのため少しでも露光に要する時間を短くするため、高感度な感光性樹脂組成物が求められている。
特許文献1には、マスクレス露光が可能な感光性樹脂組成物が記載されているが、感度としてはまだまだ不十分であり、露光工程における満足するスループットが得られず、またテンティング性に関しても何の記載もないため歩留まりに関しては不明である。特許文献2には、テンティング性が良好でマスクレス露光が可能な感光性樹脂組成物が記載されているが、こちらも感度としては不十分であり、満足するスループットが得られない。
このような理由から、ドライフィルムレジスト用の感光性樹脂組成物として良好な相溶性を示し、特に405±10nmの光源に対する感度が高く、且つテンティング性に優れた感光性樹脂組成物、つまりスループット向上と歩留まり向上に大きく寄与する感光性樹脂組成物が望まれている。
特開2005−215142号公報 特開2007−101940号公報
本発明の目的は、上記問題点を克服し、スループット向上と歩留まり向上に大きく寄与する感光性樹脂組成物、及びそれを用いた感光性樹脂積層体を提供することを目的とする。
上記課題は、本発明の次の構成によって達成することができる。
(1)(a)カルボン酸を含有し、酸当量が100〜600であり、重量平均分子量が5,000〜500,000のアルカリ可溶性高分子:20〜90質量%、(b)エチレン性不飽和付加重合性モノマー:5〜70質量%、及び(c)光重合開始剤:0.01〜30質量%を含有する感光性樹脂組成物であって、該(b)エチレン性不飽和付加重合性モノマーとして、下記一般式(I)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物、下記一般式(II)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物、及び下記一般式(III)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物を含有し、該(c)光重合開始剤として下記一般式(IV)で表されるアクリジン化合物:0.01〜30質量%を含有する、上記感光性樹脂組成物。
Figure 0005221543

(R及びRは、それぞれ独立に水素原子、又はメチル基である。A及びBは炭素数2〜6のアルキレン基を示し、これらは同一であっても相違していてもよく、異なっている場合、−(A−O)−及び−(B−O)−の繰り返し単位からなる構造は、ランダムで構成されていてもよいし、ブロックで構成されていてもよい。m1、m2、m3及びm4は0以上の整数であり、m1+m2及びm3+m4はそれぞれ独立に0〜8の整数であり、m1+m2+m3+m4は2〜8の整数である。)
Figure 0005221543

(R及びRは、それぞれ独立に水素原子、又はメチル基である。C及びDは炭素数2〜6のアルキレン基を示し、これらは同一であっても相違していてもよく、異なっている場合、−(C−O)−及び−(D−O)−の繰り返し単位からなる構造は、ランダムで構成されていてもよいし、ブロックで構成されていてもよい。m5、m6、m7及びm8は0以上の整数であり、m5+m6及びm7+m8はそれぞれ独立に0〜28の整数であり
、m5+m6+m7+m8は10〜28の整数である。)
Figure 0005221543

(R及びRは、それぞれ独立に水素原子、又はメチル基である。E及びFは炭素数2〜6のアルキレン基を示し、これらは同一であっても相違していてもよく、異なっている場合、−(E−O)−及び−(F−O)−の繰り返し単位からなる構造は、ランダムで構成されていてもよいし、ブロックで構成されていてもよい。m9、m10、m11及びm12は0以上の整数であり、m9+m10及びm11+m12はそれぞれ独立に0〜50の整数であり、m9+m10+m11+m12は30〜50の整数である。)
Figure 0005221543

(式中、Rは水素、アルキル基、アリール基、ピリジル基、アルコシキル基、又は置換アルキル基である。)
(2)更に(d)N−アリ−ル−α−アミノ酸化合物:0.01〜3質量%、及び(e)ハロゲン化合物:0.01〜30質量%を含有する、(1)記載の感光性樹脂組成物。
(3)基材フィルムからなる支持体、及び該支持体上に積層された(1)又は(2)に記載の感光性樹脂組成物からなる層を含む感光性樹脂積層体。
(4)(3)記載の感光性樹脂積層体を準備し、基板上に、該感光性樹脂積層体の感光性樹脂組成物からなる層を積層して感光性樹脂層を形成し、該露感光性樹脂層を露光し、現像する工程を含むレジストパターン形成方法。
(5)前記露光工程において、露光方法が直接描画であり、照度10mW/cm以上で、レーザースキャン方向のスキャンスピードが2cm/秒以上である、(4)に記載のレジストパターン形成方法。
(6)基板としてガラスリブを用い、該基板上に(4)又は(5)に記載の方法によってレジストパターンを形成し、得られた基板をサンドブラスト工法によって加工し、レジストパターンを剥離することを含む、凹凸パターンを有する基材の製造方法。
(7)基板として金属板又は金属被膜絶縁板を用い、該基板上に(4)又(は)5に記載の方法によってレジストパターンを形成し、得られた基板をエッチング又はめっきすることを含む、導体パターンの製造方法。
(8)基板として金属被覆絶縁板を用い、該基板上に(4)又は(5)に記載の方法によってレジストパターンを形成し、得られた基板をエッチング又はめっきし、レジストパターンを剥離することを含む、プリント配線板の製造方法。
(9)基板として金属板を用い、該基板上に(4)又は(5)に記載の方法によってレジストパターンを形成し、得られた基板をエッチングし、レジストパターンを剥離することを含む、リードフレームの製造方法。
(10)基板としてLSIとしての回路形成が終了したウェハを用い、該基板上に(4)又は(5)に記載の方法によってレジストパターンを形成し、得られた基板をめっきし、レジストパターンを剥離することを含む、半導体パッケージの製造方法。
本発明は、高感度、良好なテンティング性かつ高解像度の感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物を用いた感光性樹脂積層体、該感光性樹脂積層体を用いて基板上にレジストパターンを形成する方法、及び該レジストパターンの用途を提供し、導体パターンの製造、プリント配線板の製造、リードフレームの製造、半導体パッケージの製造、凹凸パターンを有する基材を含む平面ディスプレイの製造に使用することができる。
また高感度、高解像度及び良好なテンティング性よりプリント配線板の断線不良、ショート不良、スルーホールを保護したレジストの破れ等を防止することができるので、歩留まりよくプリント配線板を製造することが可能である。従って、プリント配線板の生産スピードを大幅に向上して、製造時間を短縮することにより、作業性及び生産性の向上が可能となる。
以下、本発明について具体的に説明する。
<感光性樹脂組成物>
(a)アルカリ可溶性高分子
本発明の感光性樹脂組成物における(a)アルカリ可溶性高分子とは、カルボン酸を含有し、酸当量が100〜600であり、重量平均分子量が5,000〜500,000のアルカリ可溶性高分子である。
アルカリ可溶性高分子のカルボキシル基は、感光性樹脂組成物がアルカリ水溶液からな
る現像液や剥離液に対して、現像性や剥離性を有するために必要である。酸当量は100〜600が好ましく、より好ましくは250〜450である。溶媒、又は組成物中の他の成分、特に後述する(b)エチレン性不飽和付加重合性モノマーとの相溶性を確保するという観点から100以上であり、また現像性や剥離性を維持するという観点から600以下である。ここで酸当量とは、その中に1当量のカルボキシル基を有するアルカリ可溶性高分子の質量(グラム)をいう。なお酸当量の測定は、平沼レポーティングタイトレーター(COM−555)を用い、0.1mol/LのNaOH水溶液で電位差滴定法により行われる。
アルカリ可溶性高分子の重量平均分子量は、5,000から500,000であることが好ましい。ドライフィルムレジストの厚みを均一に維持し、現像液に対する耐性を得るという観点から5,000以上であり、また現像性を維持するという観点から500,000以下である。より好ましくは、重量平均分子量は、20,000から100,000である。この場合の重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン(昭和電工(株)製Shodex STANDARD SM−105)の検量線を用いて測定した重量平均分子量のことである。該重量平均分子量は、日本分光(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを使用して、以下の条件で測定することができる。
示差屈折率計:RI−1530
ポンプ:PU−1580
デガッサー:DG−9−80−50
カラムオーブン:CO−1560
カラム:順にKF−802.5、KF−806M×2、KF−807
溶離液:THF
アルカリ可溶性高分子は、後述する第一の単量体の少なくとも1種以上と後述する第二の単量体の少なくとも一種以上からなる共重合体であることが好ましい。
第一の単量体は、分子中に重合性不飽和基を一個有するカルボン酸又は酸無水物である。例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸無水物、及びマレイン酸半エステルが挙げられる。中でも、特に(メタ)アクリル酸が好ましい。
ここで、(メタ)アクリルとは、アクリル及び/又はメタクリルを示す。以下同様である。
第二の単量体は、非酸性で、分子中に重合性不飽和基を少なくとも一個有する単量体である。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ビニルアルコールのエステル類、例えば、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、及び重合可能なスチレン誘導体が挙げられる。中でも、特にメチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、スチレン、ベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。
(a)アルカリ可溶性高分子の、感光性樹脂組成物の総和に対する割合は、20〜90質量%の範囲であり、好ましくは30〜70質量%である。露光、現像によって形成されるレジストパターンが、レジストとしての特性、例えば、テンティング、エッチング及び各種めっき工程において十分な耐性を有するという観点から20質量%以上90質量%以下が好ましい。
(b)エチレン性不飽和付加重合性モノマー
本発明の感光性樹脂組成物において(b)エチレン性不飽和付加重合性モノマーには、解像性及びテンティング性の観点から、下記一般式(I)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物、(II)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物、及び(III)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物を含むことが好ましい。
Figure 0005221543

(R及びRは、それぞれ独立に水素原子、又はメチル基である。A及びBは炭素数2〜6のアルキレン基を示し、これらは同一であっても相違していてもよく、異なっている場合、−(A−O)−及び−(B−O)−の繰り返し単位からなる構造は、ランダムで構成されていてもよいし、ブロックで構成されていてもよい。m1、m2、m3及びm4は0以上の整数であり、m1+m2及びm3+m4はそれぞれ独立に0〜8の整数であり、m1+m2+m3+m4は2〜8の整数である。)
Figure 0005221543

(R及びRは、それぞれ独立に水素原子、又はメチル基である。C及びDは炭素数2〜6のアルキレン基を示し、これらは同一であっても相違していてもよく、異なっている場合、−(C−O)−及び−(D−O)−の繰り返し単位からなる構造は、ランダムで構成されていてもよいし、ブロックで構成されていてもよい。m5、m6、m7及びm8は0以上の整数であり、m5+m6及びm7+m8はそれぞれ独立に0〜28の整数であり、m5+m6+m7+m8は10〜28の整数である。)
Figure 0005221543

(R及びRは、それぞれ独立に水素原子、又はメチル基である。E及びFは炭素数2〜6のアルキレン基を示し、これらは同一であっても相違していてもよく、異なっている場合、−(E−O)−及び−(F−O)−の繰り返し単位からなる構造は、ランダムで構成されていてもよいし、ブロックで構成されていてもよい。m9、m10、m11及びm12は0以上の整数であり、m9+m10及びm11+m12はそれぞれ独立に0〜50の整数であり、m9+m10+m11+m12は30〜50の整数である。)
上記式(I)で表される群から選ばれる少なくとも1つの化合物の具体例としては、2,2−ビス{(4−アクリロキシポリエチレンオキシ)フェニル}プロパン又は2,2−ビス{(4−メタクリロキシポリエチレンオキシ)フェニル}プロパンが挙げられる。該化合物が有するポリエチレンオキシ基は、モノエチレンオキシ基、ジエチレンオキシ基、トリエチレンオキシ基、テトラエチレンオキシ基、ペンタエチレンオキシ基、ヘキサエチレンオキシ基、ヘプタエチレンオキシ基及びオクタエチレンオキシ基からなる群から選択されるいずれかの基である化合物が好ましい。
また、2,2−ビス{(4−アクリロキシポリアルキレンオキシ)フェニル}プロパン又は2,2−ビス{(4−メタクリロキシポリアルキレンオキシ)フェニル}プロパンも挙げられる。該化合物が有するポリアルキレンオキシ基としては、プロピレンオキシ基又はエチレンオキシ基とプロピレンオキシ基の混合物が挙げられる。これらの中でも、2,2−ビス{(4−メタクリロキシジエチレンオキシ)フェニル}プロパンが最も好ましい。
上記式(II)で表される群から選ばれる少なくとも1つの化合物の具体例としては、ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均5モルのエチレンオキシドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート(新中村化学工業(株)製NKエステルBPE−500)やビスフェノールAの両端にそれぞれ平均6モルずつのエチレンオキシドと平均2モルずつのプロピレンオキシドを付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレートがある。
上記式(III)で表される群から選ばれる少なくとも1つの化合物で表される化合物の具体例としては、ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均15モルのエチレンオキシドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレートやビスフェノールAの両端にそれぞれ平均15モルずつのエチレンオキシドと平均2モルずつのプロピレンオキシドを付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレートがある。
上記一般式(I)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物、上記一般式(II)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物、及び上記一般式(III)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物の、本発明の感光性樹脂組成物に含まれる合計量は、感光性樹脂組成物中に5〜60質量%であることが好ましく、より好ましくは20〜50質量%である。この量は、高解像度、高テンティング性を発現するという観点から10質量%以上であり、またコールドフロー、及び硬化レジストの剥離遅延を抑えるという観点から60質量%以下が好ましい。
上記一般式(I)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物、上記一般式(II)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物、及び上記一般式(III)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物の、(b)エチレン性不飽和付加重合性モノマー中の合計含有量は、50質量%〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは70質量%以上である。さらに好ましくは、80質量%以上である。
また本発明の感光性樹脂組成物に含有される上記一般式(I)で表される群から選ばれる少なくとも1つの化合物の量は、0.5〜30質量%含まれることが好ましく、より好ましくは1〜20質量%であり、さらに好ましくは2〜10質量%である。この量は高解像度を発現するという観点から0.5質量%以上であり、硬化膜の柔軟性を保つという観点から30質量%以下が好ましい。
同様に本発明の感光性樹脂組成物に含有される上記一般式(II)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物の量は、0.5〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは1〜20質量%であり、さらに好ましくは2〜10質量%である。この量は高解像度、高テンティング性を発現するという観点から0.5質量%以上であり、硬化膜の柔軟性を保つという観点から30質量%以下が好ましい。
同様に本発明の感光性樹脂組成物に含有される上記一般式(III)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物の量は、1〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜25質量%であり、さらに好ましくは10〜20質量%である。この量は高テンティング性を発現するという観点から1質量%以上であり、コールドフロー、及び硬化レジストの剥離遅延を抑えるという観点から30質量%以下が好ましい。
他に(b)エチレン性不飽和付加重合性モノマーには、上記一般式(I)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物、上記一般式(II)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物、及び上記一般式(III)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物以外に、下記に示される光重合可能な不飽和化合物を用いることができる。例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチルトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、β−ヒドロキシプロピル−β’−(アクリロイルキシ)プロピルフタレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールドデカプロピレングリコール、プロピレンオキシドを付加したポリプロピレングリコールにエチレンオキシドをさらに両端付加した(平均12モルのプロピレンオキシドを付加したポリプロピレングリコールの両端にエチレンオキシドをそれぞれ平均3モルずつ付加)ポリアルキレングリコールのジメタクリレートが挙げられる。
またウレタン化合物も挙げられる。ウレタン化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、又はジイソシアネート化合物、例えば、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートと、一分子中にヒドロキシル基と(メタ)アクリル基を有する化合物、例えば、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、オリゴプロピレングリコールモノメタクリレートとのウレタン化合物が挙げられる。具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネートとオリゴプロピレングリコールモノメタクリレート(日本油脂(株)製、ブレンマーPP1000)との反応物がある。これらは単独で使用しても、2種類以上併用しても構わない。
本発明に用いられる(b)エチレン性不飽和付加重合性モノマーの感光性樹脂組成物の総和に対する割合は、5〜70質量%の範囲であり、好ましくは10〜60質量%である。感度、解像度、密着性が向上する観点から5質量%以上が好ましく、またコールドフロー、及び硬化レジストの剥離遅延を抑えるという観点から70質量%以下が好ましい。
(c)光重合開始剤
本発明の感光性樹脂組成物には、(c)光重合開始剤として、一般に知られているものが使用できる。本発明の感光性樹脂組成物に含有される(c)光重合開始剤の量は、0.01〜30質量%の範囲であり、より好ましい範囲は0.05〜10質量%である。十分な感度を得るという観点から0.01質量%以上が好ましく、また、レジスト底面にまで光を充分に透過させ、良好な高解像性を得るという観点から30質量%以下が好ましい。
このような光重合開始剤としては、2−エチルアントラキノン、オクタエチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン、3−クロロ−2−メチルアントラキノンなどのキノン類、芳香族ケトン類、例えば、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン[4,4´−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン]、4,4´−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンゾイン又はベンゾインエーテル類、例えば、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン、ジアルキルケタール類、例えば、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、チオキサントン類、例えば、ジエチルチオキサントン、クロルチオキサントン、ジアルキルアミノ安息香酸エステル類、例えば、ジメチルアミノ安息香酸エチル、オキシムエステル類、例えば、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−O−ベンゾイルオキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、ロフィン二量体、例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ビス−(m−メトキシフェニル)イミダゾリル二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体がある。これら化合物は単独で使用しても、2種類以上併用しても構わない。
本発明の感光性樹脂組成物には、(c)光重合開始剤として下記一般式(IV)で表されるアクリジン化合物を含有させることは、本発明の好ましい実施形態である。本発明の感光性樹脂組成物に含まれる該アクリジン化合物の量は0.01〜30質量%であり、好ましくは、0.05〜10質量%である。この量は、十分な感度を得るという観点から0.01質量%以上が好ましく、また、レジスト底面にまで光を充分に透過させ、良好な高解像性を得るという観点から30質量%以下である。
Figure 0005221543

(式中、Rは水素、アルキル基、アリール基、ピリジル基、アルコシキル基、又は置換アルキル基である。)
上記のアクリジン化合物としては、例えば、アクリジン、9−フェニルアクリジン、9−(p−メチルフェニル)アクリジン、9−(p−エチルフェニル)アクリジン、9−(p−イソプロピルフェニル)アクリジン、9−(p−n−ブチルフェニル)アクリジン、9−(p−tert―ブチルフェニル)アクリジン、9−(p−メトキシフェニル)
アクリジン、9−(p−エトキシフェニル)アクリジン、9−(p−アセチルフェニル)アクリジン、9−(p−ジメチルアミノフェニル)アクリジン、9−(p−シアノフェニルフェニル)アクリジン、9−(p−クロルジフェニル)アクリジン、9−(p−ブロモフェニル)アクリジン、9−(m−メチルフェニル)アクリジン、9−(m−n−プロピルフェニル)アクリジン、9−(m−イソプロピルフェニル)アクリジン、9−(m−n−ブチルフェニル)アクリジン、9−(m−tert−ブチルフェニル)アクリジン、9−(m−メチキシフェニル)アクリジン、9−(m−エトキシフェニル)アクリジン、9−(m−アセチルフェニル)アクリジン、9−(m−ジメチルアミノフェニル)アクリジン、9−(m−ジエチルアミノフェニル)アクリジン、9−(シアノフェニル)アクリジン、9−(m−クロルフェニル)アクリジン、9−(m−ブロモフェニル)アクリジン、9−メチルアクリジン、9−エチルアクリジン、9−n−プロピルアクリジン、9−イソプロピルアクリジン、9−シアノエチルアクリジン、9−ヒドロキシエチルアクリジン、9−クロロエチルアクリジン、9−メトキシアクリジン、9−エトキシアクリジン、9−n−プロポキシアクリジン、9−イソプロポキシアクリジン、9−クロロエトキシアクリジンが挙げられる。中でも、9−フェニルアクリジンが望ましい。
(d)N−アリ−ル−α−アミノ酸化合物
本発明の感光性樹脂組成物には、N−アリ−ル−α−アミノ酸化合物を、感光樹脂組成物中に0.01〜3質量%含有させることが好ましい。N−アリ−ル−α−アミノ酸化合物のより好ましい含有量は、0.05〜1質量%である。N−アリ−ル−α−アミノ酸化合物の含有量は、十分な感度を得るという観点から0.01質量%以上が好ましく、解像性の観点から、3質量%以下が好ましい。
N−アリ−ル−α−アミノ酸化合物としては、例えば、N−フェニルグリシン、N−メチル−N−フェニルグリシン、N−エチル−N−フェニルグリシン、N−(n−プロピル)−N−フェニルグリシン、N−(n−ブチル)−フェニルグリシン、N−(2−メトキシエチル)−N−フェニルグリシン、N−メチル−N−フェニルアラニン、N−エチル−N−フェニルアラニン、N−(n−プロピル)−N−フェニルアラニン、N−(n−ブチル)−N−フェニルアラニン、N−メチル−N−フェニルバリン、N−メチル−N−フェニルロイシン、N−メチル−N−(p−トリル)グリシン、N−エチル−N−(p−トリル)グリシン、N−(n−プロピル−N−(p−トリル)グリシン、N−(n−ブチル)−N−(p−トリル)グリシン、N−メチル−N−(p−クロロフェニル)グリシン、N−エチル−N−(p−クロロフェニル)グリシン、N−(n−プロピル−N−(p−クロロフェニル)グリシン、N−(n−ブチル)−N−(p−クロロフェニル)グリシン、N−メチル−N−(p−ブロモフェニル)グリシン、N−エチル−N−(p−ブロモフェニル)グリシン、N−(n−プロピル)−N−(p−ブロモフェニル)グリシン、N−(n−ブチル)−N−(p−ブロモフェニル)グリシン、N,N’−ジフェニルグリシン、N−(p−クロロフェニル)グリシン、N−(p−ブロモフェニル)グリシン、N−(o−クロロフェニル)グリシンが挙げられる。中でも、N−フェニルグリシンが特に好ましい。
(e)ハロゲン化合物
本発明の感光性樹脂組成物には、ハロゲン化合物を、感光性樹脂組成物中に0.01〜3質量%含有させることが好ましい。該ハロゲン化合物のより好ましい含有量は、0.1〜1.5質量%である。ハロゲン化合物の含有量は、光硬化性の観点から0.01質量%以上が好ましく、レジストの保存安定性の観点から、3質量%以下が好ましい。
ハロゲン化合物としては、例えば、臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンジル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルホン、四臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン、クロル化トリアジン化合物が挙げられ、中でも特にトリブロモメチルフェニルスルホンが好ましく用いられる。
(f)その他の成分
本発明における感光性樹脂組成物の取扱い性を向上させるために、ロイコ染料や着色物質を入れることも可能である。
ロイコ染料としては、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン(別名:ロイコクリスタルバイオレット)、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン(別名:ロイコマラカイトグリ−ン)、フルオラン染料が挙げられる。中でも、ロイコクリスタルバイオレットを用いた場合、コントラストが良好であり好ましい。ロイコ染料を含有する場合の含有量は、感光性樹脂組成物中に0.1〜10質量%が好ましい。コントラストの発現という観点から、0.1質量%以上が好ましく、また、保存安定性を維持という観点から、10質量%以下が好ましい。
感光性樹脂組成物中に、ロイコ染料と上記(e)ハロゲン化合物を組み合わせて用いることは、密着性及びコントラストの観点から、本発明の好ましい実施形態である。
着色物質としては、例えばフクシン、フタロシアニングリーン、オーラミン塩基、パラマジエンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン(保土ヶ谷化学(株)製 アイゼン(登録商標) MALACHITE GREEN)、ベイシックブルー20、ダイアモンドグリーン(保土ヶ谷化学(株)製 アイゼン(登録商標) DIAMOND GREEN GH)が挙げられる。着色物質を含有する場合の添加量は、感光性樹脂組成物中に0.001〜1質量%が好ましい。0.001質量%以上の含量では、取扱い性向上という効果があり、1質量%以下の含量では、保存安定性を維持するという効果がある。
さらに、本発明の感光性樹脂組成物の熱安定性、保存安定性を向上させるために、感光性樹脂組成物にラジカル重合禁止剤、ベンゾトリアゾール類、及びカルボキシベンゾトリアゾール類からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物を入れることも可能である。
このようなラジカル重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ヒドロキノン、ピロガロール、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコール、塩化第一銅、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム塩、及びジフェニルニトロソアミン等が挙げられる。
また、ベンゾトリアゾール類としては、例えば、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−クロロ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、ビス(N−2−エチルヘキシル)アミノメチレン−1,2,3−ベンゾトリアゾール、ビス(N−2−エチルヘキシル)アミノメチレン−1,2,3−トリルトリアゾール、及びビス(N−2−ヒドロキシエチル)アミノメチレン−1,2,3−ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
また、カルボキシベンゾトリアゾール類としては、例えば、4−カルボキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、5−カルボキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、N−(N,N−ジ−2−エチルヘキシル)アミノメチレンカルボキシベンゾトリアゾール、N−(N,N−ジ−2−ヒドロキシエチル)アミノメチレンカルボキシベンゾトリアゾール、及びN−(N,N−ジ−2−エチルヘキシル)アミノエチレンカルボキシベンゾトリアゾール等が挙げられる。
ラジカル重合禁止剤、ベンゾトリアゾール類、及びカルボキシベンゾトリアゾール類の合計添加量は、好ましくは0.01〜3質量%であり、より好ましくは0.05〜1質量%である。この量は、感光性樹脂組成物に保存安定性を付与するという観点から0.01質量%以上が好ましく、また、感度を維持するという観点から3質量%以下がより好まし
い。
本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、可塑剤を含有させてもよい。このような添加剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンモノメチルエーテル、ポリオキシプロピレンモノメチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノメチルエーテル、ポリオキシエチレンモノエチルエーテル、ポリオキシプロピレンモノエチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノエチルエーテル等のグリコール・エステル類、ジエチルフタレート等のフタル酸エステル類、o−トルエンスルホン酸アミド、p−トルエンスルホン酸アミド、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリ−n−プロピル、アセチルクエン酸トリ−n−ブチルが挙げられる。
可塑剤等の添加剤の量としては、感光性樹脂組成物中に、5〜50質量%含むことが好ましく、より好ましくは、5〜30質量%である。現像時間の遅延を抑え、硬化膜に柔軟性を付与するという観点から5質量%以上が好ましく、また、硬化不足やコールドフローを抑えるという観点から50質量%以下が好ましい。
本発明の感光性樹脂積層体は、感光性樹脂層とその層を支持する支持体からなるが、必要により感光性樹脂層の支持体と反対側の表面に保護層を有してもよい。ここで用いられる支持体としては、露光光源から放射される光を透過する透明なものが望ましい。このような支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘導体フィルムが挙げられる。これらのフィルムは、必要に応じて延伸されたものも使用可能である。ヘーズは5以下のものが好ましい。フィルムの厚みは、薄い方が画像形成性及び経済性の面で有利であるが、強度を維持する必要から10〜30μmのものが好ましく用いられる。
また感光性樹脂積層体に用いられる保護層の重要な特性は、感光性樹脂層との密着力について支持体よりも保護層の方が充分小さく、容易に剥離できることである。例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが保護層として好ましく使用できる。また特開昭59−202457号公報に示された剥離性の優れたフィルムを用いることができる。保護層の膜厚は10〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましい。本発明の感光性樹脂積層体における感光性樹脂層の厚みは、用途において異なるが、好ましくは5〜100μm、より好ましくは7〜60μmであり、薄いほど解像度は向上し、また厚いほど膜強度が向上する。
支持体、感光性樹脂層、及び必要により保護層を順次積層して、本発明の感光性樹脂積層体を作製する方法は、従来知られている方法を採用することができる。
例えば感光性樹脂層に用いる感光性樹脂組成物を、これらを溶解する溶剤と混ぜ合わせ均一な溶液にし、まず支持体上にバーコーターやロールコーターを用いて塗布して乾燥し、支持体上に感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を積層する。
次いで必要により、感光性樹脂層上に保護層をラミネートすることにより感光性樹脂積層体を作製することができる。
上記溶剤としては、メチルエチルケトン(MEK)に代表されるケトン類、並びにメタノール、エタノール及びイソプロパノールに代表されるアルコール類が挙げられる。支持体上に塗布する感光性樹脂組成物の溶液の粘度が、25℃で500〜4000mPaとなるように感光性樹脂組成物に添加することが好ましい。
<レジストパターン形成方法>
本発明の感光性樹脂積層体を用いたレジストパターンは、積層工程、露光工程、及び現像工程を含む工程によって形成することができる。下記に具体的な方法の一例を示す。
基板(被加工基材)としては、プリント配線板製造目的の場合には銅張積層板が、また凹凸基材の製造目的にはガラス基材、例えば、プラズマディスプレイパネル用基材や表面電解ディスプレイ基材、有機EL封止キャップ用や、貫通孔を形成したシリコーンウエハー及びセラミック基材が挙げられる。プラズマディスプレイ用基材とは、ガラス上に電極を形成後、誘電体層を塗布し、次いで隔壁用ガラスペーストを塗布し、隔壁用ガラスペースト部分にサンドブラスト加工を施し隔壁を形成した基材である。これら基板についてサンドブラスト工程を経たものが、凹凸基材となる。
まずラミネーターを用いて積層工程を行う。感光性樹脂積層体が保護層を有する場合には保護層を剥離した後、ラミネーターで、該感光性樹脂積層体の感光性樹脂組成物からなる層を、基板表面に加熱圧着し積層して、感光性樹脂層を形成する。この場合、感光性樹脂層は基板表面の片面だけに形成してもよいし、両面に形成してもよい。この時の加熱温度は一般的に40〜160℃である。また該加熱圧着は二回以上行うことにより密着性及び耐薬品性が向上する。この時、圧着は二連のロールを備えた二段式ラミネーターを使用してもよいし、何回か繰り返してロールに通し圧着してもよい。
次に露光機を用いて露光工程を行う。必要ならば支持体を剥離し、フォトマスクを通して活性光により露光する。露光量は、光源照度及び露光時間により決定される。光量計を用いて測定してもよい。
また露光工程において、直接描画露光方法を用いてもよい。直接描画露光はフォトマスクを使用せず、基板上に直接描画して露光する方式である。光源としては例えば、波長350〜410nmの半導体レーザーや超高圧水銀灯が用いられる。描画パターンはコンピューターによって制御され、この場合の露光量は光源照度及び基板の移動速度によって決定される。
次に現像装置を用いて現像工程を行う。露光後、感光性樹脂層上に支持体がある場合には、必要に応じてこれを除き、続いてアルカリ水溶液の現像液を用いて未露光部を現像除去し、レジスト画像を得る。アルカリ水溶液としては、NaCO又はKCOの水溶液を用いる。これらは感光性樹脂層の特性に合わせて選択されるが、0.2〜2質量%の濃度、20〜40℃のNaCO水溶液が一般的である。該アルカリ水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤を混入させてもよい。
上述の工程によってレジストパターンが得られるが、場合によっては、さらに100〜300℃の加熱工程を行うこともできる。この加熱工程を実施することにより、更なる耐薬品性向上が可能となる。加熱には熱風、赤外線、又は遠赤外線の方式の加熱炉を用いる。
<直接描画露光方式を用いたレジストパターン形成方法>
支持体上に感光性樹脂層の厚みが30μmになるように感光性樹脂組成物を塗布して、乾燥し、支持体上に感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を積層する。次いで感光性樹脂層上に保護層をラミネートすることにより感光性樹脂積層体を作製する。
上述の工程で得られた感光性樹脂積層体の保護層を剥離した後、ラミネーターで感光性樹脂層をジェットスクラブ研磨(日本研削砥粒(株)製、サクランダムA(登録商標)#F220P)した銅厚35μmの銅張積層板に加熱ラミネートし、感光性樹脂層付着銅張積層板を得る。
得られた感光性樹脂層付着銅張積層板の感光性樹脂層を、直接描画式露光装置(日立ビアメカニクス(株)製、DI露光機DE−1AH)を用いて、h線(405nm)で、照度10mW/cm以上、レーザースキャン方向のスキャンスピードが2cm/秒以上、より好ましくは照度15mW/cm以上、レーザースキャン方向のスキャンスピードが3cm/秒以上、さらに好ましくは照度25mW/cm以上、レーザースキャン方向のスキャンスピードが4cm/秒以上の条件で、露光する。照度10mW/cm以上で、レーザースキャン方向のスキャンスピードが2cm/秒以上の速さで露光することにより、歩留まりを向上することができる。
次に支持体を剥離した後、アルカリ現像機(フジ機工製、ドライフィルム用現像機)を用いて30℃の1質量%NaCO水溶液を最小現像時間の2倍時間スプレーし(スプレー圧:0.22MPa)、未露光の感光性樹脂層を溶解除去し、最小現像時間と同じ時間水洗し(スプレー圧:0.2MPa)、乾燥し、レジストパターンを形成する。
<導体パターンの製造方法・プリント配線板の製造方法>
本発明のプリント配線板の製造方法は、基板として銅張積層板やフレキシブル基板を用
いた上述のレジストパターン形成方法に続いて、以下の工程を経ることで行われる。
まず現像により露出した基板の銅面をエッチング法、又はめっき法といった既知の方法を用いて導体パターンを形成する。
その後、レジストパターンを現像液よりも強いアルカリ性を有する水溶液により基板から剥離して所望のプリント配線板を得る。剥離用のアルカリ水溶液(以下、「剥離液」ともいう。)についても特に制限はないが、濃度2〜5質量%、温度40〜70℃のNaOH、KOHの水溶液が一般的に用いられる。剥離液にも、少量の水溶性溶媒を加えることが可能である。
<リードフレームの製造方法>
本発明のリードフレームの製造方法は、基板として金属板、例えば、銅、銅合金、鉄系合金を用いた上述のレジストパターンの形成方法に続いて、以下の工程を経ることで行われる。
まず現像により露出した基板をエッチングして導体パターンを形成する。その後、レジストパターンを上述のプリント配線板の製造方法と同様の方法で剥離して、所望のリードフレームを得る。
<半導体パッケージの製造方法>
本発明の半導体パッケージの製造方法は、基板としてLSIとしての回路形成が終了したウェハを用いた上述のレジストパターンの形成方法に続いて、以下の工程を経ることで行われる。
まず、現像により露出した開口部に、銅やはんだによる柱状のめっきを施して、導体パターンを形成する。その後、レジストパターンを上述のプリント配線板の製造方法と同様の方法で剥離し、更に、柱状めっき以外の部分の薄い金属層をエッチングにより除去することで所望の半導体パッケージを得る。
<凹凸パターンを有する基材の製造方法>
本発明の感光性樹脂積層体をドライフィルムレジストとして用いてサンドブラスト工法により基材に加工を施す場合には、基材上に前記した方法と同様な方法で、感光性樹脂積層体をラミネートし、露光、現像を施す。更に形成されたレジストパターン上からブラスト材を吹き付け、目的の深さに切削するサンドブラスト処理工程、基材上に残存した樹脂部分をアルカリ剥離液で基材から除去する剥離工程を経て、基材上に微細なパターンを加工することができる。前記サンドブラスト処理工程に用いるブラスト材は公知のものが用いられ、例えば、SiO、SiO、Al、CaCO、ZrO、ガラス、ステンレスを材質とした、2〜100μm程度の微粒子が用いられる。
以下、実施例により本発明の実施形態の例を詳しく説明する。
1.評価用サンプルの作製
実施例1〜7、及び比較例1〜4における感光性樹脂積層体は次の様にして作製した。
<感光性樹脂積層体の作製>
表1に示す化合物を用意し、表2に示す組成割合の感光性樹脂組成物をよく攪拌、混合し、支持体として16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムの表面にバーコーターを用いて均一に塗布し、95℃の乾燥機中で3分間乾燥して感光性樹脂層を形成した。感光性樹脂層の厚みは30μmであった。
次いで、感光性樹脂層のポリエチレンテレフタレートフィルムを積層していない表面上に、保護層として22μm厚のポリエチレンフィルムを張り合わせて感光性樹脂積層体を得た。
なお表2におけるP−1、P−2、P−3の質量部は、メチルエチルケトンを含んだ値である。
<基板整面>
感度、解像度、テンティング評価用基板は、スプレー圧0.20MPaでジェットスクラブ研磨(日本研削砥粒(株)製、サクランダムA(登録商標)#F220P)したものを用意した。
<ラミネート>
感光性樹脂積層体のポリエチレンフィルムを剥がしながら、60℃に予熱した基板にホットロールラミネーター(旭化成(株)社製、AL−70)により、ロール温度105℃でラミネートした。エアー圧力は0.35MPaとし、ラミネート速度は1.5m/minとした。
<露光>
直接描画式露光装置(日立ビアメカニクス(株)製、DI露光機DE−1AH)を用いて、h線(405nm)、照度25mW/cmで露光した際、ストーファー21段ステップタブレットにおいて5段が硬化する露光量で露光した。
<現像>
ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した後、アルカリ現像機(フジ機工製、ドライフィルム用現像機)を用いて30℃の1質量%NaCO水溶液を所定時間スプレーし(スプレー圧:0.22MPa)、感光性樹脂層の未露光部分を最小現像時間の2倍の時間で溶解除去し、最小現像時間と同じ時間水洗し(スプレー圧:0.2MPa)、乾燥する。この際、未露光部分の感光性樹脂層が完全に溶解するのに要する最も少ない時間を最小現像時間とした。
2.評価方法
露光時のスループットを評価するために露光タクトを評価し、また、歩留まりを評価するために、膜破れを評価した。
(1)露光タクト
直接描画式露光装置(日立ビアメカニクス(株)製、DI露光機DE−1AH)を用い、h線(405nm)、照度25mW/cm、ストーファー21段ステップタブレットにおいて5段が硬化する表2の注1で定義する露光量で、レーザースキャン方向に30cm露光するのに要する時間により以下のようにランク分けした。
○(良) : 7秒未満
×(不可) : 7秒以上
(2)膜破れ率
1.6mmt厚の銅張り積層板に直径6mmの穴があいている基材に感光性樹脂積層体を両面にラミネートし、表2の注1で定義する露光量で露光し、最小現像時間の2倍の現像時間で現像し、水洗・乾燥した。そして穴破れ数を測定し、下記数式により破れ率を算出した。
テント膜破れ率(%)=[穴破れ数(個)/全穴数(個)]×100
このテント膜破れ率(%)により、次のようにランク分けした。
◎(優) : 1%未満
○(良) : 1%以上3%未満
×(不可) : 3%以上
(3)解像度
ラミネート後15分経過した感度、解像度評価用基板を、露光部と未露光部の幅が1:1の比率のラインパターンマスクを通して表2の注1で定義する露光量で露光した。最小現像時間の2倍の現像時間で現像し、水洗・乾燥した。硬化レジストラインが正常に形成されている最小マスクライン幅を解像度とした。
実施例1〜7、及び比較例1〜5の結果を次の表2に示す。
Figure 0005221543
Figure 0005221543
本発明は、プリント配線板の製造、ICチップ搭載用リードフレーム製造、メタルマスク製造に代表される金属箔精密加工、BGA、又はCSPに代表されるパッケージの製造、COFやTABに代表されるテープ基板の製造、半導体バンプの製造、ITO電極やアドレス電極、電磁波シールドに代表されるフラットパネルディスプレイの隔壁の製造、及びサンドブラスト工法によって凹凸パターンを有する基材を製造する方法に利用することができる。

Claims (10)

  1. (a)カルボン酸を含有し、酸当量が100〜600であり、重量平均分子量が5,000〜500,000のアルカリ可溶性高分子:20〜90質量%、(b)エチレン性不飽和付加重合性モノマー:5〜70質量%、及び(c)光重合開始剤:0.01〜30質量%を含有する感光性樹脂組成物であって、該(b)エチレン性不飽和付加重合性モノマーとして、下記一般式(I)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物、下記一般式(II)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物、及び下記一般式(III)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物を含有し、ただし、下記一般式(I)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物の量は2〜30質量%であり、下記一般式(II)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物の量は0.5〜30質量%であり、下記一般式(III)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1つの化合物の量は1〜30質量%であり、該(c)光重合開始剤として下記一般式(IV)で表されるアクリジン化合物:0.01〜30質量%を含有する、上記感光性樹脂組成物。
    Figure 0005221543

    (R及びRは、それぞれ独立に水素原子、又はメチル基である。A及びBは炭素数2〜6のアルキレン基を示し、これらは同一であっても相違していてもよく、異なっている場合、−(A−O)−及び−(B−O)−の繰り返し単位からなる構造は、ランダムで構成されていてもよいし、ブロックで構成されていてもよい。m1、m2、m3及びm4は0以上の整数であり、m1+m2及びm3+m4はそれぞれ独立に0〜8の整数であり、m1+m2+m3+m4は2〜8の整数である。)
    Figure 0005221543

    (R及びRは、それぞれ独立に水素原子、又はメチル基である。C及びDは炭素数2〜6のアルキレン基を示し、これらは同一であっても相違していてもよく、異なっている場合、−(C−O)−及び−(D−O)−の繰り返し単位からなる構造は、ランダムで構成されていてもよいし、ブロックで構成されていてもよい。m5、m6、m7及びm8は0以上の整数であり、m5+m6及びm7+m8はそれぞれ独立に0〜28の整数であり、m5+m6+m7+m8は10〜28の整数である。)
    Figure 0005221543

    (R及びRは、それぞれ独立に水素原子、又はメチル基である。E及びFは炭素数2〜6のアルキレン基を示し、これらは同一であっても相違していてもよく、異なっている場合、−(E−O)−及び−(F−O)−の繰り返し単位からなる構造は、ランダムで構成されていてもよいし、ブロックで構成されていてもよい。m9、m10、m11及びm12は0以上の整数であり、m9+m10及びm11+m12はそれぞれ独立に0〜50の整数であり、m9+m10+m11+m12は30〜50の整数である。)
    Figure 0005221543

    (式中、Rは水素、アルキル基、アリール基、ピリジル基、アルコシキル基、又は置換アルキル基である。)
  2. 更に(d)N−アリール−α−アミノ酸化合物:0.01〜3質量%、及び(e)ハロゲン化合物:0.01〜30質量%を含有する、請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. 基材フィルムからなる支持体、及び該支持体上に積層された請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物からなる層を含む感光性樹脂積層体。
  4. 請求項3記載の感光性樹脂積層体を準備し、基板上に、該感光性樹脂積層体の感光性樹脂組成物からなる層を積層して感光性樹脂層を形成し、該露感光性樹脂層を露光し、現像する工程を含むレジストパターン形成方法。
  5. 前記露光工程において、露光方法が直接描画であり、照度10mW/cm以上で、レーザースキャン方向のスキャンスピードが2cm/秒以上である、請求項4に記載のレジストパターン形成方法。
  6. 基板としてガラスリブを用い、該基板上に請求項4又は5に記載の方法によってレジストパターンを形成し、得られた基板をサンドブラスト工法によって加工し、レジストパターンを剥離することを含む、凹凸パターンを有する基材の製造方法。
  7. 基板として金属板又は金属被膜絶縁板を用い、該基板上に請求項4又は5に記載の方法によってレジストパターンを形成し、得られた基板をエッチング又はめっきすることを含む、導体パターンの製造方法。
  8. 基板として金属被覆絶縁板を用い、該基板上に請求項4又は5に記載の方法によってレジストパターンを形成し、得られた基板をエッチング又はめっきし、レジストパターンを剥離することを含む、プリント配線板の製造方法。
  9. 基板として金属板を用い、該基板上に請求項4又は5に記載の方法によってレジストパターンを形成し、得られた基板をエッチングし、レジストパターンを剥離することを含む、リードフレームの製造方法。
  10. 基板としてLSIとしての回路形成が終了したウェハを用い、該基板上に請求項4又は5に記載の方法によってレジストパターンを形成し、得られた基板をめっきし、レジストパターンを剥離することを含む、半導体パッケージの製造方法。
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