JP5592631B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、アルカリ性水溶液によって現像可能な感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物を支持層上に積層した感光性樹脂積層体、該感光性樹脂積層体を用いて基板上にレジストパターンを形成する方法、及び該レジストパターンの用途に関する。
さらに詳しくは、本発明は、プリント配線板の製造、フレキシブルプリント配線板の製造、ICチップ搭載用リードフレーム(以下、リードフレームという)の製造、メタルマスク製造などの金属箔精密加工、及びBGA(ボールグリッドアレイ)、やCSP(チップサイズパッケージ)等の半導体パッケージ製造、TAB(Tape Automated Bonding)やCOF(Chip On Film:半導体ICをフィルム状の微細配線板上に搭載したもの)に代表されるテープ基板の製造、半導体バンプの製造、フラットパネルディスプレイ分野におけるITO電極、アドレス電極、または電磁波シールドといった部材の製造に好適なレジストパターンを与える感光性樹脂組成物に関する。
従来、プリント配線板はフォトリソグラフィー法によって製造されている。フォトリソグラフィー法とは感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、パターン露光して該感光性樹脂組成物の露光部を重合硬化させ、未露光部を現像液で除去して基板上にレジストパターンを形成し、エッチング又はめっき処理を施して導体パターンを形成した後、該レジストパターンを該基板上から剥離除去することによって、基板上に導体パターンを形成する方法を言う。
上記のフォトリソグラフィー法においては、感光性樹脂組成物を基板上に塗布するにあたって、フォトレジスト溶液を基板に塗布して乾燥させる方法、または支持層、感光性樹脂組成物からなる層(以下、「感光性樹脂層」ともいう。)、及び必要によっては保護層、を順次積層した感光性樹脂積層体(以下、「ドライフィルムレジスト」ともいう。)を基板に積層する方法のいずれかが使用される。そして、プリント配線板の製造においては、後者のドライフィルムレジストが使用されることが多い。
近年のプリント配線板における配線間隔の微細化に伴い、狭ピッチのパターンを歩留り良く製造するため、ドライフィルムレジストには高解像性とめっき後の硬化レジスト膜の除去が容易なものが求められている。
特許文献1には、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを有するアルカリ可溶性高分子を用い、高解像性、耐めっき性を有するバンプ形成用レジストの開示がある。
特許文献2にも、同様にヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを有するアルカリ可溶性高分子を用い、剥離時間が短く、剥離片が適当なサイズになるレジストの開示がある。
特開2000−305266号公報 特開平2−289607号公報
しかしながら、上記特許文献1の開示の範囲内ではめっき後の硬化レジスト膜(以下、剥離片と呼ぶ)の除去を容易にすることができないといった問題があり、また上記特許文献2の開示の範囲内では剥離片の除去を容易にすることができないといった問題があった。そこで、本発明は、現像後の解像度に優れ、及び剥離片が容易に除去できる感光性樹脂組成物及び感光性樹脂積層体を提供することを目的とする。
上記課題は、本発明の次の構成によって達成することができる。
(i)(a)(1)α,β−不飽和カルボン酸の中から選ばれる第1単量体単位、及び(2)炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートから選ばれる第2単量体単位を含むアルカリ可溶性高分子を20〜90質量%、(b)光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物を5〜60質量%、並びに(c)光重合開始剤を0.1〜20質量%を含む感光性樹脂組成物であって、(a)アルカリ可溶性高分子は、酸当量が100〜600、重量平均分子量が5,000以上500,000以下であり、また該第2単量体単位を該アルカリ可溶性高分子を基準として20質量%以上含み、(b)光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物中、該化合物を基準として70質量%以上がアクリレート化合物であることを特徴とする感光性樹脂組成物。
(ii)前記(b)光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物中、該化合物を基準として10質量%以上が水酸基を有する化合物である、(i)記載の感光性樹脂組成物。
(iii)前記(a)のアルカリ可溶性高分子が、さらに(3)芳香環構造を有する誘導体を含む単量体単位を含む、(i)または(ii)に記載の感光性樹脂組成物。
(iv)(i)〜(iii)のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂層と支持層を含む感光性樹脂積層体。
(v)(iv)に記載の感光性樹脂積層体の感光性樹脂層を、基板上にラミネートするラミネート工程、該感光性樹脂層に活性光を露光する露光工程、及び該感光性樹脂層の未露光部を除去する現像工程を含むレジストパターンの形成方法。
(vi)(v)に記載の方法において、基板として銅張積層板を用い、該方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングするかまたはめっきする工程を含んでなる導体パターンの製造方法。
(vii)(v)に記載の方法において、基板として金属被覆絶縁板を用い、該方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングまたはめっきし、レジストパターンを剥離することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
(viii)(v)に記載の方法において、基板として金属板を用い、該方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングし、レジストパターンを剥離することを特徴とするリードフレームの製造方法。
(ix)(v)に記載の方法において、基板としてLSIとしての回路形成が終了したウエハーを用い、該方法によってレジストパターンを形成した基板を、めっきし、レジストパターンを剥離することを特徴とする半導体パッケージの製造方法。
(x)(v)に記載の方法において、基板としてサンドブラスト加工が可能な基材を用い、該方法によってレジストパターンを形成した基板を、サンドブラスト工法によって加工し、レジストパターンを剥離することを特徴とする凹凸パターンを有する基材の製造方法。
本発明の感光性樹脂組成物及び感光性樹脂積層体は、現像後の解像度に優れ、また剥離片が容易に除去できるという効果を有する。
以下、本発明について具体的に説明する。
<感光性樹脂組成物>
本発明の感光性樹脂組成物における各成分の配合量について記載する場合、各成分の配合量は、特に断りのない限り感光性樹脂組成物中の固形分全体を基準とした場合の質量%で記載される。
本発明の感光性樹脂組成物は好ましくは、
(a)(1)α,β−不飽和カルボン酸の中から選ばれる第1単量体単位を15〜80質量%、および(2)炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートから選ばれる第2単量体単位を20〜85質量%含むアルカリ可溶性高分子を20〜90質量%、(b)光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物を5〜60質量%、並びに(c)光重合開始剤を0.1〜20質量%含み、(a)アルカリ可溶性高分子は、酸当量が100〜600、重量平均分子量が5,000以上500,000以下であり、(b)光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物中で、この化合物を基準として70質量%以上がアクリレート化合物である感光性樹脂組成物である。
(a)アルカリ可溶性高分子
本発明において、アルカリ可溶性高分子とは、カルボキシル基を含有したビニル系樹脂のことである。
(a)アルカリ可溶性高分子は、カルボキシル基を含有し、酸当量が100〜600である。酸当量とは、その中に1当量のカルボキシル基を有する線状重合体の質量を言う。酸当量は、現像耐性が向上し、解像度及び密着性が向上する点から100以上が好ましく、現像性及び剥離性が向上する点から600以下が好ましい。酸当量は、より好ましくは250以上450以下である。酸当量の測定は、平沼産業(株)製平沼自動滴定装置(COM−555)を使用し、0.1モル/Lの水酸化ナトリウムを用いて電位差滴定法により行われる。
本発明に用いられる(a)アルカリ可溶性高分子の重量平均分子量は、5,000以上500,000以下である。現像性が向上する点から500,000以下が好ましい。解像性の観点から重量平均分子量は10,000以上60,000以下であることがより好ましい。分散度(分子量分布と呼ぶこともある)は下記式の重量平均分子量と数平均分子量の比で表される。
(分散度)=(重量平均分子量)/(数平均分子量)
重量平均分子量及び数平均分子量は、日本分光(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(ポンプ:Gulliver、PU−1580型、カラム:昭和電工(株)製Shodex(登録商標)(KF−807、KF−806M、KF−806M、KF−802.5)4本直列、移動層溶媒:テトラヒドロフラン、ポリスチレン標準サンプル(昭和電工(株)製Shodex STANDARD SM−105)による検量線使用)によりポリスチレン換算の分子量として求められる。
アルカリ可溶性高分子は、後述する第1単量体の少なくとも1種以上と後述する第2単量体の少なくとも1種以上からなる共重合体であることが好ましい。
第1単量体であるα,β−不飽和カルボン酸は、分子中に重合性不飽和基を1個有するカルボン酸又は酸無水物である。例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸無水物、及びマレイン酸半エステルなどが挙げられる。中でも、特に(メタ)アクリル酸が好ましい。
ここで、(メタ)アクリルとは、アクリル及び/又はメタクリルを示す。以下同様である。
第1単量体単位は、アルカリ可溶性高分子中に、アルカリ可溶性高分子を基準として15〜80質量%含まれることが好ましい。より好ましくは、15〜40質量%であり、さらに好ましくは15〜30質量%である。
第2単量体は、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートから選ばれ、非酸性で、分子中に重合性不飽和基を少なくとも1個有する単量体である。例えば、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。中でも、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
第2の単量体単位は、アルカリ可溶性高分子中にアルカリ可溶性高分子を基準として20質量%以上含まれる。好ましくは、20〜85質量%であり、より好ましくは20〜50質量%、さらに好ましくは20〜40質量%である。
本発明の感光性樹脂組成物は、上記(a)のアルカリ可溶性高分子が、さらに(3)芳香環構造を有する誘導体を含む単量体単位を含むことが好ましい。
芳香環構造を有する誘導体を含む単量体の例としては、スチレン、及び重合可能なスチレン誘導体、ベンジル(メタ)アクリレート、及び重合可能なベンジル誘導体の(メタ)アクリレートなどが挙げられる。中でも、スチレンがコストの観点、製造の容易さという観点から好ましい。
また、(a)アルカリ可溶性高分子中に成分として含まれる、(3)芳香環構造を有する誘導体を含む単量体単位の好ましい範囲は、解像性の観点からアルカリ可溶性高分子を基準として30質量%以上、さらに好ましくは35質量%以上であり、剥離片の溶解性の観点から50質量%以下が好ましい。
(a)アルカリ可溶性高分子は、本発明の感光性樹脂組成物中に1種類以上含まれていれば良く、感光性樹脂組成物の総和に対する割合は、20〜90質量%の範囲であり、好ましくは30〜70質量%である。露光、現像によって形成されるレジストパターンが、レジストとしての特性、例えば、テンティング、エッチング及び各種めっき工程において十分な耐性を有するという観点から、その割合は20質量%以上90質量%以下が好ましい。
(b)光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物
本発明において、光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物とは、分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有する化合物である。
本発明の感光性樹脂組成物においては、(b)光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物中、アクリレート化合物が(b)を基準として70質量%以上であることを特徴とする。光重合可能な不飽和二重結合を有するアクリレート化合物としては、下記の式(I)〜(IV)の化合物からなる群から選ばれる化合物が挙げられる。
(I):2官能(bisA型、EO/PO型)化合物
Figure 0005592631
(式中、n、n、m、mは、それぞれ独立に0又は正の整数であり、n+nは0〜40の整数、m+mは0〜30の整数である。なお、-(C-O)-、及び-(C-O)-の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよく、-(C-O)-、及び-(C-O)-の順序は、いずれが中心炭素側であってもよい。)
Figure 0005592631
(式中、nは1〜40の整数であり、mは0〜40の整数である。なお、-(C-O)-、及び-(C-O)-の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよく、-(C-O)-、及び-(C-O)-の順序は、いずれが中心側であってもよい。)
(II):3官能(トリメチロールプロパン型、イソシアヌル型、ペンタエリスリトール型、グリセリン型)化合物
Figure 0005592631
(式中、n、n、n、m、m、及びmは、それぞれ独立に0又は正の整数であり、lは0または1の整数であり、n+n+nは0〜30の整数、m+m+mは0〜30の整数である。Rは、Hまたは、CH、CHOH、CHCHである。なお、-(C-O)-、及び-(C-O)-の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよく、-(C-O)-、及び-(C-O)-の順序は、いずれが中心炭素側であってもよい。)
(III):4官能(ペンタエリスリトール型)化合物
Figure 0005592631
(式中、n、n、n、n、m、m、m及びmは、それぞれ独立に0又は正の整数であり、n+n+n+nは0〜40の整数、m+m+m+mは0〜19の整数である。なお、-(C-O)-、及び-(C-O)-の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよく、-(C-O)-、及び-(C-O)-の順序は、いずれが中心炭素側であってもよい。)
(IV):6官能(ジペンタエリスリトール型)化合物
Figure 0005592631
(式中、n、n、n、n、n、n、m、m、m、m、m及びmは、それぞれ独立に0又は正の整数であり、n+n+n+n+n+nは0〜40の整数、m+m+m+m+m+mは0〜40の整数である。なお、-(C-O)-、及び-(C-O)-の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよく、-(C-O)-、及び-(C-O)-の順序は、いずれが中心炭素側であってもよい。)
上記(I)〜(IV)の化合物の具体例としては、例えば、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、テトラプロピレングリコールジアクリレート、ヘプタプロピレングリコールジアクリレート、ノニルプロピレングリコールジアクリレート、ペンタデカプロピレングリコールジアクリレート、ヘキサプロピレングリコールの両端にジエチレングリコールが付加したジアクリレート、ドデカプロピレングリコールの両端にジエチレングリコールが付加したジアクリレート、1,6−ヘキサンジオ−ルジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、グリセロールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリアクリレート、ポリオキシエチルトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート、ビスフェノ−ルAジグリシジルエーテルジアクリレート、ビスフェノールAの両端にエチレンオキシドを付加しジグリシジルエーテルジアクリレートを反応させたもの、ビスフェノールAの両端にプロピレンオキシドを付加しジグリシジルエーテルジアクリレートを反応させたもの、ビスフェノールAの両端にエチレンオキシド、プロピレンオキシドを付加しジグリシジルエーテルジアクリレートを反応させたもの、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルアクリレート、プロピレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、グリセリンモノアクリレート、グリセリンジアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート、β−ヒドロキシプロピル−β’−(アクリロイルキシ)プロピルフタレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノキシポリアルキレングリコールアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレートなどが挙げられる。
(I)〜(IV)以外の化合物としては、例えばウレタン化合物が挙げられる。ウレタン化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、またはジイソシアネート化合物、例えば、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートと、1分子中にヒドロキシル基とアクリル基を有する化合物、例えば、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、オリゴプロピレングリコールモノアクリレートとのウレタン化合物が挙げられる。これらは単独で使用しても、2種類以上併用しても構わない。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる(b)光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物中、この化合物を基準として70質量%以上が、アクリレート化合物である。該アクリレート化合物は、剥離片の溶解性から好ましくは80質量%以上であり、さらに好ましくは90質量%以上である。
本発明の感光性樹脂組成物においては、(b)光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物中に水酸基を含有している化合物を、(b)中に(b)を基準として10質量%以上含むことが剥離特性の観点から好ましい。
水酸基を含有している光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物は、構造中に水酸基を含有する化合物であれば特に限定されないが、下記に示される化合物を用いることが出来る。例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAの両端にエチレンオキシドを付加しジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレートを反応させたもの、ビスフェノールAの両端にプロピレンオキシドを付加しジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレートを反応させたもの、ビスフェノールAの両端にエチレンオキシド、プロピレンオキシドを付加しジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレートを反応させたもの、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
剥離性の観点から、水酸基を含有している光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物はアクリレート化合物であることが好ましい。例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、ビスフェノ−ルAの両端にエチレンオキシドを付加しジグリシジルエーテルジアクリレートを反応させたもの、ビスフェノールAの両端にプロピレンオキシドを付加しジグリシジルエーテルジアクリレートを反応させたもの、ビスフェノ−ルAの両端にエチレンオキシド、プロピレンオキシドを付加しジグリシジルエーテルジアクリレートを反応させたもの、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルアクリレート、プロピレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、グリセリンモノアクリレート、グリセリンジアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノアクリレートなどが挙げられる。
市販品としては、水酸基を含有している光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物は、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート(ダイセルサイテック(株)製、商品名:PETIA)、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(共栄社(株)製、商品名:エポキシエステルM−600A)、共栄社(株)製エポキシエステル70PA、エポキシエステル80MFA、エポキシエステル3002A、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名:NKオリゴ EA−5521)、ビスフェノールA型エポキシアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名:NKオリゴ EA−1020)などが挙げられる。これらは単独で使用しても、2種類以上併用しても構わない。
本発明の感光性樹脂組成物には、アクリレート化合物以外の(b)光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物が含まれていても良い。具体的には、メタクリレート類が挙げられる。メタクリレート類としては、具体的にはトリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジメタクリレート、またポリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールジメタクリレート等のポリオキシアルキレングリコールジメタクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジメタクリレート、グリセロールトリメタクリレート、ウレタン基を含有する多官能基メタクリレート、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートとペンタプロピレングリコールモノメタクリレートとのウレタン化合物、及びイソシアヌル酸エステル化合物の多官能メタクリレート、テトラプロピレングリコールジメタクリレート、ヘプタプロピレングリコールジメタクリレート、ノニルプロピレングリコールジメタクリレート、ペンタデカプロピレングリコールジメタクリレート、ヘキサプロピレングリコールの両端にジエチレングリコールが付加したジメタクリレート、ドデカプロピレングリコールの両端にジエチレングリコールが付加したジメタクリレート、ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均5モルのエチレンオキシドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレートやビスフェノールAの両端にそれぞれ平均2モルずつのエチレンオキシドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート、ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均6モルずつのエチレンオキシドと平均2モルずつのプロピレンオキシドを付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレートなどが挙げられる。これらは、単独で使用しても、2種類以上併用しても構わない。解像性の観点からトリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリオキシアルキレングリコールジメタクリレート、ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均5モルのエチレンオキシドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレートやビスフェノールAの両端にそれぞれ平均2モルずつのエチレンオキシドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート、ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均6モルずつのエチレンオキシドと平均2モルずつのプロピレンオキシドを付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレートが好ましく、さらにトリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均5モルのエチレンオキシドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレートやビスフェノールAの両端にそれぞれ平均2モルずつのエチレンオキシドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレートが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる、水酸基含有アクリレート化合物である光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物は、剥離片の溶解性から(b)中に(b)を基準として10質量%以上含むことが好ましい。好ましくは20質量%であり、より好ましくは30質量%以上である。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる(b)光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物の感光性樹脂組成物の総和に対する割合は、5〜60質量%の範囲であり、好ましくは10〜60質量%である。感度、解像度、密着性が向上する観点から5質量%以上が好ましく、またコールドフローを抑えるという観点から60質量%以下が好ましい。
(c)光重合開始剤
本発明の感光性樹脂組成物には、(c)光重合開始剤として、一般に知られているものが使用できる。本発明の感光性樹脂組成物に含有される(c)光重合開始剤の量は、0.1〜20質量%の範囲であり、より好ましい範囲は0.1〜10質量%である。十分な感度を得るという観点から0.1質量%以上が好ましく、また、レジスト底面にまで光を充分に透過させ、良好な高解像性を得るという観点から20質量%以下が好ましい。
このような光重合開始剤としては、2−エチルアントラキノン、オクタエチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン、3−クロロ−2−メチルアントラキノンなどのキノン類、芳香族ケトン類、例えば、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン[4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン]、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンゾイン又はベンゾインエーテル類、例えば、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン、ジアルキルケタール類、例えば、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、チオキサントン類、例えば、ジエチルチオキサントン、クロルチオキサントン、ジアルキルアミノ安息香酸エステル類、例えば、ジメチルアミノ安息香酸エチル、オキシムエステル類、例えば、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−O−ベンゾイルオキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、ロフィン二量体、例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ビス−(m−メトキシフェニル)イミダゾリル二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、アクリジン化合物、例えば、9−フェニルアクリジン、がある。これら化合物は単独で使用しても、2種類以上併用しても構わない。
(d)その他の成分
本発明における感光性樹脂組成物の取扱い性を向上させるために、ロイコ染料や着色物質などを入れることも可能である。
ロイコ染料としては、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコマラカイトグリーン]、フルオラン染料が挙げられる。中でも、ロイコクリスタルバイオレットを用いた場合、コントラストが良好であり好ましい。ロイコ染料を含有する場合の含有量は、感光性樹脂組成物中に0.1〜10質量%含むことが好ましい。コントラストの発現という観点から、0.1質量%以上が好ましく、また、保存安定性を維持という観点から、10質量%以下が好ましい。
着色物質としては、例えばフクシン、フタロシアニングリーン、オーラミン塩基、パラマジエンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン(保土ヶ谷化学(株)製アイゼン(登録商標)MALACHITE GREEN)、ベイシックブルー20、ダイアモンドグリーン(保土ヶ谷化学(株)製アイゼン(登録商標)DIAMOND GREEN GH)が挙げられる。着色物質を含有する場合の添加量は、感光性樹脂組成物中に0.001〜1質量%含むことが好ましい。0.001質量%以上の含量では、取扱い性向上という効果があり、1質量%以下の含量では、保存安定性を維持するという効果がある。
本発明の感光性樹脂組成物には、感度の観点から、N−アリール−α−アミノ酸化合物含有しても良い。N−アリール−α−アミノ酸化合物としては、N−フェニルグリシンが好ましい。N−アリール−α−アミノ酸化合物を含有する場合の含有量は、0.01質量%以上30質量%以下が好ましい。
感光性樹脂組成物中に、ロイコ染料と下記ハロゲン化合物を組み合わせて用いることは、密着性及びコントラストの観点から、本発明の好ましい実施形態である。
本発明の感光性樹脂組成物に含有しても良いハロゲン化合物としては、例えば、臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンジル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルホン、四臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン、クロル化トリアジン化合物が挙げられ、中でも特にトリブロモメチルフェニルスルホンが好ましく用いられる。ハロゲン化合物を含有する場合の含有量は、感光性樹脂組成物中に0.01〜3質量%である。
さらに、本発明の感光性樹脂組成物の熱安定性、保存安定性を向上させるために、感光性樹脂組成物にラジカル重合禁止剤、ベンゾトリアゾール類、及びカルボキシベンゾトリアゾール類からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物を入れることも可能である。
このようなラジカル重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ヒドロキノン、ピロガロール、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコール、塩化第一銅、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム塩、及びジフェニルニトロソアミンが挙げられる。
また、ベンゾトリアゾール類としては、例えば、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−クロロ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、ビス(N−2−エチルヘキシル)アミノメチレン−1,2,3−ベンゾトリアゾール、ビス(N−2−エチルヘキシル)アミノメチレン−1,2,3−トリルトリアゾール、及びビス(N−2−ヒドロキシエチル)アミノメチレン−1,2,3−ベンゾトリアゾールが挙げられる。
また、カルボキシベンゾトリアゾール類としては、例えば、4−カルボキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、5−カルボキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、N−(N,N−ジ−2−エチルヘキシル)アミノメチレンカルボキシベンゾトリアゾール、N−(N,N−ジ−2−ヒドロキシエチル)アミノメチレンカルボキシベンゾトリアゾール、及びN−(N,N−ジ−2−エチルヘキシル)アミノエチレンカルボキシベンゾトリアゾールが挙げられる。
ラジカル重合禁止剤、例えばベンゾトリアゾール類、及びカルボキシベンゾトリアゾール類の合計添加量は、好ましくは0.01〜3質量%であり、より好ましくは0.05〜1質量%である。この量は、感光性樹脂組成物に保存安定性を付与するという観点から0.01質量%以上が好ましく、また、感度を維持するという観点から3質量%以下がより好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、可塑剤を含有させても良い。このような可塑剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンモノメチルエーテル、ポリオキシプロピレンモノメチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノメチルエーテル、ポリオキシエチレンモノエチルエーテル、ポリオキシプロピレンモノエチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノエチルエーテル等のグリコール・エステル類、ジエチルフタレート等のフタル酸エステル類、o−トルエンスルホン酸アミド、p−トルエンスルホン酸アミド、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリ−n−プロピル、アセチルクエン酸トリ−n−ブチルが挙げられる。
可塑剤の含有量としては、感光性樹脂組成物中に、5〜50質量%含むことが好ましく、より好ましくは、5〜30質量%である。現像時間の遅延を抑え、硬化膜に柔軟性を付与するという観点から5質量%以上が好ましく、また、硬化不足やコールドフローを抑えるという観点から50質量%以下が好ましい。
本発明の感光性樹脂積層体は、本発明の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層と支持層を含む。必要により、感光性樹脂層の支持層側とは反対側の表面に保護層を有しても良い。ここで用いられる支持層としては、露光光源から放射される光を透過する透明なものが望ましい。このような支持層としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合体フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘導体フィルムなどが挙げられる。これらのフィルムは、必要に応じて延伸されたものも使用可能である。これらのフィルムのヘーズは5以下のものが好ましい。フィルムの厚みは、薄い方が画像形成性及び経済性の面で有利であるが、強度を維持する必要から10〜30μmのものが好ましく用いられる。
また感光性樹脂積層体に用いられる保護層の重要な特性は、感光性樹脂層との密着力において支持層よりも保護層の方が充分に小さく、容易に剥離できることである。例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが保護層として好ましく使用できる。また特開昭59−202457号公報に示された剥離性の優れたフィルムを用いることができる。保護層の膜厚は10〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましい。
感光性樹脂積層体における感光性樹脂層の厚みは、用途において異なるが、好ましくは5〜100μm、より好ましくは7〜60μmであり、薄いほど解像度は向上し、また厚いほど膜強度が向上する。
支持層、感光性樹脂層、及び必要により保護層を順次積層して、本発明の感光性樹脂積層体を作成する方法は、従来知られている方法を採用することができる。例えば感光性樹脂層に用いる感光性樹脂組成物を、これらを溶解する溶剤と混ぜ合わせ均一な溶液にし、まず支持層上にバーコーターやロールコーターを用いて塗布して乾燥し、支持層上に感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を積層する。次いで必要により、感光性樹脂層上に保護層をラミネートすることにより感光性樹脂積層体を作成することができる。なお、支持層と感光性樹脂層の間に、中間層を有していてもよい。中間層とは感光性樹脂層と支持層との間に任意に設けることが出来る層を意味する。中間層は、支持層を剥離した後露光する際に、感光性樹脂層が酸素に接触するのを妨げるため設けることができる。また、中間層は、支持層を剥離した後露光する際に、感光性樹脂層とマスクが密着して感光性樹脂層によりマスクを汚染するのを防止するために設けることができる。あるいは、中間層は、支持層と中間層の間にさらにその他の層を設ける場合に、その他の層と感光性樹脂層が混合するのを防止するために設けることが出来る。中間層は、膜厚が0.1μm以上10μm以下が好ましい。酸素を遮断する観点もしくはその他の層との混合を防止する観点からは0.1μm以上が好ましい。解像性、密着性の観点からは10μm以下が好ましい。中間層は、水溶性またはアルカリ可溶性であることが好ましい。中間層は、製膜性や酸素遮断性の観点からポリビニルアルコールを含むことが好ましい。支持層との離型性の観点からオレフィンを1〜20モル%共重合したポリビニルアルコールも好ましい。
ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニルをアルカリけん化して製造されるのが一般的である。ポリビニルアルコールの重量平均分子量は、酸素遮断性、現像性の観点から1000〜100000が好ましく、5000〜50000がより好ましい。けん化度は、現像性の観点から50モル%以上が好ましく、好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上である。このようなポリビニルアルコールとしては、(株)クラレ製PVA−203、PVA−205、PVA−403、PVA−405などが挙げられる。
オレフィンを1〜20モル%共重合したポリビニルアルコールは、オレフィンと酢酸ビニルを共重合しこれをけん化して製造されるのが一般的である。オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ヘキセンなどが挙げられる。共重合性、アルカリ可溶性の観点からエチレンが好ましい。アルカリ可溶性の観点からオレフィンの共重合比率は20モル%以下が好ましい。このような、オレフィンを共重合したポリビニルアルコールとしては、(株)クラレ製エバール(商品名)などが挙げられる。
ポリビニルアルコールおよびオレフィンを共重合したポリビニルアルコールの重量平均分子量は、日本分光(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(ポンプ:Gulliver、PU-1580型、カラム:昭和電工(株)製Shodex(登録商標)(HFIP-805、HFIP−803)2本直列、移動層溶媒:ヘキサフルオロイソプロパノール、ポリスチレン標準サンプル(昭和電工(株)製Shodex STANDARD SM−105による検量線使用)により重量平均分子量(ポリスチレン換算)として求められる。
中間層には、上記ポリビニルアルコール、及びオレフィンを1〜20モル%共重合したポリビニルアルコール以外に、支持層からの離型性、現像性、コストの観点からその他の水溶性高分子および/または可塑剤を含むことが出来る。例えば、ポリビニルピロリドンおよびその誘導体、ヒドロキシエチルセルロースなどの水溶性セルロース誘導体、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシドのエステル化合物、ポリエチレンオキシドのエーテル化合物などのポリエチレンオキシドおよびその誘導体、フタル酸ジブチルなどのフタル酸エステル類などが挙げられる。さらに、ビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体およびその水溶性塩類、ビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体およびその水溶性塩類、カルボキシアルキル澱粉水溶性塩類、ポリアクリルアミド、ポリアミド、ポリアクリル酸水溶性塩類、ゼラチン、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。
ポリビニルピロリドンの具体例としては、株式会社日本触媒製K−15(重量平均分子量4万)、K−30(重量平均分子量10万)、K−85(重量平均分子量90万)、K−90(重量平均分子量100万)等を挙げることができる。
ポリエチレンオキシドおよびその誘導体の具体例としては、平均分子量が200であるポリエチレングリコール(日本油脂株式会社製PEG200)、平均分子量が300であるポリエチレングリコール(日本油脂株式会社製PEG300、平均分子量が400であるポリエチレングリコール(日本油脂株式会社製PEG400)、平均分子量が600であるポリエチレングリコール(日本油脂株式会社製PEG600)、平均分子量が1000であるポリエチレングリコール(日本油脂株式会社製PEG1000)や平均分子量400であるポリエチレングリコールモノメチルエーテル(日本油脂株式会社製のユニオックスM−400)、平均分子量550であるポリエチレングリコールモノメチルエーテル(日本油脂株式会社製ユニオックスM−550)、平均分子量1000であるポリエチレングリコールモノメチルエーテル(日本油脂株式会社製ユニオックスM−1000)等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂積層体の作成に用いられる上記の溶剤としては、メチルエチルケトン(MEK)に代表されるケトン類、並びにメタノール、エタノール及びイソプロパノールに代表されるアルコール類が挙げられる。支持層上に塗布する感光性樹脂組成物の溶液の粘度が、25℃で500〜4000mPaとなるように感光性樹脂組成物に添加することが好ましい。
<レジストパターン形成方法>
本発明の感光性樹脂積層体を用いたレジストパターンは、積層工程、露光工程、及び現像工程を含む工程によって形成することができる。下記に具体的な方法の一例を示す。
被加工基材としては、プリント配線板製造目的の場合には銅張積層板が、また凹凸基材の製造目的にはガラス基材、例えば、プラズマディスプレイパネル用基材や表面電解ディスプレイ基材、有機EL封止キャップ用や、貫通孔を形成したシリコンウエハー及びセラミック基材が挙げられる。プラズマディスプレイ用基材とは、例えば、ガラス上に電極を形成後、誘電体層を塗布し、次いで隔壁用ガラスペーストを塗布し、隔壁用ガラスペースト部分にサンドブラスト加工を施し隔壁を形成した基材である。これら被加工基材についてサンドブラスト工程を経たものが、凹凸基材となる。
まずラミネーターを用いて積層工程を行う。感光性樹脂積層体が保護層を有する場合には保護層を剥離した後、ラミネーターで感光性樹脂層を被加工基材表面に加熱圧着し積層する。この場合、感光性樹脂層は基板表面の片面だけに積層しても良いし、両面に積層しても良い。この時の加熱温度は一般的に40〜160℃である。また該加熱圧着は2回以上行うことにより密着性及び耐薬品性が向上する。この時、圧着は2連のロールを備えた二段式ラミネーターを使用しても良いし、何回か繰り返してロールに通して圧着しても良い。
次に露光機を用いて露光工程を行う。必要ならば支持体を剥離し、フォトマスクを通して活性光により露光する。露光量は、光源照度及び露光時間により決定される。光量計を用いて測定して決定しても良い。
また露光工程において、直接描画露光方法を用いてもよい。直接描画露光はフォトマスクを使用せず、基板上に直接描画して露光する方式である。光源としては例えば、波長350〜410nmの半導体レーザーや超高圧水銀灯が用いられる。描画パターンはコンピューターによって制御され、この場合の露光量は光源照度および基板の移動速度によって決定される。
次に現像装置を用いて現像工程を行う。露光後、感光性樹脂層上に支持体がある場合には、必要に応じてこれを除き、続いてアルカリ水溶液の現像液を用いて未露光部を現像除去し、レジスト画像を得る。アルカリ水溶液としては、NaCO又はKCOの水溶液を用いる。これらは感光性樹脂層の特性に合わせて選択されるが、0.2〜2質量%の濃度、20〜40℃のNaCO水溶液が一般的である。該アルカリ水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤を混入させてもよい。
上述の工程によってレジストパターンが得られるが、場合によっては、さらに100〜300℃の加熱工程を行うこともできる。この加熱工程を実施することにより、更なる耐薬品性向上が可能となる。加熱には熱風、赤外線、遠赤外線の方式の加熱炉を用いることができる。
<導体パターンの製造方法・プリント配線板の製造方法>
本発明のプリント配線板の製造方法は、基板として銅張積層板やフレキシブル基板を用いた上述のレジストパターン形成方法に続いて、以下の工程を経ることで行われる。
まず現像により露出した基板の銅面をエッチング法、またはめっき法といった既知の方法を用いて導体パターンを形成する。
その後、レジストパターンを、現像液よりも強いアルカリ性を有する水溶液により基板から剥離して所望のプリント配線板を得る。剥離用のアルカリ水溶液(以下、「剥離液」ともいう。)についても特に制限はないが、濃度2〜5質量%、温度40〜70℃のNaOH、KOHの水溶液が一般的に用いられる。剥離液にも、少量の水溶性溶媒を加える事は可能である。
<リードフレームの製造方法>
本発明のリードフレームの製造方法は、基板として金属板、例えば、銅、銅合金、鉄系合金を用いた上述のレジストパターンの形成方法に続いて、以下の工程を経ることで行われる。
まず現像により露出した基板をエッチングして導体パターンを形成する。その後、レジストパターンを上述のプリント配線板の製造方法と同様の方法で剥離して、所望のリードフレームを得る。
<半導体パッケージの製造方法>
本発明の半導体パッケージの製造方法は、基板としてLSIとしての回路形成が終了したウエハーを用いた上述のレジストパターンの形成方法に続いて、以下の工程を経ることで行われる。
まず、現像により露出した開口部に、銅やはんだによる柱状のめっきを施して、導体パターンを形成する。その後、レジストパターンを上述のプリント配線板の製造方法と同様の方法で剥離し、更に、柱状めっき以外の部分の薄い金属層をエッチングにより除去することで所望の半導体パッケージを得る。
<チップオンフィルムの製造方法>
本発明のチップオンフィルムの製造方法は、基板としてフレキシブル銅張積層板を用いた上述のレジストパターンの形成方法に続いて、以下の工程を経ることで行われる。
まず現像により露出した基板をエッチングまたは、めっきを施して導体パターンを形成する。その後、レジストパターンを上述のプリント配線板の製造方法と同様の方法で剥離したのち、半導体チップを異方性導電フィルムにて貼り付けることで所望のチップオンフィルムを得る。
<凹凸パターンを有する基材の製造方法>
前述のレジストパターン形成方法によって得たレジストパターンを、サンドブラスト工法により基板に加工を施す時の保護マスク部材として使用することができる。
基板としては、ガラス、シリコンウエハー、アモルファスシリコン、多結晶シリコン、セラミック、サファイア、金属材料などが挙げられる。これらガラス等の基板上に、前述のレジストパターン形成方法と同様の方法によって、レジストパターンを形成する。その後、形成されたレジストパターン上からブラスト材を吹き付け目的の深さに切削するサンドブラスト処理工程、基板上に残存したレジストパターン部分をアルカリ剥離液等で基板から除去する剥離工程を経て、基板上に微細な凹凸パターンを有する基材とすることができる。上前記サンドブラスト処理工程に用いるブラスト材は公知のものが用いられ、例えばSiC、SiO、Al、CaCO、ZrO、ガラス、ステンレス等の2〜100μm程度の微粒子が用いられる。
上述のサンドブラスト工法による凹凸パターンを有する基材の製造方法は、フラットパネルディスプレイの隔壁の製造、有機ELのガラスキャップ加工、シリコンウエハーの穴開け加工、及びセラミックのピン立て加工等に使用することができる。また、強誘電体膜および貴金属、貴金属合金、高融点金属、および高融点金属化合物からなる群から選ばれる金属材料層の電極の製造に利用することができる。
本発明を実施例に基づいて説明する。
以下に、実施例及び比較例の評価用サンプルの作製方法並びに得られたサンプルについての評価方法及び評価結果について示す。
1)評価用サンプルの作製
実施例及び比較例における感光性樹脂積層体は次の様にして作製した。
<感光性樹脂積層体の作製>
表1に示す組成物の溶液を、固形分量が55質量%になるように調整し、よく撹拌、混合した。支持フィルムとして16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学社製R340−G16)上に、この感光性樹脂組成物の溶液をブレードコーターを用いて均一に塗布し、95℃で2分間乾燥した。乾燥後の感光性樹脂層の膜厚は15μmであった。
次いで、感光性樹脂層の表面上に、保護層として20μm厚のポリエチレンフィルム(タマポリ社製GF−818)を張り合わせて感光性樹脂積層体を得た。
<基板>
絶縁樹脂に35μm銅箔を積層した0.4mm厚の銅張積層板を用いて評価した。尚、以下その他の基板を用いる場合はその旨記載した。
<ラミネート>
本発明の感光性樹脂積層体の保護層を剥がしながらホットロールラミネーター(旭化成エンジニアリング(株)社製、AL-700)により、ロール温度105℃でラミネートした。エアー圧力は0.35MPaとし、ラミネート速度は1.5m/分とした。
<露光>
クロムガラスマスクを用いて、超高圧水銀ランプを有する露光機(オーク製作所製、HMW−801)により100mJ/cmの露光量で感光性樹脂層を露光した。
<現像>
30℃の1.0質量%NaCO水溶液を所定時間スプレーし、感光性樹脂層の未露光部分を溶解除去した。この際、未露光部分の感光性樹脂層が完全に溶解するのに要する最も少ない時間を最小現像時間とした。実際の現像時間は最小現像時間の2倍で現像し、硬化レジストパターンを得た。
<めっき前処理>
現像後の評価用基板を、酸性脱脂FRX(10%水溶液、アトテックジャパン(株)製)浴に、50℃で3分間浸せきした。水洗した後10%硫酸水溶液に室温下1分浸せきした。
<硫酸銅めっき>
硫酸銅コンク(メルテックス(株)製)を19質量%硫酸で3.6倍に希釈し、濃塩酸を200ppm添加した。次いで光沢剤としてカパラシッドHLとカパラシッドGSをそれぞれ0.4mL/L、20mL/L添加した。めっき前処理後の評価用基板(6cm×12.5cm)を、作成された硫酸銅めっき液を用いてハーリングセル均一めっき装置(株式会社 山本鍍金試験器社製)により、引加電流0.4Aで30分間めっきした。このときの銅めっき被膜の厚みは10μm厚であった。
<剥離>
めっき処理を施した評価用基板を、50℃、3質量%の苛性ソーダ水溶液にてスプレーして、レジスト膜を剥離除去した。
2)評価方法
上記の評価サンプルの作成にて説明した方法に加え、それぞれの性能については以下の方法により評価した。
<解像度>
ラミネート後15分間経過した基板を、露光時のガラスクロムマスクとして露光部と未露光部の幅が1:1の比率のラインパターンマスクを用いて、露光し、現像した。硬化レジストパターンが正常に形成されている最小マスク幅を解像度の値とし、解像性を下記のようにランク分けした。
◎:解像度の値が8μm以下
○:解像度の値が8μmを超え12μm以下
△:解像度の値が12μmを超える。
<剥離片の溶解性評価>
剥離片の溶解性を次の基準で評価した。超高圧水銀ランプを有する露光機(オーク製作所製、HMW-801)により100mJ/cmの露光量で感光性樹脂積層体を露光した。露光後、支持フィルムおよび保護層を剥がし、硬化した感光性樹脂層のみを0.500g量りとり、50℃の3.0質量%NaOH水溶液中に浸漬、攪拌を1時間行い、ろ過を行い、残った剥離片を乾燥させて、重量を測り、次の式より、以下のようにランク分けをした。
(浸漬後の剥離片重量(g))/(浸漬前の剥離片重量;0.500(g))×100(%)
◎; 浸漬後の剥離片重量が10%以下
○; 浸漬後の剥離片重量が10%より大きく、30%以下
×; 浸漬後の剥離片重量が30%より大きい
3)評価結果
実施例および比較例の評価結果を表1に示す。表1におけるB−1〜B−6の質量部は固形分の質量部であり、溶剤を含まない。感光性樹脂組成物を調整するには、B−1〜B−6の固形分濃度40質量%のメチルエチルケトン溶液を予め作成し、表1の固形分となるように各B−1〜B−6の溶液を配合した。
Figure 0005592631
<記号説明>
B−1:メタクリル酸25質量%、スチレン20質量%、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル25質量%、メタクリル酸メチル30質量%の四元共重合体(重量平均分子量50,000、酸当量344)
B−2:メタクリル酸25質量%、スチレン35質量%、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル30質量%、メタクリル酸メチル10質量%の四元共重合体(重量平均分子量50,000、酸当量344)
B−3:メタクリル酸25質量%、スチレン40質量%、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル35質量%の三元共重合体(重量平均分子量50,000、酸当量344)
B−4:メタクリル酸25質量%、メタクリル酸メチル50質量%、スチレン25質量%(重量平均分子量50,000、酸当量344)
B−5:メタクリル酸20質量%、メタクリル酸ベンジル80質量%の二元共重合体(重量平均分子量50,000、酸当量430)
B−6:メタクリル酸25質量%、スチレン25質量%、メタクリル酸メチル40質量%、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10質量%の四元共重合体(重量平均分子量50,000、酸当量344)
M−1:ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均1モルの2−ヒドロキシ−n−プロピルオキシドを付加したジアクリレート(新中村化学工業(株)社製NKオリゴ EA−1020)
M−2:1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルアクリレート(新中村化学工業(株)社製NKオリゴ EA−5521)
M−3:ペンタエリスリトールトリアクリレート
M−4:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業(株)社製NKエステル A−DCP)
M−5:平均12モルのプロピレンオキシドを付加したポリプロピレングリコールにエチレンオキシドをさらに両端にそれぞれ平均3モルずつ付加したポリアルキレングリコールのジアクリレート
M−6:ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均5モルのエチレンオキシドを付加したポリエチレングリコールのジアクリレート(新中村化学工業(株)社製NKエステル A−BPE−10)
M−7:平均12モルのプロピレンオキシドを付加したポリプロピレングリコールにエチレンオキシドをさらに両端にそれぞれ平均3モルずつ付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレート
M−8:ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均5モルのエチレンオキシドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート(日立化成工業(株)製FA−321M)
I−1:2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体
I−2:4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
D−1:ダイアモンドグリーン(保土ヶ谷化学(株)製 アイゼン(登録商標) DIAMOND GREEN GH)
D−2:ロイコクリスタルバイオレット
D−3:マラカイトグリーン
F−1:メチルエチルケトン
本発明は、プリント配線板の製造、ICチップ搭載用リードフレーム製造、メタルマスク製造などの金属箔精密加工、BGA、またはCSP等のパッケージの製造、COFやTABなどテープ基板の製造、半導体バンプの製造、ITO電極やアドレス電極、電磁波シールドなどフラットパネルディスプレイの隔壁の製造、及びサンドブラスト工法によって凹凸パターンを有する基材を製造する方法に利用することができる。

Claims (9)

  1. (a)(1)α,β−不飽和カルボン酸の中から選ばれる第1単量体単位、及び(2)炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートから選ばれる第2単量体単位を含むアルカリ可溶性高分子を20〜90質量%、(b)光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物を10〜60質量%、並びに(c)光重合開始剤を0.1〜20質量%を含む感光性樹脂組成物であって、(a)アルカリ可溶性高分子は、酸当量が100〜600、重量平均分子量が5,000以上500,000以下であり、また該第2単量体単位を該アルカリ可溶性高分子を基準として20質量%以上含み、(b)光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物中、該化合物を基準として70質量%以上がアクリレート化合物であり、かつ10質量%以上が水酸基を有する化合物であることを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 前記(a)のアルカリ可溶性高分子が、さらに(3)芳香環構造を有する誘導体を含む単量体単位を含む、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂層と支持層を含む感光性樹脂積層体。
  4. 請求項に記載の感光性樹脂積層体の感光性樹脂層を、基板上にラミネートするラミネート工程、該感光性樹脂層に活性光を露光する露光工程、及び該感光性樹脂層の未露光部を除去する現像工程を含むレジストパターンの形成方法。
  5. 請求項に記載の方法において、基板として銅張積層板を用い、該方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングするかまたはめっきする工程を含んでなる導体パターンの製造方法。
  6. 請求項に記載の方法において、基板として金属被覆絶縁板を用い、該方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングまたはめっきし、レジストパターンを剥離することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  7. 請求項に記載の方法において、基板として金属板を用い、該方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングし、レジストパターンを剥離することを特徴とするリードフレームの製造方法。
  8. 請求項に記載の方法において、基板としてLSIとしての回路形成が終了したウエハーを用い、該方法によってレジストパターンを形成した基板を、めっきし、レジストパターンを剥離することを特徴とする半導体パッケージの製造方法。
  9. 請求項に記載の方法において、基板としてサンドブラスト加工が可能な基材を用い、該方法によってレジストパターンを形成した基板を、サンドブラスト工法によって加工し、レジストパターンを剥離することを特徴とする凹凸パターンを有する基材の製造方法。
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