JP5214591B2 - 膜−膜補強部材接合体、膜−触媒層接合体、膜−電極接合体、高分子電解質形燃料電池、及び膜−電極接合体の製造方法 - Google Patents

膜−膜補強部材接合体、膜−触媒層接合体、膜−電極接合体、高分子電解質形燃料電池、及び膜−電極接合体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、膜−膜補強部材接合体、膜−触媒層接合体、膜−電極接合体、及び高分子電解質形燃料電池に関し、特に高分子電解質膜を補強する膜補強部材の形状に関する。また、本発明は、膜−電極接合体の製造方法に関し、特に、高分子電解質膜を補強する膜補強部材が設けられた膜−電極接合体の製造方法に関する。
高分子電解質形燃料電池(以下、PEFCという)は、都市ガスなどの原料ガスを改質し水素を含む燃料ガスと空気など酸素を含有する酸化剤ガスを電気化学的に反応させることで、電気と熱を同時に発生させるものである。このとき、アノードでは、化(1)に示す反応が起こり、カソードでは、化(2)に示す反応が起こる。
→2H+2e(化1)
1/2O+2H+2e→HO(化2)
なお、PEFCが発電中には、カソードで生成した水の一部が逆拡散して、アノードに移動する。
このようなPEFCにおける従来の単電池(セル)の一般的な構造を図25に示す。
図25に示すように、PEFCのセル80は、高分子電解質膜71の主面に触媒層72と拡散層73からなる電極74が配置された膜−電極接合体75と、ガスケット76と、導電性のセパレータ77と、を有している。そして、セル80では、高分子電解質膜71の厚み方向において、高分子電解質膜71と拡散層73との間の領域のうち触媒層72が設けられていない端部には隙間が形成され、この隙間部分では、高分子電解質膜71を支持するものがないため、高分子電解質膜71の膜厚が薄いような場合、以下の不具合が生じ得る。
例えば、電極74と高分子電解質膜71をホットプレス等で接合する際に、電極74を構成する拡散層73の端部が高分子電解質膜71の主面と当接して、高分子電解質膜71が損傷するような場合や、セル80を締結する際に高分子電解質膜71に機械的ストレスがかかり、高分子電解質膜71が破損するような場合が考えられる。また、燃料ガスと酸化剤ガスの圧力差によって高分子電解質膜71が破れるような場合が考えられる。そして、高分子電解質膜71が破損すると、燃料ガスと酸化剤ガスがクロスリークすることにより、これらのガスが燃焼するおそれがある等、安全性に重大な問題が生じる。
このような問題に対して、高分子電解質膜に額縁状の保護膜を取り付けた固体高分子電解質型燃料電池のシール構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図26は、特許文献1に開示されている固体高分子電解質型燃料電池のシール構造の概要を示した模式図である。
図26に示すように、フッ素樹脂系シートで形成された額縁状の保護膜220は、固体高分子電解質膜210の主面に、その内周縁部が電極213によって覆われるように配設されている。また、ガスシール材212と電極213の間に隙間214を有するようにして、ガスシール材212が、電極213を囲むように配設されている。これにより、ガスシール材及212及び電極213と固体高分子電解質膜210との間で保護膜220が挟持され、保護膜220が隙間214において固体高分子電解質膜210を補強するため、固体高分子電解質膜210の厚みを厚くすることなく、固体高分子電解質膜210の破損を防止することができる。
特開平5−21077号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている固体高分子型燃料電池では、セルを締結すると、固体高分子電解質膜210における、保護膜220の固体高分子電解質膜210と接触する主面と内周面とで形成される角部と接触する部分が、固体高分子電解質膜210における他の部分に比べて機械的ストレスが大きくかかるため、当該部分において固体高分子電解質膜210が破損するおそれがあり、未だ改善の余地があった。
また、特許文献1に開示されている固体高分子型燃料電池では、更なる生産性の向上を意図(効率的な大量生産を意図)した場合に、未だ改善の余地があった。
本発明は、以上の課題を鑑みてなされたものであり、ガス拡散層の端部が接触することによる高分子電解質膜の破損を防止し、かつ、膜補強部材の端部による高分子電解質膜の破損をより確実に抑制し、耐久性を向上させた膜−膜補強部材接合体、膜−触媒層接合体、膜−電極接合体、及び高分子電解質形燃料電池を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、高分子電解質形燃料電池の大量生産を効率的に行うことができる、膜−電極接合体の製造方法を提供することを第2の目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る膜−膜補強部材接合体は、高分子電解質膜と、全体として前記高分子電解質膜の周縁に沿って延在するように前記高分子電解質膜の主面の上に配置された1以上の膜片状の第1膜補強部材と、全体として前記高分子電解質膜の周縁に沿って延在し、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て、かつ、その内縁と前記第1膜補強部材の内縁とが互いに一致しないように、前記第1膜補強部材の上に配置された1以上の膜片状の第2膜補強部材と、を備える。
ここで、本発明において、第1膜補強部材又は第2膜補強部材の「内縁」とは、第1および第2膜補強部材の全周縁のうち、その法線が高分子電解質膜の内方に向いた膜補強部材の縁をいう。
これにより、第1膜補強部材の内縁部にかかる圧力を緩和することができ、当該内縁部と接触する高分子電解質膜の破損をより確実に抑制することができる。
また、本発明に係る膜−膜補強部材接合体では、前記第1膜補強部材及び第2膜補強部材は、前記高分子電解質膜の一方の主面のみに配置されていてもよい。
また、本発明に係る膜−膜補強部材接合体では、前記第1膜補強部材及び第2膜補強部材は、前記高分子電解質膜の両主面にそれぞれ配置されていてもよい。
また、本発明に係る膜−膜補強部材接合体では、前記第1膜補強部材及び第2膜補強部材は、ドーナツ状に形成されていてもよい。
また、本発明に係る膜−膜補強部材接合体では、前記高分子電解質膜が略4角形の形状を有し、第1の対の前記第1膜補強部材が、それぞれ、前記高分子電解質膜の一方の主面の上に、前記高分子電解質膜の4辺のうち互いに対向する一方の1組の辺に沿って延びるように配置され、第2の対の前記第1膜補強部材が、それぞれ、前記高分子電解質膜の他方の主面の上に、前記高分子電解質膜の4辺のうち互いに対向する他方の1組の辺に沿って延びるように配置され、第1の対の前記第2膜補強部材が、それぞれ、前記第1の対の第1膜補強部材の上に沿って延びるように配置され、第2の対の前記第2膜補強部材が、それぞれ、前記第2の対の第1膜補強部材の上に沿って延びるように配置されていてもよい。
また、本発明に係る膜−膜補強部材接合体では、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て、前記第1の対の第2膜補強部材は、前記第2の対の第1膜補強部材の間に位置するように配置され、前記第2の対の第2膜補強部材は、前記第1の対の第1膜補強部材の間に位置するように配置されていてもよい。
また、本発明に係る膜−膜補強部材接合体では、前記第1膜補強部材の内縁が前記第2膜補強部材の内縁より前記高分子電解質膜における内方に位置するように形成されていてもよい。
さらに、本発明に係る膜−膜補強部材接合体では、前記第2膜補強部材の内縁が前記第1膜補強部材の内縁より前記高分子電解質膜における内方に位置するように形成されていてもよい。
また、本発明に係る膜−触媒層接合体は、前記膜−膜補強部材接合体と、前記高分子電解質膜の一方の主面の少なくとも一部を覆うように配置された第1触媒層と、前記高分子電解質膜の他方の主面の少なくとも一部を覆うように配置された第2触媒層と、を備える。
また、本発明に係る膜−電極接合体は、膜−触媒層接合体と、前記第1触媒層の主面の少なくとも一部を覆うように配置された第1ガス拡散層と、前記第2触媒層の主面の少なくとも一部を覆うように配置された第2ガス拡散層と、を備える。
また、本発明に係る膜−電極接合体では、前記第1ガス拡散層は前記第1触媒層と前記第1膜補強部材又は第2膜補強部材のいずれかの主面の一部とを覆うように配置され、前記第2ガス拡散層は前記第2触媒層と前記第1膜補強部材又は第2膜補強部材のいずれかの主面の一部とを覆うように配置されていてもよい。
さらに、本発明に係る膜−電極接合体では、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て前記第1ガス拡散層及び第2ガス拡散層は各々の周縁が全周に亘って互いに実質的に一致するように配置されていてもよい。
また、本発明に係る高分子電解質形燃料電池は、前記膜−電極接合体を備える。
これにより、高分子電解質形燃料電池の運転の安全性及び信頼性を向上させることが可能となる。
また、本発明に係る膜−電極接合体の製造方法は、(A)高分子電解質膜の主面の上に膜片状でドーナツ状の第1膜補強部材を配置する工程と、(B)前記高分子電解質膜の前記主面の前記ドーナツ状の第1膜補強部材の開口が位置する部分に触媒層を配置する工程と、(C)膜片状でドーナツ状の第2膜補強部材とガス拡散層とを前記ドーナツ状の第2膜補強部材の開口に前記ガス拡散層が嵌挿されるように接合して、膜補強部材−ガス拡散層接合体を形成する工程と、(D)前記工程(B)が遂行された前記高分子電解質膜に前記工程(C)で形成された前記膜補強部材−ガス拡散層接合体を前記触媒層と前記ガス拡散層とが接触し、かつ、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て、前記第1膜補強部材の内縁と前記第2膜補強部材の内縁とが互いに一致しないようにして配置する工程と、を含む。
高分子電解質形燃料電池を大量生産する際に、ロボットの手で高分子電解質膜を挟む作業を行うような場合に、高分子電解質膜は可撓性が高いため、ハンドリング性が悪く、作業の効率化を図ることができない場合もありうる。しかしながら、本発明に係る膜−電極接合体の製造方法のように、高分子電解質膜に第1膜補強部材を接合することにより、該第1膜補強部材が高分子電解質膜の強度を補うことができる。これにより、ハンドリング性を向上することができ、作業の効率化を図ることができる。
また、例えば、バインダー樹脂と導電性粒子を含む混合物を混練して圧延し、固化することにより形成されたガス拡散層は、可撓性が高く、ロボットの手で高分子電解質膜を挟む作業を行うような場合に、ハンドリング性が悪い場合がある。しかしながら、本発明に係る膜−電極接合体では、ガス拡散層と第2膜補強部材を接合することにより、ガス拡散層の強度を第2膜補強部材で補うことにより、ハンドリング性を向上し、製造プロセスの簡素化や効率化を図ることができる。
また、本発明に係る膜−電極接合体の製造方法では、前記高分子電解質膜の両主面にそれぞれ前記第1膜補強部材、前記触媒層、前記第2膜補強部材、及び前記ガス拡散層を配置してもよい。
また、本発明に係る膜−電極接合体の製造方法では、前記工程(C)において、前記第2膜補強部材の前記開口を埋めるように、前記ガス拡散層を形成して、前記第2膜補強部材と前記ガス拡散層を接合してもよい。
また、本発明に係る膜−電極接合体の製造方法では、前記工程(C)において、前記ガス拡散層を板状に形成し、かつ、該ガス拡散層の周面を囲むように前記第2膜補強部材をドーナツ状に形成して、前記ガス拡散層と前記第2膜補強部材を接合してもよい。
また、本発明に係る膜−電極接合体の製造方法は、(E)高分子電解質膜の主面の上に膜片状でドーナツ状の第1膜補強部材を配置する工程と、(F)膜片状でドーナツ状の第2膜補強部材とガス拡散層とを前記ドーナツ状の第2膜補強部材の開口に前記ガス拡散層が嵌挿されるように接合して、膜補強部材−ガス拡散層接合体を形成する工程と、(G)前記膜補強部材−ガス拡散層接合体の前記前記ガス拡散層の一方の主面に触媒層を配置する工程と、(H)前記工程(E)が遂行された前記高分子電解質膜に前記工程(G)で形成された前記膜補強部材−ガス拡散層接合体の前記触媒層が接触し、かつ、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て、前記第1膜補強部材の内縁と前記第2膜補強部材の内縁とが互いに一致しないようにして配置する工程と、を含む。
また、本発明に係る膜−電極接合体の製造方法では、 前記工程(F)において、前記第2膜補強部材の開口を埋めるように、前記ガス拡散層を形成して、前記第2膜補強部材と前記ガス拡散層を接合してもよい。
さらに、本発明に係る膜−電極接合体の製造方法では、 前記工程(F)において、前記ガス拡散層を板状に形成し、かつ、該ガス拡散層の周面を囲むように前記第2膜補強部材を形成して、前記ガス拡散層と前記第2膜補強部材を接合してもよい。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
本発明の膜−膜補強部材接合体、膜−触媒層接合体、膜−電極接合体、及び高分子電解質形燃料電池によれば、充分な耐久性を確保でき、安全性及び信頼性を向上させることができる、膜−膜補強部材接合体、膜−触媒層接合体、膜−電極接合体、及び高分子電解質形燃料電池を提供することができる。また、本発明の膜−電極接合体の製造方法によれば、高分子電解質形燃料電池の大量生産を効率的に行うことができる
図1は、本発明の実施の形態1に係る膜−膜補強部材接合体の概略構成を模式的に示す斜め上方から見た斜視図である。 図2は、図1に示すA−A線に沿った断面図である。 図3は、図1に示す膜−膜補強部材接合体に触媒層が配置された膜−触媒層接合体の概略構成を模式的に示す断面図である。 図4は、図3に示す膜−触媒層接合体にガス拡散層が配置された膜−電極接合体を模式的に示す斜め上方から見た斜視図である。 図5は、図4に示すE−E線に沿った断面図である。 図6は、図5に示すMEAを具備するセルの概略構成を模式的に示す断面図である。 図7は、高分子電解質膜の主面上に配置されている膜補強部材が2層構造になっていない構成例(比較例1)を示す模式図である。 図8は、本発明の実施の形態2に係るセルにおけるMEAの概略構成を模式的に示す斜め上方から見た斜視図である。 図9は、図8に示すB−B線に沿った断面図である。 図10は、図8及び図9に示すMEAにおける膜−触媒層接合体を製造するための一連の工程(処理エリア)及び製造ラインの一部を概略的に示す模式図である。 図11は、図10に示す膜−触媒層接合体の製造工程における第1工程を説明するための模式図である。 図12は、図10に示す膜−触媒層接合体の製造工程における第2工程を説明するための模式図である。 図13は、図10に示す膜−触媒層接合体の製造工程における第3工程を説明するための模式図である。 図14は、図10に示す膜−触媒層接合体の製造工程における第4工程を説明するための模式図である。 図15は、図10に示す膜−触媒層接合体の製造工程における第5工程を説明するための模式図である。 図16は、本発明の実施の形態3に係る高分子電解質形燃料電池におけるセルの膜−膜補強部材接合体の概略構成を模式的に示す斜め上方から見た斜視図である。 図17は、図16に示す矢印Cの方向から見た膜−膜補強部材接合体を示す模式図である。 図18は、本発明の実施の形態3に係るセルスタックに組み込まれたMEAの概略構成を模式的に示す斜め上方から見た斜視図である。 図19は、図18に示すD−D線に沿った断面図である。 図20は、基材−膜補強部材ロールを製造するための処理エリア及び製造ラインの概略を示す模式図である。 図21は、実施の形態3に係る膜−触媒層接合体の製造工程における第2工程を説明するための模式図である。 図22は、実施の形態3に係る膜−触媒層接合体の製造工程における第4工程を説明するための模式図である。 図23は、本発明の実施の形態4に係る膜−膜補強部材接合体の概略構成を模式的に示す断面図である。 図24は、本実施の形態1に係る高分子電解質形燃料電池の概略構成を模式的に示す斜視図である。 図25は、高分子電解質形燃料電池のセルの一般的な構造を示す断面図である。 図26は、特許文献2に開示されている固体高分子型燃料電池の概容を示す模式図である。 図27は、図4及び図5に示すMEAを製造するための一連の工程(処理エリア)及び製造ラインの一部を概略的に示す模式図である。 図28は、図27に示すMEAの製造工程における第1工程を説明するための模式図である。 図29は、図27に示すMEAの製造工程における第3工程を説明するための模式図である。 図30は、図27に示すMEAの製造工程における第6工程を説明するための模式図である。 図31は、図27に示す膜補強部材−ガス拡散層接合体を製造する工程を説明するための模式図である。 図32は、本実施の形態1に係るMEAにおける変形例1のMEAの概略構成を示す模式図である。 図33は、本実施の形態1に係るMEAにおける変形例2のMEAの概略構成を示す模式図である。 図34は、本実施の形態1に係るMEAの製造方法における変形例3を説明するための模式図である。 図35は、図10に示す膜−膜補強部材シート接合体を製造するための一連の工程(処理エリア)及び製造ラインの一部を概略的に示す模式図である。 図36は、図35に示す膜補強部材ロールを製造する工程を説明するための模式図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、全ての図面において、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、全ての実施の形態において、セルを構成し、かつ、高分子電解質膜の両側に配置される、触媒層、ガス拡散層、膜補強部材、セパレータ、及びガスケットの一対の主面のうち、高分子電解質膜に近い方の主面を内面と呼び、高分子電解質膜に遠い方の主面を外面と呼ぶ場合がある。
(実施の形態1)
[膜−膜補強部材接合体]
図1は、本発明の実施の形態1に係る膜−膜補強部材接合体の概略構成を模式的に示す斜め上方から見た斜視図である。図2は、図1に示すA−A線に沿った断面図である。なお、図1において、一部を切り欠いて内部構造を表し、後述する燃料ガス供給用マニホールド孔等のマニホールド孔を省略している。
図1及び図2に示すように、本実施の形態1に係る膜−膜補強部材接合体20は、高分子電解質膜1、第1膜補強部材10、及び第2膜補強部材11を有しており、高分子電解質膜1は、略4角形(ここでは、矩形)に形成されている。高分子電解質膜1の主面F10には、第1膜補強部材10が配置されており、第1膜補強部材10の主面には、第2膜補強部材11が配置されている。また、高分子電解質膜1の主面F20にも、第1膜補強部材10が配置されており、この第1膜補強部材10の主面にも、第2膜補強部材11が配置されている。このように、高分子電解質膜1の主面F10及びF20に配置される膜補強部材は2層構造を形成するように配置されている。
第1膜補強部材10は、高分子電解質膜1と相似の矩形に形成されており、その外周面は高分子電解質膜1の外周面と面一になるように形成されている。また、第1膜補強部材10の主面には、開口12が設けられている。開口12は、後述するアノード触媒層2aの主面より若干大きく形成されている。同様に、第2膜補強部材11は、高分子電解質膜1と相似の矩形に形成されており、その外周面は高分子電解質膜1の外周面と面一になるように形成されている。また、第2膜補強部材11の主面には、開口13が設けられており、開口13は、第1膜補強部材10に形成された開口12より開口面積が大きくなるように形成されている。すなわち、第2膜補強部材11の開口13を画する内周面は、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、第1膜補強部材10の外周面と第1膜補強部材10の内周面の間に位置するように(第1膜補強部材10の内周面が第2膜補強部材の内周面より高分子電解質膜1における内方に位置するように)形成されている。
なお、第1及び第2膜補強部材10、11の厚みは、本発明の作用効果を奏する範囲にあれば、特に限定されないが、可撓性を有する観点から、第1及び第2膜補強部材10、11の厚みは、薄く形成することが好ましく、製造を容易にする観点から、第1膜補強部材10と第2膜補強部材10厚みは同じであることが好ましい。
次に、膜−膜補強部材接合体20の各構成要素について説明する。
高分子電解質膜1は、プロトン伝導性を有している。高分子電解質膜1としては、陽イオン交換基として、スルホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、及びスルホンイミド基を有するものが好ましく、プロトン伝導性の観点から、高分子電解質膜1は、スルホン酸基を有するものが特に好ましい。
高分子電解質膜1を構成するスルホン酸基を有する樹脂としては、イオン交換容量が0.5〜1.5meq/gの乾燥樹脂であることが好ましい。高分子電解質膜1を構成する乾燥樹脂のイオン交換容量が0.5meq/g以上であると、発電時における高分子電解質膜1の抵抗値の上昇を充分に低減することができるので好ましく、また、乾燥樹脂のイオン交換容量が1.5meq/g以下であると、高分子電解質膜の含水率が増大せず、膨潤しにくくなり、後述する触媒層2中の細孔が閉塞するおそれがないため好ましい。また、以上と同様の観点から、乾燥樹脂のイオン交換容量は、0.8〜1.2meq/gであることがより好ましい。
高分子電解質としては、CF=CF−(OCFCFX)−O−(CF2)−SOHで表されるパーフルオロビニル化合物(mは0〜3の整数を示し、nは1〜12の整数を示し、pは0又は1を示し、Xはフッ素原子又はトリフルオロメチル基を示す。)に基づく重合単位と、テトラフルオロエチレンに基づく重合単位とを含む共重合体であることが好ましい。
上記フルオロビニル化合物の好ましい例としては、下記式(3)〜(5)で表される化合物が挙げられる。ただし、下記式中、qは1〜8の整数、rは1〜8の整数、tは1〜3の整数を示す。
CF=CFO(CF−SOH ・・・(3)
CF=CFOCFCF(CF)O(CFr−SOH ・・・(4)
CF=CF(OCFCF(CF))O(CF−SOH ・・・(5)
また、高分子電解質は、側鎖として陽イオン交換基を有しており、主鎖として芳香族系の化合物を有する芳香族系高分子であることが好ましい。芳香族系高分子としては、例えば、芳香族ポリエーテルにスルホン酸基を導入した高分子が好ましく、耐熱性及び強度の観点から、スルホン化ポリエーテルケトン系及びスルホン化ポリエーテルスルホン系の高分子が特に好ましい。
また、第1及び第2膜補強部材10、11を構成する材料としては、高分子電解質膜1を自ら傷つけることなく補強する(保護する)観点から柔軟性と可撓性とを有する合成樹脂であることが好ましい。
また、上記の合成樹脂としては、耐久性の観点から、ポリエチレンナフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート、フルオロエチレン−プロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエーテルアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリスルフィド、ポリイミド、及び、ポリイミドアミドからなる群より選択される少なくとも1以上の樹脂から構成される合成樹脂であることがより好ましい。
さらに、第1及び第2膜補強部材10、11は、同じ材料を用いて形成してもよく、異なる材料を用いて形成してもよい。
[膜−触媒層接合体]
次に、本発明の実施の形態1に係る膜−触媒層接合体について説明する。
図3は、図1に示す膜−膜補強部材接合体20に触媒層が配置された膜−触媒層接合体の概略構成を模式的に示す断面図である。なお、図3においては、燃料ガス供給用マニホールド孔等のマニホールド孔は省略しており、セルスタックに組み込まれた状態における膜−触媒層接合体を示す。
図3に示すように、膜−触媒層接合体30は、膜-膜補強部材接合体20、アノード触媒層(第1触媒層)2a、及びカソード触媒層(第2触媒層)2bを有している。アノード触媒層2aは、第1膜補強部材10に形成された開口12を埋めるようにして、高分子電解質膜1の主面F10を覆うように形成されており、同様に、カソード触媒層2bは、高分子電解質膜1の主面F20を覆うように形成されている。
アノード触媒層2a及びカソード触媒層2bは、高分子電解質膜1と相似の矩形に形成され、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、それぞれ重なるように配置されている。また、アノード触媒層2a及びカソード触媒層2bの厚みは、第1膜補強部材10の厚みより若干小さくなるように構成されている。なお、ここでは、アノード触媒層2aを第1触媒層とし、カソード触媒層2bを第2触媒層としたが、これに限定されず、アノード触媒層2aが第2触媒層で、カソード触媒層2bが第1触媒層であってもよい。
次に、膜−触媒層接合体30の各構成要素について説明する。
アノード触媒層2a及びカソード触媒層2bの構成としては、本発明の効果を得られるものであれば特に限定されず、公知の燃料電池におけるガス拡散電極の触媒層と同様の構成を有していてもよく、例えば、電極触媒が担持された導電性炭素粒子(粉末)と、陽イオン(水素イオン)伝導性を有する高分子電解質と、を含むような構成であってもよく、また、ポリテトラフルオロエチレン等の撥水材料を更に含むような構成であってもよい。また、アノード触媒層2a及びカソード触媒層2bの構成は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
アノード触媒層2a及びカソード触媒層2bは、公知の燃料電池におけるガス拡散電極の触媒層の製造方法を用いて形成してもよく、例えば、アノード触媒層2a又はカソード触媒層2bの構成材料(例えば、上述した電極触媒が担持された導電性炭素粒子と高分子電解質)と、分散媒と、を少なくとも含む液(触媒層形成用インク)を調整し、これを用いて作成してもよい。
なお、高分子電解質としては、上述した高分子電解質膜1を構成する材料と同種のものを使用してもよく、また、異なる種類のものを使用してもよい。また、電極触媒としては、金属粒子を用いることができる。当該金属粒子としては、特に限定されず種々の金属を使用することができるが、電極反応活性の観点から、白金、金、銀、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、クロム、鉄、チタン、マンガン、コバルト、ニッケル、モリブデン、タングステン、アルミニウム、ケイ素、亜鉛及びスズからなる金属群より選択される少なくとも1以上の金属であることが好ましい。なかでも、白金、又は白金と上記金属群より選択される少なくとも一以上の金属との合金が好ましく、白金とルテニウムの合金が、アノード触媒層2aにおいて触媒の活性が安定することから特に好ましい。
また、電極触媒に用いる上記金属粒子は、平均粒径1〜5nmであることが好ましい。平均粒径1nm以上の電極触媒は工業的に調製が容易であるため好ましく、また、5nm以下であると、電極触媒質量あたりの活性をより充分に確保しやすくなるため、燃料電池のコストダウンにつながり好ましい。
上記導電性炭素粒子は、比表面積が50〜1500m/gであることが、好ましい。比表面積が50m/g以上であると、電極触媒の担持率を上げることが容易であり、得られた触媒層2の出力特性をより充分に確保できることから好ましく、比表面積が1500m/g以下であると、充分な大きさの細孔をより容易に確保できるようになり、かつ、高分子電解質による被覆がより容易となり、アノード触媒層2a及びカソード触媒層2bの出力特性をより充分に確保できることから好ましい。上記と同様の観点から、比表面積は200〜900m/gであることが、より好ましい。
また、導電性炭素粒子は、その平均粒径が0.1〜1.0μmであることが好ましい。導電性炭素粒子の平均粒径が0.1μm以上であると、アノード触媒層2a及びカソード触媒層2b中のガス拡散性をより充分に確保し易くなり、フラッディングをより確実に防止できるようになるため好ましい。また、導電性炭素粒子の平均粒径が1.0μm以下であると、高分子電解質による電極触媒の被覆状態をより容易に良好な状態とし易くなり、高分子電解質による電極触媒の被覆面積をより充分に確保し易くなるため、充分な電極性能をより確保し易くなり好ましい。
[膜−電極接合体]
次に、本発明の実施の形態1に係る膜−電極接合体(MEA:Membrane−Electrode−Assembly)について説明する。
図4は、図3に示す膜−触媒層接合体30にガス拡散層が配置された膜−電極接合体を模式的に示す斜め上方から見た斜視図である。図5は、図4に示すE−E線に沿った断面図である。なお、図4及び図5においては、燃料ガス供給用マニホールド孔等のマニホールド孔は省略している。
図4及び図5に示すように、膜−電極接合体(以下、MEAという)5は、膜−触媒層接合体30と、アノードガス拡散層(第1ガス拡散層)3aと、カソードガス拡散層(第2ガス拡散層)3bと、を有している。アノードガス拡散層3a及びカソードガス拡散層3bは、高分子電解質膜1と相似の略矩形に形成されており、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、それぞれ重なるように配置されている。また、アノードガス拡散層3aの厚みとカソードガス拡散層3bの厚みは、略同一になるように構成されている。
アノードガス拡散層3aは、アノード触媒層2aと、第1膜補強部材10と、第2膜補強部材11と、を覆うように形成されている。また、カソードガス触媒層3bは、カソード触媒層2bと、第1膜補強部材10と、第2膜補強部材11と、を覆うように形成されている。具体的には、アノードガス拡散層3aの周縁部の内面が階段状に形成されている。そして、アノードガス拡散層3aの周縁部を除いた残りの部分の内面がアノード触媒層2aの主面(外面)と接触し、アノードガス拡散層3aの周縁部の階段状の内面が、第1膜補強部材10の内周面、第1膜補強部材10の主面(外面)のうち第2膜補強部材11の開口13に露出する部分、第2膜補強部材11の内周面、第2膜補強部材11の主面(外面)と接触している。同様に、カソードガス拡散層3bの周縁部の内面が階段状に形成されている。そして、カソードガス拡散層3bの周縁部を除いた残りの部分の内面がカソード触媒層2bの主面(外面)と接触し、カソードガス拡散層3bの周縁部の階段状の内面が、第1膜補強部材10の内周面、第1膜補強部材10の主面(外面)のうち第2膜補強部材11の開口13に露出する部分、第2膜補強部材11の内周面、第2膜補強部材11の主面(外面)と接触している。これにより、セルを締結したときにかかる圧力を分散することができる。
なお、ここでは、アノードガス拡散層3aを第1ガス拡散層とし、カソードガス拡散層3bを第2ガス拡散層としたが、これに限定されず、アノードガス拡散層3aが第2ガス拡散層で、カソードガス拡散層3bが第1ガス拡散層であってもよい。また、アノード触媒層2aとアノードガス拡散層3aからアノード4aが構成され、また、カソード触媒層2bとカソードガス拡散層3bからカソード4bが構成される。
これにより、アノードガス拡散層3a及びカソードガス拡散層3bにおける主面の4辺は、第2膜補強部材11の主面(外面)と当接して高分子電解質膜1における一方の主面に直接当接しないため、当該部分で高分子電解質膜1は破損するおそれがない。
次に、MEA5の各構成要素について説明する。
アノードガス拡散層3a及びカソードガス拡散層3bの構成は、本発明の効果を得られるものであれば特に限定されず、公知の燃料電池におけるガス拡散電極のガス拡散層と同様の構成を有していてもよく、また、アノードガス拡散層3aとカソードガス拡散層3bの構成は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
アノードガス拡散層3a及びカソードガス拡散層3bとしては、例えば、ガス透過性を持たせるために、高表面積のカーボン微粉末、造孔材、カーボンペーパー又はカーボンクロスなどを用いて作製された、多孔質構造を有する導電性基材を用いてもよい。また、充分な排水性を得る観点から、フッ素樹脂を代表とする撥水性高分子などをアノードガス拡散層3a又はカソードガス拡散層3bの中に分散させてもよい。さらに、充分な電子伝導性を得る観点から、カーボン繊維、金属繊維又はカーボン微粉末などの電子伝導性材料でアノードガス拡散層3a又はカソードガス拡散層3bを構成してもよい。
また、アノードガス拡散層3aとアノード触媒層2aとの間、及び、カソードガス拡散層3bとカソード触媒層2bとの間には、撥水性高分子とカーボン粉末とで構成される撥水カーボン層を設けてもよい。これにより、MEA5における水管理(MEA5の良好な特性維持に必要な水の保持、及び、不必要な水の迅速な排水)をより容易に、かつ、より確実に行うことができる。
[燃料電池]
次に、本発明の実施の形態1に係る高分子電解質形燃料電池(以下、PEFC)のセル(単電池)について説明する。
図6は、図5に示すMEA5を具備するセルの概略構成を模式的に示す断面図である。
図6に示すように、セル40は、MEA5、ガスケット17、アノードセパレータ6a、及びカソードセパレータ6bを有している。MEA5のアノード4a及びカソード4b(正確には、アノードガス拡散層3a及びカソードガス拡散層3b)の周囲には、高分子電解質膜1を挟んで一対のフッ素ゴム製でドーナツ状のガスケット17が配設されている。これにより、燃料ガスや酸化剤ガスが電池外にリークされることが防止され、また、セル40内でこれらのガスが互いに混合されることが防止される。なお、高分子電解質膜1、第1及び第2膜補強部材10、11及びガスケット17の周縁部には、厚み方向の貫通孔からなる燃料ガス供給マニホールド孔等のマニホールド孔が設けられている(図示せず)。
また、MEA5とガスケット17を挟むように、導電性のアノードセパレータ6aとカソードセパレータ6bが配設されている。これらのセパレータ6a、6bは、黒鉛板に、フェノール樹脂が含浸され硬化された樹脂含浸黒鉛板が用いられている。また、SUS等の金属材料からなるものを用いてもよい。アノードセパレータ6aとカソードセパレータ6bにより、MEA5が機械的に固定されるとともに、隣接するMEA5同士が互いに電気的に直列に接続される。
アノードセパレータ6aの内面(MEA5に当接する面)には、燃料ガスを流すための溝状の燃料ガス流路7がサーペンタイン状に形成されている。一方、アノードセパレータ6aの外面には、熱媒体を流すための溝状の熱媒体流路9がサーペンタイン状に形成されている。また、アノードセパレータ6aの周縁部には、厚み方向の貫通孔からなる燃料ガス供給マニホールド孔等のマニホールド孔(図示せず)が設けられている。
一方、カソードセパレータ6bの内面には、酸化剤ガスを流すための溝状の酸化剤ガス流路8がサーペンタイン状に形成されており、その外面には、熱媒体を流すための溝状の熱媒体流路9がサーペンタイン状に形成されている。また、カソードセパレータ6bの周縁部には、アノードセパレータ6aと同様に、厚み方向の貫通孔からなる燃料ガス供給マニホールド孔等のマニホールド孔が設けられている(図示せず)。
なお、燃料ガス流路7、酸化剤ガス流路8、及び熱媒体流路9は、ここでは、サーペンタイン状に形成されているが、これに限定されず、セパレータ6a、6bの主面のほぼ全域を反応ガス又は熱媒体が通流するようにすれば、どのような形状であってもよい。
このようにして形成されたセル40をその厚み方向に積層することにより、セル積層体が形成される。このとき、高分子電解質膜1、第1膜補強部材10、第2膜補強部材11ガスケット17、アノードセパレータ6a、及びカソードセパレータ6bに設けられた燃料ガス供給マニホールド孔等のマニホールド孔は、厚み方向にそれぞれつながって、燃料ガス供給マニホールド等のマニホールドがそれぞれ形成される。そして、セル積層体の両端に集電板及び絶縁板がそれぞれ配設されている端板を配置し、締結具で締結することにより、セルスタック(PEFC)が形成される。
次に、本実施の形態1に係るPEFCにおける第1膜補強部材10の端部が高分子電解質膜1を破損するおそれがない理由について、比較例1と対比しながら説明する。なお、高分子電解質膜1の破損のメカニズムは、セル40のアノード側領域とカソード側領域とで同じであるので、以下では、アノード側領域を例にして説明する。
図7は、高分子電解質膜1の主面上に配置されている膜補強部材が2層構造になっていない構成例(比較例1)を示す模式図である。
図7に示すように、比較例1は、膜補強部材が単一の第1膜補強部材で構成されていること以外は、本実施の形態のセル40と同じである。比較例1のセル40において、アノードガス拡散層3aは平板状であり、セルスタックに組み込まれる前には一様な厚みを有している。そして、アノードガス拡散層3aは、セルスタックに組み込まれると、アノードセパレータ6aと第1膜補強部材10及びアノード触媒層2aとに挟圧されて厚み方向に圧縮される。この場合、膜補強部材が、本実施の形態1のように2層構造ではなく、単一の第1膜補強部材10で構成されているため、アノードガス拡散層3aのアノードセパレータ6aと第1膜補強部材10とで挟圧された部分(以下、セパレータ−膜補強部材挟圧部分という)は、一様に圧縮される(一様な厚みになる)。そして、このセパレータ−膜補強部材挟圧部分の弾性反発力が第1膜補強部材10にかかる。その結果、第1膜補強部材10の内面F40と内周面によって形成される角部14には過度の圧力がかかり、該角部14は、高分子電解質膜1と線接触するため、高分子電解質膜1の当該部分が破損するおそれがある。
しかしながら、図6に示すように、本実施の形態1に係るセル40では、膜補強部材が、第1膜補強部材10の外面F30上に第2膜補強部材11が配置されて2層構造になるように形成されている。そして、第1膜補強部材10の内周面は、第2膜補強部材11の内周面より高分子電解質膜1における内方に位置するように形成されており、第1膜補強部材10の内周部15には、第2膜補強部材11が配置されていない。これにより、アノードガス拡散層3aのうち、第1膜補強部材10の内周部15とアノードセパレータ6aとで挟まれた部分は、第2膜補強部材11とアノードセパレータ6aとで挟まれた部分に比べて圧縮されないため、第1膜補強部材10の内周部15にかかる圧力は、第1膜補強部材10の内周部15以外の部分(第2膜補強部材11が配置されている部分)16にかかる圧力に比べて小さいものとなる。このため、第1膜補強部材10の角部14にかかる圧力が小さくなるため、該角部14は、高分子電解質膜1の主面F10と線接触するものの、高分子電解質膜1に過度の圧力がかかることがなくなり、高分子電解質膜1の破損を抑制することができる。
[膜−電極接合体の製造方法]
次に、本実施の形態1に係るMEA5の製造方法について説明する。なお、以下に説明するようにして製造したMEA5を用いて、セル40及びセルスタック(PEFC)を製造する方法は、特に限定されず、公知のPEFCの製造技術を採用することができるため、詳細な説明を省略する。
図27は、図4及び図5に示すMEA5を製造するための一連の工程(処理エリア)及び製造ラインの一部を概略的に示す模式図である。
図27に示すように、MEA5は、高分子電解質膜シート51と第1膜補強部材10を接合して膜−膜補強部材シート接合体を形成する第1工程P1及び第2工程P2、膜−膜補強部材シート接合体に触媒層を塗工する第3工程P3及び第4工程P4、膜−触媒層接合体シートを切断する第5工程P5及び膜−触媒層接合体26と膜補強部材−ガス拡散層接合体25を接合する第6工程P6を経て、製造される。これにより、MEA5は、低コストで、かつ、容易に大量生産することができる。
まず、第1工程P1について説明する。
図28は、図27に示すMEA5の製造工程における第1工程P1を説明するための模式図である。
図27及び図28に示すように、第1工程P1が行われるエリアには、一対のローラ81及びローラ82を有する熱圧着機(図示せず)、長尺の高分子電解質膜シート51(切断後、図4及び図5に示す高分子電解質膜1となる部材)、第1膜補強部材10が配置されている。
次に、第1工程P1の処理について説明する。
まず、公知の薄膜製造技術を用いて、長尺の高分子電解質膜シート51を巻回した高分子電解質膜ロール50を製造する。また、同様に、薄膜製造技術を用いて、長尺の膜補強部材シートを製造する。製造した膜補強部材シートから矩形の開口部を打ち抜き、ドーナツ状になるように膜補強部材シートを切断して、第1膜補強部材10を作製する。
そして、図27に示す製造ラインにおいて、ローラ83及びローラ86を駆動させると、高分子電解質膜ロール50から高分子電解質膜シート51が引き出される。次に、図28に示すように、高分子電解質膜シート51の一方の主面(以下、表面という)に第1膜補強部材10が適宜な供給機構や人手により配置させる。ついで、高分子電解質膜シート51及び第1膜補強部材10が一対のローラ81及びローラ82を有する熱圧着機(図示せず)内に誘導される。熱圧着機内では、高分子電解質膜シート51及び第1膜補強部材10が、予熱されたローラ81とローラ82との間を進行方向D1側に進む過程において接合され、テープ状の膜−膜補強部材接合体シート61が形成される。そして、形成された膜−膜補強部材接合体シート61は、ローラ83で折り返され、膜−膜補強部材接合体シート61の裏面(第1膜補強部材10が配置されていない側の主面)が上方を向くように反転され、第2工程P2エリアまで進む。
なお、ここでは、第1膜補強部材10を、膜補強部材シートを切断して作製したが、これに限定されず、鋳型を用いて作製してもよい。また、高分子電解質膜シート51に接触させる前の第1膜補強部材10の裏面(接触面となる部分)に、接着剤を塗工する前処理を行ってもよい。この場合、上記のようにローラ81、82を予熱して加圧処理を行ってもよく、予熱を行わずに、加圧処理のみ行ってもよい。また、接着剤としては、電池特性を低下させないものであることが好ましく、例えば、高分子電解質膜シート51と同種又は異種(但し、高分子電解質膜シート51と充分に一体化可能な親和性を有するもの)の高分子電解質材料(例えば、先に高分子電解質膜1の構成材料として例示したもの)を分散媒又は溶媒に含有させた液を用いてもよい。
次に、第2工程P2について説明する。
第2工程P2エリアの構成は、第1工程P1エリアと同様の構成をしているため、その詳細な説明については省略する。
第1工程P1で形成された膜−膜補強部材接合体シート61が第2工程P2エリアにまで進むと、第1工程P1と同様に、第1膜補強部材10が膜−膜補強部材接合体シート61における高分子電解質膜シート51の裏面に配置される。このとき、高分子電解質膜シート51の厚み方向から見て、膜−膜補強部材接合体シート61(高分子電解質膜シート51)の表面に配置された第1膜補強部材10と重なるように、膜−膜補強部材接合体シート61における高分子電解質膜シート51の裏面に第1膜補強部材10が配置される。
次に、図27に示すように、膜−膜補強部材接合体シート61及び第1膜補強部材10が一対のローラ84及びローラ85を有する熱圧着機(図示せず)内に誘導される。熱圧着機内では、膜−膜補強部材接合体シート61及び第1膜補強部材10が、予熱されたローラ84とローラ85との間を進行方向D1側に進む過程において接合され、テープ状の膜−膜補強部材接合体シート62が形成される。そして、形成された膜−膜補強部材接合体シート62は、第3工程P3エリアまで進む。なお、膜−膜補強部材接合体シート61に接触させる前の第1膜補強部材10の裏面(接触面となる部分)に、第1工程P1と同様に接着剤を塗工する前処理を行ってもよい。
次に、第3工程P3について説明する。
図29は、図27に示すMEA5の製造工程における第3工程P3を説明するための模式図である。
まず、第3工程P3エリアの構成について説明する。
図29に示すように、第3工程P3が行われるエリアには、開口部48を有するマスク47と、膜−膜補強部材接合体シート62の裏面から該膜−膜補強部材接合体シート62を支える図示されない支持手段(例えば、支持台)と、触媒層形成装置49(図27参照)と、が配置されている。開口部48の形状は、図4及び図5に示したアノード触媒層2aの主面の形状に対応するように設計されている。また、触媒層形成装置は、触媒層形成用インクを塗工又はスプレーする等して膜−膜補強部材接合体シート62の主面にアノード触媒層2aを形成するための機構が備えられている。この機構は、公知の燃料電池のガス拡散層の触媒層を形成するために採用されている機構、例えば、スプレー法、スピンコート法、ドクターブレード法、ダイコート法、スクリーン印刷法に基づいて設計された機構を採用することができる。
次に、第3工程P3の処理について説明する。
まず、第2工程P2で形成された膜−膜補強部材接合体シート62が、第3工程P3エリアにまで進むと、一旦停止する。そして、膜−膜補強部材接合体シート62が、マスク47と図示されない支持台との間に挟持されるようにして固定される。次に、触媒層形成装置49が作動し、マスク47の開口部48の上方から触媒層形成用インクを塗工する等により、膜−膜補強部材接合体シート62における高分子電解質膜シート51の裏面を覆うように(第1膜補強部材10の開口を埋めるように)アノード触媒層2aが形成される。アノード触媒層2aが形成されると、膜−膜補強部材接合体シート62からマスク47及び支持台が離間する。すると、このようにして形成された膜−触媒層シート56は、再び進行方向D1に移動する。これにより、膜−触媒層シート56には、アノード触媒層2aが、その長手方向に所定のピッチで形成される。そして、膜−触媒層シート56は、さらに進行方向D1に移動し、ローラ86で折り返され、膜−触媒層シート56の表面(アノード触媒層2aが形成されていない主面)が上方を向くように反転される。
次に、第4工程P4について説明する。
第4工程P4エリアの構成は、第3工程P3エリアと同様の構成をしているため、その詳細な説明については省略する。
第3工程P3で形成された膜−触媒層シート56が第4工程P4エリアにまで進むと、一旦停止する。そして、膜−触媒層シート56が、マスク47と図示されない支持台との間に挟持されるようにして固定される。次に、図27に示すように、触媒層形成装置49が作動し、マスク47の開口部48の上方から触媒層形成用インクを塗工する等により、膜−触媒層シート56の高分子電解質膜シート51の表面を覆うように(第1膜補強部材10の開口を埋めるように)カソード触媒層2bが形成される。このとき、カソード触媒層2bは、膜−触媒層シート56の厚み方向から見て、アノード触媒層2aと重なるように形成される。そして、カソード触媒層2bが形成されると、膜−触媒層シート56からマスク47及び支持台が離間する。すると、このようにして形成された膜−触媒層接合体シート57は、再び進行方向D1に移動する。これにより、膜−触媒層接合体シート57には、カソード触媒層2bが、その長手方向に所定のピッチで形成される(アノード触媒層2aと重なるようにして形成される)。そして、膜−触媒層接合体シート57は、さらに進行方向D1に移動する。
なお、アノード触媒層2a及びカソード触媒層2bは、適度な柔軟性を有するようにその成分組成、乾燥の度合い等が調節されており、また、アノード触媒層2a及びカソード触媒層2bは、膜−触媒層シート56、又は膜−触媒層接合体シート57の裏表が反対になった場合にも、高分子電解質膜シート51から剥がれ落ちないための処置(例えば、支持台を加熱しておき、触媒層形成用のインクの分散剤を乾燥処理する)が施されている。また、アノード触媒層2a又はカソード触媒層2bを形成するごとに、乾燥処理(例えば加熱処理、送風処理及び脱気処理のうちの少なくとも1つの処理)を適宜行ってもよい。
次に、第5工程P5について説明する。
第5工程P5エリアには、裁断機58が設けられていて、第4工程P4で形成された膜−触媒層接合体シート57が、第5工程エリアP5の裁断機58内に誘導されると、一旦停止する。そして、裁断機58の裁断機構により、膜−触媒層接合体シート57が、予め設定された大きさに裁断されて、膜−触媒層接合体26が作製される。
次に、第6工程P6について説明する。
図30は、図27に示すMEA5の製造工程における第6工程P6を説明するための模式図である。
まず、第6工程P6エリアの構成について説明する。
図30に示すように、第6工程P6が行われるエリアには、第5工程P5で作製された膜−触媒層接合体26、1対の膜補強部材−ガス拡散層接合体25、及び熱圧着機(図示せず)が配置されている。ここで、膜補強部材−ガス拡散層接合体25の製造方法について、図31を参照しながら説明する。
図31は、図27に示す膜補強部材−ガス拡散層接合体25を製造する工程を説明するための模式図である。
まず、図31(a)に示すように、略直方体状で、その周面が、内方に凹むように段状に形成されたアノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)の鋳型を作製する。
そして、図31(a)に示すアノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)の鋳型に、バインダー樹脂と導電性粒子(例えば、カーボン粒子)と溶媒を含む混合物を混練し、混練した混合物を流し込んで固化する(図31(b)参照)。これにより、アノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)が作製される(図31(C)参照)。
次に、図31(d)に示すように、略直方体状で、その周面の略中央部が外方に突出し、突出した部分の下方が内方に凹むように、段状に形成(すなわち、アノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)の段部に、略矩形で開口を有するドーナツ状の第2膜補強部材11が接合したものの外形)された膜補強部材−ガス拡散層接合体25の割り鋳型を作成する。そして、この膜補強部材−ガス拡散層接合体25の割り鋳型に、アノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)を配置する(図31(e)参照)。ついで、第2膜補強部材11を構成する材料を当該材料の融点以上の温度に加熱して液状にする。そして、この液状の材料を膜補強部材−ガス拡散層接合体25の割り鋳型に流し込んで(図31(f)参照)、第2膜補強部材11を作製し、アノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)と第2膜補強部材11を接合する。これにより、膜補強部材−ガス拡散層接合体25が作製される(図31(g)参照)。
次に、第6工程P6の処理について説明する。
図30に示すように、第5工程P5で作製された膜−触媒層接合体26と、上述した方法により作製された1対の膜補強部材−ガス拡散層接合体25と、が、ロボット(図示せず)により、膜−触媒層接合体26を1対の膜補強部材−ガス拡散層接合体25で挟むように、熱圧着機に配置される。
このとき、ロボットの手は、膜−触媒層接合体26の第1膜補強部材10及び膜補強部材−ガス拡散層接合体25の第2膜補強部材11をハンドリングするため、可撓性の高い高分子電解質膜1やアノードガス拡散層3a又はカソードガス拡散層3bを直接ハンドリングするよりも、容易にハンドリングすることができる。また、高分子電解質膜1やアノードガス拡散層3a又はカソードガス拡散層3bを直接ハンドリングすると、高分子電解質膜1等が破損するおそれがあるが、本実施の形態においては、第1及び第2膜補強部材10、11をハンドリングするため、そのようなおそれがない。
そして、熱圧着機が、これらを熱圧着することにより、MEA5が作製される。
このように、本実施の形態1に係るPEFCでは、高分子電解質膜1の破損をより確実に抑制し、耐久性を向上させることが可能であり、より信頼性の高い燃料電池を提供することが可能となる。また、本実施の形態1に係るPEFCでは、高分子電解質膜1に第1膜補強部材10を接合し、また、バインダー樹脂と導電性粒子を含む混合物を混練して、圧延し、固化することにより形成されたアノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)に第2膜補強部材11を接合することにより、ハンドリング性を向上することができ、作業の効率化を図ることができる。
なお、図27に示すMEA5の製造ラインでは、素材である高分子電解質膜シート51が膜−触媒層接合体シート57となるまで連続するシートの形態で移動されるが、この間当該シートを進行方向D1に適切に移動させるために、当該シートを牽引するキャプスタンやローラ対等の牽引機構、当該シートに適度な張力を付与するテンショナー等の張力付与機構、及び当該シートを所定エリア(例えば、第4工程P4エリア)に一時停止させ、かつ、その後早送りするためのダンサーローラ等のシート一時蓄積機構及びシート送り機構がこの製造ラインの適所に設けられている。しかし、これらは周知であるので、その記載を省略する。
また、ここでは、高分子電解質膜シート51に第1膜補強部材10を接合してから、アノード触媒層2a及びカソード触媒層2bを形成したが、これに限定されず、先に高分子電解質膜シート51にアノード触媒層2a及びカソード触媒層2bを形成してから、第1膜補強部材10を接合してもよい。
さらに、ここでは、アノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)を作製し、アノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)に第2膜補強部材11を作製して、膜補強部材−ガス拡散層接合体25を作製したが、これに限定されず、以下のように作製してもよい。
まず、上述した方法で、第2膜補強部材11を作製する。そして、図31(d)に示す膜補強部材−ガス拡散層接合体25の割り鋳型に、第2膜補強部材11を配置する。ついで、バインダー樹脂と導電性粒子(例えば、カーボン粒子)と溶媒を含む混合物を混練し、混練した混合物を膜補強部材−ガス拡散層接合体25の鋳型に流し込んで固化する。これにより、第2膜補強部材11とアノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)が接合され、膜補強部材−ガス拡散層接合体25が作製することができる。
次に、本実施の形態1に係るMEA5の構成における変形例1について説明する。
[変形例1]
図32は、本実施の形態1に係るMEA5の構成における変形例1のMEA5の概略構成を示す模式図である。
図32に示すように、本変形例1のMEA5では、高分子電解質膜1の主面F20に第1膜補強部材10aが配置されている。該第1膜補強部材10aは、第1膜補強部材10と同様に、略矩形に形成されていて、中央に開口が設けられている。第1膜補強部材10aの開口を形成する内周面は、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、第1膜補強部材10の開口を形成する内周面と一致するように形成されている。また、第1膜補強部材10aの厚みは、第1膜補強部材10aと第2膜補強部材11を合わせた厚みと同じになるように形成されている。
このように構成された変形例1のMEA5を備えるPEFCでは、実施の形態1に係るPEFCと同様に、高分子電解質膜1の主面F10に第1膜補強部材10が配置され、該第1膜補強部材10の外面に第2膜補強部材11が配置されて2層構造になるように形成されている。このため、実施の形態1と同様に、第1膜補強部材10の高分子電解質膜1の主面F10と接触する角部にかかる圧力が小さくなるため、該角部は、高分子電解質膜1の主面F10と線接触するものの、高分子電解質膜1に過度の圧力がかかることがなくなり、高分子電解質膜1の破損を抑制することができる。
次に、本実施の形態1に係るMEA5の構成における変形例2について説明する。
[変形例2]
図33は、本実施の形態1に係るMEA5の構成における変形例2のMEA5の概略構成を示す模式図である。
図33に示すように、本変形例2のMEA5は、高分子電解質膜1の主面F10全体にアノード触媒層2aが配置されていて、また、高分子電解質膜1の主面F20全体にカソード触媒層2bが配置されている。そして、アノード触媒層2a及びカソード触媒層2bの外面に、第1膜補強部材10、10がそれぞれ配置されている。
なお、本変形例2のMEA5は、上記実施の形態1に係るMEA5の製造方法における第3工程P3及び第4工程P4を行ってから、第1工程P1及び第2工程P2を行うことで、連続的に製造することができる。
このように構成された変形例2のMEA5を備えるPEFCでは、アノード触媒層2a及びカソード触媒層2bの外面に、第1膜補強部材10、10がそれぞれ配置され、該第1膜補強部材10の外面に第2膜補強部材11が配置されて2層構造になるように形成されている。そして、第1膜補強部材10の内周面は、第2膜補強部材11の内周面より高分子電解質膜1における内方に位置するように形成されており、第1膜補強部材10の内周部には、第2膜補強部材11が配置されていない。
これにより、アノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)のうち、第1膜補強部材10の内周部とアノードセパレータ(又はカソードセパレータ)とで挟まれた部分は、第2膜補強部材11とアノードセパレータ(又はカソードセパレータ)とで挟まれた部分に比べて圧縮されないため、第1膜補強部材10の内周部にかかる圧力は、第1膜補強部材10の内周部以外の部分(第2膜補強部材11が配置されている部分)にかかる圧力に比べて小さいものとなる。このため、第1膜補強部材10におけるアノード触媒層2a(又はカソード触媒層2b)の外面と接触する角部にかかる圧力が小さくなるため、該角部は、アノード触媒層2a(又はカソード触媒層2b)の外面と線接触するものの、アノード触媒層2a(又はカソード触媒層2b)に過度の圧力がかかることがなくなり、アノード触媒層2a(又はカソード触媒層2b)の破損を抑制することができ、ひいては、高分子電解質膜1の破損を抑制することができる。
次に、本実施の形態1に係るMEA5の製造方法における変形例について説明する。
[変形例3]
図34は、本実施の形態1に係るMEA5の製造方法における変形例3を説明するための模式図である。
図34に示すように、本実施の形態1に係るMEA5の製造方法の変形例3では、第1工程P1〜第9工程P9を経てMEA5が製造される。第1工程P1では、上述した方法でアノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)と第2膜補強部材11を接合して膜補強部材−ガス拡散層接合体25を作製する。なお、ここでは、膜補強部材−ガス拡散層接合体25を、第2膜補強部材11の主面にアノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)が配置されていない構成としたが、図31及び図32に示すように、第2膜補強部材11の主面にアノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)が配置されている構成としてもよい。
第2工程P2では、第1工程P1で作製した膜補強部材−ガス拡散層接合体25における一方の第2膜補強部材11の主面の上に、第2膜補強部材11の開口とほぼ同じ大きさの開口を有する第2マスク部材21を配置する。ついで、第3工程P3では、触媒層形成装置49が、第2工程P2で配置した第2マスク部材21の上方から、膜補強部材−ガス拡散層接合体25のアノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)の表面を覆うように(第2膜補強部材11の開口を埋めるように)触媒層形成用インクを塗工して、アノード触媒層2a(又はカソード触媒層2b)を形成する。次に、第4工程P4では、第2工程P2で配置した第2マスク部材21を除去して、膜補強部材−電極接合体27を作製する。なお、第2マスク部材21の材料は、上記第2膜補強部材の材料と同様の合成樹脂を用いることができる。
また、第5工程P5では、予め所定の大きさに切断された高分子電解質膜1に第1膜補強部材10を熱圧着機により接合(熱圧着)して、膜−膜補強部材接合体28を作製する。第6工程P6では、第5工程P5で作製した膜−膜補強部材接合体28における一方の第1膜補強部材10の主面の上に、第1膜補強部材10の開口とほぼ同じ大きさの開口を有する第1マスク部材22を配置する。ついで、第7工程P7では、触媒層形成装置49が、第6工程P6で配置した第1マスク部材22の上方から、膜−膜補強部材接合体28の高分子電解質膜1の表面を覆うように(第1膜補強部材10の開口を埋めるように)触媒層形成用インクを塗工して、カソード触媒層2b(又はアノード触媒層2a)を形成する。次に、第8工程P8では、第6工程P6で配置した第1マスク部材22を除去して、膜−触媒層接合体29を作製する。なお、第1マスク部材22の材料は、上記第1膜補強部材の材料と同様の合成樹脂を用いることができる。
そして、第9工程P9では、熱圧着機に、第1工程P1で作製した膜補強部材−ガス拡散層接合体25と第4工程P4で作製した膜補強部材−電極接合体27で、第8工程P8で作製した膜−触媒層接合体29を挟むようにロボットにより配置され、これらを熱圧着機で熱圧着する。これにより、MEA5が作製される。
本変形例3においては、膜補強部材−ガス拡散層接合体25等を熱圧着機に配置する際に、ロボットの手は、第1膜補強部材10又は第2膜補強部材11をハンドリングするため、可撓性の高い高分子電解質膜1やアノードガス拡散層3a又はカソードガス拡散層3bを直接ハンドリングするよりも、容易にハンドリングすることができる。また、第1又は第2膜補強部材10、11をハンドリングするため、高分子電解質膜1やアノードガス拡散層3a又はカソードガス拡散層3bが破損するおそれがない。
なお、本変形例3では、予め所定の大きさに切断した高分子電解質膜1を用いて、バッチ方式でMEA5を作製したが、これに限定されず、上記実施の形態1と同様に、高分子電解質膜シート51を用いて、製造ライン上で作製してもよい。
(実施の形態2)
[膜−電極接合体の構成]
図8は、本発明の実施の形態2に係るPEFCのセル40におけるMEA5の概略構成を模式的に示す斜め上方から見た斜視図である。図9は、図8に示すB−B線に沿った断面図である。
図8及び図9に示すように、本実施の形態2に係るMEA5では、第1膜補強部材10は、一方の対100aと他方の対100bとを構成し、第2膜補強部材11は、一方の対101aと他方の対101bとを構成している。
一方の対100aの第1膜補強部材10、10は、それぞれ、高分子電解質膜1の主面F10の一方の1組の互いに対向する辺に、該辺に沿って延びるように配置されている。一方の対100aの第1膜補強部材10、10の主面には、一方の対101aの第2膜補強部材11、11が、それぞれ、一方の対100aの第1膜補強部材10、10の長手方向に沿って延びるように(高分子電解質膜1の主面F10の一方の1組の互いに対向する辺に沿って延びるように)配置されている。
また、他方の対100bの第1膜補強部材10、10は、それぞれ、高分子電解質膜1の主面F20の他方の1組の互いに対向する辺に、該辺に沿って延びるように配置されている。他方の対100bの第1膜補強部材10、10の主面には、他方の対101bの第2膜補強部材11、11が、それぞれ、他方の対100bの第1膜補強部材10、10の長手方向に沿って延びるように(高分子電解質膜1の主面F20の他方の1組の互いに対向する辺に沿って延びるように)配置されている。
このように、一方の対100aの第1膜補強部材10、10と他方の対100bの第1膜補強部材10、10は、全体として高分子電解質膜1の周縁部を一周するように(4辺に沿って延在するように)配置されている。また、第1膜補強部材10、10、及び第2膜補強部材11、11は、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、高分子電解質膜1の4隅の部分で重なり合うように形成されている。
そして、アノード触媒層2a及びカソード触媒層2bは、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、一方の対100aの第1膜補強部材10、10及び他方の対100bの第1膜補強部材10、10の間に位置するように形成されており、互いに重なり合うように形成されている。また、アノードガス拡散層3a及びカソードガス拡散層3bは、アノード触媒層2a又はカソード触媒層2b、第1膜補強部材10、及び第2膜補強部材11のそれぞれの主面を覆うように形成され、高分子電解質膜1の厚み方向から見て互いに重なり合うように形成されている。
このように形成された本実施の形態2に係るMEA5では、膜補強部材が実施の形態1と同様の2層構造に形成されているので、実施の形態1と同様に高分子電解質膜1の破損を抑制することができる。さらに、本実施の形態のMEA5では、図9に示すように、カソードガス拡散層3bの端部が、高分子電解質膜1の主面F20に直接接触して、高分子電解質膜1が当該部分で破損するおそれがある。しかしながら、このような場合であっても、高分子電解質膜1の主面F10側には、第1及び第2膜補強部材10、11が配置されているので、反応ガスがクロスリークすることがない。また、同様に、アノードガス拡散層3aの端部が、高分子電解質膜1の主面F10に直接接触する部分があるが、当該部分の高分子電解質膜1の主面F20側には、第1及び第2膜補強部材10、11が配置されているので、反応ガスがクロスリークすることがない。
なお、本実施の形態2に係るセル40は、ガスケット17が第1及び第2膜補強部材10、11と高分子電解質膜1の4辺との間に形成される隙間を埋めるように形成されている点を除いて、上記実施の形態1に係るセル40と同じであるので、その詳細な説明は省略する。
[膜−電極接合体の製造方法]
次に、本実施の形態2に係るMEA5の製造方法について説明する。なお、以下に説明するようにして製造したMEA5を用いて、セル40及びセルスタック(PEFC)を製造する方法は、特に限定されず、公知のPEFCの製造技術を採用することができるため、詳細な説明を省略する。
まず、膜−触媒層積層体30の製造方法について説明する。
図10は、図8及び図9に示すMEA5における膜−触媒層接合体30を製造するための一連の工程(処理エリア)及び製造ラインの一部を概略的に示す模式図である。
図10に示すように、膜−触媒層積層体30は、高分子電解質膜シートと膜補強部材テープを接合して膜−膜補強部材シート接合体を形成する第1工程P1乃至第4工程P4、膜−膜補強部材シート接合体に触媒層を塗工する第5工程P5及び第6工程P6、及び膜−触媒層接合体シートを切断する第7工程P7を経て、製造される。これにより、MEA5は、低コストで、かつ、容易に大量生産することができる。
まず、第1工程P1について説明する。
図11は、図10に示す膜−触媒層接合体30の製造工程における第1工程P1を説明するための模式図である。
まず、公知の薄膜製造技術を用いて、長尺の高分子電解質膜シート51(切断後、図8及び図9に示す高分子電解質膜1となる部材)を巻回した高分子電解質膜ロール50と、第1膜補強部材テープ122(切断後、図8及び図9に示す第1膜補強部材10となる部材)を巻回した第1膜補強部材ロール121を製造する。そして、第1膜補強部材テープ122、122が、高分子電解質膜シート51の側端部に配置されるように高分子電解質膜ロール50及び一対の第1膜補強部材ロール121、121の位置決めを行う。
次に、図10に示すように、ローラ85及びローラ86を駆動することにより、高分子電解質膜ロール50から高分子電解質膜シート51が引き出され、また、第1膜補強部材ロール121、121から第1膜補強部材テープ122、122が引き出され、これらのテープが一対のローラ81及びローラ82を有する熱圧着機(図示せず)内に誘導される。熱圧着機内では、高分子電解質膜シート51及び第1膜補強部材テープ122、122が、予熱されたローラ81とローラ82との間を進行方向D1側に進む過程において接合され、テープ状の膜−膜補強部材シート接合体52が形成される。そして、形成された膜−膜補強部材シート接合体52は、第2工程P2エリアまで進む。
なお、高分子電解質膜シート51に接触させる前の第1膜補強部材テープ122、122の表面(接触面となる部分)に、接着剤を塗工する前処理を行ってもよい。この場合、上記のようにローラ81、82を予熱して加圧処理を行ってもよく、予熱を行わずに、加圧処理のみ行ってもよい。また、接着剤としては、電池特性を低下させないものであることが好ましく、例えば、高分子電解質膜シート51と同種又は異種(但し、高分子電解質膜シート51と充分に一体化可能な親和性を有するもの)の高分子電解質材料(例えば、先に高分子電解質膜1の構成材料として例示したもの)を分散媒又は溶媒に含有させた液を用いてもよい。
次に、第2工程P2について説明する。
図12は、図10に示す膜−触媒層接合体30の製造工程における第2工程P2を説明するための模式図である。
まず、第1膜補強部材ロール121と同様にして、第2膜補強部材テープ124(切断後、図8及び図9に示す第2膜補強部材11となる部材)を巻回した第2膜補強部材ロール123を製造する。そして、第2膜補強部材テープ124、124が、膜−膜補強部材接合体52の側端部に配置されるように一対の第2膜補強部材ロール123、123の位置決めを行う。
次に、図12に示すように、第2膜補強部材ロール123、123から第2膜補強部材テープ124、124が引き出され、これらのテープが一対のローラ82及びローラ83を有する熱圧着機(図示せず)内に誘導される。熱圧着機内では、膜−膜補強部材シート接合体52及び第2膜補強部材テープ124、124が、予熱されたローラ83とローラ84との間を進行方向D1側に進む過程において接合され、テープ状の膜−膜補強部材シート接合体53が形成される。そして、形成された膜−膜補強部材シート接合体53は、ローラ85、86の駆動により、さらに進行方向D1に移動し、ローラ85で折り返され、膜−膜補強部材シート接合体53の裏面(第1及び第2膜補強部材テープ122、124が配置されていない側の主面)が上方を向くように反転され、第3工程P3エリアまで進む。なお、膜−膜補強部材シート接合体52に接触させる前の第2膜補強部材テープ124、124の表面(接触面となる部分)に、上述した第1膜補強部材テープ122接合する場合と同様に接着剤を塗工する前処理を行ってもよい。
次に、第3工程P3について説明する。
図13は、図10に示す膜−触媒層接合体30の製造工程における第3工程P3を説明するための模式図である。
まず、第3工程P3エリアの構成について説明する。
図13に示すように、第3工程P3エリアには、基材テープ127に第1膜補強部材テープ126が積層された基材−膜補強部材テープ積層体128が巻回された基材−膜補強部材ロール125、125が対となるようにして配置されており、また、図示されない2つのカッターが配置されている。基材−膜補強部材ロール125は、基材−膜補強部材ロール125から引き出される基材−膜補強部材テープ積層体128の進行方向D2と膜−膜補強部材シート接合体53の進行方向D1とが略直行するように配置されており、一対の基材−膜補強部材ロール125、125のD1方向の間隔は、切断後の高分子電解質膜1の大きさと一致するように、所定の間隔で配置されている。
次に、第3工程P3の処理について説明する。
まず、第2工程P2で形成された膜−膜補強部材シート接合体53が第3工程P3エリアまで進むと、一旦停止する。そして、一対の基材−膜補強部材ロール125、125から、基材−膜補強部材テープ積層体128、128がそれぞれ進行方向D2側に引き出され、一旦停止する。ついで、図示されない2つのカッターにより、基材−膜補強部材テープ積層体128、128における第1膜補強部材テープ126、126の端部から所定の長さ(第1膜補強部材10に相当する長さ)にあわせて、基材−膜補強部材テープ積層体128、128のうちの第1膜補強部材テープ126、126のみが切断される。このとき、2つのカッターの切り込みの深さは、第1膜補強部材テープ126の厚み寸法と同じになるように調整されており、基材−膜補強部材テープ積層体128における基材テープ127が切断されないように構成されている。なお、基材テープ127は、2つのカッターにより切断されない充分な機械的強度(硬さ、柔軟性)を有している。また、ここでは、2つのカッターにより第1膜補強部材テープ126、126をそれぞれ切断したが、1つのカッターで切断する構成としてもよい。
次に、基材−膜補強部材テープ積層体128、128が、さらに引き出されて、第1膜補強部材テープ126、126の主面と膜−膜補強部材シート接合体53の裏面とが当接するようにして停止する。このとき、膜−膜補強部材シート接合体53の厚み方向から見て、第1膜補強部材テープ126の端部が、膜−膜補強部材シート接合体53の側端部と一致するように停止する。
そして、基材−膜補強部材テープ積層体128、128は、図示されない押圧手段によって加熱処理され、膜−膜補強部材シート接合体53に位置ずれを起こさないようにして加圧処理される。これにより、膜−膜補強部材シート接合体53の高分子電解質膜シート51と、基材−膜補強部材テープ積層体128、128の第1膜補強部材テープ126、126と、が融着し、これらの積層体が固定される。
ついで、適宜な手段により、基材−膜補強部材テープ積層体128から基材テープ127がはがされて、第1膜補強部材テープ126(第1膜補強部材10となる部分)のみが膜−膜補強部材シート接合体53に固定され、テープ状の膜−膜補強部材シート接合体54が形成される。このようにして形成された膜−膜補強部材シート接合体54は、ローラ85、86が駆動することにより、進行方向D1に移動する。これにより、膜−膜補強部材シート接合体54には、第1膜補強部材10、10が、その長手方向に所定のピッチで形成される。
なお、図示されない押圧手段による加熱処理を行う前の第1膜補強部材テープ126、126の裏面(接触面となる部分)に、上述の第1膜補強部材テープ122を接合する場合と同様に接着剤を塗工する前処理を行ってもよい。
次に、第4工程P4について説明する。
図14は、図10に示す膜−触媒層接合体30の製造工程における第4工程P4を説明するための模式図である。
まず、第4工程P4エリアの構成について説明する。
図14に示すように、第4工程P4エリアは、第3工程エリアP3と同様に構成されており、基材テープ131に第2膜補強部材テープ130が積層された基材−膜補強部材テープ積層体132が巻回された基材−膜補強部材ロール129、129が対となるようにして配置されており、また、図示されない2つのカッターが配置されている。基材−膜補強部材ロール129は、基材−膜補強部材ロール129から引き出される基材−膜補強部材テープ積層体132の進行方向D2と膜−膜補強部材シート接合体54の進行方向D1とが略直行するように配置されており、一対の基材−膜補強部材ロール129、129のD1方向の間隔は、切断後の高分子電解質膜1の大きさと一致するように、所定の間隔で配置されている。
次に、第4工程P4の処理について説明する。
まず、第3工程P3で形成された膜−膜補強部材シート接合体54が第4工程P4エリアまで進むと、一旦停止する。そして、一対の基材−膜補強部材ロール129、129から、基材−膜補強部材テープ積層体132、132がそれぞれ進行方向D2側に引き出され、一旦停止する。
ついで、図示されない2つのカッターにより、基材−膜補強部材テープ積層体132、132における第2膜補強部材テープ130、130の端部から所定の長さ(第2膜補強部材11に相当する長さ)にあわせて、基材−膜補強部材テープ積層体132、132のうちの第2膜補強部材テープ130、130のみが切断される。このとき、2つのカッターの切り込みの深さは、第3工程P3と同様に、第2膜補強部材テープ130の厚み寸法と同じになるように調整されており、基材−膜補強部材テープ積層体132における基材テープ131が切断されないように構成されている。なお、基材テープ131は、2つのカッターにより切断されない充分な機械的強度(硬さ、柔軟性)を有している。また、ここでは、2つのカッターにより第2膜補強部材テープ130、130をそれぞれ切断したが、1つのカッターで切断する構成としてもよい。
次に、基材−膜補強部材テープ積層体132、132が、さらに引き出されて、第2膜補強部材テープ130、130の主面と膜−膜補強部材シート接合体54の第1膜補強部材10、10の主面とが、それぞれ、当接するようにして停止する。このとき、膜−膜補強部材シート接合体54の厚み方向から見て、第2膜補強部材テープ130の端部が、膜−膜補強部材シート接合体54の側端部と一致するように停止する。
そして、基材−膜補強部材テープ積層体132、132は、図示されない押圧手段によって加熱処理され、膜−膜補強部材シート接合体54の第1膜補強部材10、10に位置ずれを起こさないようにして加圧処理される。これにより、膜−膜補強部材シート接合体54の第1膜補強部材10、10と基材−膜補強部材テープ積層体132、132の第2膜補強部材テープ130、130とが、それぞれ、融着し、これらの積層体が固定される。
ついで、適宜な手段により、基材−膜補強部材テープ積層体132から基材テープ131がはがされて、第2膜補強部材テープ130(第2膜補強部材11となる部分)のみが膜−膜補強部材シート接合体54に固定され、テープ状の膜−膜補強部材シート接合体55が形成される。このようにして形成された膜−膜補強部材シート接合体55は、進行方向D1に移動する。これにより、膜−膜補強部材シート接合体55には、第2膜補強部材11、11が、第1膜補強部材10、10の主面の上に形成される。
なお、図示されない押圧手段による加熱処理を行う前の第2膜補強部材テープ130、130の裏面(接触面となる部分)に、上述の第1膜補強部材テープ122を接合する場合と同様に接着剤を塗工する前処理を行ってもよい。また、膜−膜補強部材シート接合体55は、予め基材−膜補強部材テープ積層体128に第2膜補強部材テープ130を接合した基材−膜補強部材接合テープを巻回した基材−膜補強部材接合ロールを用いて、形成してもよい。
次に、第5工程P5について説明する。
図15は、図10に示す膜−触媒層接合体30の製造工程における第5工程P5を説明するための模式図である。
まず、第5工程P5が行われるエリアの構成について説明する。
図15に示すように、第5工程P5が行われるエリアには、開口部48を有するマスク47と、膜−膜補強部材シート接合体55の裏面から該膜−膜補強部材シート接合体55を支える図示されない支持手段(例えば、支持台)と、触媒層形成装置49(図10参照)と、が配置されている。開口部48の形状は、図8及び図9に示したアノード触媒層2aの主面の形状に対応するように設計されている。また、触媒層形成装置は、触媒層形成用インクを塗工又はスプレーするなどして膜−膜補強部材シート接合体55の主面にアノード触媒層2aを形成するための機構が備えられている。この機構は、公知の燃料電池のガス拡散層の触媒層を形成するために採用されている機構、例えば、スプレー法、スピンコート法、ドクターブレード法、ダイコート法、スクリーン印刷法に基づいて設計された機構を採用することができる。
次に、第5工程P5の処理について説明する。
まず、第4工程P4で形成された膜−膜補強部材シート接合体55が、第5工程P5エリアにまで進むと、一旦停止する。そして、膜−膜補強部材シート接合体55が、マスク47と図示されない支持台との間に挟持されるようにして固定される。次に、触媒層形成装置49が作動し、マスク47の開口部48の上方から触媒層形成用インクを塗工する等により、膜−膜補強部材シート接合体55の高分子電解質膜シート51の表面を覆うようにアノード触媒層2aが形成される。アノード触媒層2aが形成されると、膜−膜補強部材シート接合体55からマスク47及び支持台が離間する。このようにして形成された膜−触媒層シート56は、ローラ85、86の駆動により進行方向D1に移動する。これにより、膜−触媒層シート56には、アノード触媒層2aが、その長手方向に所定のピッチで形成される。そして、ローラ85、86の駆動により、膜−触媒層シート56は、さらに進行方向D1に移動し、ローラ86で折り返され、膜−触媒層シート56の裏面(アノード触媒層2aが形成されていない主面)が上方を向くように反転される。
次に、第6工程P6について説明する。
第6工程P6エリアの構成は、第5工程P5エリアと同様の構成をしているため、その詳細な説明については省略する。
図10に示すように、第5工程P5で形成された膜−触媒層シート56が第6工程P6エリアにまで進むと、一旦停止する。そして、膜−触媒層シート56が、マスク47と図示されない支持台との間に挟持されるようにして固定される。次に、触媒層形成装置49が作動し、マスク47の開口部48の上方から触媒層形成用インクを塗工する等により、膜−触媒層シート56の高分子電解質膜シート51の裏面を覆うようにカソード触媒層2bが形成される。このとき、カソード触媒層2bは、膜−触媒層シート56の厚み方向から見て、アノード触媒層2aと重なるように形成される。そして、カソード触媒層2bが形成されると、膜−触媒層シート56からマスク47及び支持台が離間する。このようにして形成された膜−触媒層接合体シート57は、ローラ85、86の駆動により進行方向D1に移動する。これにより、膜−触媒層接合体シート57には、カソード触媒層2bが、その長手方向に所定のピッチで形成される(アノード触媒層2aと重なるようにして形成される)。そして、ローラ85、86の駆動により、膜−触媒層接合体シート57は、さらに進行方向D1に移動する。
なお、アノード触媒層2a及びカソード触媒層2bは、適度な柔軟性を有するようにその成分組成、乾燥の度合い等が調節されており、また、アノード触媒層2a及びカソード触媒層2bは、膜−触媒層シート56、又は膜−触媒層接合体シート57の裏表が反対になった場合にも、高分子電解質膜シート51から剥がれ落ちないための処置(例えば、支持台を加熱しておき、触媒層形成用のインクの分散剤を乾燥処理する)が施されている。また、アノード触媒層2a又はカソード触媒層2bを形成するごとに、乾燥処理(例えば加熱処理、送風処理及び脱気処理のうちの少なくとも1つの処理)を適宜行ってもよい。
次に、第7工程P7について説明する。
第7工程P7エリアには、裁断機58が設けられていて、第6工程P6で形成された膜−触媒層接合体シート57が、第7工程エリアP7の裁断機58内に誘導されると、一旦停止する。そして、裁断機58の裁断機構により、膜−触媒層接合体シート57が、予め設定された大きさに裁断されて、図8及び図9に示すような膜−触媒層接合体30が得られる。
なお、図10に示す膜−触媒層接合体30の製造ラインでは、素材である高分子電解質膜シート51が膜−触媒層接合体シート57となるまで連続するシートの形態で移動されるが、この間当該シートを進行方向D1に適切に移動させるために、当該シートを牽引するキャプスタンやローラ対等の牽引機構、当該シートに適度な張力を付与するテンショナー等の張力付与機構、及び当該シートを所定エリア(例えば、第4工程P4エリア)に一時停止させ、かつ、その後早送りするためのダンサーローラ等のシート一時蓄積機構及びシート送り機構がこの製造ラインの適所に設けられている。しかし、これらは周知であるので、その記載を省略する。
また、第1工程P1及び第2工程P2に代えて、以下のようにして、膜−膜補強部材シート接合体53を作製してもよい。
図35は、図10に示す膜−膜補強部材シート接合体53を製造するための一連の工程(処理エリア)及び製造ラインの一部を概略的に示す模式図である。
図35に示すように、膜−膜補強部材シート接合体53を製造する第10工程P10エリアには、高分子電解質膜シート51を巻回した高分子電解質膜ロール50、膜補強部材接合体テープ133が巻回された膜補強部材ロール134、134が対となるようにして配置されており、また、ローラ83、84を有する熱圧着機(図示せず)が配置されている。具体的には、膜補強部材テープ133、133が、高分子電解質膜シート51の側端部に配置されるように、高分子電解質膜ロール50及び一対の膜補強部材ロール134、134が配置されている。ここで、膜補強部材ロール134の製造方法について、図36を参照しながら説明する。
図36は、図35に示す膜補強部材ロール134を製造する工程を説明するための模式図である。
まず、図12及び図13に示す第1膜補強部材テープ122を巻回した第1膜補強部材ロール121及び第2膜補強部材テープ124を巻回した第2膜補強部材ロール123を製造する。そして、第2膜補強部材テープ123が、第1膜補強部材テープ121の側端部に配置されるように、第1膜補強部材ロール121及び第2膜補強部材ロール123の位置決めを行う。
次に、図36に示すように、第1膜補強部材ロール121から第1膜補強部材テープ122と第2膜補強部材ロール123から第2膜補強部材テープ124を引き出し、これらのテープが一対のローラ83及びローラ84を有する熱圧着機(図示せず)内に誘導される。熱圧着機内では、第1膜補強部材テープ122及び第2膜補強部材テープ124が、予熱されたローラ83とローラ84との間を進行方向D2側に進む過程において接合され、膜補強部材接合体テープ133が形成される。そして、形成された膜補強部材接合体テープ133が巻回されて膜補強部材ロール134が製造される。なお、第1膜補強部材テープ122に接触させる前の第2膜補強部材テープ124の表面(接触面となる部分)に、接着剤を塗工する前処理を行ってもよい。
次に、第10工程P10の処理について説明する。
適宜な手段により、高分子電解質膜ロール50から高分子電解質膜シート51が引き出され、また、膜補強部材ロール134、134から膜補強部材テープ133、133が引き出され、これらが一対のローラ81及びローラ82を有する熱圧着機(図示せず)内に誘導される。熱圧着機内では、高分子電解質膜シート51及び膜補強部材テープ133、133が、予熱されたローラ81とローラ82との間を進行方向D2側に進む過程において接合され、テープ状の膜−膜補強部材シート接合体53が形成される。なお、高分子電解質膜シート51に接触させる前の膜補強部材テープ133、133の表面(接触面となる部分)に、接着剤を塗工する前処理を行ってもよい。
次に、MEA5の製造方法について説明する。
上述のようにして得られた膜−触媒層接合体30のアノード触媒層2a及びカソード触媒層2bの主面に、予め適宜な大きさに裁断したアノードガス拡散層3a及びカソードガス拡散層3b(例えば、カーボンクロス等)を、それぞれ接合することにより、MEA5が得られる。なお、撥水カーボン層形成インクを予めアノード触媒層2a及びカソード触媒層2bの主面、又はアノードガス拡散層3a及びカソードガス拡散層3bの主面に塗工等することにより、撥水カーボン層を形成してから、MEA5を形成してもよい。
また、上記第6工程P6の前に、膜−触媒層接合体シート57のアノード触媒層2a及びカソード触媒層2bの主面にアノードガス拡散層3a及びカソードガス拡散層3bをそれぞれ接合して、MEA5を形成してもよい。この場合、予め裁断されたアノードガス拡散層3a及びカソードガス拡散層3bをアノード触媒層2a及びカソード触媒層2bの主面にそれぞれ接合して膜−電極シートを形成してもよく、また、テープ状のアノードガス拡散層3a及びカソードガス拡散層3bをアノード触媒層2a及びカソード触媒層2bの主面にそれぞれ接合し、裁断して膜−電極シートを形成してもよい。そして、得られた1組の膜−電極シートを上記第6工程P6と同様の方法で裁断し、MEA5が形成される。なお、撥水カーボン層形成インクを予めアノード触媒層2a及びカソード触媒層2bの主面、又はアノードガス拡散層3a及びカソードガス拡散層3bの主面に塗工等することにより、撥水カーボン層を形成してから、MEA5を形成してもよい。
このように、本実施の形態2に係るPEFCは、高分子電解質膜1の破損をより確実に抑制し、耐久性を向上させることが可能であり、より信頼性の高い燃料電池を提供することが可能となるだけでなく、安価で大量生産することが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態3に係るPEFCは、基本的構成は、実施の形態2に係るPEFCと同じであるが、以下の点で異なる。
図16は、本発明の実施の形態3に係るPEFCにおけるセル40の膜−膜補強部材接合体20の概略構成を模式的に示す斜め上方から見た斜視図であり、図17は、図16に示す矢印Cの方向から見た膜−膜補強部材接合体20を示す模式図である。また、図18は、セルスタックに組み込まれたMEA5の概略構成を模式的に示す斜め上方から見た斜視図であり、図19は、図18に示すD−D線に沿った断面図である。
図16及び図17に示すように、本実施の形態3に係る膜−膜補強部材接合体20では、第2膜補強部材11を構成する一方の対101aの第2膜補強部材11、11が、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、他方の対100bの第1膜補強部材10、10の間に位置するように、かつ、一方の対101aの第2膜補強部材11の幅方向の端面と他方の対100bの第1膜補強部材10の長手方向の端面との間に所定の間隔を有するように配置されている。また、他方の対101bの第2膜補強部材11、11が、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、一方の対100aの第1膜補強部材10、10の間に位置するように、かつ、他方の対101bの第2膜補強部材11の幅方向の端面と一方の対100aの第1膜補強部材10の長手方向の端面との間に所定の間隔を有するように配置されている。なお、所定の間隔の寸法は、第2膜補強部材11の厚み寸法より若干大きくなるように構成されている。
そして、図18及び図19に示すように、セルスタックに組み込まれた状態では、高分子電解質膜1、第1膜補強部材10は、それぞれ、屈曲部19で屈曲して、第2膜補強部材11の外面と、第1膜補強部材10の外面F30のうち第2膜補強部材11が配置されていない部分と、高分子電解質膜1の主面F10の周縁部のうち第1膜補強部材10、10が配置されていない部分と(第2膜補強部材11の外面と、第1膜補強部材10の外面F30のうち第2膜補強部材11が配置されていない部分と、高分子電解質膜1の主面F20の周縁部のうち第1膜補強部材10、10が配置されていない部分と)、が面一に形成される。なお、高分子電解質膜1及び第1膜補強部材10は、上述のように屈曲させることができる程度の伸張性を有していることが好ましい。
このように、第1膜補強部材10は、セルスタックに組み込まれると、アノードセパレータ6a(ガスケット17又はアノードガス拡散層3aを介して)と高分子電解質膜1とに挟圧されて、厚み方向に圧縮される。この場合、第1膜補強部材10における外面F30の第2膜補強部材11が配置されている部分16の方が、外面F30の内周部15に比べて圧縮されており、アノードガス拡散層3aが直接当接する内周部15より部分16の方が、圧力が大きくかかる。このため、第1膜補強部材10の内面F40と内周面とで形成される角部14にかかる圧力は小さいので、該角部14は、高分子電解質膜1の主面F10と線接触するものの、高分子電解質膜1に過度に圧力がかかることがなくなり、高分子電解質膜1の破損を抑制することができる。
次に、本実施の形態3に係る膜−触媒層接合体30の製造方法について説明する。なお、本実施の形態3に係る膜−触媒層接合体30の製造方法は、上述した実施の形態2に係る膜−触媒層接合体30と同様に形成されるが、第2工程P2及び第4工程P4が異なる。
まず、基材テープ111に第2膜補強部材11を所定の間隔で積層し、この基材−膜補強部材積層体112を巻回した基材−膜補強部材ロール113を用意する。
図20は、基材−膜補強部材ロール113を製造するための処理エリア及び製造ラインの概略を示す模式図である。
まず、処理エリアの構成について説明する。
図20に示すように、処理エリアには、基材テープ111を巻回した基材ロール114と、基材テープ117に膜補強部材テープ116が積層された基材−膜補強部材積層体118を巻回した基材−膜補強部材ロール115と、が配置されており、また、図示されないカッター及び押圧手段が配置されている。具体的には、基材ロール114及び基材−膜補強部材ロール115は、基材ロール114から引き出される基材テープ111の進行方向D4と、基材−膜補強部材ロール115から引き出される基材−膜補強部材積層体118の進行方向D5と、が略直交するように配置されている。なお、基材−膜補強部材ロール115の幅方向の長さは、第2膜補強部材11の長手方向の長さと同じになるように構成されている。
次に、基材−膜補強部材ロール113の製造方法について説明する。
基材テープ111が、基材ロール114から進行方向D4側に引き出され、基材−膜補強部材積層体118が、基材−膜補強部材ロール115から進行方向D5側に引き出され、それぞれ一旦停止する。そして、図示されないカッターにより、基材−膜補強部材積層体118における膜補強部材テープ116の端部から所定の長さ(第2膜補強部材11の幅に相当する長さ)にあわせて、基材−膜補強部材積層体118のうちの膜補強部材テープ116のみが切断される。
次に、基材−膜補強部材積層体118が、進行方向D5側に更に引き出されて、一旦停止する。そして、図示されない押圧手段により、基材−膜補強部材積層体118の膜補強部材テープ116と、基材テープ111と、が固定される。
ついで、適宜な手段により、基材−膜補強部材積層体118から基材テープ117がはがされて、膜補強部材テープ116のみが基材テープ111の主面に固定され、基材−膜補強部材積層体112が形成される。このようにして形成された基材−膜補強部材積層体112が進行方向D4に移動する。これにより、基材−膜補強部材積層体112には、第2膜補強部材11が、その長手方向に所定のピッチで固定される。そして、この基材−膜補強部材積層体112が巻回されて、基材−膜補強部材ロール113が形成される。なお、図示されない押圧手段による加圧処理を行う前の膜補強部材テープ116の表面(接触面となる部分)に、接着剤を塗工する前処理を行ってもよい。
次に、第2工程P2について説明する。
図21は、実施の形態3に係る膜−触媒層接合体30の製造工程における第2工程P2を説明するための模式図である。
図21に示すように、第2工程P2エリアでは、一対の基材−膜補強部材積層体112、112が、膜−膜補強部材シート接合体52の側端部に配置されるように膜−膜補強部材シート接合体52及び一対の基材−膜補強部材ロール113、113の位置決めがされている。
第1工程P1で形成された膜−膜補強部材シート接合体52が第2工程P2エリアまで進むと、一旦停止する。そして、基材−膜補強部材積層体112、112が基材−膜補強部材ロール113、113から引き出され、膜−膜補強部材シート接合体52と共に一対のローラ83及びローラ84を有する熱圧着機(図示せず)内に誘導される。熱圧着機内では、膜−膜補強部材シート接合体52及び基材−膜補強部材積層体112、112が、予熱されたローラ83とローラ84との間を進行方向D1側に進む過程において接合される。次に、適宜な手段により、基材−膜補強部材積層体112から基材テープ111がはがされて、第2膜補強部材11のみが膜−膜補強部材シート接合体52に固定され、膜−膜補強部材シート接合体53が形成される。
次に、第4工程P4について説明する。
図22は、実施の形態3に係る膜−触媒層接合体30の製造工程における第4工程P4を説明するための模式図である。
まず、第4工程P4エリアの構成について説明する。
図22に示すように、第4工程P4エリアでは、基材−膜補強部材ロール113は、基材−膜補強部材ロール113から引き出される基材−膜補強部材積層体112の進行方向D3と膜−膜補強部材シート接合体54の進行方向D1とが略直行するように配置されており、一対の基材−膜補強部材ロール113、113のD1方向の間隔は、切断後の高分子電解質膜1の大きさと一致するように、所定の間隔で配置されている。
次に、第4工程P4の処理について説明する。
まず、第3工程P3で形成された膜−膜補強部材シート接合体54が第4工程P4エリアまで進むと、一旦停止する。そして、一対の基材−膜補強部材ロール113、113から、基材−膜補強部材積層体112、112がそれぞれ進行方向D2側に引き出されて、第2膜補強部材11、11の主面と膜−膜補強部材シート接合体54の第1膜補強部材10、10の主面とが、それぞれ、当接するようにして停止する。このとき、膜−膜補強部材シート接合体54の厚み方向から見て、第2膜補強部材11、11が、第1膜補強部材テープ122、122の間に位置するように、かつ、第2膜補強部材11の幅方向の端面と第1膜補強部材テープ122の長手方向の端面との間に所定の間隔を有するように停止する。
そして、基材−膜補強部材積層体112、112は、図示されない押圧手段によって加熱処理され、膜−膜補強部材シート接合体54の第1膜補強部材10、10に位置ずれを起こさないようにして加圧処理される。これにより、膜−膜補強部材シート接合体54の第1膜補強部材10、10と基材−膜補強部材積層体112、112の第2膜補強部材11、11とが、それぞれ、融着し、これらの積層体が固定される。
ついで、適宜な手段により、基材−膜補強部材積層体112から基材テープ111がはがされて、第2膜補強部材11のみが膜−膜補強部材シート接合体54に固定され、テープ状の膜−膜補強部材シート接合体55が形成される。
このように、本実施の形態3に係るPEFCでは、高分子電解質膜1の破損をより確実に抑制し、耐久性を向上させることが可能であり、より信頼性の高い燃料電池を提供することが可能となるだけでなく、安価で大量生産することが可能である。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係る膜−膜補強部材接合体は、上記実施の形態1乃至3の膜−膜補強部材接合体では、第1膜補強部材10の内縁が、第2膜補強部材11の内縁より高分子電解質膜1における内方に位置するように形成されているとしたが、第2膜補強部材11の内縁が、第1膜補強部材10の内縁よりも内方に位置するように形成されている。
図23は、本発明の実施の形態4に係る膜−膜補強部材接合体の概略構成を模式的に示す断面図である。
図23に示すように、本実施の形態4に係る膜−膜補強部材接合体20では、第2膜補強部材11に形成された開口13は、第1膜補強部材10に形成された開口12より開口面積が小さくなるように形成されている。すなわち、第1膜補強部材10の開口12を構成する内周面は、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、第2膜補強部材11の外周面と第2膜補強部材11の内周面の間に位置するように形成されている。
そして、本実施の形態4に係る膜−膜補強部材接合体20を用いたセル40をスタックに組み立てて締結すると、締結圧によって第2膜補強部材11の第1膜補強部材10より内方側の部分が高分子電解質膜1の主面側に垂れ下がる。このため、第1膜補強部材10の主面F30の内縁部にかかる圧力が小さくなり、第1膜補強部材10の主面F40と内周面とで形成される角部14にかかる圧力が小さくなるため、該角部14は、高分子電解質膜1の主面F10と線接触するものの過度に圧力をかけることがなくなり、高分子電解質膜1の破損を抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上述した本発明の実施の形態については、第1膜補強部材10又は第2膜補強部材11の外側の周縁(エッジ)が、高分子電解質膜1の周縁(エッジ)と一致している態様(高分子電解質膜1の主面の略法線方向から見た場合に第1膜補強部材10又は第2膜補強部材11の外側のエッジと高分子電解質膜1のエッジが一致し、高分子電解質膜1のエッジがはみ出さない態様)について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の効果を得られる範囲において、第1膜補強部材10又は第2膜補強部材11のエッジが、高分子電解質膜1のエッジよりも全体的に又は部分的にはみ出ている構成を有していてもよく、高分子電解質膜1のエッジが、第1膜補強部材10又は第2膜補強部材11のエッジよりも全体的に又は部分的にはみ出ている構成を有していてもよい。
また、上述した本発明の実施の形態においては、第1膜補強部材10は、全体として高分子電解質膜1の4辺に沿って延在して形成されているとして説明したが、これに限定されず、本発明の作用効果が得られる範囲で、その一部が省略されるように形成されていてもよく、また、第2膜補強部材11についても、本発明の作用効果が得られる範囲で、その一部が省略されるように形成されていてもよい。
また、上述した本発明の実施の形態においては、第1膜補強部材10は、高分子電解質膜1の両主面に配置されているとして説明したが、これに限定されず、一方の主面にのみ配置されていてもよい。なお、この場合、第1の対の第1膜補強部材10、10と第2の対の第2膜補強部材10、10が、高分子電解質膜1の4辺に沿って延在するように配置されていてもよい。
また、高分子電解質膜1は、ここでは、略4角形としたが、これに限定されず、例えば、4角形の4つの内角が90度でなくてもよく、また、4つの辺が多少湾曲していてもよく、あるいは、4つの角が面取りされていてもよい。さらに、高分子電解質膜1は、円形であってもよく、多角形であってもよい。
以下、実施例を挙げて本発明についてさらに詳しく説明する。
[実施例1]
本実施例においては、上述した本発明の実施の形態1に係るPEFCにおけるセル40を作製した。
まず、高分子電解質膜1の主面F10の上に感圧紙(富士フィルム社製 商品名プレスケール 極超低圧用LLLW)を配置し、該感圧紙の上に第1及び第2膜補強部材10、11を配置した。このとき、図2に示すように、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、第1膜補強部材10の内周面が第2膜補強部材11の内周面より内方に位置するように配置した。具体的には、第1膜補強部材10の内周面から外方方向に1.0mm離れた位置に第2膜補強部材11の内周面が位置するように配置した(図24参照)。なお、第1及び第2膜補強部材10、11の大きさは、それぞれ、205.6×205.6mmであり、その厚みは、それぞれ、30μmである。また、第1膜補強部材10の開口12の大きさは、154.5×154.5mmであり、第2膜補強部材11の開口13の大きさは、156.5×156.5mmである。
次に、アノードガス拡散層3a及びカソードガス拡散層3bを配置し、ガスケット17をアノードガス拡散層3a又はカソードガス拡散層3bの周辺部に配置して、MEA5を作製した。このとき、第2膜補強部材11の内周面から外方方向に、0.55mm離れた位置にアノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)の外周面が位置するように、アノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)を配置した。そして、MEA5をセパレータ6a、6bで挟み、セル40を形成し、締結圧が7kg/cmとなるように該セル40を締結した。なお、アノードガス拡散層3a及びカソードガス拡散層3bの大きさは、157.6×157.6mmであり、その厚みは、それぞれ、150μmである。また、本実施例では、第1膜補強部材10の高分子電解質膜1の主面への圧力分布を試験する目的であるため、触媒層を形成していない。
そして、締結した状態のセル40を1分間放置し、その後、セル40を解体して、感圧紙を取り出した。この結果を模式的に示したのが、図24である。
図24は、実施例1における第1膜補強部材10の高分子電解質膜1にかける圧力分布を示した模式図である。図24において、斜線で示した領域18は、感圧紙に圧力が強くかかったことを示し、破線19で示す部分は、感圧紙に圧力が弱くかかったことを示す。そして、図24に示すように、領域18は、アノードガス拡散層3a(又はカソードガス拡散層3b)の内面のうち、第2膜補強部材11の外面F50と接触している部分であり、上述した第1膜補強部材10の外面F30における部分16に該当する領域である。一方、破線19は、第1膜補強部材10の内面F40と内周面とで形成される角部14に該当する部分である。
このように、本実施例1のセル40は、第1膜補強部材10の外面F30における部分16にかかる圧力に比べて、第1膜補強部材10の角部14にかかる圧力が小さいことが確認され、該角部14は、高分子電解質膜1の主面F10(又は主面F20)と線接触するものの過度に圧力をかけることがなく、高分子電解質膜1の破損を防止することができることが確認された。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の膜−膜補強部材接合体、膜−触媒層接合体、及び膜−電極接合体は、大量生産が可能な高分子電解質形燃料電池の部品として有用である。
本発明の高分子電解質形燃料電池は、自動車などの移動体、分散型(オンサイト型)発電システム(家庭用コジェネレーションシステム)などの主電源又は補助電源として好適に利用されることが期待される。
1 高分子電解質膜
2a アノード触媒層(第1触媒層)
2b カソード触媒層(第2触媒層)
3a アノードガス拡散層(第1ガス拡散層)
3b カソードガス拡散層(第2ガス拡散層)
4a アノード
4b カソード
5 MEA(Membrane−Electrode−Assembly:膜−電極接合体)
6a アノードセパレータ
6b カソードセパレータ
7 燃料ガス流路
8 酸化剤ガス流路
9 熱媒体流路
10 第1膜補強部材
10a 第1膜補強部材
11 第2膜補強部材
12 開口
13 開口
14 角部
15 内周部
16 部分
17 ガスケット
18 領域
19 破線
20 膜−膜補強部材接合体
21 第2マスク部材
22 第1マスク部材
25 膜補強部材−ガス拡散層接合体
26 膜−触媒層接合体
30 膜−触媒層接合体
40 セル
47 マスク
48 開口部
50 高分子電解質膜ロール
51 高分子電解質膜シート
52 膜−膜補強部材シート接合体
53 膜−膜補強部材シート接合体
54 膜−膜補強部材シート接合体
55 膜−膜補強部材シート接合体
56 膜−触媒層シート
57 膜−触媒層接合体シート
58 裁断機
61 膜−膜補強部材接合体シート
62 膜−膜補強部材接合体シート
81 ローラ
82 ローラ
83 ローラ
84 ローラ
85 ローラ
86 ローラ
111 基材テープ
112 基材−膜補強部材積層体
113 基材−膜補強部材ロール
114 基材ロール
115 基材−膜補強部材ロール
116 膜補強部材テープ
117 基材テープ
118 基材−膜補強部材積層体
121 第1膜補強部材ロール
122 第1膜補強部材テープ
123 第2膜補強部材ロール
124 第2膜補強部材テープ
125 基材−膜補強部材ロール
126 第1膜補強部材テープ
127 基材テープ
128 基材−膜補強部材テープ積層体
129 基材−膜補強部材ロール
130 第2膜補強部材テープ
131 基材テープ
132 基材−膜補強部材テープ積層体
171 高分子電解質膜
172 触媒層
173 拡散層
174 電極
175 膜−電極接合体
176 ガスケット
177 セパレータ
180 セル
210 固体高分子電解質膜
212 ガスケット材
213 電極
214 隙間
220 保護膜
D1 進行方向
D2 進行方向
D3 進行方向
D4 進行方向
D5 進行方向
F10 主面
F20 主面
F30 外面
F40 内面
F50 外面
P1 第1工程
P2 第2工程
P3 第3工程
P4 第4工程
P5 第5工程
P6 第6工程
P7 第7工程
P8 第8工程
P9 第9工程
P10 第10工程

Claims (20)

  1. 高分子電解質膜と、
    全体として前記高分子電解質膜の周縁に沿って延在するように前記高分子電解質膜の主面の上に配置された1以上の膜片状の第1膜補強部材と、
    全体として前記高分子電解質膜の周縁に沿って延在し、かつ、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て、その内縁と前記第1膜補強部材の内縁とが互いに一致しないように、前記第1膜補強部材の上に配置された1以上の膜片状の第2膜補強部材と、を備える、膜−膜補強部材接合体。
  2. 前記第1膜補強部材及び第2膜補強部材は、前記高分子電解質膜の一方の主面のみに配置されている、請求項1に記載の膜−膜補強部材接合体。
  3. 前記第1膜補強部材及び第2膜補強部材は、前記高分子電解質膜の両主面にそれぞれ配置されている、請求項1に記載の膜−膜補強部材接合体。
  4. 前記第1膜補強部材及び第2膜補強部材は、ドーナツ状に形成されている、請求項2又は3に記載の膜−膜補強部材接合体。
  5. 前記高分子電解質膜は、略4角形の形状を有し、
    第1の対の前記第1膜補強部材が、それぞれ、前記高分子電解質膜の一方の主面の上に、前記高分子電解質膜の4辺のうち互いに対向する一方の1組の辺に沿って延びるように配置され、第2の対の前記第1膜補強部材が、それぞれ、前記高分子電解質膜の他方の主面の上に、前記高分子電解質膜の4辺のうち互いに対向する他方の1組の辺に沿って延びるように配置され、
    第1の対の前記第2膜補強部材が、それぞれ、前記第1の対の第1膜補強部材の上に沿って延びるように配置され、
    第2の対の前記第2膜補強部材が、それぞれ、前記第2の対の第1膜補強部材の上に沿って延びるように配置されている、請求項1に記載の膜−膜補強部材接合体。
  6. 前記高分子電解質膜の厚み方向から見て、前記第1の対の第2膜補強部材は、前記第2の対の第1膜補強部材の間に位置するように配置され、前記第2の対の第2膜補強部材は、前記第1の対の第1膜補強部材の間に位置するように配置されている、請求項5に記載の膜−膜補強部材接合体。
  7. 前記第1膜補強部材の内縁が前記第2膜補強部材の内縁より前記高分子電解質膜における内方に位置するように形成されている、請求項1に記載の膜−膜補強部材接合体。
  8. 前記第2膜補強部材の内縁が前記第1膜補強部材の内縁より前記高分子電解質膜における内方に位置するように形成されている、請求項1に記載の膜−膜補強部材接合体。
  9. 請求項3に記載の膜−膜補強部材接合体と、
    前記高分子電解質膜の一方の主面の少なくとも一部を覆うように配置された第1触媒層と、
    前記高分子電解質膜の他方の主面の少なくとも一部を覆うように配置された第2触媒層と、を備える、膜−触媒層接合体。
  10. 請求項9に記載の膜−触媒層接合体と、
    前記第1触媒層の主面の少なくとも一部を覆うように配置された第1ガス拡散層と、
    前記第2触媒層の主面の少なくとも一部を覆うように配置された第2ガス拡散層と、を備える、膜−電極接合体。
  11. 前記第1ガス拡散層は前記第1触媒層と前記第1膜補強部材又は第2膜補強部材のいずれかの主面の一部とを覆うように配置され、
    前記第2ガス拡散層は前記第2触媒層と前記第1膜補強部材又は第2膜補強部材のいずれかの主面の一部とを覆うように配置されている、請求項10に記載の膜−電極接合体。
  12. 前記高分子電解質膜の厚み方向から見て、前記第1ガス拡散層及び第2ガス拡散層は各々の周縁が全周に亘って互いに実質的に一致するように配置されている、請求項11に記載の膜−電極接合体。
  13. 請求項10〜12のいずれかに記載の膜−電極接合体を備える、高分子電解質形燃料電池。
  14. (A)高分子電解質膜の主面の上に膜片状でドーナツ状の第1膜補強部材を配置する工程と、
    (B)前記高分子電解質膜の前記主面の前記ドーナツ状の第1膜補強部材の開口が位置する部分に触媒層を配置する工程と、
    (C)膜片状でドーナツ状の第2膜補強部材とガス拡散層とを前記ドーナツ状の第2膜補強部材の開口に前記ガス拡散層が嵌挿されるように接合して、膜補強部材−ガス拡散層接合体を形成する工程と、
    (D)前記工程(B)が遂行された前記高分子電解質膜に前記工程(C)で形成された前記膜補強部材−ガス拡散層接合体を前記触媒層と前記ガス拡散層とが接触し、かつ、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て、前記第1膜補強部材の内縁と前記第2膜補強部材の内縁とが互いに一致しないようにして配置する工程と、を含む、膜−電極接合体の製造方法。
  15. 前記高分子電解質膜の両主面にそれぞれ前記第1膜補強部材、前記触媒層、前記第2膜補強部材、及び前記ガス拡散層を配置する、請求項14に記載の膜−電極接合体の製造方法。
  16. 前記工程(C)において、前記第2膜補強部材の開口を埋めるように、前記ガス拡散層を形成して、前記第2膜補強部材と前記ガス拡散層を接合する、請求項14に記載の膜−電極接合体の製造方法。
  17. 前記工程(C)において、前記ガス拡散層を板状に形成し、かつ、該ガス拡散層の周面を囲むように前記第2膜補強部材を形成して、前記ガス拡散層と前記第2膜補強部材を接合する、請求項14に記載の膜−電極接合体の製造方法。
  18. (E)高分子電解質膜の主面の上に膜片状でドーナツ状の第1膜補強部材を配置する工程と、
    (F)膜片状でドーナツ状の第2膜補強部材とガス拡散層とを前記ドーナツ状の第2膜補強部材の開口に前記ガス拡散層が嵌挿されるように接合して、膜補強部材−ガス拡散層接合体を形成する工程と、
    (G)前記膜補強部材−ガス拡散層接合体の前記前記ガス拡散層の一方の主面に触媒層を配置する工程と、
    (H)前記工程(E)が遂行された前記高分子電解質膜に前記工程(G)で形成された前記膜補強部材−ガス拡散層接合体の前記触媒層が接触し、かつ、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て、前記第1膜補強部材の内縁と前記第2膜補強部材の内縁とが互いに一致しないようにして配置する工程と、を含む、膜−電極接合体の製造方法。
  19. 前記工程(F)において、前記第2膜補強部材の開口を埋めるように、前記ガス拡散層を形成して、前記第2膜補強部材と前記ガス拡散層を接合する、請求項18に記載の膜−電極接合体の製造方法。
  20. 前記工程(F)において、前記ガス拡散層を板状に形成し、かつ、該ガス拡散層の周面を囲むように前記第2膜補強部材を形成して、前記ガス拡散層と前記第2膜補強部材を接合する、請求項18に記載の膜−電極接合体の製造方法。
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