JP5210776B2 - リチウムイオン二次電池の充放電制御装置 - Google Patents

リチウムイオン二次電池の充放電制御装置 Download PDF

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Description

本発明はリチウムイオン二次電池の充放電制御装置に関する。
リチウムイオン二次電池は、環境問題の観点から、電気自動車用や電力貯蔵用の電池として注目されている。これらの用途では、高エネルギー密度と、充放電の繰り返しが1000サイクル以上の長寿命が要求される。従来のリチウムイオン二次電池においては、高エネルギー密度を実現するために、負極に黒鉛材料を用いている。しかしながら、負極に黒鉛材料を使用したリチウムイオン二次電池は、サイクル寿命が短くなるという欠点があった。
従来、負極に黒鉛材料を使用したリチウムイオン二次電池では、負極の放電終止電位を0.5V vs. Li/Li+ 以下に設定することで、電池放電末期に生じる負極の急激な体積変化を防止し、サイクル寿命を向上させることが知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、負極の放電終止電位を0.5V vs. Li/Li+ 以下に設定するために、特許文献1では予め負極活物質にリチウムをドープさせる必要があり、このために金属リチウム箔を電池内に組み込むため生産工程が複雑になる。また、予めドープしたリチウムとは別に正極からのリチウムを受け入れるだけの負極活物質が必要となり、負極活物質の使用量が増加するといった問題があった。
特開2005-294028号公報
本発明者らは、負極に黒鉛材料を使用したリチウムイオン二次電池のサイクル寿命が短くなる原因について検討した結果、同一の充放電条件で充放電サイクルを繰り返した場合でも、充電開始時の電池電圧がサイクル毎に上昇する事実をつきとめた。充電開始時の電圧が上昇すると、充電終了電圧までの電圧差が小さくなり、充電可能な電気量が減少し放電可能な容量も低下する。このような現象が繰り返されると電池の放電容量が低下する。
そこで、充電開始時の電圧が上昇する原因について、上記現象が黒鉛材料よりも起こりにくい事が知られている非晶質炭素と比較して検討をおこなった。対極と参照極を金属リチウムとし、試験極に黒鉛材料からなる負極もしくは非晶質炭素からなる負極を用いた3極式の試験セルを作製し、0.01 〜1 V vs. Li/Li+の間で充放電サイクル試験をおこなった。このとき充放電の間に30分の休止時間を設けた。この結果、黒鉛材料からなる負極は、休止時間中の電位変化がサイクル毎に大きくなるのに対し、非晶質炭素からなる負極は休止時間中の電位変化が黒鉛材料に比べ大幅に小さいことがわかった。この結果は、実際のリチウムイオン二次電池での検討結果と一致しており、リチウムイオン二次電池の充電開始時の電圧上昇は黒鉛材料を負極に使用したことが影響していることが明らかになった。サイクル試験を終了し試験セルを解体して負極を取り出すと、黒鉛材料からなる負極は電極表面の色が金色、濃紺、黒と部分毎に異なっていた。黒鉛は挿入されているLi+ イオン量に応じた電位毎に色が異なることが知られており、このような電極表面の色斑は電極内にLi+ イオン量が異なる状態の黒鉛材料が混在していることを示している。
黒鉛材料と非晶質炭素のLi+ イオンの拡散係数の電位依存性を調べたところ、図1、図2に示すような結果が得られた。図1に示すように黒鉛材料は、0.22 V vs. Li/Li+より低い電位では、Li+ イオンの拡散係数が小さく拡散が遅い。一方、図2に示すように非晶質炭素では、0.1 V vs. Li/Li+より低い電位では、Li+ イオンの拡散係数が小さく拡散が遅い。
また、黒鉛材料と非晶質炭素の放電曲線(放電深度に対する電位変化)は図3の通りである。ここで負極電位について説明すると、Li+ イオンは約−3Vの負電位を持っており、充電過程でLi+ イオンが負極中に拡散すると負極電位は低下し放電過程では上昇する。次に、放電深度はリチウムイオン二次電池の放電度合いを示し、例えば0.01 V vs. Li/Li+ まで満充電した状態を放電深度0%とし、ここから1 V vs. Li/Li+まで完全に放電したときの状態を放電深度100%とする。放電深度20%の状態とは満充電状態から20%の電気量を放電した状態を指し、放電深度80%の状態とは満充電状態から80%の電気量を放電した状態を指す。放電深度は略して、DOD(Depth of Discharge)と表記される。
前述したLi+ イオンの拡散が遅い領域は、黒鉛材料ではDOD<80%であった。つまり黒鉛材料ではイオン拡散の遅い領域での放電容量が約80%あり、拡散が速い領域での放電容量が20%程度しかない。
このような理由から、黒鉛材料では電極内の一部が0.22 V vs. Li/Li+を超えると放電容量が小さく電位上昇が速くなるが、電極内には拡散の遅い0.22 V vs. Li/Li+未満の領域までLi+ イオンを吸蔵している黒鉛材料が依然として存在している。この結果、電極内にLi+ イオン量の異なる黒鉛材料が混在し電極内に電位分布が生じる。電極の電位はこれらLi+ イオン量の異なる黒鉛材料の平均電位であるため、イオン拡散の遅い0.22 V vs. L i/Li+未満の領域が多くなれば、休止中の電極の電位も0.22 V vs. Li/Li+近傍に留まり充電開始時の電位が低くなる。リチウムイオン二次電池の電圧は、正極の電位と負極の電位の差であるので、負極の電位が低くなることはリチウムイオン二次電池の電圧が高くなることを意味し、十分な再充電電圧が確保できなくなる。
これに対し、非晶質炭素ではイオン拡散の遅い0.1 V vs. Li/Li+以下の電位でDOD<40%であり拡散が速い領域での放電容量が60%程度もあるため、この放電時間の間に電極内の電位分布が解消され休止中の電位変化が小さい。
本発明の目的は、上記のような課題を解決し黒鉛負極内のイオン拡散の遅い領域の発生を抑制して負極電位低下を防止し、リチウムイオン二次電池のサイクル寿命を長期化するための充放電制御装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、電気を充放電可能な正極及び負極とリチウムイオンを含む電解液を有するリチウムイオン二次電池と、前記リチウムイオン二次電池の電圧検出手段と、前記リチウムイオン二次電池の充放電電流を検出する電流検出手段とを有するリチウムイオン二次電池の充放電制御装置において、前記リチウムイオン二次電池の放電電圧を制御するコントローラと、前記リチウムイオン二次電池の定電圧放電を行う放電手段とを備え、前記コントローラはリチウムイオン二次電池の放電終了時の電圧V0が基準電圧Vcutに対しV0≦Vcutの場合、放電終了時から時間t1後の電圧変化V1−V0が所定値ΔV以上あれば、次回充電までの休止時間中に電圧Vdで前記放電手段により定電圧放電を所定時間行うことを特徴とする。
また、前記リチウムイオン二次電池の正極活物質は、金属リチウムに対する電位が3V以上5V以下の領域でリチウムが挿入・脱離するリチウムと遷移金属の複合酸化物であり、負極活物質はX線回折法により求めた(002)面の面間隔がd002=0.335〜0.349nmの黒鉛が少なくとも含まれており、前記負極活物質を用いた負極で、対極にリチウム金属を用いて0.01〜1V vs. Li/Li+の間で充放電したときの放電容量のうち、0.01〜0.2 V vs. Li/Li+の間の放電容量をCm1とし、0.2〜1 V vs. Li/Li+の間の放電容量をCm2としたとき、Cm2/Cm1<0.4であることを特徴とする。ここで、前記リチウムイオン二次電池の正極活物質には、リチウムマンガン複合酸化物が少なくとも含まれていることを特徴とする。さらに、前記リチウムイオン二次電池の正極活物質には、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物と、ニッケル、マンガンを含む層状構造を有するリチウムを含む複合酸化物が含まれており、前記正極活物質を用いた正極で対極にリチウム金属を用いて3.0〜4.2 V vs. Li/Li+の間で充放電したときの放電容量のうち、3.8〜4.2 V vs. Li/Li+の間の放電容量をCp1とし、3.0〜3 .8 V vs. Li/Li+の間の放電容量をCp2としたとき、Cp2/Cp1<0.5であることを特徴とする。
また、前記リチウムイオン二次電池の正極活物質は、金属リチウムに対する電位が3V以上5V以下の領域でリチウムが挿入・脱離するリチウムと遷移金属の複合酸化物であり、負極活物質はX線回折法により求めた(002)面の面間隔がd002=0.335〜0.349nmの黒鉛と、X線回折法により求めた(002)面の面間隔がd002=0.350〜0.390nmの非晶質炭素が含まれており、前記負極活物質を用いた負極で、対極にリチウム金属を用いて0.01〜1 V vs. Li/Li+の間で充放電したときの放電容量のうち、0.01〜0.2 V vs. Li/Li+の間の放電容量をCm1とし、0.2〜1 V vs. Li/Li+の間の放電容量をCm2としたとき、Cm2/Cm1<0.4であることを特徴とする。ここで、前記リチウムイオン二次電池の正極活物質には、リチウムマンガン複合酸化物が少なくとも含まれていることを特徴とする。さらに、前記リチウムイオン二次電池の正極活物質は、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物と、ニッケル、マンガンを含む層状構造を有するリチウムを含む複合酸化物が含まれており、前記正極活物質を用いた正極で対極にリチウム金属を用いて3.0〜4.2 V vs. Li/Li+の間で充放電したときの放電容量のうち、3.8〜4.2 V vs. Li/Li+の間の放電容量をCp1とし、3.0〜3.8 V vs. Li/Li+の間の放電容量をCp2としたとき、Cp2/Cp1<0.5であることを特徴とする。
また、電気を充放電可能な正極及び負極とリチウムイオンを含む電解液を有するリチウムイオン二次電池と、前記リチウムイオン二次電池の電圧検出手段と、前記リチウムイオン二次電池の充放電電流を検出する電流検出手段と、前記リチウムイオン二次電池の放電電圧を制御するコントローラと、前記リチウムイオン二次電池の定電圧放電を行う放電手段とを有するリチウムイオン二次電池の充放電制御装置の制御方法において、リチウムイオン二次電池の放電終了時の電圧V0が基準電圧Vcutに対しV0≦Vcutの場合、放電終了時から時間t1経過時の電圧変化V1−V0が所定値ΔV以上であれば、次回充電までの休止時間中に電圧Vdで定電圧放電を所定時間以上おこなうことを特徴とする。
本発明のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置により、リチウムイオン二次電池のサイクル寿命を長期化することが可能となる。
以下、図4、図5を用いて、本発明の一実施形態による充放電制御装置の構成および動作について説明する。尚、本発明は以下に述べる形態に限定されるものではない。
図4は、本発明の一実施形態によるリチウムイオン二次電池の充放電装置のシステムブロック図である。本実施形態のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置100は、リチウムイオン二次電池110と、コントローラ120と、リチウムイオン二次電池の電圧検出手段である電圧センサ130と、リチウムイオン二次電池の充放電電流を検出する電流検出手段である電流センサ140と、放電手段である可変抵抗150とを備えている。リチウムイオン二次電池110は、電荷を蓄え放電可能な蓄電デバイスである。160は充放電制御装置100に、SW3、SW4を介して接続されている負荷である。170は同じく充放電制御装置100に、SW5、SW6を介して接続されている充電機である。負荷160、充電機170は更にSW1、SW2を介して充放電制御装置100に接続されている。
〔電池正極〕
リチウムイオン二次電池の正極は、正極活物質、導電剤、バインダ、集電体からなる。本発明で使用可能な正極活物質は、リチウムを含有する酸化物からなる。これは例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMn1/3Ni1/3Co1/3O2、LiMn0.4Ni0.4Co0.2O2のような層状構造を有する酸化物や、LiMn2O4やLi1+xMn2-xO4のようなスピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物、また、Mnの一部をAlやMg等の他の元素で置換したものを用いることができる。正極活物質は一般に高抵抗であるため、導電剤として炭素粉末を混合することにより、正極活物質の電気伝導性を補っている。正極活物質と導電剤はともに粉末であるため、粉末にバインダを混合して、粉末同士を結合させると同時に、この粉末層を集電体へ接着させている。導電剤は、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス、カーボンブラック、非晶質炭素などを使用することが可能である。導電剤の平均粒径を正極活物質粉末の平均粒径よりも小さくすると、導電剤が正極活物質粒子表面に付着しやすくなり、少量の導電剤によって正極の電気抵抗が減少する場合が多い。したがって、正極活物質の平均粒径に応じて導電剤を選択すれば良い。正極集電体は電解液に溶解しにくい材質であれば良く、アルミニウム箔が多用されている。正極活物質、導電剤、バインダ、および有機溶媒を混合した正極スラリーを、ブレードを用いて集電体へ塗布するドクタ−ブレ−ド法により正極を作製できる。
このように作製した正極を、加熱により有機溶媒を乾燥し、ロールプレスによって正極を加圧成形し、正極合剤と集電体を密着させる。なお、正極活物質においては、安全性、コストに関係する埋蔵量の観点から、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物が、正極活物質重量の70%以上含まれていることが望ましい。スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物の割合は、対極にリチウム金属を用いて3.0〜4.2 V vs. Li/Li+の間で充放電したときの放電容量のうち、3.8〜4.2 V vs. Li/Li+の間の放電容量Cp1と3.0〜3.8 V vs. Li/Li+の間の放電容量Cp2の容量比Cp2/Cp1を調べることで、確認することができ、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物が50%以上含まれている場合、Cp2/Cp1<0.5となる。
〔電池負極〕
リチウムイオン二次電池の負極は、負極活物質、バインダ、集電体からなる。本発明では、リチウムを電気化学的に吸蔵・放出可能な黒鉛や非晶質炭素を負極に利用可能であるが、充放電可能であれば負極活物質の種類・材料に制限がない。使用する負極活物質は一般に粉末状態で使用されることが多いので、それにバインダを混合して、粉末同士を結合させると同時に、この粉末層を集電体へ接着させている。負極集電体はリチウムと合金化しにくい材質であることが条件であり、銅箔が多用されている。負極活物質、バインダ、および有機溶媒を混合した負極スラリーを、ドクタ−ブレ−ド法などによって集電体へ付着させた後、有機溶媒を乾燥し、ロールプレスによって負極を加圧成形することにより、負極を作製することができる。
なお、リチウムイオン二次電池のエネルギー密度を高くするには、黒鉛が、負極活物質重量の60%以上含まれていることが望ましい。黒鉛の割合は、対極にリチウム金属を用いて0.01〜1 V vs. Li/Li+の間で充放電したときの放電容量のうち、0.01〜0.2 V vs. Li/Li+の間の放電容量Cm1と0.2〜1 V vs. Li/Li+の間の放電容量Cm2の容量比Cm2/Cm1を調べることで確認することができ、黒鉛が60%以上含まれている場合、Cm2/Cm1<0.4となる。
〔セパレータ〕
上記のように作製した正極と負極の間に、ポリエチレン、ポリプロピレン、4フッ化エチレンなどの高分子系セパレータを挿入し、セパレータと電極に電解液を十分に保持させることによって、正極と負極の電気的絶縁を確保し、正極と負極間でリチウムイオンの授受を可能とする。円筒型電池の場合は、正極、負極の間にセパレータを挿入した状態で捲回して電極群を製造する。セパレータの代わりに、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリメタクリレート(PMMA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVdF-HFP)などのポリマーにリチウム塩または非水電解液を保持させたシート状の固体電解質あるいはゲル電解質を使用することも可能である。
また、電極を二軸で捲回すると、長円形型の電極群も得られる。角型電池の場合は、正極と負極を短冊状に切断し、正極と負極を交互に積層し、各電極間にポリエチレン、ポリプロピレン、4フッ化エチレンなどの高分子系セパレータを挿入し、電極群を作製する。本発明は上で述べた電極群の構造には無関係であり、任意の構造に適用可能である。
また、好ましい電解液としては、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、γ-ブチロラクトン、α-アセチル-γ-ブチロラクトン、α-メトキシ-γ-ブチロラクトン、ジオキソラン、スルホラン、エチレンサルファイトから選ばれる溶媒の少なくとも1つ以上を混合した溶媒を用いることができる。これらの溶媒にLiPF6、LiBF4、LiSO2CF3、LiN[SO2CF3]2、LiN[ SO2CF2CF3]2、LiB[OCOCF3]4、LiB[OCOCF2CF3]4、などのリチウム塩電解質を体積濃度で0.5から2M程度含有したものを用いることができる。
作製した電極群はアルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼製の電池容器へ挿入した後に、電解液を電極群へ浸透させる。電池缶の形状は、円筒型、偏平長円形型、角型などがあり、電極群を収納できれば、いずれの形状の電池缶を選択してもよい。
〔コントローラ〕
コントローラ120は、演算手段121と出力手段122を備えている。演算手段121は、電圧センサ130によって検出された電圧データと、電流センサ140によって検出された電流データに基づいて、リチウムイオン二次電池110の状態を判定する。出力手段122は、演算手段121によって判定された結果を、通信線を介して放電手段150に出力してこれを制御する。
演算手段121は、記憶装置やCPUなどで構成されるコントローラや計算機システム、或いはマイクロコンピュータであり、情報を入力して演算を行い、演算結果を出力することが可能な手段であればよい。また、各種センサと演算手段121は、同一デバイス上に構成されるマイクロコンピュータとして実現してもよい。
出力手段122は、演算手段121で判定したリチウムイオン二次電池110の状態検知の結果を外部に発信する手段である。出力手段122としては通信線に対して情報を出力する手段の他に、ネットワーク、無線LANなど、有線通信でも無線通信でも良く、ディスプレイ手段も含
まれ、演算手段121が判定した結果を外部に出力可能な手段であれば良い。
図5は本発明の一実施形態による充放電制御装置における演算手段121における演算処
理を示すフローチャートである。まずステップS1において、放電終了時の電池電圧V0を検出する。つぎにステップS2で、電池電圧V0が基準電圧Vcut以下まで放電されたか否かを判定する。V0>Vcutであれば、つぎの充電を開始するまで充放電を休止する。V0≦Vcutの場合、ステップS3で、放電終了後、時間t1経過時したときの電池電圧V1を検出し、ステップS4で、時間t1の間での電圧変化V1−V0を算出し、V1−V0ΔVであるか否かを判定する。
リチウムイオン二次電池では、一般に過放電を防止するために放電電圧の下限値を2.5から3.0(V)の範囲で使用する。本発明の対象である負極に黒鉛材料を使用したリチウムイオン二次電池では、放電電圧の下限値を3.0(V)に設定することが好ましい。また基準電圧Vcut は、3.0≦Vcut≦3.6に設定するのが好ましく、放電時に概ね3.6(V)以下になると短時間で大きく電池電圧が低下することから、Vcut=3.6(V)と設定することが最も好ましい。Vcut>3.6(V)では、電池電圧の変化が小さく本発明の効果を十分に得ることができない。
また、ΔVについては、ΔV=0.2(V)にすることが好ましい。ここで、時間t1が短すぎると電圧変化を実際より小さく判定するため適切ではなく、長すぎると充電時間の確保が困難になり適切ではない。従ってt1は5分から30分の間に設定することが望ましい。V1−V0ΔVであれば、ステップS5で、Vdの定電圧放電をおこなう。Vdは、3.0≦Vd<Vcutの範囲に設定すればよく、Vd=3.0(V)に設定することが好ましい。
この定電圧放電は負極に生じたLi+イオン拡散による電極内の電位分布を解消することが目的であり、定電圧放電の時間は1時間以上設定する。定電圧放電は長時間おこなうことが望ましくつぎの充電を開始する直前まで実施することができる望ましい。実際には充電時間を確保することを考慮し、定電圧放電の時間は1乃至2時間程度が実用的である。
以下、本発明のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置を用いて、サイクル試験をおこなうために、実施例1〜実施例4および比較例1〜比較例4に示すコイン型リチウムイオン二次電池を作製した。本発明のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置を用いることのできるリチウムイオン二次電池は、以下に述べる実施例に限定されるものではない。
図6に示す構成で、コイン型リチウムイオン二次電池を作製した。正極21は次のように作製した。本実施例で使用した正極活物質は、平均粒径20μmのLi 1.05 Mn 1.95 O 4 とし、導電助剤は平均粒径3μm、比表面積13m2/gの天然黒鉛と平均粒径0.04μm、比表面積40m2/gのカーボンブラックを重量比4:1となるように混合したものを用いた。結着剤としてポリフッ化ビニリデン8wt%を予めN-メチルピロリドンに溶解した溶液を用い、前記正極活物質、導電助剤及び、ポリフッ化ビニリデンが重量比90:4:6となるように混合し、充分に混練したものを正極スラリーとした。この正極スラリーを、厚さ20μmのアルミニウム箔からなる正極集電体22の片面に塗布し、乾燥した。これをロールプレスでプレスして電極を作製した。この電極を直径が16mmの円盤状に打ち抜いて正極21とした。負極23は以下の方法で作製した。
負極活物質には、平均粒径10μmの黒鉛と平均粒径0.04μm、比表面積40m2/gのカーボンブラックを重量比で95:5で機械的に混合した。結着剤としてポリフッ化ビニリデン8wt%を、予めN-メチルピロリドンに溶解した溶液を用い、先に混合した黒鉛とカーボンブラックからなる炭素材とポリフッ化ビニリデンが重量比90:10となるように充分に混練した。このスラリーを、厚さ10μmの銅箔からなる負極集電体24の片面に塗布し、乾燥した。これをロールプレスでプレスして電極を作製した。この電極を直径が16mmの円盤状に打ち抜いて負極23とした。正負極の間には厚さ40μmのポリエチレン多孔質セパレータからなる絶縁層25を挟んで、1.0mol/dm3LiPF6のエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネート(体積比:1/2)の混合系電解液26を注液した。尚、正極缶27及び負極缶28はガスケット29により封止されるとともに、互いに絶縁されている。このコイン型リチウムイオン二次電池に使用した正極および負極を用いて、対極と参照極を金属リチウムとした3極式セルを作製し、電流密度0.5mA/cm2の定電流で放電したところ、正極は、3.8〜4.2 V vs. Li/Li+の間の放電容量Cp1と3.0〜3.8 V vs. Li/Li+の間の放電容量Cp2の容量比Cp2/Cp1が0.02であり、負極は、0.01〜0.2 V vs. Li/Li+の間の放電容量Cm1と0.2〜1 V vs. Li/Li+の間の放電容量Cm2の容量比Cm2/Cm1が0.05であった。
〔比較例1〕
負極活物質は、平均粒径20μmの非晶質炭素を用いた以外は、実施例1と同様にしてコイン型リチウムイオン二次電池を作製した。この負極はCm2/Cm1が0.67であった。
負極活物質は、平均粒径10μmの黒鉛と平均粒径20μmの非晶質炭素を重量比3:2で混合した以外は、実施例1と同様にしてコイン型リチウムイオン二次電池を作製した。この負極はCm2/Cm1が0.33であった。
極活物質は平均粒径20μmのLi 1.05 Mn 1.95 O 4 と平均粒径10μmのLiMn1/3Ni1/3Co1/3O2を重量比7:3で混合した以外は実施例1と同様にしてコイン型リチウムイオン二次電池を作製した。この正極はCp2/Cp1が0.33であった。
負極活物質は、平均粒径10μmの黒鉛と平均粒径20μmの非晶質炭素を重量比3:2で混合した以外は、実施例3と同様にしてコイン型リチウムイオン二次電池を作製した。この負極はCm2/Cm1が0.33であった。
〔比較例2〕
極活物質は、平均粒径10μmの黒鉛と平均粒径20μmの非晶質炭素を重量比1:4で混合した以外は、実施例1と同様にしてコイン型リチウムイオン二次電池を作製した。この負極はCm2/Cm1が0.61であった。
〔比較例3〕
負極活物質は、平均粒径20μmの非晶質炭素を用いた以外は、実施例3と同様にしてコイン型リチウムイオン二次電池を作製した。
〔比較例4〕
正極活物質は平均粒径20μmのLi1.05Mn1.95O4と平均粒径10μmのLiMn1/3Ni1/3Co1/3O2を重量比3:7で混合した以外は実施例3と同様にしてコイン型リチウムイオン二次電池を作製した。この正極はCp2/Cp1が0.8であった。
実施例1〜実施例4および比較例1〜比較例4に示すコイン型リチウムイオン二次電池を用いて、以下に示す方法でサイクル試験をおこなった。
〔サイクル試験方法〕
実施例1〜実施例4と比較例1〜比較例4に示すコイン型リチウムイオン二次電池を、温度45℃において、以下の条件で充放電した。まず、電圧4.1Vまで電流密度1mA/cm2の定電流で充電した後、4.1Vで定電圧充電をする定電流定電圧充電を3時間行った。充電が終了した後に、1時間の休止時間をおき、放電終止電圧3Vまで、1mA/cm2の定電流で放電した。放電が後終了した後に、2時間の休止時間を設けた。このような充電 → 休止 → 放電 → 休止を繰り返すサイクル試験をおこなった。このサイクル試験の1サイクル目と1000サイクル目のリチウムイオン二次電池の放電容量変化を比較した。
表1に実施例1〜実施例4と比較例1〜比較例4のリチウムイオン二次電池のサイクル試験の1サイクル目の放電容量を実施例1の容量を1としたときの相対値で示し、それぞれの電池における1サイクル目の容量に対する1000サイクル目の容量の比を容量維持率として示す。ここで、本発明の充放電制御装置を用いた場合と、何も用いなかった場合で、サイクル試験をおこない、これらの容量維持率を比較した。
Figure 0005210776
実施例1〜実施例4と比較例1〜比較例4の何れのリチウムイオン二次電池においても、本発明の充放電制御装置を用いることで、何も用いない場合に比べて1000サイクル目の容量維持率が向上した。比較例1と比較例3は、充放電制御装置を用いない場合においても容量維持率が良好であるが、放電容量が小さい。比較例2は放電容量が小さい。比較例4は初回の放電容量大きいが容量低下が大きく、本発明の充放電制御装置を用いた場合でも1000サイクル目の容量維持率が十分ではない。
以上のことから、本発明の充放電制御装置を用いることで、リチウムイオン二次電池のサイクル寿命を向上でき、特に放電容量が大きいリチウムイオン二次電池において効果があることを確認できた。
本発明のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置の用途としては、特に限定されない。例えば、パーソナルコンピュータ、ワープロ、コードレス電話子機、電子ブックプレーヤ、携帯電話、自動車電話、ポケットベル、ハンディターミナル、トランシーバ、携帯無線機等の携帯情報通信機器の電源として、あるいは携帯コピー機、電子手帳、電卓、液晶テレビ、ラジオ、テープレコーダ、ヘッドホンステレオ、ポータブルCDプレーヤ、ビデオムービー、電気シェーバー、電子翻訳機、音声入力機器、メモリーカード、等の各種携帯機器の電源として、その他、冷蔵庫、エアコン、テレビ、ステレオ、温水器、オーブン電子レンジ、食器洗い機、乾燥器、洗濯機、照明器具、玩具等の家庭用電気機器、さらに産業用途として、医療機器、建設機械、電力貯蔵システム、エレベータ等、また電気自動車、ハイブリッド電気自動車、ゴルフカート等の移動体用電源として使用があげられる。
本発明のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置の効果がもっとも発揮されるのは、1日に1回充電するような用途であり、放電終了つまり機器の使用終了後、つぎの放電開始つまり使用開始までの時間を8時間程度確保可能な用途である。
黒鉛負極材料の電位と拡散係数の関係を示すグラフである。 非晶質炭素負極材料の電位と拡散係数の関係を示すグラフである。 黒鉛負極材料と非晶質炭素負極材料の放電深度に対する電位変化を示すグラ フである。 本発明の一実施形態によるリチウムイオン二次電池の充放電制御装置の構成 を示すシステムブロック図である。 本発明の一実施形態によるリチウムイオン二次電池の充放電制御装置におけ る演算手段の動作を示すフローチャートである。 コイン型リチウムイオン二次電池の縦断面図である。
100…充放電制御装置、110…リチウムイオン二次電池、120…コントローラ、121…演算手段、122…出力手段、130…電圧センサ、140…電流センサ、150…可変抵抗、21…正極、23…負極、26…電解液

Claims (15)

  1. 電荷を充放電可能な正極及び負極とリチウムイオンを含む電解液を有するリチウムイオン二次電池と、前記リチウムイオン二次電池の電圧検出手段と、前記リチウムイオン二次電池の充放電電流を検出する電流検出手段とを有するリチウムイオン二次電池の充放電制御装置において、
    前記リチウムイオン二次電池の放電電圧を制御するコントローラと、前記リチウムイオン二次電池の定電圧放電を行う放電手段とを備え、前記コントローラはリチウムイオン二次電池の放電終了時の電圧V0が基準電圧Vcutに対しV0≦Vcutの場合、放電終了時から時間t1後の電圧変化V1−V0が所定値ΔV以上あれば、次回充電までの休止時間中に電圧Vdで前記放電手段により定電圧放電を行うことを特徴とするリチウムイオン二次電池の充放電制御装置。
  2. 請求項1記載のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置において、前記所定値ΔVは0.2Vであることを特徴とするリチウムイオン二次電池の充放電制御装置。
  3. 請求項1記載のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置において、前記定電圧放電の電圧を3.0V≦Vd≦Vcutとしたことを特徴とするリチウムイオン二次電池の充放電制御装置。
  4. 請求項1記載のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置において、前記定電圧放電の時間を少なくとも1時間としたことを特徴とするリチウムイオン二次電池の充放電制御装置。
  5. 請求項1記載のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置において、前記基準電圧Vcutは3.0V≦Vcut≦3.6Vであることを特徴とするリチウムイオン二次電池の充放電制御装置。
  6. 請求項5記載のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置において、前記所定値ΔVは0.2Vであることを特徴とするリチウムイオン二次電池の充放電制御装置。
  7. 請求項5記載のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置において、前記定電圧放電の電圧を3.0V≦Vd≦Vcutとしたことを特徴とするリチウムイオン二次電池の充放電制御装置。
  8. 請求項5記載のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置において、前記定電圧放電の時間を少なくとも1時間としたことを特徴とするリチウムイオン二次電池の充放電制御装置。
  9. 請求項1記載のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置において、前記リチウムイオン二次電池の正極活物質には、金属リチウムに対する電位が3V以上5V以下の領域でリチウムが挿入・脱離するリチウムと遷移金属の複合酸化物が含まれており、負極活物質にはX線回折法により求めた(002)面の面間隔がd002=0.335〜0.349nmの黒鉛が含まれており、前記負極活物質を用いた負極で、対極にリチウム金属を用いて0.01〜1Vvs.Li/Li+の間で充放電したときの放電容量のうち、0.01〜0.2V vs. Li/Li+の間の放電容量をCm1とし、0.2〜1Vvs.Li/Li+の間の放電容量をCm2としたとき、Cm2/Cm1<0.4であることを特徴とするリチウムイオン二次電池の充放電制御装置。
  10. 請求項9記載のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置において、前記リチウムイオン二次電池の正極活物質には、リチウムマンガン複合酸化物が含まれていることを特徴とするリチウムイオン二次電池の充放電制御装置。
  11. 請求項9記載のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置において、前記リチウムイオン二次電池の正極活物質には、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物と、ニッケル、マンガンを含む層状構造を有するリチウムを含む複合酸化物が含まれており、前記正極活物質を用いた正極で対極にリチウム金属を用いて3.0〜4.2V vs.Li/Li+の間で充放電したときの放電容量のうち、3.8〜4.2V vs. Li/Li+の間の放電容量をCp1とし、3.0〜3.8V vs. Li/Li+の間の放電容量をCp2としたとき、Cp2/Cp1<0.5であることを特徴とするリチウムイオン二次電池の充放電制御装置。
  12. 請求項1記載のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置において、前記リチウムイオン二次電池の正極活物質には、金属リチウムに対する電位が3V以上5V以下の領域でリチウムが挿入・脱離するリチウムと遷移金属の複合酸化物が含まれており、負極活物質にはX線回折法により求めた(002)面の面間隔がd002=0.335〜0.349nmの黒鉛と、X線回折法により求めた(002)面の面間隔がd002=0.350〜0.390nmの非晶質炭素が含まれており、前記負極活物質を用いた負極で、対極にリチウム金属を用いて0.01〜1V vs. Li/Li+の間で充放電したときの放電容量のうち、0.01〜0.2V vs. Li/Li+の間の放電容量をCm1とし、0.2〜1V vs. Li/Li+の間の放電容量をCm2としたとき、Cm2/Cm1<0.4であることを特徴とするリチウムイオン二次電池の充放電制御装置。
  13. 請求項12記載のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置において、前記リチウムイオン二次電池の正極活物質には、リチウムマンガン複合酸化物が含まれていることを特徴とするリチウムイオン二次電池の充放電制御装置。
  14. 請求項12記載のリチウムイオン二次電池の充放電制御装置において、前記リチウムイオン二次電池の正極活物質には、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物と、ニッケル、マンガンを含む層状構造を有するリチウムを含む複合酸化物が含まれており、前記正極活物質を用いた正極で対極にリチウム金属を用いて3.0〜4.2V vs. Li/Li+の間で充放電したときの放電容量のうち、3.8〜4.2V vs. Li/Li+の間の放電容量をCp1とし、3.0〜3.8V vs. Li/Li+の間の放電容量をCp2としたとき、Cp2/Cp1<0.5であることを特徴とするリチウムイオン二次電池の充放電制御装置。
  15. 電荷を充放電可能な正極及び負極とリチウムイオンを含む電解液を有するリチウムイオン二次電池と、前記リチウムイオン二次電池の電圧検出手段と、前記リチウムイオン二次電池の充放電電流を検出する電流検出手段と、前記リチウムイオン二次電池の放電電圧を制御するコントローラと、前記リチウムイオン二次電池の定電圧放電を行う放電手段とを有するリチウムイオン二次電池の充放電制御装置の制御方法において、
    リチウムイオン二次電池の放電終了時の電圧V0が基準電圧Vcutに対しV0≦Vcutの場合、放電終了時から時間t1経過時の電圧変化V1−V0が所定値ΔV以上であれば、次回充電までの休止時間中に電圧Vdで定電圧放電を所定時間以上おこなうことを特徴とするリチウムイオン二次電池の充放電制御装置の制御方法。
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