JP5201227B2 - ランキンサイクルシステムの異常検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関から発生する廃熱を、蒸気を介して回収するランキンサイクルシステムの異常検出装置に関する。
内燃機関の駆動に伴って発生する廃熱を、ランキンサイクルを利用して回収する廃熱回収装置が知られている。この種の廃熱回収装置は、例えば、内燃機関の水冷冷却系統を密閉構造とし、内燃機関における廃熱により気化した冷媒(蒸気)を用いて膨張器(タービン)を駆動して、その蒸気の持つ熱エネルギーを機械的動力や電気エネルギーに変換して回収するものがある。例えば、特許文献1の廃熱回収装置は、エンジンからの冷却水を、気液分離器を介して過熱器に供給し蒸気化し、発生した蒸気により膨張機を作動して熱エネルギーを電気エネルギーに変換する。
また、以下に示すように、このような廃熱回収装置の故障を判断する装置が開示されている。例えば、特許文献2の廃熱回収装置は、ランキンサイクルシステムにおいてエンジン回転数から膨張機の予測回収仕事量(発電量)を算出し、膨張機の実測回収仕事量(発電量)の絶対値と予測回収仕事量に補正係数を乗じたものを比較することにより、タービンに供給する供給通路内での蒸気漏れがないか否かを判定する。特許文献3の廃熱回収装置は、冷媒ポンプと蒸発器との間の流路に冷媒圧力センサを設けることにより、ランキンサイクルの回路内の圧力をモニタすることにより冷媒ポンプの故障判定を行う。特許文献4の熱サイクル装置は、液ポンプの上流圧力値と下流圧力値との差分値と所定圧力とを比較することにより、ランキンサイクルの異常判定を行う。特許文献5には、ランキンサイクルにおいて、発電機の出力変動に基づいてタービンの異常を検出することが記載されている。特許文献6には、ランキンサイクルにおいて、膨張機と一体化された発電機の回転数に基づいて発電機の制御異常を検出することが記載されている。特許文献7には、ランキンサイクルにおいて、作動流体の漏洩を検出することが記載されている。また、特許文献8には、リザーバタンク内に設けられた温度センサの出力値が基準値以上である場合、コンデンサの目詰まり等の異常を検出する内燃機関の沸騰冷却装置が開示されている。
特開2008−169760号公報 特開2008−169731号公報 特開2010−174848号公報 特開2006−17108号公報 特開昭59−43910号公報 特開2006−170185号公報 特開2008−255923号公報 特開昭61−152920号公報
ところで、内燃機関の廃熱を回収するランキンサイクルシステムでは、作動流体である冷媒や蒸気がランキンサイクルシステム内を正常に循環しない場合、内燃機関から廃熱を回収することができない。ランキンサイクルシステム内を作動流体が正常に循環しないとき、その幾つかの原因として、内燃機関の冷却系の故障、作動流体の循環する通路に配置された電磁弁やウォータポンプの故障、通路間における作動流体の漏洩れなど複数のものが考えられる。このことから、ランキンサイクルシステムにおいて作動流体が正常に循環しない原因を特定するためには、単に1つの原因について個別に判定を行うだけでは十分とはいえない。すなわち、ランキンサイクルにおいて作動流体が循環しない原因となる事象について総合的に判断する必要がある。しかしながら、ランキンサイクルシステムにおいて作動流体が正常に循環しない原因について個別に判断する装置は開示されているものの、この原因について総合的に判断する構成は開示されていない。従って、ランキンサイクルシステムは依然として改善の余地がある。
そこで、本発明は、ランキンサイクルシステムにおいて作動流体が正常に循環しない原因を特定する精度を向上することを課題とする。
かかる課題を解決する本発明のランキンサイクルシステムの異常検出装置は、内燃機関を循環する冷媒へ廃熱を付与して、前記冷媒を蒸気化する内燃機関の本体と、前記本体の下流において、前記冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する気液分離器と、前記気液分離器の下流において、前記気相冷媒および前記液相冷媒へ内燃機関の廃熱を付与する過熱器と、前記過熱器の下流において、前記冷媒が受けとった廃熱のエネルギーを回収する廃熱回収機と、前記気液分離器と前記過熱器とを接続し、前記気液分離器において分離された液相の前記冷媒が流通する液相冷媒通路上に設けられた制御弁と、前記気液分離器内の液相冷媒の量を検出する冷媒量検出器と、前記過熱器内の気相冷媒の温度を検出する温度検出器と、前記本体へ前記冷媒を供給する冷媒供給部の異常を検出する冷媒供給異常検出部と、前記冷媒供給異常検出部において異常が検出されないとき、前記気液分離器内の液相冷媒量と前記過熱器内の気相冷媒の温度とに基づいて、前記制御弁の異常を検出する制御弁異常検出部と、を備えたことを特徴とする。
上記の構成によると、過熱器内への冷媒の供給に異常が検出される場合の原因が、冷媒を内燃機関本体へ供給する部分における故障によるものなのか、制御弁によるものなのか特定することができる。このため、故障原因を特定する制度が向上できる。
このランキンサイクルシステムの異常検出装置において、前記制御弁異常検出部は、前記気液分離器内の液相冷媒の量が所定範囲外であり、前記過熱器内の気相冷媒の温度が所定範囲外であるとき、前記制御弁の異常を検出する構成とすることができる。これにより、制御弁の作動不良の原因を特定することができる。
このランキンサイクルシステムの異常検出装置において、前記制御弁異常検出部は、前記気液分離器内の液相冷媒の量が第1閾値未満であり、前記過熱器内の気相冷媒の温度が第2閾値未満であるとき、前記制御弁が開弁状態で固着していることを検出することができる。また、このランキンサイクルシステムの異常検出装置において、前記制御弁異常検出部は、前記気液分離器内の液相冷媒の量が第3閾値より多く、前記過熱器内の気相冷媒の温度が第4閾値より高いとき、前記制御弁が閉弁状態で固着していることを検出することができる。
本発明は、内燃機関の本体へ冷媒を供給する冷媒供給部の異常と、気液分離器と過熱器とを接続する液相冷媒通路上に配置された制御弁の異常を検出することにより、ランキンサイクルシステムにおいて作動流体が正常に循環しない原因を特定する精度を向上する。
ランキンサイクルシステムの異常検出装置の概略構成を示した説明図である。 ベーン型ポンプの内部構造を示した説明図である。 異常検出装置における異常検出制御のフローチャートである。 図3の廃熱回収機の異常検出処理についてのサブルーチンを示したフローチャートである。 図3の第1電磁弁の異常検出処理についてのサブルーチンを示したフローチャートである。 図3のベーン型ポンプの異常検出処理についてのサブルーチンを示したフローチャートである。 図3の凝縮器の異常検出処理についてのサブルーチンを示したフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態を図面と共に詳細に説明する。
図1は本実施例におけるランキンサイクルシステム1の異常検出装置(以下、単に、「異常検出装置」と言う。)100の概略構成を示した説明図である。ランキンサイクルシステム1は内燃機関2、冷媒通路3、廃熱回収機4を備えている。ランキンサイクルシステム1は、内燃機関2を循環する冷媒をランキンサイクルの作動流体として用いる。内燃機関2の本体20は、冷媒へ廃熱を付与して、冷媒を蒸気化する。
本体20は、ブロック側ウォータジャケット21aが形成されたシリンダブロック20aと、ヘッド側ウォータジャケット21bが形成されたシリンダヘッド20bとを備えている。ブロック側ウォータジャケット21aとヘッド側ウォータジャケット21bとは、冷媒通路3と接続されている。冷媒は、ヘッド側ウォータジャケット21bから冷媒通路3へ流れ込み、冷媒通路3からブロック側ウォータジャケット21aへ流れ込む。すなわち、冷媒通路3は、ヘッド側ウォータジャケット21b、及びブロック側ウォータジャケット21aとともに、冷媒が循環するループ状の経路を形成している。図中に示す矢印は冷媒の流れる方向を示している。
冷媒通路3には、冷媒が流れる上流側から順に、気液分離器5、過熱器7、廃熱回収機4、凝縮器8、凝縮タンク9、ベーン型ポンプ10、逆止弁11、サーモスタット19、ウォータポンプ12が配置されている。ウォータポンプ12が稼働することにより、冷媒通路3、ブロック側ウォータジャケット21a、及びヘッド側ウォータジャケット21b内の冷媒が流動する。
内燃機関2の運転時において、ブロック側ウォータジャケット21aとヘッド側ウォータジャケット21b内の冷媒は、シリンダブロック20a、シリンダヘッド20bを冷却する。冷媒はシリンダブロック20a、シリンダヘッド20bを冷却する際に、シリンダブロック20a、シリンダヘッド20bから熱を受けとることにより温度が上昇する。ここで熱を受けとった冷媒の一部は蒸気化する。
ウォータポンプ12の稼動により冷媒通路3内に流れが生じると、ブロック側ウォータジャケット21a及びヘッド側ウォータジャケット21b内の冷媒は、本体20の下流側に位置する気液分離器5へ送られる。気液分離器5は、冷媒を気相冷媒(蒸気)と液相冷媒とに分離する。気液分離器5の下流側には、過熱器7が配置されており、気液分離器5と過熱器7とは通路31、及び通路32で接続されている。通路31と通路32とは冷媒通路3の一部であって、通路32は本発明の液相冷媒通路に相当する。通路31は気液分離器5において分離された気相の冷媒が通り、通路32は気液分離器5において分離された液相の冷媒が通るように構成されている。通路32には第1電磁弁13が設けられている。この第1電磁弁13は本発明の制御弁に相当する。第1電磁弁13が開弁すると、気液分離器5から過熱器7へ向かって通路32内を液相の冷媒が送られる。このように、過熱器7内の液相の冷媒が不足した場合、気液分離器5から液相の冷媒を供給できるように構成されている。
過熱器7は、気相の冷媒および液相の冷媒へ内燃機関2の廃熱を付与する。具体的には、過熱器7は、液相の冷媒を蒸気化する蒸発部7aと気相の冷媒へ熱を付与して高温化する過熱部7bとを備えている。過熱器7の内部には冷媒が通る通路と、内燃機関2から排出される排ガスが通る通路とが別個に形成されており、過熱器7内において、冷媒と排ガスとが熱交換するように構成されている。この構成により、蒸発部7a内の液相の冷媒は排ガスから熱を得て蒸気化する。蒸気化した(気相の)冷媒は過熱部7bへ移動する。過熱部7b内の気相の冷媒は、排ガスから熱を得て高温高圧の蒸気となる。なお、過熱部7bは蒸発部7aよりも高温の排ガスと接触するように配置されている。
過熱器7内で排ガスから熱を得て高温高圧となった気相の冷媒(蒸気)は、廃熱回収機4へと送られる。廃熱回収機4は、冷媒が受けとった内燃機関2の廃熱のエネルギーを回収する装置である。廃熱回収機4は、超音速ノズル41、タービン42、発電機43、蓄電池44、シャフト45を備えた廃熱回収用のユニットである。高温高圧の蒸気は超音速ノズル41からタービン42へと噴きつけられる。これにより、タービン42が回転する。タービン42と発電機43とはシャフト45で接続されており、タービン42が所定の回転数、及びトルクを得ると、発電機43において安定した発電が可能となる。発電機43において発生した電気は蓄電池44に蓄えられる。このようにして、廃熱回収機4は、内燃機関2の廃熱により蒸気化した冷媒からエネルギーを回収する。
廃熱回収機4においてタービン42に噴きつけられた蒸気は、通路33を通り、凝縮器8へ送られる。この通路33は冷媒通路3の一部である。凝縮器8は、通路33を通り送られてくる気相の冷媒を液相へと凝縮する。凝縮器8は細分化した管路へ冷媒を送り、大気との熱交換を促進することにより冷媒を冷却する。また、内燃機関2には凝縮器8へ大気を強制的に供給する冷却ファン14が設けられている。また、凝縮器8の排出口には、凝縮ヘッダタンク15が設けられており、凝縮器8で凝縮した冷媒が一時的に蓄えられる。
凝縮ヘッダタンク15内の冷媒は、その後、凝縮タンク9へ送られる。凝縮タンク9に蓄えられた冷媒は、ベーン型ポンプ10により下流側へ送られる。ベーン型ポンプ10は、凝縮ヘッダタンク15と本体20との間に位置する。ベーン型ポンプ10により圧送された冷媒はウォータポンプ12により、ブロック側ウォータジャケット21aへと供給され、内燃機関2内を循環する。また、ベーン型ポンプ10とウォータポンプ12の間の逆止弁11は、ベーン型ポンプ10へ冷媒が逆流することを防止する。また、サーモスタット19と気液分離器5の底部とを連通するように通路34が形成されている。通路34は冷媒通路3の一部である。サーモスタット19は冷媒の温度により冷媒の通路を変更する。すなわち、サーモスタット19は、冷媒が所定の温度以上のときに、ベーン型ポンプ10からの冷媒がウォータポンプ12へ流入するように通路を接続し、凝縮器8で冷却された冷媒をウォータポンプ12、ひいては内燃機関2の本体20へ導入する。一方、サーモスタット19は、冷媒が所定の温度未満のときに、ベーン型ポンプ10とウォータポンプ12とを接続する通路を遮断して、気液分離器5内の冷媒を内燃機関2の本体20へ導入する。サーモスタット19とウォータポンプ12とは、共に動作することにより内燃機関2の本体20へ冷媒を供給する冷媒供給部として機能する。
ここで、ベーン型ポンプ10の構成を説明する。図2はベーン型ポンプ10の内部構造を示した説明図である。ベーン型ポンプ10は、円形のカムリング101に対し、ロータ102が偏心した状態で配置されている。ロータ102内には、ベーン103が埋没可能に組み込まれている。ベーン103はスプリング104によりカムリング101の壁面側に押付けられている。ロータ102が回転すると、ベーン103はスプリング104により加えられる力と、遠心力とによりカムリング101の壁面側へ押付けられるため、ベーン103の先端部がカムリング101の壁面に接触したまま移動する。吸い込み側のポート105では、ロータ102が回転するに従って、冷媒がベーン103により押し込まれてポンプ内部に吸い込まれる。反対に、送り出し側のポート106では、冷媒がベーン103により押し出される。ベーン型ポンプ10は電動式のポンプであって、後述のECU50からの駆動指令に従って稼働する。
上記のように、冷媒は本体20、及び過熱器7において、内燃機関2の廃熱を回収し、高温高圧の蒸気となる。廃熱回収機4は、この蒸気化した冷媒の熱エネルギーを電気エネルギーへと変換して回収する。蒸気化した冷媒は凝縮器8において再び液体状態に凝縮され、再度、本体20へ送られて、ランキンサイクルシステム1内を循環する。従って、ランキンサイクルシステム1は、冷媒を作動流体とするランキンサイクルを構成している。
また、このランキンサイクルシステム1はバイパス通路16を備えている。バイパス通路16は通路31と通路33とを接続している。バイパス通路16には、第2電磁弁17が設けられている。第2電磁弁17が開弁するとき、気液分離器5内で分離された気相の冷媒がバイパス通路16を通る。バイパス通路16を通る気相の冷媒は、過熱器7、廃熱回収機4をバイパスする。
さらに、ランキンサイクルシステム1は、本体20内の冷媒温度を検出する水温センサ51、内燃機関2の排ガス温度を検出する排ガス温度センサ52、気液分離器5内における液相の冷媒の液面レベルを検出する液面センサ53、過熱器7内の気相の冷媒(蒸気)の温度を検出する蒸気温度センサ54、過熱器7通過後の冷媒の蒸気圧を検出する圧力センサ55、タービン42の回転数を検出する回転数センサ56、凝縮器8通過後の冷媒の温度を検出する凝縮水温度センサ57、凝縮ヘッダタンク15内における液相の冷媒の液面レベルを検出するヘッダタンク液面センサ58を備えている。特に、液面センサ53は気液分離器5内における液相の冷媒の液面レベルを検出して、気液分離器5内の液相の冷媒量を検出できる。また、ヘッダタンク液面センサ58は凝縮ヘッダタンク15内における液相の冷媒の液面レベルを検出して、凝縮ヘッダタンク15内の液相の冷媒量を検出できる。
これらのセンサの位置は以下のとおりである。水温センサ51はヘッド側ウォータジャケット21b内に設けられている。排ガス温度センサ52は排気管18に設けられている。液面センサ53は気液分離器5内に設けられている。蒸気温度センサ54は過熱器7の過熱部7b内に設けられている。圧力センサ55は超音速ノズル41へ供給する冷媒通路3内に設けられている。回転数センサ56はタービン42のシャフト45に設けられている。凝縮水温度センサ57及びヘッダタンク液面センサ58は凝縮ヘッダタンク15内に設けられている。
これらのセンサは、ECU(Electronic Control Unit)50と接続されている。ECU50は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、入出力ポートを双方向バスで接続した公知の形式のディジタルコンピュータからなり、ランキンサイクルシステム1や内燃機関2の制御のために設けられている各種センサや作動装置と信号をやり取りして制御する。特に、本実施形態では、ECU50は、水温センサ51、排ガス温度センサ52、液面センサ53、蒸気温度センサ54、圧力センサ55、回転数センサ56、凝縮水温度センサ57、ヘッダタンク液面センサ58のそれぞれと電気的に接続されている。また、ECU50は、第1電磁弁13、第2電磁弁17、ベーン型ポンプ10、冷却ファン14のそれぞれと電気的に接続されており、各種センサの取得する情報に基づいて、第1電磁弁13、第2電磁弁17の開閉状態を制御し、ベーン型ポンプ10、冷却ファン14の運転を制御する。なお、第1電磁弁13は通電により開弁し、通電を停止すると閉弁する構成となっている。
さらに、ECU50は本発明の冷媒供給異常検出部として機能する。すなわち、ECU50は内燃機関2の冷媒供給部の異常を検出する。ここで内燃機関2の冷媒供給部の異常とは、ウォータポンプ12の故障、サーモスタット(図示しない)の作動不良をいう。また、ECU50は本発明の制御弁異常検出部として機能する。すなわち、ECU50は、内燃機関2の冷媒供給部に異常が検出されないとき、気液分離器5内の液相冷媒量、過熱器7内の気相冷媒の温度に基づいて、第1電磁弁13の異常を検出する。さらに、第1電磁弁13に異常がみられない場合、凝縮ヘッダタンク15内の液相冷媒量に基づいて、ベーン型ポンプ10の異常を検出する。
次に、異常検出装置100のランキンサイクルシステム1の異常を検出する制御について説明する。図3は異常検出装置100における異常検出制御のフローチャートである。この異常検出制御はECU50により行われる。以下、本実施例の異常検出制御について図3を参照しつつ説明する。
ECU50はステップS1において、ランキンサイクルシステム1が稼動中か否かを判断する。ECU50は、ランキンサイクルシステム1が稼動中であるか否かについて、本体20内の冷媒温度、及び本体20から排出される排ガス温度に基づいて判断する。ランキンサイクルシステム1は、蒸気が発生しなければ稼動できない。すなわち、本体20内の冷媒温度、及び本体20の排ガス温度が蒸気を発生できる所定範囲内の温度であるとき、ランキンサイクルシステム1が稼働できる。ECU50は水温センサ51により検出される本体20内の冷媒温度、及び排ガス温度センサ52が検出する排ガス温度が所定範囲内である場合、ランキンサイクルシステム1が稼働中であると判断する。ECU50はステップS1においてYESと判断する場合、すなわち、ランキンサイクルシステム1が稼動中である場合、ステップS2へ進む。
ECU50はステップS2において、内燃機関2の冷媒供給部が正常か否かを判断する。このステップでは、ウォータポンプ12、サーモスタット19の作動不良を検出する。ウォータポンプ12、サーモスタット19が作動不良を起こしていない場合、内燃機関2の冷媒供給部が正常であるとする。ウォータポンプ12が故障した場合冷媒の吐出量(循環量)が減少するため、凝縮器8において冷却できる冷媒量が減少し、本体20内の冷媒の温度が適温を超えて連続的に上昇する。従って、水温センサ51の測定値が、冷媒の適温を超えて異常な上昇を継続する場合、ウォータポンプ12の故障と判断する。また、サーモスタット19がベーン型ポンプ10からの冷媒をウォータポンプ12へ流入させる状態で故障した場合、冷媒が常に凝縮器8において冷却された冷媒が常に本体20内へ供給されるため、水温センサ51で測定される温度が低下する、または上昇しなくなる。従って、内燃機関2が始動して一定時間経過後に、水温センサ51の測定値が上昇していない、もしくは継続的に低下している場合、サーモスタット19がベーン型ポンプ10からの冷媒をウォータポンプ12へ流入させる状態で故障していると判断する。一方、サーモスタット19がベーン型ポンプ10からの冷媒を遮断する状態で故障した場合、凝縮器8で冷却された冷媒が本体20内へ供給されないので、冷媒の温度は連続的に上昇する。この場合には、上記のウォータポンプ12の故障時に比べて、冷媒の温度は安定して高くなる。従って、水温センサ51の測定値が安定して上昇を継続する場合、サーモスタット19が凝縮器8へ通じる通路を閉じたまま故障していると判断する。ECU50はステップS2において、内燃機関2の冷媒供給部が正常であると判断すると、ステップS10へ進む。
ECU50はステップS10において、廃熱回収機4の異常検出処理を行う。ECU50はステップS10の処理を終えると、次にステップS20において、第1電磁弁13の異常検出処理を行う。第1電磁弁13の異常検出処理において、ECU50は、気液分離器5内の液相の冷媒の量が所定範囲外であり、過熱器7の気相の冷媒の温度が所定範囲外であるとき、第1電磁弁13が異常であると判定する。ECU50はステップS20の処理を終えると、次にステップS30において、ベーン型ポンプ10の異常検出処理を行う。ベーン型ポンプ10の異常検出処理において、ECU50は、気液分離器5内の液相冷媒の量が所定範囲外であり、過熱器7内の気相冷媒の温度が所定範囲内であり、凝縮ヘッダタンク15内の液相冷媒の量が所定範囲外であるとき、ベーン型ポンプ10が異常であると判断する。ECU50はステップS30の処理を終えると、次にステップS40において、凝縮器8の異常検出処理を行う。ECU50はステップS40の処理を終えるとリターンとなる。ステップS10の廃熱回収機4の異常検出処理、ステップS20の第1電磁弁13の異常検出処理、ステップS30のベーン型ポンプ10の異常検出処理、ステップS40の凝縮器8の異常検出処理については、下記で詳細に説明する。
ところで、ECU50はステップS2においてNOと判断する場合、すなわち、内燃機関2の冷媒供給部が正常でないと判断すると、ステップS3へ進む。
ECU50はステップS3において、内燃機関2の冷媒供給部が異常であると判定し、記憶装置(メモリ、RAM、ROM)に記録する。次に、ECU50はステップS4において、制限運転モードへ移行する。制限運転モードは内燃機関2の出力を制限する運転である。また、このとき、異常検出装置100は操作者に対して、制限運転モードへ移行したことを通知し、ランキンサイクルシステム1に異常が生じていることを通知する。
ECU50はステップS4の処理を終えると、異常検出制御を終了する。また、ECU50はステップS1においてNOと判断する場合、すなわち、ランキンサイクルシステム1が稼動中でない場合にも、異常検出制御を終了する。
次に、ステップS10の廃熱回収機4の異常検出処理について詳細に説明する。図4はステップS10の廃熱回収機4の異常検出処理についてのサブルーチンを示したフローチャートである。以下、廃熱回収機4の異常検出処理について、図4を参照しつつ説明する。
ECU50はステップS11において、ランキンサイクルシステム1の出力が安定しているか否かを判定する。ランキンサイクルシステム1では、出力が安定するまでの間、応答遅れが起きる。ランキンサイクルシステム1の出力が安定すると、この応答遅れが所定値A以下となるので、応答遅れが所定値A以下である場合、ランキンサイクルシステム1の出力が安定したと判断する。ランキンサイクルシステム1の出力が安定するまでは、センサの測定値の変化が機器の異常によるものなのか、ランキンサイクルの変動によるものなのか判断がつかないため、この処理が行われる。ECU50はステップS11においてYESと判断する場合、すなわち、ランキンサイクルシステムの出力が安定している場合、ステップS12へ進む。
ECU50はステップS12において、正常時のタービン42の回転数Nを読み込む。正常時のタービン42の回転数は、内燃機関2の運転条件から算出される冷媒の蒸気量、廃熱回収機4へ導入される蒸気の圧力、並びにこれらの蒸気量、及び圧力の値から予め構成されたタービン回転数マップから読みこまれる。ここで、冷媒の蒸気量は、本体20内の冷媒温度、内燃機関2の排ガスの温度、内燃機関2が備えるクランクシャフト(図示していない)の回転数、内燃機関2の負荷その他内燃機関2の運転状態を示す情報に基づいて算出される。廃熱回収機4へ導入される蒸気の圧力は、圧力センサ55が検出する過熱器7通過後の冷媒の蒸気圧である。ECU50はステップS12の処理を終えるとステップS13へ進む。
ECU50はステップS13において、過熱器7の出口における蒸気圧力Pがマップから取得した回転数Nと所定値Bの積よりも小さいか否かを判断する。ECU50はステップS13においてYESと判断する場合、すなわち、過熱器7の出口における蒸気圧力Pが回転数Nと所定値Bの積よりも小さい場合、ステップS14へ進む。
実測値の蒸気圧力Pがマップから取得した回転数Nに基づき、推定された値N×Bより小さい場合、過熱器7における蒸気から推定される回転が得られていないため、蒸気の漏洩が生じていることが考えられる。したがって、ECU50はステップS14において、廃熱回収機4の上流側における冷媒の漏洩と判定し、記憶装置に記録する。ここでの廃熱回収機4の上流側とは、気液分離器5から廃熱回収機4へ至る経路、すなわち、通路31、過熱器7、超音速ノズル41へ冷媒を導入する冷媒通路を示している。ECU50はステップS14の処理を終えると、ステップS15へ進む。
ECU50はステップS15において、第2電磁弁17を開弁する。第2電磁弁17を開弁したことにより、気液分離器5において分離された気相の冷媒(蒸気)は、バイパス通路16を通り、通路33へ送られる。これにより、過熱器7及び廃熱回収機4への蒸気の進入が抑制される。したがって、冷媒の漏洩が考えられる箇所への蒸気の進入が防がれるため、冷媒の漏洩を抑制できる。さらに、ECU50は次のステップS16において制限運転モードへ移行する。また、操作者に対して、制限運転モードへ移行したことを通知し、ランキンサイクルシステム1に異常が生じていることを通知する。なお、この状況下において、第1電磁弁13も閉弁している。
ECU50はステップS16の処理を終えると異常検出制御を終了する。また、ECU50はステップS11においてNOと判断する場合、すなわち、ランキンサイクルシステムの出力が安定していない場合にも、異常検出制御を終了する。
ところで、ECU50はステップS13においてNOと判断する場合、すなわち、過熱器7の出口における蒸気圧力Pが回転数Nと所定値Bの積以上である場合、ステップS17へ進む。
過熱器7の出口における蒸気圧力Pが回転数Nと所定値Bの積以上である場合、蒸気の漏洩は想定されない。このため、別の機器に異常がないかを検出する処理を行う。ECU50はステップS17において、廃熱回収機4のタービン42の回転数Nrがマップから取得した回転数Nと所定値Cの積よりも小さいか否かを判断する。ECU50はステップS17においてYESと判断する場合、すなわち、廃熱回収機4のタービン42の回転数Nrがマップから取得した回転数Nと所定値Cの積よりも小さい場合、ステップS18へ進む。
実測値のタービン42の回転数Nrがマップから取得した回転数Nに基づき、推定された値N×Cよりも小さい場合、廃熱回収機4に何らかの異常が考えられる。したがって、ECU50はステップS18において、廃熱回収機4に異常があると判定し、記憶装置に記録する。ECU50はステップS18の処理を終えると、ステップS15、ステップS16へ進む。これにより、異常があると考えられる廃熱回収機4への蒸気の進入が抑制される。この操作により、ランキンサイクルシステム1における内燃機関2から得られる廃熱エネルギーの回収を停止する一方で、内燃機関2における冷却能力を維持し、内燃機関2の運転を維持する。また、操作者に対して、制限運転モードへ移行したことを通知し、ランキンサイクルシステム1に異常が生じていることを通知する。
一方、ECU50はステップS17においてNOと判断する場合、すなわち、廃熱回収機4のタービン42の回転数Nrがマップから取得した回転数Nと所定値Cの積以上である場合、廃熱回収機4には異常がないと判断して、廃熱回収機4の異常検出処理のサブルーチンを終了し、ステップS20の第1電磁弁13の異常検出処理へ進む。
以上のように、廃熱回収機4の異常検出処理では、内燃機関2の冷媒供給部の異常がないことを判断した後、廃熱回収機4(タービン系)の異常を検出する。このため、内燃機関2の冷媒供給部の異常なのか、廃熱回収機4の異常なのかが検出可能である。
次に、ステップS20の第1電磁弁13の異常検出処理について詳細に説明する。図5はステップS20の第1電磁弁13の異常検出処理についてのサブルーチンを示したフローチャートである。以下、第1電磁弁13の異常検出処理について、図5を参照しつつ説明する。
ECU50はステップS21において、液面センサ53により検出される気液分離器5内における液相の冷媒の液面レベルLwを取得する。また、ECU50はステップS21において、蒸気温度センサ54が検出する過熱器7内の蒸気温度Tsを取得する。ECU50はステップS21の処理を終えると、ステップS22へ進む。
ECU50はステップS22において、気液分離器5内における液相の冷媒の液面レベルLwが許容最低液面レベルL1よりも低いか否かを判断する。ランキンサイクルシステム1が正常運転をしていると判断される場合、気液分離器5内の液相の冷媒量は所定の範囲にある。許容最低液面レベルL1はランキンサイクルシステム1が正常運転をしていると判断される際の気液分離器5内の液相の冷媒の最小許容量のときに液面センサ53が示す液面レベルである。この許容最低液面レベルL1のときの液相冷媒量が本発明の第1閾値に相当する。ECU50はステップS22においてYESと判断する場合、すなわち、気液分離器5内における液相の冷媒の液面レベルLwが許容最低液面レベルL1よりも低い場合、ステップS23へ進む。
ECU50はステップS23において、過熱器7内の蒸気温度Tsが許容最低温度T1よりも低いか否かを判断する。ランキンサイクルシステム1が正常運転をしていると判断される場合、過熱器7内の蒸気の温度は所定の範囲にある。許容最低温度T1はランキンサイクルシステム1が正常に動作するときの蒸気の最低許容温度である。また、この許容最低温度T1が本発明の第2閾値に相当する。ECU50はステップS23においてYESと判断する場合、すなわち、過熱器7内の蒸気温度Tsが許容最低温度T1よりも低い場合、ステップS24へ進む。
気液分離器5内の液相の冷媒量が少なくなるのは、第1電磁弁13を開弁して過熱器7へ液相の冷媒を供給するからである。このように、過熱器7へ液相の冷媒を供給する場合では、過熱器7において、タービン42において安定したエネルギー回収が可能な蒸気を発生できる条件が整っている。このとき、過熱器7に異常がない状態であれば、過熱器7内の蒸気は高温高圧である。反対に、過熱器7において、タービン42において安定したエネルギー回収が可能な蒸気を発生できる条件でない場合、すなわち、過熱器7内の蒸気温度が低い場合には、第1電磁弁13を閉弁して過熱器7への液相の冷媒の供給を遮断する。しかしながら、ステップS24に到達する場合には、気液分離器5内の液相の冷媒量が少ないうえに、過熱器7の蒸気の温度も低い。これは、第1電磁弁13を閉弁しなければならないにもかかわらず、第1電磁弁13の作動不良が生じて開弁状態で固着してしまい、気液分離器5から過熱器7へ液相の冷媒が過剰に流れ出ていることが考えられる。
したがって、ECU50はステップS24に到達している場合には、第1電磁弁13の作動不良と判定し、記憶装置に記録する。ここでの作動不良は、第1電磁弁13が開弁状態で固着したことを示している。第1電磁弁13が閉じない理由のひとつに、冷媒通路3内にごみが混入し、ごみが第1電磁弁13の開口部に挟まり、閉弁することを妨げていることがあげられる。ECU50はステップS24の処理を終えると、ステップS25へ進む。
ECU50はステップS25において、第2電磁弁17を開弁する。第2電磁弁17を開弁したことにより、気液分離器5において分離された気相の冷媒(蒸気)はバイパス通路16を通り、通路33へ送られる。これにより、冷媒が凝縮器8へと送られる。この操作により、ランキンサイクルシステム1における内燃機関2から得られる廃熱エネルギーの回収を停止する一方で、内燃機関2内の冷媒が循環する経路が維持されるので、内燃機関2の冷却能力を維持し、内燃機関2を保護することができる。
次に、ECU50はステップS26において、制限運転モードへ移行する。また、操作者に対して制限運転モードへ移行したことを通知し、ランキンサイクルシステム1に異常が生じていることを通知する。そして、ECU50はステップS26の処理を終えると、異常検出制御を終了する。
一方、ECU50はステップS22においてNOと判断する場合、すなわち、気液分離器5内における液相の冷媒の液面レベルLwが許容最低液面レベルL1以上である場合、ステップS27へ進む。
ECU50はステップS27において、気液分離器5内における液相の冷媒の液面レベルLwが許容最高液面レベルL2よりも高いか否かを判断する。許容最高液面レベルL2はランキンサイクルシステム1が正常運転をしていると判断される際の気液分離器5内の液相の冷媒の最大許容量のときに液面センサ53が示す液面レベルである。この許容最高液面レベルL2のときの液相冷媒量が本発明の第3閾値に相当する。ECU50はステップS27においてYESと判断する場合、すなわち、気液分離器5内における液相の冷媒の液面レベルLwが許容最高液面レベルL2よりも高い場合、ステップS28へ進む。
ECU50はステップS28において、過熱器7内の蒸気温度Tsが許容最高温度T2よりも高いか否かを判断する。許容最高温度T2はランキンサイクルシステム1が正常に動作するときの蒸気の最高許容温度である。この許容最高温度T2が本発明の第4閾値に相当する。ECU50はステップS28においてYESと判断する場合、すなわち、過熱器7内の蒸気温度Tsが許容最高温度T2よりも高い場合、ステップS29へ進む。
ステップS29へ到達する場合、気液分離器5において、液相の冷媒が過剰に存在するにもかかわらず、過熱器7内で蒸気の温度が過度に上昇している。この原因として、気液分離器5から過熱器7へ液相の冷媒が供給されていないことが考えられる。すなわち、通路32を冷媒が流れていないことが考えられる。通路32を冷媒が流れない原因は、第1電磁弁13が閉弁状態で固着したことや第1電磁弁13に詰まりが生じていることが考えられる。したがって、ECU50はステップS29において、第1電磁弁13の作動不良と判定し、記憶装置に記録する。ここでの作動不良は、第1電磁弁13が閉弁状態で固着したこと、もしくは、電気系の異常により、第1電磁弁13への電気信号が正常に伝達できなくなっていることを示している。ECU50はステップS29の処理を終えると、ステップS25、ステップS26へ進む。以降の処理は上記で説明したステップS25、ステップS26と同様である。
ところで、ECU50はステップS23においてNOと判断する場合、すなわち、過熱器7内の蒸気温度Tsが許容最低温度T1以上である場合、第1電磁弁13の異常検出処理のサブルーチンを終了して、ステップS30のベーン型ポンプ10の異常検出処理のaへ進む。
また、ECU50はステップS28においてNOと判断する場合、すなわち、過熱器7内の蒸気温度Tsが許容最高温度T2以下である場合、第1電磁弁13の異常検出処理のサブルーチンを終了して、ステップS30のベーン型ポンプ10の異常検出処理のbへ進む。
ところで、ECU50はステップS27においてNOと判断する場合、すなわち、気液分離器5内における液相の冷媒の液面レベルLwが許容最高液面レベルL2以下である場合、第1電磁弁13の異常検出処理のサブルーチンを終了して、ステップS40の凝縮器8の異常検出処理へ進む。
以上のように、第1電磁弁13の異常検出処理では、ECU50は、内燃機関2の冷媒供給部に異常が検出されないとき、気液分離器5内の液相冷媒量、過熱器7内の気相冷媒の温度に基づいて、第1電磁弁13の異常を検出する。さらに、第1電磁弁13の異常を検出した際に、ランキンサイクルの稼働を停止することにより、内燃機関2を保護することができる。
次に、ステップS30のベーン型ポンプ10の異常検出処理について詳細に説明する。図6はステップS30のベーン型ポンプ10の異常検出処理についてのサブルーチンを示したフローチャートである。以下、ベーン型ポンプ10の異常検出処理について、図6を参照しつつ説明する。
初めに、図6のフローチャートのaの結合子からの入力について説明する。ECU50はaの結合子からステップS31へ進む。
ECU50はステップS31において、凝縮ヘッダタンク15内における液相冷媒の量Vwが許容最大量V1より多いか否かを判断する。凝縮ヘッダタンク15内における液相冷媒の量Vwは、ヘッダタンク液面センサ58が測定する凝縮ヘッダタンク15内の液面レベルから算出される。許容最大量V1はランキンサイクルシステム1が正常に運転されていると認められる場合の凝縮ヘッダタンク15内の液相冷媒量の最大値である。ECU50はステップS31においてYESと判断する場合、すなわち、凝縮ヘッダタンク15内における液相冷媒の量Vwが許容最大量V1より多い場合、ステップS32へ進む。
ECU50はステップS32において、ベーン型ポンプ10の作動不良と判定し、記憶装置に記録する。ここでの作動不良は、ベーン型ポンプ10の閉固着または作動停止である。閉じ固着は、ベーン型ポンプ10のロータ102が、カムリング101とベーン103との摺動部分が何らかの理由で固着したことにより、ロータ102が回転不良となり、冷媒の圧送ができなくなった作動不良である。また、作動停止は、ロータ102の回転に係る駆動段が故障した場合による作動不良である。ベーン型ポンプ10が閉固着もしくは作動停止に陥ると、冷媒の循環を停止してしまうので、凝縮ヘッダタンク15内の液相冷媒の量が増加する。また、気液分離器5内へ供給される液相冷媒量も減少してしまう。従って、ステップS32へ到達する条件、すなわち、気液分離器5内の液相冷媒量が少ない状況で、第1電磁弁13に異常がみられず、凝縮ヘッダタンク15内の液相冷媒の量が多い場合、ベーン型ポンプ10の閉固着、もしくは作動停止が発生していると判断する。ECU50はステップS32の処理を終えると、ステップS33、ステップS34の処理へ進む。
ECU50はステップS33において、第2電磁弁17を開弁する。第2電磁弁17を開弁したことにより、気液分離器5において分離された気相の冷媒(蒸気)はバイパス通路16を通り、通路33へ送られる。冷媒は、過熱器7と廃熱回収機4とをバイパスするので、冷媒への廃熱の回収量が低減するとともに、ランキンサイクルシステム1における内燃機関2から得られる廃熱エネルギーの回収を停止する。その一方で、冷媒の温度が低下するため、凝縮器8において冷媒を冷却する負担が低減し、過剰の蒸気の流入による破損を防止する。
次に、ECU50はステップS34において、制限運転モードへ移行する。これにより、内燃機関2を作動可能な領域で運転することができ、安全に停止することができる。また、操作者に対して制限運転モードへ移行したことを通知し、ランキンサイクルシステム1に異常が生じていることを通知する。ECU50はステップS34の処理を終えると、異常検出制御を終了する。
ところで、ECU50はステップS31においてNOと判断する場合、すなわち、凝縮ヘッダタンク15内における液相冷媒の量Vwが許容最大量V1以下である場合、ステップS35へ進む。
ECU50はステップS35において、気液分離器5が破損していると判定し、記憶装置に記録する。すなわち、ECU50は、気液分離器5内の液相冷媒の量が第1閾値未満であり、過熱器7内の気相冷媒の温度が第2閾値以上であり、凝縮ヘッダタンク15内の液相冷媒の量が許容最大量V1以下であるとき、気液分離器5が破損していると判断する。ECU50はステップS35の処理を終えると、ステップS33、ステップS34の処理へ進む。以降の処理は上記で説明したステップS33、ステップS34と同様である。
ステップS31、ステップS32、ステップS35の処理により、ベーン型ポンプ10の閉固着の検出を行うとともに、気液分離器5の故障の検出を行うことができる。この結果、ランキンサイクルシステム1の作動不良の原因がベーン型ポンプ10の閉固着によるものなのか、気液分離器5の故障によるものなのか判別できる。
次に、図6のフローチャートのbの結合子からの入力について説明する。ECU50はbの結合子からステップS36へ進む。
ECU50はステップS36において、凝縮ヘッダタンク15内における液相冷媒の量Vwが許容最小量V2より少ないか否かを判断する。許容最小量V2はランキンサイクルシステム1が正常に運転されていると認められる場合の凝縮ヘッダタンク15内の液相冷媒量の最小値である。ECU50はステップS36においてYESと判断する場合、すなわち、凝縮ヘッダタンク15内における液相冷媒の量Vwが許容最小量V2より少ない場合、ステップS37へ進む。
ECU50はステップS37において、ベーン型ポンプ10の作動不良と判定し、記憶装置に記録する。ここでの作動不良は、ベーン型ポンプ10の開固着、もしくはごみ噛み込みによる閉じ不良である。開固着は、以下の理由でベーン型ポンプ10のシール性が失われ、駆動時以外に冷媒が自由に流動してしまう作動不良である。シール性が失われる理由は、本来ベーン103の先端がカムリング101の壁面に接触したまま動作するところ、スプリング104の劣化などにより、ベーン103をカムリング101の壁面側へ押付ける力が低下し、ベーン103の先端がカムリング101の壁面に接触できなくなるためである。また、ごみ噛み込みによる閉じ不良はベーン103の先端側にごみが付着してシール性が失われたことにより、駆動時以外に冷媒が自由に流動してしまう作動不良である。ベーン型ポンプ10が開固着、もしくはごみ噛み込みによる閉じ不良に陥ると、冷媒が自由に流動しているため、ベーン型ポンプ10が停止状態であったとしても、凝縮ヘッダタンク15内の液相冷媒が流れ出てしまう。流れ出た液相冷媒は、気液分離器5へ供給されるため、気液分離器5内の液相冷媒量が増加する。従って、ステップS37へ到達する条件、すなわち、気液分離器5内の液相冷媒量が多い状況で、第1電磁弁13に異常がみられず、凝縮ヘッダタンク15内の液相冷媒の量が少ない場合、ベーン型ポンプ10の開固着、もしくはごみ噛み込みによる閉じ不良が発生していると判断する。ECU50はステップS37の処理を終えると、ステップS33、ステップS34へ進む。以降の処理は上記で説明したステップS33、ステップS34と同様である。
なお、ベーン型ポンプ10の開固着、もしくはごみ噛み込みによる閉じ不良の場合、冷媒の動きは、ベーン型ポンプ10の上流側及び下流側の液量、鉛直方向の配置位置(上下位置)に基づき定まることが考えられる。すなわち、ベーン型ポンプ10の上流側及び下流側の液量、鉛直方向の配置位置(上下位置)によっては、開固着、もしくはごみ噛み込みによる閉じ不良が原因で、気液分離器5内の液相冷媒量が減少し、凝縮ヘッダタンク15内の液相冷媒量が増加することとなるため、上記ステップS32に到達することとなる。従って、このような場合には、ステップS32において、ベーン型ポンプ10の開固着、もしくはごみ噛み込みによる閉じ不量も推定するようにしてもよい。
一方、ECU50はステップS36においてNOと判断する場合、すなわち、凝縮ヘッダタンク15内における液相冷媒の量Vwが許容最小量V2以上である場合、ステップS38へ進む。
ECU50はステップS38において、内燃機関2の冷媒供給部に異常の疑いがあると判断し、図3の異常検出装置100における異常検出制御のcへ進む。ステップS38へ到達する場合、第1電磁弁13、廃熱回収機4、気液分離器5、ベーン型ポンプ10のいずれにも異常が検出されていない。このため、内燃機関2の冷媒供給部の異常を疑い、再度、内燃機関2の冷媒供給部の異常について判断する。従って、ECU50は、気液分離器5内の液相冷媒の量が第3閾値より多く、過熱器7内の気相冷媒の温度が第4閾値以下であり、凝縮ヘッダタンク15内の液相冷媒の量が許容最小量V2以上であるとき、内燃機関2の冷媒供給部の異常についての判断をやり直す。
ステップS36、ステップS37、ステップS38の処理により、ベーン型ポンプ10の開固着の検出を行うとともに、内燃機関2の冷媒供給部の異常を再度判断できる。この結果、ランキンサイクルシステム1の作動不良の原因がベーン型ポンプ10の開固着によるものなのか、内燃機関2の冷媒供給部の異常によるものなのか判別できる。
以上より、ベーン型ポンプ10の異常検出処理では、廃熱回収機4、第1電磁弁13に異常が検出されない状態で、ベーン型ポンプ10の異常検出を実行する。異常検出制御において、気液分離器5内の液相冷媒の量が所定範囲外であり、過熱器7の気相冷媒の温度が所定範囲内であるとき、凝縮ヘッダタンク15内の液量に基づいて、ベーン型ポンプ10の異常を判定し、ベーン型ポンプ10の異常を検出できる。また、ベーン型ポンプ10に異常が検出されない状態では、気液分離器5の異常を判定することや内燃機関2の冷媒供給部に異常があることを疑い、内燃機関2の冷媒供給部の異常検出をやり直す。
次に、ステップS40の凝縮器8の異常検出処理について詳細に説明する。図7はステップS40の凝縮器8の異常検出処理についてのサブルーチンを示したフローチャートである。以下、凝縮器8の異常検出処理について、図7を参照しつつ説明する。
ECU50はステップS41において、凝縮水温度センサ57が検出する凝縮器8通過後の冷媒の温度Twを取得する。ECU50はステップS41の処理を終えるとステップS42へ進む。
ECU50はステップS42において、凝縮器8通過後の冷媒の温度Twが凝縮水許容温度T3より大きいか否かを判断する。凝縮水許容温度T3は凝縮器8通過後の冷媒が許容される最高温度である。ECU50はステップS42においてYESと判断する場合、すなわち、凝縮器8通過後の冷媒の温度Twが凝縮水許容温度T3より大きい場合、ステップS43へ進む。
ECU50はステップS43において、凝縮器8の作動不良と判定し、記憶装置に記録する。ここでは、凝縮器8通過後の冷媒の温度Twが許容される温度の上限を超えているため、凝縮器に異常があると考えられる。ECU50はステップS43の処理を終えると、ステップS44へ進む。
ECU50はステップS44において、第2電磁弁17を開弁する。第2電磁弁17を開弁したことにより、気液分離器5において分離された気相の冷媒(蒸気)は、バイパス通路16を通り、通路33へ送られる。凝縮器8の作動不良の場合、凝縮器8における冷却能力が低下し、凝縮器8で冷却可能な温度以上の冷媒が凝縮器8へ流入していると考えられる。このため、気液分離器5において分離した気相の冷媒をバイパス通路16へ送ることにより、過熱器7で気相の冷媒の温度が上昇することが防がれる。すなわち、凝縮器8に流入する冷媒の温度が低下するため、異常が発生した凝縮器8の冷却能力で、冷媒を本体20の冷却に適した温度まで低下することができる。このように、ランキンサイクルシステム1における内燃機関2から得られる廃熱エネルギーの回収を停止する一方で、内燃機関2における冷却能力を維持し、内燃機関2を保護し、運転を維持する。さらに、ECU50は次のステップS45において、制限運転モードへ移行する。また、操作者に対して、制限運転モードへ移行したことを通知し、ランキンサイクルシステム1に異常が生じていることを通知する。
一方、ECU50はステップS42においてNOと判断する場合、すなわち、凝縮器8通過後の冷媒の温度Twが凝縮水許容温度T3以下である場合、凝縮器8の異常検出処理のサブルーチンを終了して、図3の異常検出制御にリターンとなる。
以上より、凝縮器8の異常検出処理では、凝縮器8の異常を検出することができる。さらに、凝縮器8の異常を検出し、ランキンサイクルの稼働を停止することにより、内燃機関2を保護することができる。
本実施例の異常検出装置100は、内燃機関2の冷媒供給部、及び廃熱回収機4の異常がないことを判断した後、第1電磁弁13の異常を検出する。そして、第1電磁弁13にも異常がない場合、ベーン型ポンプ10の異常を検出し、凝縮器8の異常を検出する。このため、異常検出装置100は、ランキンサイクルシステム1の異常が、冷媒供給部の異常なのか、廃熱回収機4の異常なのか、第1電磁弁13の異常なのか、ベーン型ポンプ10の異常なのか凝縮器8の異常なのかが検出可能である。従って、異常検出装置100は、ランキンサイクルシステム1における異常の原因を総合的に検出し、異常個所を精度よく特定する。
このようなランキンサイクルシステム1の異常検出装置100は、例えば、車両に搭載することができる。異常検出装置100を車両に搭載した場合、異常検出装置100が異常を検出したとき、ダイアグを点灯し、ドライバへ異常を通知するとともに、制限運転によりエンジン(内燃機関)の出力を制限した退避走行モードに移行することにより、車両を安全な場所まで退避することができる。また、異常検出時に廃熱の回収を抑制するため、内燃機関、および車両各部の破損を併せて防止することができる。このため、車両修理負担を最小限に抑制できる。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
1 ランキンサイクルシステム
2 内燃機関
20 本体
3 冷媒通路
32 通路(液相冷媒通路)
4 廃熱回収機
5 気液分離器
7 過熱器
8 凝縮器
10 ベーン型ポンプ
13 第1電磁弁(制御弁)
15 凝縮ヘッダタンク
16 バイパス通路
17 第2電磁弁
50 ECU(冷媒供給異常検出部、及び制御弁異常検出部)
53 液面センサ(冷媒量検出器)
54 蒸気温度センサ(温度検出器)
58 ヘッダタンク液面センサ
100 異常検出装置

Claims (4)

  1. 内燃機関を循環する冷媒へ廃熱を付与して、前記冷媒を蒸気化する内燃機関の本体と、
    前記本体の下流において、前記冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する気液分離器と、
    前記気液分離器の下流において、前記気相冷媒および前記液相冷媒へ内燃機関の廃熱を付与する過熱器と、
    前記過熱器の下流において、前記冷媒が受けとった廃熱のエネルギーを回収する廃熱回収機と、
    前記気液分離器と前記過熱器とを接続し、前記気液分離器において分離された液相の前記冷媒が流通する液相冷媒通路上に設けられた制御弁と、
    前記気液分離器内の液相冷媒の量を検出する冷媒量検出器と、
    前記過熱器内の気相冷媒の温度を検出する温度検出器と、
    前記本体へ前記冷媒を供給する冷媒供給部の異常を検出する冷媒供給異常検出部と、
    前記冷媒供給異常検出部において異常が検出されないとき、前記気液分離器内の液相冷媒量と前記過熱器内の気相冷媒の温度とに基づいて、前記制御弁の異常を検出する制御弁異常検出部と、
    を備えたことを特徴とするランキンサイクルシステムの異常検出装置。
  2. 前記制御弁異常検出部は、前記気液分離器内の液相冷媒の量が所定範囲外であり、前記過熱器内の気相冷媒の温度が所定範囲外であるとき、前記制御弁の異常を検出する請求項1記載のランキンサイクルシステムの異常検出装置。
  3. 前記制御弁異常検出部は、前記気液分離器内の液相冷媒の量が第1閾値未満であり、前記過熱器内の気相冷媒の温度が第2閾値未満であるとき、前記制御弁が開弁状態で固着していることを検出する請求項2記載のランキンサイクルシステムの異常判定装置。
  4. 前記制御弁異常検出部は、前記気液分離器内の液相冷媒の量が第3閾値より多く、前記過熱器内の気相冷媒の温度が第4閾値より高いとき、前記制御弁が閉弁状態で固着していることを検出する請求項2または3記載のランキンサイクルシステムの異常検出装置。
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