JP3157350B2 - 過給機付エンジンの故障診断方法 - Google Patents

過給機付エンジンの故障診断方法

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JP3157350B2
JP3157350B2 JP13825293A JP13825293A JP3157350B2 JP 3157350 B2 JP3157350 B2 JP 3157350B2 JP 13825293 A JP13825293 A JP 13825293A JP 13825293 A JP13825293 A JP 13825293A JP 3157350 B2 JP3157350 B2 JP 3157350B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの吸,排気系
にプライマリターボ過給機とセカンダリターボ過給機と
を並列に配置し、エンジン運転状態に基づきターボ過給
機の作動個数を切換える過給機付エンジンに関し、詳し
くは、セカンダリターボ過給機側に配設された排気制御
弁,吸気制御弁,過給圧リリーフ弁に対し故障診断を行
う過給機付エンジンの故障診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両用の過給機付エンジンとし
て、多気筒の排気系にプライマリターボ過給機とセカン
ダリターボ過給機を並列的に配置し、低回転数域ではプ
ライマリターボ過給機のみを作動させ、高回転数域では
両ターボ過給機を作動するものが提案されている。この
過給機付エンジンでは、一般にセカンダリターボ過給機
側に吸気制御弁、過給圧リリーフ弁、排気制御弁等を設
けて、ターボモード切換時にはこれら制御弁を開閉する
ように制御される。ところで、これら制御弁は、電気信
号と空気圧により動作する構成であるから、種々の原因
により開状態又は閉状態に固着するように故障すること
が予測される。そしてシングルターボモードで例えば排
気制御弁が開いたままに故障すると、シングルターボモ
ードの意味がなくなる。またツインターボモードで例え
ば排気制御弁が閉じたままに故障すると、プライマリタ
ーボ過給機の過回転を生じる等の不具合を招く。このた
め各制御弁の故障の有無を適確に診断し、また、故障の
場合には適切にフェイルセーフすることが望まれる。
【0003】従来、上記過給機付エンジンの故障診断に
関しては、例えば特開平2−136516号公報の先行
技術があり、コンプレッサ出口圧力により排気カット弁
の作動状態を検出し、開作動不良の場合は例えば第1タ
ーボ過給機のウエストゲート弁の開度を一律に増して排
気エネルギーを低下する。また特開平2−248623
号公報の先行技術では、ブロワ出口圧力により吸気カッ
ト弁の作動状態を検出し、閉状態に固定される場合は高
吸気量領域においてスロットル弁の上流に設けられる吸
気弁を閉じる方向に作動し、吸気量を減少してエンジン
出力を低下することが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記先行技
術のものにあっては、排気カット弁,吸気カット弁の故
障の有無を個別に検出する方式であるから、故障検出手
段が多く必要になり、故障診断の制御も煩雑になる。ま
たこれ以外の制御弁の故障診断ができない等の問題があ
る。本来ターボモード切換時には全ての制御弁が正常に
作動することが必要であり、いずれか1つの制御弁が故
障しても各ターボモードで正常にターボ作動することが
できなくなるため、常に全ての制御弁の故障の有無を診
断する必要がある。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、セカンダリターボ過給機側に配設された排気制御
弁,吸気制御弁,及び過給圧リリーフ弁の全ての弁に対
し、それぞれの開弁固着及び閉弁固着を故障診断するこ
とが可能な過給機付エンジンの故障診断方法を提供する
ことを第1の目的とし、上記第1の目的に加え、いずれ
かの弁が故障と診断された場合には、必要最低限の運転
性を確保すると共に、ターボ過給機を適切に保護するこ
とが可能な過給機付エンジンの故障診断方法を提供する
ことを第2の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、本発明による第1の過給機付エンジンの故障診
断方法は、エンジンの吸,排気系にプライマリターボ過
給機とセカンダリターボ過給機とを並列に配置し、セカ
ンダリターボ過給機に接続される吸,排気系にそれぞれ
吸気制御弁,排気制御弁を配設し、セカンダリターボ過
給機に接続する吸気系にブロワをバイパスするリリーフ
通路を連通し、該リリーフ通路に過給圧リリーフ弁を配
設し、エンジン運転状態が低回転数域のときには両制御
弁を閉弁すると共に過給圧リリーフ弁を開弁してセカン
ダリターボ過給機の過給作動を停止させプライマリター
ボ過給機のみ作動させるシングルターボモードとし、高
回転数域のときには両制御弁を全開すると共に過給圧リ
リーフ弁を閉弁してセカンダリターボ過給機に過給作動
を行わせ両ターボ過給機を作動させるツインターボモー
ドとする過給機付エンジンにおいて、上記シングルター
ボモード時には、吸気制御弁の上流と下流との差圧に基
づき上記各弁に対する故障診断を実行し、上記ツインタ
ーボモード時には、吸気制御弁の上流と下流との差圧の
絶対値に基づき吸気制御弁及び過給圧リリーフ弁の少な
くとも一方の故障診断を実行し、上記ツインターボモー
ド下の高負荷運転要求時には、吸気管圧力に基づき排気
制御弁に対する故障診断を実行することを特徴とする。
【0007】上記第2の目的を達成するため、本発明に
よる第2の過給機付エンジンの故障診断方法は、上記第
1の過給機付エンジンの故障診断方法において上記各弁
の少なくとも一つが故障と診断される場合には、エンジ
ン運転状態に基づき現運転状態が高吸気量領域にあるか
を判断し、高吸気量領域のときに燃料カットすることを
特徴とする。
【0008】
【作用】上記第1の過給機付エンジンの故障診断方法で
は、セカンダリターボ過給機の過給作動を停止させプラ
イマリターボ過給機のみ作動させるシングルターボモー
ド時には、吸気制御弁の上流と下流との差圧により、排
気制御弁の開弁固着,吸気制御弁の開弁固着,及び過給
圧リリーフ弁の閉弁固着のいずれかの故障が診断され、
また、セカンダリターボ過給機を過給作動にさせ両ター
ボ過給機を作動させるツインターボモード時には、吸気
制御弁の上流と下流との差圧の絶対値により、吸気制御
弁の閉弁固着及び過給圧リリーフ弁の開弁固着の少なく
とも一方の故障が診断され、さらに、ツインターボモー
ド下の高負荷運転要求時には、吸気管圧力により、排気
制御弁の閉弁固着が診断される。
【0009】上記第2の過給機付エンジンの故障診断方
法では、さらに、上記各弁の少なくとも一つが故障と診
断されると、エンジン運転状態が高吸気量領域のとき、
燃料カットが実行される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1において、本発明が適用される過給機付エ
ンジンの全体の構成について説明する。符号1は水平対
向式エンジン(本実施例においては4気筒エンジン)の
エンジン本体であり、クランクケース2の左右のバンク
3,4に、燃焼室5、吸気ポート6、排気ポート7、点
火プラグ8、動弁機構9等が設けられている。そして左
バンク3側に#2,#4気筒を、右バンク4側に#1,
#3気筒を備える。またこのエンジン短縮形状により左
右バンク3,4の直後に、プライマリターボ過給機40
とセカンダリターボ過給機50がそれぞれ配設されてい
る。排気系として、左右バンク3,4からの共通の排気
管10が両ターボ過給機40,50のタービン40a,
50aに連通され、タービン40a,50aからの排気
管11が1つの排気管12に合流して触媒コンバータ1
3、マフラ14に連通される。
【0011】プライマリターボ過給機40は、低中速域
で過給能力の大きい小容量の低速型であり、これに対し
てセカンダリターボ過給機50は、中高速域で過給能力
の大きい大容量の高速型である。このためプライマリタ
ーボ過給機40の方が容量が小さいことで、排気抵抗が
大きくなる。
【0012】吸気系として、エアクリーナ15の下流か
ら2つに分岐した吸気管16,17がそれぞれ両ターボ
過給機40,50のブロワ40b,50bに連通され、
このブロワ40b,50bからの吸気管18,19がイ
ンタークーラ20に連通される。そしてインタークーラ
20からスロットル弁21を有するスロットルボデー2
7を介してチャンバ22に連通され、チャンバ22から
吸気マニホールド23を介して左右バンク3,4の各気
筒に連通されている。またアイドル制御系として、エア
クリーナ15の直下流と吸気マニホールド23の間のバ
イパス通路24に、アイドル制御弁(ISCV)25と
負圧で開く逆止弁26が、アイドル時や減速時に吸入空
気量を制御するように設けられる。
【0013】燃料系として、吸気マニホールド23のポ
ート近傍にインジェクタ30が配設され、燃料ポンプ3
1を有する燃料タンク32からの燃料通路33が、フィ
ルタ34、燃料圧レギュレータ35を備えてインジェク
タ30に連通される。燃料圧レギュレータ35は、吸気
圧力に応じて調整作用するものであり、これによりイン
ジェクタ30に供給する燃料圧力を吸気圧力に対して常
に一定の高さに保ち、噴射信号のパルス幅により燃料噴
射制御することが可能になっている。点火系として、各
点火プラグ8毎に連設する各点火コイル8a毎にイグナ
イタ36からの点火信号が入力するように接続されてい
る。
【0014】プライマリターボ過給機40の作動系につ
いて説明する。プライマリターボ過給機40は、タービ
ン40aに導入する排気エネルギによりブロワ40bを
回転駆動し、空気を吸入,加圧して常に過給するように
作動する。タービン側にはダイアフラム式アクチュエー
タ42を備えたプライマリウエストゲート弁41が設け
られる。アクチュエータ42の圧力室にはブロワ40b
の直下流からの制御圧通路44がオリフィス48を有し
て連通し、過給圧が設定値以上に上昇すると応答良くウ
エストゲート弁41を開くように連通される。またこの
制御圧通路44は更に過給圧をブロワ40bの上流側に
リークするデューティソレノイド弁43に連通し、この
デューティソレノイド弁43により所定の制御圧を生じ
てアクチュエータ42に作用し、ウエストゲート弁41
の開度を変化して過給圧制御する。ここでデューティソ
レノイド弁43は、後述する電子制御装置100からの
デューティ信号により作動し、デューティ信号のデュー
ティ比が小さい場合は高い制御圧でウエストゲート弁4
1の開度を増して過給圧を低下し、デューティ比が大き
くなるほどリーク量の増大により制御圧を低下し、ウエ
ストゲート弁41の開度を減じて過給圧を上昇する。
【0015】一方、スロットル弁急閉時のブロワ回転の
低下や吸気騒音の発生を防止するため、ブロワ40bの
下流としてスロットル弁21の近くのインタークーラ2
0の出口側と、ブロワ40bの上流との間にバイパス通
路46が連通される。そしてこのバイパス通路46にエ
アバイパス弁45が、スロットル弁急閉時に通路47に
よりマニホールド負圧を導入して開き、ブロワ下流に封
じ込められる加圧空気を迅速にリークするように設けら
れる。
【0016】セカンダリターボ過給機50の作動系につ
いて説明する。セカンダリターボ過給機50は同様に排
気によりタービン50aとブロワ50bが回転駆動して
過給するものであり、タービン側にアクチュエータ52
を備えたセカンダリウエストゲート弁51が設けられて
いる。またタービン50aの上流の排気管10には、ダ
イアフラム式アクチュエータ54を備えた下流開き式の
排気制御弁53が設けられ、ブロワ50bの下流には同
様のアクチュエータ56を備えたバタフライ式の吸気制
御弁55が設けられ、ブロワ50bの上、下流の間のリ
リーフ通路58に過給圧リリーフ弁57が設けられる。
【0017】これら各弁の圧力動作系について説明す
る。先ず、負圧源のサージタンク60がチェック弁62
を有する通路61により吸気マニホールド23に連通し
て、スロットル弁全閉時に負圧を貯え且つ脈動圧を緩衝
する。また過給圧リリーフ弁57を開閉する過給圧リリ
ーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1、吸気制御弁55
を開閉する吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2、
排気制御弁53を開閉する第1と第2の排気制御弁用切
換ソレノイド弁SOL.3,SOL.4、排気制御弁5
3を小開制御するデューティソレノイド弁75、及びセ
カンダリウエストゲート弁51を開閉するセカンダリウ
エストゲート切換ソレノイド弁70を有する。各切換ソ
レノイド弁70,SOL.1〜4は、電子制御装置10
0からON・OFF信号によりサージタンク60からの
負圧通路63の負圧、吸気制御弁下流に連通する正圧通
路64a,64bからの正圧、大気圧等を選択し、各制
御圧通路70a〜74aによりアクチュエータ側に導い
て各制御弁,セカンダリウエストゲート弁51を作動す
る。またデューティソレノイド弁75は、電子制御装置
100からのデューティ信号によりアクチュエータ54
の正圧室54aに作用する正圧を可変制御し、排気制御
弁53を小開制御する。
【0018】上記過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁
SOL.1は、通電がOFFされると、正圧通路64a
側を閉じて負圧通路63側を開き、制御圧通路71aを
介して過給圧リリーフ弁57のスプリングが内装された
圧力室に負圧を導くことでスプリングの付勢力に抗して
過給圧リリーフ弁57を開く。また、ONされると、逆
に負圧通路63側を閉じて正圧通路64a側を開き、過
給圧リリーフ弁57の圧力室に正圧を導くことで過給圧
リリーフ弁57を閉じる。
【0019】吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2
は、OFFされると、大気ポートを閉じて負圧通路63
側を開き、制御圧通路72aを介してアクチュエータ5
6のスプリングが内装された圧力室に負圧を導くことで
スプリングの付勢力に抗して吸気制御弁55を閉じ、O
Nされると、負圧通路63側を閉じて大気ポートを開
き、アクチュエータ56の圧力室に大気圧を導くことで
圧力室内のスプリングの付勢力により吸気制御弁55を
開く。
【0020】セカンダリウエストゲート切換ソレノイド
弁70は、電子制御装置100により点火進角量等に基
づきハイオクガソリン使用と判断されたときのみOFF
され、レギュラーガソリン使用と判断されたときにはO
Nされる。そしてセカンダリウエストゲート切換ソレノ
イド弁70は、OFFされると、吸気制御弁55の上流
に連通する通路65を閉じて大気ポートを開き、制御圧
通路70aを介して大気圧をアクチュエータ52に導入
することでアクチュエータ52内に配設されたスプリン
グの付勢力によりセカンダリウエストゲート弁51を閉
じる。また、ONで大気ポートを閉じて通路65側を開
き、両ターボ過給機40,50の作動時のセカンダリタ
ーボ過給機50下流の過給圧がアクチュエータ52に導
かれ、この過給圧に応じてセカンダリウエストゲート弁
51を開き、レギュラーガソリン使用時にはハイオクガ
ソリン使用時に比べて相対的に過給圧が低下される。
【0021】また、第1の排気制御弁用切換ソレノイド
弁SOL.3からの制御圧通路73aが排気制御弁53
を作動するアクチュエータ54の正圧室54aに、第2
の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.4からの制御
圧通路74aがアクチュエータ54のスプリングを内装
した負圧室54bにそれぞれ連通されている。そして両
切換ソレノイド弁SOL3,4が共にOFFのとき、第
1の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3は正圧通
路64b側を閉じて大気ポートを開き、第2の排気制御
弁用切換ソレノイド弁SOL.4は負圧通路63側を閉
じて大気ポートを開くことで、アクチュエータ54の両
室54a,54bが大気開放され、負圧室54bに内装
されたスプリングの付勢力により排気制御弁53が全閉
する。また、両切換ソレノイド弁SOL.3,4が共に
ONのとき、それぞれ大気ポートを閉じ、第1の排気制
御弁用切換ソレノイド弁SOL.3は正圧通路64b側
を開き、第2の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.
4は負圧通路63側を開くことで、アクチュエータ54
の正圧室54aに正圧を、負圧室54bに負圧を導き、
スプリングの付勢力に抗して排気制御弁53を全開す
る。
【0022】第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁SO
L.3からの制御圧通路73aにはオリフィス67が設
けられ、このオリフィス67の下流側と吸気管16にリ
ーク通路66が連通され、このリーク通路66に電子制
御装置100からのデューティ信号により作動する排気
制御弁小開制御用のデューティソレノイド弁75が設け
られる。そして第1の切換ソレノイド弁SOL.3のみ
がONで正圧をアクチュエータ54の正圧室54aに供
給し負圧室54bを大気開放する状態で、デューティソ
レノイド弁75によりその正圧をリークして排気制御弁
53を小開する。ここでデューティソレノイド弁75
は、デューティ信号におけるデューティ比が大きいと、
リーク量の増大により正圧室54aに作用する正圧を低
下して排気制御弁53の開度を減じ、デューティ比が小
さくなるほど正圧を高くして排気制御弁53の開度を増
すように動作する。そしてシングルターボモード下でエ
ンジン運転状態が所定の排気制御弁小開制御モード領域
内にあるとき、デューティソレノイド弁75による排気
制御弁53の開度で過給圧をフィードバック制御し、こ
の過給圧制御に伴い排気制御弁53を小開するように構
成される。
【0023】各種のセンサについて説明する。差圧セン
サ80は吸気制御弁55の上,下流の差圧を検出するよ
うに設けられ、絶対圧センサ81が切換ソレノイド弁7
6により吸気管圧力と大気圧を選択して検出するように
設けられる。またエンジン本体1にノックセンサ82が
取付られると共に、左右両バンク3,4を連通する冷却
水通路に水温センサ83が臨まされ、排気管10にO2
センサ84が臨まされている。さらに、スロットル弁2
1にスロットル開度センサとスロットル全閉を検出する
アイドルスイッチとを内蔵したスロットルセンサ85が
連設され、エアクリーナ15の直下流に吸入空気量セン
サ86が配設されている。
【0024】また、エンジン本体1に支承されたクラン
クシャフト1aにクランクロータ90が軸着され、この
クランクロータ90の外周に、電磁ピックアップ等から
なるクランク角センサ87が対設されている。さらに、
動弁機構9におけるカムシャフトに連設するカムロータ
91に、電磁ピックアップ等からなる気筒判別用のカム
角センサ88が対設されている。
【0025】上記クランクロータ90は、図2に示すよ
うに、その外周に突起90a,90b,90cが形成さ
れ、これらの各突起90a,90b,90cが各気筒
(#1,#2と#3,#4)の圧縮上死点前(BTD
C)θ1,θ2,θ3の位置に形成されており、本実施
例においては、θ1=97°CA,θ2=65°CA,
θ3=10°CAである。
【0026】上記クランクロータ90の各突起は、エン
ジン運転に伴いクランク角センサ87によって検出さ
れ、図24のタイムチャートに示すように、BTDC9
7°,65°,10°のクランクパルスがエンジン1/
2回転毎(180°CA毎)に出力される。そして、電
子制御装置100に入力され各信号の入力間隔時間が計
時され、エンジン回転数が算出される。
【0027】また、図3に示すように、上記カムロータ
91の外周には、気筒判別用の突起91a,91b,9
1cが形成され、突起91aが#3,#4気筒の圧縮上
死点後(ATDC)θ4の位置に形成され、突起91b
が3個の突起で構成されて、最初の突起が#1気筒のA
TDCθ5の位置に形成されている。さらに、突起91
cが2個の突起で形成され、最初の突起が#2気筒のA
TDCθ6の位置に形成されている。本実施例において
は、θ4=20°CA,θ5=5°CA,θ6=20°
CAである。
【0028】そして、上記カムロータ91の各突起がエ
ンジン運転に伴いカム角センサ88によって検出され、
各気筒の燃焼行程順を#1→#3→#2→#4とした場
合、この燃焼行程順と、上記カム角センサ88からのカ
ムパルスを計数した値とのパターン(図24(a)のタ
イムチャート参照)に基づいて気筒判別がなされる。
【0029】次に、図4に基づき電子制御系の構成につ
いて説明する。電子制御装置(ECU)100は、CP
U101,ROM102,RAM103,バックアップ
RAM104,及びI/Oインターフェイス105をバ
スラインを介して接続したマイクロコンピュータを中心
として構成され、各部に所定の安定化電源を供給する定
電圧回路106や駆動回路107が組込まれている。
【0030】上記定電圧回路106は、ECUリレー9
5のリレー接点を介してバッテリ96に接続され、この
バッテリ96に、上記ECUリレー95のリレーコイル
がイグニッションスイッチ97を介して接続されてい
る。また、上記バッテリ96には、上記定電圧回路10
6が直接接続され、さらに、燃料ポンプリレー98のリ
レー接点を介して燃料ポンプ31が接続されている。
【0031】すなわち、上記定電圧回路106は、上記
イグニッションスイッチ97がONされ、上記ECUリ
レー95のリレー接点が閉となったとき、制御用電源を
各部に供給し、また、イグニッションスイッチ97がO
FFされたとき、バックアップ用の電源をバックアップ
RAM104に供給する。
【0032】また、上記I/Oインターフェイス105
の入力ポートに、各種センサ80〜88,車速センサ8
9,及びバッテリ96が接続されている。また、I/O
インターフェイス105の出力ポートには、イグナイタ
36が接続され、さらに、駆動回路107を介してIS
CV25、インジェクタ30、各切換ソレノイド弁7
0,76,SOL.1〜4、デューティソレノイド弁4
3,75、及び燃料ポンプリレー98のリレーコイルが
接続されている。
【0033】そして、イグニッションスイッチ97がO
Nされると、ECUリレー95がONし、定電圧回路1
06を介して各部に定電圧が供給され、ECU100は
各種制御を実行する。すなわち、ECU100において
CPU101が、ROM102に格納されている演算プ
ログラムに基づき、I/Oインターフェイス105を介
して各種センサ80〜89からの検出信号を入力処理
し、RAM103及びバックアップRAM104に記憶
されている各種データ,ROM102に格納されている
固定データに基づき、各種制御量を演算する。そして駆
動回路107により、燃料ポンプリレー98をONし燃
料ポンプ31を通電して駆動させると共に、駆動回路1
07を介して各切換ソレノイド弁70,76,SOL.
1〜4にON・OFF信号を、デューティソレノイド弁
43,75にデューティ信号を出力してターボ過給機作
動個数切換制御及び過給圧制御を行い、演算した燃料噴
射量に相応する駆動パルス幅信号を所定のタイミングで
該当気筒のインジェクタ30に出力して燃料噴射制御を
行い、また、所定のタイミングでイグナイタ36に点火
信号を出力して点火時期制御を実行し、ISCV25に
制御信号を出力してアイドル回転数制御等を実行する。
【0034】ここでセカンダリターボ過給機50側の3
つの制御弁の故障診断について説明する。先ず、各ター
ボモードでの正常な開閉動作について説明すると、プラ
イマリターボ過給機40のみを作動状態とするシングル
ターボモードでは、過給圧リリーフ弁57が開き、排気
制御弁53が全閉または小開し、吸気制御弁55が閉じ
る。また、両ターボ過給40,50を作動状態とするツ
インターボモードでは、これら制御弁53,55,57
が逆に開閉動作する。そこでシングルターボモードにお
いて、排気制御弁53が開弁固着すると、吸気制御弁上
流圧PUが上昇してその下流圧PDと略等しくまたはそ
れ以上となって、差圧DPS(=PU−PD)が異常値
を示す。吸気制御弁55の開弁固着や過給圧リリーフ弁
57の閉弁固着の場合にも同様となるため、差圧DPS
によりこれらの故障を診断できる。
【0035】ツインターボモードで吸気制御弁55が閉
弁固着すると、上流圧PUが異常に上昇し、過給圧リリ
ーフ弁57が開弁固着すると、逆に上流圧PUが上昇し
ないため、差圧DPSの絶対値によりこれらの故障を診
断できる。またツインターボモードの高負荷域では、排
気制御弁53が全開しない状態,即ち閉弁固着の故障を
吸気管圧力により診断でき、この3種類の故障診断を実
行することで、3つの制御弁53,55,57を開閉両
方向から固着の故障を診断することが可能になる。
【0036】そこでバックアップRAM104に第1な
いし第3の故障診断フラグFNG1 〜FNG3 がストアさ
れ、各ターボモード下で故障診断を実行する。そして、
排気制御弁53,吸気制御弁55,過給圧リリーフ弁5
7の少なくとも1つが故障と診断された場合には、これ
に対応して第1ないし第3の故障診断フラグFNG1 〜F
NG3 がセットされると共に、このときの制御弁異常デー
タがバックアップRAM104の所定のアドレスに書込
まれ、また、図示しないインストルメントパネルに配設
した警報ランプ111の点灯等によりユーザに故障を報
知する。またディーラにおいては、ECU100のI/
Oインターフェイス105にコネクタ112を介してシ
リアルモニタ(車両診断装置)110を接続すること
で、バックアップRAM104にストアされている故障
診断フラグFNG1 〜FNG3 及び制御弁異常データを読出
して故障箇所及び故障状態を特定し、修理することが可
能になる。そして修理後は、第1ないし第3の故障診断
フラグFNG1 〜FNG3 及び制御弁異常データをクリアし
て再び故障診断が実行される。なお、シリアルモニタ1
10については、本出願人が先に出願した特開平2−7
3131号公報に詳述されている。
【0037】次に、上記ECU100による過給機作動
個数切換制御を図5〜図8のターボ切換制御ルーチンに
示すフローチャートに従って説明する。このターボ切換
制御ルーチンは、イグニッションスイッチ97をONし
た後、設定時間(例えば10msec)毎に実行される
ものである。
【0038】イグニッションスイッチ97のONにより
ECU100に電源が投入されると、システムがイニシ
ャライズ(各フラグ,各カウント値をクリア)され、先
ず、ステップS1でツインターボモード判別フラグF1
の値を参照する。そして、このツインターボモード判別
フラグF1がクリアされていればステップS2へ進み、
またセットされていればステップS60へ進む。このツ
インターボモード判別フラグF1は、現制御状態がプラ
イマリターボ過給機40のみを過給動作させるシングル
ターボモードのときクリアされ、両ターボ過給機40,
50を過給動作させるツインターボモードのときにセッ
トされる。
【0039】以下の説明では、先ずシングルターボモー
ドについて説明し、次いでシングル→ツイン切換制御,
最後にツインターボモードについて説明する。
【0040】イグニッションスイッチ97をONした直
後,及び現制御状態がシングルターボモードの場合、F
1=0であるためステップS2へ進む。
【0041】ステップS2では、エンジン回転数Nに基
づきターボ切換判定値テーブルを補間計算付で参照して
シングル→ツイン切換判定値Tp2を設定する。図17
に示すように、上記ターボ切換判定値テーブルには、エ
ンジン回転数Nとエンジン負荷(本実施例では基本燃料
噴射パルス幅)Tpとの関係からシングルターボモード
からツインターボモードへ切換えるシングル→ツイン切
換判定ラインL2と、その逆にツインターボモードから
シングルターボモードへ切換えるツイン→シングル切換
判定ラインL1を予め実験等から求め、シングルターボ
領域とツインターボ領域とが設定されている。そして、
各ラインL2,L1に対応してそれぞれシングル→ツイ
ン切換判定値Tp2,及びツイン→シングル切換判定値
Tp1がエンジン回転数Nをパラメータとしたテーブル
として予めROM102の一連のアドレスに格納されて
いる。なお、シングル→ツイン切換判定ラインL2は、
切換時のトルク変動を防止するため図21の出力特性の
シングルターボ時のトルク曲線TQ1とツインターボ時
のトルク曲線TQ2とが一致する点Cに設定する必要が
あり、このため図17に示すように、低,中回転数域で
の高負荷からエンジン回転数Nの上昇に応じて低負荷側
に設定される。また図に示すように、ターボ過給機作動
個数の切換時の制御ハンチングを防止するため、ツイン
→シングル切換判定ラインL1は、シングル→ツイン切
換判定ラインL2に対して低回転数側に比較的広い幅の
ヒステリシスを有して設定される。
【0042】そして、ステップS3で上記シングル→ツ
イン切換判定値Tp2と現在の基本燃料噴射パルス幅
(以下、エンジン負荷)Tpとを比較し、Tp<Tp2
の場合、ステップS4へ進み、シングルターボモード制
御を行う。また、Tp≧Tp2の場合には、ステップS
30へ進み、シングル→ツイン切換制御を行う。
【0043】ステップS3からステップS4へ進むと、
過給圧制御モード判別フラグF2の値を参照する。この
過給圧制御モード判別フラグF2は、現運転領域が排気
制御弁53の小開により過給圧制御を行うと共にセカン
ダリターボ過給機50を予備回転させる排気制御弁小開
制御モード領域内のときセットされ、領域外のときクリ
アされる。
【0044】従って、イグニッションスイッチ97をO
Nした直後はイニシャルセットにより、また前回ルーチ
ン実行時に運転領域が排気制御弁小開制御モード領域外
のときはF2=0であるためステップS5へ進み、ステ
ップS5ないしステップS7の条件判断により現在の運
転領域が排気制御弁小開制御モード領域内に移行したか
を判断する。
【0045】この排気制御弁小開制御モード領域への移
行判定は、図18に示すように、エンジン回転数Nと吸
気管圧力(過給圧)Pとの関係で、シングル→ツイン切
換判定ラインL2よりも低回転低負荷側,すなわちシン
グルターボモード下において、設定値N1(例えば26
50rpm),P1(例えば1120mmHg)で囲ま
れた領域で、且つスロットル開度THが設定値TH1
(例えば30deg)以上のとき、領域内に移行したと
判定する。
【0046】すなわち、ステップS5でエンジン回転数
Nと設定値N1とを比較し、ステップS6で吸気管圧力
Pと設定値P1とを比較し、ステップS7でスロットル
開度THと設定値TH1とを比較する。そして、N<
1,或いはP<P1,或いはTH<TH1の場合にステ
ップS8へ進み、現運転領域が排気制御弁小開制御モー
ド領域外にあると判断して過給圧制御モード判別フラグ
F2をクリアし、また、N≧N1且つP≧P1且つTH
≧TH1の場合にはステップS9へ進み、現運転領域が
排気制御弁小開制御モード領域に移行したと判断して過
給圧制御モード判別フラグF2をセットする。
【0047】そしてステップS10へ進んで、過給圧過
給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1をOFF
し、ステップS11で吸気制御弁用切換ソレノイド弁S
OL.2をOFFする。次いでステップS12へ進む
と、過給圧制御モード判別フラグF2の値を参照し、F
2=0の場合、ステップS13へ進み、第1の排気制御
弁用切換ソレノイド弁SOL.3をOFFし、ステップ
S14で第2の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.
4をOFFする。その後、ステップS15〜S17で上
記ツインターボモード判別フラグF1,後述する差圧検
索フラグF3,制御弁切換時間カウント値C1をそれぞ
れクリアした後、ルーチンを抜ける。
【0048】従ってシングルターボモード下で、且つ排
気制御弁小開制御モード領域外の低回転,低負荷の運転
領域では、各切換ソレノイド弁SOL.1〜4がいずれ
もOFFする。そこで過給圧リリーフ弁57は、過給圧
リリーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1のOFFによ
りサージタンク60からの負圧が圧力室に導入されるこ
とでスプリングの付勢力に抗して開弁し、吸気制御弁5
5は、吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2のOF
Fによりアクチュエータ56の圧力室に負圧が導入され
ることでスプリングの付勢力に抗して逆に閉弁する。ま
た、排気制御弁53は、両排気制御弁用切換ソレノイド
弁SOL.3,4のOFFによりアクチュエータ54の
両室54a,54bに大気圧が導入されることでスプリ
ングの付勢力により閉弁する。
【0049】そして排気制御弁53の閉弁により、セカ
ンダリターボ過給機50への排気の導入が遮断され、セ
カンダリターボ過給機50が不作動となり、プライマリ
ターボ過給機40のみ作動のシングルターボ状態とな
る。また吸気制御弁55の閉弁により、プライマリター
ボ過給機40からの過給圧の吸気制御弁55を介しての
セカンダリターボ過給機50側へのリークが防止され、
過給圧の低下が防止される。
【0050】なお、シングルターボモード下で且つ排気
制御弁小開制御モード領域外の場合,或いは後述するツ
インターボモード下の場合には、過給圧フィードバック
制御は、ここで詳述しないがプライマリウエストゲート
弁41のみを用いて行われる。
【0051】一方、上記ステップS9で、現運転領域が
排気制御弁小開制御モード領域内と判断されて過給圧制
御モード判別フラグF2がセットされた場合には、ステ
ップS10〜S12を介してステップS18へ進み、第
1の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3のみをO
Nする。そこで第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁S
OL.3のONによりアクチュエータ54の正圧室54
aに正圧が導入され、排気制御弁53が開かれる。な
お、この排気制御弁小開制御モード下では、図9に示す
排気制御弁小開制御ルーチンが設定時間(例えば480
msec)毎に実行されることで、排気制御弁53を用
いて過給圧フィードバック制御が行われ、これに伴い排
気制御弁53が小開される。すなわち、図9において、
ステップS100で過給圧制御モード判別フラグF2の
値を参照し、F2=0のときにはルーチンを抜け、F2
=1で排気制御弁小開制御モードの場合、ステップS1
01へ進み、過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁SO
L.1に対する通電状態を判断し、SOL.1=ONの
場合にはルーチンを抜け、SOL.1=OFFのときス
テップS102へ進み、目標過給圧と絶対圧センサ81
により検出される実過給圧とを比較し、その比較結果に
応じて、例えばPI制御により排気制御弁小開制御用デ
ューティソレノイド弁75に対するONデューティ(デ
ューティ比)を演算し、このONデューティのデューテ
ィ信号をデューティソレノイド弁75に出力し、過給圧
フィードバック制御を実行する。このため、デューティ
ソレノイド弁75によりアクチュエータ54の正圧室5
4aに作用する正圧が調圧され、図22に示すように、
排気制御弁53が小開して排気制御弁53のみを用いて
過給圧フィードバック制御が行われる。そして、排気制
御弁53の小開により排気の一部がセカンダリターボ過
給機50のタービン50aに供給され、セカンダリター
ボ過給機50が予備回転され、ツインターボ移行に備え
られる。
【0052】この状態下では、吸気制御弁55が閉弁さ
れているため、セカンダリターボ過給機50のブロワ5
0b下流と吸気制御弁55との間に過給圧が封じ込めら
れるが、このとき過給圧リリーフ弁57の開弁によりこ
の過給圧をリークさせ、予備回転の円滑化を図ってい
る。
【0053】また、シングルターボモード下で排気制御
弁小開制御モード領域で過給圧制御モード判別フラグF
2がセット(F2=1)された場合には、前記ステップ
S4からステップS19へ進み、ステップS19ないし
ステップS21の条件判断により現在の運転領域が排気
制御弁小開制御モード領域外に移行したかの判断がなさ
れる。
【0054】この領域外への移行判定は、過給圧制御モ
ード切換時の制御ハンチングを防止するため、図18に
示すように、前記設定値N1,P1,TH1よりも低い
値の設定値N2(例えば2600rpm),P2(例え
ば1070mmHg),TH2(例えば25deg)に
より行う。そしてステップS19で、エンジン回転数N
と設定値N2とを比較し、ステップS20で吸気管圧力
(過給圧)Pと設定値P2とを比較し、ステップS21
でスロットル開度THと設定値TH2とを比較し、N<
N2,或いはP<P2,或いはTH<TH2の場合、現
運転領域が排気制御弁小開制御モード領域外に移行した
と判断して前述のステップS8へ進み、過給圧制御モー
ド判別フラグF2をクリアする。これにより、排気制御
弁小開制御が解除される。また、N≧N2且つP≧P2
且つTH≧TH2の場合には、現運転領域が領域内のま
まであると判断して前記ステップS9へ進み、過給圧制
御モード判別フラグF2をF2=1の状態に保持し、排
気制御弁小開制御を継続する。
【0055】以上のように、シングルターボモード下で
は、エンジン本体1からの排気のほとんどがプライマリ
ターボ過給機40に導入されて、タービン40aにより
ブロワ40bを回転駆動する。そこでブロワ40bによ
り空気を吸入圧縮し、この圧縮空気がインタークーラ2
0で冷却され、スロットル弁21の開度で流量調整さ
れ、チャンバ22,吸気マニホールド23を介して各気
筒に高い充填効率で供給されて過給作用する。そして、
このシングルターボモードによるプライマリターボ過給
機40のみ作動のシングルターボ状態では、図21の出
力特性に示すように、低,中回転数域で高い軸トルクの
シングルターボ時のトルク曲線TQ1が得られる。
【0056】次に、シングル→ツイン切換制御について
説明する。前記ステップS3でTp≧Tp2,すなわち
現在の運転領域がシングルターボ領域からツインターボ
領域(図17参照)に移行したと判断されると、ステッ
プS30へ分岐してプライマリターボ過給機40のみ作
動のシングルターボ状態から両ターボ過給機40,50
作動のツインターボ状態へ切換えるためのシングル→ツ
イン切換制御を実行する。
【0057】すると、先ずステップS30で、過給圧リ
リーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1に対する通電状
態を判断し、ステップS32で第1の排気制御弁用切換
ソレノイド弁SOL.3に対する通電状態を判断し、両
切換ソレノイド弁SOL.1,3が共にONの場合は、
そのままステップS34へ進む。また、上記各ソレノイ
ド弁SOL.1,3がOFFの場合、ステップS31,
S33でそれぞれONにした後、ステップS34へ進
む。
【0058】そこで過給圧リリーフ弁57は、過給圧リ
リーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1のONにより正
圧通路64aからの正圧が圧力室に導入されることで、
この正圧及びスプリングの付勢力により直ちに閉弁す
る。また、排気制御弁53は、第1の排気制御弁用切換
ソレノイド弁SOL.3のONによりアクチュエータ5
4の正圧室54aに正圧が導入されることで開弁する。
なお、シングルターボモード下の排気制御弁小開制御モ
ードからシングル→ツイン切換制御に移行した場合に
は、上記過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.
1のONにより、図9の排気制御弁小開制御ルーチンに
おいて、過給圧フィードバック制御を行うことなくステ
ップS101を介してルーチンを抜けることで、排気制
御弁53による過給圧フィードバック制御が中止され、
排気制御弁小開制御用デューティソレノイド弁75が全
閉され、正圧通路64bを介しての正圧がデューティソ
レノイド弁75によりリークされることなく直接アクチ
ュエータ54の正圧室54aに導入されるので、排気制
御弁53の開度が増大される。
【0059】そして、過給圧リリーフ弁57の閉弁によ
りリリーフ通路58が遮断され、且つ排気制御弁53の
開弁,及びその開度増大によりセカンダリターボ過給機
50の回転数が上昇されると共に、セカンダリターボ過
給機50のブロワ50b下流と吸気制御弁55との間の
過給圧が次第に上昇され、ツインターボモードへの移行
に備えられる。ステップS34では、差圧検索フラグF
3の値を参照し、F3=0の場合、ステップS35へ進
み、F3=1の場合にはステップS39へジャンプす
る。
【0060】シングル→ツイン切換制御に移行後、初回
のルーチン実行時には、F3=0であるためステップS
35へ進み、まず、車速Vに基づき排気制御弁開ディレ
ー時間設定テーブルを補間計算付で参照して、シングル
→ツイン切換制御移行後の排気制御弁53の全開制御
(第2の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.4をO
FFからONにする)時期を定める排気制御弁開ディレ
ー時間T1を設定し、ステップS36で車速Vに基づき
吸気制御弁開ディレー時間設定テーブルを補間計算付で
参照して、上記排気制御弁53の全開制御後に吸気制御
弁55の開弁制御(吸気制御弁用切換ソレノイド弁SO
L.2をOFFからONにする)開始時期の条件を定め
るための吸気制御弁開ディレー時間T2を設定する。さ
らに、ステップS37で、吸気制御弁55の上流圧PU
と下流圧PDとの差圧(差圧センサ80の読込み値)D
PS(=PU−PD)に基づき、吸気制御弁55の開弁
制御開始時期を定めるための吸気制御弁開差圧DPSS
Tを設定する。
【0061】図19(a)に排気制御弁開ディレー時間
設定テーブル概念図を、同図(b)に吸気制御弁開ディ
レー時間設定テーブルの概念図をそれぞれ示す。図に示
すように車速Vが高い程、排気制御弁開ディレー時間T
1及び吸気制御弁開ディレー時間T2を短くして、排気
制御弁53を全開させるタイミング及び吸気制御弁55
を開けるタイミング,すなわちツインターボモードに切
換わるタイミングを早め、車速に拘らず加速応答性を均
一化させ、ドライバビリティの向上を図るようにしてい
る。
【0062】また、図19(c)に吸気制御弁開差圧設
定テーブルの概念図を示す。同図に示すように、エンジ
ン運転状態がシングルターボ領域から前記シングル→ツ
イン切換判定ラインL2(シングル→ツイン切換判定値
Tp2)を境としてツインターボ領域(図17参照)に
移行した直後の差圧DPSがマイナス側にある程、すな
わち、吸気制御弁55の上流圧PUに対し下流圧PDが
高く、高過給状態である程、吸気制御弁開差圧DPSS
Tをマイナス側とし、吸気制御弁55を開けるタイミン
グを早め、加速応答性を向上させる。
【0063】これらディレー時間T1,T2及び吸気制
御弁開差圧DPSSTを設定した後は、ステップS38
に進んで差圧検索フラグF3をセットして、ステップS
39へ進む。ステップS39では、第2の排気制御弁用
切換ソレノイド弁SOL.4に対する通電状態を判断す
ることで、既に排気制御弁53に対する全開制御が開始
されているかを判断し、SOL.4=ONであり、既に
排気制御弁全開制御が開始されている場合にはステップ
S47へジャンプして、第2の排気制御弁用切換ソレノ
イド弁SOL.4をONに保持し、SOL.4=OFF
の場合には、排気制御弁全開制御実行前であるためステ
ップS40へ進み、制御弁切換時間カウント値C1と上
記排気制御弁開ディレー時間T1とを比較し、シングル
→ツイン切換制御移行後、排気制御弁開ディレー時間T
1が経過したかを判断する。
【0064】そして、C1≧T1の場合には、ステップ
S45へジャンプして第2の排気制御弁用切換ソレノイ
ド弁SOL.4をONさせ、排気制御弁53を全開させ
る。また、C1<T1のディレー時間経過前のときには
ステップS41へ進み、エンジン負荷Tpと前記ステッ
プS2で設定したシングル→ツイン切換判定値Tp2か
ら設定値WGSを減算した値とを比較し、Tp<Tp2
−WGSの場合にはステップS8へ戻り、シングル→ツ
イン切換制御を中止して直ちにシングルターボモードに
切換える。これは、エンジン負荷Tpが落ちた場合、シ
ングルターボモードへ戻ることで運転の違和感を無くす
ためである。
【0065】さらに詳述すれば、図17に示すように、
エンジン運転状態がシングルターボ領域からシングル→
ツイン切換判定ラインL2(Tp2)をツインターボ領
域へ一旦越えると、ツイン→シングル切換判定ラインL
1(Tp1)をシングルターボ領域側に越えない限り、
ディレー時間T1経過後に排気制御弁53が全開となり
(ステップS45)、さらに、ディレー時間T2経過後
に差圧DPSが吸気制御弁開差圧DPSSTに達すれば
吸気制御弁55が開き(ステップS49)、ツインター
ボ状態に切換わる。従って、一旦、シングル→ツイン切
換判定ラインL2を越えた後、ツイン→シングル切換判
定ラインL1とシングル→ツイン切換判定ラインL2と
で囲まれた領域に運転状態が留まっていた場合、ディレ
ー時間経過後にツインターボ状態に切換わってしまう。
しかし、この領域では、図21に示すように、シングル
ターボ時の軸トルクに対してセカンダリターボ過給機5
0作動によるツインターボ時の軸トルクが却って低くな
り、シングルターボ状態からツインターボ状態へ切換わ
ると、トルクの急減によりトルクショックを生じると共
に、運転者に違和感を与えてしまう。
【0066】これに対処するため、ツイン→シングル切
換判定ラインL1をシングル→ツイン切換判定ラインL
2に近づけて両切換ラインの幅(ヒステリシス)を狭め
ればよいが、両切換ラインL1,L2間の幅を狭める
と、シングルターボとツインターボとの切換わり頻度が
増し、各制御弁を作動させる負圧源としてのサージタン
ク60の負圧容量が不足するために、サージタンク60
を大容量としなければならず、且つ上記幅を狭めすぎる
と、運転状態がシングル→ツイン切換判定ラインL2付
近に留まった場合、ターボ切換えのパラメータであるエ
ンジン負荷Tpの変動により、切換ディレー時間の設定
の無い過給圧リリーフ弁57がチャタリングを起してし
まう不都合がある。
【0067】これらを防ぐため、運転状態がシングル→
ツイン切換判定ラインL2をツインターボ領域側に越え
た後、ディレー時間T1経過以前に、シングル→ツイン
切換判定ラインL2に対し間隔が狭くシングルターボ領
域側に設定値WGSだけ減算した図17に破線で示すシ
ングル→ツイン切換判定中止ライン(Tp2−WGS)
をシングルターボ領域側に越えた場合は、ツインターボ
状態へ切換えるシングル→ツイン切換制御を中止して直
ちにシングルターボモードに移行させ、プライマリター
ボ過給機40のみ作動のシングルターボ状態を維持させ
ることで、ツインターボ状態でのトルクの低い領域での
運転を無くし、運転性の向上を図る。
【0068】一方、上記ステップS41でTp≧Tp2
−WGSのときにはステップS42へ進み、シングル→
ツイン切換制御移行後、ディレー時間T1経過以前にエ
ンジン運転状態が高負荷高回転数域に移行したかを判断
するための高負荷判定値TpH を、エンジン回転数Nに
基づき高負荷判定値テーブルを補間計算付で参照して設
定する。
【0069】図19(d)に高負荷判定値テーブルの概
念図を示す。燃料噴射パルス幅(エンジン負荷)Tp
は、 Tp=K×Q/N K:定数,Q:吸入空気量 で求められ、高負荷時、吸入空気量Qを一定とした場
合、燃料噴射パルス幅(エンジン負荷)Tpはエンジン
回転数Nに反比例する。従って、図に示すように高負荷
判定値TpH は、エンジン回転数Nが高い程、低い値に
設定される。
【0070】次いで、ステップS43でエンジン負荷T
pと上記高負荷判定値TpH とを比較し、Tp≦TpH
の場合にはステップS44へ進み、制御弁切換時間カウ
ント値C1をカウントアップしてルーチンを抜ける。一
方、Tp>TpH であり、ディレー時間T1経過以前に
エンジン運転状態が高負荷高回転数域に移行した(例え
ば急加速,レーシング等の場合に相当する)と判断され
る場合には、ステップS45へ進み、第2の排気制御弁
用切換ソレノイド弁SOL.4を直ちにONし、排気制
御弁53を全開させ、セカンダリターボ過給機50側に
も排気を流すことで、排気流量急上昇により臨界回転数
に達することによるプライマリターボ過給機40のサー
ジングを防ぎ、プライマリターボ過給機40の損傷を防
止する。
【0071】シングル→ツイン切換制御に移行後、排気
制御弁開ディレー時間T1が経過してステップS40か
ら、或いはステップS43からステップS45へ進む
と、第2の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.4が
ONされて、排気制御弁53が全開され、セカンダリタ
ーボ過給機50の回転数がより上昇されてブロワ50b
と吸気制御弁55との間のセカンダリターボ過給機50
によるコンプレッサ圧(過給圧)も上昇し、図22に示
すように、吸気制御弁55の上流と下流との差圧DPS
が上昇する。その後、ステップS46へ進み、排気制御
弁全開制御後の時間を計時するため制御弁切換時間カウ
ント値C1をクリアし、ステップS47へ進む。
【0072】そして、前記ステップS39或いはステッ
プS46からステップS47へ進むと、排気制御弁全開
制御(SOL.4OFF→ON)後の時間を表すカウン
ト値C1と吸気制御弁開ディレー時間T2とを比較して
C1<T2の場合には、吸気制御弁55開弁条件が成立
していないと判断してステップS44でカウント値C1
をカウントアップしてルーチンを抜ける。またC1≧T
2の場合には、開弁条件成立と判断してステップS48
へ進み、現在の差圧DPSと吸気制御弁開差圧DPSS
Tとを比較し、吸気制御弁55の開弁開始時期に達した
かを判断する。
【0073】そして、DPS<DPSSTの時には開弁
開始時期に達していないと判断してルーチンを抜け、D
PS≧DPSSTの時には吸気制御弁55の上流圧PU
と下流圧PDとが略等しくなり、すなわち、セカンダリ
ターボ過給機50のブロワ50bと吸気制御弁55との
間の過給圧が上昇してプライマリターボ過給機40によ
る過給圧と略等しくなり、吸気制御弁開弁開始時期に達
したと判断してステップS49へ進み、吸気制御弁用切
換ソレノイド弁SOL.2をONさせ、吸気制御弁55
を開弁させる。
【0074】その結果、セカンダリターボ過給機50か
らの過給が開始され、ツインターボ状態となる。そして
ステップS50へ進み、シングル→ツイン切換制御の終
了により、次回、ツインターボモードへ移行させるべく
ツインターボモード判別フラグF1をセットして、ルー
チンを抜ける。なお、以上のシングル→ツイン切換制御
によるシングルターボモードからツインターボモードへ
の切換わり状態を、図22のタイムチャートに示す。
【0075】上述のように、シングル→ツイン切換制御
においては、先ず、過給圧リリーフ弁57を閉弁すると
共に、排気制御弁53を開弁し、セカンダリターボ過給
機50の予備回転数を上昇させ、その後、セカンダリタ
ーボ過給機50の予備回転数を上昇させるに必要な時間
を排気制御弁開ディレー時間T1により与え、このディ
レー時間T1経過後に排気制御弁53を全開にする。そ
してセカンダリターボ過給機50のブロワ50bと吸気
制御弁55間の過給圧が上昇して差圧DPSが上昇し、
排気制御弁全開制御後、吸気制御弁開ディレー時間T2
により排気制御弁53が全開されるまでの作動遅れ時間
を補償し、ディレー時間T2経過後、吸気制御弁55の
上流と下流との差圧DPSが吸気制御弁開差圧DPSS
Tに達した時点で吸気制御弁55を開弁する。これによ
って、プライマリターボ過給機40のみ作動のシングル
ターボ状態から両ターボ過給機40,50作動によるツ
インターボ状態への切換わりがスムーズに行われ、さら
に、吸気制御弁55の上流圧PUと下流圧PDとが略等
しくなった時点で吸気制御弁55を開弁してセカンダリ
ターボ過給機50からの過給を開始させるので、ツイン
ターボ状態への切換え時に発生する過給圧の一時的な低
下によるトルクショックの発生が有効かつ確実に防止さ
れる。
【0076】次に、ツインターボモードについて説明す
る。シングル→ツイン切換制御の終了によりツインター
ボモード判別フラグF1がセットされると、或いは前回
ルーチン実行時にツインターボモードであった場合、今
回ルーチン実行時、F1=1によりステップS1からス
テップS60に分岐する。
【0077】そしてステップS60で、エンジン回転数
Nに基づきターボ切換判定値テーブルを補間計算付で参
照してツイン→シングル切換判定値Tp1を設定し(図
17参照)、ステップS61へ進んで、エンジン負荷T
pと上記ツイン→シングル切換判定値Tp1とを比較し
てTp≧Tp1の場合、現在の運転状態がツインターボ
領域であるためステップS62で判定値検索フラグF4
をクリアし、ステップS63でシングルターボ領域に移
行後の経過時間をカウントするためのシングルターボ領
域継続時間カウント値C2をクリアした後、ステップS
72へジャンプし、ステップS72ないしステップS7
5で過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1、
吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2、第1,第2
の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3,4をそれ
ぞれONさせ、過給圧リリーフ弁57を閉弁に、吸気制
御弁55を開弁に、排気制御弁53を全開に保持し、ス
テップS76でツインターボモード判別フラグF1をセ
ットして、ステップS17へ戻り、制御弁切換時間カウ
ント値C1をクリアした後、ルーチンを抜ける。
【0078】このツインターボモード下では、過給圧リ
リーフ弁57の閉弁,吸気制御弁55の開弁,排気制御
弁53の全開により、プライマリターボ過給機40に加
えてセカンダリターボ過給機50が本格作動し、両ター
ボ過給機40,50の作動によるツインターボ状態とな
り、両ターボ過給機40,50の過給による圧縮空気が
吸気系に供給され、図21の出力特性に示すように、高
回転数域で高い軸トルクのツインターボ時のトルク曲線
TQ2が得られる。
【0079】一方、上記ステップS61でTp<Tp
1,すなわち現在の運転状態がシングルターボ領域(図
17参照)に移行したと判断されるとステップS64へ
進み、判定値検索フラグF4の値を参照し、F4=0の
場合にはステップS65へ進み、またF4=1の場合に
はステップS67へジャンプする。
【0080】上記判定値検索フラグF4は、ツインター
ボモードで且つエンジン負荷Tpがツイン→シングル切
換判定ラインL1(Tp1)を境にエンジン運転状態が
ツインターボ領域内のときにクリアされる(ステップS
62)。従ってTp<Tp1後、初回のルーチン実行に
際してはステップS65へ進み、エンジン負荷Tpに基
づきシングルターボ領域継続時間判定値テーブルを補間
計算付で参照してシングルターボ領域継続時間判定値T
4を設定する。この設定値T4は、エンジン運転状態が
ツインターボ領域からシングルターボ領域へ移行した
後、所定時間経過後にプライマリターボ過給機40のみ
作動のシングルターボモードに切換えるための基準値で
ある。
【0081】図19(e)にシングルターボ領域継続時
間判定値テーブルの概念図を示す。エンジン負荷Tpに
応じて設定されるシングルターボ領域継続時間判定値T
4は、例えば最大2.3sec,最小0.6secに設
定され、エンジン負荷Tpの値が大きく高負荷である
程、小さい値に設定される。これにより、エンジン運転
状態がツインターボ領域からシングルターボ領域に移行
後、ツインターボモードからシングルターボモードに切
換わるまでの時間がエンジン負荷が高いほど早められ、
ツインターボ状態での軸トルクの低い部分での運転が防
止され、再加速性が向上する。
【0082】次いで、ステップS66で判定値検索フラ
グF4をセットした後、ステップS67へ進む。そして
ステップS67で、シングルターボ領域継続時間カウン
ト値C2をカウントアップした後、ステップS68で上
記判定値T4とカウント値C2とを比較し、C2≧T4
の場合、ステップS71へ進み、カウント値C2をクリ
アした後ステップS8へ戻り、ツインターボモードから
シングルターボモードに切換わる。これにより、各切換
ソレノイド弁SOL.1〜4がOFFとなり、過給圧リ
リーフ弁57が開弁され、吸気制御弁55及び排気制御
弁53が共に閉弁されることで、両ターボ過給機40,
50作動のツインターボ状態からプライマリターボ過給
機40のみ作動のシングルターボ状態に切換わる。一
方、C2<T4の場合はステップS69へ進む。
【0083】この時の切換わり状態をタイムチャートで
示すと、図23の実線の通りとなる。このように、ツイ
ンターボモードからシングルターボモードへの切換わり
は、シングルターボ領域移行後(Tp<Tp1)、その
状態が設定時間継続した時(C2≧T4)行われること
になり、シフトチェンジ等に伴う不要な過給機の切換わ
りが未然に防止される。
【0084】そしてステップS69へ進むと、スロット
ル開度THと設定値TH3(例えば30deg)とを比
較し、TH>TH3の場合、上記ステップS71を経て
ステップS8へ戻り、運転状態がシングルターボ領域内
の状態が設定時間継続する以前であっても、図23の破
線で示すように、直ちにシングルターボモードに切換わ
る。
【0085】上記設定値TH3は、加速要求を判断する
ためのものである。すなわち、シングルターボ領域にお
いては(Tp<Tp1)、図21の出力特性に示すよう
にツイン→シングル切換判定ラインL1の低回転側にあ
り、ツインターボ時のトルク曲線TQ2の軸トルクの低
い領域であり、この状態でツインターボモードを維持す
ると、アクセルペダルを踏込んでも充分な加速性能を得
ることができない。そのため、この領域で運転されてい
る際、加速要求と判断されるとき(TH>TH3)に
は、直ちにシングルターボモードへ移行させてシングル
ターボ状態とし、シングルターボ時の高いトルクを得る
ことで加速応答性の向上を図る。
【0086】また、上記ステップS69でTH≦TH3
の場合にはステップS70へ進み、車速Vと設定値(例
えば2Km/h)とを比較し、V>V2の場合には前記
ステップS72へ進み、ツインターボモードを維持し、
V≦V2の場合には上述と同様にステップS71を経て
ステップS8へ戻り、直ちにシングルターボモードに移
行する。
【0087】上記設定値V2は、車両の停車状態を判断
するためのもので、例えば停車中にエンジンを空吹しし
て、エンジン運転状態がシングルターボ領域からツイン
ターボ領域に移行し、ツインターボ状態となり、空吹し
後、エンジン運転状態が再びシングルターボ領域に移行
した場合、シングルターボ領域移行後、設定時間を経過
しないとシングルターボモードに切換わらず、この間、
エンジン回転数Nが低下してアイドル回転数近く(例え
ば700rpm近辺)に下がってから、各切換ソレノイ
ド弁SOL.1〜4の切換わりが行われて、過給圧リリ
ーフ弁57及び各制御弁53,55が切換わる。このと
きエンジン回転数が低いため、エンジン回転による暗騒
音が低く、各弁の切換わりの際の発生音が運転者に聞こ
え、運転者に不快感を与えてしまう。このため、車両停
車状態と判断される時には(V≦V2)、シングルター
ボ領域に移行後、設定時間を経過していなくても、直ち
にシングルターボモードに切換えることで、エンジン回
転数が低下して暗騒音が低くなる前に各弁の切換わりを
完了させ、弁作動の騒音による不快感を解消する。な
お、このときのツインターボモードからシングルターボ
モードへの切換わり状態を図23に一点鎖線で示す。
【0088】次に、本願の要旨であるECU100によ
る排気制御弁53,吸気制御弁55,過給圧リリーフ弁
57に対する故障診断について、図10,図11の故障
診断ルーチンに示すフローチャートに従って説明する。
このルーチンは、ECU100に電源投入されシステム
イニシャライズ後、設定時間毎に実行される。
【0089】先ず、ステップS200でツインターボモ
ード判別フラグF1の値を参照し、現在シングルターボ
モード下,或いはツインターボモード下にあるかを判断
する。以下の説明では、先ずシングルターボモード下に
おける故障診断について説明し、次いでツインターボモ
ード下における故障診断について説明する。
【0090】ステップS200でF1=0であり、現在
シングルターボモード下,或いはシングル→ツイン切換
制御下にあると判断される場合には、ステップS201
へ進み、過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.
1に対する通電状態を判断し、SOL.1=ONの場合
には、現在、シングル→ツイン切換制御下にあるのでス
テップS202へ進んで、シングルターボモード下での
故障状態の継続時間を計時するための第1の故障時間カ
ウント値CNG1 をクリアし、この状態下では故障診断を
行うことなくステップS209へジャンプする。
【0091】また、SOL.1=OFFでシングルター
ボモード下と判断される場合には、ステップS203へ
進み、スロットル開度TH及びエンジン回転数Nとによ
る運転状態が故障診断領域として予め設定された領域内
にあるか否かを判断し、診断領域外の場合は同様に故障
診断を行うことなくステップS202へ進み、領域内の
場合はステップS204へ進み、このモード下での故障
診断を実行する。
【0092】ステップS204では、差圧センサ80に
よる現在の差圧DPS(吸気制御弁55の上流圧PUと
下流圧PDとの差圧,DPS=PU−PD)と設定値−
DPSS1とを比較する。上記設定値−DPSS1は、
差圧DPSに基づきシングルターボモード下での各弁5
3,55,57の故障を診断するための基準値であり、
図22に示すように、マイナス側の比較的小さい値に設
定されている。
【0093】そしてDPS<−DPSS1の場合には、
シングルターボモード下で排気制御弁53,吸気制御弁
55,過給圧リリーフ弁57の全てが正常と判断してス
テップS205へ進み、第1の故障診断フラグFNG1 を
クリアして上記ステップS202へ進む。
【0094】なお、上記第1の故障診断フラグFNG1 ,
及び後述する第2,第3の故障診断フラグFNG2 ,FNG
3 は、それぞれバックアップRAM104の所定アドレ
スにストアされ、その値がイグニッションスイッチ97
のOFF後も保持される。また、各故障診断フラグFNG
1 ,FNG2 ,FNG3 のイニシャルセット値は0である。
【0095】一方、シングルターボモードにも拘らず、
吸気制御弁55の上流圧PUの上昇で、DPS≧−DP
SS1となるとステップS206へ進み、その継続時間
をカウントする第1の故障時間カウント値CNG1 がカウ
ントアップされる。そしてステップS207で、上記第
1の故障時間カウント値CNG1 と設定値Cs1 とを比較
し、CNG1 <Cs1 の場合にはステップS209へジャ
ンプし、CNG1 ≧Cs1 の場合にはステップS208へ
進んで、第1の故障診断フラグFNG1 をセットし、ステ
ップS209へ進む。
【0096】すなわち、シングルターボモード下におけ
る正常時には、過給圧リリーフ弁57は開弁状態にあ
り、吸気制御弁55は閉弁状態,排気制御弁53は閉弁
或いは小開状態にある。そしてプライマリターボ過給機
40による過給圧が吸気制御弁55の下流圧PDとな
り、吸気制御弁55の閉弁により吸気制御弁55の上流
側が遮断され、セカンダリターボ過給機50の不作動或
いは予備回転時には、セカンダリターボ過給機50によ
るコンプレッサ圧が低く且つ過給圧リリーフ弁57によ
りリークされるため、吸気制御弁55の上流圧PUは略
大気圧となる。このため、差圧DPS(=PU−PD)
はマイナス側に高い値となり、DPS<−DPSS1に
より正常と判断することができる。
【0097】また、排気制御弁53が開弁固着した場
合、シングルターボモード下でも、セカンダリターボ過
給機50のタービン50aに排気が本格導入されて、セ
カンダリターボ過給機50によるコンプレッサ圧(吸気
制御弁55の上流圧PU)が上昇する。また、吸気制御
弁55が開弁固着した場合には、吸気制御弁55を介し
てプライマリターボ過給機40からの過給圧がリーク
し、同様に吸気制御弁55の上流圧PUが上昇する。過
給圧リリーフ弁57が閉弁固着した場合には、シングル
ターボモード下の排気制御弁小開制御時にセカンダリタ
ーボ過給機50の予備回転によるコンプレッサ圧が抜け
ないので、同様に吸気制御弁55の上流圧PUが上昇す
る。
【0098】従って、シングルターボモード下で且つ運
転状態が故障診断領域内にて、吸気制御弁55の上流圧
PUと下流圧PDとの差圧DPS(=PU−PD)が設
定値−DPSS1以上の状態が設定時間継続した時(C
NG1 ≧Cs1 )は、シングルターボモードにも拘らず吸
気制御弁55の上流圧PUが上昇し、排気制御弁53及
び吸気制御弁55の少なくとも一方が開弁固着,或いは
過給圧リリーフ弁57の閉弁固着と判断されるので、こ
のとき故障と判断して第1の故障診断フラグFNG1 をセ
ットするのである。
【0099】その後ステップS209へ進み、ステップ
S209〜S211で、ツインターボモード下における
故障継続時間をカウントするための第2,第3の故障時
間カウント値CNG2 ,CNG3 及びツインターボモード移
行後のツインターボモード継続時間をカウントするため
の継続時間カウント値Coをそれぞれクリアする。
【0100】次いで、ステップS212ないしS214
で、第1,第2,第3の故障診断フラグFNG1 ,FNG2
,FNG3 の値をそれぞれ参照して、全ての故障診断フ
ラグFNG1 ,FNG2 ,FNG3 がクリアされている場合に
は、ステップS215で警報ランプ111をOFFとし
て消灯し、ステップS216でバックアップRAM10
4の所定アドレスにストアされる制御弁異常データVA
L.DIAG.DATAをクリアした後、ルーチンを抜
ける。
【0101】一方、第1,第2,第3の故障診断フラグ
FNG1 ,FNG2 ,FNG3 の少なくとも1つがセットされ
ている場合に、ステップS217へ進み、警報ランプ1
11をONとして点灯し、運転者に故障の発生を報知
し、ステップS218で制御弁異常データVAL.DI
AG.DATAをバックアップRAM104の所定アド
レスにストアしてルーチンを抜ける。
【0102】次にツインターボモード下における故障診
断について説明する。前記ステップS200でF1=
1,すなわち現在ツインターボモード下にあると判断さ
れる場合には、ステップS220へ分岐し、先ず、ツイ
ンターボモード継続時間カウント値Coと設定値Cso
とを比較する。
【0103】ツインターボモード移行直後は、吸気制御
弁55を作動するアクチュエータ56の作動遅れ等によ
り吸気制御弁55が全開しておらず過渡状態にあり、完
全にツインターボ状態となっておらず、パーシャル状態
にある。このため、ツインターボモード移行後、ツイン
ターボモードを設定時間以上(Co≧Cso)継続し、
完全にツインターボ状態となったと見なし得るまでは、
各弁53,55,57に対する故障診断を中止する必要
がある。従って、Co<Csoの場合にはステップS2
21へ進み、ツインターボモード継続時間カウント値C
oをカウントアップし、故障診断を行うことなくステッ
プS235にジャンプする。
【0104】一方、Co≧Csoであり、完全にツイン
ターボ状態となったと見なし得る状態になったと判断さ
れるとステップS222へ進み、スロットル開度THと
設定値THsとを比較し、高負荷運転要求か否かを判断
する。そしてTH<THsの場合には、高負荷運転要求
でないと判断してステップS223へ進み、第3の故障
時間カウント値CNG3 をクリアしてステップS229へ
ジャンプする。またTH≧THsで高負荷運転要求と判
断される場合にはステップS224へ進み、吸気管圧力
(過給圧)Pと設定値PSとを比較する。そしてP≧P
Sの場合には、ツインターボモード下で排気制御弁53
が正常であると判断してステップS225へ進み、第3
の故障診断フラグFNG3 をクリアして前記ステップS2
23へ進む。
【0105】一方、高負荷運転要求(TH≧THs)で
アクセルが踏込まれているにも拘らず過給圧Pが上昇せ
ず、P<Psの場合にはステップS226へ進み、その
継続時間をカウントする第3の故障時間カウント値CNG
3 がカウントアップされる。そしてステップS227
で、上記第3の故障時間カウント値CNG3 と設定値Cs
3 とを比較し、CNG3 <Cs3 の場合にはステップS2
29へジャンプし、CNG3 ≧Cs3 の場合にはステップ
S228へ進んで第3の故障診断フラグFNG3 をセット
し、ステップS229へ進む。
【0106】すなわち、ツインターボモード下における
正常時には、排気制御弁53及び吸気制御弁55は共に
全開状態にあり、過給圧リリーフ弁57は閉弁状態にあ
り、両ターボ過給機40,50の作動のツインターボ状
態となる。この状態でアクセルペダルを踏込むと過給圧
Pが上昇し、P≧Psにより排気制御弁53を正常と判
断することができる。排気制御弁53が閉弁固着する
と、セカンダリターボ過給機50のタービン50aに排
気が導入されず、アクセルを踏込んでもセカンダリター
ボ過給機50の不作動により過給圧が上昇しない。
【0107】従って、ツインターボモード下でのアクセ
ル踏込みによる高負荷運転要求時(TH≧THs)、過
給圧Pが上昇しない状態(P≧Ps)が設定時間継続し
たとき(CNG3 ≧Cs3 )は、排気制御弁53の閉弁固
着と判断することができ、このとき第3の故障診断フラ
グFNG3 をセットするのである。
【0108】その後ステップS229へ進むと、差圧の
絶対値|DPS|と設定値DPSS2とを比較する。上
記設定値DPSS2は、差圧DPSに基づきツインター
ボモード下での吸気制御弁55,過給圧リリーフ弁57
の故障を判断するための基準値であり、図22に示すよ
うに、比較的小さい値に設定されている。
【0109】そして|DPS|<DPSS2の場合に
は、ツインターボモード下で吸気制御弁55及び過給圧
リリーフ弁57が正常であると判断してステップS23
0へ進み、第2の故障診断フラグFNG2 をクリアし、ス
テップS231で第2の故障時間カウント値CNG2 をク
リアしてステップS235へ進む。
【0110】一方、|DPS|≧DPSS2の場合に
は、その継続時間をカウントするためステップS232
へ進み、第2の故障時間カウント値CNG2 をカウントア
ップする。そしてステップS233で、上記第2の故障
時間カウント値CNG2 と設定値Cs2 とを比較して、C
NG2 <Cs2 の場合にはステップS235へジャンプ
し、CNG2 ≧Cs2 の場合にはステップS234へ進ん
で第2の故障診断フラグFNG2 をセットし、ステップS
235へ進む。
【0111】すなわち、ツインターボモード下における
正常時には、排気制御弁53及び吸気制御弁55は共に
全開状態にあり、過給圧リリーフ弁57は閉弁状態にあ
り、両ターボ過給機40,50作動のツインターボ状態
となる。そして吸気制御弁55の開弁,及び過給圧リリ
ーフ弁57の閉弁により、セカンダリターボ過給機50
による過給気は全てエンジンに供給されるため、吸気制
御弁55の上流圧PUと下流圧PDとが等しく、差圧D
PSは略零となる。このため、DPS<|DPSS2|
により正常と判断することができる。
【0112】また、このモード下で吸気制御弁55が閉
弁固着している場合、セカンダリターボ過給機50によ
る過給気が行き場を失うため、吸気制御弁55の上流圧
PUが異常上昇し、これに伴い差圧DPS(=PU−P
D)も異常上昇する。また、過給圧リリーフ弁57が開
弁固着している場合には、セカンダリターボ過給機50
による過給気が過給圧リリーフ弁57を介してリークさ
れてしまうため、吸気制御弁55の下流圧PDに対し上
流圧PUが低下し、差圧DPSもマイナス側に低下す
る。
【0113】従って、ツインターボモード下で、且つ完
全にツインターボ状態となったと見なし得る時間の経過
後、差圧の絶対値|DPS|が設定値DPSS2以上の
状態が設定時間継続したとき(CNG2 ≧Cs2 )は、吸
気制御弁55の閉弁固着,或いは過給圧リリーフ弁57
の開弁固着と判断されるので、このとき第2の故障診断
フラグFNG2 をセットするのである。
【0114】その後ステップS235へ進み、現在ツイ
ンターボモードであるため、シングルターボ時における
故障時間をカウントするための第1の故障時間カウント
値CNG1 をクリアし、前記ステップS212へ戻る。
【0115】従って、排気制御弁53,吸気制御弁5
5,及び過給圧リリーフ弁57それぞれの開弁固着,閉
弁固着を、差圧DPS及び吸気管圧力Pに基づき全て診
断することができる。
【0116】また、いずれかの故障診断フラグFNG1 ,
FNG2 ,FNG3 がセットされると、警報ランプ111が
点灯されて運転者に故障が報知される。そしてディーラ
等のサービス工場に車両が持込まれた場合、修理作業者
は、ECU100にコネクタ112を介してシリアルモ
ニタ(車両診断装置)110を接続して、バックアップ
RAM104にストアされている制御弁異常データVA
L.DIAG.DATA、故障診断フラグFNG1 〜FNG
3 の値を読出すことで、どの弁がどのような状態で故障
しているのかを容易かつ正確に知ることができる。
【0117】すなわち、第1の故障診断フラグFNG1 が
セット(FNG1 =1)されていれば、排気制御弁53及
び吸気制御弁55の少なくとも一方の開弁固着,或いは
過給圧リリーフ弁57の閉弁固着を示し、第2の故障診
断フラグFNG2 がセット(FNG2 =1)されていれば、
吸気制御弁55の閉弁固着,或いは過給圧リリーフ弁5
7の開弁固着を示していることが判る。また、第3の故
障診断フラグFNG3 がセットされていれば、排気制御弁
53の閉弁固着を示していることが判る。
【0118】次に、上記故障が発生した際のフェイルセ
ーフとして、ECU100で実行される燃料カット制御
について図12ないし図16に示すフローチャートに従
い説明する。
【0119】図12はクランク角センサ87からクラン
クパルスが入力される毎に実行されるクランクパルス割
込みルーチンであり、先ず、ステップS300でクラン
クパルスとカムパルスとの入力パターン(図24(a)
参照)に基づき、今回入力されたクランクパルスがθ1
〜θ3のどのパルスであるのかを識別し、ステップS3
01で同様にクランクパルスとカムパルスとの入力パタ
ーンに基づき気筒判別を行い、燃料噴射対象気筒#iを
判別する。次いでステップS302で、前回クランクパ
ルス割込みルーチン実行時から今回ルーチン実行時まで
の時間により、パルス入力間隔時間(周期Tθ)を検出
し、ステップS303でパルス入力間隔時間とクランク
パルス間角度とに基づき、エンジン回転数Nを算出して
ルーチンを抜ける。
【0120】これにより算出されたエンジン回転数Nが
各ルーチン実行時に必要に応じて読出され用いられる。
【0121】そして、燃料噴射量(燃料噴射パルス幅)
Tiが、図13に示すTi設定ルーチンにより設定され
る。このルーチンは、設定時間毎に実行され、先ずステ
ップS400で、吸入空気量Q及びエンジン回転数Nに
基づき、基本燃料噴射パルス幅Tpを算出する(TP=
K×Q/N,Kはインジェクタ特性補正定数)。次いで
ステップS401で、各種増量係数COEF,空燃比フ
ィードバック補正係数α,学習補正係数KBLRC,電圧補
正係数Ts等を演算設定し、ステップS402で燃料噴
射量Tiを算出する(Ti=Tp×COEF×KBLRC×
α+Ts)。次いでステップS403へ進み、噴射開始
タイミングTMSTART を演算する。
【0122】この噴射開始タイミングは、例えば図24
(b)に示す吸気開始タイミング(例えば5°CA)よ
りも早く燃料噴射を終了させるため、各気筒の吸気上死
点TDCより設定角度TENDIJ (例えば30°CA)前
に燃料噴射が終了するよう設定する。
【0123】すなわち、前回の該当気筒における燃料終
了時より入力されるクランクパルス(θ1及びθ3パル
ス)入力毎に噴射気筒の吸気上死点までのクランク角度
(本実施例では730〜10°CA)、クランクパルス
入力毎に更新される最新の周期Tθ2.3(θ2パルス
が入力されてからθ3パルスが入力されるまでの時
間)、Tθ3.1(θ3パルスが入力されてからθ1パ
ルスが入力されるまでの時間)、及び最新の燃料噴射パ
ルス幅Tiに基づき噴射開始タイミング(時間)TMST
ART を算出する。例えば今、図24のタイムチャートに
示すように燃料噴射対象気筒が#1気筒で、吸気上死点
θM(=190°CA)のθ3パルスを基準として噴射
開始タイミングTMSTART を設定する場合には、下式の
通りとなる。 TMSTART =(Tθ2.3/θ2.3)×θM−(Ti+(Tθ
2.3/θ2.3)×TENDIJ ) θ2.3:θ2パルスとθ3パルス間の角度(本実施例
では65−10=55°CA)
【0124】次いてステップS404,S405で、燃
料噴射パルス幅Ti,噴射開始タイミングTMSTART
をそれぞれセットしてルーチンを抜ける。そしてθ3パ
ルス入力時、図14に示すθ3パルス割込みルーチンが
実行され、ステップS500で噴射開始タイミングタイ
マがスタートされる。
【0125】また、排気制御弁53,吸気制御弁55,
過給圧リリーフ弁57の少なくとも1つの故障時、燃料
カット制御を行うべく図15に示す制御弁故障時燃料カ
ット判別ルーチンが設定時間毎に実行され、ステップS
600〜S602で第1,第2,第3の故障診断フラグ
FNG1 ,FNG2 ,FNG3 の値をそれぞれ参照し、全ての
故障診断フラグがクリアされており、各弁53,55,
57の正常時にはステップS607へジャンプし、制御
弁故障時燃料カットフラグFFCをクリアして、ルーチン
を抜ける。
【0126】上記制御弁故障時燃料カットフラグFFC
は、後述する噴射タイミング割込みルーチンでその値が
参照され、FFC=1のとき所定の気筒を燃料カットす
る。
【0127】一方、いずれかの故障診断フラグがセット
されている場合には、故障時であるのでステップS60
3へ進み、燃料カットフラグFFCの値を参照し、現在、
燃料カット中であるか否かを判断する。そしてFFC=0
であり、燃料カット中でない場合はステップS604へ
進み、エンジン運転状態が高吸気量領域に移行した時に
燃料カットを行わせるため、高吸気量領域判定値QH を
燃料カット判定高吸気量設定値QHHに設定してステップ
S606へ進み、FFC=0であり、現在燃料カット中の
場合にはステップS605へ進み、リカバリするかを判
断するため、上記判定値QH をリカバリ判定高吸気量設
定値QHLに設定してステップS606へ進む。
【0128】図20に示すように、上記燃料カット判定
高吸気量設定値QHHに対し、リカバリ判定高吸気量設定
値QHLは低い値に設定されており、燃料カット開始時の
吸気量とリカバリ時の吸気量とにヒステリシスを設ける
ことで、制御ハンチングの防止を図っている。
【0129】そして、ステップS606へ進むと、現在
の吸入空気量Qと上記判定値QH とを比較し、Q≦QH
の場合には、現運転状態が高吸気量領域外である判断し
てステップS607へ進み、燃料カットフラグFFCをク
リアしてルーチンを抜け、Q>QH の場合には、現運転
状態が高吸気量領域であると判断してステップS608
へ進み、燃料値カットフラグFFCをセットしてルーチン
を抜ける。
【0130】一方、上述のθ3パルス割込みルーチンに
より噴射開始タイミングタイマがスタートして噴射開始
タイミングTMSTART に達すると、図16に示す噴射タ
イミング割込みルーチンが起動され、ステップS700
で燃料カットフラグFFCの値を参照し、FFC=0の場合
にはステップS702へ進み、燃料噴射パルス幅Tiの
駆動信号を燃料噴射対象気筒#iのインジェクタ30に
出力し、燃料カットすることなく図24(c)に示すよ
うに通常の燃料噴射が行われる。
【0131】また、FFC=1の場合にはステップS70
1へ進み、現在の燃料噴射対象気筒#iが#1気筒或い
は#2気筒であるかの判断をし、#3気筒或いは#4気
筒の場合には上記ステップS702へ進み、燃料噴射を
実行し、#1気筒或いは#2気筒の場合には燃料噴射す
ることなくルーチンを抜ける。
【0132】その結果、排気制御弁53,吸気制御弁5
5,過給圧リリーフ弁57の少なくとも1つが故障の時
には、エンジン運転状態が高吸気量領域にある場合に、
図17及び図24(e)に示すように、シングルターボ
状態及びツインターボ状態に拘らず、#1,#2気筒の
半分気筒のみが燃料カットされ、エンジン出力,排気エ
ネルギが半減される。これにより、排気エネルギの小さ
い低,中吸気量領域では通常運転によりエンジン運転を
確保して、ディーラ等のサービス工場までの車両の自走
を可能とし、排気エネルギの大きい高吸気量領域の場合
には、燃料カットして排気エネルギを低下させ、両ター
ボ過給機40,50の損傷を確実に防止することができ
る。
【0133】次に、制御弁故障時燃料カット判別ルーチ
ンの他の実施例を図25に基づき説明する。
【0134】本実施例では、燃料カット判定を吸気量に
代え吸気管圧力(過給圧)Pで行い、ステップS100
0,S1001で高吸気量領域判定値PH としてカット
判定値PHH,リカバリ設定値PHLをそれぞれ設定し、ス
テップS1002で吸気管圧力Pと判定値PHとを比較
し、P≦PH の場合には、ステップS607で燃料カッ
トフラグFFCをクリアし、P>PH の場合には、ステッ
プS608で燃料カットフラグFFCをセットする。この
場合も、吸気管圧力Pの高い高吸気量領域で同様に燃料
カットすることができる。
【0135】なお、各実施例では、半分気筒を燃料カッ
トしているが、これに限定されず、全気筒燃料カットす
るようにしてもよい。また、水平対向エンジン以外のエ
ンジンにも適用することができる。
【0136】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の第1の過給
機付エンジンの故障診断方法によれば、セカンダリター
ボ過給機の過給作動を停止させプライマリターボ過給機
のみ作動させるシングルターボモード時には、吸気制御
弁の上流と下流との差圧により、排気制御弁の開弁固
着,吸気制御弁の開弁固着,及び過給圧リリーフ弁の閉
弁固着のいずれかの故障が診断され、また、セカンダリ
ターボ過給機を過給作動にさせ両ターボ過給機を作動さ
せるツインターボモード時には、吸気制御弁の上流と下
流との差圧の絶対値により、吸気制御弁の閉弁固着及び
過給圧リリーフ弁の開弁固着の少なくとも一方の故障が
診断され、さらに、ツインターボモード下の高負荷運転
要求時には、吸気管圧力により、排気制御弁の閉弁固着
が診断されるので、セカンダリターボ過給機側に配設さ
れた排気制御弁,吸気制御弁,及び過給圧リリーフ弁の
全ての弁に対し、それぞれの開弁固着及び閉弁固着を故
障診断することができる。また、先行例のように個々の
故障検出手段を設ける必要がなく、構成が簡素化し、制
御系も簡素化される。
【0137】また、本発明による第2の過給機付エンジ
ンの故障診断方法によれば、上記各弁の少なくとも一つ
が故障と診断されると、エンジン運転状態が高吸気量領
域のとき、燃料カットが実行されるので、上記第1の過
給機付エンジンの過給圧制御方法による効果に加え、い
ずれかの弁が故障と診断された場合には、必要最低限の
運転性が確保されると共に、排気エネルギの大きい高吸
気量領域では排気エネルギが有効に低下され、ターボ過
給機を適切に保護することができ、信頼性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】過給機付エンジンの全体構成図
【図2】クランク角センサとクランクロータの正面図
【図3】カム角センサとカムロータの正面図
【図4】制御装置の回路図
【図5】ターボ切換制御ルーチンを示すフローチャート
【図6】ターボ切換制御ルーチンを示すフローチャート
【図7】ターボ切換制御ルーチンを示すフローチャート
【図8】ターボ切換制御ルーチンを示すフローチャート
【図9】排気制御弁小開制御ルーチンを示すフローチャ
ート
【図10】故障診断ルーチンを示すフローチャート
【図11】故障診断ルーチンを示すフローチャート
【図12】クランクパルス割込みルーチンを示すフロー
チャート
【図13】Ti設定ルーチンを示すフローチャート
【図14】θ3クランクパルス割込みルーチンを示すフ
ローチャート
【図15】制御弁故障時燃料カット判別ルーチンを示す
フローチャート
【図16】噴射タイミング割込みルーチンを示すフロー
チャート
【図17】各切換判定値,シングルターボ領域とツイン
ターボ領域,及び燃料カット領域の関係を示す説明図
【図18】排気制御弁小開制御モード領域の説明図
【図19】(a)は排気制御弁開ディレー時間設定テー
ブル,(b)は吸気制御弁開ディレー時間設定テーブ
ル,(c)は吸気制御弁開差圧設定テーブル,(d)は
高負荷判定値テーブル,(e)はシングルターボ領域継
続時間判定値テーブルをそれぞれ示す概念図
【図20】燃料カットとリカバリのヒステリシスを示す
説明図
【図21】シングルターボ時とツインターボ時との出力
特性を示す説明図
【図22】シングルターボモードからツインターボモー
ドへの切換わり状態を示すタイムチャート
【図23】ツインターボモードからシングルターボモー
ドへの切換わり状態を示すタイムチャート
【図24】(a)はパルスパターン,(b)は吸気タイ
ミング,(c)は通常時の燃料噴射状態,(d)は制御
弁異常時の燃料カット状態をそれぞれ示すタイムチャー
【図25】他の実施例に係わり、制御弁故障時燃料カッ
ト判別ルーチンを示すフローチャート
【符号の説明】
40 プライマリターボ過給機 50 セカンダリターボ過給機 50b ブロワ 53 排気制御弁 55 吸気制御弁 57 過給圧リリーフ弁 58 リリーフ通路 80 差圧センサ 81 絶対値センサ 100 電子制御装置(ECU) DPS 差圧 |DPS| 差圧の絶対値 P 吸気管圧力(過給圧)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの吸,排気系にプライマリター
    ボ過給機(40)とセカンダリターボ過給機(50)と
    を並列に配置し、セカンダリターボ過給機(50)に接
    続される吸,排気系にそれぞれ吸気制御弁(55),排
    気制御弁(53)を配設し、セカンダリターボ過給機
    (50)に接続する吸気系にブロワ(50b)をバイパ
    スするリリーフ通路(58)を連通し、該リリーフ通路
    (58)に過給圧リリーフ弁(57)を配設し、エンジ
    ン運転状態が低回転数域のときには両制御弁(53),
    (55)を閉弁すると共に過給圧リリーフ弁(57)を
    開弁してセカンダリターボ過給機(50)の過給作動を
    停止させプライマリターボ過給機(40)のみ作動させ
    るシングルターボモードとし、高回転数域のときには両
    制御弁(53),(55)を全開すると共に過給圧リリ
    ーフ弁(57)を閉弁してセカンダリターボ過給機(5
    0)に過給作動を行わせ両ターボ過給機(40),(5
    0)を作動させるツインターボモードとする過給機付エ
    ンジンにおいて、 上記シングルターボモード時には、吸気制御弁(55)
    の上流と下流との差圧(DPS)に基づき上記各弁(5
    3),(55),(57)に対する故障診断を実行し、 上記ツインターボモード時には、吸気制御弁(55)の
    上流と下流との差圧の絶対値(|DPS|)に基づき吸
    気制御弁(55)及び過給圧リリーフ弁(57)の少な
    くとも一方の故障診断を実行し、 上記ツインターボモード下の高負荷運転要求時には、吸
    気管圧力(P)に基づき排気制御弁(53)に対する故
    障診断を実行することを特徴とする過給機付エンジンの
    故障診断方法。
  2. 【請求項2】 上記各弁(53),(55),(57)
    の少なくとも一つが故障と診断される場合には、エンジ
    ン運転状態に基づき現運転状態が高吸気量領域にあるか
    を判断し、 高吸気量領域のときに燃料カットすることを特徴とする
    請求項1記載の過給機付エンジンの故障診断方法。
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