JP5776511B2 - 内燃機関の判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、筒内に向けて燃料を噴射する筒内噴射用インジェクタと、吸気通路(吸気ポート)内に向けて燃料を噴射する吸気通路噴射用インジェクタとを備えた内燃機関の判定装置に関する。
車両等に搭載される内燃機関(エンジン)として、気筒内(燃焼室内)に燃料を直接噴射する筒内噴射用インジェクタと、吸気通路(吸気ポート)に燃料を噴射する吸気通路噴射用インジェクタとを備えた、いわゆるデュアル噴射型の内燃機関が知られている。このようなデュアル噴射型の内燃機関にあっては、筒内噴射用インジェクタのみから燃料が噴射される筒内噴射モード(DIモード)、吸気通路噴射用インジェクタのみから燃料が噴射されるポート噴射モード(PFIモード)、筒内噴射用インジェクタ及び吸気通路噴射用インジェクタの両方から燃料が噴射される噴き分けモード(DUALモード)のうちのいずれか1つの燃料噴射モードに選択的に切り替えることが可能である。
また、車両等に搭載される内燃機関においては、燃料系異常検出や失火異常検出が行われている。このような異常検出処理では、異常検出時の運転条件(エンジン回転数、エンジン負荷(負荷率)、暖機状態(水温冷温時/水温高温時)を記憶し、その記憶した条件と同一または類似した運転条件のときに正常復帰判定を実施している。さらに、筒内噴射用インジェクタと吸気通路噴射用インジェクタとを備えた内燃機関では、上記した異常検出時の運転条件に加えて燃料噴射モード(噴き分け率)を記憶しておき、その異常検出時に記憶した運転条件と同一または類似した運転条件であり、かつ、現在の燃料噴射モードが、異常検出時に記憶した燃料噴射モードと同一または予め設定された所定範囲(噴き分け範囲)内であるときに正常復帰判定を実施している(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−026961号公報
ところで、筒内噴射用インジェクタと吸気通路噴射用インジェクタとを備えた内燃機関において、噴き分けモード(DUALモード)時に異常を検出した場合には、例えば、噴き分け率を記憶し、その記憶した噴き分け率に所定範囲(噴き分け範囲)を設定して正常復帰判定を行っている。しかしながら、噴き分けモード時の噴き分け率は、内燃機関の運転状態(点火遅角、負荷率等)によって様々に変化するので、異常検出時の噴き分け率に対して、どの範囲内(何%の範囲内)までが異常検出時と同様(類似)の条件であるとみなすことが困難である。このため、どうしても正常判定実施可能な噴き分け範囲を正確に定義することができない。噴き分け範囲を正確に定義できないと、正常復帰判定の精度が低下するおそれがある。
また、現在の噴き分け率が異常検出時の噴き分け率と完全に一致するときのみ正常復帰判定を実施するという方法が考えられるが、この場合、正常判定の機会が少なくなってしまう。
本発明はそのような実情を考慮してなされたもので、噴き分けモード(DUALモード)での正常復帰判定の機会を増やすことができ、しかも、正常復帰判定を正確に行うことが可能な内燃機関の判定装置を提供することを目的とする。
本発明は、燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内用燃料噴射弁(筒内噴射用インジェクタ)と、吸気通路に燃料を噴射する吸気通路用燃料噴射弁(ポート噴射用インジェクタ)とを備え、前記筒内用燃料噴射弁のみから燃料が噴射される筒内噴射モード、前記吸気通路用燃料噴射弁のみから燃料が噴射されるポート噴射モード、前記筒内用燃料噴射弁及び吸気通路用燃料噴射弁から燃料が噴射される噴き分けモードのうちのいずれか1つの燃料噴射モードに選択的に切り替えることが可能な内燃機関において、異常検出時の内燃機関の運転状態及び燃料噴射モードを記憶し、その異常検出時の運転状態及び燃料噴射モードに基づいて設定された所定条件(所定の類似運転条件)のときに正常復帰判定を行う判定装置を前提としている。そして、このような内燃機関の判定装置において、前記異常検出時の燃料噴射モードが噴き分けモードである場合は、噴き分けモード時において噴き分け率を含まない類似運転条件で正常を判定する正常判定と、筒内噴射モード時及びポート噴射モード時においてそれぞれ正常を判定する正常判定とを実施し、それらの判定結果がいずれも正常であると判定された場合に、燃料系または燃焼状態が正常であると判定することを技術的特徴としている。
以下、本発明の作用について述べる。
まず、本発明では、噴き分けモードにおける正常復帰判定の条件(類似運転条件)に、噴き分け率を含めていないので、噴き分けモードでの正常判定の機会を増やすことができる。ここで、噴き分けモードの噴き分け率を正常復帰判定の条件に含めないと、噴き分けモードでの正常復帰判定を正確に行えない場合がある。
例えば、噴き分けモード時の噴き分け率(PFIの噴き分け率:KPFI)が30%(DI:PFI=7:3)である場合は、筒内噴射用インジェクタの噴射量が空燃比による影響が大きいので、筒内噴射用インジェクタに異常があるときには燃料系異常や失火異常が検出される。これに対し、噴き分け率が50%(DI:PFI=5:5)である場合には、筒内噴射用インジェクタの噴射量による影響が小さくて異常度合いが緩和されるので、筒内噴射用インジェクタに異常があっても燃料系異常や失火異常が検出されずに正常判定となる場合がある。したがって、噴き分けモードにおいて正常復帰判定を正確に行うには、判定条件に噴き分け率を含める必要があるが、上述の如く、正常判定実施可能な噴き分け範囲を正確に定義することはできないという課題がある。
そこで、本発明では、噴き分けモード時において噴き分け率を含まない類似運転条件で実施する正常判定(燃料系の正常判定や燃焼状態の正常判定)に加えて、筒内噴射モード時及びポート噴射モード時においてそれぞれ正常判定(燃料系の正常判定や燃焼状態の正常判定)を実施する。このようにして、噴き分けモードでの正常判定に加えて、筒内噴射用インジェクタ及びポート噴射用インジェクタが正常であることを個別に判定することにより、噴き分け率の影響を排除することができるので、類似運転条件(噴き分け率を含まない条件)のみで噴き分けモードでの正常復帰判定の精度を確保することができる。
以上のように、本発明によれば、噴き分けモードでの正常復帰判定の機会の確保と、その正常復帰判定の精度確保とを両立することができる。
本発明の具体的な構成として、前記異常検出時の燃料噴射モードが噴き分けモード(DUALモード)である場合は、噴き分けモード時において噴き分け率を含まない類似運転条件で燃料系の正常を判定する正常判定と、筒内噴射モード時及びポート噴射モード時においてそれぞれ燃料系の正常を判定する正常判定とを実施し、それらの判定結果がいずれも正常であると判定された場合に、燃料系が正常であると判定するという構成挙げることができる。
また、他の構成として、前記異常検出時の燃料噴射モードが噴き分けモード(DUALモード)である場合は、噴き分けモード時において噴き分け率を含まない類似運転条件で燃焼状態が正常であることを判定する正常判定と、筒内噴射モード時及びポート噴射モード時においてそれぞれ燃焼状態が正常であることを判定する正常判定とを実施し、それらの判定結果がいずれも正常であると判定された場合に、燃焼状態が正常であると判定するという構成を挙げることができる。
なお、本発明でいう、「燃料系」とは、インジェクタ、燃料ポンプ(フィードポンプ、高圧ポンプ)、空燃比センサ(酸素センサ)、エアフロメータなどの燃料系のことであって、「燃料系が正常」とは、例えば、後述する空燃比フィードバック補正量が異常値でない状態の場合のことである。また、「燃焼状態が正常」とは、例えば失火のない燃焼状態のことである。
本発明によれば、異常検出時の燃料噴射モードが噴き分けモードである場合は、噴き分けモード時において噴き分け率を含まない類似運転条件で正常を判定する正常判定と、筒内噴射モード時及びポート噴射モード時においてそれぞれ正常を判定する正常判定とを実施するので、噴き分けモードでの正常復帰判定の機会の確保と、その正常復帰判定の精度確保とを両立することができる。
本発明を適用するエンジン(内燃機関)の一例を示す概略構成図である。 ECU等の制御系の構成を示すブロック図である。 燃料噴射モードマップの一例を示す図である。 ECUが実行する正常復帰判定処理の一例を示すフローチャートである。 ECUが実行する正常復帰判定処理の一例を示すフローチャートである。 ECUが実行する正常復帰判定処理の他の例を示すフローチャートである。 ECUが実行する正常復帰判定処理の他の例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
−エンジン−
図1は本発明を適用するエンジンの概略構成を示す図である。なお、図1にはエンジンの1気筒の構成のみを示している。
この例のエンジン1は、車両に搭載される4気筒(第1気筒#1〜第4気筒#4)のガソリンエンジンであって、その各気筒を構成するシリンダブロック1a内には上下方向に往復動するピストン1cが設けられている。ピストン1cはコネクティングロッド16を介してクランクシャフト15に連結されており、ピストン1cの往復運動がコネクティングロッド16によってクランクシャフト15の回転へと変換される。
クランクシャフト15にはシグナルロータ17が取り付けられている。シグナルロータ17の外周には複数の歯(突起)17aが等角度(この例では、例えば10°CA(クランク過度))ごとに設けられている。また、シグナルロータ17は、歯17aの2枚分が欠落した欠歯部17bを有している。
シグナルロータ17の側方近傍には、クランク角を検出するクランクポジションセンサ(エンジン回転数センサ)201が配置されている。クランクポジションセンサ201は、例えば電磁ピックアップであって、クランクシャフト15が回転する際にシグナルロータ17の歯17aに対応するパルス状の信号(電圧パルス)を発生する。このクランクポジションセンサ201の出力信号からエンジン回転数NEを算出することができる。
エンジン1のシリンダブロック1aにはエンジン冷却水の水温を検出する水温センサ203が配置されている。また、シリンダブロック1aの上端にはシリンダヘッド1bが設けられており、このシリンダヘッド1bとピストン1cとの間に燃焼室1dが形成されている。エンジン1の燃焼室1dには点火プラグ3が配置されている。点火プラグ3の点火タイミングはイグナイタ4によって調整される。イグナイタ4はECU(Electronic Control Unit)100によって制御される。
エンジン1のシリンダブロック1aの下部には、潤滑油(エンジンオイル)を貯留するオイルパン18が設けられている。オイルパン18に貯留された潤滑油は、エンジン1の運転時に、異物を除去するオイルストレーナを介してオイルポンプ(図示せず)によって汲み上げられて、ピストン1c、クランクシャフト15、コネクティングロッド16などのエンジン各部に供給され、その各部の潤滑・冷却等に使用される。そして、このようにして供給された潤滑油は、エンジン各部の潤滑・冷却等のために使用された後、オイルパン18に戻され、再びオイルポンプによって汲み上げられるまでオイルパン18内に貯留される。
エンジン1の燃焼室1dには吸気通路11と排気通路12とが接続されている。吸気通路11の一部は吸気ポート11a及び吸気マニホールド11bによって形成されている。また、排気通路12の一部は排気ポート12a及び排気マニホールド12bによって形成されている。
吸気通路11には、吸入空気(新気)を濾過するエアクリーナ7、エアフロメータ204、吸気温センサ207、及び、エンジン1の吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ5などが配置されている。エアフロメータ204は、吸入空気量(新規空気量)を検出する。吸気温センサ207は、エンジン1に吸入される空気の温度(吸気温)を検出する。
スロットルバルブ5のスロットル開度はECU100によって駆動制御される。具体的には、クランクポジションセンサ201の出力信号から算出されるエンジン回転数NE、及び、ドライバのアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)等のエンジン1の運転状態に応じた最適な吸入空気量(目標吸気量)が得られるようにスロットルバルブ5のスロットル開度を制御している。より詳細には、スロットル開度センサ205を用いてスロットルバルブ5の実際のスロットル開度を検出し、その実スロットル開度が、上記目標吸気量が得られるスロットル開度(目標スロットル開度)に一致するようにスロットルバルブ5のスロットルモータ6をフィードバック制御している。なお、こうしたスロットルバルブ5の制御システムは、「電子スロットルシステム」と称されており、アイドリング運転時などにおいて、ドライバのアクセルペダルの操作とは独立してスロットル開度を制御することも可能である。
吸気通路11と燃焼室1dとの間に吸気バルブ13が設けられており、この吸気バルブ13を開閉駆動することにより、吸気通路11と燃焼室1dとが連通または遮断される。また、排気通路12と燃焼室1dとの間に排気バルブ14が設けられており、この排気バルブ14を開閉駆動することにより、排気通路12と燃焼室1dとが連通または遮断される。これら吸気バルブ13及び排気バルブ14の開閉駆動は、クランクシャフト15の回転がタイミングチェーン等を介して伝達される吸気カムシャフト21及び排気カムシャフト22の各回転によって行われる。
吸気カムシャフト21の近傍には、特定の気筒(例えば第1気筒#1)のピストン1cが圧縮上死点(TDC)に達したときにパルス状の信号を発生するカムポジションセンサ202が設けられている。カムポジションセンサ202は、例えば電磁ピックアップであって、吸気カムシャフト21に一体的に設けられたロータ外周面の1個の歯(図示せず)に対向するように配置されており、その吸気カムシャフト21が回転する際にパルス状の信号(電圧パルス)を出力する。なお、吸気カムシャフト21(及び排気カムシャフト22)は、クランクシャフト15の1/2の回転速度で回転するので、クランクシャフト15が2回転(720°回転)するごとにカムポジションセンサ202が1つのパルス状の信号を発生する。
このようなカムポジションセンサ202及び上記クランクポジションセンサ201の各出力信号から、エンジン運転時において、エンジン1の各気筒(第1気筒#1〜第4気筒#4)のピストン位置(吸入行程・圧縮行程・爆発行程・排気行程)を認識することができ、精密な燃料噴射制御や点火時期制御などのエンジン運転制御を行うことができる。
一方、排気通路12には三元触媒9が配置されている。三元触媒9においては、燃焼室1dから排気通路12に排気された排気ガス中のCO、HCの酸化及びNOxの還元が行われ、それらを無害なCO2、H2O、N2とすることで排気ガスの浄化が図られている。
三元触媒9の上流側(排気流れの上流側)の排気通路12に空燃比(A/F)センサ209が配置されている。空燃比センサ209は、空燃比に対してリニアな特性を示すセンサである。また、三元触媒9の下流側の排気通路12にはO2センサ210が配置されている。O2センサ210は、排気ガス中の酸素濃度に応じて起電力を発生するものであって、理論空燃比に相当する電圧(比較電圧)よりも出力が高いときはリッチと判定し、逆に比較電圧よりも出力が低いときはリーンと判定する。
<燃料噴射系>
次に、エンジン1の燃料噴射系について説明する。
エンジン1の各気筒には、それぞれ、各燃焼室1d内に燃料を直接噴射することが可能な筒内噴射用インジェクタ(筒内用燃料噴射弁)2aが配置されている。これら筒内噴射用インジェクタ2aは、共通の高圧燃料用デリバリパイプ20aに接続されている。
また、エンジン1の吸気通路11には、各吸気ポート11a内に燃料を噴射可能なポート噴射用インジェクタ(吸気通路用燃料噴射弁)2bが配置されている。ポート噴射用インジェクタ2bは各気筒毎に設けられている。これらポート噴射用インジェクタ2bは共通の低圧燃料用デリバリパイプ20bに接続されている。
上記高圧燃料用デリバリパイプ20a、及び、上記低圧燃料用デリバリパイプ20bへの燃料供給は、低圧ポンプとしてのフィードポンプ301及び高圧ポンプ302によって行われる。フィードポンプ301は、燃料タンク300内の燃料(ガソリン等)を汲み上げて、低圧燃料用デリバリパイプ20b及び高圧ポンプ302に供給する。高圧ポンプ302は、フィードポンプ301からの低圧燃料を加圧して高圧燃料用デリバリパイプ20aに供給する。
筒内噴射用インジェクタ2aは、所定電圧が印加されたときに開弁して燃焼室1d内に燃料を直接噴射する電磁駆動式の開閉弁である。筒内噴射用インジェクタ2aの開閉(噴射時間・噴射タイミング)は、ECU100によってデューティ制御される。
ポート噴射用インジェクタ2bも、同様に、所定電圧が印加されたときに開弁して吸気ポート11a内に燃料を噴射する電磁駆動式の開閉弁である。ポート噴射用インジェクタ2bについても、ECU100によって開閉(噴射時間・噴射タイミング)がデューティ制御される。
なお、筒内噴射用インジェクタ2aによる燃料噴射(DI噴射)と、ポート噴射用インジェクタ2bによる燃料噴射(PFI噴射)との噴き分け率(PFI噴き分け率:KPFI)等については後述する。
そして、以上の筒内噴射用インジェクタ2a及びポート噴射用インジェクタ2bのいずれか一方または両方のインジェクタからの燃料噴射により、燃焼室1b内に混合気(燃料+空気)が形成される。この混合気は点火プラグ3にて点火されて燃焼・爆発する。このときに生じた高温高圧の燃焼ガスによりピストン1cが往復動され、クランクシャフト15が回転されてエンジン1の駆動力(出力トルク)が得られる。燃焼室1d内で燃焼した燃焼ガスは、排気バルブ14の開弁にともない排気通路12に排出される。
−ECU−
ECU100は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、バックアップRAM104、及び、カウンタ110などを備えている。
ROM102は、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPU101は、ROM102に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて各種の演算処理を実行する。また、RAM103は、CPU101での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM104は、例えばエンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。カウンタ110については後述する。
以上のCPU101、ROM102、RAM103、バックアップRAM104、カウンタ110は、バス107を介して互いに接続されるとともに、入力インターフェース105及び出力インターフェース106と接続されている。
入力インターフェース105には、クランクポジションセンサ(エンジン回転数センサ)201、カムポジションセンサ202、水温センサ203、エアフロメータ204、スロットル開度センサ205、アクセルペダルの踏み込み量に応じた検出信号を出力するアクセル開度センサ206、吸気温センサ207、インマニ圧センサ208、空燃比センサ209、O2センサ210、筒内噴射用インジェクタ2aに供給する高圧燃料の圧力(燃圧)を検出する高圧燃料用燃圧センサ211、及び、ポート噴射用インジェクタ2bに供給する低圧燃料の圧力(燃圧)を検出する低圧燃料用燃圧センサ212などの各種センサ類が接続されている。また、入力インターフェース105にはイグニッションスイッチ213が接続されており、このイグニッションスイッチ213がオン操作(IG−ON)されると、スタータモータ(図示せず)によるエンジン1のクランキングが開始される。
出力インターフェース106には、筒内噴射用インジェクタ2a、ポート噴射用インジェクタ2b、点火プラグ3のイグナイタ4、及び、スロットルバルブ5のスロットルモータ6などが接続されている。
そして、ECU100は、上記した各種センサの検出信号に基づいて、下記の燃料噴射量制御、点火プラグ3の点火時期制御、及び、スロットルバルブ5のスロットルモータ6の駆動制御(吸入空気量制御)などを含むエンジン1の各種制御を実行する。さらに、ECU100は、下記の「空燃比フィードバック制御」及び「正常復帰判定処理」を実行する。
以上のECU100により実行されるプログラムによって本発明の内燃機関(エンジン)判定装置が実現される。
−燃料噴射量制御−
まず、ECU100のROM102には、図3に示す燃料噴射モードマップが記憶されている。
図3の燃料噴射モードマップは、エンジン1の運転状態を示すエンジン回転数NE及び負荷率KLをパラメータとして、燃費(燃料消費率)特性や出力特性などを考慮して、燃料噴射形態を実験・シミュレーション等によって適合したマップであって、筒内噴射用インジェクタ2aのみによって燃料が噴射されるDIモード(筒内噴射モード)と、ポート噴射用インジェクタ2bのみによって燃料が噴射されるPFIモード(ポート噴射モード)と、筒内噴射用インジェクタ2a及びポート噴射用インジェクタ2bによって燃料が噴射されるDUALモード(噴き分け(DI+PFI)モード)とが設定されている。
なお、図3のマップにおいて、DUALモードである場合、エンジン回転数NE及びエンジン負荷率KLを用いて噴き分け率KPFI(PFIの噴き分け率)を求めることもできる。
そして、ECU100は、クランクポジションセンサ201の出力信号から得られるエンジン回転数NE及びエンジン負荷率KLに基づいて、図3のマップを参照して燃料噴射モードを求め、その燃料噴射モード及び要求噴射量に基づいて噴射時間及び噴射タイミングを算出して燃料噴射を実行する。
具体的には、エンジン運転状態(エンジン回転数NE・負荷率KL)が、DIモード(噴き分け率KPFI=0%)である場合、DI要求噴射量、高圧燃料用燃圧センサ211の出力信号から得られる燃圧、及び、筒内噴射用インジェクタ2aの容量(流量サイズ)に基づいて、筒内噴射用インジェクタ2aから噴射する高圧燃料のDI噴射時間及びDI噴射タイミングを算出し、その算出したDI噴射時間及びDI噴射タイミングに基づいて筒内噴射用インジェクタ2aを開閉制御して燃料噴射を実行する。
エンジン運転状態(エンジン回転数NE・負荷率KL)が、PFIモード(噴き分け率KPFI=100%)である場合、PFI要求噴射量、低圧燃料用燃圧センサ212の出力信号から得られる燃圧、及び、ポート噴射用インジェクタ2bの容量(流量サイズ)に基づいてポート噴射用インジェクタ2bから噴射する低圧燃料のPFI噴射時間、及び、PFI噴射タイミングを算出し、その算出したPFI噴射時間及びPFI噴射タイミングに基づいてポート噴射用インジェクタ2bを開閉制御して燃料噴射を実行する。
エンジン運転状態(エンジン回転数NE・負荷率KL)が、DUALモード(0%<噴き分け率KPFI<100%)である場合、図3のマップから得られる噴き分け率KPFIに基づいて筒内噴射用インジェクタ2aのDI要求噴射量(全体要求噴射量×(1−噴き分け率KPFI/100))と、ポート噴射用インジェクタ2bのPFI要求噴射量(全体要求噴射量×噴き分け率KPFI/100)とを求め、上記と同様にして、DI噴射時間及びDI噴射タイミングと、PFI噴射時間及びPFI噴射タイミングとを算出する。そして、その算出したDI噴射時間及びDI噴射タイミングに基づいて筒内噴射用インジェクタ2aを開閉制御するとともに、算出したPFI噴射時間及びPFI噴射タイミングに基づいてポート噴射用インジェクタ2bを開閉制御して燃料噴射を実行する。
ここで、上記要求噴射量は、エンジン1で燃焼された混合気の空燃比が理論空燃比となる燃料の量であって、例えば、エンジン運転状態(エンジン回転数NE及びエンジン負荷率KL)に基づいてマップ等を用いて算出することができる。また、エンジン負荷率KLは、例えば、エンジン回転速度NE、エアフロメータ204の出力信号から得られる吸入空気量、スロットル開度センサ205の出力信号から得られるスロットル開度などに基づいてマップ等を用いて算出することができる。
−空燃比フィードバック制御−
ECU100は、エンジン1の排気通路12に配置した空燃比センサ209及びO2センサ210の各出力から得られる実際の空燃比が目標空燃比(例えば理論空燃比)に一致するように燃料噴射量を制御する「空燃比フィードバック制御」を実行する。その空燃比フィードバック制御の具体的な処理について説明する。
まず、エンジン1の排気通路12に配置した三元触媒9は、空燃比がほぼ理論空燃比のときに未燃成分(HC,CO)を酸化し、同時に窒素酸化物(NOx)を還元する機能を発揮する。さらに、三元触媒9は、酸素を吸蔵する機能(酸素吸蔵機能、O2ストレージ機能)を有しており、この酸素吸蔵機能により、空燃比が理論空燃比からある程度まで偏移したとしても、HC,CO及びNOxを浄化することができる。すなわち、エンジン1の空燃比がリーンとなって三元触媒9に流入するガスにNOxが多量に含まれると、三元触媒9はNOxから酸素分子を奪ってこの酸素分子を吸蔵するとともにNOxを還元し、これによりNOxを浄化する。また、エンジン1の空燃比がリッチになって三元触媒9に流入するガスにHC,COが多量に含まれると、三元触媒9はこれらに吸蔵している酸素分子を与えて酸化し、これによりHC,COを浄化する。
したがって、三元触媒9が、連続的に流入する多量のHC,COを効率的に浄化するためには、この三元触媒9が酸素を多量に貯蔵していなければならず、逆に、連続的に流入する多量のNOxを効率的に浄化するためには、三元触媒9が酸素を十分に吸蔵できる状態にあることが必要となる。以上のことから明らかなように、三元触媒9の浄化能力は、この三元触媒9が吸蔵し得る最大の酸素量(最大酸素吸蔵量)に依存する。
一方、三元触媒9は燃料中に含まれる鉛や硫黄等による被毒、あるいは、触媒に加わる熱により劣化し、これに伴い最大酸素吸蔵量が次第に低下してくる。このように最大酸素吸蔵量が低下した場合であっても、エミッションを良好に維持するには、三元触媒9から排出されるガスの空燃比が、理論空燃比に極めて近い状態となるように制御する必要がある。
そこで、本実施形態では、空燃比センサ209及びO2センサ210の各出力信号に基づいて、三元触媒9に流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比になるよう燃料噴射量をフィードバック制御している(空燃比フィードバック制御)。具体的には、下記のメインフィードバック制御とサブフィードバック制御とを実行する。
(メインフィードバック制御)
メインフィードバック制御では、空燃比センサ209の出力信号と理論空燃比(ストイキ空燃比)との偏差に基づいて、燃料噴射量の計算に反映させるフィードバック値(メインF/B補正量)が算出されて燃料噴射量が増減される。具体的には、空燃比センサ209の出力信号から得られる実際の空燃比が理論空燃比(ストイキ空燃比)よりもリッチである場合は燃料噴射量が減量補正され、実際の空燃比が理論空燃比よりもリーンである場合は燃料噴射量が増量補正される。
そして、本実施形態では、上記メインフィードバック補正量(ストイキ空燃比に対するずれ量を示す空燃比学習値)が所定値以上(異常値)である場合は燃料系異常や失火異常が発生していると判定する(異常検出)。より具体的には、例えば、メインフィードバック制御においては、メインフィードバック補正量(メインF/B補正量)が所定のガード範囲内に制限されるようになっており、そのメインF/B補正量がガード範囲の上限ガード値または下限ガード値に所定時間(異常検出時間:例えば10sec)張り付いた状態となった場合には燃料系の異常や失火異常であると判定する。
また、本実施形態では、上記異常を検出した場合は、その異常検出時の運転条件(エンジン回転数NE、負荷率KL、暖機状態(冷温時/高温時))、及び、燃料噴射モード(DI噴射、PFI噴射、または、DUAL噴射)を、例えば、ECU100のRAM103内に記憶するようになっている。
なお、上記メインF/B補正量を制限するガード範囲については、例えば、メインF/B補正量の異常(誤補正)を考慮して、予め実験・計算等によって適合した範囲(例えば、ストイキ空燃比に対して±30%の範囲)を設定する。
(サブフィードバック制御)
サブフィードバック制御では、O2センサ210の出力電圧と比較電圧(ストイキ相当値)との偏差に基づいて、燃料噴射量の計算に反映させるフィードバック値(サブF/B補正量)が算出される。そして、そのサブF/B補正量に基づいて空燃比センサ209の出力を補正することにより、三元触媒9の上流の空燃比が理論空燃比と一致するようになる。なお、サブF/B補正量についても、上記したメインF/B補正量と同様な、ガード範囲内に制限する処理が実行される場合もある。この場合、サブF/B補正量を用いて燃料系異常や失火異常を判定するようにしてもよい。
−正常復帰判定処理−
まず、筒内噴射用インジェクタ2aとポート噴射用インジェクタ2bとを備えたエンジン1にあっては、上述したように、DUALモード時に異常を検出した場合には、噴き分け率を記憶し、その記憶した噴き分け率に所定範囲(噴き分け範囲)を設定して正常復帰判定を行っているが、正常判定実施可能な噴き分け範囲を正確に定義することができない。すなわち、DUALモード時の噴き分け率はエンジン1の運転状態(点火遅角、負荷率等)によって様々に変化するので、異常検出時の噴き分け率に対して、どの範囲内(何%の範囲内)までが異常検出時と同様(類似)の条件であるとみなすことが困難であり、正常判定実施可能な噴き分け範囲を正確に定義することができない。また、現在の噴き分け率が異常検出時の噴き分け率と完全に一致するときのみ正常復帰判定を実施するという方法が考えられるが、この場合、正常判定の機会が少なくなってしまう。
このような点を考慮して、本実施形態では、DUALモードでの正常判定の機会を増やすことができ、しかも、正常復帰判定の精度を確保できるようにする。これを実現するための具体的な処理(正常復帰判定処理)の一例について図4及び図5のフローチャートを参照して説明する。図4及び図5の処理ルーチンはECU100において所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返して実行される。
ここで、本実施形態において、対象とするエンジン1の運転状態は、エンジン回転数NE、負荷率KL、及び、暖機状態とする。また、暖機状態は、冷間時(水温が暖機温度(例えば80℃)未満の状態)と高温時(水温が暖機温度以上の状態)のいずれか一方の状態とする。
また、本実施形態では、カウンタ110(図2参照)として、DI正常カウンタ、PFI正常カウンタ、及び、燃料系正常カウンタを用いる。これらDI正常カウンタ、PFI正常カウンタ、及び、燃料系正常カウンタは、それぞれ、時間をカウントアップ(計時)するタイマカウンタである。
図4及び図5の処理ルーチンが開始されると、まずは、図4に示すステップST101において、以前に異常検出(燃料系異常や失火異常の検出)があり、その異常検出時のエンジン1の運転状態(エンジン回転数NE、負荷率KL、暖機状態(冷間時/高温時))及び燃料噴射モードが記憶されているか否かを判定する。ステップST101の判定結果が否定判定(NO)である場合(運転状態・燃料噴射モードの記憶がない場合)はリターンする。
ステップST101の判定結果が肯定判定(YES)である場合はステップST102に進む。ステップST102では、上記異常検出時に記憶した燃料噴射モードがDUALモードであるか否かを判定する。その判定結果が否定判定(NO)である場合は、図5に示すステップST140の処理(DI正常カウンタクリア、PFI正常カウンタクリア)を実行した後にリターンする。
上記ステップST102の判定結果が肯定判定(YES)である場合(異常検出時燃料噴射モードがDUALモードである場合)はステップST111に進む。
ステップST111では、「現在の燃料噴射モードがDIモードである」、「DI正常未判定である」、及び、「上記メインF/B補正量が異常値ではない」の3つの条件の全てが成立しているか否かを判定する。その判定結果が判定結果が否定判定(NO)である場合(上記3つの条件のいずれか1つの条件が不成立である場合)は、DI正常カウンタをクリアして(ステップST113)、ステップST114に進む。
ステップST111の判定結果が肯定判定(YES)である場合(上記3つの条件の全てが成立している場合)は、DI正常カウンタのカウントアップ(計時)を開始する(ステップST112)。このDI正常カウンタのカウントアップ(計時)は、ステップST111の判定結果が肯定判定(YES)である間において継続され、ステップST111の判定結果が否定判定(NO)となった時点で停止される。
次に、ステップST114において、DI正常カウンタのカウント値(計時値)が所定値に達しているか否かを判定する。その判定結果が肯定判定(YES)である場合([DI正常カウンタのカウント値≧所定値]である場合)は、ステップST115においてDI正常フラグをONに設定して、ステップST121に進む。ステップST114の判定結果が否定判定(NO)である場合([DI正常カウンタのカウント値<所定値]である場合)は、フラグ処理を行わずにステップST121に進む。
ここで、ステップST114の判定処理に用いる所定値は、上記した「メインフィードバック制御」で説明した「異常検出時間」に対応する時間(例えば、10sec)であり、ステップST111が肯定判定である状態が、この所定値(異常検出時間)以上継続されると、筒内噴射用インジェクタ2aは正常であると判定することができる。なお、所定値は「10sec」以外の値であってもよい。
ステップST121では、「現在の燃料噴射モードがPFIモードである」、「PFI正常未判定である」、及び、「上記メインF/B補正量が異常値ではない」の3つの条件の全てが成立しているか否かを判定する。その判定結果が判定結果が否定判定(NO)である場合(上記3つの条件のいずれか1つの条件が不成立である場合)は、PFI正常カウンタをクリアして(ステップST123)、ステップST124に進む。
ステップST121の判定結果が肯定判定(YES)である場合(上記3つの条件の全てが成立している場合)は、PFI正常カウンタのカウントアップ(計時)を開始する(ステップST122)。このPFI正常カウンタのカウントアップ(計時)は、ステップST121の判定結果が肯定判定(YES)である間において継続され、ステップST121の判定結果が否定判定(NO)となった時点で停止される。
次に、ステップST124では、PFI正常カウンタのカウント値(計時値)が所定値に達しているか否かを判定する。その判定結果が肯定判定(YES)である場合([PFI正常カウンタのカウント値≧所定値]である場合)は、ステップST125においてPFI正常フラグをONに設定して、図5のステップST130に進む。ステップST124の判定結果が否定判定(NO)である場合([PFI正常カウンタのカウント値<所定値]である場合)は、フラグ処理を行わずに図5のステップST130に進む。
ここで、ステップST124の判定処理に用いる所定値は、上記した「メインフィードバック制御」で説明した「異常検出時間」に対応する時間(例えば、10sec)であり、ステップST121が肯定判定である状態が、この所定値(異常検出時間)以上継続されると、ポート噴射用インジェクタ2bは正常であると判定することができる。なお、所定値は「10sec」以外の値であってもよい。
図5に示すステップST130においては、上記異常検出時に記憶したエンジン回転数NE、負荷率KL、暖機状態及び燃料噴射モードを用いて、下記の類似運転条件(j1)〜(j4)の全てが成立しているか否かを判定する。なお、このステップST130は、異常検出時に記憶した燃料噴射モードがDUAL噴射である場合(ステップST102が肯定判定である場合)に実行されるので、下記の条件(j4)における「異常検出時燃料噴射モード」は「DUAL噴射」となる。
(j1)異常検出時NE−375rpm≦現在NE≦異常検出時NE+375rpm
(j2)異常検出時KL−20%≦現在KL≦異常検出時KL+20%
(j3)異常検出時暖機状態=現在暖機状態
(j4)異常検出時燃料噴射モード=現在燃料噴射モード
ステップST130の判定結果が肯定判定(YES)である場合はステップST131に進む。ステップST131では、上記したメインフィードバック制御の補正量(F/B補正量)が異常値でないか否かを判定する。その判定結果が肯定判定(YES)である場合は燃料系正常カウンタのカウントアップ(計時)を開始して(ステップST132)、ステップST134に進む。この燃料系正常カウンタのカウントアップ(計時)は、ステップST130及びステップST131の判定結果がともに肯定判定(YES)である間において継続され、ステップST130またはステップST131のいずれか一方の判定結果が否定判定(NO)となった時点で停止される。
上記ステップST130の判定結果が否定判定(NO)である場合、または、ステップST131の判定結果が否定判定(NO)である場合は、燃料系正常カウンタをクリアして(ステップST133)、ステップST134に進む。
ステップST134では、燃料系正常カウンタのカウント値(計時値)が所定値に達しているか否かを判定する。その判定結果が肯定判定(YES)である場合([燃料系正常カウンタのカウント値≧所定値]である場合)は、ステップST135においてDUAL時燃料系正常フラグをONに設定してステップST136に進む。ステップST134の判定結果が否定判定(NO)である場合([燃料系正常カウンタのカウント値<所定値]である場合)は、フラグ処理を行わずにステップST136に進む。
ここで、燃料系正常カウンタのカウント値(計時値)に対して設定する所定値は、DUAL時燃料系正常を判定するための時間であり、ステップST130及びステップST140がともに肯定判定である状態が、この所定値(判定時間)以上継続されると、DUAL時燃料系は正常であると判定することができる。なお、所定値は固定値(例えば、10sec)であってもよいし、エンジン1の運転状態に応じて所定値を可変に設定するようにしてもよい。
そして、ステップST136において、DUAL時燃料系正常フラグ、DI正常フラグ及びPFI正常フラグの全てのフラグがONであるか否かを判定し、その判定結果が肯定判定(YES)である場合は、ステップST137において燃料系は正常と判定する(正常復帰判定)。一方、ステップST136の判定結果が否定判定(NO)である場合はリターンする。
以上のように、本実施形態によれば、DUALモードでの正常復帰判定の条件(類似運転条件)に噴き分け率を含めていないので、DUALモードでの正常判定の機会を増やすことができる。しかも、DUALモード時における正常判定(燃料系の正常判定)に加えて、筒内噴射モード時及びポート噴射モード時においてそれぞれ正常判定(燃料系の正常判定)を実施しているので、筒内噴射用インジェクタ2a及びポート噴射用インジェクタ2bが正常であることを個別に判定することができる。これによって噴き分け率の影響を排除することができるので、類似運転条件(噴き分け率を含まない条件)のみでDUALモードでの正常復帰判定を精度よく行うことができる。
このように、本実施形態では、DUALモードでの正常復帰判定の機会の確保と、その正常復帰判定の精度確保とを両立することができる。
−正常復帰判定処理の他の例−
次に、正常復帰判定処理の他の例について説明する。
まず、この例では、ECU100において失火検出処理を実行するように構成されている。その失火検出処理について以下に説明する。
エンジン1の4つの気筒#1〜#4のうち、ある気筒(例えば第1気筒#1)に失火が発生した場合、その気筒(複数の気筒の場合も含む)の爆発行程におけるエンジン回転速度が低下するので、この失火が生じた気筒(第1気筒#1)の爆発行程中においてクランクシャフト15が一定クランク角度を回転するのに要する時間が、他の気筒(例えば第2気筒#2〜第4気筒#4)の爆発行程時におけるその時間よりも長くなる。したがって、これらの時間を計測して比較することにより失火の発生を認識することが可能になる。
その具体的な処理の一例について説明する。
まず、ECU100は、クランクポジションセンサ(エンジン回転数センサ)201及びカムポジションセンサ202の各出力信号を所定のクランク角度毎(例えば30°CA毎)に取り込み、それらの各信号に基づいて、第1気筒#1が爆発行程にあるときに、この爆発行程中において、クランクシャフト15が一定クランク角度(例えば180°CA)を回転するのに要する経過時間T1と、この第1気筒#1の爆発行程よりも1回前(360°CA前)に爆発行程を迎えていた第2気筒#2の爆発行程中においてクランクシャフト15が一定のクランク角度(例えば180°CA)を回転するのに要する経過時間T2との差を演算して、第1気筒#1の回転変動量ΔNE1(=T1−T2)を得る。
また、同様にして、エンジン1の各気筒#2〜#4の爆発行程中においてクランクシャフト15が一定クランク角度(例えば180°CA)を回転するのに要する経過時間T3(第3気筒#3)、T4(第4気筒#4)、T2(第2気筒#2)を順次演算して、第3気筒#3の回転変動量ΔNE3(=T3−T1)、第4気筒#4の回転変動量ΔNE4(=T4−T3)、及び、第2気筒#2の回転変動量ΔNE2(=T2−T4)を得る。
そして、ECU100は、上記演算により求めた各気筒#1〜#4の回転変動量ΔNE1〜ΔNE4と失火判定閾値とを比較し、回転変動量ΔNEが失火判定閾値を超えている気筒がある場合は「失火が発生している」と検出する。そして、この回転変動量ΔNEが失火判定閾値を超える度に、後述するDI時失火カウンタ、PFI時失火カウンタ、または、類似条件成立時失火カウンタのうちのいずれか1つの失火カウンタが、失火発生時の燃料噴射モードに応じて1つずつインクリメントされる。
ここで、上記回転変動量ΔNEに対して設定する失火判定閾値は、失火が発生するエンジン1の回転変動量を実験・シミュレーション等によって取得しておき、その結果を基に経験的に適合した値である。この失火判定閾値はECU100のROM102内に記憶されている。また、失火判定閾値は、回転変動量ΔNEなどに応じて可変に設定するようにしてもよい。なお、各気筒#1〜#4の回転変動量は、他の公知の方法によって認識(演算)するようにしてもよい。
また、エンジン1の失火を検出する方法としては、上記したエンジン1の回転変動量を用いて失火を検出する方法に限られることなく、例えば、触媒の前後に配置された空燃比センサとO2センサ(酸素センサ)との出力信号(2つのセンサ検出値の差)に基づいて失火の発生を検出する方法など、他の公知の方法を採用してもよい。
(正常復帰判定処理)
次に、正常復帰判定処理の他の例について図6及び図7のフローチャートを参照して説明する。図6及び図7の処理ルーチンはECU100において所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返して実行される。
ここで、この例においても、対象とするエンジン1の運転状態は、エンジン回転数NE、負荷率KL、及び、暖機状態とする。また、暖機状態は、冷間時(水温が暖機温度(例えば80℃)未満の状態)と高温時(水温が暖機温度以上の状態)のいずれか一方の状態とする。
また、この例にあっては、カウンタ110(図2参照)として、DI運転期間カウンタ、PFI運転期間カウンタ、及び、類似条件成立期間カウンタと、DI時失火カウンタ、PFI時失火カウンタ、及び、類似条件成立時失火カウンタとがECU100内に備えられている。
(期間カウンタ)
上記各期間カウンタは、それぞれ、カウント開始時点からエンジン1(クランクシャフト15)が1回転(1Rev)するごとに、カウント値が1つずつカウントアップするカウンタであって、DI運転期間カウンタは、DIモードでの運転開始時点からのエンジン1の累積回転数(Rev)を計測するカウンタであり、PFI運転期間カウンタは、PFIモードでの運転開始時点からのエンジン1の累積回転数(Rev)を計測するカウンタである。また、類似条件成立期間カウンタは、後述する類似条件が成立した時点からのエンジン1の累積回転数(Rev)を計測するカウンタである。
(失火カウンタ)
DI時失火カウンタは、DIモード中において上記エンジン1の各気筒#1〜#4の回転変動量ΔNEが失火判定閾値を超える度にカウント値が1つずつカウントアップ(インクリメント)するカウンタである。PFI時失火カウンタは、PFIモード中において上記エンジン1の各気筒#1〜#4の回転変動量ΔNEが失火判定閾値を超える度にカウント値が1つずつカウントアップするカウンタである。類似条件成立時失火カウンタは、後述する類似条件が成立している期間において上記エンジン1の各気筒#1〜#4の回転変動量ΔNEが失火判定閾値を超える度にカウント値が1つずつカウントアップするカウンタである。
次に、図6及び図7のフローチャートについて説明する。
図6及び図7の処理ルーチンが開始されると、まずは、図6に示すステップST201において、以前に異常検出(燃料系異常や失火異常の検出)があり、その異常検出時のエンジン1の運転状態(エンジン回転数NE、負荷率KL、暖機状態(冷間時/高温時))及び燃料噴射モードが記憶されているか否かを判定する。ステップST201の判定結果が否定判定(NO)である場合(運転状態・燃料噴射モードの記憶がない場合)はリターンする。
ステップST201の判定結果が肯定判定(YES)である場合はステップST202に進む。ステップST202では、上記異常検出時に記憶した燃料噴射モードがDUALモードであるか否かを判定する。その判定結果が否定判定(NO)である場合はリターンする。ステップST202の判定結果が肯定判定(YES)である場合(異常検出時燃料噴射モードがDUALモードである場合)はステップST211に進む。
ステップST211では、現在の燃料噴射モードがDIモードであるか否かを判定する。その判定結果が否定判定(NO)である場合(DIモードでない場合)はステップST221に進む。ステップST211の判定結果が肯定判定(YES)である場合(DIモードである)はステップST212に進む。ここで、DIモードである場合、そのDIモードになった時点からDI運転期間カウンタのカウントが開始され、エンジン1(クランクシャフト15)が1回転(1Rev)するごとに、DI運転期間カウンタのカウント値が1つずつカウントアップされる。
ステップST212では、上記失火検出処理にて現在失火中であるか否かを判定する。その判定結果が肯定判定(YES)である場合は、DI時失火カウンタを1つカウントアップ(ステップST213)してステップST214に進む。ステップST212の判定結果が否定判定(NO)である場合はカウントアップ処理を行わずにステップST214に進む。
ステップST214では、上記DI運転期間カウンタのカウント値(DI運転期間)が所定値(例えば、200Rev)に達しているか否かを判定する。その判定結果が否定判定である場合([DI運転期間<所定値]である場合)はステップST221に進む。ステップST214の判定結果が肯定判定である場合([DI運転期間≧所定値]である場合)はステップST215に進む。
ステップST215では、DI時失火カウンタのカウント値が所定値(例えば「5」)よりも小さいか否かを判定する。その判定結果が肯定判定(YES)である場合([DI時失火カウンタ<所定値]である場合)は、ステップST216においてDI正常フラグをONに設定してステップST221に進む。ステップST215の判定結果が否定判定(NO)である場合([DI時失火カウンタ≧所定値]である場合)は、フラグ処理を行わずにステップST221に進む。
ここで、ステップST215の判定処理に用いる所定値は、失火異常判定閾値であって、予め実験・計算等によって適合した値とする。この例では、例えば所定値を「5」としているが、これ以外の値であってもよい。
ステップST221では、現在の燃料噴射モードがPFIモードであるか否かを判定する。その判定結果が否定判定(NO)である場合(PFIモードでない場合)は図7のステップST230に進む。ステップST221の判定結果が肯定判定(YES)である場合(PFIモードである)はステップST222に進む。ここで、PFIモードである場合、そのPFIモードになった時点からPFI運転期間カウンタのカウントが開始され、エンジン1(クランクシャフト15)が1回転(1Rev)するごとに、PFI運転期間カウンタのカウント値が1つずつカウントアップされる。
ステップST222では、上記失火検出処理にて現在失火中であるか否かを判定する。その判定結果が肯定判定(YES)である場合は、PFI時失火カウンタのカウント値を1つカウントアップ(ステップST223)してステップST224に進む。ステップST222の判定結果が否定判定(NO)である場合はカウントアップ処理を行わずにステップST224に進む。
ステップST224では、上記PFI運転期間カウンタのカウント値(PFI運転期間)が所定値(例えば、200Rev)に達しているか否かを判定する。その判定結果が否定判定である場合([PFI運転期間<所定値]である場合)は図7のステップST230に進む。ステップST224の判定結果が肯定判定である場合([PFI運転期間≧所定値]である場合)はステップST225に進む。
ステップST225では、PFI時失火カウンタのカウント値が所定値(例えば「5」)よりも小さいか否かを判定する。その判定結果が肯定判定(YES)である場合([PFI時失火カウンタ<所定値]である場合)は、ステップST226においてPFI正常フラグをONに設定して図7のステップST230に進む。ステップST215の判定結果が否定判定(NO)である場合([PFI時失火カウンタ≧所定値]である場合)は、フラグ処理を行わずに図7のステップST230に進む。
ここで、ステップST225の判定処理に用いる所定値は、失火異常判定閾値であって、予め実験・計算等によって適合した値とする。この例では、例えば所定値を「5」としているが、これ以外の値であってもよい。
図7のステップST230では、上記異常検出時のエンジン回転数NE、負荷率KL、暖機状態及び燃料噴射モードを用いて、下記の類似運転条件(j1)〜(j4)の全てが成立しているか否かを判定する。なお、このステップST230は、異常検出時に記憶した燃料噴射モードがDUAL噴射である場合(ステップST202が肯定判定である場合)に実行されるので、下記の条件(j4)における「異常検出時燃料噴射モード」は「DUAL噴射」となる。
(j1)異常検出時NE−375rpm≦現在NE≦異常検出時NE+375rpm
(j2)異常検出時KL−20%≦現在KL≦異常検出時KL+20%
(j3)異常検出時暖機状態=現在暖機状態
(j4)異常検出時燃料噴射モード=現在燃料噴射モード
ステップST230の判定結果が肯定判定(YES)である場合はステップST231に進む。ここで、類似運転条件が成立している場合、その類似運転条件が成立した時点から類似条件成立期間カウンタのカウントが開始され、エンジン1(クランクシャフト15)が1回転(1Rev)するごとに、類似条件成立期間カウンタのカウント値が1つずつカウントアップされる。
ステップST231では、上記失火検出処理にて現在失火中であるか否かを判定する。その判定結果が肯定判定(YES)である場合は、類似運転条件成立時失火カウンタのカウント値を1つカウントアップ(ステップST232)してステップST233に進む。ステップST231の判定結果が否定判定(NO)である場合はカウントアップ処理を行わずにステップST233に進む。
ステップST233では、上記類似条件成立期間カウンタのカウント値(類似運転条件成立期間)が所定値(例えば、1000Rev)に達しているか否かを判定する。その判定結果が否定判定である場合([類似運転条件成立期間<所定値]である場合)はステップST236に進む。ステップST233の判定結果が肯定判定である場合([類似運転条件成立期間≧所定値]である場合)はステップST234に進む。
ステップST234では、類似運転条件成立時失火カウンタのカウント値が所定値(例えば、「20」)よりも小さいか否かを判定する。その判定結果が肯定判定(YES)である場合([類似運転条件成立時失火カウンタ<所定値]である場合)は、ステップST235においてDUAL時失火正常フラグ(失火がなくて燃焼状態が正常であることを示す正常フラグ)をONに設定してステップST236に進む。ステップST234の判定結果が否定判定(NO)である場合([類似運転条件成立時失火カウンタ≧所定値]である場合)は、フラグ処理を行わずにステップST236に進む。
ここで、ステップST234の判定処理に用いる所定値は、失火異常判定閾値であって、予め実験・計算等によって適合した値とする。この例では、例えば所定値を「20」としているが、これ以外の値であってもよい。
そして、ステップST236において、DUAL時失火正常フラグ、DI正常フラグ及びPFI正常フラグの全てのフラグがONであるか否かを判定し、その判定結果が肯定判定(YES)である場合は、ステップST237において失火正常(燃焼状態が正常)と判定する(正常復帰判定)。一方、ステップST136の判定結果が否定判定(NO)である場合はリターンする。
以上のように、この例によれば、DUALモードでの正常復帰判定の条件(類似運転条件)に噴き分け率を含めていないので、DUALモードでの正常判定の機会を増やすことができる。しかも、DUALモード時における正常判定(燃焼状態が正常であることを判定する正常判定)に加えて、筒内噴射モード時及びポート噴射モード時においてそれぞれ正常判定(燃焼状態が正常であることを判定する正常判定)を実施しているので、筒内噴射用インジェクタ2a及びポート噴射用インジェクタ2bが正常であることを個別に判定することができる。これによって、噴き分け率の影響を排除することができので、類似運転条件(噴き分け率を含まない条件)のみでDUALモードでの正常復帰判定を精度よく行うことができる。
このように、この実施形態においても、DUALモードでの正常復帰判定の機会の確保と、その正常復帰判定の精度確保とを両立することができる。
なお、以上の例では、図6のステップST214の判定処理に用いる所定値(DI運転期間カウンタのカウント値に対して設定する所定値)、及び、図6のステップST224の判定処理に用いる所定値(PFI運転期間カウンタのカウント値に対して設定する所定値)を「200Rev」としているが、これに限られることなく、他の任意の数値(Rev)を設定してもよい。また、図7のステップST223の判定処理に所定値(類似運転条件成立期間カウンタのカウント値に対して設定する所定値)を「1000Rev」としているが、この所定値についても、他の任意の数値(Rev)を設定してもよい。
−他の実施形態−
以上の例では、4気筒ガソリンエンジンに本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限られることなく、例えば6気筒ガソリンエンジンなど他の任意の気筒数のガソリンエンジンにも適用可能である。また、直列多気筒ガソリンエンジンのほか、V型多気筒ガソリンエンジンの制御にも本発明を適用することができる。
本発明は、燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内用燃料噴射弁と、吸気通路に燃料を噴射する吸気通路用燃料噴射弁とを備え、筒内噴射モード(DIモード)、ポート噴射モード(PFIモード)、噴き分けモード(DUALモード)のうちの1つの燃料噴射モードに選択的に切り替えることが可能な内燃機関(エンジン)の異常検出に有効に利用することができる。
1 エンジン
1d 燃焼実
11 吸気通路
11a 吸気ポート
2a 筒内噴射用インジェクタ(筒内用燃料噴射弁)
2b ポート噴射用インジェクタ(吸気通路用燃料噴射弁)
100 ECU
103 RAM
110 カウンタ
201 クランクポジションセンサ(エンジン回転数センサ)
203 水温センサ
204 エアフロメータ
209 空燃比センサ
210 O2センサ

Claims (3)

  1. 燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内用燃料噴射弁と、吸気通路に燃料を噴射する吸気通路用燃料噴射弁とを備え、前記筒内用燃料噴射弁のみから燃料が噴射される筒内噴射モード、前記吸気通路用燃料噴射弁のみから燃料が噴射されるポート噴射モード、前記筒内用燃料噴射弁及び吸気通路用燃料噴射弁から燃料が噴射される噴き分けモードのうちのいずれか1つの燃料噴射モードに選択的に切り替えることが可能な内燃機関において、
    異常検出時の内燃機関の運転状態及び燃料噴射モードを記憶し、それら運転状態及び燃料噴射モードに基づいて設定された所定条件のときに正常復帰判定を行う判定装置であって、
    前記異常検出時の燃料噴射モードが噴き分けモードである場合は、噴き分けモード時において噴き分け率を含まない類似運転条件で正常を判定する正常判定と、筒内噴射モード時及びポート噴射モード時においてそれぞれ正常を判定する正常判定とを実施し、それらの判定結果がいずれも正常であると判定された場合に、燃料系または燃焼状態が正常であると判定することを特徴とする内燃機関の判定装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の判定装置において、
    前記異常検出時の燃料噴射モードが噴き分けモードである場合は、噴き分けモード時において噴き分け率を含まない類似運転条件で燃料系の正常を判定する正常判定と、筒内噴射モード時及びポート噴射モード時においてそれぞれ燃料系の正常を判定する正常判定とを実施し、それらの判定結果がいずれも正常であると判定された場合に、燃料系が正常であると判定することを特徴とする内燃機関の判定装置。
  3. 請求項1記載の内燃機関の判定装置において、
    前記異常検出時の燃料噴射モードが噴き分けモードである場合は、噴き分けモード時において噴き分け率を含まない類似運転条件で燃焼状態が正常であることを判定する正常判定と、筒内噴射モード時及びポート噴射モード時においてそれぞれ燃焼状態が正常であることを判定する正常判定とを実施し、それらの判定結果がいずれも正常であると判定された場合に、燃焼状態が正常であると判定することを特徴とする内燃機関の判定装置。
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