JP5194468B2 - 有機薄膜トランジスタの製造方法及び有機薄膜トランジスタ - Google Patents

有機薄膜トランジスタの製造方法及び有機薄膜トランジスタ Download PDF

Info

Publication number
JP5194468B2
JP5194468B2 JP2007024031A JP2007024031A JP5194468B2 JP 5194468 B2 JP5194468 B2 JP 5194468B2 JP 2007024031 A JP2007024031 A JP 2007024031A JP 2007024031 A JP2007024031 A JP 2007024031A JP 5194468 B2 JP5194468 B2 JP 5194468B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
drain electrode
organic
organic semiconductor
semiconductor layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007024031A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007273957A (ja
Inventor
潤 山田
雄也 平尾
直樹 将積
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2007024031A priority Critical patent/JP5194468B2/ja
Priority to US11/714,059 priority patent/US8372686B2/en
Publication of JP2007273957A publication Critical patent/JP2007273957A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5194468B2 publication Critical patent/JP5194468B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K10/00Organic devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching; Organic capacitors or resistors having a potential-jump barrier or a surface barrier
    • H10K10/40Organic transistors
    • H10K10/46Field-effect transistors, e.g. organic thin-film transistors [OTFT]
    • H10K10/462Insulated gate field-effect transistors [IGFETs]
    • H10K10/466Lateral bottom-gate IGFETs comprising only a single gate
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K10/00Organic devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching; Organic capacitors or resistors having a potential-jump barrier or a surface barrier
    • H10K10/80Constructional details
    • H10K10/82Electrodes
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K10/00Organic devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching; Organic capacitors or resistors having a potential-jump barrier or a surface barrier
    • H10K10/40Organic transistors
    • H10K10/46Field-effect transistors, e.g. organic thin-film transistors [OTFT]
    • H10K10/462Insulated gate field-effect transistors [IGFETs]
    • H10K10/468Insulated gate field-effect transistors [IGFETs] characterised by the gate dielectrics
    • H10K10/472Insulated gate field-effect transistors [IGFETs] characterised by the gate dielectrics the gate dielectric comprising only inorganic materials
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/621Providing a shape to conductive layers, e.g. patterning or selective deposition
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/60Organic compounds having low molecular weight
    • H10K85/615Polycyclic condensed aromatic hydrocarbons, e.g. anthracene
    • H10K85/623Polycyclic condensed aromatic hydrocarbons, e.g. anthracene containing five rings, e.g. pentacene

Description

本発明は、有機薄膜トランジスタの製造方法及び有機薄膜トランジスタに関する。
近年、次世代の高品質・低価格のフラットパネルディスプレイデバイスあるいは電子ペーパーの画素駆動のためのスイッチング素子として、有機薄膜トランジスタ(有機TFT、OTFTとも称する;Organic Thin Film Transistor;OTFT)が注目されている。
有機薄膜トランジスタは、シリコン薄膜トランジスタと構造的にはほぼ同じ形態を有するが、半導体活性層領域にシリコンの代りに有機物を使用するという相違点がある。有機薄膜トランジスタは、製作工程において、真空装置を使用せず、インクジェット法、印刷法等により製作できるため、シリコンTFTに比べて簡単かつ低コストであり、衝撃により割れず、曲げたり折り畳むことが可能である電子回路基板に適しているという長所がある。特に、広い面積上に素子を製作する必要がある時、低い工程温度を必要とする場合、曲げる製品に対して有効であることから大型ディスプレイ用のマトリクス駆動素子、有機ELや電子ペーパーの駆動素子として期待され、各社で開発が進められている。
従来、半導体素子の膜パターンを形成する際は、レジストを基板全面に塗布しプリベークを行った後、フォトマスクを介して紫外線等を照射し、現像によってレジストパターンを形成するというフォトリソグラフィー工程を経た後、該レジストパターンをマスクパターンとして膜パターンとなるべき部分に存在する膜(半導体材料、絶縁体材料、又は、導電体材料で形成される膜)をエッチング除去することにより、膜パターンを形成する方法が用いられていた。
有機薄膜トランジスタの製造において、パターニングされた有機半導体層を設ける場合、従来のフォトリソグラフィー工程及びエッチングを行うことでもパターニングは可能であるが、上述した、印刷法やインクジェット法を用いることで、容易にパターニングすることができる。その中で、マスクを必要とせず任意のパターンニングに対応可能で、必要な個所に必要な量だけ塗布すれば良いといった有機半導体材料の利用効率が良好な有機半導体層を形成する方法としては、インクジェット法を用いて半導体材料を滴下する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1においては、インクジェット方式によるパターニングの形状は任意として良く、その例としてドット形式とし、また、マスキングをしても良いとしているが、具体的な滴下される電極形状や滴下状態に関しては記述されていない。
滴下法を用いて有機半導体層を形成する場合、電極の形状に合わせる必要がある。形成する有機半導体層の形状を所望の電極形状に近づけようとすると、より微小のノズルを有する滴下装置を用いて、より多くの回数の滴下を行うことが必要となると考えられる。従って、滴下の回数が多くなるに従い滴下に費やす時間が多くなることで生産効率が低下してしまうといった問題が生じることになる。また、多数回の滴下が行われて形成される半導体層は、その重なり部分で膜厚が変化することになり、特性に変化が生じることで問題を引き起こす恐れが予測される。
特開2004−221562号公報
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、製造効率が良く動作特性の良い有機薄膜トランジスタの製造方法及び有機薄膜トランジスタを提供することである。
そこで、第1の発明は、基板上にソース電極とゲート電極とドレイン電極と絶縁層と有機半導体層とを有する有機薄膜トランジスタの製造方法において、
ソース電極又はドレイン電極の少なくともいずれか一方の電極は外周の形状が円又は多角形であり、他方の電極は前記外周に対峙する内周の形状が一方の電極とほぼ同心の円又は多角形である前記ソース電極及び前記ドレイン電極を形成するための電極形成工程と、
有機半導体材料を滴下法により滴下することで前記ソース電極及び前記ドレイン電極とを連結する前記有機半導体層を形成するための有機半導体層形成工程と、
前記電極形成工程により形成した電極上に撥水性を有する撥水層を形成する撥水層形成工程と、
前記有機半導体層を形成した基板上に保護層を形成するための保護層形成工程と、
前記撥水層を除去する撥水層除去工程と、
前記撥水層を除去した部分に前記保護層を貫通して該保護層の表面に達する導通部を設ける導通部形成工程と、
を含むことを特徴とする。
第2の発明は、基板上にソース電極とゲート電極とドレイン電極と絶縁層と有機半導体層とを有する有機薄膜トランジスタの製造方法において、
有機半導体材料を滴下法により滴下することで前記有機半導体層を形成するための有機半導体層形成工程と、
ソース電極又はドレイン電極の少なくともいずれか一方の電極は外周の形状が円又は多角形であり、他方の電極は前記外周に対峙する内周の形状が一方の電極とほぼ同心の円又は多角形であり、前記有機半導体層により前記ソース電極及び前記ドレイン電極とが連結されるように前記ソース電極及び前記ドレイン電極を形成するための電極形成工程と、
前記電極形成工程により形成した電極上に撥水性を有する撥水層を形成する撥水層形成工程と、
前記有機半導体層を形成した基板上に保護層を形成するための保護層形成工程と、
前記撥水層を除去する撥水層除去工程と、
前記撥水層を除去した部分に前記保護層を貫通して該保護層の表面に達する導通部を設ける導通部形成工程と、
を含むことを特徴とする。
第1及び第2の発明において、前記有機半導体層形成工程の前記滴下法は、インクジェット法であることが好ましい。前記滴下法による滴下は、1回であることがより好ましい。
本発明によれば、ソース電極とドレイン電極は、ソース電極とドレイン電極が対峙する外周及び内周の形状が円又は多角形であり、かつ、ほぼ同心に位置し、ソース電極とドレイン電極とを滴下された有機半導体材料で連結する有機半導体層を有する有機薄膜トランジスタを製造することができる。外周の形状が円又は多角形であるソース電極又はドレイン電極のいずれか一方の中央に有機半導体材料の滴下を行うことで、有機半導体材料は周囲に広がり他方に達し、層厚が均一化する。
また、有機半導体層を形成するための滴下は、滴下の制御が容易なインクジェット法を用いることができ、滴下される有機半導体材料の量を調整することができる。
よって、インクジェット法を用いた1回の有機半導体材料の滴下で有機半導体層を形成することができ、また、形成される半導体層の配向がソース電極とドレイン電極とで有機半導体層に形成することのできるチャネル幅方向と一致することから、特性の良い有機薄膜トランジスタを得ることができることになる。
従って、製造効率が良く動作特性の良い有機薄膜トランジスタの製造方法及びこの製造方法を用いて製造した有機薄膜トランジスタを提供することができる。
以下、本発明に係る有機薄膜トランジスタの製造方法及び有機薄膜トランジスタの実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る有機薄膜トランジスタ(以下、有機TFTと称する。)の構成は、基板上にゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、ゲート絶縁膜、有機半導体を設けたものである。有機TFTは、これらゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、ゲート絶縁膜、有機半導体の配置により、ボトムゲート・ボトムコンタクト構成、ボトムゲート・トップコンタクト構成、トップゲート・ボトムコンタクト構成、トップゲート・トップコンタクト構成に大きく分類され、いずれの構成とすることができる。以下、各部材の構成、材料、形成方法等に関して、図1に示すボトムゲート・ボトムコンタクト構成の有機TFT100の製造工程を例にし、これに沿って説明する。
図1に示す有機TFT100が形成される図1(a)に示す基板1は、特にその材料が限定されることはなく、例えば、ガラスやフレキシブルなプラスチックフィルム等を用いることができる。プラスチックフィルムとしては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ボリカーボネート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート等からなるフィルム等が挙げられる。このようなプラスチックフィルムを用いることで、ガラス基板を用いる場合に比べて軽量化を図ることができ、可搬性を高めることができるとともに、衝撃に対する耐性を向上させることができる。
次に、基板1の上に、円形状のゲート電極3を形成する(図1(b))。ゲート電極3の形成方法は、まず、ゲート電極となる導電薄膜(図示しない)を基板1上に形成する。導電薄膜は、導電性材料であれば特に限定されず、導電性が十分確保できる金属材料が好ましい。例えば、Al、Cr、Ag、Moやこれらにドーピングを加えた材料等を挙げることができる。
上述の導電性薄膜の形成方法としては、上述の材料を原料として公知の蒸着やスパッタリング等の方法を用いることができる。この後、公知のフォトリソグラフィー処理(レジスト塗布、露光、現像)及びエッチング処理を用いて導電性薄膜をパターニングすることでゲート電極3を形成することができる。
次に、ゲート電極3を覆うようにゲート絶縁膜5を設ける(図1(c))。ゲート絶縁膜5は、ゲート電極3が形成された後に形成されるもので、その材料が限定されることはなく、種々の絶縁膜を用いることができる。特に、比誘電率の高い無機酸化物皮膜が好ましい。無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン等が挙げられる。窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の無機窒化物も好適に用いることができる。
絶縁膜5の形成方法としては、ドライプロセスやウェットプロセスがある。ドライプロセスとしては、例えば、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、大気圧プラズマ法等が挙げられる。また、ウェットプロセスとしては、例えば、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、ディップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法等の塗布による方法、印刷やインクジェット等のパターニングによる方法等が挙げられる。
ウェットプロセスは、無機酸化物の微粒子を、任意の有機溶剤あるいは水に必要に応じて界面活性剤等の分散補助剤を用いて分散した液を塗布、乾燥する方法や、酸化物前駆体、例えば、アルコキシド体の溶液を塗布、乾燥する、いわゆるゾルゲル法を用いることができる。
大気圧下でのプラズマ成膜処理による絶縁膜の形成方法は、大気圧又は大気圧近傍の圧力下で放電し、反応性ガスをプラズマ励起し、基材上に薄膜を形成する処理である。その方法については、特開平11−61406号公報、同11−133205号公報、特開2000−121804号公報、同2000−147209号公報、同2000−185362号公報等に記載されている(大気圧プラズマ法とも称する)。これによって高機能性の薄膜を、生産性高く形成することができる。
また、有機化合物の絶縁膜としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、光ラジカル重合系、光カチオン重合系の光硬化性樹脂、あるいは、アクリロニトリル成分を含有する共重合体、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ノボラック樹脂、及びシアノエチルプルラン等を用いることもできる。
有機化合物の絶縁膜の形成法としては、ウェットプロセスが好ましい。無機酸化物の絶縁膜と有機酸化物の絶縁膜は積層して併用することができる。また、これら絶縁膜の膜厚としては、一般に50nm〜3μm、好ましくは100nm〜1μmである。
さらに、溶液中、例えば、ゲート電極3がアルミニウムの場合、ホウ酸アンモニウム水溶液中での陽極酸化処理が挙げられる。これらの絶縁層の形成方法は、有機TFTの構成、絶縁材料等に応じて適宜上記より選択して用いれば良い。
次に、上述のゲート絶縁膜5の上に、ソース電極7sとドレイン電極7dを形成する(図1(d))。ソース電極7sとドレイン電極7dとを形成する材料及び方法は、上述のゲート電極と同様とすることができる。まず、ゲート絶縁膜5の上にソース電極7sとドレイン電極7dとなる導電性薄膜(図示しない)を形成する。この導電性薄膜は、導電性材料であれば特に限定されず、導電性が十分確保できる金属材料が好ましい。例えば、Al、Cr、Ag、Moやこれらにドーピングを加えた材料等を挙げることができる。導電性薄膜の形成方法としては、上述の材料を原料として公知の蒸着やスパッタリング等の方法を用いることができる。この後、公知のフォトリソグラフィー処理(レジスト塗布、露光、現像)及びエッチング処理を用いてソース電極7s及びドレイン電極7dを形成することができる(図1(d))。
ここで、形成されたソース電極7s及びドレイン電極7dを図2(a−1)に示す。図2(a−1)においてX−X'の位置における断面の状態を図1(d)に示し、Y−Y'の位置における断面の状態を図2(a)に示す。図2(a−1)に示すゲート電極3より横方向に伸びる電極部分3−bはゲートバスを示し、また、ソース電極7sより縦に伸びる電極部分7s−bはソースバスを示している。なお、ゲート電極3は、電極側からの俯瞰図ではゲート絶縁層の存在により見ることができない場合があるが、図2(a−1)では便宜上示しており、以降の俯瞰図においても同様である。
図2(a−1)に示すように、ソース電極7sは、円板の中央に穴が開いて一部が欠いたドーナツ形状としている。また、ドレイン電極7dは、円板形状をしており、ソース電極7sの中央の穴の中でほぼ同心に位置するようにする。このようにほぼ同心に位置することで、ソース電極7sの内周とドレイン電極7dの外周との距離がほぼ同じとなり、後述するこれらソース電極7sとドレイン電極7dとに被さるように接触して形成される有機半導体層9に形成されるチャネル幅がドレイン電極7dから放射方向にほぼ等距離となることから安定した動作をする有機TFTを製造するうえで好ましい。
次に、有機半導体層9をソース電極7s及びドレイン電極7dの上に形成する(図1(e))。有機半導体層9を構成する材料としては、インクジェット法等による滴下できるものであれば特に限定されることは無く、種々の縮合多環芳香族化合物や共役系化合物が使用可能である。
縮合多環芳香族化合物としては、例えば、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、へプタセン、フタロシアニン、ポルフィリン等の化合物及びこれらの誘導体が挙げられる。
共役系化合物としては、例えば、ポリチオフェン及びそのオリゴマー、ポリピロール及びそのオリゴマー、ポリアニリン、ポリフェニレン及びそのオリゴマー、ポリフェニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリチエニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、テトラチアフルバレン化合物、キノン化合物、テトラシアノキノジメタン等のシアノ化合物、フラーレン及びこれらの誘導体あるいは混合物を挙げることができる。
また、有機半導体層9に、例えば、アクリル酸、アセトアミド、ジメチルアミノ基、シアノ基、カルボキシル基、ニトロ基等の官能基を有する材料や、ベンゾキノン誘導体、テトラシアノエチレン及びテトラシアノキノジメタンやそれらの誘導体等のように電子を受容するアクセプターとなる材料や、例えば、アミノ基、トリフェニル基、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、フェニル基等の官能基を有する材料、フェニレンジアミン等の置換アミン類、アントラセン、ベンゾアントラセン、置換ベンゾアントラセン類、ピレン、置換ピレン、カルバゾール及びその誘導体、テトラチアフルバレンとその誘導体等のように電子の供与体であるドナーとなるような材料を含有させ、いわゆるドーピング処理をしてもよい。
ドーピングとは電子授与性分子(アクセプター)又は電子供与性分子(ドナー)をドーパントとして上述の有機半導体の薄膜に導入することを意味する。従って、ドーピングされた薄膜は、上述の縮合多環芳香族化合物とドーパントを含有する薄膜である。ここで用いられるドーパントとしては公知のものを採用することができる。
有機半導体層9の膜厚としては、特に制限はないが、得られたトランジスタの特性は、有機半導体層の膜厚に大きく左右される場合が多く、その膜厚は、用いる有機半導体材料により異なるが、一般に1μm以下、特に10〜300nmが好ましい。
また、これら有機半導体層9となる有機半導体材料を滴下する方法には、有機半導体材料溶液の溶媒として任意の溶媒を用いることができ、例えば、炭化水素系、アルコール系、エーテル系、エステル系、ケトン系、グリコールエーテル系等広範囲の有機溶媒から、有機半導体化合物に応じて適宜選択されるが、ジエチルエーテルやジイソプロピルエーテル等の鎖状エーテル系溶媒、テトラヒドロフランやジオキサン等の環状エーテル系溶媒、アセトンやメチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、キシレン、トルエン、o−ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、m−クレゾール等の芳香族系溶媒、ヘキサン、シクロヘキサン、トリデカン等の脂肪族炭化水素溶媒、α−テルピネオール、また、クロロホルムや1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化アルキル系溶媒、N−メチルピロリドン、2硫化炭素等を好適に用いることができる。塗布性や成膜性の観点から、最も好ましい溶媒は、脂肪族系の有機溶媒、具体例として、シクロヘキサンやヘキサンを含むものである。
上述の有機半導体材料溶液を、ソース電極7s及びドレイン電極7dの上に滴下する様子を模式的に図2(a)に示す。滴下される有機半導体材料溶液9dは、ドレイン電極7dの中央に滴下することが好ましい。中央に滴下することで、滴下位置を中心に周囲に円形状に広がってドレイン電極7dに被さり、かつ、ドレイン電極7dの外周に設けてあるソース電極7sの内周全域に均等に接するため、有機半導体の量を抑えることができる。
また、発明者らの実験によると、滴下されて形成される半導体層における配向はドレイン電極7dの中心から放射する方向に揃うことが分かった。有機半導体材料溶液9dは、滴下後、円形状に広がった後、溶媒が揮発することで半導体層9が形成される。この溶媒の揮発過程において、有機半導体の配向が溶媒の揮発が進む方向(図3矢印17)、すなわち、滴下されて広がった最も膜厚の薄いところ、つまり、外側から滴下位置に向かって行われると考えられる。この配向方向は、チャネル幅の方向と一致することから、有機半導体材料溶液9dの滴下される位置をドレイン電極7dの中央とすることは、製造される有機TFTの動作特性上からも好ましい。
また、有機半導体材料溶液を滴下する際に、複数回の滴下にて半導体層9を形成すると、滴下の重なり部分が生じることで膜厚が変化し、また上述の揮発がドレイン電極7dの中央に向かって均等に進行していかないことが考えられることから、滴下は1回とすることが好ましい。また、滴下回数を抑えると、滴下に費やす時間を抑えることができるので、生産効率を上がることからも滴下の回数を少なくし、1回とすることが好ましい。
上述した半導体層9の形成方法から、ソース電極7s及びドレイン電極7dの形状を円形状(一部欠いたものも含めて)とすることが好ましいことが分かる。
有機半導体材料溶液を滴下する具体的な装置としては、例えば、インクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)を備えたインクジェット装置がある。インクジェット装置のインクジェットヘッドは、インクジェット法により液状の組成物を定量的に吐出可能であり、組成物を定量的に断続して滴下可能な装置である。なお、液滴吐出装置としては、ディスペンサー装置であってもよい。
インクジェット装置のような液滴吐出装置の液滴吐出方式としては、圧電体素子の体積変化により液状体の組成物を吐出させるピエゾジェット方式であっても、熱の印加により急激に蒸気が発生することにより組成物を吐出させる方式であってもよい。
液状の組成物とは、液滴吐出装置の吐出ヘッドのノズルから滴下可能(吐出可能)な粘度を備えた媒体をいう。水性であると油性であるとを問わない。ノズル等から吐出可能な流動性(粘度)を備えていれば十分で、固体物質が混入していても全体として流動体であればよい。また、組成物に含まれる材料は融点以上に加熱されて溶解されたものでも、溶媒中に微粒子として攪拌されたものでもよい。
次に、有機半導体層9の上に、パッシベーション膜11を形成する(図1(f))。パッシベーション膜11を設けることで、有機半導体が空気中の水分や酸素等により劣化することを抑えることができる。パッシベーション膜11としては、有機半導体層9に影響を与えない材料を用い、パッシベーション膜11の上にパターニングのために、感光性樹脂層等の感光性組成物を形成するような場合には、その塗布工程において、さらに光感応性樹脂層のパターニング処理時にも影響を受けない材料であることが好ましい。そのような材料として、好ましくは、親水性ポリマーを含有する材料であり、さらに好ましくは、親水性ポリマーの水溶液又は水分散液である。親水性ポリマーは、水、又は酸性水溶液、アルカリ性水溶液、アルコール水溶液、各種の界面活性剤の水溶液に対して、溶解性又は分散性を有するポリマーである。例えば、ポリビニルアルコールや、HEMA、アクリル酸、アクリルアミド等の成分からなるホモポリマー、コポリマーを好適に用いることができる。ポリビニルアルコールが好ましい。
上述のパッシベーション膜11の形成方法は、特に限定されることは無く、スピンコート法等の塗布、印刷法又はインクジェット法等により有機半導体層9上にパターン形成することもできる。このパッシベーション膜11の膜厚は100nm〜10μmの層である。また、パッシベーション膜11は、光透過率が10%以下であることが好ましく、さらに好ましくは1%以下である。これにより、有機半導体層9が光により特性劣化するのを抑えることができる。
パッシベーション膜11のパターニングは、感光性樹脂を用いて、フォトリソグラフ法により、ソース電極7s及びドレイン電極7dのパターニングと同時に行うことができる。この場合、パッシベーション膜11を塗布後に、これに接して層の全面に感光性樹脂の溶液を塗布し、感光性樹脂層を形成し、公知のフォトリソグラフ法によりパターニングすることができる。
感光性樹脂としては、ポジ型、ネガ型の公知の材料を用いることができる。感光性樹脂の塗布溶液を形成する溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、トリクロロエチレン、メチルエチルケトン等が挙げられる。これら溶媒は、単独であるいは2種以上混合して使用する。
感光性樹脂層を形成する方法としては、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、ディップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法等の塗布による方法が用いられる。
このようにパッシベーション膜形成後に感光性樹脂(図示しない)を用い、これをパターニングし、レジストが除去された部分13に、コンタクト電極15や画素電極(図示しない)を形成することができる。
コンタクト電極15や画素電極の形成方法は、真空蒸着、スパッタリングや、それに付随するレジストを用いるパターニング処理が形成済みの有機半導体層9にダメージを与えることがあることから、流動性電極材料を用い、凸版、凹版、平版、スクリーン印刷等の印刷法、インクジェット法等によって形成することが好ましい。
流動性電極材料としては、導電性微粒子分散液、導電性ポリマーの溶液あるいは分散液等がある。
導電性微粒子分散液としては、例えば、金属等からなる導電性微粒子を、好ましくは有機材料からなる分散安定剤を用いて、水や有機溶剤又はその混合物である分散媒中に分散させたペーストあるいはインク等の導電性微粒子分散液が挙げられる。有機半導体層9上に形成されることから特に水を主体とする分散媒として用いた上述の分散液とするのが好ましい。
導電性微粒子の金属材料(金属微粒子)としては、白金、金、銀、コバルト、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン、鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、亜鉛等を用いることができる。特に、仕事関数が4.5eV以上の白金、金、銀、銅、コバルト、クロム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、モリブデン、タングステンが好ましい。
また、導電性ポリマーとしては、ドーピング等で導電率を向上させた公知の導電性ポリマー、例えば、導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体(PEDOT/PSS)等が好適に用いられる。中でも半導体層との接触面において電気抵抗が少ないものが好ましい。
上述の流動性電極材料は、コンタクト電極15や画素電極を形成することができるだけではなく、これまで説明したゲート電極3、ソース電極7s及びドレイン電極7dを形成することにも使用できるのは勿論である。
また、撥水層(図5の符号19参照)を用いると、例えば、ドレイン電極7dの上にこの撥水層を設けた後に半導体層形成を行うと、ドレイン電極7dの上には半導体層が形成されない。さらに、半導体層の上にパッシベーション膜を形成する場合、この撥水層により形成されないようにすることができる。従って、ドレイン電極7dにコンタクト電極15を設けることを容易とすることができる。
撥水層は、例えば、シリコーンゴム層等が好ましく、そのほか、フェノール樹脂やエポキシ樹脂等、また、シランカップリング剤等の親油性の材料を用いてもよい。また、例えば、オクタデシルトリクロロシラン、トリクロロメチルジシラザンや、アルカン燐酸、アルカンスルホン酸、アルカンカルボン酸等の配向処理として用いることができて、紫外線露光等により容易に除去可能な自己組織化単分子膜(SAM;Self−Assembled Monolayers)を用いても良い。
これまでは、ボトムゲート・ボトムコンタクト構成の有機TFTの製造を例に説明したが、材料、処理の方法や順序を適宜選択することで、他のボトムゲート・トップコンタクト構成、トップゲート・ボトムコンタクト構成、トップゲート・トップコンタクト構成とする有機TFTの製造の場合でも、ボトムゲート・ボトムコンタクト構成の有機TFTと同様に製造することができる。
また、ソース電極7sとドレイン電極7dとの形状は、両者が同心形状又はほぼ同心形状であることが重要である。これまでに示したいずれもが円形状である以外に、いずれか一方の電極は外周の形状が円又は多角形であり、他方の電極は前記外周に対峙する内周の形状が一方の電極とほぼ同心であればよい。即ち、ドレイン電極7dの外周が円であるのに対して、ソース電極7sの内周がほぼ同心の多角形であってもよく、ドレイン電極7dの外周が多角形であるのに対して、ソース電極7sの内周がほぼ同心の多角形であってもよい。勿論、ドレイン電極7dの外周及びソース電極7sの内周がほぼ同心の多角形であってもよい。
図10に、ドレイン電極7dの外周を円形状とし、ソース電極7sの内周を同心の六角形状とした例を示す。また、図11に、ドレイン電極7dの外周及びソース電極7sの内周をそれぞれ同心で、かつ、頂点の揃った六角形状とした例を示す。
ところで、本発明で円形状とは、歪みを有する楕円形状を含む。また、電極を多角形とする場合、頂点数が多いほうが望ましい。ソース電極7sとドレイン電極7dとは、なるべく一定距離になるように配置することが、電界集中を回避するうえで好ましい。両者の距離が一定でない場合は、有機半導体層9に流れる電流が場所により差を生じ、多く流れる部分の劣化が早くなってしまう。電極が多角形で頂点数が少ないと、両者の距離にバラツキが出て有機半導体層9に劣化が生じやすい。
上述の実施形態で説明した材料、処理方法や順序を適宜選択して有機TFTを製造した実施例を以下で説明する。
(実施例1)
本実施例は、ボトムゲート−ボトムコンタクト構成の図1に示す有機TFT100を製造した。図1に沿って説明する。
図1(a)に示すガラス基板1の上にゲート電極となるアルミニウム系合金であるアルミニウム−ネオジム(AlNd)膜を厚み150nmとしてスパッタ法を用いて成膜した。このAlNd膜に対し、フォトリソグラフィー処理及びエッチング処理を行うことで円形状のゲート電極3を形成した(図1(b))。
次に、ゲート絶縁膜5として、SiO2膜を厚み300nmとしてプラズマCVD法を用いて成膜した(図1(c))。
次に、図2(a−1)に示すような円板の中央に穴が開いて一部が欠いた形状のソース電極7sと、該ソース電極7sと同心状の円形状部と引き出し用配線7d−1を有するドレイン電極7dとを、リフトオフで形成するためのレジストパターンをフォトリソグラフィー処理及びエッチング処理にて設けた。
次に、ソース電極及びドレイン電極となる膜として、まず、厚み5nmのクロム膜を形成し、これに重ねて厚み50nmの金をスパッタ法にて設けた。この後、レジスト剥離液にて、レジストパターンを除去(リフトオフ)することで、ソース電極7s及びドレイン電極7dを形成した(図1(d))。なお、図1(d)は、図2(a−1)に示すX−X'の位置における断面を示している。また、図2(a)は、図2(a−1)に示すY−Y'の位置における断面を示している。
次に、有機半導体材料溶液として6、13−ビストリイソプロピルシリルエチニルペンタセン(以下、ペンタセンと称する。)溶液をインクジェット法を用いて、図2(a)に示すようにドレイン電極7dのほぼ中央に有機半導体層を形成する有機半導体材料溶液9dを1回滴下することでドレイン電極7d及びソース電極7sを覆うように有機半導体層9を形成した(図1(e))。この時、滴下したペンタセン溶液の量は、溶媒が揮発して有機半導体層9を形成した時に厚みが約50nmとなるように予め実験により求めておいた滴下量とした。
次に、パッシベーション層11として、PVA124C(商品名、株式会社クラレ:非感光性ポリビニルアルコール樹脂)をスピンコート法を用いて厚み約2μmに形成し、パッシベーション層11に重ねて感光性絶縁膜としてPC403(商品名、JSR日本合成ゴム社)を厚み1μmに塗布した。この後、PC403をレジストとしてフォトリソグラフィー処理(露光、現像)を行うことで、ドレイン電極7dと後述の画素電極とを接続するためのコンタクトホール13を形成した。具体的には、マスク露光及び現像処理にてコンタクトホール部の感光性絶縁膜であるPC403を除き、その後水洗することで、露出した個所のパッシベーション膜であるPVA124Cを除去し、ドレイン電極7dの一部を露出させた。
次に、画素電極を形成するために、ITO(Indium Tin Oxide)を厚み150nmとしてスパッタ法を用いて成膜した後、フォトリソグラフィー処理及びエッチング処理を行うことでコンタクト電極15及び画素電極(図示しない)を形成し、有機TFT100を完成した。
本実施例1で製造した有機TFT100を動作させたところ、スイッチング特性が良好な動作をすることを確認した。
(比較例1)
実施例1と同じボトムゲート−ボトムコンタクト構成で同じ構造、同じ材料、同じ製法により図12に示す有機TFT100Rを製造した。実施例1と異なるのは、ソース電極7s及びドレイン電極7dの形状を図2(a−1)で示した円形状ではなく、図12に示す櫛歯形状とした。
ここで、チャネル長とチャネル幅は、以下とした。チャネル長は、実施例1の場合は、ドレイン電極7dの外周半径とソース電極7sの内周半径との差(図2(a)に示すL2)とし、比較例1の場合は、ソース電極7sとドレイン電極7dとの距離(図12(a)に示すL10)とした。
また、チャネル幅Wは、実施例1の場合は、ドレイン電極7dの外周長さW2(ソース電極の内周の切り欠き部分に対向する部分を除く)とし、比較例1の場合は、ソース電極7sとドレイン電極7dとが対峙している長さの和W10とした。この時、実施例1の値W2/L2に比較例1のW10/L10がほぼ同じ値となるように、比較例1のソース電極7s及びドレイン電極7dの形状、寸法を決めた。
(実施例1と比較例1との比較結果)
実施例1の有機TFT100と比較例1の有機TFT100Rとを各20個製造し、動作させて比較したところ以下の結果が得られた。
(1)比較例1のオン電流量(Ion)は、実施例1の1/2程度となった。
(2)比較例1のオフ電流量(Ioff)は、実施例1の2倍程度となった。
(3)有機TFT各素子のオンオフ電流比(Ion/Ioff)を求めて比較したところ、実施例1のバラツキが比較例1に比較して小さいことが確認できた。
ここで、オン電流量は、ゲート電圧を増加させていき、ソース−ドレイン間に流れる電流が飽和したときの電流値(飽和電流)とし、オフ電流量は、ゲート電圧を印加しない状態で、ソース−ドレイン間に流れる電流値とした。
上述の(1)〜(3)の差異の要因は以下と考えられる。有機半導体材料溶液を滴下した後、実施例1の有機TFT100の場合、溶媒の揮発による乾燥はソース電極及びドレイン電極の形状と同じ同心円の放射方向に進み、その方向に有機半導体材料が規則的に配列されるが、比較例1の有機TFT100Rの場合、ソース電極及びドレイン電極の形状が櫛歯形状であることから、チャネル方向と有機半導体材料の配列の方向が一致することが少ないために特性が劣ったと考えられる。
滴下により形成された有機半導体層は、その厚みは同心円状には均一であるが、中心からの距離により厚みが異なる状態となる。そのため、図12に示す櫛歯形状のソース電極及びドレイン電極の場合、厚い箇所がチャネル内にあり、オフ電流が悪くなったと考えられる。
有機半導体層を設ける際に有機半導体材料溶液の滴下位置が想定しているドレイン電極の中心からずれる場合、比較例1の有機TFT100Rの場合、中心からはずれる方向と距離により特性への影響が生じるが、実施例1の有機TFT100の場合、ドレイン電極の中心からの距離のみであって方向に依存しないことから、オンオフ電流比への影響は比較例1の有機TFT100Rより実施例1の有機TFT100の方が少ないと考えられ、この結果、全体としてオンオフ電流比のばらつきが少なくなったと考えられる。
(実施例2)
本実施例は、ボトムゲート−ボトムコンタクト構成で、図4(a−1)に示すように円板の中央に穴が開いた形状のソース電極7s及び円板形状のドレイン電極7dとしたものであり、ソース電極7s及びドレイン電極7dの形状が異なり、ドレイン電極7dと画素電極とを結ぶコンタクトホール13をドレイン電極7dの上とした以外は、実施例1と同じ工程として有機TFT400を製造した。
図4(a)は、ガラス基板1の上にゲート電極3を形成後、ゲート絶縁膜5を設け、さらにソース電極7s及びドレイン電極7dを設けた状態を示しており、図4(a−1)に示すX−X'の位置における断面を示している。
図4(b)は、ソース電極7s及びドレイン電極7dを設けた後に、有機半導体層9を設けた状態を示している。
図4(c)は、半導体層9を設けた後、パッシベーション膜11、感光性絶縁膜(図示してない)、コンタクト電極15や画素電極(図示しない)を設けた状態を示している。
本実施例2で製造した有機TFT400を動作させたところ、実施例1と同等の良好な動作をすることを確認した。
(実施例3)
本実施例は、ボトムゲート−ボトムコンタクト構成で、図5に示すように実施例2におけるコンタクトホール13をドレイン電極に撥水層19を設けて形成することで有機TFT500を製造した。
ガラス基板1の上にゲート電極となるアルミニウム系合金であるアルミニウム−ネオジム(AlNd)膜を厚み150nmとしてスパッタ法を用いて成膜した。このAlNd膜に対し、フォトリソグラフィー処理及びエッチング処理を行うことで円形状のゲート電極3を形成した。
次に、ゲート絶縁膜5として、SiO2膜を厚み300nmとしてプラズマCVD法を用いて成膜した。
次に、図5(a−1)に示すように円板の中央に穴が開いた形状のソース電極7sと、該ソース電極7sと同心状の円形状部であるドレイン電極7dとを、リフトオフで形成するためのレジストパターンをフォトリソグラフィー処理及びエッチング処理にて設けた。
次に、ソース電極及びドレイン電極となる膜として、まず、厚み5nmのクロム膜を形成し、これに重ねて厚み50nmの金をスパッタ法にて設けた。この後、レジスト剥離液にて、レジストパターンを除去(リフトオフ)することで、ソース電極7s及びドレイン電極7dを形成した(図5(a))。なお、図5(a)は、図5(a−1)に示すX−X'の位置における断面を示している。
次に、ドレイン電極7dの上にインクジェット法によりオクタデシルトリクロロシランを塗布することで撥水層19を設けた。
次に、ペンタセン溶液をインクジェット法を用いて、ドレイン電極7dのほぼ中央に1回滴下した。この時、ドレイン電極7dの上に撥水層19が設けられていることから、ドレイン電極7dの上には半導体層は形成されず、ドレイン電極7dの周囲に接してソース電極7sを覆うように有機半導体層9を形成した。この時、滴下したペンタセン溶液の量は、溶媒が揮発して有機半導体層9を形成した時に厚みが約50nmとなるように予め実験により求めておいた滴下量とした。
次に、パッシベーション膜11として、PVA124C(商品名、株式会社クラレ:非感光性ポリビニルアルコール樹脂)をスピンコート法を用いて厚み約3μmに形成した。この時、ドレイン電極7dの上には、上述した通り、撥水層19が設けられているため、パッシベーション膜は形成されない。
次に、紫外線露光により、ドレイン電極7dの上の撥水層を除去した。
次に、画素電極を形成するために、ITOを厚み150nmとしてスパッタ法を用いて成膜した後、フォトリソグラフィー処理及びエッチング処理を行うことでコンタクト電極15及び画素電極(図示しない)を形成し、有機TFT500を完成した。
本実施例3で製造した有機TFT500を動作させたところ、スイッチング特性が良好な動作をすることを確認した。
なお、本実施例3では、より好ましい状態として紫外線露光により、ドレイン電極7dの上の撥水層を除去したが、撥水層を除去しなくても有機TFTは動作することができる。
(実施例4)
本実施例は、ボトムゲート−ボトムコンタクト構成で、図6に示すようにドレイン電極7dに設ける引き出し用配線7d−1の配置をドレイン電極7dと同じ層とした有機TFT600を製造した。
ガラス基板1の上にゲート電極となるアルミニウム系合金であるアルミニウム−ネオジム(AlNd)膜を厚み150nmとしてスパッタ法を用いて成膜した。このAlNd膜に対し、フォトリソグラフィー処理及びエッチング処理を行うことで円形状のゲート電極3を形成した。
次に、ゲート絶縁膜5として、感光性絶縁膜5aとなるPC403(商品名、JSR日本合成ゴム社)をスピンコート法で厚み150nmに塗布した。
次に、後で形成するドレイン電極に接続される引き出し用配線7d−1を厚み5nmのクロム膜で形成し、これに重ねて厚み50nmの金をスパッタ法にて設けた。
次に、感光性絶縁膜5bとなるPC403をスピンコート法で塗布し、フォトリソグラフィー処理によりドレイン電極7dを形成可能とする絶縁パターン層を形成した。
次に、円板の中央に穴が開いた形状のソース電極7sと、該ソース電極7sと同心状の円形状部であるドレイン電極7dとを、リフトオフで形成するためのレジストパターンをフォトリソグラフィー処理及びエッチング処理にて設けた。
次に、ソース電極及びドレイン電極となる膜として、まず、厚み5nmのクロム膜を形成し、これに重ねて厚み50nmの金をスパッタ法にて設けた。この後、レジスト剥離液にて、レジストパターンを除去(リフトオフ)することで、ソース電極7s及びドレイン電極7dを形成した(図6(a))。なお、図6(a)は、図6(a−1)に示すX−X'の位置における断面を示している。
次に、ペンタセン溶液をインクジェット法を用いて、ドレイン電極7dのほぼ中央に1回滴下した。この時、滴下したペンタセン溶液の量は、溶媒が揮発して有機半導体層9を形成した時に厚みが約50nmとなるように予め実験により求めておいた滴下量とした。
次に、パッシベーション膜11として、PVA124C(商品名、株式会社クラレ:非感光性ポリビニルアルコール樹脂)をスピンコート法を用いて厚み約2μmに形成し、パッシベーション膜11に重ねて感光性絶縁膜としてPC403(商品名、JSR日本合成ゴム社)を厚み1μmに塗布した。この後、PC403をレジストとしてフォトリソグラフィー処理(露光、現像)を行うことで、ドレイン電極7dに接触させた引き出し用配線7d−1と後述の画素電極とを接続するためのコンタクトホールを形成した。具体的には、マスク露光及び現像処理にてコンタクトホール部の感光性絶縁膜であるPC403を除き、その後水洗することで、露出した個所のパッシベーション膜であるPVA124Cを除去し、ドレイン電極7dの一部を露出させた。
次に、画素電極を形成するために、ITOを厚み150nmとしてスパッタ法を用いて成膜した後、フォトリソグラフィー処理及びエッチング処理を行うことでコンタクト電極15及び画素電極(図示しない)を形成し、有機TFT600を完成した。
本実施例4で製造した有機TFT600を動作させたところ、スイッチング特性が良好な動作をすることを確認した。
(実施例5)
本実施例は、ボトムゲート−トップコンタクト構成の図7に示す有機TFT700を製造した。
ガラス基板1の上にゲート電極となるアルミニウム系合金であるアルミニウム−ネオジム(AlNd)膜を厚み150nmとしてスパッタ法を用いて成膜した。このAlNd膜に対し、フォトリソグラフィー処理及びエッチング処理を行うことで円形状のゲート電極3を形成した。
次に、ゲート絶縁膜5として、SiO2膜を厚み300nmとしてプラズマCVD法を用いて成膜した。
次に、ペンタセン溶液をインクジェット法を用いて、以降で形成される予定のドレイン電極7dのほぼ中央となる位置に1回滴下することで以降で形成されるドレイン電極7d及びソース電極7sの全面で隙間の無い下地となるように有機半導体層9を形成した。この時、滴下したペンタセン溶液の量は、溶媒が揮発して有機半導体層9を形成した時に厚みが約50nmとなるように予め実験により求めておいた滴下量とした。
次に、図7(b−1)に示すように円板の中央に穴が開いて一部が欠いた形状のソース電極7sと、該ソース電極7sと同心状の円形状部と引き出し用配線7d−1を有するドレイン電極7dとを、マスクを用いた真空蒸着法により形成した。まず、厚み5nmのクロム膜を形成し、これに重ねて厚み50nmの金を設けた。
次に、パッシベーション膜11として、PVA124C(商品名、株式会社クラレ:非感光性ポリビニルアルコール樹脂)をスピンコート法を用いて厚み約2μmに形成し、パッシベーション膜11に重ねて感光性絶縁膜としてPC403(商品名、JSR日本合成ゴム社)を厚み1μmに塗布した。この後、PC403をレジストとしてフォトリソグラフィー処理(露光、現像)を行うことで、ドレイン電極7dと後述の画素電極とを接続するためのコンタクトホールを形成した。具体的には、マスク露光及び現像処理にてコンタクトホール部の感光性絶縁膜であるPC403を除き、その後水洗することで、露出した個所のパッシベーション膜であるPVA124Cを除去し、ドレイン電極7dの一部を露出させた。
次に、画素電極を形成するために、ITOを厚み150nmとしてスパッタ法を用いて成膜した後、フォトリソグラフィー処理及びエッチング処理を行うことでコンタクト電極15及び画素電極(図示しない)を形成し、有機TFT700を完成した。
本実施例5で製造した有機TFT700を動作させたところ、スイッチング特性が良好な動作をすることを確認した。
(実施例6)
本実施例は、トップゲート−ボトムコンタクト構成の図8に示す有機TFT800を製造した。
ガラス基板1の上にソース電極及びドレイン電極となるアルミニウム系合金であるアルミニウム−ネオジム(AlNd)膜を厚み150nmとしてスパッタ法を用いて成膜した。このAlNd膜に対し、フォトリソグラフィー処理及びエッチング処理を行うことで図8(a−1)に示すような円板の中央に穴が開いて一部が欠いた形状のソース電極7sと、該ソース電極7sと同心状の円形状部と引き出し用配線7d−1を有するドレイン電極7dとを形成した。
次に、ペンタセン溶液をインクジェット法を用いて、ドレイン電極7dのほぼ中央に1回滴下することでドレイン電極7d及びソース電極7sを覆うように有機半導体層9を形成した。この時、滴下したペンタセン溶液の量は、溶媒が揮発して有機半導体層9を形成した時に厚みが約50nmとなるように予め実験により求めておいた滴下量とした。
次に、ゲート絶縁膜5となる感光性絶縁膜であるPC403(商品名、JSR日本合成ゴム社)をスピンコート法で塗布し、フォトリソグラフィー処理によりドレイン電極7dに接しているコンタクト電極と後述の画素電極とを接続する電極を形成するためのコンタクトホールを有する絶縁パターン層を形成した。
次に、ゲート電極3をマスクを用いた真空蒸着法により形成した。まず、厚み5nmのクロム膜を形成し、これに重ねて厚み50nmの金を設けた(図8(b))。
次に、パッシベーション膜11として、PVA124C(商品名、株式会社クラレ:非感光性ポリビニルアルコール樹脂)をスピンコート法を用いて厚み約2μm形成し、パッシベーション膜11に重ねて感光性絶縁膜としてPC403(商品名、JSR日本合成ゴム社)を厚み1μmに塗布した。この後、PC403をレジストとしてフォトリソグラフィー処理(露光、現像)を行うことで、ドレイン電極7dと後述の画素電極とを接続するためのコンタクトホールを形成した。具体的には、マスク露光及び現像処理にてコンタクトホール部の感光性絶縁膜であるPC403を除き、その後水洗することで、露出した個所のパッシベーション膜を除去し、ドレイン電極7dの一部を露出させた。
次に、画素電極を形成するために、ITOを厚み150nmとしてスパッタ法を用いて成膜した後、フォトリソグラフィー処理及びエッチング処理を行うことでコンタクト電極15及び画素電極(図示しない)を形成し、有機TFT800を完成した。
本実施例6で製造した有機TFT800を動作させたところ、スイッチング特性が良好な動作をすることを確認した。
(実施例7)
本実施例は、トップゲート−トップコンタクト構成の図9に示す有機TFT900を製造した。
ガラス基板1の上に、ペンタセン溶液をインクジェット法を用いて、以降で形成される予定のドレイン電極のほぼ中央となる位置に1回滴下することで以降で形成されるドレイン電極及びソース電極の全面の隙間の無い下地となるように有機半導体層9を形成した。この時、滴下したペンタセン溶液の量は、溶媒が揮発して有機半導体層9を形成した時に厚みが約50nmとなるように予め実験により求めておいた滴下量とした。
次に、ソース電極及びドレイン電極となるアルミニウム系合金であるアルミニウム−ネオジム(AlNd)膜を厚み150nmとしてスパッタ法を用いて成膜した。このAlNd膜に対し、フォトリソグラフィー処理及びエッチング処理を行うことで図9(b−1)に示すように円板の中央に穴が開いて一部が欠いた形状のソース電極7sと、該ソース電極7sと同心状の円形状部と引き出し用配線7d−1を有するドレイン電極7dとを形成した。
次に、ゲート絶縁膜5となる感光性絶縁膜であるPC403(商品名、JSR日本合成ゴム社)をスピンコート法で塗布し、フォトリソグラフィー処理によりドレイン電極7dに接しているコンタクト電極と後述の画素電極とを接続する電極を形成するためのコンタクトホールを有する絶縁パターン層を形成した。
次に、ゲート電極3をマスクを用いた真空蒸着法により形成した。まず、厚み5nmのクロム膜を形成し、これに重ねて厚み50nmの金を設けた。
次に、パッシベーション膜11として、PVA124C(商品名、株式会社クラレ:非感光性ポリビニルアルコール樹脂)をスピンコート法を用いて厚み約2μmに形成し、パッシベーション膜11に重ねて感光性絶縁膜としてPC403(商品名、JSR日本合成ゴム社)を厚み1μmに塗布した。この後、PC403をレジストとしてフォトリソグラフィー処理(露光、現像)を行うことで、ドレイン電極7dと後述の画素電極とを接続するためのコンタクトホールを形成した。具体的には、マスク露光及び現像処理にてコンタクトホール部の感光性絶縁膜であるPC403を除き、その後水洗することで、露出した個所のパッシベーション膜であるPVA124Cを除去し、ドレイン電極7dの一部を露出させた。
次に、画素電極を形成するために、ITOを厚み150nmとしてスパッタ法を用いて成膜した後、フォトリソグラフィー処理及びエッチング処理を行うことでコンタクト電極15及び画素電極(図示しない)を形成し、有機TFT900を完成した。
本実施例7で製造した有機TFT900を動作させたところ、スイッチング特性が良好な動作をすることを確認した。
実施形態の1例としてボトムゲート・ボトムコンタクト構成の有機TFTの製造工程を模式的に断面で示す図である。 図1で示した有機TFTのソース電極及びドレイン電極のそれぞれの形状と有機半導体材料溶液の滴下を説明する図である。 滴下された有機半導体材料溶液がソース電極及びドレイン電極の上で揮発して乾燥する様子を説明する図である。 有機TFTの製造工程及び構成の1例を示す図である。 有機TFTの製造工程及び構成の1例を示す図である。 有機TFTの製造工程及び構成の1例を示す図である。 有機TFTの製造工程及び構成の1例を示す図である。 有機TFTの製造工程及び構成の1例を示す図である。 有機TFTの製造工程及び構成の1例を示す図である。 実施形態の他の例としてボトムゲート・ボトムコンタクト構成の有機TFTを示す図である。 実施形態のさらに他の例としてボトムゲート・ボトムコンタクト構成の有機TFTを示す図である。 実施例1と比較するための比較例1である有機TFTの製造工程及び構成を示す図である。
符号の説明
1 基板
3 ゲート電極
5 ゲート絶縁膜
7s ソース電極
7d ドレイン電極
9 有機半導体層
9d 滴下される有機半導体材料溶液
L2 チャネル長

Claims (7)

  1. 基板上にソース電極とゲート電極とドレイン電極と絶縁層と有機半導体層とを有する有機薄膜トランジスタの製造方法において、
    ソース電極又はドレイン電極の少なくともいずれか一方の電極は外周の形状が円又は多角形であり、他方の電極は前記外周に対峙する内周の形状が一方の電極とほぼ同心の円又は多角形である前記ソース電極及び前記ドレイン電極を形成するための電極形成工程と、
    有機半導体材料を滴下法により滴下することで前記ソース電極及び前記ドレイン電極とを連結する前記有機半導体層を形成するための有機半導体層形成工程と、
    前記電極形成工程により形成した電極上に撥水性を有する撥水層を形成する撥水層形成工程と、
    前記有機半導体層を形成した基板上に保護層を形成するための保護層形成工程と、
    前記撥水層を除去する撥水層除去工程と、
    前記撥水層を除去した部分に前記保護層を貫通して該保護層の表面に達する導通部を設ける導通部形成工程と、
    を含むことを特徴とする有機薄膜トランジスタの製造方法。
  2. 前記有機半導体層形成工程の前記滴下法は、インクジェット法であることを特徴とする請求項1に記載の有機薄膜トランジスタの製造方法。
  3. 前記滴下法による滴下は、1回であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機薄膜トランジスタの製造方法。
  4. 基板上にソース電極とゲート電極とドレイン電極と絶縁層と有機半導体層とを有する有機薄膜トランジスタの製造方法において、
    有機半導体材料を滴下法により滴下することで前記有機半導体層を形成するための有機半導体層形成工程と、
    ソース電極又はドレイン電極の少なくともいずれか一方の電極は外周の形状が円又は多角形であり、他方の電極は前記外周に対峙する内周の形状が一方の電極とほぼ同心の円又は多角形であり、前記有機半導体層により前記ソース電極及び前記ドレイン電極とが連結されるように前記ソース電極及び前記ドレイン電極を形成するための電極形成工程と、
    前記電極形成工程により形成した電極上に撥水性を有する撥水層を形成する撥水層形成工程と、
    前記有機半導体層を形成した基板上に保護層を形成するための保護層形成工程と、
    前記撥水層を除去する撥水層除去工程と、
    前記撥水層を除去した部分に前記保護層を貫通して該保護層の表面に達する導通部を設ける導通部形成工程と、
    を含むことを特徴とする有機薄膜トランジスタの製造方法。
  5. 前記有機半導体層形成工程の前記滴下法は、インクジェット法であることを特徴とする請求項に記載の有機薄膜トランジスタの製造方法。
  6. 前記滴下法による滴下は、1回であることを特徴とする請求項に記載の有機薄膜トランジスタの製造方法。
  7. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の有機薄膜トランジスタの製造方法により製造されたことを特徴とする有機薄膜トランジスタ。
JP2007024031A 2006-03-07 2007-02-02 有機薄膜トランジスタの製造方法及び有機薄膜トランジスタ Expired - Fee Related JP5194468B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007024031A JP5194468B2 (ja) 2006-03-07 2007-02-02 有機薄膜トランジスタの製造方法及び有機薄膜トランジスタ
US11/714,059 US8372686B2 (en) 2006-03-07 2007-03-05 Method for producing an organic thin film transistor and an organic thin film transistor produced by the method

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006060760 2006-03-07
JP2006060760 2006-03-07
JP2007024031A JP5194468B2 (ja) 2006-03-07 2007-02-02 有機薄膜トランジスタの製造方法及び有機薄膜トランジスタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007273957A JP2007273957A (ja) 2007-10-18
JP5194468B2 true JP5194468B2 (ja) 2013-05-08

Family

ID=38479443

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007024031A Expired - Fee Related JP5194468B2 (ja) 2006-03-07 2007-02-02 有機薄膜トランジスタの製造方法及び有機薄膜トランジスタ

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8372686B2 (ja)
JP (1) JP5194468B2 (ja)

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007214276A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Mitsubishi Chemicals Corp 発光素子
JP2007311677A (ja) * 2006-05-22 2007-11-29 Konica Minolta Holdings Inc 有機薄膜トランジスタの製造方法、有機薄膜トランジスタ
KR101291845B1 (ko) * 2006-12-13 2013-07-31 엘지디스플레이 주식회사 유기발광다이오드 표시장치 및 이의 제조 방법
JP5200443B2 (ja) * 2007-07-30 2013-06-05 セイコーエプソン株式会社 有機トランジスタ及びアクティブマトリックス基板
JP5380831B2 (ja) * 2007-12-07 2014-01-08 株式会社リコー 有機トランジスタ及びその製造方法
KR101570891B1 (ko) 2008-03-06 2015-11-20 메르크 파텐트 게엠베하 유기 반도체 조성물
JP4656262B2 (ja) * 2009-02-23 2011-03-23 コニカミノルタホールディングス株式会社 薄膜トランジスタの製造方法
TWI512997B (zh) * 2009-09-24 2015-12-11 Semiconductor Energy Lab 半導體裝置,電源電路,和半導體裝置的製造方法
KR101717460B1 (ko) 2009-10-16 2017-03-17 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 액정 표시 장치 및 액정 표시 장치를 포함한 전자 기기
WO2011068025A1 (en) * 2009-12-04 2011-06-09 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Dc converter circuit and power supply circuit
JP5742099B2 (ja) * 2010-02-19 2015-07-01 セイコーエプソン株式会社 半導体装置、半導体装置の製造方法、及び電子機器
CN102292816B (zh) 2010-04-13 2015-01-14 松下电器产业株式会社 有机半导体装置及其制造方法
WO2011147523A1 (en) * 2010-05-27 2011-12-01 Merck Patent Gmbh Formulation and method for preparation of organic electronic devices
CN102566178B (zh) * 2011-12-26 2015-11-25 深圳市华星光电技术有限公司 一种薄膜晶体管液晶显示器、基板及制造方法
CN102655154A (zh) * 2012-02-27 2012-09-05 京东方科技集团股份有限公司 一种otft阵列基板、显示装置及制作方法
KR101987042B1 (ko) * 2012-11-19 2019-06-10 엘지디스플레이 주식회사 박막 트랜지스터 기판
EP2948968B1 (en) 2013-01-28 2018-03-28 Massachusetts Institute of Technology Electromechanical device
WO2015045317A1 (ja) * 2013-09-25 2015-04-02 凸版印刷株式会社 薄膜トランジスタアレイ、及び画像表示装置
CN106299125B (zh) * 2016-10-27 2019-06-11 武汉华星光电技术有限公司 一种有机薄膜晶体管及其制作方法
US9978621B1 (en) * 2016-11-14 2018-05-22 Applied Materials, Inc. Selective etch rate monitor
CN109524545A (zh) * 2018-11-16 2019-03-26 河北大学 一种基于二维Ti3C2材料的神经仿生器件及其制备方法
CN110061063A (zh) * 2019-04-24 2019-07-26 中国科学院微电子研究所 场效应晶体管制备方法及场效应晶体管

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3600642A (en) * 1968-11-15 1971-08-17 David F Allison Mos structure with precisely controlled channel length and method
JP3241251B2 (ja) * 1994-12-16 2001-12-25 キヤノン株式会社 電子放出素子の製造方法及び電子源基板の製造方法
JP2005524110A (ja) * 2002-04-24 2005-08-11 イー−インク コーポレイション 電子表示装置
US7190008B2 (en) * 2002-04-24 2007-03-13 E Ink Corporation Electro-optic displays, and components for use therein
JP2004087682A (ja) * 2002-08-26 2004-03-18 Chi Mei Electronics Corp 薄膜トランジスタ、画像表示素子および画像表示装置
JP2004221562A (ja) 2002-12-26 2004-08-05 Konica Minolta Holdings Inc 有機薄膜トランジスタ素子の製造方法、該製造方法により製造した有機薄膜トランジスタ素子、及び有機薄膜トランジスタ素子シート
EP1434282A3 (en) * 2002-12-26 2007-06-27 Konica Minolta Holdings, Inc. Protective layer for an organic thin-film transistor
JP2005084416A (ja) * 2003-09-09 2005-03-31 Sharp Corp アクティブマトリクス基板およびそれを用いた表示装置
JP4586345B2 (ja) * 2003-09-17 2010-11-24 ソニー株式会社 電界効果型トランジスタ
KR100796582B1 (ko) * 2003-12-26 2008-01-21 후지필름 가부시키가이샤 노광방법 및 장치
KR100696469B1 (ko) * 2004-06-08 2007-03-19 삼성에스디아이 주식회사 유기 박막 트랜지스터 및 이를 구비한 평판 표시장치
KR100592278B1 (ko) * 2004-06-08 2006-06-21 삼성에스디아이 주식회사 박막 트랜지스터 및 이를 구비한 평판표시장치
KR101039024B1 (ko) * 2004-06-14 2011-06-03 삼성전자주식회사 유기 반도체를 이용한 박막 트랜지스터 표시판 및 그 제조방법
KR100603397B1 (ko) * 2004-11-18 2006-07-20 삼성에스디아이 주식회사 유기 박막 트랜지스터 및 이를 구비한 평판 디스플레이 장치
JP4887646B2 (ja) * 2005-03-31 2012-02-29 凸版印刷株式会社 薄膜トランジスタ装置及びその製造方法並びに薄膜トランジスタアレイ及び薄膜トランジスタディスプレイ
JP4887647B2 (ja) * 2005-03-31 2012-02-29 凸版印刷株式会社 薄膜トランジスタ装置の製造方法
JP4622630B2 (ja) * 2005-03-31 2011-02-02 凸版印刷株式会社 薄膜トランジスタの製造方法
JP5272280B2 (ja) * 2005-06-28 2013-08-28 凸版印刷株式会社 薄膜トランジスタアレイとディスプレイ及び薄膜トランジスタアレイの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007273957A (ja) 2007-10-18
US20070212807A1 (en) 2007-09-13
US8372686B2 (en) 2013-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5194468B2 (ja) 有機薄膜トランジスタの製造方法及び有機薄膜トランジスタ
EP2122706B1 (en) Method of forming organic thin film transistors
JP5565732B2 (ja) 有機薄膜トランジスタ
JP2006352083A (ja) 有機薄膜トランジスタ及びアクティブマトリックス表示装置
US20100264408A1 (en) Organic Thin Film Transistors, Active Matrix Organic Optical Devices and Methods of Making the Same
JP5256676B2 (ja) 有機半導体素子、有機半導体素子の製造方法、有機トランジスタアレイ、およびディスプレイ
JP5181441B2 (ja) 有機トランジスタ及びその製造方法
JP2009087996A (ja) 有機半導体素子、有機半導体素子の製造方法、有機トランジスタアレイ、およびディスプレイ
JP2011187750A (ja) 有機薄膜トランジスタの製造方法、有機薄膜トランジスタレイの製造方法及び表示装置の製造方法
JP5449736B2 (ja) ボトムゲート型有機薄膜トランジスタ及びその製造方法
US20090256142A1 (en) Organic thin film transistor and method for manufacturing same
KR20100122915A (ko) 상단 게이트 유기 반도체 트랜지스터의 제조 방법
JP5055844B2 (ja) 有機薄膜トランジスタ及び有機薄膜トランジスタの製造方法
JP2007243001A (ja) 有機薄膜トランジスタの製造方法及び有機薄膜トランジスタ
JP2010219375A (ja) 有機トランジスタアクティブ基板、有機トランジスタアクティブ基板の製造方法および有機トランジスタアクティブ基板を用いた電気泳動ディスプレイ
US8546179B2 (en) Method of fabricating a self-aligned top-gate organic transistor
JP6197306B2 (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
JP2010062241A (ja) 有機薄膜トランジスタの製造方法、有機薄膜トランジスタ素子及び表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120717

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120830

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120830

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5194468

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees