JP2004221562A - 有機薄膜トランジスタ素子の製造方法、該製造方法により製造した有機薄膜トランジスタ素子、及び有機薄膜トランジスタ素子シート - Google Patents
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Abstract
【課題】 製造工程でのトランジスタの特性の低下を抑え、経時劣化や折れ曲がりによるトランジスタの特性の低下を抑えた有機薄膜トランジスタ素子、有機薄膜トランジスタ素子シート及び有機薄膜トランジスタの製造方法を提供する。
【解決手段】 有機薄膜トランジスタの製造方法において、有機半導体層6に接して有機半導体保護層3を形成する工程と、ソース電極4及びドレイン電極5を形成する部分の前記有機半導体保護層3を除去する工程と、を有し、前記ソース電極4及びドレイン電極5を形成する工程は、前記有機半導体保護層3を除去した有機半導体層部分6に接するようにソース電極4及びドレイン電極5を形成することを特徴とする有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
【選択図】 図4
【解決手段】 有機薄膜トランジスタの製造方法において、有機半導体層6に接して有機半導体保護層3を形成する工程と、ソース電極4及びドレイン電極5を形成する部分の前記有機半導体保護層3を除去する工程と、を有し、前記ソース電極4及びドレイン電極5を形成する工程は、前記有機半導体保護層3を除去した有機半導体層部分6に接するようにソース電極4及びドレイン電極5を形成することを特徴とする有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
【選択図】 図4
Description
本発明は、有機薄膜トランジスタ素子の製造方法、該製造方法により製造した有機薄膜トランジスタ素子及び有機薄膜トランジスタ素子シートに関する。
情報端末の普及に伴い、コンピュータ用のディスプレイとしてフラットパネルディスプレイに対するニーズが高まっている。またさらに情報化の進展に伴い、従来紙媒体で提供されていた情報が電子化されて提供される機会が増え、薄くて軽い、手軽に持ち運びが可能なモバイル用表示媒体として、電子ペーパーあるいはデジタルペーパーへのニーズも高まりつつある。
一般に平板型のディスプレイ装置においては液晶、有機EL、電気泳動などを利用した素子を用いて表示媒体を形成している。またこうした表示媒体では画面輝度の均一性や画面書き換え速度などを確保するために、画像駆動素子として薄膜トランジスタ(TFT)により構成されたアクティブ駆動素子を用いる技術が主流になっている。
ここでTFT素子は、通常、ガラス基板上に、主にa−Si(アモルファスシリコン)、p−Si(ポリシリコン)などの半導体薄膜や、ソース、ドレイン、ゲート電極などの金属薄膜を基板上に順次形成していくことで製造される。このTFTを用いるフラットパネルディスプレイの製造には通常、CVD、スパッタリングなどの真空系設備や高温処理工程を要する薄膜形成工程に加え、精度の高いフォトリソグラフ工程が必要とされ、設備コスト、ランニングコストの負荷が非常に大きい。さらに、近年のディスプレイの大画面化のニーズに伴い、それらのコストは非常に膨大なものとなっている。
近年、従来のTFT素子のデメリットを補う技術として、有機半導体材料を用いた有機TFT素子の研究開発が盛んに進められている(特許文献1、非特許文献1等参照)。この有機TFT素子は低温プロセスで製造可能であるため、軽く、割れにくい樹脂基板を用いることができ、さらに、樹脂フィルムを支持体として用いたフレキシブルなディスプレイが実現できると言われている(非特許文献2参照)。また、大気圧下で、印刷や塗布などのウェットプロセスで製造できる有機半導体材料を用いることで、生産性に優れ、非常に低コストのディスプレイが実現できる。
特開平10−190001号公報
Advanced Material誌 2002年 第2号 99頁(レビュー)
SID‘02 Digest p57
しかしながら、有機半導体層は空気中で放置すると劣化し、素子のトランジスタとしての特性が低下してしまう。また、有機半導体層の形成後に引き続く工程、例えば、パターニングのための光感応性樹脂材料の塗設工程や、光感応性樹脂層の現像工程において、工程で使用される塗布溶媒や現像液成分などの影響により、トランジスタとしての特性が低下してしまうという課題を有している。
また、樹脂基板またはフィルムなどの支持体上に、薄膜トランジスタを形成した場合、ガラス支持体に比べて、素子が折れ曲がりやすいことから、折れ曲がり等により、トランジスタとしての特性が低下しまったり、さらには光による特性の劣化という課題も有している。
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、製造工程でのトランジスタの特性の低下を抑え、経時劣化や折れ曲がり等によるトランジスタの特性の低下を抑えた有機薄膜トランジスタ素子の製造方法、該製造方法により製造した有機薄膜トランジスタ素子及び有機薄膜トランジスタ素子シートを提供することである。
本発明の上記目的は、下記構成によって達成される。
1) 支持体上にゲート電極、ゲート絶縁層、有機半導体層、ソース電極及びドレイン電極を有する有機薄膜トランジスタ素子の製造方法において、
有機半導体層を形成する工程の後に、
有機半導体保護層を形成する工程と、
ソース電極及びドレイン電極を形成する部分の前記有機半導体保護層を除去する工程と、
有機半導体保護層が除去された領域の有機半導体層に接合するようにソース電極及びドレイン電極を形成する工程とを有する有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
有機半導体層を形成する工程の後に、
有機半導体保護層を形成する工程と、
ソース電極及びドレイン電極を形成する部分の前記有機半導体保護層を除去する工程と、
有機半導体保護層が除去された領域の有機半導体層に接合するようにソース電極及びドレイン電極を形成する工程とを有する有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
2) 前記有機半導体保護層に接して光感応性樹脂層を形成する工程と、
前記光感応性樹脂層を露光する工程と、
露光が行われた光感応性樹脂層を現像する工程と、を有し、
前記光感応性樹脂層を現像する工程と同時、若しくはその後に、前記ソース電極及びドレイン電極を形成する部分の有機半導体保護層を除去する工程を行う1)の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
前記光感応性樹脂層を露光する工程と、
露光が行われた光感応性樹脂層を現像する工程と、を有し、
前記光感応性樹脂層を現像する工程と同時、若しくはその後に、前記ソース電極及びドレイン電極を形成する部分の有機半導体保護層を除去する工程を行う1)の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
3) 前記光感応性樹脂層の現像に水系アルカリ現像液を用いる2)の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
4) 前記光感応性樹脂層がアブレーション層であり、前記露光が行われた光感応性樹脂層を現像する工程が露光部のアブレーション層の除去である2)の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
5) 前記光感応性樹脂層の光透過率が10%以下である2)〜4)の何れかの有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
6) 前記有機半導体保護層の光透過率が10%以下である1)〜5)の何れかの有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
7) 前記有機半導体保護層が親水性ポリマーを含有する1)〜6)の何れかの有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
8) 前記有機半導体保護層が親水性ポリマーの水溶液又は水分散液を塗布して形成される1)〜7)の何れかの有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
9) 前記有機半導体保護層が無機酸化物又は無機窒化物を含有する1)〜7)の何れかの有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
10) 前記ソース電極又はドレイン電極が金属微粒子を含有する流動性電極材料から形成される1)〜9)の何れかの有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
11) 前記ソース電極又はドレイン電極が導電性ポリマーを含有する1)〜10)の何れかの有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
12) 支持体が樹脂からなる1)〜11)の何れかの有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
13) 1)〜12)の何れかの製造方法で製造された有機薄膜トランジスタ素子。
14) 支持体上に、ゲート電極、ゲート絶縁層、有機半導体層、ソース電極及びドレイン電極を有する有機薄膜トランジスタ素子において、
有機半導体保護層を有し、
該有機半導体保護層が有する貫通孔を通じて前記ソース電極及び前記ドレイン電極が有機半導体層に接合する有機薄膜トランジスタ素子。
有機半導体保護層を有し、
該有機半導体保護層が有する貫通孔を通じて前記ソース電極及び前記ドレイン電極が有機半導体層に接合する有機薄膜トランジスタ素子。
15) 前記有機半導体層より上の要素による光透過率が10%以下である14)の有機薄膜トランジスタ素子。
16) 前記有機半導体保護層の光透過率が10%以下である14)又は15)の有機薄膜トランジスタ素子。
17) 前記有機半導体保護層が親水性ポリマーを含有する14)〜16)の何れかの有機薄膜トランジスタ素子。
18) 前記有機半導体保護層が親水性ポリマーの水溶液又は水分散液を塗布して形成された14)〜17)の何れかの有機薄膜トランジスタ素子。
19) 前記有機半導体保護層が無機酸化物又は無機窒化物を含有する14)〜17)の何れかの有機薄膜トランジスタ素子。
20) 前記ソース電極又はドレイン電極が金属微粒子を含有する流動性電極材料から形成された14)〜19)の何れかの有機薄膜トランジスタ素子。
21) 前記ソース電極又はドレイン電極が導電性ポリマーを含有する14)〜20)の何れかの有機薄膜トランジスタ素子。
22) 支持体が樹脂からなる14)〜21)の何れかの有機薄膜トランジスタ素子。
23) 13)〜22)の何れか1項に記載された有機薄膜トランジスタ素子が複数配置される有機薄膜トランジスタ素子シート。
本発明により、製造工程でのトランジスタの特性の低下を抑え、経時劣化や折れ曲がり等によるトランジスタの特性の低下を抑えた有機薄膜トランジスタ素子の製造方法、該製造方法により製造した有機薄膜トランジスタ素子及び有機薄膜トランジスタ素子シートを提供することができる。
以下、図を用いて本発明の実施形態について述べる。
本発明の有機薄膜トランジスタ素子は、支持体上に有機半導体層に接したソース電極とドレイン電極を有し、その上にゲート絶縁層を介してゲート電極を有するトップゲート型と、支持体上にまずゲート電極を有し、ゲート絶縁層を介して有機半導体層で連結されたソース電極とドレイン電極を有するボトムゲート型に大別され、具体的な素子の層構成の1例は図1、図2に示す如くなる。
図1はトップゲート型の層構成例を示し、支持体1上にポリマー又は、無機酸化物及び無機窒化物から選ばれる化合物を含む下引き層2を有し、下引き層2に接して有機半導体層6を有し、さらに有機半導体層6に接して有機半導体保護層3を有し、有機半導体保護層3の貫通穴を通じて有機半導体層6に接合するソース電極4及びドレイン電極5を有し、その上にゲート絶縁層7を介してゲート電極8を有するものである。
図2はボトムゲート型の層構成例を示し、支持体1上にポリマー又は、無機酸化物及び無機窒化物から選ばれる化合物を含有する下引き層2、下引き層2に接してゲート電極8、ゲート絶縁層7を介して有機半導体層6を有している。さらに有機半導体層6に接して有機半導体保護層3を有しており、有機半導体保護層3の貫通穴を通じて有機半導体層6に接合するソース電極4及びドレイン電極5を有している。
本発明の有機薄膜トランジスタ素子は、有機半導体保護層を有し、該有機半導体保護層が有する貫通孔を通じて前記ソース電極及び前記ドレイン電極が有機半導体層に接合することを特徴とする。有機半導体保護層を設けることにより、有機半導体層の空気による劣化や、製造時に用いる塗布溶媒等による劣化等を抑えてトランジスタとしての特性の低下を抑えることができる。さらに、有機半導体保護層を設けることにより、折れ曲がり等による耐久性も向上し、これによりトランジスタとしての特性の低下を抑えることができる。
有機半導体保護層としては、有機半導体トランジスタ素子の製造過程や製造後に、有機半導体層へ影響を与えない材料を用い、有機半導体保護層の上に光感応性樹脂層等の感光性組成物を形成するような場合には、その塗布工程で影響を受けない材料を用いる。ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル系ポリマーやコポリマー、ウレタン樹脂ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂など公知のポリマーから、有機半導体層への影響を鑑みたうえで、選択することができる。さらに光感応性樹脂層のパターニング時にも影響を受けない材料であるが好ましい。そのような材料として、好ましくは、親水性ポリマーを含有する材料であり、さらに好ましくは、親水性ポリマーの水溶液又は水分散液である。親水性ポリマーは、水、または酸性水溶液、アルカリ性水溶液、アルコール水溶液、各種の界面活性剤の水溶液に対して、溶解性または分散性を有するポリマーである。たとえばポリビニルアルコールや、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、アクリル酸、アクリルアミドなどの成分からなるホモポリマー、コポリマーを好適に用いることができる。有機半導体保護層はその様な親水性ポリマーの水溶液又は水分散液を塗布して形成されることが好ましい。
また有機半導体保護層のその他の材料として、無機酸化物、無機窒化物を含有する材料も、有機半導体への影響を与えず、その他塗布工程での影響を与えないので好ましい。無機酸化物、無機窒化物としては後述するゲート絶縁層の材料を好ましく用いることができる。無機酸化物又は無機窒化物を含有する有機半導体保護層は、大気圧プラズマ法で形成されるのが好ましい。
大気圧下でのプラズマ法による薄膜の形成方法は、大気圧または大気圧近傍の圧力下で放電し、反応性ガスをプラズマ励起し、基材上に薄膜を形成する処理で、その方法については特開平11−61406、同11−133205、特開2000−121804、同2000−147209、同2000−185362等に記載されている(以下、大気圧プラズマ法とも称する)。これによって高機能性の薄膜を、生産性高く形成することができる。
有機半導体保護層の膜厚としては、0.01μm〜10μmが好ましい。
本発明において、有機半導体保護層は、光透過率が10%以下であることが好ましく、さらに好ましくは1%以下である。これにより、有機半導体層の光による特性の劣化を抑えることができる。
本明細書でいう光透過率とは有機半導体層に光発生キャリアを発生させることのできる波長域における平均透過率を示す。一般的に350〜750nmの光に対して遮光する性能を有していることが好ましい。
また、この技術は有機半導体層の光による劣化を抑えるために有機半導体層に到達する光を抑えようとするものであることから、有機半導体保護層で光透過率を低減させるだけでなく、有機半導体層上に形成されている他の要素(多層の場合はすべての層)で光透過率が10%以下となるようにしてもよく、1%以下とすることがさらに好ましい。
層の光透過率を下げるためには、層中に顔料や染料等の色材や紫外線吸収剤を含有させるといった手法を用いることができる。
本発明の有機薄膜トランジスタ素子は、機半導体保護層が有する貫通孔を通じてソース電極及びドレイン電極が有機半導体層に接合することを特徴とする。これにより、製造時に有機半導体層が有機半導体保護層により保護され、さらに、ソース電極、ドレイン電極の形成時でも有機半導体層の空気接触や製造時に用いる塗布溶媒等の接触を極力抑えることができ、トランジスタとしての特性の劣化を抑えることができる。
本発明の有機薄膜トランジスタ素子においては、無機酸化物及び無機窒化物から選ばれる化合物を含有する下引き層、及びポリマーを含む下引き層の少なくとも一方を有することが好ましい。
下引き層に含有される無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコニウム酸チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウムマグネシウム,チタン酸ビスマス、チタン酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウム等が挙げられる。また無機窒化物としては窒化ケイ素、窒化アルミニウム等が挙げられる。
それらのうち好ましいのは、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、窒化ケイ素である。
本発明において、無機酸化物及び無機窒化物から選ばれる化合物を含有する下引き層は上述した大気圧プラズマ法で形成されるのが好ましい。
ポリマーを含む下引き層に用いるポリマーとしては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、セルロース樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノキシ樹脂、ノルボルネン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、部分加水分解した塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、塩素化ポリ塩化ビニル、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体、ポリアミド樹脂、エチレン−ブタジエン樹脂、ブタジエン−アクリロニトリル樹脂等のゴム系樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂等を挙げることができる。
本発明の有機薄膜トランジスタ素子に用いる有機半導体層の材料としては、π共役系材料が用いられ、例えばポリピロール、ポリ(N−置換ピロール)、ポリ(3−置換ピロール)、ポリ(3,4−二置換ピロール)などのポリピロール類、ポリチオフェン、ポリ(3−置換チオフェン)、ポリ(3,4−二置換チオフェン)、ポリベンゾチオフェンなどのポリチオフェン類、ポリイソチアナフテンなどのポリイソチアナフテン類、ポリチェニレンビニレンなどのポリチェニレンビニレン類、ポリ(p−フェニレンビニレン)などのポリ(p−フェニレンビニレン)類、ポリアニリン、ポリ(N−置換アニリン)、ポリ(3−置換アニリン)、ポリ(2,3−置換アニリン)などのポリアニリン類、ポリアセチレンなどのポリアセチレン類、ポリジアセチレンなどのポリジアセチレン類、ポリアズレンなどのポリアズレン類、ポリピレンなどのポリピレン類、ポリカルバゾール、ポリ(N−置換カルバゾール)などのポリカルバゾール類、ポリセレノフェンなどのポリセレノフェン類、ポリフラン、ポリベンゾフランなどのポリフラン類、ポリ(p−フェニレン)などのポリ(p−フェニレン)類、ポリインドールなどのポリインドール類、ポリピリダジンなどのポリピリダジン類、ナフタセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、ジベンゾペンタセン、テトラベンゾペンタセン、ピレン、ジベンゾピレン、クリセン、ペリレン、コロネン、テリレン、オバレン、クオテリレン、サーカムアントラセンなどのポリアセン類およびポリアセン類の炭素の一部をN、S、Oなどの原子、カルボニル基などの官能基に置換した誘導体(トリフェノジオキサジン、トリフェノジチアジン、ヘキサセン−6,15−キノンなど)、ポリビニルカルバゾール、ポリフエニレンスルフィド、ポリビニレンスルフィドなどのポリマーや特開平11−195790に記載された多環縮合体などを用いることができる。
また、これらのポリマーと同じ繰返し単位を有するたとえばチオフェン6量体であるα−セクシチオフェンα,ω−ジヘキシル−α−セクシチオフェン、α,ω−ジヘキシル−α−キンケチオフェン、α,ω−ビス(3−ブトキシプロピル)−α−セクシチオフェン、スチリルベンゼン誘導体などのオリゴマーも好適に用いることができる。
さらに銅フタロシアニンや特開平11−251601に記載のフッ素置換銅フタロシアニンなどの金属フタロシアニン類、ナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド、N,N’−ビス(4−トリフルオロメチルベンジル)ナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミドとともに、N,N’−ビス(1H,1H−ペルフルオロオクチル)、N,N’−ビス(1H,1H−ペルフルオロブチル)及びN,N’−ジオクチルナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド誘導体、ナフタレン2,3,6,7テトラカルボン酸ジイミドなどのナフタレンテトラカルボン酸ジイミド類、及びアントラセン2,3,6,7−テトラカルボン酸ジイミドなどのアントラセンテトラカルボン酸ジイミド類などの縮合環テトラカルボン酸ジイミド類、C60、C70、C76、C78、C84等フラーレン類、SWNTなどのカーボンナノチューブ、メロシアニン色素類、ヘミシアニン色素類などの色素などがあげられる。
これらのπ共役系材料のうちでも、チオフェン、ビニレン、チェニレンビニレン、フェニレンビニレン、p−フェニレン、これらの置換体またはこれらの2種以上を繰返し単位とし、かつ該繰返し単位の数nが4〜10であるオリゴマーもしくは該繰返し単位の数nが20以上であるポリマー、ペンタセンなどの縮合多環芳香族化合物、フラーレン類、縮合環テトラカルボン酸ジイミド類、金属フタロシアニンよりなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。
また、その他の有機半導体材料としては、テトラチアフルバレン(TTF)−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体、ビスエチレンテトラチアフルバレン(BEDTTTF)−過塩素酸錯体、BEDTTTF−ヨウ素錯体、TCNQ−ヨウ素錯体、などの有機分子錯体も用いることができる。さらにポリシラン、ポリゲルマンなどのσ共役系ポリマーや特開2000−260999に記載の有機・無機混成材料も用いることができる。
本発明においては、有機半導体層に、たとえば、アクリル酸、アセトアミド、ジメチルアミノ基、シアノ基、カルボキシル基、ニトロ基などの官能基を有する材料や、ベンゾキノン誘導体、テトラシアノエチレンおよびテトラシアノキノジメタンやそれらの誘導体などのように電子を受容するアクセプターとなる材料や、たとえばアミノ基、トリフェニル基、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、フェニル基などの官能基を有する材料、フェニレンジアミンなどの置換アミン類、アントラセン、ベンゾアントラセン、置換ベンゾアントラセン類、ピレン、置換ピレン、カルバゾールおよびその誘導体、テトラチアフルバレンとその誘導体などのように電子の供与体であるドナーとなるような材料を含有させ、いわゆるドーピング処理を施してもよい。
前記ドーピングとは電子授与性分子(アクセプター)または電子供与性分子(ドナー)をドーパントとして該薄膜に導入することを意味する。従って,ドーピングが施された薄膜は、前記の縮合多環芳香族化合物とドーパントを含有する薄膜である。本発明に用いるドーパントとしては公知のものを採用することができる。
これら有機半導体層の作製法としては、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、プラズマ重合法、電解重合法、化学重合法、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法およびLB法等が挙げられ、材料に応じて使用できる。ただし、この中で生産性の点で、有機半導体の溶液を用いて簡単かつ精密に薄膜が形成できるスピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法等が好まれる。
なおAdvanced Material誌 1999年 第6号、p480〜483に記載の様に、ペンタセン等前駆体が溶媒に可溶であるものは、塗布により形成した前駆体の膜を熱処理して目的とする有機材料の薄膜を形成しても良い。
これら有機半導体層の膜厚としては、特に制限はないが、得られたトランジスタの特性は、有機半導体層の膜厚に大きく左右される場合が多く、その膜厚は、有機半導体により異なるが、一般に1μm以下、特に10〜300nmが好ましい。
本発明の有機薄膜トランジスタ素子において、ゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の電極材料としては、導電性材料であれば特に限定されず、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、亜鉛、炭素、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペーストおよびカーボンペースト、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、アルミニウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等が用いられる。あるいはドーピング等で導電率を向上させた公知の導電性ポリマー、例えば導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチオフェン(ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体など)も好適に用いられる。
ソース電極及びドレイン電極を形成する材料は、上に挙げた中でも半導体層との接触面において電気抵抗が少ないものが好ましく、p型半導体の場合は特に、白金、金、銀、ITO、導電性ポリマーおよび炭素が好ましい。
本発明のソース電極、ドレイン電極としては、上記の導電性材料を含む、溶液、ペースト、インク、分散液などの流動性電極材料を用いて形成したもの、特に、導電性ポリマー、または白金、金、銀、銅を含有する金属微粒子を含む流動性電極材料が好ましい。また、溶媒や分散媒体としては、有機半導体へのダメージを抑制するため、水を60%以上、好ましくは90%以上含有する溶媒または分散媒体であることが好ましい。
金属微粒子を含有する流動性電極材料としては、たとえば公知の導電性ペーストなどを用いても良いが、好ましくは、粒子径が1〜50nm、好ましくは1〜10nmの金属微粒子を、必要に応じて分散安定剤を用いて、水や任意の有機溶剤である分散媒中に分散した材料である。
金属微粒子の材料としては白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、亜鉛等を用いることができる。
このような金属微粒子の分散物の製造方法として、ガス中蒸発法、スパッタリング法、金属蒸気合成法などの物理的生成法や、コロイド法、共沈法などの、液相で金属イオンを還元して金属微粒子を生成する化学的生成法が挙げられるが、好ましくは、特開平11−76800号、同11−80647号、同11−319538号、特開2000−239853等に示されたコロイド法、特開2001−254185、同2001−53028、同2001−35255、同2000−124157、同2000−123634などに記載されたガス中蒸発法により製造された金属微粒子の分散物である。これらの金属微粒子分散物を用いて電極を成形し、溶媒を乾燥させた後、必要に応じて100〜300℃、好ましくは150〜200℃の範囲で形状様に加熱することにより、金属微粒子を熱融着させ、目的の形状を有する電極パターンを形成するものである。
電極の形成方法としては、上記を原料として蒸着やスパッタリング等の方法を用いて形成した導電性薄膜を、公知のフォトリソグラフ法やリフトオフ法を用いて電極形成する方法、アルミニウムや銅などの金属箔上に熱転写、インクジェット等により、レジストを形成しエッチングする方法がある。また導電性ポリマーの溶液あるいは分散液、金属微粒子を含有する分散液等を直接インクジェット法によりパターニングしてもよいし、塗工膜からリソグラフやレーザーアブレーションなどにより形成してもよい。さらに導電性ポリマーや金属微粒子を含有する導電性インク、導電性ペーストなどを凸版、凹版、平版、スクリーン印刷などの印刷法でパターニングする方法も用いることができる。
本発明の有機薄膜トランジスタ素子は、特にフォトリソグラフ法を用いてソース電極及びドレイン電極を形成することが好ましく、この場合、有機半導体保護層に接して層の全面に光感応性樹脂の溶液を塗布し、光感応性樹脂層を形成する。
光感応性樹脂層としては、ポジ型、ネガ型の公知の材料を用いることができるが、レーザで露光が行えるレーザ感光性の材料を用いることが好ましい。このような光感応性樹脂材料として、(1)特開平11−271969号、特開2001−117219、特開平11−311859号、同11−352691号のような色素増感型の光重合感光材料、(2)特開平9−179292号、米国特許第5,340,699号、特開平10−90885号、特開2000−321780、同2001−154374のような赤外線レーザに感光性を有するネガ型感光材料、(3)特開平9−171254号、同5−115144号、同10−87733号、同9−43847号、同10−268512号、同11−194504号、同11−223936号、同11−84657号、同11−174681号、同7−285275号、特開2000−56452、WO97/39894、同98/42507のような赤外線レーザに感光性を有するポジ型感光材料が挙げられる。工程が暗所に限定されない点で、好ましいのは(2)と(3)である。
フォトリソグラフ法では、この後にソース電極及びドレイン電極の材料として金属微粒子含有分散体又は導電性ポリマーを用いてパターニングし、必要に応じて熱融着することにより、ソース電極又はドレイン電極を容易に高精度に作製することが可能となり、種々の形態でパターニングすることが容易となり、有機薄膜トランジスタを容易に製造することが可能となる。
光感応性樹脂の塗布溶液を形成する溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、トリクロロエチレン、メチルエチルケトン等が挙げられる。これら溶媒は、単独であるいは2種以上混合して使用する。
光感応性樹脂層を形成する方法としては、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法などの塗布による方法が用いられる。
光感応性樹脂層は、有機半導体層の光による劣化を抑えるために有機半導体層に到達する光を抑えるという観点から、染料等の色材や紫外線吸収剤を含有させることにより、光透過率を低減させておいてもよく、このとき、光感光性樹脂層の光透過率が10%以下であることが好ましく、さらに好ましくは1%以下である。
光感応性樹脂層が形成されたら、光感応性樹脂層をパターニング露光を行う。パターニング露光を行う光源としては、Arレーザー、半導体レーザー、He−Neレーザー、YAGレーザー、炭酸ガスレーザー等が挙げられ、好ましくは赤外に発振波長があるもので、半導体レーザーである。出力は50mW以上が適当であり、好ましくは100mW以上である。
次に、露光された光感応性樹脂層を現像する。光感応性樹脂の現像に用いられる現像液としては、水系アルカリ現像液が好適である。水系アルカリ現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム等のアルカリ金属塩の水溶液や、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4,3,0]−5−ノナン等のアルカリ性化合物を溶解した水溶液水を挙げることが出来る。本発明におけるアルカリ性化合物のアルカリ現像液中における濃度は、通常1〜10質量%、好ましくは2〜5質量%である。
現像液には、必要に応じアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤やアルコール等の有機溶剤を加えることができる。有機溶剤としては、プロピレングリコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ベンジルアルコール、n−プロピルアルコール等が有用である。
必要により、光感応性樹脂層を除去する工程を加えることができる。金属微粒子含有分散体又は導電性ポリマー層のパターニング後に光感応性樹脂層を除去する場合、光感応性樹脂材料はポジ型が好ましい。また光感応性樹脂層を形成する組成物には、ノボラック樹脂やポリビニルフェノールの様なフェノール樹脂を混合するのが好ましい。ノボラック樹脂としては、例えばフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂、特開昭55−57841号公報に記載されるようなフェノール・クレゾール・ホルムアルデヒド共重縮合体樹脂、特開昭55−127553号公報に記載されているような、p−置換フェノールとフェノールもしくは、クレゾールとホルムアルデヒドとの共重縮合体樹脂等が挙げられる。金属微粒子分散物又は導電性ポリマー層のパターニング後に光感応性樹脂層を除去する場合、アルコール系、エーテル系、エステル系、ケトン系、グリコールエーテル系などの前記光感応性樹脂層の有機溶媒から適宜選択して除去に用いる。導電性ポリマー層への影響をより少なくするため、つまり導電性の低下を防止させたり、導電性ポリマー層の残存率を向上させるため、エーテル系又はケトン系の溶媒を用いることが好ましい。最も好ましいのはテトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系溶媒である。
本発明においては、電極形成には他の光感応性樹脂層であるアブレーション層をもちいてもよい。
本発明に用いられるアブレーション層は、エネルギー光吸収剤、バインダー樹脂および必要に応じて添加される各種添加剤から構成することができる。
エネルギー光吸収剤は、照射するエネルギー光を吸収する各種の有機および無機材料が使用可能であり、たとえばレーザー光源を赤外線レーザーとした場合、赤外線を吸収する顔料、色素、金属、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属ホウ化物、グラファイト、カーボンブラック、チタンブラック、Al、Fe、Ni、Co等を主成分とするメタル磁性粉末等の強磁性金属粉末などを用いることができ、中でも、カーボンブラック、シアニン系などの色素、Fe系強磁性金属粉末が好ましい。エネルギー光吸収剤の含有量は、アブレーション層形成成分の30〜95質量%程度、好ましくは40〜80質量%である。
アブレーション層のバインダー樹脂は、前記色材微粒子を十分に保持できるものであれば、特に制限無く用いることができ、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などを挙げることができる。バインダー樹脂の含有量は、アブレーション層形成成分5〜70質量%程度、好ましくは20〜60質量%である。
本明細書でいうアブレーション層とは、高密度エネルギー光の照射によりアブレートする層を指し、ここで言うアブレートとは、物理的或いは化学的変化によりアブレーション層が完全に飛散する、一部が破壊される或いは飛散する、隣接する層との界面近傍のみに物理的或いは化学的変化が起こるという現象を含む。このアブレートを利用してレジスト像を形成し、電極を形成させる。
高密度エネルギー光は、アブレートを発生させる活性光であれば特に制限はなく用いることができる。露光方法としては、キセノンランプ、ハロゲンランプ、水銀ランプなどによるフラッシュ露光を、フォトマスクを介して行ってもよいし、レーザー光等を収束させ走査露光を行っても良い。レーザー1ビーム当たりの出力は20〜200mWである赤外線レーザー、特に半導体レーザーが最も好ましく用いられる。エネルギー密度としては、好ましくは50〜500mJ/cm2、更に好ましくは100〜300mJ/cm2である。
本発明の有機薄膜トランジスタ素子のゲート絶縁層としては種々の絶縁膜を用いることができるが、特に、比誘電率の高い無機酸化物皮膜が好ましい。無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコニウム酸チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウムマグネシウム、チタン酸ビスマス、チタン酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウムなどが挙げられる。それらのうち好ましいのは、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタンである。窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の無機窒化物も好適に用いることができる。
上記皮膜の形成方法としては、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、大気圧プラズマ法などのドライプロセスや、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法などの塗布による方法、印刷やインクジェットなどのパターニングによる方法などのウェットプロセスが挙げられ、材料に応じて使用できる。
ウェットプロセスは、無機酸化物の微粒子を、任意の有機溶剤あるいは水に必要に応じて界面活性剤などの分散補助剤を用いて分散した液を塗布、乾燥する方法や、酸化物前駆体、例えばアルコキシド体の溶液を塗布、乾燥する、いわゆるゾルゲル法が用いられる。
これらのうち好ましいのは、上述した大気圧プラズマ法である。
ゲート絶縁層が陽極酸化膜又は該陽極酸化膜と絶縁膜とで構成されることも好ましい。陽極酸化膜は封孔処理されることが望ましい。陽極酸化膜は、陽極酸化が可能な金属を公知の方法により陽極酸化することにより形成される。
陽極酸化処理可能な金属としては、アルミニウム又はタンタルを挙げることができ、陽極酸化処理の方法には特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。陽極酸化処理を行なうことにより、酸化被膜が形成される。陽極酸化処理に用いられる電解液としては、多孔質酸化皮膜を形成することができるものならばいかなるものでも使用でき、一般には、硫酸、燐酸、蓚酸、クロム酸、ホウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸等あるいはこれらを2種類以上組み合わせた混酸あるいそれらの塩が用いられる。陽極酸化の処理条件は使用する電解液により種々変化するので一概に特定し得ないが、一般的には、電解液の濃度が1〜80質量%、電解液の温度5〜70℃、電流密度0.5〜60A/dm2、電圧1〜100ボルト、電解時間10秒〜5分の範囲が適当である。好ましい陽極酸化処理は、電解液として硫酸、リン酸又はホウ酸の水溶液を用い、直流電流で処理する方法であるが、交流電流を用いることもできる。これらの酸の濃度は5〜45質量%であることが好ましく、電解液の温度20〜50℃、電流密度0.5〜20A/dm2で20〜250秒間電解処理するのが好ましい。
また有機化合物皮膜としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、光ラジカル重合系、光カチオン重合系の光硬化性樹脂、あるいはアクリロニトリル成分を含有する共重合体、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ノボラック樹脂、およびシアノエチルプルラン等を用いることもできる。
有機化合物皮膜の形成法としては、前記ウェットプロセスが好ましい。
無機酸化物皮膜と有機酸化物皮膜は積層して併用することができる。またこれら絶縁膜の膜厚としては、一般に50nm〜3μm、好ましくは、100nm〜1μmである。
無機酸化物皮膜と有機酸化物皮膜は積層して併用することができる。またこれら絶縁膜の膜厚としては、一般に50nm〜3μm、好ましくは、100nm〜1μmである。
ゲート絶縁層上に有機半導体を形成する場合、ゲート絶縁層表面に、任意の表面処理を施してもよい。シランカップリング剤、たとえばオクタデシルトリクロロシラン、トリクロロメチルシラザンや、アルカン燐酸、アルカンスルホン酸、アルカンカルボン酸などの自己組織化配向膜が好適に用いられる。
本発明において支持体は樹脂からなることが好ましく、例えばプラスチックフィルムシートを用いることができる。前記プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ボリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルム等が挙げられる。このように、プラスチックフィルムを用いることで、ガラス基板を用いる場合に比べて軽量化を図ることができ、可搬性を高めることができるとともに、衝撃に対する耐性を向上できる。
また本発明の有機薄膜トランジスタ素子上には素子保護層を設けることも可能である。保護層としては前述した無機酸化物又は無機窒化物等が挙げられ、上述した大気圧プラズマ法で形成するのが好ましい。これにより、有機薄膜トランジスタ素子の耐久性が向上する。
次に本発明の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法について説明する。
本発明の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法は、有機半導体層を形成する工程の後に、有機半導体保護層を形成する工程と、ソース電極及びドレイン電極を形成する部分の前記有機半導体保護層を除去する工程と、有機半導体保護層が除去された領域の有機半導体層に接合するようにソース電極及びドレイン電極を形成する工程とを有することを特徴としている。これにより、有機半導体層の形成後有機半導体保護層により保護されることから、有機半導体層の空気による劣化や、製造時に用いる塗布溶媒等による劣化等を抑えてトランジスタとしての特性の低下を抑えることができる。さらに、有機半導体保護層を設けることにより、折れ曲がり等による耐久性も向上し、これによりトランジスタとしての特性の低下を抑えることができる。さらに、ソース電極及びドレイン電極の形成時でも有機半導体層を空気接触や製造時に用いる塗布溶媒等の接触を抑えることができ、トランジスタとしての特性の低下をできるだけ抑えることができる。
本発明の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法では、前述したフォトリソグラフ法でソース電極及びドレイン電極を形成することが好ましい。具体的には、有機半導体保護層に接して光感応性樹脂層を形成する工程と、この光感応性樹脂層を露光する工程と、さらに露光が行われた光感応性樹脂層を現像する工程とを有し、光感応性樹脂層を現像する工程と同時、若しくはその後に、ソース電極及びドレイン電極を形成する部分の有機半導体保護層を除去する工程を行い、その後にソース電極及びドレイン電極を形成する工程を行う。本発明の有機薄膜トランジスタ素子は、有機半導体保護層を有しているので、このように光感応性樹脂層の形成、露光、現像の工程を経ても、有機半導体層の劣化が十分に抑えられる。さらに、ソース電極及びドレイン電極を形成する直前に形成する部分の有機半導体保護層を除去するので、有機半導体層のトランジスタとしての特性の低下をできるだけ抑えることができる。
図3は、本発明の有機薄膜トランジスタ素子が複数配置される有機薄膜トランジスタ素子シート10の1例の概略の等価回路図である。
有機薄膜トランジスタシート10はマトリクス配置された多数の有機薄膜トランジスタ素子14を有する。11は各有機薄膜トランジスタ素子14のゲート電極のゲートバスラインであり、12は各有機薄膜トランジスタ素子14のソース電極のソースバスラインである。各有機薄膜トランジスタ素子14のドレイン電極には、出力素子16が接続され、この出力素子16は例えば液晶、電気泳動素子等であり、表示装置における画素を構成する。図示の例では、出力素子16として液晶が、抵抗とコンデンサからなる等価回路で示されている。15は蓄積コンデンサ、17は垂直駆動回路、18は水平駆動回路である。
この様な、フレキシブルな樹脂支持体上に有機TFT素子を2次元的に配列したシートにおける、支持体とTFT構成層との接着性を高め、機械的強度に優れて支持体の曲がりにも強い耐性を持たせることができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 有機薄膜トランジスタ素子1〜9の作製
(1)有機薄膜トランジスタ素子1の作製
〈支持体の作製〉
テトラメトキシシラン3.04g(20mmol)と、塩化メチレン1.52gと、エタノール1.52gとを混合した後、0.5%硝酸水溶液を0.72g加えて加水分解を行い、室温でそのまま1時間攪拌を続けた。
(1)有機薄膜トランジスタ素子1の作製
〈支持体の作製〉
テトラメトキシシラン3.04g(20mmol)と、塩化メチレン1.52gと、エタノール1.52gとを混合した後、0.5%硝酸水溶液を0.72g加えて加水分解を行い、室温でそのまま1時間攪拌を続けた。
エタノール5.3gと酢酸メチル60.9gの混合溶媒にジアセチルセルロース(ダイセル化学製、L50)1.6gを溶解させた後、テトラメトキシシランを加水分解した前記の溶液と混合し、さらに1時間攪拌を行った後、ゴムベルト上にギャップ巾800μmのドクターブレードで成膜した。ベルトを搬送させながら、得られたフィルムを120℃で30分間乾燥させ、厚さ200μmの支持体1を作製した。動的粘弾性の測定から得られたTgは226℃であった。
支持体1の表面に50W/m2/minの条件でコロナ放電処理を施し、下記組成の塗布液を乾燥膜厚2μmになるように塗布し、90℃で5分間乾燥した後、60W/cmの高圧水銀灯下10cmの距離から4秒間硬化させた。
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート単量体 60g
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2量体 20g
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3量体以上の成分 20g
ジエトキシベンゾフェノンUV開始剤 2g
シリコーン系界面活性剤 1g
メチルエチルケトン 75g
メチルプロピレングリコール 75g
さらにその層の上に下記条件で連続的に大気圧プラズマ処理して厚さ50nmの酸化ケイ素膜を設け、これらの層を下引き層2とした。
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2量体 20g
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3量体以上の成分 20g
ジエトキシベンゾフェノンUV開始剤 2g
シリコーン系界面活性剤 1g
メチルエチルケトン 75g
メチルプロピレングリコール 75g
さらにその層の上に下記条件で連続的に大気圧プラズマ処理して厚さ50nmの酸化ケイ素膜を設け、これらの層を下引き層2とした。
(使用ガス)
不活性ガス:ヘリウム98.25体積%
反応性ガス:酸素ガス1.5体積%
反応性ガス:テトラエトキシシラン蒸気(ヘリウムガスにてバブリング)0.25体積%
(放電条件)
放電出力:10W/cm2
(電極条件)
電極は、冷却水による冷却手段を有するステンレス製ジャケットロール母材に対して、セラミック溶射によるアルミナを1mm被覆し、その後、テトラメトキシシランを酢酸エチルで希釈した溶液を塗布乾燥後、紫外線照射により封孔処理を行い、表面を平滑にしてRmax5μmとした誘電体(比誘電率10)を有するロール電極であり、アースされている。一方、印加電極としては、中空の角型のステンレスパイプに対し、上記同様の誘電体を同条件にて被覆した。
不活性ガス:ヘリウム98.25体積%
反応性ガス:酸素ガス1.5体積%
反応性ガス:テトラエトキシシラン蒸気(ヘリウムガスにてバブリング)0.25体積%
(放電条件)
放電出力:10W/cm2
(電極条件)
電極は、冷却水による冷却手段を有するステンレス製ジャケットロール母材に対して、セラミック溶射によるアルミナを1mm被覆し、その後、テトラメトキシシランを酢酸エチルで希釈した溶液を塗布乾燥後、紫外線照射により封孔処理を行い、表面を平滑にしてRmax5μmとした誘電体(比誘電率10)を有するロール電極であり、アースされている。一方、印加電極としては、中空の角型のステンレスパイプに対し、上記同様の誘電体を同条件にて被覆した。
〈ゲート電極形成工程〉(図4の(1))
上記の下引き層2上に、下記組成の光感応性樹脂組成液1を塗布し、100℃にて1分間乾燥させることで、厚さ2μmの光感応性樹脂層を形成した。
(光感応性樹脂組成液1)
色素A 7部
ノボラック樹脂(フェノールとm−、p−混合クレゾールとホルムアルデヒドを共縮合させたノボラック樹脂(Mw=4000、フェノール/m−クレゾール/p−クレゾールのモル比がそれぞれ5/57/38)) 90部
クリスタルバイオレット 3部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 1000部
上記の下引き層2上に、下記組成の光感応性樹脂組成液1を塗布し、100℃にて1分間乾燥させることで、厚さ2μmの光感応性樹脂層を形成した。
(光感応性樹脂組成液1)
色素A 7部
ノボラック樹脂(フェノールとm−、p−混合クレゾールとホルムアルデヒドを共縮合させたノボラック樹脂(Mw=4000、フェノール/m−クレゾール/p−クレゾールのモル比がそれぞれ5/57/38)) 90部
クリスタルバイオレット 3部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 1000部
発振波長830nm、出力100mWの半導体レーザーで200mJ/cm2のエネルギー密度でゲートラインおよびゲート電極のパターンを露光した後、アルカリ水溶液で現像し、レジスト像を得た。
さらにその上に、スパッタ法により、厚さ300nmのアルミニウム皮膜を一面に成膜した後、MEKで上記光感応性樹脂層の残存部を除去することで、ゲートバスラインおよびゲート電極8を作製した。
〈ゲート絶縁層形成工程〉
〈陽極酸化皮膜形成工程〉(図4の(1))
以上のフィルム基板をよく洗浄した後、30質量%硫酸水溶液中で、2分間、30Vの低電圧電源から供給される直流を用いて、陽極酸化皮膜の厚さが120nmになるように陽極酸化皮膜9を作製した。よく洗浄した後に、1気圧、100℃の飽和した蒸気チャンバーの中で、蒸気封孔処理を施した。
〈陽極酸化皮膜形成工程〉(図4の(1))
以上のフィルム基板をよく洗浄した後、30質量%硫酸水溶液中で、2分間、30Vの低電圧電源から供給される直流を用いて、陽極酸化皮膜の厚さが120nmになるように陽極酸化皮膜9を作製した。よく洗浄した後に、1気圧、100℃の飽和した蒸気チャンバーの中で、蒸気封孔処理を施した。
〈大気圧プラズマ工程〉(図4の(2))
さらにフィルム温度200℃にて、上述した大気圧プラズマ法の使用ガスを下記に変更し、厚さ30nmの酸化チタン層を設け、ゲート絶縁層7を形成した。
さらにフィルム温度200℃にて、上述した大気圧プラズマ法の使用ガスを下記に変更し、厚さ30nmの酸化チタン層を設け、ゲート絶縁層7を形成した。
(使用ガス)
不活性ガス:アルゴン98.9体積%
反応性ガス:水素ガス0.8体積%
反応性ガス:テトラプロポキシチタン蒸気(150℃に加熱した液体にアルゴンガスをバブリング)0.3体積%
〈有機半導体層形成工程〉(図4の(3))
次に、ゲート絶縁層7の上に、下記化合物Cのクロロホルム溶液を、ピエゾ方式のインクジェット法を用いて、チャネルを形成すべき領域に吐出し、窒素ガス中で、50℃で3分乾燥し、200℃で10分の熱処理を行ったところ、厚さ50nmのペンタセン薄膜である有機半導体層6を形成した。
不活性ガス:アルゴン98.9体積%
反応性ガス:水素ガス0.8体積%
反応性ガス:テトラプロポキシチタン蒸気(150℃に加熱した液体にアルゴンガスをバブリング)0.3体積%
〈有機半導体層形成工程〉(図4の(3))
次に、ゲート絶縁層7の上に、下記化合物Cのクロロホルム溶液を、ピエゾ方式のインクジェット法を用いて、チャネルを形成すべき領域に吐出し、窒素ガス中で、50℃で3分乾燥し、200℃で10分の熱処理を行ったところ、厚さ50nmのペンタセン薄膜である有機半導体層6を形成した。
〈有機半導体保護層形成工程〉(図4の(4))
この有機半導体層6の上に、十分に精製を行ったポリビニルアルコールを超純粋製造装置で精製された水に溶解した水溶液を用いて塗設し、窒素ガス雰囲気中100℃にて、よく乾燥させ、厚さ1μmのポリビニルアルコールの有機半導体保護層3を形成した。
この有機半導体層6の上に、十分に精製を行ったポリビニルアルコールを超純粋製造装置で精製された水に溶解した水溶液を用いて塗設し、窒素ガス雰囲気中100℃にて、よく乾燥させ、厚さ1μmのポリビニルアルコールの有機半導体保護層3を形成した。
〈光感応性樹脂層形成工程〉(図4の(5))
次に、下記組成の光感応性樹脂組成液1を塗布し、100℃にて1分間乾燥させることで、厚さ2μmの光感応性樹脂層19を形成した。
(光感応性樹脂組成液1)
色素A 7部
ノボラック樹脂(フェノールとm−、p−混合クレゾールとホルムアルデヒドを共縮合させたノボラック樹脂(Mw=4000、フェノール/m−クレゾール/p−クレゾールのモル比がそれぞれ5/57/38)) 90部
クリスタルバイオレット 3部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 1000部
〈光感応性樹脂層露光工程及び現像工程〉(図4の(6))
光感応性樹脂層19に発振波長830nm、出力100mWの半導体レーザーで200mJ/cm2のエネルギー密度でソース電極及びドレイン電極のパターンを露光した後、アルカリ水溶液で現像し、レジスト像を得た。
次に、下記組成の光感応性樹脂組成液1を塗布し、100℃にて1分間乾燥させることで、厚さ2μmの光感応性樹脂層19を形成した。
(光感応性樹脂組成液1)
色素A 7部
ノボラック樹脂(フェノールとm−、p−混合クレゾールとホルムアルデヒドを共縮合させたノボラック樹脂(Mw=4000、フェノール/m−クレゾール/p−クレゾールのモル比がそれぞれ5/57/38)) 90部
クリスタルバイオレット 3部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 1000部
〈光感応性樹脂層露光工程及び現像工程〉(図4の(6))
光感応性樹脂層19に発振波長830nm、出力100mWの半導体レーザーで200mJ/cm2のエネルギー密度でソース電極及びドレイン電極のパターンを露光した後、アルカリ水溶液で現像し、レジスト像を得た。
〈有機半導体保護層除去工程〉(図4の(6))
さらに水でよく洗浄すると、レジスト像以外の部分のポリビニルアルコールの保護層が除去された。
さらに水でよく洗浄すると、レジスト像以外の部分のポリビニルアルコールの保護層が除去された。
〈ソース電極及びドレイン電極形成工程〉(図4の(7)、(8))
上記の基板表面一面に、ポリスチレンスルホン酸とポリ(エチレンジオキシチオフェン)の水分散液(バイエル製 Baytron P)を塗布し、100℃で乾燥させた。さらに特開平11−80647号公報に記載されるAg微粒子の水分散液を塗布し乾燥させた。
上記の基板表面一面に、ポリスチレンスルホン酸とポリ(エチレンジオキシチオフェン)の水分散液(バイエル製 Baytron P)を塗布し、100℃で乾燥させた。さらに特開平11−80647号公報に記載されるAg微粒子の水分散液を塗布し乾燥させた。
MEKを用いて上記光感応性樹脂層19の残存部を除去して、さらに窒素ガス雰囲気にて200℃にて15分の処理を行うことで、Ag微粒子が融着し、ソース電極4、ドレイン電極5が形成された。各電極は、ポリスチレンスルホン酸とポリ(エチレンジオキシチオフェン)から成る厚さ20nmの層の上に、厚さ300nmのAg微粒子の融着層が積層されている。
(2)有機薄膜トランジスタ素子2の作製
有機薄膜トランジスタ素子1の作製において、有機半導体保護層形成工程、有機半導体保護層除去工程を削除した以外は有機薄膜トランジスタ素子1の作製方法と同様の方法で有機薄膜トランジスタ素子2(図5)を作製した。
有機薄膜トランジスタ素子1の作製において、有機半導体保護層形成工程、有機半導体保護層除去工程を削除した以外は有機薄膜トランジスタ素子1の作製方法と同様の方法で有機薄膜トランジスタ素子2(図5)を作製した。
(3)有機薄膜トランジスタ素子3の作製
有機薄膜トランジスタ素子2の作製において、ソース電極及びドレイン電極形成工程を、光感応性樹脂層19の残存部以外の部分に、インクジェット法によりポリスチレンスルホン酸とポリ(エチレンジオキシチオフェン)の水分散液(バイエル製 Baytron P)を供給し、100℃で乾燥させ、さらに、その上に特開平11−80647号公報に記載されるAg微粒子の水分散液を塗布し乾燥させてソース電極4及びドレイン電極5を形成する(光感応性樹脂層19の残存部の除去は行わない)工程に変更した以外は、有機薄膜トランジスタ素子2の作製方法と同様の方法で有機薄膜トランジスタ素子3(図6)を作製した。
有機薄膜トランジスタ素子2の作製において、ソース電極及びドレイン電極形成工程を、光感応性樹脂層19の残存部以外の部分に、インクジェット法によりポリスチレンスルホン酸とポリ(エチレンジオキシチオフェン)の水分散液(バイエル製 Baytron P)を供給し、100℃で乾燥させ、さらに、その上に特開平11−80647号公報に記載されるAg微粒子の水分散液を塗布し乾燥させてソース電極4及びドレイン電極5を形成する(光感応性樹脂層19の残存部の除去は行わない)工程に変更した以外は、有機薄膜トランジスタ素子2の作製方法と同様の方法で有機薄膜トランジスタ素子3(図6)を作製した。
(4)有機薄膜トランジスタ素子4の作製
有機薄膜トランジスタ素子1の作製において、有機半導体保護層形成工程、光感応性樹脂層形成工程、光感応性樹脂層露光工程及び現像工程を削除し、ソース電極及びドレイン電極形成工程を、ペンタセン薄膜上にマスクを用いて、厚さ300nmの金を、加熱蒸着し、ソース電極及びドレイン電極を形成する方法に変更した以外は、有機薄膜トランジスタ素子1の作製方法と同様にして有機薄膜トランジスタ素子4を作製した。
有機薄膜トランジスタ素子1の作製において、有機半導体保護層形成工程、光感応性樹脂層形成工程、光感応性樹脂層露光工程及び現像工程を削除し、ソース電極及びドレイン電極形成工程を、ペンタセン薄膜上にマスクを用いて、厚さ300nmの金を、加熱蒸着し、ソース電極及びドレイン電極を形成する方法に変更した以外は、有機薄膜トランジスタ素子1の作製方法と同様にして有機薄膜トランジスタ素子4を作製した。
(5)有機薄膜トランジスタ素子5の作製
有機薄膜トランジスタ素子1に上述した大気圧プラズマ法により、厚さ50nmの酸化ケイ素皮膜の素子保護層20を形成して有機薄膜トランジスタ素子5(図7)を作製した。
有機薄膜トランジスタ素子1に上述した大気圧プラズマ法により、厚さ50nmの酸化ケイ素皮膜の素子保護層20を形成して有機薄膜トランジスタ素子5(図7)を作製した。
(6)有機薄膜トランジスタ素子6の作製
有機薄膜トランジスタ素子1の作製において、有機半導体保護層形成工程を上述した大気圧プラズマ法での酸化ケイ素皮膜(厚さ50nm)に変更し、さらに有機半導体保護層除去工程で、酸化ケイ素皮膜を除去する液体を水からpH13.5のアルカリ水溶液に変更した以外は、有機薄膜トランジスタ素子1の作製方法と同様にして有機薄膜トランジスタ素子6を作製した。
有機薄膜トランジスタ素子1の作製において、有機半導体保護層形成工程を上述した大気圧プラズマ法での酸化ケイ素皮膜(厚さ50nm)に変更し、さらに有機半導体保護層除去工程で、酸化ケイ素皮膜を除去する液体を水からpH13.5のアルカリ水溶液に変更した以外は、有機薄膜トランジスタ素子1の作製方法と同様にして有機薄膜トランジスタ素子6を作製した。
(7)有機薄膜トランジスタ素子7の作製
有機薄膜トランジスタ素子1の作製において、有機半導体保護層形成工程でポリビニルアルコールを形成した後に上述した大気圧プラズマにて酸化ケイ素皮膜(厚さ50nm)の有機半導体保護層を設けることを追加し、さらに有機半導体保護層除去工程で、まず除去液(pH13.5のアルカリ水溶液)で酸化ケイ素皮膜を除去した後、PVA層を水で除去した以外は、有機薄膜トランジスタ素子1の作製方法と同様の方法で、有機薄膜トランジスタ素子7を作製した。
有機薄膜トランジスタ素子1の作製において、有機半導体保護層形成工程でポリビニルアルコールを形成した後に上述した大気圧プラズマにて酸化ケイ素皮膜(厚さ50nm)の有機半導体保護層を設けることを追加し、さらに有機半導体保護層除去工程で、まず除去液(pH13.5のアルカリ水溶液)で酸化ケイ素皮膜を除去した後、PVA層を水で除去した以外は、有機薄膜トランジスタ素子1の作製方法と同様の方法で、有機薄膜トランジスタ素子7を作製した。
(8)有機薄膜トランジスタ素子8の作製
有機薄膜トランジスタ素子7に上述した大気圧プラズマ法により、厚さ50nmの酸化ケイ素皮膜の素子保護層20を形成して有機薄膜トランジスタ素子8(図8)を作製した。
有機薄膜トランジスタ素子7に上述した大気圧プラズマ法により、厚さ50nmの酸化ケイ素皮膜の素子保護層20を形成して有機薄膜トランジスタ素子8(図8)を作製した。
(9)有機薄膜トランジスタ素子9の作製
有機薄膜トランジスタ素子1の作製において、ソース電極及びドレイン電極形成工程を、基板表面一面に、Au(10nm)、Cr(10nm)、Cu(200nm)を順次スパッタで形成した後、MEKを用いて上記光感応性樹脂層19の残存部を除去する方法に変更した以外は、有機薄膜トランジスタ素子1の作製方法と同様の方法で有機薄膜トランジスタ素子9を作製した。
有機薄膜トランジスタ素子1の作製において、ソース電極及びドレイン電極形成工程を、基板表面一面に、Au(10nm)、Cr(10nm)、Cu(200nm)を順次スパッタで形成した後、MEKを用いて上記光感応性樹脂層19の残存部を除去する方法に変更した以外は、有機薄膜トランジスタ素子1の作製方法と同様の方法で有機薄膜トランジスタ素子9を作製した。
(10)有機薄膜トランジスタ素子10の作製
有機薄膜トランジスタ素子1の作製において、ゲート絶縁層形成工程における大気圧プラズマ工程を、フィルム温度200℃にて、使用ガスを下記の様に変更し、厚さ30nmの酸化ケイ素層であるゲート絶縁層7を設けた。
有機薄膜トランジスタ素子1の作製において、ゲート絶縁層形成工程における大気圧プラズマ工程を、フィルム温度200℃にて、使用ガスを下記の様に変更し、厚さ30nmの酸化ケイ素層であるゲート絶縁層7を設けた。
(使用ガス)
不活性ガス:ヘリウム98.25体積%
反応性ガス:酸素ガス1.5体積%
反応性ガス:テトラエトキシシラン蒸気(ヘリウムガスにてバブリング)
0.25体積%
実施例2 有機薄膜トランジスタ素子1〜10の評価
作製した有機薄膜トランジスタ素子1〜10のうち、有機薄膜トランジスタ素子1、5〜10は、pチャネルのエンハンスメント型FETの良好な動作特性を示した。さらに、有機薄膜トランジスタ素子1〜10について、I−V特性の飽和領域から、キャリア移動度とON/OFF比(ドレインバイアス−50Vとし、ゲートバイアス−50Vおよび0Vにしたときのドレイン電流値の比率)を求めた。
不活性ガス:ヘリウム98.25体積%
反応性ガス:酸素ガス1.5体積%
反応性ガス:テトラエトキシシラン蒸気(ヘリウムガスにてバブリング)
0.25体積%
実施例2 有機薄膜トランジスタ素子1〜10の評価
作製した有機薄膜トランジスタ素子1〜10のうち、有機薄膜トランジスタ素子1、5〜10は、pチャネルのエンハンスメント型FETの良好な動作特性を示した。さらに、有機薄膜トランジスタ素子1〜10について、I−V特性の飽和領域から、キャリア移動度とON/OFF比(ドレインバイアス−50Vとし、ゲートバイアス−50Vおよび0Vにしたときのドレイン電流値の比率)を求めた。
また得られた素子を大気中で1ヶ月放置し、再度キャリア移動度とON/OFF比を求めた。
次いで、有機薄膜トランジスタ素子1〜10をR=10mmのステンレスシャフトに、支持体側を接触させながら曲げた後、キャリア移動度を測定した。結果を表1に示す。なおキャリア移動度の単位はcm2/V・secである。
表1の結果より本発明の有機薄膜トランジスタ素子は、トランジスタとしての特性が良好であり、さらに、経時劣化や折れ曲がりによる劣化が抑えられていることが分かった。
実施例3 有機薄膜トランジスタ素子11の作製及び評価
有機薄膜トランジスタ素子1の作製において、有機半導体保護層形成工程で形成するポリビニルアルコールの有機半導体保護層をポリビニルアルコール:カーボンブラック=8:2(質量比)の有機半導体保護層とする以外は、有機薄膜トランジスタ素子1の製造方法と同様の方法で有機薄膜トランジスタ素子11を作製した。有機薄膜トランジスタ素子11の有機半導体保護層の可視光域における平均の光透過率は0.1%であった。
有機薄膜トランジスタ素子1の作製において、有機半導体保護層形成工程で形成するポリビニルアルコールの有機半導体保護層をポリビニルアルコール:カーボンブラック=8:2(質量比)の有機半導体保護層とする以外は、有機薄膜トランジスタ素子1の製造方法と同様の方法で有機薄膜トランジスタ素子11を作製した。有機薄膜トランジスタ素子11の有機半導体保護層の可視光域における平均の光透過率は0.1%であった。
有機薄膜トランジスタ素子11は有機薄膜トランジスタ素子1同様、良好なFET特性を示した。さらに、作製直後有機薄膜トランジスタ素子1と有機薄膜トランジスタ素子11に500cdのタングステンランプ光を照射しても、有機薄膜トランジスタ素子11は特性に変化は見られなかった。
実施例4 有機薄膜トランジスタ素子12の作製及び評価
有機薄膜トランジスタ素子1の作製において、光感応性樹脂層形成工程以降を以下のように変更して有機薄膜トランジスタ12を作製した。
有機薄膜トランジスタ素子1の作製において、光感応性樹脂層形成工程以降を以下のように変更して有機薄膜トランジスタ12を作製した。
下記組成物A、Bをサンドミルを用いて別々に混練分散して、次いで組成物A、組成物B及びポリイソシアネート化合物を質量比で100:2.39:0.37で混合し、ディゾルバーで攪拌して塗工液を調整し、この塗工液をエクストルージョン方式の押し出しコータで有機半導体保護層3上に塗布し、窒素ガス雰囲気中100℃で5分間熱処理し、厚さ0.3μm、可視光域における平均の光透過率0.5%のアブレーション層21を形成した(図9の(1))。
組成物A
Fe−Al系強磁性金属粉末 100部
ポリウレタン樹脂〔東洋紡績(株)製、バイロンUR−8200〕
10.0部
ポリエステル樹脂〔東洋紡績(株)製、バイロン280〕 5.0部
リン酸エステル 3.0部
メチルエチルケトン 105.0部
トルエン 105.0部
シクロヘキサノン 90.0部
組成物B
α−アルミナ(平均粒子径:0.18μm)
〔住友化学(株)製、高純度アルミナHIT60G〕 100部
ポリウレタン樹脂〔東洋紡績(株)製、バイロンUR−8700〕15部
リン酸エステル 3.0部
メチルエチルケトン 41.3部
トルエン 41.3部
シクロヘキサノン 35.4部
また、光感応性樹脂層露光工程及び現像工程に変えて、発振波長830nm、出力100mWの半導体レーザーで300mJ/cm2のエネルギー密度でソース電極、ドレイン電極のパターンを露光し、パターン部分のアブレーション層21を除去し、レジスト像を形成した。さらに水でよく洗浄してレジスト像以外の部分のPVAの保護層を除去した(図9の(2))。
Fe−Al系強磁性金属粉末 100部
ポリウレタン樹脂〔東洋紡績(株)製、バイロンUR−8200〕
10.0部
ポリエステル樹脂〔東洋紡績(株)製、バイロン280〕 5.0部
リン酸エステル 3.0部
メチルエチルケトン 105.0部
トルエン 105.0部
シクロヘキサノン 90.0部
組成物B
α−アルミナ(平均粒子径:0.18μm)
〔住友化学(株)製、高純度アルミナHIT60G〕 100部
ポリウレタン樹脂〔東洋紡績(株)製、バイロンUR−8700〕15部
リン酸エステル 3.0部
メチルエチルケトン 41.3部
トルエン 41.3部
シクロヘキサノン 35.4部
また、光感応性樹脂層露光工程及び現像工程に変えて、発振波長830nm、出力100mWの半導体レーザーで300mJ/cm2のエネルギー密度でソース電極、ドレイン電極のパターンを露光し、パターン部分のアブレーション層21を除去し、レジスト像を形成した。さらに水でよく洗浄してレジスト像以外の部分のPVAの保護層を除去した(図9の(2))。
レジスト像以外の部分に、インクジェット法によりポリスチレンスルホン酸とポリ(エチレンジオキシチオフェン)の水分散液(バイエル製 Baytron P)を供給し、100℃で乾燥させた。さらに特開11−80647号公報に記載されるAg微粒子の水分散液を同様にレジスト像以外の部分にインクジェット法により供給し、塗布し乾燥させてソース電極、ドレイン電極のパターンを形成した(図9の(3))。なお、図9の(3)は図10に示す有機薄膜トランジスタ素子のABの断面図に該当する。またこの素子ではソース電極5が画素電極を兼ねる。
有機薄膜トランジスタ素子12は有機薄膜トランジスタ素子1同様、良好なFET特性を示した。さらに、作製直後有機薄膜トランジスタ素子1と有機薄膜トランジスタ素子12に500cdのタングステンランプ光を照射しても、有機薄膜トランジスタ素子12は特性に変化は見られなかった。
1 支持体
2 下引き層
3 有機半導体保護層
4 ドレイン電極
5 ソース電極
6 有機半導体層
7 ゲート絶縁層
8 ゲート電極
9 陽極酸化皮膜
10 有機薄膜トランジスタシート
11 ゲートバスライン
12 ソースバスライン
14 有機薄膜トランジスタ素子
15 蓄積コンデンサ
16 出力素子
17 垂直駆動回路
18 水平駆動回路
19 光感応性樹脂層
20 素子保護層
21 アブレーション層
2 下引き層
3 有機半導体保護層
4 ドレイン電極
5 ソース電極
6 有機半導体層
7 ゲート絶縁層
8 ゲート電極
9 陽極酸化皮膜
10 有機薄膜トランジスタシート
11 ゲートバスライン
12 ソースバスライン
14 有機薄膜トランジスタ素子
15 蓄積コンデンサ
16 出力素子
17 垂直駆動回路
18 水平駆動回路
19 光感応性樹脂層
20 素子保護層
21 アブレーション層
Claims (23)
- 支持体上にゲート電極、ゲート絶縁層、有機半導体層、ソース電極及びドレイン電極を有する有機薄膜トランジスタ素子の製造方法において、
有機半導体層を形成する工程の後に、
有機半導体保護層を形成する工程と、
ソース電極及びドレイン電極を形成する部分の前記有機半導体保護層を除去する工程と、
有機半導体保護層が除去された領域の有機半導体層に接合するようにソース電極及びドレイン電極を形成する工程とを有することを特徴とする有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。 - 前記有機半導体保護層に接して光感応性樹脂層を形成する工程と、
前記光感応性樹脂層を露光する工程と、
露光が行われた光感応性樹脂層を現像する工程と、を有し、
前記光感応性樹脂層を現像する工程と同時、若しくはその後に、前記ソース電極及びドレイン電極を形成する部分の有機半導体保護層を除去する工程を行うことを特徴とする請求項1に記載の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。 - 前記光感応性樹脂層の現像に水系アルカリ現像液を用いることを特徴とする請求項2に記載の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
- 前記光感応性樹脂層がアブレーション層であり、前記露光が行われた光感応性樹脂層を現像する工程が露光部のアブレーション層の除去であることを特徴とする請求項2に記載の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
- 前記光感応性樹脂層の光透過率が10%以下であることを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
- 前記有機半導体保護層の光透過率が10%以下であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
- 前記有機半導体保護層が親水性ポリマーを含有することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
- 前記有機半導体保護層が親水性ポリマーの水溶液又は水分散液を塗布して形成されることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
- 前記有機半導体保護層が無機酸化物又は無機窒化物を含有することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
- 前記ソース電極又はドレイン電極が金属微粒子を含有する流動性電極材料から形成されることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
- 前記ソース電極又はドレイン電極が導電性ポリマーを含有することを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
- 支持体が樹脂からなることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載の有機薄膜トランジスタ素子の製造方法。
- 請求項1〜12の何れか1項に記載の製造方法で製造されたことを特徴とする有機薄膜トランジスタ素子。
- 支持体上に、ゲート電極、ゲート絶縁層、有機半導体層、ソース電極及びドレイン電極を有する有機薄膜トランジスタ素子において、
有機半導体保護層を有し、
該有機半導体保護層が有する貫通孔を通じて前記ソース電極及び前記ドレイン電極が有機半導体層に接合することを特徴とする有機薄膜トランジスタ素子。 - 前記有機半導体層より上の要素による光透過率が10%以下であることを特徴とする請求項14に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
- 前記有機半導体保護層の光透過率が10%以下であることを特徴とする請求項14又は15に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
- 前記有機半導体保護層が親水性ポリマーを含有することを特徴とする請求項14〜16の何れか1項に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
- 前記有機半導体保護層が親水性ポリマーの水溶液又は水分散液を塗布して形成されたことを特徴とする請求項14〜17の何れか1項に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
- 前記有機半導体保護層が無機酸化物又は無機窒化物を含有することを特徴とする請求項14〜17の何れか1項に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
- 前記ソース電極又はドレイン電極が金属微粒子を含有する流動性電極材料から形成されたことを特徴とする請求項14〜19の何れか1項に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
- 前記ソース電極又はドレイン電極が導電性ポリマーを含有することを特徴とする請求項14〜20の何れか1項に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
- 支持体が樹脂からなることを特徴とする請求項14〜21の何れか1項に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
- 請求項13〜22の何れか1項に記載された有機薄膜トランジスタ素子が複数配置されることを特徴とする有機薄膜トランジスタ素子シート。
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