JP2004006827A - 有機薄膜トランジスタ素子 - Google Patents

有機薄膜トランジスタ素子 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易的な作製法により、駆動バイアスが低減され、高いON電流が得られる有機TFT素子を提供する。
【解決手段】ソース電極及びドレイン電極を連結する有機半導体層中に、電界が付与されない時には前記電極の少なくとも一方と絶縁状態にある導電性領域を有する有機薄膜トランジスタ素子。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高いON電流が得られる有機薄膜トランジスタ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報端末の普及に伴い、コンピュータ用のディスプレイとしてフラットパネルディスプレイに対するニーズが高まっている。またさらに情報化の進展に伴い、従来紙媒体で提供されていた情報が電子化されて提供される機会が増え、薄くて軽い、手軽に持ち運びが可能なモバイル用表示媒体として、電子ペーパーあるいはデジタルペーパーへのニーズも高まりつつある。
【0003】
一般に平板型のディスプレイ装置においては液晶、有機EL、電気泳動などを利用した素子を用いて表示媒体を形成している。またこうした表示媒体では画面輝度の均一性や画面書き換え速度などを確保するために、画像駆動素子として薄膜トランジスタ(TFT)により構成されたアクティブ駆動素子を用いる技術が主流になっている。
【0004】
ここでTFT素子は、通常、ガラス基板上に、主にa−Si(アモルファスシリコン)、p−Si(ポリシリコン)などの半導体薄膜や、ソース、ドレイン、ゲート電極などの金属薄膜を基板上に順次形成していくことで製造される。このTFTを用いるフラットパネルディスプレイの製造には通常、CVD、スパッタリングなどの真空系設備や高温処理工程を要する薄膜形成工程に加え、精度の高いフォトリソグラフ工程が必要とされ、設備コスト、ランニングコストの負荷が非常に大きい。さらに、近年のディスプレイの大画面化のニーズに伴い、それらのコストは非常に膨大なものとなっている。
【0005】
近年、従来のTFT素子のデメリットを補う技術として、有機半導体材料を用いた有機TFT素子の研究開発が盛んに進められている(特許文献1、非特許文献1等参照)。この有機TFT素子は低温プロセスで製造可能であるため、軽く、割れにくい樹脂基板を用いることができ、さらに、樹脂フィルムを支持体として用いたフレキシブルなディスプレイが実現できると言われている(非特許文献2参照)。また、大気圧下で、印刷や塗布などのウェットプロセスで製造できる有機半導体材料を用いることで、生産性に優れ、非常に低コストのディスプレイが実現できる。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−190001号公報
【0007】
【非特許文献1】
Advanced Material誌 2002年 第2号 99頁(レビュー)
【0008】
【非特許文献2】
SID‘02 Digest p57
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の有機TFT素子はキャリア移動度が低く、ON電流が小さく、駆動に必要なドレインバイアスやゲートバイアスが大きくなる問題があった。キャリア移動度の低い有機半導体材料を用いて駆動バイアスを低減するには、例えば素子のチャネル長を短くすることで効果が得られるが、チャネル長の小さいTFT素子を精度よく作製するには、煩雑な工程が必要になり製造コストも高くなる。
【0010】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、簡易的な作製法により、駆動バイアスが低減され、高いON電流が得られる有機TFT素子を提供することをその目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記構成は、
1) ソース電極及びドレイン電極を連結する有機半導体層中に、電界が付与されない時には前記電極の少なくとも一方と絶縁状態にある、導電性領域を有する有機薄膜トランジスタ素子、
2) 前記導電性領域が導電性の微粒子から形成される1)の有機薄膜トランジスタ素子、
3) 有機半導体層とゲート絶縁層を介してゲート電極が設けられ、前記導電性領域がゲート絶縁層に接合して形成された1)又は2)の有機薄膜トランジスタ素子、
4) 前記導電性微粒子の平均粒径が1μm以下である2)又は3)の有機薄膜トランジスタ素子、
5) 前記導電性微粒子が塗設されて後に、有機半導体層が塗設されて形成された2)〜4)の何れかの有機薄膜トランジスタ素子、
6) 前記導電性微粒子が分散された有機半導体材料の溶液又は分散液が塗設されて形成された2)〜4)の何れかの有機薄膜トランジスタ素子、
によって達成される。
【0012】
即ち本発明者は、有機半導体層中に、電界が付与されない時には前記電極の少なくとも一方と絶縁状態にある導電性領域を形成すれば、実効的なチャネル長を低減することになり、素子のキャリア移動度を向上させることができると考え、本発明に至った。
【0013】
以下、本発明について詳しく述べる。
有機薄膜トランジスタ素子1は、図1に構成例で示す様に、支持体7上に有機半導体チャネル(有機半導体層)4で連結されたソース電極2とドレイン電極3を有し、その上にゲート絶縁層6を介してゲート電極5を有するトップゲート型と、支持体7上にまずゲート電極5を有し、ゲート絶縁層6を介して有機半導体チャネル4で連結されたソース電極2とドレイン電極3を有するボトムゲート型に大別される。
【0014】
さて本発明の有機薄膜トランジスタ素子1は、ソース電極2及びドレイン電極3を連結する有機半導体層4中に、電界が付与されない時には前記電極の少なくとも一方と絶縁状態にある導電性領域8を有することを特徴とする。
【0015】
導電性領域8の形態を図2にモデル的に示す。
本発明の導電性領域8は電界が付与されない時にはソース電極2及びドレイン電極3の少なくとも一方と絶縁状態にある(両者の絶縁状態を確保する)状態であれば図2に示す様に様々な形態をとり得る。
【0016】
例えば図2(d)のように薄膜を形成した後にパターン化した導電性領域でもよいが、プロセスの簡易化の観点から、導電性微粒子の分散液を塗布することが好ましい。
【0017】
本発明に用いる導電性微粒子としては導電性ポリマーからなるものや金属微粒子が挙げられ、導電性ポリマーとしては、導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体など、金属微粒子としては白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、亜鉛、炭素、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペーストおよびカーボンペースト、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、アルミニウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物などを挙げることができる。
【0018】
好ましくは金属微粒子であり、例えば、金、白金、銀などの様な仕事関数が4.5〜5.7eVの金属が好ましい。
【0019】
導電性微粒子の粒径は1μm以下が好ましく、より好ましくは5〜50nmである。
【0020】
図2(a)〜(c)、(e)、(f)の様な形態にするのには、導電性微粒子を半導体材料の溶液または分散液に分散し、塗布、乾燥することで半導体層を形成してもよいし、導電性微粒子の分散液を塗工した後に、半導体材料を、塗布してもよい。導電性材料の溶液もしくは分散液を、相溶しない溶媒中に分散して形成される海島構造を利用して、導電性領域を形成してもよい。更に、相溶しない溶媒中に有機半導体材料を溶解させた分散液を用いて、導電性領域/有機半導体材料の海島構造を形成させてもよい。なお図2(f)はトップゲート型の例である。
【0021】
とりわけ導電性微粒子がゲート絶縁膜に接合していることが好ましく、更に導電性微粒子がゲート絶縁膜に融着した形態にすることでより大きな効果が得られる。
【0022】
有機半導体材料としては公知のものが用いられ、好ましくはπ共役系材料で、例えばポリピロール、ポリ(N−置換ピロール)、ポリ(3−置換ピロール)、ポリ(3,4−二置換ピロール)などのポリピロール類、ポリチオフェン、ポリ(3−置換チオフェン)、ポリ(3,4−二置換チオフェン)、ポリベンゾチオフェンなどのポリチオフェン類、ポリイソチアナフテンなどのポリイソチアナフテン類、ポリチェニレンビニレンなどのポリチェニレンビニレン類、ポリ(p−フェニレンビニレン)などのポリ(p−フェニレンビニレン)類、ポリアニリン、ポリ(N−置換アニリン)、ポリ(3−置換アニリン)、ポリ(2,3−置換アニリン)などのポリアニリン類、ポリアセチレンなどのポリアセチレン類、ポリジアセチレンなどのポリジアセチレン類、ポリアズレンなどのポリアズレン類、ポリピレンなどのポリピレン類、ポリカルバゾール、ポリ(N−置換カルバゾール)などのポリカルバゾール類、ポリセレノフェンなどのポリセレノフェン類、ポリフラン、ポリベンゾフランなどのポリフラン類、ポリ(p−フェニレン)などのポリ(p−フェニレン)類、ポリインドールなどのポリインドール類、ポリピリダジンなどのポリピリダジン類、ナフタセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、ジベンゾペンタセン、テトラベンゾペンタセン、ピレン、ジベンゾピレン、クリセン、ペリレン、コロネン、テリレン、オバレン、クオテリレン、サーカムアントラセンなどのポリアセン類およびポリアセン類の炭素の一部をN、S、Oなどの原子、カルボニル基などの官能基に置換した誘導体(トリフェノジオキサジン、トリフェノジチアジン、ヘキサセン−6,15−キノンなど)、ポリビニルカルバゾール、ポリフエニレンスルフィド、ポリビニレンスルフィドなどのポリマーや特開平11−195790に記載された多環縮合体などを用いることができる。
【0023】
また、これらのポリマーと同じ繰返し単位を有するたとえばチオフェン6量体であるα−セクシチオフェンα,ω−ジヘキシル−α−セクシチオフェン、α,ω−ジヘキシル−α−キンケチオフェン、α,ω−ビス(3−ブトキシプロピル)−α−セクシチオフェン、スチリルベンゼン誘導体などのオリゴマーも好適に用いることができる。
【0024】
さらに銅フタロシアニンや特開平11−251601に記載のフッ素置換銅フタロシアニンなどの金属フタロシアニン類、ナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド、N,N’−ビス(4−トリフルオロメチルベンジル)ナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミドとともに、N,N’−ビス(1H,1H−ペルフルオロオクチル)、N,N’−ビス(1H,1H−ペルフルオロブチル)及びN,N’−ジオクチルナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド誘導体、ナフタレン2,3,6,7テトラカルボン酸ジイミドなどのナフタレンテトラカルボン酸ジイミド類、及びアントラセン2,3,6,7−テトラカルボン酸ジイミドなどのアントラセンテトラカルボン酸ジイミド類などの縮合環テトラカルボン酸ジイミド類、C60、C70、C76、C78、C84等フラーレン類、SWNTなどのカーボンナノチューブ、メロシアニン色素類、ヘミシアニン色素類などの色素などがあげられる。
【0025】
これらのπ共役系材料のうちでも、チオフェン、ビニレン、チェニレンビニレン、フェニレンビニレン、p−フェニレン、これらの置換体またはこれらの2種以上を繰返し単位とし、かつ該繰返し単位の数nが4〜10であるオリゴマーもしくは該繰返し単位の数nが20以上であるポリマー、ペンタセンなどの縮合多環芳香族化合物、フラーレン類、縮合環テトラカルボン酸ジイミド類、金属フタロシアニンよりなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。
【0026】
また、その他の有機半導体材料としては、テトラチアフルバレン(TTF)−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体、ビスエチレンテトラチアフルバレン(BEDTTTF)−過塩素酸錯体、BEDTTTF−ヨウ素錯体、TCNQ−ヨウ素錯体、などの有機分子錯体も用いることができる。さらにポリシラン、ポリゲルマンなどのσ共役系ポリマーや特開2000−260999に記載の有機・無機混成材料も用いることができる。
【0027】
本発明においては、有機半導体層に、たとえば、アクリル酸、アセトアミド、ジメチルアミノ基、シアノ基、カルボキシル基、ニトロ基などの官能基を有する材料や、ベンゾキノン誘導体、テトラシアノエチレンおよびテトラシアノキノジメタンやそれらの誘導体などのように電子を受容するアクセプターとなる材料や、たとえばアミノ基、トリフェニル基、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、フェニル基などの官能基を有する材料、フェニレンジアミンなどの置換アミン類、アントラセン、ベンゾアントラセン、置換ベンゾアントラセン類、ピレン、置換ピレン、カルバゾールおよびその誘導体、テトラチアフルバレンとその誘導体などのように電子の供与体であるドナーとなるような材料を含有させ、いわゆるドーピング処理を施してもよい。
【0028】
前記ドーピングとは電子授与性分子(アクセプター)または電子供与性分子(ドナー)をドーパントとして該薄膜に導入することを意味する。従って,ドーピングが施された薄膜は、前記の縮合多環芳香族化合物とドーパントを含有する薄膜である。本発明に用いるドーパントとしては公知のものを採用することができる。
【0029】
有機半導体層の膜厚としては、特に制限はないが、一般に1μm以下、特に10〜300nmが好ましい。
【0030】
本発明おいて、ソース電極2、ドレイン電極3及びゲート電極5を形成する材料は導電性材料であれば特に限定されず、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、亜鉛、炭素、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペーストおよびカーボンペースト、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、アルミニウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等が用いられるが、特に、白金、金、銀、銅、アルミニウム、インジウム、ITOおよび炭素が好ましい。あるいはドーピング等で導電率を向上させた公知の導電性ポリマー、例えば導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体なども好適に用いられる。中でも半導体層との接触面において電気抵抗が少ないものが好ましい。
【0031】
電極の形成方法としては、上記を原料として蒸着やスパッタリング等の方法を用いて形成した導電性薄膜を、公知のフォトリソグラフ法やリフトオフ法を用いて電極形成する方法、アルミニウムや銅などの金属箔上に熱転写、インクジェット等によるレジストを用いてエッチングする方法がある。また導電性ポリマーの溶液あるいは分散液、導電性微粒子分散液を直接インクジェットによりパターニングしてもよいし、塗工膜からリソグラフやレーザーアブレーションなどにより形成してもよい。さらに導電性ポリマーや導電性微粒子を含むインク、導電性ペーストなどを凸版、凹版、平版、スクリーン印刷などの印刷法でパターニングする方法も用いることができる。
【0032】
ゲート絶縁層6としては種々の絶縁膜を用いることができるが、特に、比誘電率の高い無機酸化物皮膜が好ましい。無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコニウム酸チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウムマグネシウム、チタン酸ビスマス、チタン酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウムなどが挙げられる。それらのうち好ましいのは、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタンである。窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の無機窒化物も好適に用いることができる。
【0033】
上記皮膜の形成方法としては、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、大気圧プラズマ法などのドライプロセスや、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法などの塗布による方法、印刷やインクジェットなどのパターニングによる方法などのウェットプロセスが挙げられ、材料に応じて使用できる。
【0034】
ウェットプロセスは、無機酸化物の微粒子を、任意の有機溶剤あるいは水に必要に応じて界面活性剤などの分散補助剤を用いて分散した液を塗布、乾燥する方法や、酸化物前駆体、例えばアルコキシド体の溶液を塗布、乾燥する、いわゆるゾルゲル法が用いられる。
【0035】
これらのうち好ましいのは、大気圧プラズマ法である。
大気圧下でのプラズマ製膜処理による絶縁膜の形成方法は、大気圧または大気圧近傍の圧力下で放電し、反応性ガスをプラズマ励起し、基材上に薄膜を形成する処理で、その方法については特開平11−61406、同11−133205、特開2000−121804、同2000−147209、同2000−185362等に記載されている(以下、大気圧プラズマ法とも称する)。これによって高機能性の薄膜を、生産性高く形成することができる。
【0036】
また有機化合物皮膜としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、光ラジカル重合系、光カチオン重合系の光硬化性樹脂、あるいはアクリロニトリル成分を含有する共重合体、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ノボラック樹脂、およびシアノエチルプルラン等を用いることもできる。
【0037】
有機化合物皮膜の形成法としては、前記ウェットプロセスが好ましい。
無機酸化物皮膜と有機酸化物皮膜は積層して併用することができる。またこれら絶縁膜の膜厚としては、一般に50nm〜3μm、好ましくは、100nm〜1μmである。
【0038】
また支持体7はガラスやフレキシブルな樹脂製シートで構成され、例えばプラスチックフィルムをシートとして用いることができる。前記プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ボリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルム等が挙げられる。このように、プラスチックフィルムを用いることで、ガラス基板を用いる場合に比べて軽量化を図ることができ、可搬性を高めることができるとともに、衝撃に対する耐性を向上できる。
【0039】
【実施例】
実施例1
塩化金酸の水溶液を撹拌させながら、ジメチルエタノールアミンを少量ずつ添加することで、平均粒径20nmの金微粒子の水分散液1を調製した。
【0040】
次に、ZnおよびNiの含有量が10ppm以下になるようキレート法により良く精製した、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)のregioregular体(アルドリッチ社製)のクロロホルム溶液を調製した後、前記水分散液1に添加し攪拌すると、金微粒子の一部がクロロホルム相に混合した。このクロロホルム相を分注し、さらに超純水との混合攪拌処理と分注を5回繰り返しながら精製することにより、クロロホルム分散液2を得た。
【0041】
比抵抗0.01Ω・cmのSiウェハーに厚さ2000Åの熱酸化膜を形成した。熱酸化膜上に、アプリケーターを用いて前記分散液2を塗布し、クロロホルムを乾燥させた後、Nガス置換雰囲気中で、50℃、30分間の熱処理を施した。このとき、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)と金微粒子からなる半導体層の膜厚は30nmであった。その上に、マスクを用いて厚さ150nmの金を蒸着し、チャネル長L=20μm、チャネル幅W=4mmとなるソース、ドレイン電極を形成して有機薄膜トランジスタ素子1を得た。
【0042】
この有機薄膜トランジスタ素子1は、Si基板をゲート電極として駆動させると、pチャネルエンハンスメント型FETの良好な動作特性を示した。
【0043】
実施例2
比抵抗0.01Ω・cmのSiウェハーに厚さ2000Åの熱酸化膜を形成した。熱酸化膜上に、アプリケーターを用いて前記水分散液1を塗布し、乾燥させた後、180℃で15分間の熱処理を行ったところ、金微粒子が、熱酸化膜上に融着した。これをよく超純水で洗浄し、UV光照射によるオゾン処理を行った。
【0044】
次にZnおよびNiの含有量が10ppm以下になるようキレート法により良く精製した、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)のregioregular体(アルドリッチ社製)のクロロホルム溶液を調製し、熱酸化膜および前記の融着した金微粒子の上に、アプリケーターを用いて塗布し、クロロホルムを乾燥させた後、Nガス置換雰囲気中で、50℃、30分間の熱処理を施した。このとき、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)の平均膜厚は30nmであった。その上に、マスクを用いて厚さ150nmの金を蒸着し、チャネル長L=20μm、チャネル幅W=4mmとなるソース、ドレイン電極を形成して有機薄膜トランジスタ素子2を得た。
【0045】
この有機薄膜トランジスタ素子2は、Si基板をゲート電極として駆動させると、pチャネルエンハンスメント型FETの良好な動作特性を示した。
【0046】
実施例3
水分散液1を下記水分散液2に替えた以外は実施例1と同様に有機薄膜トランジスタ素子3を作製したところ、pチャネルエンハンスメント型FETの良好な動作特性を示した。
【0047】
〈水分散液2の調製〉
塩化白金酸の水溶液を撹拌させながら、ジメチルエタノールアミンを少量ずつ添加することで、平均粒径20nmの白金微粒子の水分散液2を調製した。
【0048】
比較例
比抵抗0.01Ω・cmのSiウェハーに厚さ2000Åの熱酸化膜を形成した。ZnおよびNiの含有量が10ppm以下になるようキレート法により良く精製した、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)のregioregular体(アルドリッチ社製)のクロロホルム溶液を調製し、前記熱酸化膜の上に、アプリケーターを用いて塗布し、クロロホルムを乾燥させた後、Nガス置換雰囲気中で、50℃、30分間の熱処理を施した。このとき、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)の平均膜厚は30nmであった。その上に、マスクを用いて厚さ150nmの金を蒸着し、チャネル長L=20μm、チャネル幅W=4mmとなるソース、ドレイン電極を形成して比較有機薄膜トランジスタ素子を得た。
【0049】
以上で作製した有機薄膜トランジスタ素子のOFF電流とON電流を図3に示す回路構成で、OFF電流時のドレインバイアス−50V、ゲートバイアス0V、またON電流時のドレインバイアス−50V、ゲートバイアス−20Vの条件で比較した結果を以下に示す。
【0050】
Figure 2004006827
【0051】
【発明の効果】
実施例で実証した如く、本発明の有機薄膜トランジスタ素子によれば、高いON電流が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機薄膜トランジスタ素子の構成例を示す図である。
【図2】導電性領域の形態を示す図である。
【図3】トランジスタ特性評価回路の模式図。
【符号の説明】
1 有機薄膜トランジスタ素子
2 ソース電極
3 ドレイン電極
4 有機半導体層
5 ゲート電極
6 ゲート絶縁層
7 支持体
8 導電性領域

Claims (6)

  1. ソース電極及びドレイン電極を連結する有機半導体層中に、電界が付与されない時には前記電極の少なくとも一方と絶縁状態にある、導電性領域を有することを特徴とする有機薄膜トランジスタ素子。
  2. 前記導電性領域が導電性の微粒子から形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
  3. 有機半導体層とゲート絶縁層を介してゲート電極が設けられ、前記導電性領域がゲート絶縁層に接合して形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
  4. 前記導電性微粒子の平均粒径が1μm以下であることを特徴とする請求項2又は3に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
  5. 前記導電性微粒子が塗設されて後に、有機半導体層が塗設されて形成されたことを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
  6. 前記導電性微粒子が分散された有機半導体材料の溶液又は分散液が塗設されて形成されたことを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載の有機薄膜トランジスタ素子。
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