しかしながら、特許文献1又は2に開示された技術によれば、例えば、駆動時において画像信号が、R用、G用、B用の3種に代えて、6相、12相、・・・のようにシリアル−パラレル変換された信号として供給される場合には、これらの画像信号に対応する種類の検査用の画像信号が、検査時において供給されることとなる。よって、検査用の画像信号が供給される検査端子の数が増加し、検査端子を設置するための領域を、素子基板上において広く確保する必要がある。逆に言えば、素子基板の小型化を図った場合に、各検査端子にプローブを当てて検査を行うこと自体が実践上極めて困難になるという技術的問題点がある。
他方、特許文献3に開示の技術によれば、素子基板上の周辺領域において、シール材が形成される領域を、複数の検査端子を配置するのが可能な程度に確保する必要があり、加えて、シール材が形成される領域の更に外側に、複数の表示素子を駆動信号に基づいて駆動するための駆動回路を設置する領域を確保し、更に電気光学装置の製造プロセスでは、隣接する素子基板を切断するための領域を、各素子基板の外周に沿って、大型基板上で確保する必要がある。
本発明は、上記問題点に鑑み成されたものであり、例えば、素子基板及び対向基板の貼り合せ後の検査を比較的容易に行うことが可能であると共に、小型化することが可能な電気光学装置及び該電気光学装置の検査方法、並びに該電気光学装置を備えた各種電子機器を提供することを課題とする。
本発明の第1の電気光学装置は上記課題を解決するために、素子基板と、前記素子基板の一部が張出領域において張り出すように前記素子基板と貼り合わせられる対向基板と、前記素子基板上の画素領域に配列された複数の画素部と、前記素子基板上における前記画素領域の周辺に位置する周辺領域のうち前記張出領域に配列され、前記複数の画素部に画像表示させるための画像信号及び制御信号を含む各種信号が外部回路から供給される複数の外部回路接続端子と、前記張出領域において、前記複数の外部回路接続端子の配列の端に配置されており、検査信号が供給される複数の検査端子とを備えており、前記複数の検査端子は、前記複数の外部回路接続端子同士の間隔と比較して広い間隔で配置されている。
本発明の第1の電気光学装置は、一対の素子基板及び対向基板を対向配置させて、素子基板及び対向基板間の画素領域の周辺に位置する周辺領域に、例えば、画素領域の外周に沿うシール領域に形成されたシール材によって貼り合わせられることによって、組み立てられる。そして、素子基板及び対向基板間において、例えばシール領域によって囲まれており、複数の画素がアレイ状に平面配列されてなる「画素領域」には、電気光学物質として例えば液晶が挟持される。素子基板上の画素領域には、画素毎に、例えば液晶素子等の表示素子を含んでなる画素部が、例えば、縦横に相互に間隔を隔ててマトリクス状に配列されている。各画素部は、例えば、素子基板上に画素毎に形成された画素電極と、該画素電極と対向するように対向基板上に形成された対向電極との間に電気光学物質を挟持することにより形成される。素子基板は、平面的に見て少なくともその一辺において、対応する対向基板の一辺より張り出す或いは露出するように、例えば対向基板と比較して大きい平面サイズで形成される。張出領域には、一辺に沿って、複数の外部回路接続端子が配列されている。複数の外部回路接続端子には、典型的には後述する表示検査である貼合後検査の後に、例えば、COF(Chip On Flexible printed circuit)として、フレキシブル基板を含む配線基材に実装されて形成された外部回路が、FPC(Flexible Printed Circuit)或いはフレキシブル基板又はフレキシブルコネクタ等を介して、電気的に接続される。
このように構成された第1の電気光学装置によれば、その通常駆動時には、外部回路から複数の外部回路接続端子に対して、画像信号及び制御信号、更に例えば電源信号等を含む、各種信号が供給される。そして、複数の画素部は、これらの各種信号に基づいて、例えば、行毎に選択され、更には各行に配列された画素部は、列毎に選択されて、駆動される。このように駆動された画素部では、例えば電気光学物質に画素電極及び対向電極の各々の電位に基づく電圧が印加されることにより、画像表示が行われる。
第1の電気光学装置は、その製造時には、例えば、素子基板を複数含む大型基板上で、これとは別の大型基板を分断することにより形成された対向基板を、各素子基板に対して貼り合せた後、大型基板を一対の素子基板及び対向基板毎に個別に分断することで形成される。このような製造プロセスによって第1の電気光学装置が貼り合せられた後であって、外部回路が複数の外部回路接続端子に接続される前に、各画素部の画像表示に係る動作についての検査である、典型的には表示検査である「貼合後の検査」が行われる。貼合後の検査では、電気光学装置において、通常動作の際と概ね同様に複数の画素部を駆動することにより、素子基板上の画素領域において、全画面ベタ表示、即ち概ね全体的に、特定色として、例えば、黒色、白色、或いは灰色で塗りつぶされた画面を表示させたり、例えば中間調の背景に黒色のラインがストライプ状に表示されるストライプ表示を行ったりする。或いは、特定の表示画面を表示させる、というよりは、各画素部を駆動させて、単純に、点欠陥或いは線欠陥等について、貼合後の検査が行われることもある。
ここで第1の電気光学装置では特に、素子基板上の張出領域において、外部回路接続端子の配列の端に、このような貼合後の検査に用いられる複数の検査端子が配置されている。より具体的には、素子基板上に平面的に見て、外部回路接続端子の配列の一端若しくは該配列を挟んでその両端に、検査端子が配列される。そして、複数の検査端子は、外部回路接続端子同士の間隔と比較して広い間隔で配置されている。
即ち一方で、複数の外部回路接続端子は、相対的に狭い間隔で配置されており、相対的に狭ピッチである。しかるに、外部回路を接続する前であって素子基板及び対向基板の貼り合せ後に行われる例えば表示検査である貼合後検査の際には、複数の外部回路接続端子のうち通常動作時に画像信号が供給されることになる端子部分に対して、一括して検査用画像信号が供給されることが可能である。例えば、このような一括の供給は、複数の外部回路接続端子に跨る導電性ゴムを介することで簡単にして行われる。従って、各外部回路接続端子に対してプローブを当てるのが困難或いは不可能な程度にまでピッチを狭めても、貼合後検査を行う上では、何ら支障はないことになる。
他方で、複数の検査端子は、相対的に広い間隔で配置されており、相対的に広いピッチであるが、例えばシリアルーパラレル変換数に応じて個数が増える外部回路接続端子と比べて少ない個数で済む。従って、上述したような貼合後検査を行う際に、個々の端子にプローブを当てることによる電気的導通をとるのが十分な程度の広いピッチで配置しても、必要な平面スペースは、然程大きくないことになる。少なくとも検査端子及び外部回路接続端子について、個々の端子にプローブを当てることを可能とするのに必要な平面スペースと比べて、顕著に狭い平面スペースだけあれば十分である。更にこれに加えて、各検査端子は、プローブとの電気的導通を精度良く行うことができる程度に、外部回路接続端子より大きい平面サイズで形成されるのが好ましい。
そして、実際の貼合後検査の際には、狭ピッチの複数の外部回路接続端子には、例えば異方性の導電性ゴムによる電気的導通により、一括して検査用画像信号が供給されると共に、広ピッチの複数の検査端子には夫々例えばプローブを介して検査信号が供給されることが可能である。この際、より詳細には、例えば、複数の外部回路接続端子のうち、電気光学装置の駆動時に外部回路から画像信号が供給される一部の端子に対して、導電性ゴムを介して検査用画像信号が供給される。このように信号が供給された状態で、検査用画像信号に応じた画像表示が画素部で行われるか否かが検査される。
尚、検査端子に対して検査信号を供給しつつ、例えば導電性ゴムを介して、少なくとも2個以上の隣接する外部回路接続端子に対して一括して何らかの信号を供給することで、貼合後検査を行う態様も、本発明に含まれる。
また、このような複数の検査端子を、貼合後検査だけでなく、素子基板及び対向基板の貼り合せ前に素子基板に対して行われる、後述の如き「貼合前の検査」の際に利用することは、任意である。
以上説明したように第1の電気光学装置によれば、検査用画像信号を供給するために検査端子を設ける必要がないため、検査端子のみが貼合後検査時に用いられるような構成と比較して、検査端子の数を顕著に少なくすることが可能となる。よって、第1の電気光学装置では、素子基板上の張出領域において、検査端子を配置するための領域を小さくして、省スペース化を図ることができる。その結果、素子基板の張出領域を小さくでき、最終的には第1の電気光学装置を小型化することが可能となる。このように外部回路を接続する前における素子基板及び対向基板の貼り合せ後の検査を比較的容易に行いつつ装置全体の小型化を図れる。
本発明の第1の電気光学装置の一態様では、前記複数の外部回路接続端子は、前記外部回路を電気的に接続する前であって前記素子基板及び前記対向基板の貼り合せ後に行われる検査の際に、当該電気光学装置の動作時に前記画像信号が供給されることになる端子部分に対して、一括して検査用画像信号が供給され、前記複数の検査端子は、前記貼合後の検査の際に、前記貼合後の検査のために前記検査用画像信号以外に必要となる検査信号が供給される。
この態様によれば、一方で、複数の外部回路接続端子が相対的に狭ピッチであっても、一括して検査用画像信号が供給されることで、貼合後検査を行う上では、何ら支障はない。他方で、複数の第1検査端子は、相対的に少ない個数で済むので、貼合後検査を行う際に、個々の端子にプローブを当てることによる電気的導通をとるのが十分な程度の広いピッチで配置しても、必要な平面スペースは、然程大きくない。従って、検査用画像信号を供給するために第1検査端子を設ける必要がないため、第1検査端子のみが貼合後検査時に用いられる構成と比較して、第1検査端子の数を顕著に且つ確実に少なくすることができる。
本発明の第1の電気光学装置の一の態様では、前記複数の検査端子は、前記複数の外部回路接続端子の配列の両端において、前記複数の外部回路接続端子の配列の延長線上に配列されている。
この態様によれば、素子基板上の張出領域において、外部回路接続端子及び検査端子を一辺に沿って一列に配列させつつ、前者を狭ピッチで且つ後者を広ピッチで配列させることができるので、素子基板上の張出領域の出幅を大きくすることを避けつつ、一層の省スペース化を図ることができる。
本発明の第2の電気光学装置は上記課題を解決するために、素子基板と、前記素子基板の一部が張出領域において張り出すように前記素子基板と貼り合わせられる対向基板と、前記素子基板上の画素領域に配列された複数の画素部と、前記素子基板上における前記画素領域の周辺に位置する周辺領域のうち前記張出領域に配列され、前記複数の画素部に画像表示させるための画像信号及び制御信号を含む各種信号が外部回路から供給される複数の外部回路接続端子と、前記張出領域において、前記複数の外部回路接続端子の配列の端に配置されており、前記素子基板及び前記対向基板の貼り合わせ後に行われる検査のために必要となる第1検査信号が供給される複数の第1検査端子と、前記周辺領域のうち前記一辺を除く他の辺に沿った周辺部分領域であって前記素子基板及び前記対向基板が貼り合せられた後には前記対向基板により覆われる領域に、少なくとも部分的に配置されており、前記貼り合わせ前に行われる検査のために必要となる第2検査信号が供給される複数の第2検査端子とを備える。
本発明の第2の電気光学装置は、上述した本発明の第1の電気光学装置の構成と比較して、前記複数の検査端子としての複数の第1検査端子の他に、複数の第2検査端子が設けられている点と、外部回路接続端子及び第1検査端子についての間隔の制限がない点が異なっており、これらの点を除いては、ほぼ第1の電気光学装置と同様の構成を有する。また、本発明の第2の電気光学装置は、通常動作時には、上述した本発明の第1の電気光学装置と同様に動作し、例えば表示検査である貼合後の検査の際にも、上述した本発明の第1の電気光学装置と同様に動作する。他方で、本発明の第2の電気光学装置は、貼合前の検査の便宜についても図られている。
即ち第2の電気光学装置では特に、複数の第2検査端子が、周辺領域のうち張出領域がある一辺を除く他の辺に沿った周辺部分領域に、少なくとも部分的に配置されている。複数の第2検査端子は、貼り合せ後には平面的に見て対向基板により覆われるが、貼合後検査のために必要ではない。このような複数の第2検査端子には、貼合前の検査のために必要となる第2検査信号が供給されることになる。より詳細には、各第2検査端子は、素子基板上の周辺部分領域において、対向基板上で平面的に見て、対向基板の下に完全に隠れてしまう、若しくは、少なくとも対向基板の下にプロービングが困難な程度に隠れしまうように配置される。各第2検査端子は、このように貼り合せ後には、プローブによりアクセス不可能な領域を利用して作り込むことが可能であるので、張出領域の面積の増大或いは素子基板の面積の増大を招かない。
このような第2検査端子が用いられる貼合前検査時、例えば回路、配線等の導通検査、絶縁検査、動作検査などの際、複数の第2検査端子には夫々、例えばプローブを介して第2検査信号が供給される。そして、第2検査信号に基づいて、検査が行われる。また、例えば、各画素部の選択等の動作について検査する検査回路を素子基板上に内蔵させて、第2検査信号が検査回路に入出力されることにより、貼合前検査を行うようにしてもよい。
従って、第2検査端子の存在により基板上のスペースを狭めることを避けつつ、第2検査端子のピッチを、各第2検査端子においてプローブにより精度良く電気的導通を行うことが可能な程度に、余裕を持って広くできる。更に、これに加えて、上述した第1の電気光学装置に係る第1検査端子の場合と同様に、各第2検査端子は、外部回路接続端子より大きい平面サイズで形成されるのが好ましい。
加えて、このような貼合前の検査時に、第1検査端子を介して、検査信号を供給してもよいし、既に説明した貼合後検査の場合と同様に複数の外部回路接続端子を介して、例えば導電性ゴムによる電気的導通により、一括して検査用画像信号又は他の検査用信号が供給されるようにしてもよい。即ち、貼合前の検査時にも、第1検査端子や外部回路接続端子を、第2検査端子と共に用いること、言い換えれば、第1検査端子や外部回路接続端子を複数の検査で使い回すように構成することで、全体として検査に必要な端子数を少なくすることが可能となる。
尚、第2の電気光学装置において、貼合後検査は、第1の電気光学装置の場合と同様に、第1検査端子に第1検査信号が供給されると共に、外部回路接続端子に検査用画像信号が供給されることにより行われる。よって、貼合後の検査では、複数の第2検査端子は用いられない。
以上説明したように第2の電気光学装置によれば、貼合後の検査で用いられない第2検査端子は、貼り合せ後には対向基板で隠れる周辺部分領域に配置され、貼合後検査に用いられる第1検査端子は、貼り合せ後にも対向基板で隠れない張出領域に配置される。このように貼り合せ前の検査のみならず、貼り合せ後の検査についても比較的容易に行いつつ装置全体の小型化を図れる。
本発明の第2の電気光学装置の一の態様では、前記複数の第1検査端子は、前記複数の外部回路接続端子同士の間隔と比較して広い間隔で配置されており、前記複数の第2検査端子は、前記複数の外部回路接続端子同士の間隔と比較して広い間隔で配置されている。
この態様によれば、貼合前検査において、第2検査端子に対して、プローブにより精度良く電気的導通を行うことができ、貼合後検査において、第1検査端子に対して、プローブにより精度良く電気的導通を行うことができ、しかも、第2検査端子、第1検査端子及び外部回路接続端子の存在により、基板上のスペースを狭めることを効果的に避けることができる。
本発明の第2の電気光学装置の他の態様では、前記素子基板は、前記素子基板を複数含む大型基板において、前記素子基板毎に前記対向基板と対向するように貼り合わせられ、前記素子基板と対向基板とが貼り合せられた後に、前記大型基板を前記素子基板毎に分断することにより形成され、前記複数の第2検査端子のうち少なくとも一部は、前記周辺部分領域に代えて又は加えて、前記大型基板が分断される際に分断される箇所に重なって形成されている。
この態様によれば、大型基板上で、複数の第2検査端子の少なくとも一部は、素子基板の外周に沿って形成された切断領域に少なくとも部分的に配置される。即ち、各素子基板の周辺部分領域は、少なくとも部分的に切断領域に隣接するか又は重なる。そして、貼り合せ前に検査を行った後、各素子基板と対向基板とを貼り合せて、大型基板を、切断領域に対してダイシング或いはスクライビングを施して分断する。ここで、「ダイシング」とは、鋸等により切断領域を切断する手段をいい、「スクライビング」とは、カッター等により切断領域を傷つけて、この傷に沿って大型基板を分断する手段をいう。ここで特に、切断領域に配置された第2検査端子も少なくとも部分的に切断される。即ち、切断領域を、第2検査端子を配置する領域として有効利用する。このように大型基板上において、切断領域を有効に利用して、貼合前検査を可能としつつ、素子基板を小型化することが可能となる。
本発明の第2の電気光学装置の他の態様では、前記素子基板上で平面的に見て前記画素領域を囲むシール領域において、前記素子基板及び前記対向基板を相互に貼り合わせるシール材を更に備え、前記複数の第2検査端子は、前記シール領域内に少なくとも部分的に配置されている。
この態様によれば、複数の第2検査端子は、シール領域内に少なくとも部分的に配置されている。即ち、周辺部分領域は、シール領域に少なくとも部分的に重なる。即ち、シール領域を、第2検査端子を配置する領域として有効利用することで、貼合前検査を可能としつつ、素子基板を小型化することが可能となる。
本発明の第2の電気光学装置の他の態様では、前記複数の第1検査端子は、少なくとも部分的に、前記貼合後検査の際に加えて前記貼合前検査の際にも用いられ、前記複数の第2検査端子は、前記貼合前の検査の際に前記第1検査端子に供給される第1検査信号とは異なる検査信号が前記第2検査信号として供給される端子である。
この態様によれば、貼合前検査時に、第2検査端子に対する第2検査信号の供給に加えて第1検査信号が第1検査端子に供給される。また、例えば、各画素部の選択等の動作について検査する検査回路を素子基板上に内蔵させて、第2検査信号に代えて第1検査信号によって各画素部を選択すると共に、第2検査信号が検査回路に入出力されることにより、貼合前の検査を行うようにしてもよい。よって、貼合前検査時に、第2検査端子のみに第2検査信号を供給する場合と比較して、第2検査端子の数を少なくすることができる。このため、素子基板上における一層の省スペース化を図ることができる。
本発明の第2の電気光学装置の他の態様では、前記複数の第2検査端子は、前記第2検査信号として、前記各種信号の少なくとも一つと同種類の信号が供給される第2同種類端子を含み、該第2同種類端子は、前記複数の外部回路接続端子のうち前記各種信号の少なくとも一つが供給される前記外部回路接続端子と抵抗素子を介して電気的に接続されており、前記第2検査信号のうち前記同種類の信号は、前記貼合前検査の際に、前記第2同種類端子から前記抵抗素子を介して供給される。
この態様によれば、貼合前検査時には、複数の第2検査端子に含まれる第2同種類端子に対して、各種信号の少なくとも一つと同種類の信号が供給される。しかも、第2同種類端子は、同種類の信号が供給される外部回路接続端子と抵抗素子を介して電気的に接続されている。従って、この同種類の信号に基づいて、同種類の信号に係る回路部分や配線部分の導通検査、絶縁検査、動作検査等を好適に行うことができる。しかも、抵抗素子を相対的に高抵抗にすることによって、貼合前検査後、例えば製造後、搬送時や駆動時等において、既に使命を終えた第2同種類端子から静電気が浸入して、第2同種類端子から見て抵抗素子の反対側に接続された電気回路が破壊されるのを防止することが可能となる。
本発明の第2の電気光学装置の他の態様では、前記複数の第1検査端子は、前記第1検査信号として、前記各種信号の少なくとも一つと同種類の信号が供給される第1同種類端子を含み、該第1同種類端子は、前記複数の外部回路接続端子のうち前記各種信号の少なくとも一つが供給される前記外部回路接続端子と抵抗素子を介して電気的に接続されており、前記第1検査信号のうち前記同種類の信号は、前記貼合後の検査の際に、前記第1同種類端子から前記抵抗素子を介して供給される。
この態様によれば、貼合後の検査時には、複数の第1検査端子に含まれる第1同種類端子に対して、各種信号の少なくとも一つと同種類の信号が供給される。しかも、第1同種類端子は、同種類の信号が供給される外部回路接続端子と抵抗素子を介して電気的に接続されている。従って、この同種類の信号に基づいて、貼合後検査を好適に行うことができる。しかも、抵抗素子を相対的に高抵抗にすることによって、貼合後検査の後、例えば製造後、搬送時や駆動時等において、既に使命を終えた第1同種類端子から静電気が浸入して、第1同種類端子から見て抵抗素子の反対側に接続された電気回路が破壊されるのを防止することが可能となる。
本発明の第1の電気光学装置の他の態様では、前記複数の検査端子は、前記検査信号として、前記各種信号の少なくとも一つと同種類の信号が供給される同種類端子を含み、該同種類端子は、前記複数の外部回路接続端子のうち前記各種信号の少なくとも一つが供給される前記外部回路接続端子と抵抗素子を介して電気的に接続されており、前記検査信号のうち前記同種類の信号は、前記貼合後の検査の際に、前記同種類端子から前記抵抗素子を介して供給される。
この態様によれば、貼合後検査時には、複数の検査端子に含まれる同種類端子に対して、各種信号の少なくとも一つと同種類の信号が供給される。しかも、同種類端子は、同種類の信号が供給される外部回路接続端子と抵抗素子を介して電気的に接続されている。従って、この同種類の信号に基づいて、貼合後検査を好適に行うことができる。しかも、抵抗素子を相対的に高抵抗にすることによって、貼合後検査の後、例えば製造後、搬送時や駆動時等において、既に使命を終えた同種類端子から静電気が浸入して、同種類端子から見て抵抗素子の反対側に接続された電気回路が破壊されるのを防止することが可能となる。
本件の参考発明に係る電気光学装置の検査方法は上記課題を解決するために、素子基板と、前記素子基板の一部が張出領域において張り出すように前記素子基板と貼り合せられる対向基板と、前記素子基板上の画素領域に配列された複数の画素部と、前記素子基板上における前記画素領域の周辺に位置する周辺領域のうち前記張出領域に配列され、前記複数の画素部に画像表示させるための画像信号及び制御信号を含む各種信号が外部回路から供給される複数の外部回路接続端子と、前記張出領域において、前記複数の外部回路接続端子の配列の端に配置された複数の検査端子とを備えた電気光学装置を検査する検査方法であって、前記素子基板及び前記対向基板の貼り合せ後であって前記外部回路を前記外部回路接続端子に電気的に接続する前に行われる貼合後検査の際に、前記複数の外部回路接続端子のうち前記画像信号が供給されることになる端子に対して、一括して検査用画像信号を供給する工程と、前記複数の検査端子に対して、前記貼合後検査のために前記検査用画像信号以外の検査信号を供給する工程と、前記貼合後検査として、前記検査用画像信号及び前記検査信号が供給された状態で、前記検査用画像信号に応じた画像表示が、前記複数の画素部で行われるか否かを検査する工程とを備える。
本件の参考発明に係る電気光学装置の検査方法によれば、上述した本発明の第1の電気光学装置の場合と同様において、外部回路接続端子に対して一括して検査用画像信号を供給し且つ検査端子に対して検査信号を供給した状態で、検査用画像信号に応じた画像表示が複数の画素部で行われるか否かを検査する。従って、複数の外部回路接続端子を、複数の検査端子の間隔と比較して狭い間隔で配置しても、貼合後検査を問題なく行うことができる。この結果、上述した本発明の第1の電気光学装置の場合と同様に、素子基板上の張出領域を小さくして省スペース化を図りつつ、貼合後検査を比較的容易にして行うことが可能となる。
本件の参考発明に係る電気光学装置の検査方法の一態様では、前記一括して検査用画像信号を供給する工程は、前記複数の外部回路接続端子に導電性ゴムを電気的に接続して、該導電性ゴムを介して前記検査用画像信号を一括して供給し、前記第1検査信号を供給する工程は、前記複数の第1検査端子に夫々、プローブを介して前記第1検査信号を供給する。
この態様によれば、貼合後検査時には、好適には狭ピッチとされる複数の外部回路接続端子には、例えば異方性の導電性ゴムによる電気的導通により、一括して検査用画像信号が供給されると共に、好適には広ピッチとされる複数の検査端子には夫々例えばプローブを介して検査信号が供給される。よって、一層の省スペース化を図りつつ、貼合後検査を容易にして行うことができる。特に、比較的安価な導電性ゴムを用いて電気的接続を行うことにより、素子基板にダメージを与えるのを回避しつつ、電気的接続を良好に行うことも可能となる。また、導電性ゴムは低コストであるため、容易に取り替えることも可能であり、貼合後検査も低コストで行うことができる。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の第1又は第2の電気光学装置(但し、その各種態様を含む)を具備する。
本発明の電子機器は、上述した本発明の第1又は第2の電気光学装置を具備してなるので、小型化することが可能な投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
本発明の実施の形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態は、本発明の電気光学装置を液晶装置に適用したものである。
<1:液晶装置の全体構成>
先ず、本実施形態における液晶装置の全体構成について、図1から図3を参照して説明する。
図1は、対向基板側から見た液晶装置の平面図であり、図2は、図1のH−H’断面図である。図1及び図2において、液晶装置は、対向配置された、本発明に係る「素子基板」の一例であるTFTアレイ基板10と、対向基板20とから構成されている。図1においては、対向基板20の、TFTアレイ基板10に対する配置例を、点線200で囲まれる領域で示してある。TFTアレイ基板10は、対向基板20及びTFTアレイ基板10を対向配置した状態で、平面的に見て(即ち、図1において)TFTアレイ基板10の少なくとも一辺が、対応する対向基板20の一辺から張り出す或いは露出するように、対向基板20と比較して大きい平面サイズで形成される。
また、TFTアレイ基板10と対向基板20との間には液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。これにより、TFTアレイ基板10及び対向基板20間において、シール材52によって囲まれた画像表示領域10aに液晶層50が封入される。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。また、シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
TFTアレイ基板10上における、画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域では、データ線駆動回路101及び複数の外部回路接続端子102が、TFTアレイ基板10の、対向基板20から張り出した一辺に沿って設けられている。また、この一辺に沿って、外部回路接続端子102の配列の端に、複数の第1検査端子103aが設けられている。即ち、図1中でTFTアレイ基板10の下縁に沿って横に長手状に延びる張出領域に、複数の第1検査端子103aが配列されている。これら複数の第1検査端子103aは、例えば図1によく示されるように、外部回路接続端子102の配列を挟んで、その両端に配列される。尚、第1検査端子103aは、TFTアレイ基板10の一辺に沿って、外部回路接続端子102の配列の一端のみ(即ち、図1で右端のみ又は左端のみ)に配列されるようにしてもよい。尚、複数の外部回路接続端子102には、例えば、COFに実装されて形成された外部回路が、電気的に接続されて実装される。
また、外部回路接続端子102等が配列された、TFTアレイ基板10の一辺に隣接する2辺に沿い、走査線駆動回路104が、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。そして、このように画像表示領域10aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間をつなぐため、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿い、且つ額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設けられている。
更に、走査線駆動回路104が配置されたTFTアレイ基板10の2辺のいずれか若しくはその両方に沿って、複数の第2検査端子103bが配列されて、設けられる。即ち、図1中でTFTアレイ基板10の右縁に沿って縦に伸びる、本発明に係る「周辺部分領域」の一例である帯状領域に、複数の第2検査端子103bが配列されている。図1には、第2検査端子103bが、TFTアレイ基板10の2辺のうち一方に設けられる構成について示してある。複数の第2検査端子103bは夫々、平面的に見て(即ち、図1において)、TFTアレイ基板10上の周辺領域において、対向基板20によって覆われる或いは隠れる帯状領域に、少なくとも一部が配置される。これにより、TFTアレイ基板10上の帯状領域において、複数の第2検査端子103bは、夫々、対向基板20上に平面的に見て、対向基板20の下に、後述するような検査時におけるプロービングが困難な程度に部分的に隠れてしまうように配置される。
また、TFTアレイ基板10上には、対向基板20との電気的導通を確保するための上下導通端子106が配置されている。
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用TFTや各種配線等の上に画素電極9aが、更にその上から配向膜が形成されている。他方、対向基板20上の画像表示領域10aには、液晶層50を介して複数の画素電極9aと対向する対向電極21が形成されている。そして、TFTアレイ基板10上の画像表示領域10aには、画素毎に画素電極9aと対向電極21との間に液晶層50を挟持して表示素子が構成され、即ち、画素毎に画素部が構成されている。そして、画素電極9a及び対向電極21との間に電圧が印加されることで、表示素子は画像表示を行う。この対向電極21上には、格子状又はストライプ状の遮光膜23が形成され、更にその上を配向膜が覆っている。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
尚、図1又は図2には図示しないが、TFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加えて、後述するように画像信号線上の画像信号をサンプリングしてデータ線に供給するサンプリング回路や、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路が形成されている。本実施形態では、このような各種回路に加えて、更に、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路等が等が形成されていてもよい。
また、対向基板20の投射光が入射する側及びTFTアレイ基板10の出射光が出射する側には各々、例えば、TN(ツイステッドネマティック)モード、・STN(スーパーTN)モード、D−STN(ダブル−STN)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の方向で配置される。
次に、図3を参照して、上述した液晶装置の電気的な構成について説明する。図3は、液晶装置の電気的な構成を示すブロック図である。図3において、液晶装置は、TFTアレイ基板10と対向基板20(ここでは図示せず)とが液晶層を介して対向配置され、画像表示領域10aにおいて区画配列された、表示素子の画素電極9aに印加する電圧を制御し、液晶層にかかる電界を画素毎に変調する構成となっている。これにより、両基板間の透過光量が制御され、画像が階調表示される。尚、本実施形態では、この液晶装置はTFTアクティブマトリクス駆動方式を採るものとする。
TFTアレイ基板10における画像表示領域10aには、互いに交差して配列された複数の走査線2及び複数のデータ線3が形成され、走査線2及びデータ線3の交差に対応して画素毎に表示素子が配置される。これにより、表示素子の画素電極9aは、TFTアレイ基板10上の画像表示領域10aにおいて、隣接する画素電極9aと相互に間隔を隔てて、マトリクス状に配列される。
尚、図3には図示しないが、各画素電極9aとデータ線3と電気的経路には、走査線2を介して夫々供給される走査信号に応じて導通、非導通が制御される画素スイッチング素子としてのTFTや、画素電極9aに印加した電圧を維持するための蓄積容量が形成されている。画素スイッチング素子はTFTのほか、各種トランジスタ或いはTFD等により構成されてもよい。
また、画像表示領域10aの周辺領域には、図1に示すデータ線駆動回路101等に加えて、2つの走査線駆動回路104間を電気的に接続するための配線105が設けられたTFTアレイ基板10の一辺に沿って、更に検査回路201が形成されている。
本実施形態では、液晶装置の駆動時、図1又は図2に示す外部回路接続端子102には、外部回路より、本発明に係る「各種信号」の一例として、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104を駆動するためのクロック信号CLXやCLY等のタイミング信号、画像信号VID、或いは対向電極電位LCCが供給される。
データ線駆動回路101は、外部回路接続端子102より供給される、所定周期のX側クロック信号CLX(及びその反転信号CLXinv)、XスタートパルスDXに基づいて、各段からサンプリング信号Si(i=1、…、n)を順次生成して出力するように構成されている。
また、サンプリング回路7は、データ線3に設けられたサンプリングスイッチ71を複数含んで形成される。各サンプリングスイッチ71は、例えばPチャネル型又はNチャネル型の片チャネル型TFT若しくは相補型のTFTにより形成される。また、各サンプリングスイッチ71は、図3に示す画像信号線6に、外部回路接続端子102より供給される画像信号VIDを、データ線駆動回路101から出力されるサンプリング信号Siに応じてサンプリングし、対応するデータ線3に供給する。これにより、マトリクス状に配置された複数の画素電極9aは、列毎に画像信号VIDが供給されることにより、データ線3の配列方向に選択されて、駆動される。
ここで、画像信号VIDは、例えば、外部回路において6相、12相、・・・にシリアル−パラレル展開(即ち、相展開)され、更には基準電位に対して正極性(+)又は負極性(−)に電圧が極性反転されて、外部回路接続端子102に供給される。そして、このように相展開された画像信号VIDは、これらの画像信号VIDの数に対応して形成された複数の画像信号線6を介して、サンプリング回路7に入力される。このように、複数の画像信号線6に対し、シリアルな画像信号を変換して得たパラレルな画像信号を同時供給すると、データ線3への画像信号入力をグループ毎に行うことができ、駆動周波数が抑えられる。尚、図3には、簡単のため、画像信号線6の数は1本として図示してあり、相展開された画像信号VIDの供給に係る詳細な構成について、図示を省略してある。
また、走査線駆動回路104は、マトリクス状に配置された複数の画素電極9aを、行毎に、画像信号及び走査信号により走査線2の配列方向に垂直走査するために、以下のように駆動するように構成されている。即ち、走査線駆動回路104には、外部回路接続端子102より、走査信号印加の基準クロックであるY側クロック信号CLY及びその反転信号CLYinv、2種のYスタートパルスDYL若しくはDYR、更には2種のイネーブル信号ENBY1及びENBY2が供給される。そして、走査線駆動回路104は、Y側クロック信号CLY及びその反転信号CLYinv、2種のYスタートパルスDYL若しくはDYRに基づいて走査信号を生成し、2種のイネーブル信号ENBY1及びENBY2の各々に基づくタイミングで、複数の走査線2に走査信号を順次印加する。その際には、図3において、各走査線2には、両端から同時に電圧が印加される。
尚、本実施形態では、走査線駆動回路104は、2種のYスタートパルスDYL及びDYRに基づいて、図3中、上から下に向かう方向、及び下から上に向かう方向の双方向に、複数の画素電極9aを行毎に垂直走査するように構成されている。また、外部回路より外部回路接続端子102を介して供給される2種の電源VDD及びVSSにより、走査線駆動回路104は駆動されるように構成される。
更に、上下導通端子106から引き出された信号線には、外部回路接続端子102から対向電極電位LCCが供給される。対向電極電位LCCは、上下導通端子106より対向電極21に供給される。対向電極電位LCCは、画素電極9aとの電位差を適正に保持して液晶保持容量を形成するための対向電極21の基準電位となる。
<2;第1検査端子及び第2検査端子の構成>
以下に、第1検査端子103a及び第2検査端子103bの構成について、図1から図3に加えて、図4から図6を参照して、より詳細に説明する。図4(a)は、第1検査端子103a及び第2検査端子103bの構成について示す平面図であって、図4(b)は、第1検査端子103aと外部回路接続端子102の電気的な構成を示す図である。
また、図5は、本実施形態の液晶装置が、マザー基板上で製造されることを説明するための部分平面図であり、図6は、図5中、点線A0によって囲まれる一部の構成を示す部分拡大平面図である。
本実施形態では、液晶装置の製造プロセスにおいて、TFTアレイ基板10及び対向基板20が貼り合わせられること等によって組み立てられた後であって、外部回路が複数の外部回路接続端子102に接続或いは実装される前に、各表示素子についての、本発明に係る「貼合後検査」の一例としての表示検査が行われる。また、本実施形態では、このような表示検査に加えて、TFTアレイ基板10及び対向基板20の貼り合せ前に、各表示素子の駆動に係る電気的な検査として、例えば走査線2又はデータ線3の断線又は短絡の有無や、データ線駆動回路101や走査線駆動回路104の動作を確認するための各種検査が行われる。
本実施形態では、複数の第1検査端子103aは、表示検査時及び貼合前検査時に用いられると共に、複数の第2検査端子103bは、貼合前検査時に用いられる。
図4(a)には、複数の第1検査端子103a及び複数の第2検査端子103bの構成と、これら第1及び第2検査端子103a及び103bと、対向基板20及びシール材52が形成されるシール領域52aとの配置関係について示してある。尚、図4(a)には、対向基板20の配置例を、図1と同様に点線200で囲まれる領域で示してある。
図4(a)において、対向基板20より張り出したTFTアレイ基板10の一辺に沿って配列された第1検査端子103aには、表示検査時及び貼合前検査時に、複数の表示素子を、行毎又は列毎に選択するための各種信号が、第1検査信号として供給される。本実施形態では、複数の第1検査端子103aには、外部回路接続端子102に供給される信号と同種類の、走査線駆動回路104を駆動するためのY側クロック信号CLY及びその反転信号CLYinv、2種のYスタートパルスDYL若しくはDYR、更には2種のイネーブル信号ENBY1及びENBY2、2種の電源VDD及びVSSの各々が第1検査信号として供給される。
ここで、図4(b)には、複数の第1検査端子103aのうち、YスタートパルスDYL若しくはDYR(DY)が入力される第1検査端子103a及び外部回路接続端子102の電気的な構成について示してある。
図4(b)に示すように、互いに同種のYスタートパルスDYが入力される第1検査端子103a及び外部回路接続端子102は、抵抗素子73を介して電気的に接続される。また、第1検査端子103aに供給されたYスタートパルスDYは、抵抗素子73を介して、走査線駆動回路104に供給される。尚、抵抗素子73は、例えば導電性ポリシリコン等の導電材料により、抵抗値が例えば2kΩ〜3kΩ程度となるように、形成される。
そして、本実施形態では、複数の第1検査端子103aのうち、Y側クロック信号CLY及びその反転信号CLYinv、2種のイネーブル信号ENBY1及びENBY2、電源VDD及びVSSが供給される、他の第1検査端子103aについても、YスタートパルスDYが入力される第1検査端子103aと同様に構成される。これにより、走査線駆動回路104を、表示検査時又は貼合前検査時に、第1検査端子103aに供給される各種の信号により、製品完成後における通常駆動時と同様に駆動することが可能となる。
よって、本実施形態では、各表示素子の駆動について検査するために、液晶装置の駆動に係る配線等とは別に、新たな配線等を形成して電気回路を設ける必要がないため、TFTアレイ基板10を小型化することが可能となる。また、同種類の信号が供給される外部回路接続端子102及び第1検査端子103aについて、第1検査端子103aに抵抗素子73を電気的に接続させて、第1検査端子103a側を高抵抗にすることにより、液晶装置の製造後、搬送時や駆動時等において、使用されない第1検査端子103aより静電気が浸入して、走査線駆動回路104が破壊されるのを防止することが可能となる。
また、複数の外部回路接続端子102は夫々、隣接する外部回路接続端子102との間隔d0が、表示検査時又は貼合前検査時に、プローブによる電気的導通を行うのが困難な程度の値となるように、配列される。例えば、複数の外部回路接続端子102は、夫々、相隣接する外部回路接続端子102の間隔d0が50μm程度として、配列される。これにより、例えばシリアル−パラレル展開数が多いことなどにより外部回路接続端子102の総個数が多い場合にも、外部回路接続端子102の配列長を一定値以下に抑えられる。
また、各第1検査端子103aは、隣接する第1検査端子103aの間隔d1aが、複数の外部回路接続端子102の配列において隣接する外部回路接続端子102の間隔d0と比較して、プローブにより精度良く電気的導通を行うことが可能な程度に、大きくなるように配列される。例えば、複数の第1検査端子103aは夫々、相隣接する第1検査端子103aの間隔d1aが100μm程度として、配列される。更に、これに加えて、各第1検査端子103aは、プローブとの電気的導通を精度良く行うことができる程度に、外部回路接続端子102より大きいサイズで形成されている。
また、図4(a)において、対向基板20上に平面的に見て、TFTアレイ基板10上の周辺領域において、対向基板20によって覆われる帯状領域に配置された複数の第2検査端子103bには、貼合前検査時において、走査線駆動回路104を駆動した場合、走査線駆動回路104の最終段より出力されるエンドパルスYEPや、図3に示す検査回路201を駆動するための検査用駆動信号TX1及びTX2、及び検査回路201より出力される出力信号CX(CX1、CX2、・・・、CX8)の各々が、第2検査信号として入力される。
そして、複数の第2検査端子103bは夫々、第1検査端子103aと同様に、隣接する第2検査端子103bの間隔d1bが、複数の外部回路接続端子102の配列において隣接する外部回路接続端子102の間隔d0と比較して、プローブにより精度良く電気的導通を行うことが可能な程度に、大きくなるように配列される。例えば、複数の第2検査端子103bは夫々、相隣接する第2検査端子103bの間隔d1bが100μm程度として、配列される。更に、これに加えて、第1検査端子103aと同様に、各第2検査端子103bは、外部回路接続端子102より大きいサイズで形成されている。
ここで、本実施形態の液晶装置は、図5に示すようなマザー基板Sの上において、一挙に複数形成される形態がとられるものとする。即ち、マザー基板Sの上において、液晶装置が縦横それぞれにマトリクス状に配列されるように形成され、各液晶装置においては、それぞれ、図1から図4を参照して説明したような各種の構成要素(TFTや走査線2、データ線3等、或いは走査線駆動回路104やデータ線駆動回路101等々)が形成されることになるのである。
ちなみに、図5において示されるマザー基板Sは、図1及び図2に示されるTFTアレイ基板10を複数含んでなる。即ち、図5に示すマザー基板S上には、TFTアレイ基板10の側における各種の構成要素が形成され、これとは別に、図5には図示しないガラス基板の上に、対向電極21、配向膜等々が形成されて、対向基板20が複数形成され、各対向基板20は個別に分断される。そして、マザー基板Sに形成されたTFTアレイ基板10の各々に、対向基板20を個別に対向させて、一対のTFTアレイ基板10及び対向基板20について、個別に、シール材52によって貼り合わせて貼り合せた後、TFTアレイ基板10及び対向基板20間に液晶を封入する。その後、マザー基板Sを分断することによって、図1及び図2に示したような各個別の液晶装置が製造されることになる。
ここで、図6に示すように、マザー基板Sにおいて各TFTアレイ基板10の外周に沿って切断領域Ctが設けられる。そして、マザー基板Sは、切断領域Ctに対してダイシング或いはスクライビングが施されることにより分断される。
また、図4又は図6に示すように、TFTアレイ基板10上の帯状領域において、複数の第2検査端子103bは、夫々、TFTアレイ基板10上に平面的に見て、シール材52が形成されるシール領域52aから外れた位置に配置される。或いは、複数の第2検査端子103bは、夫々、TFTアレイ基板10上に平面的に見て、シール領域52aから少なくとも部分的に外れるように配置されるようにしてもよい。
よって、マザー基板S上で、各TFTアレイ基板10においてシール材52を、隣接するTFTアレイ基板10に形成されたシール材52に対して間隔を開けて配置することが可能となる。
ここで、本実施形態の比較例について、図5の点線A0によって囲まれる一部に対応する部分の拡大平面図を、図7に示してある。図7においては、TFTアレイ基板10上の帯状領域において、複数の第2検査端子103bは、夫々、TFTアレイ基板10上に平面的に見て、シール材52が形成されるシール領域52aと重畳する位置に配置されている。
マザー基板S上において、TFTアレイ基板10及び対向基板20を貼り合わせる際に、TFTアレイ基板10及び対向基板20の各々における対向面とは反対側の面に対して所定の圧力を加えて、ギャップを所定値に維持する。この際、図7に示す構成によれば、隣接するTFTアレイ基板10において、夫々、シール領域52aよりシール材52が流出して接触し、このように接触した状態で硬化される恐れがある。そこで、図7の比較例において、相互に隣接するシール材52が流出しても接触しない程度に両者を離間させておくことが好ましい。
本実施形態では、マザー基板S上で、相隣接するTFTアレイ基板10で、夫々、互いに間隔を開けてシール材52を形成することができるため、これらTFTアレイ基板10同士でシール材52が接触して硬化してしまう事態を防止することが可能である。
尚、複数の第1検査端子103aには、第1検査信号として走査線駆動回路104を駆動するための信号が供給されるのに加えて、若しくは代えて、データ線駆動回路101を駆動するための信号が供給されるようにしてもよい。
また、複数の第2検査端子103bには、第2検査信号として、上述した各種信号に加えて若しくは代えて、走査線駆動回路104を駆動するための信号や、データ線駆動回路101を駆動するための信号が、夫々供給されるようにしてもよい。そして、貼合前検査は、第1検査端子103aを用いずに、第2検査端子103bを用いて行うようにしてもよい。
<3:液晶装置の検査>
次に、図1から図4に加えて、図8及び図9を参照して、液晶装置における表示検査及び貼合前検査について説明する。図8は、表示検査における第1検査信号等の各種信号の供給について説明するための図であって、図9は、検査回路201の構成の一例を示す回路図である。
先ず、液晶装置において行われる表示検査について説明する。本実施形態では、表示検査時、液晶装置の画像表示領域10aにおいて、特定の画像表示として、例えば全画面一定輝度表示やストライプ表示を行うことにより、点欠陥や線欠陥について検査が行われる。ここで、特定の表示画面を表示させる、というよりは、単に各表示素子を駆動させて、点欠陥や線欠陥について検査を行うようにしてもよい。
本実施形態では、表示検査は、複数の外部回路接続端子102、及び複数の第1検査端子103aを用いて行う。そして、表示検査時、図8に示すように、複数の外部回路接続端子102に対して、例えば異方性の導電性ゴムGmが電気的に接続され、一括して電気的導通が行われる。また、複数の第1検査端子103aに対しては、夫々例えばプローブPrにより電気的導通が行われる。このように、比較的安価な導電性ゴムを用いて、電気的接続を行うことにより、TFTアレイ基板10にダメージを与えるのを回避しつつ、電気的接続を良好に行うことが可能となる。また、導電性ゴムは低コストであるため、容易に取り替えることも可能であり、検査を低コストで行うことができる。
この際、複数の外部回路接続端子102には、導電性ゴムGmを介して一括して検査用画像信号が供給される。また、導電性ゴムGmによる電気的導通により、データ線駆動回路101が駆動されると共に、対向電極電位LCCが供給される。
また、表示検査時、複数の第1検査端子103aには、夫々、プローブPrを介して、走査線駆動回路104を駆動するための各種信号が、第1検査信号として供給される。これにより走査線駆動回路104が駆動され、各走査線2に走査信号が供給される。
よって、表示検査時、複数の表示素子は、走査信号に基づいて行毎に選択され、データ線3を介して供給される検査用画像信号に基づいて、列毎に画像表示を行う。
次に、貼合前検査について説明する。尚、貼り合せ前においては、TFTアレイ基板10上には、各表示素子の画素電極9aが画像表示領域10aに形成され、且つ表示素子は形成されていない状態にある。
以下では、貼合前検査例として、走査線駆動回路104の動作の確認に係る検査と、データ線3の断線の有無に係る検査について説明する。
先ず、走査線駆動回路104の動作を確認する検査では、複数の第1検査端子103aには、夫々、プローブを介して、走査線駆動回路104を駆動するための各種信号が、第1検査信号として供給される。これにより、走査線駆動回路104が駆動されて、エンドパルスYEPが出力されて、第2検査端子103bに第2検査信号として供給される。
また、データ線3の断線の有無に係る検査は、検査回路201によって行われる。ここで、検査回路201の構成の一例について、図9を参照して説明する。
図9において、検査回路201には、複数のデータ線3に対応して、例えば片チャネル型TFTにより夫々形成される複数のスイッチング素子75が形成されている。各スイッチング素子75は、ソースがデータ線3に電気的に接続されると共に、ゲートが、検査用駆動信号TX1が供給される信号線210a及び検査用駆動信号TX2が供給される信号線210bのいずれかに電気的に接続される。また、各スイッチング素子75のドレインは、8本の出力信号線212−1、212−2、・・・、212−8(212)のいずれかに電気的に接続される。
ここで、本実施形態では、図3において、サンプリング信号Siの出力順序に対応させて、複数のデータ線3を順次数えた場合、偶数番目に位置するデータ線3に電気的に接続されるスイッチング素子75には、夫々、信号線210aを介して検査用駆動信TX1が供給されると共に、奇数番目に位置するデータ線3に電気的に接続されるスイッチング素子75には、夫々、信号線210bを介して検査用駆動信号TX2が供給される。
また、複数のスイッチング素子75は、8個毎に、8本の出力信号線212−1、212−2、・・・、212−8に電気的に接続されるように構成されている。
そして、検査時において、信号線210a及び210bのいずれかには、第2検査端子103bを介して、プローブによる電気的導通により、検査用駆動信号TX1及びTX2のいずれかが供給される。これにより、奇数番目及び偶数番目のいずれかのデータ線3に対応するスイッチング素子75がオン状態となる。
また、表示検査と同様に、複数の外部回路接続端子102には、例えば導電性ゴムGmを介して一括して検査用画像信号が供給されると共に、データ線駆動回路101が駆動される。また、表示検査と同様に、複数の第1検査端子103aには、走査線駆動回路104を駆動するための各種信号が、第1検査信号として供給され、走査線駆動回路104が駆動される。
その結果、各データ線3は駆動されることにより、検査用画像信号に応じた電位となる。そして、このデータ線3の電位を有する検出信号が、オン状態となったスイッチング素子75のソースに入力されて、更に、スイッチング素子75より出力信号CXが、対応する出力信号線212に出力される。
尚、以上説明した表示検査又は貼合前検査において、複数の外部回路接続端子102のうち、液晶装置の駆動時に、画像信号VIDが供給される一部に、導電性ゴムを介して検査用画像信号が供給されると共に、第1検査端子103aに、走査線駆動回路104を駆動するための信号に加えて若しくは代えてデータ線駆動回路101を駆動するための信号を第1検査信号として供給して、走査線駆動回路104に加えて若しくは代えてデータ線駆動回路101を駆動するようにしてもよい。
また、貼合前検査では、第2検査端子103bに供給される第2検査信号に基づいて、走査線駆動回路104又はデータ線駆動回路101を駆動するようにしてもよい。
よって、以上説明した本実施形態では、検査用画像信号を供給するために第1検査端子103aを設ける必要がないため、第1検査端子103aのみが表示検査時に用いられるような構成と比較して、第1検査端子103aの数を少なくすることが可能となる。
また、対向基板20上に平面的に見て、貼合後の検査である表示検査で用いられない第2検査端子103bは、TFTアレイ基板10上の帯状領域に配置され、貼合後の検査である表示検査に用いられる第1検査端子103aが、対向基板20から張り出したTFTアレイ基板10上の周辺領域の一部に配置される。更に、これに加えて、貼合前検査時に、第1検査端子103a及び第2検査端子103bを用いることにより、第2検査端子103bのみを用いる場合と比較して、第2検査端子103bの数を少なくすることができる。よって、TFTアレイ基板10の周辺領域において、第2検査端子103bを配置するための領域を小さくすることができる。
よって、本実施形態では、液晶装置において、TFTアレイ基板10上の対向基板20から張り出した部分において、第1検査端子103aを配置するための領域を小さくすると共に、上述したように、第1検査端子103a及び第2検査端子103bを用いることにより帯状領域においても、省スペース化を図ることができる。その結果、液晶装置を小型化することが可能となる。
<4:変形例>
以上説明した本実施形態の変形例について、図1から図9に加えて、図10から図12を参照して説明する。
先ず、図10を参照して、本変形例の一の構成ついて説明する。図10は、本変形例の一の構成ついて、図6に対応する部分の構成を示す部分拡大平面図である。
図6において、TFTアレイ基板10上の帯状領域において、複数の第2検査端子103bは、夫々、TFTアレイ基板10上に平面的に見て、シール領域52aから少なくとも部分的に外れた位置に配置される。このように構成した場合も、図6に示す構成と同様に、マザー基板S上で、相隣接するTFTアレイ基板10で、夫々、互いに間隔を開けてシール材52を形成することができるため、これらTFTアレイ基板10同士でシール材52が接触して硬化してしまう事態を防止することが可能である。
次に、図11及び図12を参照して、本変形例の他の構成について説明する。図11は、本変形例の他の構成について、図4(a)と同様に、第1検査端子及び第2検査端子の構成について示す平面図であって、図12(a)から図12(c)は、本変形例の他の構成について、図6に対応する部分において、第2検査端子の配置に係る構成を示す部分拡大平面図である。尚、図12(a)から図12(c)には、夫々、マザー基板S上で相隣接するTFTアレイ基板10について、第2検査端子の配置に係る構成を示してある。
先ず、図11に示すように、TFTアレイ基板10上の帯状領域において、複数の第2検査端子103bは、外部回路接続端子102等が配列された、TFTアレイ基板10の一辺に隣接する2辺に沿って、配列されるようにしてもよい。
ここで、図1又は図4(a)を参照して説明したように、複数の第2検査端子103bが、外部回路接続端子102等が配列された、TFTアレイ基板10の一辺に隣接する2辺のいずれかに沿って配列される場合において、マザー基板Sにおいて相隣接するTFTアレイ基板10L及び10Rのうち、図12(a)中、左側に配置されたTFTアレイ基板10Lに形成された複数の第2検査端子103blの少なくとも一部は、マザー基板S上で、切断領域Ctに少なくとも部分的に配置される。尚、図12(a)中には図示していないが、同図中、右側に配置されたTFTアレイ基板10R上に形成された第2検査端子103bについても、左側に配置されたTFTアレイ基板10Lの第2検査端子103blと同様に配置されるのが好ましい。
或いは、図11に示すように、複数の第2検査端子103bが、画像表示領域10aを挟んでその両側に位置するTFTアレイ基板10の2辺に沿って、配列される場合に、図12(b)中、マザー基板Sにおいて相隣接するTFTアレイ基板10L及び10Rのうち、左側に配置されたTFTアレイ基板10Lの一辺に形成された第2検査端子103blのうち少なくとも一部が切断領域Ctに配置されると共に、これらの第2検査端子103blと共に配列されて、右側に配置されたTFTアレイ基板10Rの一辺に形成された第2検査端子103brのうち少なくとも一部が切断領域Ctに配置される。
更には、複数の第2検査端子103bが、画像表示領域10aを挟んでTFTアレイ基板10の2辺に沿って配列される場合に、図12(c)中、マザー基板Sにおいて相隣接するTFTアレイ基板10L及び10Rのうち、左側に配置されたTFTアレイ基板10Lの一辺に形成された第2検査端子103blのうち少なくとも一部が切断領域Ctに配置されると共に、右側に配置されたTFTアレイ基板10Rの一辺に形成された第2検査端子103brのうち少なくとも一部が切断領域Ctに配置される。そして、切断領域Ctに配置された、左側のTFTアレイ基板10Lの第2接続端子103bl及び右側のTFTアレイ基板10Rの第2接続端子103brは夫々、1個ずつ互い違いに配列される。
以上説明したように、図12(a)から図12(c)に示す構成によれば、夫々、切断領域Ctに配置された第2検査端子103bl及び103brの各々は、マザー基板Sを分断する際に、少なくとも一部が切断される。これにより、液晶装置において、複数の第2検査端子103bのうち少なくとも一部は、第2検査端子103bが配列されたTFTアレイ基板10の一辺において切断されて形成される。よって、このような構成によれば、マザー基板S上において切断領域Ctを有効に利用することで、TFTアレイ基板10を小型化することが可能となる。
<5;電子機器>
次に、上述した液晶装置が各種の電子機器に適用される場合について説明する。
<5−1:プロジェクタ>
まず、この液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。図13は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。この図に示されるように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等であり、外部回路(図示省略)から外部回路接続端子102に供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。したがって、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
なお、液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
<5−2:モバイル型コンピュータ>
次に、液晶装置を、モバイル型のパーソナルコンピュータに適用した例について説明する。図14は、このパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
図14において、コンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、液晶表示ユニット1206とから構成されている。この液晶表示ユニット1206は、先に述べた液晶装置1005の背面にバックライトを付加することにより構成されている。
<5−3;携帯電話>
さらに、この液晶パネルを、携帯電話に適用した例について説明する。図15は、この携帯電話の構成を示す斜視図である。
図15において、携帯電話1300は、複数の操作ボタン1302とともに、半透過反射型の液晶装置1005を備えるものである。この半透過反射型の液晶装置1005にあっては、必要に応じてその背面にバックライトが設けられる。
尚、図13から図15を参照して説明した電子機器の他にも、液晶テレビや、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等などが挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及びその検査方法、並びにこのような電気光学装置を備えた電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
なお、本発明が適用可能な電気光学装置としては、上述した実施形態の液晶装置の他に、LCOSなどの反射型液晶装置、プラズマディスプレイ、電子放出ディスプレイ、電気泳動ディスプレイなどが挙げられる。