JP2012141528A - 電気光学装置の製造方法、並びに電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置の製造方法、並びに電気光学装置及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】電気光学装置を製造する際に、簡易な構成で好適な検査を実施可能とする。
【解決手段】電気光学装置の製造方法は、複数の第1基板(10)が配列される大型基板(100)及び複数の第2基板(20)を備える電気光学装置の製造方法である。電気光学装置の製造方法は、複数の第1基板上に、画素トランジスター(30)を形成する画素トランジスター形成工程と、画素トランジスター上に絶縁層を介して、複数の第1基板間で電気的に接続された検査電極(71)を形成する検査電極形成工程と、検査電極上に絶縁膜を介して、画素電極(9)を形成する画素電極形成工程と、複数の第2基板間で電気的に接続された共通電極(21)を有する第2基板を、複数の第1基板に対向して配置する組み合わせ工程と、検査電極及び共通電極間に検査電圧を印加する検査工程とを備える。
【選択図】図10

Description

本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置を製造する製造方法、並びに電気光学装置、及び該電気光学装置を備えた、例えば液晶プロジェクター等の電子機器の技術分野に関する。
この種の電気光学装置として、例えば複数の基板が配列された大型基板を用いて製造されるものがある。具体的には、大型基板に配列された複数の基板に対して、複数の対向基板が夫々張り合わされる、或いは複数の対向基板が配列された大型対向基板が張り合わされてから、最終的に大型基板が各基板単位で分断される。
他方で、このような電気光学装置には、表示画像の品質を高めるために、蓄積容量が備えられる場合がある。例えば特許文献1では、画素電極の下層側に絶縁膜を介して透明電極を配置することで、開口領域に容量を形成するという技術が提案されている。
特開2010−176119号公報
電気光学装置の製造時には、例えば検査用の電圧を印加する等して簡易的な表示を行い、装置に対する各種検査が実施される。このような検査工程は、上述した大型基板を用いて製造される装置では、基板の分断後に実施される場合が殆どである。
検査工程は、その検査項目によっては、大型基板の状態で行われた方がよい場合もあり得る。しかしながら、何ら対策が施されていない電気光学装置では、大型基板の状態で検査工程を行うことは非常に困難である。また、仮に検査用の構成を追加しようとしても、装置構成の複雑化が避けられない。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、簡易な構成で、好適に検査を実施することが可能な電気光学装置の製造方法、並びに電気光学装置及び電子機器を提供することを課題とする。
本発明の電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、複数の第1基板が配列される大型基板及び前記複数の第1基板に電気光学物質を介して対向配置される複数の第2基板を備える電気光学装置の製造方法であって、前記複数の第1基板上に、画素トランジスターを形成する画素トランジスター形成工程と、前記画素トランジスター上に絶縁層を介して、前記複数の第1基板間で電気的に接続された検査電極を形成する検査電極形成工程と、前記検査電極上に絶縁膜を介して、画素電極を形成する画素電極形成工程と、前記複数の第2基板間で電気的に接続された共通電極を有する第2基板を、前記複数の第1基板に対向して配置する組み合わせ工程と、前記検査電極及び前記共通電極間に検査電圧を印加する検査工程とを備える。
本発明の電気光学装置の製造方法によれば、第1基板及び第2基板間に、例えば液晶等の電気光学物質が挟持されてなる電気光学装置が製造される。第1基板は、例えば画素電極や画素トランジスター等の各種電極や配線が設けられた素子基板として構成される。一方、第2基板は、例えば画素電極と対向配置される共通電極が設けられた対向基板として構成される。本発明に係る第1基板は特に、製造時には、複数の第1基板が配列された大型基板として構成されており、最終的に各基板単位で分断されることで装置が完成する。
本発明の電気光学装置の製造方法では、大型基板における複数の第1基板の各々に、画素トランジスターが形成される。画素トランジスターは、例えば半導体層及び該半導体層とゲート絶縁膜を介して対向配置されるゲート電極を有している。画素トランジスターは、スイッチング制御されることで、画素電極への画像信号の供給を制御可能に構成されている。
画素トランジスターに対して絶縁層を介して上層側には、複数の第1基板間で電気的に接続された検査電極が形成される。即ち、大型基板に設けられた複数の検査電極の各々は、複数の第1基板を跨いで互いに電気的に接続された状態である。尚、検査電極は、複数の第1基板に設けられた電極同士が互いに当接しているような状態で形成されてもよいし、検査電極同士を繋ぐ配線等によって電気的に接続された状態で形成されてもよい。検査電極は特に、電気光学物質に対して電圧を印加できる位置(例えば、画素電極に対して1つの絶縁膜を介して下層側)に配置される。
検査電極に対して絶縁層を介して上層側には、画素電極が形成される。画素電極は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極を含んでおり、第1基板の表示領域(即ち、画像の表示に寄与する領域)に画素毎に形成される。画素電極は、電気光学装置の動作時において、電気光学物質に画像信号に応じた電圧を印加する。
尚、第1基板上には、上述した画素トランジスター、検査電極及び画素電極以外に、他の導電層や絶縁層が設けられていてもよい。また、画素トランジスター及び検査電極間、並びに検査電極及び画素電極の絶縁層は、複数の層であってもよいし、導電層を含んでいてもよい。即ち、画素トランジスター、検査電極及び画素電極の相対的な位置関係及び絶縁状態が実現されている限り、他の層の構成については特に限定されない。
他方、複数の第2基板の各々には、互いに隣り合う複数の第2基板間で電気的に接続された共通電極が形成される。共通電極は、例えば表示領域にベタ状に形成されており、電気光学装置の動作時には、共通電位が供給される。共通電極は、例えば複数の第2基板が大型対向基板(即ち、大型基板と同様に、複数の第2の基板が配列された基板)として構成される場合には、大型対向基板上で互いに電気的に接続される。一方で、複数の第2基板が別々の基板として構成される場合には、第1基板上に設けられた配線等を介して互いに電気的に接続される。複数の第2基板の各々は、上述した複数の第1基板の各々に対して、それぞれ対向するように配置される。第1基板及び第2基板間には、電気光学物質が配置される。
本発明では特に、大型基板に対して複数の第2基板が対向配置されてから、大型基板が分断されるまでに、装置の特性や動作状況を確認するための検査工程が行われる。検査工程では、検査電極及び共通電極間に検査用の電圧が印加される。これにより、大型基板の状態である装置を簡易的に駆動することができる。検査工程では、例えば電気光学物質の注入時におけるギャップ確認、配向異常等の欠陥確認、光学特性の収集等が行える。
ここで本発明では特に、上述したように、検査電極が互いに隣り合う複数の第1基板間で電気的に接続されている。また、共通電極が互いに隣り合う複数の第2基板間で電気的に接続されている。よって、検査工程における検査電極及び共通電極間の電圧印加が極めて容易に行える。具体的には、一の検査電極に検査用の電位を供給すれば、同じ大型基板上の他の検査電極にも検査用の電位が供給される。同様に、一の共通電極に検査用の電位を供給すれば、同じ大型基板に対応する他の共通電極にも検査用の電位が供給される。
本発明では更に、大型基板の状態(即ち、個々の装置として分断される前の状態)で検査工程が行えるため、基板単位での分断後に検査工程を行う場合と比べて、早い段階で検査を実施することができる。このため、検査結果を速やかにフィードバックすることができ、より好適に装置を製造することが可能となる。
以上説明したように、本発明の電気光学装置の製造方法によれば、簡易な構成で、好適に検査を実施することが可能である。従って、信頼性の高い装置を製造することが可能である。
本発明の電気光学装置の製造方法の一態様では、前記検査工程の後に、前記大型基板を前記第1基板毎に分断する分断工程を更に備え、前記分断工程では、前記検査電極の前記複数の第1基板間の電気的接続が切断されると共に、前記共通電極の前記複数の第2基板間の電気的接続が切断される。
この態様によれば、検査工程の後に、大型基板が第1基板毎に分断される。即ち、第1基板及び第2基板が電気光学物質を挟持してなる複数の電気光学装置へと分断される。尚、第2基板が大型対向基板として構成されている場合には、大型対向基板も第2基板毎に分断される。
本態様では特に、上述した分断工程において、検査電極の複数の第1基板間の電気的接続が切断されると共に、共通電極の複数の第2基板間の電気的接続が切断される。このため、完成した電気光学装置では、一の第1基板に設けられた検査電極は他の第1基板に設けられた検査電極と電気的に接続されていない状態となる。同様に、一の第2基板に設けられた共通電極は他の第2基板に設けられた共通電極と電気的に接続されていない状態となる。従って、完成した電気光学装置の動作時に、検査電極及び共通電極における不適切な動作を防止できる。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記大型基板に、前記複数の第1基板間を跨ぐように配置され、前記複数の第1基板における前記検査電極の各々に電気的に接続された検査配線を形成する検査配線形成工程を更に備え、前記検査工程では、前記検査配線を介して前記検査電極に検査用の電位を供給する。
この態様によれば、大型基板に、複数の第1基板間を跨ぐように配置された検査配線が形成される。検査配線は、複数の第1基板における検査電極の各々に電気的に接続されている。但し、一の検査配線が、大型基板上の全ての検査電極に電気的に接続されずともよい。この場合、大型基板には、複数の検査配線が設けられる。
検査配線には、検査工程において検査用の電位が供給される。このため、検査配線に電気的に接続された複数の検査電極の各々には、検査配線を介して検査用の電位が供給される。このような構成によれば、複数の検査電極に対して、極めて簡単な構成で検査用の電位を供給することができるため、より好適に検査を実施することが可能となる。また、上述した分断工程が実施される場合には、基板を分断する際に検査配線が切断されることになるため、好適に検査電極同士の電気的接続を切断することが可能である。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記大型基板における前記複数の第1基板の各々に、前記複数の第2基板における前記共通電極と電気的に接続された共通配線を形成する共通配線形成工程と、互いに隣り合う前記複数の第1基板間で前記共通配線同士を電気的に接続する接続配線を形成する接続配線形成工程とを更に備え、前記検査工程では、前記共通配線及び前記接続配線を介して前記共通電極に検査用の電位を供給する。
この態様によれば、大型基板における複数の第1基板の各々に、複数の第2基板における共通電極と電気的に接続された共通配線が形成される。共通配線及び共通電極は、例えば第1基板及び第2基板の各々に設けられた導通端子等によって互いに電気的に接続される。大型基板には更に、互いに隣り合う複数の第1基板間で共通配線同士を電気的に接続する接続配線が形成される。よって、複数の第1基板に設けられた共通配線の各々は、接続配線を介して互いに電気的に接続された状態となる。
共通配線及び接続配線には、検査工程において検査用の電位が供給される。このため、共通配線に電気的に接続された複数の共通電極の各々には、共通配線及び接続配線を介して検査用の電位が供給される。このような構成によれば、複数の共通電極に対して、極めて簡単な構成で検査用の電位を供給することができるため、より好適に検査を実施することが可能となる。また、上述した分断工程が実施される場合には、基板を分断する際に接続配線が切断されることになるため、好適に共通電極同士の電気的接続を切断することが可能である。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記複数の第2基板は、該複数の第2基板が前記複数の第1基板に対応するように配列された大型対向基板として設けられており、前記共通電極形成工程では、前記複数の第2基板間に跨るようにベタ状の前記共通電極を形成する。
この態様によれば、複数の第1基板が配列された大型基板に対して、複数の第2基板が配列された大型対向基板が張り合わされることで装置が製造される。そして本態様では特に、大型対向基板における複数の第2基板の各々に設けられる共通電極が、複数の第2基板間に跨るようにベタ状に形成される。即ち、本態様に係る共通電極は、複数の第2基板の各々に対応するように別々に形成されるのではなく、大型対向基板に含まれる複数の第2基板に対して一体的に形成される。
上述した構成によれば、複数の第2基板に設けられた複数の共通電極を、配線等を用いて電気的に接続せずに済むため、装置構成を極めて簡単なものとすることができる。また、上述した分断工程が実施される場合には、基板を分断する際に共通電極自体が切断されることになるため、好適に共通電極同士の電気的接続を切断することが可能である。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記電気光学物質は、垂直配向型の液晶であり、前記検査工程では、前記第1基板及び前記第2基板間のギャップに対する検査を行う。
この態様によれば、第1基板及び第2基板に挟持される電気光学物質が、所謂VA(Vertical Alignment)液晶として構成されている。そして検査工程では、第1基板及び第2基板間のギャップ(言い換えれば、基板間に挟持される液晶の厚み)に対する検査が行われる。
VA液晶は、液晶分子を垂直に立つように配向したものである。このため、例えばTN(Twisted Nematic)液晶等の液晶分子を寝かせた状態で配向した他の液晶と比べて、ギャップの検査時に色味がつかず、目視等によるギャップの確認が困難である。具体的には、VA液晶以外の液晶では、ギャップに応じて色味が変化するのに対し、VA液晶ではギャップが違っても色味に変化がない。
これに対し本態様では、検査工程において、検査電極及び共通電極間に電圧が印加されるため、VA液晶の液晶分子を寝かせた状態とすることができる。即ち、他の液晶と同様に、ギャップに応じて色味が変化する状態にできる。従って、極めて好適にギャップに対する検査を行うことができる。
本発明の電気光学装置は上記課題を解決するために、電気光学物質を挟持する第1基板及び第2基板を備えており、前記第1基板が複数配列された大型基板を分断することによって製造される電気光学装置であって、前記第1基板上に設けられた画素トランジスターと、前記画素トランジスター上に絶縁層を介して設けられた検査電極と、前記検査電極上に絶縁膜を介して設けられた画素電極と、前記第1基板上に設けられており、製造工程において前記検査電極に検査用の電位を供給する検査配線と、前記第1基板と対向配置された第2基板上に設けられた共通電極とを備え、前記第1基板の端面に、前記検査配線の切断面を有する。
本発明の電気光学装置は、電気光学物質を挟持する第1基板及び第2基板を備えており、第1基板が複数配列された大型基板を分断することによって製造される。第1基板上には、表示領域を構成する複数の画素の各々に対応するように画素電極が設けられている。一方、第2基板上には、画素電極と電気光学物質を介して対向配置された共通電極が設けられている。本発明の電気光学装置の動作時には、画素電極に画像信号に応じた電位が供給されると共に、共通電極に共通電位が供給される。これにより、電気光学物質には画素毎に異なる電圧が印加され、画像信号に応じた画像を表示可能となる。
本発明では特に、第1基板における画素トランジスターより上層側、且つ画素電極より下層側に、検査電極が設けられている。検査電極は、電気光学物質に対して電圧を印加できる位置(例えば、画素電極に対して1つの絶縁膜を介して下層側)に配置される。また第1基板上には更に、製造工程において検査電極に検査用の電位を供給する検査配線が設けられている。
検査配線は、製造工程(即ち、複数の第1基板が大型基板に配列されている状態)においては、複数の第1基板間を跨ぐように配置されており、複数の第1基板の各々に設けられた検査電極と夫々電気的に接続されている。しかしながら、大型基板は、最終的に第1基板単位で分断されるため、複数の第1基板間を跨ぐように配置された検査配線も、大型基板の分断の際に切断される。即ち、完成された電気光学装置では、検査配線と検査電極とは互いに電気的に接続されていない状態となる。このため、本発明に係る第1基板の端面には、検査配線の切断面が存在する。
本発明の電気光学装置によれば、その製造時において、検査配線を介して検査電極に検査用の電位を供給できるため、上述した電気光学装置の製造方法で説明した検査工程を行うことができる。従って、装置の信頼性を向上させることが可能である。
本発明の電気光学装置の一態様では、前記第1基板上に設けられており、前記第2基板の前記共通電極と電気的に接続された共通配線と、前記第1基板上に設けられており、製造工程において前記共通配線に検査用の電位を供給する接続配線とを更に備え、前記第1基板の端面に、前記接続配線の切断面を有する。
この態様によれば、第1基板上に、第2基板の共通電極と電気的に接続された共通配線が設けられる。共通配線及び共通電極は、例えば第1基板及び第2基板の各々に設けられた導通端子等によって互いに電気的に接続される。第1基板上には更に、製造工程において共通配線に検査用の電位を供給する接続配線が設けられている。
接続配線は、製造工程においては、複数の第1基板間を跨ぐように配置されており、複数の第1基板の各々に設けられた共通配線と夫々電気的に接続されている。しかしながら、大型基板は、最終的に第1基板単位で分断されるため、複数の第1基板間を跨ぐように配置された接続配線も、大型基板の分断の際に切断される。即ち、完成された電気光学装置では、接続配線と共通配線とは互いに電気的に接続されていない状態となる。このため、本態様に係る第1基板の端面には、接続配線の切断面が存在する。
本態様に係る電気光学装置では、その製造時において、接続配線を介して共通配線に検査用の電位を供給できる(即ち、共通電極に検査用の電位を供給できる)ため、上述した電気光学装置の製造方法で説明した検査工程を行うことができる。従って、装置の信頼性を向上させることが可能である。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第2基板の端面に、前記共通電極の端面を有する。
この態様によれば、その製造時には、複数の第1基板が配列された大型基板に対して、複数の第2基板が配列された大型対向基板が張り合わされることで装置が製造される。そして、大型対向基板における複数の第2基板の各々に設けられる共通電極は、複数の第2基板間に跨るようにベタ状に形成されている。即ち、大型対向基板における複数の第2基板に設けられた共通電極の各々は、互いに電気的に接続されている。しかしながら、大型対向基板は、最終的に第2基板単位で分断されるため、複数の第2基板間跨がるようにベタ状に配置された共通電極も、大型基板の分断の際に切断される。このため、本態様に係る第2基板の端面には、共通電極の切断面が存在する。
本態様に係る電気光学装置では、その製造時において、ベタ状に形成された共通電極に検査用の電位を供給できるため、上述した電気光学装置の製造方法で説明した検査工程を行うことができる。従って、装置の信頼性を向上させることが可能である。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記検査電極は、透明電極である。
この態様によれば、検査電極が装置に入射される光を遮ることを防止できるため、透過型の装置(即ち、表示用の光の入射側の面と出射側の面とが異なる装置)を好適に実現することができる。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記検査電極は、不透明電極である。
この態様によれば、検査電極が、例えばアルミ等の反射率の高い金属を含んだ不透明電極として構成されるため、反射型の装置(即ち、表示用の光の入射側の面と出射側の面とが同じ装置)を好適に実現することができる。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記検査電極は、前記画素電極と共に補助容量を形成する。
この態様によれば、検査電極は、画素電極の下層側において絶縁膜を介して対向配置されており、画素電極と共に補助容量を形成している。このようにすれば、開口領域において容量を形成することができるため、表示画像の品質を高めることができる。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様も含む)を備える。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明に係る電気光学装置を具備してなるので、信頼性の高い投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサー、ビューファインダー型又はモニター直視型のビデオテープレコーダー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明の電子機器として、例えば電子ペーパーなどの電気泳動装置等も実現することも可能である。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。
実施形態に係る電気光学装置の全体構成を示す平面図である。 図1のH−H´線断面図である。 実施形態に係る電気光学装置の電気的な構成を示す回路図である。 実施形態に係る電気光学装置の画像表示領域における配線等の位置関係を透過的に示す模式図である。 実施形態に係る電気光学装置において互いに異なる層の一の層における各構成要素のレイアウトを示した平面図である。 実施形態に係る電気光学装置において互いに異なる層の他の層における各構成要素のレイアウトを示した平面図である。 図4乃至図6の夫々のVII−VII´線断面図である。である。 実施形態に係る電気光学装置の製造方法を示すフローチャートである。 大型基板の構成を示す平面図である。 大型基板における複数のTFTアレイ基板の電気的接続を示す平面図である。 電気光学装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクターの構成を示す平面図である。
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。
<電気光学装置>
本実施形態に係る電気光学装置について図1から図7を参照して説明する。尚、以下の実施形態では、本発明の電気光学装置の一例として駆動回路内蔵型のTFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を挙げて説明する。
先ず、本実施形態に係る電気光学装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。ここに図1は、本実施形態に係る電気光学装置の全体構成を示す平面図であり、図2は、図1のH−H´線断面図である。
図1及び図2において、本実施形態に係る電気光学装置では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10は、本発明の「第1基板」の一例であり、例えば石英基板、ガラス基板等の透明基板や、シリコン基板等である。対向基板20は、本発明の「第2基板」の一例であり、例えば石英基板、ガラス基板等の透明基板である。TFTアレイ基板10と対向基板20との間には、本発明の「電気光学物質」の一例である液晶層50が封入されている。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、一対の配向膜間で所定の配向状態をとる。
TFTアレイ基板10と対向基板20とは、複数の画素電極が設けられた画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により、相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(即ち、基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバー或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。尚、ギャップ材を、シール材52に混入されるものに加えて若しくは代えて、画像表示領域10a又は画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域に、配置するようにしてもよい。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。尚、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、このように画像表示領域10aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間をつなぐため、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設けられている。
TFTアレイ基板10の画像表示領域10aの周囲には、対向基板20側に共通電位を供給するための共通配線150が設けられている。また、TFTアレイ基板10上における対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域には、共通配線150を対向基板側と電気的に接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
本実施形態に係る電気光学装置には特に、上述した共通配線150から図の左右方向に延びるように接続配線155a及び155bが設けられている。これらは、装置の製造工程において、TFTアレイ基板10が大型基板として配列されている際に、互いに隣り合う基板同士で共通配線150を電気的に接続するためのものであり、完成された装置では切断された状態となっている。また、TFTアレイ基板10の上端付近には、検査配線160が設けられている。そして、検査配線160からは、図の上方向に延びるように分岐配線165aが設けられており、TFTアレイ基板10の下端における分岐配線165aと相対する位置には、外部回路接続端子102と電気的に接続された分岐配線165bが設けられている。これら検査配線160、分岐配線165a及び165bも、上述した接続配線155a及び155bと同様に、装置の製造工程において、互いに隣り合う基板間での電気的接続を実現するためのものであり、完成された装置では切断された状態となっている。上述した検査用の配線の具体的構成及び機能については、後に詳述する。
図2において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成される。この積層構造の詳細な構成については図2では図示を省略してあるが、この積層構造の上に、ITO等の透明材料からなる画素電極9が、画素毎に所定のパターンで島状に形成されている。また、本実施形態に係る電気光学装置には特に、画素電極9の下層側に、製造時の検査の際に用いる検査電極が設けられている。TFTアレイ基板10上の積層構造については、後に詳述する。
画素電極9は、共通電極21に対向するように、TFTアレイ基板10上の画像表示領域10aに形成されている。TFTアレイ基板10における液晶層50の面する側の表面、即ち画素電極9上には、配向膜16が画素電極9を覆うように形成されている。
対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上には、遮光膜23が形成されている。遮光膜23は、例えば対向基板20における対向面上に平面的に見て、格子状に形成されている。対向基板20において、遮光膜23によって非開口領域が規定され、遮光膜23によって区切られた領域が、例えばプロジェクター用のランプや直視用のバックライトから出射された光を透過させる開口領域となる。尚、遮光膜23をストライプ状に形成し、該遮光膜23と、TFTアレイ基板10側に設けられたデータ線等の各種構成要素とによって、非開口領域を規定するようにしてもよい。
遮光膜23上には、ITO等の透明材料からなる共通電極21が複数の画素電極9と対向するように形成されている。また遮光膜23上には、画像表示領域10aにおいてカラー表示を行うために、開口領域及び非開口領域の一部を含む領域に、図2には図示しないカラーフィルターが形成されるようにしてもよい。対向基板20の対向面上における、共通電極21上には、配向膜22が形成されている。
尚、図1及び図2に示したTFTアレイ基板10上には、上述したデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等の駆動回路に加えて、画像信号線上の画像信号をサンプリングしてデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
次に、本実施形態に係る電気光学装置の画素部の電気的な構成について、図3を参照して説明する。ここに図3は、本実施形態に係る電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。
図3において、画像表示領域10aを構成するマトリクス状に形成された複数の画素の各々には、画素電極9及びTFT30が形成されている。TFT30は、画素電極9に電気的に接続されており、本実施形態に係る電気光学装置の動作時に画素電極9をスイッチング制御する。画像信号が供給されるデータ線6は、TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6に書き込む画像信号S1、S2、・・・、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
TFT30のゲートには、走査線11が電気的に接続されており、本実施形態に係る電気光学装置は、所定のタイミングで、走査線11にパルス的に走査信号G1、G2、・・・、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9は、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6から供給される画像信号S1、S2、・・・、Snが所定のタイミングで書き込まれる。画素電極9を介して電気光学物質の一例としての液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、・・・、Snは、対向基板20に形成された共通電極21との間で一定期間保持される。
液晶層50(図2参照)を構成する液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。例えば、ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として電気光学装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射される。
ここで保持された画像信号がリークすることを防ぐために、画素電極9と共通電極21(図2参照)との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。蓄積容量70は、画像信号の供給に応じて各画素電極9の電位を一時的に保持する保持容量として機能する容量素子である。蓄積容量70の一方の電極は、画素電極9と並列してTFT30のドレインに電気的に接続され、他方の電極は、定電位となるように、電位固定の容量線300に電気的に接続されている。蓄積容量70によれば、画素電極9における電位保持特性が向上し、コントラスト向上やフリッカーの低減といった表示特性の向上が可能となる。
次に、上述の動作を実現する画素部の具体的な構成について、図4から図7を参照して説明する。ここに図4は、実施形態に係る電気光学装置の画像表示領域における配線等の位置関係を透過的に示す模式図であり、図5は、実施形態に係る電気光学装置において互いに異なる層の一の層における各構成要素のレイアウトを示した平面図である。また図6は、実施形態に係る電気光学装置において互いに異なる層の他の層における各構成要素のレイアウトを示した平面図であり、図7は、図4乃至図6の夫々のVII−VII´線断面図である。尚、図4から図7では、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。
図4において、TFTアレイ基板10上には、走査線11及びデータ線6の各々が、X方向及びY方向の夫々に沿って延びている。データ線6及び走査線11の交差付近には、走査線11に重なるようにTFT30(即ち、半導体層30a及びゲート電極30b)が形成されている。走査線11は、遮光性の導電材料、例えば、W(タングステン)、Ti(チタン)、TiN(窒化チタン)等から形成されており、TFT30の半導体層30aを含むように半導体層30aより幅広に形成されている。ここで、走査線11は半導体層30aより下層側に配置されているので、このように走査線11をTFT30の半導体層30aよりも幅広に形成することによって、TFTアレイ基板10における裏面反射や、複板式のプロジェクター等で他の液晶装置から発せられ合成光学系を突き抜けてくる光などの、戻り光に対してTFT30のチャネル領域30bを殆ど或いは完全に遮光できる。その結果、装置の動作時に、TFT30における光リーク電流が低減され、コントラスト比を向上させることができ、高品位の画像表示が可能となる。
TFT30は、半導体層30aと、ゲート電極30bとを有して構成されている。半導体層30aは、ソース領域30a1、チャネル領域30a2、ドレイン領域30a3含んで形成されている。ここで、チャネル領域30a2とソース領域30a1、又は、チャネル領域30a2とドレイン領域30a3との界面にはLDD(Lightly Doped Drain)領域が形成されていてもよい。
ゲート電極30bは、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、半導体層30aのチャネル領域と重なる領域にゲート絶縁膜を介して形成されている。図4では図示を省略しているが、ゲート電極30bは、下層側に配置された走査線11にコンタクトホール34を介して電気的に接続されており、走査信号が印加されることによってTFT30をオン/オフ制御している。
データ線6は、TFT30と重なるように形成されているため、TFT30をその上側から遮光可能である。データ線6は、コンタクトホール31を介して半導体層30aにおけるソース領域30a1に電気的に接続されており、装置の動作時に、画像信号をTFT30に供給する。
図5において、検査電極71は、例えばITO等の透明導電材料から構成されており、画素電極9と共に、蓄積容量70における一対の容量電極を構成している(図7参照)。検査電極71は、画像表示領域10aを概ね全体的に覆うように形成されており、光が透過可能な開口領域においてデータ線6の上層側に延びている。
検査電極71は、画素電極9(図5においては図示省略)より下層側に形成されており、画素毎に開口部5aを有している。開口部5aの内側には、画素電極9及びTFT30のドレイン領域30a3間を電気的に接続するコンタクトホール33が、TFTアレイ基板10の厚み方向に沿って形成されている(図7参照)。コンタクトホール33によれば、画素電極9の下層側に形成された容量電極71に電気的に短絡することなく、画素電極9にドレイン領域30a3から出力される画像信号電位を供給可能である。その結果、画素電極9の下層側に容量電極71を設けつつ、画素電極9をオン/オフ駆動することができるので、極めて効率的な配線レイアウトを実現することができる。
尚、上述した検査電極71は、本実施形態に係る電気光学装置の製造工程において、検査用の電極として機能する。即ち、検査電極71は、製造時と完成後とでは、互いに異なる機能を有している。検査電極71の製造時の機能については、後述する電気光学装置の製造方法の説明の中で詳細に説明する。
図6において、画素電極9は、画素毎に島状に形成されている。本実施形態では、各画素はデータ線6及び走査線11によってマトリクス状に区分けされている。そして、図4において点線のライン9aで示したように、画素電極9は各画素において、その端部がTFTアレイ基板10上で平面的に見たときに、データ線6及び走査線11に部分的に重なるように形成されている。蓄積容量70は、容量電極71及び画素電極9が相互に重なる領域に形成されている。
図7において、TFTアレイ基板10上には、絶縁膜12、13、14、及び15、並びに、誘電体膜72が形成されている。走査線11、TFT30、データ線6、検査電極71及び画素電極9の各々は、TFTアレイ基板10、絶縁膜12、絶縁膜14、絶縁膜15及び誘電体膜72の各々の上に形成されている。
誘電体膜72は、光が透過可能な開口領域において、検査電極71上に形成された透明な膜である。誘電体膜72は、他の誘電体膜より相対的に誘電率が高いアルミナ等の絶縁層で構成されており、開口領域において、検査電極71及び画素電極9と共に蓄積容量70を構成している。誘電体膜72に誘電率の高い材料を用いれば、蓄積容量70のサイズが一定である場合に設定可能な容量値を高めることが可能である。尚、誘電体膜72の膜厚が薄いほうが、蓄積容量70の容量値を高めるためには好ましい。
蓄積容量70は、各々が透明な検査電極71、誘電体膜72及び画素電極9によって構成されているため、開口領域を狭めることもなく、画素のうち開口領域が占める割合である開口率を低下させることもない。加えて、このような蓄積容量70によれば、比較的広い開口領域に蓄積容量70を形成可能であるため、非開口領域にのみ蓄積容量70を形成する場合に比べてその容量値を増大させることが可能である。
<電気光学装置の製造方法>
次に、上述した電気光学装置の製造方法について、図8から図10を参照して説明する。ここに図8は、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法を示すフローチャートである。また図9は、大型基板の構成を示す平面図であり、図10は、大型基板における複数のTFTアレイ基板の電気的接続を示す平面図である。尚、図10では、図1等で示した電気光学装置を構成する詳細な部材のうち、説明に必要なもののみを示し、他の部材については適宜図示を省略している。
図8において、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法では、先ずTFTアレイ基板10の各々に、TFT30や画素電極9や検査電極71等を含む積層構造(図7参照)が形成される(ステップS01)。尚、TFTアレイ基板10は、この段階では、図9に示すような複数のTFTアレイ基板10が配列された大型基板100として構成されている。
図10において、検査電極71は、外部回路接続端子102及び分岐配線165を介して、検査配線160に電気的に接続するように形成される。検査配線160は、図中の横方向で、複数のTFTアレイ基板10に跨るように配置されている。検査配線160は、TFTアレイ基板10の行毎に複数配置されているが、これら複数の検査配線160は、互いに電気的に接続されている。よって、大型基板100における複数のTFTアレイ基板10間では、検査電極71が互いに電気的に接続された状態となる。
図8に戻り、対向基板20には、表示領域に対応する位置にベタ状の共通電極21が形成される(ステップS02)。そして、この対向基板20は、大型基板100における複数のTFTアレイ基板10に対して、張り合わされる(ステップS03)。尚、対向基板20は、TFTアレイ基板10と同様に、複数の対向基板20が配列された大型対向基板として大型基板100に張り合わされてもよいし、各々の対向基板20が分断された状態で大型基板100に張り合わされてもよい。
再び図10において、TFTアレイ基板10上には、対向基板20上の共通電極21に電位を供給するための共通配線150が設けられている。共通配線150は、上下導通端子106(図1参照)によって、対向基板20側と電気的に接続されている。また本実施形態に係る共通配線150は特に、接続配線155によって、互いに隣り合うTFTアレイ基板10間で互いに電気的に接続されている。よって、大型基板100における複数のTFTアレイ基板10間では、共通配線150が互いに電気的に接続された状態となる。言い換えれば、大型基板100における複数のTFTアレイ基板10に対応する複数の対向基板20間では、共通電極21が互いに電気的に接続された状態となる。
尚、対向基板20が大型対向基板として構成される場合は、大型対向基板上において共通電極21同士を互いに電気的に接続するようにしても構わない。即ち、このような場合には、接続配線155は設けられなくともよい。
再び図8に戻り、TFTアレイ基板10に対して対向基板20が張り合わされると、TFTアレイ基板10及び対向基板20間に液晶層50(図2参照)を構成する液晶が注入される(ステップS04)。但し、液晶は、TFTアレイ基板10及び対向基板20が張り合わされる前に、ODF(One Drop Fill)製法等を用いて注入されていてもよい。
液晶が注入されると、装置に対する各種検査が実施される(ステップS05)。検査工程では、検査電極71及び共通電極21間に検査用の電圧が印加される。検査電極71は、上述したように画素電極9の誘電体膜72を介して下層側に形成されているため(図7参照)、確実に液晶層50に電圧を印加することができる。これにより、大型基板100の状態で構成された複数の装置を簡易的に駆動することができる。検査工程では、例えば電気光学物質の注入時におけるギャップ確認、配向異常等の欠陥確認、光学特性(例えば、透過率コントラスト等)の収集等が行える。
ここで本実施形態では特に、上述したように、検査電極71が互いに隣り合う複数のTFTアレイ基板10間で電気的に接続されている。また、共通電極21が互いに隣り合う複数の対向基板20間で電気的に接続されている。よって、検査工程における検査電極71及び共通電極21間の電圧印加が極めて容易に行える。具体的には、一の検査電極71に検査用の電位を供給すれば、同じ大型基板100上の他の検査電極71にも検査用の電位が供給される。同様に、一の共通電極21に検査用の電位を供給すれば、同じ大型基板100に対応する他の共通電極21にも検査用の電位が供給される。
本実施形態では更に、大型基板100の状態(即ち、個々の装置として分断される前の状態)で検査工程が行えるため、基板単位での分断後に検査工程を行う場合と比べて、早い段階で検査を実施することができる。このため、検査結果を速やかにフィードバックすることができ、より好適に装置を製造することが可能となる。
検査工程が終了すると、大型基板100における複数のTFTアレイ基板10が互いに分断される(ステップS06)。尚、対向基板20が大型対向基板として構成されている場合には、複数の対向基板20も同時に分断される。
再び図10において、複数のTFTアレイ基板10は、図中のスクライブ線X−X’及びY−Y’によって互いに分断される。このように分断すれば、検査配線160及び外部回路接続端子102間(即ち、検査配線160及び検査電極71間)を電気的に接続する分岐配線165が切断される。また、互いに隣り合うTFTアレイ基板10間に跨るように配置された検査配線160自体も切断される。従って、検査電極71は、複数のTFTアレイ基板10間で電気的に接続されていない状態とされる。更には、互いに隣り合うTFTアレイ基板10間に跨るように配置された接続配線155も切断される。従って、共通配線150(言い換えれば、共通電極21)は、複数のTFTアレイ基板10間で電気的に接続されていない状態とされる。以上の結果、完成した電気光学装置の動作時に、検査電極71及び共通電極21における不適切な動作が防止される。
以上説明したように、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法によれば、簡易な構成で、好適に検査を実施することが可能である。従って、信頼性の高い装置を製造することが可能である。
<電子機器>
次に、上述した電気光学装置である液晶装置を各種の電子機器に適用する場合について説明する。ここに図11は、プロジェクターの構成例を示す平面図である。以下では、この液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクターについて説明する。
図11に示されるように、プロジェクター1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110B及び1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110B及び1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等であり、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、R及びBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。従って、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110B及び1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
尚、液晶パネル1110R、1110B及び1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルターを設ける必要はない。
尚、図11を参照して説明した電子機器の他にも、モバイル型のパーソナルコンピューターや、携帯電話、液晶テレビや、ビューファインダー型、モニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
また、本発明は上述の各実施形態で説明した液晶装置以外にも反射型液晶装置(LCOS)、プラズマディスプレイ(PDP)、電界放出型ディスプレイ(FED、SED)、有機ELディスプレイ、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、電気泳動装置等にも適用可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置の製造方法、並びに電気光学装置、及び該電気光学装置を備えた電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
6…データ線、9…画素電極、10…TFTアレイ基板、10a…画像表示領域、11…走査線、20…対向基板、21…共通電極、30…TFT、30a…半導体層、30a1…ソース領域、30a2…チャネル領域、30a3…ドレイン領域、30b…ゲート電極、50…液晶層、70…蓄積容量、71…検査電極、100…大型基板、101…データ線駆動回路、102…外部回路接続端子、104…走査線駆動回路、150…共通配線、155…接続配線、160…検査配線、165…分岐配線。

Claims (13)

  1. 複数の第1基板が配列される大型基板及び前記複数の第1基板に電気光学物質を介して対向配置される複数の第2基板を備える電気光学装置の製造方法であって、
    前記複数の第1基板上に、画素トランジスターを形成する画素トランジスター形成工程と、
    前記画素トランジスター上に絶縁層を介して、前記複数の第1基板間で電気的に接続された検査電極を形成する検査電極形成工程と、
    前記検査電極上に絶縁膜を介して、画素電極を形成する画素電極形成工程と、
    前記複数の第2基板間で電気的に接続された共通電極を有する第2基板を、前記複数の第1基板に対向して配置する組み合わせ工程と、
    前記検査電極及び前記共通電極間に検査電圧を印加する検査工程と
    を備えることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  2. 前記検査工程の後に、前記大型基板を前記第1基板毎に分断する分断工程を更に備え、
    前記分断工程では、前記検査電極の前記複数の第1基板間の電気的接続が切断されると共に、前記共通電極の前記複数の第2基板間の電気的接続が切断される
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  3. 前記大型基板に、前記複数の第1基板間を跨ぐように配置され、前記複数の第1基板における前記検査電極の各々に電気的に接続された検査配線を形成する検査配線形成工程を更に備え、
    前記検査工程では、前記検査配線を介して前記検査電極に検査用の電位を供給する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置の製造方法。
  4. 前記大型基板における前記複数の第1基板の各々に、前記複数の第2基板における前記共通電極と電気的に接続された共通配線を形成する共通配線形成工程と、
    互いに隣り合う前記複数の第1基板間で前記共通配線同士を電気的に接続する接続配線を形成する接続配線形成工程と
    を更に備え、
    前記検査工程では、前記共通配線及び前記接続配線を介して前記共通電極に検査用の電位を供給する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  5. 前記複数の第2基板は、該複数の第2基板が前記複数の第1基板に対応するように配列された大型対向基板として設けられており、
    前記共通電極形成工程では、前記複数の第2基板間に跨るようにベタ状の前記共通電極を形成する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  6. 前記電気光学物質は、垂直配向型の液晶であり、
    前記検査工程では、前記第1基板及び前記第2基板間のギャップに対する検査を行う
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  7. 電気光学物質を挟持する第1基板及び第2基板を備えており、前記第1基板が複数配列された大型基板を分断することによって製造される電気光学装置であって、
    前記第1基板上に設けられた画素トランジスターと、
    前記画素トランジスター上に絶縁層を介して設けられた検査電極と、
    前記検査電極上に絶縁膜を介して設けられた画素電極と、
    前記第1基板上に設けられており、製造工程において前記検査電極に検査用の電位を供給する検査配線と、
    前記第1基板と対向配置された第2基板上に設けられた共通電極と
    を備え、
    前記第1基板の端面に、前記検査配線の切断面を有する
    ことを特徴とする電気光学装置。
  8. 前記第1基板上に設けられており、前記第2基板の前記共通電極と電気的に接続された共通配線と、
    前記第1基板上に設けられており、製造工程において前記共通配線に検査用の電位を供給する接続配線と
    を更に備え、
    前記第1基板の端面に、前記接続配線の切断面を有する
    ことを特徴とする請求項7に記載の電気光学装置。
  9. 前記第2基板の端面に、前記共通電極の端面を有することを特徴とする請求項7に記載の電気光学装置。
  10. 前記検査電極は、透明電極であることを特徴とする請求項7から9のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  11. 前記検査電極は、不透明電極であることを特徴とする請求項7から9のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  12. 前記検査電極は、前記画素電極と共に補助容量を形成することを特徴とする請求項7から11のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  13. 請求項7から12のいずれか一項に記載の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機器。
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