JP2011186365A - 電気光学装置及びその製造方法、並びに電子機器 - Google Patents

電気光学装置及びその製造方法、並びに電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】液晶表示装置等の電気光学装置において、ディスクリネーションを抑制することにより、表示画像の高品位化を図る。
【解決手段】電気光学装置は、基板(10)上に、画素毎に設けられ、垂直配向液晶(50)のプレチルト方向に沿った対角線を有する多角形状を有する画素電極(9a)と、画素電極より層間絶縁膜を介して下層側に形成された第1導電層(17)とを備える。画素電極は、画素電極の頂点のうちプレチルト方向に沿った対角線が通る頂点を含む領域において、層間絶縁膜に開孔されたコンタクトホール(33)に形成された接続部(9a´)を介して、第1導電層に電気的に接続されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置、及びその製造方法、並びに該電気光学装置を備えた、例えば液晶プロジェクター等の電子機器の技術分野に関する。
この種の電気光学装置の一例である液晶装置では、例えば液晶を保持する一対の基板上に設けられた画素電極及び対向電極間に、表示画像に対応した駆動電圧を印加することによって、これら電極間に挟持された液晶分子の配向状態を制御し、画像表示を行う。画素電極は画素毎に島状に形成されており、画素電極の各々には、相異なる駆動電圧が印加されている。そのため、相隣り合う画素電極間には、電位差に応じて横電界(即ち、基板面に平行な電界或いは基板面に平行な成分を含む斜めの電界)が生じ、液晶分子に配向不良を引き起こす原因となる。このように、配向不良が生じる領域(即ち、ドメイン領域)が存在すると、表示画像のコントラストの低下など種々の問題を引き起こす要因となる。
このような問題に対して、特許文献1では、レジストをマスクとして導電性材料を斜方積層することにより、画素電極の端部表面を斜めに形成し、横電界の発生を抑制する技術が開示されている。また、特許文献2では、略矩形状を有する画素電極の角に切り欠き部を設けることにより、横電界の発生を抑制する技術が開示されている。
特開2009−20335号公報 特開2005−24923号公報
しかしながら、特許文献1のような手法を用いて画素電極を形成した場合、基板上の広い領域(即ち、画素領域全体)に亘って、均一な形状を有する画素電極を形成することは困難であるという技術的問題点がある。特に、マスクを介して斜方積層する際に、基板全体に亘って均一な角度で制御することは困難であり、画素電極の形状にバラツキや、形状不良が生じやすい。
一方、特許文献2では、本願発明者による研究の結果、特許文献2では切り欠き部を形成することにより横電界の軽減を図っているが、膜厚が薄い(典型的には約0.1μm程度)画素電極においては、横電界の抑制効果は微小であり、液晶分子の配向不良を十分な抑制することは困難であるとされている。
本発明は例えば上述の課題に鑑みてなされたものであり、ディスクリネーションを抑制することにより高品位な画像表示が可能な電気光学装置及びその製造方法、並びに当該電気光学装置を具備する電子機器を提供することを課題とする。
本発明の電気光学装置は上記課題を解決するために、一対の基板間に垂直配向液晶を挟持する電気光学装置であって、前記一対の基板の一方の基板上に、互いに交差するデータ線及び走査線と、前記データ線及び前記走査線の交差に対応する画素毎に設けられ、前記一方の基板上で平面的に見て、前記垂直配向液晶のプレチルト方向に沿った対角線を有する多角形状を有する画素電極と、前記画素電極より層間絶縁膜を介して下層側に形成され、電気光学動作のための配線、電極及び電子素子の少なくとも一部を構成する第1導電層とを備え、前記画素電極は、前記一方の基板上で平面的に見て、前記画素電極の頂点のうち前記プレチルト方向に沿った対角線が通る頂点を含む所定の領域において、前記層間絶縁膜に開孔されたコンタクトホールに形成された接続部を介して、前記第1導電層に電気的に接続されている。
本発明の電気光学装置によれば、例えば、データ線から画素電極へ画像信号が制御され、所謂アクティブマトリックス方式による画像表示が可能となる。画像信号は、データ線及び画素電極間に電気的に接続されたトランジスターがオン又はオフされることによって、所定のタイミングでデータ線からトランジスターを介して画素電極に供給される。画素電極は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材料からなる透明電極であり、基板上に互いに交差するように設けられたデータ線及び走査線の交差に対応して、基板上において表示領域となるべき領域に例えばマトリックス状に複数設けられている。
本発明に係る画素電極は、接続部を介して下層側に形成された第1導電層に電気的に接続されている。接続部は、画素電極の下地膜である層間絶縁膜に開孔されたコンタクトホール内に形成されている。ここで、接続部は、画素電極と一体的に形成されていてもよい。この場合、画素電極を形成する際にコンタクトホールを埋めるように上層側から積層された導電層をパターニングすることによって、下層側に形成された第1導電層に電気的に接続しつつ、接続部を画素電極と同時に形成することができるため、製造プロセスの簡略化を図ることができる。これは、製造コストの削減や、画素の高精細化に貢献することができるため、非常に有利である。尚、画素電極と接続部を別部材として形成してもよいことは、言うまでもない。
ここで、層間絶縁膜に形成されるコンタクトホールは、多角形状を有する画素電極のうち、プレチルト方向に沿った対角線が通る頂点を含む所定の領域に開孔されている。当該所定の領域は、垂直配向液晶においてディスクリネーションが発生しやすい領域であり、このような領域に接続部を設けることにより、隣り合う画素電極間に発生する横電界を効果的に抑制することができる。即ち、コンタクトホールに設けられた接続部は、実質的に画素電極の端部表面が斜めに形成された場合(上記背景技術を参照)と実質的に同じ機能を有する。
また、コンタクトホールは、基板上で平面的に見て、所定の領域から画素電極の端部に沿って延在するように形成されていてもよい。この場合、上述のように、垂直配向液晶の配向方向に基づいてディスクリネーションが発生しやすい箇所に加えて、その周辺に至る領域までコンタクトホールが形成されているため、接続部もまたコンタクトホールと同様に延在されるように形成される。その結果、より広い範囲において横電界を抑制することができるので、ディスクリネーションがより少なく、高品位な画像表示が可能な電気光学装置を実現することができる。
尚、本発明は、画素電極が光反射性を有する導電性材料から形成された、反射型の電気光学装置にも適用することが可能である。
本発明の電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、一対の基板間に垂直配向液晶を挟持する電気光学装置の製造方法であって、前記一対の基板の一方の基板上に、電気光学動作のための配線、電極及び電子素子の少なくとも一部を構成する第1導電層を形成する第1導電層形成工程と、前記第1導電層上に層間絶縁膜を形成する第1絶縁膜形成行程と、前記層間絶縁膜にコンタクトホールを形成する開孔工程と、前記開孔工程の後に、前記絶縁膜上に第2導電層を形成する第2導電層形成行程と、前記一方の基板上で平面的に見て、前記垂直配向液晶のプレチルト方向に沿った対角線を有すると共に、前記コンタクトホールが前記プレチルト方向に沿った対角線が通る所定の領域に位置するように、前記第2導電層を多角形状にパターニングすることにより、画素電極を形成する画素電極形成工程とを備える。
本発明によれば、上述の電気光学装置(各種態様を含む)を好適に製造することができる。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明の電気光学装置を具備してなるので、高品質な画像を表示可能な、投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、携帯オーディオプレーヤ、ワードプロセッサ、デジタルカメラ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネル等の各種電子機器を実現できる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための形態から明らかにされる。
本実施形態に係る液晶装置を、TFTアレイ基板上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図である。 図1のH−H´線断面図である。 本実施形態に係る液晶装置の画像表示領域を構成する複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。 本実施形態に係る液晶装置の画像表示領域における構成を示す平面図である。 図4から画素電極を抽出し、その詳細な形状を模式的に示す平面図である。 図5におけるI−I´線断面図である。 本実施形態に係る液晶装置の変形例における、図5と同趣旨の図である。 本実施形態に係る液晶装置の製造方法を工程順に示す工程断面図である。 本実施形態に係る電気光学装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクターの構成を示す平面図である。
<電気光学装置>
先ず、本発明に係る電気光学装置の実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。尚、本実施形態では、電気光学装置の一例として、駆動回路内蔵型のアクティブマトリックス駆動方式の液晶装置を挙げる。
本実施形態に係る液晶装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る液晶装置を、TFT(Thin Film Transistor)アレイ基板上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図であり、図2は、図1のH−H´線断面図である。
図1及び図2において、本実施形態に係る液晶装置では、TFTアレイ基板10及び対向基板20が対向配置されている。TFTアレイ基板10及び対向基板20は、例えば、石英基板、ガラス基板、シリコン基板等の基板からなる。尚、TFTアレイ基板10及び対向基板20は、本発明に係る「一対の基板」の一例である。
TFTアレイ基板10と対向基板20との間に、本発明に係る「垂直配向液晶」の一例である液晶層50が設けられている。TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外光硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外光照射により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(即ち、ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されていてもよい。この場合、ギャップ材は、シール材52に混入されるものに加えて若しくは代えて、画像表示領域10a又は画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域に、配置するようにしてもよい。
周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。この一辺に沿ったシール領域よりも内側には、サンプリング回路7が設けられている。この一辺に隣接する2辺に沿ったシール領域の内側の額縁領域には、走査線駆動回路104が設けられている。
TFTアレイ基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。更に、外部回路接続端子102と、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104、上下導通端子106等とを電気的に接続するための引回配線90が形成されている。
図2において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のトランジスターや走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成されている。この積層構造の詳細な構成については図2では図示を省略してあるが、この積層構造の上に、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明材料からなる画素電極9aが、画素毎に所定のパターンで島状に形成されている。
画素電極9aは、後述する対向電極21に対向するように、TFTアレイ基板10上の画像表示領域10aに形成されている。TFTアレイ基板10における液晶層50の面する側の表面、即ち画素電極9a上には、配向膜16が画素電極9aを覆うように形成されている。
対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上には、ITO等の透明材料からなる対向電極21が複数の画素電極9aと対向するように形成されている。尚、対向基板20上には、画像表示領域10aにおいてカラー表示を行うために、カラーフィルタが形成されていてもよい。対向基板20の対向面上における、対向電極21上には、配向膜22が形成されている。
尚、図1及び図2に示したTFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104、サンプリング回路7等に加えて、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等が形成されていてもよい。
次に、本実施形態に係る液晶装置の画像表示領域10aにおける電気的な構成について、図3を参照して説明する。ここに図3は、本実施形態に係る液晶装置の画像表示領域10aを構成するマトリックス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。
図3において、画像表示領域10aを構成するマトリックス状に形成された複数の画素の夫々には、画素電極9a、及びTFT30が形成されている。TFT30は、画素電極9aに電気的に接続されており、液晶装置の動作時に画素電極9aをスイッチング制御する。画像信号が供給されるデータ線6aは、TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
TFT30のゲートに走査線11が電気的に接続されており、液晶装置は、所定のタイミングで、走査線11にパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snが所定のタイミングで書き込まれる。画素電極9aを介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板に形成された対向電極との間で一定期間保持される。
液晶層50(図2参照)を構成する液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として液晶装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射される。
ここで保持された画像信号がリークすることを防ぐために、画素電極9aと対向電極21(図2参照)との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。蓄積容量70は、画像信号の供給に応じて各画素電極9aの電位を一時的に保持する保持容量として機能する容量素子である。蓄積容量70の一方の電極は、画素電極9aと並列してTFT30のドレインに接続され、他方の電極は、定電位となるように、電位固定の容量線300に接続されている。蓄積容量70によれば、画素電極9aにおける電位保持特性が向上し、コントラスト向上やフリッカの低減といった表示特性の向上が可能となる。
次に、本実施形態に係る液晶装置において、図4を参照して画像表示領域10aにおける、電気光学動作を行うために配置された電極及び配線等の位置関係を説明する。図4は、本実施形態に係る液晶装置の画像表示領域10aにおける構成を示す平面図である。尚、図4では、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。
TFTアレイ基板10の画像表示領域10a上には、走査線11及びデータ線6aが、夫々X方向及びY方向に沿って配置されている。走査線11は、遮光性の導電材料、例えば、W(タングステン)、Ti(チタン)、TiN(窒化チタン)等から形成されている。TFT30の半導体層30aを含むように半導体層aより幅広に形成されている。データ線6aと走査線11の交差付近には、TFT30が形成されている。
TFT30は、半導体層30aと、ゲート電極30bとを含んで構成されている。半導体層30aは、ソース領域30a1、チャネル領域30a2、ドレイン領域30a3からなる。尚、チャネル領域30a2とソース領域30a1、又は、チャネル領域30a2とドレイン領域30a3との界面にはLDD(Lightly Doped Drain)領域が形成された、所謂LDD構造を有していてもよい。
ゲート電極30bは、例えば導電性ポリシリコンから形成されており、ゲート絶縁膜に開口されたコンタクトホール34を介して、走査線11に電気的に接続されている。これにより、ゲート電極30bに走査信号が印加されることによって、TFT30がオン/オフ制御されるように構成されている。
データ線6aはコンタクトホール31を介してソース領域30a1に電気的に接続されており、ソース領域30a1に対して画像信号を供給する。ドレイン領域30a3は、コンタクトホール32を介して中継層17に電気的に接続されている。中継層17は更に、コンタクトホール33を介して画素電極9aに電気的に接続されている。即ち、中継層17は、ドレイン領域30a3及び画素電極9a間を中継接続することにより、TFT30のドレイン領域30a3から出力された画像信号に対応する駆動電圧を画素電極9aに印加する。尚、中継層17は本発明に係る「第1導電層」の一例であり、コンタクトホール33は本発明に係る「コンタクトホール」の一例である。
ここで、図5及び図6を参照して、画素電極9aの構造について更に詳しく説明する。図5は、図4から画素電極9aを抽出し、その詳細な形状を模式的に示す平面図である。図6は図5におけるI−I´線断面図である。尚、図5及び図6では、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。
まず、図5に示すように、画素電極9aは、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、画素毎に正方形状に形成されている。コンタクトホール33は、液晶層50のプレチルト方向(図5の点線矢印を参照)に沿った画素電極の対角線上の頂点に対応する位置に形成されている。
続いて、図6に示すように、画素電極9aのうちコンタクトホール33上に形成される部分(以下、接続部9a´と称する)は、コンタクトホール33の内壁に沿って又は、コンタクトホール33を埋めるように形成されている。接続部9a´は、本発明に係る「接続部」の一例である。尚、本実施形態に係る液晶装置では、接続部9a´は画素電極9aの一部として(即ち、一体的に)形成されているが、画素電極9aと別層として形成されていてもよい。
接続部9a´は、TFTアレイ基板10の表面に対して法線方向に延在するため(即ち、コンタクトホール33を埋めるように形成されているため)、背景技術において示した端部表面が斜めに形成されている場合と同様に、互いに異なる駆動電圧が印加される隣り合う画素電極9a間に生じる横電界を抑制することができる(図6に示す矢印を参照。尚、当該矢印は、画素電極9a及び対向電極21間に生ずる電界を模式的に示すものである)。
尚、本実施形態ではコンタクトホール33は、画素電極9aの一つの頂点においてのみ重なるように接続部9a´を設けているが、図7に示すように、当該コンタクトホール33をTFTアレイ基板10上で平面的に見て、画素電極9aの縁に沿って延在するように設けてもよい。ここで、図7は本実施形態に係る液晶装置の変形例における、図5と同趣旨の図である。この場合、コンタクトホール33内に形成される接続部9a´もまた画素電極9aの縁に沿って延在するように形成されるため、より広い領域において横電界を抑制することができる。また、この場合、画素電極9aと中継層17との接触面積が増加するので、接触抵抗を軽減し、画素電極9aへの信号の伝達速度及び精度を向上させることができる。
<製造方法>
次に、本発明に係る電気光学装置の製造方法の実施形態を、図8を参照して説明する。図8は、本実施形態に係る液晶装置の製造方法を工程順に示す工程断面図である。
図8(a)に示すように、例えばシリコン基板、石英基板、ガラス基板等の基板10を用意する。ここで、好ましくはN2(窒素)等の不活性ガス雰囲気下、約850〜1300℃、より好ましくは1000℃の高温で熱処理し、後に実施される高温プロセスにおいて基板10に生じる歪みが少なくなるように前処理しておく。
このように処理されたTFTアレイ基板10上に導電層及び絶縁層を適宜エッチングなどによってパターニングすることで、積層構造(例えば、データ線、走査線及びTFTなど)を形成する。尚、当該積層構造については、図8において説明の便宜上、図示を省略することとする。そして、形成された積層構造上に、中継層17を形成する。中継層17は、例えばアルミニウムやポリシリコンなどの導電性材料から形成するとよい。
続いて図8(b)に示すように、中継層17上に層間絶縁膜12を形成する。層間絶縁膜12には、例えばエッチング等によってパターニングすることにより、コンタクトホール33を形成する。
続いて、図8(c)に示すように、コンタクトホール33が形成された層間絶縁膜12上に、導電層9を形成する。ここで、導電層9は本発明に係る「第2導電層」の一例であり、後の工程でパターニングされることにより、画素電極9aに形成されるものである。導電層9は導電性材料から形成するとよく、例えば透過型の液晶装置の場合はITOなどの透明な導電性材料を用い、反射型の液晶装置の場合はアルミニウムなどの光反射性に優れた導電性材料を用いるとよい。尚、反射型の液晶装置であっても別途反射層を有する場合などには、導電層9をITOなどの透過な導電性材料から形成してもよいことは言うまでもない。
続いて、図8(d)に示すように、層間絶縁膜12上に形成した導電層9を、図5に示したようなパターンに(即ち、画素毎に正方形状に)エッチング等によりパターニングし、画素電極9aを形成する。この際、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、画素電極9aの角がコンタクトホール33上に位置するようにパターニングする。すると、導電層9のうちコンタクトホール33内に積層された部分が接続部9a´として形成される。
そして、画素電極9a上にパッシベーション膜13及び配向膜(図不示)を形成し、TFTアレイ基板10上の積層構造が完成する。
このように積層構造が形成されたTFTアレイ基板10は、別途用意された対向基板20と貼り合わされ、TFTアレイ基板10及び対向基板20間に垂直配向液晶が封入されることにより液晶層50が形成され、本実施形態に係る液晶装置が完成する。
<電子機器>
次に、図9を参照しながら、上述した液晶装置を電子機器の一例であるプロジェクターに適用した場合を説明する。上述した液晶装置は、プロジェクターのライトバルブとして用いられている。図9は、プロジェクターの構成例を示す平面図である。
図9に示すように、プロジェクター1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等の構成を有しており、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。したがって、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像は、液晶パネル1110Gによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
尚、液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
尚、図9を参照して説明した電子機器の他にも、モバイル型のパーソナルコンピュータや、携帯電話、液晶テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及びその製造方法、並びに電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
9a…画素電極、9a´…接続部、10…TFTアレイ基板、10a…画像表示領域、11…走査線、12…層間絶縁膜、20…対向基板、21…対向電極、33…コンタクトホール、50…液晶層

Claims (6)

  1. 一対の基板間に垂直配向液晶を挟持する電気光学装置であって、
    前記一対の基板の一方の基板上に、
    互いに交差するデータ線及び走査線と、
    前記データ線及び前記走査線の交差に対応する画素毎に設けられ、前記一方の基板上で平面的に見て、前記垂直配向液晶のプレチルト方向に沿った対角線を有する多角形状を有する画素電極と、
    前記画素電極より層間絶縁膜を介して下層側に形成され、電気光学動作のための配線、電極及び電子素子の少なくとも一部を構成する第1導電層と
    を備え、
    前記画素電極は、前記一方の基板上で平面的に見て、前記画素電極の頂点のうち前記プレチルト方向に沿った対角線が通る頂点を含む所定の領域において、前記層間絶縁膜に開孔されたコンタクトホールに形成された接続部を介して、前記第1導電層に電気的に接続されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記接続部は、前記画素電極と一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記コンタクトホールは、前記基板上で平面的に見て、前記所定の領域から前記画素電極の端部に沿って延在するように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 前記画素電極は光反射性を有する導電性材料から形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 一対の基板間に垂直配向液晶を挟持する電気光学装置の製造方法であって、
    前記一対の基板の一方の基板上に、
    電気光学動作のための配線、電極及び電子素子の少なくとも一部を構成する第1導電層を形成する第1導電層形成工程と、
    前記第1導電層上に層間絶縁膜を形成する第1絶縁膜形成行程と、
    前記層間絶縁膜にコンタクトホールを形成する開孔工程と、
    前記開孔工程の後に、前記絶縁膜上に第2導電層を形成する第2導電層形成行程と、
    前記一方の基板上で平面的に見て、前記垂直配向液晶のプレチルト方向に沿った対角線を有すると共に、前記コンタクトホールが前記プレチルト方向に沿った対角線が通る所定の領域に位置するように、前記第2導電層を多角形状にパターニングすることにより、画素電極を形成する画素電極形成工程と
    を備えることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  6. 請求項1から4のいずれか一項に記載の電気光学装置を具備することを特徴とする電子機器。
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