JP5189923B2 - 紙葉類取扱装置及び紙葉類の搬送障害管理方法 - Google Patents
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本発明の他の目的は、搬送される紙葉類の状態及び搬送障害の回数に基づいて、紙葉類を分別するための最適な閾値に変更して紙葉類の搬送障害を減少させることにある。
該制御手段は、1又は複数の該状態ランクにおける障害発生数が予め定めた所定値を超えた場合、該紙葉類を目的別に処理する閾値を変更することを特徴とする紙葉類取扱装置として構成される。
前記制御手段は、前記いずれかのモードに分けられた該状態ランクのうち、該モードの境界にある該状態ランクを、あるモードから他のモードに移すように該閾値を変更する。
該制御手段は、該モードの境界にある該状態ランクにおける障害発生数が予め定めた所定値を超えた場合、あるモードの境界にある状態ランクを隣りの他のモードに移すように、該状態ランクを変更することを特徴とする紙葉類取扱装置として把握される。
前記制御手段は、前記第2管理テーブルを参照して、該モードの境界にある該状態ランクを、あるモードから他のモードに移すように該閾値を変更する。
前記制御手段は、前記閾値を変更すると判断した時、前記モードの境界を変更する閾値を表す画面を該表示手段に表示して、該入力手段からの変更許可の入力を可能とする。
識別部で該紙葉類の状態を識別するステップと、紙葉類の状態に応じて複数の状態ランクに分類され、各状態ランク毎の搬送障害の発生数を記憶手段に記憶するステップと、紙葉類の処理の目的に対応して、該識別部で識別された該紙葉類を再利用するために収納カセットへ収納する第1モードと、該識別部で識別され、再利用しない紙葉類をリジェクトカセットへ収納する第2モードと、該識別部で識別された該紙葉類を利用者へ返却する第3モードの少なくとも3つのモードを予め設定するステップと、該識別部で紙葉類の状態が識別された後、該紙葉類に搬送障害が発生した場合、該記憶手段で管理される該紙葉類の識別された状態ランクにおける障害発生数を更新するステップと、該モードの境界にある該状態ランクにおける障害発生数が予め定めた所定値を超えたかを判断するステップと、該判断の結果、あるモードの境界にある状態ランクを隣りの他のモードに移すように、該状態ランクを変更するステップと、を有することを特徴とする紙葉類の搬送障害管理方法として構成される。
図1は、一実施形態におけるATMの内部構成を示す。
ATM1は、利用者によって操作される操作部3、カード/明細票機構部4、通帳機構部5、硬貨入出金機構部6、紙幣入出金機構部7、及びこれらの各部を制御する制御部2、を有して構成される。制御部2は、制御プログラムやアプリケーションプログラムを実行するCPU、プログラムや種々のデータを格納するメモリやハードディスクを有する。
紙幣入出金機構部7は、利用者の入金紙幣及び出金紙幣をセットする入出金口9、入出金用の紙幣を搬送する搬送路上に設けられた紙幣の真偽や金種の識別及び紙幣の状態を識別する識別部8、識別部8で識別された紙幣を一時保管する一時保管部10、利用者による操作部3からの入金確認に従って、一時保管部10に保管された紙幣を金種別に収納する複数の収納カセット19、識別部8で識別の結果、出金に不適当と判断された紙幣を収納(回収)するリジェクトカセット19、及びこれら各部を制御する制御ユニット20を有して構成される。制御ユニット20は、紙幣の入出金及び収納等の制御を行うためのプログラムが実行されるプロセッサ、及び識別部8の紙幣の識別結果や、取引のための管理情報等を記憶するメモリを有している。
識別部8による紙幣の識別の結果、紙幣はその状態に応じて「30」に分けられた状態ランクのうち、いずれかに分類される。30の状態ランクの、左側ほど紙幣の状態が良く、右側ほどその状態が悪い。更に、30に分けられた状態ランクは、紙幣の処理目的に応じて、3つのグループに分けられる。ここではそれをモードA、B,Cと言う。
また、各状態ランクにおける搬送障害の発生回数が障害回数管理テーブル(図4)累積されて管理される。
図5は一時保管部10に紙幣を一時保管する時又は利用者に紙幣を返却する時における搬送障害を示す。
搬送路上の識別部8を通過した紙幣No1〜3の紙幣は、識別部8によって1枚ごとに状態ランクが識別される。そして、状態ランク管理テーブルに紙幣No対応に状態ランクが記録される。
ここで、搬送障害の発生した紙幣No3の紙幣の紙幣状態ランク「10」の搬送障害の回数は1回増加する。
出金時における閾値変更のための搬送障害のカウントは収納カセット18内で発生した搬送障害をカウントする。しかし、収納カセット18から搬送路に繰出されて、入出金口9までの間の搬送路で搬送障害が発生した場合は、紙幣状態以外の要因で搬送障害が発生したと判断して搬送障害のカウントの対象としない。
これは、収納カセット18内の紙幣は、既に入出金口9から識別部8、一時保管部10、収納カセット19まで搬送路上を正常に搬送されて来たので、搬送障害は発生しないであろうとの前提によるものである。
紙幣状態ランクのランク数30と紙幣状態ランクによる搬送ルートは上記の通り、紙幣状態ランク1〜15は紙幣を収納、状態ランク16〜25は紙幣をリジェクト、状態ランク26〜30は利用者へ紙幣を返却するように設定されている。
因みに、図4の例で状態ランクの閾値の設定変更後、モードAはランク14以下、モードBはランク15〜24、モードCはランク25以上、となる。
待機状態にあるATMは、初期値として、モードA(紙幣収納の状態ランク)の閾値は15以下、モードB(リジェクトの状態ランク)の閾値は16〜25、モードC(返却)の閾値は26以上に設定されている(S600)。この状態で利用者がATMで取引を開始し(S601)、紙幣を入出金口9に投入する(S602)。紙幣は入出金口9から搬送路上を識別部8に搬送され(S603)、そこで紙幣の状態ランクが判別される(S604)。
この場合、識別部8を通過した全ての紙幣の識別結果(即ち状態ランク)は、状態ランク管理テーブルに登録され。この場合、障害発生無しである。
例えば、紙幣を収納カセット18に収納する時(S608)に、搬送障害が発生すると(S661)、図9に示すように、その紙幣の状態ランク及び障害発生有りが状態ランク管理テーブルに記録される。更に、障害回数管理テーブルにおける当該紙幣の状態ランクの障害発生回数をカウントアップ(プラス1)して更新する(S662)。そして、制御ユニット20のプロセッサは、状態ランク13〜15までの搬送障害の回数が合計5回以上あるかを判定する(S663)。その結果、合計回数が5回以上であれば、収納の閾値を「15」から1ランク下げて「14」に変更する(S664)。一方、障害回数の合計値が5回以上でなければ、処理を終了して待機状態に戻る。
なお、収納の閾値が変更された場合、障害回数管理テーブルの状態ランク1〜15までの障害発生回数はリセットされる。
一方、障害回数の合計値が5以上でなければ、処理を終了し待機状態にもどる。
この例は、紙幣の収納、リジェクト、返却のための閾値変更の最終判断を保守員に任せる例である。例えば、図9及び図10で、閾値を変更する処理(S644,S674)を自動的に行わないで、その閾値の範囲の変更を推奨する画面(図11(A))を、ATMの操作部3に保守専用画面として表示する。
図11(B)に変更後の画面を示す。これにより、保守員は現在の閾値が変更されたことが分かる。
例えば、図3以降に示した実施例は、紙幣の状態ランクを30に分け、(閾値−2)の範囲で障害回数の合計値が5回に達すると、制御ユニット20の制御により、モードA,B,Cの閾値を1段階変更している。しかし、変形例によれば、分類する状態ランクの数、(閾値−2)の範囲、及び障害発生の合計値の5回は、これらに限定されず、他の数値でもよい。
Claims (8)
- 搬送路を搬送する紙葉類の状態を識別し、その識別結果に応じて該紙葉類を目的別に処理する紙葉類取扱装置において、
該紙葉類の状態を識別する識別部と、
該紙葉類の状態に応じて複数の状態ランクに分類され、各状態ランク毎の搬送障害の数を記憶して管理する記憶手段と、
該識別部で紙葉類の状態が識別された後、該紙葉類に搬送障害が発生した場合、該記憶手段で管理される、該紙葉類の識別された状態ランクにおける障害発生数を更新する制御手段を有し、
該制御手段は、1又は複数の該状態ランクにおける障害発生数が予め定めた所定値を超えた場合、該複数の状態ランクを目的別に区切るための閾値を変更することを特徴とする紙葉類取扱装置。 - 前記制御手段は、紙葉類の処理の目的に対応して、該識別部で識別された該紙葉類を再利用するために収納カセットへ収納する第1モードと、該識別部で識別され、再利用しない紙葉類をリジェクトカセットへ収納する第2モードと、該識別部で識別された該紙葉類を利用者へ返却する第3モードの少なくとも3つのモードを設定し、かつ前記記憶手段に記憶される前記複数の状態ランクをいずれかの該モードに分けて管理し、かつ、
前記制御手段は、前記いずれかのモードに分けられた該状態ランクのうち、該モードの境界にある該状態ランクを、あるモードから他のモードに移すように該閾値を変更することを特徴とする請求項1の紙葉類取扱装置。 - 前記制御手段は、あるモード内の同じ該状態ランクにおける搬送障害の累積件数が所定値を超えた場合に、前記閾値を変更することを特徴とする請求項1又は2の紙葉類取扱装置。
- 搬送路を搬送する紙葉類の状態を識別し、その識別結果に応じて該紙葉類を目的別に処理する紙葉類取扱装置において、
該紙葉類の状態を識別する識別部と、
紙葉類の状態に応じて複数の状態ランクに分類され、各状態ランク毎の搬送障害の発生数を記憶して管理する記憶手段と、
紙葉類の処理の目的に対応して、該識別部で識別された該紙葉類を再利用するために収納カセットへ収納する第1モードと、該識別部で識別され、再利用しない紙葉類をリジェクトカセットへ収納する第2モードと、該識別部で識別された該紙葉類を利用者へ返却する第3モードの少なくとも3つのモードを設定し、かつ該識別部で紙葉類の状態が識別された後、該紙葉類に搬送障害が発生した場合、該記憶手段で管理される該紙葉類の識別された状態ランクにおける障害発生数を更新する制御手段と、を有し、
該制御手段は、該モードの境界にある該状態ランクにおける障害発生数が予め定めた所定値を超えた場合、あるモードの境界にある状態ランクを隣りの他のモードに移すように、該状態ランクを変更することを特徴とする紙葉類取扱装置。 - 前記記憶手段は、前記識別部で識別された紙葉類ごとに、該紙葉類の状態ランクと、搬送障害の有無を管理する第1管理テーブルと、前記状態ランクごとに、障害発生件数を累積して管理する第2管理テーブルを有し、
前記制御手段は、前記第2管理テーブルを参照して、該モードの境界にある該状態ランクを、あるモードから他のモードに移すように該閾値を変更することを特徴とする請求項2乃至3のいずれかの紙葉類取扱装置。 - 前記紙葉類取扱装置は、保守員が操作する入力手段と、保守用画面を表示する表示手段を含む操作部を有し、
前記制御手段は、前記閾値を変更すると判断した時、前記モードの境界を変更する閾値を表す画面を該表示手段に表示して、該入力手段からの変更許可の入力を可能とすること特徴とする請求項2乃至3、5のいずれかの紙葉類取扱装置。 - 搬送路を搬送する紙葉類の状態を識別し、その識別結果に応じて該紙葉類を目的別に処理する紙葉類取扱装置における紙葉類の搬送障害管理方法であって、
識別部で該紙葉類の状態を識別するステップと、
紙葉類の状態に応じて複数の状態ランクに分類され、各状態ランク毎の搬送障害の発生数を記憶手段に記憶するステップと、
紙葉類の処理の目的に対応して、該識別部で識別された該紙葉類を再利用するために収納カセットへ収納する第1モードと、該識別部で識別され、再利用しない紙葉類をリジェクトカセットへ収納する第2モードと、該識別部で識別された該紙葉類を利用者へ返却する第3モードの少なくとも3つのモードを予め設定するステップと、
該識別部で紙葉類の状態が識別された後、該紙葉類に搬送障害が発生した場合、該記憶手段で管理される該紙葉類の識別された状態ランクにおける障害発生数を更新するステップと、
該モードの境界にある該状態ランクにおける障害発生数が予め定めた所定値を超えたかを判断するステップと、
該判断の結果、あるモードの境界にある状態ランクを隣りの他のモードに移すように、該状態ランクを変更するステップと、
を有することを特徴とする紙葉類の搬送障害管理方法。 - 前記識別部で識別された紙葉類ごとに、該紙葉類の状態ランクと、搬送障害の有無を第1管理テーブルに記憶するステップと、
前記状態ランクごとに、障害発生件数の累積を第2管理テーブルに記憶するステップと、を有し、
前記第2管理テーブルを参照して、該モードの境界にある該状態ランクを、あるモードから他のモードに移すように該モードの境界の閾値を変更することを特徴とする請求項7の搬送障害管理方法。
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