JP5332515B2 - 自動取引装置 - Google Patents
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図1において、1は自動取引装置である。
2は紙幣受入部であり、紙幣を集積して収納するための収納空間を有して、その収納空間内に図1における左右方向に移動可能なビルプレス2aと、収納空間内に一部が突出している繰出ローラ2bとを設ける。
また、図1のビルプレス2aの右側の空間は、顧客によって投入された紙幣の内、紙幣鑑別部5で偽券や金種不明と鑑別され、顧客に返却する紙幣を集積する。
3は搬送路であり、紙幣受入部2から繰出された紙幣が自動取引装置1の各部へと至るように延びており、その途中にブレードを複数設けてこのブレードを動かすことで紙幣の搬送方向が切り替わるようになっている。
5は紙幣鑑別部であり、搬送される紙幣の真偽や正損、金種等を鑑別すると共に鑑別した紙幣の枚数を計数する機能を有する。
8は自動取引装置1の筐体から着脱可能な複数の紙幣収納庫であり、本実施例では同一の形状である4つの収納庫8a、8b、8c、8dで構成する。
なお、本発明の自動取引装置1は一金種の紙幣を取扱うものとし、そのため収納庫8a、8b、8c、8dには、同一の金種の紙幣が収納される。
10はリジェクト紙幣収納部(リジェクト貨幣収納部)であり、顧客に出金する紙幣の内、紙幣鑑別部5でリジェクト紙幣(例えば、重送紙幣)と鑑別された紙幣を収納する。
11は取り忘れ紙幣集積部であり、出金取引処理で顧客に払出すために紙幣受入部2に集積した紙幣において、顧客が取り忘れた紙幣の搬送先であって、そのような取り忘れの紙幣を集積する。
図2は実施例1の自動取引装置を示すブロック図である。
13は制御部であり、記憶部14に格納された制御プログラムに従って自動取引装置1の各部を制御し、各種処理を遂行する。
同様に、制御部13は、収納庫8a〜8dの近傍に配された各検知センサ4による紙幣の検知によって収納庫8a〜8dに紙幣が1枚収納される毎にその紙幣を計数する正券紙幣計数手段や、損券収納部12の近傍に配された検知センサ4による紙幣の検知によって損券収納部12に収納した紙幣を1枚ずつ計数する損券紙幣計数手段を備える。
14は記憶部であり、制御プログラムを格納する他、制御部13による処理結果等を記憶する。
15は表示操作部であり、LCD等の表示画面と、その表面に配されたタッチパネル等の操作部とによってなり、係員に取引種別やその取引内容等を入力させる各種入力画面を表示し、その入力画面で押下されたキーに定義された情報を受け付ける。
17は印刷部であり、紙幣の補充等で装填された紙幣の枚数を印字した装填票や精査等で回収した紙幣の枚数等を印字した回収票等を印刷する他、顧客との取引に応じた取引内容を印字したレシートを発行する機能を有する。
19はカード取扱部であり、顧客により挿入された顧客の取引カードの磁気ストライプに記録されているカード発行元の金融機関を示す金融機関コードや店番号、口座番号等の口座情報等のカード情報の読取及び書込みを行う機能を有する。
なお、顧客は表示操作部15に表示された取引選択画面から入金取引キーを押下して図示しない通帳挿入口に通帳を挿入し、さらに紙幣受入部2に紙幣を10枚投入したものとする。
また、収納庫8aには既に100枚の紙幣が収納されており、その収納庫8aに収納された紙幣枚数を入金取引前収納枚数とし、また損券収納部12には既に紙幣が1枚収納されており、その損券収納部12に収納された紙幣枚数を入金前損券枚数として記憶部14に記憶する。
制御部13は、紙幣鑑別部5によって紙幣を鑑別しその鑑別結果から紙幣が正券であることを確認すると、その紙幣を一時保留部7に搬送して集積する。
制御部13は、紙幣鑑別部5によって正券と鑑別した紙幣の枚数を計数し、その計数した枚数を入金取引前保留枚数として記憶部14に記憶し、記憶した入金取引前保留枚数を読み出し、表示操作部15に記憶した紙幣の枚数とその入金取引を行うか否かを問う文言、入金取引の実行有無を入力する“はい”キー、“いいえ”キー等を配した取引確認画面を表示する。
顧客は表示操作部15によって“はい”キーを押下する。
制御部13は、一時保留部7から紙幣を一枚ずつ分離して搬送路3に繰出し、紙幣鑑別部5に搬送する。このとき一時保留部7から繰出した紙幣を紙幣鑑別部5の手前に配した検知センサ4で検知したときに、記憶している一時保留部7に集積した紙幣の枚数を減算する。
紙幣搬送中に紙幣鑑別部5と収納箱8a間の搬送路3の途中で搬送ジャムが発生すると、制御部13は紙幣鑑別部5と収納庫8a間で配置された検知センサ4による検知等によって搬送ジャムの発生を認識し、搬送路3による紙幣の搬送を停止する。
そのため、制御部13が計数している収納庫8aの紙幣枚数は元々計数していた100枚に2枚を加算して102枚となり、さらに損券収納部12の紙幣枚数は元々計数していた1枚に1枚を加算して2枚となる。
係員は、自動取引装置1を開いて搬送路3から搬送ジャムの原因となっている紙幣1枚を搬送路3から取り除くと共に、その取り除いた紙幣を損券収納部12に収納し、係員表示操作部16によって復旧動作を開始させる入力操作を行う。
なお、係員が損券収納部12に収納した紙幣は、検知センサ4を通過しないで収納されているために、制御部13が計数しない紙幣となる。そのため復旧動作後に制御部13による損券収納部12に収納した紙幣枚数を修正する処理を行う必要があり、その修正処理については後述する。
制御部13は、入金取引における第1の復旧動作として、図3の矢印で示すように収納庫8aと一時保留部7との間に設けている搬送路3を入金処理とは逆向きの搬送方向、つまり収納庫8a側から紙幣鑑別部5を経由して一時保留部7に向かう方向に動作させる。
これによって収納庫8aと一時保留部7との間における搬送路3に残留している紙幣を一時保留部7へと搬送する。
制御部13は、入金取引における第2の復旧動作として、図4の矢印で示すように損券収納部12と一時保留部7とをつないでいる搬送路3を入金処理とは逆向きの搬送方向、つまり損券収納部12側から紙幣鑑別部5を経由して一時保留部7に向かう方向に動作させる。
上記の復旧動作によって搬送路3に残留していた2枚の紙幣が一時保留部7に戻され、一時保留部7には6枚の紙幣が集積した状態となる。
図5は入金取引中の第3の復旧動作に伴う紙幣の搬送経路を示す説明図である。
ここでは一時保留部7に集積していた紙幣6枚全てが収納庫8aへと搬送されて収納されたものとし、制御部13は収納庫8aに搬送した紙幣枚数を計数して、既に記憶している収納庫8a内の紙幣枚数に計数した枚数を加算する。
なお、このときに制御部13が計数した損券収納部12の紙幣枚数は2枚である。
その修正のための処理は、以下の数式に基づいて求める。
損券収納部12の紙幣枚数=(入金取引前保留枚数(10枚))−(復旧後保留枚数(0枚))+(入金取引前収納枚数(100枚))−(復旧後収納枚数(108枚))+(入金取引前損券枚数(1枚))
上式によって損券収納部12の紙幣枚数を求めると3枚となる。一方制御部13が計数した損券収納部10の紙幣枚数は2枚であることから、係員が取り除いて損券収納部12に収納した紙幣を含む紙幣枚数が算出されたこととなり、この算出された紙幣枚数は損券収納部12の紙幣枚数として記憶部14に記憶される。
次に出金取引で発生した搬送ジャムの復旧後の処理について説明する。
自動取引装置1の制御部13は、表示操作部15に取引選択画面を表示しており、顧客により出金取引キーが押下されると、取引カードの挿入を促す文言と暗証番号の入力を促す文言等を配した画面を表示する。
顧客は表示された画面に従って出金金額を入力する。
制御部13は、出金金額が入力されると、カード取扱部19によって取引カードから読み取ったカード情報と入力された暗証番号、出金金額を図示しないホストコンピュータに送信して交信処理を行うことにより、顧客の確認と出金取引が可能であることを示す通知を受信する。
本実施例では、収納庫8aには既に200枚の紙幣が収納されているものとし、これが出金取引前収納枚数となる。
制御部13は、出金金額に基づいて収納庫8aに収納されている紙幣を1枚ずつ分離して搬送路3に繰出し、紙幣鑑別部5により鑑別して正券は紙幣受入部2に搬送し、リジェクト券はリジェクト紙幣収納部10へ搬送する。
このとき、収納庫8aから60枚の紙幣が繰出されているものとし、そのうち50枚が紙幣受入部2に搬送され、2枚がリジェクト紙幣収納部10に搬送されたものとし、残りの8枚の紙幣は搬送路3の途中に残留しているものとする。
制御部13は、図示しないスピーカやランプ等の係員報知部によって係員に音声やランプの点灯によって搬送ジャムの発生を報知する。
そのため搬送路3には、6枚の紙幣が残留した状態となっている。
なお、係員がリジェクト紙幣収納部10に収納した紙幣は、検知センサ4を通過しないで収納されるため、制御部13による計数が行われない紙幣となる実際に収納されている枚数と計数している枚数とが異なるが、復旧動作後に損券収納部12に収納している紙幣枚数を修正する処理を行うようにし、その修正処理については後述する。
制御部13は、出金取引における第1の復旧動作として、図6の矢印で示すように収納庫8a側から紙幣鑑別部5を経由して紙幣受入部2に向かうように搬送路3を動作させ、収納庫8aと紙幣受入部2との間に残留している紙幣を紙幣受入部2に搬送する。
上記の復旧動作によって搬送路3に残留していた紙幣の内、2枚が紙幣受入部2へと搬送され集積されたものとし、搬送路3には残り4枚の紙幣が残留した状態となる。
制御部13は、出金取引における第2の復旧動作として、図7の矢印で示すようにリジェクト紙幣収納部10から紙幣鑑別部5を経由して紙幣受入部2に向かうように搬送路3を動作させ、リジェクト紙幣収納部10と紙幣受入部2との間に残留している紙幣を紙幣受入部2に搬送する。
図8は出金取引中の第3の復旧動作に伴う紙幣の搬送経路を示す説明図であり、(a)は一時保留部に紙幣を集積した様子を示し、(b)は一時保留部の紙幣を収納庫またはリジェクト紙幣収納部に収納した様子を示している。
次に制御部13は、一時保留部7に集積した紙幣を1枚ずつ分離して図8(b)に示すように搬送路3によって紙幣鑑別部5に搬送し、紙幣鑑別部5によって鑑別し、鑑別結果から正券であった紙幣を収納庫8aへ、リジェクト紙幣であった紙幣をリジェクト紙幣収納部10に搬送する。
そのため制御部13は、収納庫8aの紙幣枚数を、元々計数していた140枚に、新たに54枚を加算して194枚として計数し、この紙幣枚数を復旧後収納枚数として記憶部14に記憶する。
制御部13は、記憶した出金前収納枚数と出金前リジェクト枚数、復旧後収納枚数を読み出し、記憶しているリジェクト紙幣収納部10の紙幣枚数を現時点で収納している正確な紙幣枚数に変更するための修正処理を行い、そのための処理は以下の式に基づいて求める。
上式によって求まるリジェクト紙幣収納部10の紙幣枚数は6枚であり、一方制御部13が計数したリジェクト紙幣収納部10の紙幣枚数は4枚であるため、上式によって係員が取り除き収納した2枚の紙幣を含んだ、実際にリジェクト紙幣収納部10に収納されている紙幣枚数が算出されたこととなり、算出された紙幣枚数はリジェクト紙幣収納部10の紙幣枚数として記憶部14に記憶される。
ここで、図9は復旧動作後に各部に収納された紙幣枚数を印字したレシートを示す説明図である。
図9に示すように、制御部13は、記憶部14に記憶している各収納庫8a〜8d、リジェクト紙幣収納部10、損券収納部12等の紙幣枚数を基に、それぞれに収納している紙幣枚数を示す内容を印字したレシートを印刷部17により印刷して発行する。
制御部13は、復旧動作後に収納庫8aから出金金額分の紙幣の繰出しを再度開始することで、通常通りに出金処理を行って出金取引処理を終了する。
以上説明したように、本実施例においては、取引中に搬送ジャムが発生したときに係員が取り除いて収納した紙幣枚数を算出することで、損券収納部またはリジェクト紙幣収納部に実際に収納された紙幣枚数を算出できるため、常に実際に自動取引装置に収納している紙幣枚数を計数していくことができる。
2 紙幣受入部
2a ビルプレス
2b 繰出ローラ
3 搬送路
4 検知センサ
5 紙幣鑑別部
7 一時保留部
8 紙幣収納庫
8a、8b、8c、8d 収納庫
10 リジェクト紙幣収納部
11 取り忘れ紙幣集積部
12 損券収納部
13 制御部
14 記憶部
15 表示操作部
16 係員表示操作部
17 印刷部
18 通帳取扱部
19 カード取扱部
Claims (3)
- 入金される紙幣及び出金する紙幣を受入れる紙幣受入部と、取引の際に紙幣の正損を鑑別して計数する鑑別部と、紙幣を一時保留する一時保留部と、正券の紙幣を収納する第1の収納庫と、正券でない紙幣を収納する第2の収納庫とを備える自動取引装置であって、
前記第1の収納庫内の紙幣枚数、及び前記第2の収納庫内の紙幣枚数を記憶する記憶部を備え、
取引の際に、搬送路により紙幣を搬送する過程で紙幣の搬送ジャムが発生したとき、
その搬送ジャムの紙幣が取り除かれて前記第2の収納庫に収納された後、復旧動作が開始されると、前記搬送路に残留した紙幣を前記一時保留部に搬送、集積して、該一時保留部から紙幣を前記鑑別部に送り、前記鑑別部で鑑別、計数して前記第1の収納庫または前記第2の収納庫に収納した後、
前記記憶部に記憶された第1、第2の収納庫の収納枚数と前記一時保留部から前記第1の収納庫に収納された紙幣の枚数に基づいて前記第2の収納庫の紙幣枚数を算出することを特徴とする自動取引装置。 - 投入された紙幣を受入れる紙幣受入部と、該紙幣受入部から1枚ずつ搬送されてくる紙幣の正損を鑑別して計数する鑑別部と、該鑑別部から搬送されてくる紙幣を一時保留する一時保留部と、該一時保留部から搬送されてくる正券の紙幣を収納する収納庫と、前記一時保留部から搬送されてくる損券の紙幣を収納する損券収納部とを備える自動取引装置であって、
前記収納庫に紙幣が1枚収納される毎にその紙幣を計数する正券紙幣計数手段を備え、
前記損券収納部内の紙幣枚数を記憶しておき、
入金取引の際、前記鑑別部で鑑別計数して前記一時保留部に保留した紙幣を前記鑑別部に搬送して再鑑別した後、正損の鑑別結果に応じて紙幣を前記収納庫及び前記損券収納部に収納する過程で紙幣の搬送ジャムが発生したとき、
その搬送ジャムの紙幣が取り除かれて前記損券収納部に収納された後、復旧動作が開始されると、
前記搬送中の紙幣を前記一時保留部に搬送してから、再び前記鑑別部に搬送して鑑別を行い、すべての紙幣を前記収納庫及び前記損券収納部に収納した後、
正券紙幣計数手段で計数した紙幣枚数を最初に一時保留部の紙幣を保留したときの紙幣枚数から差し引くことで、損券の紙幣枚数を算出して、その算出した紙幣枚数を入金取引前に記憶した前記損券収納部内の紙幣枚数に加えることを特徴とする自動取引装置。 - 紙幣受入部と、紙幣の正損を鑑別して計数する鑑別部と、紙幣を一時保留する一時保留部と、正券の紙幣を収納する収納庫と、出金取引時に前記鑑別部でリジェクト券と鑑別された紙幣を収納するリジェクト紙幣収納部とを備える自動取引装置であって、
前記収納庫に紙幣が1枚収納される毎にその紙幣を計数する正券紙幣計数手段と、
前記リジェクト紙幣収納部に紙幣が1枚収納される毎にその紙幣を計数するリジェクト紙幣計数手段を備え、
前記収納庫内の紙幣枚数と、前記リジェクト紙幣収納部内の紙幣枚数を記憶しておき、
出金取引の際、前記収納庫から繰出される紙幣枚数を前記正券紙幣計数手段により計数してその計数した紙幣枚数を記憶している出金取引前の前記収納庫内の紙幣枚数から減算し、
繰出された紙幣を前記鑑別部に搬送して鑑別した後、その鑑別結果に応じて紙幣を前記紙幣受入部及び前記リジェクト紙幣収納部に収納する過程で紙幣の搬送ジャムが発生したとき、
その搬送ジャムの紙幣が取り除かれて前記リジェクト紙幣収納部に収納された後、復旧動作が開始されると、
前記搬送中の紙幣と前記紙幣受入部内の紙幣を前記一時保留部に搬送してから、前記鑑別部に搬送して鑑別を行い、すべての紙幣を前記収納庫及び前記リジェクト紙幣収納部に収納した後、
前記正券紙幣計数手段で計数した紙幣枚数を前記減算された紙幣枚数に加算し、加算した紙幣枚数を出金取引前に記憶した前記収納庫内の紙幣枚数から差し引くことで、リジェクト券の紙幣枚数を算出し、その算出した紙幣枚数を出金取引前に記憶した前記リジェクト紙幣収納部内の紙幣枚数に加えることを特徴とする自動取引装置。
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